JP2006083879A - 電磁弁 - Google Patents

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JP2006083879A JP2004266312A JP2004266312A JP2006083879A JP 2006083879 A JP2006083879 A JP 2006083879A JP 2004266312 A JP2004266312 A JP 2004266312A JP 2004266312 A JP2004266312 A JP 2004266312A JP 2006083879 A JP2006083879 A JP 2006083879A
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【課題】 プランジャの後端面とカバーの底面との間に形成される後端室を外部から異物の侵入を確実に防止して外部に連通する呼吸通路を安価に形成した電磁弁を提供する。
【解決手段】 コイルに通電されると、プランジャが電磁力によりコアに吸引され、スプール弁がバネ力に抗してプランジャとともに移動され弁孔に開口する各ポート間の流路面積を制御する。プランジャの後端面とカバーの底面との間に形成された後端室の容積がプランジャの移動により変化すると、呼吸通路に保持された作動油が後端室に出入りする。呼吸通路は、コイル体の樹脂で成形された外周面に成形された凹溝と、この外周面に嵌合されたカバーの円筒状内周面とにより形成される。呼吸通路の容積はプランジャの移動による後端室の容積変化量より大きいので、異物が混入した作動油が外部から後端室に流入することがない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁力によるプランジャの移動によりスプール弁を弁孔内で移動させて弁孔に開口する各ポート間の流路面積を制御する電磁弁に関する。
リニアソレノイドのコイルに通電されると磁気吸引力によりプランジャが移動され、このプランジャの移動によりスプール制御弁のスプール弁が弁孔内で移動されて弁孔に開口する各ポート間の流路面積を制御する電磁弁では、プランジャの移動によりプランジャ後端面が露出する後端室の容積が変化する。この容積変化にともなって作動油が後端室に出入可能なように呼吸通路を設けることが特許文献1に記載されている。即ち、特許文献1に記載の電磁弁では、収容部13、磁気抵抗部15、吸引部14が順次形成された固定コア12にプランジャ17が摺動可能に嵌合され、固定コア12の外周面とヨーク11の内周面との間に形成された環状空間にコイル20が収納されてリニアソレノイド10が構成され、ヨーク11の前端にはスプール制御弁40の弁ハウジング41が固定されている。弁ハウジング41にはスプール50が摺動可能に嵌合されバネ力によりプランジャ17に当接されている。ヨーク11の後端にはカバー30が固定され、プランジャ17の後端面が露出する空間100を覆っている。リニアソレノイド10のコイル20に通電されて磁気吸引力によりプランジャ17が移動されると、空間100の容積が変化する。この容積変化に応じて作動油が空間100に出入する呼吸通路101がカバー30に形成されている。
特開2002−310322号公報(第3頁、図1,2)。
特許文献1に記載の電磁弁では、空間100の容積変化に応じて作動油が呼吸通路101を通って外部から空間100に出入することにより、異物が空間100に侵入しプランジャ17と固定コア12との間の摺動箇所に噛みこむことを防止するために、空間100と呼吸通路101、カバー30の外部と呼吸通路101を夫々連通する連通孔32a,33aが軸線に対して反対側に形成されている。即ち、特許文献1の図1,2に示されているように、カバー30に形成された隔離内壁32が固定コア12の外周に嵌合されて、プランジャ17の後端面が露出する空間100が形成され、隔離内壁32の図2の上方に連通孔32aが設けられている。そして、カバー30に隔離内壁32aを囲んで形成された隔離外壁33がヨーク11の後端面に当接され、隔離外壁33に連通孔33aが連通孔32aと反対側に形成されている。
ところが、カバー30の隔離内壁32と隔離外壁33との間に形成された図2の呼吸通路101では、十分な長さを確保することができず、空間100に充填された作動油が呼吸通路101を通って外部に容易に流出し、空間100に作動油を保持することが困難である。また、コイルの外周面を覆うヨーク11とカバー30を別途設け、カバー30に隔壁内壁32および隔壁外壁33を形成してヨーク11の後端面に固定するのでコスト高になる不具合があった。
この不具合を解消するために、貫通穴が夫々穿設されたヨークおよびコアを同軸線上に直列に配置し、外周を樹脂部で被覆されたコイル体をヨークおよびコアの円筒部に嵌合し、カバーをコイル体の樹脂で成形された外周面に嵌合するとともにヨークおよびコアのフランジ部と当接させてソレノイドの固定子を構成し、電磁力により移動されるプランジャをヨークの貫通穴に嵌合し、プランジャの後端面と前記カバーの底面との間に形成されて作動油が充填される後端室をカバー外部に連通するために、一端が後端室に連通し、他端がカバーのコア側端部に形成された切欠き部から外部に連通する溝をカバーの内周面に呼吸通路として刻設することが行われている。これによると、呼吸通路の長さを十分長くすることができるが、カバーの内周面に溝を刻設しなければならずコスト高になる不具合があった。
本発明は、上記した従来の不具合を解消するためになされたもので、プランジャの後端面とカバーの底面との間に形成される後端室を外部から異物が侵入することを確実に防止して外部に連通する呼吸通路を安価に形成した電磁弁を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、同軸線上に直列に配置され軸線上に貫通穴が夫々穿設されたヨークおよびコアと、該ヨークおよびコアの円筒部に嵌合されコイルを樹脂部で被覆したコイル体と、該コイル体の樹脂で成形された外周面に嵌合するとともに前記ヨークおよびコアとともにソレノイドの固定子を構成するカバーと、前記ヨークの貫通穴に嵌合して電磁力により移動され後端面が前記カバーの底面と対向するプランジャと、前記コアに接合され前記貫通穴と同軸線上に弁孔が穿設された弁ハウジングと、前記弁孔に摺動可能に嵌合されてバネ力により前記プランジャに当接されプランジャとともに移動して弁孔に開口する各ポート間の流路面積を制御するスプール弁とを備え、前記プランジャの後端面と前記カバーの底面との間に形成され作動油が充填された後端室が、前記カバーの円筒状内周面と前記コイル体との間に形成された呼吸通路を介して前記カバーの前記コア側端部に形成された切欠き部から外部に連通する電磁弁において、前記呼吸通路が、前記コイル体の樹脂で成形された外周面に成形された凹溝と、前記コイル体の外周面に嵌合された前記カバーの円筒状内周面とにより形成され、前記呼吸通路の容積が前記プランジャの移動による前記後端室の容積変化量より大きいことである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記プランジャが前記ヨークの貫通穴に摺動可能に密嵌合され、前記プランジャと前記スプール弁との間に形成される中間室の容積が前記プランジャおよびスプール弁の移動に拘わらず変化しないように、前記スプール弁の前記コア側で前記弁孔と密嵌合する部分の径と前記プランジャの径とが等しいことである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記プランジャと前記スプール弁との間に形成された中間室が前記後端室と連通され、該中間室が外周を前記ハウジング側に固定され、内周を前記スプール弁側に固定されたダイヤフラムにより液密的に分離されたことである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記凹溝が前記コイル体の樹脂で成形された外周面に螺旋状に少なくとも1周成形されたことである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記切欠き部は、前記コイルにコネクタをリード線で接続するために前記カバーの端部に形成された切欠き部であることである。
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、コイルに通電されると、プランジャが電磁力によりコアに吸引され、スプール弁がバネ力に抗してプランジャとともに移動され弁孔に開口する各ポート間の流路面積を制御する。プランジャの後端面とカバーの底面との間に形成された後端室の容積がプランジャの移動により変化すると、呼吸通路に保持された作動油が後端室に出入りする。このとき、呼吸通路の容積がプランジャの移動による後端室の容積変化量より大きいので、異物が混入した作動油が外部から後端室に流入することがない。また、コイルを樹脂部で被覆してコイル体を成形するときに外周面に凹溝を成形し、このコイル体の外周面にカバーの円筒状内周面を嵌合させて呼吸通路を形成できるので、長い呼吸通路を安価に形成することができる。そして、後端室に充填された作動油が外部に流出することは、呼吸通路が長いことと、作動油の流出にともなう後端室の負圧化とが相俟って確実に防止できる。
上記のように構成した請求項2に係る発明によれば、プランジャとスプール弁との間に形成される中間室の容積がプランジャおよびスプール弁の移動に拘わらず変化しないので、請求項1に係る発明の効果と同様の効果を奏することができるとともに、中間室に外部から異物が侵入することを確実に防止することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明によれば、中間室をダイヤフラムによりプランジャ側室とスプール弁側室とに液密的に分離し、プランジャの両端面が夫々露出する後端面とプランジャ側室とを連通したので、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するとともに、後端室およびプランジャ側室に異物の侵入がなく、充填された作動油が外部に流出することを防止できる。また、プランジャ側室に外部から異物が侵入することをダイヤフラムにより確実に防止することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明によれば、呼吸通路をコイル体の樹脂で成形された外周面に螺旋状に少なくとも1周凹設したので、特に電磁弁を水平状態に配置したとき、作動油が呼吸通路の下側半周部分に確実に保留され、後端室と外部とを遮断することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明によれば、コイルとコネクタとをリード線で接続するためにカバーに形成された切欠き部を利用して呼吸通路を外部に開口させているのでコスト低減することができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る電磁弁10を図1に基づいて説明する。電磁弁10は、主として、ソレノイド部11と、ソレノイド部11に結合されたスプール制御弁12とによって構成されている。ソレノイド部11は、同軸線上に直列に配置されたヨーク13およびコア14と、コイルを樹脂部で被覆したコイル体15と、コイル体15の外周面に嵌合するとともにヨーク13およびコア14とともにソレノイドの固定子を構成するカバー16と、ヨーク13の貫通穴21に密嵌合して電磁力により移動されるプランジャ17等を備えている。スプール制御弁12は、コア14に接合され弁孔18が穿設された弁ハウジング19と、弁孔18に摺動可能に嵌合されてバネ力によりプランジャ17に当接されプランジャ17とともに移動して弁孔18に開口する各ポート間の流路面積を制御するスプール弁20等を備えている。
ヨーク13およびコア14には、貫通孔21,22、円筒部23,24およびフランジ部25,26が夫々形成され、円筒部23,24に非磁性体からなる円筒体27が嵌合されることにより、ヨーク13およびコア14が同軸線上に直列に配置され、フランジ部25,26の内端面に円筒体27の両端が当接して円筒部23,24の対向する端面間に空隙28が磁気抵抗部として形成されている。ヨーク13およびコア14の円筒部23,24には、コイル29を樹脂部30で被覆したコイル体15が円筒体27を介して嵌合され、コイル体15の両端面はフランジ部25,246の内端面に僅かな隙間を持って対向している。磁性体で形成された有底円筒状のカバー16が、コイル体15の樹脂で成形された外周面33に円筒状内周面で嵌合している。カバー16はコア14のフランジ部22外周面に嵌合するとともに、ヨーク13のフランジ部21の外端面と当接して、コア14、ヨーク13、プランジャ17とともにコイル体15を取巻く磁気回路を形成している。
プランジャ17の後端面とカバー16の底面との間には後端室35が形成され、後端室35には作動油が充填されている。この後端室35はコイル体15の樹脂で成形された外周面33に凹設された呼吸通路36を介してカバー16のコア側端部に形成された切欠き部37から外部に連通している。呼吸通路36は、コイル29を樹脂部30で被覆してコイル体15を成形するときに、樹脂部30の外周面33に螺旋凹溝38が少なくとも一周同時に成形され、この螺旋凹溝38の外周がコイル体15の外周面33に嵌合するカバー16の円筒状内周面により覆われて形成されている。呼吸通路36は、その容積がプランジャ17の移動による後端室35の容積変化量より大きくなる長さに形成されている。螺旋凹溝38の一端はヨーク13のフランジ部25の外端面に半径方向に刻設されたヨーク溝36と整合して後端室35に連通し、他端はコイル29にコネクタ40をリード線で接続するためにカバー16のコア14側端部に形成された切欠き部37と整合して外部に連通している。コイル体15のコア14側端部にはコネクタ40が設けられた連結部31が樹脂で半径方向に一体成形され、コネクタ40は連結部31が切欠き部37を貫通することによりカバー16の外側に配置されている。コネクタ40は連結部31に埋設されたリード線によりコイル29に接続されている。
コア14のフランジ部24の外端面と弁ハウジング19のフランジ部後端面とを接合させた状態で、カバー16の開口端部が弁ハウジング19のフランジ部にカシメにより結合されることにより、コア14と弁ハウジング19延いてはソレノイド部11とスプール制御弁12とが結合される。カバー16内に収納されたヨーク13とコア14とは、円筒体27により空隙28を確保してカバー16の底部と弁ハウジング19のフランジ部との間で軸方向に固定されている。
弁ハウジング19には、径の異なる第1弁孔41と第2弁孔42とを備えた弁孔18がコア14の貫通孔22と同軸線上に形成されている。弁孔18に摺動可能に嵌合されたスプール弁20には、第2弁孔42より大径の第1弁孔41に嵌合する第1および第2ランド部43,44と、第2弁孔42に嵌合する第3ランド部45が設けられている。第2ランド部44と第3ランド部45は隣接して設けられ、その間に段差部46が形成されている。弁孔18には第1弁孔41と第2弁孔42との間に段差部46と対応して環状溝47が刻設され、環状溝47にフィードバックポート48が開口している。第1および第2ランド部43,44は軸線方向に所定距離へだてて形成され、第1および第2ランド部43,44の間には小径部49が設けられている。第1弁孔41には小径部49に対応して環状溝50が刻設され、環状溝50に出力圧を出力する出力ポート51が開口している。出力ポート51は図略の連通路によりフィードバックポート48に連通されている。第1弁孔41には、第1および第2ランド部43,44の小径部49側の各端部に対応して環状溝52,53が刻設され、環状溝52,53にはリザーバに連通する排出ポート54および作動油が供給される供給ポート55が開口している。第2ランド部44の小径部49側の端部外周面には断面積が漸減する漸減溝60が刻設され、スプール弁20がバネ力に抗して移動されたとき、供給ポート55と出力ポート51との間の流路面積が漸減して閉鎖するようになっている。
弁孔18にはドレンポートが開口するバネ収容穴56が第1弁孔41に続いて設けられ、バネ収容穴56の開口端に螺合されたプラグ57とスプール弁20の端面との間に圧縮スプリング32が介在され、スプール弁20は圧縮スプリング32のバネ力によりプランジャ17に向かって付勢され、スプール弁20の第3ランド部45の端面から突出されたロッド部58でプランジャ17に当接し、プランジャ17とともに移動する。
ヨーク13の貫通穴21に摺動可能に密嵌合されたプランジャ17の前端面とスプール弁20の第3ランド部45との間にはコア14の貫通孔22を含めて中間室59が形成され、ロッド部58は中間室59を通ってプランジャ17と当接している。そして、中間室59の容積がプランジャ17およびスプール弁20の移動に拘わらず変化しないように、スプール弁20のコア14側で第2弁孔42と密嵌合する第3ランド部45の径とプランジャ17の径とは等しくなされている。
次に、上記第1の実施形態の作動について説明する。コイル29が非通電状態においては、プランジャ17およびスプール弁20はプランジャ17がカバー16の底面に当接するまで圧縮スプリング32のバネ力により押圧されている。このとき、出力ポート51は排出ポート54との連通が遮断され、供給ポート55と連通されて高圧に保持されている。
コイル29に通電されると、プランジャ17がコア14に吸引されてスプール弁20が圧縮スプリング32のバネ力に抗して移動されることにより、第2ランド部44が環状溝53と協働して供給ポート55と出力ポート51との間の流路面積を漸減し、第1ランド部43が環状溝52と協働して出力ポート51と排出ポートとの間の流路面積を増大する。これにより、出力ポート51から送出される出力圧は、スプール弁20の移動に応じて減圧される。この出力圧はフィードバックポート48を介して環状溝47に導入され段差部46に作用して、第2ランド部44と第3ランド部45との面積差を乗じたフィードバック力を圧縮スプリング32のバネ力と反対方向にスプール弁20に作用させる。コイル29に通電される電流値に応じてコア14がプランジャ17を吸引する吸引力に、このフィードバック力を加算した力が圧縮スプリング32のバネ力とバランスする位置にスプール弁20が保持されることにより、出力圧はコイル29に通電される電流値に応じて減少する圧力に制御される。
プランジャ17の後端面とカバー16の底面との間に形成された後端室35および呼吸通路36内には、電磁弁10の組付け時に作動油が充填されている。そして、後端室35の容積がプランジャ17の移動により変化すると、呼吸通路36に保持された作動油が後端室に出入りする。このとき、呼吸通路36の容積はプランジャ17の移動による後端室35の容積変化量より大きくなされているので、異物が混入した作動油が外部から後端室35に流入することがない。
呼吸通路36は、コイル29を樹脂部30で被覆してコイル体15を成形するときに、樹脂部30の外周面33に同時に成形された螺旋凹溝38の外周をカバー16の円筒状内周面で覆って形成されているので、その容積がプランジャ17の移動による後端室35の容積変化量より十分大きくなる長さに低コストで形成することができる。このように呼吸通路36が長いことと、作動油の流出にともなう後端室35の負圧化とが相俟って、後端室35に充填された作動油が外部に流出することは確実に防止できる。
さらに、呼吸通路36はコイル体15の樹脂で成形された外周面33に螺旋状に少なくとも1周成形された螺旋凹溝38とカバー16の円筒状内周面とにより形成されているので、特に電磁弁10を水平状態に配置したとき、作動油が呼吸通路36の下側半周部分に確実に保留され、後端室35は呼吸室に保留された作動油によって外部から確実に遮断される。
スプール弁20のコア14側で第2弁孔42と密嵌合する第3ランド部45の径とプランジャ17の径とが等しいので、プランジャ17とスプール弁20との間に形成された中間室59の容積は、プランジャ17およびスプール弁20の移動に拘わらず変化しない。これにより、中間室59を外部と連通する必要がなくなり、中間室に外部から異物が侵入することを防止できる。
上記第1の実施形態では、プランジャ17をヨーク13の貫通孔21に密嵌合し、後端室35と中間室59とを分離しているが、図2に示す第2の実施形態では、プランジャ17の外周面に連通溝61を軸線方向に刻設して後端室35と中間室59とを連通している。そして、中間室59が後端室35と連通するプランジャ側室62とスプール弁20の端面が露出するスプール弁側室63とにダイヤフラム64により液密的に分離されている。ダイヤフラム64の外周はコア67のフランジ部端面と弁ハウジング19のフランジ部端面との間に挟持され、内周はスプール弁20のロッド部58に固定されている。
後端室35、プランジャ側室62および呼吸通路36内には、電磁弁10の組付け時に作動油が充填されている。そして、連通溝61により連通された後端室35とプランジャ側室62との容積がプランジャ17およびダイヤフラム64の移動により変化すると、呼吸通路36に保持された作動油が後端室35およびプランジャ側室62に出入りする。このとき、呼吸通路36の容積はプランジャ17およびダイヤフラム64の移動による後端室35とプランジャ側室62との容積変化量より大きくなされているので、異物が混入した作動油が外部から後端室35およびプランジャ側室62に流入することがない。スプール弁20およびダイヤフラム64の移動によるスプール弁側室63の容積変化はドレンポート65からの呼吸作用により吸収されている。
なお、第2の実施形態では、ヨーク66およびコア67は一体的に形成され、ヨーク66およびコア67の円筒部68,69の対向する先端は磁気抵抗部70により連結されている。カバー71の円筒部内周には、底部から順に厚肉部72、中肉部73、薄肉部74が形成され、厚肉部72はヨーク66の円筒部68の後端部に嵌合し、中肉部73はコイル体15の外周面33と嵌合し、薄肉部74はコア67のフランジ部75と嵌合している。コア67のフランジ部75の前端面と弁ハウジング19のフランジ部後端面とを接合させるとともに、カバー71の中肉部73の端面をフランジ部75の後端面に当接させた状態で、薄肉部74が弁ハウジング19のフランジ部にカシメにより結合されることにより、コア67と弁ハウジング19延いてはソレノイド部11とスプール制御弁12とが結合される。
呼吸通路36は、螺旋凹溝38が成形されたコイル体15の樹脂部30の外周面33にカバー71の中肉部73の円筒状内周面が嵌合して形成されている。螺旋凹溝38の一端は、コイル体15の後端面とカバー71の厚肉部72の端面との間およびヨーク66の円筒部68の後端部に半径方向に刻設されたヨーク溝76を介して後端室35に連通し、他端はカバー71のコア67側端部に形成された切欠き部37と整合して外部に連通している。他の構成および作動は第1の実施形態と同様であるので、図2において対応する構成部品に同一の参照番号を付して説明を省略する。
上記実施の形態では、コイル体15の樹脂で成形された外周面33に螺旋凹溝38を少なくとも1周成形しているが、コイル体15の外周面33に環状の凹溝を少なくとも1周成形し、この環状凹溝に連続して外周面33に成形された凹溝の一端をヨーク13のヨーク溝36と整合させ、他端をカバー16の切欠き部37と整合させるようにしてもよい。また、コイル体15の外周面33に矩形状の凹部を成形し、この凹部に連続して外周面33に成形された凹溝の一端をヨーク13のヨーク溝36と整合させ、他端をカバー16の切欠き部37と整合させるようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、スプール弁20の小径の第3ランド部45側にソレノイド弁10を配置しているが、大径の第1ランド部43側にソレノイド弁10を配置し、第3ランド部45の端面に圧縮スプリング32を当接させるようにしてもよい。このようにすると、コイルに非通電状態において、出力ポートは供給ポートとの連通が遮断され、排出ポートと連通されて圧力0に保持される。コイルに通電されると、供給ポートと出力ポートとの間の流路面積が漸増し、出力ポートと排出ポートとの間の流路面積が漸減するので、出力圧はスプール弁の移動に応じて増圧される。コイルに通電される電流値に応じてコアがプランジャを吸引する吸引力が、圧縮スプリングのバネ力にフィードバック力を加算した力とバランスする位置にスプール弁が保持される。
第1の実施形態に係る電磁弁の縦断面図。 第2の実施形態に係る電磁弁の縦断面図。
符号の説明
10…電磁弁、11…ソレノイド部、12…スプール制御弁、13,66…ヨーク、14,67…コア、15…コイル体、16,71…カバー、17…プランジャ、18…弁孔、19…弁ハウジング、20…スプール弁、21,22…貫通孔、23,24,68,69…円筒部、25,26,75…フランジ部、28…空隙、29…コイル、30…樹脂部、31…連結部、32…圧縮スプリング、33…外周面、34…底面、35…後端室、36…呼吸通路、37…切欠き部、38…螺旋凹溝、39,76…ヨーク溝、40…コネクタ、41,42…第1、第2弁孔、43,44,45…第1,第2、第3ランド部、46…段差部、47,50,52,53…環状溝、48…フィードバックポート、49…小径部、51…出力ポート、54…排出ポート、55…供給ポート、56…バネ収容穴、59…中間室、61…連通溝、62…プランジャ側室、63…スプール弁側室、64…ダイヤフラム、70…磁気抵抗部。

Claims (5)

  1. 同軸線上に直列に配置され軸線上に貫通穴が夫々穿設されたヨークおよびコアと、該ヨークおよびコアの円筒部に嵌合されコイルを樹脂部で被覆したコイル体と、該コイル体の樹脂で成形された外周面に嵌合するとともに前記ヨークおよびコアとともにソレノイドの固定子を構成するカバーと、前記ヨークの貫通穴に嵌合して電磁力により移動され後端面が前記カバーの底面と対向するプランジャと、前記コアに接合され前記貫通穴と同軸線上に弁孔が穿設された弁ハウジングと、前記弁孔に摺動可能に嵌合されてバネ力により前記プランジャに当接されプランジャとともに移動して弁孔に開口する各ポート間の流路面積を制御するスプール弁とを備え、前記プランジャの後端面と前記カバーの底面との間に形成され作動油が充填された後端室が、前記カバーの円筒状内周面と前記コイル体との間に形成された呼吸通路を介して前記カバーの前記コア側端部に形成された切欠き部から外部に連通する電磁弁において、前記呼吸通路が、前記コイル体の樹脂で成形された外周面に成形された凹溝と、前記コイル体の外周面に嵌合された前記カバーの円筒状内周面とにより形成され、前記呼吸通路の容積が前記プランジャの移動による前記後端室の容積変化量より大きいことを特徴とする電磁弁。
  2. 請求項1において、前記プランジャが前記ヨークの貫通穴に摺動可能に密嵌合され、前記プランジャと前記スプール弁との間に形成される中間室の容積が前記プランジャおよびスプール弁の移動に拘わらず変化しないように、前記スプール弁の前記コア側で前記弁孔と密嵌合する部分の径と前記プランジャの径とが等しいことを特徴とする電磁弁。
  3. 請求項1において、前記プランジャと前記スプール弁との間に形成された中間室が前記後端室と連通され、該中間室が外周を前記ハウジング側に固定され、内周を前記スプール弁側に固定されたダイヤフラムにより液密的に分離されたことを特徴とする電磁弁。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記凹溝が前記コイル体の樹脂で成形された外周面に螺旋状に少なくとも1周成形されたことを特徴とする電磁弁。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、前記切欠き部は、前記コイルにコネクタをリード線で接続するために前記カバーの端部に形成された切欠き部であることを特徴とする電磁弁。
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