JP2006094767A - 脱穀装置の選別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来公知の選別制御装置は、揺動選別棚のチャフシーブを、一つのシ−ブモータで、全体を一度に調節する構成であって、チャフシーブをグループ分けして、部分ごとに被選別物の量に応じて別々に制御する構成ではなく、実態に合わず、精度の高い選別ができない課題があった。
【解決手段】この発明は、横断流ファン3が設けられた脱穀装置8において、横断流ファン3の吸塵口9の下縁部10から下方に向けて風案内板11を揺動選別棚4の近くまで延長して設け、該風案内板11の先端下方位置より斜め前方側に、揺動選別棚4からチャフシーブ13より長く下方に延長した風ガイド12を設け、該風ガイド12を境にして、前後両側に独立して角度調節を可能にしたチャフシーブ13を設けて構成した脱穀装置の選別装置としている。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明は、横断流ファン3が設けられた脱穀装置8において、横断流ファン3の吸塵口9の下縁部10から下方に向けて風案内板11を揺動選別棚4の近くまで延長して設け、該風案内板11の先端下方位置より斜め前方側に、揺動選別棚4からチャフシーブ13より長く下方に延長した風ガイド12を設け、該風ガイド12を境にして、前後両側に独立して角度調節を可能にしたチャフシーブ13を設けて構成した脱穀装置の選別装置としている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、扱室の後方位置に、排塵選別室を隔てて横断流ファンを軸装し、その下方にチャフシーブを配列した揺動選別棚を揺動自由に設けて構成した脱穀装置の選別装置に関するものである。
従来からこの種の脱穀装置の選別装置は、二番処理装置に還元される二番還元物の量や、或いは揺動選別棚上を流動する被選別物の量(層厚)を計測し、これに基づき選別風量やチャフシーブの選別目合いを調節する、いわゆる、選別制御を行って、精度の高い選別作用を行わんとする装置が開発されている。
そして、選別制御に関する従来公知の技術は、例えば特開平5−308839号公報(特許文献1参照)に記載されているように、脱穀機の選別室内において、選別物の移送方向に並べられた複数個の層厚センサによって検出された検出値から対象物移送方向における層厚の変化率を求めて選別制御をする構成となっている。この公知例に関する選別制御装置は、上記変化率に基づいて、シーブモータとトウミモータとに制御信号を出力してチャフシーブと唐箕とを制御して、選別風力と漏下量とを調節する構成が示されている。
特開平5−308839号公報
上述した従来公知の選別制御装置は、既に説明したように、揺動選別棚のチャフシーブの選別目合を、一つのシ−ブモータで、全体を一度に調節する構成であって、例えば、前部チャフシーブと、中間部チャフシーブと、後部チャフシーブとの各部分にグループ分けして、それぞれを独立させて、その部分の被選別物の量に対応して別々に制御調節する配慮がなく、選別の実態に合わない場合が多く、精度の高い選別ができない課題があった。
通常、選別室内に流動する被選別物は、揺動選別棚のチャフシーブ上において、全面同一の層厚で流動することは珍しく、前部チャフシーブ上、中間部チャフシーブ上、後部チャフシーブ上において、それぞれ量(層厚)が異なる場合がほとんどである。したがって、従来装置は、例えば、中間部チャフシーブ上を流動する被選別物の層厚を検出して揺動選別棚上の全部のチャフシーブの選別目合を一度に調節すると、前部と後部とのチャフシーブの漏下選別が正確性を欠ぎ、適確な選別ができなくなる課題がある。
更に、選別室内の選別風は、唐箕から吹き出す選別風力の強弱のみが選別の全部を支配するものではなく、通過するチャフシーブの開閉調節によっても大きく左右され、閉めて漏下量を少なくすると、当然、その部分の棚の上方には選別風が抜けないため、上方での選別風が少なくなって、塵埃の選別に影響することが知られている。
この発明は、上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、扱室1の後部から排塵選別室2を隔てて後方に横断流ファン3が軸装して設けられ、これらの下方位置には、始端部を前記扱室1の下方に位置させ、終端部を前記横断流ファン3の下方にまで延長した揺動選別棚4が揺動自由に支架して設けられ、該揺動選別棚4の下方には、選別方向の上手側から圧風唐箕5、一番移送螺旋6、二番移送螺旋7の順に軸装して設けられた脱穀装置8において、前記横断流ファン3の吸塵口9の下縁部10から下方に向けて弾性素材からなる風案内板11が揺動選別棚4の近くまで延長して設けられ、該風案内板11の先端下方位置より斜め前方側に、揺動選別棚4からチャフシーブ13より長く下方に延長した風ガイド12が設けられ、該風ガイド12を境にして前記揺動選別棚4には、前後両側に独立して角度調節を可能にしたチャフシーブ13を設けて構成した脱穀装置の選別装置であって、排塵選別室において、下側から吹き抜けてきた選別風を上下方向に近い状態に誘導して、横断流ファンの吸塵口の前側で適確に排塵選別を行って、塵埃を横断流ファおンに吸塵させることができる。更には、チャフシーブは、風ガイドを境にして前側と後ろ側とのチャフシーブを別々に調節することによって適確に選別が可能で、三番飛散を減少させ、一番への稈切れ等の混入を防止できる。
つぎに、請求項2に記載した発明は、前記揺動選別棚4に装着されたチャフシーブ13は、前記風ガイド12より後側の後部チャフシーブ13cの選別目合cを、前側のチャフシーブ13bの選別目合bより広い間隔に構成した請求項1記載の脱穀装置の選別装置であって、この発明は、上記した請求項1の発明と同様の作用を奏するものでありながら、濡れ扱ぎ時等で排塵選別室での風選が不十分であっても、後部チャフシーブの選別目合を広くして二番物として回収できる利点があり、三番飛散を少なくすることができる。
つぎに、請求項3に記載した発明は、前記揺動選別棚4に装着したチャフシーブ13は、前記風ガイド12より後方を後部チャフシーブ13cとし、前記風ガイド12を含んで前側に設けた数個のチャフシーブ13を中間部チャフシーブ13bとし、それより前方部を前部チャフシーブ13aとする3グループから構成し、中間部チャフシーブ13bの調節角度を他のチャフシーブ13a,13c より急勾配に構成した請求項1記載の脱穀装置の選別装置であって、各3グループのチャフシーブを閉めた状態にしても、中間部チャフシーブは、急勾配にしているから唐箕から吹き出される選別風を、揺動選別棚の上側に吹き抜けさせることが可能であって、横断流ファンの前側における排塵選別作用を確実に行うことができる。したがって、排塵選別室の被選別物は、藁屑と穀粒との選別分離が適確に行われて、藁くずが吸塵口から横断流ファンに吸塵され、三番飛散を少なくすることができる。
まず、請求項1に記載した発明は、排塵選別室において、主として下方位置の風ガイドと上側の風案内板とによって、下側から吹き抜けて来る状態に案内した選別風を、縦方向に近い状態に誘導して、横断流ファンの吸塵口の前側で藁屑等の排塵選別を適確に行うことができる特徴があり、藁屑等の塵埃を横断流ファンの吸塵口に吸塵させることができる。更には、チャフシーブは、風ガイドを境にして前側と後ろ側とを別々に選別目合の開度調節ができるから、それぞれの部分に応じて適確に選別が可能で、三番飛散を減少させると共に一番への稈切れ等の混入を防止できる特徴がある。
そして、請求項2に記載した発明は、揺動選別棚のチャフシーブを、風ガイドより後ろ側の後部チャフシーブの選別目合を、前側のチャフシーブの選別目合より広い間隔に構成したから、請求項1の発明と同様の作用、効果を奏するものでありながら、濡れ扱ぎ時等で排塵選別室での風選が不十分のまま後部チャフシーブに達すると、広い選別目合から確実に漏下して二番物として回収される特徴があり、従来から課題であった三番飛散を少なくすることができる効果がある。
そして、請求項3に記載した発明は、揺動選別棚上に設けているチャフシーブを、前部、中間部、後部との3グループに分けて、独立して選別目合を開閉調節可能に構成し、中間部チャフシーブを、他より急勾配にしているから、仮に、閉めた状態にしても唐箕から吹き出される選別風を揺動選別棚の上側に吹き抜けさせることができる特徴がある。
したがって、排塵選別室の被選別物は、藁屑と穀粒との選別分離が適確に行われて、藁屑が吸塵口から横断流ファンに吸塵されて機外に排塵され、穀粒が下方に漏下して回収られ、三番飛散を少なくできる優れた特徴がある。
この発明の実施例は、扱室1の後部から排塵選別室2を隔てて後方に横断流ファン3を軸装して構成した脱穀装置8において、前記横断流ファン3の前側に形成した排塵選別室2の選別効果を大幅に高めるために、下方の選別風路に沿わせて風案内板11と風ガイド12とを連続状態に設け、圧風唐箕5から吹き出す選別風を誘導して縦方向に吹き抜けるように案内する構成としている。更には、揺動選別棚4のチャフシーブ13は、グループ分けして、その部分の排塵量、及び次に予測可能な選別状態に対応させて選別目合を部分ごとに独立させて開閉調節できる構成にしている。
そして、この発明の実施例は、選別風の誘導とグループ分けしたチャフシーブの部分ごとの選別目合調節によって、排塵選別を適確に行いながら横断流ファン3の吸塵口9には藁屑等の塵埃を吸塵させて、三番飛散を大幅に減少させ、後部チャフシーブ13cでは選別目合を広くして、特に、濡れ扱ぎ時には二番物の回収量を増やして穀粒の機外飛散を減らすことができる構成とした優れた特徴がある。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、脱穀装置8は、図1、及び図2に示すように、上部の扱室1には扱胴15を内装して軸架し、その後方には排塵選別室2を隔てた位置に横断流ファン3を軸装して設けている。そして、上記横断流ファン3は、図面に示すように、横軸16によって軸架し、排塵選別室2側に吸塵口9をやや下向きに開口し、後方の機外には排塵口17を開口して、前側の機内で吸塵した排塵物を機外に排塵する構成としている。
まず、脱穀装置8は、図1、及び図2に示すように、上部の扱室1には扱胴15を内装して軸架し、その後方には排塵選別室2を隔てた位置に横断流ファン3を軸装して設けている。そして、上記横断流ファン3は、図面に示すように、横軸16によって軸架し、排塵選別室2側に吸塵口9をやや下向きに開口し、後方の機外には排塵口17を開口して、前側の機内で吸塵した排塵物を機外に排塵する構成としている。
つぎに、二番処理室18は、図1、及び図2に示すように、二番処理胴19を内装軸架して設け、前記扱室1の背後に扱胴15の軸方向に沿わせて配置し、後述する二番移送螺旋7から二番揚穀装置によって揚穀、搬送して供給される二番還元物を二番処理する構成としている。そして、排塵処理室20は、図面に示すように、始端部を扱室1の終端部分に連通させ、終端部を前記横断流ファン3の側方位置まで延長して設け、排塵処理胴21を内装して軸架した構成としている。そして、該排塵処理室20は、始端部で上述のとおり扱室1から受け継いだ排塵物を排塵処理しながら後方に移送する過程で、下側の排塵選別室2に処理済の穀粒等を漏下しながら移送し、終端部分の排塵口から後述する揺動選別棚4の後部チャフシーブ13cの位置に排塵する構成としている。
つぎに、揺動選別棚4は、図1、及び図2に示すように、始端部を前記扱室1の前部下方に位置させ、終端部を前記横断流ファン3の下方にまで延長して揺動自由に支架した構成としている。そして、揺動選別棚4は、扱室1、及び二番処理室18の下方に位置する一定部分を移送棚22とし、その後方にチャフシーブ13を配列して、選別目合の開閉調節ができる構成としている。そして、揺動選別棚4は、図2に示すように、処理物の落下量が多い二番処理室18側を高くし、反対側を低くして傾斜させて吊り下げており、棚上で被選別物をできるだけ均等な層状に均しながら移送する構成としている。
そして、脱穀装置8の選別室23は、上記揺動選別棚4の下方に、選別方向の上手側から圧風唐箕5、一番移送螺旋6、二番移送螺旋7の順に軸装して設け、脱穀処理された後の被選別物を揺動作用と選別風による風選作用とによって一番穀粒、二番還元物、機外への排塵物とに選別する構成としている。
つぎに、風案内板11は、図3に示すように、弾性素材から形成して、前記横断流ファン3の吸塵口9の下縁部10から下方に向けて垂下して縦方向に近い状態に設け、前記揺動選別棚4の近くまで延長して構成している。つぎに、風ガイド12は、図面に示すように、揺動選別棚4に設けるが、上記風案内板11の先端下方位置より若干前側の位置から45度、乃至それ以上の角度を持たせて斜め下方に延長し、前記説明した各チャフシーブ13の下端部より下方へ長く延長した構成として選別風を上方に誘導する機能を持たせて構成している。そして、一番棚先25は、図1、及び図3に示すように、下側のゴム垂れ26と一体に揺動選別棚4側に設けられ、揺動選別棚4から落下する一番穀粒を一番棚27(一番移送螺旋6)に案内し、下側から吹き上げて来る選別風を斜め上方の風ガイド12側に案内する機能を有する構成としている。
そして、揺動選別棚4上のチャフシーブ13は、図4に示すように、上記風ガイド12を境にして、前後両側に独立して角度調節を可能にした後部チャフシーブ13cと、その前側の中間部チャフシーブ13bと、更に、それより前方を前部チャフシーブ13aとの3グループに分けて、それぞれがグループごとに独立して選別目合を調節することができる構成としている。
そして、上記後部チャフシーブ13cは、図3に示すように、その選別目合cを前側の中間部チャフシーブ13bの選別目合bより広い間隔を持たせて構成し、三番飛散を少なくするために多くの還元物を二番物として回収し易くする構成としている。特に、後部チャフシーブ13cは、濡れ扱ぎ時に有効であって、濡れたために上方前側の排塵選別室2で、風選作用が不十分のとき、選別目合cを開側に調節することによって、枝梗付着粒等の穀粒を二番物として回収することができて機外への穀粒飛散を大幅に減らす効果がある。
そして、中間部チャフシーブ13bは、図4に示す実施例の場合、風ガイド12もチャフシーブとして機能する構成として、図面から解るように、前部チャフシーブ13aや後部チャフシーブ13cより調節角度を、急勾配(図4の調節長孔の角度を参照)に構成している。したがって、中間部チャフシーブ13b は、図4から明らかなように、全体が直立姿勢に近い状態で調節され、選別目合を閉じた状態でも、各シーブの間に縦方向の選別風路となる一定の間隔を確保することが可能であって、揺動選別棚4の上方の排塵選別室2において必要な排塵選別を行う選別風を供給できる特徴がある。
つぎに、実施例における排塵選別状態の監視態勢とそれの制御手段について説明する。
まず、コントローラー30は、図5に示すように、入力側に前部監視カメラ31、中間部監視カメラ32、後部監視カメラ33とをそれぞれ接続して構成している。そして、各監視カメラ31,32,33は、図6に示すように、脱穀装置8の排塵選別室2に装備し、揺動選別棚4上の各チャフシーブ13a,13b,13c上の選別状態、被選別物の層厚を監視してコントローラ30に情報を入力する構成としている。なお、上記監視カメラ31,32,33は、実施例の場合、揺動選別棚4の上面は勿論、排塵選別室2の大部分が監視でき、監視範囲のボーダラインにおいては相互に重複して撮影し、死角が無いように配置して設け、CCDカメラを利用している。
まず、コントローラー30は、図5に示すように、入力側に前部監視カメラ31、中間部監視カメラ32、後部監視カメラ33とをそれぞれ接続して構成している。そして、各監視カメラ31,32,33は、図6に示すように、脱穀装置8の排塵選別室2に装備し、揺動選別棚4上の各チャフシーブ13a,13b,13c上の選別状態、被選別物の層厚を監視してコントローラ30に情報を入力する構成としている。なお、上記監視カメラ31,32,33は、実施例の場合、揺動選別棚4の上面は勿論、排塵選別室2の大部分が監視でき、監視範囲のボーダラインにおいては相互に重複して撮影し、死角が無いように配置して設け、CCDカメラを利用している。
そして、コントローラ30は、図5に示すように、出力側に、前部シーブモータ35、中間部シーブモータ36、後部シーブモータ37、唐箕モータ38、モニタ39、警報用のブザー40をそれぞれ接続して構成している。そして、前部シーブモータ35と、中間部シーブモータ36と、後部シーブモータ37とは、コントローラ30から出力される制御信号に基づいて、3グループに分けた各チャフシーブ13a,13b,13cをそれぞれ独立して制御し、選別目合を開閉調節する構成としている。この場合、グループごとの各チャフシーブ13は、図3、及び図4の各実施例から解るように、上部が枢着され、下部が一体に連結されており、調節長孔の範囲内で前後に移動し、前側に移動すれば閉まり、後側に移動すれば開く構成となっている。
そして、唐箕モータ38は、コントローラ30から出力される制御信号に基づいて、圧風唐箕5の選別風力を強弱調節する構成としている。この場合、実施例の唐箕モータ38は、圧風唐箕5の風の吸引口を広狭調節して風力を強弱調節する構成としている。
そして、モニタ39は、コンバインに搭載された脱穀装置8の場合、オペレータの操縦座席の見やすい位置に装置して操縦しながら監視ができる構成にしている。そして、警報用のブザー40は、上記モニタ39と同様に、操縦座席にいるオペレータに聞こえる範囲の音量で警報できる構成としている。
以上のように構成された選別制御機構は、揺動選別棚4を構成するチャフシーブ13を前部チャフシーブ13aと、中間部チャフシーブ13bと、後部チャフシーブ13cとの3グループに分けて、それぞれ担当する監視カメラ31,32,33により監視し、撮影して入力された画像情報をコントローラ30が画像処理を行いながら、登録されている基準値に対比して必要に応じて演算し、グループごとに独立して制御する点に特徴がある。
したがって、コントローラ30は、3台の監視カメラ31,32,33にそれぞれの監視範囲内を監視させながら、作業を進める場合、各チャフシーブ13a,13b,13c上の被選別物の検出は勿論、横断流ファン3の吸塵口9の前方、排塵選別室2も監視範囲に含まれており、藁屑の状態が撮影されてその画像情報が入力されている。そして、コントローラ30は、各監視カメラ31,32,33がそれぞれ監視範囲内を監視する過程で、どれかの監視カメラが「藁屑の停滞」を検出すると、まず、唐箕モータ38に制御信号を出力して選別風の風力を高め、選別作用を促進する。
そして、コントローラ30は、選別風力を上げて対応しても、藁屑の量が、データとして登録している基準値に比較して限界をオバーし、異常と判断すると、モニタ39に警報表示をし、更に、ブザー40で警報音を発することになる。このように、コントローラ30は、異常状態に近づく検出情報が入力するとモニタ39や警報用のブザー40によって、速やかにオペレータに警告し、対応させる仕組みにしており、安全に脱穀選別作業ができる。
実施例の場合、コントローラ30は、既に説明したように、揺動選別棚4上の藁くずが増加すると、圧風唐箕5の選別風の風力を上げて対応し、適正な選別状態に復帰されることができるが、それ以上の藁屑発生になると、上述のように警報によってオペレータに知らせ、異常前に対処することになる。
そして、コントローラ30は、前部監視カメラ31から前部チャフシーブ13aの選別状態が画像情報として入力され、被選別物が少なく、全面に広がらずシーブ上の後部に達しないときには、前部シーブモータ35に制御信号を出して選別目合を閉側に制御する。このようにして、コントローラ30は、前部チャフシーブ13aの後端部分にまで被選別物が達すると、開き側に制御して一番穀粒を漏下選別するのである。この場合、コントローラ30は、中間部チャフシーブ13bを開き側に制御して選別風を上方に吹き抜ける状態に誘導するから選別効果を更に高めることができる。
このように、コントローラ30は、前部チャフシーブ13aの上面を流動する被選別物の層厚を一定に保つように選別制御を続けることによって一番選別を適確に行って三番飛散を減少することになる。
実施例の場合、前部チャフシーブ13aと、中間部チャフシーブ13bと、後部チャフシーブ13cとは、それぞれ前部監視カメラ31、中間部監視カメラ32、後部監視カメラ33によって上面の選別状態が監視され、コントローラ30は、入力される情報を基に画像処理を繰り返しながら、被選別物の流動する量に対応し、登録している基準値に対比しながら演算して、それぞれのシーブモータ35,36,37に必要な制御信号を出力しながら各選別目合を開閉調節制御を行っている。
そのとき、コントローラ30は、選別風については、唐箕モータ38の制御に基づく選別風の強弱調節と、中間部チャフシーブ13bの角度調節に基づく選別風の風向を調節して適確な風選作用を行うことができる。特に、コントローラ30は、前部チャフシーブ13a上の被選別物が多いと判断すると、前部チャフシーブ13aを開いて漏下を促進しながら、中間部チャフシーブ13bを立てて垂直に近い状態に選別風を誘導して、横断流ファン3の前方の排塵選別室2での選別作用を強化することができる。
以上述べたように、この発明に係る実施例は、揺動選別棚4上の各チャフシーブを、前部、中間部、後部とに分けてそれぞれ分担する監視カメラ31,32,33で監視しながら、独立して選別目合を制御し、開閉調節ができるから、各部分ごとの選別実態に応じた適確な選別制御ができる特徴がある。そして、コントローラ30は、各チャフシーブ13a,13b,13cの選別目合の調節に加えて、選別風力の制御調節と、更に、選別風の風向を中間部チャフシーブ13bと風ガイド12とによって行うことにより、横断流ファン3の前方における排塵量に対応した選別ができる。
そして、この出願の請求項1に記載した主要な実施例は、横断流ファン3の前側、吸塵口9近傍における排塵選別室2において、主として下方位置の風ガイド12と上側の風案内板11とによって、下側から吹き抜けて来る状態に案内した選別風を、縦方向に近い状態に誘導して、藁屑等の排塵選別を適確に行うことができるものとして、横断流ファン3の吸塵口9には、充分に風選した排塵物を吸塵させることができる。そして、各チャフシーブ13a,13b,13cは、風ガイド12を境にした中間部と後部と、更に、前部とを別々に選別目合の開度調節ができるから、既に述べたとおり、それぞれの部分に応じて適確に選別が可能で、三番飛散を減少させると共に一番への稈切れ等の混入を防止できるものとなった。
そして、請求項2に記載した発明の場合、実施例は、揺動選別棚4のチャフシーブ13を、風ガイド12より後ろ側の後部チャフシーブ13cの選別目合cを、前側のチャフシーブ13bの選別目合bより広い間隔に構成したから、濡れ扱ぎ時等で排塵選別室2での風選が不十分のまま後部チャフシーブ13cに達したとき、開き側に調節した広い選別目合cから確実に漏下して二番物として回収できる利点がある。これは、従来から課題であった濡れ扱ぎ時の三番飛散過多を解消して、塵埃に混入する穀粒を二番還元物として回収することができるものとした。
そして、請求項3に記載した発明の実施例は、揺動選別棚4上に設けているチャフシーブ13を、前部13a、中間部13b、後部13cとの3グループに分けて、独立して選別目合を開閉調節可能に構成し、中間部チャフシーブ13bを、他より急勾配にしているから、仮に、閉めた状態にしても圧風唐箕5から吹き出される選別風を揺動選別棚4の上側に吹き抜けさせることができる。
したがって、排塵選別室2の被選別物は、藁屑と穀粒との選別分離が適確に行われて、藁屑が吸塵口9から横断流ファン3に吸塵されて機外に排塵され、穀粒が下方に漏下して回収られ、三番飛散を少なくできるものとなっている。
1 扱室 2 排塵選別室
3 横断流ファン 4 揺動選別棚
5 圧風唐箕 6 一番移送螺旋
7 二番移送螺旋 8 脱穀装置
9 吸塵口 10 下縁部
11 風案内板 12 風ガイド
13 チャフシーブ 13a 前部チャフシーブ
13b 中間部チャフシーブ 13c 後部チャフシーブ
b 選別目合(中間部チャフシーブ) c 選別目合(後部チャフシーブ)
3 横断流ファン 4 揺動選別棚
5 圧風唐箕 6 一番移送螺旋
7 二番移送螺旋 8 脱穀装置
9 吸塵口 10 下縁部
11 風案内板 12 風ガイド
13 チャフシーブ 13a 前部チャフシーブ
13b 中間部チャフシーブ 13c 後部チャフシーブ
b 選別目合(中間部チャフシーブ) c 選別目合(後部チャフシーブ)
Claims (3)
- 扱室1の後部から排塵選別室2を隔てて後方に横断流ファン3が軸装して設けられ、これらの下方位置には、始端部を前記扱室1の下方に位置させ、終端部を前記横断流ファン3の下方にまで延長した揺動選別棚4が揺動自由に支架して設けられ、該揺動選別棚4の下方には、選別方向の上手側から圧風唐箕5、一番移送螺旋6、二番移送螺旋7の順に軸装して設けられた脱穀装置8において、前記横断流ファン3の吸塵口9の下縁部10から下方に向けて弾性素材からなる風案内板11が揺動選別棚4の近くまで延長して設けられ、該風案内板11の先端下方位置より斜め前方側に、揺動選別棚4からチャフシーブ13の下端部より下方へ長く延長した風ガイド12が設けられ、該風ガイド12を境にして前記揺動選別棚4には、前後両側に独立して角度調節を可能にしたチャフシーブ13を設けて構成した脱穀装置の選別装置。
- 前記揺動選別棚4に装着されたチャフシーブ13は、前記風ガイド12より後側の後部チャフシーブ13cの選別目合cを、前側のチャフシーブ13bの選別目合bより広い間隔に構成した請求項1記載の脱穀装置の選別装置。
- 前記揺動選別棚4に装着したチャフシーブ13は、前記風ガイド12より後方を後部チャフシーブ13cとし、前記風ガイド12を含んで前側に設けた数個のチャフシーブ13を中間部チャフシーブ13bとし、それより前方部を前部チャフシーブ13aとする3グループから構成し、中間部チャフシーブ13bの調節角度を他のチャフシーブ13a,13cより急勾配に構成した請求項1記載の脱穀装置の選別装置。
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