JP2006101461A - 立体音響再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マルチチャンネルサラウンド音声を放音する各スピーカ間の音の繋がりが良好にできる立体音響再生装置を提供する。
【解決手段】 後部残響音生成部22において、マルチチャンネルサラウンド音声信号の各チャンネルの音声信号に含まれる直接音または初期反射音を畳み込み演算して、周波数特性がフラットで遅延時間間隔が不均一であって、チャンネル毎に前記遅延時間間隔が異なり、各チャンネルともエンベロープ特性が同様である後部残響音群を、チャンネル毎に生成して出力する。これにより、コンテンツの持つ周波数特性に悪影響を与えることが無く、自然な響きを与えることができる。また、後部残響音群の遅延時間間隔がチャンネル毎に異なるので、各チャンネルの後部残響音がモノラル化するのを防止でき、立体音響再生装置に接続された各スピーカから出力される音声の響きを揃えることができるので、各スピーカ間の音の繋がりを良好にすることができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、本体に接続された複数のスピーカにマルチチャンネルサラウンド音声信号を出力する立体音響再生装置において、本体に接続する各スピーカ間の音の繋がりを良好にする立体音響再生装置に関する。
近時、マルチチャンネルサラウンドシステムをリビングルームなどに設けて、ホームシアタとして家庭で映画や音楽のコンテンツを楽しむユーザが増えてきている。ユーザがこのマルチチャンネルサラウンドシステムの機器を操作して、マルチチャンネルサラウンド音声を含むコンテンツ、例えばDVD等を再生することで、聴取位置の周囲に配置された複数のスピーカからマルチチャンネルサラウンド音声が出力されるので、ユーザは映画館やホールに居るかのような迫力で、コンテンツを楽しむことができる。
従来のマルチチャンネルサラウンドシステムには、音響効果を高めるために、入力音楽信号の音楽ジャンルに応じて、ホール(劇場)の音響を再現するホールシミュレーションモードを自動設定できる音場補正回路を備えたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来のマルチチャンネルサラウンドシステムには、聴取位置においての良好な再生音場を形成できるようにするために、各チャンネルの音声信号に施す調整のための調整パラメータの設定を自動的に行うようにする自動音響調整機能を搭載したものがあった(例えば、特許文献2参照。)。
特開平8−37700号公報 特開2004−159037公報
しかしながら、特許文献1に記載の音場補正回路では、ホール(劇場)の音響を再現する一方、再生する音響の周波数特性はフラットでなくなる。そのため、各スピーカ間の音の繋がりは向上する反面、ホール等の任意の音場に変えるため、オリジナルコンテンツに含まれる音場感は失われる。
特許文献2に記載の音響調整装置では、音響調整のための音響解析、調整パラメータの生成を迅速に行うことができ、各チャンネルの音声信号に対して最適な調整を施すことができる。しかしながら、ホームシアタには複数のスピーカを使用するため、各スピーカの種類やサイズが異なることも多く、このようにスピーカの種類やサイズがチャンネルによって異なると、上記のような音響調整装置で音響調整を行ってもスピーカの特性を完全に一致させることが難しく、多少のばらつきが残ってしまう。そのため、音響調整を行ったとしても各スピーカ間の音の繋がりがあまり良くないという問題があった。また、ホームシアタを設置する部屋の形状によっては、フロント用のスピーカとリア用のスピーカとの距離が離れて、部屋の反射波の影響が大きくなるため、この場合もスピーカ間の音の繋がりがあまり良くないという問題があった。
そこで、本発明は、マルチチャンネルサラウンド音声を放音する各スピーカ間の音の繋がりが良好にすることができる立体音響再生装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
(1)マルチチャンネルサラウンド音声信号をチャンネル毎に増幅して、聴取位置の周囲に配置された複数のスピーカへ出力する音声増幅手段と、
遅延時間間隔が不均一かつチャンネル毎に異なり、エンベロープ特性が各チャンネルとも同じであるフィルタ手段をチャンネル毎に有し、前記マルチチャンネルサラウンド音声信号を各チャンネルに対応する前記フィルタ手段で畳み込み演算し、後部残響音群を生成して前記増幅手段へ出力する後部残響音生成手段と、
を備えたことを特徴とする。
この構成においては、エンベロープ特性が各チャンネルとも同様である後部残響音群が、サラウンド音声に対して付加される。したがって、マルチチャンネルサラウンド音声の各チャンネルにエンベロープ特性が同様の後部残響音群を付加することにより、立体音響再生装置に接続された各スピーカから出力される音声に響きの揃った後部残響音を付加することができるので、各スピーカ間の音の繋がりを良好にすることができる。また、各チャンネルに付加する後部残響音群は、遅延時間間隔が不均一かつチャンネル毎に異なるので、各チャンネルの後部残響音がモノラル化するのを防止でき、自然な響きを与えることができる。
(2)前記フィルタ手段は、前記畳み込み演算を行うカスケード型のFIRフィルタであることを特徴とする。
この構成においては、カスケード型のFIRフィルタで畳み込み演算を行うので、単体のFIRフィルタで畳み込み演算を行う場合に比べて演算素子数を低減することができる。したがって、構成を簡素化できるとともに、演算処理量を低減することができる。
(3)前記後部残響音付加手段は、コンテンツに含まれる音声データまたはコンテンツの種類に応じて、前記後部残響音群の遅延時間間隔を変更可能な遅延時間切替手段を備えたことを特徴とする。
この構成においては、遅延時間切替手段によって後部残響音群の遅延時間間隔を変更可能である。例えば、コンテンツによって収録した環境が異なり、収録した環境によって残響時間も異なるので、コンテンツの種類に応じて後部残響音群の遅延時間間隔を変更することで、コンテンツの収録環境に応じて適切な長さの後部残響音を放音することができる。
(4)前記フィルタ手段は、前記マルチチャンネルサラウンド音声信号の後部残響音群の周波数特性を各チャンネルともフラットに設定することを特徴とする。
この構成においては、前記マルチチャンネルサラウンド音声の各チャンネルの音声に付加する後部残響音群について、周波数特性をフラットにするので、コンテンツの持つ周波数特性に悪影響を与えることが無く、自然な響きを与えることができる。
本発明の立体音響再生装置は、周波数特性がフラットで、かつエンベロープ特性の揃った短時間かつ緻密な後部残響音を各スピーカから放音するマルチチャンネルサラウンド音声の各チャンネルの音声に付加することで、各スピーカ間の音の繋がりを良好にすることができる。したがって、聴取者は、本発明の立体音響再生装置を使用することで、自然な残響音の響きに包まれる感覚を楽しむことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る立体音響再生装置をリスニングルームに設置した状態を示す配置図である。図2は、本発明の実施形態に係る立体音響再生装置の概略構成を示すブロック図である。以下の説明では、立体音響再生装置の一例として、5.1チャンネル(以下、chと称する。)サラウンドシステム用のオーディオアンプについて説明する。
ここで、以下の説明では、5.1chサラウンドシステムにおいて、フロントの右チャンネルをR(Right)ch、フロントの左チャンネルをL(Left)ch、センタチャンネルをC(Center)ch、リアの右チャンネルをSR(Surround Right)ch、リアの左チャンネルをSL(Surround Left)ch、サブウーハをLFE(Low Frequency Effects)chと称する。また、5.1chサラウンドシステムにおいて、LFEchの音声はコンテンツに重低音が付加されている時のみ出力されるので、以下の説明ではLFEchの音声信号の処理についての説明を省略する。
図1に示すように、オーディオアンプ1には、DVDプレーヤ2、Rch用スピーカ5R・Lch用スピーカ5L・Cch用スピーカ5C・SRch用スピーカ5SR・SLch用スピーカ5SLが接続されている。各スピーカは、例えば、ITU−R BS.775−1で推奨されている配置でユーザUの聴取位置の周囲に配置すると良い。
図1に示すように、オーディオアンプ1は、5.1chサラウンド音声が収録されたコンテンツが記録されたDVD3をDVDプレーヤ2で再生した際に出力される各チャンネルの音声信号を処理して、Rch用スピーカ5R・Lch用スピーカ5L・Cch用スピーカ5C・SRch用スピーカ5SR・SLch用スピーカ5SLからそれぞれ各チャンネルの音声を放音する。
図2に示すように、オーディオアンプ1は、音声信号入力端子11(11R,11L,11C,11SR,11SL)、DSP12、D/Aコンバータ(DAC)13(13R,13L,13C,13SR,13SL)、電子ボリューム14(14R,14L,14C,14SR,14SL)、パワーアンプ15(15R,15L,15C,15SR,15SL)、音声信号出力端子16(16R,16L,16C,16SR,16SL)、メモリ17、コントローラ18、操作部19、及び表示部20を備えている。
音声信号入力端子11は、DVDプレーヤ2の図外の音声信号出力端子と接続して、DVDプレーヤ2から出力された音声信号をオーディオアンプ1に入力するためのものである。音声信号入力端子11は、Rch音声信号入力端子11R、Lch音声信号入力端子11L、Cch音声信号入力端子11C、SRch音声信号入力端子11SR、及びSLch音声信号入力端子11SLから成る。
DSP12は、初期反射音生成部21(21R,21L,21C,21SR,21SL)、後部残響音生成部22(22R,22L,22C,22SR,22SL)、及び加算器23(23R,23L,23C,23SR,23SL)を備えている。
ここで、初期反射音とは、音場を形成する要素のひとつで、比較的早い時間に壁や天井で1回だけ反射して到達する反射音のことを初期反射音と呼び、時間にして直接音に遅れること約100ms以内に到達する反射音を指す。また、後部残響音とは、音場を形成する要素のうち、2回以上の反射を繰り返し遅れて到達する反射音のことで、その音が−60dBまで減衰する時間を残響時間として表す。
初期反射音生成部21は、DVDプレーヤ2で再生されたコンテンツの直接音(原音)に、ホール(劇場)や教会などの初期反射音を付加する。また、コンテンツの音声データに初期反射音が含まれていない場合には、操作部19を操作して初期反射音を生成するように設定することで、初期反射音を生成するように設定できる。後部残響音生成部22は、DVDプレーヤ2で再生されたコンテンツに含まれる直接音や初期反射音に基づいて後部残響音を生成する。加算器23は、DVDプレーヤ2で再生されたコンテンツの音声に含まれる直接音及び初期反射音と、後部残響音生成部22で生成された後部残響音と、を加算して出力する。また、加算器23は、DVDプレーヤ2で再生されたコンテンツの音声に含まれる直接音と、初期反射音生成部21で加工または生成された初期反射音と、後部残響音生成部22で生成された後部残響音と、を加算して出力する。
D/Aコンバータ13は、DSP12から出力されたディジタル音声データをアナログ音声データに変換する。
電子ボリューム14は、操作部19の操作に応じてコントローラ18から出力された制御信号に応じて、スピーカ5(5R,5L,5C,5SR,5SL)から放音する音声の音量を調整する。
パワーアンプ15は、電子ボリューム14で調整された音声データを増幅して出力端子16に接続された各スピーカへ出力する。
音声信号出力端子16(16R,16L,16C,16SR,16SL)は、サラウンド音声を放音させる各スピーカ5(5R,5L,5C,5SR,5SL)と接続するためのものである。
各スピーカ5(5R,5L,5C,5SR,5SL)は、音声信号出力端子16(16R,16L,16C,16SR,16SL)にそれぞれ接続され、ユーザUの視聴位置の周囲に所定の間隔で配置されており、パワーアンプ15から出力された音声データに応じた音声を放音して、サラウンド音場を形成する。
メモリ17は、初期反射音生成部21で生成する初期反射音のパターンや、後部残響音生成部22で生成する後部残響音のパターンを複数記憶している。メモリ17としては、初期反射音や後部残響音を生成するためのパラメータ(フィルタ係数)を更新可能であるRAMが好適である。
コントローラ18は、操作部19で行われた操作に応じて各部を制御する。例えば、操作部19で音量の調整操作が行われると、コントローラ18はこの操作に応じた制御信号を電子ボリューム14に出力して、スピーカ5から放音する音声の音量を変更する。また、操作部19で後部残響音の調整が行われると、コントローラ18はメモリ17から残響音のパターンを読み出してDSP12の後部残響音生成部22に出力する。コントローラ18としては、CPUやMPUが好適である。
操作部19は、オーディオアンプ1に対してユーザが各種の操作・設定などの入力を行うためのものである。
表示部20は、オーディオアンプ1からユーザに対する伝達事項を表示するためのものである。
次に、DSP12の後部残響音生成部22の詳細について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る立体音響再生装置の残響音生成部の詳細な構成を示した回路図である。図4は、カスケード型FIRフィルタにより生成される残響音群を示す図である。図5は、残響音の周波数特性及びゲイン特性を示すグラフである。なお、図4には、正の残響音群のみを示している。
後部残響音生成部22は、2つのFIRフィルタをカスケード接続したカスケード型のFIRフィルタを備えており、図3には一例として、FIRフィルタa31、FIRフィルタb32をカスケード接続した構成を示している。FIRフィルタa31は、遅延回路41、36個の乗算器42、及び加算器43から成る。また、FIRフィルタb32は、遅延回路44、35個の乗算器45、及び加算器46から成る。この後部残響音生成部22は、FIRフィルタa31のタップ数が36本で、FIRフィルタbのタップ数が35本に設定されている。後部残響音生成部22R,22L,22C,22SR,22SLは、それぞれ同様の構成であり、Rch,Lch,Cch,SRch,SLchの各チャンネルの音声信号に対して、後部残響音を付加する。
後部残響音生成部22において、コンテンツの音声に対して後部残響音を付加する際には、コントローラ18が予めメモリ17からパラメータ(フィルタ係数)を読み出して、各後部残響音生成部22に設定する。すなわち、FIRフィルタa31及び乗算器32には、空間印象と残響時間を決定するためのパラメータが設定され、FIRフィルタb34及び乗算器35には、反射音間隔の補間を行うためのパラメータが設定される。したがって、後部残響音生成部22に設定された反射音のパラメータを用いて、各チャンネルの音声信号を畳み込み演算することで、図4(C)に示すように、残響音群(反射音の本数)を1260本にすることができる。
FIRフィルタa31では、前記のように空間印象と残響時間を決定するためのパラメータ(フィルタ係数)が設定される。例えば、図4(A)に示すように、36本の残響音群は、100ミリ秒程度で減衰し、遅延時間間隔は平均するとほぼ一定であるが、時間が経過するにつれて遅延時間間隔が徐々に短くなるように設定されている。また、36本の残響音群は、自然な響きとなるように、時間が経過するにつれて徐々に減衰するエンベロープ特性に設定されている。
一方、FIRフィルタb34では、前記のように反射音間隔の補間を行うためのパラメータ(フィルタ係数)が設定される。例えば、図4(B)に示すように、35本の残響音は、15ミリ秒程度で減衰し、遅延時間間隔は平均するとほぼ一定であるが、時間が経過するにつれて遅延時間間隔が徐々に短くなるように設定されている。また、35本の残響音群は、FIRフィルタa31の36本の残響音群のエンベロープ特性よりも急な減衰カーブのエンベロープ特性に設定されている。
さらに、図示していないが、後部残響音生成部22R,22L,22C,22SR,22SLのそれぞれにおいて生成される各チャンネルの後部残響音群は、エンベロープ特性は各チャンネルとも同様であるが、残響音群の遅延時間間隔がチャンネル毎に異なるものとなるように、メモリ17から読み出すパラメータが設定されている。加えて、カスケード型のFIRフィルタにより発生する後部残響音の周波数特性がフラットになるように各FIRフィルタのパラメータが設定されている。
加えて、カスケード型のFIRフィルタを使用せずに、通常のFIRフィルタを使用した場合には、1260個の演算器(遅延回路、乗算器、加算器等)が必要である。しかし、本発明のように、カスケード型のFIRフィルタを使用することにより、71個(=36個+35個)の演算器により、同じパラメータの本数(1260個=36個×35個)に設定することができる。したがって、後部残響音のパラメータを生成するための回路規模を抑制することができるとともに、少ない演算処理で、図4(C)に示したように、時間が経過するにつれて残響音群の密度が高くなり、遅延時間間隔が不均一(ランダム)な残響音群の生成が可能となる。
また、後部残響音は、図5(A)に示すように周波数特性がフラットなので、コンテンツの持つ周波数特性に悪影響を与えることが無く、図5(B)に示すような減衰カーブの自然な響きを与えることができる。さらに、後部残響音の遅延時間がチャンネル毎に異なるので、各チャンネルの後部残響音がモノラル化するのを防止でき、後部残響音の響きを柔らかくすることができる。加えて、各チャンネルの後部残響音のエンベロープがほぼ同様になるので、各スピーカから放音される音声に後部残響音が付加されて、各チャンネルのスピーカから同じ響きの音声が出力される。これにより、オーディオアンプ1に接続された各スピーカから出力される音声の後部残響音の響きを揃えることができ、スピーカ間の音の繋がりを良好にすることができる。
各チャンネルのFIRフィルタa、FIRフィルタb用のパラメータは、実測データに基づいてコンテンツの音声がアレンジされずに自然な響きを持つ残響音が生成されるように、予め作成しておき、メモリ17に収納しておくと良い。また、パラメータの遅延時間間隔は、ランダムな値であってチャンネル毎に異なる値となるように設定されているが、例えば、素数(2,3,5,7,11...)のようなランダムな値を設定すると良い。
また、オーディオアンプ1では、DVDプレーヤ2で再生するコンテンツの種類やコンテンツに含まれる音声データに応じて、FIRフィルタのフィルタ係数を変更することができる。
例えば、コンテンツの音声に初期反射音が含まれているか否かによって、フィルタ係数を変更することで、遅延時間間隔を変更することができ、直接音から後部残響音を生成する場合の遅延時間間隔と、初期反射音から後部残響音を生成する場合の遅延時間間隔と、を異なる値にすることで、自然な響きの後部残響音を生成することができる。
また、コンテンツの収録場所によって遅延時間間隔を変更することができる。すなわち、収録場所によって、残響特性が異なるので、例えばライブハウスで収録したコンテンツと、教会で収録したコンテンツと、では、教会で収録した方が残響時間が長い。このように、再生するコンテンツの収録場所によって音の響きが異なるので、操作部19を操作して収録場所に応じて遅延時間間隔を変更することで、そのコンテンツに最適な後部残響音を付加することができ、ユーザは違和感なく残響音を聞くことができる。
ここで、図3,4に示したように、本発明のオーディオアンプ1では、カスケード型FIRフィルタを用いて残響音を生成するが、上記のように、残響音の残響時間を変更する場合には、FIRフィルタa31のタップ数及びエンベロープ特性の値が変化するようにパラメータを設定すると良い。
図6は、カスケード型FIRフィルタに設定するパラメータを変更した場合に生成される残響音群を示す図である。なお、図6には、正の残響音群のみを示している。例えば、図6(A)に示すように、18本の残響音群が、50ミリ秒程度で減衰し、遅延時間間隔は平均するとほぼ一定であるが、時間が経過するにつれて遅延時間間隔が徐々に短くなるようにパラメータを設定する。また、36本の残響音群は、自然な響きとなるように、時間が経過するにつれて徐々に減衰するエンベロープ特性となるようにパラメータを設定する。一方、FIRフィルタb32には、図6(B)に示すように、35本の残響音は、15ミリ秒程度で減衰し、遅延時間間隔は平均するとほぼ一定であるが、時間が経過するにつれて遅延時間間隔が徐々に短くなるように設定されている。また、35本の残響音群は、FIRフィルタa31における18本の残響音群のエンベロープ特性よりも急な減衰カーブのエンベロープ特性となるようにパラメータを設定する。これにより、後部残響音生成部22では、図6(C)に示すように、50〜60ミリ秒程度で減衰する残響音を生成することができる。
また、図4に示した残響音よりも残響時間を長くしたい場合には、FIRフィルタa31のタップ数をさらに増加させるとともに、残響音が自然な響きとなるように、時間が経過するにつれて徐々に減衰するエンベロープ特性となるようにパラメータを設定すると良い。これにより、コンテンツに含まれる音声データまたはコンテンツの種類に応じて、残響音の残響時間を変更して、コンテンツに最適な後部残響音を付加することができ、ユーザは違和感なく残響音を聞くことができる。
なお、以上の説明では、5.1chサラウンドシステムを例に挙げて説明したが、本発明はこの構成に限るものではなく、本体に接続された複数のスピーカにマルチチャンネルサラウンド音声信号を出力する立体音響再生装置であれば、チャンネル数が異なっていても、もちろん適用できる。例えば、3ch,7ch,9ch等チャンネル数が増減しても良い。
本発明の実施形態に係る立体音響再生装置をリスニングルームに設置した状態を示す配置図である。 本発明の実施形態に係る立体音響再生装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る立体音響再生装置の残響音生成部の詳細な構成を示した回路図である。 カスケード型FIRフィルタにより生成される残響音群を示す図である。 残響音の周波数特性及びゲイン特性を示すグラフである。 カスケード型FIRフィルタに設定するパラメータを変更した場合に生成される残響音群を示す図である。
符号の説明
1−オーディオアンプ 2−DVDプレーヤ
5(5R,5L,5C,5SR,5SL)−スピーカ
11(11R,11L,11C,11SR,11SL)−音声信号入力端子
13(13R,13L,13C,13SR,13SL)−D/Aコンバータ
14(14R,14L,14C,14SR,14SL)−電子ボリューム
15(15R,15L,15C,15SR,15SL)−パワーアンプ
16(16R,16L,16C,16SR,16SL)−音声信号出力端子
17−メモリ 18−コントローラ 19−操作部 20−表示部
21(21R,21L,21C,21SR,21SL)−初期反射音生成部
22(22R,22L,22C,22SR,22SL)−後部残響音生成部
23(23R,23L,23C,23SR,23SL),43,46−加算器
32,35,42−乗算器 41,44−遅延回路

Claims (4)

  1. マルチチャンネルサラウンド音声信号をチャンネル毎に増幅して、聴取位置の周囲に配置された複数のスピーカへ出力する音声増幅手段と、
    遅延時間間隔が不均一かつチャンネル毎に異なり、エンベロープ特性が各チャンネルとも同じであるフィルタ手段をチャンネル毎に有し、前記マルチチャンネルサラウンド音声信号を各チャンネルに対応する前記フィルタ手段で畳み込み演算し、後部残響音群を生成して前記増幅手段へ出力する後部残響音生成手段と、
    を備えたことを特徴とする立体音響再生装置。
  2. 前記フィルタ手段は、前記畳み込み演算を行うカスケード型のFIRフィルタである請求項1に記載の立体音響再生装置。
  3. 前記後部残響音付加手段は、コンテンツに含まれる音声データまたはコンテンツの種類に応じて、前記後部残響音群の遅延時間間隔を変更可能な遅延時間切替手段を備えた請求項1または2に記載の立体音響再生装置。
  4. 前記フィルタ手段は、前記マルチチャンネルサラウンド音声信号の後部残響音群の周波数特性を各チャンネルともフラットに設定する請求項1乃至3のいずれかに記載の立体音響再生装置。
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