JP5308005B2 - 新規フルオレン化合物 - Google Patents
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Description
この文献では、前記式(1)で表される具体的な化合物として、9,9−ビス(モノ乃至トリヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(モノ乃至トリヒドロキシフェニル)フルオレン類のC2−4アルキレンオキシド付加体、9,9−ビス(モノ乃至トリヒドロキシフェニル)フルオレン類又はそのC2−4アルキレンオキシド付加体のグリシジルエーテル、9,9−ビス(モノ乃至トリヒドロキシフェニル)フルオレン類又はそのC2−4アルキレンオキシド付加体の(メタ)アクリレート、9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン類などを例示している。そして、この文献には、熱可塑性樹脂(特に、ポリカーボネート系樹脂などの芳香環含有樹脂)に、前記化合物を添加することにより、フルオレン骨格が有する優れた機能(高屈折率など)を、簡便にかつ効率よく熱可塑性樹脂に付与して成形可能であること、また、樹脂の骨格を置換する必要がないため、熱可塑性樹脂の種類に拘わらず、幅広い範囲の熱可塑性樹脂であっても、フルオレン骨格が有する機能を付与して成形できることが記載されている。
そして、この文献には、前記フルオレン誘導体は、光照射に起因した脱保護により親水化可能であるので、感光剤と組み合わせてベース樹脂に添加し、感光性樹脂組成物を形成することにより、前記ベース樹脂のレジストとしての感度及び解像度を改善できると記載されている。
前記式(1)において、Xは、特にメチレン基であってもよい。また、前記式(1)において、代表的には、nは0〜1(特に0)であってもよい。また、前記式(1)において、代表的には、Zがベンゼン環又はナフタレン環であってもよい。さらに、前記式(1)において、代表的には、R2が、アルキル基(例えば、メチル基などのC1−4アルキル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基などのC1−4アルコキシ基)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基などのC1−4アルキルチオ基)、又はハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)であり、mが0〜2であってもよい。
本発明には、塩基触媒の存在下、下記式(2)で表される化合物と、(i)下記式(3)で表される化合物、又は(ii)下記式(3)で表される化合物および下記式(4)で表される化合物とを反応させることにより、前記化合物(前記式(1)で表される化合物)を製造する方法も含まれる。
本発明の化合物は、下記式(1)で表される。
上記式(1)のXにおいて、アルキリデン基としては、例えば、メチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、プロパン−2,2−ジイル基などのC1−10アルキリデン基、好ましくはC1−6アルキリデン基、さらに好ましくはC1−4アルキリデン基などが挙げられる。また、Xにおいて、アルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基などのC2−10アルキレン基、好ましくはC2−6アルキレン基、さらに好ましくはC2−4アルキレン基などが挙げられる。好ましいXは、直接結合、C1−4アルキリデン基(特にメチレン基)である。なお、フルオレン(又はフルオレン骨格)の9位と環Zとを連結する2つの基Xは、同一であってもよく、異なっていてもよい。通常、2つのXは同一である場合が多い。
上記方法において、上記式(2)で表される化合物としては、フルオレン類(例えば、フルオレン)などが挙げられる。なお、式(2)で表される化合物(フルオレン類)の純度は、通常、95重量%以上、好ましくは99重量%以上であってもよい。
本発明のフルオレン化合物(式(1)で表される化合物)は、フルオレン骨格を有しているとともに、芳香族炭化水素骨格(ベンゼン骨格、ナフタレン骨格など)を有しており、種々の特性(光学特性、耐熱性、耐水性、耐湿性、耐薬品性、電気特性、機械特性、寸法安定性など)に優れており、種々の用途においてこれらの特性を向上又は改善するのに有用である。また、前記骨格により、高い屈折率も有している。特に、本発明の化合物は、従来のフルオレン骨格を有する化合物(ビスフェノールフルオレンなど)に比べて、柔軟性の向上、溶融粘度の低減、炭素密度の向上などを実現でき、各種用途においてさらなる特性の向上が期待できる。例えば、炭素密度の向上により、レジスト用途などに用いると、エッチング耐性の向上などを実現できる。さらに、官能基をほとんど有しておらず、従来のフルオレン骨格を有する化合物に比べて、導電性の付与の点でも有利である。このため、このような本発明のフルオレン化合物は、機能性材料[例えば、添加剤(レジスト用添加剤など)、試薬(医薬、農薬など)の原料又は中間体など]として好適に用いることができ、前記のような優れた特性を効率よく付与するための化合物として用いることができる。
添加剤としては、樹脂用添加剤(又は樹脂添加剤)などが挙げられる。添加剤として用いる場合、樹脂および前記フルオレン化合物(例えば、9,9−ビス(ベンジル)フルオレン、9,9−ビス(アルキルベンジル)フルオレン、9,9−ビス(ハロベンジル)フルオレンなど)を含む樹脂組成物(熱可塑性樹脂組成物、熱又は光硬化性樹脂組成物)を構成できる。このような樹脂組成物において、樹脂としては、特に限定されず、幅広い範囲の樹脂(熱可塑性樹脂、熱又は光硬化性樹脂など)を使用できる。
300mLの三口フラスコに、フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)1.66g(10.0mmol)およびカリウムブトキシド(ナカライテスク製)3.36g(30.0mmol)を入れ、溶媒としてのジメチルスルホキシド(DMSO)(ナカライテスク製)70.0mLを混合し、50℃で10分撹拌した。撹拌しながら、4−ブロモベンジルブロミド(アルドリッチ製)6.00g(24.0mmol)を1.00gずつ6回に分割して10分おきに加えた。その後、50℃で19時間撹拌した。反応後、溶液を氷中に注いでクエンチし、得られた固体にジエチルエーテル(ナカライテスク製)20.0gを加え3回抽出した。硫酸ナトリウム(ナカライテスク製)10.0gで乾燥後、エバポレータにて溶媒を留去したところ、5.96gのサンプルが得られた。得られたサンプルのHPLCを測定した結果、純度は56%であった。
(実施例2)
300mLの三口フラスコに、フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)1.66g(10.0mmol)およびカリウムブトキシド(ナカライテスク製)3.36g(30.0mmol)を入れ、溶媒としてのジメチルスルホキシド(DMSO)(ナカライテスク製)70.0mLを混合し、50℃で10分撹拌した。撹拌しながら、4−メチルベンジルブロミド(アルドリッチ製)4.44g(24.0mmol)を0.74gずつ6回に分割して10分おきに加えた。その後、50℃で19時間撹拌した。反応後、溶液を氷中に注いでクエンチし、得られた固体にジエチルエーテル(ナカライテスク製)20.0gを加え3回抽出した。硫酸ナトリウム(ナカライテスク製)10.0gで乾燥後、エバポレータにて溶媒を留去したところ、5.96gのサンプルが得られた。得られたサンプルのHPLCを測定した結果、純度は67%であった。
300mLの三口フラスコに、フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)0.30g(1.80mmol)およびカリウムブトキシド(ナカライテスク製)0.61g(5.40mmol)を入れ、溶媒としてのジメチルスルホキシド(DMSO)(ナカライテスク製)13.0mLを混合し、50℃で10分撹拌した。撹拌しながら、4−メチルチオベンジルブロミド(アルドリッチ製)0.96g(4.4mmol)を0.16gずつ6回に分割して10分おきに加えた。その後、50℃で19時間撹拌した。反応後、溶液を氷中に注いでクエンチし、得られた固体にジエチルエーテル(ナカライテスク製)10.0gを加え3回抽出した。硫酸ナトリウム(ナカライテスク製)6.00gで乾燥後、エバポレータにて溶媒を留去したところ、0.84gのサンプルが得られた。得られたサンプルのHPLCを測定した結果、純度は80%であった。
4−ブロモベンジルブロミド(アルドリッチ製)を4−tertブチルベンジルブロミド(アクロス製)に変更した以外は実施例1と同様に合成した結果、目的とする9,9−ビス(4−tertブチルベンジル)フルオレン(下記式)であることを確認した。
4−ブロモベンジルブロミド(アルドリッチ製)を4−クロロベンジルブロミド(東京化成製)に変更した以外は実施例1と同様に合成した結果、目的とする9,9−ビス(4−クロロベンジル)フルオレン(下記式)であることを確認した。
Claims (3)
- 9,9−ビス(アルキルチオC6−10アリールC1−4アルキル)フルオレンであるフルオレン化合物。
- 9,9−ビス(アルキルチオベンジル)フルオレンである請求項1記載のフルオレン化合物。
- 9,9−ビス(C1−4アルキルチオベンジル)フルオレンである請求項1又は2記載のフルオレン化合物。
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