JP2006137827A - 改質エチレン系重合体及び改質エチレン系重合体組成物、並びに改質エチレン系重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エチレン系重合体とアクリル系単量体とをグラフト反応条件に付して得られた改質エチレン系重合体であって、JIS K7105に準拠して測定した、厚み30μmのフィルムの内部ヘーズが20%以下、且つ、JIS K7105に準拠して測定した、冷却ロールと反対面の縦方向(MD方向)と横方向(TD方向)における20度鏡面光沢度の和が50%以下である改質エチレン系重合体、及び、該改質エチレン系重合体と、未改質オレフィン系重合体とを含有してなる組成物、該組成物からなるフィルム又はシート、積層体、並びに、グラフト共重合による改質エチレン系重合体の製造方法。
【選択図】なし
Description
A−1;下記製造例1の改質エチレン系重合体
製造例1
50リットル容量のオートクレーブに、水20kgと、懸濁剤として第三燐酸カルシウム600gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gとを入れて水性媒体とし、これに平均粒径2〜4mmの分岐状エチレン単独重合体樹脂(日本ポリエチレン社製「LJ802」)粒子6kgを加え、攪拌して水性懸濁液とした。この水性懸濁液に、メタクリル酸メチル4kgとスチレン2kgの混合物を加え、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて60℃で4時間攪拌することにより、メタクリル酸メチルとスチレンをエチレン単独重合体樹脂粒子中に含浸させた。引き続いて、この懸濁系を室温付近まで冷却し、アゾビスイソブチロニトリル24gを添加し、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて50℃で4時間攪拌することにより、アゾビスイソブチロニトリルをエチレン単独重合体樹脂粒子中に含浸させた。次いで、攪拌しながら1時間かけて徐々に90℃に昇温し、この温度で3時間攪拌してグラフト反応を行い、更に1時間かけて105℃に昇温し、この温度で3時間攪拌して反応を完結させた。冷却後、反応固形物を取り出して水洗して微粉状の副生非含浸重合体を除去し、粒子状の改質エチレン単独重合体樹脂A−1を収率90%で得た。
<内部ヘーズ>
JIS K7105に準拠して、フィルム試験片表面にオイルを塗布して表面凹凸の影響をなくしてヘーズを測定した。
<20度鏡面光沢度>
JIS K7105に準拠して、フィルムの冷却ロールと反対面の縦方向(MD方向)と横方向(TD方向)における鏡面光沢度をそれぞれ測定した。
製造例2
50リットル容量のオートクレーブに、水20kgと、懸濁剤として第三燐酸カルシウム600gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gとを入れて水性媒体とし、これに製造例1で用いたと同じ分岐状エチレン単独重合体樹脂粒子8.4kgを加え、攪拌して水性懸濁液とした。この水性懸濁液に、メタクリル酸メチル3.6kgを加え、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて60℃で4時間攪拌することにより、メタクリル酸メチルをエチレン単独重合体樹脂粒子中に含浸させた。引き続いて、この懸濁系を室温付近まで冷却し、アゾビスイソブチロニトリル14.4gを添加し、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて50℃で4時間攪拌することにより、アゾビスイソブチロニトリルをエチレン単独重合体樹脂粒子中に含浸させた。次いで、攪拌しながら1時間かけて徐々に80℃に昇温し、この温度で6時間攪拌してグラフト反応を行い、更に1時間かけて100℃に昇温し、この温度で3時間攪拌して反応を完結させた。冷却後、反応固形物を取り出して水洗して微粉状の副生非含浸重合体を除去し、粒子状の改質エチレン単独重合体樹脂A−2を収率94%で得た。この改質エチレン単独重合体樹脂A−2の、190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートは10g/10分であった。又、得られた改質エチレン単独重合体樹脂A−2について、前述した方法で内部ヘーズを測定したところ5%であった。又、MD方向とTD方向における20度鏡面光沢度の和を算出したところ20%であった。
製造例3
50リットル容量のオートクレーブに、水20kgと、懸濁剤として第三燐酸カルシウム600gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gとを入れて水性媒体とし、これに平均粒径2〜4mmのエチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂(日本ポリエチレン社製「レクスパールRB3240」)粒子6kgを加え、攪拌して水性懸濁液とした。この水性懸濁液に、メタクリル酸メチル6kgを加え、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて60℃で4時間攪拌することにより、メタクリル酸メチルをエチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂粒子中に含浸させた。引き続いて、この懸濁系を室温付近まで冷却し、アゾビスイソブチロニトリル24gを添加し、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて50℃で4時間攪拌することにより、アゾビスイソブチロニトリルをエチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂粒子中に含浸させた。次いで、攪拌しながら1時間かけて徐々に90℃に昇温し、この温度で3時間攪拌してグラフト反応を行い、更に1時間かけて105℃に昇温し、この温度で3時間攪拌して反応を完結させた。冷却後、反応固形物を取り出して水洗して微粉状の副生非含浸重合体を除去し、粒子状の改質エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂A−3を収率92%で得た。この改質エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂A−3の、190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートは8g/10分であった。又、得られた改質エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂A−3について、前述した方法で内部ヘーズを測定したところ3%であった。又、MD方向とTD方向における20度鏡面光沢度の和を算出したところ35%であった。
製造例4
50リットル容量のオートクレーブに、水20kgと、懸濁剤として第三燐酸カルシウム600gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gとを入れて水性媒体とし、これに平均粒径2〜4mmのメタロセン系触媒で重合されたエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂(日本ポリエチレン社製「カーネルKS560T」)粒子6kgを加え、攪拌して水性懸濁液とした。この水性懸濁液に、メタクリル酸メチル6kgを加え、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて60℃で4時間攪拌することにより、メタクリル酸メチルをエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂粒子中に含浸させた。引き続いて、この懸濁系を室温付近まで冷却し、アゾビスイソブチロニトリル24gを添加し、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて50℃で4時間攪拌することにより、アゾビスイソブチロニトリルをエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂粒子中に含浸させた。次いで、攪拌しながら1時間かけて徐々に80℃に昇温し、この温度で6時間攪拌してグラフト反応を行い、更に1時間かけて100℃に昇温し、この温度で3時間攪拌して反応を完結させた。冷却後、反応固形物を取り出して水洗して微粉状の副生非含浸重合体を除去し、粒子状の改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−4を収率91%で得た。この改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−4の、190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートは3g/10分であった。又、得られた改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−4について、前述した方法で内部ヘーズを測定したところ4%であった。又、MD方向とTD方向における20度鏡面光沢度の和を算出したところ15%であった。
製造例5
50リットル容量のオートクレーブに、水20kgと、懸濁剤として第三燐酸カルシウム600gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gとを入れて水性媒体とし、これに製造例1で用いたと同じ分岐状エチレン単独重合体樹脂粒子6kgを加え、攪拌して水性懸濁液とした。この水性懸濁液に、メタクリル酸メチル4kgとスチレン2kgの混合物にアゾビスイソブチロニトリル24gを添加した溶液を加え、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて60℃で6時間攪拌することにより、メタクリル酸メチルとスチレン、及びアゾビスイソブチロニトリルをエチレン単独重合体樹脂粒子中に含浸させた。次いで、攪拌しながら1時間かけて徐々に90℃に昇温し、この温度で3時間攪拌してグラフト反応を行い、更に1時間かけて105℃に昇温し、この温度で3時間攪拌して反応を完結させた。冷却後、反応固形物を取り出して水洗して微粉状の副生非含浸重合体を除去し、粒子状の改質エチレン単独重合体樹脂A−5を収率70%で得た。この改質エチレン単独重合体樹脂A−5の、190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートは0.5g/10分であった。又、得られたエチレン単独重合体樹脂A−5について、前述した方法で内部ヘーズを測定したところ7%であった。又、MD方向とTD方向における20度鏡面光沢度の和を算出したところ127%であった。
製造例6
50リットル容量のオートクレーブに、水20kgと、懸濁剤として第三燐酸カルシウム600gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gとを入れて水性媒体とし、これに製造例4で用いたと同じエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂粒子6kgを加え、攪拌して水性懸濁液とした。この水性懸濁液に、メタクリル酸メチル6kgにアゾビスイソブチロニトリル24gを添加した溶液を加え、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて60℃で6時間攪拌することにより、メタクリル酸メチル及びアゾビスイソブチロニトリルをエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂粒子中に含浸させた。次いで、攪拌しながら1時間かけて徐々に90℃に昇温し、この温度で3時間攪拌してグラフト反応を行い、更に1時間かけて105℃に昇温し、この温度で3時間攪拌して反応を完結させた。冷却後、反応固形物を取り出して水洗して微粉状の副生非含浸重合体を除去し、粒子状の改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−6を収率75%で得た。この改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−6の、190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートは6g/10分であった。又、得られた改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−6について、前述した方法で内部ヘーズを測定したところ5%であった。又、MD方向とTD方向における20度鏡面光沢度の和を算出したところ190%であった。
製造例7
50リットル容量のオートクレーブに、水20kgと、懸濁剤として第三燐酸カルシウム600gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gとを入れて水性媒体とし、これに製造例1で用いたと同じ分岐状エチレン単独重合体樹脂粒子6kgを加え、攪拌して水性懸濁液とした。この水性懸濁液に、スチレン6kgにビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド15.6gとベンゾイルパーオキサイド9gを添加した溶液を加え、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて55℃で5時間攪拌することにより、スチレン及びビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドをエチレン単独重合体樹脂粒子中に含浸させた。次いで、攪拌しながら1時間かけて徐々に65℃に昇温し、この温度で7時間攪拌してグラフト反応を行い、更に1時間かけて110℃に昇温し、この温度で3時間攪拌して反応を完結させた。冷却後、反応固形物を取り出して水洗して微粉状の副生非含浸重合体を除去し、粒子状の改質エチレン単独重合体樹脂A−7を収率99%で得た。この改質エチレン単独重合体樹脂A−7の、190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートは2.5g/10分であった。又、得られた改質エチレン単独重合体樹脂A−7について、前述した方法で内部ヘーズを測定したところ90%であった。又、MD方向とTD方向における20度鏡面光沢度の和を算出したところ1.0%であった。
製造例8
50リットル容量のオートクレーブに、水20kgと、懸濁剤として第三燐酸カルシウム600gとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gとを入れて水性媒体とし、これに製造例4で用いたと同じエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂粒子6kgを加え、攪拌して水性懸濁液とした。この水性懸濁液に、スチレン6kgにビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド15.6gとベンゾイルパーオキサイド9gを添加した溶液を加え、オートクレーブ内に窒素を導入して系内を0.5kg/cm2 に加圧した後、攪拌しながら徐々に温度を上げて55℃で5時間攪拌することにより、スチレン及びビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドをエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂粒子中に含浸させた。次いで、攪拌しながら1時間かけて徐々に65℃に昇温し、この温度で7時間攪拌してグラフト反応を行い、更に1時間かけて110℃に昇温し、この温度で3時間攪拌して反応を完結させた。冷却後、反応固形物を取り出して水洗して微粉状の副生非含浸重合体を除去し、粒子状の改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−8を収率99%で得た。この改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−8の、190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートは2.5g/10分であった。又、得られた改質エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体樹脂A−8について、前述した方法で内部ヘーズを測定したところ90%であった。又、MD方向とTD方向における20度鏡面光沢度の和を算出したところ4.2%であった。
B−1;分岐状低密度エチレン単独重合体樹脂(日本ポリエチレン社製「ノバテックLC607」)
B−2;直鎖状低密度エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂(日本ポリエチレン社製「ノバテックUF240」)
B−3;エチレン−1−ブテン共重合体エラストマー(三井化学社製「タフマーA4085M」)
B−4;エチレン−プロピレン共重合体エラストマー(ジェーエスアール社製「EP02P」)
B−5;プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂(日本ポリプロ社製「ノバテックFG4」)
C−1;スチレン−ブタジエンブロック共重合体エラストマー(旭化成社製「タフテックH1041」)
C−2;粘着付与剤(荒川化学社製「アルコンP115」)
C−2;粘着付与剤(荒川化学社製「アルコンP140」)
改質エチレン系重合体(A)、未改質オレフィン系重合体(B)、及びその他成分(C)として、各々表1に示すものを用い、タンブラーにて混合した後、一軸押出機に供給し、210℃で溶融混練してストランド状に押出し、カッティングすることにより、ペレット状の易開封性シーラント用改質エチレン系重合体組成物を製造し、得られた各組成物を、35mm径の一軸押出機で溶融混練し、240℃に設定したTダイより押出して、厚み30μmの単層フィルムを成形した。
<ヘーズ>
JIS K7105に準拠してヘーズを測定し、表中「外部ヘーズ」として表示した。更に、フィルム試験片表面にオイルを塗布して表面凹凸の影響をなくして同様にヘーズを測定し、表中「内部ヘーズ」として表示した。
<剥離強度>
熱板式ヒートシーラーを用い、表1に示す各温度で、圧力2kg/cm2 、時間1秒で、各樹脂シートに5mm幅で熱圧着し、その接着部を15mm長さでサンプリングし、インストロン型引張試験機を用い、JIS K6854に準拠して、その一端を予め剥離し、23℃において、接着幅方向に剥離速度300mm/分で剥離することにより180度剥離強度(積層体同士のヒートシールの場合には、T形剥離強度)を測定した。
改質エチレン系重合体(A)、未改質オレフィン系重合体(B)、及びその他成分(C)として、各々表1に示すものを用い、タンブラーにて混合した後、一軸押出機に供給し、210℃で溶融混練してストランド状に押出し、カッティングすることにより、ペレット状の易開封性シーラント用改質エチレン系重合体組成物を製造し、得られた各組成物を35mm径の一軸押出機で溶融混練し、一方、分岐状低密度エチレン単独重合体樹脂(日本ポリエチレン社製「ノバテックLF440HB」)を別の一軸押出機で溶融混練し、240℃に設定したTダイより共押出して、低密度エチレン単独重合体樹脂(厚み15μm)/改質エチレン系重合体組成物(厚み15μm)の2層積層体を製造し、その低密度エチレン単独重合体樹脂側をコロナ放電処理した後、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(厚み12μm)/ポリエチレン(厚み18μm)の2層積層体のポリエチレン側にアンカーコート剤を用いて、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/低密度エチレン単独重合体樹脂/改質エチレン系重合体組成物の4層積層体を製造し、得られた各4層積層体について、その改質エチレン系重合体組成物側を、ハイインパクトポリスチレンシート(厚み300μm)、或いはポリエチレンテレフタレートシート(厚み300μm)に、表1に示す温度でヒートシールしたときの剥離強度を測定し、結果を表1に示した。
改質エチレン系重合体(A)、未改質オレフィン系重合体(B)、及びその他成分(C)として、各々表1に示すものを用い、タンブラーにて混合した後、一軸押出機に供給し、210℃で溶融混練してストランド状に押出し、カッティングすることにより、ペレット状の易開封性シーラント用改質エチレン系重合体組成物を製造し、得られた各組成物を35mm径の一軸押出機で溶融混練し、一方、分岐状低密度エチレン単独重合体樹脂(日本ポリエチレン社製「ノバテックLF440HB」)を別の一軸押出機で溶融混練し、240℃に設定したTダイより共押出して、低密度エチレン単独重合体樹脂(厚み15μm)/改質エチレン系重合体組成物(厚み10μm)/低密度エチレン単独重合体樹脂(厚み5μm)の3層積層体を製造し、その低密度エチレン単独重合体樹脂(厚み15μm)側をコロナ放電処理した後、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(厚み12μm)/ポリエチレン(厚み18μm)の2層積層体のポリエチレン側にアンカーコート剤を用いて、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/低密度エチレン単独重合体樹脂/改質エチレン系重合体組成物/低密度エチレン単独重合体樹脂の5層積層体を製造し、得られた各5層積層体について、その低密度ポリエチレン(厚み5μm)側を、ポリエチレンシート(厚み300μm)に、又は5層積層体同士(表中、「面々シール」と表記。)で、表1に示す温度でヒートシールしたときの剥離強度を測定し、結果を表1に示した。
改質エチレン系重合体(A)、未改質オレフィン系重合体(B)、及びその他成分(C)として、各々表1に示すものを用い、タンブラーにて混合した後、一軸押出機に供給し、210℃で溶融混練してストランド状に押出し、カッティングすることにより、ペレット状の易開封性シーラント用改質エチレン系重合体組成物を製造し、得られた各組成物を35mm径の一軸押出機で溶融混練し、一方、分岐状低密度エチレン単独重合体樹脂(日本ポリエチレン社製「ノバテックLF440HB」)を別の一軸押出機で溶融混練し、更に、プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂(日本ポリプロ社製「ノバテックFG4」)を別の一軸押出機で溶融混練し、240℃に設定したTダイより共押出して、低密度エチレン単独重合体樹脂(厚み15μm)/改質エチレン系重合体組成物(厚み10μm)/プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂(厚み5μm)の3層積層体を製造し、その低密度エチレン単独重合体樹脂(厚み15μm)側をコロナ放電処理した後、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(厚み12μm)/ポリエチレン(厚み18μm)の2層積層体のポリエチレン側にアンカーコート剤を用いて、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/低密度エチレン単独重合体樹脂/改質エチレン系重合体組成物/プロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂の5層積層体を製造し、得られた各5層積層体について、そのプロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂(厚み5μm)側を、ポリプロピレンシート(厚み300μm)に、表1に示す温度でヒートシールしたときの剥離強度を測定し、結果を表1に示した。
Claims (9)
- エチレン系重合体とアクリル系単量体とをグラフト反応条件に付して得られた改質エチレン系重合体であって、JIS K7105に準拠して測定した、厚み30μmのフィルムの内部ヘーズが20%以下、且つ、JIS K7105に準拠して測定した、冷却ロールと反対面の縦方向(MD方向)と横方向(TD方向)における20度鏡面光沢度の和が50%以下であることを特徴とする改質エチレン系重合体。
- 改質エチレン系重合体が、エチレン系重合体100重量部に対してアクリル系単量体5〜200重量部を用いてグラフト反応条件に付して得られたものである請求項1に記載の改質エチレン系重合体。
- アクリル系単量体がメタクリル酸メチルである請求項1又は2に記載の改質エチレン系重合体。
- 改質エチレン系重合体が、エチレン系重合体とアクリル系単量体を含む水性懸濁液を、加熱下に攪拌してアクリル系単量体をエチレン系重合体に含浸させ、次いで、ラジカル発生剤を添加し、攪拌してラジカル発生剤をエチレン系重合体に含浸させた後、ラジカル発生剤の分解温度以上に昇温してグラフト反応させることにより得られたものである請求項1乃至3のいずれかに記載の改質エチレン系重合体。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の改質エチレン系重合体と、未改質オレフィン系重合体とを含有してなることを特徴とする改質エチレン系重合体組成物。
- 易開封性シーラント用である請求項5に記載の改質エチレン系重合体組成物。
- 請求項5又は6に記載の改質エチレン系重合体組成物からなることを特徴とするフィルム又はシート。
- 請求項5又は6に記載の改質エチレン系重合体組成物の層と、ポリオレフィン系樹脂の層とを含むことを特徴とする積層体。
- エチレン系重合体とアクリル系単量体を含む水性懸濁液を、加熱下に攪拌してアクリル系単量体をエチレン系重合体に含浸させ、次いで、ラジカル発生剤を添加し、攪拌してラジカル発生剤をエチレン系重合体に含浸させた後、ラジカル発生剤の分解温度以上に昇温してグラフト反応させることを特徴とする改質エチレン系重合体の製造方法。
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