JP2006113136A - フォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体や薄型パネルディスプレイの電極パターンを製造する際のリソグラフィー工程において、感度、解像度、耐熱性など優れた特長をもつフォトレジスト用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下で反応して得られるノボラック型フェノール樹脂を含有するフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物であって、前記フェノール樹脂は、フェノール類が、下記一般式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物を必須成分として含有するものであることを特徴とするフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
【化10】
Figure 2006113136

一般式(I)中、mは1〜2の整数、nは0〜1の整数を示す。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体や薄型パネルディスプレイの電極パターンをg線、i線などの放射線を用いて製造する際のリソグラフィーに使用されるフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物に関するものである。
一般にポジ型フォトレジストには、ナフトキノンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する感光剤とアルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック型フェノール樹脂)が用いられる。このような組成からなるポジ型フォトレジストはアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製造、LCDなどの回路パターンの製造に利用されている。また、ノボラック型フェノール樹脂は、芳香環を多く持つことに起因する露光後の高いプラズマドライエッチング性と耐熱性を有しており、これまで、ノボラック型フェノール樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤を含有する数多くのポジ型フォトレジストが開発され、大きな成果をあげている。
一般にフォトレジスト用のフェノール樹脂としては、メタ・パラクレゾールとホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させて得られたフェノール樹脂が使用されている。フォトレジストの特性を調整または向上させるために、メタ・パラクレゾールの比率、分子量や分子量分布などの検討がなされ、半導体やLCDなどのリソグラフィー技術に適用されてきた。半導体用フォトレジストでは、高耐熱、高解像度、高感度などの特性が要求されており、耐熱性向上のためにキシレノール、トリメチルフェノールなどのアルキルフェノール類や芳香族アルデヒドなどのモノマー類を用いることが検討され、また、高感度化のためにヒドロキシベンズアルデヒドなどが検討された例があるが十分な効果を有するには至っていないのが現状である(例えば、特許文献1ないし3参照)。
特開昭62−136637号公報 4〜6頁 表1 特開昭61−185741号公報 4〜5頁 表1 特開昭63−178229号公報 4〜6頁 表2
本発明は、上記の問題点を解決し、g線、i線などの放射線に対して、感度、解像度、耐熱性などにおいて優れた特性を有するフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物を提供するものである。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(3)により達成される。
(1) フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下で反応して得られるノボラック型フェノール樹脂を含有するフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物であって、前記フェノール樹脂は、フェノール類が、下記一般式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物を必須成分として含有するものであることを特徴とするフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
Figure 2006113136
一般式(I)中、mは1〜2の整数、nは0〜1の整数を示す。
(2) 前記ヒドロキシナフタレン化合物が、下記化学式(II)で表される化合物である前記(1)に記載のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
Figure 2006113136
(3) 前記フェノール樹脂は、フェノール類が前記ヒドロキシナフタレン化合物を1〜50モル%含有する前記(1)または(2)に記載のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
本発明は、上記のとおり、特定の構造をもつヒドロキシナフタレン化合物を樹脂骨格内に含有するノボラック型フェノール樹脂を含有することを特徴とするフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物であり、これを用いることにより感度、解像度、耐熱性に優れたレジスト特性を発現することより、g線、i線などの放射線を用いるリソグラフィー用途に対して有用である。
本発明のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物(以下、単に「フォトレジスト組成物」ということがある)は、配合されるノボラック型フェノール樹脂のフェノール源として下記一般式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物を含有することを特徴とする。
以下、始めに、上記ヒドロキシナフタレン化合物について説明する。
本発明において、一般式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物は、ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物と、ベンゼン環にアルデヒド基をもつ芳香族アルデヒド化合物とを反応させることにより得られるものであり、反応時に塩基性触媒を用いることにより、副生成物の発生が少なく高収率で得ることができる。
Figure 2006113136
一般式(I)中、mは1〜2の整数、nは0〜1の整数を示す。
一般式(I)の化合物を得る反応において、ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物がβ−ナ
フトールで、ベンゼン環にアルデヒド基をもつ化合物がベンズアルデヒドの場合、化学式(II)で表されるヒドロキシナフタレン化合物が得られる。この場合は、特に副生成物の発生が少なく高収率で所望のヒドロキシナフタレン化合物が得られるため経済的に有利となる。
Figure 2006113136
本発明のフォトレジスト組成物において、前記ヒドロキシナフタレン化合物をフェノール源として用いたノボラック型フェノール樹脂は、その構造中にナフタレン骨格を含むことにより、フォトレジスト組成物に使用される一般的なノボラック型フェノール樹脂に比べて解像度、耐熱性などが低下せず、感度、解像度、耐熱性等のレジスト特性に優れたフォトレジスト組成物を得ることができる。さらに、前記ヒドロキシナフタレン化合物は、前記ノボラック型フェノール樹脂中に遊離の形で残存していても、一般的なノボラック型フェノール樹脂に比べて低分子量であり、かつ水酸基をその構造中に含んでいるため、残存していてもフォトレジストの感度を損なうことはない。
また、化学式(II)で表されるヒドロキシナフタレン化合物は、β−ナフトールとベンズアルデヒドとの反応により、副生成物の生成が少なく高収率で得ることができるので、本発明のフォトレジスト組成物用のノボラック型フェノール樹脂に配合するフェノール類として好適である。
上記ヒドロキシナフタレン化合物はノボラック型フェノール樹脂中、フェノール成分として1〜50モル%使用することが好ましく、さらに好ましくは5〜30モル%である。これにより、本発明のフォトレジスト組成物は感度、解像度、耐熱性などレジスト特性のバランスに優れたものとなる。ヒドロキシナフタレン化合物の使用量が前記下限値未満であると耐熱性が不充分になる場合があり、前記上限値を超えると感度が低下する場合がある。
次に、本発明のフォトレジスト組成物中のノボラック型フェノール樹脂に含有される上記ヒドロキシナフタレン化合物の製造方法について説明する。
一般式(III)で表されるナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物1モルに対し、一般式(IV)で表される芳香族アルデヒド化合物とを0.5モル以上1.5モル以下の範囲で加え、必要に応じて溶媒を添加する。この系に塩基性触媒をナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物1モルに対して、0.2モル以上0.8モル以下の範囲で加え加熱、昇温して反応させる。反応終了後、塩基性触媒を酸で中和し水洗除去した後、更に昇温して、系内の反応によって生成した水、未反応のモノマー類を除去することにより目的のヒドロキシナフタレン化合物を得る。
Figure 2006113136
一般式(III)中、mは1〜2の整数を示す。
Figure 2006113136
一般式(IV)中、nは0〜1の整数を示す。
一般式(III)で表されるナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物としては、特に限定されないが、例えば、α−ナフトール、β−ナフトール、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。これらの化合物を単独または2種以上を組み合わせて使用しても良い。これらの化合物の中でも特にヒドロキシナフタレン化合物を高収率で得ることができ、経済的にも有利なβ−ナフトールが好ましい。
一般式(IV)で表される芳香族アルデヒド化合物としては、特に限定されないが、例えば、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、パラヒドロキシベンズアルデヒド等が挙げられる。これらの芳香族アルデヒド化合物を単独または2種以上を組み合わせて使用しても良い。これらの化合物の中でも特に上記ヒドロキシナフタレン化合物を高収率で得ることができるベンズアルデヒドが好ましい。
ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物と芳香族アルデヒド化合物との配合割合は、特に限定されないが、ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物1モルに対して芳香族アルデヒド化合物0.5モル以上1.5モル以下の割合で反応させることが好ましく、特に0.8モル以上1.0モル以下の割合が好ましい。ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物の1モルに対する芳香族アルデヒド化合物のモル数が上記下限値未満の場合、未反応のモノマー類が多く残存し、これを除去するのに長時間の蒸留工程を要し、また歩留まりも低下するので経済的に不利となりやすい。一方、ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物の1モルに対する芳香族アルデヒド化合物のモル数が上記上限値を越えると、未反応の芳香族アルデヒド化合物が残存し、これを除去するのに長時間の蒸留工程を要し、また歩留まりも低下するので経済的に不利となりやすい。
反応の際は必要に応じて溶媒を添加することができる。一般的にナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物は常温で固体であるため、溶媒添加により反応系を均一にすることが望ましい。特に芳香族アルデヒド化合物が常温で固体のパラヒドロキシベンズアルデヒドの場合は溶媒を添加することが好ましい。本発明で使用する溶媒としては、特に限定されないが、反応に不活性な溶媒を使用することが好ましい。具体的にはブタノール、オクタノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、水、等が挙げられる。これらの溶媒の中でも容易に入手でき経済的に有利な水が好ましい。溶媒の添加量は特に限定されないが、ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物100重量部に対し100重量部以下の範囲が好ましい。100重量部を越える場合は溶媒除去に長時間要し、廃棄量が増えることになり経済的に不利となりやすい。
次に、上記反応の工程の一例を説明する。
ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物、芳香族アルデヒド化合物、及び溶媒の系を加熱、昇温し、系内の温度が60〜80℃に到達した時点で塩基性触媒を加える。系内の温度が60℃未満の場合、ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物や芳香族アルデヒド化合物が完全に溶解していない場合がある。また系内の温度が80℃を越える場合、反応が急激に進行し突沸の危険性がある。
上記反応に用いられる塩基性触媒としては、特に限定されないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基の水溶液、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7等の有機強塩基が挙げられる。これらの塩基性触媒の中でも特にヒドロキシナフタレン化合物を高収率で得やすい水酸化ナトリウム、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7が好ましい。
塩基性触媒の使用量は、特に限定されないが、ナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物1モルに対して0.2モル以上かつ0.8モル以下、好ましくは0.3モル以上0.6モル以下の範囲である。塩基性触媒の添加量がナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物1モルに対して上記下限値未満の場合、反応性が乏しく未反応のモノマー類が多く残存する場合がある。塩基性触媒の添加量がナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物1モルに対して上記上限値を越える場合、反応における問題はないが触媒除去工程に長時間を要し、触媒廃棄量が増えることになり経済的に不利となりやすい。
仮に酸性触媒を用いた場合には水酸基どうしが縮合したキサンテン構造を持つ化合物、例えば一般式(V)で表される化合物が生成し、目的とするヒドロキシナフタレン化合物を高収率で得ることは難しいため好ましくない。
Figure 2006113136
塩基性触媒を加えた後、系内を加熱、昇温して100〜140℃で3〜20時間反応させる。反応温度が100℃未満の場合、反応の進行が遅くなり未反応のモノマーが残存するようになる。また、溶媒あるいは反応により生成する縮合水が還流することにより反応温度が140℃を越えることは通常起こらない。
反応終了後、塩基性触媒を酸で中和し水洗除去する。ここで使用される酸は塩基性触媒と中和塩を生成できるものであれば特に限定されるものではないが、イオン性不純物の原因とならない有機酸が好ましく、特に酢酸が好適に使用される。酸の添加量は塩基性触媒に対して当量が好ましい。
水洗の方法は、反応液が生成したヒドロキシナフタレン化合物を含む有機層と中和塩を含む水層に分離した後、水層を系外に除去できればよく、特に限定されるものではないが、好ましくはメチルイソブチルケトン等の有機溶媒に目的の化合物層を溶解させ、水層と分離させるのが効率的で好ましい。
水洗終了後、未反応のナフタレン骨格に水酸基をもつ化合物、芳香族アルデヒド化合物を除去する。除去の方法は特に限定されるものではないが、減圧蒸留除去、水蒸気を系内に吹き込み共沸除去させる方法、あるいは再結晶法により除去することができる。これらの中でも、高純度でヒドロキシナフタレン化合物を得るには再結晶法が好ましい。
以上のようにして本発明のフォトレジスト組成物の主要成分であるノボラック型フェノール樹脂に用いられるヒドロキシナフタレン化合物を得ることができる。
次に本発明で用いられるノボラック型フェノール樹脂について説明する。
本発明で用いられるノボラック型フェノール樹脂は、前記ヒドロキシナフタレン化合物を必須成分として含有するフェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒の存在下で反応させて得られるものであり、アルカリ現像液と親和性を示す酸性官能基を有している。
フェノール類としては、前記ヒドロキシナフタレン化合物とともに、例えば、フェノール、オルソクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−エチルフェノール、4−エチルフェノール、4−ブチルフェノールカテコール、レゾルシノール、ハイドロキノンなどを併用することができる。
これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、メタクレゾール、パラクレゾール、キシレノール、トリメチルフェノールが好ましい。前記ヒドロキシナフタレン化合物の配合割合は、特に限定されないが、フェノール類全体に対して、1〜50モル%であることが好ましく、さらに好ましくは5〜40モル%である。これにより、フォトレジストの感度を向上させることができる。また、他のフェノール類は、合計で50〜99モル%であることが好ましく、さらに好ましくは60〜95モル%である。これにより、フォトレジストとして用いたとき、高感度と耐熱性の両方を兼ね備えたものにすることができる。これらにより得られたノボラック型フェノール樹脂を用いてフォトレジスト組成物を得た場合に、感度、解像度、耐熱性などレジスト特性のバランスに優れたものとなる。
アルデヒド化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、シクロヘキシルアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドが好ましく、特にホルムアルデヒドが好ましい。これにより得られたノボラック型フェノール樹脂を用いてフォトレジスト組成物を得た場合に、感度、解像度、耐熱性などレジスト特性のバランスに優れたものとなる。また低コストであり経済的にも有利である。
ホルムアルデヒドを用いる場合、ホルムアルデヒド源としては特に限定されないが、ホルマリン(水溶液)、パラホルムアルデヒド、アルコール類とのヘミホルマール、トリオキサンなど、ホルムアルデヒドを発生するものであれば使用することができる。
ノボラック型フェノール樹脂を製造する際に使用される酸触媒は、特に限定されないが、例えば、蓚酸、酢酸などの有機カルボン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの有機スルホン酸、塩酸、硫酸などの無機酸などが挙げられる。これらの中から、単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
上記酸触媒の使用量は特に限定されないが、フェノール化合物に対して0.01〜5重量%であることが好ましく、ノボラック型フェノール樹脂、及びこれを用いたフォトレジスト組成物の特性のためには、不純物として残存しないように少量であることが好ましい。
本発明において、ノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、1000〜30000であることが好ましい。さらに好ましくは3000〜30000である。これにより、本発明のフォトレジスト組成物の感度、解像度、耐熱性などのレジスト特性のバランスに優れた樹脂とすることができる。
重量平均分子量が前記下限値未満であるとフォトレジスト組成物の耐熱性が低下する場合があり、前記上限値を超えるとフォトレジスト樹脂の感度が不充分になる場合がある。
なお、前記重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によりポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算されたものである。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒とし、流量1.0ml/min、カラム温度40℃の条件で実施した。本体:TOSOH製HLC−8020、検出器:波長280nmにセットしたTOSOH社製UV−8011、分析用カラム:昭和電工社製SHODEXKF−802、KF−803、KF−805をそれぞれ使用した。
この重量平均分子量をコントロールする方法としては特に限定されないが、ノボラック型フェノール樹脂を製造する際の、フェノール類(P)に対するアルデヒド類(F)の反応モル比(F/P)を調整することが好ましい。上記重量平均分子量を有するノボラック型フェノール樹脂を製造する場合は、反応モル比を0.2〜1.0とすることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜0.8である。これにより、得られる樹脂の重量平均分子量を適正なものにでき、かつ、樹脂のアルカリ溶解性、耐熱性などを好ましいものにすることができる。
次に、ノボラック型フェノール樹脂を製造する手順について説明する。以下に説明する製造方法は一例であり、特にこれに限定されるものではない。
合成は、攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた反応容器に、フェノール類、アルデヒド類を仕込み、酸触媒を添加することにより行う。かかる反応において、反応温度や時間については上記化合物の反応性などによって適宜設定すればよいが、安定して経済的に合成するためには、反応時間を2〜10時間、反応温度は70〜150℃とすることが好ましい。また、必要によっては反応溶媒を使用することもできる。溶媒の種類は特に限定されないが、エチルセロソルブ、メチルエチルケトン等、反応に関与せず、かつ反応により得られる樹脂を溶解する溶媒が好ましい。
更に上記反応終了後、例えば酸触媒を除去するために塩基性化合物を添加して中和し、中和塩を水洗により除去してもよい。水洗水の量と回数は特に限定されないが、水洗回数は、樹脂中の中和塩を除去させることと経済的観点から1〜5回程度が好ましい。また、水洗温度は、特に限定されないが、中和塩の除去効率と作業性の観点から40〜95℃で行うのが好ましい。
上記の反応または水洗終了後、常圧下及び/または減圧下で脱水・脱モノマーを行う。脱水・脱モノマーを行う減圧度は特に限定されないが、0.1〜200torr程度が好ましい。脱水・脱モノマー後の反応容器からの取り出し温度は、特に限定されず、樹脂の特性や粘度などにより適宜設定できる。樹脂の安定性の観点からは、150〜250℃が好ましい。このようにして本発明において用いられるノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。
かかるノボラック型フェノール樹脂の合成にあたって、反応容器等の装置材質は特に限定されないが、不純物の混入を防止する観点からガラスライニング製、ポリテトラフルオロエチレン製、あるいはタンタル、ハフニウム、ジルコニウム、ニオブ、チタンから選ばれた金属ないしそれらの合金からなり、実質的に他の材料を含まない腐食に強い金属材料を反応装置材料として用いた製造装置を使用することが望ましい。
次に、本発明のフォトレジスト組成物について説明する。
本発明のフォトレジスト組成物は、前記ノボラック型フェノール樹脂を必須成分として含有するものであるが、通常、前記ノボラック型フェノール樹脂とともに、ジアゾナフトキノン化合物感光剤、及びノボラック型フェノール樹脂とジアゾナフトキノン化合物感光剤とを溶解する溶媒(以下、「溶媒」という)を配合してなるものである。
上記ジアゾナフトキノン化合物感光剤について説明する。
本発明のジアゾナフトキノン化合物感光剤は特に限定されるものではないが、ナフトキノンジアジドスルホン酸とポリフェノール化合物のエステル化物が好ましい。ナフトキノンジアジドスルホン酸としては例えば、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホニル基等の1,2−キノンジアジドスルホニル基を有する化合物を挙げることができ、特に1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル基を有する化合物が好ましい。またポリフェノール化合物としては例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4‘−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4‘−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフェノン類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン等のポリヒドロキシフェニルアルカン類を挙げることができる。
ナフトキノンジアジドスルホン酸とポリフェノール化合物のエステル化反応は、例えばジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の有機溶媒中、トリエチルアミン、炭酸アルカリまたは炭酸水素アルカリ化合物のような塩基性縮合剤の存在下で行い、完全エステル化または部分エステル化することにより行うことができる。
次に、溶媒について説明する。
本発明のフォトレジスト組成物に配合される溶媒としては特に限定されないが、例えば、水、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類などを挙げることができ、具体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、メトキシエチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトンなどが挙げられる。これらの中でも、溶解性、塗膜安定性、安全性、環境への影響、人体への影響、経済性の観点から、PGMEA、エトキシエチルプロピオネート、乳酸エチルが特に好ましい。これらは単独または2種以上混合して用いることができる。
なお、本発明のフォトレジスト組成物には、以上説明した成分のほかにも、必要により、酸化防止剤などの安定剤、可塑剤、界面活性剤、密着性向上剤、溶解促進剤などの種々の添加剤を使用することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。ここに記載されている「部」および「%」はすべて「重量部」および「重量%」を示し、本発明はこれら実施例により何ら制約されるものではない。
(ヒドロキシナフタレン化合物の合成)
合成例1
攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器にβ−ナフトール750部、ベンズアルデヒド442部を仕込み、昇温させ系内の温度が85℃に達した時に、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7を214部徐々に加えた。その後さらに昇温させ系内の温度を125℃に保ち3時間反応させた。次にメチルイソブチルケトン1000部、酢酸169部を加え中和させた後、水1250部を加え10分間攪拌し、60℃で静置して有機層と水層を分離させた。水層を系外に除去した後、系内を常圧下で130℃まで、さらに80torrの減圧下で160℃まで昇温しながら、水やメチルイソブチルケトンを蒸留除去させた。系内を55℃まで冷却しアセトン3000部を添加した後、40℃以下で12時間静置させ再結晶法により上澄み液を除去し固形分を採取した。得られた固形分をアセトン1000部で洗浄した後、80℃で2時間乾燥して結晶状の化合物520部を得た。
得られた化合物をGPC測定したところ、式(II)で表されるヒドロキシナフタレン化合物に相当するピークが98%であり、重量平均分子量は380であった。またアセチル化法による水酸基当量測定を行ったところ190g/eqであった。
合成例2
ベンズアルデヒド442部をサリチルアルデヒド460部に代えた以外は合成例1と同様にして、ヒドロキシナフタレン化合物500部を得た。この化合物をGPC測定したところ、式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物に相当するピークが92%であり、重量平均分子量は418であった。アセチル化法による水酸基当量測定を行ったところ136g/eqであった。
合成例3
ベンズアルデヒド442部をパラヒドロキシベンズアルデヒド460部に代えた以外は合成例1と同様にして、ヒドロキシナフタレン化合物510部を得た。この化合物をGPC測定したところ、式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物に相当するピークが90%であり、重量平均分子量は388であった。アセチル化法による水酸基当量測定を行ったところ124g/eqであった。
合成例4
β−ナフトール750部を2、6−ジヒドロキシナフタレン750部に代えた以外は合成例1と同様にして、ヒドロキシナフタレン化合物500部を得た。この化合物をGPC測定したところ、式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物に相当するピークが95%であり、重量平均分子量は416であった。アセチル化法による水酸基当量測定を行ったところ110g/eqであった。
合成例5
β−ナフトール750部を2、6−ジヒドロキシナフタレン750部に代え、ベンズアルデヒド442部をサリチルアルデヒド460部に増量した以外は合成例1と同様にして、ヒドロキシナフタレン化合物490部を得た。この化合物をGPC測定したところ、式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物に相当するピークが90%であり、重量平均分子量は429であった。アセチル化法による水酸基当量測定を行ったところ91g/eqであった。
合成例6
β−ナフトール750部を2、6−ジヒドロキシナフタレン750部に代え、ベンズアルデヒド442部をパラヒドロキシベンズアルデヒド460部に増量した以外は合成例1と同様にして、ヒドロキシナフタレン化合物480部を得た。この化合物をGPC測定したところ、式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物に相当するピークが88%であり、重量平均分子量は416であった。アセチル化法による水酸基当量測定を行ったところ82g/eqであった。
合成例7
ベンズアルデヒドの仕込み量442部を500部に増量した以外は合成例1と同様にして、ヒドロキシナフタレン化合物540部を得た。この化合物をGPC測定したところ、式(II)で表されるヒドロキシナフタレン化合物に相当するピークが90%であり、重量平均分子量は387であった。アセチル化法による水酸基当量測定を行ったところ193g/eqであった。
合成例8
β−ナフトール750部を2、6−ジヒドロキシナフタレン750部に代え、ベンズアルデヒドの仕込み量442部を500部に増量以外は合成例1と同様にして、ヒドロキシナフタレン化合物530部を得た。この化合物をGPC測定したところ、式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物に相当するピークが87%であり、重量平均分子量は421であった。アセチル化法による水酸基当量測定を行ったところ87g/eqであった。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によりポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算した。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒とし、流量1.0ml/min、カラム温度40℃の条件で実施した。装置は、
・本体:TOSOH社製・「HLC−8020」
・検出器:波長280nmにセットしたTOSOH社製・「UV−8011」
・分析用カラム:昭和電工社製・「SHODEX KF−802、KF−803、KF−805」
をそれぞれ使用した。
水酸基当量値は、ヒドロキシナフタレン化合物中のフェノール性水酸基をピリジン溶媒中で過剰量の無水酢酸でアセチル化し、アセチル化反応に消費されなかった余剰の無水酢酸を水酸化ナトリウム水溶液で滴定することにより求めた。
(ノボラック型フェノール樹脂の合成)
合成例9
攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、上記合成例1で得られたヒドロキシナフタレン化合物228部、メタクレゾール151.2部、37%ホルマリン113.5部、蓚酸1部を仕込み、60℃で1時間、100℃で4時間反応を行った後、170℃まで常圧下で脱水し、さらに80torrの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、ノボラック型フェノール樹脂250部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9500であった。
合成例10
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例2で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例9と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂250部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9450であった。
合成例11
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例3で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例9と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂250部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9550であった。
合成例12
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例4で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例9と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂250部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9500であった。
合成例13
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例5で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例9と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂240部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9600であった。
合成例14
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例6で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例9と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂240部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9500であった。
合成例15
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例7で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例9と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂260部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9600であった。
合成例16
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例8で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例9と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂250部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9400であった。
合成例17
攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、上記合成例1で得られたヒドロキシナフタレン化合物38部、メタクレゾール102.6部、パラクレゾール102.6部、37%ホルマリン113.5部、蓚酸1部を仕込み、60℃で1時間、100℃で4時間反応を行った後、170℃まで常圧下で脱水し、さらに80torrの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、ノボラック型フェノール樹脂150部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は4500であった。
合成例18
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例2で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例17と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂140部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は4400であった。
合成例19
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例3で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例17と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂160部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は4500であった。
合成例20
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例4で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例17と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂150部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は4400であった。
合成例21
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例5で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例17と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂150部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は4500であった。
合成例22
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例6で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例17と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂170部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は4600であった。
合成例23
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例7で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例17と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂160部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は4500であった。
合成例24
ヒドロキシナフタレン化合物として、合成例8で得られたヒドロキシナフタレンを用いる以外は、
合成例17と同様にして、ノボラック型フェノール樹脂150部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は4400であった。
合成例25
攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、メタクレゾール600部、パラクレゾール400部、37%ホルマリン525部、蓚酸2部を仕込み、60℃で1時間、100℃で4時間反応を行った後、170℃まで常圧下で脱水し、さらに80torrの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、ノボラック型フェノール樹脂850部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は8100であった。
(フォトレジスト組成物の調製)
実施例1〜16、比較例1
合成例9〜25で得られたノボラック型フェノール樹脂をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて、15%の樹脂溶液を調製した。次いで、ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル(東洋合成工業社製 NAC−5)を樹脂溶液に対し1%添加した後、0.2μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フィルターを用いてろ過してフォトレジスト組成物を得た。得られたフォトレジスト組成物について、感度、フォーカスマージン、tanθ、耐熱性を評価した。その結果を表1に示す。
(特性の評価方法)
(I)感度(EOP
上記で調製したフォトレジスト組成物を、スピンコーターを用いてシリコン基板上に塗布し、90℃、60秒間プリベークして、膜厚0.5μmのレジスト膜を形成した。このレジスト膜について、i線照射装置(レンズ開口数0.57、露光波長365nm)を用いて露光した。露光後、直ちに90℃で60秒間ベークして、2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイト水溶液により、23℃で60秒間現像し、水洗、乾燥を行い、ポジ型パターンを得た。その際、線幅0.50μmのラインアンドスペースパターンを1対1の線幅に形成することのできる露光量を感度(EOP)とした。
(2)フォーカスマージン
焦点の位置を上下に移動させて、線幅0.50μmのラインアンドスペースパターンを再現する最小露光量で露光し、現像を行ったときに、線幅が0.50μmのラインアンドスペースパターンを再現できる許容可能な焦点の範囲を測定した。
(3)tanθ
横軸に露光量(mJ/cm2)、縦軸にフォトレジスト組成物の現像速度(nm/s)をとり、種々の露光量に対するアルカリ溶解速度をプロットした識別曲線(discrimination curve)を作成した。この曲線の変曲点付近における傾きを正接(tanθ)で表した。
(4)耐熱性
上記で調製したフォトレジスト組成物を、ヘキサメチルジシラザン処理したシリコンウエハ上にスピンコーターで乾燥時の膜厚が0.7μmになるように塗布し、110℃において90秒間ホットプレ−ト上で乾燥させた。その後縮小投影露光装置を用い、テストチャ−トマスクを介して露光し、現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液)を用い、50秒間現像した。得られたシリコンウエハ−を、温度を変えたホットプレ−ト上で30分間放置し、シリコウエハ−上のレジストパタ−ンの形状を走査型電子顕微鏡で観察し、135℃でパターン変形が起こらないものを◎、125℃でパターン変形が起こらないものを○、125℃でパターン変形が起こるものを×とした。
Figure 2006113136
実施例1〜16は、フェノール類として式(I)または式(II)で示されるヒドロキシナフタレン化合物を所定量配合して得たノボラック型フェノール樹脂を用いて調製したフォトレジスト組成物であり、感度、解像度、耐熱性に優れ、充分なフォーカスマージンを有するものであった。比較例1はヒドロキシナフタレン化合物を使用していないので、耐熱性と感度がともに劣るものであった。
本発明のフォトレジスト組成物は、フェノール類として式(I)または式(II)で示されるヒドロキシナフタレン化合物を配合して得たノボラック型フェノール樹脂を用いているので、感度、解像度、耐熱性などフォトレジスト特性に優れている。従って、本発明のフォトレジスト組成物は、半導体や薄型パネルディスプレイの電極パターンをg線、i線などの放射線を用いて製造する際のリソグラフィー工程に好適に適用されるものである。

Claims (3)

  1. フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下で反応して得られるノボラック型フェノール樹脂を含有するフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物であって、前記フェノール樹脂は、フェノール類が、下記一般式(I)で表されるヒドロキシナフタレン化合物を必須成分として含有するものであることを特徴とするフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
    Figure 2006113136
    一般式(I)中、mは1〜2の整数、nは0〜1の整数を示す。
  2. 前記ヒドロキシナフタレン化合物が、下記化学式(II)で表される化合物である請求項1に記載のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
    Figure 2006113136
  3. 前記フェノール樹脂は、フェノール類が前記ヒドロキシナフタレン化合物を1〜50モル%含有する請求項1または2に記載のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
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