JP4428440B2 - ロータ位置検出回路,モータ駆動装置及びロータ位置検出方法 - Google Patents
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制御部7は、外部の図示しないECU(Electronic Control Unit)より与えられる制御信号に応じて、モータ3の回転速度を決定するPWMデューティを設定する。それと共に、制御部7は、位置検出回路9より与えられる位置信号により転流タイミングを決定し、駆動信号を生成するとゲートドライバ8に出力する。
また、特許文献3に開示されている技術は所謂中性点比較方式であり、モータの物理的な中性点と、抵抗回路により生成される仮想中性点と電位差に基づいて誘起電圧の3次高調波成分を抽出し、その高調波信号から位置検出信号を生成するものである。
特許文献3の中性点比較方式では、Δ結線を採用するモータや、構造上中性点との接続をとることが困難なモータには使用することができない。たとえ中性点との接続がとれる場合でも、配線数が増加するという問題がある。
すなわち、アナログ的な信号処理を行う第1位置推定手段が出力する第1回転位置信号にはばらつきが含まれている可能性が高いが、モータ回転数の広い範囲に亘って前記回転位置信号を出力できるので、基本的には第1回転位置信号を使用するのが好ましい。一方、第2位置推定手段は、より精度の高い位置信号を出力できるが、モータの駆動条件によっては位置推定が不能となる場合がある。そこで、両者を組み合わせ、第1回転位置信号で示される回転位置を第2回転位置信号で補正すれば、総合的に、精度の高い位置信号を広い回転数範囲に亘って出力することができる。
そして、補正手段は、モータの回転数が第2位置推定手段の信号処理によって相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域でも、第2回転位置信号に基づく補正を行わず、モータの回転数に対応した補正位置量を付与するマップを使用して補正を行う。前述したように、インバータを介してモータを駆動する場合、負荷状況によっては高速回転領域で還流区間が広がる場合があり、相電圧のゼロクロス点が検出できなくなくなるため、第2位置推定手段によってはロータの位置推定ができなくなる。したがって、そのような領域でも、補正位置量を付与するマップを使用すれば、第1回転位置信号を補正することができる。
すなわち、アナログ的な信号処理を行う第1位置推定手段が出力する第1回転位置信号にはばらつきが含まれている可能性が高いが、モータ回転数の広い範囲に亘って前記回転位置信号を出力できるので、基本的には第1回転位置信号を使用するのが好ましい。一方、第2位置推定手段は、より精度の高い位置信号を出力できるが、モータの駆動条件によっては位置推定が不能となる場合がある。そこで、両者を組み合わせ、第1回転位置信号で示される回転位置を第2回転位置信号で補正すれば、総合的に、精度の高い位置信号を広い回転数範囲に亘って出力することができる。
そして、補正手段は、モータの回転数が第2位置推定手段の信号処理によって相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、第2回転位置信号に基づく補正を行わず、前記上限以下の領域において第2回転位置信号に基づいて得られた補正位置量から近似式を求め、その近似式を使用して補正を行う。斯様に構成すれば、請求項2のようにマップを使用して補正を行う場合に比較して、より実際の駆動状態に適合した補正を行うことができる。
そして、通電タイミング決定手段は、モータの回転数が第2位置推定手段の信号処理によって相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、モータの回転数に対応した補正位置量を付与するマップから得た補正量により,若しくはその補正量に電気角60度のn倍相当の位相量を加えて通電タイミングを決定するので、請求項2と同様の効果が得られる。
そして、通電タイミング決定手段は、モータの回転数が第2位置推定手段の信号処理によって相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、前記上限以下の領域において得られる第2回転位置信号と第1回転位置信号の位相ずれ量から近似式を求め、その近似式を使用して得られた補正量により,若しくは前記補正量に電気角60度のn倍相当の位相量を加え通電タイミングを決定するので、請求項3と同様の効果が得られる。
以下、本発明の第1実施例について図1ないし図7を参照して説明する。尚、図11と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。本実施例のモータ駆動装置21は、モータ駆動装置1における制御部7及び位置検出回路9を、制御部(第2位置推定手段,補正手段,位相ずれ量算出手段,通電タイミング決定手段)22及び位置検出回路23に置き換えて構成されている。更に、インバータ部4における下アーム側FET5d〜5fのソースとグランドとの間には、シャント抵抗24が挿入されている。シャント抵抗(電流検出手段)24の端子電圧は、電流検出回路(電流検出手段)25により検出され、その検出出力は、制御部22に与えられている。また、分圧抵抗R1,R2は図示を省略している。
尚、モータ3の負荷はファン41であり、このファン41は車両に搭載されるエアコンのラジエータ(熱交換器)42やコンデンサ(凝縮器)43に送風を行うものである。
この時、モータ3が低速領域で運転される場合、PWM信号のデューティは小さくなりオンパルス幅が狭くなるため、パルスの全てがマスクされてしまい検出(位置推定)が不能となってしまう。例えば搬送波周波数が20kHzであり、マスク時間が5μsであるとすると、検出が可能なデューティは10%超の範囲となる。
以上のことから、第2位置推定回路29による位置推定が可能な回転領域には下限と上限とが存在する。
そこで、本実施例では、第1位置推定回路27,第2位置推定回路28を組み合わせて使用し、前者によって出力される第1回転位置信号を、後者によって出力される第2回転位置信号に基づき補正する。ただし、上述したように、第2位置推定回路28による位置推定は、回転数が所定範囲内の場合に有効であるから、前記範囲外となる低速,高速領域では、図4に示す特性(ファンが負荷の場合)をマッピングしたデータテーブル(補正マップと称す)を使用して補正を行うようにする。
続いて、制御部22は、カウンタBの値から電気角60度相当の区間長とモータ3の回転数とを算出し、カウンタBをリセットスタートさせると(ステップS5)、カウンタAuの値とモータ3の回転数から第1回転位置信号の位相ずれ量を算出し、カウンタAuをリセットする(ステップS6)。
(補正量)=90度−(位相ずれ量)
である(図6(f)参照)。
上記のケースに対応するタイミングチャートを図7に示す。尚、図7(b)は図6(c)に対応し、図7(c)は図6(e)に対応している。
U相:立上り → U相上アームOFF,V相上アームON
:立下り → V相下アームON, U相下アームOFF
V相:立上り → W相上アームON, V相上アームOFF
:立下り → W相下アームON, V相下アームOFF
W相:立上り → W相上アームOFF,U相上アームON
:立下り → W相下アームOFF,U相下アームON
U相:立上り → W相下アームON, V相下アームOFF
:立下り → W相上アームON, V相上アームOFF
V相:立上り → U相下アームON, W相下アームOFF
:立下り → U相上アームON, W相上アームOFF
W相:立上り → V相下アームON, U相下アームOFF
:立下り → V相上アームON, U相上アームOFF
更に、電気角60度を加えない場合でも、上記演算時間も考慮して、上記補正量より、進角量及び演算時間を減じたタイミングにより通電を行うことで進角側に制御することもできる。また、位相ずれ量に進角量も考慮した結果に応じて、電気角60度を加える制御を行うか否かを決定しても良い。
更に、制御部22は、第2回転位置信号に基づく補正が可能な領域を、電流検出回路25によって検出される電源電流値に基づいて決定するので、インバータ部4における還流区間の広狭を反映する電源電流に基づいて、補正が可能な領域を適切に決定することができる。
また、制御部22は、第1回転位置信号が示すレベル変化エッジを起点として、第1回転位置信号と第2回転位置信号との位相ずれ量により,若しくは必要に応じて、前記位相ずれ量に電気角60度のn倍相当の位相量を加えて通電タイミングを決定するので、進角通電を行なう必要がある場合には、電気角60度のn倍相当の位相量を加えた時点から必要な進角量を付与することで容易に実現できる。
図8は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と異なる部分のみ説明する。第1実施例の図5に示すフローチャートのステップS7では、回転数範囲の上限を2000rpmに固定しているが、第2実施例では、電流検出回路25によって検出される電源電流値に応じて回転数の上限(Nmax)を可変する場合を説明する。
Nmax=(60/tmask)×(2/10)×(30度/360度)
そして、図8(a)に示すように、還流区間は、電源電流値に略比例して伸長する。この場合、マスク時間tmaskを一定とすれば、上限回転数Nmaxも一定となる(図8(b)参照)。
以上のことから、制御部22は、電流検出回路25によって検出される電流値に応じて、ステップS7における上限回転数Nmaxを図8(d)に示す曲線に基づき設定すれば、モータ3の回転数範囲をより広く設定することができる。
図9は本発明の第3実施例を示すものである。図9は、第1実施例の図5相当図である。第3実施例の構成は、第1実施例と同様であり、制御部22における処理内容が相違している。図5のステップS7は、回転数範囲が500rpm以上かを判断するステップS7Lと、回転数範囲が2000rpm以下かを判断するステップS7Hとの2つに分かれており、何れも(YES)と判断すると、第1実施例と同様にステップS8〜S12を実行する。また、ステップS7L,S8,S9の何れかで(NO)と判断した場合も、第1実施例と同様にステップS11,S12を実行する。
一方、ステップS17において(YES)と判断すると、制御部22は、データN1,R1,N,R2を二次元座標上にマッピングした場合の直線式を算出する(ステップS18)。そして、その直線式を利用して、回転数が2000rpmを超えた場合の補正量を近似的に算出すると(ステップS19)、ステップS12に移行する。
図10は本発明の第4実施例を示すものである。第4実施例のモータ駆動装置31は、位置検出回路23を位置検出回路32に置き換えたものである。位置検出回路32は、第2位置推定回路(第2位置推定手段)33は、コンパレータ28を、U相に対応した28U一相分だけを有している。そして、制御部22aは、コンパレータ28Uの出力信号より第2回転位置信号を生成し、補正を行う。
ステップS8,S9は、個別の設計に応じて少なくとも一方を削除しても良い。
ステップS12に示す通電処理の一例は120度通電方式に対応したものであり、通電角を広げる場合には適宜変更して実施すれば良い。
電流検出は、例えばカレントトランスなどの電流センサを用いて、モータ3のステータコイル6に流れる電流を検出しても良い。
3相モータに限ることなく、4相以上の多相モータに適用しても良い。
バッファアンプ11は削除しても良い。
第2回転位置推定回路29の比較基準電圧である仮想中性点電圧を、電源電圧の1/2に置き換えても良い。
モータの負荷は、ファン41に限ることはない。
Claims (15)
- ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出する回路において、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力するコンパレータとを備えてなる第1位置推定手段と、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記コンパレータの出力信号をデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力する第2位置推定手段と、
前記第1回転位置信号によって示される回転位置を、前記第2回転位置信号によって補正する補正手段とを備え、
前記モータをPWM(Pulse Width Modulation)制御によって回転数制御する場合、
前記第2位置推定手段は、前記コンパレータの出力信号を、PWM信号波形の立上りに係る所定期間はマスクするように前記信号処理を行い、
前記補正手段は、前記モータの回転数が前記信号処理によってPWM信号のオンパルスの全てが前記所定期間によりマスクされない下限を下回る領域では、前記第2回転位置信号に基づく補正を行わず、前記モータの回転数に対応した補正位置量を付与するマップを使用して補正を行うことを特徴とするロータ位置検出回路。 - ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出する回路において、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力するコンパレータとを備えてなる第1位置推定手段と、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記コンパレータの出力信号をデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力する第2位置推定手段と、
前記第1回転位置信号によって示される回転位置を、前記第2回転位置信号によって補正する補正手段とを備え、
前記第2位置推定手段は、前記コンパレータの出力信号を、前記モータのステータコイルに通電を行うトランジスタに接続されているダイオードに還流電流が流れる区間はマスクするように前記信号処理を行い、
前記補正手段は、前記モータの回転数が前記信号処理によって前記相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、前記第2回転位置信号に基づく補正を行わず、前記モータの回転数に対応した補正位置量を付与するマップを使用して補正を行うことを特徴とするロータ位置検出回路。 - ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出する回路において、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力するコンパレータとを備えてなる第1位置推定手段と、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記コンパレータの出力信号をデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力する第2位置推定手段と、
前記第1回転位置信号によって示される回転位置を、前記第2回転位置信号によって補正する補正手段とを備え、
前記第2位置推定手段は、前記コンパレータの出力信号を、前記モータのステータコイルに通電を行うトランジスタに接続されているダイオードに還流電流が流れる区間はマスクするように前記信号処理を行い、
前記補正手段は、前記モータの回転数が前記信号処理によって前記相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、前記第2回転位置信号に基づく補正を行わず、前記上限以下の領域において前記第2回転位置信号に基づいて得られた補正位置量から近似式を求め、前記近似式を使用して補正を行うことを特徴とするロータ位置検出回路。 - 電源線若しくは前記ステータコイルに流れる電流を検出する電流検出手段を備え、
前記補正手段は、前記第2回転位置信号に基づく補正が可能な領域を、前記電流検出手段によって検出される電流値に基づいて決定する請求項1乃至3の何れかに記載のロータ位置検出回路。 - 前記第2位置推定手段を、1相分だけ配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のロータ位置検出回路。
- ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動する駆動回路と、
請求項1乃至5の何れかに記載のロータ位置検出回路とを備え、
このロータ位置検出回路により得られる回転位置信号に基づいて、前記駆動回路における通電タイミングを決定することを特徴とするモータ駆動装置。 - ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出するロータ位置検出回路を備えたモータ駆動装置において、
前記ロータ位置検出回路は、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力するコンパレータとを備えてなる第1位置推定手段と、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記コンパレータの出力信号をデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力する第2位置推定手段と、
前記第1回転位置信号と前記第2回転位置信号の位相ずれ量を算出する位相ずれ量算出手段と、
前記第1回転位置信号が示すレベル変化エッジを起点として、前記位相ずれ量により,若しくは前記位相ずれ量に電気角60度のn倍相当(nは自然数)の位相量を加えて通電タイミングを決定する通電タイミング決定手段とを備え、
前記モータをPWM(Pulse Width Modulation)制御によって回転数制御する場合、
前記第2位置推定手段は、前記コンパレータの出力信号を、PWM信号波形の立上りに係る所定期間はマスクするように前記信号処理を行い、
前記通電タイミング決定手段は、前記モータの回転数が前記信号処理によってPWM信号のオンパルスの全てが前記所定期間によりマスクされない下限を下回る領域では、前記モータの回転数に対応した補正位置量を付与するマップから得た補正量により,若しくは前記補正量に電気角60度のn倍相当の位相量を加えて通電タイミングを決定することを特徴とするモータ駆動装置。 - ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出するロータ位置検出回路を備えたモータ駆動装置において、
前記ロータ位置検出回路は、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力するコンパレータとを備えてなる第1位置推定手段と、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記コンパレータの出力信号をデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力する第2位置推定手段と、
前記第1回転位置信号と前記第2回転位置信号の位相ずれ量を算出する位相ずれ量算出手段と、
前記第1回転位置信号が示すレベル変化エッジを起点として、前記位相ずれ量により,若しくは前記位相ずれ量に電気角60度のn倍相当(nは自然数)の位相量を加えて通電タイミングを決定する通電タイミング決定手段とを備え、
前記第2位置推定手段は、前記コンパレータの出力信号を、前記モータのステータコイルに通電を行うトランジスタに接続されているダイオードに還流電流が流れる区間はマスクするように前記信号処理を行い、
前記通電タイミング決定手段は、前記モータの回転数が前記信号処理によって前記相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、前記モータの回転数に対応した補正位置量を付与するマップから得た補正量により,若しくは前記補正量に電気角60度のn倍相当の位相量を加えて通電タイミングを決定することを特徴とするモータ駆動装置。 - ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出するロータ位置検出回路を備えたモータ駆動装置において、
前記ロータ位置検出回路は、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力するコンパレータとを備えてなる第1位置推定手段と、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記コンパレータの出力信号をデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力する第2位置推定手段と、
前記第1回転位置信号と前記第2回転位置信号の位相ずれ量を算出する位相ずれ量算出手段と、
前記第1回転位置信号が示すレベル変化エッジを起点として、前記位相ずれ量により,若しくは前記位相ずれ量に電気角60度のn倍相当(nは自然数)の位相量を加えて通電タイミングを決定する通電タイミング決定手段とを備え、
前記第2位置推定手段は、前記コンパレータの出力信号を、前記モータのステータコイルに通電を行うトランジスタに接続されているダイオードに還流電流が流れる区間はマスクするように前記信号処理を行い、
前記通電タイミング決定手段は、前記モータの回転数が前記信号処理によって前記相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、前記上限以下の領域において得られる前記第2回転位置信号と前記第1回転位置信号の位相ずれ量から近似式を求め、前記近似式を使用して得られた補正量により,若しくは前記補正量に電気角60度のn倍相当の位相量を加え通電タイミングを決定することを特徴とするモータ駆動装置。 - 前記ロータ位置検出回路は、電源線若しくは前記ステータコイルに流れる電流を検出する電流検出手段を備え、
前記通電タイミング決定手段は、前記第2回転位置信号に基づく補正が可能な領域を、前記電流検出手段により検出される電流値に基づいて決定する請求項7乃至9の何れかに記載のモータ駆動装置。 - 前記モータの負荷は、車両に搭載されるファンであることを特徴とする請求項6乃至10の何れかに記載のモータ駆動装置。
- ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出する方法において、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力すると共に、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記モータをPWM(Pulse Width Modulation)制御によって駆動する場合、前記コンパレータの出力信号をPWM信号波形の立上りに係る所定期間はマスクするようにデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力し、
前記第1回転位置信号によって示される回転位置を、前記第2回転位置信号によって補正し、
前記モータの回転数が前記信号処理によってPWM信号のオンパルスの全てが前記所定期間によりマスクされない下限を下回る領域では、前記第2回転位置信号に基づく補正を行わず、前記モータの回転数に対応した補正位置量を付与するマップを使用して補正を行うことを特徴とするロータ位置検出方法。 - ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出する方法において、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力すると共に、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記コンパレータの出力信号を、前記モータのステータコイルに通電を行うトランジスタに接続されているダイオードに還流電流が流れる区間はマスクするようデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力し、
前記第1回転位置信号によって示される回転位置を、前記第2回転位置信号によって補正し、
前記モータの回転数が前記信号処理によって前記相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、前記第2回転位置信号に基づく補正を行わず、前記モータの回転数に対応した補正位置量を付与するマップを使用して補正を行うことを特徴とするロータ位置検出方法。 - ブラシレスDCモータを位置センサレス方式により駆動するため、ステータコイルに発生する相電圧を検出し、その検出結果に基づいてロータの回転位置を検出する方法において、
前記相電圧の検出信号を低域濾波するローパスフィルタ、及びこのローパスフィルタの出力信号を基準電圧と比較して第1回転位置信号を出力すると共に、
前記相電圧を基準電圧と直接比較するコンパレータを備え、前記コンパレータの出力信号を、前記モータのステータコイルに通電を行うトランジスタに接続されているダイオードに還流電流が流れる区間はマスクするようデジタル的に信号処理することで第2回転位置信号を生成して出力し、
前記第1回転位置信号によって示される回転位置を、前記第2回転位置信号によって補正し、
前記モータの回転数が前記信号処理によって前記相電圧のゼロクロス点がマスクされない上限を上回る領域では、前記第2回転位置信号に基づく補正を行わず、前記上限以下の領域において前記第2回転位置信号に基づいて得られた補正位置量から近似式を求め、前記近似式を使用して補正を行うことを特徴とするロータ位置検出方法。 - 前記第2回転位置信号に基づく補正が可能な領域を、電源線若しくは前記ステータコイルに流れる電流に基づいて決定する請求項12乃至14の何れかに記載のロータ位置検出方法。
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