JP2003156186A - 圧力管路 - Google Patents

圧力管路

Info

Publication number
JP2003156186A
JP2003156186A JP2001356420A JP2001356420A JP2003156186A JP 2003156186 A JP2003156186 A JP 2003156186A JP 2001356420 A JP2001356420 A JP 2001356420A JP 2001356420 A JP2001356420 A JP 2001356420A JP 2003156186 A JP2003156186 A JP 2003156186A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
pressure
main pipe
branch pipe
stress concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001356420A
Other languages
English (en)
Inventor
Kakiyou Katsura
華強 葛
Akira Nakamura
晃 中村
Keishi Murakami
経司 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2001356420A priority Critical patent/JP2003156186A/ja
Publication of JP2003156186A publication Critical patent/JP2003156186A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Branch Pipes, Bends, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 角部に起こる応力集中の低下率を従来よりも
大きくすることができるので、交差部を従来よりも強度
の小さい材料で形成することができ、コストを低減させ
ることができる圧力管路を提供する。 【解決手段】 主管12と分岐管14とが交差部10a
を介して互いに連通していて、交差部10aの主管12
と分岐管14とで共用される共用側壁部16,16のそ
れぞれの外面に増肉部18が形成されている。これによ
って、主管12および分岐管14に内水圧が負荷された
ときに、この増肉部18によって交差部10aが楕円状
に変形することを緩和できる。その結果、主管12およ
び分岐管14の内面が交差する角部20に起こる応力集
中の低下率を、従来の面取り法等を適用するよりも大き
くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は圧力管路に関し、特に
たとえば交差部を介して連通する圧力管路に内水圧を負
荷したときに、その内水圧によって交差部に起こる応力
集中を緩和することができる、圧力管路に関する。
【0002】
【従来技術】たとえば主管と分岐管とが交差部を介して
互いに連通している圧力管路において、この圧力管路に
内水圧が負荷されたときに、主管および分岐管の内面が
交差する交差部内の角部に応力集中が起こる。このよう
に角部に応力集中が起こると、この角部に亀裂が入るこ
とがある。
【0003】そこで、このような応力集中を緩和して、
角部の亀裂等を防止する方法として図10〜図12に示
す応力集中緩和法がある。
【0004】図10に示す応力集中緩和法は、面取り法
である。この面取り法は、主管1および分岐管2の内面
が交差する角部3を削り落として平らな面取り部4を形
成し、これによって、角部3に起こる応力集中を緩和す
るものである。図11は、隅肉法である。この隅肉法
は、主管1および分岐管2の外面が交差する隅角部に隅
肉5を設けて、角部3に起こる応力集中を緩和するもの
である。図12は、分岐管2の端部2aを主管1の内面
から内側に突出させて、応力集中を緩和する突出部2a
を設ける方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10に示す面取り部
4を角部3に形成した場合の応力集中の低下率は、計算
結果および試験結果によると約12%である。そして、
図11に示す隅肉5を隅角部に設けた場合の応力集中の
低下率は、計算結果および試験結果によると約8%であ
る。しかし、この程度の応力集中の低下率では実用上不
十分であるので、面取り部4および角部3の亀裂等を防
止するために、主管1および分岐管2が交差する交差部
6およびその近傍の全体を強度の大きい材料を使用して
形成する場合がある。しかし、このようにすると、強度
を大きくした部分の費用が嵩むという問題がある。そし
て、交差部6およびその近傍の全体の肉厚を大きくする
ことが考えられるが、このように全体の肉厚を大きくす
ると費用が嵩むという問題がある。つまり、そもそも応
力集中緩和法は、このように全体の肉厚を大きくして費
用を増大させるようなことはせずに、効果的に応力集中
を緩和できるようにすることを目的としているので、こ
のような方法は採用できない。
【0006】また、図12に示す突出部2aを設ける方
法は、配管内の流体の流量特性に悪影響を及ぼすために
採用できない場合がある。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、角
部に起こる応力集中の低下率を従来よりも大きくするこ
とができ、しかも従来よりも低廉な、圧力管路を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、管軸が交差
する交差部を有しかつ内圧が負荷される圧力管路におい
て、交差部における内圧による応力集中部以外の部分の
剛性を大きくしたことを特徴とする、圧力管路である。
【0009】
【作用】たとえば第1管路および第2管路に内圧が負荷
されたときに、第1管路および第2管路の内面が交差す
る交差部内の角部に応力集中が起こる。このように角部
に応力集中が起こるのは、内圧が負荷されたときに、交
差部において第1管路と第2管路とで共用される共用側
壁部が円形に膨らまずに、楕円形に膨らむからである。
このように、共用側壁部が外側に大きく膨れて楕円状に
変形すると、角部を大きく変形させようとする大きな力
(集中応力)が働くので、この角部に亀裂が生じること
がある。
【0010】そこで、この発明によると、応力集中部以
外の部分、たとえば共用側壁部の剛性を大きくすること
によって、交差部の楕円状となる変形を緩和することが
でき、これによって、交差部における応力集中の低下率
を従来の方法よりも大きくすることができる。
【0011】
【発明の効果】この発明によれば、交差部における応力
集中の低下率を、図10および図11に示す方法による
低下率よりも大きくすることができるので、交差部の強
度を従来よりも向上させることができる。そして、この
発明は、図10等に示す従来の応力集中緩和法を併用す
ることができるので、この発明と従来の方法によるもの
とを合計した応力集中の低下率を実現することができ
る。
【0012】たとえばこの発明を適用することにより、
またはこの発明と従来の方法とを併用することにより、
従来では、面取り法等によるだけでは角部3の亀裂を防
止できないために、強度の大きい材料を使用する必要が
ある場合でも、比較的強度の小さい材料を使用すること
ができるので、コストの低減を図ることができる。
【0013】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【実施例】この発明の圧力管路の第1実施例を図1およ
び図2を参照して説明する。この圧力管路10は、図1
(A)に示すように、下水管用のT字状の圧力管路であ
って、たとえば硬質塩化ビニル等の合成樹脂製の主管
(第1管路)12および分岐管(第2管路)14によっ
て形成されている。この主管12および分岐管14は、
交差部10aを介して互いに連通している。そして、こ
の交差部10aは、主管12と分岐管14とで共用され
る互いに向い合う共用側壁部(図2参照)16,16を
有し、これら各共用側壁部16,16のそれぞれの外面
に増肉部18,18が形成されている。この増肉部18
は、圧力管路10に内水圧が負荷されたときに、交差部
10a内の角部20に作用する応力集中を緩和するため
のものである。この角部20は、主管12および分岐管
14の内面が交差する部分である。
【0015】ここで、まず、図1(A)に示す交差部1
0aの互いに向い合う共用側壁部16の外面に増肉部1
8を設けることにより、角部20に作用する応力集中を
緩和することができるメカニズムを図9の模式図を参照
して説明する。図9に示す主管12の手前側の部分は、
交差部10a(図9では省略してある。)に結合する部
分であり主管側交差部周壁22を表しており、図の奥側
の部分が交差部10aから離れた部分であり主管側配管
周壁24を表している。そして、分岐管14の下側の部
分は、交差部10aに結合する部分であり分岐管側交差
部周壁26を表しており、上側の部分が交差部10aか
ら離れた部分であり分岐管側配管周壁28を表してい
る。
【0016】なお、主管12および分岐管14は、それ
ぞれの左側部を示しており、右側部は左側部と同様に変
形するので省略してある。そして、主管12の交差部1
0a(分岐管14)よりも手前側の部分は、分岐管14
よりも奥側の部分と同様に変形するので省略してある。
また、交差部10aは、主管側交差部周壁22および分
岐管側交差部周壁26と同様に変形するので省略してあ
る。
【0017】今、主管12および分岐管14に内水圧を
負荷すると、図9に示すように、それぞれの周壁が矢印
に示す方向に変形して破線で示す形状となる。つまり、
交差部10aから離れた位置にある主管側配管周壁24
および分岐管側配管周壁28は、破線で示すように、そ
れぞれの周壁の全周にわたって均等に外側に膨らむ。し
かし、主管側交差部周壁22のうち分岐管14が結合す
る側の分岐管側部30は、外側(上方)への変形が分岐
管14によって妨げられるので、その変形量が小さくな
る。これに対して、主管側交差部周壁22のうち図9に
示す左右の各側壁16aは、外側(左右の各方向)に膨
らむ変形を妨げる分岐管14が結合していないので、そ
の方向への変形がし易くなっている。そして、この側壁
16aの外側に膨らむ変形によって分岐管側部30およ
び底壁32の外側(上側および下側)に向う変形が阻止
され、破線で示すように、元の位置よりもさらに内側に
変形することになる。同様に、分岐管側交差部周壁26
は、矢印に示すように、側壁16aと同方向に膨らみ、
主管12の管軸34の方向に対しては内側に変形する。
【0018】その結果、図1に示す交差部10aは、図
9に破線で示す主管側交差部周壁22および分岐管側交
差部周壁26のように、それぞれの管軸34および36
に直交する断面形状が楕円形となる。このように、交差
部10aの互いに向い合う共用側壁部16が外側に大き
く膨れて楕円形に変形すると、主管12および分岐管1
4の内面が交差する角部20(図1(A)参照)を大き
く変形させようとする大きな力(集中応力)が働くの
で、この角部20に亀裂が生じることがある。
【0019】そこで、第1実施例の圧力管路10による
と、図1に示すように、応力集中部である角部20以外
の部分である共用側壁部16に増肉部18を設けてその
部分の剛性を高め、これによって、応力集中に影響を与
える交差部10aの楕円状となる変形を緩和している。
その結果、交差部10aの内側に形成されている角部2
0における応力集中の低下率を、図10等に示す従来の
方法による低下率よりも引き上げることができる。
【0020】この図1(A)に示す圧力管路10は、主
管12と分岐管14とが交差部10aを介して互いに連
通するT字状の圧力管路であり、それぞれの管軸34と
管軸36とが90°で交差している。主管12および分
岐管14は、それぞれの外径および内径が同一である円
形管である。これら主管12および分岐管14は、図1
および図2では形状を分かり易くするために厚肉として
表してあるが、薄肉のものである。もちろん薄肉とした
が、これに代えて厚肉としてもよい。
【0021】増肉部18は、図1(A)に示すように、
交差部10aの互いに向い合う両方の各共用側壁部16
の外面に形成されている。この増肉部18は、分岐管1
4の管軸36の方向において、上縁部38から下縁部4
0までの範囲に形成されており、主管12の管軸34の
方向においては、左縁部42から右縁部44までの範囲
に形成されている。この増肉部18が形成されている部
分が共用側壁部16である。
【0022】次に、これら上縁部38,下縁部40,左
縁部42および右縁部44を、図1(A)に示すよう
に、圧力管路10を正面から見たときの位置を説明す
る。つまり、上縁部38は、交差部10aの分岐管14
が延びる側の上側部分であって、主管12の外面を表す
上側縁の延長線上の位置に、主管12に対して平行に形
成されている。下縁部40は、交差部10aの分岐管1
4が延びる側と反対側の部分であって、主管12の内面
を表す下側縁の延長線上の位置に、主管12に対して平
行に形成されている。左縁部42は、交差部10aの左
側部分であって、分岐管14の外面を表す左側縁の延長
線上の位置に、分岐管14に対して平行に形成されてい
る。右縁部44は、交差部10aの右側部分であって、
分岐管14の外面を表す右側縁の延長線上の位置に、左
縁部42と平行に形成されている。
【0023】この増肉部18の厚みt2は、主管12お
よび分岐管14の肉厚t1の約45%である。したがっ
て、増肉部18が形成されている共用側壁部16の厚み
t3は、増肉部18が形成されていない管壁の厚みt1
の約1.45倍である。
【0024】そして、図2(A)に示すように、増肉部
18の上縁部38と分岐管14の外面とが交差する部分
には隅肉46を設けてあり、この部分を補強している。
同様に、図2(B)に示すように、増肉部18の左縁部
42および右縁部44と主管12の外面とが交差する部
分にもそれぞれ隅肉46を設けてあり、それぞれの部分
を補強している。また、図2(A)に示すように、増肉
部18の下縁部40から主管12の底までの範囲にわた
って補強部48を設けてあり、この部分を補強してい
る。
【0025】また、図1(A)に示すように、主管12
および分岐管14の内面が交差する角部20には、面取
りがされておらず、角が形成されている。さらに、主管
12および分岐管14の外面が交差する隅角部50に
は、隅肉が設けられておらず、隅角が形成されている。
【0026】図1に示す圧力管路10によると、交差部
10aの各共用側壁部16にそれぞれ増肉部18を形成
して各共用側壁部16の剛性を高めてあるので、たとえ
ば圧力管路10に内水圧が負荷されたときに、各共用側
壁部16の楕円状となる変形を緩和することができる。
これにより、圧力管路10の角部20に起こる応力集中
を緩和することができる。このときの応力集中の低下率
は約25%であり、図10および図11に示す各方法に
よる低下率の約12%および約8%よりも上回ってい
る。よって、圧力管路10の強度を従来の各方法を使用
する場合よりも向上させることができる。
【0027】したがって、この圧力管路10によると、
従来では、面取り法等によるだけでは角部20の亀裂を
防止できないために、強度の大きい材料を使用する必要
がある場合でも、比較的強度の小さい材料を使用するこ
とができるので、コストの低減を図ることができる。
【0028】次に、図3を参照して、第2実施例の圧力
管路52を説明する。この圧力管路52は、図1に示す
第1実施例の圧力管路10において、主管12および分
岐管14の内面が交差する角部20を削り落として面取
り部54を形成し、かつ主管12および分岐管14の外
面が交差する隅角部50に隅肉56を形成したものであ
る。これ以外は、第1実施例の圧力管路10と同等であ
るので、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの説
明を省略する。
【0029】このように、第2実施例の圧力管路52
は、面取り部54および隅肉56を形成してあるので、
第1実施例の圧力管路10よりもその分だけ角部20に
相当する部分に起こる応力集中を緩和することができ
る。たとえば、面取り部54を角部20に形成した場合
の応力集中の低下率が約12%、隅肉56を隅角部50
に形成した場合の応力集中の低下率が約8%であるとす
ると、面取り部54に起こる応力集中の低下率を第1実
施例よりも合計約20%(=約12%+約8%)低下さ
せることができる。したがって、この圧力管路52で
は、増肉部18による応力集中の低下率の約25%と、
面取り部54等による応力集中の低下率の約20%とを
合計すると、約45%の応力集中の低下率を確保するこ
とができ、圧力管路52の強度の向上を図ることができ
る。
【0030】次に、図4を参照して、第3実施例の圧力
管路58を説明する。第3実施例と図1に示す第1実施
例とが相違するところは、増肉部60が形成されている
範囲が相違しているところである。これ以外は、第1実
施例の圧力管路10と同等であるので、同等部分を同一
の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
【0031】この第3実施例の増肉部60は、図4
(A)に示すように、交差部10aの互いに向い合う両
方の各共用側壁部16の外面に形成されている。そし
て、この増肉部60は、分岐管14の管軸36の方向に
おいて、上縁部38から下縁部40までの範囲に形成さ
れており、主管12の管軸34の方向においては、左縁
部42から右縁部44までの範囲に形成されている。
【0032】次に、これら上縁部38,下縁部40,左
縁部42および右縁部44を、図4(A)に示すよう
に、圧力管路58を正面から見たときの位置を説明す
る。つまり、上縁部38は、交差部10aの分岐管14
が延びる側の上側部分であって、主管12の内面を表す
上側縁の延長線上の位置に、主管12に対して平行に形
成されている。下縁部40は、交差部10aの分岐管1
4が延びる側と反対側の部分であって、主管12の内面
を表す下側縁の延長線上の位置に、主管12に対して平
行に形成されている。左縁部42は、交差部10aの左
側部分であって、分岐管14の内面を表す左側縁の延長
線上の位置に、分岐管14に対して平行に形成されてい
る。右縁部44は、交差部10aの右側部分であって、
分岐管14の内面を表す右側縁の延長線上の位置に、左
縁部42と平行に形成されている。この増肉部60の厚
みt2は、第1実施例と同様に、主管12および分岐管
14の肉厚t1の約45%である。したがって、共用側
壁部16の増肉部60が形成されている部分の厚みt3
は、増肉部60が形成されていない管壁の厚みt1の約
1.45倍である。
【0033】このように、図4(A)に示す第3実施例
の圧力管路58は、図1(A)に示す第1実施例よりも
増肉部60を設けた範囲が狭くなっているので、第1実
施例よりも角部20に起こる応力集中の低下率が小さく
なるが、従来の各方法よりも十分に引き上げることがで
き、圧力管路58の強度の向上を図ることができる。
【0034】次に、図5を参照して、第4実施例の圧力
管路62を説明する。第4実施例と第1実施例とが相違
するところは、図1(A)に示す第1実施例ではこの発
明をT字状の圧力管路10に適用しているのに対して、
図5(A)に示す第4実施例ではこの発明をL字状の圧
力管路62に適用しているところである。これ以外は、
第1実施例の圧力管路10と同等であるので、同等部分
を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。こ
の図5(A)に示す圧力管路62は、第1の直管64の
端部と第2の直管66の端部とが直角に結合するL字状
の圧力管路である。第1の直管64および第2の直管6
6は、それぞれの外径および内径が同一である円形管で
ある。
【0035】増肉部68は、図5(A)に示すように、
交差部10aの互いに向い合う両方の各共用側壁部16
の外面に形成されている。そして、増肉部68は、上縁
部38、右縁部44、および円弧状縁部70によって囲
まれた扇状の範囲内に形成されている。この増肉部68
が形成されている部分が共用側壁部16である。
【0036】次に、これら上縁部38,右縁部44,お
よび円弧状縁部70を、図5(A)に示すように、圧力
管路62を正面から見たときの位置を説明する。つま
り、上縁部38は、交差部10aの第1の直管64が延
びる側の上側部分であって、第2の直管66の外面を表
す上側縁の延長線上の位置に、第2の直管66に対して
平行に形成されている。右縁部44は、交差部10aの
右側部分であって、第1の直管64の外面を表す右側縁
の延長線上の位置に、第1の直管64と平行に形成され
ている。円弧状縁部70は、交差部10aの外周壁の内
面を表す円弧状の輪郭線と対応する位置に形成されてい
る。この増肉部68の厚みt2は、第1実施例と同様
に、第1および第2の直管64および66の肉厚t1の
約45%である。
【0037】この図5に示す第4実施例の圧力管路62
によると、図1に示す第1実施例と同程度の、角部20
に起こる応力集中の低下率を確保することができ、圧力
管路62の強度の向上を図ることができる。
【0038】次に、図6を参照して、第5実施例の圧力
管路72を説明する。第5実施例と図5に示す第4実施
例とが相違するところは、増肉部74が形成されている
範囲が相違しているところである。これ以外は、第4実
施例の圧力管路62と同等であるので、同等部分を同一
の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
【0039】この第5実施例の増肉部74は、図6
(A)に示すように、交差部10aの互いに向い合う両
方の各共用側壁部16の外面に形成されている。そし
て、この増肉部74は、上縁部38、右縁部44、およ
び円弧状縁部70によって囲まれた扇状の範囲内に形成
されている。
【0040】次に、これら上縁部38,右縁部44,お
よび円弧状縁部70を、図6(A)に示すように、圧力
管路72を正面から見たときの位置を説明する。つま
り、上縁部38は、交差部10aの第1の直管64が延
びる側の上側部分であって、第2の直管66の内面を表
す上側縁の延長線上の位置に、第2の直管66に対して
平行に形成されている。右縁部44は、交差部10aの
右側部分であって、第1の直管64の内面を表す右側縁
の延長線上の位置に、第1の直管64と平行に形成され
ている。円弧状縁部70は、交差部10aの外周壁の内
面を表す円弧状の輪郭線と対応する位置に形成されてい
る。この増肉部74の厚みt2は、第4実施例と同様
に、第1および第2の直管64および66の肉厚t1の
約45%である。
【0041】このように、図6(A)に示す第5実施例
の圧力管路72は、図5(A)に示す第4実施例よりも
増肉部74を設けた範囲が狭くなっているので、第4実
施例よりも角部20に起こる応力集中の低下率が小さく
なるが、従来の各方法よりも十分に引き上げることがで
き、圧力管路72の強度の向上を図ることができる。
【0042】次に、図7を参照して、第6実施例の圧力
管路76を説明する。第6実施例と第1実施例とが相違
するところは、図1(A)に示す第1実施例ではこの発
明をT字状の圧力管路10に適用しているのに対して、
図7(A)に示す第6実施例ではこの発明をY字状の圧
力管路76に適用しているところである。これ以外は、
第1実施例の圧力管路10と同等であるので、同等部分
を同一の図面符号で示し、それらの説明を省略する。こ
の図7(A)に示す圧力管路76は、分岐管14が主管
12に対して約45°の角度をなす状態で結合するY字
状の圧力管路である。主管12および分岐管14は、円
形管であり、分岐管14の外径および内径は、それぞれ
と対応する主管12の外径および内径よりも小さい寸法
である。
【0043】増肉部78は、図7(A)に示すように、
交差部10aの互いに向い合う両方の各共用側壁部16
の外面に形成されている。そして、増肉部78は、主管
12と直交し、かつ管軸34および36が通る面と平行
する方向において、上縁部38から下縁部40までの範
囲に形成されており、主管12の方向においては、左縁
部42から右縁部44までの範囲に形成されている。こ
の増肉部78が形成されている部分が共用側壁部16で
ある。
【0044】次に、これら上縁部38,下縁部40,左
縁部42および右縁部44を、図7(A)に示すよう
に、圧力管路76を正面から見たときの位置を説明す
る。つまり、上縁部38は、交差部10aの分岐管14
が延びる側の上側部分であって、主管12の外面を表す
上側縁の延長線上の位置に、主管12に対して平行に形
成されている。下縁部40は、交差部10aの分岐管1
4が延びる側と反対側の部分であって、主管12の内面
を表す下側縁の延長線上の位置に、主管12に対して平
行に形成されている。左縁部42は、分岐管14および
主管12の外面の輪郭線が交差する左側の隅角部50よ
りも少し左側の位置であって、主管12と直交する方向
に形成されている。右縁部44は、分岐管14および主
管12の外面の輪郭線が交差する右側の隅角部50と対
応する位置であって、左縁部42に平行して形成されて
いる。この増肉部78の厚みt2は、第1実施例と同様
に、主管12の肉厚t1の約45%である。
【0045】この図7に示す第6実施例の圧力管路76
によると、図1に示す第1実施例と同程度の、角部20
に起こる応力集中の低下率を確保することができ、圧力
管路76の強度の向上を図ることができる。
【0046】次に、図8を参照して、第7実施例の圧力
管路80を説明する。第7実施例と図7に示す第6実施
例とが相違するところは、増肉部82が形成されている
範囲が相違しているところである。これ以外は、第6実
施例の圧力管路76と同等であるので、同等部分を同一
の図面符号で示し、それらの説明を省略する。
【0047】この第7実施例の増肉部82は、図8
(A)に示すように、交差部10aの互いに向い合う両
方の各共用側壁部16の外面に形成されている。そし
て、この増肉部82は、主管12と直交し、かつ管軸3
4および36が通る面と平行する方向において、上縁部
38から下縁部40までの範囲に形成されており、主管
12の方向においては、左縁部42から右縁部44まで
の範囲に形成されている。
【0048】次に、これら上縁部38,下縁部40,左
縁部42および右縁部44を、図8(A)に示すよう
に、圧力管路80を正面から見たときの位置を説明す
る。つまり、上縁部38は、交差部10aの分岐管14
が延びる側の上側部分であって、主管12の内面を表す
上側縁の延長線上の位置に、主管12に対して平行に形
成されている。下縁部40は、交差部10aの分岐管1
4が延びる側と反対側の部分であって、主管12の内面
を表す下側縁の延長線上の位置に、主管12に対して平
行に形成されている。左縁部42は、分岐管14および
主管12の内面の輪郭線が交差する左側の角部20と対
応する位置であって、主管12と直交する方向に形成さ
れている。右縁部44は、分岐管14および主管12の
内面の輪郭線が交差する右側の角部20と対応する位置
であって、左縁部42に平行して形成されている。この
増肉部82の厚みt2は、第6実施例と同様に、主管1
2の肉厚t1の約45%である。
【0049】このように、図8(A)に示す第7実施例
の圧力管路80は、図7(A)に示す第6実施例よりも
増肉部82を設けた範囲が狭くなっているので、第6実
施例よりも角部20に起こる応力集中の低下率が小さく
なるが、従来の各方法よりも十分に引き上げることがで
き、圧力管路80の強度の向上を図ることができる。
【0050】ただし、上記第3〜第7の各実施例では、
角部20および隅角部50に面取り部および隅肉を設け
ていないが、図3に示す第2実施例と同様に、これら角
部20および隅角部50に面取り部54および隅肉56
を設けてもよい。
【0051】そして、上記各実施例では、圧力管路の各
共用側壁部16の外面に増肉部18,60,…を形成す
ることによって、各共用側壁部16の剛性を高めたが、
これに代えて、共用側壁部16の増肉部18,…が形成
されている範囲の部分を、強度の大きい材料を使用して
形成し、これ以外の部分はそれよりも強度の小さい通常
の配管材料によって形成してもよい。これによって、各
共用側壁部16が楕円状に変形することを緩和すること
ができるので、上記各実施例と同様に、角部20に起こ
る応力集中の低下率を上げることができる。
【0052】また、各共用側壁部16に増肉部18,…
を形成することに代えて、共用側壁部16の増肉部1
8,…が形成されている範囲の部分に強度の大きい材料
で形成したたとえば湾曲体等の補強部材を埋め込んでも
よい。これによっても、各共用側壁部16が楕円状に変
形することを緩和することができる。
【0053】さらに、圧力管路をガラス繊維強化プラス
チック(FRP)により形成してもよい。この場合は、
増肉部18,…を形成することに代えて、共用側壁部1
6の増肉部18,…が形成されている範囲の部分に練り
込まれるガラス繊維の方向を、圧力管路の共用側壁部1
6の周方向(たとえば図1(B)に示す主管12の周方
向)に沿わせて配置するとよい。これによって、圧力管
路の共用側壁部16の周方向に沿わせて配置されたガラ
ス繊維は、各共用側壁部16が楕円状に変形しようとす
るときに張力が働き、その変形を緩和することができる
からである。
【0054】そして、上記各実施例の圧力管路が設けら
れている配管がガス管として使用される場合は、圧力管
路の互いに向い合う共用側壁部16を架け渡しバー等を
介して互いに連結してもよい。この架け渡しバーによっ
て、各共用側壁部16が楕円状に変形することを緩和す
ることができる。
【0055】また、各共用側壁部16に増肉部18,…
を形成することに代えて、共用側壁部16の増肉部1
8,…が形成されている範囲の部分にリブを形成しても
よい。このリブは、共用側壁部16の周方向に沿わせて
形成するとよい。このリブによっても、各共用側壁部1
6が楕円状に変形することを緩和することができる。
【0056】さらに、上記各実施例では、この発明を合
成樹脂製の下水用の圧力管路に適用した例を示したが、
合成樹脂以外の材質のたとえば金属製またはコンクリー
ト製等の下水用の圧力管路に適用することができる。そ
して、下水用の圧力管路に適用したが、下水用の圧力管
路以外のたとえば上水用またはガス用等の他の用途に使
用される圧力管路に適用することもできる。
【0057】そして、上記各実施例では、圧力管路が薄
肉である例を示したが、厚肉とした場合でも薄肉の場合
と同程度に応力集中の低下率を引き上げることができ
る。
【0058】また、上記各実施例では、圧力管路が主管
12および分岐管14等の配管と一体に形成されている
ものを例に挙げて説明したが、これに代えて、この発明
の圧力管路をたとえばT字形管継手,L字形管継手また
はY字形管継手等の管継手に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明に係る圧力管路の第1実施例
を示す正面図、(B)は図1(A)に示す圧力管路の右
側面図、(C)は図1(A)に示す圧力管路の平面図で
ある。
【図2】(A)は図1(A)におけるIIA−IIA断
面図、(B)は図1(A)におけるIIB−IIB断面
図である。
【図3】この発明に係る圧力管路の第2実施例を示す縦
断面図である。
【図4】(A)はこの発明に係る圧力管路の第3実施例
を示す正面図、(B)は図4(A)に示す圧力管路の右
側面図、(C)は図4(A)に示す圧力管路の平面図で
ある。
【図5】(A)はこの発明に係る圧力管路の第4実施例
を示す正面図、(B)は図5(A)に示す圧力管路の右
側面図、(C)は図5(A)におけるVC−VC断面図
である。
【図6】(A)はこの発明に係る圧力管路の第5実施例
を示す正面図、(B)は図6(A)に示す圧力管路の右
側面図、(C)は図6(A)におけるVIC−VIC断
面図である。
【図7】(A)はこの発明に係る圧力管路の第6実施例
を示す正面図、(B)は図7(A)に示す圧力管路の右
側面図、(C)は図7(A)に示す圧力管路の平面図で
ある。
【図8】(A)はこの発明に係る圧力管路の第7実施例
を示す正面図、(B)は図8(A)に示す圧力管路の右
側面図、(C)は図8(A)に示す圧力管路の平面図で
ある。
【図9】図1第1実施例に係る圧力管路の応力集中のメ
カニズムを説明するための模式図である。
【図10】圧力管路に従来の応力集中緩和法の面取り法
を適用した例を示す縦断面図である。
【図11】圧力管路に従来の応力集中緩和法の隅肉法を
適用した例を示す縦断面図である。
【図12】圧力管路に従来の応力集中緩和法の突出部を
設ける方法を適用した例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10,52,58,62,72,76,80 …圧力管
路 10a …交差部 12 …主管 14 …分岐管 16 …共用側壁部 18,60,68,74,78,82 …増肉部 20 …角部 22 …主管側交差部周壁 24 …主管側配管周壁 26 …分岐管側交差部周壁 28 …分岐管側配管周壁 30 …分岐管側部 38 …上縁部 40 …下縁部 42 …左縁部 44 …右縁部 50 …隅角部 54 …面取り部 56 …隅肉 70 …円弧状縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 経司 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タビニルパイプ工場内 Fターム(参考) 3H019 BA04 BA14 BA48 BD05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管軸が交差する交差部を有しかつ内圧が負
    荷される圧力管路において、 前記交差部における前記内圧による応力集中部以外の部
    分の剛性を大きくしたことを特徴とする、圧力管路。
  2. 【請求項2】前記交差部を介して第1管路と第2管路と
    が互いに連通していて、 前記部分は、前記交差部において前記第1管路と前記第
    2管路とで共用される共用側壁部を含む、請求項1記載
    の圧力管路。
JP2001356420A 2001-11-21 2001-11-21 圧力管路 Withdrawn JP2003156186A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001356420A JP2003156186A (ja) 2001-11-21 2001-11-21 圧力管路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001356420A JP2003156186A (ja) 2001-11-21 2001-11-21 圧力管路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003156186A true JP2003156186A (ja) 2003-05-30

Family

ID=19167939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001356420A Withdrawn JP2003156186A (ja) 2001-11-21 2001-11-21 圧力管路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003156186A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006125521A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Sekisui Chem Co Ltd 差し込み継手
JP2011127647A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Kitz Corp 樹脂管用ワンタッチ継手
CN102853192A (zh) * 2012-09-12 2013-01-02 昆山西马克动力机械有限公司 油压接头
JP2020125117A (ja) * 2019-02-01 2020-08-20 三菱重工機械システム株式会社 殺菌装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006125521A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Sekisui Chem Co Ltd 差し込み継手
JP4555662B2 (ja) * 2004-10-28 2010-10-06 積水化学工業株式会社 差し込み継手
JP2011127647A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Kitz Corp 樹脂管用ワンタッチ継手
CN102853192A (zh) * 2012-09-12 2013-01-02 昆山西马克动力机械有限公司 油压接头
JP2020125117A (ja) * 2019-02-01 2020-08-20 三菱重工機械システム株式会社 殺菌装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003156186A (ja) 圧力管路
JPH11148589A (ja) 埋設管用t字管継手
JP2001248774A (ja) リブ付管継手
KR200368080Y1 (ko) 이중벽관용 패킹
KR100849527B1 (ko) 맨홀의 관 연결부재
KR100764845B1 (ko) 복합식 가변각도 이음관
JP3239791U (ja) 排水管継手
JP4274976B2 (ja) 内副管用継手
JP2004169765A (ja) 管継手及びその締付バンド
CN201072001Y (zh) 旋流消音检查口管件
EA013935B1 (ru) Универсальная непроницаемая для жидкости манжета
JPH0538311Y2 (ja)
JP4516339B2 (ja) 合成樹脂製合流部構造及び該合成樹脂製合流部構造を用いた合成樹脂製継手
JPH05196191A (ja) 管路用閉塞栓
CN215367609U (zh) 一种新型带检查口的存水弯
CN210890428U (zh) 一种抗渗防腐一体化钢筋混凝土排水管
JP7104601B2 (ja) パッキンとこれを用いた止水方法及び止水構造
JP2003254488A (ja) 管継手
JP2011017164A (ja) 側溝ブロック及び側溝
JPH0679879U (ja) スパッド用スカートパッキン
JPH0129356Y2 (ja)
JP2007056448A (ja) 止水目地材
KR200369159Y1 (ko) 새들분수전의 조임밴드
KR200275267Y1 (ko) 곡선전용 배수관을 이용한 도로 곡선구간 배수로 설치구조
KR20060019628A (ko) 상·하수관 접속구조

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201