JP2009228723A - 産業機械の振動減衰装置 - Google Patents

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Hisafumi Marubayashi
尚史 丸林
Toshiyuki Uyama
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Abstract

【課題】防振すべき部位の振動減衰性を高く維持させるとともに、組み立て性の向上およびコストダウンを図った産業機械の振動減衰装置を提供する。
【解決手段】機体を構成する上部体1Aおよび下部体1Bの間に、弾性体20を備えたリンク機構からなる、機体の上下方向に摺動可能とした防振支持部材24,25を介在させるとともに、防振支持部材24,25に、上部体1Aまたは下部体1Bの上下方向の振動を検出する手段(振動検出器30)と、防振支持部材24,25を弾性体20とは別個に機体の上下方向に摺動させる摺動部材31を連結したアクチュエータ26と、からなる上部体1Aまたは下部体1Bに加わる振動を減少させ、アクチュエータ26を、防振支持部材24,25の側部であって、防振支持部材24,25の回動支点a近傍に設置し、かつアクチュエータ26の駆動軸26aを、回動支点aに連結させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、機体を構成する上部体および下部体の間に、弾性体を備えたリンク機構からなる、機体の上下方向に摺動可能とした防振支持部材を介在させるとともに、上部体または下部体の上下方向の振動を検出する手段と、防振支持部材を弾性部材とは別個に機体の上下方向に摺動させるアクチュエータと、からなる上部体または下部体に加わる振動を減少させる産業機械の振動減衰装置に関するものであり、より詳細には、アクチュエータを、防振支持部材の側部であって、防振支持部材の回動支点近傍に設置し、かつアクチュエータの駆動軸を、回動支点に連結させることに関する。
従来の産業機械の車両には、例えば、走行時に路面などの凹凸(路面反力)に起因して車体へ入力される振動から、運転席を防振するアクティブシートとして、運転シートと、床面との間に昇降リンク機構を介在させるとともに、この昇降リンク機構の空間には、エアバネなどの弾性体および電動モータなどのアクチュエータを設置し、振動検出器からの路面反力に応じた、例えば加速度信号に基づいて、コントローラがアクチュエータを介してボールねじなどを駆動させ、路面反力による前記加速度を打ち消すだけの上下逆方向の加速度をこの運転シートに付加して、運転シートが受ける路面反力を低減させるものがある。(例えば特許文献1)
特開平11−123972号公報
しかし、このような車両のアクティブシートでは、床面に設置したアクチュエータと、運転シート底部との間に距離を有するため、アクチュエータに接続し、運転シートに固定させてこの運転シートを実際に上下変位させるボールねじなど摺動部材のストロークを長くしなければならず、アクチュエータから運転シートを上下動させる動力の伝達効率が悪いほか、長い摺動部材を用いることで、コストアップや組み立て性が悪いという問題があった。さらに、上述した運転シートを上下変位させるアクチュエータを床面上に設置しているため、このアクチュエータが、路面反力による衝撃や振動を、床面を介して直接受け易く、アクチュエータの故障や作動不良を引き起こし、運転シートの防振性を低下させるほか、頻繁にアクチュエータをメンテナンスしなければならず、作業性が低下するという問題もあった。
そこで、この発明の目的は、防振すべき部位の振動減衰性を高く維持させるとともに、組み立て性の向上およびコストダウンを図った産業機械の振動減衰装置を提供することにある。
このため、請求項1に記載の発明は、機体を構成する上部体および下部体の間に、弾性体を備えたリンク機構からなる、前記機体の上下方向に摺動可能とした防振支持部材を介在させるとともに、前記上部体または前記下部体の上下方向の振動を検出する手段と、前記防振支持部材を前記弾性部材とは別個に前記機体の上下方向に摺動させるアクチュエータと、からなる前記上部体または前記下部体に加わる振動を減少させる産業機械の振動減衰装置において、前記アクチュエータを、前記防振支持部材の側部であって、前記防振支持部材の回動支点近傍に設置し、かつ前記アクチュエータの駆動軸を、前記回動支点に連結させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の産業機械の振動減衰装置において、前記防振支持部材はパンタグラフ式であるとともに、前記上部体および下部体の間に、1または2以上複数設置することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の産業機械の振動減衰装置において、前記アクチュエータは、前記防振支持部材の回動支点軸近傍に、1または2以上複数設置することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の産業機械の振動減衰装置において、前記アクチュエータは、減速装置を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、機体を構成する上部体および下部体の間に、弾性体を備えたリンク機構からなる、機体の上下方向に摺動可能とした防振支持部材を介在させるとともに、上部体または下部体の上下方向の振動を検出する手段と、防振支持部材を弾性部材とは別個に機体の上下方向に摺動させるアクチュエータと、からなる上部体または下部体に加わる振動を減少させる産業機械の振動減衰装置において、アクチュエータを、防振支持部材の側部であって、防振支持部材の回動支点近傍に設置し、かつアクチュエータの駆動軸を、回動支点に連結させるので、別途ボールねじなどの摺動部材を用いる必要がなく、アクチュエータから防振支持部材への動力の伝達効率が向上して、正確、かつ迅速に上部体または下部体の振動を減衰させることができる。そして、アクチュエータを下部体に設置しないことにより、下部体から伝わる衝撃や振動を直接アクチュエータが受けることがない。また、アクチュエータを下部体に設置した場合は、上部体から伝わる衝撃や振動を直接受けることがない。従って、防振すべき上部体または下部体の振動減衰性を高く維持させるとともに、組み立て性の向上およびコストダウンを図った産業機械の振動減衰装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、防振支持部材はパンタグラフ式であるとともに、上部体および下部体の間に、1または2以上複数設置するので、防振支持部材の安定した摺動により上部体または下部体を円滑に上下動できるとともに、種々の作業車両など産業機械の特性(上部体または下部体の重量や、車両の用途)に合わせて、防振支持部材の設置数を任意に設定することができる。従って、防振すべき上部体または下部体の振動減衰性を高く維持させた産業機械の振動減衰装置を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、アクチュエータは、防振支持部材の回動支点軸近傍に、1または2以上複数設置するので、種々の作業車両など産業機械の特性に合わせて、アクチュエータの設置数を任意に設定することができる。従って、防振すべき上部体または下部体の振動減衰性を高く維持させた産業機械の振動減衰装置を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、アクチュエータは、減速装置を備えるので、アクチュエータは、防振支持部材に、振動減衰に適した摺動力を与えることができる。従って、防振すべき上部体または下部体の振動減衰性を高く維持させた産業機械の振動減衰装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。
図1は本発明の上部体および下部体を備える産業機械の一実施例を示す、作業車両としてのホイール式トラクタの左側面図、図2は同トラクタの平面図である。
この産業機械として例示する、作業車両のトラクタ1は、車体フレーム2の前後に、前輪3および後輪4を備え、前輪3の上方にボンネット5を形成するとともに、その内側には原動機部としてのエンジン6およびクラッチハウジング7が配置され、さらにこのクラッチハウジング7の後部にはミッションケース8が配設されており、エンジン6からの動力が前輪3および後輪4に伝達される。このような構成を有する下部体1Bのボンネット5の後部に連続して車体フレーム2上にはキャビン9が設けられる。なお、トラクタ1は、上述したようなキャビン仕様のほか、ロプス仕様であってもよい。
次いで、キャビン9内には、操縦部として、ブレーキペダルやクラッチペダルなどの操作ペダル10、ステアリングハンドル11、後述する上部体1Aとしてのシート12が設けられる。また、シート12の両側方に有する一部不図示の左右フェンダには、例えば、主変速レバー14や副変速レバー、PTO変速レバーなどの各種操作レバーが突設されている。また、キャビン9の外周は、それぞれフロントガラス15、リヤガラス16、ドア17、屋根18などを取付けてもよい。
そして、エンジン6の動力は、ミッションケース8から前後に突出した不図示のPTO軸に伝達され、このPTO軸の駆動により三点リンク式などの作業機装着装置19を介して車両後端に装着された図示しない作業機が駆動される。
次に、本願発明の振動減衰装置について、その具体的構成を説明する。図3は上部体を左側面から見た斜視図、図4は振動減衰装置を下方に備える上部体の左側面模式図、図5は振動減衰装置の左側面模式図、図6は振動減衰装置の背面模式図である。
まず、図3に示すように、シート12などの上部体1A(車体フレーム2上のキャビン9などの操縦部をはじめ、乗員の乗る部位が上部体1Aであるが、本発明では、シート12の振動減衰を説明するため、以後このシート12を上部体1Aとする)は、車体フレーム2などの下部体1B上に、図示しないが通常用いられる弾性材などの防振部材を介して下部体1Bの一部として取付けた、例えば台座21上に設置することができる。そして、この上部体1Aの下方は、その四方にカバー22を覆設してもよい。
上部体1Aの下方には、図4に示すように、上部体1Aと、下部体1Bとの間に、走行時に路面などの凹凸に起因して車両の下部体1Bなどへ入力される振動から、上部体1Aを防振する振動減衰装置23が備えられる。なお、図4では、振動減衰装置23が見えるように、上述したカバー22を取り外したものである。また、図6および後述する図7、図8(b)、図9(b)、図10では、弾性体20の図示を省略する。
振動減衰装置23は、図5〜6に示すように、パンタグラフなどの防振支持部材24,25(リンク機構)や、コイルバネなどの弾性体20、電動モータなどのアクチュエータ26などから構成される。この振動減衰装置23は、例えば、上部体1Aの底部に取り付けられた上部体1Aの一部である上板27と、下部体1B上に取り付けられた下部体1Bの一部である下板28との間であって、これら上板27および下板28の車両左右方向の両側部には、それぞれ2本のアーム24a,24bおよび25a,25bを略X字状に回動支点aで連結し、アームの前部をボルト締結や溶接など適宜方法で上板27および下板28に固定するとともに、アームの後部を車両前後方向に摺動自在としたリンク機構で、上部体1Aを、回動支点aを中心として車両の上下方向に摺動可能とする、防振支持部材24,25が、車両の前後方向に設置される。なお、上述した防振支持部材24,25のパンタグラフ構造は周知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
また、上板27と、下板28との間であって、これら上板27および下板28の前部には、弾性体20が上下方向に伸縮自在に設置される。なお、弾性体20は、コイルバネに限定されず、空気ダンパや油圧ダンパ、アキュムレータなどの付勢手段であってもよい。また、弾性体20は、上板27と、下板28との間であり、かつその反力が上下方向に作用すれば、左右方向などその設置向きや設置位置は限定されない。
さらに、上板27と、下板28との間、かつ、防振支持部材24の中央近傍であって、防振支持部材24の回動支点a近傍であって、例えば、防振支持部材24の内側部に位置するアーム24bには、アクチュエータ26がボルト締結など適宜方法で取付けられる。なお、アーム24bは、アクチュエータ26の駆動軸26aが接触しないように、中央近傍を分断し、この分断した中央近傍を架橋するようにしてアクチュエータ26が取付けられる。なお、アクチュエータ26は、上記とは逆の防振支持部材25に取付けてもよく、さらには防振支持部材24,25の両方に取付けてもよい。
このアクチュエータ26の駆動軸26aを、防振支持部材24におけるアーム24aの回動支点軸aと一体とすることで、駆動軸26aの回転によりアーム24aが駆動軸26aを中心として時計回りおよび反時計回りに回動するため、アーム24aの後端部が前後方向に摺動する。従って、アクチュエータ26の駆動により、防振支持部材24の上下方向の摺動が上板27を介して防振支持部材25も上下方向に摺動する構成とされる。そして、上部体1Aは、これら弾性体20や、防振支持部材24,25で支持される。なお、アクチュエータ26は、上述した電動モータに限定されず、回転型のアクチュエータであればよい。
また、アクチュエータ26は、不図示のコントローラを介して、上部体1Aの適宜位置に取付けられた、上部体1Aが受ける振動を検出する手段として、例えば、加速度検出器などの振動検出器30に接続される。なお、振動検出器30は、加速度検出器に限定されず、変位検出器であってもよく、それらの検出器は、上部体1Aもしくは下部体1Bに設置されることが好ましい。また、振動検出器30は、上述以外にも回転センサや、ジャイロ、傾斜センサなどの回転検出器であってもよく、これら検出器の場合は、防振支持部材24,25に設置されることが好ましい。
ここで、下部体1Bに路面などから振動が加わった場合、上部体1Aに伝わる振動および衝撃は、振動減衰装置23により、まず、防振支持部材24,25が回動支点軸aを中心として上下方向に摺動するとともに、弾性体20の伸縮により徐々に吸収されるものの、この状態においては、上部体1Aの振動による上下方向の変位を、短時間で小さくすることができず、さらには上部体1Aにこれら上下方向の変位が長時間残存してしまう。
そこで、振動検出器30により検出された、振動により上方向または下方向に変位する上部体1Aの加速度などの変位に基づいて、不図示のコントローラが上部体1Aに、振動による前記加速度とは逆の加速度を与えるようにアクチュエータ26を駆動させ、防振支持部材24,25を、この逆の加速度に応じた上下方向に摺動させる。なお、この場合、防振支持部材24,25に逆の加速度を与えることに限定されず、前述のように設置した振動検出器30による振動の検出タイプ(速度、変位、力など)に応じて、逆の速度や、逆の変位、逆の力を与えて振動を減衰させてもよい。さらに、振動検出器は上述以外にも、例えば、図示しないが回動部近傍に設置した回転検出器や姿勢検出器などを用いてもよい。
このとき、アクチュエータ26が、防振支持部材24,25の回動支点a近傍に設置するとともに、アクチュエータ26の駆動軸26aを防振支持部材24または防振支持部材25もしくは両者の回動支点aと一体とするため、別途ボールねじなどの摺動部材を用いる必要がなく、アクチュエータ26から防振支持部材24,25を介して上板27への動力の伝達効率が向上して、正確、かつ迅速に上板27を摺動させることができる。
なお、上述した、防振支持部材24の回動支点a近傍に設置するアクチュエータ26に、減速装置30を設けることもできる。図7は減速装置を設けたアクチュエータを備える振動減衰装置の背面模式図である。
図7に示すように、アクチュエータ26は、ギアボックスなどの減速装置31と一体のギアードモータ26´とし、減速装置31の部分がアーム24bに取付けられる。そして、高トルクを発生させるこの減速装置31により、アクチュエータ26の駆動軸26aの回転数を、振動減衰に適した回転数に減少させることで、防振支持部材24,25を、上述のように振動に伴う逆の加速度などに応じて上下方向に円滑に摺動させる結果、上部体1Aの振動を円滑に減衰することができる。なお、ギアードモータ26´(減速装置31)は周知技術であるため、詳細な説明は省略する。
上述のように、アクチュエータ26を、防振支持部材24,25の回動支点a近傍に設置することが好ましいが、アクチュエータ26は、上部体1Aまたは下部体1Bに設置してもよい。図8はアクチュエータを上部体に設置した振動減衰装置の左側面模式図(a)および背面模式図(b)、図9はアクチュエータを下部体に設置した振動減衰装置の左側面模式図(a)および背面模式図(b)、図10はアクチュエータを下部体に設置した他の例を示す振動減衰装置を後方から見た斜視図である。
この場合、例えば、図8に示すように、アクチュエータ26を上部体1Aに取付けるとともに、駆動軸26をアーム24b前部の上部に有する回動支点bに嵌合させる。このような構成にすることで、上述のように振動に伴う逆の加速度などに応じて駆動軸26を回転させると、防振支持部材24bは回動支点bを中心として防振支持部材24bの後端部が前後方向に摺動される結果、防振支持部材24,25を介した上板27の上下摺動により、上部体1Aの振動を減衰することができる。このため、アクチュエータ26は、その重量を上部体1Aに支持させることで安定設置できるほか、下部体1Bからの振動を防ぐことができる。
また、図9に示すように、アクチュエータ26を下部体1Bに取付けるとともに、防振支持部材24の内側部(振支持部材25の内側部であってもよい)に設置し、駆動軸26をアーム24b前部の下部に有する回動支点cに嵌合させる。このような構成にすることで、上述のように振動に伴う逆の加速度などに応じて駆動軸26を回転させると、防振支持部材24bは回動支点cを中心として防振支持部材24bの後端部が前後方向に摺動される結果、防振支持部材24,25を介した上板27の上下摺動により、上部体1Aの振動を減衰することができる。このため、アクチュエータ26は、その重量を下部体1Bに支持させることで安定設置できるほか、上部体1Aからの振動を防ぐことができる。なお、図10は、下部体1Bに取付けたアクチュエータ26を、防振支持部材24の外側部に備える例を示したものである。
また、図11は、上板と下板との間に防振支持部材を1基備えた振動減衰装置の背面模式図である。該図に示すように、防振支持部材24を、上板27と、下板28との間に1基だけ設置してもよい。この場合、例えば、防振支持部材24は、上板27と、下板28との間の中央近傍に設置されるとともに、この防振支持部材24の右側部(左側部でもよい)に、上述同様にしてアクチュエータ26を1台設置し、駆動軸26aを、防振支持部材24におけるアーム24aの回動支点aと一体とする。このように防振支持部材32を1基だけ設置した構成にすることで、上板27と、下板28との間にスペースを確保でき、上部体1Aの下方を簡潔な構成にできるとともに、振動減衰装置23のメンテナンス性も向上することができる。なお、防振支持部材24の設置位置は、上述した上板27と、下板28との間の中央近傍に限定されない。
以上のような構成にすることで、車両に振動が加わった際、コントローラ制御に伴うアクチュエータ26の駆動軸26aの回転により、回動支点軸aを中心として防振支持部材24などを上下方向に摺動させることができ、アクチュエータ26が、摺動部材などを必要とせず、またその作動によるスペース(ストローク)も必要とせず、アクチュエータ26の駆動力を防振支持部材24に効率的に伝達できるとともに、上板27と、下板28との間にスペースを確保でき、メンテナンス性や組立性を向上することができる。
以上詳述したように、このトラクタ1に例示した産業機械の振動減衰装置は、機体を構成する上部体1Aおよび下部体1Bの間に、弾性体20を備えたリンク機構からなる、機体の上下方向に摺動可能とした防振支持部材24,25を介在させるとともに、防振支持部材24,25に、上部体1Aまたは下部体1Bの上下方向の振動を検出する振動検出器30と、防振支持部材24,25を弾性体20とは別個に機体の上下方向に摺動させるアクチュエータ26と、からなる上部体1Aまたは下部体1Bに加わる振動を減少させ、アクチュエータ26を、防振支持部材24,25の側部であって、防振支持部材24,25の回動支点a,b,c近傍に設置し、かつアクチュエータ26の駆動軸26aを、回動支点a,b,cに連結させるものである。
加えて、防振支持部材24,25はパンタグラフ式であるとともに、上部体1Aおよび下部体1Bの間に、1または2以上複数設置し、アクチュエータ26は、防振支持部材24,25の回動支点軸a近傍に、1または2以上複数設置するとともに、アクチュエータ26は、減速装置31を備える。
以上は、産業機械の一例として、ホイール式トラクタについて説明してきたが、この発明はこれに限定されるものではなく、クローラ式トラクタやコンバイン、田植機など農作業車両のほか、建設作業車両として、バックホーやブルトーザなど、また除雪車や救急車などの車両のほか、航空機、船舶など防振すべき部位を備えたあらゆる産業機械に適用することができる。
さらに、この振動減衰装置23は、上述してきたような、機体の上部体1Aの防振に限定して適用されるものではなく、例えば、操縦部や客室などを機体の下部体1Bに備える吊り下げ式モノレールなど、防振すべき部位が機体の下部体1Bに有するあらゆる産業機械にも適用することができる。
本発明の上部体および下部体を備える産業機械の一実施例を示す、作業車両としてのホイール式トラクタの左側面図である。 同トラクタの平面図である。 上部体を左側面から見た斜視図である。 振動減衰装置を下方に備える上部体の左側面模式図である。 振動減衰装置の左側面模式図である。 振動減衰装置の背面模式図である。 減速装置を設けたアクチュエータを備える振動減衰装置の背面模式図である。 アクチュエータを上部体に設置した振動減衰装置の左側面模式図(a)および背面模式図(b)である。 アクチュエータを下部体に設置した振動減衰装置の左側面模式図(a)および背面模式図(b)である。 アクチュエータを下部体に設置した他の例を示す振動減衰装置を後方から見た斜視図である。 上板と下板との間に防振支持部材を1基備えた振動減衰装置の背面模式図である。
符号の説明
1A 上部体
1B 下部体
12 シート
20 弾性体
23 振動減衰装置
24,25 防振支持部材
24a,24b,25a,25b アーム
26 アクチュエータ
26´ ギアードモータ
26a 駆動軸
27 上板
28 下板
30 振動検出器
31 減速装置
a,b,c 回動支点

Claims (4)

  1. 機体を構成する上部体および下部体の間に、弾性体を備えたリンク機構からなる、前記機体の上下方向に摺動可能とした防振支持部材を介在させるとともに、
    前記上部体または前記下部体の上下方向の振動を検出する手段と、前記防振支持部材を前記弾性部材とは別個に前記機体の上下方向に摺動させるアクチュエータと、からなる前記上部体または前記下部体に加わる振動を減少させる産業機械の振動減衰装置において、
    前記アクチュエータを、前記防振支持部材の側部であって、前記防振支持部材の回動支点近傍に設置し、かつ前記アクチュエータの駆動軸を、前記回動支点に連結させることを特徴とする産業機械の振動減衰装置。
  2. 前記防振支持部材はパンタグラフ式であるとともに、前記上部体および下部体の間に、1または2以上複数設置することを特徴とする、請求項1に記載の産業機械の振動減衰装置。
  3. 前記アクチュエータは、前記防振支持部材の回動支点軸近傍に、1または2以上複数設置することを特徴とする、請求項1に記載の産業機械の振動減衰装置。
  4. 前記アクチュエータは、減速装置を備えることを特徴とする、請求項1に記載の産業機械の振動減衰装置。
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