JP2006080323A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遮光効果が高く信頼性の向上した半導体装置であり、さらには、半導体装置の微細化を図ることができる半導体装置を提供する。
【解決手段】 本発明の半導体装置は、被遮光領域10Aを有する半導体層10と、
前記被遮光領域10Aの前記半導体層10に設けられた半導体素子100、120と、
前記半導体素子100、120の上方に設けられた第1層間絶縁層40と、
前記第1層間絶縁層の上方に設けられ、複数の第1遮光層44と、
少なくとも第1遮光層44の上方に設けられた第2層間絶縁層50と、
前記第2層間絶縁層50の上方に設けられ、所定のパターンの第2遮光層54と、を含み、
前記第2遮光層54は、少なくとも隣り合う前記第1遮光層44同士の間に位置するようなパターンを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光をうけることにより、特性が変動しうる半導体素子を含む半導体装置に関する。
光をうけることにより、その特性が変動しうる半導体素子として、MOSトランジスタや、フローティングゲート電極を有する不揮発性メモリなどが挙げられる。これらの半導体素子は、特に、ベアチップなどのCOG実装法などにより実装される場合、光があたってしまい、MOSトランジスタであればオンオフ特性の変動や、また不揮発性メモリであれば、フローティングゲート電極に注入された電子が抜けてしまうことがある。このような半導体素子の特性の変動を防ぐために、これらのデバイスが設けられている領域の上方には、光が照射されることを防ぐための遮光層が設けられている。
遮光層を用いた技術として、特開平11−288934号公報が挙げられる。この特開平11−288934号公報には、半導体素子を覆う遮光層が異なるレベルに設けられており、この2つの遮光層は、コンタクト層により接続されている。
特開平11−288934号公報
しかし、遮光効果を高めるためには、光をうけることから保護したい領域の上方にのみ遮光層を設けるだけでは充分に遮光することができず、その外延をも広く覆うように形成する必要がある。そのため、遮光層の面積を縮小することができず、ひいては、半導体装置の縮小化の妨げになることがある。また、保護したい領域の面積が大きい場合、デザインルールの都合上、単層の遮光層のみでは覆いきれないことがある。
本発明の目的は、遮光効果が高く信頼性の向上した半導体装置であり、さらには、半導体装置の微細化を図ることができる半導体装置を提供することにある。
本発明の半導体装置は、被遮光領域を有する半導体層と、
前記被遮光領域の前記半導体層に設けられた半導体素子と、
前記半導体素子の上方に設けられた第1層間絶縁層と、
前記第1層間絶縁層の上方に設けられた複数の第1遮光層と、
少なくとも第1遮光層の上方に設けられた第2層間絶縁層と、
前記第2層間絶縁層の上方に設けられた第2遮光層と、を含み、
前記第2遮光層は、少なくとも隣り合う前記第1遮光層同士の間に設けられるよう所定のパターンを有している。
本発明の半導体装置によれば、半導体素子は、その上方に設けられた第1遮光層と、第1遮光層とは異なるレベルに設けられた第2遮光層とにより覆われている。そのため、半導体素子が光に暴露されることがなく、特性の変動などを起こさず、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。特に、遮光したい面積が大きい場合には、一層の金属層で覆えないことがある。しかし、本発明の半導体装置によれば、異なるレベルの金属層を複数層用いて、交互に配置することで、遮光領域が大きい場合においても覆うことができ、信頼性が向上した半導体装置を提供することができるのである。
本発明の半導体装置は、さらに、下記の態様をとることができる。
本発明の半導体装置において、前記被遮光領域は、第1金属層および前第2遮光層の少なくともいずれか一方に覆われていることができる。
この態様によれば、被遮光領域は、第1遮光層および第2遮光層の少なくともいずれか一方には覆われており、光を受けることにより特性が変動しうる半導体素子に光をあたることを抑制することができる。
本発明の半導体装置において、前記第2遮光層は、少なくとも前記第1遮光層の反転形状を含むパターンを有することができる。
この態様によれば、被遮光領域は、第1遮光層および第2遮光層の少なくともいずれか一方には覆われることとなり、光を受けることを抑制することができる。
本発明の半導体装置において、前記第1遮光層および前記第2遮光層の少なくとも一方は、前記被遮光領域内においてデザインルールが許容する最大寸法を有することができる。
なお、このとき最大寸法を有するとは、第1遮光層の全体が最大寸法を有している場合の他、局所的に最大寸法を有する場合も含む。
本発明の半導体装置において、前記第2遮光層は、前記第1遮光層と部分的に重なって設けられることができる。
この態様によれば、被遮光領域の上方において、第2遮光層と第1遮光層とが、部分的に重なることで、遮光効果をより高めることができる。
本発明の半導体装置において、前記第1遮光層は、配線層であることができる。
本発明の半導体装置において、前記第2遮光層は、配線層であることができる。
本発明の半導体装置において、さらに、前記第1遮光層と前記第2遮光層とを接続するビア層が設けられていることができる。
この態様によれば、第1遮光層と第2遮光層とを接続するビア層が、横方向からの光の進入を防ぐことができ、遮光効果をより向上させることができる。その結果、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
本発明の半導体装置において、前記ビア層は、前記第1遮光層と前記第2遮光層とが重なっている部分に設けられていることができる。
本発明の半導体装置において、さらに、前記半導体素子と前記第1層間絶縁層との間に設けられた第3層間絶縁層と、
前記第3層間絶縁層の上に設けられた配線層と、を含み、
前記配線層は、前記被遮光領域内においてデザインルールが許容する最大寸法を有することができる。
本発明の半導体装置において、被遮光領域を有する半導体層と、
前記被遮光領域の前記半導体層に設けられた半導体素子と、
前記半導体素子の上方に設けられた第1層間絶縁層と、
前記第1層間絶縁層の上方に設けられた第1遮光層と、を含み、
前記第1遮光層は、前記遮光領域内においてデザインルールが許容する最大寸法を有することができる。
本発明の半導体装置において、前記被遮光領域の外側に、遮光領域を有し、
前記遮光領域において、
前記半導体層の上方に設けられた前記第1層間絶縁層と、
前記第1層間絶縁層の上の第1金属層と、
前記半導体層と前記第1金属層との間に設けられたコンタクト層と、
少なくとも前記第1金属層の上方に設けられた第2層間絶縁層と、
前記第2層間絶縁層の上方に設けられた第2金属層と、
前記第1金属層と、前記第2金属層とを接続するビア層と、
を含むことができる。
本発明の半導体装置によれば、被遮光領域の外側の遮光領域に複数のビア層およびコンタクト層が設けられていることで、横方向からの光の進入を抑制する効果を高めることができる。
本発明の半導体装置において、前記遮光領域は、前記被遮光領域を囲むように設けられていることができる。
本発明の半導体装置において、前記ビア層は、前記遮光領域において、穴状でなく、互いにつながった溝に導電層を埋め込んで形成されていることができる。
本発明の半導体装置において、前記コンタクト層は、前記遮光領域において、穴状でなく互いにつながった溝に導電層を埋め込んで形成されていることができる。
この態様によれば、被遮光領域の側面は、コンタクト層およびビア層により覆われていることになり、遮光効果をさらに高めることができる。
本発明の半導体装置において、前記ビア層は、前記遮光領域において、千鳥状に配置されていることができる。
本発明の半導体装置において、前記コンタクト層は、前記遮光領域において、千鳥状に配置されていることができる。
この態様によれば、被遮光領域の側面は、コンタクト層およびビア層の少なくともいずれか一方に覆われていることになり、遮光効果をさらに高めることができる。
本発明の半導体装置において、前記不揮発性メモリは、一層ゲート型の不揮発性メモリであることができる。
この態様によれば、電荷保持特性の向上した不揮発性メモリを有する半導体装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
1.第1の実施の形態
第1の実施の形態の半導体装置について、図1(A)、図1(B)を参照しつつ説明する。図1(A)は、本実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図であり、図1(B)は、図1(A)に示す半導体装置の被遮光領域10Aを示す平面図である。
図1に示すように、本実施の形態の半導体装置は、MOSトランジスタ100などの半導体素子が形成される被遮光領域10Aを有する。被遮光領域10Aには、MOSトランジスタを構成する要素の全てが含まれている必要はなく、MOSトランジスタ100を構成する要素のうち、光を受けることにより、MOSトランジスタ100の特性の変動に影響を与える箇所(たとえば、ゲート電極)が少なくとも含まれていればよい。
MOSトランジスタ100は、半導体層10の上に設けられたゲート絶縁層110、ゲート絶縁層110の上に設けられたゲート電極112と、ゲート電極112の側面に設けられたサイドウォール絶縁層114と、半導体層10に設けられた不純物領域116と、を有する。この不純物領域116は、MOSトランジスタ100のソース領域またはドレイン領域となる。
MOSトランジスタ100は、層間絶縁層20に覆われ、この層間絶縁層20の上に、層間絶縁層30、40、50、60が順次設けられている。層間絶縁層20、30、40、50、60としては、公知の酸化膜や窒化膜などの絶縁膜を用いることができる。そして、層間絶縁層40と、層間絶縁層50との間に、複数の遮光層44が、層間絶縁層50と層間絶縁層60との間には、複数の遮光層54が設けられている。遮光層44と、遮光層54とは、異なるレベルの層間絶縁層40、50の上に設けられている。遮光層54は、少なくとも遮光層44の相互間に位置するように設けられている。本実施の形態の半導体装置では、遮光層54が遮光層44の相互間に位置し、さらに、遮光層44と、遮光層54とが部分的に重なるようなパターンを有している。すなわち、遮光層54は、遮光層44の反転形状を少なくとも含むパターンを有することとなる。
図1(B)に示すように、本実施の形態の半導体装置では、被遮光領域10Aは、遮光層44および遮光層54の少なくともいずれか一方により覆われている。
本実施の形態の半導体装置によれば、半導体素子であるMOSトランジスタ100は、その上方に設けられた第1遮光層44と、第1遮光層44とは異なるレベルに設けられた第2遮光層54とにより、相互に補完しあって被遮光領域10A全体を覆っている。そのため、半導体素子が光に暴露されることなく、特性の変動などを起こさず、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。特に、遮光したい面積が大きい場合には、一層の金属層で覆えないことがある。しかし、本実施の形態の半導体装置によれば、異なるレベルの遮光層44、54を用いて、平面視したときに交互に配置することで、被遮光領域10Aが大きい場合においてもその全面を覆うことができ、信頼性が向上した半導体装置を提供することができるのである。
2.第2の実施の形態
次に、第2の実施の形態にかかる半導体装置について説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態の半導体装置に、遮光層44と遮光層54とを接続するビア層を設けた例である。図2(A)は、本実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図であり、図2(B)は、図2(A)に示す半導体装置の平面図である。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同様の点については、詳細な説明を省略することがある。
図2(A)に示すように、本実施の形態の半導体装置は、MOSトランジスタが形成された被遮光領域10Aを有する。MOSトランジスタ100については、第1の実施の形態と同様である。MOSトランジスタ100の上方には、層間絶縁層20、30、40、50、60が順次設けられ、層間絶縁層40の上には、複数の遮光層44が、層間絶縁層50の上には、遮光層54が設けられている。遮光層44と遮光層54との位置関係は、第1の実施の形態と同様である。
遮光層44と、遮光層54とは、層間絶縁層50に設けられたビア層52により接続されている。ビア層52は、遮光層44と遮光層54とが重なっている位置に設けられている。このビア層52は、層間絶縁層50にビアホールを形成して導電層で埋め込んで形成されるものである。本実施の形態の半導体装置では、図2(A)および図2(B)に示すように、遮光層44と遮光層54とが重なっている箇所の全てに設けられている。
本実施の形態の半導体装置によれば、遮光層44と遮光層54との間にビア層52が設けられているために、上方向からの光の進入に加えて、横方向からの光の進入を防ぐことができる。その結果、遮光効果をより高めることができ、信頼性の向上した半導体装置を提供することができる。
3.第3の実施の形態
次に、第3の実施の形態の半導体装置について説明する。図3(A)は、本実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図である。あり、図3(A)は、図3(B)のI−I線に沿った断面図である。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同様の点については、詳細な説明を省略することがある。
図3(A)および図3(B)に示すように、本実施の形態の半導体装置は、MOSトランジスタ100などの半導体素子が設けられた被遮光領域10Aと、被遮光領域10Aの外側に設けられた遮光領域10Bとを有する。
被遮光領域10Aでは、半導体層10の上にMOSトランジスタ100が設けられる。MOSトランジスタ100については、第1の実施の形態と同様である。MOSトランジスタ100の上には、層間絶縁層20が設けられている。層間絶縁層20の上に、配線層24が設けられている。層間絶縁層20には、コンタクト層22が設けられ、このコンタクト層22は、配線層24と、MOSトランジスタ100の不純物領域116とを電気的に接続している。配線層24は、遮光層としての役割を持たせる目的で、被遮光領域10A内において、デザインルールにより許容される範囲内で大きな面積を有するようにパターニングされている。配線層24を覆うように層間絶縁層30が設けられ、この層間絶縁層30の上にも、配線層34が設けられている。配線層34は、配線層24と同様に、遮光層としての役割を持たせる目的を果たすようにパターニングされており、少なくとも被遮光領域10Aのうち配線層24に覆われていない箇所を覆うパターンを有している。
遮光領域10Bでは、半導体層10の上に、複数の層間絶縁層20、30、40、50、60が順次設けられている。層間絶縁層20、30、40、50、の上に、それぞれ、所定のパターンを有する金属層28、38、48、58が設けられている。各金属層28、38、48、58は、被遮光領域10Aにおいて、同一の層間絶縁層の上にある配線層あるいは遮光層と、同一の工程で形成されたものである。
遮光領域10Bでは、半導体層10と金属層28との間はコンタクト層26により接続され、金属層28、38の相互間、金属層38、48の相互間、金属層48、58の相互間は、それぞれ、ビア層36、46、56により接続されている。
本実施の形態の半導体装置では、図3(B)に示すように、遮光領域10Bにおいて、コンタクト層26およびビア層36、46、56は、一列に形成されている場合を例として説明したが、これに限定されることはなく、たとえば、複数列に配置され、千鳥状に配置されていてもよい。
本実施の形態の半導体装置によれば、被遮光領域10Aの上方は、配線層24、34に覆われており、上方向からの光の進入を抑制することができる。さらに、被遮光領域10Aが遮光領域10Bに設けられたビア層36、46、56およびコンタクト層26に囲まれていることにより、横方向からの光の進入をも抑制することができる。その結果、光が照射されてその特性が変動しうる半導体素子などにおいて、そのような問題を回避することができ、信頼性の向上した半導体装置を提供することができる。
4.第4の実施の形態
次に、第4の実施の形態について、図4〜9を参照しながら説明する。第4の実施の形態は、被遮光領域10Aに不揮発性メモリセル(以下、「メモリセル」という)のセルアレイが形成されている場合である。図4、5は、本実施の形態の半導体装置において、被遮光領域10Aに設けられる半導体素子であるメモリセルを示す図である。以下の説明では、まず、被遮光領域10Aに設けられるメモリセル120について説明し、その後、遮光構造について説明する。
本実施の形態の半導体装置に含まれるメモリセル120は、コントロールゲートが半導体層10内のN型の不純物領域であり、フローティングゲート電極が、一層のポリシリコン層などの導電層からなる(以下、「一層ゲート型の不揮発性記憶装置」ということもある)。図4は、メモリセルを示す斜視図であり、図5(A)は、図4のI−I線に沿った断面図であり、図5(B)は、図4のII−IIに沿った断面図であり、図5(C)は、図4のIII―III線に沿った断面図である。
図4に示すように、本実施の形態におけるメモリセル120は、P型の半導体層10に設けられている。半導体層10は、素子分離絶縁層12により、第1領域10Xと、第2領域10Yと、第3領域10Zとに分離画定されている。第1領域10Xおよび第2領域10Yは、P型のウエル14に設けられている。第3領域10Zは、N型のウエル16に設けられている。第1領域10Xはコントロールゲート部であり、第2領域10Yは書き込み部であり、第3領域10Zは消去部である。
第1領域10X〜第3領域10Zの半導体層10の上には、絶縁層124が設けられている。絶縁層124の上には、第1〜第3領域10X〜Zにわたって設けられたフローティングゲート電極126が設けられている。
次に、各領域の断面構造について説明する。図5(A)に示すように、第1領域10Xでは、ウエル14の上に設けられた絶縁層124と、絶縁層124の上に設けられたフローティングゲート電極126と、フローティングゲート電極126下の半導体10に設けられたN型の不純物領域134と、不純物領域134に隣接して設けられたN型の不純物領域128と、を有する。N型の不純物領域134は、コントロールゲートの役割を果たし、不純物領域128は、コントロールゲート線と電気的に接続され、コントロールゲートに電圧を印加するためのコンタクト部となる。
図5(B)に示すように、第2領域10Yには、メモリセル120に書き込みを行うためにNチャネル型MOSトランジスタ100Bが設けられている。Nチャネル型トランジスタ100Bは、ウエル14の上に設けられた絶縁層124と、絶縁層124の上に設けられたフローティングゲート電極126と、半導体層10に設けられた不純物領域130と、を有する。不純物領域130は、ソース領域またはドレイン領域となる。
図5(C)に示すように、第3領域10Zには、Pチャネル型トランジスタ100Cが設けられている。Pチャネル型トランジスタ100Cは、N型のウエル16の上に設けられた絶縁層124と、絶縁層124の上に設けられたフローティングゲート電極126と、N型のウエル16に設けられた不純物領域132とを有する。不純物領域132は、ソース領域またはドレイン領域となる。
このメモリセル120が複数配置されて、メモリセルアレイが形成される。図6,7は、メモリセルアレイの一部を示す平面図である。なお、図6,7では、メモリセルの構成要素のうちフローティングゲート電極126の形状のみを示し、下にある層は点線により、上にある層は実線により示すものとする。
本実施の形態の半導体装置では、被遮光領域10Aの上方において、金属層が4層積層されており、それらの4層の金属層が、遮光の役割を果たしている。以下の説明では、下層の金属層から順次説明する。
まず、1層目と2層目の金属層について説明する。図6に示すように、被遮光領域10Aには、複数のメモリセル120が鏡面配置により配置されている。1層目の金属層は、配線層24であり、配線層24は、被遮光領域10A内において、デザインルールにより許容される最大寸法のパターンを有している。2層目の金属層は、配線層34であり、少なくとも、配線層24に覆われていないフローティングゲート電極126を覆うパターンを有する。配線層24と同様にデザインルールに許容される範囲内の最大寸法を有していてもよい。このような構成をとることで、被遮光領域10A内において、フローティングゲート電極126は、配線層24および配線層34の少なくともいずれか一方に覆われることができる。
次に、図7を参照しつつ、さらに、上層の第3、4層目の金属層について説明する。なお、図7では、配線層層24、34は図示しないものとする。被遮光領域10Aにおいて、第3層目の金属層は、配線層44であり所定のパターンを有し、複数の配線層44が、一定の間隔をおいて設けられている。配線層44の上には、第4層目の金属層である配線層54が設けられている。配線層54は、少なくとも隣り合う配線層層44同士の間に設けられている。本実施の形態では、配線層54が、隣り合う配線層44同士の間に設けられているのみではなく、部分的に重なるようなパターンを有する。
さらに、配線層24、34、44、54の位置関係について、図8の断面図を参照しつつ説明する。図8は、図6,7のI−I線に沿った断面図である。図8に示すように、素子分離絶縁層12に画定された領域に、メモリセル120が設けられている。不揮発性メモリ120の上方に、層間絶縁層20、30、40、50、60が順次設けられている。層間絶縁層20、30、40、50の上に、それぞれ配線層24、34、44、54が設けられている。配線層24は、上述したように、被遮光領域10Aにおいて、デザインルールにより許容される最大寸法内のパターンを有している。配線層34は、少なくとも被遮光領域10Aにおいて、配線層24に覆われていない領域を覆うパターンを有している。配線層44は、一定の間隔をおいて複数設けられ、その上に設けられた配線層54は、少なくとも隣り合う配線層44の相互間の間には位置するように設けられている。
配線層44と54とは、層間絶縁層50に設けられたビア層52により接続されている。ビア層52は、配線層44と54との重なり部分の全てに設けられている。
次に、被遮光領域10Aの外側に設けられる遮光領域10Bについて説明する。図6〜8ではメモリセルアレイの一部を図示しただけであるため、遮光領域10Bの一部が図示されているが、第3の実施の形態で述べたように、被遮光領域10Aは、遮光領域10Bにより囲まれている(図3(B)参照)。
図8に示すように、遮光領域10Bでは、半導体層10の上に層間絶縁層20、30、40、50、60が順次設けられている。層間絶縁層20、30、40、50の上には、それぞれ、所定のパターンを有する金属層28、38、48、58が設けられている。金属層28、38、48、58は、被遮光領域10Aにおいて同一の層間絶縁層の上に設けられた配線層と同一の工程で形成されたものである。なお、本実施の形態では、同一の金属層であっても、被遮光領域10Aに位置する部分と、遮光領域10Bに位置する部分とで異なる符号を付して説明している。たとえば、図8に示すように、配線層54と金属層58とは連続した層であるが、位置する箇所によって、異なる符号を付している。金属層28と半導体層10との間は、コンタクト層26により接続され、金属層28、38の相互間、金属層38、48の相互間、金属層48、58の相互間には、それぞれビア層36、46、56が設けられている。
また、図9に示すように、遮光領域10Bのコンタクト層26およびビア層36、46、56は、複数列に配列され、千鳥状に配置されていてもよい。また、リング状になっていてもよい。
本実施の形態の半導体装置の利点を以下に述べる。
(1)本実施の形態の半導体装置では、配線層24および配線層34のパターンを制御することで、被遮光領域10Aであるメモリセルアレイの全面が覆われている。本実施の形態の被遮光領域10Aに設けられた一層ゲート型の不揮発性メモリは、容量比を取るために、コントロールゲート部(第1領域)のフローティングゲート電極の面積と、書き込みおよび消去領域(第2および第3領域)のフローティングゲート電極の面積との差が大きくなるようなパターンを有している。そのため、フローティングゲート電極126には、局所的に幅や長さが小さい箇所あるいは大きい箇所がある。このような場合に、単に許容されるデザインルールの範囲で配線層のパターンを大きくしたとしても、フローティングゲート電極126の全体を覆うことができないことがある。しかし、本実施の形態では、異なるレベルの配線層24、34のパターンを制御することで、不均一な形状を有するフローティングゲート電極126の全面を覆うことができる。その結果、電荷保持特性が向上し、信頼性の向上した半導体装置を提供することができる。
(2)次に、配線層34のさらに上方に異なるレベルに金属層44、54が設けられていることの利点について説明する。メモリセルアレイのような大面積を要する領域を1層の金属層で覆う場合には、エッチングの際に均一なエッチングができず、困難なことがある。また、下層の配線層24、34ではデザインルールの制限を受け、メモリセルアレイを覆いきれないことがある。本実施の形態のように、金属層44、54を用いることで、被遮光領域10Aの全面を覆うことができる。その結果、遮光効果をより向上させることができ、信頼性の向上した半導体装置を提供することができる。
(3)次に、金属層44、54間をビア層52で接続する態様の利点について述べる。この態様によれば、横方向からの光の進入を抑制することができ、より遮光効果の向上した半導体装置を提供することができる。上方に設ける遮光層のみで、横方向に対して遮光効果を得たい場合には、上方に設ける遮光層の全体の大きさを被遮光領域より大きくしなくてはならないため、半導体装置の微細化を充分に図れないことがある。しかし、この態様によれば、遮光層44と、54との間にビア層52を設けることで、被遮光領域10Aの大きさより延在させる面積を小さくしても、同様の遮光効果が得られる。つまり、微細化を図りつつ信頼性の向上した半導体装置を提供することができる。
(4)次に、被遮光領域10Aの外側に遮光領域10Bを設ける利点について説明する。遮光領域10Bには、ビア層26およびコンタクト層36、46、56が設けられていることにより、横方向からの光の進入の抑制力を高めることができる。その結果、より信頼性の向上した半導体装置を提供することができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されることなく、本発明の要旨の範囲内で変形が可能である。たとえば、第1の実施の形態では、遮光領域に、MOSトランジスタが設けられている場合を示したが、これに限定されることはない。遮光領域に、スタックゲート型の不揮発性メモリセルや、単層ゲート型の不揮発性メモリなどが設けられていてもよい。この場合は、少なくともフローティングゲート電極が、遮光層に覆われる構造をとればよい。また、第1の実施の形態では、2種の異なるレベルに設けられた遮光層を例示したが、これに限定されず、3種以上の層で、平面視したときに交互に設けられた構造を実現してもよい。また、上述の実施の形態では、遮光領域10Bに穴状のビア層およびコンタクト層が設けられている場合を示したが、これに限定されることはない。たとえば、遮光領域10Aを囲むようにリング状の溝を設けて、この溝に導電層を埋め込んで形成されたビア層およびコンタクト層であってもよい。
図1(A)は、第1の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図であり、図1(B)は、その平面図。 図2(A)は、第2の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図であり、図2(B)は、その平面図。 図3(A)は、第3の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図であり、図3(B)は、その平面図。 第4の実施の形態にかかる半導体装置の被遮光領域に設けられるメモリセルを模式的に示す斜視図。 第4の実施の形態にかかる半導体装置の被遮光領域に設けられるメモリセルを模式的に示す断面図。 第4の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す平面図。 第4の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す平面図。 第4の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。 第4の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す平面図。
符号の説明
10 半導体層、 10A 被遮光領域、 10B 遮光領域、 12 素子分離絶縁層、 20、30、40、50、60 層間絶縁層、 22、26 コンタクト層、 32、36、46、52、56 ビア層、 24、34、44、54 配線層、 28、38、48、58 金属層 100 MOSトランジスタ、 110、124 ゲート絶縁層、 112 ゲート電極、 114 サイドウォール絶縁層、 116 不純物領域、 120 メモリセル、 122 N型ウェル領域、 126 フローティングゲート電極、 128、130 N型不純物領域 、 132 P型不純物領域、 134 フローティングゲート電極下N型不純物領域

Claims (18)

  1. 被遮光領域を有する半導体層と、
    前記被遮光領域の前記半導体層に設けられた半導体素子と、
    前記半導体素子の上方に設けられた第1層間絶縁層と、
    前記第1層間絶縁層の上方に設けられた複数の第1遮光層と、
    少なくとも第1遮光層の上方に設けられた第2層間絶縁層と、
    前記第2層間絶縁層の上方に設けられた第2遮光層と、を含み、
    前記第2遮光層は、少なくとも隣り合う前記第1遮光層同士の間に設けられるよう所定のパターンを有している、半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記被遮光領域は、前記第1遮光層および前第2遮光層の少なくともいずれか一方に覆われている、半導体装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第2遮光層は、少なくとも前記第1遮光層の反転形状を含むパターンを有する、半導体装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記第1遮光層および前記第2遮光層の少なくとも一方は、前記被遮光領域内においてデザインルールが許容する最大寸法を有する、半導体装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記第2遮光層は、前記第1遮光層と部分的に重なって設けられる、半導体装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記第1遮光層は、配線層である、半導体装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記第2遮光層は、配線層である、半導体装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、
    さらに、前記第1遮光層と前記第2遮光層とを接続するビア層が設けられている、半導体装置。
  9. 請求項8において、
    前記ビア層は、前記第1遮光層と前記第2遮光層とが重なっている部分に設けられている、半導体装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかにおいて、
    さらに、前記半導体素子と前記第1層間絶縁層との間に設けられた第3層間絶縁層と、
    前記第3層間絶縁層の上に設けられた配線層と、を含み、
    前記配線層は、前記被遮光領域内においてデザインルールが許容する最大寸法を有する、半導体装置。
  11. 被遮光領域を有する半導体層と、
    前記被遮光領域の前記半導体層に設けられた半導体素子と、
    前記半導体素子の上方に設けられた第1層間絶縁層と、
    前記第1層間絶縁層の上方に設けられた第1遮光層と、を含み、
    前記第1遮光層は、前記被遮光領域内においてデザインルールが許容する最大寸法を有する、半導体装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかにおいて、
    前記被遮光領域の外側に、遮光領域を有し、
    前記遮光領域において、
    前記半導体層の上方に設けられた前記第1層間絶縁層と、
    前記第1層間絶縁層の上の第1金属層と、
    前記半導体層と前記第1金属層との間に設けられたコンタクト層と、
    少なくとも前記第1金属層の上方に設けられた第2層間絶縁層と、
    前記第2層間絶縁層の上方に設けられた第2金属層と、
    前記第1金属層と、前記第2金属層とを接続するビア層と、
    を含む、半導体装置。
  13. 請求項12において、
    前記遮光領域は、前記被遮光領域を囲むように設けられている、半導体装置。
  14. 請求項12または13において、
    前記ビア層は、前記遮光領域において、穴状でなく、互いにつながった溝に導電層を埋め込んで形成されている、半導体装置。
  15. 請求項12〜14のいずれかにおいて、
    前記コンタクト層は、前記遮光領域において、穴状でなく互いにつながった溝に導電層を埋め込んで形成されている、半導体装置。
  16. 請求項12または13において、
    前記ビア層は、前記遮光領域において、千鳥状に配置されている、半導体装置。
  17. 請求項12〜14のいずれかにおいて、
    前記コンタクト層は、前記遮光領域において、千鳥状に配置されている、半導体装置。
  18. 請求項1〜17のいずれかにおいて、
    前記不揮発性メモリは、一層ゲート型の不揮発性メモりである、半導体装置。
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