JP2006089967A - 作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造、作業機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エンジンの前後方向の振動を抑制することで、エンジン、エンジン支持部、油圧ポンプの各部の耐久性を高めて信頼性を向上させる。
【解決手段】 油圧ポンプ30は、油圧ポンプ30の振動を弾性的に吸収する支持部230によって、エンジン8とは独立して、エンジン8の前方で支持されている。質量の大きい油圧ポンプがエンジン8の左右方向の端部に固定されないので、エンジン8の前後方向の振動が効果的に抑制される。エンジン8と油圧ポンプ30との間には、動力伝達機構として、プーリ37、ベルト36、プーリ35、ユニバーサルジョイント34、およびジョイント33が設けられている。エンジン8と油圧ポンプ30とが異なった振動をすることにより、エンジン8と油圧ポンプ30との相対距離が変化しても、その変化がこの動力伝達機構で吸収され、エンジン8の駆動力が油圧ポンプ30に伝達される。
【選択図】 図2
【解決手段】 油圧ポンプ30は、油圧ポンプ30の振動を弾性的に吸収する支持部230によって、エンジン8とは独立して、エンジン8の前方で支持されている。質量の大きい油圧ポンプがエンジン8の左右方向の端部に固定されないので、エンジン8の前後方向の振動が効果的に抑制される。エンジン8と油圧ポンプ30との間には、動力伝達機構として、プーリ37、ベルト36、プーリ35、ユニバーサルジョイント34、およびジョイント33が設けられている。エンジン8と油圧ポンプ30とが異なった振動をすることにより、エンジン8と油圧ポンプ30との相対距離が変化しても、その変化がこの動力伝達機構で吸収され、エンジン8の駆動力が油圧ポンプ30に伝達される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、たとえば油圧ショベルなどの作業機械のエンジン、および、このエンジンで駆動される油圧ポンプを支持する支持構造に関する。
油圧でアクチュエータが駆動される作業機械として、エンジンの駆動力で駆動される油圧ポンプからの圧油によってアクチュエータが駆動される油圧ショベルが知られている。この油圧ショベルでは、ファンが設けられた側面とは反対側のエンジンの側面に油圧ポンプを取り付けるとともに、平面視したときにエンジンのクランクシャフトを挟むように設けられた一対の支持部によって、エンジンのファン側およびエンジンの油圧ポンプ側でそれぞれエンジンを支持している(特許文献1参照)。
不整地などの走行時に、カウンタウェイトが作業機械の左右方向に延在する軸回りの回転振動であるピッチング振動や、作業機械の前後方向に延在する軸回りの回転振動であるローリング振動を起こし、その影響を受けてエンジン装置に水平方向の並進振動や回転振動、鉛直方向の並進振動、ピッチング振動、ローリング振動が発生することがある。しかし、油圧ポンプの質量によるエンジン装置の慣性モーメントが大きいため、エンジン装置の振動が油圧ポンプ側で大きくなる。そのため、油圧ポンプ側の支持部のブラケットや振動吸収用の弾性部材に負担が掛かる。
(1) 請求項1の発明による作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造は、フレームと、フレームに搭載されるエンジンと、フレームとエンジンとの間に設けられたエンジン防振支持装置と、エンジンによって駆動される油圧ポンプとを備え、油圧ポンプをエンジンと分離してエンジン防振支持装置とは異なる防振支持装置でフレームに固定することを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造において、駆動軸がエンジンの出力軸と略平行になるようにエンジンおよび油圧ポンプを配設し、エンジンの出力軸と油圧ポンプの駆動軸との相対位置の変化を吸収してエンジンの駆動力を油圧ポンプの駆動軸に伝達する伝達手段を備えることを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造において、エンジンの出力軸と油圧ポンプの駆動軸とが略同一直線となるようにエンジンおよび油圧ポンプを配設し、エンジンの出力軸と油圧ポンプの駆動軸との相対位置の変化を吸収してエンジンの駆動力を油圧ポンプの駆動軸に伝達する伝達手段を備えることを特徴とする。
(4) 請求項4の発明による作業機械は、多関節構造の作業腕と、フレームを有し、作業腕が取り付けられる上部旋回体と、旋回体を旋回可能に保持する下部走行体とを備え、請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造によってエンジンおよび油圧ポンプを支持することを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造において、駆動軸がエンジンの出力軸と略平行になるようにエンジンおよび油圧ポンプを配設し、エンジンの出力軸と油圧ポンプの駆動軸との相対位置の変化を吸収してエンジンの駆動力を油圧ポンプの駆動軸に伝達する伝達手段を備えることを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造において、エンジンの出力軸と油圧ポンプの駆動軸とが略同一直線となるようにエンジンおよび油圧ポンプを配設し、エンジンの出力軸と油圧ポンプの駆動軸との相対位置の変化を吸収してエンジンの駆動力を油圧ポンプの駆動軸に伝達する伝達手段を備えることを特徴とする。
(4) 請求項4の発明による作業機械は、多関節構造の作業腕と、フレームを有し、作業腕が取り付けられる上部旋回体と、旋回体を旋回可能に保持する下部走行体とを備え、請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造によってエンジンおよび油圧ポンプを支持することを特徴とする。
本発明によれば、油圧ポンプをエンジンから離間して配設し、フレームに対して、エンジン防振支持装置とは異なる防振支持装置で支持されるように構成した。質量の大きい油圧ポンプがエンジンに固定されないので、エンジンの振動を効果的に抑制できる。したがって、エンジン防振支持装置に掛かる負荷を低減できるため、エンジン防振支持装置およびエンジン防振支持装置が取り付けられるフレームの耐久性を高めて、信頼性を向上できる。
−−−第1の実施の形態−−−
図1〜7を参照して、本発明によるエンジン装置支持構造の第1の実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、各図に示すように前後左右および上下の方向を規定して、これらの方向に基づいて説明する。図1は、作業機械の一例である油圧ショベルの側面図である。図1において、1は作業機械の下部走行体であり、2は下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体である。上部旋回体2は、骨格構造をなす本体フレーム3と、本体フレーム3に搭載される各機器から構成されている。
図1〜7を参照して、本発明によるエンジン装置支持構造の第1の実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、各図に示すように前後左右および上下の方向を規定して、これらの方向に基づいて説明する。図1は、作業機械の一例である油圧ショベルの側面図である。図1において、1は作業機械の下部走行体であり、2は下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体である。上部旋回体2は、骨格構造をなす本体フレーム3と、本体フレーム3に搭載される各機器から構成されている。
本体フレーム3の前部左側には運転室4が設けられ、本体フレーム3の前部中央には多関節構造の作業腕である作業装置5が設けられ、本体フレーム3の後部にはカウンタウェイト6が設けられる。運転室4とカウンタウェイト6との間の本体フレーム3上には、建屋カバーで囲われた機械室7が設けられている。カウンタウェイト6は、上部旋回体2の前部に設けられた作業装置5に対して上部旋回体2全体をバランスさせるように構成されている。
図2は、図1のII−II面から見た、上部旋回体2の構成を示す図である。上部旋回体2には、上部旋回体2を旋回させる旋回モータ12と、燃料タンク14と、作動油タンク26とが設けられている。機械室7の内部には、エンジン8と、エンジン8で駆動される油圧ポンプ30と、作業装置5などを駆動する各アクチュエータへ供給される油圧ポンプ30からの圧油を制御するコントロールバルブ11とが設けられている。
図3は、図2のIII−III面から見た図であり、図4および図5は、図3のIV−IV面およびV−V面から見た図である。本体フレーム3は、上部旋回体2の左右の下部に配設されたサイドフレーム25と、サイドフレーム25よりも内側に配設されたセンターフレーム15とによって構成されている。センターフレーム15は、左右方向に離間して前後方向にそれぞれ延在するように設けられた一対のセンタービーム16と、左右のセンタービーム16を接続するように左右方向に配設された板状部材である隔壁17,18とによって構成されている。センタービーム16は、縦板16Aと、縦板16Aの上側にT字状に突き合わされて溶接された帯板状の上板16Bと、縦板16Aの下側に逆T字状に突き合わされて溶接された帯板状の下板16Cとによって構成されて、略I型の断面を有する。なお、縦板16Aの高さは、作業車両の前方で高く、作業車両の後方で低い。
本実施の形態の作業機械では、エンジン8と油圧ポンプ30とが離間して配設され、それぞれがセンターフレーム15に対して独立して防振支持されている。後述するように、エンジン8の駆動力は、Vベルトを利用したベルト伝動によって油圧ポンプ30に伝達される。エンジン8は、クランクシャフト(出力軸)8Aが作業機械の左右方向と略平行になるように、いわゆる横置きとなるように設置されている。エンジン8の左側には冷却ファン9が設けられている。出力軸8Aの軸端8Bは、エンジン8の右側側面から突出し、Vプーリ(プーリ)37が取り付けられている。
図2,3に示すように、エンジン8は、平面視したときに出力軸8Aを挟んで対向するように設けられた一対の支持部210,220によって、冷却ファン9の近傍および出力軸8Aの軸端8B近傍で支持されている。すなわち、エンジン8は、エンジン8の右側および左側でそれぞれ前後1点ずつ、計4点で支持されている。冷却ファン9の近傍でエンジン8を支持する支持部210は、隔壁17,18から立ち上げられた前後一対のフレーム側ブラケット19と、エンジン8に取り付けられた一対のエンジン側ブラケット21と、フレーム側ブラケット19とエンジン側ブラケット21との間に設けられたエンジン用防振装置20とから構成されている(図2)。支持部210は、エンジン用防振装置20によってエンジン8を傾斜支持するように、前方のフレーム側ブラケット19が前方の隔壁18からエンジン8に向かって斜め後方に立ち上がり、後方のフレーム側ブラケット19が後方の隔壁17からエンジン8に向かって斜め前方に立ち上がるように構成されている。なお、エンジン用防振装置20は、ゴムなどの弾性体からなる弾性部材であり、エンジン8の振動を弾性的に吸収する。
出力軸8Aの軸端8B近傍でエンジン8を支持する支持部220は、右側のセンタービーム16から立ち上げられた前後一対のフレーム側ブラケット22と、エンジン8に取り付けられた一対のエンジン側ブラケット24と、フレーム側ブラケット22とエンジン側ブラケット24との間に設けられたエンジン用防振装置23とから構成されている(図3,5)。支持部220は、エンジン用防振装置23によってエンジン8を水平支持するように、すなわち、エンジン用防振装置23の荷重を受ける方向が鉛直方向となるように、フレーム側ブラケット22が右側のセンタービーム16の縦板16Aの右側側面から上方に向かって鉛直に立ち上がるように構成されている。なお、エンジン用防振装置23は、エンジン用防振装置20と同様にゴムなどの弾性体からなる弾性部材であり、エンジン8の振動を弾性的に吸収する。
図2,5,6に示すように、油圧ポンプ30は、エンジン8とは独立して、エンジン8の前方で支持部230によって支持されている。なお、油圧ポンプ30は、油圧ポンプ30の駆動軸30Aがエンジン8の出力軸8Aと略平行になるように配設されている。支持部230は、右側のセンタービーム16から立ち上げられた前後一対のフレーム側ブラケット32と、フレーム側ブラケット32と油圧ポンプ30との間に設けられた油圧ポンプ用防振装置31とから構成されている。支持部230が油圧ポンプ用防振装置31によって油圧ポンプ30を水平支持するように、すなわち、油圧ポンプ用防振装置31の荷重を受ける方向が鉛直方向となるように、フレーム側ブラケット32は、右側のセンタービーム16の縦板16Aの左側側面から左方に向かって延在し、上面には略水平となる水平面32Aが形成されている。油圧ポンプ用防振装置31は、一対のフレーム側ブラケット32の水平面32Aにそれぞれ2箇所ずつ、計4箇所取り付けられている。油圧ポンプ30は、油圧ポンプ用防振装置31の上に載置されて固定されている。なお、油圧ポンプ用防振装置31は、エンジン用防振装置20,23と同様にゴムなどの弾性体からなる弾性部材であり、油圧ポンプ30の振動を弾性的に吸収する。
図6,7に示すように、油圧ポンプ30の駆動軸30Aの軸端には、ジョイント33が取り付けられ、ジョイント33には、ユニバーサルジョイント34の一端が接続されている。ユニバーサルジョイント34の他端には、Vプーリ(プーリ)35が取り付けられている。プーリ35は、本体フレーム3に取り付けられたブラケット38によって回転可能に支持されている。プーリ35は、左右方向の配設位置がエンジン8側のプーリ37の左右方向の配設位置と一致するように支持されている。プーリ35とプーリ37にはVベルト(ベルト)36が掛け回されている。
エンジン8が駆動されると、出力軸8Aの駆動力が出力軸8Aに結合されたプーリ37からベルト36によってプーリ35に伝達される。プーリ35に伝達されたエンジン8の駆動力は、ユニバーサルジョイント34およびジョイント33を介して油圧ポンプ30の駆動軸30Aに伝達される。このようにして、エンジン8の駆動力で油圧ポンプ30が駆動される。
上述のように、エンジン8および油圧ポンプ30は、各防振装置20,23,31によってそれぞれ独立して弾性的に支持されているので、 エンジン8および油圧ポンプ30の振動は、その方向や、振幅、周期、振動モードが異なることがある。このように、エンジン8と油圧ポンプ30とが異なった振動をすることにより、エンジン8と油圧ポンプ30との相対位置(相対距離)が変化する。しかし、エンジン8と油圧ポンプ30との間には、動力伝達機構として、プーリ37、ベルト36、プーリ35、ユニバーサルジョイント34、およびジョイント33が設けられているので、エンジン8と油圧ポンプ30との相対距離の変化がこの動力伝達機構で吸収される。したがって、エンジン8や油圧ポンプ30の振動の影響を受けることなく、エンジン8の駆動力が油圧ポンプ30に伝達される。
なお、本実施の形態の作業機械では、従来の作業機械と異なり、横置きのエンジン8の前方に油圧ポンプ30を配設しているので、コントロールバルブ11の配設位置や、作動油タンク26の形状などが従来の作業機械の配設位置および形状から変更されている。
上述した第1の実施の形態のエンジン装置支持構造では、次の作用効果を奏する。
(1) エンジン8と油圧ポンプ30とを離間して配設し、本体フレーム3に対して、それぞれ独立して防振支持されるように構成した。質量の大きい油圧ポンプがエンジン8の左右方向の端部に固定されないので、エンジン8の前後方向の振動を効果的に抑制できる。また、エンジン8の前後方向以外の振動も抑制できる。これにより、エンジン8を支持する支持部210,220の各ブラケット19,21,22,24、およびエンジン用防振装置20,24の耐久性を高めるとともに、各ブラケット19,22が取り付けられる本体フレーム3の耐久性も高められるので、信頼性を向上できる。
(1) エンジン8と油圧ポンプ30とを離間して配設し、本体フレーム3に対して、それぞれ独立して防振支持されるように構成した。質量の大きい油圧ポンプがエンジン8の左右方向の端部に固定されないので、エンジン8の前後方向の振動を効果的に抑制できる。また、エンジン8の前後方向以外の振動も抑制できる。これにより、エンジン8を支持する支持部210,220の各ブラケット19,21,22,24、およびエンジン用防振装置20,24の耐久性を高めるとともに、各ブラケット19,22が取り付けられる本体フレーム3の耐久性も高められるので、信頼性を向上できる。
(2) エンジン8とは別に独立して油圧ポンプ30を防振支持するので、油圧ポンプ30の耐久性が高まり、油圧ポンプの信頼性を向上できる。
(3) エンジン8を横置きとし、エンジン8の前方に油圧ポンプ30の駆動軸30Aがエンジン8の出力軸8Aと略平行になるように油圧ポンプ30を配設した。そして、エンジン8と油圧ポンプ30との間には、動力伝達機構として、プーリ37、ベルト36、プーリ35、ユニバーサルジョイント34、およびジョイント33を設けた。これにより、エンジン8および油圧ポンプ30の振動が効果的に抑制できるとともに、振動によってエンジン8と油圧ポンプ30との相対距離が変化しても、エンジン8の駆動力を油圧ポンプ30に確実に伝達できるので、作業機械の信頼性を高めることができる。
(3) エンジン8を横置きとし、エンジン8の前方に油圧ポンプ30の駆動軸30Aがエンジン8の出力軸8Aと略平行になるように油圧ポンプ30を配設した。そして、エンジン8と油圧ポンプ30との間には、動力伝達機構として、プーリ37、ベルト36、プーリ35、ユニバーサルジョイント34、およびジョイント33を設けた。これにより、エンジン8および油圧ポンプ30の振動が効果的に抑制できるとともに、振動によってエンジン8と油圧ポンプ30との相対距離が変化しても、エンジン8の駆動力を油圧ポンプ30に確実に伝達できるので、作業機械の信頼性を高めることができる。
−−−第2の実施の形態−−−
図8〜11を参照して、本発明によるエンジン装置支持構造の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付して相違点を主に説明する。図8は、上部旋回体2の構成を示す図であり、第1の実施の形態の図2に相当する図である。第2の実施の形態では、油圧ポンプ30は、エンジン8の右側にエンジン8から離間して配設されている。
図8〜11を参照して、本発明によるエンジン装置支持構造の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付して相違点を主に説明する。図8は、上部旋回体2の構成を示す図であり、第1の実施の形態の図2に相当する図である。第2の実施の形態では、油圧ポンプ30は、エンジン8の右側にエンジン8から離間して配設されている。
図9は、図8のIX−IX面から見た図であり、図10は、図8のX−X面から見た図である。エンジン8の支持構造は、第1の実施の形態と同様である。油圧ポンプ30は、エンジン8とは独立して、出力軸8Aが突出するエンジン8の右方で支持部410によって支持されている。なお、油圧ポンプ30は、油圧ポンプ30の駆動軸30Aの軸線がエンジン8の出力軸8Aの軸線と略同一になるように配設されている。支持部410は、右側のサイドフレーム25に対して略水平に左側へ突出する前後一対のフレーム側ブラケット42と、フレーム側ブラケット42と油圧ポンプ30との間に設けられた油圧ポンプ用防振装置31とから構成されている。支持部410が油圧ポンプ用防振装置31によって油圧ポンプ30を水平支持するように、すなわち、荷重を受ける方向が鉛直方向となるように、フレーム側ブラケット42は、右側のサイドフレーム25から左方に向かって延在し、上面には略水平となる水平面42Aが形成されている(図10)。油圧ポンプ用防振装置31は、一対のフレーム側ブラケット42の水平面42Aにそれぞれ2箇所ずつ、計4箇所取り付けられている。油圧ポンプ30は、油圧ポンプ用防振装置31の上に載置されて固定されている。
図8,10に示すように、油圧ポンプ30の駆動軸30Aの軸端には、ジョイント45が取り付けられ、エンジン8の出力軸8Aの軸端8Bには、ジョイント43が取り付けられている。図11に示すように、ジョイント43とジョイント45とは、ユニバーサルジョイント44によって結合されている。なお、図示はしないが、ユニバーサルジョイント44は、左右2つに分離した軸にスプラインが設けられて、ユニバーサルジョイント44の両端の距離の変化を許容しつつ、トルクの伝達が可能となるように構成されている。
エンジン8が駆動されると、出力軸8Aの駆動力が出力軸8Aに結合されたジョイント43からユニバーサルジョイント44およびジョイント45を介して油圧ポンプ30の駆動軸30Aに伝達される。
エンジン8と油圧ポンプ30とが異なった振動をすることにより、エンジン8と油圧ポンプ30との相対位置(相対距離)が変化しても、エンジン8と油圧ポンプ30との間には、動力伝達機構として、ジョイント43、ユニバーサルジョイント44およびジョイント45が設けられているので、エンジン8と油圧ポンプ30との相対距離の変化がこの動力伝達機構で吸収される。したがって、エンジン8や油圧ポンプ30の振動の影響を受けることなく、エンジン8の駆動力が油圧ポンプ30に伝達される。
上述した第2の実施の形態のエンジン装置支持構造では、第1の実施の形態の作用効果に加えて、次の作用効果を奏する。
(1) 油圧ポンプ30をエンジン8の右側にエンジン8から離間して配設したので、従来の作業機械におけるエンジン8および油圧ポンプ30の配設位置と同じような配設位置となる。このため、コントロールバルブ11の配設位置や、作動油タンク26の形状などの変更が不要となり、設計が容易で製造コスト増も僅かである。
(1) 油圧ポンプ30をエンジン8の右側にエンジン8から離間して配設したので、従来の作業機械におけるエンジン8および油圧ポンプ30の配設位置と同じような配設位置となる。このため、コントロールバルブ11の配設位置や、作動油タンク26の形状などの変更が不要となり、設計が容易で製造コスト増も僅かである。
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、出力軸8Aが作業機械の左右方向と略平行となるようにエンジン8を横置きにしたが、エンジン8を縦置きとしてもよい。この場合、油圧ポンプ30を第1の実施の形態と同様の配設位置とするには、油圧ポンプ30を縦置きしたエンジン8の右側、もしくは左側に配設すればよい。油圧ポンプ30を第2の実施の形態と同様の配設位置とするには、油圧ポンプ30を縦置きしたエンジン8の前側、もしくは後側であって、冷却ファン9が配設された側面とは反対側の側面に配設すればよい。
(1) 上述の説明では、出力軸8Aが作業機械の左右方向と略平行となるようにエンジン8を横置きにしたが、エンジン8を縦置きとしてもよい。この場合、油圧ポンプ30を第1の実施の形態と同様の配設位置とするには、油圧ポンプ30を縦置きしたエンジン8の右側、もしくは左側に配設すればよい。油圧ポンプ30を第2の実施の形態と同様の配設位置とするには、油圧ポンプ30を縦置きしたエンジン8の前側、もしくは後側であって、冷却ファン9が配設された側面とは反対側の側面に配設すればよい。
(2) 上述の説明では、エンジン8の出力軸8Aの軸端8Bにプーリ37やジョイント44が取り付けられたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、エンジン8の出力軸8Aの軸端8Bに減速もしくは増速のためのギヤ機構や、他の油圧ポンプを駆動するために複数の出力軸を設けたギヤ機構などを取り付けてもよい。この場合、これらギヤ機構などの出力軸にプーリ37やジョイント44を取り付けて、上述の説明と同様に、油圧ポンプ30を駆動すればよい。
(3) 上述の説明では、ベルト36にVベルトを用いたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、細幅Vベルトや歯付きベルト、結合ベルトなど、他の種類のベルトであってもよい。この場合、ベルトの種類に適したプーリ35,37を用いることは言うまでもない。
(4) 上述の説明では、油圧ポンプ30をエンジン8の前方に配設した場合、エンジン8の動力をベルト伝動によって油圧ポンプ30に伝達しているが、本発明はこれに限定されない。エンジン8の振動およびエンジン8とは異なる振動モードで振動する油圧ポンプ30の振動に起因するエンジン8の出力軸8Aの軸端8Bと油圧ポンプ30の駆動軸30Aの軸端との相対位置の変化を吸収しつつトルクの伝達ができればよい。したがって、偏心、偏角、エンドプレイを吸収するように、各種の軸継手や動力伝達機構を組み合わせることで、ベルト伝動以外の伝達方法でエンジン8の駆動力を油圧ポンプ30に伝達するように構成してもよい。
(5) 上述の説明では、作業機械の一例として、本発明を油圧ショベルに適用したもので説明したが、本発明はこれに限定されず、たとえば、ホイール式の油圧ショベルや、ホイールローダ、油圧式クレーン、ブルドーザなど、エンジンで駆動される油圧ポンプの圧油によってアクチュエータが駆動される作業機械であれば、本発明を適用できる。
(6) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
(6) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
以上の実施の形態および変形例において、たとえば、フレームは本体フレーム3に、エンジン防振支持装置は支持部210,220に、防振支持装置は支持部230,410にそれぞれ対応する。伝達手段は、プーリ37とベルト36とプーリ35とユニバーサルジョイント34とジョイント33とによって、または、ジョイント43とユニバーサルジョイント44とジョイント45とによって実現される。さらに、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
1 下部走行体 2 上部旋回体
3 本体フレーム 4 運転室
5 作業装置 6 カウンタウェイト
7 機械室 8 エンジン
8A クランクシャフト(出力軸) 8B 軸端
15 センターフレーム 16 センタービーム
25 サイドフレーム 30 油圧ポンプ
30A 駆動軸 33,43,45 ジョイント
34,44 ユニバーサルジョイント 35,37 Vプーリ(プーリ)
36 Vベルト(ベルト) 210,220,230,410 支持部
3 本体フレーム 4 運転室
5 作業装置 6 カウンタウェイト
7 機械室 8 エンジン
8A クランクシャフト(出力軸) 8B 軸端
15 センターフレーム 16 センタービーム
25 サイドフレーム 30 油圧ポンプ
30A 駆動軸 33,43,45 ジョイント
34,44 ユニバーサルジョイント 35,37 Vプーリ(プーリ)
36 Vベルト(ベルト) 210,220,230,410 支持部
Claims (4)
- フレームと、
前記フレームに搭載されるエンジンと、
前記フレームと前記エンジンとの間に設けられたエンジン防振支持装置と、
前記エンジンによって駆動される油圧ポンプとを備え、
前記油圧ポンプを前記エンジンと分離して前記エンジン防振支持装置とは異なる防振支持装置で前記フレームに固定することを特徴とする作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造。 - 請求項1に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造において、
駆動軸が前記エンジンの出力軸と略平行になるように前記エンジンおよび前記油圧ポンプを配設し、
前記エンジンの出力軸と前記油圧ポンプの駆動軸との相対位置の変化を吸収して前記エンジンの駆動力を前記油圧ポンプの駆動軸に伝達する伝達手段を備えることを特徴とする作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造。 - 請求項1に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造において、
前記エンジンの出力軸と前記油圧ポンプの駆動軸とが略同一直線となるように前記エンジンおよび前記油圧ポンプを配設し、
前記エンジンの出力軸と前記油圧ポンプの駆動軸との相対位置の変化を吸収して前記エンジンの駆動力を前記油圧ポンプの駆動軸に伝達する伝達手段を備えることを特徴とする作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造。 - 多関節構造の作業腕と、
前記フレームを有し、前記作業腕が取り付けられる上部旋回体と、
前記旋回体を旋回可能に保持する下部走行体とを備え、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造によって前記エンジンおよび前記油圧ポンプを支持することを特徴とする作業機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004274811A JP2006089967A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | 作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造、作業機械 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004274811A JP2006089967A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | 作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造、作業機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006089967A true JP2006089967A (ja) | 2006-04-06 |
Family
ID=36231204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004274811A Pending JP2006089967A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | 作業機械のエンジンおよび油圧ポンプの支持構造、作業機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006089967A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8931585B2 (en) | 2012-04-24 | 2015-01-13 | Komatsu Ltd. | Bulldozer |
JP2018159170A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | 三菱ロジスネクスト株式会社 | 荷役車両 |
-
2004
- 2004-09-22 JP JP2004274811A patent/JP2006089967A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8931585B2 (en) | 2012-04-24 | 2015-01-13 | Komatsu Ltd. | Bulldozer |
JP2018159170A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | 三菱ロジスネクスト株式会社 | 荷役車両 |
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