JP2006117211A - モール付ドアフレーム - Google Patents

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Abstract

【課題】ドアフレーム本体にフレームモールを取り付けたドアフレームに関し、取り付け時の工数を減らし、幅方向の取り付けバラツキを無くし、部品点数を減らす。
【解決手段】ドアフレーム本体2は長尺状板金を折り曲げ形成し、車外側に両縁部271,272が重ねられた被取付部27を有する。フレームモール3はモール意匠部30とその両縁から車内側へ立設された二つの脚部31,32を有する。一方の脚部31の先端には当接用屈曲部33が、また、他方の脚部32の先端には係止用突部360が形成されている。ドアフレーム本体2の被取付部27の対応部位には、それぞれ段部23,24が形成されている。ドアフレーム本体2の被取付部27にフレームモール3の両脚部31、32を外嵌して当接用屈曲部33を対応する段部23にて停止させ、且つ、係止用突部360を対応する段部24に係止することで、フレームモール3をドアフレーム本体2に取り付ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ガラスラン装着用のチャンネル部と、ウエザストリップ装着用のリテーナ部と、ドア閉時に車体のドア開口縁部に当接される膨出部とを備えた自動車用ドアフレームに関する。詳しくは、意匠部の無いドアフレーム本体に、意匠面を備えたフレームモールを取り付けた構造の自動車用ドアフレームに関する。
図3に、ドアフレーム本体にフレームモールを取り付けた構造の自動車用ドアフレームの従来例として、特許文献1に記載のドアフレームを示す。なお、符号としては、特許文献1とは異なる符号を用いている。また、添字aは、従来例であることを示す。
図示のドアフレームは、ドアフレーム本体2aに、ボルト71aとナット72aを用いて、フレームモール3aを取り付けた構造を成す。フレームモール3aは、フレーム意匠部30aと、該フレーム意匠部30aの両縁(図で上下の縁)から意匠面の裏面側へ折り返した後に車内側へ立設された二つの脚部31a,32aを有する。
下側の脚部31aは、ガラスラン4aの底壁部48a内に一体に埋設されてインサート部とされている。上側の脚部32aは、ボルト71aとナット72aを用いて、ドアフレーム本体2aの被取付部27aに一体に取り付けられている。即ち、ドアフレーム本体2aの両縁部271a,272aを積層して成る被取付部27aに固着されている。
なお、1aは車体のドア開口縁、5a及び5Aはウエザストリップ、6aは自動車のドアガラスを示す。また、ガラスラン4aの一部位である419aは、ドアフレーム本体2aの被取付部27aの下面に当接されて、該被取付部27aとガラスラン4aの底壁部48aとの間に、ナット72a配置用の間隙を確保する底壁突部である。
特開2004−050895号公報。
(1)従来の自動車用ドアフレームは、ドアフレーム本体に、ボルト・ナット(特許文献1参照)やリベットを用いて、フレームモールを取り付けている。このため、取り付け時に工数がかかり生産性が悪い、幅方向の取り付けバラツキが発生する、部品点数が多くコスト高である、等の不具合がある。
本発明は、ドアフレーム本体にフレームモールを取り付けて成る自動車用ドアフレームに関して、取り付け時の工数を減らして生産性を改善し、幅方向の取り付けバラツキを無くし、部品点数を減らしてコストを低減する、ことを第1の目的とする。
(2)従来の自動車用ドアフレームは、ドアフレーム本体に、ボルト・ナット(特許文献1参照)やリベットを用いて、フレームモールを取り付けている。このため、取り付け作業が煩雑であり、生産性が悪いという不具合がある。
本発明は、ドアフレーム本体にフレームモールを取り付けて成る自動車用ドアフレームに関して、取り付け作業を簡単に行い得るようにすることを第2の目的とする。
(3)ドアフレーム本体にフレームモールを取り付ける構造の従来のドアフレームは、ドアフレーム本体が鉄製であり、フレームモールが意匠性を持つステンレス製である。このため、鉄とステンレスという異種金属の接触による電蝕が生じ易い。
本発明は、ドアフレーム本体にフレームモールを取り付ける構造のドアフレームに於いて、異種金属の接触による電蝕を防止することを第3の目的とする。
本発明は、下記[1]〜[3]のように構成される。
[1]構成1:
ドアフレーム本体にフレームモールを取り付けて成り、ガラスラン装着用のチャンネル部とウエザストリップ装着用のリテーナ部とドア閉時に車体のドア開口縁部に当接される膨出部を有するモール付ドアフレームであって、
前記ドアフレーム本体は、前記チャンネル部及び前記リテーナ部の少なくとも一部と前記膨出部を構成し、且つ、反膨出部側に両縁部が重ねられた被取付部を有するように、長尺状板金を折り曲げ形成して成り、
前記フレームモールは、車外側が意匠面となるモール意匠部と該モール意匠部の両縁からそれぞれ意匠面の裏面側へ折り返した後に車内側へ立設された二つの脚部を有するように、ステンレス製の長尺状板材を折り曲げ形成して成り、
前記フレームモールの一方の脚部の先端には当接用屈曲部が形成されるとともに、他方の脚部の先端には係止用突部が形成され、
前記ドアフレーム本体の被取付部の根元付近であって前記当接用屈曲部に対応する部位には該当接用屈曲部に対応する段部が形成されるとともに、前記係止用突部に対応する部位には該係止用突部に対応する段部が形成され、
前記ドアフレーム本体の被取付部に前記フレームモールの両脚部を外嵌して、前記当接用屈曲部を対応する段部にて停止させるとともに、前記係止用突部を対応する段部に係止することにより、前記フレームモールを前記ドアフレーム本体に取り付けて成る、
ことを特徴とするモール付ドアフレーム。
[2]構成2:
構成1に於いて、
前記フレームモールはその二つの脚部の間隙の最狭部が前記ドアフレーム本体の被取付部の肉厚より狭くなるように形成されており、
前記二つの脚部が前記被取付部を挟むバネ力で前記フレームモールを前記ドアフレーム本体に取り付けて成る、
ことを特徴とするモール付ドアフレーム。
[3]構成3:
構成1又は2に於いて、
前記フレームモールの二つの脚部が前記ドアフレーム本体の被取付部と接触する表面には電蝕防止用の樹脂層が設けられている、
ことを特徴とするモール付ドアフレーム。
構成1のモール付ドアフレームは、ドアフレーム本体にフレームモールを取り付けて成り、ガラスラン装着用のチャンネル部とウエザストリップ装着用のリテーナ部とドア閉時に車体のドア開口縁部に当接される膨出部を有するモール付ドアフレームであって、前記ドアフレーム本体は、前記チャンネル部及び前記リテーナ部の少なくとも一部と前記膨出部を構成し、且つ、反膨出部側に両縁部が重ねられた被取付部を有するように、長尺状板金を折り曲げ形成して成り、前記フレームモールは、車外側が意匠面となるモール意匠部と該モール意匠部の両縁からそれぞれ意匠面の裏面側へ折り返した後に車内側へ立設された二つの脚部を有するように、ステンレス製の長尺状板材を折り曲げ形成して成り、前記フレームモールの一方の脚部の先端には当接用屈曲部が形成されるとともに、他方の脚部の先端には係止用突部が形成され、前記ドアフレーム本体の被取付部の根元付近であって前記当接用屈曲部に対応する部位には該当接用屈曲部に対応する段部が形成されるとともに、前記係止用突部に対応する部位には該係止用突部に対応する段部が形成され、前記ドアフレーム本体の被取付部に前記フレームモールの両脚部を外嵌して、前記当接用屈曲部を対応する段部にて停止させるとともに、前記係止用突部を対応する段部に係止することにより、前記フレームモールを前記ドアフレーム本体に取り付けて成る。
このため、取り付け時にボルト・ナット締めやリベット止めの工数が不要となり、生産性が改善される。また、フレームモールの脚部の当接用屈曲部が、ドアフレーム本体の被取付部の対応する段部の位置で規定される停止位置にて確実に停止されるため、幅方向の取り付けバラツキも無くなる。また、ボルト・ナットやリベットが不要となるため、コストを低減できる。
また、フレームモールの取付後には、フレームモールの脚部の係止用突部が、ドアフレーム本体の被取付部の対応する段部により係止されるため、フレームモールが抜け落ちることも確実に防止できる。
構成2のモール付ドアフレームは、構成1に於いて、前記フレームモールはその二つの脚部の間隙の最狭部が前記ドアフレーム本体の被取付部の肉厚より狭くなるように形成されており、前記二つの脚部が前記被取付部を挟むバネ力で前記フレームモールを前記ドアフレーム本体に取り付けて成る。
このため、構成1のモール付ドアフレームが奏する効果を当然に奏するとともに、ドアフレーム本体にフレームモールを取り付ける作業を簡単に行うことができ、生産性を更に改善できる。
構成3のモール付ドアフレームは、構成1又は2に於いて、前記フレームモールの二つの脚部が前記ドアフレーム本体の被取付部と接触する表面には電蝕防止用の樹脂層が設けられている。
このため、構成1又は2のモール付ドアフレームが奏する効果を当然に奏するとともに、ドアフレーム本体とフレームモールが接触する部分での電蝕を防止できる効果がある。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は実施の形態のモール付ドアフレームの図4内A−A線での断面図であり、図2は図1の各部材(ドアフレーム本体2,フレームモール3,ガラスラン4,ウエザストリップ5)の組み立て前を示す分解図である。なお、図1及び図2は図4内のA−A線での断面図であるが、図4のA−A線は断面部位の一例を示すものであり、自動車用ドアモールの他の部位についても図1や図2と同様である。また、図1と図2に於いて、ガラスラン4やウエザストリップ5の断面のハッチングは、図を見易くするため省略する。
また、1は車体のドア開口縁、6は自動車のドアガラスである。
図示のように、本ドアフレームは、ドアフレーム本体2の下縁部271と上縁部272の積層部である被取付部27を、フレームモール3の下脚部31と上脚部32とで挟むようにして、上記被取付部27に外嵌して成る。
フレームモール3は、ステンレス製の長尺状の板材を折り曲げ形成したものであり、両脚部31,32の間隙は、その最狭部が、ドアフレーム本体2の下縁部271と上縁部272の積層部(被取付部27)の肉厚より狭くなるように形成されている。このため、ドアフレーム本体2の被取付部27にフレームモール3の両脚部31,32を外嵌した状態では、フレームモール3の両脚部31,32が、両脚の内側方向へ付勢されるバネ力によってドアフレーム本体2の被取付部27を強固に保持する。換言すれば、両脚部31,32が被取付部27を挟むバネ力でフレームモール3をドアフレーム本体2に取り付けている。したがって、フレームモール3をドアフレーム本体2に固着するためのボルト・ナットやリベット等の別部品は不要でありコストを低減できる。また、フレームモール3をドアフレーム本体2に取り付ける作業が簡単であり、作業性が改善される。
フレームモール3の下脚部31の先端には、上脚部32との間隙が拡がる方向へ曲げられた下脚屈曲端部33が形成されている。このため、両脚部31,32の開口部の間口が広くなり、上記の外嵌時には、嵌め易くて作業性が良い。また、ドアフレーム本体2の下縁部271の対応部位(上記下脚屈曲端部33に対応する部位)には、下段部23が形成されている。このため、上記の外嵌時には、フレームモール3の下脚部31先端の下脚屈曲端部33が、ドアフレーム本体2の下縁部271の下段部23の位置(この位置はドアフレームの長さ方向(幅方向)で一定である)で確実に停止されることとなり、幅方向の取り付けバラツキも発生しない。
また、フレームモール3の下脚部31の上面側には、ドアフレーム本体2の下縁部271の下面との間を絶縁して電蝕を防止するための樹脂層35が形成されているため、ステンレス製のフレームモール3と鉄製のドアフレーム本体2との接触を防止でき、電蝕を防止できる。この樹脂層35は、例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)や、ポリ塩化ビニル(PVC)等により形成できる。
フレームモール3の上脚部32の先端部は、上方へ折り曲げられた上脚折返端部34として形成されており、これにより、モールリテーナ部322が構成される。
また、フレームモール3の上脚部32の下面側には、ドアフレーム本体2の上縁部272の上面との間を絶縁して電蝕を防止するための樹脂層36が形成されており、その先端には、上脚樹脂層突部360が形成されている。このため、ステンレス製のフレームモール3と鉄製のドアフレーム本体2との接触を防止でき、電蝕を防止できる。上記上脚樹脂層突部360が前記構成1や2の係止用突部に該当する。即ち、前記した外嵌後には、上記上脚樹脂層突部360が、ドアフレーム本体2の上縁部272の対応部位(上記の上脚樹脂層突部360に対応する部位)に形成された下段部24に係止され、これにより、フレームモール2が脱落してしまうことが確実に防止される。したがって、フレームモール3をドアフレーム本体2に固着するためのボルト・ナットやリベット等の別部品は不要でありコストを低減できる。なお、上記樹脂層36は、例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)や、ポリ塩化ビニル(PVC)等により形成できる。
ドアフレーム本体2は、鉄製の長尺状の板材をロールフォーミングで折り曲げ形成したものであり、ガラスラン5が嵌め入れられて装着されるチャンネル部21と、ウエザストリップ5が嵌め入れられて装着されるリテーナ部221と、ドア閉時に於いて車体のドア開口縁1の側に当接される膨出部25とを有し、該膨出部25の反対側(車外側)に於いてドアフレーム本体2の両縁部271,272が揃えて重ねられて、被取付部(フレームモール3が外嵌される部位)27とされている。なお、膨出部25は、ドア開口縁1側に設けられた不図示のドアオープニングウエザストリップを介して、ドア閉時に於いてドア開口縁1に当接される。
ここで、チャンネル部21のチャンネル下凹部211には、ガラスラン4の下係止片411が嵌め入れられる。また、チャンネル部21のチャンネル上凹部212には、ガラスラン4の上係止片412が嵌め入れられる。また、チャンネル部21の一部を成すようにフレームモール3により構成されるモールチャンネル凹部313には、ガラスラン4の外側係止片413が嵌め入れられる。なお、401は、フレームモール3のモール意匠部30の下縁部を覆う車外側カバーリップである。また、461と462は、ドアガラス6が閉められた時に該ドアガラス6との間隙をシールするシールリップである。
また、リテーナ部221には、ウエザストリップ5の下係止基部521が嵌め入れられる。また、リテーナ部の一部を成すようにドアフレーム本体2の上縁部272上に樹脂層36を介して設けられるフレームモール3の上脚部32等により構成されるモールリテーナ部322には、ウエザストリップ5の上係止基部522が嵌め入れられる。
実施の形態のモール付ドアフレームの断面図。 図1の各部材の組み立て前を示す分解図。 従来のモール付ドアフレームの断面図。 図1と図3の断面部位を示す説明図。
符号の説明
1 車体のドア開口縁
2 ドアフレーム本体
21 チャンネル部
211 チャンネル下凹部
212 チャンネル上凹部
221 リテーナ部
23 下段部
24 上段部
25 膨出部
27 被取付部
271 下縁部
272 上縁部
3 フレームモール
30 モール意匠部
301 意匠下縁部
302 意匠上縁部
31 モール下脚部
313 モールチャンネル凹部
32 モール上脚部
322 モールリテーナ部
33 下脚屈曲端部
34 上脚折返端部
35 下脚樹脂層部
350 下脚樹脂層端部
36 上脚樹脂層部
360 上脚樹脂層突部
4 ガラスラン
401 車外側カバーリップ
411 下係止片
412 上係止片
413 外側係止片
461 シールリップ
462 シールリップ
48a 底壁部
5 ウエザストリップ
521 下係止基部
522 上係止基部
6 ドアガラス

Claims (3)

  1. ドアフレーム本体にフレームモールを取り付けて成り、ガラスラン装着用のチャンネル部とウエザストリップ装着用のリテーナ部とドア閉時に車体のドア開口縁部に当接される膨出部を有するモール付ドアフレームであって、
    前記ドアフレーム本体は、前記チャンネル部及び前記リテーナ部の少なくとも一部と前記膨出部を構成し、且つ、反膨出部側に両縁部が重ねられた被取付部を有するように、長尺状板金を折り曲げ形成して成り、
    前記フレームモールは、車外側が意匠面となるモール意匠部と該モール意匠部の両縁からそれぞれ意匠面の裏面側へ折り返した後に車内側へ立設された二つの脚部を有するように、ステンレス製の長尺状板材を折り曲げ形成して成り、
    前記フレームモールの一方の脚部の先端には当接用屈曲部が形成されるとともに、他方の脚部の先端には係止用突部が形成され、
    前記ドアフレーム本体の被取付部の根元付近であって前記当接用屈曲部に対応する部位には該当接用屈曲部に対応する段部が形成されるとともに、前記係止用突部に対応する部位には該係止用突部に対応する段部が形成され、
    前記ドアフレーム本体の被取付部に前記フレームモールの両脚部を外嵌して、前記当接用屈曲部を対応する段部にて停止させるとともに、前記係止用突部を対応する段部に係止することにより、前記フレームモールを前記ドアフレーム本体に取り付けて成る、
    ことを特徴とするモール付ドアフレーム。
  2. 請求項1に於いて、
    前記フレームモールはその二つの脚部の間隙の最狭部が前記ドアフレーム本体の被取付部の肉厚より狭くなるように形成されており、
    前記二つの脚部が前記被取付部を挟むバネ力で前記フレームモールを前記ドアフレーム本体に取り付けて成る、
    ことを特徴とするモール付ドアフレーム。
  3. 請求項1又は請求項2に於いて、
    前記フレームモールの二つの脚部が前記ドアフレーム本体の被取付部と接触する表面には電蝕防止用の樹脂層が設けられている、
    ことを特徴とするモール付ドアフレーム。
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