JP2006036648A - フルオレン化合物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)を向上するのに有用な新規なフルオレン化合物を提供する。
【解決手段】 フルオレノン類と、多価フェノール類とを反応させる工程を経ることにより、下記式(1)で表される化合物を得る。
【化1】
Figure 2006036648

(式中、R1a、R1b、R2aおよびR2bは置換基を示し、R3aおよびR3bはアルキレン基を示す。k1及びk2は同一又は異なって0又は1〜4の整数を示し、m1及びm2は同一又は異なって0又は1〜3の整数を示し、n1およびn2は同一又は異なって0又は1以上の整数を示し、p1およびp2は同一又は異なって1以上の整数を示す。ただし、m1+p1及びm2+p2は、1〜4の整数であり、ヒドロキシル基は塩を形成していてもよい)
【選択図】 なし

Description

本発明は、種々の高分子材料[添加剤(例えば、硬化剤などの樹脂添加剤、改質剤)など]、樹脂材料(又は樹脂成分)の原料[例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ビニルエーテルなどの熱硬化又は光硬化性樹脂の原料(ポリオール成分)などの原料]などとして有用な新規なフルオレン化合物に関する。
熱可塑性樹脂(ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂など)、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂など)などの樹脂や高分子材料(硬化剤などの樹脂添加剤など)には、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)の向上が求められている。
一方、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン骨格を有する化合物は、耐熱性などの種々の特性において優れた機能を有することが知られており、樹脂や高分子材料の特性を改善するため、このようなフルオレン骨格を有する化合物を用いる試みがなされている。
例えば、特開2002−284864号公報(特許文献1)には、9,9−ビスフェニルフルオレン骨格を有するポリエステル系樹脂で構成された成形材料が開示されている。また、特開2002−284834号公報(特許文献2)には、9,9−ビスフェニルフルオレン骨格を有し、架橋剤で架橋されたポリウレタン系樹脂が開示されている。さらに、特開平4−325508号公報(特許文献3)には、プラスチックレンズ材料として、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンに(メタ)アクリル酸クロリドを反応させた化合物、又は9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加させたのち、(メタ)アクリル酸を反応させた化合物を主成分とする共重合体が開示されている。また、特開平10−36485号公報(特許文献4)には、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレンのエチレンオキシド付加体のグリシジルエーテル(エポキシ樹脂)が開示されている。これらの文献では、樹脂を構成するジオール成分の一部として、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンや、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(ビスフェノキシエタノールフルオレン)などの9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類を使用することにより、樹脂中にフルオレン骨格を導入している。このような9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類を樹脂に導入することにより、耐熱性、耐水性、耐薬品性などを向上できる。
特開2002−284864号公報(請求項1、実施例) 特開2002−284834号公報(請求項1、実施例) 特開平4−325508号公報(請求項1、段落番号[0010]) 特開平10−36485号公報(請求項1、段落番号[0010])
従って、本発明の目的は、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)を向上するのに有用な新規なフルオレン化合物、及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)を向上するのに有用な新規なフルオレン化合物を、簡便にかつ効率よく製造できる方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、フルオレノン類の9位に、多価フェノール(特に、レゾルシノールなどの二価フェノール)が置換した化合物において、2つのヒドロキシル基由来のエーテル結合を介して縮合環(キサンテン環)を形成した新規なフルオレン化合物が、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)を向上又は改善するのに有用であることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のフルオレン骨格を有する化合物(以下、単にフルオレン化合物ということがある)は、下記式(1)で表される。
Figure 2006036648
(式中、R1a、R1b、R2aおよびR2bは置換基を示し、R3aおよびR3bはアルキレン基を示す。k1及びk2は同一又は異なって0又は1〜4の整数を示し、m1及びm2は同一又は異なって0又は1〜3の整数を示し、n1およびn2は同一又は異なって0又は1以上の整数を示し、p1およびp2は同一又は異なって1以上の整数を示す。ただし、m1+p1及びm2+p2は、1〜4の整数であり、ヒドロキシル基は塩を形成していてもよい)
前記式(1)において、R3aおよびR3bはC2-4アルキレン基(エチレン基、プロピレン基など)であってもよく、n1およびn2は0〜10(特に、0又は1)であってもよい。また、前記式(1)において、p1およびp2は、それぞれ1又は2(特に1)であってもよい。
前記式(1)において、R1aおよびR1bはC1-4アルキル基(メチル基など)であってもよく、k1およびk2は0又は1(特に0)であってもよい。また、前記式(1)において、R2aおよびR2bは、同一又は異なって、C1-6アルキル基、C1-4アルコキシ基又はC6-8アリール基(特に、メチル基などのC1-6アルキル基)などであってもよく、m1およびm2は0〜2であってもよい。
前記式(1)で表される代表的な化合物には、下記式(2)で表される化合物などが含まれる。
Figure 2006036648
(式中、R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、R3b、k1、k2、m1、m2、n1、n2、p1およびp2は前記と同じ)
前記フルオレン化合物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、酸触媒の存在下で、下記式(3)で表されるフルオレノン類と、下記式(4)で表される多価フェノール類とを反応させる工程を少なくとも含む方法により製造してもよい。
Figure 2006036648
(式中、R2は置換基を示し、mは0又は1〜3の整数、pは2〜4の整数を示す。ただし、m+pは、2〜5の整数である。R1a、R1b、k1、およびk2は前記に同じ)
代表的な前記フルオレン化合物の製造方法には、酸触媒(例えば、塩酸および硫酸から選択された少なくとも1種)およびメルカプトカルボン酸(チオ酢酸、β−メルカプトプロピオン酸など)の存在下で、前記式(3)で表されるフルオレノン類と、下記式(4a)で表されるレゾルシノール類とを反応させる方法などが含まれる。
Figure 2006036648
(式中、R2およびmは0又は前記に同じ。)
また、前記式(1)においてn1およびn2が1以上のフルオレン化合物は、例えば、酸触媒の存在下で、前記式(3)で表されるフルオレノン類と、前記式(4)で表される多価フェノール類とを反応させる工程を少なくとも経て、下記式(1a)で表されるフルオレン化合物(すなわち、前記式(1)において、n1=n2=0の化合物)を生成したのち、さらに、アルキレンオキシド又はアルキレンカーボネートを反応させることにより製造してもよい。
Figure 2006036648
(式中、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、p1及びp2は前記と同じ)
本発明の新規なフルオレン化合物は、フルオレン骨格を有し、しかも、エーテル結合を介して縮合環(キサンテン環)を形成しているため、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)を向上するのに有用である。また、本発明では、酸触媒などを用いて製造することにより、前記種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)を向上するのに有用な新規なフルオレン化合物を、簡便にかつ効率よく製造できる。
本発明のフルオレン化合物は、下記式(1)で表される化合物、すなわち、フルオレンの9位に置換した2つのベンゼン環(フェニル基)が、エーテル結合を介して環(縮合環)を形成している化合物である。
Figure 2006036648
(式中、R1a、R1b、R2aおよびR2bは置換基を示し、R3aおよびR3bはアルキレン基を示す。k1及びk2は同一又は異なって0又は1〜4の整数を示し、m1及びm2は同一又は異なって0又は1〜3の整数を示し、n1およびn2は同一又は異なって0又は1以上の整数を示し、p1およびp2は同一又は異なって1以上の整数を示す。ただし、m1+p1及びm2+p2は、1〜4の整数である)
基R1aおよびR1bで表される置換基としては、特に限定されないが、通常、アルキル基である場合が多い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基などのC1-6アルキル基(例えば、C1-4アルキル基、特にメチル基)などが例示できる。基R1aおよびR1bは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、基R1a(又はR1b)は、同一のベンゼン環において、異なっていてもよく、同一であってもよい。なお、フルオレン骨格を構成するベンゼン環に対する基R1a(又はR1b)の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数k1およびk2は、0又は1、特に、0である。なお、置換数k1及びk2は、異なっていてもよく、通常、同一である。
置換基R2aおよびR2bとしては、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などのC1-20アルキル基、好ましくはC1-8アルキル基、さらに好ましくはC1-6アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロへキシル基などのC5-10シクロアルキル基、好ましくはC5-8シクロアルキル基、さらに好ましくはC5-6シクロアルキル基など)、アリール基[フェニル基、アルキルフェニル基(メチルフェニル基(トリル基)、ジメチルフェニル基(キシリル基)など)などのC6-10アリール基、好ましくはC6-8アリール基、特にフェニル基など)、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基などのC6-10アリール−C1-4アルキル基など)などの炭化水素基;アルコキシ基(メトキシ基などのC1-4アルコキシ基など);アシル基(アセチル基などのC1-6アシル基など);アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基などのC1-4アルコキシカルボニル基など);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子など);ニトロ基;シアノ基などが挙げられる。好ましい置換基R2a(又はR2b)は、アルキル基(C1-6アルキル基)、シクロアルキル基(C5-8シクロアルキル基)、アリール基(C6-10アリール基)、アラルキル基(C6-8アリール−C1-2アルキル基)であり、特に、C1-6アルキル基(例えば、C1-4アルキル基)、C1-4アルコキシ基、C6-8アリール基が好ましい。置換基R2a(又はR2b)は、単独で又は2種以上組み合わせてベンゼン環に置換していてもよい。また、基R2aおよびR2bは互いに同一又は異なっていてもよいが、通常、同一である。また、基R2a(又はR2b)は、同一のベンゼン環において、異なっていてもよく、同一であってもよい。
また、置換基R2a(又はR2b)の置換位置は、特に限定されず、基−[O−(R3an1−OH](又は基−[O−(R3bn2−OH])で表されるヒドロキシル基含有基の置換位置に応じて、フルオレンの9位に置換するフェニル基の3〜6位(又はキサンテン骨格の1〜8位)、例えば、フェニル基の3位、5位、3,5−位などに置換できる。
好ましい置換数m1およびm2は、ヒドロキシル基含有基の置換数にもよるが、0〜2、さらに好ましくは0〜1(特に0)である。なお、置換数m1およびm2は、異なっていてもよいが、通常、同一である場合が多い。
3aおよびR3bで表されるアルキレン基としては、限定されないが、例えば、C2-6アルキレン基(エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブタン−1,4−ジイル(テトラメチレン基)、ブタン−1,2−ジイル基など)、好ましくはC2-4アルキレン基などが例示でき、特に、C2-3アルキレン基(特に、エチレン基、プロピレン基)が好ましい。なお、R3aおよびR3bは互いに同一の又は異なるアルキレン基であってもよいが、通常、同一のアルキレン基である。
アルコキシ基の置換数(付加数)n1およびn2は、特に限定されないが、同一又は異なって、0又は1〜15(例えば、0又は1〜12)程度の範囲から選択でき、例えば、0又は1〜10(例えば、0又は1〜6)、好ましくは0又は1〜4、さらに好ましくは0又は1〜3(例えば、0〜2)、特に0又は1であってもよい。また、n1とn2の和(n1+n2)は、0又は1〜30(例えば、0又は1〜24)程度の範囲から選択でき、例えば、0又は1〜20(例えば、0又は1〜12)、好ましくは0又は1〜8、さらに好ましくは0又は1〜6(例えば、0〜4)、特に0又は2程度であってもよい。なお、n1(又はn2)が2以上の場合、ポリアルコキシ(ポリアルキレンオキシ)基は、同一のアルコキシ基で構成されていてもよく、異種のアルコキシ基(例えば、エトキシ基とプロピレンオキシ基)が混在して構成されていてもよいが、通常、同一のアルコキシ基で構成されている場合が多い。
ヒドロキシル基含有基の置換数p1およびp2は、1〜2が好ましく、特に1が好ましい。また、p1とp2との和(p1+p2)は、例えば、2〜6、好ましくは2〜4(特に2)であってもよい。なお、置換数p1およびp2は、異なっていてもよいが、通常、同一である場合が多い。ヒドロキシル基含有基の置換位置は、特に限定されず、p1(又はp2)の数に応じて、フルオレンの9位に置換するフェニル基の3〜6位(又はキサンテン骨格の1〜8位)から選択でき、例えば、フェニル基の3位、4−位、5位、6位、3,5−位(又はキサンテン骨格の3,6−位、2,7−位、1,3,6,8−位など)などであってもよい。通常、少なくとも1つのヒドロキシル基含有基が、前記フェニル基の4位又は5位、特にフェニル基の4位(又はキサンテン骨格の3,6−位)に置換していてもよい。
なお、同一のフェニル基に置換する複数のヒドロキシル基含有基は、同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、複数のヒドロキシル基含有基が、(i)n1=0(n2=0)であるヒドロキシル基単独(ただし、p1およびp2が2のときを除く)で構成されていてもよく、(ii)n1=0(n2=0)であるヒドロキシル基とn1≠0(n2≠0)であるヒドロキシ(ポリ)アルコキシ基(2−ヒドロキシエトキシ基など)とで構成されていてもよく、(iii)n1≠0(n2≠0)である同一のヒドロキシ(ポリ)アルコキシ基単独で構成されていてもよく、(iv)n1≠0(n2≠0)である異なるヒドロキシ(ポリ)アルコキシ基[例えば、2−ヒドロキシエトキシ基と2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ基]で構成されていてもよい。
前記ヒドロキシル基含有基において、ヒドロキシル基(基−OH)は、塩を形成していてもよい。塩としては、特に限定されないが、例えば、金属塩[アルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウムなど)塩など]などが挙げられる。なお、塩は、前記式(1)で表されるフルオレン化合物と、金属塩に対応する金属又は金属化合物[例えば、金属水酸化物(アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物など)、金属水素化物(アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物など)、金属アルコキシド(アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属アルコキシドなど)など]とを反応させることにより得てもよい。例えば、前記式(1)で表される化合物を、適当な溶媒に溶解し、前記金属又は金属化合物を添加し、前記溶媒を蒸発などにより除去することにより塩を形成させてもよい。このような反応において、金属又は金属化合物の使用量は、前記式(1)で表される化合物の全ヒドロキシル基に対して、1〜3当量、好ましくは1.1〜2.5当量、さらに好ましくは1.2〜2.1当量程度であってもよい。
前記式(1)で表される代表的なフルオレン化合物としては、前記式(1)において、p1およびp2が1又は2である化合物、すなわち、スピロ[フルオレン−9,9’−ジヒドロキシキサンテン]類(又は9−(ジヒドロキシキサンテン−9−イリデン)フルオレン類)、スピロ[フルオレン−9,9’−テトラヒドロキシキサンテン]類(又は9−(テトラヒドロキシキサンテン−9−イリデン)フルオレン類)、これらのアルキレンオキシド付加体(スピロ[フルオレン−9,9’−ジヒドロキシキサンテン]類のアルキレンオキシド付加体、スピロ[フルオレン−9,9’−テトラヒドロキシキサンテン]類のアルキレンオキシド付加体)など{より具体的には、キサンテンの1〜4位(1’〜4’位)に前記ヒドロキシル基含有基が1又は2つ置換し、かつキサンテンの5〜8位(5’〜8’位)に前記ヒドロキシル基含有基が1又は2つ置換したスピロ(フルオレン−9,9’−キサンテン)類}が挙げられる。
スピロ[フルオレン−9,9’−ジヒドロキシキサンテン]類としては、例えば、スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)]、スピロ[フルオレン−9,9’−(2’,7’−ジヒドロキシキサンテン)]などのスピロ[フルオレン−9,9’−ジヒドロキシキサンテン];スピロ[フルオレン−9,9’−アルキルジヒドロキシキサンテン](例えば、スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシ−1’,8’−ジメチルキサンテン)]、スピロ[フルオレン−9,9’−(2’,7’−ジヒドロキシ−1’,4’,5’,8’−テトラメチルキサンテン)]などのスピロ[フルオレン−9,9’−(ジヒドロキシ−ジ乃至テトラC1-6アルキルキサンテン)]など)、これらのスピロ[フルオレン−9,9’−アルキルジヒドロキシキサンテン]に対応し、アルキル基が他の置換基(アリール基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子など)であるフルオレン化合物などが挙げられる。
スピロ[フルオレン−9,9’−テトラヒドロキシキサンテン]類としては、スピロ[フルオレン−9,9’−ジヒドロキシキサンテン]類に対応する化合物、例えば、スピロ[フルオレン−9,9’−(1’,3’,6’,8’−テトラヒドロキシキサンテン)]などのスピロ[フルオレン−9,9’−テトラヒドロキシキサンテン]などが挙げられる。
スピロ[フルオレン−9,9’−ジヒドロキシキサンテン]類のアルキレンオキシド付加体としては、前記スピロ[フルオレン−9,9’−ジヒドロキシキサンテン]類に対応するアルキレンオキシド(又はアルコキシ単位)付加体、例えば、スピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)キサンテン]}などのスピロ{フルオレン−9,9’−[ジ(2−ヒドロキシC2-4アルコキシ)キサンテン]}、スピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)−1’,8’−ジメチルキサンテン]}などのスピロ{フルオレン−9,9’−[ジ(2−ヒドロキシC2-4アルコキシ)−ジ乃至テトラC1-6アルキルキサンテン]}など(n1=n2=1の化合物);スピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]キサンテン]}などのスピロ{フルオレン−9,9’−[ジ(2−(2−ヒドロキシC2-4アルコキシ)C2-4アルコキシ)キサンテン]}、スピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]−1’,8’−ジメチルキサンテン]}などのスピロ{フルオレン−9,9’−[ジ(2−(2−ヒドロキシC2-4アルコキシ)C2-4アルコキシ)−ジ乃至テトラC1-6アルキルキサンテン]}など(n1=n2=2の化合物)などが含まれる。
スピロ[フルオレン−9,9’−テトラヒドロキシキサンテン]類のアルキレンオキシド付加体としては、前記スピロ[フルオレン−9,9’−テトラヒドロキシキサンテン]類に対応するアルキレンオキシド付加体、例えば、スピロ{フルオレン−9,9’−[1’,3’,6’,8’−テトラ(2−ヒドロキシエトキシ)キサンテン]}などのスピロ{フルオレン−9,9’−テトラ(2−ヒドロキシC2-4アルコキシ)キサンテン}などが挙げられる。
好ましいフルオレン化合物には、前記式(1)においてp1およびp2が1であり、前記ヒドロキシル基含有基が、フェニル基の4位(又はキサンテン骨格の3位および6位)に置換したフルオレン化合物、すなわち、下記式(2)で表されるスピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)]類又はそのアルキレンオキシド付加体などが含まれる。
Figure 2006036648
(式中、R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、R3b、k1、k2、m1、m2、n1、n2、p1およびp2は前記と同じ)
上記式(1a)において、好ましい置換基(R1a、R1b、R2a、R2b)、アルキレン基(R3a、R3b)、および置換数(k1、k2、m1、m2、n1、n2、p1、p2)は前記と同様である。例えば、R1aおよびR1bはC1-4アルキル基などであってもよく、R2aおよびR2bは、C1-6アルキル基(例えば、C1-4アルキル基)、C1-4アルコキシ基又はC6-8アリール基などであってもよく、R3aおよびR3bはC2-4アルキレン基などであってもよい。また、k1およびk2は0であってもよく、m1およびm2は0〜2程度(特に0)であってもよく、n1およびn2は0又は1〜4程度(特に0又は1)であってもよい。
このようなスピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)]類又はそのアルキレンオキシド付加体には、前記例示のフルオレン化合物のうち、ヒドロキシル基含有基が、フェニル基の4位(又はキサンテン骨格の3位および6位)に置換したフルオレン化合物、例えば、スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)];スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキ−アルキルサンテン)](例えば、スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシ−1’,8’−ジメチルキサンテン)]などのスピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシ−ジ乃至テトラC1-6アルキルキサンテン)]など)、これらのスピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシ−アルキルキサンテン)]に対応し、アルキル基が他の置換基(アリール基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子など)であるフルオレン化合物などのスピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)]類;スピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)キサンテン]}などのスピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ(2−ヒドロキシC2-4アルコキシ)キサンテン]}、スピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)−1’,8’−ジメチルキサンテン]}などのスピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ(2−ヒドロキシC2-4アルコキシ)−ジ乃至テトラC1-6アルキルキサンテン]}、スピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]キサンテン]}などのスピロ{フルオレン−9,9’−[3’,6’−ジ(2−(2−ヒドロキシC2-4アルコキシ)C2-4アルコキシ)キサンテン]}などの前記スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)]類のアルキレンオキシド付加体などが含まれる。
[製造方法]
前記式(1)で表されるフルオレン化合物の製造方法は、特に限定されないが、通常、酸触媒の存在下で、下記式(3)で表されるフルオレノン類と、下記式(4)で表される多価フェノール類とを反応させる工程を少なくとも含む。このような酸触媒(および後述する酸触媒)を用いた方法では、簡便にかつ効率よくフルオレン化合物を製造できる。
Figure 2006036648
(式中、R2は置換基を示し、mは0又は1〜3の整数、pは2〜4の整数を示す。ただし、m+pは、2〜5の整数である。R1a、R1b、k1、およびk2は前記に同じ)
なお、上記式(4)において、R2は、前記R2a又はR2bに対応しており、mは前記m1又はm2に対応しており、pは前記p1又はp2に対応しており、好ましい態様などは前記例示のとおりである。
すなわち、(i)前記式(1)において、n1及びn2が0であるフルオレン化合物(下記式(1a)で表される化合物)は、酸触媒の存在下で、前記式(3)で表されるフルオレノン類と、前記式(4)で表される多価フェノール類とを反応させる工程を少なくとも経ることにより製造できる。具体的には、このような工程を少なくとも経ることにより、前記式(3)と(4)で表される化合物との縮合反応および脱水反応(すなわち、フルオレン骨格の9位に置換したフェニル基の2位に位置するヒドロキシル基間の脱水反応)により、下記式(1a)で表されるフルオレン化合物(すなわち、前記式(1)において、n1およびn2が0のフルオレン化合物)が生成する。前記縮合反応および脱水反応は、協奏反応であってもよく、通常、前記縮合反応により、下記式(1b)で表されるフルオレン誘導体が生成し、このフルオレン誘導体の2つヒドロキシル基(フェニル基の2位に位置するヒドロキシル基)間において、脱水反応(又はエーテル結合形成反応)が生じ、下記式(1a)で表される化合物が生成するものと考えられる。
Figure 2006036648
(式中、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、p1及びp2は前記と同じ)
Figure 2006036648
(式中、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、p1及びp2は前記と同じ)
そして、(ii)前記式(1)において、n1及び/又はn2が1以上のフルオレン化合物は、前記工程を少なくとも経て、下記式(1a)で表されるフルオレン化合物を生成したのち、さらに、前記R3aおよびR3bに対応する化合物(通常、アルキレンオキシド又はアルキレンカーボネート)を反応させることにより製造できる。
(n1およびn2が0であるフルオレン化合物の製造方法)
前記式(3)で表されるフルオレノン類(以下、単にフルオレノン類という場合がある)は、前記式(1)で表される化合物のフルオレン骨格に対応しており、代表的なフルオレノン類は、9−フルオレノン(すなわち、前記式(1)において、k1=k2=0である化合物に対応するフルオレノン)である。なお、使用するフルオレノン類の純度は、特に限定されないが、通常、95重量%以上(例えば、95〜100重量%程度)、好ましくは99重量%以上(例えば、99〜99.8重量%程度)である。
前記式(4)で表される多価フェノール類(以下、単に多価フェノールという場合がある)は、前記式(1)において、9位に置換した2つのフェニル基に対応しており、代表的な多価フェノール(ポリヒドロキシベンゼン)類としては、例えば、ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール、ヒドロキノンなど)、アルキル−ジヒドロキシベンゼン[ジヒドロキシトルエン(3,5−ジヒドロキシトルエン(オルシノール)など)、ジヒドロキシキシレン(2,6−ジヒドロキシ−p−キシレンなど)などのモノ又はジC1-6アルキル−ジヒドロキシベンゼンなど]、アリール−ジヒドロキシベンゼン(C6-8アリール−ジヒドロキシベンゼンなど)、ハロ−ジヒドロキシベンゼン(2,4−ジフルオロヒドロキノンなどのモノ又はジハロ−ジヒドロキシベンゼンなど)、ニトロ−ジヒドロキシベンゼン(ニトロレゾルシノールなど)、アルコキシ−ジヒドロキシベンゼン(モノ又はジC1-6アルコキシ−ジヒドロキシベンゼンなど)、アシル−ジヒドロキシベンゼン(2,4−ジヒドロキシアセトフェノンなどのC2-6アシル−ジヒドロキシベンゼンなど)などのジヒドロキシベンゼン類、;これらのジヒドロキシベンゼン類に対応するトリヒドロキシベンゼン類[例えば、トリヒドロキシベンゼン(ヒドロキシヒドロキノン、フロログルシノールなど)、トリヒドロキシアセトフェノンなど]などが挙げられる。多価フェノール類は、単独で又は2種以上組み合わせて、フルオレノン類と反応させてもよい。
好ましい多価フェノール類としては、下記式(4a)で表されるレゾルシノール類(前記レゾルシノール、3,5−ヒドロキシトルエンなど)が挙げられる。
Figure 2006036648
(式中、R2およびmは0又は前記に同じ。)
多価フェノール類の使用量は、フルオレノン類1モルに対して、例えば、2〜20モル、好ましくは2.5〜10モル、さらに好ましくは3〜5モル程度であってもよい。
多価フェノール類とフルオレノン類との反応(縮合反応)は、特に限定されないが、通常、酸触媒の存在下で行うことができる。酸触媒としては、無機酸[硫酸、硫酸水素塩(硫酸水素ナトリウムなどの硫酸水素アルカリ金属塩など)、塩化水素、塩酸(5〜36重量%、好ましくは20〜36重量%程度の塩化水素の水溶液など)、リン酸など]、有機酸[スルホン酸(メタンスルホン酸などのアルカンスルホン酸など)など]などが挙げられる。前記硫酸には、希硫酸(例えば、30〜90%程度の硫酸)、濃硫酸(例えば、濃度90%以上の硫酸)、発煙硫酸などが含まれ、反応系において硫酸に転化可能であれば、硫酸前駆体として、三酸化硫黄を使用してもよい。酸触媒は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。好ましい酸触媒は、塩酸又は硫酸である。
酸触媒の使用量は、酸触媒の種類に応じて選択でき、例えば、フルオレノン類100重量部に対して、0.001〜300重量部、好ましくは0.01〜200重量部、さらに好ましくは0.1〜180重量部程度であってもよい。特に、触媒として硫酸を使用する場合、硫酸(H2SO4換算)の使用量は、通常、フルオレノン100重量部に対して、0.01〜300重量部(例えば、0.5〜250重量部)、好ましくは1〜200重量部、さらに好ましくは5〜150重量部程度であってもよい。また、触媒として塩酸を使用する場合、塩酸の使用量は、塩化水素換算で、フルオレノン100重量部に対して、1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部、さらに好ましくは10〜40重量部程度であってもよい。
反応は、酸触媒に加えて、助触媒としてのチオール類を併用して行ってもよい。チオール類と組み合わせることにより、簡便にかつ効率よく、縮合反応を有効に進行できる。チオール類としては、助触媒として機能する慣用のチオール類、例えば、メルカプトカルボン酸(チオ酢酸、β−メルカプトプロピオン酸、α−メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、チオシュウ酸、メルカプトコハク酸、メルカプト安息香酸など)、アルキルメルカプタン(メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどのC1-16アルキルメルカプタン(特にC1-4アルキルメルカプタン)など)、アラルキルメルカプタン(ベンジルメルカプタンなど)又はこれらの塩などが挙げられる。塩としては、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩など)が例示できる。これらのチオール類のうち、メルカプトC2-6カルボン酸(特に、チオ酢酸、β−メルカプトプロピオン酸)が好ましい。チオール類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
チオール類の使用量は、フルオレノン類1重量部に対して、0〜0.5重量部程度の範囲から選択でき、例えば、0.001〜0.2重量部、好ましくは0.005〜0.15重量部、さらに好ましくは0.01〜0.1重量部程度である。
また、チオール類の使用量は、酸触媒1重量部に対して、0〜10重量部程度の範囲から選択でき、例えば、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量部、さらに好ましくは0.02〜0.1重量部程度であってもよい。
反応は、溶媒の非存在下で行ってもよく、溶媒中で行ってもよい。溶媒は、前記酸性触媒に対して非反応性で、かつフルオレノン類および多価フェノール類を溶解可能であれば特に限定されず、幅広い範囲で使用できる。代表的な溶媒(有機溶媒)としては、エーテル系溶媒(ジエチルエーテルなどのジアルキルエーテル類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類など)、ハロゲン系溶媒(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類)、芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、アニソールなど)などが挙げられる。また、過剰の多価フェノール類を溶媒として使用してもよい。溶媒は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
溶媒の使用量は、フルオレノン類1重量部に対して、0〜20重量部程度の範囲から選択でき、例えば、0.5〜10重量部、好ましくは1〜8重量部、さらに好ましくは2〜5重量部程度であってもよい。
反応は、使用する多価フェノール類、酸触媒、チオール類などの種類に応じて異なるが、通常、10〜150℃、例えば、40〜140℃、好ましくは50〜130℃、さらに好ましくは70〜120℃程度で行う場合が多い。また、反応時間は、原料の種類、反応温度や溶媒中の濃度などに応じて調整でき、例えば、10分〜48時間、通常、20分〜20時間、好ましくは30分〜10時間程度であってもよい。
また、反応は、攪拌しながら行ってもよく、空気中又は不活性雰囲気(窒素、希ガスなど)中で行ってもよく、常圧又は加圧下でおこなってもよい。
前記式(1)で表される化合物は、前記のように、縮合反応および脱水反応により生成する。前記反応工程では、少なくとも前記縮合反応が生じており、縮合反応のみが生じていてもよく、縮合反応および脱水反応が生じていてもよい。上記の反応工程では、通常、縮合反応(および脱水反応の一部)が生じている場合が多く、脱水反応を効率よく行うため、上記反応工程後に、さらに脱水反応を行ってもよい。
脱水反応は、前記式(1b)で表される化合物を単離して行ってもよく、前記反応工程における反応系を利用して行ってもよい。後者の態様、すなわち、前記反応工程における反応系を利用して脱水反応を行うと製造プロセスを簡略化できる。
脱水反応は、特に限定されず、慣用のエーテル結合形成反応を利用できる。例えば、酸触媒の存在下で、前記式(1b)で表される化合物(又は前記式(1)で表される化合物を含む反応系、通常、前記反応工程における反応系)を脱水してもよい。
脱水反応における酸触媒としては、前記と同様の酸触媒(特に、硫酸、塩酸などの無機酸)を利用できる。脱水反応における酸触媒は、新たに添加してもよく、前記反応系を利用する場合には、前記反応工程において使用した酸触媒をそのまま脱水反応に利用してもよい。
脱水反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行ってもよく、通常、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、脱水反応において用いられる慣用の溶媒[例えば、前記例示の溶媒の他、水、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのC1-4アルカノールなど)、これらの混合溶媒など、特に、アルコール類]などが挙げられる。なお、脱水反応の溶媒(アルコール類など)は、前記反応系を利用する場合、前記反応工程で使用した溶媒をそのまま利用してもよく、新たに添加してもよい。
脱水反応において、新たに溶媒を添加する場合、溶媒(例えば、アルコール類)の使用量(添加量)は、フルオレノン類1重量部に対して、0.5〜20重量部程度の範囲から選択でき、例えば、0.8〜10重量部、好ましくは1〜8重量部、さらに好ましくは1.5〜5重量部程度であってもよい。
脱水反応は、冷却下、常温下又は加温下で行ってもよく、通常、加温下(例えば、30〜90℃、好ましくは40〜80℃、さらに好ましくは50〜70℃程度)で行う場合が多い。脱水反応時間は、10分〜24時間の範囲から選択でき、例えば、20分〜12時間、好ましくは30分〜5時間、さらに好ましくは40分〜3時間程度であってもよい。
反応終了後(縮合反応および脱水反応後)の反応混合物には、通常、前記式(1a)
で表されるフルオレン化合物以外に、未反応のフルオレノン類、未反応の多価フェノール類、触媒(酸触媒、チオール類)、副反応生成物、溶媒などが含まれている。そのため、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。例えば、晶析溶媒を添加して、冷却して結晶化させ、次いで、濾過して分離することにより精製してもよい。
前記晶析溶媒としては、炭化水素類[脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタンなど)、脂環族炭化水素(シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタンなど)など]、水、アルコール類(メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルキルアルコール、シクロヘキサノールなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、エチルプロピルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトンなどのアルキルケトン、シクロヘキサノンなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのジアルキルエーテルなど)、ニトリル類、セロソルブ類、アミド類(ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド類などが挙げられる。晶析溶媒は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。好ましい晶析溶媒は、水である。また、晶析溶媒の使用量は、特に限定されず、反応混合物(固形分換算)1重量部に対して、0.5〜50重量部、好ましくは1〜10重量部、さらに好ましくは1〜5重量部程度であってもよい。
なお、ビス(ヒドロキシルフェニル)フルオレン類(前記式(1)において、n=0、p=1に対応する化合物)に関して、種々の合成方法が開示されている。例えば、(a)文献[J. Appl. Polym. Sci., 27(9), 3289, 1982]、特開平6−145087号公報、特開平8−217713号公報には、塩化水素ガス及びメルカプトカルボン酸の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させる方法、(b)特開2000−26349号公報には、酸触媒(及びアルキルメルカプタン)の存在下、9−フルオレノンとアルキルフェノール類とを反応させる方法、(c)特開2002−47227号公報には、塩酸及びチオール類(メルカプトカルボン酸など)の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させる方法、(d)特開2003−221352号公報には、硫酸及びチオール類(メルカプトカルボン酸など)の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させ、炭化水素類と極性溶媒とで構成された晶析溶媒で晶析させてビスフェノールフルオレンを製造する方法などが開示されている。
本発明では、これらの文献の方法を参照して、すなわち、これらの文献の方法において、フェノール類に代えて、前記多価フェノール類(前記式(4)で表される化合物)を使用することにより、前記式(1a)又は(1b)で表される化合物を製造してもよい。
(n1及び/又はn2が1以上のフルオレン化合物の製造方法)
前記R3aおよびR3bに対応する化合物としては、アルキレンオキシド、アルキレンカーボネート、ハロアルカノール(例えば、3−クロロプロパノールなどのクロロアルカノール)などが例示でき、本発明では、通常、アルキレンオキシド、アルキレンカーボネート(特に、アルキレンオキシド)を使用する場合が多い。
アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどのC2-4アルキレンオキシド(特にC2-3アルキレンオキシド)が例示できる。また、アルキレンカーボネート(炭酸アルキレン)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどのC2-4アルキレンカーボネート(特にC2-3アルキレンカーボネート)などが例示できる。これらのアルキレンオキシド、アルキレンカーボネートは、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。なお、アルキレンカーボネートを使用する場合、アルキレンカーボネートが付加したのち、脱炭酸反応が生じることにより、アルキレンオキシド単位(アルコキシ単位)が導入される。
アルキレンオキシド又はアルキレンカーボネートの使用量は、付加させるアルキレンオキシド単位の数に応じて調整でき、フルオレン化合物を構成するヒドロキシル基1モルに対して、例えば、1〜50モル、好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは1〜10モル程度であってもよい。
なお、反応させるn1及びn2が0であるフルオレン化合物の純度は、特に限定されないが、通常、95重量%以上(例えば、95〜100重量%)、好ましくは99重量%以上(例えば、99〜99.9重量%程度)であってもよい。
反応は、触媒の非存在下で行ってもよいが、通常、触媒の存在下で行うことができる。触媒としては、塩基触媒、酸触媒(前記例示の酸触媒など)が例示できる。塩基触媒としては、金属水酸化物(水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物など)、金属炭酸塩(炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸水素塩など)などの無機塩基;アミン類[例えば、第3級アミン類(トリエチルアミンなどのトリアルキルアミン、N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族第3級アミン、1−メチルイミダゾールなどの複素環式第3級アミン)など]、カルボン酸金属塩(酢酸ナトリウム、酢酸カルシウムなどの酢酸アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩など)などの有機塩基などが例示できる。触媒は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
触媒の使用量は、触媒の種類に応じて調整でき、前記式(1a)で表されるフルオレン化合物1重量部に対して、0〜1重量部の範囲から選択でき、例えば、0.001〜1重量部、通常、0.003〜0.5重量部、好ましくは0.005〜0.3重量部、さらに好ましくは0.01〜0.1重量部程度であってもよい。
反応は、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、特に限定されず、使用する原料に応じて選択できる。例えば、アルキレンオキシドを使用する場合には、前記例示の溶媒などが使用でき、アルキレンカーボネートを使用する場合には、前記例示の溶媒の他、アルコール類(メタノール、エタノールなどのC1-4アルコール、エチレングリコールなどのC2-3アルキレングリコール、ジエチレングリコールなどのオキシC2-3アルキレングリコールなど)などを使用してもよい。溶媒の使用量は、前記方法(i)で生成した多価アルコール1重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは1.5〜10重量部、さらに好ましくは2〜5重量部程度であってもよい。
反応は、付加させる化合物(アルキレンオキシド、アルキレンカーボネート)などの種類に応じて調整でき、例えば、0〜170℃、好ましくは10〜150℃、さらに好ましくは20〜130℃程度で行う場合が多い。特に、アルキレンカーボネートを使用する場合、脱炭酸反応を効率よく行うため、例えば、70〜150℃、好ましくは80〜120℃程度で反応させる場合が多い。また、反応時間は、例えば、30分〜48時間、通常、1〜24時間、好ましくは1〜10時間程度である。
反応は、攪拌しながら行ってもよく、空気中又は不活性雰囲気(窒素、希ガスなど)中で行ってもよく、常圧又は加圧下でおこなってもよい。また、必要に応じて発生するガス(二酸化炭素など)を除去しながら反応を行ってもよい。
反応終了後の反応混合物は、前記と同様に、慣用の精製方法(抽出、晶析など)を利用して精製できる。
[フルオレン化合物の用途]
本発明のフルオレン化合物(前記式(1)で表される化合物)は、フルオレン骨格を有し、しかも、このフルオレン骨格に置換した2つのフェニル基がエーテル結合を介して縮合環(キサンテン環)を形成しており、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐湿性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性、添加剤の分散性など)を向上又は改善できる。そのため、本発明のフルオレン化合物は、樹脂成分、添加剤(例えば、硬化剤などの樹脂添加剤、改質剤)、分子鋳型材料、吸着剤などとして好適に利用できる。特に、前記フルオレン化合物は、複数のヒドロキシル基含有基を有しているため、樹脂成分を構成すると(例えば、ポリオール成分などとして構成すると)、樹脂の特性を効率よく向上できる。
(樹脂成分)
樹脂成分は、前記式(1)で表されるフルオレン化合物で構成されていればよい。例えば、前記樹脂成分は、前記式(1)で表されるフルオレン化合物の単位を有していればよく、例えば、(i)前記フルオレン化合物を樹脂の単量体成分(又は重合成分)として含む樹脂[又は前記フルオレン化合物をポリオール成分(特にジオール成分)とする樹脂、特に、フルオレン化合物を樹脂の単量体成分として重合した樹脂]で構成された樹脂成分(すなわち、樹脂骨格中にフルオレン骨格が導入された樹脂)、(ii)前記フルオレン化合物と樹脂とで構成された樹脂成分(又は樹脂組成物)などが挙げられる。
樹脂成分(上記樹脂成分(i)又は(ii))を構成する樹脂としては、特に限定されず、慣用の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂(又は光硬化性樹脂)を使用できる。樹脂成分を構成する樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、非晶質ポリオレフィンなど)、ハロゲン含有ビニル系樹脂(ポリ塩化ビニルなどの塩素含有樹脂、フッ化樹脂など)、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂(ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン樹脂など)、ポリカーボネート系樹脂(ビスフェノールA型ポリカーボネートなど)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリアルキレンアリレート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、液晶ポリエステルなど)、ポリアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂(ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリアミド6T、ポリアミドMXDなど)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(変性ポリフェニレンエーテルなど)、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、ポリフェニレンスルフィド系樹脂(ポリフェニレンスルフィドなど)、ポリイミド系樹脂(ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ビスマレイミドトリアジン樹脂など)、ポリエーテルケトン系樹脂(ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンなど)、熱可塑性エラストマー(ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリジエン系エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー)などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、アミノ樹脂(尿素樹脂、メラミン樹脂など)、フラン樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリウレタン系樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性ポリイミド系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂(エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸又はその誘導体との反応により得られる樹脂、多価フェノール類とグリシジル(メタ)アクリレートとの反応により得られる樹脂など)などが挙げられる。また、熱硬化性樹脂(又は光硬化性樹脂)には、多官能性(メタ)アクリレート、ビニルエーテル(ジオール成分とアセチレンとの反応により得られるジビニルエーテルなど)なども含まれる。熱硬化性樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
また、熱硬化性樹脂では、熱硬化性樹脂(又は光硬化性樹脂)の種類に応じて、開始剤、反応性希釈剤、硬化剤、硬化促進剤などを含有していてもよい。例えば、前記エポキシ樹脂やウレタン系樹脂を含む樹脂組成物は、アミン系硬化剤などを含んでいてもよく、前記不飽和ポリエステル系樹脂やビニルエステル系樹脂を含む樹脂組成物は、開始剤(過酸化物など)、重合性モノマー((メタ)アクリル酸エステル、スチレンなどの反応性稀釈剤)などを含んでいてもよい。
樹脂成分(i)又は樹脂成分(ii)は単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
なお、前記構成成分(単量体成分)として含む樹脂成分(i)は、樹脂の骨格がフルオレン化合物で構成されていればよく、樹脂の重合成分又は構成成分(例えば、ジオール成分などのポリオール成分など)として、この重合成分(又は単量体成分)に対応するフルオレン化合物を使用することにより調製してもよい。例えば、ポリオール成分(特にジオール成分)を重合成分又は構成成分として使用する樹脂(ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、多官能性(メタ)アクリレート、(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート、(ポリ)エステル(メタ)アクリレート、前記ビニルエーテルなど)では、前記ポリオール成分の一部又は全部に、前記フルオレン化合物を使用すればよい。
樹脂成分(i)において、フルオレン化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて重合成分(又は構成成分)として使用してもよい。
好ましい樹脂成分を構成する樹脂(又は樹脂成分)は、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂(熱可塑性又は熱硬化性ポリウレタン系樹脂)、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂[多官能性(メタ)アクリレートなどの熱硬化性又は光硬化性樹脂を含む]、エポキシ樹脂、ビニルエーテルなどである。また、芳香環(ベンゼン環)を含有する樹脂(熱可塑性樹脂)、例えば、芳香族ポリカーボネート系樹脂(ビスフェノールA型ポリカーボネートなど)、ポリエステル系樹脂[ポリアルキレンアリレート系樹脂;芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸など)と芳香族ジオール(ビフェノール、ビスフェノールA、キシリレングリコール、これらのアルキレンオキシド付加体など)を重合成分として用いたポリアリレート系樹脂など]、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、ポリフェニレンスルフィド系樹脂(ポリフェニレンスルフィドなど)なども好ましい。
以下に、代表的な樹脂(又は樹脂成分)について、前記式(1)で表されるフルオレン化合物を単量体成分(重合成分、構成成分、共重合成分)として含む樹脂(又は樹脂成分(i))を詳述する。
(1)ポリエステル系樹脂
前記フルオレン化合物を重合成分として含むポリエステル系樹脂(特に、前記フルオレン化合物(通常、p1=p2=1の化合物)を樹脂の単量体成分として重合したポリエステル系樹脂)は、少なくとも前記フルオレン化合物と、ジカルボン酸成分との反応により得ることができ、ポリエステル系樹脂には、飽和又は不飽和ポリエステル系樹脂の他、芳香族ジカルボン酸を重合成分として用いたポリアリレート系樹脂も含まれる。
ポリエステル系樹脂のポリオール成分(特に、ジオール成分)は、前記フルオレン化合物と他のジオール成分とを組み合わせて構成してもよい。このようなジオール成分(又はジオール類)としては、アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、デカンジオールなどの直鎖状又は分岐鎖状C2-12アルキレングリコールなど)、(ポリ)オキシアルキレングリコール(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのジ乃至テトラC2-4アルキレングリコールなど)、脂環族ジオール(例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンやそのアルキレンオキサイド付加体(2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキシル)プロパンなど)など)、芳香族ジオール(例えば、ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、ビスフェノールAD、ビスフェノールFやそれらのアルキレンオキサイド(C2-3アルキレンオキサイド)付加体(2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパンなど)、キシリレングリコールなど)などが挙げられる。これらのジオール類は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
好ましいジオール類は、直鎖状又は分岐鎖状C2-10アルキレングリコール、特にC2-6アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの直鎖状又は分岐鎖状C2-4アルキレングリコール)である。ジオール類としては、少なくともエチレングリコールを用いる場合が多い。このようなジオール類(例えば、エチレングリコール)を用いると、重合反応性を高めることができるとともに、樹脂に柔軟性を付与することもできる。
前記フルオレン化合物と前記ジオール類との割合(モル比)は、例えば、前者/後者=100/0〜50/50、好ましくは100/0〜75/25(例えば、100/0〜70/30)、さらに好ましくは100/0〜90/10(例えば、100/0〜80/20)程度であってもよい。
前記ジオール成分には、必要に応じて、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどのポリオールを併用してもよい。
ポリエステル系樹脂を構成するジカルボン酸成分としては、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸又はこれらのエステル形成可能な誘導体[例えば、酸無水物;酸ハライド(酸クロライドなど);低級アルキルエステル(C1-2アルキルエステルなど)など]などが挙げられる。これらのジカルボン酸は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸などの飽和C3-20脂肪族ジカルボン酸(好ましくは飽和C3-14脂肪族ジカルボン酸など);マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸などの不飽和C4-20脂肪族ジカルボン酸(好ましくは不飽和C4-14脂肪族ジカルボン酸など);これらのエステル形成可能な誘導体などが挙げられる。不飽和ポリエステル系樹脂において、脂肪族不飽和ジカルボン酸(マレイン酸又はその酸無水物など)の割合は、例えば、ジカルボン酸成分全体に対して10〜100モル%、好ましくは30〜100モル%、さらに好ましくは50〜100モル%(例えば、75〜100モル%)程度であってもよい。
脂環族ジカルボン酸としては、飽和脂環族ジカルボン酸(シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘプタンジカルボン酸などのC3-10シクロアルカン−ジカルボン酸など)、不飽和脂環族ジカルボン酸(1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、1,3−シクロヘキセンジカルボン酸などのC3-10シクロアルケン−ジカルボン酸など);多環式アルカンジカルボン酸類(ボルナンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸などのジ又はトリシクロC7-10アルカン−ジカルボン酸)、多環式アルケンジカルボン酸類(ボルネンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸などのジ又はトリシクロC7-10アルケン−ジカルボン酸)、これらのエステル形成可能な誘導体などが例示できる。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸(2,6−ナフタレンジカルボン酸など)、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルケトンジカルボン酸などの芳香族C8-16ジカルボン酸;及びこれらのエステル形成可能な誘導体などが挙げられる。
ジカルボン酸は、必要に応じて、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸などを併用してもよい。
ジカルボン酸成分としては、通常、脂肪族ジカルボン酸及び脂環族ジカルボン酸から選ばれた少なくとも一種、特に、脂肪族ジカルボン酸(飽和脂肪族ジカルボン酸又はこれらのエステル形成可能な誘導体、特にアジピン酸、スベリン酸、セバシン酸などの飽和C3-14脂肪族ジカルボン酸など)や脂環族ジカルボン酸(シクロヘキサンジカルボン酸などのC5-10シクロアルカンジカルボン酸)が好ましい。
また、ポリアリレート系樹脂では、少なくとも芳香族ジカルボン酸を含むジカルボン酸成分が使用され、芳香族ジカルボン酸は他のジカルボン酸(脂肪族ジカルボン酸及び/又は脂環族ジカルボン酸)と併用してもよい。芳香族ジカルボン酸と他のジカルボン酸との割合は、例えば、前者/後者(モル比)=100/0〜10/90、好ましくは100/0〜30/70、さらに好ましくは100/0〜50/50程度であってもよい。
ポリエステル系樹脂において、ジカルボン酸成分とポリオール成分(ジオール成分、前記フルオレン化合物など)との割合(モル比)は、通常、前者/後者=1.5/1〜0.7/1、好ましくは1.2/1〜0.8/1(特に、1.1/1〜0.9/1)程度であってもよい。
ポリエステル系樹脂の重量平均分子量Mw(ポリスチレン換算)は、特に制限されず、例えば、100〜50×104、好ましくは500〜30×104(例えば1000〜20×104)、さらに好ましくは3000〜30×104程度である。なお、不飽和ポリエステル系樹脂の場合、二重結合当りの分子量は、300〜1000、好ましくは350〜800、さらに好ましくは400〜700程度であってもよい。ポリエステル系樹脂の末端基は、ヒドロキシル基でも、カルボキシル基でもよく、必要により保護基によって保護されていてもよい。
ポリエステル系樹脂は、慣用の方法、例えば、直接重合法(直接エステル化法)又はエステル交換法などにより、前記フルオレン化合物で構成されたポリオール成分(特にジオール成分)と前記ジカルボン酸成分とを縮合反応させることにより製造できる。
(2)ポリウレタン系樹脂
前記フルオレン化合物を重合成分(単量体成分)として含むポリウレタン系樹脂を構成するポリオール成分(ジオール成分)は、前記フルオレン化合物単独で構成してもよく、前記フルオレン化合物と共に、前記ポリエステル系樹脂の項で例示のジオール類と併用してもよい。さらに、前記フルオレン化合物を構成単位として含むジオール成分、例えば、前記式(1)においてp1=p2=1であるフルオレン化合物で構成されたジオール成分とジカルボン酸成分との反応により生成するポリエステルジオール、前記ジオール成分とアルキレンオキサイドとの反応により生成するポリエーテルジオールなども、ポリウレタン系樹脂のジオール成分として利用できる。ジオール成分も単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、必要であれば、ジオール成分は、トリオールなどのポリオール成分と併用してもよい。
ポリオール成分(ジオール成分)において、前記フルオレン化合物の含有量は、例えば、ポリオール成分(ジオール成分)全体に対して、10〜100モル%、好ましくは20〜80モル%、さらに好ましくは30〜70モル%程度であってもよい。
ポリウレタン系樹脂を構成するジイソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネート[パラフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ビス(イソシアナトフェニル)メタン(MDI)、トルイジンジイソシアネート(TODI)、1,2−ビス(イソシアナトフェニル)エタン、1,3−ビス(イソシアナトフェニル)プロパン、1,4−ビス(イソシアナトフェニル)ブタン、ポリメリックMDIなど]、脂環族ジイソシアネート[シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添XDI、水添MDIなど]、脂肪族ジイソシアネート[ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネート(LDI)など]などのジイソシアネート化合物が挙げられる。これらのジイソシアネート化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのジイソシアネート化合物は、必要であれば、ポリイソシアネート化合物(例えば、1,6,11−ウンデカントリイソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートなどの脂肪族トリイソシアネート;ビシクロヘプタントリイソシアネートなどの脂環族トリイソシアネートなどのトリイソシアネート化合物など)、モノイソシアネート化合物(メチルイソシアネートなどのC1-6アルキルイソシアネート;シクロアルキルイソシアネートなどのC5-6シクロアルキルイソシアネート;フェニルイソシアネートなどのC6-10アリールイソシアネートなど)と併用してもよい。前記イソシアネート化合物には、前記ポリイソシアネート化合物の多量体や変性体などの誘導体も含まれる。
ポリウレタン系樹脂は慣用の方法、例えば、ポリオール成分(ジオール成分)1モルに対してジイソシアネート成分0.7〜2.5モル、好ましくは0.8〜2.2モル、さらに好ましくは0.9〜2モル程度の割合で用い、ウレタン化反応させることにより得ることができる。なお、ジオール成分1モルに対して0.7〜1.1モル程度のジイソシアネート成分を用いると、熱可塑性樹脂を得ることができ、過剰モル(例えば、1.5〜2.2モル程度)のジイソシアネート成分を用いると、末端に遊離のイソシアネート基を有する熱硬化性樹脂を得ることができる。
(3)ポリカーボネート系樹脂
前記フルオレン化合物を重合成分として含むポリカーボネート系樹脂としては、慣用の方法に従って、例えば、少なくとも前記フルオレン化合物(通常、前記式(1)において、p1=p2=1である化合物)で構成されたポリオール成分(特に、ジオール成分)とホスゲンとの反応(ホスゲン法)、又は前記フルオレン化合物で構成されたポリオール成分(ジオール成分)と炭酸エステルとの反応(エステル交換法)により得られるポリカーボネート系樹脂が挙げられる。
ポリオール成分(ジオール成分)は、前記フルオレン化合物単独で構成してもよく、前記フルオレン化合物と他のジオール類(前記ポリエステル系樹脂の項で例示のジオール類、特に芳香族ジオールや脂環族ジオールなど)とで構成してもよい。他のジオール類は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。他のジオール類のうち、特に、ビスフェノールA、AD、Fなどのビスフェノール類などの芳香族ジオールが好ましい。ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物とジオール類との割合は、前記ポリエステル系樹脂の場合と同様の範囲から選択できる。
ポリカーボネート系樹脂の分子量は特に制限されず、例えば、重量平均分子量1×103〜100×104(例えば、1×104〜100×104)、好ましくは5×103〜50×104(例えば、1×104〜50×104)、さらに好ましくは1×104〜25×104(例えば、1×104〜10×104)程度であってもよい。
(4)エポキシ系樹脂
エポキシ系樹脂を構成するジオール成分又はポリオール成分は、前記フルオレン化合物単独で構成してもよく、前記フルオレン化合物(通常、前記式(1)において、p1=p2=1である化合物)と、前記ポリエステル系樹脂の項で例示の他のジオール類(特に芳香族ジオールや脂環族ジオールなど)と組み合わせて構成してもよい。他のジオール類は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。ジオール類のうち、特に、ビスフェノールA、AD、Fなどのビスフェノール類などの芳香族ジオールが好ましい。前記フルオレン化合物とジオール類との割合は、前記ポリエステル系樹脂の場合と同様の範囲から選択できる。さらに、前記ビスフェノールフルオレン類と必要により他のジオール類は、ポリオール類(例えば、フェノールノボラックなど)と併用してもよい。
エポキシ樹脂は少なくとも前記フルオレン化合物とエピクロルヒドリンとを反応させることにより得てもよい。エポキシ系樹脂の重量平均分子量Mwは、例えば、300〜30,000程度、好ましくは400〜10,000程度、さらに好ましくは500〜5,000程度であってもよい。
(5)ビニルエステル系樹脂
ビニルエステル系樹脂は、慣用の方法、例えば、前記エポキシ樹脂(前記フルオレン化合物を構成成分とするエポキシ樹脂)と、少なくともカルボキシル基を有する重合性単量体(不飽和モノカルボン酸)との反応により得ることができる。カルボキシル基を有する重合性単量体は、必要により前記ポリエステル系樹脂の項で例示のジカルボン酸(脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸や、芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸など))と組み合わせて用いてもよい。
カルボキシル基を有する重合性単量体としては、不飽和モノカルボン酸が使用できる。不飽和モノカルボン酸としては、通常、(メタ)アクリル酸が使用でき、桂皮酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸モノアルキルエステル(モノメチルマレートなど)などを用いてもよい。これらの単量体は、単独で又は二種以上組合せて使用してもよい。
不飽和モノカルボン酸の使用量は、前記エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対して0.5〜1.2モル、好ましくは0.7〜1.1モル、さらに好ましくは0.8〜1モル程度であってもよい。
ビニルエステル系樹脂は、前記フルオレン化合物とグリシジル(メタ)アクリレートとの反応によっても得ることができる。グリシジル(メタ)アクリレートの使用量は、例えば、前記フルオレン化合物1モルに対して1〜3モル、好ましくは1〜2モル程度であってもよい。
(6)アクリル系樹脂
アクリル系樹脂の単量体は、前記フルオレン化合物とカルボキシル基を有する重合性単量体との反応により得てもよい。カルボキシル基を有する重合性単量体としては、通常、不飽和モノカルボン酸、特に(メタ)アクリル酸が使用でき、桂皮酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸モノアルキルエステル(モノメチルマレートなど)などを用いてもよい。さらに、不飽和カルボン酸に代えて、酸クロライド、C1-2アルキルエステルなどの反応性誘導体を使用してもよい。これらの単量体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
アクリル系樹脂は、上記フルオレン骨格を有する(メタ)アクリル系単量体の単独又は共重合体、上記フルオレン骨格を有する(メタ)アクリル系単量体と他の共重合性単量体との共重合体であってもよい。共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、、マレイン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基含有単量体;(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステルなど];(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;スチレンなどの芳香族ビニル単量体;酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン類などが例示できる。これらの共重合性単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
また、前記前記フルオレン化合物とカルボキシル基を有する重合性単量体との反応により得られる複数の(メタ)アクリロイル基を有する単量体[例えば、前記例示のスピロ[フルオレン−9,9’−ジヒドロキシキサンテン]類又はそのアルキレンオキシド付加体のジ(メタ)アクリレート;スピロ[フルオレン−9,9’−テトラヒドロキシキサンテン]類又はそのアルキレンオキシド付加体のテトラ(メタ)アクリレートなど]そのものをアクリル系樹脂(すなわち、熱硬化性型のアクリル系樹脂、オリゴマー(樹脂前駆体))として使用してもよい。
なお、樹脂成分(ii)は、前記フルオレン化合物と、樹脂と(必要に応じて添加剤と)を混合することにより製造又は調製できる。混合方法としては、特に限定されず、例えば、リボンブレンダ、タンブルミキサ、ヘンシエルミキサなどの混合機や、オープンローラ、ニーダ、バンバリーミキサ、押出機などの混練機による混合手段などを用いた溶融混練による方法が利用できる。これらの混合方法は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
また、樹脂成分(ii)において、フルオレン化合物の割合は、樹脂100重量部に対して、例えば、1〜80重量部、好ましくは5〜60重量部、さらに好ましくは20〜60重量部程度であってもよい。
樹脂成分は、添加剤を含んでいてもよい。前記樹脂成分は、前記フルオレン化合物由来のフルオレン骨格を有しているためか、添加剤の分散性を高めることができる。
添加剤は、室温(例えば、15〜25℃程度の温度)で液状であってもよく、固体状(例えば、粉粒状固体)であってもよい。添加剤には、充填剤(フィラー)又は補強剤、着色剤(染顔料)、導電剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤など)、離型剤(天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸やその金属塩、酸アミド類、エステル類、パラフィン類など)、帯電防止剤、分散剤、流動調整剤、レベリング剤、消泡剤、表面改質剤(シランカップリング剤やチタン系カップリング剤など)、低応力化剤(シリコーンオイル、シリコーンゴム、各種プラスチック粉末、各種エンジニアリングプラスチック粉末など)、耐熱性改良剤(硫黄化合物やポリシランなど)、炭素材などが含まれる。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの添加剤のうち、充填剤(フィラー)、着色剤(例えば、黒色顔料、赤色顔料、緑色顔料、青色顔料などの染顔料)、難燃剤、炭素材が好ましい。また、充填剤又は補強剤(補強材)、着色剤、導電剤などとして機能する炭素材も好ましい。
充填剤又はフィラーとしては、例えば、酸化物系無機充填剤(シリカ、アルミナ、ジルコニア、マイカなど)、非酸化物系無機充填剤(炭化ケイ素、窒化ケイ素、黒鉛など)などが挙げられる。用途によっては、アルミニウム、亜鉛、銅などの金属粉末も使用できる。より詳細には、シリカ系充填剤(ケイ砂、石英、ノバキュライト、ケイ藻土など)、合成無定形シリカ、ケイ酸塩系充填剤(カオリナイト、雲母、滑石、ウオラストナイト、アスベスト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなど)、ガラス系充填剤(ガラス粉末、ガラス球、中空ガラス球、ガラスフレーク、泡ガラス球など)、非酸化物系無機充填剤(黒鉛、カーボンブラック、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ホウ化チタン、窒化チタン、炭化チタンなど)、炭酸塩系充填剤(炭酸カルシウムなど)、金属酸化物系充填剤(酸化亜鉛、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、酸化チタン、酸化ベリリウムなど)などが挙げられる。これらの充填剤としては、繊維状、針状(ウィスカーを含む)、粉粒状、鱗片状などの種々の形状の充填剤が使用できる。繊維状充填剤には、炭素繊維、活性炭素繊維、ガラス繊維、アルミノケイ酸繊維、酸化アルミニウム繊維、炭化ケイ素繊維、金属繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維等の無機繊維、アラミド繊維などの有機繊維なども含まれる。これらの充填剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
着色剤(又は色素)には、無機顔料や有機染顔料などが含まれる。着色剤(顔料、染料、色素など)は、水溶性であってもよく、油溶性であってもよい。無機顔料としては、黒色顔料[カーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック等)など]、白色顔料[チタン系白色顔料(酸化チタンなど)、亜鉛系白色顔料(酸化亜鉛、硫化亜鉛など)、複合白色顔料(リトポンなど)、体質顔料(ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、ベントナイトなど)など]、クロムエローなどの黄色顔料、酸化鉄赤などの赤色顔料、モリブデートオレンジなどの橙色顔料、クロムグリーンなどの緑色顔料、紺青などの青色顔料、マンガンバイオレットなどの紫色顔料、カドミウム系顔料、鉛系顔料、コバルト系顔料などが挙げられる。有機染顔料としては、アゾ系染顔料(ピグメントイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン6Bなど)、フタロシアニン系染顔料(フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなど)、レーキ系染顔料(レーキレッド、ウォッチャンレッドなど)、シアニン系染顔料、カルバゾール系染顔料、ピロメテン系染顔料、アンスラキノン系染顔料、ナフトキノン系染顔料、キナクリドン系染顔料、ペリレン系染顔料、ペリノン系染顔料、イソインドリン系染顔料、ジオキサジン系染顔料、スレン系染顔料などが挙げられる。着色剤は、機能性色素、例えば、近紫外吸収色素、蛍光色素、フォトクロミック色素、有機光導電材料(キャリアー生成材料、キャリアー移動材料など)、液晶表示用色素、太陽エネルギー貯蔵材料、レーザー用色素、写真用色素、ジアゾ感光紙用色素、熱変色性色素(示温性色素)、感圧・感熱色素(カラーフォーマー)、昇華転写用色素、トナー用電荷移動剤などであってもよい。
これらの着色剤(又は色素)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
難燃剤には、無機系難燃剤(ホウ酸系難燃剤、リン系難燃剤、その他の無機系難燃剤)、有機系難燃剤(窒素系難燃剤、ハロゲン系難燃剤など)、コロイド難燃物質(Sb23など)などの各種の難燃剤が含まれる。
ホウ酸系難燃剤としては、例えば、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウムなどが挙げられる。リン系難燃剤としては、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸メラミン、赤燐、リン酸エステル[トリクレジルホスフェート、トリ(β−クロロエチル)ホスフェート、トリ(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリ(ジブロモプロピル)ホスフェート、2,3−ジブロモプロピル−2,3−ジクロロプロピルホスフェートなど]などが挙げられる。その他の無機系難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、酸化スズの水和物、ホウ砂などの無機金属水和物、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム−カルシウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、膨張黒鉛などが挙げられる。窒素系難燃剤としては、例えば、ホスホニトリル、リン酸グアニジン、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニル尿素、炭酸グアニジンなどが挙げられる。ハロゲン系難燃剤としては、例えば、テトラブロモビスフェノールA誘導体(TBA)、テトラブロモビスフェノールS誘導体、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモエタン(TBE)、テトラブロモブタン(TBB)、ヘキサブロモシクロデカン(HBCD)などの臭素系難燃剤、塩素化パラフィン、塩素化ポリフェニル、塩素化ジフェニル、パークロロペンタシクロデカン、塩素化ナフタレンなどの塩素系難燃剤が挙げられる。これらのハロゲン系難燃剤は、三酸化アンチモンなどと併用することにより、さらに高い難燃性を発揮する。これらの難燃剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
炭素材としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック(前記例示のカーボンブラック、導電性カーボンブラックなど)、炭素繊維(前記例示の炭素繊維など)、フラーレン、カーボンナノチューブなどが挙げられる。
添加剤の割合は、樹脂成分に応じて適宜選択でき、例えば、樹脂成分100重量部に対して、0.1〜300重量部程度の範囲から選択でき、樹脂成分が樹脂(又は熱可塑性樹脂)である場合、例えば、0.1〜100重量部、好ましくは0.3〜50重量部、さらに好ましくは0.5〜30重量部(特に1〜20重量部)程度であってもよい。
また、樹脂成分が低分子化合物又はオリゴマー(多官能性(メタ)アクリレートなど)である場合、添加剤の割合は、樹脂成分100重量部に対して、例えば、10〜300重量部、好ましくは30〜200重量部程度であってもよい。
特に、樹脂成分100重量部に対して、添加剤1〜500重量部[例えば、3〜450重量部(例えば、3〜200重量部)]、好ましくは5〜400重量部(例えば、10〜350重量部)、さらに好ましくは20〜300重量部(例えば、30〜250重量部)程度の高い添加剤濃度であっても、物性や成形性を低下させることなく、効率よく分散性を向上できる。そのため、前記樹脂成分および添加剤を含むマスターバッチなどとしても好適に利用できる。
樹脂成分(例えば、樹脂組成物)の形態は、フルオレン化合物の形態(樹脂など)などに応じて適宜選択でき、例えば、粉粒状、ペレット(樹脂ペレット、マスターバッチペレットなど)状などの形態であってもよく、コーティング組成物(塗布液)の形態などであってもよい。
コーティング組成物は、前記樹脂成分(および必要に応じて添加剤)で構成すればよく、無溶剤型コーティング組成物(コーティング剤)であってもよく、溶媒を含むコーティング組成物(コーティング剤)であってもよい。溶媒を含むコーティング組成物は、溶液であってもよく、分散液であってもよい。コーティング組成物(塗布液)において、溶媒としては、特に限定されず、フルオレン化合物の種類などに応じて、慣用の溶媒、例えば、炭化水素類(ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類など)、ハロゲン系溶媒(ジクロロメタンなどのハロアルカン、モノクロロベンゼンなどのハロアレーンなど)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルキルアルコール類など)、ジオール類(エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルカンジオール類、ジエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールなどの(ポリ)オキシアルキレングリコールなど)、エーテル類(ジエチルエーテルなどの鎖状エーテル類、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類など)、エステル類(酢酸エチルなどの酢酸エステル類など)、ケトン類(アセトン、エチルメチルケトンなどのジアルキルケトン類、シクロヘキサノンなどの環状ケトン類など)、グリコールエーテルエステル類(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、セロソルブアセテートなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど)、カルビトール類(カルビトールなど)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
溶媒の割合は、塗布性を損なわない範囲であればよく、固形分(例えば、樹脂成分、樹脂成分および添加剤など)1重量部に対して、溶媒0.5〜100重量部、好ましくは1〜50重量部、さらに好ましくは2〜30重量部程度であってもよい。
添加剤を含む樹脂成分(樹脂組成物)は、フルオレン化合物と、添加剤と、必要により他の成分(溶媒など)とを混合することにより製造又は調製できる。混合方法としては、組成物の形態に応じて適宜選択でき、例えば、リボンブレンダ、タンブルミキサ、ヘンシエルミキサ、サンドミル、ダイノミル、ホモジナイザー、アトライター、ボールミル、ペイントシェーカー、サンドグラインダー、フルイダイザーなどの混合機又は分散機を用いる方法や、オープンローラ、ニーダ、バンバリーミキサ、押出機などの混練機による混合手段などを用いた溶融混練による方法などが利用できる。また、コーティング組成物では、混合機又は分散機の種類(ペイントシェーカーなど)によっては、分散メディア、例えば、ビーズ(ガラスビーズ、ジルコニアビーズなど)を使用してもよい。これらの混合方法は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
前記樹脂成分は、形態(樹脂ペレット、コーティング組成物など)に応じて、公知の成形方法、例えば、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、トランスファー成形法、ブロー成形法、加圧成形法、塗布法(スピンコーティング法、ロールコーティング法、カーテンコーティング法、ディップコーティング法、キャスティング成形法など)などによって成形物を得ることができる。なお、成形物の形状としては、二次元的構造(フィルム、シート、塗膜(又は薄膜)、板など)、三次元的構造(例えば、管、棒、チューブ、レザー、中空品など)などが挙げられる。
本発明の新規なフルオレン化合物(前記式(1)で表される化合物)は、フルオレン骨格を有し、しかも、このフルオレン骨格に置換した2つのフェニル基がエーテル結合を介して縮合環(キサンテン環)を形成しており、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐湿性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性、添加剤の分散性など)を向上又は改善するのに有用である。特に、本発明のフルオレン化合物は、フルオレン骨格を有し、かつ環状構造を有しているので、光学特性(高屈折率、低複屈折など)、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性などの諸特性に優れている。
そのため、本発明のフルオレン化合物は、樹脂成分又は樹脂材料[例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ビニルエーテルなどの熱硬化又は光硬化性樹脂の原料(ポリオール成分)など]、高分子材料[添加剤(例えば、硬化剤などの樹脂添加剤、改質剤)など]、分子鋳型材料、吸着剤などとして好適に利用できる。
また、このような樹脂材料や高分子材料(およびその成形体)は、光学用途(光学用オーバーコート剤、ハードコート剤、反射防止膜、眼鏡レンズ、光ファイバー、光学レンズ、光学フィルム、光学シート、ピックアップレンズ、ホログラム、液晶用フィルム、有機エレクトロルミネッセンス(EL)用フィルムなど)などに好適に利用できる。また、機能発現剤(色素など)を含有する樹脂材料や高分子材料(およびその成形体)は、塗料、帯電防止剤、帯電トレイ、導電シート、保護膜(電子機器、液晶部材などの保護膜など)、光ディスク、インクジェットプリンター、デジタルペーパ、有機半導体レーザー、感熱記録材料、ホログラム記録材料、色素増感型太陽電池、電磁波障害(EMI)シールドフィルム、フォトクロミック材料、有機EL素子、有機感光体、カラーフィルタ、摺動部材、自動車部品材料、航空・宇宙材料、キャリア輸送剤、インキ、接着剤、粘着剤、建材、内装材、樹脂充填材、着色ガラス、発光体、センサーなどに好適に利用できる。
特に、本発明のフルオレン化合物を原料として得られる高分子材料や樹脂材料(およびその成形体)は、高い電気特性(低誘電率、低誘電正接)を有しており、誘電特性に優れる。また、高耐熱性で、しかも、低吸水・低吸湿性であるため、前記フルオレン化合物を原料として得られる高分子材料を電子・電気機器用途に成形した部品の耐熱性が向上し、吸水・吸湿量を低くすることができ、また、機械的強度や寸法安定性を高めることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積1000mlの容器に純度99.5重量%のフルオレノン(大阪ガスケミカル(株)製)90g(0.5mol)とレゾルシン(三井化学(株)製)220g(2.0mol)を仕込み、β−メルカプトプロピオン酸0.4mlと95%の硫酸80mlを加えて、反応液を85℃で1時間撹拌して反応を完結させた。
反応終了後、反応液にイソプロピルアルコール360gを加えて60℃まで加温し、1時間撹拌を継続した。次に、純水900gを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を濾過し、乾燥させた。得られた化合物(スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)]、下記式の化合物)の収量は121.0gであった。以下に、得られた化合物の構造分析データを示す。
Figure 2006036648
マススペクトルの分子イオンピーク(m/e):364
赤外線吸収スペクトル(cm-1):745(フルオレン骨格);3500付近,1327,1199(フェノール);3065,1606,1514,1449(芳香環);1115,1036,864,807(ベンゼン環3置換体)
1H−NMR (CDCl3) δ:6.3ppm(2H,dd)、6.6ppm(4H,d)、7.3ppm(6H,m)、7.8ppm(2H,dd)
実施例2
実施例1と同じ容器に、純度99.5重量%のフルオレノン90g(0.5mol)とレゾルシン(三井化学製)220g(2.0mol)を仕込み、チオ酢酸0.4mlと36%の塩酸80mlを加えて、反応液を85℃で1時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、反応液にイソプロピルアルコール360gを加えて60℃まで加温し、1時間撹拌を継続した。次に純水900gを加えて反応生成物(スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)])を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を濾過し、乾燥させた。得られた化合物の収量は112.8gであった。
実施例3
実施例1と同じ容器に純度99.5重量%のフルオレノン90g(0.5mol)とレゾルシン(三井化学製)132g(1.2mol)、トルエン270gをそれぞれ仕込み、β−メルカプトプロピオン酸0.4mlと95%の硫酸80mlを加え、反応液を85℃で1時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、反応液にイソプロピルアルコール180gを加えて60℃まで加温し、1時間撹拌を継続した。次に純水900gを加えて反応生成物(スピロ[フルオレン−9,9’−(3’,6’−ジヒドロキシキサンテン)]を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を濾過し、乾燥させた。得られた化合物の収量は115.5gであった。

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表されるフルオレン骨格を有する化合物。
    Figure 2006036648
    (式中、R1a、R1b、R2aおよびR2bは置換基を示し、R3aおよびR3bはアルキレン基を示す。k1及びk2は同一又は異なって0又は1〜4の整数を示し、m1及びm2は同一又は異なって0又は1〜3の整数を示し、n1およびn2は同一又は異なって0又は1以上の整数を示し、p1およびp2は同一又は異なって1以上の整数を示す。ただし、m1+p1及びm2+p2は、1〜4の整数であり、ヒドロキシル基は塩を形成していてもよい)
  2. 式(1)において、R3aおよびR3bがC2-4アルキレン基であり、n1およびn2が0又は1である請求項1記載の化合物。
  3. 式(1)において、p1およびp2が、それぞれ1である請求項1記載の化合物。
  4. 式(1)において、R1aおよびR1bがC1-4アルキル基、k1およびk2が0又は1であり、R2aおよびR2bが、同一又は異なって、C1-6アルキル基、C1-4アルコキシ基又はC6-8アリール基、m1およびm2が0〜2である請求項1記載の化合物。
  5. 下記式(2)で表される化合物である請求項1記載の化合物。
    Figure 2006036648
    (式中、R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、R3b、k1、k2、m1、m2、n1、n2、p1およびp2は前記と同じ)
  6. 酸触媒の存在下で、下記式(3)で表されるフルオレノン類と、下記式(4)で表される多価フェノール類とを反応させる工程を少なくとも含む請求項1記載の化合物の製造方法。
    Figure 2006036648
    (式中、R2は置換基を示し、mは0又は1〜3の整数、pは2〜4の整数を示す。ただし、m+pは、2〜5の整数である。R1a、R1b、k1、およびk2は前記に同じ)
  7. 塩酸および硫酸から選択された少なくとも1種の酸触媒およびメルカプトカルボン酸の存在下で、式(3)で表されるフルオレノン類と、下記式(4a)で表されるレゾルシノール類とを反応させる請求項6記載の製造方法。
    Figure 2006036648
    (式中、R2およびmは0又は前記に同じ。)
  8. 酸触媒の存在下で、式(3)で表されるフルオレノン類と、式(4)で表される多価フェノール類とを反応させる工程を少なくとも経て、下記式(1a)で表されるフルオレン化合物を生成したのち、さらに、アルキレンオキシド又はアルキレンカーボネートを反応させる請求項6記載の方法。
    Figure 2006036648
    (式中、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、p1及びp2は前記と同じ)
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