JP2006098606A - 光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、及びその硬化物並びに光・電気混載基板 - Google Patents

光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、及びその硬化物並びに光・電気混載基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 優れた保存安定性を有し、既存のアルカリ現像設備で容易にパターン形成でき、耐衝撃性、耐熱性、密着性、電気絶縁性、クラック耐性等に優れる光導波路形成用樹脂組成物、及びその硬化物並びに光・電気混載基板を提供する。
【解決手段】 (A)カルボキシル基含有樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)光重合開始剤、(D)一分子中に2個以上のオキセタニル基を有するオキセタン樹脂、及び(E)硬化促進剤を含有しており、好ましくは前記カルボキシル基含有樹脂(A)の酸価が、40〜250mgKOH/gであり、かつ重量平均分子量が、2,000〜50,000である線状ポリマーである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高分子材料を用いた光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物に関するものであり、詳しくは、保存安定性に優れ、既存のアルカリ現像設備で容易にパターン形成でき、耐衝撃性、耐熱性、密着性、電気絶縁性等に優れることからソルダーレジストとしても利用可能である。また、光導波路材料として光損失が少なく、優れた保存安定性を有し、種々の光集積回路または光配線板に利用できる光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、光硬化性・熱硬化性ドライフィルム、及びその硬化物並びに光・電気混載基板に関するものである。
近年、より高速処理が行えるコンピュータを作るために、CPUのクロック周波数は益々増大する傾向にあり、現在では1GHzオーダーを超えるものが出現するに至っている。この結果、コンピュータの中のプリント基板上の銅による電気配線には高周波電流が流れる部分が存在することになるので、ノイズの発生により誤動作が生じたり、また電磁波が発生して周囲に悪影響を与えることが問題となっている。
このような問題を解決するために、プリント基板上の銅による電気配線の一部を光ファイバーまたは光導波路による光配線に置き換え、電気信号の代わりに光信号を利用することが行われている。
高密度実装または小型化の観点からは、電気配線と光配線とが同一の基板上で積み重なっている光・電気混載基板を作ることが望ましいことから、たとえば、電気配線基板上に光ファイバーを絶縁膜にて固定させた基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、光配線として光ファイバーを用いる場合、その屈曲性の限界から、複雑な形状の光配線には対応しきれず、設計の自由度が低くなってしまい、高密度配線あるいは基板の小型化に対応できないという問題がある。
このため、電気配線基板の上に光配線として、コア組成とクラッド組成の屈折率差を利用し、光を伝搬させる、いわゆる光導波路を用いた光・電気混載基板の構成がいくつか提案されている。これまで、安価な材料を用いて簡便な作製法が選択できる高分子導波路の検討が多数行われている。例えば、ポリスチレン等の透明性の優れた高分子材料をコアとし、コア材料より屈折率の低い高分子材料をクラッドとした光導波路材料が作製されている(例えば、特許文献2参照)が、耐熱性不足といった欠点が指摘されている。これに対し、耐熱性の高いポリイミド類を用いた低損失、高耐熱の光導波路材料が実現されている(例えば、特許文献3参照)。しかしこれらの方法は、クラッド層の表面にコア構造を形成する際、一枚毎にフォトレジストを用いたコアパターンの形成や反応性イオンエッチングによる凹凸加工が必要であり、低価格化や生産性に問題があった。
また、半導体プロセスを用いる方法の適用や感光性高分子あるいはレジストを用いる方法を挙げることができる。特に感光性高分子を用いてコアを形成して導波路を作製する方法は、パターンフィルムを通して紫外線を照射し、パターン形成する方法等が行われ、その作製方法が簡便で低価格化に適している。
このようなことから、エチレン性不飽和基含有カルボン酸樹脂を用いたアルカリ現像型の光導波路用樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献4参照)が、熱硬化性成分を必須としていないため、十分な耐熱性が得られず、更に耐衝撃性、耐溶剤性、耐薬品性に劣るという問題がある。また、カルボキシル基を有する重合体と重合性反応基を有する化合物及びカチオン重合開始剤を含む光導波路用放射線硬化性樹脂組成物も提案されている(例えば、特許文献5参照)が、カチオン重合性であるため、十分な密着性、電気絶縁性が得られないという問題がある。
光導波路用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、諸特性を向上させるために、通常2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物を熱硬化性成分として含んでいる。しかしながら、この多官能エポキシ化合物は反応性が高いため、これを含有する光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、保存安定性が短く、一液型組成することが困難な場合があった。そのため、多官能エポキシ化合物を主体とした硬化剤溶液と、感光性樹脂を主体とし、これに硬化促進剤等を配合した主剤溶液の二液型組成にし、使用時にこれらを混合して用いる必要があり、作業性の点で問題があった。
多官能エポキシ化合物を含む光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、ドライフィルム形態にした場合においても保存安定性が短くなり、0℃以下の冷凍保存を行う必要性があり、室温保存性に大きな問題があった。しかも、ドライフィルムの使用に際しても、温度を室温まで戻す必要があり、作業性の点でも問題が挙げられた。更に、多官能エポキシ化合物を含有する光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、露光、現像した後に加熱硬化させ、多官能エポキシ化合物の架橋反応によって硬度等の特性に優れた硬化皮膜が得られるが、反面、架橋が進み過ぎると塗膜の硬化収縮を生じ、クラックを生じる場合があった。
特開平3−29905号公報(特許請求の範囲) 特開平2−181103号公報(第5−6欄) 特開平6−265738号公報(第3−5頁、第1図) 特開2003−149475号公報(特許請求の範囲) 特開2003−195079号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、光導波路材料用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物として、優れた保存安定性を有し、既存のアルカリ現像設備で容易にパターン形成でき、耐衝撃性、耐熱性、密着性、電気絶縁性、クラック耐性等に優れる光導波路形成用樹脂組成物、およびそれを用いて作製された光導波路材料ならびに光導波路の形成方法を提供することにある。更に、ソルダーレジストとしても利用可能であり、かつ光損失が少なく、製造プロセスの簡略化が可能な光学特性に優れる光導波路ならびに光配線板に利用できる光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の基本的な態様としては、(A)カルボキシル基含有樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)光重合開始剤、(D)一分子中に2個以上のオキセタニル基を有するオキセタン樹脂、及び(E)硬化促進剤を含有する樹脂組成物が、保存安定性に優れ、既存のアルカリ現像設備で容易にパターン形成でき、耐熱性、密着性、電気絶縁性等に優れることらソルダーレジストとしても利用可能であり、さらに樹脂組成を変えることにより屈折率を自由に、かつ容易に制御でき、光導波路材料、並びに光導波路作製方法として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
より好適な態様としては、前記カルボキシル基含有樹脂(A)の酸価が、40〜250mgKOH/gであり、かつ重量平均分子量が2,000〜50,000である線状ポリマーを用いることにより、アルカリ水溶液による現像性が安定化し、耐衝撃性、クラック耐性に優れた硬化物が提供される。さらに前記カルボキシル基含有樹脂(A)が、エチレン性不飽和二重結合を有していることにより、耐現像性、感度が向上し、既存のアルカリ現像設備で容易に精度良くパターン形成でき、作業性も向上することができる。
また、他の態様としては、上記光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、活性エネルギー線照射及び/又は加熱により硬化させて得られる硬化物が提供され、その硬化物は、弾性率、線膨張係数、ガラス転移温度の調整が容易である。
さらに、上記光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から形成されてなる光・電気混載基板型プリント配線板が提供される。即ち、上記光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、光導波路コア層及び/又は光導波路クラッド層、さらにソルダーレジスト層に適用した光・電気混載基板が提供される。
さらにまた、上記光硬化性・熱硬化性組成物からなる感光層を有しているドライフィルム、及びその硬化物並びに光・電気混載基板が提供される。
本発明の光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、優れた保存安定性を有し、既存の設備で容易にパターン形成でき、耐衝撃性、耐熱性、密着性、電気絶縁性等に優れ、かつ光損失が少なく、容易な製造プロセスにて光導波路クラッド層及び光導波路コア層が形成できる。
さらに、無機充填剤、特にナノ粒径の充填剤を用いることにより、従来使用されている充填剤と同等の特性向上効果を有し、更に光導波路材料としても光透過性等の光学特性を低下することが無く、弾性率、ガラス転移温度、線膨張係数といった物性を調節することも可能になる。すなわち、更に優れた耐熱性、リフロー耐性、耐溶剤性、耐薬品性を有する光導波路、及びソルダーレジストに適用可能な組成物が提供でき、光・電気混載基板を安価で、かつ生産性良く提供することができる。
本発明の光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)光重合開始剤、(D)一分子中に2個以上のオキセタニル基を有するオキセタン樹脂、及び(E)硬化促進剤を含有しており、樹脂組成を変えることにより屈折率を自由に、かつ容易に制御できる。また、前記カルボキシル基含有樹脂(A)を用いることにより、未露光部を希アルカリ水溶液により除去することができ、更に、前記一分子中に2個以上のオキセタニル基を有するオキセタン樹脂(D)を含有していることにより、熱硬化した塗膜は、耐衝撃性、耐溶剤性、耐薬品性に極めて優れ、かつソルダーレジスト層としての特性を有した硬化物を与えることが可能となる。
以下、本発明に係る光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の各構成成分について、詳細を説明する。
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物に用いられる前記カルボキシル基含有樹脂(A)としては、公知慣用のカルボキシル基を含有する樹脂を使用することができる。より好適な態様としては分子中にカルボキシル基を含有している酸価が40〜250mgKOH/gであり、かつ重量平均分子量が2,000〜50,000である公知慣用の線状ポリマーであり、更に分子中にエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有の感光性線状ポリマー(A’)が、光硬化性や耐現像性の面からより好ましい。
具体的には、下記に列挙するような樹脂が挙げられる。
(1)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の共重合によって得られるカルボキシル基含有の線状ポリマー(A)、
(2)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、部分的にエチレン性不飽和基をペンダントとして付加させることによって得られるカルボキシル基含有の感光性線状ポリマー(A’)、
(3)一分子中にエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した第二級の水酸基に飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性線状ポリマー(A’)、
(4)不飽和二重結合を有する酸無水物と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、一分子中に水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性線状ポリマー(A’)、
(5)二官能エポキシ樹脂に、ジカルボン酸又は二官能フェノール化合物を反応させて得られる二級水酸基含有の線状ポリマーに、さらに飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の線状ポリマー(A)、
(6)二官能オキセタン化合物に、ジカルボン酸又は二官能フェノール化合物を反応させて得られる二級水酸基含有の線状ポリマーに、さらに飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の線状ポリマー(A)、及び
(7)二官能オキセタン化合物に不飽和モノカルボン酸を反応させて得られるジオール化合物と四塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性線状ポリマー (A’)などが挙げられるが、これらに限定されるものでは無い。
これら線状ポリマーの中で、主鎖に芳香環の無い上記(1)〜(4)の共重合系の線状ポリマーは、黄変等による光吸収を起こすことがなく、好適に用いることができる。
上記のようなカルボキシル基含有樹脂(A)は、バックボーン・ポリマーの側鎖に多数の遊離のカルボキシル基を有するため、希アルカリ水溶液による現像が可能である。
このようなカルボキシル基含有樹脂(A)の酸価は、40〜250mgKOH/gの範囲であり、より好ましくは80〜120mgKOH/gの範囲である。カルボキシル基含有樹脂の酸価が40mgKOH/g未満であるとアルカリ現像が困難となり、一方、250mgKOH/gを超えると現像液による露光部の溶解が進むために、必要以上にラインが痩せたり、場合によっては、露光部と未露光部の区別なく現像液で溶解剥離してしまい、正常なレジストパターンの描画が困難となるので好ましくない。
また、このようなカルボキシル基含有樹脂(A)の重量平均分子量は、2,000〜50,000、好ましくは、5,000〜20,000の範囲が望ましい。重量平均分子量が、2,000未満の場合、塗膜の指触乾燥性が低下し、硬化物の耐衝撃性が得られ難くなるので好ましくない。一方、重量平均分子量が、50,000を越えた場合、現像性が低下するので好ましくない。
上記カルボキシル基含有樹脂(A)の配合量は、全組成物中に、20〜60質量%、好ましくは30〜50質量%である。上記範囲より少ない場合、アルカリ可溶性成分が不足し、現像処理により目的とする導波路形状が得られ難くなったり、硬化物の強度が低下したりするので好ましくない。一方、上記範囲より多い場合、他の成分が不足し、感度が低下したり、硬化物特性が低下したりするので好ましくない。
本発明において使用される反応性希釈剤(B)としては、光硬化して、上記カルボキシル基含有樹脂を希アルカリ水溶液に対して不溶化するために使用するものである。その代表的なものとしては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、EO変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の反応性希釈剤が挙げられる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
これらの反応性希釈剤(B)の配合量としては、前記カルボキシル基含有の線状ポリマー(A)100質量部に対して、5〜100質量部が好ましく、特に好ましくは5〜50質量部である。(B)成分が5質量部未満の場合、十分な硬化性が得られず、設計通りの導波路形状が得られなくなる。一方、100部以上となった場合、指触乾燥性が悪くなったり、ドライフィルムを形成する際、不都合を生じるので好ましくない。
本発明において使用される光重合開始剤(C)としては、光重合性組成物において一般的に使用されている光重合開始剤が使用できる。その代表的なものとしては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;又はキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のフォスフィンオキサイド類などが挙げられ、これら公知慣用の光重合開始剤(C)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの光重合開始剤(C)の配合量は、全組成物中に、0.1〜10質量%であり、好ましくは0.2〜5質量%である。前記配合量が組成物全体量の0.2質量%未満の場合、光硬化性が低下し、目的とする光導波路形状の形成が困難となるので好ましくない。一方、10質量%を超えた場合、光導波路の伝送損失に悪影響を及ぼす可能性を有し、更にコスト高の原因となるので好ましくない。
本発明において使用される一分子中に2個以上のオキセタニル基を有するオキセタン樹脂(D)は、一般的にトリメチロールプロパンなどのトリメチロール化合物とアルキルカーボネートを反応して得られるオキセタンアルコールと、多官能アルコールやポリフェノール類とのエーテル化反応、または多官能カルボン酸とのエステル化反応により、合成することができ、例えば、下記一般式(1)で示されるビスオキセタン類が挙げられる。







上記一般式(1)において、Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは、炭素数1〜12の線状又は分岐状飽和炭化水素類、炭素数2〜12の線状又は分岐状不飽和炭化水素類、下記式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)で示される芳香族炭化水素類、式(VI)及び(VII)で示されるカルボニル基を含む直鎖状又は環状のアルキレン類、式(VIII)及び(IX)で示されるカルボニル基を含む芳香族炭化水素類から選択される2価の原子価を持った基である。

式中、Rは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表わし、Rは、−O−、−S−、−CH−、−NH−、−SO−、
−CH(CH)−、−C(CH−、又は−C(CF−を表わし、Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表わす。



式中、nは1〜12の整数を表わす。

また、分子中に3つ以上のオキセタン環を有する化合物の代表例としては、下記一般式(2)で示されるような化合物の他、オキセタンとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、又はシルセスキオキサンなどの水酸基を有する樹脂とのエーテル化物などが挙げられる。その他、オキセタン環を含有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体なども挙げられる。



上記一般式(2)において、Rは前記と同じ意味であり、Rは、前記エーテル化物の水酸基含有樹脂残基、下記式(X)、(XI)、及び(XII)で示されるような炭素数1〜12の分岐状アルキレン基、式(XIII)、(XIV)、及び(XV)で示される芳香族炭化水素類である。また、mは残基Rに結合している官能基の数を表わし、3以上の整数、好ましくは3〜500の整数である。

式中、Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はアリール基を表わす。
これらオキセタン樹脂(D)は、熱硬化反応することにより光導波路塗膜の密着性、耐熱性、電気絶縁性を向上させる。オキセタン樹脂(D)の配合割合としては、前記カルボキシル基含有樹脂(A)のカルボキシル基1当量に対して、0.5〜2.0当量であり、好ましくは0.8〜1.6当量の割合である。オキセタン樹脂成分の配合割合が、前記カルボキシル基含有樹脂(A)のカルボキシル基1当量に対して、0.5当量未満の場合、硬化塗膜の架橋密度が低下し、はんだ耐熱性やリフロー耐性が低くなりやすい。一方、2.0当量を超えると乾燥塗膜の現像性が低下し、目的通りの導波路形状が得られなくなる。
本発明において使用される硬化促進剤(E)としては、三級アミン、三級アミン塩、四級オニウム塩、三級ホスフィン、イミダゾール誘導体又はクラウンエーテル錯体(例えば、18−クラウン−6/カリウムフェノキシド、カリウムベンゾエーテル、KCl、KBr、アンモニウムアセテート等)の中から任意に選択することが可能であり、これらを単独で又は2種以上混合して用いてもよい。その他、ホスホニウムイリドなども使用できる。三級アミンとしては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン)、DABCO(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)、ピリジン、N,N′−ジメチル−4−アミノピリジンなどが挙げられる。三級アミン塩としては、例えば、サンアプロ(株)製のU−CATシリーズなどが挙げられる。さらに、三級アミン又は三級ホスフィンと、カルボン酸あるいは酸性の強いフェノール類との付加反応により形成される四級オニウム塩も反応促進剤として使用可能である。これらは、反応系に添加する前に四級塩を形成するか、もしくはそれぞれを別に添加して反応系中で四級塩形成を行わせるいずれの方法でもよい。具体的には、トリブチルアミンと酢酸により得られるトリブチルアミン酢酸塩、トリフェニルホスフィンと酢酸により形成されるトリフェニルホスフィン酢酸塩等が挙げられる。四級オニウム塩としては、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、アルソニウム塩、スチボニウム塩、オキソニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、スタンノニウム塩、ヨードニウム塩等が挙げられる。特に好ましいものは四級アンモニウム塩及び四級ホスホニウム塩である。四級アンモニウム塩の具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド(TBAC)、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド(TBAB)、テトラ−n−ブチルアンモニウムアイオダイド(TBAI)、及びテトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート(TBAAc)等が挙げられる。四級ホスホニウム塩の具体例としては、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド(TBPC)、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロミド(TBPB)、テトラ−n−ブチルホスホニウムアイオダイド(TBBI)、テトラフェニルホスホニウムクロライド(TPPC)、テトラフェニルホスホニウムブロミド(TPPB)、テトラフェニルホスホニウムアイオダイド(TPPI)、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(ETPPB)、エチルトリフェニルホスホニウムアセテート(ETPPAc)などが挙げられる。三級ホスフィンとしては、炭素数1〜12個のアルキル基又はアリール基を有する三価の有機リン化合物であればよい。具体例としては、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどが挙げられる。イミダゾール誘導体としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。具体的に市販されているものとしては、例えば四国化成(株)製の2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZなどが挙げられる。また経時安定性向上を図るものとして、旭チバ(株)製のノバキュアHX−3721、HX−3748、HX−3741、HX−3088、HX−3722、HX−3742、HX−3921HP、HX−3941HP、HX−3613等も挙げられる。ホスホニウムイリドとしては、ホスホニウム塩と塩基との反応により得られる化合物であれば公知の物が使用可能であるが、取扱いの容易さから安定性の高い物の方が好ましい。具体的な例としては、(ホルミルメチレン)トリフェニルホスフィン、(アセチルメチレン)トリフェニルホスフィン、(ピバロイルメチレン)トリフェニルホスフィン、(ベンゾイルメチレン)トリフェニルホスフィン、(p−メトキシベンゾイルメチレン)トリフェニルホスフィン、(p−メチルベンゾイルメチレン)トリフェニルホスフィン、(p−ニトロベンゾイルメチレン)トリフェニルホスフィン、(ナフトイル)トリフェニルホスフィン、(メトキシカルボニル)トリフェニルホスフィン、(ジアセチルメチレン)トリフェニルホスフィン、(アセチルシアノ)トリフェニルホスフィン、(ジシアノメチレン)トリフェニルホスフィンなどが挙げられる。
硬化促進剤(E)の使用量は、オキセタニル基1モルに対して0.1〜25モル%の範囲であり、さらに好ましくは0.5〜20モル%であり、より好ましくは1〜15モル%である。硬化促進剤の使用量がオキセタニル基に対して0.1モル%よりも少ないと実用的な速度で反応が進行し難く、一方、25モル%よりも多量に使用しても顕著な反応促進効果は見られないため、経済性の点で好ましくない。
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムは、硬化物の線膨張係数を調整したり、耐熱性等の塗膜特性を向上させるために、(F)無機充填剤を配合することができる。このような無機充填剤(F)としては、公知慣用の充填剤、例えば結晶性シリカ、溶融シリカ、ガラス粉末、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、沈降性硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化鉄、非繊維状ガラス、アスベスト、ミネラルウール、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、亜鉛華、酸化チタン等の無機顔料などが挙げられる。
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムは、ソルダーレジスト及び光導波路用材料として使用可能であるが、ソルダーレジストとして用いる場合、前記無機充填剤(F)の平均粒径は、一般的なソルダーレジストの膜厚から、20μm以下、より好ましくは10μm以下である。
一方、光導波路用材料に用いる場合、一般的に光導波路に用いられる波長が850nm,1300nm,1550nmであることから、無機充填剤(F)の平均粒径は、800nm以下、好ましくは400nm以下、より好ましくは100nm以下であり、かつ最大粒径が850nm以下であることが、光導波路の透過性が増し、光損失が少なくなるので好ましい。
このように光導波路材料として用いられる微細な無機充填剤(F)としては、前記反応性希釈剤(B)にナノシリカを分散したHanse−Chemie社製のNANOCRYL(商品名) XP 0396、XP 0596、XP 0733、XP 0746、XP 0765、XP 0768、XP 0953、XP 0954、XP 1045(何れも製品グレード名)、XP21/1442、XP21/1500、XP21/1306、XP21/0778、XP21/0568、XP21/1192、XP21/1364、XP21/1425、XP21/0940、XP21/1465、XP21/0638、XP21/0568、XP21/1471、XP21/0930、XP21/0528、XP21/1468、XP21/0687、XP21/1515、XP21/1472、XP21/0942、XP21/1447、XP21/1481(何れも試作品グレード名)などが挙げられる。
また、後述の有機溶剤にナノシリカを分散した日産化学工業社製のオルガノシリカゾル PMA−ST(商品名)などを使用することもできる。
さらに、本願発明の目的である保存安定性を低下させない範囲で、エポキシ樹脂を使用することができ、そのエポキシ樹脂にナノシリカを分散したHanse−Chemie社製のNANOPOX(商品名) XP 0516、XP 0525、XP 0314(何れも製品グレード名)、XP22/0543、XP22/0531、XP22/0540(何れも試作品グレード名)を使用することもできる。
このような前記反応性希釈剤(B)等に分散された無機充填剤(F)は、原料保管中に無機充填剤(F)が二次凝集することが少なく、樹脂組成物中に、均一にし分散させることができるので、好ましく用いることができる。
これら無機充填剤成分の配合割合は、前記カルボキシル基含有樹脂(A)100質量部に対して、0〜200質量部が適当であり、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは20〜50質量部である。充填剤成分の配合割合が、前記カルボキシル基含有樹脂(A)100質量部に対して、200質量部を超えた場合、組成物の塗布性や流動性が得られなかったり、硬化物の平滑性が得られなくなるので好ましくない。
さらに、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムは、必要に応じて、(G)有機溶剤を含有することができる。有機溶剤(G)は、前記カルボキシル基含有樹脂(A)、前記反応性希釈剤(B)、前記光重合開始剤(C)、前記オキセタン樹脂(D)、及び前記硬化促進剤(E)を含有する成分を溶解し、液状化したり、塗布方法に応じた粘度に調整するために用いられる。また、光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを作成する場合においても、均一な組成物を作成し、支持フィルムに均一に塗布するために用いられる。
これら有機溶剤(G)として、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤など、公知慣用の有機溶剤が使用できる。特に、沸点が150℃以下の有機溶剤がドライフィルム化には好ましく使用できる。これらの有機溶剤は、単独でまたは2種類以上組み合わせて用いることができる。
これら有機溶剤の使用量は、前記カルボキシル基含有樹脂(A)、前記反応性希釈剤(B)、前記光重合開始剤(C)、前記オキセタン樹脂(D)、及び前記硬化促進剤(E)からなる感光層成分100質量部に対して、10〜200質量部の範囲内とすることが好ましい。ドライフィルム化する場合、有機溶剤を飛散させる温度条件は、50℃〜150℃、より好ましくは70℃〜130℃である。また、乾燥後に残存する溶剤量は、感光層成分100質量部に対して、30質量部未満、より好ましくは10質量部未満にすることが好ましい。
また、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムは、必要に応じて、シリコーン系、炭化水素系、アクリル系等の消泡剤;シラン系、チタネート系、アルミナ系等のカップリング剤等の分散剤;オキサゾリン基含有ポリマーなどの高分子相溶化剤などの添加剤を配合することができる。これら添加剤は、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
本発明の光硬化性・熱硬化樹脂組成物は、例えば、塗布方法に適した粘度に前記有機溶剤(G)で粘度調整し、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布し、約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることにより、タックフリーの塗膜を形成できる。また、上記組成物をプラスチックフィルム上に塗布し、乾燥させてドライフィルム化したものを基材上に張り合わせることにより、クラッド層やコア層となる樹脂絶縁層を形成できる。その後、接触式(又は非接触方式)により、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性光線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液(例えば0.3〜3%炭酸ソーダ水溶液)により現像して、クラッド層やコア層のパターンが形成される。さらに、例えば約140〜180℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、前記カルボキシル基含有樹脂(A)のカルボキシル基と、1分子中に2個以上のオキセタニル基を有するオキセタン樹脂(D)のオキセタニル基が反応し、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、耐吸湿性、PCT耐性、密着性、電気特性などの諸特性に優れた硬化塗膜を形成することができる。
本発明の光硬化性・熱硬化性ドライフィルムの製造に際しては、前述したような有機溶剤(G)に感光層成分を溶解し、塗布方法に適した粘度に調整し、適当な支持フィルム上に、乾燥後の感光層の厚さが10〜150μmであり、膜厚のバラツキが±10%以内となるようにフィルムコーター等で塗布した後、例えば約60〜140℃で乾燥し、一般には約120℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥させることにより、タックフリーの乾燥皮膜からなる感光層を有するドライフィルムが形成される。この時、乾燥後の膜厚のバラツキが±10%を超えた場合、平滑性が欠け、光損失等が大きくなるので好ましくない。
上記支持フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリ塩化ビニル等の15〜125μm程度のフィルム厚で、可撓性を有するフィルムが用いられる。
また、支持体に感光層成分を塗布する方法としては、例えば、ナイフコーター法、コンマコーター法、ダイコーター法、グラビアコーター法、ロールコーター法、スプレーコーター法等が挙げられる。
さらに、感光層の表面に塵が付着するのを防ぐなどの目的で、感光層の表面に剥離可能なカバーフィルムを積層することが望ましい。剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、PETフィルム、PPフィルム、PEフィルム、あるいはこれらにシリコーンをコーティング又は焼き付けしたフィルムなどの15〜100μm程度の膜厚を有するフィルムが用いられる。剥離可能となる条件としては、カバーフィルムを剥離するときに感光層と支持フィルムとの接着力よりも、感光層とカバーフィルムとの接着力がより小さいものであればよい。また、光硬化性・熱硬化性の感光層の酸素減感作用を防止すると共に、露光時に密着されるパターン形成用のフォトマスクの粘着を防止するために、感光層上にさらにポリビニルアルコール、部分けん化ポリ酢酸ビニル等の水溶性樹脂組成物で、膜厚1〜10μm程度の保護層を形成することもできる。
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを用いて、光導波路を形成するにあたり、下部クラッド層、上部クラッド層、およびコア層の各層を形成する工程の少なくとも一つの工程に、本発明の光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを基材に塗布、又は転写した後、活性エネルギー線照射及び/又は加熱により硬化させる工程を用いることができる。
このように本発明の光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを、下部クラッド層、上部クラッド層、およびコア層の少なくとも一つに用いる場合、各部の屈折率の関係が、光導波路に要求される条件を満足するように、各成分の種類、配合量等を適宜選択することにより、異なる屈折率を有する硬化膜が得られる光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムとすることができる。本発明においては、コア部分だけに本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを用い、それ以外のクラッド部分を従来の光硬化性・熱硬化性インキ組成物によって作製したり、あるいは下層クラッド部分とコア部分をドライフィルム、さらには全層を本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又はドライフィルムを用いて光導波路を作製したりすることもできる。
本発明に用いられる基材は、特に制限されるものではないが、例えば、シリコン基板、ガラス基板、ガラスエポキシ樹脂基板等を用いることができる。
ここで、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプが適当である。その他、レーザー光源などもダイレクト・イメージング工法を利用して露光用活性光源として直接描画することができる。また、上記現像に用いられる希アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液が使用でき、特に、炭酸ナトリウムが好ましい。
さらに、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、又は光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを、ソルダーレジストや中間絶縁層として用いることもでき、上記のようにして形成された光導波路と共に、電子回路にも用いられた光・電気混載基板を製造することも可能である。
次に本発明の実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。なお、以下において「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て「質量部」及び「質量%」を表す。
〈合成例1〉
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた2リットル容セパラブルフラスコに、ジエチレングリコールジメチルエーテル900g、およびt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート[日本油脂(株)製パーブチルO]21.4gを仕込み、90℃に昇温後、メタクリル酸309.9g、メタクリル酸メチル116.4g、ラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート[ダイセル化学工業(株)製プラクセルFM1]109.8gをビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート[日本油脂(株)製パーロイルTCP]21.4gと共にジエチレングリコールジメチルエーテル中に3時間かけて滴下し、さらに6時間熟成することによってカルボキシル基を有するビニル共重合体溶液を得た。反応は窒素雰囲気下で行った。
次に上記ビニル共重合体溶液に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート
[ダイセル化学(株)製サイクロマーA200]363.9g、ジメチルベンジルアミン3.6g、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.80gを加え、100℃に昇温し、撹拌することによってエポキシの開環付加反応を行った。16時間後、固形分酸価=108.9mgKOH/g、重量平均分子量=25,000(スチレン換算)のカルボキシル基含有の感光性線状ポリマーを、53.8wt%(不揮発分)含む溶液を得た。以下、この反応溶液をA−1ワニスと称す。
〈実施例1〉
コア用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−1)の作製
市販のスチレン−アクリル酸樹脂であるジョンソンポリマー社製のジョンクリル 67(商品名、固形分酸価=213mgKOH/g、重量平均分子量=12,500)をカルビトールアセテートに、不揮発分=70%となるように溶かしたワニス(以下、A−2ワニスと称す。)を用いて、下記の配合成分を撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにて練肉することにより均一分散し、希釈後、ろ過することによりコア用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−1)を調整した。

A−2ワニス 100.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15.0部
2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパン−1−オン 5.0部
フェノールノボラック型オキセタン樹脂
(東亞合成社製、試作品名PNOX−1009、
オキセタン当量=202) 60.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0部
BYK−310(ビックケミージャパン社製の表面調整剤) 0.3部
〈実施例2〉
上下クラッド用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−2)の作製
下記の配合成分を撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにて練肉することにより均一分散し、希釈後、ろ過することにより上下クラッド用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−2)を調整した。

A−1ワニス 100.0部
NANOCRYL XP21/1364
(Hanse−Chemie社製の
ナノシリカ含有モノマー、固形分=40%) 30.0部
2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパン−1−オン 5.0部
フェノールノボラック型オキセタン樹脂
(東亞合成社製、試作品名PNOX−1009、
オキセタン当量=202) 60.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0部
BYK−310(ビックケミージャパン社製の表面調整剤) 0.3部
〈実施例3〉
上下クラッド用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−3)の作製
下記の配合成分を撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにて練肉することにより均一分散し、希釈後、ろ過することにより上下クラッド用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−3)を調整した。

A−1ワニス 100.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15.0部
2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパン−1−オン 5.0部
フェノールノボラック型オキセタン樹脂
(東亞合成社製、試作品名PNOX−1009、
オキセタン当量=202) 60.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0部
BYK−310(ビックケミージャパン社製の表面調整剤) 0.3部
〈実施例4〉
コア用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−4)の作製
実施例1で得られた樹脂組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターを用いて塗布し、90℃で30分仮乾燥させることにより、乾燥膜厚50μmのコア用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−4)を作製した。
〈実施例5〉
上下クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−5,P−6)の作製
実施例2で得られた樹脂組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターを用いて塗布し、90℃で30分仮乾燥させることにより、乾燥膜厚20μmの下部クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−5)、及び乾燥膜厚70μmの上部クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−6)を作製した。
〈実施例6〉
上下クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−7,P−8)の作製
実施例3で得られた樹脂組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターを用いて塗布し、90℃で30分仮乾燥させることにより、乾燥膜厚20μmの下部クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−7)、及び乾燥膜厚70μmの上部クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−8)を作製した。
〈比較例1〉
コア用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−9)の作製
下記の配合成分を撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにて練肉することによりコア用光硬化性・熱硬化性ドライフィルムのベースとなる樹脂組成物を均一分散し、希釈後、ろ過することにより樹脂組成物を調整した。得られた樹脂組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターを用いて塗布し、90℃で30分仮乾燥させることにより、乾燥膜厚50μmのコア用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−9)を作製した。

A−2ワニス 100.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15.0部
2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパン−1−オン 5.0部
DEN−431(ダウ・ケミカル社製の
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(Mw=970)) 60.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0部
BYK−310(ビックケミージャパン社製の表面調整剤) 0.3部
〈比較例2〉
上下クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−10,P−11)の作製
下記の配合成分を撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにて練肉することによりクラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルムのベースとなる樹脂組成物を均一分散し、希釈後、ろ過することにより樹脂組成物を調整した。得られた樹脂組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にアプリケーターを用いて塗布し、90℃で30分仮乾燥させることにより、乾燥膜厚20μmの下部クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−6)、及び乾燥膜厚70μmの上部クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−7)を作製した。

A−1ワニス 100.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15.0部
2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパン−1−オン 5.0部
DEN−431(ダウ・ケミカル社製の
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(Mw=970)) 60.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0部
BYK−310(ビックケミージャパン社製の表面調整剤) 0.3部
<ドライフィルム状態での保存安定性試験>
上記実施例4〜6及び比較例1,2で作製した光導波路コア、及びクラッド用の光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを3日間、5日間、及び10日間常温にて放置した後、ベースフィルムが上になるように、常圧熱ロール圧着機を用いて、適当な熱と圧力を加えながら、ドライフィルムを基板上に転写した。その後、露光、現像を行い、それぞれパターン形成出来るか否かについて評価し、その結果を表1に示した。
○:基板転写し、露光、現像した後、パターン形成出来たもの。
×:基板転写し、露光、現像した後、パターン形成出来なかったもの。
上記のように、熱硬化成分としてオキセタン樹脂を用いた実施例4〜6のドライフィルム(P−4〜8)は、熱硬化成分としてエポキシ樹脂を用いた比較例1,2のドライフィルム(P−9〜11)に比べて、保存安定性に優れていることが判る。
〈応用実施例1〉
基板上に、実施例2のクラッド用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−2)を乾燥塗膜が20μmとなるように、スクリーン印刷で塗布し、80℃で20分間加熱して有機溶剤を揮発させた後、その上から活性エネルギー線照射することにより光硬化させた後、150℃の熱風循環式乾燥炉で30分のポストキュアーを行うことにより、光導波路の下部クラッド層を形成した基板を得た。次に、この下部クラッド層上に、実施例1のコア用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−1)を乾燥塗膜が50μmとなるように、スクリーン印刷で塗布し、80℃で20分間加熱して有機溶剤を揮発させた後、その上面から所定のラインパターンを有するフォトマスクを介して活性エネルギー線照射を行い、1.0wt%NaCO水溶液にて60秒現像を行った。その後、下部クラッド層と同様に150℃、60分熱硬化反応を行うことにより、下部クラッド層上部にコア層を形成した。次に、コア部分が形成された下部クラッド層上に、実施例2のクラッド用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−2)を塗布し、80℃で20分間加熱して有機溶剤を揮発させた後、その上から活性エネルギー線照射することにより光硬化させた後、150℃の熱風循環式乾燥炉で30分のポストキュアーを行うことにより、コア上20μm、下クラッド上70μmの膜厚の光導波路上クラッド用硬化膜を形成し、マルチモード型光導波路を作製した。このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
〈応用実施例2〉
上記応用実施例1において、実施例1のクラッド用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−2)の代わりに、実施例3のクラッド用光硬化性・熱硬化性樹脂組成物(P−3)を使用した以外は同様にしてマルチモード型光導波路を作製した。
このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
〈応用実施例3〉
基板上に、実施例5の下部クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−5)をベースフィルムが上になるように、常圧熱ロール圧着機を用いて、適当な熱と圧力を加えながら、ドライフィルムを基板上に転写した。その後、この下部クラッド層を活性エネルギー線照射することにより光硬化させた後、150℃、60分熱硬化反応を行った。次に、この下部クラッド層上に、実施例4のコア用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−4)を前述手法と同様にして、常圧熱ロール圧着機を用いて下部クラッド層上に転写し、コア用塗膜を形成した。その後、コア用塗膜の上面から所定のラインパターンを有するフォトマスクを介して活性エネルギー線照射を行い、1.0wt%NaCO水溶液にて60秒現像を行った。その後、下部クラッド層と同様に150℃、60分熱硬化反応を行うことにより、下部クラッド層上部にコア層を形成した。次に、コア部分が形成された下部クラッド層上に、実施例5の上部クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−6)をベースフィルムが上になるように、常圧熱ロール圧着機を用いて、適当な熱と圧力を加えながら、ドライフィルムを基板上に転写した。この上層クラッド用ドライフィルムに対し、活性エネルギー線照射して光硬化させることにより、上部クラッド層を形成した後、150℃、60分熱硬化反応を行い、下部クラッド層、コア層、上部クラッド層から形成される光導波路を作製した。このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
〈応用実施例4〉
上記実施例3において、実施例5の上下クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−5,P−6)の代わりに、実施例6の上下クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−7,P−8)を使用した以外は同様にしてマルチモード型光導波路を作製した。
このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
〈応用比較例1〉
前記応用実施例3において、実施例5の上下クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−5,P−6)の代わりに、比較例2の上下クラッド用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−10,P−11)を使用し、また、実施例4のコア用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−4)の代わりに、比較例1のコア用光硬化性・熱硬化性ドライフィルム(P−9)を使用したこと以外は同様にしてマルチモード型光導波路を作製した。
このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
性能評価:
(a)はんだ耐熱性
得られたマルチモード型光導波路について、JIS C 6481の試験方法に従って、はんだ槽に収容した260℃の溶融はんだに30秒間浸漬し、その後セロハンテ−プ(商品名)をその硬化塗膜の上に指で擦って貼り付けてから引き剥がす、いわゆるピ−リング試験を行い、その1回の試験を1サイクルとして、これを同じ個所で3サイクルまで行った。硬化塗膜の剥離の程度を目視により観察し、以下の基準により評価し、その結果を表2に示した。
○:テープピーリング試験後、剥離等がないもの。
×:テープピーリング試験後、剥離を生じるもの。
(b)リフロー耐性
得られたマルチモード型光導波路について、温度260℃のリフロー炉を通過させることにより、剥がれ、膨れが無いかを目視により観察し、以下の基準により評価し、その結果を表2に示した。
○:リフロー炉を通過後、塗膜に剥がれ、膨れが無い。
×:リフロー炉を通過後、塗膜に剥がれ、膨れを生じるもの。
(c)耐薬品性
得られたマルチモード型光導波路について、10%の塩酸水溶液に30分間浸漬した後、硬化塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準により評価し、その結果を表2に示した。
○:全く変化が認められないもの。
△:ほんの僅か変化しているもの。
×:顕著に変化しているもの。
(d)耐溶剤性
得られたマルチモード型光導波路について、プロピレングリコールモノメチルエーテルに30分間浸漬した後、硬化塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準により評価し、その結果を表2に示した。
○:全く変化が認められないもの。
△:ほんの僅か変化しているもの。
×:顕著に変化しているもの。
(e)コア形状の精度
得られたマルチモード型光導波路を切り出しそれぞれの長さでのコア形状の違いについて観察した。その結果を表2に示した。
○:ほぼ変化が認められないもの。
△:±3μm以上の相違が確認されるもの。
×:顕著に変化しているもの。
(f)クラック耐性
得られたマルチモード型光導波路基板を、サーマルショック試験器に入れ、−45℃,15分と125℃,15分のヒートサイクル試験を、300サイクル行い、試験終了後の基板の顕微鏡で観察し、クラックの発生の有無を調べた。
○:クラック等の異常なし。
△:一部にクラック発生。
×:全体に、クラック発生。






上記のように、熱硬化成分としてオキセタン樹脂を用いた応用実施例1〜4は、熱硬化成分としてエポキシ樹脂を用いた応用比較例と同等のはんだ耐熱性、リフロー耐性、耐薬品性等を示し、コア形状の精度にも問題が無かった。さらに、クラック耐性においては、熱硬化成分としてエポキシ樹脂を用いた応用比較例1より優れている傾向にあった。
以上のように、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、及び光硬化性・熱硬化性ドライフィルムは、前記表1からも判るように、保存安定性に優れ、熱硬化性成分としてエポキシ樹脂を用いた場合と同等以上の特性が得られた。

Claims (14)

  1. (A)カルボキシル基含有樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)光重合開始剤、(D)一分子中に2個以上のオキセタニル基を有するオキセタン樹脂、及び(E)硬化促進剤を含有することを特徴とする光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記カルボキシル基含有樹脂(A)の酸価が、40〜250mgKOH/gであり、かつ重量平均分子量が、2,000〜50,000である線状ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記カルボキシル基含有樹脂(A)が、さらに(A’)エチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有の感光性線状ポリマーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
  4. さらに、(F)無機充填剤を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光導波路用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、活性エネルギー線照射及び/又は加熱により硬化させて得られる硬化物。
  6. 下部クラッド層、コア層、および上部クラッド層から構成される光導波路において、下部クラッド層、コア層、及び上部クラッド層の少なくとも一つが、前記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から形成されてなることを特徴とする光導波路。
  7. 前記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から形成されてなる光・電気混載基板。
  8. 前記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物からなる感光層を有することを特徴とする光導波路用の光硬化性・熱硬化性ドライフィルム。
  9. 前記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物に、(G)有機溶剤を加え液状化した後、支持フィルムに塗布・乾燥して得られる感光層を有していることを特徴とする光導波路用の光硬化性・熱硬化性ドライフィルム。
  10. 更に、上記感光層の上に、カバーフィルムが形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の光導波路用の光硬化性・熱硬化性ドライフィルム。
  11. 前記請求項8乃至10のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性ドライフィルムの感光層の膜厚が、10〜150μmであり、膜厚のバラツキが±10%以内であることを特徴とする光導波路用の光硬化性・熱硬化性ドライフィルム。
  12. 前記請求項8乃至11のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性ドライフィルムを、活性エネルギー線照射及び/又は加熱により硬化させて得られる硬化物。
  13. 下部クラッド層、コア層、および上部クラッド層から構成される光導波路において、下部クラッド層、コア層、及び上部クラッド層の少なくとも一つが、前記請求項8乃至11のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性ドライフィルムから形成されてなることを特徴とする光導波路。
  14. 前記請求項8乃至11のいずれか一項に記載の光硬化性・熱硬化性ドライフィルムから形成されてなる光・電気混載基板。
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