JP4367555B2 - 通電タイミング決定回路及びモータの通電タイミング決定方法 - Google Patents

通電タイミング決定回路及びモータの通電タイミング決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、ブラシレスDCモータを駆動制御するため、ロータの回転位置を検出する回路、及び当該回路を備えてなる通電タイミング決定回路及びモータの通電タイミング決定方法に関する。
ブラシレスDCモータの駆動を制御する場合は、ステータ側にロータの回転位置(磁極位置)を検出するためにホール素子などを電気角60°、若しくは120°の間隔で複数個配置し、これらの素子からの位置信号に基づいてステータコイルに対する通電タイミングを決定することが一般に行われている。しかし、斯様な構成を採用すると、ホール素子に供給する電源配線や、検出出力を得るための配線などが必要となるため、モータの構造が複雑化するという問題がある。また、高温環境下における用途では、ホール素子を用いることができない。
そこで、特許文献1に開示されているように、ホール素子のようなセンサを使用することなく、ロータの回転時にステータコイルに発生する相電圧を検出し、相電圧よりロータの位置情報を得る、所謂センサレス駆動方式を採用する場合がある。
図10には、例えば車両に搭載される車両用のファンモータを駆動する装置に適用されるものについて、その概略構成を示す。ブラシレスDCモータ1は、インバータ部2を介して駆動される。インバータ部2は、例えば6個のパワーMOSFET3a〜3fを三相ブリッジ接続して構成されており、インバータ部2の各相出力端子は、夫々モータ1の各相ステータコイル4U,4V,4Wに接続されている。
インバータ部2は、マイクロコンピュータ又は論理回路で構成される制御部5により制御され、各FET3のゲートにはゲートドライバ回路6を介して駆動信号が出力される。モータ1のロータ回転位置は、コンデンサC,抵抗Rで構成されるローパスフィルタ7を介してコンパレータ8及び位置検出部9により検出され、その位置信号は制御回路10に与えられる。
ローパスフィルタ7U,7V,7Wの入力端子は、インバータ部2の各相出力端子に接続されており、コンパレータ8U,8V,8Wは、ローパスフィルタ7U,7V,7Wの出力信号を仮想中性点電位と比較する。以上の構成において、モータ1を除いたものが、モータ駆動装置11を構成している。
図11は、インバータ部2を介してモータ1に通電を行う場合における各部の電圧波形を示す。モータ1の起動時には、制御部5は所定のパターンを与えて通電を行い、モータ1を起動する。モータ1が回転した場合、ステータコイル4U,4V,4Wに発生する誘起電圧がコイル4の端子電圧に現れる(a)。コイル4の端子電圧には高調波成分と直流成分とが含まれているため、それらをローパスフィルタ7により除去すると、略正弦波状の誘起電圧波形が得られる(b)。そして、コンパレータ12が、フィルタ7の出力信号を仮想中性点電位と比較して、矩形波状の各相位置信号を出力する(c)。
制御部5は、外部の図示しないECU(Electronic Control Unit)より与えられる制御信号に応じて、モータ1の回転速度を決定するPWMデューティを設定する。それと共に、制御部5は、位置検出部9より与えられる位置信号により転流タイミングを決定し、駆動信号を生成するとゲートドライバ回路6に出力する。
特開2006−158022号公報
上記のようにセンサレス駆動方式でモータ1をPWM制御する場合、誘起相電圧信号に含まれている不要な波形成分とノイズをフィルタ7により除去する必要があり、その結果、フィルタ7を通過した誘起電圧信号の位相に遅れが発生する。この位相遅れを、通過信号の周波数全域に亘って略90度とするには、フィルタ7による信号の減衰が許容できる範囲でCR時定数を大きくし、カットオフ周波数を低くするのが好ましい。
ところで、車両用のファンモータを駆動する装置は、エンジンルーム内に搭載されるため、動作環境温度が極めて広範囲となる。そして、フィルタ7のCR時定数は、素子自体が公差を有することに加えて温度の影響を受け易く、結果としてばらつきが大きくなってしまう。従って、各相のフィルタ7の時定数にずれが生じる可能性が高い。よって、各相で位相がずれてしまう。
また、フィルタ7を通過した信号と仮想中性点電位とを比較するコンパレータ8にオフセットがあると、位置検出にずれが生じてしまう。すなわち、オフセットにより位置信号のデューティにずれが生じ、さらに、3つのコンパレータ8U,8V,8W間でオフセットにばらつきがあると、3相間でデューティにばらつきが生じる。そして、位置検出にずれがあると、通電タイミングにばらつきが生じてトルクリップルによる異音や効率の低下が生じる。
尚、以上のような問題はセンサレス駆動方式に限るものではなく、位置センサを使用する場合であっても、各センサの取り付け位置にばらつきがあると、同様に通電タイミングにずれが生じることになる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、位置検出手段により出力される位置信号に含まれているずれを補正して、モータを駆動する適切な通電タイミングを与えることができる通電タイミング決定回路及びモータの通電タイミング決定方法を提供することにある。
請求項1記載の通電タイミング決定回路によれば、検出ずれ量演算手段は、電気角について少なくとも過去1周期の間に、位置検出手段により出力された位置信号より得られる位置信号の切り替わり間隔に基づき演算することで位置信号の検出ずれ量を求め、補正手段は、その検出ずれ量に応じて位置信号に基づく通電タイミングを補正する。尚、ここで言う「位置検出手段」とは、何らかの形で位置信号を出力するものであれば良く、ホール素子のような位置検出センサや、図10に示したようなセンサレス駆動を行う場合の位置検出部9のような構成も含むものとする。
すなわち、上記の補正により、モータの回転状態に応じて適切な通電タイミングを決定することが可能となり、決定された通電タイミングによってモータを駆動すれば、トルクリップルを低減してモータの駆動効率を向上させると共に異音を抑えることができる。
そして、検出ずれ量演算手段は、位置検出手段により出力される位置信号について、前記1周期内において各々のハイレベル時間及びロウレベル時間を測定しておき、前記ハイレベル時間より前記ロウレベル時間を減じた差分値に基づいて位置信号のデューティずれ量を演算する。
すなわち、一般に各相の位置信号は、デューティずれがなければ50%デューティを示しており、デューティずれが存在すると上記のバランスが崩れ、ハイレベル期間とロウレベル期間とに大小関係が生じる。したがって、ハイレベル時間とロウレベル時間との差分値から、デューティずれ量を演算することができる。
請求項記載の通電タイミング決定回路によれば、検出ずれ量演算手段は、位置信号の切り替わり間隔と、デューティずれ量と、位置信号の位相ずれ量と、位置信号の切り替わり間隔の平均値との関係に基づいて、前記位相ずれ量を演算する。すなわち、電気角1周期における各位置信号の切り替わり間隔について、対応するデューティずれ量を補正すれば、位置信号の各相間における位相ずれ量が残るので、その位相ずれ量に基づく補正を行えば、上記切り替わり間隔は1周期内における平均値に等しくなる。また、各相の位相ずれ量の合計値は「0」と仮定することで、これらの関係より成り立つ連立方程式を解けば位相ずれ量を求めることができ、結果として位相ずれ量は、上記切り替わり間隔とその平均値との関数で表される。したがって、1周期内における各位置信号の切り替わり間隔を計測すれば、デューティずれ量と位相ずれ量との双方を求めることができる。
請求項記載の通電タイミング決定回路によれば、検出ずれ量演算手段は、モータの回転速度変化量を検出し、その回転速度変化量と、過去に取得した位置信号の切り替わり時刻とに基づいて検出ずれ量を求める。すなわち、モータの回転速度が変化している場合、位置信号の切り替わり間隔は検出ばらつきに加えて回転数変化による要因により等間隔にならない。位置信号の切り替わり間隔は1周期内において変化する。したがって、モータの速度変化量を考慮して検出ずれ量を求めるようにすれば、モータが加速もしくは減速している期間でも検出ずれ量を正確に求めることができる。
請求項記載の通電タイミング決定回路によれば、検出ずれ量演算手段は、モータの回転速度を検出し、その回転速度変化量に基づき、位置信号の切り替わりタイミングが等間隔にならない要因のうちモータ回転速度の加減速による部分を演算により取り除くことにより、残る検出ずれ量による前期位置検出信号のばらつきを演算する。したがって、モータが加速もしくは減速している期間でも検出ずれ量を正確に求めることができる。
請求項記載の通電タイミング決定回路によれば、検出ずれ量演算手段は、回転速度変化量に基づき、演算を行うベースとする時間軸を伸長又は短縮し、既に取得した位置信号の切り替わり時刻を前記時間軸上に配置する。すなわち、このように調整することで、モータの速度が変化している場合でも、等速状態を仮定することができる。そして、その切り替わり時刻から得られる位置信号の切り替わり間隔より検出ずれ量を求めると、伸長又は短縮した時間軸上で通電タイミングを補正し、その補正結果を元の時間軸に戻せば、実時間における通電タイミングを決定することができる。
請求項記載の通電タイミング決定回路によれば、記憶手段には、検出ずれ量演算手段によって求められた検出ずれ量が記憶され、補正手段は、記憶手段に検出ずれ量が記憶されている場合は、その検出ずれ量を読み出して通電タイミングを補正する。したがって、検出ずれ量演算手段は、検出ずれ量を求める演算を頻繁に行う必要がなく、処理負荷を軽減することができる。
請求項記載の通電タイミング決定回路によれば、検出ずれ量演算手段は、検出ずれ量を所定間隔毎に求めて記憶手段に記憶させるので、補正に用いる検出ずれ量を所定間隔毎に更新できる。
請求項10記載の通電タイミング決定回路によれば、検出ずれ量演算手段は、条件変化判定手段によりモータの駆動条件または周囲環境が変化したと判定されたタイミングで検出ずれ量を求め、記憶手段に記憶させる。したがって、モータの駆動条件変化または周囲環境変化に応じて検出ずれ量を更新し、それらの変化に追従させることができる。
請求項1記載の通電タイミング決定回路によれば、記憶手段には、駆動条件や周囲環境に応じて検出ずれ量演算手段により演算された検出ずれ量が予め記憶されている。そして、補正手段は、モータの駆動条件または周囲環境に応じた検出ずれ量を記憶手段より読み出して補正を行う。したがって、モータの駆動制御中に検出ずれ量を求める演算処理を行う必要がなく、補正に要する処理を軽減できる。
請求項1乃至1記載の通電タイミング決定回路によれば、条件変化判定手段は、モータの周囲温度(請求項1),モータの回転数(請求項1),外部より与えられるモータの制御信号(請求項1)が所定値を超えて変動した場合に、条件変化を判定する。したがって、検出ずれ量演算手段は、それぞれの具体的条件が変化したタイミングで、検出ずれ量を演算して更新できる。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1ないし図4を参照して説明する。尚、図10と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。本実施例のモータ駆動装置21の構成は、図11の駆動装置11における制御部5を制御部22に置き換えたものであり、制御部(通電タイミング決定回路)22は、位置検出部9及び制御回路10に替えて、位置検出部(位置検出手段)23,制御回路(補正手段)24,補正量演算部(検出ずれ量演算手段)25,記憶部26を備えている。
補正量演算部25は、位置検出部23により出力される通電タイミング信号の補正量を演算する機能部分であり、記憶部26は、その演算の過程や結果のデータを記憶するために使用される。補正量演算部25は、コンパレータ(位置検出手段)8U,8V,8Wより位置検出部23を介して出力される位置信号の切り替わり間隔を計測し、その計測結果に基づく演算を行う。
次に、本実施例の作用について図2乃至図4も参照して説明する。まず、位置信号に含まれているずれ量の検出原理について説明する。モータ1が等速度で回転している場合、各相の位置信号は理想的には50%デューティの矩形波として出力されるが、上記の「ずれ」には、各相の信号毎に、デューティが50%から増減する「デューティずれ」と、各相間の位置信号の位相関係にずれが生じる「位相ずれ」とがある。
<デューティずれの演算>
図2(a)は、U,V,Wの各相位置信号にデューティずれが発生した状態の一例を示しているが、実際のずれの発生パターンは、各相毎に、ハイレベルデューティが50%超になる場合,50%未満になる場合の任意の組合せとなる。デューティずれ量を検出するため、全ての位置信号が、図2(a)に示すU相信号のように、ハイレベルデューティが50%超になっている状態を仮定する。
位置検出部23は、理想的には電気角60度に相当する、位置信号の切り替わり間隔T6〜T1の計測結果を補正量演算部25に与えるが、電気角の1周期について切り替わり間隔T6〜T4がU相信号のハイレベル期間,切り替わり間隔T3〜T1が同ロウレベル期間に対応しているとする。そして、U相信号のデューティずれ量をαとすると、次式が成り立つ。
T6+T5+T4−2*α=T3+T2+T1+2*α …(1)
すなわち、ハイレベルのパルス幅よりずれ量αを減じて補正した値と、ロウレベルのパルス幅にずれ量αを加えて補正した値とは等しくなるからである。
(1)式を解いてデューティずれ量をαを求めれば、次式となる。
α=(T6+T5+T4−T3−T2−T1)/4 …(2)
V相,W相についても同様に求められるから、
α=(T4+T3+T2−T1−T6−T5)/4 …(3)
α=(T2+T1+T6−T5−T4−T3)/4 …(4)
となる。
<位相ずれの演算>
図2(b)は、U,V,Wの各相信号間に位相ずれが発生した状態の一例を示しているが、この場合も、実際のずれの発生パターンは任意の組合せとなるから、位相ずれ量を検出するため、全ての位置信号が、図2(b)に示すU相信号のように進み側に位相ずれが生じている状態を仮定する。すると、各切り替わり間隔T6〜T1について以下の式が成り立つ。尚、β,β,βは各相の位相ずれ量であり、TAVEは切り替わり間隔T6〜T1の平均値である。
(T6−α−α)−β+β=TAVE …(5)
(T5+α+α)+β−β=TAVE …(6)
(T4−α−α)+β−β=TAVE …(7)
(T3+α+α)−β+β=TAVE …(8)
(T2−α−α)−β−β=TAVE …(9)
(T1+α+α)+β−β=TAVE …(10)
(5)〜(10)式の左辺括弧内は、デューティずれを補正した結果を示す。すなわち、各切り替わり間隔T6〜T1についてデューティずれ,位相ずれを補正した結果は、何れも平均値TAVEに等しくなる。
また、各相の位相ずれ量β,β,βの合計は「0」になると仮定する。
β+β+β=0 …(11)
そして、(5)〜(11)式より位相ずれ量β,β,βを求めると、以下のようになる。
β=(T2+2*T3+T5+2*T6)/6−TAVE …(12)
β=(T6+2*T1+T3+2*T4)/6−TAVE …(13)
β=(T4+2*T5+T1+2*T2)/6−TAVE …(14)
以上の原理に基づき、デューティずれ量α,位相ずれ量βを求め、通電タイミングを補正する。尚、上記の式を立てる際に設定したずれ量α,βの符号は仮の符号であるから、(2)〜(4)式,(12)〜(14)式の演算結果は、実際に発生しているずれの状態に応じてα,βの符号が決まることになる。
図3は、制御部22による通電タイミング補正処理を示すフローチャートである。位置検出部23が、コンパレータ8U,8V,8Wのいずれかの出力信号レベルがハイ,ロウ間で切り替わった瞬間の時刻tを計測すると(ステップS1)、補正量演算部25は、前回に計測した時刻t’が存在するか否かを判断する(ステップS2)。そして、前回の計測時刻t’が存在しなければ(NO)、従来のセンサレス制御と同様の制御にてモータ1の通電を切り替えるための指令を出力する(ステップS5)。
それから、電気角1周期分の計測結果T1〜T6が既にあるか否かを判断し(ステップS6)、なければ(NO)今回の計測結果tをt’として(ステップS11)ステップS1に戻る。すなわち、本発明の補正処理は、少なくとも電気角1周期分について計測した切り替わり間隔を取得しなければ実行できないので、それまでは従来のセンサレス制御によってモータ1を駆動する。
ステップS2において、前回の計測時刻t’が存在する場合(YES)、補正量演算部25は、今回の計測結果tとの差分(t−t’)を演算し、その結果を最新のTx(xは、1〜6の何れか)とする(ステップS3)。続いて、ずれ量α,βを何れも計算済みか否かを判断し(ステップS4)、双方が求められていなければ(NO)補正はできないのでステップS5に移行する。そして、ステップS4またはS6で(YES)と判断した場合は、切り替わり間隔T1〜T6に基づき、それらの平均値TAVEとデューティずれ量αとを演算し(ステップS7)、続いて位相ずれ量βを演算する(ステップS8)。
次に、制御回路24は、ステップS1で計測された切り替わり間隔tに、ステップS7,S8で求めたずれ量α,βを加えることで、補正値tcを求める(ステップS9)。
tc=t±α+β …(15)
そして、補正値tcに平均値TAVEを加えた時刻(tc+TAVE)を次回の通電タイミングとするように決定し、通電切替え指令を出力する(ステップS10)。ここで、tがU相信号の立ち上がり(T1とT6の切り替わり)に相当する場合は、(15)式におけるずれ量α,βはα,βとなる。また(15)式における、αの前の符号は立ち上がりの場合は+となる。それから、ステップS11に移行する。
図4は、本発明の発明者によって行われた実験結果の一例を示すものであり、(a),(b)は、フィルタ(位置検出手段)7の時定数に±30%のばらつきを持たせた場合の相電圧波形及び電源電流波形を観測したものである。また(c)には、(a),(b)の両ケースについて、電気角1周期内における通電角のばらつきの大きさを示す。
図4(a)は本発明の補正制御を行わない場合であり、通電角のばらつきが36度と大きく、電流リップルは13.6Aを示している。一方、図4(b)は本発明の補正制御を行なった場合であり、通電角のばらつきは1.7度に低減されており、それに伴い、電流リップルも12.1Aまで減少している。
以上のように本実施例によれば、制御部22における補正量演算部25は、電気角1周期の間に、フィルタ7を介してコンパレータ8及び位置検出部23により出力された位置信号の切り替わり間隔を基に演算することで位置信号の検出ずれ量を求め、制御回路24は、その検出ずれ量に応じて位置信号に基づく通電タイミングを補正するようにした。したがって、フィルタ7のCR時定数のばらつき等により位置信号にずれが含まれていても通電タイミングを補正できる。そして、補正された適切な通電タイミングにより、インバータ部2を介してモータ1を駆動することで、トルクリップルを低減できると共に効率を向上させ、異音の発生を抑制することができる。
そして、補正量演算部25は、各相の位置信号について、信号レベルがハイ,ロウ間で変化する時点の直近の間隔,すなわち位置信号の切り替わり間隔を測定し、各位置信号が電気角1周期内でハイレベルを示す時間とロウレベルを示す時間との差分値に基づいて((2)〜(4)式)、すなわち、デューティずれ量αの作用原理に基づく演算によって、当該ずれ量αを適切に求めることができる。
また、補正量演算部25は、各切り替わり間隔T1〜T6と、デューティずれ量αと、位置信号の位相ずれ量βと、切り替わり間隔の平均値との関係に基づいて位相ずれ量βを演算するので((12)〜(15)式)、1周期内における各切り替わり間隔T1〜T6を計測すれば、デューティずれ量αと位相ずれ量βとの双方を求めることができる。
(第2実施例)
図5は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例の構成は基本的に第1実施例と同様であり、制御部22における処理内容が異なっている。第1実施例では、モータ1が等速運転していることを前提としたが、第2実施例では、モータ1を加速もしくは減速運転する場合にも対応して、通電タイミングを補正することを想定する。
すなわち、図3のフローのうち、最新TxをメモリするステップS3は、最新のTxをメモリする且つ、もともとのTxつまり1周期前のTxをTx’としてメモリする(ステップS3’)に置き換わる。そして、本発明の制御が開始されてから補正値を演算するだけのデータが蓄積されているかの判断を行うステップS6は、T1〜T6に加えて、回転周期を求める為に必要なTx’があるかを判断するステップS6’に置き換わる。ここで、Tx’があれば、必然的に、T1〜T6は存在するはずである。
それから、回転周期変化量が計算できると判断された場合は、その変化量を演算する(ステップS21)。その変化量を用いて、モータが等速回転しているとみなせるように時間軸を伸縮させた仮の時間軸を設け、その仮の時間軸上にT1〜T6を再配置しT1i〜T6iとする(ステップS22)。例えば、加速運転の場合、時間軸は短縮されるので、逆に伸長させることで等速運転時と同じ状態にする。仮の時間軸上では、T1i〜T6iはモータの加減速に基づく位置検出信号の切り替わりの変動が除去されているので、この仮の時間軸上で図3のフローのうちステップS7〜S9を実行し、仮の時間軸上での次回通電切り替え時刻tci+Taveiを求める(ステップS23)。その後、実時間軸上での次回通電切り替え時刻tnextをtci+Taveiより求め、その“時刻tnextに通電切り替え”の指令を出す(ステップS10’)。
尚、等速運転の場合、ステップS21における回転周期の変化量は「0」であるから、結果として第1実施例と同様の処理となる。
以上のように第2実施例によれば、補正量演算部25は、モータ1の回転周期変化量を検出し、その周期変化量と、位置信号の切り替わり時刻tとに基づいて検出ずれ量α,βを求めるので、モータ1が加速もしくは減速している期間でも検出ずれ量を正確に求めることができる。具体的には、速度変化量に基づき、演算を行うベースとする時間軸を伸長又は短縮し、既に取得した位置信号の切り替わり時刻を前記時間軸上に配置すると、その切り替わり時刻から得られる位置信号の切り替わり間隔より検出ずれ量α,βを求め、伸長又は短縮した時間軸上で通電タイミングを補正し、その補正結果を元の時間軸に戻すことで、実時間における通電タイミングを決定することができる。
また、本実施例では、過去の位置信号切り替わり間隔より得られる回転周期変化量を基に、時間軸を伸縮させてモータが等速運動しているように扱い補正量を決定したが、回転周期変化量に対応して、αを求める際のデューティ比を伸縮させる、または、βを求める際の位相ずれを伸縮させる等の実施例も考えられるが、本質的には同じ方法である。
(第3実施例)
図6は本発明の第3実施例であり、第1実施例と異なる部分について説明する。図3相当図である図6において、電気角1周期分の切り替わり信号の取得が済んでステップS6にて「YES」と判断されると、制御回路24は、ステップS7’,S8’でデューティずれ量α,位相ずれ量βを求め、それらを記憶部(記憶手段)26に記憶させてから(ステップS31)ステップS9’に移行する。その際、第1実施例では、補正対象である最新のα、β(U,V,Wのいずれか)のみを求めたが、第3実施例ではα、α、α、β、β、βを一度で演算して記憶する(ステップS31)。なお、補正値は電気角周期に比例するのでα、βを求めたときのTaveもTave0として記憶する(ステップS32)。
そして、ステップS4’で「YES」と判断すると、制御回路24は、記憶部26に記憶されている、補正する対象である切り替わり信号に対応したU,V,Wいずれかのデューティずれ量α、位相ずれ量βにより補正を行う。この際、補正量α、βはTaveに比例するので、Tave/Tave0を掛けて用いる。そのために、Taveは毎回求めておく(ステップS33、ステップS34)。すなわち、この場合は、記憶部26に記憶されているデューティずれ量α,位相ずれ量βに基づいてステップS9’の演算が行われる。
以上のように第3実施例によれば、補正量演算部25が演算したデューティずれ量α,位相ずれ量βを記憶部26に記憶させて、制御回路24は、記憶部26にそれらが記憶されている場合は、それらのずれ量α,βを読み出して通電タイミングを補正する。したがって、補正量演算部25は、検出ずれ量を求める演算を頻繁に行う必要がなく、処理負荷を軽減することができる。
(第4実施例)
図7は本発明の第4実施例を示すものであり、第3実施例と異なる部分について説明する。図7に示すフローチャートにおいて、制御回路24は、ステップS10を実行すると、通電タイミングを補正した回数をカウントするカウンタN(初期化(S0)でゼロクリアされている)をインクリメントする(ステップS35)。そして、カウンタNの値が所定値Nthに達したか否かを判断し(ステップS36)、(N<Nth)であれば(NO)ステップS11に移行する。所定値Nthは、例えば電気角周期の数周期分に相当する値に設定する。
そして、図7のフローを繰り返し実行することで(N=Nth)になると(ステップS36:YES)、Nをクリアする(ステップS37)。N=0となることで、ステップS38での判断は「YES」となり、補正量α、βを再度演算し、更新する。
以上のように第4実施例によれば、補正量演算部25は、検出ずれ量α,βを所定間隔毎に求めて記憶部26に記憶させるので、補正に用いる検出ずれ量を所定間隔毎に更新できる。
(第5実施例)
図8及び図9は本発明の第6実施例を示すものであり、第5実施例と異なる部分について説明する。第5実施例では、第4実施例におけるNの代わりに、Flagを用意する。Flagは初期状態で補正値α、βを持っていないとき、もしくは駆動条件または周囲環境が大きく変化した場合に1を立てる(ステップS39,ステップS40)。また、ステップS38に替わるステップS43においても、Flagに1を立てるようにしている。
ステップS10を実行すると、図9に示すモータ駆動装置21Aにおいて、制御回路(条件変化判定手段)28は、モータ1の駆動条件または周囲環境が変化したか否かを判断する(ステップS41)。そして、駆動条件に変化がなければ(NO)ステップS42に移行しFlagは0となり、駆動条件に変化があれば(YES)ステップS40を実行しFlagは1となる。Flagに1が立つときに、第4実施例がα、βをN=Nthの際に更新するのと同じ手順でα、βを更新する。モータの駆動条件または周囲環境が常に変わり続ける場合は、Flagが常に1となり、第1実施例と同じフローとなる。
ここで、ステップS37において駆動条件または周囲環境が変化したと判断するケースは、例えば以下のようなものとする。
(1)図10に示すように、モータ1の近傍もしくは制御部に周囲温度を検出するための温度センサ(温度検出手段)27を配置し、温度センサ27の検出温度が所定値を超えて変動した場合。
(2)モータ1の回転数が、所定値を超えて変動した場合。尚、回転数は、コンパレータ(回転数検出手段)8の出力信号変化より検出可能である。
(3)図示しないECUより与えられるモータ1の制御信号が所定値を超えて変動した場合。
これらの何れか1つでも成立した場合に、モータ1の駆動条件または周囲環境が変化したと判断する。すなわち、条件(1)は、周囲温度が変化すると、モータ1の巻線4の抵抗値も変化するため、同一の出力電圧でモータ1を駆動しても、出力トルクが変動する場合があることを考慮したものである。また、回路部の素子の温度特性の影響も受ける。また、条件(2),(3)については、言うまでもなくモータ1の駆動条件が直接的に変動するケースである。
以上のように第5実施例によれば、補正量演算部25は、制御回路28によりモータ1の駆動条件または周囲環境が変化したと判定されたタイミングで検出ずれ量α,βを求め、記憶部26に記憶させる。具体的には、制御回路28は、モータ1の周囲温度,モータ1の回転数,ECUより与えられるモータ1の制御信号が所定値を超えて変動した場合に、条件変化を判定するようにした。したがって、補正量演算部25は、それぞれの具体的条件が変化したタイミングで検出ずれ量α,βを演算して更新し、条件変化に追従させることができる。
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形または拡張が可能である。
位置検出手段として、ホールICのような位置センサを使用しても良い。この場合には、ホールICの取付け位置にばらつきがある場合でも、そのばらつきに基づく位置信号のずれ量を補正することができる。
第3,第5実施例で記憶される補正量α、βは製造時に演算されて記憶部に記憶されても構わない。この場合、演算手段は製造現場にあればよく、モータ駆動回路と一体でなくても構わなくなる。
第5実施例のステップS41で判定する駆動条件または環境条件は、何れか1つ以上を設定すれば良い。また(1)〜(3)以外の条件を設定しても良い。
各実施例を組み合わせても良い。
モータの負荷は、車両に搭載されるファンに限ることはない。
本発明の第1実施例であり、モータ駆動装置の構成を示す図 (a)は、U,V,Wの各相位置信号にデューティずれが発生した一例を示す図、(b)は、U,V,Wの各相信号間に位相ずれが発生した一例を示す図 制御部による処理内容を示すフローチャート 実験結果の一例を示すもので、(a),(b)は、フィルタの時定数にばらつきを持たせた場合の相電圧波形及び電源電流波形の観測結果、(c)は、(a),(b)の両ケースにつき1電気角周期内における通電角のばらつきの大きさを示す図 本発明の第2実施例であり、制御部による処理内容を示すフローチャート 本発明の第3実施例を示す図3相当図 本発明の第4実施例を示す図6相当図 本発明の第5実施例を示す図7相当図 図1相当図 従来技術を示す図1相当図 モータに通電を行う場合の各部の電圧波形を示す図
符号の説明
図面中、1はブラシレスDCモータ、7はフィルタ(位置検出手段)、8はコンパレータ(位置検出手段,回転数検出手段)、21はモータ駆動装置、22は制御部(通電タイミング決定回路)、23は位置検出部(位置検出手段)、24は制御回路(補正手段)、25は補正量演算部(検出ずれ量演算手段)、26は記憶部(記憶手段)、27は温度センサ(温度検出手段)、28は制御回路(条件変化判定手段)を示す。

Claims (28)

  1. ブラシレスDCモータを駆動する通電タイミングを決定するため、ロータの回転位置に応じた位置信号を出力する位置検出手段と、
    電気角について少なくとも過去1周期の間に、前記位置検出手段により出力された位置信号より得られる位置信号の切り替わり間隔を基に演算することで前記位置信号の検出ずれ量を求める検出ずれ量演算手段と、
    前記検出ずれ量に応じて、前記位置信号に基づく通電タイミングを補正する補正手段とを備え
    前記検出ずれ量演算手段は、前記位置検出手段により出力される位置信号について、前記1周期内において各々のハイレベル時間及びロウレベル時間を測定しておき、前記ハイレベル時間より前記ロウレベル時間を減じた差分値に基づいて、前記位置信号のデューティずれ量を演算することを特徴とする通電タイミング決定回路。
  2. 前記検出ずれ量演算手段は、前記位置信号の切り替わり間隔と、前記デューティずれ量と、前記位置信号の位相ずれ量と、前記位置信号の切り替わり間隔の平均値との関係に基づいて、前記位相ずれ量を演算することを特徴とする請求項1記載の通電タイミング決定回路。
  3. 前記検出ずれ量演算手段は、前記モータの回転速度変化量を検出し、その回転速度変化量と、前記位置信号の切り替わり時刻とに基づいて、前記検出ずれ量を求めることを特徴とする請求項1又は2記載の通電タイミング決定回路。
  4. 前記検出ずれ量演算手段は、前記モータの回転速度変化量に基づき、前記位置信号の切り替わりタイミングが等間隔にならない要因のうちモータ回転速度の加減速による部分を演算により打ち消すことにより、残る検出ずれ量による前記位置検出信号のばらつきを演算することを特徴とする請求項3記載の通電タイミング決定回路。
  5. ブラシレスDCモータを駆動する通電タイミングを決定するため、ロータの回転位置に応じた位置信号を出力する位置検出手段と、
    電気角について少なくとも過去1周期の間に、前記位置検出手段により出力された位置信号より得られる位置信号の切り替わり間隔を基に演算することで前記位置信号の検出ずれ量を求める検出ずれ量演算手段と、
    前記検出ずれ量に応じて、前記位置信号に基づく通電タイミングを補正する補正手段とを備え、
    前記検出ずれ量演算手段は、前記モータの回転速度変化量を検出し、その回転速度変化量と、前記位置信号の切り替わり時刻とに基づいて、前記検出ずれ量を求め、前記モータの回転速度変化量に基づき、前記位置信号の切り替わりタイミングが等間隔にならない要因のうちモータ回転速度の加減速による部分を演算により打ち消すことにより、残る検出ずれ量による前記位置検出信号のばらつきを演算することを特徴とする通電タイミング決定回路。
  6. ブラシレスDCモータを駆動する通電タイミングを決定するため、ロータの回転位置に応じた位置信号を出力する位置検出手段と、
    電気角について少なくとも過去1周期の間に、前記位置検出手段により出力された位置信号より得られる位置信号の切り替わり間隔を基に演算することで前記位置信号の検出ずれ量を求める検出ずれ量演算手段と、
    前記検出ずれ量に応じて、前記位置信号に基づく通電タイミングを補正する補正手段と、
    前記検出ずれ量演算手段によって求められた検出ずれ量が記憶される記憶手段とを備え、
    前記補正手段は、前記記憶手段に前記検出ずれ量が記憶されている場合は、当該検出ずれ量を読み出して通電タイミングを補正し、
    前記検出ずれ量演算手段は、前記検出ずれ量を所定間隔毎に求めて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする通電タイミング決定回路。
  7. 前記検出ずれ量演算手段は、前記速度変化量に基づき、演算を行うベースとする時間軸を伸長又は短縮すると、前記位置信号の切り替わり時刻を前記時間軸上に配置し、前記切り替わり時刻から得られる前記位置信号の切り替わり間隔より前記検出ずれ量を求め、前記伸長又は短縮した時間軸上で通電タイミングを補正し、前記時間軸を実時間に戻すことで実時間上の通電タイミングを決定することを特徴とする請求項4又は5記載の通電タイミング決定回路。
  8. 前記検出ずれ量演算手段によって求められた検出ずれ量が記憶される記憶手段を備え、
    前記補正手段は、前記記憶手段に前記検出ずれ量が記憶されている場合は、当該検出ずれ量を読み出して通電タイミングを補正することを特徴とする請求項1乃至5,7の何れかに記載の通電タイミング決定回路。
  9. 記検出ずれ量演算手段は、前記検出ずれ量を所定間隔毎に求めて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項記載の通電タイミング決定回路。
  10. 前記モータの駆動条件または周囲環境が変化したことを判定する条件変化判定手段を備え、
    前記検出ずれ量演算手段は、前記条件変化判定手段によって前記変化が判定されたタイミングで、前記検出ずれ量を求めて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項8記載の通電タイミング決定回路。
  11. 前記記憶手段には、前記モータの駆動条件または周囲環境に応じて前記検出ずれ量演算手段により演算された検出ずれ量が予め記憶されており、
    前記補正手段は、前記モータの駆動条件または周囲環境に応じた検出ずれ量を前記記憶手段より読み出して補正を行うことを特徴とする請求項8記載の通電タイミング決定回路。
  12. 前記条件変化判定手段は、前記モータの周囲温度を検出する温度検出手段を備え、前記周囲温度が所定値を超えて変動した場合に、前記条件変化を判定することを特徴とする請求項10又は11記載の通電タイミング決定回路。
  13. 前記条件変化判定手段は、前記モータの回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記回転数が所定値を超えて変動した場合に、前記条件変化を判定することを特徴とする請求項10乃至12の何れかに記載の通電タイミング決定回路。
  14. 前記条件変化判定手段は、外部より与えられる前記モータの制御信号を監視する制御信号監視手段を備え、前記制御信号が所定値を超えて変動した場合に、前記条件変化を判定することを特徴とする請求項10乃至13の何れかに記載の通電タイミング決定回路。
  15. 位置検出手段により出力されるロータの回転位置に応じた位置信号に基づいて、ブラシレスDCモータを駆動する通電タイミングを決定する方法において、
    電気角について少なくとも過去1周期の間に、前記位置検出手段により出力された位置信号より得られる位置信号の切り替わり間隔を基に演算することで前記位置信号の検出ずれ量を求め、
    前記検出ずれ量に応じて、前記位置信号に基づく通電タイミングを補正する場合に、
    前記位置検出手段により出力される位置信号について、前記1周期内において各々のハイレベル時間及びロウレベル時間を測定しておき、前記ハイレベル時間より前記ロウレベル時間を減じた差分値に基づいて、前記位置信号のデューティずれ量を演算することを特徴とするモータの通電タイミング決定方法。
  16. 前記デューティずれ量と、前記位置信号の切り替わり間隔と、前記位置信号の位相ずれ量と、前記位置信号の切り替わり間隔の平均値との関係に基づいて、前記位相ずれ量を演算することを特徴とする請求項15記載のモータの通電タイミング決定方法。
  17. 前記モータの回転速度変化量を検出し、その回転速度変化量と、前記位置信号の切り替わり時刻とに基づいて、前記検出ずれ量を求めることを特徴とする請求項15又は16記載のモータの通電タイミング決定方法。
  18. 前記モータの回転速度変化量に基づき、前記位置信号の切り替わりタイミングが等間隔にならない要因のうちモータ回転速度の加減速による部分を演算により打ち消すことにより、残る検出ずれ量による前記位置検出信号のばらつきを演算することを特徴とする請求項17記載のモータの通電タイミング決定方法。
  19. 位置検出手段により出力されるロータの回転位置に応じた位置信号に基づいて、ブラシレスDCモータを駆動する通電タイミングを決定する方法において、
    電気角について少なくとも過去1周期の間に、前記位置検出手段により出力された位置信号より得られる位置信号の切り替わり間隔を基に演算することで前記位置信号の検出ずれ量を求め、
    前記検出ずれ量に応じて、前記位置信号に基づく通電タイミングを補正する場合に、
    前記モータの回転速度変化量を検出し、その回転速度変化量と、前記位置信号の切り替わり時刻とに基づいて、前記検出ずれ量を求め、
    前記モータの回転速度変化量に基づき、前記位置信号の切り替わりタイミングが等間隔にならない要因のうちモータ回転速度の加減速による部分を演算により打ち消すことにより、残る検出ずれ量による前記位置検出信号のばらつきを演算することを特徴とするモータの通電タイミング決定方法。
  20. 位置検出手段により出力されるロータの回転位置に応じた位置信号に基づいて、ブラシレスDCモータを駆動する通電タイミングを決定する方法において、
    電気角について少なくとも過去1周期の間に、前記位置検出手段により出力された位置信号より得られる位置信号の切り替わり間隔を基に演算することで前記位置信号の検出ずれ量を求め、
    前記検出ずれ量に応じて、前記位置信号に基づく通電タイミングを補正する場合に、
    求めた検出ずれ量を記憶手段に記憶し、
    前記記憶手段に前記検出ずれ量が記憶されている場合は、当該検出ずれ量を読み出して通電タイミングを補正し、
    前記検出ずれ量を所定間隔毎に求めて前記記憶手段に記憶させることを特徴とするモータの通電タイミング決定方法。
  21. 前記速度変化量に基づき、演算を行うベースとする時間軸を伸長又は短縮すると、前記位置信号の切り替わり時刻を前記時間軸上に配置し、
    前記切り替わり時刻から得られる前記位置信号の切り替わり間隔より前記検出ずれ量を求め、前記伸長又は短縮した時間軸上で通電タイミングを補正し、
    前記時間軸を実時間に戻すことで実時間上の通電タイミングを決定することを特徴とする請求項18又は19記載のモータの通電タイミング決定方法。
  22. 求めた検出ずれ量を記憶手段に記憶し、
    前記記憶手段に前記検出ずれ量が記憶されている場合は、当該検出ずれ量を読み出して通電タイミングを補正することを特徴とする請求項15乃至19,21の何れかに記載のモータの通電タイミング決定方法。
  23. 前記検出ずれ量を所定間隔毎に求めて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項22記載のモータの通電タイミング決定方法。
  24. 前記モータの駆動条件または周囲環境が変化したことを判定したタイミングで、前記検出ずれ量を求めて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項22記載のモータの通電タイミング決定方法。
  25. 前記記憶手段には、前記モータの駆動条件または周囲環境に応じて演算された検出ずれ量が予め記憶されており、
    前記モータの駆動条件または周囲環境に応じた検出ずれ量を前記記憶手段より読み出して補正を行うことを特徴とする請求項22記載のモータの通電タイミング決定方法。
  26. 前記モータの周囲温度が所定値を超えて変動した場合に、前記条件変化を判定することを特徴とする請求項24又は25記載のモータの通電タイミング決定方法。
  27. 前記モータの回転数が所定値を超えて変動した場合に、前記条件変化を判定することを特徴とする請求項24乃至26の何れかに記載のモータの通電タイミング決定方法。
  28. 外部より与えられる前記モータの制御信号が所定値を超えて変動した場合に、前記条件変化を判定することを特徴とする請求項24乃至27の何れかに記載のモータの通電タイミング決定方法。
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