JP2020157905A - 作業車両 - Google Patents

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Tomofumi Ochi
知文 越智
賢治 平野
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Abstract

【課題】様々な状況においてキャビンに伝達する振動を適切に低減可能な作業車両を提供する。【解決手段】トラクタは、走行機体と、前輪及び後輪と、キャビン20と、後防振構造40と、を備える。前輪及び後輪は、走行機体を走行させる。キャビン20には、運転座席が配置される。後防振構造40は、走行機体とキャビン20の間に配置され、キャビン20を防振支持する。後防振構造40は、第1防振ゴム44と、第2防振ゴム55と、荷重調整機構60と、を備える。第1防振ゴム44は、キャビン20の後部に左右一対で取り付けられ、上下方向の長さである支持長さが初期状態において一定である。第2防振ゴム55は、キャビン20の後部に左右一対で取り付けられる。荷重調整機構60は、車速及び加速度の少なくとも一方に基づいて、第2防振ゴム55に上下方向の荷重を掛けることで当該第2防振ゴム55の支持長さを変化させる。【選択図】図3

Description

本発明は、主として、キャビンを備える作業車両に関する。
従来から、オペレータの乗り心地を良くするために、キャビンを防振支持した作業車両が知られている。特許文献1は、この種の作業車両を開示する。
特許文献1は、キャビンが防振ゴムを介して支持される作業車両を開示する。具体的には、キャビンの前部の2箇所は、メインフレームの外側面に左右一対で設けられた取付ステーに防振ゴムを介して支持されている。キャビンの後部の2箇所は、リアアクスルケースに防振ゴムを介して支持されている。
特許第5137859号公報
作業車両の車速、路面の凹凸状況、及び路面の硬さ等によって、キャビンに伝達する振動は変化する。そのため、所定の車速や路面に合わせて適切な防振ゴムの特性を定めたとしても、車速や路面が変化した場合は、キャビンに大きな振動が伝達することがある。また、作業車両のタイヤはラグ高さが大きいため、例えばキャビンをゴムで防振して所定の車速で走行する場合、共振が発生する可能性がある。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、様々な状況においてキャビンに伝達する振動を適切に低減可能な作業車両を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の作業車両が提供される。即ち、この作業車両は、走行機体と、車輪と、キャビンと、防振構造と、を備える。前記車輪は、走行機体を走行させる。前記キャビンには、運転座席が配置される。前記防振構造は、前記走行機体と前記キャビンの間に配置され、前記キャビンを防振支持する。前記防振構造は、第1防振ゴムと、第2防振ゴムと、荷重調整機構と、を備える。前記第1防振ゴムは、前記キャビンの後部に左右一対で取り付けられ、上下方向の長さである支持長さが初期状態において一定である。前記第2防振ゴムは、前記キャビンの後部に左右一対で取り付けられる。前記荷重調整機構は、車速及び加速度の少なくとも一方に基づいて、前記第2防振ゴムに上下方向の荷重を掛けることで当該第2防振ゴムの前記支持長さを変化させる。
これにより、車速又は加速度に基づいて第2防振ゴムに掛ける荷重を調整することで、状況に合わせて第1防振ゴムに加えて第2防振ゴムを作用させる(防振に寄与させる)、又は作用させる度合いを大きくすることができる。そのため、オペレータが感じる揺れを低減し、乗り心地の良い作業車両を実現できる。また、作業車両のタイヤはラグ高さが大きいため、キャビンをゴムで防振する場合は共振が発生し易いが、この共振についても軽減可能である。
前記の作業車両においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記荷重調整機構は、カムと、カムアームと、駆動部と、を備える。前記カムは、前記第2防振ゴムに荷重を掛ける。前記カムアームは、前記カムを回転させる。前記駆動部は、前記カムアームを駆動する。
これにより、駆動部の動作と第2防振ゴムを作用させる度合いが対応付けられるため、所望の防振状態となるような調整を行うことができる。
前記の作業車両においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記駆動部は、前記キャビンと一体的に振動するように当該キャビンに支持されている。前記駆動部の動力の少なくとも一部は、連結バネを介して前記カムアームに伝達される。
これにより、キャビンに力が掛かって動いた場合でも、この力をバネが吸収するため、荷重調整機構が破損しにくくなる。
前記の作業車両においては、前記荷重調整機構は、前記カム又は当該カムに連動して動く部材の変位を検出する変位センサを備えることが好ましい。
これにより、第2防振ゴムに掛かっている荷重を正確に検出できるので、所望の防振状態となるような調整を一層確実に行うことができる。
前記の作業車両においては、リアフェンダカバーの左右方向の内側であって、かつ、下方及び後方の少なくとも一方にキャビンフレームが配置される位置に、前記荷重調整機構の前記駆動部及び前記変位センサが取り付けられることが好ましい。
これにより、駆動部及び変位センサを後輪から跳ねた水又は泥等から保護できる。
前記の作業車両においては、前記荷重調整機構が前記第2防振ゴムに掛ける荷重の大きさに関する設定を行う操作が可能な操作部を備えることが好ましい。
これにより、オペレータの好みに合わせた乗り心地を実現できる。
前記の作業車両においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記第1防振ゴム及び前記第2防振ゴムは、キャビンと一体的に振動する部材の同じ面に接触可能に配置される。前記第2防振ゴムから前記走行機体側の取付位置までの上下方向の距離は、前記第1防振ゴムから前記走行機体側の取付位置までの上下方向の距離よりも長い。前記カムは、前記第2防振ゴムの下方に配置され、当該カムは、前記第2防振ゴムに対して上向きの荷重を掛ける。
これにより、第2防振ゴムが低い位置に取り付けられることで、カムを配置するスペースを確保しつつ、2つの防振ゴムを用いて同じ面を支持できる。
本発明の一実施形態に係るトラクタの側面図。 キャビンの前後の防振構造を示す側面図。 第1防振部及び第2防振部の背面図。 第1防振部及び第2防振部を左右方向の内側から見た側面図。 カムが動作することにより第2防振ゴムの支持長さが変化する様子を示す図。 防振調整制御を行うための構成を示すブロック図。 防振調整制御を示すフローチャート。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るトラクタ1の側面図である。
図1に示す4輪型の農作業用のトラクタ(作業車両)1は、走行機体2を車輪(前輪3及び後輪4)で支持するとともに、走行機体2の前部のボンネット5に配置されたエンジン6によって車輪を駆動することにより、走行機体2を前進又は後進させるように構成している。このトラクタ1は、プラウ、ハロー等の図示しない作業機を必要に応じて後部に装着し、種々の作業を行うことが可能に構成されている。
走行機体2は、エンジンフレーム11と、このエンジンフレーム11の後部に固定された機体フレーム12と、を備える。機体フレーム12の後部には、エンジン6の回転を適宜変速して前輪3及び後輪4に伝達するためのミッションケース13が固定されている。ミッションケース13の左右の側面には後車軸ケース14が固定されている。後車軸ケース14には、ミッションケース13から後輪4へ動力を伝達する後車軸等が配置されている。
また、走行機体2には、後輪4の一部を覆うリアフェンダ15が取り付けられている。リアフェンダ15は、後輪4の上側の一部(更に詳細には、後輪4の前部の上側)等を覆う。
ミッションケース13の後部における上面には、作業機を昇降させるための油圧昇降装置16が取り付けられている。作業機は、ミッションケース13の後部にロワーリンク17及びトップリンク18を介して連結可能に構成されている。また、ミッションケース13の後部には、作業機を駆動するためのPTO軸19が後方に突出するように配置されている。
油圧昇降装置16の上方には、オペレータが搭乗するためのキャビン20が配置されている。図2に示すように、このキャビン20の内部には、例えば、運転座席21と、操舵を行うためのステアリングハンドル22と、ブレーキペダル23と、後述するキャビン20の防振に関する感度を調整するための感度調整ダイヤル(操作部)24と、が設けられている。
次に、図2から図4を参照して、キャビン20の支持構造について説明する。キャビン20は、左右一対の前防振構造30と、左右一対の後防振構造40と、によって走行機体2に防振支持されている。
前防振構造30は、キャビン20の前部を防振支持する。具体的には、キャビン20の前部かつ底面には、略水平な当接面を有する第1前部取付ステー31が固定されている。一方、機体フレーム12には、第1前部取付ステー31と対応する位置に、第2前部取付ステー32が固定されている。また、第2前部取付ステー32は、機体フレーム12から左右方向外側に突出するように設けられ、第1前部取付ステー31の当接面と略平行に対面する取付面を有する。第1前部取付ステー31と第2前部取付ステー32は、防振ゴム33を介して連結されている。具体的には、第1前部取付ステー31と第2前部取付ステー32の間、及び、第2前部取付ステー32の下面に、それぞれ防振ゴム33が配置されている。つまり、第2前部取付ステー32は2つの防振ゴム33によって上下方向で挟み込まれている。
後防振構造40は、キャビン20の後部を防振支持する。図2及び図4に示すように、キャビン20の後下部には、キャビンの骨格であるキャビンフレームの一部を構成する部材として、第1キャビンフレーム20aと、第2キャビンフレーム20bと、が設けられている。
第1キャビンフレーム20aは、キャビン20の後下部において、前後に延びるように(長手方向が前後方向となるように)配置されている。第2キャビンフレーム20bは、第1キャビンフレーム20aの後部から上方(詳細には後上方)に延びるように配置されている。
第1キャビンフレーム20a及び第2キャビンフレーム20bには、リアフェンダカバー15aが接続されている。リアフェンダカバー15aは、リアフェンダ15の左右方向の内側に配置される部材である。リアフェンダカバー15aは、第1キャビンフレーム20aの上側であって第2キャビンフレーム20bの前側の領域に配置される。リアフェンダカバー15aは、厚み方向が左右方向と一致する向きで配置されている。リアフェンダカバー15aの左右方向の内側には、後述の荷重調整機構60を構成する一部の部品が取り付けられる。
図3に示すように、後防振構造40は、第1防振部41と、第2防振部50と、を備えている。第1防振部41は、前防振構造30と同様の構成である。従って、第1防振部41は、初期状態(トラクタ1に外力が掛かっていない状態)において、防振ゴムに掛かる荷重が一定である。一方、第2防振部50は、前防振構造30及び第1防振部41とは異なり、防振ゴムに掛ける荷重を意図的に(積極的に)変化させることができる。これにより、第2防振部50を防振構造として作用させるか否か、及び、作用させる度合いを変更することができる。以下、詳細に説明する。
図2及び図3に示すように、第1キャビンフレーム20aの下面には、支持板42が固定されている。支持板42は、第1キャビンフレーム20aの下面から左右方向外側に突出するように配置されている。支持板42は後防振構造40及び第1キャビンフレーム20aと一体的に振動する。
一方、後車軸ケース14には、第1後部取付ステー43が固定されている。図3に示すように、第1後部取付ステー43は、前後方向で見たときにクランク状となる板部材である。つまり、第1後部取付ステー43は、後車軸ケース14の上面のうち高さが異なる2つの部分に跨って配置されている。第1防振部41は、後車軸ケース14の上面のうち高い方の面に配置される。
第1防振部41は、支持板42と第1後部取付ステー43を防振しつつ接続する。具体的には、第1防振部41は、2つの第1防振ゴム44と、2つのカバー部材45と、を備える。第1防振ゴム44の一方は、支持板42の上面に配置され、上からカバー部材45を被せつつボルトで後車軸ケース14に固定されている。第1防振ゴム44の他方は、支持板42の下側に配置され、支持板42と第1防振ゴム44の間にカバー部材45が配置されている。つまり、支持板42は、2つの第1防振ゴム44及び2つのカバー部材45に上下方向で挟まれつつ、後車軸ケース14に固定されている。この構成により、キャビン20の後部を防振支持することができる。
次に、第2防振部50について説明する。第2防振部50は、第1防振部41と同様、支持板42の下面に配置されている。第2防振部50は、第1防振部41よりも左右方向の内側であって、平面視で第1キャビンフレーム20aと重なる位置に配置されている。また、第2防振部50は、後車軸ケース14に固定された第2後部取付ステー51に取り付けられる。第2後部取付ステー51は、第1後部取付ステー43と同様、後車軸ケース14に固定されている。上述したように第1後部取付ステー43は後車軸ケース14のうち高さの異なる部分に跨って配置されており、そのうち高さの低い方の部分に第2後部取付ステー51が配置されている。言い換えれば、第2防振ゴム55から走行機体2(後車軸ケース14)側の取付位置までの上下方向の距離は、第1防振ゴム44よりも長い。従って、後述のカム66等を配置するスペースを確保できる。
また、第2後部取付ステー51と第1後部取付ステー43の間には支持部材52が設けられている。第2後部取付ステー51及び支持部材52を設けることで、支持板42に対する第2防振部50の上下方向の位置が適切となるように調整されている。
第2防振部50は、防振ゴムケース53と、保護部材54と、第2防振ゴム55と、を備える。図5に示すように、防振ゴムケース53は、下ケース53aと上ケース53bを備える。上ケース53bは下ケース53aに対して上下方向にスライド可能に構成される。また、上ケース53bが上方向にスライドした際にできる隙間を覆うように、上下方向に伸縮可能な保護部材54が設けられている。また、上ケース53bには、第2防振ゴム55が配置されている。第2防振ゴム55は、下面が上ケース53bに支持されるとともに上面が支持板42に接触している。
この構成により、後述の荷重調整機構60により、上ケース53bを上下にスライドさせることで、第2防振ゴム55を上方向に押圧して、第2防振ゴム55を支持板42の下面に押し付けることができる。これにより、第2防振ゴム55の上下方向の長さ(以下、支持長さ)を変化させることができる。図5にはこの様子が示されている。図5は、図3のA−A断面図であって、カム66が動作することにより第2防振ゴム55の支持長さが変化する様子を示す図である。図5の上側には、カム66が初期位置であり第2防振ゴム55がカム66により圧縮されていない状態での支持長さL1が示されている。この状態では、第2防振ゴム55があまり作用しないため、主として第1防振ゴム44によって防振が行われる。図5の下側には、カム66が回転することで第2防振ゴム55が圧縮された状態での支持長さL2が示されている。この状態では、第1防振ゴム44に加えて、第2防振ゴム55を追加した状態で防振が行われる。
次に、上ケース53bをスライドさせるための機構である荷重調整機構60について説明する。図3及び図4に示すように、荷重調整機構60は、電動モータ(駆動部)61及びカム66を備えている。荷重調整機構60は、電動モータ61が発生させた動力でカム66を回転させることで、上ケース53bをスライドさせて第2防振ゴム55を押圧する。荷重調整機構60は、電動モータ61の動力をカム66に伝達するための機構として、第1リンク62と、連結バネ63と、カムアーム64と、回転軸65と、を備える。また、荷重調整機構60は、カム66が基準姿勢から何度回転したかを検出するための構成として、第2リンク67と変位センサ68を備える。
電動モータ61及び変位センサ68は、リアフェンダカバー15aに取り付けられている。具体的には、電動モータ61及び変位センサ68は、リアフェンダカバー15aのうち左右方向の内側の面に取り付けられている。また、図3及び図4に示すように、電動モータ61及び変位センサ68の下方には第1キャビンフレーム20aが位置しており、後方には第2キャビンフレーム20bが位置している。この構成により、路面から跳ねた水や泥等から電動モータ61及び変位センサ68を保護できる。なお、電動モータ61及び変位センサ68の何れか一方のみがこの空間に配置されていてもよい。また、電動モータ61及び変位センサ68の下方又は後方の何れか一方にキャビンフレームが配置されていなくてもよい。
荷重調整機構60は、電動モータ61の出力によって回転する第1回転部61a及び第2回転部61bを備える。第1回転部61a及び第2回転部61bは、左右方向を回転中心として、同軸で一体的に回転する。
第1回転部61aには、第1リンク62及び連結バネ63の一端が相対回転可能に取り付けられている。第1リンク62及び連結バネ63の他端はカムアーム64に相対回転可能に取り付けられている。この構成により、第1回転部61aが回転することで、その動力が第1リンク62及び連結バネ63を介して、カムアーム64に伝達し、当該カムアーム64が回転する。図4には、回転後のそれぞれの部材を2点鎖線で示している。
なお、第1回転部61aは、第1リンク62に形成された長孔に挿入されて接続されている。従って、第1回転部61aに掛かる力の一部(詳細には、長孔の他端に沿う成分の力)は、第1リンク62ではなく主として連結バネ63を介してカムアーム64に伝達する。このように長孔を用いつつ、連結バネ63を介して第1回転部61aとカムアーム64を連結することで、例えばキャビン20側が振れた場合でも、その力が直接的にカムアーム64に伝達されない(連結バネ63で軽減される)。そのため、荷重調整機構60の破損を防止し易い。
カムアーム64は、防振ゴムケース53内に配置された回転軸65に固定されており、回転軸65と一体的に回転する。また、この回転軸65には、更にカム66が固定されている。従って、カムアーム64、回転軸65、及びカム66は一体的に回転する。以上により、電動モータ61が動作して第1回転部61aが回転することで、カム66を回転させることができる。
また、第2回転部61bには、第2リンク67の一端が相対回転可能に取り付けられている。第2リンク67の他端は、変位センサ68のアーム部に取り付けられている。変位センサ68は、アーム部の回転角度を検出するポテンショメータ等のセンサである。変位センサ68のアーム部はカム66と連動して回転するため、変位センサ68の検出値に基づいて、カム66の変位を特定できる。なお、変位センサ68は、カム66と連動して動作する部材であれば、他の部材の移動量(回転量)を検出する構成であってもよい。
次に、図6を参照して、防振調整制御を行うための電気的な構成について説明する。
図6に示すように、トラクタ1は、上述した部品に加え、制御装置80と、車速センサ81と、加速度センサ82と、ダイヤル位置センサ83と、を備える。
制御装置80は、CPU等の演算部と、ROMやRAM等からなる記憶部と、を備えている。これらのハードウェアと、上記記憶部に記憶された制御プログラムと、が協働することにより、例えば電動モータ61の回転角度が制御される。なお、制御装置80は、トラクタ1に関する他の制御を行う構成であってもよい。
車速センサ81は、トラクタ1の車速を検出する。車速センサ81は、車両の適宜の位置、例えば前輪3の車軸に配置されている。この車速センサ81は、例えば車軸の回転に応じたパルスを発生させるように構成されている。車速センサ81で得られた走行速度の情報は、制御装置80に出力される。
加速度センサ82は、例えば公知の静電容量検出型のセンサであり、トラクタ1の加速度を検出する。加速度センサ82の検出値は、例えばキャビン20の振動の程度を検出又は推定するために用いられる。従って、本実施形態では加速度センサ82は上下方向の加速度を検出する。なお、加速度センサ82は、上下方向の加速度に代えて又は加えて、左右方向又は前後方向の加速度を計測する構成であってもよい。加速度センサ82は、路面からの振動が防振された後の部分(即ち、キャビン20側)に設けられていてもよいし、路面からの振動が直接伝わる部分(即ち、走行機体2側)に設けられていてもよい。加速度センサ82で得られた加速度の情報は、制御装置80に出力される。
ダイヤル位置センサ83は、感度調整ダイヤル24の位置(角度)を検出するセンサである。感度調整ダイヤル24は、第2防振ゴム55をどの程度防振に作用させるかの度合いを設定するためのセンサである。つまり、感度調整ダイヤル24の位置を考慮して、第2防振ゴム55をどの程度圧縮するか(即ち、カム66の回転角度)が決定される。ダイヤル位置センサ83で得られた感度調整ダイヤル24の位置の情報は、制御装置80に出力される。
次に、図7のフローチャートを参照して、防振調整制御について説明する。
上述したように、トラクタ1の車速、路面の凹凸状況、及び路面の硬さ等によって、キャビン20に伝達する振動は変化する。そのため、所定の車速や路面に合わせて適切な防振ゴムの特性を定めたとしても、車速や路面が変化した場合は、キャビン20に大きな振動が伝達することがある。また、トラクタ1のタイヤはラグ高さ(タイヤの表面から径方向に突出する部分の高さ)が大きいため、このラグ高さに起因して走行時に共振が発生する可能性がある。また、トラクタ1の構造によって共振が発生する車速は異なるが、比較的高速で共振が発生し易いことが知られている。
初めに、制御装置80は、車速が車速閾値以上か否かを判定する(S101)。この車速閾値は、例えば共振が発生し易くなる車速であることが好ましい。なお、共振の発生が想定されない場合でも、高速になるに連れてキャビン20に振動が発生し易くなるため、共振以外に基づいて車速閾値が決定されていてもよい。
ここで、低速度では振動が発生しにくく、かつ共振も発生しないので、本実施形態では第2防振部50を(殆ど又は全く)作用させない。つまり、低速度では、主に第1防振部41によりキャビン20の後部の防振が行われる。そのため、制御装置80は、車速が閾値以上でないと判定した場合(即ち車速が閾値未満である場合)、アーム角度が角度閾値以下か否かを検出する(S102)。「アーム角度」は変位センサ68の検出値又はそれに基づく値である。本実施形態では「アーム角度」が大きくなるほど、カム66が第2防振ゴム55を押圧する力が大きくなり、第2防振部50がキャビン20の防振に作用する度合いが大きくなる。また、「角度閾値」は、アーム角度の初期角度であってもよいし、それより若干大きい値であってもよい。
「アーム角度」が「角度閾値」より大きい場合、低速であるにもかかわらず第2防振部50が過剰に作用していることになる。従って、制御装置80は、電動モータ61を駆動して第2防振ゴム55への押圧力が低下する方向にカム66を回転させる(S103)。これにより、低速度時において第2防振ゴム55を作用させないように調整できる。
一方、「アーム角度」が「角度閾値」以下である場合、既に第2防振ゴム55は作用していないため、制御装置80は電動モータ61を動作させない。
制御装置80は、車速が車速閾値以上である場合、ステップS104の判定を行う。図7に示すステップS104において、「加速度」とは、加速度センサ82の検出値又はそれに基づく値である。従って、キャビン20の振動が大きくなるに連れて「加速度」が大きくなる。「感度設定」とは、ダイヤル位置センサ83の検出値又はそれに基づく値である。なお、「加速度」、「感度設定」、及び「アーム角度」はそれぞれ次元が異なるので、比較可能な値に変換されてもよい。
制御装置80は、「加速度」≧(「感度設定」−「アーム角度」)が成立する場合、電動モータ61を駆動して第2防振ゴム55への押圧力が上昇する方向にカム66を回転させる(S105)。つまり、基本的には、「加速度」(振動の大きさ)が「感度設定」を超えた場合に第2防振部50を作用させる度合いを大きくして振動を低減させる。ただし、ステップS104の判断時において、既に第2防振部50を作用させて振動が低減されている場合は、その量が加味される。これにより、車速が高くかつ振動が大きい場合(又はオペレータが望む場合)において第2防振ゴム55を作用させて、振動を軽減したり共振を防止したりすることができる。一方、制御装置80は、この不等式が成立しない場合、電動モータ61を動作させない。
なお、電動モータ61を動作させて第2防振ゴム55への押圧力を変化させた場合、その旨を表示装置(トラクタ1のメータパネル又はサブディスプレイ)に表示してもよい。このとき、変位センサ68の検出値に基づいて、第2防振部50をどの程度作用させているかを併せて表示してもよい。
また、本実施形態では、左右一対で配置される荷重調整機構60は何れも同じ動作を行う。そのため、第2防振ゴム55が作用する度合いは左右で同じである。これに代えて、例えば左右の振動状態を個別にセンサで検出し、左右でカム66の回転角度を異ならせてもよい。
以上に説明したように、トラクタ1は、走行機体2と、前輪3及び後輪4と、キャビン20と、後防振構造40と、を備える。前輪3及び後輪4は、走行機体2を走行させる。キャビン20には、運転座席21が配置される。後防振構造40は、走行機体2とキャビン20の間に配置され、キャビン20を防振支持する。後防振構造40は、第1防振ゴム44と、第2防振ゴム55と、荷重調整機構60と、を備える。第1防振ゴム44は、キャビン20の後部に左右一対で取り付けられ、上下方向の長さである支持長さが初期状態において一定である。第2防振ゴム55は、キャビン20の後部に左右一対で取り付けられる。荷重調整機構60は、車速及び加速度の少なくとも一方に基づいて、第2防振ゴム55に上下方向の荷重を掛けることで当該第2防振ゴム55の支持長さを変化させる。
これにより、車速又は加速度に基づいて第2防振ゴム55に掛ける荷重を調整することで、状況に合わせて第2防振ゴム55を作用させる度合い(防振に寄与させる度合い)を変化させることができるので、オペレータが感じる揺れを低減し、乗り心地の良いトラクタ1を実現できる。また、トラクタ1のタイヤはラグ高さが大きいため、キャビン20をゴムで防振する場合は共振が発生し易いが、この共振についても軽減可能である。特に、キャビン20の後部には掛かる荷重が大きく、運転座席にも近いため、キャビン20の後部に第2防振ゴム55が設けられている。
また、上記実施形態のトラクタ1において、荷重調整機構60は、カム66と、カムアーム64と、電動モータ61と、を備える。カム66は、第2防振ゴム55に荷重を掛ける。カムアーム64は、カム66を回転させる。電動モータ61は、カムアーム64を駆動する。
これにより、電動モータ61の動作と第2防振ゴム55を作用させる度合いが対応付けられるため、所望の防振状態となるような調整を行うことができる。
また、上記実施形態のトラクタ1において、電動モータ61は、キャビン20と一体的に振動するように当該キャビン20に支持されている。電動モータ61の動力の少なくとも一部は、連結バネ63を介してカムアーム64に伝達される。
これにより、キャビン20に力が掛かって動いた場合でも、この力を連結バネ63が吸収するため、荷重調整機構60が破損しにくくなる。
また、上記実施形態のトラクタ1において、荷重調整機構60は、カム66又は当該カム66に連動して動く部材の変位を検出する変位センサ68を備えることが好ましい。
これにより、第2防振ゴム55に掛かっている荷重を正確に検出できるので、所望の防振状態となるような調整を一層確実に行うことができる。
また、上記実施形態のトラクタ1において、リアフェンダカバー15aの左右方向の内側であって、かつ、下方及び後方の少なくとも一方にキャビンフレーム(第1キャビンフレーム20a又は第2キャビンフレーム20b)が配置される位置に、荷重調整機構60の電動モータ61及び変位センサ68が取り付けられることが好ましい。
これにより、電動モータ61及び変位センサを後輪から跳ねた水又は泥等から保護できる。
また、上記実施形態のトラクタ1において、荷重調整機構60が第2防振ゴムに掛ける荷重の大きさに関する設定を行う操作が可能な感度調整ダイヤル24を備えることが好ましい。
これにより、オペレータの好みに合わせた乗り心地を実現できる。
また、上記実施形態のトラクタ1において、第1防振ゴム44及び第2防振ゴム55は、キャビン20と一体的に振動する支持板42の同じ面に接触可能に配置される。第2防振ゴム55から走行機体2側の取付位置(後車軸ケース14)までの上下方向の距離は、第1防振ゴム44から走行機体2側の取付位置(後車軸ケース14)までの上下方向の距離よりも長い。カム66は、第2防振ゴム55の下方に配置され、当該カム66は、第2防振ゴム55に対して上向きの荷重を掛ける。
これにより、第2防振ゴム55が低い位置に取り付けられることで、カム66を配置するスペースを確保しつつ、2つの防振ゴムを用いて同じ面を支持できる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態では、第2防振部50は、キャビン20の後部に左右一対で配置されているが、それに加えてキャビン20の前部に左右一対で配置されていてもよい。
荷重調整機構60は、第2防振ゴム55に掛ける押圧力を変更可能であれば、上記実施形態とは異なる構成であってもよいし、異なる位置に配置されてもよい。例えば、上記実施形態では、電動モータ61の動力をカム66に伝達して第2防振ゴム55を押圧する構成であるが、電動モータ61以外のアクチュエータを用いてもよいし、カム66以外の部材で第2防振ゴム55を押圧してもよい。
上記実施形態で示したフローチャートは一例であり、一部の処理を省略したり、一部の処理の内容を変更したり、新たな処理を追加したりしてもよい。例えば、車速又は加速度の一方のみに基づいて、電動モータ61を動作させてもよい。この場合であっても、車速が高くなるに連れて、又は加速度が高くなるに連れて、第2防振ゴム55への押圧力が上昇する方向にカムを回転させる。また、上記実施形態では感度調整ダイヤル24は制御装置80が行う防振調整制御に用いられるが、感度調整ダイヤル24を回転させることで(他の条件を考慮せずに)電動モータ61が動作する構成であってもよい。
上記実施形態では、第1防振ゴム44と第2防振ゴム55は同じ部材(支持板42)の同じ面に接触しているが、部材又は接触面が異なっていてもよい。また、第2防振ゴム55が支持板42の上面に配置されていてもよい。
本実施形態では、作業車両の例としてトラクタを挙げて説明したが、本発明は他の作業車両(例えば田植機)にも適用できる。また、農作業以外を行う作業車両にも本発明を適用できる。
1 トラクタ
24 感度調整ダイヤル(操作部)
41 第1防振部
44 第1防振ゴム
50 第2防振部
55 第2防振ゴム
60 荷重調整機構
61 電動モータ(駆動部)
63 連結バネ
64 カムアーム
66 カム
68 変位センサ

Claims (7)

  1. 走行機体と、
    走行機体を走行させる車輪と、
    運転座席が配置されるキャビンと、
    前記走行機体と前記キャビンの間に配置され、前記キャビンを防振支持する防振構造と、
    を備え、
    前記防振構造は、
    前記キャビンの後部に左右一対で取り付けられ、上下方向の長さである支持長さが初期状態において一定である第1防振ゴムと、
    前記キャビンの後部に左右一対で取り付けられる第2防振ゴムと、
    車速及び加速度の少なくとも一方に基づいて、前記第2防振ゴムに上下方向の荷重を掛けることで当該第2防振ゴムの前記支持長さを変化させる荷重調整機構と、
    を備えることを特徴とする作業車両。
  2. 請求項1に記載の作業車両であって、
    前記荷重調整機構は、
    前記第2防振ゴムに荷重を掛けるカムと、
    前記カムを回転させるカムアームと、
    前記カムアームを駆動する駆動部と、
    を備えることを特徴とする作業車両。
  3. 請求項2に記載の作業車両であって、
    前記駆動部は、前記キャビンと一体的に振動するように当該キャビンに支持されており、
    前記駆動部の動力の少なくとも一部は、連結バネを介して前記カムアームに伝達されることを特徴とする作業車両。
  4. 請求項2又は3に記載の作業車両であって、
    前記荷重調整機構は、前記カム又は当該カムに連動して動く部材の変位を検出する変位センサを備えることを特徴とする作業車両。
  5. 請求項4に記載の作業車両であって、
    リアフェンダカバーの左右方向の内側であって、かつ、下方及び後方の少なくとも一方にキャビンフレームが配置される位置に、前記荷重調整機構の前記駆動部及び前記変位センサが取り付けられることを特徴とする作業車両。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の作業車両であって、
    前記荷重調整機構が前記第2防振ゴムに掛ける荷重の大きさに関する設定を行う操作が可能な操作部を備えることを特徴とする作業車両。
  7. 請求項2から5までの何れか一項に記載の作業車両であって、
    前記第1防振ゴム及び前記第2防振ゴムは、キャビンと一体的に振動する部材の同じ面に接触可能に配置され、
    前記第2防振ゴムから前記走行機体側の取付位置までの上下方向の距離は、前記第1防振ゴムから前記走行機体側の取付位置までの上下方向の距離よりも長く、
    前記カムは、前記第2防振ゴムの下方に配置され、当該カムは、前記第2防振ゴムに対して上向きの荷重を掛けることを特徴とする作業車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5621975A (en) * 1979-07-31 1981-02-28 Deere & Co Tractor
JPS60168674U (ja) * 1984-04-18 1985-11-08 日産自動車株式会社 キヤプオ−バ型車のキヤビンマウント構造

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