JP2006087342A - 小魚等の殺菌洗浄方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】煮沸加工前に殺菌剤噴霧ノズルを使用して殺菌剤の使用量を把握しながら原料小魚を殺菌洗浄処理することにより、該殺菌剤の過不足をなくして殺菌効果を常時適正に維持し、かつ、殺菌剤の噴霧後に空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を効率良く促進させることによって製品中に殺菌剤が全く残留せず、製品の品質を高めるとともに排水による自然環境を害さない小魚等の殺菌洗浄方法及びその装置を提供することを目的とする。
【解決手段】原料小魚を煮沸加工する方法において、煮沸加工前に、原料小魚の殺菌に必要とする分量の殺菌剤を殺菌剤噴霧ノズル6から原料小魚上に噴霧した後、空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を促進する小魚等の殺菌洗浄方法と装置を基本としている。
【選択図】図2

Description

本発明はカエリ,シラス,イリコ,チリメンジャコ等の原料小魚をシラス干し等の食用或いはダシ取り用の製品として煮沸,乾燥する加工方法及び装置において、煮沸加工前に殺菌剤を使用して原料小魚を効果的に殺菌洗浄処理するとともに、殺菌剤の酸化分解を効率良く促進させることにより、製品中に殺菌剤が全く残留せず、製品の品質を高めるとともに排水による自然環境を害さない小魚等の殺菌洗浄方法及びその装置に関するものである。
従来から知られている小魚等の煮沸加工を工程別に説明すると、原料の供給工程、洗浄装置への移送工程、洗浄工程、煮沸釜への移送工程、煮沸工程、乾燥工程及び製品梱包工程とからなる。原料としての小魚は原料槽からバケット等を利用した移送機構を介して洗浄装置に送り込まれ、水パイプからの放水によって小魚に万遍なく注水されて十分な洗浄が行われてから煮沸釜に供給されて所定の温度及び時間で煮沸された後に乾燥加工が行われて製品として完成する。
具体的な煮沸加工装置として、並列して設けた煮沸釜内にスクリューフィーダを通し、該スクリューフィーダの下方に熱交換用の配管を長手方向に沿って収納し、煮沸釜内に煮汁を入れて加熱沸騰させてから原料としての小魚をコンベアを介して煮沸釜内に投入して一定時間の煮沸を行い、他のコンベアにより上昇させながら汁を切り、送風機により空冷用エアを吹き付けてから受箱に収納する。スクリューフィーダを除去して単に水流だけで原料を煮沸しながら搬送する装置例も知られている。
特許文献1には、搬送される原料中の雑菌を効率よく減菌するため、原料を連続的に移送するベルトコンベアへ向けてエタノールを噴射する噴射ノズルを設け、煮沸工程後にコンベア上を搬送される原料にエタノールの微粒子を接触させて減菌するようにした装置例が記載されている。
本願出願人は先に特許文献2により、原料小魚を前洗浄タンクで洗浄してから洗浄済み原料供給コンベアにより殺菌水路内に流入させ、殺菌水循環タンク内に貯留された殺菌水を殺菌水循環ポンプの駆動によって殺菌水循環路内を循環させて原料小魚の殺菌を行ってから漂白洗浄装置内のコンベア上に放出し、洗浄ノズルから洗浄水を放散して漂白洗浄処理する小魚等の殺菌洗浄方法と装置を提案した。更に特許文献3により、原料小魚の煮沸加工前に、殺菌に必要とする分量の殺菌剤を殺菌剤噴霧ノズルから原料小魚上に噴射して殺菌処理する小魚等の殺菌洗浄方法と装置を提案した。
特許文献2によれば、煮沸工程の前工程として原料小魚を殺菌剤を使用して殺菌洗浄処理することによって次段の煮沸工程で煮汁の中に殺菌剤を添加しなくてもよく、海水に含まれている食中毒の原因となる細菌が死滅し、安全で外観の良いシラス干しその他の小魚等の製品が得られる。特許文献3によれば、煮沸加工の前工程として殺菌剤貯蔵タンクから送り出す殺菌剤の量を任意に調節して使用量を把握しながら原料小魚を殺菌洗浄処理することにより、殺菌剤の過不足なく適正な殺菌処理が可能となるとともに殺菌剤が魚体中に浸入することが防止されて製品中にも殺菌剤が残留せず、変色を防止して色艶を高め、製品の品質を高めることができる。
特開2001−252010号公報 特願2003−279305号 特願2004−141295号
海水中には魚介類介在性の細菌、例えば腸炎ビブリオのように食中毒の原因になる細菌が含まれているため、原料小魚を殺菌処理することが不可欠である。従来の殺菌方法として煮沸用煮汁の中に殺菌剤を投入し、煮沸工程で原料小魚に煮汁成分及び塩分を浸み込ませて味付けを行うとともに海水に含まれている菌とか環境の悪化による加工場周辺の雑菌、更には海洋汚染により原料の魚体に付着しているヌメリを殺菌除去している。しかしながら煮沸工程で煮汁に溶出する雑菌とかヌメリがアクとなり、煮汁が短時間で汚れてしまうとともに煮沸後の原料小魚にアクとか汚れが付着しやすく、魚体の色と艶が失われて製品の品質低下を招いてしまうという課題がある外、原料小魚が煮える際に煮汁とともに過酸化水素が魚体中に浸入し、仕上がった製品中にも過酸化水素が残留してしまうという問題がある。煮沸後に洗浄しても魚体中に浸入した過酸化水素を完全に除去することは困難である上、洗浄によって製品がささくれたり薄いピンク色に変色して色艶が劣化するという問題も発生する。
例えば従来は約1000リットルの煮汁中に200cc〜300ccの過酸化水素を添加しているが、煮沸工程終了後の製品中には国の基準値である0.5ppmを遙かに超えた数十ppmの過酸化水素が残留している。
また、前記特許文献1に記載されたように、原料を連続的に移送するベルトコンベアへ向けてエタノールを噴射して減菌する方法は、余分な設備費と薬剤費を必要とするとともに噴射ノズルの操作等の複雑な制御手段を必要とするので、コスト面から考慮しても実効性がない手段である。
特許文献2に記載された方法によれば、煮沸工程の前工程として原料小魚を殺菌剤を使用して殺菌洗浄処理することにより、次段の煮沸工程で煮汁の中に殺菌剤を添加しなくてもよいため、原料小魚が煮える際に煮汁とともに殺菌剤が魚体中に浸入する惧れがなくなり、安全で外観の良いシラス干しその他の小魚等の製品が得られる。しかしながら、一方においては、殺菌水路で殺菌された原料が殺菌剤除去工程に送られ、殺菌剤は殺菌タンクに回収されて循環する構成であるため、原料小魚に大量の殺菌剤が付着して除去工程に送られることから回収される殺菌剤の量が少なく、殺菌タンクに殺菌剤を度々追加しながら大量の殺菌剤を使用しなければならず、また殺菌剤を繰り返して使用することで殺菌効果が徐々に低下してしまい、長時間の殺菌作業が出来ないという問題が残っている。
特許文献3によれば、煮沸加工の前工程として殺菌剤貯蔵タンクから送り出す殺菌剤の量を任意に調節して使用量を把握しながら原料小魚を殺菌洗浄処理することにより、殺菌剤の過不足なく適正な殺菌処理が可能となるとともに殺菌剤が魚体中に浸入することを防止することができるが、一連の作業を任意の速度で搬送しているベルトコンベア上で行っているため、短時間で確実な殺菌漂白作業を行う場合には殺菌剤の濃度を高める必要があり、この殺菌剤を完全に除去することが難しいという課題がある。
従来から一般に原料小魚を煮沸,乾燥する加工工程では、煮汁に殺菌剤を直接投入して使用する方法が通例であるが、近年では食の安全、安心という見地から殺菌剤の使用が制限されており、地球規模の海洋、環境汚染に伴い加工場周辺の環境も悪化している。特に夏期には夏漁により大量の漁獲があるが、台風等の影響で汚染された河川から大量の大腸菌が海洋に流れ込むのと同時に海が荒れるため、普段海底にしか繁殖していない有害なピロリ菌が生じて多くの魚介類に介在付着する。このように近年の環境汚染に由来すると思われる病原菌、ウイルス、細菌が食品から検出される社会において古来から知られている煮汁による煮沸加工では食の安全、安心が十分であるとはいえない。
そこで本発明はこのような従来の小魚等の煮沸加工方法及び装置が有している課題を解消して、煮沸加工前に殺菌剤噴霧ノズルを使用して殺菌剤の使用量を把握しながら原料小魚を殺菌洗浄処理することにより、該殺菌剤の過不足をなくして殺菌効果を常時適正に維持し、かつ、殺菌剤の噴霧後に空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を効率良く促進させることによって製品中に殺菌剤が全く残留せず、製品の品質を高めるとともに排水による自然環境を害さない小魚等の殺菌洗浄方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するために、原料小魚を煮沸加工する方法において、煮沸加工前に、原料小魚の殺菌に必要とする分量の殺菌剤を殺菌剤噴霧ノズルから原料小魚上に噴霧した後、空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を促進する小魚等の殺菌洗浄方法と装置を基本として提供する。具体的には原料小魚の煮沸加工前に、原料小魚の殺菌に必要とする分量の殺菌剤を殺菌剤噴霧ノズルから原料小魚上に圧縮空気の作用によって空気と混合して噴霧した後、空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を促進し、殺菌処理を行ってから一定時間を経過した後、原料小魚を撹拌しながら洗浄ノズルから洗浄水を放散する。
殺菌剤として過酸化水素,次亜塩素酸ソーダ又は高度サラシ粉から選択したいずれか一種又は複数を用いる。装置例としては原料小魚を煮沸装置まで移送する搬送コンベアと、該搬送コンベア上に配置されて原料小魚の殺菌に必要とする分量の殺菌剤を噴霧する殺菌剤噴霧ノズルと、原料小魚に空気又は酸素ガスを供給する噴射機構と、原料小魚に洗浄水を放散する洗浄ノズルとを備えている。更に洗浄後の搬送コンベア内に、原料撹拌棒と空気ノズル及び洗浄ノズルを配備するとともに、該原料撹拌棒の上方位置に原料飛散防止カバーを取り付ける。
本発明にかかる小魚等の殺菌洗浄方法及びその装置によれば、煮沸加工前に殺菌剤噴霧ノズルを使用して殺菌剤の使用量を把握しながら原料小魚を殺菌処理することによって殺菌剤の過不足をなくして殺菌効果を常時適正に維持することが可能であり、更に殺菌剤の噴霧後に空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を促進することにより、殺菌剤の酸化分解が効率良く促進されて製品中に殺菌剤が全く残留せず、長時間に亘って適正な殺菌作業を継続することを可能として製品の品質を高めるとともに排水による自然環境を害さないという効果が得られる。特に適正な殺菌処理により、海水に含まれている腸炎ビブリオとか大腸菌のように食中毒の原因となる細菌が死滅し、安全で外観の良いシラス干しその他の小魚等の製品を得ることができる。また、殺菌後の原料小魚の撹拌洗浄時にも空気に触れることにより殺菌剤の酸化分解効果をより高めることができる。
更に煮沸加工時に殺菌剤を使用しないことにより、原料小魚が煮える際に煮汁とともに過酸化水素が魚体中に浸入することがなくなり、仕上がった製品中に過酸化水素が残留する惧れは生じない。また、煮汁に溶出する雑菌とかヌメリがアクとなって煮汁が短時間で汚れてしまうことが防止され、煮沸後の原料小魚にアクとか汚れが付着することをなくすとともに過度な洗浄に起因する製品のささくれとか変色が防止されて色艶が向上し、製品の品質を高めることができる。
以下図面に基づいて本発明にかかる小魚等の殺菌洗浄方法及びその装置の最良の実施形態を説明する。本発明は原料小魚を煮沸加工する方法において、煮沸加工前に原料小魚の殺菌に必要とする分量の殺菌剤を殺菌剤噴霧ノズルから原料小魚上に噴霧した後、空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を促進する殺菌洗浄方法を基本手段としている。
図1は本発明の基本的工程の概略を説明するためのフロー図であり、先ずステップ1で原料小魚を用意し、ステップ2で洗浄水により原料小魚を下洗浄して海水等の汚れを除いてからステップ3で洗浄水を除去する。次にステップ4で原料小魚に対して殺菌剤を噴霧することによりステップ5で殺菌処理が行われる。次にステップ6で空気又は酸素ガスの吹付けにより殺菌剤の酸化分解を促進してからステップ7で殺菌剤を洗浄除去する。次にステップ8で原料小魚を煮沸し、ステップ9で釜揚げ及び製品取り出ししてからステップ10で乾燥処理を行い、ステップ11で製品の箱詰めを行ってステップ12で出荷に供する。なお、ステップ4で殺菌剤を噴霧してからステップ7で殺菌剤を洗浄除去するまでは一定時間、具体的には数十秒〜数分間程度を経過させて通過するようにした方が殺菌処理が確実に行われるため、適当である。
図2は本発明の基本構成である殺菌洗浄方法を取り入れた小魚等の殺菌洗浄装置の平面図、図3は同正面図であり、先ず主要な構成要素を説明すると、1は原料タンク、1aは第1洗浄装置、2は第1バケットコンベア、2aはバケット、3は下洗浄タンク、3aはシュート、4は第1搬送コンベア、5は洗浄水吸引除去機構、6は殺菌剤噴霧ノズル、8は殺菌剤貯蔵タンク、8aは該殺菌剤貯蔵タンク8へのエア供給口、9は殺菌剤タンク供給部、9aは密閉バルブである。殺菌剤噴霧ノズル6は空気を混合して噴霧する構成のものが適当である。
10は第1搬送コンベア4の端部上方に配備されたブロワ、10aは空気ノズル、11は第2洗浄装置、12はバケット、12aは第2バケットコンベア、13はシュート、14は空気ノズル、15は洗浄ノズル、16は最終洗浄タンク、17は第2搬送コンベア、18は空気ノズル、19は撹拌丸棒、20は洗浄ノズルである。洗浄ノズル15は洗浄水に空気を混合して放散する構成のものが適当である。なお、第1,第2バケットコンベア2,12a及び第1搬送コンベア4,第2搬送コンベア17を稼働するための駆動モータの図示は省略されている。殺菌剤貯蔵タンク8及び殺菌剤が流通する配管を構成する部材として、FRP,ガラス,フッ素樹脂のコーティング等の酸化防止材料を用いる。
かかる構成による小魚等の殺菌洗浄装置の基本的動作態様は以下の通りである。先ず原料タンク1内に投入された原料小魚は第1洗浄装置1aにより表面の汚れとか異物が落とされてから駆動モータの起動に伴って第1バケットコンベア2とバケット2aにより上方に搬送されて下洗浄タンク3内に入り、原料に付着している海水等の汚れが流水により除去洗浄される。次に原料小魚はシュート3aから第1搬送コンベア4上に投入される。原料小魚に付着している洗浄水と第1搬送コンベア4に付着している水は洗浄水吸引除去機構5から図外の吸引ブロアを利用して吸引除去される。
殺菌剤貯蔵タンク8内には、予め殺菌剤としての過酸化水素を水で希釈した殺菌水が貯蔵されていて、上記の動作と同時に図外のコンプレッサからエア供給口8aに圧縮空気を送り込むことにより、殺菌剤貯蔵タンク8内に貯蔵されている殺菌剤が配管を介して第1搬送コンベア4上に配置された殺菌剤噴霧ノズル6から原料小魚上に空気と混合されて噴霧され、酸化作用により殺菌処理が行われる。殺菌剤は殺菌剤タンク供給部9により常時供給されており、殺菌剤の噴射停止は密閉バルブ9aの開閉操作により実施される。
上記の動作時にコンプレッサからエア供給口8aに送り込む圧縮空気の圧力を調整することにより、殺菌剤貯蔵タンク8より送り出す殺菌剤の量を任意に調節することが可能であり、殺菌剤貯蔵タンク8にかける圧力と殺菌剤噴霧ノズル6の選定により、殺菌剤の使用量を把握して該殺菌剤の過不足をなくすことができる。
次に殺菌剤が噴霧された原料小魚は第1搬送コンベア4上を移送されて第2洗浄装置11内に入り、ブロワ10の駆動により空気ノズル10aから原料小魚に圧縮空気が噴射される。圧縮空気に代えて、原料小魚に図外の酸素ボンベから得られる酸素ガスを噴射しても良い。この空気又は酸素ガスは、殺菌剤として用いた過酸化水素の酸化分解を促進するとともに原料小魚の殺菌・漂白効果を高める作用をもたらす。酸素は空気中に約21%含有されており、酸素ボンベ中の酸素ガス濃度は100%である。
次に駆動モータの起動に伴って原料小魚は第2バケットコンベア12aとバケット12により搬送されて最終洗浄タンク16内に入り、該第2バケットコンベア12aの上方に配置された洗浄ノズル15から洗浄水を散水するとともに空気ノズル14から空気を吹付けることにより、原料小魚に付着している殺菌剤が除去され、第2搬送コンベア17上に移送される。
図4は第2搬送コンベア17近傍の実施形態を示す上面図、図5は同側断面図である。該第2搬送コンベア17には駆動モータ21,空気ノズル18,撹拌丸棒19,洗浄ノズル20,吸引タンク22,吹き落としノズル23が配備されており、撹拌丸棒19の上方位置に原料飛散防止カバー24が取り付けられている。空気ノズル18には図外のコンプレッサから圧縮空気が供給される。
そして駆動モータ21の稼働により第2搬送コンベア17上を原料小魚が移送される間に殺菌処理された原料小魚が撹拌丸棒19の撹拌作用とともに空気ノズル18から圧縮空気が噴射されることにより、この段階でも殺菌剤として過酸化水素の酸化分解が促進され、洗浄ノズル20からの洗浄水の放散により完全な洗浄が行われる。この時に原料飛散防止カバー24により原料小魚と洗浄水の外方への飛散を防止することができる。
図6は撹拌丸棒19による原料小魚の撹拌状態を示す概要図であり、原料小魚30が多数本の撹拌丸棒19の間を通過する際に該撹拌丸棒19に接触して迂回する経路を取ることによって撹拌され、洗浄水による洗浄効果が高められる。洗浄が終了した原料小魚は吹き落としノズル23により第2搬送コンベア17の端部から次段の煮沸装置内に供給されて煮沸処理される。なお、洗浄効果を高めるため、第2搬送コンベア17の速度調整によって洗浄時に数十秒〜数分間の時間が経過するように設定することが必要である。
殺菌剤としては、前記過酸化水素以外に次亜塩素酸ソーダもしくは高度サラシ粉が使用可能であるが、過酸化水素は殺菌作用とともに漂白作用を有しているので、原料小魚の殺菌剤として用いた場合に他の殺菌剤よりも有用である。
殺菌剤を殺菌剤貯蔵タンク8に供給する手段として、密閉バルブ9aにボールバルブ等の開閉が容易な部材を用いており、殺菌剤貯蔵タンク8に殺菌剤を供給するときは密閉バルブ9aを開けて殺菌剤を供給し、該密閉バルブ9aを閉めることによって殺菌剤貯蔵タンク8を完全に密閉することができる。殺菌剤として用いた過酸化水素はその特性から酸素と接触することにより自然に酸化分解されるという特性がある。上記実施例のように殺菌剤が付着した原料にブロア及びコンプレッサー等の空気供給手段を用いて空気または酸素ガスを強制的に噴射することにより、酸素によって殺菌剤である過酸化水素の酸化分解が促進される。
上記により殺菌処理の終了した原料小魚は、次段の煮沸装置の煮汁を用いて煮沸処理され、原料小魚に煮汁成分及び塩分を浸み込ませて味付けが行われる。煮沸装置自体の構成と作用は従前と大きく異なっておらず、本願発明の要旨ではないので詳細な図示は省略する。煮沸装置の工程を簡単に説明すると、この煮沸装置は煮沸釜が並列に配置されたスクリューフィーダ槽と水流槽とから構成されており、スクリューフィーダ槽は熱交換用の配管が長手方向に沿って配備され、水流槽はU字状に迂回する水路により構成されている。そしてスクリューフィーダ槽と水流槽内に煮汁を入れて熱交換用の配管を用いて加熱沸騰させてから循環用の水ポンプを起動し、スクリューフィーダ槽内に投入された殺菌処理済みの原料小魚が煮沸されながら搬送され、水流槽に流入する。この水流槽ではU字状に迂回する水路に沿って原料小魚が搬送され、製品釜上げコンベアに達し、以下乾燥工程を経て製品が完成する。
以上詳細に説明したように、本発明によれば原料小魚をシラス干し等の食用或いはダシ取り用の製品として煮沸,乾燥する加工方法及び装置における煮沸加工の前工程として、殺菌剤貯蔵タンクから送り出す殺菌剤の量を任意に調節して該殺菌剤の使用量を把握しながら殺菌剤噴霧ノズルを使用して原料小魚を殺菌洗浄処理しているので、殺菌剤の過不足なく適正な殺菌処理が可能であり、殺菌剤の噴霧後に空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を促進することにより、殺菌剤の酸化分解が効率良く促進されて製品中に殺菌剤が全く残留せず、長時間に亘って適正な殺菌作業を継続することを可能として製品の品質を高めるとともに排水による自然環境を害さないという効果が得られ、次段の煮沸加工時で原料小魚が煮える際に殺菌剤が魚体中に浸入することがない上、製品中にも殺菌剤が残留せず、変色が防止されて色艶が向上して製品の品質を高めることができる。原料小魚として、カエリ,シラス,イリコ,チリメンジャコ等の外、カタクチイワシ,マイワシ等の煮干加工製品にも適用することができる。
本発明の基本的工程の概略を説明するためのフロー図。 本発明にかかる殺菌洗浄装置の平面図。 図2の正面図。 第2搬送コンベア近傍の実施形態を示す上面図。 図4の側断面図。 原料小魚の撹拌状態を示す概要図。
符号の説明
1…原料タンク
1a…第1洗浄装置
2…第1バケットコンベア
3…下洗浄タンク
4…第1搬送コンベア
5…洗浄水吸引除去機構
6…殺菌剤噴霧ノズル
8…殺菌剤貯蔵タンク
8a…エア供給口
9…殺菌剤タンク供給部
9a…密閉バルブ
10…ブロワ
10a,14,18…空気ノズル
11…第2洗浄装置
12a…第2バケットコンベア
15,20…洗浄ノズル
16…最終洗浄タンク
17…第2搬送コンベア
19…撹拌丸棒
21…駆動モータ
22…吸引タンク
23…吹き落としノズル
24…原料飛散防止カバー

Claims (6)

  1. 原料小魚を煮沸加工する方法において、煮沸加工前に、原料小魚の殺菌に必要とする分量の殺菌剤を殺菌剤噴霧ノズルから原料小魚上に噴霧した後、空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を促進することを特徴とする小魚等の殺菌洗浄方法。
  2. 原料小魚を煮沸加工する方法において、煮沸加工前に、原料小魚の殺菌に必要とする分量の殺菌剤を殺菌剤噴霧ノズルから原料小魚上に圧縮空気の作用によって空気と混合して噴霧した後、空気又は酸素ガスを噴射して殺菌剤の酸化分解を促進することを特徴とする小魚等の殺菌洗浄方法。
  3. 殺菌処理を行ってから一定時間を経過した後、原料小魚を撹拌しながら洗浄ノズルから洗浄水を放散する請求項1又は2に記載の小魚等の殺菌洗浄方法。
  4. 殺菌剤として過酸化水素,次亜塩素酸ソーダ又は高度サラシ粉から選択したいずれか一種又は複数を用いた請求項1,2又は3に記載の小魚等の殺菌洗浄方法。
  5. 原料小魚を煮沸装置まで移送する搬送コンベアと、該搬送コンベア上に配置されて原料小魚の殺菌に必要とする分量の殺菌剤を噴霧する殺菌剤噴霧ノズルと、原料小魚に空気又は酸素ガスを供給する噴射機構と、原料小魚に洗浄水を放散する洗浄ノズルとを備えてなることを特徴とする小魚等の殺菌洗浄装置。
  6. 洗浄後の搬送コンベア内に、原料撹拌棒と空気ノズル及び洗浄ノズルを配備するとともに、該原料撹拌棒の上方位置に原料飛散防止カバーを取り付けた請求項5に記載の小魚等の殺菌洗浄装置。
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