JP2006042511A - モータ駆動装置及びモータ駆動方法 - Google Patents

モータ駆動装置及びモータ駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 センサレス駆動に伴うモータの振動及び騒音を低減すること。
【解決手段】 三相の巻線電流を個別に調整可能な駆動回路構成とし、所定の数式に準拠して三相軸方向力の和をゼロとする巻線電流波形とすることにより、三相の巻線電流プロファイルを独立にすることを可能とし、ある相が非通電状態にあることに起因する振動要因を他の相の電流プロファイルを調整し補償することによって振動及び騒音を低減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は多相モータの駆動制御技術に関し、特に、ロータ位置を検出するホール素子等のロータ位置センサを有さないロータ位置センサレスモータの駆動装置および駆動方法に関する。
近年、小型の三相モータのセンサレス駆動は、Y字結線(「スター結線」または「星形結線」とも呼ぶ)された巻線(モータ駆動コイル)のうち、一相の巻線電流をゼロとする非通電期間(通電オフ期間)を設けて通電相の切替えタイミングを制御している。即ち、非通電期間の該当相の巻線の通電端子と中性点端子との両端子間の電位差に現れるロータ回転に伴う逆起電圧のゼロクロスを検出することによって通電相の切替えタイミングを制御する。
従来、通電相の切替えにおいて電流の変化を急峻に行うと振動や騒音が発生するという不都合があった。例えば特許文献1においては振動や騒音を低減するために電流変化を滑らかにする方法が開示されている。その基本回路構成を図11に示す。同図において、16はロータ位置検出部であり、内部に3相(U相、V相、W相)分の三つの比較器24と位相処理用の論理回路23を含んでいる。各モータ巻線の非通電期間における両端電位差が比較器24により比較され、位相処理論理回路23でロータ位相情報信号に変換される。
図11の構成において、相切換台形波合成部21で得られるセンサレスモータの三相駆動電流波形101、102、103を図12に示す。これら三相駆動電流波形は台形波状に滑らかに形成されているとともに、ロータ位置検出のために巻線端子の逆起電圧を読み取るための非通電期間Ta、Tb、Tc、Td、Te、Tfを有している。
また、特許文献2では、互いに独立なPWM制御パルス信号を生成し、通電切替部によって決定された通電相への通電を2相並列にPWM制御するPWM制御部を備え、モータコイルに流れる電流レベルを示す電流検出信号とトルク指令信号発生部が生成する各種トルク指令信号との比較を行う比較部を備え、PWM制御パルス信号のオン期間を決定することにより、低トルクから高トルクまで、相電流の切り替わりが滑らかとなり、相電流の急峻な変化によるモータの振動及び騒音を低減する技術が開示されている。即ち、特許文献2では中性点4を除く一つの相の巻線端子を高電位または低電位に固定し、残り二相の巻線端子の駆動トランジスタを交互に時分割してオン状態として各々及びその合計電流の目標電流値に到達させて二相の巻線電流値を制御し、この二相を合計した逆符号の電流が前記の電位固定された巻線の電流としている。
しかしながらこれらの従来技術においては、例えば図11に示すように、Y字結線された三相モータ巻線はその中性点4に対しては直接接続された駆動トランジスタは設けられていない。また、センサレスモータとして駆動する場合に、いずれか一相の巻線だけが非通電である区間Ta、Tb、Tc、Td、Te、Tfにおいて、他の通電状態の二相の巻線の電流波形制御におけるモータの振動及び騒音を低減するための技術については何ら開示されていない。
日本国特許第2892164号 特開2003−174789号公報
図11及び図12に示す従来例のように各相の巻線電流プロファイルを単に非通電区間を設けた台形波状としても相当の振動及び騒音が生じてしまう。その理由としては、モータの振動及び騒音はロータとステータとの間でモータ軸方向に働く力の成分に依存するところが大であり、上記のような電流波形ではこの軸方向に働く振動成分を多く含むためである。モータのステータに対してモータのロータが軸方向に仮想変位したときに各相の巻線に交わる磁束が変化し、この磁束の変化率は一般的に当該相の巻線に鎖交している総磁束と同じ波形をしている。以後、この磁束の変化率を「モータ軸方向の磁束変化率」または「軸方向力定数」と呼ぶことにする。モータ軸方向の磁束変化率はモータ軸方向に働く力として作用し、回転方向に働く力(トルク)と異なり、軸方向に働く力は電流がゼロクロスする時間領域において電流変化の影響が顕著になる。このために巻線の非通電期間が存在すれば無視できない程度の振幅を有する軸方向の振動成分が残存することになり、振動や騒音の十分な抑制を実現できない。
以下、巻線電流に非通電期間を有するセンサレスモータの振動及び騒音が十分に抑制されない原因について、三相駆動モータを例として、図13用いて説明する。図13(a)は図12と同じ三相駆動電流波形101、102、103を含み、これら三相駆動電流波形は台形波状の電流波形を有する第一相(U相)、第二相(V相)及び第三相(W相)の巻線電流波形を示す。ここで、三相駆動電流波形101、102、103は、各電流のゼロクロス付近の期間で巻線電流がゼロつまり非通電状態となる期間を持つ。Taは第一の相の巻線電流が有する電流増加領域での非通電期間、Tbは第ニの相の巻線電流が有する電流増加領域での非通電期間、Tcは第三の相の巻線電流が有する電流増加領域での非通電期間、Tdは第三の相の巻線電流が有する電流減少領域での非通電期間、Teは第一の相の巻線電流が有する電流減少領域での非通電期間、Tfは第二の相の巻線電流が有する電流減少領域での非通電期間を表わす。
各相の巻線電流101、102、103を合計すると電流がゼロとなることは図13(a)から容易に理解できる。このことは中性点を直接駆動する駆動手段が存在しない場合の必然的帰結である。104はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率(軸方向力定数)の波形を表わし、この磁束変化率の波形104は第一の相の巻線電流波形101の基本波の正弦波成分から電気角90度分位相が異なる正弦波に比例する波形として近似表現される。一般に、モータ軸方向の変位に対する磁束変化率は、モータ回転方向の変位に対する磁束変化率とは位相が90度異なる正弦波形に比例するといえる。ここで、モータ回転方向変位に対する磁束変化率はトルク定数とも呼ばれるもので、前述のモータの軸方向変位に対する磁束変化率である軸方向力定数と区別されている。
従って、各相の巻線電流毎のトルク定数波形は各相の巻線電流の基本波に位相が一致した正弦波で表現され、各相の巻線電流毎の軸方向力定数波形は各トルク定数波形から90度位相が遅れた正弦波で表現される。第一の相の巻線電流101とモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率(軸方向力定数)104との積が第一の相の巻線電流に対するモータ軸方向の力を表わす。図示していないが、第一の相の場合と同様に、モータ軸方向変位に対する第二の相の磁束変化率は、第二の相の巻線電流102から電気角90度分位相が異なる正弦波に比例して近似表現され、この両者の積が第ニの相に対するモータ軸方向の力を表わす。
同様に、モータ軸方向の変位に対する第三の相の磁束変化率は第三の相の巻線電流103から電気角90度分位相が異なる正弦波に比例するものと近似表現され、この両者の積が第三の相に対するモータ軸方向の力を表わす。第一の相、第二の相及び第三の相の各々の相の巻線電流のモータ軸方向の力を図13(b)の105、106及び107に示す。この三相のモータ軸方向の力105、106及び107を足し合せた合成モータ軸方向力を図13(c)の108に示す。Ta、Tb、Tc、Td、Te及びTfで表わされた非通電期間では、図13(c)の合成モータ軸方向力108に示すように、軸方向の力の振動成分が相殺されず残存していることが分る。これが振動及び騒音の残存になる。
なお図13の例では、更に、上記非通電期間以外でも軸方向の力が残存している。これは図13(a)の109に代表表示される電流ピーク期間(または電流ボトム期間)が長いが故にこの台形波形の正弦波からの偏差が大きくなっていることが原因である。これも同様に振動及び騒音の残存になる。従って非通電期間以外の軸方向の力は電流ピーク期間および電流ボトム期間109を電気角60度前後にすれば緩和される。
上記従来技術に記載されているモータ駆動回路では、Y字結線された三相モータの巻線では中性点を直接駆動する駆動トランジスタが接続されていないため、三相の巻線電流の総和はゼロになり、巻線電流の自由度は2である。即ち、一つの相の巻線電流をゼロとして非駆動とすれば残る二相の自由度は1しかない。従来の駆動方法は通常このような自由度が制限された形式である。従って三相で自由度が2しかないモータ駆動では第一の相の非通電期間Taにおいては、第二の相の巻線電流102と第三の相の巻線電流103の電流値は互いに大きさが等しく逆極性でなければならないことになる。この制約は非通電期間を有するモータの振動及び騒音を充分に低減することを困難にしている。
このように従来構成では、Y字結線されたモータ巻線の中性点を直接駆動する駆動トランジスタが接続されていないため、三相の巻線電流の自由度が2の場合において寧ろ振動及び騒音の残存は大きくなり、十分抑制できていない。第一の相の非通電期間Ta及びTeにおいて、第二の相の巻線電流102と第三の相の巻線電流103について双方の電流値が逆極性で大きさが等しい制約下ではモータ軸方向の合成力108を決して十分抑制できないことは、各相の巻線電流による軸方向力成分の波形から容易に推察される。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、例えば、非通電期間を有する三相モータにおいて三相の電流波形の自由度を3とすることを可能とし、センサレスモータのロータ位置検出をするための各相巻線電流の非通電期間を設けたモータ駆動装置及びモータ駆動方法であって、振動及び騒音を十分に低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るモータ駆動装置は、複数相のモータ駆動巻線への通電を制御することによって多相モータを駆動するモータ駆動装置であって、非通電の相のモータ駆動巻線に誘起される逆起電圧を検出することによりロータ位置情報を得るロータ位置検出部と、前記モータ駆動巻線の両端子にそれぞれ接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタを備えたハーフブリッジ回路と、外部から入力された原トルク指令信号と前記ロータ位置検出部からの出力信号に基づいて、モータ駆動用のトルク指令信号を発生するトルク指令信号発生部と、前記トルク指令信号発生部から発生された各トルク指令信号に基づいて各相駆動用の通電制御信号を生成する通電制御信号生成部と、前記通電制御信号を入力し、該入力された通電制御信号に基づいて、前記複数相のモータ駆動巻線の通電を所定の周期で通電制御する通電制御部と、を備える。前記通電制御部は、前記複数相のモータ駆動巻線の1つのモータ駆動巻線だけが非通電状態となる非通電期間を設定し、該非通電期間中は各相の巻線電流の総和がゼロではない駆動を行うことを特徴とする。
上記構成において、好ましくは、前記複数相のモータ駆動巻線はスター結線された共通接続端子の中性点を有し、前記中性点端子側にも接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタからなるハーフブリッジ回路を有する。リニア電圧駆動の場合と電圧PWM駆動の場合には、トルク指令信号発生部は各相別の巻線端子と中性点の電圧目標値を発生し、リニア電流駆動の場合には各相別の巻線電流と中性点流出入電流の電流目標値を発生し、電流PWM駆動の場合には各相別の巻線電流と中性点流出入電流とそれらを組み合わせた合計電流の目標電流値を発生する。いずれかの相の巻線電流をゼロとする非通電期間中は中性点端子に対する駆動を行う。
また、本発明に係るモータ駆動方法は、複数相のモータ駆動巻線への通電を制御し、前記モータ駆動巻線の端子にそれぞれ接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタを駆動制御することによって多相モータを駆動するモータ駆動方法であって、非通電の相のモータ駆動巻線に誘起される逆起電圧を検出することによりロータ位置情報を得る工程と、外部から入力された原トルク指令信号と前記ロータ位置検出部からの出力信号に基づいて、モータ駆動用のトルク指令信号を発生する工程と、前記発生された各トルク指令信号に基づいて各相駆動用の通電制御信号を生成する工程と、前記通電制御信号を入力し、該入力された通電制御信号に基づいて、前記複数相のモータ駆動巻線の通電を所定の周期で通電制御する工程と、を備える。前記通電制御工程では、前記複数相のモータ駆動巻線の1つのモータ駆動巻線だけが非通電状態となる非通電期間を設定し、該非通電期間中は各相の巻線電流の総和がゼロではない駆動を行うことを特徴とする。なお、本発明のモータ駆動装置及びモータ駆動方法はリニア駆動の場合とPWM駆動の場合を包含するものであり、PWM駆動の場合は前記の通電制御信号は後述するようなパルス変調制御信号となる。
本発明によれば、上記のような構成により、ある相の巻線の非通電期間において他の相の巻線電流それぞれが惹起する軸方向に働く力を合成した場合に軸方向に働く力の振動成分が互いに相殺されてトータルとして十分に振動及び騒音を抑制することが可能になり、振動及び騒音を十分に低減したモータ駆動装置及びモータ駆動方法を実現することができる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には同一の符号を付し、重複する説明については省略している。一般に、モータ駆動としては、PWM駆動やリニア駆動方式が広く用いられている。PWM駆動方式は、後述する図1に示すような構成の重み付けされた電圧値をPWM化する電圧PWM駆動方式と、後述する図2と図3に示すような構成の各駆動トランジスタ毎に電流値を直接制御した電流PWM駆動方式とがある。
電圧PWM駆動方式では、シャント抵抗の平均電圧(平均電流)と原トルク指令値TQとの誤差の増幅出力に基づく振幅を持つ複数のトルク指令信号を三角波信号でPWM変調する。ここで、複数のトルク指令信号は、中性点駆動をしない場合は、三相信号であったり、一相を基準電位としてこれに対する電位差を変化させる残り二相の組み合わせを120度毎に交番させた信号であったりする。中性点駆動する場合は、三相信号に中性点信号を加えた4つの信号を変調するか、または区間を区切って各区間毎に一相を基準として他の信号は相対差としての電圧値を保持した信号としてこれを変調したものである。これに対して電流PWM駆動方式は、トルク指令値TQに比例した振幅の複数指令信号を形成し、時分割的に各指令とシャント抵抗の電流の一致を検知するとスイッチオフするというPWM変調方式を用いたものである。なお、前記の複数指令信号は、三相巻線電流および中性点流出入電流とこれらの中の複数の電流を合計した電流を含むものである。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るモータ駆動装置の要部回路構成を示す。本発明の実施の形態1のモータ駆動方法は、複数相のモータ駆動巻線はスター結線された共通接続端子である中性点を有し、ハーフブリッジ回路はこの中性点端子側にも接続された高電位側及び低電位側の一対の駆動トランジスタを有し、複数相のモータ駆動巻線の1つのモータ駆動巻線だけが非通電状態となる非通電期間中は中性点端子に対して通電を行い、モータ駆動巻線のすべてに電流を流す全巻線通電期間中は、中性点端子に対して通電を行わない非通電状態とすることを特徴とする。
図1において、Tr1及びTr2は第一の相(U相)のモータ巻線9の端子1に共通接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタ、Tr3及びTr4は第二の相(V相)のモータ巻線10の端子2に共通接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタ、Tr5及びTr6は第三の相(W相)のモータ巻線11の端子3に共通接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタである。更に、Tr7及びTr8は上記の3つのモータ巻線9、10及び11がY字結線された中性点端子4に共通接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタである。ここで、高電位側とは電源Vccの電流が投入されるソース電流側(各相の吐き出し側)であり、低電位側とはシンク電流側(各相の吸い込み側)である。各駆動トランジスタのドレインとソース間には、ゲート電圧の印加により回生電流が流れる方向にダイオードが接続されている。なお、上記ダイオードはモータ駆動トランジスタがCMOSやDMOSの場合にはモータ駆動トランジスタのボディーとドレイン間に存在する寄生ダイオードでもよい。
12は電流検出用シャント抵抗であり、低電位側駆動トランジスタの合計電流を検出するための抵抗である。ただし、電流検出用シャント抵抗は高電位側駆動トランジスタの合計電流を検出する構成としてもよい。13は電流検出用抵抗12の両端電圧を増幅する電流検出用増幅部、14はプリドライブ部、15は通電切替部、16はロータ位置検出部、17は三角波発振部、18はパルス変調制御信号生成部、19は各相別のトルク信号を発生するトルク指令信号発生部、20は誤差増幅部である。誤差増幅部20は、シャント抵抗両端電位差に基づく信号と外部から入力される原トルク指令入力信号TQに基づく信号(以後「トルク指令値」とも呼ぶ)との差異を増幅する。
三角波発振部17は、パルス変調制御信号生成部18の中性点出力及び三相出力のPWM制御信号をオン及びオフにするタイミングを得るための三角波信号を発生する回路である。パルス変調制御信号生成部18は、複数個の比較器からなる比較部を有し、PWM制御処理を行うことで、通電切替部15が、非通電期間中は中性点端子に対して通電を行い、モータ駆動巻線のすべてに電流を流す全巻線通電期間中は、中性点端子に対して通電を行わない非通電状態とするPWM制御信号を生成する。トルク指令信号発生部19の内部構成の一実施例としては、区間分割部19aと合成部19bと位相制御部19cとイネーブル信号発生部19dとモード切替部19eとを備え、図示していないが論理回路と各相波形のタイミングをとるためのカウンタを有する構成としてもよい。
分割部19aはロータ位置情報を基にして電気角360度を所定の電気角の区間に分割するものであり、その目的は所定の電気角区間毎に制御量の目標値を設定することによって適切で合理的な制御を行うことにある。合成部19bは、中性点を含む各相巻線端子に各区間毎の電圧目標値を与えてトルク指令信号の基本プロファイルを発生し、これの振幅に誤差増幅器20の出力を比例的に反映させたトルク指令信号をパルス変調制御信号生成部18に対して出力するものである。位相制御部19cは必要に応じて用いられる位相シフト手段であり、モード切替部19eは不図示のカウンタで設定された出力に対応してセンサレスモータ駆動におけるいわゆる起動モードと検出モードとの切換動作を行うものである。上記構成のトルク指令信号発生部19により、位相角変化に対する三相電圧及び中性点電圧の変化を、誤差増幅部20からの出力に比例した振幅をもつ信号波形として形成し、ロータ位置信号(二値信号)の周期に同期させて各種トルク指令信号が生成される。
例えば、区間分割部19aにおいて入力されたロータ位相検出信号を所定の電気角ずつに分割した分割信号を生成し、合成部19bは上記分割信号ごとにロータ位相検出信号に基づいて所定の電気角区間ごとに所定の電圧値を割り当てる。本実施の形態は電圧駆動の例であるから、電流波形は電圧波形よりも位相が遅れることになる。位相制御部19cは合成部19bが生成した各電圧波形を必要に応じて位相を所定値だけシフトさせ、各相用入力トルク指令信号を生成する。これにより、各相の巻線電流の基本波の位相を、正弦波で表現される各相のトルク定数波形に対して一致させることができるとともに、各トルク定数波形から90度位相が遅れた正弦波で表現される各相の巻線電流毎の軸方向力定数波形に振動および騒音を抑制するべく対応することができる。
なお、イネーブル信号発生部19dは、駆動トランジスタからのスイッチング雑音などによってロータ位置信号となる逆起電圧検出に誤りを生じることを避けるために、タイミング信号をロータ位置検出部に対して出力するために設けられている。前記イネーブル信号は、前記タイミング信号を生成するためにパルス変調制御信号生成部18にて生成される信号を利用している。また、モード切替部19eは逆起電圧が充分な大きさになるか否かによって、転流を逆起電圧に基づいて行うか否かを判定するものである。逆起電圧に基づかない場合は起動モードとなる。起動モードの動作については詳述しないが、逆起電圧が検出可能な大きさになるまで所定の周期の転流にて同期運転を行ったり、ロータ位置探索パルス入力に対する応答信号からロータ位置を推定して適した相に通電を行うなどの方法が公知である。
図1のモータ駆動装置の動作について以下に説明する。三相モータ巻線端子電圧及び中性点端子電圧、すなわちトランジスタTr1とTr2の共通接続点1、トランジスタTr3とTr4の共通接続点2、トランジスタTr5とTr6の共通接続点3、トランジスタTr7とTr8の共通接続点4、の電圧信号はロータ位置検出部16に入力され、各モータ巻線の非通電期間における両端電位差が比較器24により比較され、位相処理論理回路23でイネーブル信号発生部19dからのイネーブル信号を利用して比較部24から正しい信号を抽出することによって、正しいロータ位相情報信号に変換され、各相用入力トルク信号発生部19にロータ位相情報が与えられる。
即ち、ロータ位置検出部16は、第一の相(U相)のモータ巻線9の非通電期間に該巻線9の両端1と4との電位差を比較し、第二の相(V相)のモータ巻線10の非通電期間に該巻線10の両端2と4との電位差を比較し、第三の相(W相)のモータ巻線11の非通電期間に該巻線11の両端3と4との電位差を比較することによってロータ位置を検出する。このような非通電時の各巻線の両端の逆起電圧検出によるロータ位置検出方法自体は公知であり、例えば前述の特許文献1に開示されている。
電流検出抵抗12(シャント抵抗)を設けることにより、全ての低電位側駆動トランジスタ電流の合計電流を検出できる。電流検出抵抗12に掛かる電圧は電流検出増幅部13で両端電位差が増幅されるとともに平滑化される。電流検出増幅部13の出力値とトルク入力端子から印加された原トルク指令値TQとの差異は誤差増幅部20により増幅される。誤差増幅部20からの増幅出力値は、ロータ位置検出部16から出力されるロータ位置情報とともに、各相用入力トルク指令信号発生部19に入力される。ロータ位置検出部16から入力される位置情報を元にしてトルク指令信号発生部19は、誤差増幅部20の出力に比例して振幅変化させた三相別及び中性点に対するトルク指令電圧を生成する。
トルク指令信号発生部19から出力される三相用及び中性点に対する入力トルク指令信号は三角波発振部17の出力信号とパルス変調制御信号生成部18の比較部18aにおいて比較され、PWM制御処理が施された後、出力パルス変調制御信号は中性点駆動電流制御信号を含む三相PWM制御信号となり通電切替部15に入力される。なお、パルス幅変調制御信号生成部18は、比較処理に伴って貫通防止処置を施したPWM信号の生成を行うことや、更にはロータ位置情報の誤検出防止のための信号生成を行い、ロータ位置検出部16に出力する機能も含む。
トルク指令信号発生部19は、通電切替部15を介して各相の巻線に適切な電流を発生させるための各種トルク指令信号を発生する。
このように、電圧PWM駆動では上述したように軸方向の力を低減できる所期の電流波形を電圧波形として図1のブロック19及び20で示す手段を用いて各相に重み付けし、これを比較部18aで三角波と比較することによってデューティ比に置換してPWM駆動を行うものである。
通電切替部15は、上記パルス変調制御信号を入力し、該入力されたパルス変調制御信号に基づいて、複数相のモータ駆動巻線の通電を所定の周期で切替制御する通電制御手段である。ここで、切替制御とは転流制御と各駆動トランジスタのデューティ制御を包含した内容を意味する。通電切替部15からの切替信号により、プリドライブ部14を介して各駆動トランジスタTr1〜Tr6およびTr7とTr8にゲート電圧を印加してオン・オフ制御し、電流が各巻線に流されてモータを回転させる。以上の動作によってトルク入力端子に入力されるトルク指令値TQに基づいた電流を電流検出抵抗12に流すとともに各巻線を励起する合計電流をフィードバック制御したモータ駆動を行うことができる。
上記構成において、好ましい実施の形態では、電流検出抵抗電圧増幅部(12;13)の動作は、全ての高電位側駆動トランジスタ電流または全ての低電位側駆動トランジスタ電流の合計電流の検出を行い、全ての巻線電流が通電の期間においては、中性点を駆動せずに三相電圧振幅に誤差増幅器20の出力を反映し、1つの相の巻線電流が非通電の期間においては中性点を駆動して中性点電流を流し、三相電圧振幅及び中性点電圧振幅に誤差増幅器20の出力を反映している。特に、非通電期間における三相電圧波形及び中性点電圧波形は軸方向力が相殺される三相巻線電流波形となるように設定している。なお、誤差増幅器20とTQ入力端子に印加される入力信号レベルとの利得関係によっては、電流検出抵抗電圧増幅部13は平滑化作用を有していればよく、増幅作用を有していなくてもよい。
図1のモータ駆動装置は中性点端子側に駆動トランジスタTr7及びTr8を接続しているので、各巻線9、10,11の共通接続点である中性点4を駆動する中性点駆動電流を電流線CNを介して流すことが可能である。このことは三相の巻線電流の総和がトランジスタTr7またはTr8を通ることができるので、各相の巻線電流の総和がゼロである必要はなくなり、三相巻線電流を各々独立に流すことが可能になることを意味している。
上述の構成において、本実施の形態では、パルス変調制御信号生成部18の比較部18aは、トルク指令信号発生部19から発生された各相及び中性点に対するトルク指令信号に基づいてパルス変調制御信号を生成するパルス変調制御信号生成部として機能し、通電切替部15を介して、このパルス変調制御信号を入力し、モータ駆動巻線のうちの1つの相のモータ駆動巻線だけが非通電状態となる非通電期間を設定した通電切替を行い、この非通電期間においてはモータ駆動巻線の中性点端子に対して電流を流入または流出させるように通電制御を行う。
このように、上記入力されたパルス変調制御信号に基づいて、モータ駆動巻線のうちの1つの相のモータ駆動巻線だけが非通電状態の期間中は、他の2つの相のモータ駆動巻線は全て通電状態であって、中性点端子に対しては電流を流入または流出させる通電を行うように、各モータ駆動巻線の通電を切り替え制御する。
一方、モータ駆動巻線のすべてに電流を流す全巻線通電期間中は、通電切替部(15)は中性点端子に対しては電流を流入も流出もさせない非通電状態とするように通電を切り替え制御を行っている。
図1の構成では、ロータ位置検出部16から入力される電気角位相情報に応じて各U,V,W相の端子1,2,3及び中性点4を駆動するトランジスタTr1〜Tr8に対する重み付け電圧を、三角波発振部17からの三角波とパルス変調制御信号生成部18の比較部18aにおいて比較することで、トランジスタTr1〜Tr8のPWM駆動信号を生成してモータ駆動を行っている。
このように三相の巻線電流を独立設定できるようにすることで、各相用の入力トルク信号発生部19はその出力波形を、例えば後述する図5、図7乃至図10に示すように、ロータ位置検出のために1つの相が非通電となる期間において残りの2相の電流プロファイルを最適化し、軸方向力の振動成分を充分に相殺して低振動及び低騒音化が図1の構成で可能になる。図1の構成は重み付けされた電圧値をPWM化するので電圧PWM駆動における実施例であり、電流プロファイルを最適化する波形を合成部19bにおいて予め設定することができる。なお、前記電流プロファイルは回転速度または原トルク指令値の大きさに応じて変化するように設定したものであってもよい。
なお、上記における各相用入力トルク信号発生部19にデジタル演算処理を行って各相への重み付けされたPWM信号を発生する機能を追加すれば、三角波発生部17及び比較器18aは不要とすることができ、この場合も低振動及び低騒音化が可能となる。
なお、本実施の形態では、各相の電流波形の位相をトルク定数波形の位相と一致させた場合を例示しているが、本発明は、両者間の位相差の設定を必ずしもゼロ度に限定する必要はなく、位相差を略一定角度に保持して駆動を行うことも可能である。
(実施の形態2)
図2は、図1の電圧PWM駆動に対して、電流PWM駆動における実施例といえるものである。電流PWM駆動では、PWMオンパルスでオンになった後、調べるべき電流がその目標値に達したことを比較器で検知し、その結果PWMオフされるものであり、複数個ある調べるべき電流のそれぞれを所定のタイミングでPWMオンさせてその値を時分割に比較制御してPWMオフしていく駆動方式である。なお、前記の複数ある調べるべき電流値には三相巻線電流および中性点流出入電流の中で複数の電流が流れている状態では前記複数の電流の合計値電流も含まれる。前記の合計値電流を構成するそれぞれの電流目標値の合計値電流に等しくなると、その一方または両方をPWMオフして制御を行う。図2において図1と同記号の部分は図1と等しい働きをするので、重複する部分の構成および動作についての説明は簡略のために省略するものとする。図2において、12は電流検出抵抗、93は電流検出抵抗電圧の増幅部、14はプリドライブ部、15は通電切替部、16はロータ位置検出部、97はPWMオンパルス発生部、94は比較部、98はPWMラッチ部、99はトルク指令信号発生部、TQは原入力トルク指令信号、Vccはモータ電源端子である。トルク指令信号発生部99は中性点を含む各相別及びその合計相当の目標電流値であるトルク信号を発生する。
パルス変調制御信号を生成するPWMラッチ部98は、PWMオンパルス発生部97から所定の手順で時分割的に所定の相または中性点に通電を開始し、比較部94から目標電流値への到達をPWMオフパルスとして受けることにより、PWM制御処理を行っている。これにより、通電切替部15を介して、非通電期間中は中性点端子に対して通電を行い、モータ駆動巻線のすべてに電流を流す全巻線通電期間中は、中性点端子に対して通電を行わない非通電状態とするPWM制御信号を生成する。
トルク指令信号発生部99の内部構成としては、例えば、区間分割部99aと合成部99bと必要に応じて位相シフト手段として機能する位相制御部99cとイネーブル信号発生部99dとモード切替部99eを備え、図示していないが論理回路と各相波形のタイミングをとるためのカウンタを有する構成とすることにより、ロータ位置検出信号の周期に同期させて、各種トルク指令信号を生成する方法がある。
例えば、区間分割部99aにおいて入力されたロータ位置検出信号(二値)を所定の電気角ずつに分割した分割信号を生成し、合成部99bは上記分割信号ごとにロータ位置検出信号に基づいて所定の電気角区間ごとに所定の電圧値を割り当てる。位相制御部99cは合成部99bが生成した各電圧波形を必要に応じて位相を所定値だけシフトさせ、各相用入力トルク指令信号を生成する。これにより、各相の巻線電流の基本波の位相を、正弦波で表現される各相のトルク定数波形に対して一致させることができるとともに、各トルク定数波形から90度位相が遅れた正弦波で表現される各相の巻線電流毎の軸方向力定数波形に振動および騒音を抑制するべく対応することができる。なお、本実施例は電流PWM駆動であるので電流位相の遅れは殆ど無い。位相制御部99cは、例えば、高速回転域でのモータ駆動のためにロータ位置タイミングよりも電流を進相させて駆動する場合などに使用される。
なお、イネーブル信号発生部99dは駆動トランジスタからのスイッチング雑音などによってロータ位置信号となる逆起電圧検出に誤りを生じることを避けるために、タイミング信号をロータ位置検出部16に対して出力するものである。前記イネーブル信号発生部99dは、前記タイミング信号を生成するためにPWMラッチ部98にて生成される信号を利用している。また、モード切替部99eは逆起電圧が充分な大きさになるか否かによって、転流を逆起電圧に基づいて行うか否かを判定するものである。逆起電圧に基づかない場合は起動モードとなる。起動モードの動作については詳述しないが、逆起電圧が検出可能な大きさになるまで所定の周期の転流にて同期運転を行ったり、ロータ位置探索パルス入力に対する応答信号からロータ位置を推定して適した相に通電を行うなどの方法が公知である。
図2の動作は以下のようになる。三相モータ巻線端子電圧及び中性点端子電圧、すなわちトランジスタTr1とTr2の共通接続点1、トランジスタTr3とTr4の共通接続点2、トランジスタTr5とTr6の共通接続点3、トランジスタTr7とTr8の共通接続点4の電圧は、ロータ位置検出部16に入力され、ロータ位置検出部16からはトルク指令信号発生部99に位相情報が与えられる。ロータ位置検出部16は、巻線9の非通電期間に巻線9の両端1及び4の電位差を比較し、巻線10の非通電期間に巻線10の両端2及び4の電位差を比較し、巻線11の非通電期間に巻線11の両端3及び4の電位差を比較することによってロータ位置を検出する。トルク指令信号発生部99は入力端子に入力された原トルク指令電圧TQを、ロータ位置検出部16からの位相情報に基づいて三相の巻線電流及び中性点入出力電流、更にはこれらの中2つの目標電流値を加算した電流を目標値として位相に応じて変化させて与えるものである。
三相モータ巻線に通電するための複数の電流目標値を比較部94に出力する。電流検出抵抗12に掛かる電圧は電流検出抵抗電圧増幅部93で増幅されて比較部94に伝達される。PWMオンパルス発生部97からは中性点も含めた各巻線への駆動トランジスタTr1〜Tr8の選択及びPWM通電を開始するためのパルスをPWMラッチ部98に出力する。比較部94は駆動トランジスタTr1〜Tr8が流すべき電流の目標値を、電流検出抵抗電圧増幅部93からの出力が上回ったときにPWMオフパルスをPWMラッチ部98に対して出力する。これを時分割的に行うことで駆動トランジスタTr1〜Tr8の電流PWM制御が行われる。
PWMラッチ部98は、PWMオンパルス発生部97からのPWMオンパルスを受けてラッチオンし、比較部94からのPWMオフパルスを受けてラッチオフする出力を通電切替部15に出力する。通電切替部15からはプリドライブ部14を介して駆動トランジスタTr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5,Tr6,Tr7,Tr8を駆動してモータを回転させる。以上の動作によってトルク入力端子に入力される原トルク指令値TQを各巻線の電流制御に振り分けたモータ駆動を行うことができる。本発明の非通電相がない期間においては前述の特許文献2に記載の方法をそのまま適用して駆動できる。また、PWMラッチ部98は、PWMオンパルス発生部97から信号を各相の駆動トランジスタのPWMオン動作に順次割り振ったり、貫通防止処置を施したPWM信号の生成を行うものであり、更にはロータ位置情報の誤検出防止のための信号生成を行ってロータ位置検出部16に出力する機能も含む。なお、トルク入力端子に印加される入力トルク信号レベルとの利得関係によっては、電流検出抵抗電圧増幅部93は省略してもよい。
図2のモータ駆動装置は中性点端子に接続されたトランジスタTr7及びTr8を有するので、巻線9、10,11の共通接続点である中性点4を駆動することが可能である。このことは三相の巻線電流の総和がトランジスタTr7またはTr8を通ることができるので三相巻線を流れる電流値を各々独立に流すことが可能になる。特許文献2では中性点4を除く一つの相の巻線端子を高電位または低電位に固定し、残り二相の巻線端子の駆動トランジスタを交互に時分割してオン状態として各々の目標電流値にまたは二相の合計電流値を二相各々の目標電流の合計値に到達せしめて二相の巻線電流値を制御し、この二相を合計した逆符号の電流が前記の電位固定された巻線の電流となる。
非通電相が存在する期間では非通電相の代わりにトランジスタTr7およびTr8による中性点4の駆動と二相の通電相の三つの電流の制御を、特許文献2に記載の方法を応用して実現できる。図2では、ロータ位置検出部16から入力される電気角位相情報に応じて各相及び中性点を駆動するトランジスタTr1〜Tr8に流す電流を電流検出抵抗12の電圧値を時分割制御することでトランジスタTr1〜Tr8のPWMオン時間を制御してモータ駆動を行っている。
すなわち通電されている巻線のうちで電流値が大きい方の巻線の中性点4ではない方の端子を前記端子が電流ソースまたは電流シンクになるかに応じて高電位または低電位に固定する。電流値が小さい方の巻線の中性点4ではない方の端子に接続された駆動トランジスタ及び中性点4に接続された駆動トランジスタを交互に時分割してオン状態として各々の端子を流出入すべき目標電流値に到達させる。前記の電流が少ない方の巻線電流と中性点4を流出入する電流との合計が前記の電流が大きい方の巻線電流となる。上記目標電流値は前記の電流が小さい方の巻線電流および中性点流出入電流のそれぞれが独立して通電制御される分割時間では個々の電流目標値であるが、両者が並列に通電制御されている分割時間では並列通電されている両者の電流目標値の合計を目標電流値とする。
目標電流値はトルク指令信号に基づいて各巻線電流および中性点流出入電流の制御されるべき目標とされる値であり、1つの巻線の中性点ではない方の端子が高電位または低電位に固定されているときに残り2つの巻線の電流を並列通電させる場合、または1つの巻線が非通電で残り1つの巻線電流と中性点での電流入出力を並列通電させる場合の合成電流値は合成トルク指令信号と表現できるものである。このように三相の巻線電流を独立設定できるようにすることでロータ位置検出のために1つの相が非通電となる期間において残りの2相の巻線電流プロファイルを最適化し、軸方向力の振動成分を充分に相殺して低振動及び低騒音化が図2の構成で可能になる。図2の構成は各駆動トランジスタ毎に電流値を直接制御したPWM駆動を行うので電流PWM駆動としての実施例といえる。
(実施の形態3)
図3にはモータの三相巻線9、10、11の両端が全く独立に形成されてなる場合のモータ駆動装置を示す。巻線9は駆動トランジスタTr81及びTr82の共通接続点1と駆動トランジスタTr87及びTr88の共通接続点4Uとの間に接続され、巻線10は駆動トランジスタTr83及びTr84の共通接続点2と駆動トランジスタTr89及びTr90の共通接続点4Vとの間に接続され、巻線11は駆動トランジスタTr85及びTr86の共通接続点3と駆動トランジスタTr91及びTr92の共通接続点4Wとの間に接続される。
他のブロック構成については図2における同番号のものと同様なので説明を省略する。三相の巻線それぞれが独立な電流を通電可能であり、ロータ位置検出のために1つの相の巻線が非通電となる期間において残りの2相の巻線の電流プロファイルを最適化し、軸方向力を充分に相殺して低振動及び低騒音化が可能になる。図3の構成は各駆動トランジスタ毎に電流値を直接制御したPWM駆動を行うので電流PWM駆動としての実施例といえる。本実施の形態3では中性点が存在しないので電流検出抵抗12の電位差を時分割して用いて三相の巻線電流をそれらの並列通電時の目標合計電流値制御も含めて時分割に制御すればよい。
図3では実施の形態2と同様に電流PWM駆動としての制御として説明したが、ブロック94,97,98,99の代わりに実施の形態1において図1を用いて説明した電圧PWM駆動となる制御ブロック17,18,19,20を組み合わせても軸方向力の振動成分を充分に相殺して低振動及び低騒音化が可能になり、本発明に包含される。なお、電圧PWM駆動とする場合の別の方法として、トルク指令信号発生部99にデジタル演算処理を行って各相への重み付けされたPWM信号を発生する機能を追加すれば、実施の形態2に前述の図1を用いて説明した電圧PWM制御を組み合わせた形式から、三角波発生部17及び比較部18aを不要とすることができる。
(実施の形態4)
前述の実施の形態1〜3において三相巻線電流の自由度を3にできれば低振動及び低騒音化が可能になると説明した。しかし三相巻線電流の自由度が3であることは低振動化及び低騒音化のための必要条件であって充分条件ではない。このことを図4を用いて説明する。図4(a)において31、32及び33はそれぞれ第一の相、第二の相及び第三の相の巻線電流波形を示し、いずれかの1つの相が非通電である期間Ta、Tb、Tc、Td、Te及びTfにおいては三相巻線電流の総和がゼロになっていないので、上記非通電期間においては三相の電流は互いに独立ということになる。
上記の非通電期間以外では各相の巻線電流は正弦波状の波形を有している。34はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率を表わし、34は第一の相の巻線電流から電気角90度分位相が異なる正弦波で近似表現される。巻線電流31とその磁束変化率34との積が第一の相に対するモータ軸方向の力を表わす。図示していないがモータ軸方向の変位に対する第二の相の磁束変化率は第二の相の巻線電流32から電気角90度分位相が異なる正弦波で近似表現され、この両者の積が第ニの相に対するモータ軸方向の力を表わす。
同様に、図示していないがモータ軸方向の変位に対する第三の相の磁束変化率は第三の相の巻線電流33から電気角90度分位相が異なる正弦波で近似表現され、この両者の積が第三の相に対するモータ軸方向の力を表わす。第一の相、第二の相及び第三の相の各々に対するモータ軸方向の力を図4(b)に35、36及び37として示している。この三相のモータ軸方向の力35、36及び37を足し合せた合成モータ軸方向力を図4(c)の38として示す。図4(c)の38から判るように、Ta、Tb、Tc、Td、Te及びTfで表わされた非通電期間では、軸方向の力の振動成分が相殺されず残存してしまうことが分り、これが振動及び騒音の残存になる。
図4で説明した問題を解決した例を図5を用いて説明する。図5(a)において電流波形41、42及び43はそれぞれ第一の相、第二の相及び第三の相の巻線電流波形を示し、いずれかの1つの相が非通電である期間Ta、Tb、Tc、Td、Te及びTfにおいては三相巻線電流の総和がゼロになっておらず、上記の期間においては三相の電流は互いに独立ということになる。44はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率を表わし、44は第一の相の巻線電流から電気角90度分位相が異なる正弦波で近似表現される。
巻線電流41とモータ軸方向変位に対する磁束変化率44との積が第一の相に対するモータ軸方向の力を表わす。図示していないがモータ軸方向の変位に対する第二の相の磁束変化率は第二の相の巻線電流42から電気角90度分位相が異なる正弦波で近似表現され、この両者の積が第ニの相に対するモータ軸方向の力を表わす。同様に、図示していないがモータ軸方向の変位に対する第三の相の磁束変化率は第三の相の巻線電流43から電気角90度分位相が異なる正弦波で近似表現され、この両者の積が第三の相に対するモータ軸方向の力を表わす。
ここで期間Ta、Tb、Tc、Td、Te及びTfにおける非通電相以外の残り二相の電流波形について説明する。第三の相の巻線電流43が非通電である期間Tdにおいて第一の相の巻線電流41による軸方向力はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44と41との積になるので、期間Tdの中間時点を対称軸として対称形の軸方向力を得るために最もシンプルな方法として、第一の相の巻線電流波形をモータ軸方向変位に対する磁束変化率44の正弦波の位相を、60度進相した正弦波に比例した形状49とした。ここで位相を60度シフトした正弦波形状にするのは当該期間Tdにおいてそのような部分波形を有する電流プロファイルを第一の相の巻線電流に組み込むことを意味する。換言すれば、ロータ位置信号から位相角を細かく分割して各位相角毎に電圧値を目標電流値として割り当て、その電圧(即ち、目標電流)を波形としてみれば部分的に位相が異なる正弦波の形状を有していることを意味している。なお以降の説明及び数式では角度の単位は度で表現する。
すなわち、一つの相が非通電状態である期間における他の二相の電流波形を数式で表現すれば、当該電流波形の基本波成分をsin(θ)と表わした際に、ゼロ電流レベルから正弦波のピークに向かう間での他相が非通電である期間及びゼロ電流レベルから正弦波のボトムに向かう間での他相が非通電である期間において当該電流波形はsin(θ−30)に比例し、正弦波のピークからゼロ電流レベルに向かう間での他相が非通電である期間及び正弦波のボトムからゼロ電流レベルに向かう間での他相が非通電である期間において当該電流波形はsin(θ+30)に比例しているということができる。できるだけ回転力を高めるためには電流が大きい方がよい。
図5では期間Tdの隣接する区間で高い方の電流値を有する方の区間との境界において電流波形が連続するような適当な一定倍率に設定している。しかし、本発明はこれに限るものではない種々の倍率を用いることができる。期間Tdにおける第二の相の巻線電流42による軸方向の力は、モータ軸方向の変位に対する第一の相の磁束変化率44を120度遅らせた正弦波形となるモータ軸方向の変位に対する第二の相の磁束変化率と第二の相の巻線電流との積になる。従って期間Tdにおける第二の相の巻線電流波形は期間Tdの中間時点を対称軸として対称形の軸方向力を得るために、モータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44と同位相の正弦波に比例した形状としている。以上によって期間Tdにおける軸方向力がゼロ軸に対して対称的となり相殺し合うことが分る。
同様に、期間Tbにおいては第三の相の巻線電流波形及び第一の相の巻線電流波形はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44の位相を180度進めた正弦波形及び120度進めた正弦波形48としており、期間Teにおいては第ニの相の巻線電流波形及び第三の相の巻線電流波形はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44に対して位相を60度遅らせた正弦波形及び120度遅らせた正弦波形としており、期間Tcにおいては第一の相の巻線電流波形及び第ニの相の巻線電流波形はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44に対して位相を60度進めた正弦波形及びモータ軸方向変位に対する磁束変化率44と同位相の正弦波形としており、期間Tfにおいては第三の相の巻線電流波形及び第一の相の巻線電流波形はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44に対して位相を180度遅らせた正弦波形及び240度遅らせた正弦波形としており、期間Taにおいては第ニの相の巻線電流波形及び第三の相の巻線電流波形はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44に対して位相を60度遅らせた正弦波形及び120度遅らせた正弦波形としており、各期間の合成軸方向力は同様に相殺される。
別の表現をすれば、一つの相が非通電期間である時における他の二相の巻線電流波形は当該相の磁束変化率を60度及び120度進めた正弦波に比例している。第一の相、第二の相及び第三の相の各相の巻線電流に対するモータ軸方向の力を図5(b)の45、46及び47に示す。図4の場合にはTa、Tb、Tc、Td、Te及びTfの期間において非通電相以外の二相の軸方向力が時間軸を対称軸に上下対称形を成していないため三相合成した軸方向力の振動成分が残存した。しかし図5においてはTa、Tb、Tc、Td、Te及びTfの期間において非通電相以外の二相の軸方向力が時間軸を対称軸に上下対称形となっていることから分るように、三相のモータ軸方向の力45、46及び47を足し合せた合成モータ軸方向力の振動成分が図5(c)に示されるようにほぼゼロとなって桁違いに抑制される。すなわちTa、Tb、Tc、Td、Te及びTfで表わされた非通電期間であるなしに関わらず全期間を通して軸方向の力が相殺されることが分り、これによって振動及び騒音の大幅な低減が可能になる。
ここで中性点の駆動も含めた電流を制御する方法について説明する。電圧PWM駆動では上述したように軸方向の力を低減できる所期の電流波形を電圧波形として図1のブロック19及び20で示す手段を用いて各相に重み付けし、これを比較部18で三角波と比較することによってデューティ比に置換してPWM駆動を行えばよい。電流PWM駆動においては、実施の形態2で説明したように、複数段のモータ駆動トランジスタの各々の電流を各々の指令通りに制御する方法例については例えば特許文献2に記載されている。即ち、中性点駆動のないY字結線された巻線における非通電期間以外の期間での三相巻線の電流駆動方法が公知であり、ここでは、非通電期間において中性点駆動を行う場合にもこの考えを適用出来る。基本的な考え方は巻線の電流保持力を利用することによっている。
図5において期間Tdでは図2の駆動トランジスタTr1は電流を吐き出し、駆動トランジスタTr4は電流を吸い込む。ここで三相巻線と中性点駆動による4つの経路からなる電流の総和がゼロとなるように中性点を駆動すべき電流が図5における50である。
期間Tdの前半では駆動トランジスタTr4をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr1と駆動トランジスタTr7を時分割でPWM駆動を行う。この様子を図6(a)に示す。W相巻線の端子3は非通電相であり電流は流れない。U相の端子1からのみV相の端子2に電流を流し込んでU相巻線とV相巻線を励起する分割された期間では端子2を通って電流検出抵抗12にはIuのみが現れる。このときIcは電流検出抵抗12を流れずにTr4を介して更にTr8またはこれに並列接続の回生ダイオードを介して回生してCN端子に戻ってくる。
従って、この電流値がトルク指令信号発生部99からのIuに対する電流指令値に達した時点で比較器94の作用でU相の端子1の高電位側駆動トランジスタTr1はPWMオフされる。Tr7を介して中性点4からのみ端子2(V相)に電流を流し込んでV相巻線を励起する分割された期間では端子2を通って電流検出抵抗12にはIcのみが現れるので、この電流値がトルク指令信号発生部99からのIcに対する電流指令値に達した時点で比較器94の作用で中性点4の高電位側駆動トランジスタTr7はPWMオフされる。このときIuは電流検出抵抗12を流れずにTr4を介して更にTr2またはこれに並列接続の回生ダイオードを介して端子1に戻ってくる。Tr1とTr7を介して端子1と中性点4の両方から端子2に電流を流し込んでU相巻線とV相巻線を励起する分割された期間では端子2を通って電流検出抵抗12にはIuとIcの合計が現れる。
従って、この電流値がトルク指令信号発生部99からのIuとIcの合計値に対する電流指令値に達した時点で比較器94の作用で端子1の高電位側駆動トランジスタTr1または中性点4の高電位側駆動トランジスタTr7はPWMオフされる。上記のように期間Tdの前半においては第ニの相の巻線電流は第一の相の巻線電流41と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流が形成されて、期間Tdの前半部における42のような形状に制御される。
期間Tdの後半では駆動トランジスタTr1をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr4と駆動トランジスタTr8を時分割でPWM駆動を行う。この様子を図6(b)に示す。W相端子3は非通電相であり電流は流れない。Tr4を介してV相端子2からのみ端子1(U相)からの電流を吐き出させてU相巻線とV相巻線を励起する分割された期間では端子2(V相)を通って電流検出抵抗12にはIvのみが現れるのでこの電流値が各相用入力信号発生部99からのIvに対する電流指令値に達した時点で比較器94の作用で端子2(V相)の低電位側駆動トランジスタTr4はPWMオフされる。このときIcは電流検出抵抗12を流れずにTr7またはこれに並列接続の回生ダイオードを介して更にTr1を介して端子1(U相)に戻ってくる。Tr8を介して中性点4からのみ端子1(U相)からの電流を吐き出させてU相巻線を励起する分割された期間では端子4を通って電流検出抵抗12にはIcのみが現れるので、この電流値が各相用入力信号発生部99からのIcに対する電流指令値に達した時点で比較器94の作用で中性点4の低電位側駆動トランジスタTr8はPWMオフされる。このときIvは電流検出抵抗12を流れずにTr3またはこれに並列接続の回生ダイオードを介して更にTr1を介して端子1(U相)に戻ってくる。
Tr4とTr8を介して端子2(V相)と中性点4の両方からU相端子1の電流を吐き出させる分割された期間では、端子2(V相)及び中性点4を通って電流検出抵抗12にはIvとIcの合計が現れるので、この電流値が各相用入力信号発生部99からのIvとIcの合計値に対する電流指令値に達した時点で比較器94の作用で端子2(V相)の低電位側駆動トランジスタTr4または中性点4の低電位側駆動トランジスタTr8はPWMオフされる。上記のように期間Tdの後半においては第一の相の巻線電流は第ニの相の巻線電流42と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流が形成されて41のような形状に制御される。
同様に期間Tbの前半では駆動トランジスタTr1をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr6と駆動トランジスタTr8を時分割でPWM駆動を行うことで第一の相の巻線電流を第三の相の巻線電流43と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として41のような形状に制御し、期間Tbの後半では駆動トランジスタTr6をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr1と駆動トランジスタTr7を時分割でPWM駆動を行うことで第三の相の巻線電流を第一の相の巻線電流41と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として43のような形状に制御する。
同様に期間Teの前半では駆動トランジスタ6をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタ3と駆動トランジスタTr7を時分割でPWM駆動を行うことで第三の相の巻線電流を第ニの相の巻線電流42と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として43のような形状に制御し、期間Teの後半では駆動トランジスタ3をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタ6と駆動トランジスタ8を時分割でPWM駆動を行うことで第ニの相の巻線電流を第三の相の巻線電流43と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として42のような形状に制御する。
同様に期間Tcの前半では駆動トランジスタ3をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタ2と駆動トランジスタ8を時分割でPWM駆動を行うことで第ニの相の巻線電流を第一の相の巻線電流41と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として42のような形状に制御し、期間Tcの後半では駆動トランジスタTr2をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr3と駆動トランジスタTr7を時分割でPWM駆動を行うことで第一の相の巻線電流を第ニの相の巻線電流42と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として41のような形状に制御する。
同様に期間Tfの前半では駆動トランジスタTr2をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr5と駆動トランジスタTr7を時分割でPWM駆動を行うことで第一の相の巻線電流を第三の相の巻線電流43と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として41のような形状に制御し、期間Tfの後半では駆動トランジスタTr5をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr2と駆動トランジスタTr8を時分割でPWM駆動を行うことで第三の相の巻線電流を第一の相の巻線電流41と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として43のような形状に制御する。
同様に期間Taの前半では駆動トランジスタTr5をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr4と駆動トランジスタTr8を時分割でPWM駆動を行うことで第三の相の巻線電流を第ニの相の巻線電流42と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として43のような形状に制御し、期間Taの後半では駆動トランジスタTr4をオンし続けておくとともに、駆動トランジスタTr5と駆動トランジスタTr7を時分割でPWM駆動を行うことで第ニの相の巻線電流を第三の相の巻線電流43と中性点電流50との和に大きさが等しく逆符号の電流として42のような形状に制御する。
上記のPWM駆動に関して同じハーフブリッジを構成している中の一方の駆動トランジスタがPWMされている場合に他方の駆動トランジスタはオフでもよいし、貫通電流を生じないように適当なデッドタイムを確保した上でオン状態が逆極性でPWM動作される同期整流形式であってもよい。上記の時分割駆動による上記の特許文献2に記載された内容に基づけば、全時間を通して三相の巻線電流波形を所期の形状に制御でき、軸方向力を充分に低減して振動及び騒音を充分抑制することが安価に実現できる。
なお期間Tdの前半及び後半での電流制御において説明したように、オンし続ける相ではなく非通電相でもない相の巻線電流駆動トランジスタと中性点駆動トランジスタとが同時にオン状態になる場合は一方だけがオンしている時間内では当該電流が当該目標値に到達しないうちに他方がオンするタイミングに至った場合に発生するものであり、特許文献2の方法を応用して、双方の合計電流の大きさがオンし続ける相の巻線電流に等しくなった際にどちらか片方の駆動トランジスタをオフさせる制御を行うものである。
(実施の形態5)
図5を用いた説明において、非通電相を有する期間を抜き出して三相の巻線電流波形41、42及び43とモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44を図7(a)に、三相の軸方向力45、46及び47を図7(b)に示す。ここでは期間Tdにおける第一の相の軸方向力45と第二の相の軸方向力46は互いにゼロ軸すなわち時間軸に対して対称形であるだけでなく、夫々が期間Tdの中間時点の対称軸71に対しても対称形となっている。
期間Tbにおける第三の相の軸方向力47と第一の相の軸方向力45についても同様であり、時間軸に対しても中間時点の対称軸72に対しても対称形となっている。また図7では、ある相が非通電の期間では他の相の電流波形は正弦波形の一部である波形となっている。しかし現実には、必ずしも正弦波形の一部からのみ電流波形を形成する必要はない。更に各相の軸方向力の各非通電期間の中間時点を軸とする対称性も絶対必要な条件ではなく、ゼロ軸すなわち時間軸に対する対称性を満たしていれば合成軸方向力を抑制するのに十分である。
図8(c)に一相が非通電期間における通電相の巻線電流波形が正弦波形の一部ではない場合の三相の巻線電流波形41、42、43とモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44と磁束変化率44の正弦波の位相を60度進相した正弦波49及び120度進相した正弦波48、中性点電流50を示す。図8(d)及び図8(e)は、図8(c)に示す第一の相、第二の相及び第三の相の各相巻線電流に対するモータ軸方向の力45、46、47及び三相のモータ軸方向の力45、46及び47を足し合せた合成モータ軸方向力の振動成分38を示す。
特に、図8(c)及び(d)から期間Td及びTbを抜き出して、図8(a)に正弦波形の一部でない三相の巻線電流波形41、42及び43とモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44を、図8(b)に三相の軸方向力45,46及び47を示す。期間Td及びTbにおいて第一の相の巻線電流が正弦波48及び正弦波49に比例していないことが図8(c)から容易に分る。この場合には、1つの相の巻線が非通電状態にある期間において残りの二相の各々の軸方向力は中間時間点の軸71や72に対して線対称となっており、この結果として期間Tdにおいては第一の相の巻線電流による軸方向力45と第ニの相の巻線電流による軸方向力46とが軸方向力=ゼロの軸すなわち時間軸に対して線対称になり、期間Tbにおいては第三の相の巻線電流による軸方向力47と第一の相の巻線電流による軸方向力45とが軸方向力=ゼロの軸すなわち時間軸に対して線対称になっている。
この場合も図8(e)に示すように合成軸方向力の振動成分38が極めて小さくなりモータの振動及び騒音を充分低減できることが示される。同様に、既に述べた時分割駆動による上記の特許文献2に記載された内容に基づけば、全時間を通して三相の巻線電流波形を所期の形状に制御でき軸方向力を充分に低減して振動及び騒音を充分抑制することが安価に実現できる。
(実施の形態6)
図9(c)には非通電期間において非通電相以外の二相の軸方向力が各非通電期間の中間時点の軸に対する対称性を持たない場合の三相の巻線電流波形41、42、43とモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44と磁束変化率44の正弦波の位相を60度進相した正弦波49及び120度進相した正弦波48、中性点電流50を示す。
図9(d)及び図9(e)は、図9(c)に示す第一の相、第二の相及び第三の相の各相の巻線電流に対するモータ軸方向の力45、46、47及び三相のモータ軸方向の力45、46及び47を足し合せた合成モータ軸方向力の振動成分38を示す。特に、図9(c)及び(d)から期間Td及びTbを抜き出して、図9(a)に正弦波形の一部でない三相の巻線電流波形41、42及び43とモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44を、図9(b)に非通電期間の中間時点の軸71や72に対する対称性を持たない三相の軸方向力45,46及び47を示す。第一の相でいえば期間Tdにおける巻線電流と期間Tbにおける巻線電流との間の線対称性及び期間Tcにおける巻線電流と期間Tfにおける巻線電流との間の線対称性がないことから分るように電流波形の時間対称性はなくなるが、各相の電流波形は互いに位相を120度ずつシフトした関係であり、その非通電相が存在する期間における軸方向力はゼロ軸すなわち時間軸に対する対称性が満たされている。
即ち、前記モータ駆動方法はセンサレス三相モータの駆動方法であって、第一の相(図9の41)より電気角120度位相が遅れた第二の相の巻線電流(42)と上記第二の相の巻線電流から電気角90度位相が遅れた正弦波との積の関数(46)が、上記の第一の相より電気角120度位相が進んだ第三の相の巻線電流(43)と上記第三の相の巻線電流から電気角90度位相が遅れた正弦波との積の関数(47)に対して、上記第一の相の巻線電流の非通電期間(Ta,Te)において互いに略大きさが等しく逆極性となるような各相巻線電流波形である。
この場合も合成軸方向力が極めて小さくなりモータの振動及び騒音を充分低減できることが示される。このことは非通電期間において通電される二つの相の巻線電流のうちの位相が120度進んでいる方の相の巻線電流の基本波をsin(θ)としたとき、当該相の電流波形が下記の式(1)を満たすような関数f(θ)であればよいといえる。
f(θ)・cos(θ)+f(θ−120)・cos(θ−120)=0 … …(1)
このことは期間Tdにおいては第一の相の巻線電流に対する軸方向の力が式(1)の左辺第一項に該当し、第一の相より120度位相が遅れた第二の相の巻線電流に対する軸方向の力が式(1)の左辺第二項に該当し、上記二者の和がゼロになることを示す。実施の形態4において既に説明した内容も式(1)を満足していることが容易に分る。
図8(c)では期間Tdにおいて第一の相の電流波形と第二の相の電流波形が時間軸上の期間Tdの中間時点に対して点対称であるが、この点対称性は必ずしも必要ではない。即ち、図9(c)はこの点対称性を持たないが、図8(c)と同様に、期間Tdにおける第一の相の電流波形は期間Teにおける第二の相の電流波形及び期間Tfにおける第三の相の電流波形と等しく、更に期間Tcにおける第一の相の電流波形に−1を乗じた波形、期間Taにおける第二の相の電流波形に−1を乗じた波形及び期間Tbにおける第三の相の電流波形に−1を乗じた波形に等しい。また期間Tdにおける第ニの相の電流波形は図示期間Teにおける第三の相の電流波形及び期間Tfにおける第一の相の電流波形と等しく、更に期間Tcにおける第ニの相の電流波形に−1を乗じた波形、期間Taにおける第三の相の電流波形に−1を乗じた波形及び期間Tbにおける第一の相の電流波形に−1を乗じた波形に等しい。
上記の数式(1)において、一つの相が非通電状態の期間において残りの相の内の120度位相が進んでいる方の電流による軸方向力が左辺に比例し、他方の電流による軸方向力が右辺に比例する。このような電流の形成が上記したモータ巻線の各相の巻線電流を互いに独立となるように形成する構成によって可能となり、この場合も合成軸方向力が極めて小さくなり図9(e)の合成モータ軸方向力の振動成分38に示すようにモータの振動及び騒音を充分低減できることが示される。
同様に、既に述べた時分割駆動による上記の特許文献2に記載された内容に基づけば、全時間を通して三相の巻線電流波形を所期の形状に制御でき軸方向力を充分に低減して振動及び騒音を充分抑制することが安価に実現できる。
なお上記の式(1)は三相モータに関する式であるがこれをN相の多相モータに関する式に拡張すれば式(2)のようになる。
Σf(θ−(k−1)・360/N)・cos(θ−(k−1)・360/N)=0 … … (2)
ここで式(2)を一つの相が非通電状態である期間における式とすればΣはk=1からk=N−1までの和となるが、全巻線の電流が非通電状態でない期間まで拡張して考えれば上記式(2)のΣはk=1からk=Nまでの和と考えてよい。また一相が非通電期間であればk=Nの項がゼロであるのでやはりΣはk=1からk=Nまでの和としても式(2)は成り立つ。
(実施の形態7)
図5においては各相の巻線電流波形が不連続点を有しているものであったが、図10(a)及び(b)に電流に不連続点を有しない場合の三相の巻線電流とモータ軸方向変位に対する磁束変化率の波形及び三相の軸方向力を示す。51は第一の相の巻線電流波形、52は第ニの相の巻線電流波形、53は第三の相の巻線電流波形、44はモータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率を示す。
図10(a)において48及び49は、モータ軸方向変位に対する第一の相の磁束変化率44の正弦波の位相を120度進相した正弦波及び60度進相した正弦波であり、60は中性点電流であり、図10(b)に示す55、56、57はそれぞれ第一の相、第二の相及び第三の相の各相の巻線電流51、52、53に対するモータ軸方向の力であり、図10(c)に示す38は合成モータ軸方向力の振動成分である。
非通電期間Ta及びTdに挟まれた期間において、第一の相の巻線電流波形51を期間Taとの境界において略ゼロとし、期間Tdとの境界においても電流が連続的となるように設定し、また、第三の相の巻線電流53を期間Tdとの境界において略ゼロとし、期間Taとの境界においても電流が連続的となるようにしている。これらの電流波形は略三角の形状となる。
同様な処置を期間Td及びTbに挟まれた期間の第三の相の巻線電流53及び第二の相の巻線電流52に対しても、期間Tb及びTeに挟まれた期間の第二の相の巻線電流52及び第一の相の巻線電流51に対しても、期間Te及びTcに挟まれた期間の第一の相の巻線電流51及び第三の相の巻線電流53に対しても、期間Tc及びTfに挟まれた期間の第三の相の巻線電流53及び第二の相の巻線電流52に対しても、期間Tf及びTaに挟まれた期間の第二の相の巻線電流52及び第一の相の巻線電流51に対しても施して、各相の巻線電流が全期間を通して連続的となるようにしている。これらの条件下において図10(b)に示すように三相の軸方向力も連続的となり、また図10(c)に示すように合成軸方向力を低減することができる。すなわち本実施例のように電流の連続性を保持した上で合成軸方向力を低減することも可能である。
同様に、時分割駆動による上記の特許文献2に記載された内容に基づけば、全時間を通して三相の巻線電流波形を所期の形状に制御でき、軸方向力を充分に低減して振動及び騒音を充分抑制することが安価に実現できる。
また、図10の相電流波形を各期間毎に観察すれば、各相の連続電流波形が、非通電期間と、これに続く傾斜の緩い電流増加期間と、これに続く傾斜の急な電流増加期間と、これに続く最大電流期間と、これに続く傾斜の急な電流減少期間と、これに続く傾斜の緩い電流減少期間と、これに続く非通電期間と、これに続く傾斜の緩い電流減少期間と、これに続く傾斜の急な電流減少期間と、これに続く最小電流期間と、これに続く傾斜の急な電流増加期間と、これに続く傾斜の緩い電流増加期間と、これに続く非通電期間とからなる1周期を有すると言い換えることができる。即ち、このような電流波形を形成すれば軸方向力を低減して低振動・低雑音化を図ることができる。
(実施の形態8)
各相について当該相のトルク定数波形と軸方向力波形とは位相が90度異なる。上記までの説明では各相の巻線電流とトルク定数波形とは位相が合致した効率最大の条件で議論し、軸方向力計算として当該相の巻線電流と軸方向力波形とは90度位相が異なるという条件で議論してきた。上記の実施の形態4〜7の説明で決まった波形の各相の巻線電流についてその波形を保持したまま当該相の巻線電流とトルク定数波形とが位相差を有するような、即ち、当該相の巻線電流と軸方向力波形とが90度の位相差からずれるような位相関係で駆動を生じた場合には、合成軸方向力のオフセットレベルはシフトするがその振幅はこれまでの議論と同様に抑制されることが分っている。
従って、上記の実施の形態4〜7の説明で決まった波形の各相の巻線電流で駆動すること自体で低騒音及び低振動の効果をもたらすことが可能である。特に進相させた場合には最高回転数や加速の向上を図ることができる。但しこの位相差は通常は一定角度、特に90度に保って駆動を行うことが効率上もっとも望ましい。
以上までの説明ではPWM駆動として説明を行ってきたが、PWM駆動ではなくリニアに駆動する場合には所定の電流を通電するようなリニアな電圧値を巻線に与える手段を設ければよく、三相巻線端子とともに中性点についてもリニア駆動すればPWM駆動の場合と同様に振動と騒音を充分に低減したモータ駆動を行える。この場合は、図1においてブロック17と18を削除し、三相端子電圧波形と中性点電圧波形とを出力回路に電圧的にリニア出力すればよく、図2と図3においては電流検出値DSとトルク指令値TQとの誤差増幅出力をブロック99に与えるとともにブロック94,97及び98を削除し、三相巻線電流波形と中性点流出入電流波形とを出力回路電流にリニア出力すればよい。このようなリニア駆動を適用した場合も本発明の範囲に包含されるものである。
なお中性点を含めた各巻線端子の駆動を一部の端子についてはリニア駆動を行い、残りの端子についてはPWM駆動を行ってもよく、この場合も各電流波形として所期の電流波形を形成することができ振動及び騒音の低減を実現できる。例えば、中性点のみをリニア駆動とし、中性点と反対側の3つの巻線端子をPWM駆動してもよい。
非通電期間については図5、図7、図8、図9、図10において各タイミング図における図面上では電気角30度程度で描かれているが、非通電期間は電気角30度に限定されるものではなく、種々の電気角の非通電期間に対して本発明は適用可能である。非通電期間を短くすれば中性点を流出入する電流を更に小さくでき中性点駆動トランジスタには他の巻線駆動トランジスタよりももっと小さい駆動能力しか要しなくなり効率も向上する。
また上記で説明においては三相巻線モータを例にとって説明したが、更に多相のモータ駆動の場合も同様な考え方で、逆起電圧のゼロクロス時間を検出するための非通電状態を有する相を存在させる期間において他の相の通電電流による合成軸方向力の振動成分をゼロに近づけるように上記通電電流を調整制御することによって振動と騒音を充分に低減したモータ駆動を行うことができる。従って本発明は三相モータ以上の多相モータにも適用可能なものである。
また駆動トランジスタを構成しているデバイスの種類や極性の型や回路構成上の極性なども上記の説明で用いた以外のものを適用可能である。また逆起電圧のゼロクロス検出について三相巻線の毎回のゼロクロスを利用するに限らず、特定の相の逆起電圧のゼロクロス検出のみの利用や検出周期を間引いてゼロクロス検出を利用してもよい。巻線電流波形についてもその概略が本発明の要件を満足していれば所期の効果を挙げることが可能である。以上までの説明例は本発明の主旨を変えない範囲で多様な変更が可能であるが、その変更されたいずれの構成例も本発明に包含されるものである。
本発明に係るモータ駆動装置及び方法は、センサレス駆動であって十分に低振動及び低騒音化を図ったモータを安価に実現するものであり、その有用性と適用範囲は極めて広い。
本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置を示す図である。 本発明の実施の形態3におけるモータ駆動装置を示す図である。 正弦波状の巻線電流のゼロクロス付近のみ非通電とした場合の巻線電流波形、軸方向磁束変化曲線及び軸方向力を示す図である。 本発明の実施の形態4における巻線電流に関するモータ駆動方法を説明する図である。 本発明の各実施の形態に適用する一相が非通電期間における他の二相と中性点の駆動を説明する図である。 本発明の実施の形態4における非通電期間での巻線電流波形、軸方向磁束変化曲線及び軸方向力を説明する図である。 本発明の実施の形態5における非通電期間での巻線電流波形、軸方向磁束変化曲線及び軸方向力を説明する図である。 本発明の実施の形態6における非通電期間での巻線電流波形、軸方向磁束変化曲線及び軸方向力を説明する図である。 本発明の実施の形態7における巻線電流に関するモータ駆動方法を説明する図である。 従来のセンサレス方式のモータ駆動装置を示す図である。 従来のセンサレス方式における三相の巻線電流波形を示す図である。 従来のセンサレス方式の巻線電流波形、軸方向磁束変化曲線及び軸方向力を示す図である。
符号の説明
Tr1、Tr3、Tr5、Tr7,Tr81、Tr83、Tr85、Tr87、Tr89、Tr91・・・高電位側駆動トランジスタ
Tr2、Tr4、Tr6、Tr8,Tr82、Tr84、Tr86、Tr88、Tr90、Tr92・・・低電位側駆動トランジスタ
12・・・シャント抵抗
13,93・・・電流検出増幅部
15・・・通電切替部
16・・・ロータ位置検出部
17・・・三角波発信部
18・・・PWM制御信号生成部
19,99・・・トルク指令信号発生部
20・・・誤差増幅部
94・・・比較部
97・・・PWMオンパルス発生部
98・・・PWMラッチ部
31、32、33、41、42、43、51、52、53、101、102、103・・・巻線電流波形
34、44、104・・・モータ軸方向変位に対する磁束変化率
35、36、37、38、45、46、47、55、56、57、105、106、107、108・・・軸方向の力

Claims (23)

  1. 複数相のモータ駆動巻線への通電を制御することによって多相モータを駆動するモータ駆動装置であって、
    非通電の相のモータ駆動巻線に誘起される逆起電圧を検出することによりロータ位置情報を得るロータ位置検出部と、
    前記モータ駆動巻線の両端子にそれぞれ接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタを備えたハーフブリッジ回路と、
    外部から入力された原トルク指令信号と前記ロータ位置検出部からの出力信号に基づいて、モータ駆動用のトルク指令信号を発生するトルク指令信号発生部と、
    前記トルク指令信号発生部から発生された各トルク指令信号に基づいて各相駆動用の通電制御信号を生成する通電制御信号生成部と、
    前記通電制御信号を入力し、該入力された通電制御信号に基づいて、前記複数相のモータ駆動巻線の通電を所定の周期で通電制御する通電制御部と、を備え、
    前記通電制御部は、前記複数相のモータ駆動巻線の1つのモータ駆動巻線だけが非通電状態となる非通電期間を設定し、該非通電期間中は各相の巻線電流の総和がゼロではない駆動を行うことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記通電制御信号生成部は、各相駆動用のパルス変調制御信号を生成するパルス変調制御信号生成部を有する請求項1記載のモータ駆動装置。
  3. 前記複数相のモータ駆動巻線はスター結線された共通接続端子の中性点を有し、前記ハーフブリッジ回路は前記中性点端子側に接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタを有し、前記通電制御部は、前記非通電期間中は前記中性点端子に対して通電を行うことを特徴とする請求項2記載のモータ駆動装置。
  4. 前記通電制御部は、前記モータ駆動巻線のすべてに電流を流す全巻線通電期間中は、前記中性点端子に対して通電を行わない非通電状態とする請求項3に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記複数相のモータ駆動巻線は共通接続された中性点端子を有さない構成であり、前記ハーフブリッジ回路は、前記各モータ駆動巻線の両端にそれぞれ独立して接続された高電位側及び低電位側駆動トランジスタを備え、
    前記各モータ駆動巻線にはそれぞれ独立した設定の電流波形を通電可能である請求項2記載のモータ駆動装置。
  6. 前記各モータ駆動巻線は、1対の高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタの共通接続点と他の1対の高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタの共通接続点との間に接続された請求項5に記載のモータ駆動装置。
  7. 前記モータ駆動装置は、更に、
    前記全ての高電位側駆動トランジスタ電流または前記全ての低電位側駆動トランジスタ電流の合計電流の検出を行う手段を有し、前記各モータ駆動巻線の通電を時分割に制御する請求項2乃至5のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
  8. 前記モータ駆動装置は、更に、
    前記高電位側駆動トランジスタの合計電流または低電位側駆動トランジスタの合計電流を検出するためのシャント抵抗と、前記シャント抵抗両端電位差に基づく信号と前記トルク指令値に基づく信号との差異を増幅する誤差増幅部とを備え、前記前記トルク指令信号発生部は前記誤差増幅部からの出力信号と前記ロータ位置検出部からの出力信号とに基づいて前記各相別のトルク指令信号を発生することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
  9. 前記モータ駆動装置は、更に、
    前記高電位側及び低電位側駆動トランジスタの選択及びPWM通電を開始するためのパルス信号を発生するPWMオンパルス発生部と、前記高電位側駆動トランジスタの合計電流または前記低電位側駆動トランジスタの合計電流を検出するためのシャント抵抗と、前記シャント抵抗両端電位差に基づく信号と前記トルク指令信号発生部から発生される中性点を含む各相別及びその合計相当のトルク指令信号とを比較する比較器とを備え、前記パルス変調制御信号生成部は前記PWMオンパルス発生部からの出力信号と前記比較器からの出力信号に基づいてPWM信号を発生することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
  10. 複数相のモータ駆動巻線への通電を制御し、前記モータ駆動巻線の端子にそれぞれ接続された高電位側駆動トランジスタ及び低電位側駆動トランジスタを駆動制御することによって多相モータを駆動するモータ駆動方法であって、
    非通電の相のモータ駆動巻線に誘起される逆起電圧を検出することによりロータ位置情報を得る工程と、
    外部から入力された原トルク指令信号と前記ロータ位置検出部からの出力信号に基づいて、モータ駆動用のトルク指令信号を発生する工程と、
    前記発生された各トルク指令信号に基づいて各相駆動用の通電制御信号を生成する工程と、
    前記通電制御信号を入力し、該入力された通電制御信号に基づいて、前記複数相のモータ駆動巻線の通電を所定の周期で通電制御する工程と、を備え、
    前記通電制御工程では、前記複数相のモータ駆動巻線の1つのモータ駆動巻線だけが非通電状態となる非通電期間を設定し、該非通電期間中は各相の巻線電流の総和がゼロではない駆動を行うことを特徴とするモータ駆動方法。
  11. 前記通電制御信号を生成する工程ではパルス変調制御信号を生成する請求項10に記載のモータ駆動方法。
  12. 前記モータ駆動装置は、更に、
    前記全ての高電位側駆動トランジスタ電流または前記全ての低電位側駆動トランジスタ電流の合計電流の検出を行い、前記各モータ駆動巻線の各端子に対する通電電流がそれぞれ予め決められた目標電流値となるように時分割に通電制御することを特徴とする請求項11に記載のモータ駆動方法。
  13. 前記モータ駆動方法は、前記複数相のモータ駆動巻線がスター結線された共通接続の中性点端子を有するモータの駆動方法であって、前記通電制御工程では前記非通電期間中は前記中性点端子に対して通電を行い、前記モータ駆動巻線のすべてに電流を流す全巻線通電期間中は前記中性点端子に対して通電を行わない非通電状態とする請求項11または12に記載のモータ駆動方法。
  14. 前記モータ駆動巻線のすべてに電流を流す全巻線通電期間内においては、各巻線電流の総和はゼロとなる請求項10乃至13のいずれか1項に記載のモータ駆動方法。
  15. 前記1つのモータ駆動巻線だけが非通電状態となる非通電期間内においては、各相の巻線電流とそのトルク定数波形から90度位相が異なる軸方向力定数波形との積の総和が常に略ゼロになるような電流波形で各相の巻線電流が形成されている請求項11または12に記載のモータ駆動方法。
  16. 前記1つのモータ駆動巻線だけが非通電状態となる非通電期間内においては、各相の巻線電流とその電流位相から90度位相が異なる各正弦関数との積の各々が互いに上記非通電期間の中間時点の対称軸に対して略線対称の形状となる各相の巻線電流である請求項11または12に記載のモータ駆動方法。
  17. 前記モータ駆動方法はセンサレス三相モータの駆動方法であって、第一の相より電気角120度位相が遅れた第二の相の巻線電流と上記第二の相の巻線電流から電気角90度位相が遅れた正弦波との積の関数が、上記の第一の相より電気角120度位相が進んだ第三の相の巻線電流と上記第三の相の巻線電流から電気角90度位相が遅れた正弦波との積の関数に対して、上記第一の相の巻線電流の非通電期間において互いに略大きさが等しく逆極性となるような各相巻線電流波形である請求項11または12に記載のモータ駆動方法。
  18. 前記モータ駆動方法はセンサレス三相モータの駆動方法であって、第一の相より電気角120度位相が遅れた第二の相の巻線電流と上記第二の相の巻線電流から電気角90度位相が遅れた正弦波との積の関数および、上記の第一の相より電気角120度位相が進んだ第三の相の巻線電流と上記第三の相の巻線電流から電気角90度位相が遅れた正弦波との積の関数がそれぞれ、上記第一の相の巻線電流の非通電期間において、該非通電期間の中間時間点を対称軸に略対称形となる各相巻線電流波形である請求項11または12に記載のモータ駆動方法。
  19. 前記モータ駆動方法は相数がNの多相モータの駆動方法であって、kを1からNまでの整数とし、各相の巻線電流の関数をf(θ−(k−1)・360/N)とし、f(θ)の全体周期に関する基本波をsin(θ)とするとき、f(θ)が以下の式:
    Σf(θ−(k−1)・360/N)・cos(θ−(k−1)・360/N)=0
    但し、Σは各相の巻線電流とその基本波より90度進相した正弦波との積をkが1からNまでの全相に関する和とする、を常に略満足する関数である請求項11乃至16のいずれか1項に記載のモータ駆動方法。
  20. 一つの相の巻線が非通電状態である期間における他の非通電状態でない相の巻線電流波形を、当該電流波形の基本波成分をsin(θ)と表わし、ゼロ電流レベルから正弦波のピークに向かう間での他の一つの相の巻線が非通電である期間及びゼロ電流レベルから正弦波のボトムに向かう間での他の一つの相の巻線が非通電である期間においてはsin(θ−30)に比例し、正弦波のピークからゼロ電流レベルに向かう間での他の一つの相の巻線が非通電である期間及び正弦波のボトムからゼロ電流レベルに向かう間での他の一つの相の巻線が非通電である期間においてはsin(θ+30)に比例している請求項16または17に記載のモータ駆動方法。
  21. 或る一つの相の巻線の非通電期間と隣り合う他の相の巻線の非通電期間に挟まれた前記或る一つの相の巻線の通電期間の巻線電流波形を、該巻線の非通電期間側で電流値がゼロとなる略三角形状とし、全周期を通して各相の巻線電流が連続となるようにしたことを特徴とする請求項11乃至20のいずれか1項に記載のモータ駆動方法。
  22. 前記導出した各相の巻線電流波形と各相のトルク定数波形との位相差を略一定角度に保持して駆動を行う請求項11乃至21のいずれか1項に記載のモータ駆動方法。
  23. 前記非通電期間を有する各相の連続電流波形の1周期が、非通電期間と、これに続く傾斜の緩い電流増加期間と、これに続く傾斜の急な電流増加期間と、これに続く最大電流期間と、これに続く傾斜の急な電流減少期間と、これに続く傾斜の緩い電流減少期間と、これに続く非通電期間と、これに続く傾斜の緩い電流減少期間と、これに続く傾斜の急な電流減少期間と、これに続く最小電流期間と、これに続く傾斜の急な電流増加期間と、これに続く傾斜の緩い電流増加期間と、これに続く非通電期間とからなることを特徴とする請求項11乃至20のいずれか1項に記載のモータ駆動方法。
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