JP2006036709A - イオン液体 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規でかつ合成も容易なイオン液体を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体。
Figure 2006036709

(式中、nは1〜8の整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、Zn−は最大8個の活性水素原子を有する活性水素化合物からn個のプロトンが脱離して導かれる形の活性水素化合物のアニオンである。a、b、cおよびdはそれぞれ3以下の正の整数または0であるが、全てが同時に0ではない。R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24は同一または異なっていても良く、それぞれ一価の基を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR、RとR10、R11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18、R19とR20、R21とR22、R23とR24が互いに結合して環構造を形成していても良い。)
【選択図】なし

Description

本発明は、イオン液体に関する。さらに詳しくはホスファゼニウムカチオンを有するイオン液体に関する。
イオン液体は液体状態にあるイオン性化合物の総称であり、反応溶媒として用いると従来の有機溶媒と比べて反応速度や選択率が向上するなど、新しい反応場としての応用や電気化学的デバイスへの応用などが知られている(非特許文献1参照)。イオン液体の代表的な例としてはカチオン部として1,3−ジアルキルイミダゾリウムカチオン、N−アルキルピリジニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオン、テトラアルキルフォスフォニウムカチオンを持つ塩が知られているが(例えば特許文献1参照)、現在までに知られているイオン液体はこれらの限られた種類のカチオンと対アニオンを組み合わせたイオン性化合物に限定されている。従って合成が容易で新しいイオン液体が熱望されていた。
一方、安定なホスファゼニウムカチオンを有する化合物はその対アニオンの種類により種々の反応の触媒として有用であることが知られている(特許文献2参照)。しかしながら、その安定なカチオン構造を生かしてホスファゼン化合物をイオン液体として用いた例は知られていない。
特表平8−509242号公報 特開平10−77289号公報 大野弘幸監修 「イオン性液体」 シーエムシー出版 2003年
本願発明の解決しようとする課題は、新規でかつ合成も容易なイオン液体を提供することにある。
本願発明者らは上記課題を達成するため鋭意検討した結果、ホスファゼニウムカチオンを有するイオン性化合物がイオン液体となることを見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体である。
Figure 2006036709
(式中、nは1〜8の整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、Zn−は最大8個の活性水素原子を有する活性水素化合物からn個のプロトンが脱離して導かれる形の活性水素化合物のアニオンである。a、b、cおよびdはそれぞれ3以下の正の整数または0であるが、全てが同時に0ではない。R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24は同一または異なっていても良く、それぞれ一価の基を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR、RとR10、R11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18、R19とR20、R21とR22、R23とR24が互いに結合して環構造を形成していても良い。)
本発明はまた、上記イオン液体の溶媒としての使用方法であり、さらには電気化学的デバイス用電解質としての使用方法である。
本発明のイオン液体は従来にない新規なイオン液体であり、種々の反応の反応溶媒や抽出または分離溶媒として有用でありまた電気化学的デバイス用電解質としても有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のイオン液体は下記一般式(1)で表される化合物からなる。
Figure 2006036709
一般式(1)において、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24は同一または異なる1価の基である。
1価の基としては、例えば、水素原子、炭化水素基、および酸素原子、窒素原子、硫黄原子、珪素原子等のヘテロ原子またはハロゲン原子を含む炭化水素基が挙げられる。
炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、2−ブチル基、n−ペンチル基等の炭素数1〜500個の直鎖または分岐状アルキル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜500個のシクロアルキル基、ビニル基、プロペニル基等の炭素数2〜500個のアルケニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数3〜500個のシクロアルケニル基、フェニル基、ナフチル基、エチルフェニル基、ビフェニル基等の炭素数6〜500個の置換または無置換のアリール基などが挙げられる。
酸素原子、窒素原子、硫黄原子、珪素原子等のヘテロ原子またはハロゲン原子を含む炭化水素基としては、具体的には、例えば、前記の炭化水素基として例示された基中の水素原子の一部が、ヘテロ原子、ヘテロ原子を含む基またはハロゲン原子で置換された基や、前記の炭化水素基として例示された基中の炭素原子の一部が、ヘテロ原子またはヘテロ原子を含む基で置換された基が挙げられる。
前記の炭化水素基として例示された基中の水素原子の一部が、ヘテロ原子、ヘテロ原子を含む基またはハロゲン原子で置換された基としては、より具体的には、例えば、前記の例示された炭化水素基の水素原子の一部がオキソ基(=O基)、スルフィド基(=S基)、水酸基、チオール基(−SH基)、アミノ基、アルキルアミノ基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、チオエステル基、アミド基、アルキルシリル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などで置換された炭化水素基が挙げられる。
前記の炭化水素基として例示された基中の炭素原子の一部が、ヘテロ原子またはヘテロ原子を含む基で置換された基としては、より具体的には、例えば、ブトキシ基、t−ブチル基等の炭素数1〜50個の直鎖または分岐状のアルコキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数3〜50個のシクロアルキルオキシ基、ブチルチオラート基等の炭素数1〜50個の直鎖または分岐状のアルキルチオラート基、N,N−ジエチルアミノ基等の炭素数1〜50個のアルキルアミノ基、フェノキシ基、p−メチルフェノキシ基等の炭素数6〜100個のアリールオキシ基、下記一般式(2)
Figure 2006036709
で表される基等が挙げられる。
一般式(2)中のAは、炭素数1〜20個の炭化水素基である。炭素数1〜20個の炭化水素基は2価の炭化水素基である限りその種類に制限はない。
2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルエチレン基等の炭素数1〜20個のアルキレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数3〜20個のシクロアルキレン基、ビニレン基、プロペニレン基等の炭素数2〜20個のアルケニレン基、シクロヘキセニレン基等の炭素数3〜20個のシクロアルケニレン基等の脂肪族炭化水素基、フェニレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜20個のアリーレン基、フェニルメチレン基等の炭素数7〜20個のアラルキレン基、フェニレンメチレン基、キシリレン基等の芳香族炭化水素基、およびこれらの基の組みあわせからなる基が挙げられる。
これらの基のうち、アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、およびこれらの基の組み合わせからなる基が好ましく、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、キシリレン基はさらに好ましい。
一般式(2)においてJは同一または異なっていてもよく。それぞれ酸素原子、硫黄原子、NR30、O−C(=O)(ラクトン基)またはNR31−C(=O)(ラクタム基)である。これらのうち、Jが酸素原子であることは好ましい。
一般式(2)において、R25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31は同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜8個の炭化水素基である。
炭素数1〜8の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基であってもよいし、芳香族炭化水素基であってもよい。
炭素数1〜8の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、2−ブチル基、n−ペンチル基等の炭素数1〜8個の直鎖または分岐状アルキル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8個のシクロアルキル基、ビニル基、プロペニル基等の炭素数2〜8個のアルケニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数3〜8個のシクロアルケニル基、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基等の炭素数6〜8個の置換または無置換のアリール基などが挙げられる。
25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31としては、好ましくは、水素または炭素数1〜8個の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくは、水素またはメチル基である。一般式(2)において、eは0〜200の整数であり、好ましくは1〜100であり、さらに好ましくは1〜50である。
また、一般式(1)において、RとR、RとR、RとR、RとR、RとR10、R11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18、R19とR20、R21とR22、R23とR24が互いに結合して環構造を形成していても良い。窒素原子に結合して環構造を形成する基としては、例えばエチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基等の炭素数2〜10個のアルキレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数3〜10個のシクロアルキレン基、ビニレン基等の炭素数2〜10個のアルケニレン基、シクロヘキセニレン基等の炭素数3〜10個のシクロアルケニレン基、フェニレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜20個のアリーレン基、フェニルエチレン基等の炭素数8〜20個のアラルキレン基等が挙げられる。
さらには、これらの炭化水素基の水素原子の一部が酸素原子、窒素原子、硫黄原子、珪素原子等のヘテロ原子を含む基またはハロゲン原子に置換されていてもよい。これらのうち、テトラメチレン基およびペンタメチレン基が好ましい。このような環構造はR〜R24を有する全ての窒素原子について形成されていてもよいし、一部の窒素原子について形成されていてもよい。
本発明のイオン液体においては、一般式(1)におけるR〜R24のうち、少なくとも1つが炭化水素基であることが好ましい。
一般式(1)において、a、b、cおよびdはそれぞれ3以下の正の整数または0である。a、b、cおよびdは、好ましくは2以下の正の整数であり、a、b、cおよびdの好ましい組み合わせとしては、a、b、cおよびdのうちの一つが2で他の三つが1である組み合わせ、およびa、b、cおよびdのすべてが1である組み合わせが挙げられ、特に好ましい組み合わせは、a、b、cおよびdのすべてが1である組み合わせである。
一般式(1)において、Zn−は、最大8個の活性水素原子を有する活性水素化合物からn個のプロトンが脱離して導かれる形の活性水素化合物のアニオンである。Zn−で表される活性水素化合物のアニオンは特に限定されるものではなく、ホスファゼニウムカチオンとイオン対を形成することができるアニオンであればどのようなものでも良い。Zn−を与える活性水素化合物としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子上に活性水素原子を有する化合物、鉱酸および超強酸等が挙げられる。
n−を導く化合物のうち、酸素原子上に活性水素原子を有する化合物としては、水をはじめとし、例えば炭素数1〜20個のモノカルボン酸類、2〜6個のカルボキシル基を有する炭素数2〜20個の多価カルボン酸類などのカルボン酸類;炭素数1〜20個のカルバミン酸類;炭素数1〜20個のスルホン酸類;例えば炭素数1〜20個の1価アルコール類、2〜8個の水酸基を有する炭素数2〜20個の多価アルコール類などのアルコール類;1〜3個の水酸基を有する炭素数6〜20個のフェノール類などのフェノール類;糖類またはその誘導体;末端に活性水素を有するポリアルキレンオキシド類等が挙げられる。
炭素数1〜20個のモノカルボン酸類としては、例えば、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪族モノカルボン酸類、フェニル酢酸等の芳香環を含む脂肪族モノカルボン酸類、シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸類、安息香酸、2−カルボキシナフタレン等の芳香族モノカルボン酸類等が挙げられる。
2〜6個のカルボキシル基を有する炭素数2〜20個の多価カルボン酸類としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、等脂肪族多価カルボン酸類、フタル酸、トリメリット酸等の芳香族多価カルボン酸類等が挙げられる。
炭素数1〜20個のカルバミン酸類としては、例えば、N,N−ジエチルカルバミン酸、N−カルボキシアニリン、N,N’−ジカルボキシ−2,4−トルエンジアミン等が挙げられる。炭素数1〜20個のスルホン酸類としては、例えば、メタンスルホン酸等の脂肪族スルホン酸類、2−モルホリノエタンスルホン酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸等の複素環を含む脂肪族スルホン酸類、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、4−ニトロベンゼンスルホン酸、4,4′−ビフェニルジスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、ピクリルスルホン酸等の芳香族スルホン酸類、3−ピリジンスルホン酸等の複素環式スルホン酸類等が挙げられる。
炭素数1〜20個の1価アルコール類としては、例えば、メタノール、アリルアルコール、クロチルアルコール等の脂肪族1価アルコール類、シクロペンタノール等の脂環式1価アルコール類、ベンジルアルコール等の芳香環を含む脂肪族1価アルコール類等が挙げられる。2〜8個の水酸基を有する炭素数2〜20個の多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール類、1,4−シクロヘキサンジオール等の脂環式多価アルコール類等が挙げられる。
1〜3個の水酸基を有する炭素数6〜20個のフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、ニトロフェノール、クロロフェノール、ナフトール、アンスラロビン、9−フェナンスロール、1−ヒドロキシピレン等の1価フェノール類、カテコール、ジヒドロキシナフタレン、ビスフェノールA等の2価フェノール類等が挙げられる。糖類またはその誘導体としては、例えば、グルコース、ソルビトール、デキストロース、フラクトース、シュクロース等の糖類、その誘導体等が挙げられる。末端に活性水素を有するポリアルキレンオキシド類としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、それらのコポリマー等であって2〜8個の末端を有しその末端に1〜8個の水酸基を有する数平均分子量100〜50000のポリアルキレンオキシド類等が挙げられる。
n−を導く化合物のうち、窒素原子上に活性水素原子を有する活性水素化合物としては、例えば、アンモニア;炭素数1〜20個の一級アミン類、炭素数2〜20個の二級アミン類、2〜3個の一級もしくは二級アミノ基を有する炭素数2〜20個の多価アミン類、炭素数4〜20個の飽和環状二級アミン類、炭素数4〜20個の不飽和環状二級アミン類、2〜3個の二級アミノ基を含む炭素数4〜20個の環状の多価アミン類、等のアミン類;炭素数2〜20個の無置換またはN−一置換の酸アミド類、5〜7員環の環状アミド類、炭素数4〜10個のジカルボン酸のイミド類、等のアミド類等が挙げられる。
炭素数1〜20個の一級アミン類としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン等の脂肪族一級アミン類、シクロヘキシルアミン等の脂環式一級アミン類、ベンジルアミン、β−フェニルエチルアミン等の芳香環を含む脂肪族一級アミン類、アニリン、トルイジン等の芳香族一級アミン類等が挙げられる。 炭素数2〜20個の二級アミン類としては、例えば、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、ジプロピルアミン等の脂肪族二級アミン類、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式二級アミン類、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン等の芳香族二級アミン類等が挙げられる。2〜3個の一級もしくは二級アミノ基を有する炭素数2〜20個の多価アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、ジ(2−アミノエチル)アミン、ヘキサメチレンジアミン、トリ(2−アミノエチル)アミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン等が挙げられる。炭素数4〜20個の飽和環状二級アミン類としては、例えば、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリンなどが挙げられる。炭素数4〜20個の不飽和環状二級アミン類としては、例えば、3−ピロリン、ピロール、インドール、カルバゾール、イミダゾール、ピラゾール、プリン等が挙げられる。
2〜3個の二級アミノ基を含む炭素数4〜20個の環状の多価アミン類としては、例えば、ピペラジン、ピラジン、1,4,7−トリアザシクロノナン等が挙げられる。炭素数2〜20個の無置換またはN−一置換の酸アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチル安息香酸アミド、N−エチルステアリン酸アミドなどが挙げられる。5〜7員環の環状アミド類としては、例えば、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等が挙げられる。
炭素数4〜10個のジカルボン酸のイミド類としては、例えば、コハク酸イミド、マレイン酸イミド、フタルイミド等が挙げられる。
n−を導く化合物のうち、硫黄原子上の活性水素を有する活性水素化合物としては、例えば、硫化水素;炭素数1〜20個の1価チオアルコール類、炭素数2〜20個の多価チオアルコール類、等のチオアルコール類;炭素数6〜20個のチオフェノール類等のチオフェノール類等が挙げられる。炭素数1〜20個の1価チオアルコール類としては、例えば、メタンチオール、エタンチオール、アリルメルカプタン等の脂肪族1価チオアルコール類、ベンジルメルカプタン等の芳香環を含む脂肪族1価チオアルコール類、シクロペンチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン等の脂環式1価チオアルコール類等が挙げられる。炭素数2〜20個の多価チオアルコール類としては、例えば、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,2,3−プロパントリチオール、2,3−ジ(メルカプトメチル)−1,4−ブタンジチオール等が挙げられる。
炭素数6〜20個のチオフェノール類としては、例えば、チオフェノール、チオクレゾール、チオナフトール等の1価チオフェノール類、1,2−ベンゼンジチオール等の2価チオフェノール類が挙げられる。
n−を導く化合物のうち鉱酸としては、例えばフッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素などのハロゲン化水素、ほう酸、りん酸、亜りん酸、シアン化水素、チオシアン酸、硝酸、硫酸、炭酸、過塩素酸等が挙げられる。
n−を導く化合物のうち超強酸としては、例えばテトラフルオロほう酸、ヘキサフルオロりん酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロ砒酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホニルイミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタンなどが挙げられる。
これらのZn−を導く活性水素化合物のうち、好ましくは、鉱酸、超強酸および酸素原子上に活性水素原子を有する活性水素化合物であり、より好ましくは、鉱酸および超強酸であり、さらに好ましくはハロゲン化水素、テトラフルオロほう酸、ヘキサフルオロりん酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロ砒酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホニルイミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタンである。 一般式(1)において、nは、ホスファゼニウムカチオンの数を表すとともに、最大8個の活性水素原子を有する活性水素化合物から脱離するプロトンの個数を表す。nは1〜8の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。
一般式(1)で表される化合物を製造する方法は特に制限されない。一般式(1)で表される化合物は、例えば、特開平10−77289号公報、特開2000−355606号に開示されている方法により製造することができる。
一般式(1)で表される化合物において、一般式(1)中のR〜R24のうち少なくとも一つのが他のR〜R24とは異なる基である化合物は、例えば、下記一般式(3)で表される化合物を原料として製造することができる。
Figure 2006036709
(式中、a、b、c、dはそれぞれ3以下の正の整数である。R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48、R49、R50、R51、R52、R53、R54、R55、R56は同一または異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜10個の炭化水素基を表す。また、R34とR35、R36とR37、R38とR39、R41とR42、R43とR44、R45とR46、R47とR48、R49とR50、R51とR52、R53とR54、R55とR56が互いに結合して環構造を形成していても良い。) 一般式(3)におけるR34〜R56としては、例えば、メチル基、エチル基、2−ブチル基、n−ペンチル基等の炭素数1〜10個の直鎖または分岐状アルキル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜10個のシクロアルキル基、ビニル基、プロペニル基等の炭素数2〜10個のアルケニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数3〜10個のシクロアルケニル基、フェニル基、ナフチル基、エチルフェニル基等の炭素数6〜10個の置換または無置換のアリール基などが挙げられる。
また、一般式(3)中のR34とR35、R36とR37、R38とR39、R41とR42、R43とR44、R45とR46、R47とR48、R49とR50、R51とR52、R53とR54、R55とR56が互いに結合して環構造を形成していても良い。窒素原子に結合して環構造を形成する基としては、例えばエチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基等の炭素数2〜10個のアルキレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数3〜10個のシクロアルキレン基、ビニレン基等の炭素数2〜10個のアルケニレン基、シクロヘキセニレン基等の炭素数3〜10個のシクロアルケニレン基、フェニレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜20個のアリーレン基、フェニルエチレン基等の炭素数8〜20個のアラルキレン基等が挙げられる。
一般式(3)で表される化合物は、下記一般式(4)で表される化合物を、例えば、活性水素化合物の水素をアルカリ金属またはアルカリ土類金属で置換した化合物と反応することで製造することができる。
Figure 2006036709
(式中、nは1〜8の整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、Qn−はホスファゼニウムカチオンとイオン対を形成することができるアニオンである。a、b、cおよびdはそれぞれ3以下の正の整数である。R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48、R49、R50、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57は同一または異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜10個の炭化水素基を表す。また、R34とR35、R36とR37、R38とR39、R40とR57、R41とR42、R43とR44、R45とR46、R47とR48、R49とR50、R51とR52、R53とR54、R55とR56が互いに結合して環構造を形成する場合もある。)
上記アニオンQn−としては特に制限はなく、一般式(3)で表される化合物を生成するものであればどのようなものでも良い。このようなQn−としては、例えば、Zn−として具体的に例示されたアニオンに加え、例えばAlCl 、ZnBr 、WO 2−などの含金属アニオンなどが挙げられる。
一般式(4)で表されるホスファゼニウム塩としては、例えば、特開平10−77289号、特開2000−355606号に開示されているホスファゼニウム塩、「フルカ総合カタログ 1995/96」フルカ ファインケミカルに開示されている、アニオンが塩素等のハロゲン原子のアニオンであるもの等が公知である。
活性水素化合物の水素をアルカリ金属またはアルカリ土類金属で置換した化合物の活性水素化合物としては、前述のZn−を導く活性水素化合物と同様のものが挙げられ、特に、アルコール類、フェノール類、チオアルコール類、チオフェノール類、アミン類等が好ましい。アルカリ金属、アルカリ土類金属としては、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム、金属セシウム、金属マグネシウム、金属カルシウム、金属ストロンチウム、金属バリウム等が挙げられる。
活性水素化合物の水素をアルカリ金属またはアルカリ土類金属で置換したものの使用量は、一般式(4)で表される化合物1当量に対して通常1〜10当量、好ましくは1〜5当量、さらに好ましくは1〜2当量の範囲である。
一般式(4)で表される化合物と活性水素化合物の水素をアルカリ金属またはアルカリ土類金属で置換した化合物との反応は、通常、反応溶媒を用いる。
この反応溶媒は反応を阻害しない限り特に限定されるものではなく、公知の反応溶媒が使用できる。反応溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、テトラリン等の脂肪族または芳香族の炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、オルトジクロロベンゼン等の脂肪族または芳香族のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル,プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,スルホラン,ヘキサメチルリン酸トリアミド,1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の極性非プロトン性溶媒類等が挙げられる。これらの反応溶媒は単独で使用することができるが、2種類以上を混合して使用することもできる。
反応温度は、反応基質の種類、濃度等に応じて適宜調節することができるが、通常80〜300℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜200℃の範囲である。反応時の圧力は減圧、常圧および加圧のいずれでもよいが、好ましくは10〜500kPa(絶対圧、以下同様)、さらに好ましくは100〜300kPaの範囲である。反応時間は、反応温度、反応系の種類等に応じて適宜調節することができるが、通常0.1〜100時間、好ましくは1〜50時間、さらに好ましくは2〜20時間の範囲である。
反応後の反応液からの一般式(3)で表される化合物の分離は、常法に従って行うことができる。例えば、反応液中に含有される固形分を濾過、遠心分離等により分離することにより、一般式(3)で表されるホスファゼン化合物を含有する溶液を得ることができる。さらに、当該溶液を濃縮乾固することにより、一般式(3)で表される化合物を固体として得ることもできる。さらに必要であれば再結晶等により精製することもできる。
上述のようにして得られる一般式(3)で表される化合物と、一般式(M)
Figure 2006036709
(式中、Xはハロゲン原子であり、Rは一般式(1)におけるR〜R24と同義であるが、R34〜R56のうちの少なくとも一つとは異なる基である。)
で表される化合物とを反応させることにより、一般式(1)中のR〜R24の少なくとも一つが他のR〜R24とは異なる基である化合物を製造することができる。更に、新たに導入されたR基に例えば水酸基のような反応性の基が含まれる場合には、例えばアルキレンオキシドもしくはその酸素の硫黄、窒素等の置換体を反応させることで、例えば一般式(2)で表される基を有する化合物を製造することができる。さらに対アニオンを他のアニオンに交換することもできる。
一般式(3)で表される化合物と一般式(M)で表される化合物との反応は、例えば、以下の条件に従って行うことができる。反応溶媒は、前述の一般式(3)で表されるホスファゼン化合物の製造の場合と同様である。反応温度は反応基質の種類、濃度等に応じて適宜調節することができるが、通常−78〜100℃、好ましくは−50〜80℃、さらに好ましくは0〜50℃の範囲である。反応時の圧力は減圧、常圧および加圧の何れでもよいが、好ましくは10〜500kPa、さらに好ましくは100〜300kPaの範囲である。反応時間は反応温度、反応系の種類等に応じて適宜調節することができるが、通常0.1〜100時間、好ましくは1〜80時間、さらに好ましくは2〜50時間の範囲である。
一般式(1)で表される化合物は融点を持ち、その融点は化合物毎に異なる。一般式(1)で表される化合物は300℃以下の融点を持ち、一般式(1)で表される化合物のなかでも、その融点が150℃以下である化合物はイオン液体として好ましい。
一般式(1)中のR〜R24のうち、少なくとも一つが他のR〜R24とは異なる基である化合物はイオン液体として好ましい。例えば、下記一般式(5)で表される化合物は、中心のりん原子に対し非対称構造をとる化合物はより広い温度範囲で液体状態を保つことができる。
Figure 2006036709
(式中、n、Zn−、a、b、c、d、R32は一般式(1)におけるn、Zn−、a、b、c、d、R〜R24と同義であり、R33はR32と同義であるが、R32とは異なる一価の基である。)
一般式(1)中のR〜R24のうち少なくとも一つが他のR〜R24とは異なる基である場合、他のR〜R24とは異なる少なくとも一つの基が炭素数3以上の炭化水素基であることは好ましい。炭素数3以上の炭化水素基としては、具体的には、一般式(1)中のR〜R24として例示された基のうち、炭素原子の数が3個以上である炭化水素基を挙げることができる。これらの炭化水素基のうち、炭素数3〜50の直鎖または分岐状脂肪族炭化水素基および炭素数6〜50の芳香族炭化水素基は好ましい。
さらに、一般式(1)中のR〜R24のうち少なくとも一つが他のR〜R24とは異なる基である場合、他のR〜R24とは異なる少なくとも一つの基が一般式(2)で表される基であることは好ましい。
Figure 2006036709
一般式(2)で表される基のうち、Jが酸素原子である基であることが好ましく、(ポリ)エチレンオキシド、(ポリ)プロピレンオキシド、ポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)共重合体を含む基であることがさらに好ましい。eは好ましくは1〜100であり、より好ましくは1〜50である。
一般式(1)中のR〜R24の少なくとも一つが他のR〜R24とは異なる基である場合、一般式(1)中のR〜R24の少なくとも一つが炭素数3以上の炭化水素基または一般式(2)で表される基であり、その他のR〜R24が全てメチル基である化合物からなるイオン液体はさらに好ましい。一般式(1)中のR〜R24の少なくとも一つが他のR〜R24とは異なる基である場合、一般式(1)中のR〜R24の少なくとも一つが炭素数3以上の炭化水素基または一般式(2)で表される基であり、その他のR〜R24が全てメチル基である場合、例えば下記一般式(6)のイオン液体のように、中心のりん原子に対し非対称構造をとる化合物はより広い温度範囲で液体状態を保つので好ましい。
Figure 2006036709
(式中、n、Zn−、a、b、c、dは一般式(1)におけるn、Zn−、a、b、c、dと同義であり、R’’は炭素数3以上の炭化水素基または一般式(2)で表される基である。)
本発明のイオン液体は、単独でもまた2種類以上を混合して使用してもよい。また無機塩や有機溶媒との混合物として用いても良い。本発明のイオン液体は溶媒として好適に使用される。溶媒として使用される場合は化学反応の反応溶媒としても、また有機または無機化合物の抽出または分離溶媒としても使用することができる。
一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体を反応溶媒として使用される場合の化学反応の種類には特に限定はなく、例えば重合反応、酸化反応、還元反応、付加反応、置換反応、脱離反応、触媒反応、酵素反応、光化学反応などの反応溶媒として用いることができる。これらの反応は種々の温度範囲で行われているが、そのほとんどは−100℃〜300℃の範囲内で行われることが多い。一般式(1)で表される化合物はこれらの反応に用いられる反応温度の範囲内の温度をその融点として持っている。
本発明のイオン液体はまた、電気化学的デバイス用電解質として好適に使用される。電気化学的デバイス用電解質とは、より具体的には、例えばリチウム電池電解質、湿式太陽電池電解液、電気二重層キャパシタ用電解質などが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
「1,1,1−トリス{[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデン]アミノ}−3,3−ビス(ジメチルアミノ)−3−メチルアミノ−1λ,3λ−ジホスファゼン(以下、PZNBと略記する。)の合成」
テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムクロリド54gとカリウム−1−オクチルチオラート13gを攪拌機つきの窒素雰囲気に保った1Lガラスフラスコに入れ、そこにテトラリン450mlを加えて懸濁液とした。この懸濁液を攪拌しながら185℃で5時間加熱した後に室温まで冷却した。得られた懸濁液を窒素雰囲気下で濾過し、さらに100mlのテトラリンで濾物を洗浄し、黄色溶液531gを得た。この溶液の一部をベンゼン−dに加え、ヘキサメチルホスフォリックトリアミドを内部標準として31P−NMR測定を行ったところ、−30.3ppmにリン1原子に相当する5重線、6.79ppmにリン3原子に相当する2重線、16.04ppmにリン1原子に相当する2重線が観測され、該溶液中のPZNBの濃度は0.163mmol/gであった。また、FD−MS分析によりPZNBに相当する725の親ピークが観測された。上記黄色溶液を減圧下で溶媒留去することにより微黄色固体62.0gを得た。この固体の31P−NMR分析およびFD−MS分析の結果は上記黄色溶液の結果と同様であった。
化学反応式を以下に示す。
Figure 2006036709
「水酸基含有ホスファゼニウムヨージドの合成」
攪拌機つきの窒素雰囲気を保った300mLガラスフラスコにt−ブチルジメチルシリル(4−クロロメチルベンジル)エーテル4.3g(16mmol)と上記合成反応で得られたPZNBのテトラリン溶液79g(PZNBとして13mmol)を入れ、室温で一晩攪拌した。反応後、テトラリンを減圧留去し、ヘキサン100mlを加えしばらく攪拌してからデカンテーションによりヘキサンを除去した。このヘキサン洗浄を合計5回行った後に1mmHgの減圧下70℃で加熱乾燥した。次にフラスコを氷冷しながらテトラブチルアンモニウムフルオリドのテトラヒドロフラン(以下THF)溶液(1.0M,14mmol)を加え、40℃で3時間攪拌した後に1規定塩酸水溶液14ml(14mmol)を加えてしばらく攪拌を続けてからTHFおよび水を減圧留去した。残渣に塩化メチレン250mlを加えて溶液とした後に分液漏斗により水洗を行い塩化メチレン層を濃縮し、粘調液体10.8gを得た。次に得られた粘調液体に70%エチルアミン水溶液を溶解するまで加え、得られた溶液を攪拌機つきの300mLガラスフラスコに入れた。そこにヨウ化ナトリウム4.6gの70%エチルアミン溶液と水80mlを加えしばらく攪拌した後5日間静置した。析出してきた結晶を濾過、水洗し1mmHgの減圧下70℃で加熱乾燥することにより白色結晶である水酸基含有ホスファゼニウムヨージド7.0gを得た。この溶液の一部をベンゼン−dに加え、ヘキサメチルホスフォリックトリアミドを内部標準として31P−NMR測定を行ったところ、−33.2ppmにリン1原子に相当する5重線、7.45ppmにリン3原子に相当する2重線、8.68ppmにリン1原子に相当する2重線が観測され、その純度は96.5%であった。また、FD−MS分析によりホスファゼニウムカチオン部に相当する846の親ピークが観測された。
この白色結晶の融点を測定したところ、159−162℃であった。融点以上の温度ではこの化合物は無色の液体状態であった。
化学反応式を以下に示す。
Figure 2006036709
(実施例2)
「ポリプロピレンオキシドを側鎖に有するホスファゼニウムヨージド構造を有するイオン液体の合成」
70mlの窒素雰囲気を保ったオートクレーブに上記合成反応で得られた水酸基含有ホスファゼニウムヨージド5.1g(5.2mmol)、水素化カリウム0.01g(0.26mmol)およびTHF30mlを入れて80℃で3時間加熱攪拌した後に室温まで冷却した。次にプロピレンオキシド3.0g(52mmol)を加えて80℃で20時間加熱攪拌を行い、反応後室温まで冷却した後に1規定塩酸水溶液0.3ml(0.3mmol)を加えた。反応液を水洗し、1mmHgの減圧下70℃で加熱乾燥することにより粘調液体8.0gを得た。
化学反応式を以下に示す。式中、nはアルキレンオキシドの平均付加数を示す。
Figure 2006036709
(実施例3〜7)
「ポリアルキレンオキシドを側鎖に有するホスファゼニウムヨージド構造を有するイオン液体の合成の合成」
加えるアルキレンオキシドの量と種類を変更した以外は実施例2と同様に水酸基含有ホスファゼニウムヨージドとアルキレンオキシドの反応を行い、種々のポリアルキレンオキシドを側鎖に持つホスファゼニウムヨージドを合成した。結果を表1に示す。得られたポリアルキレンオキシドを側鎖に有するホスファゼニウムヨージドはすべて室温で粘調液体であった。
Figure 2006036709
(実施例8)
「ホスファゼニウムカチオンを有するイオン液体中でのリビングラジカル重合」
重合はシュレンクフラスコ中窒素下で行った。フラスコ中に実施例2で得られたイオン液体3mlを仕込み窒素で脱気した。さらにフラスコに臭化銅(0.046mmol)4,4’−ジノニルビピリジン(0.092mmol)、アクリル酸n−ブチル(2.0ml、13.9mmol)を量りこみ、最後にエチル−2−ブロモプロピオナート(3.0μl、0.046mmol)を仕込んだ。反応混合物を90℃、6時間加熱しアクリル酸n−ブチルの転化率と得られたポリアクリル酸n−ブチルの分子量を測定した。転化率はガスクロマトグラフィーにより、分子量はゲルパーミネーションクロマトグラフィーによりポリスチレンを基準物質として測定した。ポリアクリル酸n−ブチルの転化率は67.3%であり、得られたポリアクリル酸n−ブチルの数平均分子量は27300(モノマー転化率から算出した理論分子量は26100)であり、分子量分布(M/M)は1.12であった。比較例1に示したようにトルエンを溶媒に用いた場合に比べ反応速度は速かった。
(比較例1)
実施例8において実施例2で得られたイオン液体の代わりにトルエン3mlを用いた以外はすべて実施例8と同様に反応を行った。ポリアクリル酸n−ブチルの転化率は24.0%であり、得られたポリアクリル酸n−ブチルの数平均分子量は9100(モノマー転化率から算出した理論分子量は9400)であり、分子量分布(M/M)は1.24であった。
(実施例9)
「ビス(ジメチルアミノ){[トリス({[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデン]アミノ})ホスホラニリデン]アミノ}ホスフィンオキシド(以下、PZNDと略記する。)の合成」
特開平11−240893に記載の方法により、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシドを含む水溶液7607gを得た。この水溶液を50ないし100mmHgの減圧下に60℃で水を留去させ固体のテトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムヒドロキシド180gを得た。この固体を5リットルのガラスフラスコに移し、窒素吹き込み管から10ml/minの速度で窒素を流通させた状態で、130℃で、5日間加熱した。室温付近まで冷却後、3リットルのヘキサンを加え、攪拌機を用いて30分間攪拌した。攪拌後、内容物を静置し不溶物を沈降させた。この不溶物をデカンテーションにより分離し、無色透明のヘキサン溶液を得た。この溶液からn−ヘキサンを常圧下留去した。約2.8リットルのn−ヘキサンを回収した時点で留去をやめ、1ないし20mmHgの減圧下さらにn−ヘキサンを除去したところ、白色固体を110g得た。この固体の一部をDMSO−dに加え、ヘキサメチルホスフォリックトリアミドを内部標準として31P−NMR測定を行ったところ、−25.46ppmにリン1原子に相当する5重線、7.08ppmにリン1原子に相当する2重線、8.64ppmにリン3原子に相当する2重線が観測され、その純度は97.5%であった。また、FD−MS分析によりPZNDに相当する711の親ピークが観測された。
「1,1,1−トリス{[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデン]アミノ}−3,3−ビス(ジメチルアミノ)−3−クロロ−3λ−ジホスファゼ−1−ニウムクロリド(以下、PZND−Clと略記する。)の合成」
攪拌機つきの窒素雰囲気を保った500mlガラスフラスコに上記合成反応で得られたPZND30g(42mmol)を50mlのTHFに溶解した。室温で7.3g(43mmol)の2,2−ジクロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジンを固体のまま加えた後、約3時間還流した。室温まで冷却後、THFを減圧留去した後、50mlのTHF、200mlのジエチルエーテルを順次加えた。30分間還流した後、強く攪拌しながら室温まで冷却したところ、白色の固体が沈殿した。この固体を窒素雰囲気下で濾過し、1mmHgの減圧下乾燥して白色固体26gを得た。この固体の一部をDMSO−dに加え、ヘキサメチルホスフォリックトリアミドを内部標準として31P−NMR測定を行ったところ、−29.81ppmにリン1原子に相当する8重線、6.22ppmにリン1原子に相当する2重線、12.04ppmにリン3原子に相当する2重線が観測され、その純度は99.5%であった。また、FD−MS分析によりPZND−Clに相当する730の親ピークが観測された。
「ベンジロキシ基含有ホスファゼニウムクロリドの合成」
攪拌機つきの窒素雰囲気を保った300mlガラスフラスコに上記合成反応で得られたPZND−Cl21g(27mmol)、o−ジクロロベンゼン150ml、(2−アミノエチル)ベンジルエーテル7.9g(52mmol)およびトリス(ジメチルアミノ)ホスホラン4.7g(27mmol)を入れ、120℃で12時間反応させた後に室温まで冷却した。反応液を水洗し、o−ジクロロベンゼン層を減圧留去した後にジエチルエーテル200mlで洗浄した。洗浄後の固体を常圧で乾燥させることにより白色固体を18.1g得た。この固体の一部をCDClに加え、りん酸トリ−n−ブチルを内部標準として31P−NMR測定を行ったところ、−25.90ppmにリン1原子に相当する8重線、10.96ppmにリン1原子に相当する2重線、11.33ppmにリン3原子に相当する2重線が観測された。
この白色固体の融点を測定したところ、160−163℃であった。融点以上の温度では無色の液体状態を保っていた。
化学反応式を以下に示す。
Figure 2006036709
(実施例10)
「ベンジロキシ基含有ホスファゼニウムヨージドの合成」
攪拌機つきの窒素雰囲気を保った100mlガラスフラスコにTHF50ml、水素化ナトリウム2.0mg(8.3mmol)および実施例9で得られたホスファゼニウムクロリド6.9g(8.2mmol)のTHF溶液を加え50℃で2時間攪拌した後室温まで冷却し1時間攪拌した。その後、ヨウ化メチル15g(106mmol)を入れ室温でさらに48時間攪拌した。反応後の懸濁液に塩化メチレン200mlを加えて濾過、洗浄し、濾液から溶媒を減圧留去した。得られた固体を塩化メチレン100mlに再度溶解させ、水30mlを加えてしばらく攪拌した後に塩化メチレン層を分取し、塩化メチレンを減圧留去することにより黄色固体7.8gを得た。この黄色固体を70%エチルアミン水溶液から再結晶することにより黄色結晶4.7gを得た。この固体の一部をDMSO−dに加え、ヘキサメチルホスフォリックトリアミドを内部標準として31P−NMR測定を行ったところ、−33.34ppmにリン1原子に相当する5重線、7.59ppmにリン3原子に相当する2重線、7.69ppmにリン1原子に相当する2重線が観測され、その純度は100%であった。
この白色固体の融点を測定したところ、139−141℃であった。融点以上の温度では無色の液体状態を保っていた。
化学反応式を以下に示す。
Figure 2006036709
優れた特性を有するイオン液体として溶媒や電気化学的デバイス用電解質として利用できる。

Claims (12)

  1. 一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体。
    Figure 2006036709

    (式中、nは1〜8の整数であってホスファゼニウムカチオンの数を表し、Zn−は最大8個の活性水素原子を有する活性水素化合物からn個のプロトンが脱離して導かれる形の活性水素化合物のアニオンである。a、b、cおよびdはそれぞれ3以下の正の整数または0であるが、全てが同時に0ではない。R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24は同一または異なっていても良く、それぞれ一価の基を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR、RとR10、R11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18、R19とR20、R21とR22、R23とR24が互いに結合して環構造を形成していても良い。)
  2. 融点が150℃以下である請求項1に記載の一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体。
  3. 請求項1に記載の一般式(1)中のR〜R24のうち、少なくとも一つが他のR〜R24とは異なる基である化合物からなる請求項1または請求項2に記載のイオン液体。
  4. 請求項1に記載の一般式(1)中のR〜R24のうち、少なくとも一つが炭素数3以上の炭化水素基である化合物からなる請求項3に記載のイオン液体。
  5. 請求項1に記載の一般式(1)中のR〜R24のうち、少なくとも一つが一般式(2)で表される基である化合物からなる請求項3に記載のイオン液体。
    Figure 2006036709
    (式中、Aは炭素数1〜20の炭化水素基を表す。Jは、同一または異なっていてもよく、それぞれ酸素原子、硫黄原子、NR30、O−C(=O)(ラクトン基)またはNR31−C(=O)(ラクタム基)である。R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31は同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子または炭素数1〜8個の炭化水素基である。eは0〜200の整数である。)
  6. 請求項5に記載の一般式(2)中のJが酸素原子である化合物からなる請求項5に記載のイオン液体。
  7. 請求項1に記載の一般式(1)中のR〜R24の少なくとも一つが炭素数3以上の炭化水素基または請求項5記載の一般式(2)で表される基であり、その他のR〜R24が全てメチル基である化合物からなる請求項3〜6のいずれか一項に記載のイオン液体。
  8. 請求項1に記載の一般式(1)中のZn−が酸素原子上に活性水素原子を有する活性水素化合物のプロトンが脱離して導かれる形のアニオンである化合物からなる請求項1〜7のいずれか一項に記載のイオン液体。
  9. 請求項1に記載の一般式(1)中のZn−が鉱酸のプロトンが脱離して導かれる形のアニオンである化合物からなる請求項1〜7のいずれか一項に記載のイオン液体。
  10. 請求項1に記載の一般式(1)中のZn−が超強酸のプロトンが脱離して導かれる形のアニオンである化合物からなる請求項1〜7のいずれか一項に記載のイオン液体。
  11. 請求項1〜10記載のいずれか一項に記載のイオン液体の溶媒としての使用方法。
  12. 請求項1〜10記載のいずれか一項に記載のイオン液体の電気化学的デバイス用電解質としての使用方法。
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