JP2006070026A - 光反応性有機薄膜を形成する新規化合物及び有機薄膜形成体 - Google Patents

光反応性有機薄膜を形成する新規化合物及び有機薄膜形成体 Download PDF

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Abstract

【課題】
光応答性を低下させることなく、成膜性に影響する構造部分や表面物性に影響する部位を柔軟に変換でき、比較的低エネルギーの波長光により表面変換が可能で、かつ、再現性良く基板上に有機薄膜を形成できる化合物、及び、基体表面に該化合物を含有する組成物から形成された有機薄膜を有する有機薄膜形成体を提供する。
【解決手段】
下記式(I)で示される化合物、及び、基体表面に、前記式(I)で示される化合物を含む有機薄膜形成用組成物から形成された有機薄膜を有する有機薄膜形成体。
【化1】
Figure 2006070026

〔式中、Xはヘテロ原子を含有する官能基を表す。Rはハロゲン原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基)等を、nは1〜30の整数を、mは1〜5の整数を、G1は単結合又は炭素数が1〜3の2価の炭化水素基を表し、Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、G2は酸素原子等をそれぞれ表す。〕
【選択図】 なし。

Description

本発明は、エレクトロニクス製品において、パターン形成工程を簡素且つ信頼性を高くするために、光照射によって選択的に表面物性を変換することのできる有機薄膜を形成する化合物、また、該当する物性変化を記憶素子として利用することができる化合物、その製造方法及び表面に、該化合物を含有する有機薄膜が形成されてなる有機薄膜形成体に関する。
エレクトロニクス製品の製造において、パターン形成工程は一般的に煩雑であるが、その工程をより簡便且つ高い信頼性のものにするために、光照射によって選択的に表面物性を変換することができる薄膜(自己組織化有機薄膜)を形成する方法が知られている。
このような自己組織化有機薄膜として、例えば、非特許文献1〜3には、基板上に、アリールシラン化合物又はアラルキルシラン化合物が自己組織化した薄膜が記載されている。これらの文献に記載された有機薄膜は、193nmのレーザー光の照射により、照射部に珪素―炭素結合開裂に伴う親水表面が形成されたり、照射部の酸化反応に伴う変性表面が形成されるものである。また、非特許文献4には、ベンジルフェニルスルフィドが自己組織化した膜に、光照射し、非照射部分の有機分子のみが置換可能になり、所望の場所の表面物性を変えることができることが記載されている。
一方、自己組織化有機薄膜を利用する選択的パターン形成方法もいくつか提案されている。例えば、次のものが挙げられる。
(i)特許文献1には、レジスト表面に吸着させたヘキサメチルジシラザン膜へ電子線を選択的に照射して、照射部分を除去し、その後酸素プラズマ処理することで、除去された部分のレジストのみをエッチングできることが記載されている。
(ii)特許文献2には、光触媒とフッ素を含有する複合層への光照射によって、フッ素含有量が低下することを利用したパターン形成体が開示されている。
(iii)特許文献3には、凹凸の有る下地層と撥水性単分子膜の中間に光分解活性層をいれ、光照射で撥水層を選択的に除去し、撥水部と親水部をパターン形成する方法が開示されている。
(iv)特許文献4には、ポルフィリン−銅錯体の単分子膜に、紫外線を含む放射線や、熱によって部分的に分子の配座が変化することを利用したレジストや記憶素子への適用が、開示されている。
(v)特許文献5には、有機分子膜への200nm以上、380nm以下の紫外線照射によって、有機分子膜の照射部を除去できることが記載されている。
(vi)非特許文献5及び特許文献6、7には、2−ニトロベンジルエステル、エーテル及び、カーボネート類と末端シリル基から成る化合物群が、紫外線照射によって接触角を減らすことができる表面修飾剤として有用である旨開示されている。
(vii)特許文献8には、珪素末端のベンジルフェニルスルホン化合物の自己組織化膜において、紫外線照射によって描いたパターン上にアミン系高分子化合物をグラフトできることが記載されている。
(viii)特許文献9〜11には、光触媒作用を有する下地、もしくはマスク剤と有機薄膜層の組み合わせによってパターン形成を行う方法が記載されている。
(ix)特許文献12には、アリール基と珪素−珪素結合を分子内に有する紫外線で分解できる化合物と、その化合物を含む有機膜に308nmの紫外光でパターン形成を行うことが記載されている。
(x)特許文献13には、水素終端したシリコンウェハー上に不飽和結合を有する有機分子の単分子膜を形成し、これを紫外線でパターニングする方法が記載されている。
(xi)特許文献14には、有機単分子膜を電子線ビームリソグラフィでパターニングする方法が記載されている。
しかしながら、これらの従来技術においては、自己組織化有機薄膜をパターン形成に利用しているものの、例えば、特許文献8の化合物は、その製造方法からその分子構造が限定的であり、非特許文献7に記載されているように、高性能の膜を得るために必要な部分構造に対する多様性に欠けるという問題点がある。また、これら以外のその他の文献に記載されているパターン形成方法においても、高エネルギーの波長光を用いる必要があったり、信頼性を得るために重要な、成膜性を制御するための分子構造や、有機溶剤に対する撥液性の確保等が充分に検討されておらず、高い信頼性や光応答性を実現するためには不十分であった。
Science,252,551(1991) Langmuir,12,1638(1996) Langmuir,15,5279(1999) Langmuir,16,9963(2000) Chem.Lett.,2000,228 J.Am.Chem.Soc.,110,6136(1988) 特開平7−297100号公報 特開2001−109103号公報 特開2001−129474号公報 特開2001−215719号公報 特開2002−23356号公報 特開2002−80481号公報 特開2003−321479号公報 特開2003−301059号公報 特開平11−344804号公報 特開2003−295428号公報 特開2004−13042号公報 特開2003−162058号公報 特開2003−309061号公報 特開2004−119524号公報
本発明は、上記した従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、光応答性を低下させることなく、成膜性に影響する構造部分や表面物性に影響する部位を柔軟に変換でき、比較的低エネルギーの波長光により表面変換が可能で、かつ、再現性良く基板上に有機薄膜を形成できる化合物、及び、基体表面に、前記化合物を含有する組成物から形成された有機薄膜を有する有機薄膜形成体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ベンジルフェニルスルホン化合物に、有機溶剤に高い撥液性を有する置換基、ヘテロ原子を介した連結基と金属表面と相互作用できる官能基を導入した化合物が、比較的低エネルギーの波長光で表面変換が可能であり、再現性良く、基体上に有機薄膜を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明の第1によれば、式(I)
Figure 2006070026
〔式中、Xは、ヘテロ原子を含有する官能基を表す。
Rは、ハロゲン原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基又はC2〜C40ジアルキルアミノ基)を表す。
nは1〜30の整数を表し、mは1〜5の整数を表す。mが2以上のとき、Rは同一でも相異なっていてもよい。
G1は、単結合又は炭素数が1〜3である2価の炭化水素基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。
G2は、酸素原子、硫黄原子又はNr(rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)のいずれかを表す。〕で示される化合物が提供される。
本発明の化合物においては、前記ハロゲン原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基又はC2〜C40ジアルキルアミノ基)中のハロゲン原子数を(N1)、対応する(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基及びC2〜C40ジアルキルアミノ基)中の炭素上の置換可能な全結合数を(N2)としたとき、(N1)/(N2)×100(%)の値が20%以上であるのが好ましい。
本発明の化合物においては、前記Rが、フッ素原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基及びC2〜C40ジアルキルアミノ基)であるのが好ましく、式(A):C(2k+1)−(CH−G3−〔式中、kは、1〜19の整数を表し、lは1〜6の整数を表し、G3は、単結合、酸素原子、硫黄原子、Nr(rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される基、又はカルボニル基を表す。〕で示される基であるのがより好ましい。
本発明の化合物においては、前記Xが、塩素原子若しくはアルコキシ基を有するシリル基、メルカプト基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アシルチオ基、ジスルフィド基、アミノ基又はホスホノ基であるのが好ましい。
本発明の化合物においては、前記Arが、パラフェニレン基、パラビフェニレン基、パラトリフェニレン基又はナフチレン基であるのが好ましい。
本発明の第2によれば、基体表面に、本発明の化合物を含む有機薄膜形成用組成物から形成された有機薄膜を有することを特徴とする有機薄膜形成体が提供される。
本発明によれば、光応答性を落とすことなく、成膜性に影響する構造部分や表面物性に影響する部位を柔軟に変換でき、比較的低エネルギーの波長光により表面変換が可能であり、再現性良く基体表面に有機薄膜を形成できる化合物(I)、及び基板上に本発明の化合物(I)を含有する有機薄膜形成用組成物から形成された有機薄膜を有する有機薄膜形成体が提供される。
得られる有機薄膜は、光が照射されるとその膜物性が変化する性質を有する。例えば、紫外線が照射されると照射部位のみが親液性の膜に変化するので、基体上に本発明の化合物(I)を含有する有機薄膜形成用組成物を使用して有機薄膜を形成した後、所定のパターンを有するマスクを介して紫外線を照射することにより、特定の部位のみを親液性の薄膜に変換することができる。
以下、1)本発明の化合物、及び2)有機薄膜形成体について詳細に説明する。
1)前記式(I)で表される化合物
本発明の化合物は、前記式(I)で表されるものである。
前記式(I)中、Xは、ヘテロ原子を含む官能基を表す。
本発明において、官能基とは、基体表面、好ましくは金属又は金属酸化物表面と相互作用できる基を意味する。またヘテロ原子とは、周期律表(長周期型)の第13〜17族の炭素原子以外の原子をいい、例えば、ホウ素原子、アルミニウム原子、珪素原子、窒素原子、りん原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、塩素原子等が挙げられる。
前記Xとしては、ヘテロ原子を含む官能基であれば特に制限されないが、塩素原子若しくはアルコキシ基を有するシリル基、メルカプト基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アシルチオ基、ジスルフィド基、アミノ基又はホスホノ基が好ましい。
Xの好ましい具体例としては、クロロシリル基、クロロジメチルシリル基、クロロジエチルシリル基、クロロジフェニルシリル基、クロロメチルフェニルシリル基、ジクロロシリル基、ジクロロメチルシリル基、ジクロロエチルシリル基、ジクロロフェニルシリル基、トリクロロシリル基等の塩素原子を有するシリル基;トリメトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジメトキシクロロシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジメトキシフェニルシリル基、トリエトキシシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジエトキシクロロシリル基、ジエトキシエチルシリル基、ジエトキシフェニルシリル基、トリプロポキシシリル基、ジプロポキシメチルシリル基、ジプロポキシクロロシリル基等のアルコキシ基を有するシリル基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、メトキシエチルチオ基、カルボキシエチルチオ基等の置換基を有していてもよいアルキルチオ基;アセチルチオ基、プロピオニルチオ基、ベンゾイルチオ基等のアシルチオ基;ジスルフィド基;アミノ基;−P(=O)(OH)、−P(=O)(OCH、−P(=O)(OC、−P(=O)(OC、−P(=O)(OC、−P(=O)(OPh)等のホスホノ基;等が挙げられる。
Rは、ハロゲン原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基又はC2〜C40ジアルキルアミノ基)を表す。
本発明化合物においては、前記Rが、有機溶剤に対する撥液性を発現できる置換基であるのが好ましい。
有機溶剤に対する撥液性を発現する上では、前記ハロゲン原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基又はC1〜C40ジアルキルアミノ基)中のハロゲン原子数を(N1)、対応する(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基及びC1〜C40ジアルキルアミノ基)中の炭素上の置換可能な全結合数を(N2)としたとき、(N1)/(N2)×100(%)の値が、好ましくは20%以上、より好ましくは40%、特に好ましくは60%以上である。
なかでも、前記Rとしては、式(A):C(2k+1)−(CH−G3−で示される基であるのがより好ましい。
式(A)中、kは、1〜19の整数を表し、lは1〜6の整数を表す。但し、(2k+1)/(2k+1+2l)×100≧20である。G3は、単結合、酸素原子、硫黄原子、Nr(rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される基、又はカルボニル基を表す。
Rの好ましい具体例としては、以下のものが挙げられる(括弧内は、前記式(A)における、(2k+1)/(2k+1+2l)×100の値(%)である。)。
即ち、CF(100%)、CFCH(60%)、C(100%)、n−C(100%)、i−C(100%)、CF(CH(43%)、CF(CH(33%)、C(CH(56%)、C(CH(29%)、n−C(CH(53%)、n−C(CH(69%)、n−C(CH(60%)、n−C13(CH(68%)、n−C13(CH(52%)、n−C17(CH(81%)、n−C17(CH(59%)、n−C1021(CH(78%)、n−C1021(CH(64%)等のフルオロアルキル基;
CFO(100%)、CFCHO(60%)、CO(100%)、n−CO(100%)、i−CO(100%)、CF(CHO(43%)、CF(CHO(33%)、C(CHO(56%)、C(CHO(29%)、n−C(CHO(53%)、n−C(CHO(69%)、n−C(CHO(60%)、n−C13(CHO(68%)、n−C13(CHO(52%)、n−C17(CHO(81%)、n−C17(CHO(59%)、n−C1021(CHO(78%)、n−C1021(CHO(64%)等のフルオロアルコキシ基;
CFS(100%)、CFCHS(60%)、CS(100%)、n−CS(100%)、i−CS(100%)、CF(CHS(43%)、CF(CHS(33%)、C(CHS(56%)、C(CHS(29%)、n−C(CHss(53%)、n−C(CHS(69%)、n−C(CHS(60%)、n−C13(CHS(68%)、n−C13(CHS(52%)、n−C17(CHS(81%)、n−C17(CHS(59%)、n−C1021(CHS(78%)、n−C1021(CHS(64%)等のフルオロアルキルチオ基;
CFCO(100%)、CFCHCO(60%)、CCO(100%)、n−CCO(100%)、i−CCO(100%)、CF(CHCO(43%)、CF(CHCO(33%)、C(CHCO(56%)、C(CHCO(29%)、n−C(CHCo(53%)、n−C(CHCO(69%)、n−C(CHCO(60%)、n−C13(CHCO(68%)、n−C13(CHCO(52%)、n−C17(CHCO(81%)、n−C17(CHCO(59%)、n−C1021(CHCO(78%)、n−C1021(CHCO(64%)等のフルオロアシル基;
CFNH(100%)、CFCHNH(60%)、CNH(100%)、n−CNH(100%)、i−CNH(100%)、CF(CHNH(43%)、CF(CHNH(33%)、C(CHNH(56%)、C(CHNH(29%)、n−C(CHNH(53%)、n−C(CHNH(69%)、n−C(CHNH(60%)、n−C13(CHNH(68%)、n−C13(CHNH(52%)、n−C17(CHNH(81%)、n−C17(CHNH(59%)、n−C1021(CHNH(78%)、n−C1021(CHNH(64%)等のモノフルオロアルキルアミノ基;
(CFN(100%)、(CFCHN(60%)、(CN(100%)、(n−CN(100%)、(i−CN(100%)、〔CF(CHN(43%)、〔CF(CHN(33%)、〔C(CHN(56%)、〔C(CHN(29%)、〔n−C(CHN(53%)、〔n−C(CHN(69%)、〔n−C(CHN(60%)、〔n−C13(CHN(68%)、〔n−C13(CHN(52%)、〔n−C17(CHN(81%)、〔n−C17(CHN(59%)、〔n−C1021(CHN(78%)、〔n−C1021(CHN(64%)等のジフルオロアルキルアミノ基;等が挙げられる。
nは1〜30の整数を表し、mは1〜5の整数を表す。mが2以上のとき、Rは同一でも相異なっていてもよい。
G1は、単結合又は炭素数が1〜3である2価の炭化水素基を表す。
G1の具体例としては、単結合、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
Arは、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。
芳香族基としては、フェニレン基、ビフェニレン基、トリフェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。これらの中でも、パラフェニレン基、パラビフェニレン基、パラトリフェニレン基又はナフチレン基が好ましい。
G2は、酸素原子、硫黄原子又はNr(rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される基のいずれかを表す。
G2の具体例としては、酸素原子(−O−)、硫黄原子(−S−)、−NH−、−N(CH)−、−N(C)−、−N(n−C)−、−N(i−C)−、等が挙げられる。これらの中でも、酸素原子(−O−)が特に好ましい。
(製造方法)
本発明化合物は、例えば以下のようにして製造することができる。一般的な製造方法を下記に示す。
Figure 2006070026
式中、R、G2、G3、n及びXは前記と同じ意味を表す。Lはハロゲン原子、トシラートエステル等の脱離基を表し、Prtは、保護基を表す。R’、R”は、フッ素原子等の置換基を有してもよいアルキル基を表す。Qは、水素原子;塩素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェニル基等の置換基を有していてもよいフェニル基;等の置換基を表す。また、複数個のQは、互いに同一であっても相異なっていてもよい。
以下、本発明化合物の製造方法を、上記反応式を参照しながら詳細に説明する。
(製造法1)Xが塩素原子若しくはアルコキシ基を有するシリル基である化合物の製造
本発明化合物のうち、前記式(I)において、Xが塩素原子若しくはアルコキシ基を有するシリル基である化合物(I−1)は、以下のようにして製造することができる。
まず、保護基PrtでG3が保護された芳香族化合物(1)と、該芳香族化合物(1)に対し、1〜2当量の塩基存在下、保護基G2で保護されたチオール化合物(2)とを反応させて、スルフィド化合物(3)を得る。
次に、得られたスルフィド化合物(3)を、適当な酸化剤によって酸化して、対応するスルホン体(4)を得る。次いで、得られたスルホン体(4)と、末端がオレフィンであるアルキルハライド又はアルコールとを、塩基又は縮合剤の存在下に反応させることによりオレフィン体(5)を得る。さらに、得られたオレフィン体の保護基を脱保護して化合物(6)を得る。この化合物(6)を、適当な塩基又は縮合剤存在下、アルキル化して化合物(7)を得る。最後に、この化合物(7)を、適当な触媒存在下にヒドロシランと反応させて、Xが塩素原子若しくはアルコキシ基を有するシリル基で表される化合物(I−1)を得ることができる。
上記反応で用いることができる保護基(Prt)としては、アセチル基、ピバロイル基等のアシル基;トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル等のシリル基;メトキシメチル基、エトキシメチル等のアルコキシメキル基;等が挙げられる。
上記反応で用いることができる塩基としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の三級アミン類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類;水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物類;炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類;等が挙げられる。
用いる酸化剤としては、過酸化水素、過酢酸、m−クロロ過安息香酸等の過酸化物類が挙げられる。
用いる縮合剤としては、アゾジカルボン酸ジエチルエステル等のアゾジカルボン酸エステル類と、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類の組合せが挙げられる。
またヒドロシランの反応に用いる触媒としては、白金、パラジウム、ニッケル、ルテニウム、ロジウム等の遷移金属又はそのハロゲン化物、及びその有機金属錯体が挙げられる。
(製造法2)Xがメルカプト基、アルキルチオ基又はアミノ基である化合物の製造
本発明化合物のうち、前記式(I)中、Xがメルカプト基またはアミノ基である化合物(I−2)は、次のようにして製造することができる。
まず、化合物(4)にα、ω−ジハロアルカンを反応させて化合物(5’)を得る。次いで、(製造法1)と同様にG3側の保護基(Prt)を脱保護し、アルキル化した後、得られた化合物(7’)の末端ハロゲンを、硫黄又は窒素原子と求核置換反応させることにより、目的とする化合物(I−2)を得ることができる。
(製造法3)Xがホスホノ基(P(O)(OH))である化合物の製造
本発明化合物のうち、前記式(I)中、Xがホスホノ基である化合物(I−3)は、化合物(7’)と亜リン酸トリエステルを反応させ、加水分解させる方法により製造することができる。
(製造法4)Xがジスルフィド基である化合物の製造
本発明化合物のうち、前記式(I)中、Xがジスルフィド基(−S−S−)である化合物は、Xがメルカプト基である化合物を酸化的に二量化させることにより得ることができる。
上記製造法1〜4において、反応に用いることができる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に制約されない。例えば、水;メタノール、エタノール等のアルコール類;アセトニトリル等のニトリル類;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;及びこれらの2種以上の組合せが挙げられる。また、水−有機溶媒の二相系を用いることもできる。
反応は、−80℃から+200℃の温度範囲で円滑に進行する。
また、上述した(製造法1)〜(製造法4)においては、G3が保護基(Prt)で保護された化合物を対象としたが、G2を同様の保護基で保護して、G3側を先にアルキル化する製造法も可能である。例えば、化合物(4)の保護基(Prt)を脱保護した構造を有する化合物に対して、G2側のみを保護基(Prt)で保護した後、G3をアルキル化し、次いで保護基(Prt)を脱保護し、G2をアルキル化することにより、化合物(7)及び(7’)を製造することができる。
いずれの反応においても、反応終了後は通常の有機合成化学における通常の後処理操作、分離・精製を行うことにより、目的物を単離することができる。
目的物の構造は、NMRスペクトル、マススペクトル、IRスペクトルの測定、元素分析等を行うことにより、確認することができる。
以上のようにして得られる本発明の化合物(式(I)で表される化合物)の具体例を、第1表に示す。なお、第1表中、A1〜A4は下記に示す基を表す。
Figure 2006070026
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2)有機薄膜形成体
本発明の有機薄膜形成体は、本発明の化合物(以下、「化合物(I)」ということがある。)を含む有機薄膜形成用組成物から形成された有機薄膜を有することを特徴とする。
本発明に用いる基体としては、化合物(I)を含む有機薄膜形成用組成物を使用して、有機薄膜を形成できるものであれば特に制約されない。例えば、ソーダライムガラス板等のガラス基板、ITOガラス等の表面に電極が形成された基板、表面に絶縁層が形成された基板、表面に導電層が形成された基板、シリコンウェーハ基板等のシリコン基板、セラミックス基板等が挙げられる。また、基体は、有機薄膜を形成する前に、オゾン;超音波;蒸留水、イオン交換水、アルコール等の洗浄剤;等により洗浄して使用するのが好ましい。
有機薄膜形成用組成物は、化合物(I)を適当な溶媒に溶解させることで調製することができる。
用いる溶媒としては、化合物(I)に対し不活性であり、化合物(I)を溶解するものであれば特に制限されない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類:ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゾトリフルオライド、(ノナフルオロブチル)エチルエーテル等のフッ化炭化水素類;クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等の塩素化炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、THF、1,4−ジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;等が挙げられる。
また、有機薄膜形成用組成物は、有機薄膜の形成を促進させるために酸触媒を添加することが好ましい。用いる酸触媒としては、塩酸、酢酸、安息香酸;等のプロトン酸、フッ化ボラン、テトラメトキシシラン、四塩化スズ、テトラブトキシジルコニウム、テトライソプロポキシチタン;等のルイス酸が挙げられる。
酸触媒の添加量は、化合物(I)1モルに対して、通常0.1〜10モル%、好ましくは0.5〜5モル%の範囲である。なお、酸触媒の添加時期は、使用直前が好ましい。
また、本発明においては、均一な膜質を有する有機薄膜を形成させるために、用いる有機薄膜形成用溶液が水を一定量含有しているのが好ましい。例えば、有機薄膜形成用溶液の溶媒として無水トルエンを用いた場合には、化合物(I)を無水トルエンに溶解して得られた溶液に脱イオン水を加えて、30分以上撹拌又は静置して、トルエン中の水分含有量が200ppm以上にしておくのが好ましい。
基体表面に、化合物(I)を含有する有機薄膜を形成する方法は特に制限されない。例えば、前記有機薄膜形成用組成物を基体上に公知の塗工方法で塗布し、塗膜を加熱乾燥する方法が挙げられる。
塗工方法としては、例えば、ディッピング法;スピンコータ、ダイコータ等の公知の塗工装置を使用する塗工法等が挙げられる。好ましくは、有機薄膜を実用的速度で、均質に形成させるために、酸触媒を添加した溶液へのディッピング法が望ましい。
基体表面にディッピングにより有機薄膜を形成させる際の浸漬時間は、特に制限されないが、10秒〜24時間の間で行うのが好ましい。
基体表面に有機薄膜形成用組成物の塗膜を形成した後には、溶媒を除去し、成膜を完結させるために、100〜200℃程度に加熱することが好ましい。また、多層に重なった有機分子層を除去するため、例えば超音波洗浄装置を使用して、溶媒洗浄をすることが好ましい。
得られる有機薄膜の厚みは特に制約されないが、通常、0.2〜100nm程度である。
得られる有機薄膜は、光が照射されるとその膜物性が変化する性質を有する。例えば、紫外線が照射されると照射部位のみが親液性の薄膜に変化する。この変化は、例えば水や有機溶剤に対する接触角の変化を測定することにより確認することができる。従って、基体上に有機薄膜を形成した後、所定のパターンを有するマスクを介して紫外線を照射することにより、特定の部位のみを親液性の薄膜に変換することができる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、化合物No.は、上記第1表に対応している。
(製造例1)4−(4’−アセトキシベンジルチオ)フェノールの合成
炭酸水素カリウム5.45gのDMF50ml懸濁液中に、4−メルカプトフェノール7.80gを加えた。次いで、この反応液に、4−アセトキシベンジルクロリド10.1gを氷冷下に加え、室温で5時間撹拌した。反応液を水とジエチルエーテルで分液し、有機層を分取した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮し、目的物14.7gを得た。
(製造例2)4−[(4’−アセトキシフェニル)メタンスルホニル]フェノールの合成 4−(4’−アセトキシベンジルチオ)フェノール14.7gのジクロロメタン50ml溶液を、m−クロロ過安息香酸26.6gのジクロロメタン100ml懸濁液中に、氷冷下に滴下し、混合物を8時間撹拌した後、重曹水にあけ、析出物を濾取した。濾取物を酢酸エチルより再結晶化させ、目的物14.5gを得た。
(実施例1)4−(アセトキシ)ベンジル−4−(9−デセニルオキシ)フェニルスルホンの合成
4−[(4’−アセトキシフェニル)メタンスルホニル]フェノール9.64g及びトリフェニルホスフィン12.36g、9−デセン−1−オール5.90gをジクロロメタン100mlに溶解させ、ここに、アゾジカルボン酸ジメチルエステルの40%トルエン溶液17.3gを氷冷下に滴下した。滴下終了後、反応液を室温に戻し、室温で16時間撹拌した。反応液を濃縮し、濃縮物をメタノールより再結晶化させることにより、目的物7.62gを得た。
(実施例2)4−[6’−(パーフルオロブチル)ヘキシル]ベンジル−4−(9”−デセニルオキシ)フェニルスルホンの合成
4−(アセトキシ)ベンジル−4−(9−デセニルオキシ)フェニルスルホン2.1gのメタノール30ml溶液に、1規定のNaOH水溶液5mlを加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物を塩酸水にあけ、析出した結晶をろ過し、水でよく洗った後、乾燥させて、脱アセチル化合物を得た。このものと、トリフェニルホスフィン1.65g、6−(パーフルオロブチル)ヘキシルアルコール1.63gのジクロロメタン20mlの懸濁液に、アゾジカルボン酸ジメチル40%トルエン溶液2.30gを滴下した。混合物を5時間室温にて撹拌後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1(体積比))により精製して、目的物1.90gを得た。
(実施例3)化合物(No.327)の合成
実施例2で得た化合物1.90gを窒素雰囲気下、トリエトキシシラン5mlに溶解し、そこに、10%白金/活性炭触媒10mgを加えた。混合物を加熱し、約60℃で、5時間反応させた後、濃縮し、脱水トルエン10mlに溶解させた溶液を、セライトろ過して、活性炭及び触媒を取り除いた後、ろ液を濃縮し、目的のトリエトキシシリル体(第1表中、化合物No.327の化合物)2.5gをアモルファス結晶として得た。
(実施例4)化合物(No.326)の合成
実施例3で得た化合物2.5gを、脱水トルエン5mlに溶解し、シュウ酸ジクロリド2滴を予め加えた脱水メタノール5mlを加え、室温で30分撹拌した。混合物の濃縮、前記処理をさらに2度繰り返し、濃縮乾固し、トリメトキシ体(第1表中、化合物No.326の化合物)2.2gを、アモルファス結晶として得た。
前記実施例2において、縮合するアルコールの種類を変えることで、第1表中のR部分を変えた化合物を合成した。また、前記実施例1において、縮合するアルコールの炭素数を変えることで、第1表中のn部分を変えた化合物を合成した。
これら実施例に従って合成した化合物のH−NMRを第2表に示す。
Figure 2006070026
(実施例5)化合物(No.365)の合成
Figure 2006070026
化合物 3.1g、1,4−ジブロモブタン5.4g、炭酸カリウム(KCO)0.7g、およびアセトニトリル100mlの混合物を2時間加熱還流した。反応液を濃縮し、水−酢酸エチルで分液して有機層を分取した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮して得られた濃縮物にn−ヘキサンを加え、析出した結晶をろ過により集め、n−ヘキサン洗浄して3.38gの化合物を得た。
次いで、化合物 3.38g(4.45mmol)、ヨウ化ナトリウム(NaI)20mg、および亜リン酸トリメチル(P(OMe))10mlの混合物を150℃で8時間加熱撹拌した。反応液に水60mlを加え、析出物をろ過により集め、化合物を含むアモルファス晶を得た。得られたアモルファス晶を30%臭化水素酸(HBr)の酢酸溶液20mlに加え、全容を3時間加熱還流した。反応混合物を水にあけ、析出物をろ過、水洗し、80℃で7時間乾燥して、目的化合物(第1表中、化合物No.365の化合物)2.8gを得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d6)δppm;1.5−2.0(m,6H),2.3−2.5(m,2H),4.03(t,2H),4.05(t,2H),4.50(s,2H),6.86(d,2H),7.04(d,2H),7.08(d,2H),7.57(d,2H)
(実施例6)有機薄膜形成体の製造
第3表に示す化合物を無水トルエンで希釈して濃度1重量%の溶液を得た。この溶液に、テトライソプロポキシチタンを、第3表に示す化合物に対して1mol%となるように加え、最後に水分量が200ppm以上となるよう、イオン交換水を加え、30分以上、撹拌または静置して、均一なディップ溶液を得た。この溶液に対して、予め400℃加熱で吸着有機分を除去し、オゾン発生装置中で洗浄したソーダライムガラス基板、又は、シリコンウェーハ基板を、60分間浸漬後、基板を引き出し、水−THF(1:4(体積比))の混合液中、超音波洗浄により、多層の吸着分を除去し、60℃、10分間乾燥して有機薄膜を成膜した。
(有機薄膜の光照射による接触角変化測定)
実施例6で得られた、有機薄膜が形成されたソーダライムガラス基板表面に、マイクロシリンジから水5μlを滴下し、60秒後に、接触角測定器(エルマ(株)社製、360S型)を用いて接触角を測定した。該当する基板を、254nmの光(殺菌灯、2mW/cm)にて照射し、一定時間後、接触角を測定した。同様に、有機薄膜形成基板表面のテトラデカンに対する接触角測定、及び光照射後の接触角の変化を測定した。照射時間による接触角の変化を第3表にまとめた。
Figure 2006070026
第3表より、本発明化合物は、紫外線照射により、水、有機溶剤に対する接触角が時間経過とともに減少し、親液化されていることが分かった。

Claims (7)

  1. 式(I)
    Figure 2006070026
    〔式中、Xは、ヘテロ原子を含有する官能基を表す。
    Rは、ハロゲン原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基又はC2〜C40ジアルキルアミノ基)を表す。
    nは1〜30の整数を表し、mは1〜5の整数を表す。mが2以上のとき、Rは同一でも相異なっていてもよい。
    G1は、単結合又は炭素数が1〜3である2価の炭化水素基を表す。
    Arは、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。
    G2は、酸素原子、硫黄原子又はNr(rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される基を表す。〕で示される化合物。
  2. 前記ハロゲン原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基又はC2〜C40ジアルキルアミノ基)中のハロゲン原子数を(N1)、対応する(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基及びC2〜C40ジアルキルアミノ基)中の炭素上の置換可能な全結合数を(N2)としたとき、(N1)/(N2)×100(%)の値が20%以上である請求項1記載の化合物。
  3. 前記Rが、フッ素原子で置換された(C1〜C20アルキル基、C1〜C20アルコキシ基、C1〜C20アルキルチオ基、C2〜C20アシル基、C1〜C20モノアルキルアミノ基及びC2〜C40ジアルキルアミノ基)である請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 前記Rが、式(A):C(2k+1)−(CH−G3−〔式中、kは、1〜19の整数を表し、lは1〜6の整数を表し、G3は、単結合、酸素原子、硫黄原子、Nr(rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される基、又はカルボニル基を表す。〕で示される基である請求項3に記載の化合物。
  5. 前記Xが、塩素原子若しくはアルコキシ基を有するシリル基、メルカプト基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アシルチオ基、ジスルフィド基、アミノ基又はホスホノ基である請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
  6. 前記Arが、パラフェニレン基、パラビフェニレン基、パラトリフェニレン基又はナフチレン基である請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  7. 基体表面に、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物を含む有機薄膜形成用組成物から形成された有機薄膜を有することを特徴とする有機薄膜形成体。


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