JP2006052237A - カーボンブラック - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂組成物の導電性及び流動性を向上させるカーボンブラックを提供する。
【解決手段】次の特性を有することを特徴とするカーボンブラック。
24M4DBP吸収量:130cm/100g以上
1500℃×30分の脱水素量:1.2mg/g以下
結晶サイズLc:10〜17Å
好ましくは更に次の特性を有する。
窒素吸着比表面積:150〜300m/g
平均粒径:14〜24nm
CTAB吸着比表面積:120〜220m/g
DBP吸収量:150〜400cm/100g
含酸素官能基密集度:3μmol/m以下
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性樹脂組成物に配合するのに好適なカーボンブラックに係り、特にオイルファーネス法により製造されるオイルファーネスカーボンブラックとして好適なカーボンブラックに関する。
オイルファーネス法によるカーボンブラックの製造装置は、燃料を燃焼させて高温燃焼ガス流を生じさせる第1反応帯域と、該第1反応帯域に引き続いて設置され、カーボンブラック原料炭化水素(以下、オイルということがある。)を導入してカーボンブラック生成反応をさせる第2反応帯域と、該第2反応帯域に引き続いて設置され、カーボンブラック生成反応を停止させるための冷却手段を有した第3反応帯域とを備えている。
このカーボンブラック製造装置によってカーボンブラックを製造するには、第1反応帯域内に高温の燃焼ガス流を生じさせ、第2反応帯域内にカーボンブラック原料炭化水素(オイル)を噴霧し、該第2反応帯域内でカーボンブラックを生成させる。このカーボンブラックを含むガス流は、第3反応帯域内に導入され、該第3反応帯域内でスプレーノズルから水噴霧を受けて急冷される。第3反応帯域内のカーボンブラックを含むガス流は、その後煙道を経由してサイクロン又はバッグフィルター等の捕集手段に導入され、カーボンブラックが捕集される。
カーボンブラックを樹脂組成物に配合した導電性樹脂組成物にあっては、導電性を向上させるためにカーボンブラックのストラクチャーを発達させることが好ましい。ストラクチャーが発達したカーボンブラックにあっては、カーボンブラック1次粒子が枝状、あるいは葡萄房状に長く連なっており、樹脂組成物の導電性が向上する。また、カーボンブラックの1次粒子径を小さくすることによっても樹脂組成物の導電性が向上する。さらに、カーボンブラックの1次粒子の表面における官能基(酸素化合物)量を少なくすることによっても導電性が向上する。
なお、オイルファーネスカーボンブラックの製造条件と粒径及びストラクチャーとの関係について特開2002−121422号公報の第0004〜0008段落に記述があり、また、同公報図2には窒素吸着比表面積(NSA)と24M4DBP吸収量でファーネスブラックの製造限界が開示されている。
そして水素量とカーボンブラック自体の体積固有抵抗については、「カーボンブラック便覧」<第三版>(平成7年4月15日カーボンブラック協会発行)のP552〜555や図1.7にあるように、水素量が低下するとカーボンブラック自体の抵抗が低下することが開示され、また、「顔料」第39巻第2号のP36、図22には、水素含有量とゴム(SBR系)での体積固有抵抗の関係が開示されている。
特表平8−507555号公報には、タイヤ用途のゴム組成物に配合されるカーボンブラックとして、CTAB吸着比表面積が140〜250m/g、CDBP吸収量が120〜150cm/100g、窒素吸着比表面積が150〜180m/g、ストークスモード径(Dmod)が40〜67nm、ストークスモード半値幅(D1/2)が47nm以下のカーボンブラックが記載されているが、このカーボンブラックは、導電性樹脂組成物配合用カーボンブラックではなく、カーボンブラックのストラクチャーと導電性樹脂組成物の導電性及び流動性についての記載は全くない。
そもそも、この特表平8−507555号公報に記載されるカーボンブラックに限らず、ゴム配合用カーボンブラックは、マトリックスゴムとの親和性を確保するために、本発明に係る(1500℃×30分)の脱水素量をある程度大きくしており、このような(1500℃×30分)の脱水素量の大きいカーボンブラックでは、良好な導電性を得ることはできない。
特開2002−121422号公報 特表平8−507555号公報 「カーボンブラック便覧」<第三版> 「顔料」第39巻 第2号
このように樹脂に導電性を付与するためには、カーボンブラックを多く混入する。しかし、従来のカーボンブラックを導電性フィラーとして混入した樹脂組成物は、導電性が不十分であり、且つその流動性が低いために、例えば射出成形金型の隅まで樹脂が流れないことによる成形不良や、導電性塗料として用いた場合には、塗布する際に粘度が高いために平滑な塗膜が得られない等の問題があった。そこで高い導電性を維持しつつ、且つ従来にも増して樹脂の流動性を向上させる導電性フィラー(カーボンブラック)が望まれていた。
本発明は、導電性組成物の導電性と流動性を向上させることができるカーボンブラックを提供することを目的とする。
本発明のカーボンブラックは、次の特徴を有することを特徴とするものである。
24M4DBP吸収量:130cm/100g以上
(1500℃×30分)脱水素量:1.2mg/g以下
結晶子サイズLc:10〜17Å
好ましくは、上記に加えて、さらに次の特徴を有することを特徴とするものである。
・窒素吸着比表面積が150〜300m/gである。
・ストークスモード径(Dmod)と24M4DBP吸収量との比(Dmod/24M4DBP)が0.6〜0.9である。
・透過型電子顕微鏡による平均粒径が14〜24nmである。
・CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積が120〜220m/gである。
・DBP吸収量が150〜400cm/100gである。
・次の式で定義される含酸素官能基密集度が3μmol/m以下である。
含酸素官能基密集度(μmol/m
=[(1500℃×30分)CO発生量(μmol/g)+(1500℃×30
分)CO発生量(μmol/g)]/窒素吸着比表面積(m/g)
本発明における24M4DBP吸収量及びDBP吸収量、(1500℃×30分)脱水素量、結晶子サイズLc、窒素吸着比表面積、ストークスモード径(Dmod)及びストークスモード半値幅(D1/2)、平均粒径、CTAB吸着比表面積、含酸素官能基密集度の定義は次の通りである。
[24M4DBP吸収量及びDBP吸収量]
24M4DBP吸収量及びDBP吸収量は、JIS K6217に準拠する(単位はcm/100g)。
[(1500℃×30分)脱水素量]
(1500℃×30分)脱水素量(以下、単に「脱水素量」と言う。)は、カーボンブラックを真空中で1500℃で30分間加熱し、この間に発生したガス中の水素量であり、具体的には次のようにして測定される。
(測定法)
カーボンブラックを約0.5g精秤し、アルミナ管に入れ、0.01Torr(1.3Pa)まで減圧した後、減圧系を閉じ、1500℃の電気炉内に30分間保持してカーボンブラックに存在する酸素化合物や水素化合物を分解・揮発させる。揮発成分は定量吸引ポンプを通じて、一定容量のガス捕集管に採取する。圧力と温度からガス量を求めると共に、ガスクロマトグラフにて組成分析し、水素(H)の発生量(mg)を求め、カーボンブラック1g当たりからの水素量に換算した値を計算する(単位はmg/g)。
[結晶子サイズLc]
X線回折装置(RINT−1500型 理学電機社製)を用いて測定した。測定条件は、管球にCuを用い、管電圧40KV、管電流250mAで実施した。カーボンブラック試料は装置付属の試料板に充填し、測定角度(2θ)10゜〜60゜、測定速度0.5゜/分とし、ピーク位置と半価幅は装置のソフトにより算出した。また測定角度の校正にはX線標準用シリコンを用いた。この様にして得られた結果を用いて、Scherrerの式;(Lc(Å)=K×λ/β×cosθ(但しK:形状因子定数0.9、λ:特性X線の波長CuKα 1.5418(Å)、β:半価幅(ラジアン)、θ:ピーク位置(度)))によりLcを求めた。
[窒素吸着比表面積]
窒素吸着比表面積(NSA)は、JIS K6217に準拠して定義される(単位はm/g)。
[ストークスモード径(Dmod)及びストークスモード半値幅(D1/2)]
ストークスモード径(Dmod)及びストークスモード半値幅(D1/2)は、以下の測定法で求められる。
(測定法)
界面活性剤(SIGMA CHEMICAL社製「NONIDET P−40」)を3滴加えた20容量%エタノール水溶液に、精秤したカーボンブラックを加えて、カーボンブラック濃度が0.01重量%の試料液を調製した。この試料液を超音波洗浄機(ULTRASONIC STIRRING BATH:LAKOMANUFACTURING CO.製)を用いて、20分間分散処理することにより、カーボンブラックスラリーとした。一方、遠心沈降式の流度分布測定装置(BROOK HAVEN INSTRUMENTS社製「BI−DCP PARTICLSIZER」)にスピン液(純水)10ミリリットルを注入し、更にバッファー液(20容量%エタノール水溶液)1ミリリットルを注入した後、前記調製したカーボンブラックスラリー各1ミリリットルを注入し、回転数10000rpmで遠心沈降させ、真比重1.78g/cmでストークス相当径を計算し、図2に示すように、ストークス相当径に対して相対的な発生頻度のヒストグラムを作る(ただし、後述の比較例9と10については回転数4000rpm、真比重1.84g/cmで実施)。ヒストグラムのピークAから直線BをY軸に平行に引き、ヒストグラムのX軸との交点をCとする。このときのCでのストークス直径が、ストークスモード径(Dmod)となる。また、直線Bの中点をFとして、Fを通りX軸に平行に直線Gを引く。直線Gは、ヒストグラムの分布曲線と2点D及びEで交わる。このとき、D及びEでの各ストークス直径の差の絶対値が、ストークスモード半値幅(D1/2)である。
[平均粒径]
透過型電子顕微鏡により求めた。具体的にはカーボンブラック試料を150kHz、0.4kWの超音波分散機により、10分間クロロホルムに分散させて分散試料を作成し、これをカーボン補強した支持膜に振り掛けて固定する。これを透過型電子顕微鏡で撮影し、50000〜200000倍に拡大した画像をEndterの装置を用いてランダムに1000個以上のカーボンブラックの粒子径を測定し、その平均値を平均粒径とした。
[CTAB吸着比表面積]
CTAB吸着比表面積は、JIS K6217に準拠する(単位はm/g)。
[含酸素官能基密集度]
(1500℃×30分)CO発生量(以下、単に「CO発生量」と言う。)及び(1500℃×30分)CO発生量(以下、単に「CO発生量」と言う。)は、各々カーボンブラックを真空中で1500℃で30分間加熱し、この間に発生したガス中のCO及びCO量であり、具体的には次のようにして測定される。
(測定法)
カーボンブラックを約0.5g精秤し、アルミナ管に入れ、0.01Torr(1.3Pa)まで減圧した後、減圧系を閉じ、1500℃の電気炉内に30分間保持してカーボンブラックに存在する酸素化合物や水素化合物を分解・揮発させる。揮発成分は定量吸引ポンプを通じて、一定容量のガス捕集管に採取する。圧力と温度からガス量を求めると共に、ガスクロマトグラフにて組成分析し、一酸化炭素(CO)及び二酸化炭素(CO)の発生量(mg)を求め、カーボンブラック1g当たりからのCO及びCOに換算した値を計算する(単位はmg/g)。
さらに、得られた各ガスの発生量をμmol/gに換算し、次の式により含酸素官能基密集度を求める。
含酸素官能基密集度(μmol/m
=[CO発生量(μmol/g)+CO発生量(μmol/g)]
/窒素吸着比表面積(m/g)
本発明によると、樹脂組成物に配合した場合、その導電性及び流動性の双方を同時に高めることができるカーボンブラックが提供される。
即ち、かかる本発明は、特定の24M4DBP吸収量を有するカーボンブラックにおいて、水素含有量を低下させると共に、結晶子サイズを特定の小さな数値範囲とし、さらに好ましくは2次粒子の凝集体径を、絶対値ではなく、ストラクチャーレベルに対する特定の相対的なレベル範囲に設定することにより、これを配合した樹脂組成物の導電性及び流動性の双方が良好なバランスにあり、何れもが低下せずに良好な性質を維持するという新規な知見に基づいて創案されたものである。
本発明者らが鋭意検討した結果、カーボンブラック、特にオイルファーネス法によるカーボンブラックに於いて、1次粒子の表面近傍はグラファイト化し、且つ内部はアモルファス状とすることで、これを導電性フィラーとして樹脂組成物に混合した際、樹脂組成物は高い導電性を維持しつつ且つ良好な流動性を得ることができることを見出した。そして、これを実現するためにカーボンブラックの水素量を特定値以下とし、且つX線回折によって求められる結晶子サイズを特定範囲に保つことで、上述の効果を奏することを見出し、本発明を完成した。
またこのようなカーボンブラックは、例えばオイルファーネス法によってカーボンブラックを製造する際には、製造炉内で生成したカーボンブラックを前述の様に1次粒子の表面近傍をグラファイト化し、内部はアモルファス状に保つような、特定の温度と滞留時間に保つことにより製造することができた。
本発明のカーボンブラックを用いた樹脂組成物においては、導電性及び流動性の双方が良いバランスにあり、何れもが低下せずに良好な性質を維持することが可能となる。この理由は定かではないが、本発明のカーボンブラックは1次粒子表面近傍では結晶が発達(グラファイト化)し、かつ1次粒子内部がアモルファス状であることに起因すると考えられる。
即ち、内部までグラファイト化が進んだカーボンブラックは、グラファイト結晶面方向(水平方向)への導電性が発揮されず、僅かに垂直方向での導電性を示すのみとなるので、(カーボンブラック1次粒子を電気が通過する事が困難となるので)カーボンブラック自身の導電性が低下してしまうが、本発明のカーボンブラックは1次粒子内部がアモルファス状であるために、結晶表面の垂直方向における導電性が僅かで、1次粒子内部によってカーボンブラック自身の導電性が確保されているので(カーボンブラック1次粒子を電気が通過できるので)、十分な導電性を維持できるものと考えられる。
且つ、本発明のカーボンブラックは樹脂と接触する表面がグラファイト化している為に樹脂との滑り性に優れ、樹脂組成物中とした際に樹脂組成物の流動性が低下しないと考えられる。また本発明のカーボンブラックを含む樹脂組成物は、そのカーボンブラック1次粒子内部がアモルファス状であるために、カーボンブラックが樹脂中で変形し易いことから、カーボンブラック同士の凝集体構造を作り難いので、樹脂組成物の流動性が低下しないとも考えられる。
本発明のカーボンブラックは、下記の通り、
24M4DBP吸収量:130cm/100g以上
1500℃×30分の脱水素量:1.2mg/g以下
結晶サイズLc:10〜17Å
である。
本発明のカーボンブラックは、さらには、
窒素吸着比表面積:150〜300m/g
mod/24M4DBP:0.6〜0.9
平均粒径:14〜24nm
CTAB吸着比表面積:120〜220m/g
DBP吸収量:150〜400cm/100g
含酸素官能基密集度:3μmol/m以下
を満たすことが好ましい。
一般にカーボンブラックは1次粒子が葡萄房状に連なった独特のストラクチャーと称される連鎖体よりなる2次粒子を形成している。この葡萄房状連鎖体の空隙部分等にDBP(ジブチルフタレート)が吸収されるので、24M4DBP吸収量やDBP吸収量はカーボンブラックが有する重要な指標値である。
本発明のカーボンブラックは、24M4DBP吸収量が130cm/100g以上、好ましくは140cm/100g以上、より好ましくは145cm/100g以上である。24M4DBP吸収量が130cm/100g未満では、樹脂組成物とした際に十分な導電性が得られない。ただし、24M4DBP吸収量が高すぎても、樹脂中での分散性低下や、また生産時の炉の負荷が大きく、経済的でないので、一般的には260cm/100g以下、中でも200cm/100g以下、特に160cm/100g以下が好ましい。
また、本発明のカーボンブラックにおいては、DBP吸収量が小さすぎると、樹脂組成物とした際に導電性が低下する場合があり、逆に大きすぎると樹脂組成物の流動性が低下する場合がある。よってDBP吸収量は150cm/100g以上、中でも155cm/100g以上であることが好ましく、400cm/100g以下、中でも250cm/100g以下、更には230cm/100g以下、特に210cm/100g以下であることが好ましい。
本発明では、カーボンブラックの脱水素量を1.2mg/g以下、好ましくは1.0mg/g以下、より好ましくは0.8mg/g以下にすることで、このカーボンブラックが配合された樹脂組成物の導電性を高めることが可能となる。本発明においては脱水素量が1.2mg/g以下で有れば低い程好ましいが、一般的には工業的な経済性などの理由により、0.1mg/g以上とするのが好ましい。
脱水素量が1.2mg/gよりも多いと、カーボンブラック表面近傍の結晶発達が不十分となり、カーボンブラックの造粒乾燥工程等で酸性官能基が表面に付加しやすくなり、樹脂組成物とした際にその導電性が低下してしまう場合がある。
本発明では、カーボンブラック結晶子サイズLcを10〜17Å、好ましくは11〜16Åとする。この特定範囲とにすることにより、樹脂組成物の導電性及び流動性の双方を高めることができる。結晶子サイズが大き過ぎると、樹脂組成物とした際に導電性が低下する場合があり、逆に結晶子サイズが小さすぎると十分な導電性が得られない場合がある。
本発明では、更にカーボンブラックの窒素吸着比表面積が150〜300m/gであることが好ましい。窒素吸着比表面積が大きいほど樹脂組成物とした際に、その導電性を向上させるが、300m/gを超えると樹脂中への分散性低下や例えばポリオレフィンなどでは樹脂組成物の流動性が悪くなる。これは、樹脂中の可塑剤をカーボンブラックが吸着することによるためと考えられる。本発明では、窒素吸着比表面積を好ましくは150〜300m/g、より好ましくは200〜290m/gとすることにより、樹脂組成物の導電性及び流動性の双方をより一層良好なものとする。
本発明では、さらにDmod/24M4DBPが0.6〜0.9の範囲にあるカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックは、前述の如く、1次粒子が複数繋がった2次粒子(凝集体)からなっており、その凝集体構造(ストラクチャー)の発達度合の指標として、24M4DBP吸収量が用いられている。また、カーボンブラックの特性を測る他の指標として、ストークス径が知られている。このストークス径は、一般的に、カーボンブラック凝集体をストークスの法則に従う疑似球状と見なして遠心沈降法(DCP)により求めた直径(モード径;Dmod)が用いられており、そしてDmodの分布指標として、Dmodの半値幅(D1/2)が用いられている。
従来、これらの指標やその比(D1/2/Dmod)、そして他の物性値等をカーボンブラックの物性指標として、カーボンブラック自体や、ゴム、樹脂組成物における物性、加工性等の改善がなされてきた。しかし、従来においては、これらの数値は各々個別に評価するに留まっており、カーボンブラックの特性を充分に把握するには到っていなかった。例えば、カーボンブラックのストークスモード径(Dmod)のみでは、そのストラクチャーの発達具合が一義的に決定されないので、Dmodが同じカーボンブラックであっても導電性に差がある等、特に導電性樹脂組成物へ添加するカーボンブラックにおいては充分な改良が成されていないという課題があった。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、Dmodが、ストラクチャーの発達度合いを示す24M4DBP吸収量に対して特定の数値範囲にあるカーボンブラック、つまりDmod/24M4DBPの値が特定範囲にあるカーボンブラックを、導電性樹脂組成物のフィラーとして用いることで、極めて優れた導電性と流動性のバランスを有する導電性樹脂組成物を実現し得ることを見出した。
このDmod/24M4DBPで示される数値は、カーボンブラックのストラクチャーの発達度合いに対する凝集体径の大きさを示すものである。この数値が低いほど、つまり同一サイズの凝集体径に対するストラクチャーの発達度が高いほど、カーボンブラック1次粒子がより密集していることを示す。この数値が低すぎると樹脂との馴染みの低下により樹脂組成物の流動性低下や、樹脂組成物中でのカーボンブラックの分散性低下による樹脂組成物の導電性の低下が起こる場合がある。逆に、高過ぎるとカーボンブラック自体の導電性が低下し、所望の導電性を付与するための導電性樹脂組成物へのカーボンブラック添加量の増加により、樹脂組成物の機械的物性等が低下する場合がある。よって、本発明のカーボンブラックにおいては、Dmod/24M4DBPが0.6以上、0.9以下であることが好ましい。
更に、本発明のカーボンブラックにおいては、ストラクチャーの発達度合いに対する凝集体径分布が狭い方が好ましい。具体的には、24M4DBP吸収量に対するストークスモード半値幅(D1/2)の比(D1/2/24M4DBP)で示される数値が、小さい方が好ましい。この数値が高過ぎるとカーボンブラック自体の導電性が低下し、所望の導電性を付与するための導電性樹脂組成物へのカーボンブラック添加量の増加により、樹脂組成物の機械的物性等が低下する場合がある。よって、本発明のカーボンブラックにおけるD1/2/24M4DBPは0.9以下であることが好ましい。またその下限は特に制限はないが、製造の経済性等の理由から0.45以上であることが好ましい。
また、本発明のカーボンブラックの平均粒径は任意だが、中でも14〜24nm、特に15〜18nmとすることが好ましい。この平均粒径が小さすぎると、樹脂組成物中での分散性が低下する場合があり、逆に大きすぎると樹脂組成物の導電性が低下する場合がある。
さらに、本発明では、カーボンブラックのCTAB吸着比表面積を120〜220m/g、特に150〜200m/gとすることが好ましい。この特定範囲にすることにより、樹脂組成物の導電性及び流動性の双方をより一層高めることができる。CTAB比表面積が小さ過ぎると導電性が低下する場合があり、逆に大きすぎると、樹脂組成物中での分散性が低下する場合がある。
上記に加えて、本発明では、以下の式で定義される、含酸素官能基密集度を3μmol/m以下とすることが好ましい。
含酸素官能基密集度(μmol/m
=[CO発生量(μmol/g)+CO発生量(μmol/g)]
/窒素吸着比表面積(m/g)
ここで、この数値について説明する。カーボンブラックには、ある程度の表面官能基が存在するが、これを加熱することによって、一酸化炭素(CO)・二酸化炭素(CO)が発生する。例えば、カルボニル基(ケトン、キノン等)が存在すれば、分解によって主にCOが発生し、カルボキシル基およびその誘導体(エステル、ラクトン等)が存在すれば同様にCOが発生する。つまり、発生したガス量を求めることで、カーボンブラックの表面に存在する官能基の量が推定できる。一方で、カーボンブラックの導電性向上においては、これらの官能基量が少ないことが望ましいことは、従来から知られている。しかしながら、これらの官能基は、従来はカーボンブラックの重量あたりの発生ガス量に基づいた数値が用いられてきた。言い換えれば、カーボンブラック重量に対する官能基の量が、導電性に影響するというのが従来の通説であった。
これに対して、本発明者らは、さらなる鋭意検討の結果、分散性とは別個の概念から、導電性においても、これら官能基量はカーボンブラックの重量あたりの数値ではなく、むしろ単位表面積あたりの数が樹脂組成物の導電性、しいては導電性と流動性との両立に効果があることを見出した。
その理由の詳細は明らかではないが、樹脂組成物内を電流が流れる際、カーボンブラックの表面に局在する官能基が、カーボンブラック2次粒子間の電子移動を阻害するため、重量あたりの絶対量よりも、単位表面積あたりの数(密集度)が導電性に影響するためと考えられる。
即ち、含酸素官能基密集度とは、カーボンブラック単位表面積あたりの官能基の数を示すものであるため、この数値は低いのが好ましい。この数値が高い場合には、かかる理由によりカーボンブラックを含む樹脂組成物の導電性が低下する。なお、この数値は低いほど導電性の観点では好ましいが、あまりに低すぎると上述の如く、分散性が低下して導電性や流動性が却って悪化する恐れがあり、また脱水素量の場合と同様、工業的な経済性などの理由により不利である。従って、含酸素官能基密集度は、0.1μmol/m以上とするのが好ましい。
本発明のカーボンブラックの製造方法は任意であり、例えばオイルファーネス法やアセチレン法、賦活法によるケッチェンブラックが挙げられる。中でもオイルファーネス法は、安価に、且つ歩留まり良く製造できるので好ましい。
以下に、本発明のカーボンブラックの製造方法の例としてオイルファーネス法を挙げて説明する。
本発明のカーボンブラックの製造装置例を図1に示した。この装置は、オイルファーネス法によるカーボンブラック製造装置であって、燃料を燃焼して高温燃焼ガス流を発生させる第1反応帯域Aと、その下流に接続し、カーボンブラック原料を導入する導入ノズルを備えた第2反応帯域Bと、その下流に接続し、カーボンブラック生成反応を停止させる為に炉内に冷却水等を供給するノズルを備えた第3反応帯域Cとを含む。
先ず燃料導入ノズルFから燃料を噴霧状で導入し、これを燃焼用空気導入ノズルGからの燃焼用空気と混合して燃焼させ、高温燃焼ガス流を得る。燃焼ガス流の温度は1300℃〜2000℃程度である。高温燃焼ガスの発生に用いる燃料は任意だが、例えば重油、軽油、ガソリン、灯油等の液体燃料や、天然ガス、プロパン、水素等の気体燃料が挙げられる。発生した高温燃焼ガス流は、徐々に収斂した形状の製造炉内を通過することによってガス流速が上昇し、炉内の乱流エネルギーが向上する。
第2反応帯域Bで導入されるカーボンブラック原料としては、例えばクレオソート油等の石炭系炭化水素やエチレンボトム油等の石油系炭化水素が挙げられる。カーボンブラック原料の導入位置や原料量を調節して、カーボンブラックの粒子径(1次粒子径)やストラクチャーを調整することができる。
第2反応帯域Bで生成するカーボンブラックは、第3反応帯域Cにおいて冷却水等と接触させて急冷することにより、カーボンブラック生成反応が停止する。この後、一般的にはバッグフィルターやサイクロン等の捕集装置により、ガスとカーボンブラックを分離してカーボンブラックを得る。なお、得られたカーボンブラックは水等を造粒用媒体として用い、ピン式湿式造粒機等によって約1mm程度の粒にし、ついで回転式乾燥機で乾燥する工程を経る事が一般的である。
本発明のカーボンブラック、即ち24M4DBP吸油量が130cm/100g以上、脱水素量が1.2mg/g以下であり且つ、結晶子サイズLcが10〜17Åであるカーボンブラックを製造するためには、上述の第2帯域Bにおけるカーボンブラック原料導入ノズルD’の位置と、第3反応帯域Cにおける冷却水供給ノズルE’の位置とを調整して炉内におけるカーボンブラックの滞留時間を特定範囲とすることによって、上述した様にカーボンブラックの24M4DBP吸収量と比表面積を特定範囲の値とし、Lcを過大に大きくせず特定の小さな値とし、且つカーボンブラック粒子表面の脱水素が進行した状態とすればよい。具体的には、炉内温度を1500℃〜2000℃、好ましくは1600℃〜1800℃とし、カーボンブラックの炉内滞留時間、即ち原料導入点から反応停止位置までの移動に要する時間(図1においてカーボンブラック原料導入位置距離Dと反応停止位置距離Eを移動するに要する時間)が、40ミリ秒〜500ミリ秒、好ましくは50ミリ秒〜200ミリ秒とすればよい。また、炉内温度が1500℃を下回るような低温の場合には、炉内滞留時間が500ミリ秒を越えて5秒以下、好ましくは1秒〜3秒とすればよい。
本発明のカーボンブラックは、特に脱水素量が少ないので、炉内での高温燃焼ガス流の温度を1700℃以上の高温とする方法や、カーボンブラック原料供給ノズルよりも下流側で更に炉内に酸素を導入してカーボンブラック表面の水素等を燃焼させ、この反応熱で高温下の滞留時間を長くすることが好ましい。この様な方法によって、カーボンブラックの表面近傍の結晶化とカーボンブラック内部の脱水素が効果的に行えるので好ましい。
本発明のカーボンブラックは、樹脂に配合して導電性樹脂組成物を得ることができる。樹脂としては任意のものを使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、プロピレン−エチレンブロックまたはランダム共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、無水マレイン酸変成ポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリエチレン、スチレンや酢酸ビニルなどのビニルモノマーを付加変性したα−オレフィン重合体などのα−オレフィン系樹脂;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂;ポリアセタール、ポリフェニレンオキシドなどのポリエーテル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体(ABS)、ハイインパクトポリスチレンなどのスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロロエチレンなどのハロゲン含有樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリルなどのアクリル系樹脂等;ポリスルホン樹脂;ポリフェニレンスルフィド樹脂等の熱可塑性樹脂及びフェノール、メラミン、エポキシ等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。また樹脂組成物の物性のバランスを図る目的から、これらの樹脂に更にゴムを混合してもよい。
これらの樹脂の中でもオレフィン系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、スチレン系樹脂等が好ましく、特にエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレンブロックまたはランダム共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン系樹脂が好ましい。
樹脂組成物中のカーボンブラック量は用途により適宜選択すればよく、例えば帯電防止用途であれば通常1〜30重量%、好ましくは2〜15重量%の範囲である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例等における樹脂組成物の調製法ならびにその試験方法は次の通りである。樹脂種としてはポリエチレンとハイインパクトポリスチレンを用いた。
<ポリエチレン樹脂組成物の配合>
カーボンブラックを含むポリエチレン樹脂組成物の配合は、次の通りである。なお、カーボンブラックの配合量は表3,4に記載の通りである。
熱安定剤:イルガノックス1010(日本チバガイギー株式会社製)0.5重量%
滑剤:ステアリン酸カルシウム(堺化学工業株式会社製)0.8重量%
樹脂:ポリエチレン(LF440HA:三菱化学株式会社製) 残部
<ポリエチレン樹脂組成物の導電性の評価>
ラボプラストミルC型(株式会社東洋精機製作所製)にバンバリーミキサーB250を付けたミキサーを用い、混練温度115℃、回転数70rpmの条件下、樹脂のみを先ず2分間予備混練し、次いでカーボンブラックとその他添加剤を投入し、7分間混練し、樹脂組成物を作成した。この樹脂組成物を6インチミキシングロール機191−TM型(株式会社安田精機製作所製)で約1mm厚のシートとした後、これをカットし、加熱冷却型試験プレス機(日新科学株式会社製)でプレス(プレス温度150℃、プレス圧力100kg/cm、プレス時間2分間)し、10cm×10cm×0.2cmの評価試験用平板を作成した。そしてこの平板の中心部を巾2cmに切り出し、SRIS法(日本ゴム協会法)に準処して体積固有抵抗値(VR)を測定した。抵抗値の測定にはデジタルマルチメーターTR6847(アドバンテスト製)を用いた。抵抗値で200MΩ(VR換算で約1.3×107Ω・cm)以上についてはハイレジスタンスメーター4329A(YHP製)により測定した。VRの小さなもの程、導電性が良いと判断した。
<ポリエチレン樹脂組成物の流動性の評価>
JISK7210に準拠し、温度190℃、荷重10kgfで樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を測定した。
<ハイインパクトポリスチレン樹脂組成物の配合>
カーボンブラックを含むハイインパクトポリスチレン樹脂組成物の配合は、次の通りである。なお、カーボンブラックの配合量は表6に記載の通りである。
熱安定剤:イルガノックス1010(日本チバガイギー株式会社製)0.5重量%
滑剤:ステアリン酸カルシウム(堺化学工業株式会社製)0.5重量%
樹脂:ハイインパクトポリスチレン(H8601:PSジャパン株式会社製)残部
<ハイインパクトポリスチレン樹脂組成物の導電性の評価>
ラボプラストミルC型(株式会社東洋精機製作所製)にバンバリーミキサーB250を付けたミキサーを用い、混練温度135℃、回転数50rpmの条件下、樹脂のみを先ず
2分間予備混練し、次いでカーボンブラックとその他添加剤を投入し、8分間混練し、樹脂組成物を作成した。この樹脂組成物を6インチミキシングロール機191−TM型(株式会社安田精機製作所製)で約1mm厚のシートとした後、これをカットし、加熱冷却型試験プレス機(日新科学株式会社製)でプレス(プレス温度160℃、プレス圧力100kg/cm、プレス時間2分間)し、10cm×10cm×0.2cmの評価試験用平板を作成した。導電性の評価はポリエチレン樹脂組成物と同じSRIS法(日本ゴム協会法)に準処して体積固有抵抗値(VR)を測定した。
<ハイインパクトポリスチレン樹脂組成物の流動性の評価>
JISK7210に準拠し、温度200℃、荷重10kgfで樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)を測定した。
実施例1〜4、比較例1,2,4,5
<カーボンブラックの製造>
図1に示すカーボンブラック製造装置を用い、表1に示す製造条件、及び原料油導入位置距離Dや反応停止位置距離E等の炉内装置条件下、カーボンブラックを製造した。なお、図1中の炉内径寸法D1〜D3及びL1は次の2タイプのいずれかを採用した。
Aタイプ:D1=1100mmΦ、D2=175mmΦ、D3=400mmΦ、
L1=3300mm、D2’=190mmΦ
Bタイプ:D1=500mmΦ、D2=55mmΦ、D3=200mmΦ、
L1=3200mm(D2’=D2)
Cタイプ:D1=1100mmΦ、D2=175mmΦ、D3=400mmΦ、
L1=2750mm(D2’=D2)
また、高温燃焼ガス流の燃料としては、実施例1〜4及び比較例4,5では重油を用い、比較例1、2ではLNGを用いた。なお、実施例、比較例ともにカーボンブラック原料(原料油)はクレオソート油であり、第2反応帯域での炉内温度は1750℃とした。得られたカーボンブラックの物性を表1に示す。
比較例3
実施例1で得られたカーボンブラックを容積70リットルの黒鉛製ルツボにカーボンブラックを入れて満たし、アチソン炉にセットしてカーボンブラックの詰め粉でルツボ全体を覆い通電した。
35℃/分の昇温スピードで2000℃まで昇温してから2000℃で1時間保持した後、放熱させて室温となった後にカーボンブラックを取り出した。得られたカーボンブラックの特性を表1に示す。
比較例6〜11
比較として用いた市販導電性カーボンブラックの特性を表2に示す。
上述したカーボンブラックを用いたポリエチレン樹脂組成物の特性(導電性、流動性)の評価結果を表3,4に示す。また、上述のカーボンブラックを用いたポリエチレン樹脂組成物について、導電性(VR[Ω・cm])を同じくした際の流動性(MFR[g/10min]を表3,4の結果を用い、補間(ただし、カッコ内は補外)して求めた。結果を表5、図3に示す。
また、実施例3,4及び比較例6、8、11のカーボンブラックを用いたハイインパクトポリスチレン樹脂組成物の特性(導電性、流動性)の評価結果を表6に示す。また、上述のカーボンブラックを用いたハイインパクトポリスチレン樹脂組成物について、導電性(VR[Ω・cm])を同じくした際の流動性(MFR[g/10min]を表6の結果を用い、補間して求めた。結果を表7、図4に示す。
Figure 2006052237
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表1から明らかなとおり、実施例1〜4で得られた本発明のカーボンブラックは、24M4DBP吸収量が130cm/100g以上、脱水素量が1.2mg/g以下、そして結晶サイズLcが10〜17Åの特性を有する。そして表3,4より明らかなとおり、本発明のカーボンブラックを用いたポリエチレン樹脂組成物(樹脂組成物No.1−1〜4−4)と比較例のカーボンブラックを用いたポリエチレン樹脂組成物(樹脂組成物No.Co1−1〜Co10−4)とを比較すると、樹脂組成物No.1−1〜4−4は、樹脂組成物No.Co1−1〜Co10−4に比べて、導電性に優れており且つ流動性も十分に高いものであり、導電性と流動性の双方の特性が優れた、バランスの良好な樹脂組成物であることがわかる。
また、表5から明らかなとおり、本発明のカーボンブラックを用いたポリエチレン樹脂組成物(樹脂組成物No.1−1〜4−4)と比較例のカーボンブラックを用いたポリエチレン樹脂組成物(樹脂組成物No.Co1−1〜Co10−4)とを比較すると本発明のカーボンブラックを用いた樹脂組成物は、導電性を同じくした際のMFR値が高く、流動性に優れていることが判る。この結果をグラフ化した図3からも明らかなとおり、本発明のカーボンブラックを用いた樹脂組成物は、比較例のカーボンブラックを用いた樹脂組成物と比べて、導電性と流動性の双方において優れている。
なお、比較例11のカーボンブラックは高比表面積、高DBP、中空シェルの特殊な構造を持つケッチェンECで高導電性カーボンブラックとして知られている。表3,4,5ならびに図3から判るように、本発明の実施例1〜4のカーボンブラックを用いたポリエチレン樹脂組成物は、この比較例11のカーボンブラックを用いたポリエチレン樹脂組成物と同等かそれ以上の導電性及び流動性を示している。
また、表6から明らかなように本発明のカーボンブラックを用いたハイインパクトポリスチレン樹脂組成物(樹脂組成物No.5−1〜6−4)と比較例のカーボンブラックを用いたハイインパクトポリスチレン樹脂組成物(樹脂組成物No.Co12−1〜Co14−4)とを比較すると、樹脂組成物No.5−1〜6−4は、樹脂組成物No.Co12−1〜Co14−4に比べて、導電性に優れており且つ流動性も十分に高いものであり、導電性と流動性の双方の特性が優れた、バランスの良好な樹脂組成物であることがわかる。
また、表7から明らかなとおり、本発明のカーボンブラックを用いたハイインパクトポリスチレン樹脂組成物(樹脂組成物No.5−1〜6−4)と比較例のカーボンブラックを用いたハイインパクトポリスチレン樹脂組成物(樹脂組成物No.Co12−1〜Co14−4)とを比較すると本発明のカーボンブラックを用いた樹脂組成物は、導電性を同じくした際のMFR値が高く、流動性に優れていることが判る。この結果をグラフ化した図4からも明らかなとおり、本発明のカーボンブラックを用いた樹脂組成物は、比較例のカーボンブラックを用いた樹脂組成物と比べて、導電性と流動性の双方において優れている。特に、ポリエチレン系で比較的良好だった比較例11のカーボンブラックは、ハイインパクトポリスチレン系では導電性と流動性のバランスが大幅に劣ったのに対して、本発明のカーボンブラックを用いたものでは導電性と流動性が良好であった。このような導電性と流動性の安定性は、本発明のカーボンブラックが、24M4DBP吸収量が130cm/100g以上、脱水素量が1.2mg/g以下、そして結晶サイズLcが10〜17Åの特性を有していることによる。
カーボンブラック製造装置の概略構成図である。 ストークスモード径(Dmod)及びストークスモード半値幅(D1/2)の説明グラフである。 ポリエチレン樹脂組成物における実施例及び比較例の結果を示すグラフである。 ハイインパクトポリスチレン樹脂組成物における実施例及び比較例の結果を示すグラフである。
符号の説明
A 第1反応帯域
B 第2反応帯域
C 第3反応帯域
D カーボンブラック原料導入位置距離
D’ カーボンブラック原料導入ノズル
E 反応停止位置距離
E’ 冷却水供給ノズル
F 燃料導入ノズル
G 燃焼用空気導入ノズル

Claims (8)

  1. 次の特性を有することを特徴とするカーボンブラック。
    24M4DBP吸収量:130cm/100g以上
    (1500℃×30分)脱水素量:1.2mg/g以下
    結晶子サイズLc:10〜17Å
  2. 請求項1において、窒素吸着比表面積が150〜300m/gであることを特徴とするカーボンブラック。
  3. 請求項1又は2において、ストークスモード径(Dmod)と24M4DBP吸収量との比(Dmod/24M4DBP)が0.6〜0.9であることを特徴とするカーボンブラック。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、透過型電子顕微鏡による平均粒径が14〜24nmであることを特徴とするカーボンブラック。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積が120〜220m/gであることを特徴とするカーボンブラック。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、DBP吸収量が150〜400cm/100gであることを特徴とするカーボンブラック。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、次の式で定義される含酸素官能基密集度が3μmol/m以下であることを特徴とするカーボンブラック。
    含酸素官能基密集度(μmol/m
    =[(1500℃×30分)CO発生量(μmol/g)+(1500℃×30
    分)CO発生量(μmol/g)]/窒素吸着比表面積(m/g)
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、オイルファーネスカーボンブラックであることを特徴とするカーボンブラック。
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