JP2006125521A - 差し込み継手 - Google Patents
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Abstract
れた縮径可能なロックリング3と、ロックリングを覆って継手本体に連結されたロックリ
ング受け外筒2とを有し、被接続管を引き抜き方向の引っ張り力に対してはロックリング
3の係止作用やくさび効果により固定し、押し戻し力に対してもロックリング受け外筒2
とロックリング3との間の定着手段でロックリング3の固定位置を保持して前記被接続管
の固定を安定に維持させる差し込み継手において、上記定着手段の簡易化及びロックリン
グ受け外筒の継手本体への連結手段の簡易化を図る。
【解決手段】ロックリング受け外筒が合成樹脂製であり、引き抜き方向と逆方向の押し込
みでロックリング受け外筒のテーパ内面部21に食い込まされる係止刃34をロックリン
グ3のテーパ外面部31に備えている。
【選択図】図1
Description
願人は既に図8に示すものを提案した(特許文献1参照)。
に軸方向に移動可能に挿通された縮径可能なロックリング、2’はロックリング3’を覆
って継手本体1’に螺合連結された金属製のロックリング受け外筒である。4’はスペー
サリングである。
前記管挿入部11’は止水リング装着溝12’を備え、この溝12’にOリング等の止
水リング13’が装着されている。
前記ロックリング受け外筒2’は継手入口側に至るにつれて径小とされたテーパ内面部
21’を備え、このテーパ外面部に係止溝22’,…が設けられている。
前記ロックリング3’はロックリング受け外筒2’のテーパ内面部21’に当接される
テーパ外面部31’を備え、このテーパ外面部31’には前記のテーパ内面部21’の係
止溝22’,…に係止される係止爪32’,…が設けられ、内面側にはロックリング3’
の縮径により被接続管外面に食い込まされる係止刃34’,…が設けられている。このロ
ックリング3’には通常Cリング形状のものが用いられる。
’の管挿入部11’上に被接続管端部pをロックリング3’内を通過して挿入する。ロッ
クリング3’内面側の係止刃34’,…の内径が被接続管外形よりも小とされているが、
係止刃34’,…の向きが被接続管挿入方向に対し順方向とされているので、被接続管端
部の挿入は容易である。この被接続管端部の挿入により、継手本体1’と被接続管pとの
間が止水リング例えばOリング13’の圧縮により止水される。
被接続管の引き抜き方向の引っ張り力、例えば内圧によるスラスト力に対してロックリ
ング内面の係止刃34’,…が逆らう方向にあるので、被接続管を挿入したのちは、図9
の(ロ)に示すようにその係止刃34’,…がスラスト力により被接続管pの外面に食い
込み、更にスラスト力によりロックリング3’のテーパ外面部31’がロックリング受け
外筒2’のテーパ内面部21’に当接され、くさび効果でロックリング3’が縮径されて
ロックリング内面係止刃34’,…の被接続管外面への食い込みが一層に促される。
1’が当接されると、ロックリング受け外筒2’のテーパ内面部21’の係止溝22’,
…にロックリング3’のテーパ外面部31’の係止爪32’,…がはめ込まれる。従って
、上記引き抜き方向の引っ張り力が作用しなくなっても、例えばスラスト力が零になって
も、あるいは被接続管に熱膨張等により押し戻し力が作用しても、ロックリング3’の位
置を固定でき、被接続管の固定状態を安定に保持でき、止水リング13’による安定な止
水を保証できる(ロックリング3’が押し戻されると、前記したくさび効果が失われ、被
接続管が内圧によりクリープ膨張して管内面が止水リング13’から離隔し漏水に至るが
、前記の差し込み継手ではかかる危険性を排除できる)。
リングのテーパ外面部の係止爪を係止するための係止溝を設ける必要があり、この係止溝
にはめ込み上の高い寸法精度が要求されるために、継手の高コスト化が避けられない。
更に、前記した従来の差し込み継手では、継手本体とロックリング受け外筒との連結を
螺合により行っており、ネジ成形に精密さが要求され、かかる面においてもコスト上の問
題がある。
通された縮径可能なロックリングと、ロックリングを覆って継手本体に連結されたロック
リング受け外筒とを有し、被接続管を引き抜き方向の引っ張り力に対してはロックリング
の係止作用やくさび効果により固定し、押し戻し力に対してもロックリング受け外筒とロ
ックリングとの間の定着手段でロックリングの固定位置を保持して前記被接続管の固定を
安定に維持させる差し込み継手において、上記定着手段の簡易化及びロックリング受け外
筒の継手本体への連結手段の簡易化を図ることにある。
。
前記管挿入部に軸方向に移動可能に挿通された縮径可能なロックリングと、継手入口側に
至るにつれて径小とされたテーパ内面部を備え前記ロックリングを覆って継手本体に連結
された合成樹脂製のロックリング受け外筒とを有し、前記ロックリングは引き抜き方向の
引っ張りにより前記ロックリング受け外筒のテーパ内面部に当接されるテーパ外面部を備
え、この当接による縮径で被接続管外面に食い込まされる係止刃を内面側に、前記引き抜
き方向と逆方向の押し込みでロックリング受け外筒内面に食い込まされる係止刃をテーパ
外面部にそれぞれ備えていることを特徴とする。
ヵ所に設けられ、ロックリングテーパ外面部の係止刃の高さがその係止刃根元よりテーパ
外面部の径大端に至る高低差よりも低くされていることを特徴とする。
刃が1ヵ所に設けられ、この係止刃よりも継手奥方側にロックリング内面側の係止刃が位
置されていることを特徴とする。
ング受け外筒の連結が、凸部への凹部のはめ合い連結により行われていることを特徴とす
る。
入口側の段面ほど浅くされた段差が設けられ、かつ継手入口側に対し遠方側の凸部側面に
臨む凹部コーナのアールが応力緩和のために大きくされていることを特徴とする。
グ受け外筒部分が増肉されていることを特徴とする。
筒のかしめ連結用凹部に臨む入口部の内径d1と継手本体のかしめ連結用凸部の外径d2
との差が(0.01〜0.05)d1とされていることを特徴とする。
の加熱下ではめ合い連結が行われることを特徴とする。
の合成樹脂材がポリフェニルサルフォンであることを特徴とする。
リング装着溝の手前に接触され、ロックリング受け外筒の入口側端内周に被接続管外面が
接触された状態での被接続管の継手中心軸にに対する傾き角θが3°以下になるように、
ロックリング受け外筒の入口端から継手本体の止水リング装着溝までの距離が設定されて
いることを特徴とする。
接続管のロックを内圧解除のもとでも維持できるようにロックリングとロックリング受け
外筒との間を定着するものであるが、請求項1によれば、ロックリングのテーパ外面部の
係止刃をスラスト力とは逆方向の押し戻し力でロックリング受け外筒のテーパ内面部に食
い込ませて前記定着を行わせ得るから、高い寸法精度が要求される係止定着溝をロックリ
ング受け外筒内面に加工する必要がなく、継手の加工コストを軽減できる。
ックリングを傾かせてロックリングのロックリング受け外筒内軸方向の投影像外郭寸法を
小さくできるから、ロックリングのテーパ外面部を外筒のテーパ内面部に円滑に挿入でき
、良好な作業性を保証できる。
から、振動等の外乱があっても、前記の作業性を保証できる。
い連結により行っており、精密さが要求されるネジ加工を必要としないから、継手の加工
コストを軽減できる。
側の凸部側面に臨む凹部コーナのアールを大きくして凹部コーナの応力緩和を図っている
から、スラスト荷重に対するはめ合い連結部の耐疲労破壊性を向上できる。
スト荷重に対する応力を相対的に減じることができるので、スラスト荷重に対するはめ合
い連結部の一層の耐疲労破壊性の向上を図ることができる。
で、継手の性能を向上できる。
くしても、はめ合い作業性をよく保証できる。
安全に行い得、ポリフェニルサルフォンの優れた耐疲労性のために連結部の優れた耐疲労
破壊性を保証できる。
ことなく挿入でき、管接続作業の信頼性を確保できる。
図1は請求項1〜3に係る差し込み継手を示すための図面である。
図1において、1は継手本体であり、図2の(イ)にも示されているように管挿入部1
1を備え、管挿入部11に止水リング装着溝12が設けられ、該溝12に止水リング13
が装着されている。
この継手本体1の材質は特に限定されず、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、フ
ッ素樹脂、シリコン樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン等の
合成樹脂、これらの樹脂を繊維や充填剤で補強した強化樹脂、鉄、アルミニウム、銅、ス
テンレススチール、真鍮等の金属や合金若しくはこれらにメッキ等の防食処理を施したも
のを使用できる。
止水リング12の外径は被接続管の内径よりも圧縮代だけ大きくされている。止水リン
グ12の材質には、通常のものが使用され、例えば、天然ゴムや合成ゴム、例えばニトリ
ルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム等を使用できる。止水リングの断面形状としては、円
形、楕円形、四角形、楔形等を挙げることができる。
2は合成樹脂製のロックリング受け外筒であり、図2の(ロ)にも示されているように
平行内面部に燐在して継手入口側に至るにつれて径小とされたテーパ内面部21を備えて
いる。このロックリング受け外筒2は継手本体1に連結されており、その連結構造は、後
述のはめ合い連結の外、螺合連結とすることもできる。この合成樹脂製ロックリング受け
外筒2の材質としては、ポリフェニルサルフォンが好適であるが、他の合成樹脂、例えば
塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ABS樹脂の使用も可能で
ある。
平行外面部の外径がロックリング受け外筒2の平行内面部の内径よりも小とされ、継手本
体1の管挿入部11に軸方向に移動可能に挿通されている。
図2の(ホ)は図2の(ニ)の点線枠内の拡大図を示している。図1及び図2の(ニ)
並びに図2の(ホ)において、31はロックリング先端側に形成されたテーパ外面部、3
2はテーパ外面部31に突設された環状の係止刃であり、その高さHが刃31の根元から
テーパ外面部の径大端33に至る高さHに較べて低くされている。34はロックリング内
面の1ヵ所に突設された環状の係止刃である。ロックリング内面の係止刃34には、被接
続管の引き抜き方向の引っ張り力で被接続管外面に食い込む方向性が付与されており、ロ
ックリング3のテーパ外面部31の係止刃32には、被接続管を押し戻す方向の力で被接
続管外面に食い込む方向性が付与されている。
この縮径可能なロックリング3には、通常Cリング形状のもの、すなわち図3の(イ)
に示すように全長にわたりスリット30を有する環状体が用いられるが、図3の(ロ)に
示すように、両端から途中にわたり互い違いに複数本のスリット30を長さ方向にラップ
させて設けたもの、図3の(ハ)に示すようにテーパ外面部のみに複数本のスリットを設
けたもの等の使用も可能である。
ロックリング3の材質には、弾性に優れた金属材が使用され、例えばはがね、ステンレ
ススチール鋼を用いることができる。
図2の(ニ)、(ホ)や図3の(イ)に示すロックリングは、板状基材の外面側にテー
パ外面部を加工すると共にそのテーパ外面部に係止刃を加工し、内面側の1ヵ所に係止刃
を加工し、更にCリング状にロール加工することにより製造できる。
可能なものであればよく、通常、合成樹脂管、最外層が合成樹脂層である複合管等である
。
上記の差し込み継手により管体を接続するには、図4の(イ)に示すように被接続管端
部を継手本体1の管挿入部11上にロックリング3内を通過させて挿入する。ロックリン
グ内面の係止刃34の内径が被接続管外径よりも大きくされているが、被接続管pの挿入
方向に対しロックリング内面の係止刃34の向きが順方向とされているから、その挿入は
容易である。
挿入後は、図4の(ロ)に示すように内圧によるスラスト力または人力により、被接続
管pに引き抜き方向の引っ張り力を作用させて被接続管pと共にロックリング3をスラス
ト力方向に移動させる。ロックリング3のテーパ外面部31の係止刃32の高さを、ロッ
クリング3の平行面35を上回らない高さとしてあるから、この移動初期に、ロックリン
グ3のテーパ外面先端部がロックリング受け外筒2のテーパ内面部21にある程度の長さ
潜入される(以下、初期潜入という)。
4により一点支持された状態になるから、傾きロックリング先端側がロックリング受け外
筒2のテーパ内面部21にある点xで接触される。この接触点xでのロックリング軸方向
に対する直角方向のスラスト力成分をf、この接触点xと単一支点yとの間のロックリン
グ軸方向距離をLとすると、ロックリング3に作用する回転モーメントMは、
M=fL
で与えられる。
上記ロックリング3のテーパ外面部31の係止刃32の上端をロックリング3の平行面
35に対し低くするほど、ロックリング3のテーパ外面先端部31のロックリング受け外
筒テーパ内面部21への初期潜入深さを深くでき、従って、図2の(ニ)及び図2の(ホ
)にも示されているようにロックリング3のテーパ外面部31の可及的に先端側に係止刃
32を設けることが望ましい。
図4の(ロ)におけるロックリング3の傾きを確保するには、式(1)に示した回転モ
ーメントMをある程度大きくする必要があり、従って、上記した距離Lをある程度長くす
ることが有効である。而るに、ロックリングのテーパ外面部31の先端側に係止刃32を
設ける場合、この係止刃32とロックリング内面の単一支点yとの間、すなわち係止刃3
2と係止刃34との間のロックリング軸方向距離Lをある程度長くするには、ロックリン
グ内面の係止刃34の位置をロックリングテーパ外面部31の係止刃32に対し継手奥方
側に位置させることが有効である。
ロックリング3をスラスト力等により移動させてロックリング3のテーパ外面部31をロ
ックリング受け外筒2のテーパ内面部21に潜入させることができる。この場合、ロック
リング受け外筒中心軸に対するロックリングの上下方向の傾き角をα、左右方向の傾き角
をβすれば、潜入中のロックリングテーパ外面部の係止刃の潜入方向の投影像外郭寸法、
すなわちロックリング受け外筒の中心軸方向の投影像外郭寸法が、傾きが無い場合(α=
0、β=0)に較べ、上下方向にcosα倍、左右方向にcosβ倍に減少される結果、ロック
リング受け外筒テーパ内面部21へのロックリングテーパ外面先端部31の潜入がスムー
ズに行われ、最終的に図3の(ハ)に示すように、ロックリング3のテーパ外面部31が
ロックリング受け外筒2のテーパ内面部21に緊密に当接され、スラスト力等によるくさ
び効果でロックリング3が縮径されてロックリング内面の係止刃34が被接続管外面に深
く食い込まされる。
ることができず、ロックリングのテーパ外面部を合成樹脂製ロックリング受け外筒のテー
パ内面に当接させようとしても、ロックリングの軸方向とロックリング受け外筒2の軸方
向とが不可避的に一致され、テーパ外面部の係止刃の前面に合成樹脂の圧縮反力が作用し
て前記の当接を緊密に行わせ得ず、当接面からの充分なロックリング縮径力を得ることが
困難であるが、本発明によれば、ロックリング3のテーパ外面部31をロックリング受け
外筒2のテーパ内面部21に緊密に当接させ得、スラスト力等によるくさび効果でロック
リング3を縮径させてロックリング内面の係止刃34を被接続管外面に深く食い込ませる
ことができる。
に示すように被接続管に継手奥側に押し戻す力が作用しても、ロックリングテーパ外面部
31の係止刃32がロックリング受け外筒テーパ内面部21に食い込む結果、ロックリン
グ3の固定位置を保持でき、従ってロックリング3によるくさび効果を維持でき、被接続
管の固定状態を安定にできるため、止水リングによる止水性能を安定に持続できる。
におけるロックリング3の回転を可能とするための必須の要件であり、1ヵ所の周方向に
複数箇の係止刃片を間隔を隔てて設ける場合でも、上記要件は充足される。
構造にあり、他の構成は請求項1〜3に共通である。
図5は請求項4に含まれる差し込み継手の継手本体1とロックリング受け外筒2とのは
め合い連結構造を示し、継手本体1に凸部10を設け、ロックリング受け外筒2の後端部
内面に凹部20を設け、この凹部20を凸部10にはめ合い連結してある。凸部10の継
手入口側コーナは、ロックリング受け外筒2の内面の凹部20に隣在する入口ランド20
1のスムーズな乗り越えをき保証するために面取り101してある。
本発明に係る差し込み継手においては、内圧のもとで発生するスラスト力の大部分が被
接続管p→ロックリング3→ロックリング受け外筒2を経て連結部に伝達され、図5に示
すはめ合い連結部では、継手入口に対し遠方側の凸部側面に臨む凹部コーナ202に大な
る応力が作用し、スラスト力の発生状況の如何によっては、その凹部コーナ202に疲労
破壊が発生する畏れがある。
現に、図5に示すはめ合い連結で金属製継手本体にポリフェニルサルフォン製ロックリ
ング受け外筒を連結した差し込み継手により呼び径16Aの管を接続し、常温水で内圧0
〜2Mpaの脈動試験を行ったところ、120万回でロックリング受け外筒が前記の凹部
コーナで疲労破壊した。
向上できる。図6は請求項5に係る差し込み継手のはめ合い連結構造を示し、前記した凹
部コーナのアールを大きくしアールコーナ2020とすることによって応力緩和を図り、
凹部の底面平坦部2021で凹部10の上面を支承してある。
特に図示の例では、請求項6に基づきロックリング受け外筒2のはめ合い連結箇所近傍
の外面部分2022を増肉しており、この増肉部分2022でもスラスト力が負担されて
連結箇所の応力が全体的に緩和されるから、それだけ上記凹部のアールコーナ2020で
の応力を一層に低くできる。
製継手本体(CAC406C)と図2の(ロ)に示すポリフェニルサルフォン製ロックリ
ング受け外筒とをはめ合い連結したモデル1及びこのモデル1に対し増肉部を削り、かつ
凹部コーナをアール無しとしたモデル2につき、内圧1.5Mpaスラスト力の設定条件
で分布応力をFEM(finit elemnt method)解析して凹部コーナの最大応力を求めたと
ころ、モデル2では19Mpaであったのに対し、モデル1では14Mpaに低減できた
。また、モデル2では最大応力領域が凹部コーナの極めて狭いスポットに集中していたの
に対し、モデル1ではコーナアール面に沿って広く分散していることが認められた。
また、モデル1の差し込み継手によれば、モデル2の差し込み継手に較べ、前記した脈
動試験120万回から1000万回以上(1000万回を超えても破壊せず)に向上でき
ることを確認した。
ただし、何れの差し込み継手においても、継手本体の材質をCAC406C、ロックリン
グ受け外筒の材質をポリフェニルサルフォン、ロックリング材質をSUS304、止水リ
ング材質をEDDMとし、図2の(イ)に示すように、止水リング装着溝12に環状突起
121を設け、図2の(ハ)に示すように止水リング13には表面に2個の環状隆起部1
31,132を有し裏面に環状凹部133を有する断面平型パッキングを使用し、装着溝
に装着したパッキングの環状凹部を装着溝の環状突起に嵌合した。
ナの応力緩和に有効であるが、増肉すると、はめ合い荷重(軸方向圧入力)の増加が避け
られない。
しかしながら、請求項8によれば、ロックリング受け外筒を加熱膨張させて拡径させ、
はめ合い後に冷却収縮させる、いわゆる焼嵌めを用いることができるから、はめ合い荷重
を低減でき、前記の増肉下でも容易にはめ合い連結することができる。
はめ合い連結部のはめ合い代を大きくすれば、スラスト力等に対する耐引き抜け強度を
大きくできるが、はめ合い荷重が増加してするので、請求項7では、ロックリング受け外
筒のかしめ連結用凹部に臨む入口部の内径d1と継手本体のかしめ連結用凸部の外径d2
との差を(0.01〜0.05)d1として、耐引き抜け強度とはめ合い荷重の調和を図
っている。
例えば、図2に示す継手本体とロックリング受け外筒の場合、0.039d1(d1=
21.65mm)としている。
(0.01〜0.05)d1の限定理由は0.01d1未満では耐引き抜け強度が不足
し、0.05d1を超えるとはめ合い荷重が大きくなり過ぎるからである。
との間に中間の段面をそれだけ断面積変化を漸次的にして応力変化を緩和でき、3段以上
とすることも可能である。
食い込み、端部内面に止水リングの圧縮反力が作用する。この係止刃の食い込み位置と止
水リング圧縮反力作用位置とは、歪負荷の重畳を回避するために、ある程度距離的に隔離
することが望ましく、通常、止水リング装着溝がロックリング受け外筒のテーパ内面部、
すなわちロックリング圧縮場所よりも継手入口寄りに設けられる。
しかしながら、止水リング装着溝を継手入口側に近づけるに従いロックリング受け外筒
の先端と止水リング装着溝との間の距離が短くなり、この距離が短くなり過ぎると、被接
続管端部を継手本体の管挿入部に挿入する際、管先端内周縁が止水リングに斜めの管角度
で接触して止水リングが脱輪される畏れがある。
図7に示すように、ロックリング受け外筒2の先端内径をD1φ、継手本体1の管挿入
部11の外径をD2φ、被接続管の厚みをt、ロックリング受け外筒先端から止水リング
装着溝までの距離をAとすれば、管の挿入先端内周縁eが止水リング装着溝12にかかる
際に挿入管pがとり得る斜め角θは、式2から求めることができる。
Asinθ=(D1−D2)cosθ/2−t
本発明者が各種寸法の被接続管について、管の挿入傾き角が止水リングの脱輪に及ぼす
影響を試験したところ、表1の通りであり、斜め挿入角度が3°以下であれば脱輪が生じ
ないことを確認した。
、ロックリング受け外筒の入口側端内周に被接続管外面を接触させた状態での被接続管の
継手中心軸にに対する傾き角θを3°以下にするように、ロックリング受け外筒の入口端
から継手本体の止水リング装着溝までの距離を設定しており、止水リングを脱輪させるこ
となく被接続管を挿入でき、止水リングの本来の止水性能を保証できる。
すなわち、前記式(2)から、
A=〔(D1−D2)cosθ−2t〕/2sinθ
が成立し、θ=3°とし
A≧〔(D1−D2)cosθ−2t〕/2sinθ
を満たせば、止水リングを脱輪させることなく被接続管を挿入でき、止水リングの本来の
止水性能を保証できる。
筒部分Bが被接続管に作用する曲げモーメントが管挿入部先端位置に到達するのを軽減し
て曲げ歪の緩和に寄与するから、この面から継手本体の管挿入部先端を超える外筒部分B
の長さを被接続管径に応じて長くすることが有効である。
表2は、被接続管の曲げ歪の緩和と止水リングの脱輪防止とから、ロックリング受け外
筒の入口端から継手本体の止水リング装着溝までの標準距離を設定したものであり、管サ
イズ16A以上では、止水リングの脱輪防止最小長さとの差を管サイズ13A以下に較べ
大きくしてある。
組み込むことが可能である。
10 凸部
11 管挿入部
12 止水リング装着溝
13 止水リング
2 ロックリング受け外筒
20 凹部
2020 アールコーナ
2021 平坦底面
2022 増肉部
21 テーパ外面部
3 ロックリング
31 テーパ外面部
32 係止刃
34 係止刃
A 外筒の入口端から継手本体止水リング装着溝までの距離
Claims (10)
- 止水リング装着溝付きの管挿入部を備えた継手本体と、前記管挿入部に軸方向に移動可能
に挿通された縮径可能なロックリングと、継手入口側に至るにつれて径小とされたテーパ
内面部を備え前記ロックリングを覆って継手本体に連結された合成樹脂製のロックリング
受け外筒とを有し、前記ロックリングは引き抜き方向の引っ張りにより前記ロックリング
受け外筒のテーパ内面部に当接されるテーパ外面部を備え、この当接による縮径で被接続
管外面に食い込まされる係止刃を内面側に、前記引き抜き方向と逆方向の押し込みでロッ
クリング受け外筒内面に食い込まされる係止刃をテーパ外面部にそれぞれ備えていること
を特徴とする差し込み継手。 - ロックリング内面側の係止刃が1ヵ所に設けられ、ロックリングテーパ外面部の係止刃の
高さがその係止刃根元よりテーパ外面部の径大端に至る高低差よりも低くされていること
を特徴とする請求項1記載の差し込み継手。 - ロックリングテーパ外面部の係止刃が1ヵ所に設けられ、この係止刃よりも継手奥方側に
ロックリング内面側の係止刃が位置されていることを特徴とする請求項2記載の差し込み
継手。 - 継手本体へのロックリング受け外筒の連結が、凸部への凹部のはめ合い連結により行われ
ていることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の差し込み継手。 - 凹部の底面に2段以上でかつ継手入口側の段面ほど浅くされた段差が設けられ、かつ継手
入口側に対し遠方側の凸部側面に臨む凹部コーナのアールが応力緩和のために大きくされ
ていることを特徴とする請求項4記載の差し込み継手。 - はめ合い連結部近傍のロックリング受け外筒部分が増肉されていることを特徴とする請求
項5記載の差し込み継手。 - ロックリング受け外筒のかしめ連結用凹部に臨む入口部の内径d1と継手本体のかしめ連
結用凸部の外径d2との差が(0.01〜0.05)d1とされていることを特徴とする
請求項4〜6何れか記載の差し込み継手。 - ロックリング受け外筒の加熱下ではめ合い連結が行われていることを特徴とする請求項3
〜7何れか記載の差し込み継手。 - ロックリング受け外筒の合成樹脂材がポリフェニルサルフォンであることを特徴とする請
求項1〜8何れか記載の差し込み継手。 - 被接続管先端が止水リング装着溝の手前に接触され、ロックリング受け外筒の入口側端内
周に被接続管外面が接触された状態での被接続管の継手中心軸にに対する傾き角θが3°
以下になるように、ロックリング受け外筒の入口端から継手本体の止水リング装着溝まで
の距離が設定されていることを特徴とする請求項1〜9何れか記載の差し込み継手。
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