JP2006063587A - 木質構造材による柱梁架構の接合工法及び接合構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】梁材の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、その奥端部へ雌ネジ管を固定し、手前側に補剛鋼管を挿入する。同木口に剪断力伝達要素を受納する凹部を設ける。前記補剛鋼管の中空部へ挿入可能な低降伏点鋼棒の両端にボルトを溶接した連結鋼材を用意し、この連結鋼材を前記補剛鋼管の中空部へ挿入し前記雌ネジ管とネジ接合し、他端のボルトは梁材の木口へ突き出させる。柱材の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴へ雌ネジ管を押し込んで固定する。柱材および梁材の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材および梁材との接合面にボルト孔を設け、剪断力伝達要素を設けた鋼製のボックス金物を用意し、前記ボックス金物のボルト孔を通じて柱材の雌ネジ管へねじ込んだボルトを締結して柱材と接合し、梁材の木口に突き出された前記ボルトをボックス金物のボルト孔へ通し、前記ボルトへナットを締結して梁材と接合する。
【選択図】 図1
Description
規模が大きい木造構造物において、断面が大きい木質構造材による柱梁架構を接合する従来技術として、例えば下記の特許文献1には、木質構造材である柱材の梁接合位置に、雌ネジ管を貫通させて設置し、前記雌ネジ管へねじ込むボルトにより同柱の梁接合位置に継ぎ手金具の片側半分を固定する。一方、梁材の端部にも材軸方向に雌ネジ管を埋め込み、この雌ネジ管へねじ込むボルトによって前記継ぎ手金具の他側半分を固定する。そして、前記一対の継ぎ手金具部材を突き合わせ、接合プレートを重ね合わせてボルト止めにより柱と梁を接合する構成が開示されている。但し、接合部に前記の継ぎ手金具が大きく武骨に露出して木質構造材の意匠観を損なうし、重い構造になる。
特許文献3の接合構造は、通し柱の柱梁架構の接合には適用できないという問題点がある。また、梁と柱の接合部に曲げモーメントの伝達を期待できない構成である。
一方、特許文献4の接合構造は、逆に梁と柱の接合部に曲げモーメントの伝達性能向上を試みた技術である。しかし、梁内のボルトが木材にとって強度的に最も弱い繊維と直交方向に配置された構成であるから、十分大きな曲げモーメントの伝達を望めない。また、通し柱の接合に適用できないという問題点が認められる。
本発明の次の目的は、古い既存木造建築物の強度及び耐震性向上のため、「居ながら耐震補強」として、建物の外側に補強架構を増設する「外付け耐震補強」の実施に適する、木質構造材による柱梁架構の接合工法及び接合構造を提供することである。
梁材1の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴の奥端部へ雌ネジ管2を押し込んで固定し、同雌ネジ管2より手前側の位置に補剛鋼管3を挿入すると共に、同木口の中央部に剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を受納する凹部9を設ける段階と、
前記補剛鋼管3の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒5の両端に、前記雌ネジ管2へねじ込める仕様のボルト6、7を溶接した連結鋼材を用意し、この連結鋼材を前記補剛鋼管3の中空部へ挿入し、先端のボルト7を前記雌ネジ管2とネジ接合し、他端のボルト6は梁材1の木口へ突き出させる段階と、
柱材8の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴へ雌ネジ管2を押し込んで固定する段階と、
柱材8および梁材1の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材8および梁材1との接合面にボルト孔10b…を設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を設けた鋼製のボックス金物10を用意する段階と、
前記ボックス金物10のボルト孔10bを通じて柱材8の雌ネジ管2へねじ込んだボルト11を締結して柱材8と接合し、また、梁材1の木口に突き出された前記ボルト6をボックス金物10のボルト孔10bへ通し、且つボックス金物10の前記スプリットリング4等を梁材1の凹部9へ嵌め込み、前記ボルト6へナット12を締結して梁材1と接合する段階とからなることを特徴とする。これは梁降伏型の接合工法である。
柱材8の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴の奥端部へ雌ネジ管2を押し込んで固定し、同雌ネジ管2より手前側の位置に補剛鋼管3を挿入すると共に、同木口の中央部に剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を受納する凹部9を設ける段階と、
前記補剛鋼管3の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒5の両端に、前記雌ネジ管2へねじ込める仕様のボルト6,7を溶接した連結鋼材を用意し、この連結鋼材を前記補剛鋼管3の中空部へ挿入し、先端のボルト7を前記雌ネジ管2とネジ接合し、他端のボルト6は柱材8の木口へ突き出させる段階と、
梁材1の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴へ雌ネジ管2を押し込んで固定する段階と、
柱材8および梁材1の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材8および梁材1との接合面にボルト孔10bを設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を設けた鋼製のボックス金物10を用意する段階と、
柱材8の木口から突き出されたボルト6を前記ボックス金物10のボルト孔10bへ通し、且つボックス金物10の前記スプリットリング4等を柱材8の凹部9へ嵌め込み、前記ボルト6へナット12を締結して柱材8と接合し、また、同ボックス金物10の前記ボルト孔10bを通じて梁材1の雌ネジ管2へねじ込んだボルト11を繋結して梁材1と接合する段階とからなることを特徴とする。
雌ネジ管2は、その外周面にもネジを切った中空ボルト構造とし、その外周面のネジを下穴へねじ込んで押し込み固定することを特徴とする。
ボックス金物10は、柱材8及び梁材1との接合部から露出する部分を同質の木片で覆い隠すことを特徴とする。
梁材1の木口から材軸方向に掘られた複数の下穴の奥端部へ雌ネジ管2が固定され、同雌ネジ管2より手前側の位置に補剛鋼管3が挿入されており、同木口の中央部には剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を受納する凹部9が設けられていること、
前記補剛鋼管3の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒5の両端に、前記雌ネジ管2へねじ込める仕様のボルト6、7を溶接して成る連結鋼材が前記補剛鋼管3の中空部へ挿入され、先端のボルト7が前記雌ネジ管2とネジ接合され、他端のボルト6は梁材1の木口へ突き出されていること、
柱材8の木口から材軸方向に複数の下穴が掘られ、各下穴へ雌ネジ管2が固定されていること、
柱材8および梁材1の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材8および梁材1との接合面にボルト孔10b…を設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を設けた鋼製のボックス金物10が、そのボルト孔10bを通じて柱材8の雌ネジ管2へねじ込んだボルト11を締結して柱材8と接合されており、また、梁材1の木口に突き出された前記ボルト6がボックス金物10のボルト孔10bへ通され、且つボックス金物10の前記スプリットリング4等が梁材1の前記凹部9へ嵌め込まれ、前記ボルト6へナット12を締結して梁材1と接合されていることを特徴とする。
柱材8の木口から材軸方向に掘られた複数の下穴の奥端部に雌ネジ管2が固定され、同雌ネジ管2より手前側の位置に補剛鋼管3が挿入され、同木口の中央部に剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を受納する凹部9が設けられていること、
前記補剛鋼管3の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒5の両端に、前記雌ネジ管2へねじ込める仕様のボルト6、7が溶接された連結鋼材が前記補剛鋼管3の中空部へ挿入され、先端のボルト7が前記雌ネジ管2とネジ接合され、他端のボルト6が柱材8の木口へ突き出されていること、
梁材1の木口から材軸方向に複数の下穴が掘られ、各下穴へ雌ネジ管2が固定されていること、
柱材8および梁材1の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材8および梁材1との接合面にボルト孔10b…を設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を設けた鋼製のボックス金物10のボルト孔10bへ柱材8の木口から突き出されたボルト6が通され、且つボックス金物10の前記スプリットリング4等が梁材1の前記凹部9へ嵌め込まれ、前記ボルト6へナット12を締結して柱材8と接合されており、同ボックス金物10のボルト孔10bを通じて梁材1の雌ネジ管2へねじ込んだボルト11を繋結して梁材1と接合されていることを特徴とする。
前記補剛鋼管3の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒5の両端に、前記雌ネジ管2へねじ込める仕様のボルト6、7を溶接した連結鋼材を用意し、この連結鋼材を前記補剛鋼管3の中空部へ挿入し、先端のボルト7を前記雌ネジ管2とネジ接合し、他端のボルト6は梁材1の木口へ突き出させる。
柱材8の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴へ雌ネジ管2を押し込んで固定する。
柱材8および梁材1の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材8および梁材1との接合面にボルト孔10b…を設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を設けた鋼製のボックス金物10を用意する。
前記ボックス金物10のボルト孔10bを通じて柱材8の雌ネジ管2へねじ込んだボルト11を締結して柱材8と接合し、また、梁材1の木口に突き出された前記ボルト6をボックス金物10のボルト孔10bへ通し、且つボックス金物10の前記スプリットリング4等を梁材1の凹部9へ嵌め込み、前記ボルト6へナット12を締結して梁材1と接合する。
前記補剛鋼管3の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒5の両端に、前記雌ネジ管2へねじ込める仕様のボルト6、7を溶接した連結鋼材を用意し、この連結鋼材を前記補剛鋼管3の中空部へ挿入し、先端のボルト7を前記雌ネジ管2とネジ接合し、他端のボルト6は柱材8の木口へ突き出させる。
梁材1の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴へ雌ネジ管2を押し込んで固定する。
柱材8および梁材1の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材8および梁材1との接合面にボルト孔10bを設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を設けた鋼製のボックス金物10を用意する。
柱材8の木口から突き出されたボルト6を前記ボックス金物10のボルト孔10bへ通し、且つボックス金物10の前記スプリットリング4等を柱材8の凹部9へ嵌め込み、前記ボルト6へナット12を締結して柱材8と接合し、また、同ボックス金物10の前記ボルト孔10bを通じて梁材1の雌ネジ管2へねじ込んだボルト11を繋結して梁材1と接合する。
即ち、梁材1には、その木口から材軸方向に、図示例の場合は4本の下穴を力のバランスの良い配置に掘り、各下穴の奥端部へ先ず雌ネジ管2を押し込んで固定し、同雌ネジ管2より手前側の位置に補剛鋼管3が挿入されている。前記雌ネジ管2は、例えば長ボルトの軸心部にボルトをねじ込める雌ネジ孔を形成した中空ボルト構造(通称メネジラグ)であり、その外周面のネジを下穴へねじ込んで押し込み固定する(請求項3記載の発明)。雌ネジ管2の外径と長さは、当該接合部が負担する応力の大きさに応じて決定する。また、梁材1の木口の中央部には、後述する剪断力伝達要素としてのスプリットリング4(又はジベル等でも可。以下同じ。)等を受納する凹部として前記スプリットリング4と同形の環状溝9(但し、凹部の形状は選択した剪断力伝達要素の形状に応じて異なる。)が設けられている。
前記構成の連結鋼材は、上記補剛鋼管3の中空部へ挿入し、先端のボルト7を前記雌ネジ管2とネジ接合し、他端(外端)のボルト6は梁材1の木口へ突き出させる。図中の符号13は前記ボルト6へねじ込み木口へ締結したロックナットである。前記のようにして低降伏点鋼棒5は補剛鋼管3で座屈を補強されるので、圧縮応力時でも座屈することはなく、連結鋼材の全強度を発揮する。即ち、低降伏点鋼棒5の断面応力を合理的に伝達できる接合部を実現できる。
その上、上記の柱梁架構を利用して、図6A、Bに示すように、既存の木造建築物における柱梁架構Kを、いわゆる「外付け耐震補強」及び「居ながら耐震補強」の内容で簡単、確実に補強工事を行うことができる。即ち、手順、手法は様々に実施できるが、一例として前記のように組み立てた柱梁架構を、既存木造建築物における柱梁架構Kの外側へ当てがい、図2と図3に詳細構造を示したように、ボックス金物10のウエブ10aに予め設けたボルト孔へ長い通しボルト15を通し、同通しボルト15を、既存木造建築物の柱梁架構Kを構成する柱又は梁に設けたボルト孔へも通し、ナット16をねじ込み、強力に締結して一体化し補強することができる。
基本的な構成は、上記実施例1と同じであるが、図3(平面図)と対比して明らかなように、ボックス金物10のウエブ10aが無くなり、2本目の梁材1’の接合を可能にする接合面部10cを形成して、図7において手前側面のみ開口された袋型構造に構成されている点が特徴である。
2本目の梁材1’も、1本目の梁材1と全く同様に構成し、その木口を接合面部10cへ当てがい、同梁材1’の木口に突き出された前記連結鋼材のボルト6をボックス金物10の各ボルト孔10bへ通し、且つボックス金物10に予め設けたスプリットリング4又はジベル等の剪断補強金物を梁材1’の凹部(環状溝9)へ嵌め込む。そして、前記ボルト6へナット12を強固に締結して梁材1’との接合を行うことは上記実施例1と共通する。
更に念のため言えば、図3及び図7において、ボックス金物10の左側面にも、必要に応じて梁材を前記実施例と全く同様に接合することができる。
本発明の実施例は、柱材8とボックス金物10との接合に、低降伏点鋼棒5の両端にボルト6、7を溶接した連結鋼材を使用した構成を特徴とする。
即ち、柱材8の木口から材軸方向へ必要数の下穴を掘り、各下穴の奥端部へ雌ネジ管2を押し込んで固定する。同雌ネジ管2より手前側の位置に補剛鋼管3を挿入する。また、柱材8の木口の中央部には剪断力伝達要素であるスプリットリング4等を受納する環状溝9を設ける。
梁材1の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴へ雌ネジ管2を押し込んで固定する。
柱材8および梁材1の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材8および梁材1との接合面にボルト孔10bを設けた鋼製のボックス金物10を用意する(図4Bを参照)。
上記のボックス金物10のボルト孔10bへ、柱材8の木口から突き出されたボルト6を通し、且つボックス金物10に設けたスプリットリング4を柱材8の環状溝9へ嵌め込み、前記ボルト6へナット12を締結して柱材8との接合を行う。また、同ボックス金物10の前記ボルト孔10bを通じて梁材1の雌ネジ管2へねじ込んだボルト11で梁材1と繋結し接合することは上記の各実施例と共通する。
なお、本実施例の場合にも、例えば図9(平面図)において、ボックス金物10のウエブ10aを無くして、図7の梁接合面10cに相当する接合面を形成し、更にもう1本の梁材を接合することも可能である。
2 雌ネジ管
3 補剛鋼管
4 スプリットリング
9 凹部(環状溝)
5 低降伏点鋼材
6、7 ボルト
8 柱材
10 ボックス金物
10b ボルト孔
11 ボルト
12 ナット
Claims (6)
- 木質構造材による柱梁架構の接合工法において、
梁材の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴の奥端部へ雌ネジ管を押し込んで固定し、同雌ネジ管より手前側の位置に補剛鋼管を挿入すると共に、同木口の中央部に剪断力伝達要素であるスプリットリング等を受納する凹部を設ける段階と、
前記補剛鋼管の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒の両端に、前記雌ネジ管へねじ込める仕様のボルトを溶接した連結鋼材を用意し、この連結鋼材を前記補剛鋼管の中空部へ挿入し、先端のボルトを前記雌ネジ管とネジ接合し、他端のボルトは梁材の木口へ突き出させる段階と、
柱材の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴へ雌ネジ管を押し込んで固定する段階と、
柱材および梁材の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材および梁材との接合面にボルト孔を設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング等を設けた鋼製のボックス金物を用意する段階と、
前記ボックス金物のボルト孔を通じて柱材の雌ネジ管へねじ込んだボルトを締結して柱材と接合し、また、梁材の木口に突き出された前記ボルトをボックス金物のボルト孔へ通し、且つボックス金物の前記スプリットリング等を梁材の凹部へ嵌め込み、前記ボルトへナットを締結して梁材と接合する段階とからなることを特徴とする、木質構造材による柱梁架構の接合工法。 - 木質構造材による柱梁架構の接合工法において、
柱材の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴の奥端部へ雌ネジ管を押し込んで固定し、同雌ネジ管より手前側の位置に補剛鋼管を挿入すると共に、同木口の中央部に剪断力伝達要素であるスプリットリング等を受納する凹部を設ける段階と、
前記補剛鋼管の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒の両端に、前記雌ネジ管へねじ込める仕様のボルトを溶接した連結鋼材を用意し、この連結鋼材を前記補剛鋼管の中空部へ挿入し、先端のボルトを前記雌ネジ管とネジ接合し、他端のボルトは柱材の木口へ突き出させる段階と、
梁材の木口から材軸方向に複数の下穴を掘り、各下穴へ雌ネジ管を押し込んで固定する段階と、
柱材および梁材の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材および梁材との接合面にボルト孔を設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング等を設けた鋼製のボックス金物を用意する段階と、
柱材の木口から突き出されたボルトを前記ボックス金物のボルト孔へ通し、且つボックス金物の前記スプリットリング等を柱材の凹部へ嵌め込み、前記ボルトへナットを締結して柱材と接合し、また、同ボックス金物のボルト孔を通じて梁材の雌ネジ管へねじ込んだボルトを繋結して梁材と接合する段階とからなることを特徴とする、木質構造材による柱梁架構の接合工法。 - 雌ネジ管は、その外周面にもネジを切った中空ボルト構造とし、その外周面のネジを下穴へねじ込んで押し込み固定することを特徴とする、請求項1又は2に記載した木質構造材による柱梁架構の接合工法。
- ボックス金物は、柱材及び梁材との接合部から露出する部分を同質の木片で覆い隠すことを特徴とする、請求項1又は2に記載した木質構造材による柱梁架構の接合工法。
- 梁材の木口から材軸方向に掘られた複数の下穴の奥端部へ雌ネジ管が固定され、同雌ネジ管より手前側の位置に補剛鋼管が挿入されており、同木口の中央部には剪断力伝達要素であるスプリットリング等を受納する凹部が設けられていること、
前記補剛鋼管の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒の両端に、前記雌ネジ管へねじ込める仕様のボルトを溶接して成る連結鋼材が前記補剛鋼管の中空部へ挿入され、先端のボルトが前記雌ネジ管とネジ接合され、他端のボルトは梁材の木口へ突き出されていること、
柱材の木口から材軸方向に複数の下穴が掘られ、各下穴へ雌ネジ管が固定されていること、
柱材および梁材の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材および梁材との接合面にボルト孔を設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング等を設けた鋼製のボックス金物が、そのボルト孔を通じて柱材の雌ネジ管へねじ込んだボルトを締結して柱材と接合されており、また、梁材の木口に突き出された前記ボルトがボックス金物のボルト孔へ通され、且つボックス金物の前記スプリットリング等が梁材の凹部へ嵌め込まれ、前記ボルトへナットを締結して梁材と接合されていることを特徴とする、木質構造材による柱梁架構の接合構造。 - 柱材の木口から材軸方向に掘られた複数の下穴の奥端部に雌ネジ管が固定され、同雌ネジ管より手前側の位置に補剛鋼管が挿入され、同木口の中央部に剪断力伝達要素であるスプリットリング等を受納する凹部が設けられていること、
前記補剛鋼管の中空部へ挿入可能な外径の低降伏点鋼棒の両端に、前記雌ネジ管へねじ込める仕様のボルトが溶接された連結鋼材が前記補剛鋼管の中空部へ挿入され、先端のボルトが前記雌ネジ管とネジ接合され、他端のボルトが柱材の木口へ突き出されていること、
梁材の木口から材軸方向に複数の下穴が掘られ、各下穴へ雌ネジ管が固定されていること、
柱材および梁材の木口とほぼ同じ外形寸法の箱型形状をなし、柱材および梁材との接合面にボルト孔を設け、また、剪断力伝達要素であるスプリットリング等を設けた鋼製のボックス金物のボルト孔へ、柱材の木口から突き出されたボルトが通され、且つボックス金物のスプリットリング等が梁材の凹部へ嵌め込まれ、前記ボルトへナットを締結して柱材と接合されており、同ボックス金物のボルト孔を通じて梁材の雌ネジ管へねじ込んだボルトを繋結して梁材と接合されていることを特徴とする、木質構造材による柱梁架構の接合構造。
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