JP2006106699A - 電子写真用現像剤及び電子写真現像方法、プロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真用現像剤及び電子写真現像方法、プロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】 電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するための電子写真用現像剤に関し、画像の更なる安定化と高画質化を目的として、キャリア付着を発生させることなく極小化した潜像を忠実に現像することと、現像剤の帯電量分布のばらつきを減少させることの両立を課題とする。
【解決手段】 少なくとも、磁性体からなる芯材粒子の表面に樹脂を被覆したキャリアと、トナーからなる二成分現像剤において、該キャリアの重量平均粒径Dwが22〜32μm、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒子の含有量が90〜100重量%であり、該トナーの重量平均粒径Dvが2〜7μm、重量平均粒径Dvと個数平均粒径Dnの比Dv/Dnが1.00〜1.25であることを特徴とする電子写真用現像剤。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するための電子写真用現像剤、電子写真現像方法及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真の現像方式には、トナーのみを主成分とする、いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリア、あるいは、それらの表面を樹脂などで被覆したコートキャリアとトナーとを混合して使用する二成分系現像方式がある。
二成分現像方式は、キャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広いため、一成分方式に比較して、帯電特性が安定しており、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。また、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。
レーザービームなどで感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化するデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分現像方式が広く採用されている。
近年、電子写真画像の更なる安定化と高画質化の要求が非常に高まってきている。特に、高画質化を目的とした潜像最小単位(1ドット)の極小化、高密度化等が試みられており、そのためにも極小化した潜像を忠実に現像することが重要な課題となっている。また、安定した画質のためには、現像剤の帯電量分布のばらつきを少なくすることが重要な課題となっている。
潜像を忠実に現像するためにはキャリアの小粒径化が有効であると考えられており、様々な小粒径キャリアの使用が提案されている。
特許文献1では、スピネル構造をもつフェライト粒子からなる、平均粒径が30μm未満の磁性キャリアが提案されている。しかし、これは樹脂コートされていないキャリアであって、低い現像電界のもとで使用するものであり、現像能力に乏しく、また樹脂コートされていないため、寿命が短い。
また、特許文献2には、キャリア粒子を有する電子写真用キャリアにおいて、該キャリアは、50%平均粒径(D50)15〜45μmを有し、該キャリアは、22μmより小さいキャリア粒子を1〜20%含有しており、16μmより小さいキャリア粒子を3%以下含有しており、62μm以上のキャリア粒子を2〜15%含有しており、かつ88μm以上のキャリア粒子を2%以下含有しており、該キャリアは、空気透過法によって測定される該キャリアの比表面積Sと、下記式(2)によって算出される該キャリアの比表面積Sとが下記式(3)の条件を満たすことを特徴とする電子写真用キャリアが記載されている。
Figure 2006106699
(ρはキャリアの比重)
Figure 2006106699
この小粒径キャリアを使用すると次のような利点を得ることができる。
[1]単位体積当りの表面積が広いため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができる。そのため、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少なく、地汚れが発生しにくくなる。また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
[2]単位体積当りの表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。
[3]キャリアが小粒径であるため、緻密な磁気ブラシを形成することができる。また、穂の流動性がよいため、画像に穂跡が発生しにくい。
しかし、従来の小粒径キャリアは、感光体表面へのキャリア付着が発生し易いという非常に大きな課題があり、付着したキャリアが感光体の傷や定着ローラ傷の発生原因となっていた。特に、平均粒径が32μmより小さく粒度分布が広いキャリアではキャリア付着が非常に起こり易く、実用的ではなかった。
安定した画質のためには、現像剤の帯電量分布のばらつきを少なくすることが重要である。現像剤の帯電量はトナー及びキャリアの粒径と相関があり、粒径のばらつきを少なくすることで帯電量のばらつきを少なくする(帯電量分布をシャープにする)ことができる。
特許文献3には、トナーの体積平均粒径Dvを2〜6μm、体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnの比Dv/Dnを1.00〜1.20とし、粒度分布をシャープなものとすることで静電潜像担持体との間にはたらく分子間力を一定として転写性を向上させつつ、平均粒径を小さくすることでトナーの帯電量を増加させ、シャープな粒度分布でも帯電量分布の幅をブロードなものとし、階調性を向上させる手法が記載されている。しかし、特許文献3に書かれているように、粒子の帯電量が粒径の1〜2乗に反比例するというのであれば、平均粒径を小さくしても粒度分布の幅が小さければ帯電量分布はシャープなものになるはずであり、階調性の向上は期待できない。また、画質の安定化という観点からいえば、現像剤の帯電量分布はシャープであるほうが好ましいが、現像剤の帯電量分布はトナーだけでなくキャリアの粒径分布にも大きく依存するため、現像剤の帯電量を制御するためにはトナーの粒度分布、平均粒径を規定するだけでは不充分である。
特開昭58−144839号公報 特許第3029180号公報 特開2002−207309号公報
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するための電子写真用現像剤に関し、画像の更なる安定化と高画質化を目的として、キャリア付着を発生させることなく極小化した潜像を忠実に現像することと、現像剤の帯電量分布のばらつきを減少させることの両立を課題としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった。本発明はこれに基づいてなされたものである。
本発明によれば、上記課題は本件発明の(1)〜(18)によって解決される。
(1)「少なくとも、磁性体からなる芯材粒子の表面に樹脂を被覆したキャリアと、トナーからなる二成分現像剤において、該キャリアの重量平均粒径Dwが22〜32μm、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒子の含有量が90〜100重量%であり、該トナーの重量平均粒径Dvが2〜7μm、重量平均粒径Dvと個数平均粒径Dnの比Dv/Dnが1.00〜1.25であることを特徴とする電子写真用現像剤」;
(2)「前記キャリアは、44μmより小さい粒径の粒子の割合が該キャリアに対して98〜100重量%であることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真用現像剤」;
(3)「前記キャリアは、20μmより小さい粒径の粒子の割合が該キャリアに対して0〜5重量%であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の電子写真用現像剤」;
(4)「前記トナーは、3μm以下の粒径の粒子を有する割合が20個数%以下であることを特徴とする前記第(1)乃至第(3)項のいずれかに記載の電子写真用現像剤」;
(5)「前記トナーは、16μm以上の粒径の粒子を有する割合が3体積%以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の電子写真用現像剤」;
(6)「前記芯材粒子の磁気モーメントが、1000エルステッドの磁界を印加したときに70〜150emu/gであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の電子写真用現像剤」;
(7)「前記芯材粒子の嵩密度が2.35〜2.50g/cmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の電子写真用現像剤」;
(8)「前記キャリアの静電抵抗をRとしたときのLogR値が12.0〜14.0[Ω・cm]であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の電子写真用現像剤」;
(9)「前記芯材粒子の表面に被覆した樹脂層が複数の層によって形成され、キャリア芯材に近い部分の樹脂被覆層の抵抗が、キャリア表層部の被覆層の抵抗よりも大きいことを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の電子写真用現像剤」;
(10)「前記芯材粒子の表面に被覆した樹脂層が、アミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂からなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の電子写真用現像剤」;
(11)「前記トナーが、少なくとも1種類のポリエステル樹脂を含有していることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の電子写真用現像剤」;
(12)「前記トナーの含有するポリエステル樹脂の少なくとも1種類が、下記式(1)で表され前記トナーの含有するポリエステル樹脂の少なくとも1種類が下記式(1)で表される構造部分を含み、結晶性を有するものであることを特徴とする前記第(11)項に記載の電子写真用現像剤。
Figure 2006106699
ここでn、mは繰り返し単位の数である。R、Rは炭化水素基である」;
(13)「前記トナーが少なくとも2種類以上のポリエステル樹脂を含有し、結晶性を有するポリエステル(A)と、ポリエステル(A)よりも高いF1/2温度を有するポリエステル(B)とが互いに非相溶の相分離構造をとることを特徴とする前記第(12)項に記載の電子写真用現像剤」;
(14)「前記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載の現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法」;
(15)「少なくとも感光体、現像スリーブを用い、現像スリーブと感光体の距離が0.4mm以下であることを特徴とする前記第(14)項に記載の電子写真現像方法」;
(16)「現像バイアスとしてDC電圧を印加することを特徴とする前記第(14)項又は第(15)項に記載の電子写真現像方法」;
(17)「感光体とこの感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載の静電潜像現像剤を擁する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備することを特徴とするプロセスカートリッジ」;
(18)「感光体と、帯電手段と、像露光手段と、現像手段と、転写手段と、クリーニング手段とを有する画像形成装置であって、該現像手段が前記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載の現像剤を用いることを特徴とする画像形成装置」。
本発明においては、キャリア付着を発生させることなく極小化した潜像を忠実に現像し、かつ、現像剤の帯電量分布のばらつきを減少させて、高画質の経時安定化を可能とする現像剤を提供することができる。また、その効果を発揮する電子写真現像方法、プロセスカートリッジを提供することができる。
以下に、本発明を更に詳細に説明する。
本発明者らは、本発明の課題を解決するために鋭意検討を行ない、電子写真用現像剤に使用するキャリアの重量平均粒径Dwを22〜32μmとすることで、極小化した潜像を忠実に現像し高画質化を実現させつつ、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量を0〜7重量%、36μmより小さい粒子の含有量を90〜100重量%とすることでキャリア付着の発生を防ぎ、更に、トナーの体積平均粒径Dvを2〜7μm、体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnの比Dv/Dnを1.00〜1.25とすることで安定して高画質を得られるという、上記課題を解決するに当たって非常に有効な技術構想を新規に考案した。
キャリアの重量平均粒径と粒度分布を上記のように規定するだけでもキャリア付着を起こしにくく、極小化した潜像の再現性を向上させ、かつ地汚れを起こしにくくさせる効果があるが、本発明者らは更に、上記の範囲でキャリアの重量平均粒径と粒度分布を規定したとき、上記の範囲の体積平均粒径とDv/Dnで規定したトナーを用いて現像剤を作成することで、更に画質を向上させる効果があることを見出した。
上記範囲で規定したトナーを用いた場合と比較すると、トナーの体積平均粒径を7μm以上とした場合、潜像再現性の悪化、地汚れの発生が起こりやすくなる。また、トナーの体積平均粒径が2μm以下としても、地汚れが発生しやすくなり、更に経時での画質安定性も低下する。
また、加えて、現像剤の帯電量分布をシャープなものとし高画質を安定して供給することができる効果も、現像剤中のトナーとキャリアの粒度分布の幅を同時に規定することで得られる。
紛体における帯電量は紛体の表面積と相関があり、表面積は粒径の約2乗と比例関係にあることから、粒径が粒子の帯電量を決定するパラメータの一つとなる。したがって、紛体の粒度分布をシャープなものとすることで、紛体の帯電量分布をシャープなものとすることに繋がる。これまでにも二成分現像剤においてトナーやキャリアの粒度分布をシャープなものとすることで帯電量分布をシャープにする試みが行なわれているが、実際に二成分現像方式電子写真にて行なわれている帯電である摩擦帯電はトナーとキャリアの間で行なわれるため、現像剤中のトナーの帯電量分布をシャープなものとするためには、トナーの粒度分布とキャリアの粒度分布の双方について同時にシャープなものにする必要がある。
本発明者らは、トナー粒度分布とキャリア粒度分布を高画質が得られる範囲で同時に規定し、これを満たす現像剤を電子写真現像に用いることで、現像剤の帯電量分布をシャープなものとし、高画質を安定して供給することができることを見出した。
本発明の現像剤におけるキャリアの重量平均粒径Dwは22〜32μmであり、好ましくは23μm〜30μmの範囲である。重量平均粒径Dwが前記範囲よりも小さいとキャリア付着が非常に起こりやすくなる。前記範囲よりも大きいとキャリア付着はより起こりにくくなるが、潜像に対してトナーが忠実に現像されなくなり、ドット径のバラツキが大きくなり粒状性が低下する。また、トナー濃度を高くした場合、地汚れを起こしやすくなる。なお、前記キャリア付着とは、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を示す。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。
本発明の現像剤において、20μmより小さい粒径を有するキャリアの含有量は、現像剤中のキャリア量に対して7重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。20μmより小さいキャリアが7重量%より多くなると粒径分布が広がり、磁気ブラシの至るところに磁気モーメントの小さな粒子が存在するようになりキャリア付着が急激に増加する。また、特に限定はしないが、20μmより小さい粒径を有するキャリアの含有量は、現像剤中のキャリア量に対して0.5重量%以上がより好ましい。20μmより小さい粒径を有するキャリアが0.5重量%以上の量であれば、コストをかけずに所望の値を比較的得やすい。
現像剤中のキャリア量に対して、36μmより小さい粒子が90重量%以上、より好ましくは、92重量%以上である。粒径分布をシャープにすることによって各粒子の磁気モーメントの広がりを押さえることができ、キャリア付着を減少することができる。またさらに、44μmより小さい粒子の含有量が98重量%以上であれば、磁気モーメントの広がりを押さえる効果が更に大きくなり、キャリア付着を大幅に減少することができる。
キャリア付着は下記式(4)に示す条件となったときに、キャリア粒子、または切断された磁気ブラシの形態で付着する。
Figure 2006106699
(Fm:磁気束縛力、Fc:キャリア付着を引き起こす力)
キャリア付着を引き起こす力Fcは、現像ポテンシャル、地肌ポテンシャル、キャリアにかかる遠心力、キャリアの抵抗、および現像剤帯電量に関係している。従って、キャリア付着を防止するためFcを小さくするようにこれらのパラメーターを設定することが有効である。しかし、これらのパラメーターは現像能力、地汚れ、およびトナー飛散などに密接に関係するため、実際にこれらのパラメーターを大幅には変えることは難しいのが現状である。
一方、磁気束縛力Fmは下記式(5)で表わされる。
Figure 2006106699
(M:単位質量当りの磁化)
ここで、Kはキャリアの質量であり、下記式(6)で表わされる。また、(∂H/∂x)は、キャリアの存在する位置における磁界の強さ(H)の勾配である。
Figure 2006106699
(r:キャリアの半径、ρ:キャリアの真比重)
キャリアに対する磁気束縛力Fは、キャリア半径rの3乗に比例するため、磁気束縛力はキャリアの小粒径化に伴って、粒径の3乗の割合で急激に小さくなる。その結果、同じ平均粒径のキャリアの場合、粒径分布が狭く、粒径の小さな粒子の含有量が少ないほどキャリア付着が発生し難くなる。
本明細書においてキャリアに関していう重量平均粒径Dwは、個数基準で測
定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。
この場合の重量平均粒径Dwは下記式(7)で表わされる。
Figure 2006106699
上記式(7)中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。
なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。
また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
本明細書において粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA9320−X100:Honewell社製)を用いた。
その測定条件は以下のとおりである。
[1]粒径範囲:100〜8μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm
[3]チャネル数:46
[4]屈折率:2.42
本発明のキャリアは、磁性材料を粉砕し、その粉砕物粒子を所定の粒径が得られるように分級し、この分級により得られた芯材粒子の表面に樹脂被膜を形成することに得ることができる。
前記分級には、風力分級やふるい分級(ふるい分け)等が包含される。キャリア芯材粒子の製造には、振動ふるいが好ましく用いられているが、従来一般的に用いられている振動ふるいでは、小粒径の粒子を分級しようとすると、そのふるい(金網)の網目がすぐに詰まってしまうという不具合が生じるため、その分級のための作業性は非常に悪いものであった。
また、特に微粉側を分級する際に収率が大幅に低下し、約30%程度しか確保できない。これは、分級側に製品部分が混ざってしまうためであり、その結果、コストが数倍高くなってしまうという不具合があった。
本発明者らは、小粒径粒子を効率よく、シャープにカットし得る方法を開発すべく種々検討を行なった。その結果、ふるい機を用いて粒子を分級する際に、その金網に超音波振動を与えることにより、20μm未満の小径粒子を効率よく、シャープにカットし得ることを見出した。
金網を振動させる超音波振動は、高周波電流をコンバータに供給して超音波振動に変換することにより得ることができる。この場合のコンバータは、PZT振動子を用いたものである。超音波振動により金網を振動させるためには、コンバータにより発生される超音波振動を、金網に固定した共振部材に伝達させる。超音波振動が伝達された共振部材は、その超音波振動により共振し、そして、その共振部材に固定されている金網を振動させる。金網を振動させる周波数は、20〜50kHz、好ましくは30〜40kHzである。共振部材の形状は、金網を振動させるのに適した形状であればよく、通常はリング状である。金網を振動させる振動方向は、垂直方向であるのが好ましい。
図1に超音波発振器付振動ふるい機の説明構造図を示す。図1において、(1)は振動ふるい器、(2)は円筒容器、(3)はスプリング、(4)はベース(支持台)、(5)は金網、(6)は共振リング、(7)は高周波電流ケーブル、(8)はコンバータ(振動子)、(9)はリング状フレームを示す。
図1に示した超音波発振器付振動ふるい器(円形ふるい機)を作動させるには、ケーブル(7)を介して高周波電流をコンバータ(8)に供給する。コンバータ(8)に供給された高周波電流は、超音波振動に変換される。コンバータ(8)で発生した超音波振動は、そのコンバータ(8)が固定されている共振リング(6)及びそれに連設するリング状フレーム(9)を垂直方向に振動させる。この共振リング(6)の振動により、共振リング(6)とフレーム(9)に固定されている金網(5)が垂直方向に振動する。
本発明のキャリアは、磁性材料の粉砕物粒子を分級することによって、あるいはフェライト、マグネタイト等の芯材の場合には、焼成前の一次造粒品を作った段階で分級し、さらに焼成、分級して芯材を得ることもできる。また、芯材の表面に樹脂被膜を形成した後、この樹脂被覆粒子を分級することによっても製造することができる。それぞれの段階の粒子の分級は、前記した超音波発振器付きの振動ふるい機を用いて行なうのが好ましい。
本発明のキャリアを構成する芯材粒子の材料としては、従来公知の各種の磁性材料が用いることができる。代表的なものとしてはMnMgSr系フェライト、Mn系フェライト、マグネタイトが挙げられる。
本発明者らは、キャリアの磁気束縛力Fmに関係する磁化Mについて、大きさを替えたサンプルを試作して検討し、1000エルステッド(Oe)の磁場を印加したときの磁気モーメントが、70emu/g以上、より好ましくは75emu/g以上とすることにより、キャリア付着が改良されることを見出した。その上限値は特に制約されないが、通常、150emu/g程度である。
キャリア芯材粒子の磁気モーメントが前記範囲よりも小さくなると、キャリア付着が生じやすくなるので好ましくない。
前記磁気モーメントは、以下のようにして測定することができる。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1.0gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし、3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。さらに、徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁気モーメントを算出する。
本発明のキャリアで使用する1000エルステッドの磁場を印加したときに、70emu/g以上となる芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
フェライトとは、一般に下記式(8)で表わされる焼結体である。
Figure 2006106699
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Caなどであり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
本発明において、より好ましく用いられる1000エルステッドの磁場を印加したときの磁気モーメントが75emu/g以上の芯材粒子としては、例えば、鉄系、マグネタイト系、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
キャリアの嵩密度は2.35g/cm以上、より好ましくは2.40g/cm以上であると、キャリア付着防止に有利である。嵩密度が小さい芯材は、多孔性、または表面の凹凸が大きい。嵩密度が小さいと、1KOeの磁気モーメント(emu/g)が大きくても、1粒子当たりの実質的な磁気モーメントの値が小さくなるため、キャリア付着に対して不利である。また、凹凸が大きいと場所によりコート樹脂の厚みが違ってきて、帯電量、および抵抗の不均一性を生じ易く、経時での耐久性、キャリア付着などに影響を与える。
嵩密度は焼成温度を高くすることなどにより大きくすることが可能であるが、芯材同士が融着し易くなり、解砕し難くなるため2.50未満が好ましい。従って、好ましくは、2.35〜2.50g/cmであり、より好ましくは2.40〜2.50g/cmである。
本発明におけるキャリアの嵩密度は以下の方法によって測定される。
金属粉−見掛密度試験方法(JIS−Z−2504)に従い、直径2.5mmのオリフィスからキャリアを自然に流出させ、その直下においた25cmのステンレス製の円柱状容器にキャリアをあふれるまで流し込む。その後、容器の上面を非磁性でできた水平なへらを用いて容器の上端に沿って一回の操作で平らにかきとる。もし、直径2.5mmのオリフィスで流れ難い場合は、直径5mmのオリフィスからキャリアを自然流出させる。この操作により、容器に流入したキャリア重量を、容器の体積25cmで割ることにより、1cm当りのキャリアの重量を求める。本発明では、これをキャリアの嵩密度と定義する。
本発明のキャリアにおいて、その抵抗率をR[Ω・cm]としたときのLogR値は、好ましくは12.0〜14.0である。
キャリアのLogRが12.0よりも低いと、現像ギャップ(感光体と現像スリーブ間の最近接距離)が狭くなった場合、キャリアに電荷が誘導されてキャリア付着が発生し易くなる。これは、感光体の線速度、及び、現像スリーブの線速度が大きい場合、悪化の傾向が見られる。また、ACバイアスを印加する場合は更に顕著である。通常、カラートナー現像用キャリアは充分なトナー付着量を得るため、低抵抗のものが使用されることが一般的である。上記の抵抗範囲のキャリアは、適正なトナー帯電量のもとで使用することにより、充分な画像濃度が得られることが分かった。
また、LogRが14.0より大きいとトナーと反対極性の電荷が溜まりやすくなり、キャリアが帯電してキャリア付着が起き易くなる。
上記キャリア抵抗率は、次の方法により、測定することができる。
図2に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの電極(12a)、(12b)を収容したフッ素樹脂製容器からなるセル(11)にキャリア(13)を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード株式会社製)にて直流抵抗を測定し、電気抵抗率LogR・Ωcmを算出する。
上記キャリアの抵抗率の調整は、芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、膜厚の制御によって可能である。また、キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することも可能である。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO又は種々の元素をドープしたSnO、TiB、ZnB、MoB等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。
これらの導電性微粉末は、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に導電性微粉末を投入後、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
本発明で用いられるキャリア芯材表面に、高抵抗被覆層Aを形成し、該高抵抗被覆層Aの上に高抵抗被覆層Aより抵抗の低い抵抗被覆層Bが形成すると、小粒径キャリアが低抵抗化することによる電荷の誘導(バイアス電圧、および現像ポテンシャルの影響)によるキャリア付着が防止され、地汚れ防止の効果がある。
キャリア付着しているキャリア粒子は、平均的なキャリア粒子に比べて、塗膜の均一性が悪く、芯材の一部が露出しているものが多く観察された。キャリア被膜が不均一になって膜厚の薄い部分が存在したり、キャリア芯材の一部が露出したりすると、キャリア芯材の低抵抗を反映して、キャリア被膜の抵抗が低くなる。小粒径キャリアにおいて、被膜に不均一な部分が存在し、低抵抗化すると、電荷の誘導(バイアス電圧、および現像ポテンシャルの影響)によるキャリア付着が激しくなる。そこで、キャリア芯材表面に予め均一な高抵抗被覆層Aを形成し、芯材の露出部分を実質的になくし、この被覆層Aの上部に更に被覆層Aより抵抗の低い被覆層Bを形成すると、地汚れが少なく、かつキャリア付着の起き難いキャリアが得られた。
特に限定はしないが、上記高抵抗被覆層Aの抵抗値をRとしたときのLogRは15.5以上(500Vの直流抵抗)であることが好ましく、キャリア芯材が実質的に露出しないように設けられていることが好ましい。被覆層Aの均一性は蛍光X線で確認することができる。LogRが15.5Ωcm未満の場合は、キャリア芯材の抵抗の影響を受けて、キャリア付着が増える傾向がある。
本発明において、キャリア芯材がその表面に有する高抵抗被覆層A、低抵抗被覆層Bを形成するために使用可能な樹脂としては、キャリアの製造に用いられている従来公知の各種のものを用いることができ、特に下記式(9)で表わされる繰り返し単位を含むシリコーン樹脂が好ましく用いられる。
Figure 2006106699
上記式(9)中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、またはアリール基(フェニル基、トリル基など)を示し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、またはアリーレン基(フェニレン基など)を示す。
上記式のアリール基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。このアリール基には、ベンゼン由来のアリール基(フェニル基)の他、ナフタレンやフェナンスレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリール基及びビフェニルやターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリール基等が包含される。該アリール基には、各種の置換基が結合していてもよい。
上記式(9)のアリーレン基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。このアリーレン基には、ベンゼン由来のアリーレン基(フェニレン基)の他、ナフタレンやフェナンスレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基及びビフェニルやターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基等が包含される。該アリーレン基には、各種の置換基が結合していてもよい。
本発明では、前記シリコーン樹脂としてストレートシリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、例えばKR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
本発明では、前記シリコーン樹脂として変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、例えばエポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる。
上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
更に、本発明では、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂など。
キャリア芯材粒子表面に樹脂層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。特に、流動床型コーティング装置を用いる方法は、均一な塗付膜を形成するのに有効である。キャリア芯材粒子表面上に形成する樹脂層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。
前述のシリコーン樹脂からなる樹脂被覆層にアミノシランカップリング剤を含有させることにより、耐久性の良好なキャリアを得ることができる。
本発明で用いるアミノシランカップリング剤としては以下のようなものが挙げられる。含有量は、0.001〜30重量%が好ましい。
Figure 2006106699
トナーとキャリアとからなる電子写真用現像剤において、該キャリアが上記のいずれかに記載のキャリアであり、該トナーによるキャリアの被覆率を50%とし、該トナーの帯電量を15〜35μC/gとすることにより、地汚れ、キャリア付着の更に良好な電子写真用現像剤が得られる。
本発明のキャリアとトナーとからなる現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率は、10〜90%、好ましくは20〜80%である。また、本発明の現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナーの帯電量は、好ましくは10〜50μC/g、より好ましくは15〜35μC/gである。
帯電量が10μC/gより低いと、地汚れ、およびトナー飛散が多くなる。また、50μC/gより大きいとキャリア付着が起き易くなる。35μC/g未満ではキャリア付着が大変少ない。
なお、前記被覆率は以下の式(10)で算出される。
Figure 2006106699
前記式(10)中、Dcはキャリアの重量平均粒径(μm)、Dtはトナーの重量平均粒径(μm)、Wtはトナーの重量(g)、Wcはキャリアの重量(g)、ρtはトナー真密度(g/cm)、ρcはキャリア真密度(g/cm)をそれぞれ表わす。
トナーに関し、ポリエステル(A)の分子構成を脂肪族系の低分子量の結晶性を有するポリエステルとすることにより、ポリエステル樹脂(A)はガラス転移温度(Tg)において結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙への定着機能を発現する。したがって、ポリエステル(A)のガラス転移温度(Tg)およびF1/2温度を制御することで定着下限温度を制御することが可能となり、耐熱保存性が悪化しない範囲、すなわち80〜130℃の範囲でポリエステル(A)のガラス転移温度(Tg)及びF1/2温度を下げることによって、従来得ることのできなかったレベルの低温定着性を得ることができる。
さらに、ポリエステル(A)と、ポリエステル(A)よりも高いF1/2温度を有するポリエステル(B)とを互いに非相溶の相分離構造とすることにより、高いF1/2温度を有するポリエステル(B)の存在がトナーの弾性を高め、耐ホットオフセット性を向上させることを見出した。相分離構造の形成により,それぞれの相、すなわち樹脂の異なった特性が発揮され、低温定着性と定着温度範囲の確保が可能となる。相分離構造の形成の有無は次の[1]〜[3]の方法のいずれかで確認できる。
[1]透過型電子顕微鏡(TEM)によるトナー断面の観察により相分離構造の形成の有無を確認できる。着色剤として加えたカーボンブラックがポリエステル(A)に分散せずポリエステル(B)中に選択的に分散するため、TEMによりカーボンブラックの存在しない個所が島状に存在することを観察することによって相分離構造を確認できる。
[2]DSCによるトナーの吸熱ピーク測定により相分離構造の形成の有無を確認できる。DSC吸熱ピーク測定において、少なくともポリエステル(A)、ポリエステル(B)、離型剤に帰属される3つの吸熱ピーク(i)〜(iii)が存在し、40〜70℃の範囲にピークトップを有する吸熱ピーク(i)がポリエステル(B)に帰属するものであり、70〜90℃の範囲にピークトップを有する吸熱ピーク(iii)が離型剤に帰属するものであり、90〜130℃の範囲にピークトップを有する吸熱ピーク(iii)がポリエステル(A)に帰属するものである。相分離構造を有するトナーのDSC吸熱曲線を図6に、相分離構造が形成されていないトナーのDSC吸熱曲線を図7に示す。このように相分離構造を有する場合には三成分はそれぞれ別個の吸熱ピークを有し、相分離構造が形成されていない場合は三成分の吸熱ピークが重なり合う。
[3]トナーの粉末X線回折装置によるX線回折パターン測定により、相分離構造の形成の有無を確認できる。これは、ポリエステル(A)が結晶性を保持した状態で非晶質のポリエステル(B)と相分離した状態で存在するためであり、ポリエステル(A)に帰属される回折ピークが少なくとも2θ=20〜25°の位置に存在する。相分離構造が形成されていない場合は、ポリエステル(A)の結晶構造が維持されずに非晶質のポリエステル(B)と相溶するため、ポリエステル(A)に帰属される回折ピークが現れない。
また、本発明のトナーにおいては、ポリエステル(A)とポリエステル(B)の相分離構造の形成が達成された上で、ポリエステル(A)とポリエステル(B)との均一な分散、すなわち微小なマイクロドメインを形成して均一に存在することが望ましく、その均一性の指標としてはTEMでの撮影によるトナー断面のポリエステル(A)とポリエステル(B)のマイクロドメイン径の測定と、着色剤として用いるカーボンブラックの分散性の指標であるトナーの誘電正接の測定との二手法がある。このうち、トナーの誘電正接の測定については、カーボンブラックがポリエステル(B)中にのみ存在することから、誘電正接の測定値がポリエステル(B)のマイクロドメインの分散度合いの指標に相当し、かつ定量性のある評価法である。そこで本発明ではポリエステル(A)とポリエステル(B)の分散性をトナーの誘電正接測定により行なうこととした。
本発明のトナーは、特に限定はしないが誘電正接(tanδ)が2.5×10−3〜10.0×10−3であることが好ましく、特に2.5×10−3〜7.5×10−3であることが好ましい。トナーの誘電正接を2.5×10−3〜7.5×10−3の範囲にすることにより、トナー中での着色剤等の分散状態が均一で、しかも微分散された状態になり、これにより、トナーの帯電量分布が一定の狭い範囲内に制御され、優れた電荷保持性及び安定性が得られる。トナーの誘電正接が10.0×10−3を超える場合は、導電性が高くなり、これにより帯電不良が生じ、地汚れやトナー飛散等が増加する傾向が見られる。また、トナー中の着色剤等の分散性も悪化するため、トナーの帯電量分布が不均一になり、高品位の画像が安定して得られない。トナーの誘電正接が2.5×10−3未満の場合は、抵抗が高くなるため帯電量が上昇し、画像濃度が低下する傾向が見られる。
トナーの誘電正接は、まず、約2mm厚のペレット状に成型したトナーを、固体用電極(安藤電気(株)製SE−70形)にセットし、そして上記電極間に1kHzの交流を印加したときの位相のずれを誘電体損測定器(安藤電気(株)製TR−10C型)によって測定し、これにより計算した。
ポリエステル(A)とポリエステル(B)の相分離構造の形成が達成された上で、ポリエステル(A)とポリエステル(B)との分散の均一性は製造条件により調整できる。例えば、粉砕法により製造されるトナーの場合であれば混練条件により調整できる。混錬は、混練物により大きな混錬シェアがかかるように低温(混練物が溶融状態になる範囲での最低温度)で行なうことが望ましい。混錬温度が高温すぎる場合、均一な分散状態が得られないだけでなく、溶融混錬時にポリエステル(A)とポリエステル(B)とが化学反応し、相分離構造が得られない。そのため混錬は、ポリエステル(A)とポリエステル(B)のF1/2温度、化学的反応性(溶解性パラメータ)を考慮し、溶融混錬が可能な範囲内での最低温度で行なうことが望ましい。
本発明では、トナー製造の際の混練操作において、溶融した溶融粘度の低いポリエステル樹脂(A)が混練時のせん弾力を吸収するため、巨大コンフォメーションであるため切断され易いポリエステル(B)を切断することなく、高F1/2温度、高分子量のポリエステル(B)の成分量を保持できるので、耐ホットオフセット性が改善される。
ポリエステル(A)の分子構造、分子量、ガラス転移温度(Tg)、F1/2温度について鋭意検討した結果、分子構造については、限定的でないが、ポリエステル樹脂の結晶性および軟化点の観点から、炭素数2〜6のジオール化合物、特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびこれらの誘導体を含有するアルコール成分と、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、およびこれらの誘導体を含有する酸成分とを用いて合成される下記式(1)で表わされる脂肪族系ポリエステル(A)を含有することが好ましい。
Figure 2006106699
また、ポリエステル樹脂の結晶性および軟化点の観点から、非線状のポリエステルを合成するためにアルコール成分にグリセリン等の3価以上の多価アルコールを追加し、酸成分に無水トリメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸を追加して縮重合を行なってもよい。
分子構造は固体C13−NMRにより確認することができる。分子量については、特に限定はしないが、上記の分子量分布がシャープで低分子量のものが低温定着性に優れるという観点から、o−ジクロロベンゼンの可溶分のGPCによる分子量分布で、横軸をlog(M)、縦軸を重量%で表わした分子量分布図のピーク位置が3.5〜4.0の範囲にあり、ピークの半値幅が1.5以下であり、重量平均分子量(Mw)が5500〜6500、数平均分子量(Mn)が1300〜1500、Mw/Mnが2〜5であることが好ましい。ガラス転移温度(Tg)およびF1/2温度は耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが望ましく、それぞれ90〜130℃の範囲、80〜130℃の範囲にあることが好ましいことを見出した。ここで、結晶性ポリエステル(A)のガラス転移温度(Tg)とは、DSC測定での2回目の昇温時における吸熱ピーク温度を指す。
ガラス転移温度(Tg)およびF1/2温度が上記範囲以下で、上記要件を満たす結晶性ポリエステルは合成が困難であり、130℃以上の場合には定着下限温度が高くなるため低温定着性が得られなくなる。
ポリエステル樹脂(A)、(B)の酸価は、特に限定はしないが、紙と樹脂との親和性の観点から、目的とする低温定着性を達成するために、その酸価が8mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上であることがより好ましい。一方、耐ホットオフセット性を向上させるには45mgKOH/g以下のものであることが好ましい。さらに、ポリエステル樹脂(A)、(B)の水酸価は、所定の低温定着性を達成し、かつ、良好な帯電特性を達成するためには0〜50mgKOH/gが好ましく、5〜50mgKOH/gのものがより好ましい。
本発明のポリエステル(A)の結晶性の存在は、粉末X線回折装置による回折パターンの2θ=19〜20°、21〜22°、23〜25°、29〜31°の位置に回折ピークが現れることで確認することができる。
本発明に基づくトナーにおいては、特に限定はしないが低温定着性を発現させるためポリエステル樹脂(A)を1〜50重量部含有させることが好ましい。ポリエステル樹脂(A)の含有量が1重量部以下の場合は低温定着性が悪化し、50重量部以上の場合はホットオフセット性が悪化するほか、着色剤が、ポリエステル(A)中に分散しないために着色剤の分散性が悪化し、着色剤としてカーボンブラックを使用した場合にはトナーの体積固有抵抗が著しく低下する不具合を生じる。
ポリエステル樹脂(B)のF1/2温度およびガラス転移温度(Tg)については、F1/2温度が120〜160℃、ガラス転移温度(Tg)が40〜70℃であることが好ましい。F1/2温度が120℃以下の場合は耐ホットオフセット性が悪化し、160℃以上の場合は、トナー製造時の溶融混練工程において、ポリエステル(B)を溶融させるために高温を要するため製造コストが高くなること、およびトナーが高弾性のため混連シェアがかかり高い混練動力を要すること、および粉砕工程における粉砕効率が悪く製造コストが高くなる等の不具合が生じる。ガラス転移温度(Tg)が40℃以下の場合はトナーの耐熱保存性が著しく悪化し、ブロッキングを生じる。ガラス転移温度(Tg)が70℃以上の場合はトナーの低温定着性が悪化する。ここで、ポリエステル(B)のガラス転移温度(Tg)とは、DSC測定での2回目の昇温時における接線法より求めたガラス転移温度(Tg)を指す。
ポリエステル樹脂(B)の分子構造については、限定的でないが、特にアルコール成分がビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物の少なくとも一つであり、酸成分がテレフタル酸、ドデセニル無水コハク酸、無水トリメリット酸の少なくとも一つであることが望ましく、酸成分が炭素間の不飽和二重結合を有さないことが好ましい。酸成分が炭素間の不飽和二重結合を有する場合、トナー製造における溶融混練工程においてポリエステル(A)の炭素間の不飽和二重結合とポリエステル樹脂(B)の炭素間の不飽和二重結合とが相互作用を生じ、可塑化を生じてポリエステル(A)およびポリエステル樹脂(B)の利点を失う場合がある。さらに、充分な耐ホットオフセット性を達成するために、ポリエステル樹脂(B)はクロロホルムに不溶なゲルを有するものであることが好ましい。
本発明のトナーの重量平均粒径(Dv)は2〜7μmであることが好ましく、また、その個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.25であることが好ましい。Dv/Dnをこのように規定することにより、解像度の高い画質を得ることが可能となる。また、より高品質の画像を得るには、トナーの体積平均粒径(Dv)を3〜6μmにし、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)をDv/Dn≦1.20にし、且つ3μm以下の粒子を個数%で1〜10個数%にするのがよく、より好ましくは、Dv/DnをDv/Dn≦1.15にするのがよい。このようなトナーは、長期に亘るトナーの収支が行なわれても、現像剤中でのトナーの粒子径変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
また、上記のように現像剤中のトナーとキャリアの粒度分布の幅を同時に規定することで、現像剤の帯電量分布をシャープなものとし、高画質を安定して供給することができる。
トナー重量平均粒径の測定は、種々の方法によって測定可能であるが、本発明では、3μm以下の粒子の割合を求める場合以外では、コールター社製のコールターマルチサイザーIIにて測定を行なった。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。各チャンネルの粒径の値は、それぞれ、2.24μm;2.83μm;3.56μm;4.49μm;5.66μm;7.13μm;8.98μm;11.31μm;14.25μm;17.96μm;22.63μm;28.51μm;35.92μmを用いた。
3μm以下の粒子の割合を求める際には、コールターマルチサイザーIIでは粒径が小さすぎて測定に不具合が生じる可能性があるため、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)により計測した。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を2〜20mg程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって測定結果を得た。
固体C13−NMRは日本電子製のFT-NMR SYSTEM JNM-α400を用い、観測核C13、基準物質アダマンタン、積算回数8192回、パルス系列CPMAS、IRMOD:IRLEV、観測周波数100.4MHz、OBSET:134500Hz、POINT:4096、PD:7.0sec、SPIN6088Hzの条件で行ない、分子構造推定はソフトウエアとしてChem Draw Pro Ver.4.5を用いた。
トナー断面の観察は日立透過型電子顕微鏡H−9000を用い、加速電圧300kVの条件でトナー粒子を約100μmに超薄切片化し、四酸化ルテニウムにより染色した後、透過型電子顕微鏡(TEM)により約10000倍で観察を行ない、写真撮影をした。
結着樹脂のF1/2温度は、高架式フローテスターCFT−500(島津製作所製)を用い、ダイス径1mm、加圧10kg/cm2、昇温速度3℃/minの条件下で1cm2の試料を溶融流出させたときの流出開始点から流出終了点までの1/2に相当する温度により測定される。
樹脂のTgは、理学電機社製のRigaku THRMOFLEX TG8110により、昇温速度10℃/minの条件にて測定される。
樹脂の酸価及び水酸基価は、JIS 0070に規定の方法により測定される。但し、サンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサンまたはTHF、o−ジクロロベンゼン等の溶媒を用いる。
粉末X線回折測定は理学電機RINT1100を用い、管球をCu、管電圧−電流を50kV−30mAの条件で広角ゴニオメーターを用いて測定した。
本発明のトナーの製造法は限定的でなく、通常の粉砕法でも、例えば重合法のような粉砕法以外の製造法、あるいはそれらの併用であってもよい。
次に本発明のトナーに用いられる材料について詳細に説明する。
本発明で用いられるポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって通常得られるものである。該アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1.4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、及びビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体を挙げることができる。また、カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
ここで、ポリエステル樹脂としては、熱保存性の関係から、ガラス転位温度Tgが55℃以上のもの、さらに60℃以上のものが好ましい。
また、反応物を媒体中で反応させることによりトナーを生成する場合には、用いられるプレポリマーとしては、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーAが好ましく、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(PIC)と反応させることによって得ることができる。この場合、ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
前記ポリオール(PO)としては、ジオール(DIO)および3価以上のポリオール(TO)が挙げられ、(DIO)単独又は(DIO)と少量の(TO)の混合物が好ましい。ジオール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、ジカルボン酸(DIC)および3価以上のポリカルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)の混合物が好ましい。ジカルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(PO)と反応させてもよい。
ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
前記ポリイソシアネート(PIC)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステル系プレポリマーを得る場合、ポリイソシアネート(PIC)と活性水素を有するポリエステル系樹脂(PE)との比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]との当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。末端にイソシアネート基を有するプレポリマーA中のポリイソシアネート(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。
イソシアネート基を有するプレポリマーAはさらに、伸長剤例えばアミンB、その他の適当な反応性多価化合物を用いて高分子化及び/又は架橋処理することができる。前記アミンBとしては、ポリアミン及び/又は活性水素含有基を有するアミン類が用いられる。この場合の活性水素含有基には、水酸基やメルカプト基が包含される。このようなアミンには、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミンBのうち好ましいものは、(B1)及びB1)と少量の(B2)の混合物である。
さらに、プレポリマーAとアミンBとを反応させる場合、必要により伸長停止剤を用いてポリエステルの分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、活性水素含有基を有しないモノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。その添加量は、生成するウレア変性ポリエステルに所望する分子量との関係で適宜選定される。
アミンBとイソシアネート基を有するプレポリマーAとの比率は、イソシアネート基を有するプレポリマーA中のイソシアネート基[NCO]と、アミンB中のアミノ基[NHx](xは1〜2の数を示す)の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
低温定着化に特化すれば、前述のようにトナー中の樹脂成分としてポリエステル樹脂を用いることが最も適しているが、本発明においては、ポリエステル樹脂以外の樹脂も、バインダー樹脂として単独若しくはブレンド使用にて使用することが可能である。
ポリエステル樹脂以外の使用可能な樹脂を例示すると、次のようなものを挙げることができる。なお、これらの樹脂は単独使用に限らず、二種以上併用することも可能である。ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリα-メチルスチレン、スチレン/クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体(スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/α-クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂。
これらの樹脂の製造法は、特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合のいずれも利用できる。
本発明の着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%である。
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、前述したポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独或いは混合して使用できる。
本マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得ることができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
また、トナーバインダー、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。本発明のワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ PSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明において荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。これらの帯電制御剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練した後溶解分散させることもできるし、もちろん有機溶剤に直接溶解、分散する際に加えてもよいし、トナー表面にトナー粒子作成後固定化させてもよい。
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5μm〜2μmであることが好ましく、特に5μm〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他、高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行なって、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
さらに、本発明のトナーは磁性体を含有した磁性トナーとして用いることができ、トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属、あるいはこれら金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金およびその混合物などが挙げられる。特にマグネタイトが磁気特性の点で好ましい。これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100重量部に対し約15〜200重量部、特に好ましくは樹脂成分100重量部に対し20〜100重量部である。
なお、本発明の現像剤を用いて、感光体と、この感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記感光体の表面に形成される静電潜像を前記現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードを具備することを特徴とするプロセスカートリッジとして電子写真システムに採用することもできる。
図3に本発明のプロセスカートリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。本発明のプロセスカートリッジは、本発明の現像剤を使用する現像部としての現像手段を有する現像タンク、感光体、該感光体表面を帯電させる手段としての帯電ブラシ、及び該感光体表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング手段としてのクリーニングブレードを有し、画像形成装置本体に着脱自在なものである。
図において、(20)はプロセスカートリッジ全体を示し、(21)は感光体、(22は帯電手段、(23)は現像タンク、(24)は現像手段、(25)はクリーニング手段としてのクリーニングブレードを示す。
図4は、本発明の現像剤を充填した現像剤収納容器を搭載する画像形成装置についての1例を示したものであって、画像形成装置本体内に装着され現像スリーブを用いる現像部(1)と、この現像部(1)に補給される本発明の現像剤を充填した現像剤収納容器(2)と、この両者を接続する現像剤送流手段(3)を示す部分断面図である。
図4において、現像部(1)は、本発明の現像剤(D)を収容した本発明の現像剤収納容器を搭載した現像ハウジング(4)と、現像剤(D)を攪拌混合する第1及び第2の攪拌スクリュー(5)、(6)と、スリーブ状の現像ローラ(7)とこの現像スリーブ(8)表面の現像剤層を均一化する手段(不図示)を有していて、当該現像ローラ(7)が、潜像担持体の感光体(8)に対向し感光体(8)との距離0.4mm以下で配置されている。感光体(8)は、矢印で示す方向に回転駆動され、その表面に静電潜像が形成される。図中、符号(126)は、接続部材(124)の上にフィルター(125)を介して又は介さず嵌合されたキャップである。感光体(8)の周囲には、図示していない帯電手段、露光手段、転写手段、除電手段、クリーニング手段等、その他の公知のユニットが配置されたものである。
本発明のキャリアを含む現像剤を用いる画像形成装置について説明する。
図5は、本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図中符号(100)は複写装置本体、(200)はそれを載せる給紙テーブル、(300)は複写装置本体(100)上に取り付けるスキャナ、(400)はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
複写装置本体(100)には、潜像担持体としての感光体(40)の周囲に帯電、現像、クリーニング等の電子写真プロセスを実行する各手段を備えた画像形成手段ユニット(18)を、4つ並列にしたタンデム型画像形成装置(60)が備えられている。タンデム型画像形成装置(60)の上部には、画像情報に基づいて感光体(40)をレーザー光により露光し潜像を形成する露光装置(19)が設けられている。また、タンデム型画像形成装置(60)の各感光体(40)と対向する位置には、無端状のベルト部材からなる中間転写ベルト(10)が設けられている。中間転写ベルト(10)を介して感光体(40)と相対する位置には、感光体(40)上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト(10)に転写する一次転写手段(62)が配置されている。
また、中間転写ベルト(10)の下方には、中間転写ベルト(10)上に重ね合わされたトナー像を、給紙テーブル(200)より搬送されてくる転写紙に一括転写する二次転写手段(29)が配置されている。二次転写手段(29)は、2つのローラ(63)間に、無端ベルトである二次転写ベルト(64)を掛け渡して構成され、中間転写ベルト(10)を介して支持ローラ(16)に押し当てて配置し、中間転写ベルト(10)上のトナー像を転写紙に転写する。二次転写手段(29)の脇には、転写紙上の画像を定着する定着手段(65)が設けられている。定着手段(65)は、無端ベルトである定着ベルト(26)に加圧ローラ(27)を押し当てて構成する。
上述した二次転写手段(29)は、画像転写後の転写紙をこの定着手段(65)へと搬送するシート搬送機能も備えている。もちろん、二次転写手段(29)として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、二次転写手段(29)および定着手段(65)の下に、上述したタンデム画像形成装置(60)と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する反転装置(28)を備える。
画像形成手段(18)の現像手段(54)には、上記のキャリアを含んだ現像剤を用いる。現像手段(54)は、現像剤担持体が現像剤を担持、搬送して、感光体(40)との対向位置において交互電界を印加して感光体(40)上の潜像を現像する。交互電界を印加することで現像剤を活性化させ、現像剤中のトナーの帯電量分布をより狭くすることができ、現像性を向上させることができる。
また、上記現像手段(54)は、感光体(40)と共に一体に支持され、画像形成装置本体に対し着脱自在に形成されるプロセスカートリッジとすることができる。このプロセスカートリッジは、この他に帯電手段例えばこの例の装置では回転ブラシ状の帯電手段、クリーニング手段を含んで構成してもよい。
上記の画像形成装置の動作は以下のとおりである。
初めに、原稿自動搬送装置(400)の原稿台(30)上に原稿をセットする、または、原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス(32)上へと移動して後、他方コンタクトガラス(32)上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ(300)を駆動し、第一走行体(33)および第二走行体(84)を走行する。そして、第一走行体(33)で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第二走行体(84)に向け、第二走行体(84)のミラーで反射して結像レンズ(85)を通して読み取りセンサ(86)に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ(14)、(15)、(16)の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト(10)を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段(18)でその感光体(40)を回転して各感光体(40)上にそれぞれブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして中間転写ベルト(10)の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト(10)上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル(200)の給紙ローラ(42)の1つを選択回転し、ペーパーバンク(43)に多段に備える給紙カセット(44)の1つからシートを繰り出し、分離ローラ(45)で1枚ずつ分離して給紙路(46)に入れ、搬送ローラ(47)で搬送して複写機本体(100)内の給紙路(48)に導き、レジストローラ(49)に突き当てて止める。
または、給紙ローラ(50)を回転して手差しトレイ(51)上のシートを繰り出し、分離ローラ(52)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト(10)上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転し、中間転写ベルト(10)と二次転写手段(29)との間にシートを送り込み二次転写手段(29)で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、二次転写手段(29)で搬送して定着手段(65)へと送り込み、定着手段(65)で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪(55)で切り換えて排出ローラ(56)で排出し、排紙トレイ(57)上にスタックする。または、切換爪(55)で切り換えてシート反転装置(28)に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ(56)で排紙トレイ(57)上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写ベルト(10)は、中間転写ベルトクリーニング手段(17)で、画像転写後に中間転写ベルト(10)上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置(60)による再度の画像形成に備える。
以下に本発明を実施例及び比較例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、部数はすべて重量部である。
<キャリアの製造例1>
シリコーン樹脂(SR2411 東レダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、シリコーン樹脂溶液(固形分:5%)を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、表1に示した性状を持つキャリア芯材粒子1(CuZn系フェライト、Dw:28.1μm、1KOeの磁気モーメント56emu/g)5kgの各粒子表面上に、上記のシリコーン樹脂溶液を、90℃の雰囲気下で30g/minの割合で塗布し、更に230℃で2時間加熱し、キャリアC1を得た。
<キャリアの製造例2>
キャリア芯材粒子1をキャリア芯材粒子2(CuZn系フェライト、Dw:28.0μm、1KOeの磁気モーメント57emu/g)に変更したこと以外はキャリアの製造例1と同様に製造し、キャリアC2を得た。
<キャリアの製造例3>
キャリア芯材粒子1をキャリア芯材粒子3(CuZn系フェライト、Dw:27.8μm、1KOeの磁気モーメント75emu/g)に変更したこと以外はキャリアの製造例1と同様に製造し、キャリアC3を得た。
<キャリアの製造例4>
キャリア芯材粒子1をキャリア芯材粒子4(CuZn系フェライト、Dw:28.6μm、1KOeの磁気モーメント78emu/g)に変更したこと以外はキャリアの製造例1と同様に製造し、キャリアC4を得た。
<キャリアの製造例5>
キャリア芯材粒子1をキャリア芯材粒子5(CuZn系フェライト、Dw:28.3μm、1KOeの磁気モーメント81emu/g)に変更したこと以外はキャリアの製造例1と同様に製造し、キャリアC5を得た。
<キャリアの製造例6>
シリコーン樹脂(SR2411、東レダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、シリコーン樹脂溶液(固形分:2.5%)を作製した。
次に、流動床型コーティング装置を用いて、5kgのキャリア芯材粒子5の各粒子表面上に、前記のシリコーン樹脂溶液を、90℃の雰囲気下で約15g/minの割合で塗布し、この状態のキャリアを少量サンプリングして、更に240℃で2時間加熱した。蛍光X線により膜厚を測定したところ、0.08μmのシリコーン樹脂からなる高抵抗被覆層Aが形成されていた。更に、高抵抗被覆層Aが形成された芯材粒子を使用する以外は、製造例5と同様にして、キャリアC6を得た。
被覆層Aの抵抗は、LogR=15.7Ωcm、被覆層Aの上に被覆層Bを積層した被覆層の抵抗値は、LogR=13.6Ωcmであった。
<キャリアの製造例7>
シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、固形分5%のシリコーン樹脂溶液を得た。固形分に対して、2.0重量%のアミノシランカップリング剤HN(CH_)Si(OCを添加し、流動床型コーティング装置を用いて、5kgのキャリア芯材粒子5の各粒子表面上に、上記のシリコーン樹脂溶液を、90℃の雰囲気下で30g/minの割合で塗布し、更に230℃で2時間加熱して、キャリアC7を得た。
<キャリアの製造例8>
キャリア芯材粒子1をキャリア芯材粒子6(CuZn系フェライト、Dw:28.6μm、1KOeの磁気モーメント58emu/g)に変更したこと以外はキャリアの製造例1と同様に製造し、キャリアC11を得た。
<キャリアの製造例9>
キャリア芯材粒子1をキャリア芯材粒子7(CuZn系フェライト、Dw:33.9μm、1KOeの磁気モーメント59emu/g)に変更したこと以外はキャリアの製造例1と同様に製造し、キャリアC12を得た。
<キャリアの製造例10>
キャリア芯材粒子1をキャリア芯材粒子8(CuZn系フェライト、Dw:33.4μm、1KOeの磁気モーメント58emu/g)に変更したこと以外はキャリアの製造例1と同様に製造し、キャリアC13を得た。
Figure 2006106699
Figure 2006106699
Figure 2006106699
<トナーの製造例1>
スチレンアクリル樹脂A 100部
脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス(Tg:83℃) 10部
カーボンブラック(三菱化学 #44) 10部
上記のトナー構成材料をヘンシェルミキサー中で充分撹拌混合した後、2軸押出し機にて混練を行ない、冷却後粉砕、分級を施し、Dvが5.6μm、Dv/Dnが1.13、3μm以下の粒子を有する割合が22.0重量%、16μm以上の粒子を有する割合が4.3重量%の母体トナーを得た。混錬条件については、混練物を低温(混練物が溶融状態になる範囲での最低温度)の状態で混錬を行なうべく、混錬機の温度設定を行なった結果、混練機出口での混錬品の温度が120℃となるよう混錬機の温度設定を行なった。流動性改良剤として得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5重量%と酸化チタン0.3重量%を添加混合し、最終的なトナーT1とした。
<トナーの製造例2>
分級によって得た母体トナーのDvが5.8μm、Dv/Dnが1.20、3μm以下の粒子を有する割合が18.3重量%、16μm以上の粒子を有する割合が4.5重量%であったこと以外はトナーの製造例1と同様に製造し、トナーT2を得た。
<トナーの製造例3>
分級によって得た母体トナーのDvが4.9μm、Dv/Dnが1.15、3μm以下の粒子を有する割合が17.8重量%、16μm以上の粒子を有する割合が2.1重量%であったこと以外はトナーの製造例1と同様に製造し、トナーT3を得た。
<トナーの製造例4>
スチレンアクリル樹脂A:100部をポリエステル樹脂A:100部に変更し、分級によって得た母体トナーのDvが5.3μm、Dv/Dnが1.12、3μm以下の粒子を有する割合が18.1重量%、16μm以上の粒子を有する割合が2.5重量%であったこと以外はトナーの製造例1と同様に製造し、トナーT4を得た。
<トナーの製造例5>
スチレンアクリル樹脂A:100部を、ポリエステル樹脂A:63部と、化学式(1)で表わされる結晶性を有するポリエステル樹脂B:27部に変更し、分級によって得た母体トナーのDvが5.7μm、Dv/Dnが1.17、3μm以下の粒子を有する割合が18.9重量%、16μm以上の粒子を有する割合が2.7重量%であったこと以外はトナーの製造例1と同様に製造し、トナーT5を得た。
得られたトナーに対してTEMによる断面観察を行なったところ、相分離構造が確認された。
ポリエステル樹脂Bはポリエステル樹脂Aよりも24℃低いF1/2温度を有する。
<トナーの製造例6>
混練温度を20℃上昇させ、混練機出口での混練品の温度を140℃とし、分級によって得た母体トナーのDvが5.4μm、Dv/Dnが1.14、3μm以下の粒子を有する割合が18.7重量%、16μm以上の粒子を有する割合が2.4重量%であったこと以外はトナーの製造例5と同様に製造し、トナーT6を得た。
得られたトナーに対してTEMによる断面観察を行なったところ、相分離構造を確認することはできなかった。
<トナーの製造例7>
分級によって得た母体トナーのDvが5.9μm、Dv/Dnが1.28、3μm以下の粒子を有する割合が22.3重量%、16μm以上の粒子を有する割合が3.3重量%であったこと以外はトナーの製造例1と同様に製造し、トナーT11を得た。
<トナーの製造例8>
分級によって得た母体トナーのDvが7.9μm、Dv/Dnが1.18、3μm以下の粒子を有する割合が14.2重量%、16μm以上の粒子を有する割合が4.9重量%であったこと以外はトナーの製造例1と同様に製造し、トナーT12を得た。
<トナーの製造例9>
分級によって得た母体トナーのDvが1.8μm、Dv/Dnが1.09、3μm以下の粒子を有する割合が98.4重量%、16μm以上の粒子を有する割合が0.1重量%であったこと以外はトナーの製造例1と同様に製造し、トナーT13を得た。
Figure 2006106699
<現像剤の製造例1>
上記製造例にて作成したトナー2.5部とキャリア97.5部を、表3の組み合わせでターブラーミキサーにて混合し、現像剤D1〜D18を得た。
Figure 2006106699
[実施例及び比較例]
各製造例で作成した現像剤の評価方法について説明する。
現像剤D1〜D18を用いて画像形成を行ない、その画像品質確認および信頼性試験等の特性試験を行なった。
なお、画像出力はイマジオカラー4000(リコー製デジタルカラー複写機・プリンター複合機)を使用し、次の現像条件で作成した。
・現像ギャップ(感光体−現像スリーブ):0.35mm
・ドクターギャップ(現像スリーブ−ドクター):0.65mm
・感光体線速度200mm/sec
・(現像スリーブ線速度/感光体線速度)=1.80
・書込み密度:600dpi
・帯電電位(Vd):−600V
・画像部(ベタ原稿)にあたる部分の露光後の電位(Vl):−150V
・現像バイアス:DC−500V/交流バイアス成分:2KHZ、−100V〜−900V、50%duty
・品質評価は転写紙上で実施、但しキャリア付着は現像後転写前の状態を感光体上から粘着テープに転写して観察する。
以下の画像形成の実施例において採用した試験方法は次のとおりである。
〔1〕画像濃度:
上記現像条件における、30mm×30mmのベタ部の中心をX−Rite 938分光測色濃度計で、5個所測定し平均値を出す。
〔2〕ハイライト部の均一性:
下記の式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を測定し、その数値を下記のようにランクに置き換え、表示した(ランク10が最良)。
粒状度=exp(aL_b)∫(WS(f))1/2VTF(f)df
L:平均明度
f:空間周波数(cycle/mm)
WS(f):明度変動のパワースペクトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a,b:係数
・ランク
ランク10: −0.10〜0
ランク9: 0〜0.05
ランク8: 0.05〜0.10
ランク7: 0.10〜0.15
ランク6: 0.15〜0.20
ランク5: 0.20〜0.25
ランク4: 0.25〜0.30
ランク3: 0.30〜0.40
ランク2: 0.40〜0.50
ランク1: 0.50以上
〔3〕地汚れ:
上記現像条件における地肌部のよごれを10段階で評価した。ランクが高いほど地汚れが少なく、ランク10が最良。
・ 評価方法
転写紙上の地肌部(非画像部)に付着しているトナーの個数を数え、1cm当たり付着個数に換算して、地汚れランクとした。各ランクとトナー付着数(⇒個/cm)は以下のとおりである。
ランク10: 0〜36
ランク9: 37〜72
ランク8: 73〜108
ランク7: 109〜144
ランク6: 145〜180
ランク5: 181〜216
ランク4: 217〜252
ランク3: 253〜288
ランク2: 289〜324
ランク1: 325以上
〔4〕キャリア付着:
キャリア付着が発生すると、感光体ドラムや定着ローラの傷の原因となり、画像品質の低下を招く。キャリア付着しても一部のキャリアしか紙に転写してこないため、感光体ドラム上から粘着テープで転写して評価した。
副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像パターンを作成し、直流バイアス400Vを印加して現像し、2ドットラインのライン間に付着したキャリアの個数(面積100cm)粘着テープで転写し、その個数を以下のようにランクで置き換え、表示した。ランク10が最良。
ランク10: 0
ランク9: 10個未満
ランク8: 11〜20個
ランク7: 21〜30個
ランク6: 31〜50個
ランク5: 51〜100個
ランク4: 101〜300個
ランク3: 301〜600個
ランク2: 601〜1000個
ランク1: 1000個以上
〔5〕低温定着性:
定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)を求めた。従来の低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度である。なお、低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2Kgf/cm、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0Kgf/cm、ニップ幅4.5mmと設定した。
各特性評価の基準は以下のとおりである。
・低温定着性(5段階評価)
ランク5: 130℃未満
ランク4: 130〜140℃
ランク3: 140〜150℃
ランク2: 150〜160℃
ランク1: 160℃以上:×
〔6〕20kラン後の地汚れ:
初期画像出しに使用したトナーを補給しながら画像面積率6%の文字画像チャートで5万枚のランニング評価を行なった。上記現像条件における地肌部の地汚れを前記〔3〕と同じ基準でランク評価した。
表4に実施例及び比較例の評価結果を示す。
Figure 2006106699
本発明における超音波発振器付振動ふるい機の構造図である。 キャリアの電気抵抗率の測定に用いる抵抗測定セルの斜視図である。 本発明のトナーカートリッジの概略構成を示す模式図である。 本発明の現像剤を充填した現像剤収納容器を搭載する画像形成装置の1例を示す図である。 本発明のキャリアを含む現像剤を用いる画像形成装置を示す図である。 本発明の相分離構造を有するトナーのDSC吸熱曲線を表わす図である。 本発明の相分離構造が形成されていないトナーのDSC吸熱曲線を表わす図である。
符号の説明
1 振動ふるい機
2 円筒容器
3 スプリング
4 ベース(支持台)
5 金網
6 共振リング
7 電源ケーブル
8 コンバータ(振動子)
9 リング状フレーム
10 中間転写ベルト
11 セル
12a 電極
12b 電極
13 キャリア
14、15、16 支持ローラ
17 クリーニング手段
18 画像形成手段
19 露光装置
20 プロセスカートリッジ
21 感光体
22 帯電手段
23 現像タンク
24 現像手段
25 クリーニング手段
26 定着ベルト
27 加圧ベルト
28 反転装置
29 二次転写手段
30 原稿台
31 現像部
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 現像ハウジング
35 第1の攪拌スクリュー
36 第2の攪拌スクリュー
37 現像ローラ
38 感光体
39 画像形成装置
40 感光体
42 ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 現像手段
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 タンデム型画像形成装置
62 一次転写手段
63 ローラ
64 二次転写ベルト
65 定着手段
84 第二走行体
85 結像レンズ
86 読み取りセンサ
100 複写装置本体
123 現像剤収納容器
124 接続部材
125 現像剤搬送経路
126 キャップ
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
D 現像剤

Claims (18)

  1. 少なくとも、磁性体からなる芯材粒子の表面に樹脂を被覆したキャリアと、トナーからなる二成分現像剤において、該キャリアの重量平均粒径Dwが22〜32μm、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒子の含有量が90〜100重量%であり、該トナーの重量平均粒径Dvが2〜7μm、重量平均粒径Dvと個数平均粒径Dnの比Dv/Dnが1.00〜1.25であることを特徴とする電子写真用現像剤。
  2. 前記キャリアは、44μmより小さい粒径の粒子の割合が該キャリアに対して98〜100重量%であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用現像剤。
  3. 前記キャリアは、20μmより小さい粒径の粒子の割合が該キャリアに対して0〜5重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用現像剤。
  4. 前記トナーは、3μm以下の粒径の粒子を有する割合が20個数%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
  5. 前記トナーは、16μm以上の粒径の粒子を有する割合が3体積%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
  6. 前記芯材粒子の磁気モーメントが、1000エルステッドの磁界を印加したときに70〜150emu/gであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
  7. 前記芯材粒子の嵩密度が2.35〜2.50g/cmであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
  8. 前記キャリアの静電抵抗をRとしたときのLogR値が12.0〜14.0[Ω・cm]であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
  9. 前記芯材粒子の表面に被覆した樹脂層が複数の層によって形成され、キャリア芯材に近い部分の樹脂被覆層の抵抗が、キャリア表層部の被覆層の抵抗よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
  10. 前記芯材粒子の表面に被覆した樹脂層が、アミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
  11. 前記トナーが、少なくとも1種類のポリエステル樹脂を含有していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電子写真用現像剤。
  12. 前記トナーの含有するポリエステル樹脂の少なくとも1種類が下記式(1)で表される構造部分を含み、結晶性を有するものであることを特徴とする請求項11に記載の電子写真用現像剤。
    Figure 2006106699
    ここでn、mは繰り返し単位の数である。R、Rは炭化水素基である。
  13. 前記トナーが少なくとも2種類以上のポリエステル樹脂を含有し、結晶性を有するポリエステル(A)と、ポリエステル(A)よりも高いF1/2温度を有するポリエステル(B)とが互いに非相溶の相分離構造をとることを特徴とする請求項12に記載の電子写真用現像剤。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載の現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法。
  15. 少なくとも感光体、現像スリーブを用い、現像スリーブと感光体の距離が0.4mm以下であることを特徴とする請求項14に記載の電子写真現像方法。
  16. 現像バイアスとしてDC電圧を印加することを特徴とする請求項14又は15に記載の電子写真現像方法。
  17. 感光体とこの感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、請求項1乃至13のいずれかに記載の静電潜像現像剤を擁する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  18. 感光体と、帯電手段と、像露光手段と、現像手段と、転写手段と、クリーニング手段とを有する画像形成装置であって、該現像手段が請求項1乃至13のいずれかに記載の現像剤を用いることを特徴とする画像形成装置。
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