JP2006030619A - 撮像装置及び色ずれ補正プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 レンズが本体に固定されるビデオカメラにおいても、同一の画面内で遠景の被写体にも近景の被写体にもピントを合わせることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】 撮像装置1は、被写体からの光を入射して、当該被写体の像を結像するレンズ2と、このレンズ2の光軸上に設置され、当該レンズ2によって結像された被写体の像を映像信号に変換する固体撮像素子3と、この固体撮像素子3の受光面3aを、レンズ2の光軸に垂直な面に対して傾斜させる撮像素子固定ユニット4とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ピントの合う奥行き方向の距離の範囲を広げた映像を撮像する撮像装置と色ずれ補正プログラムに関する。
従来、被写体を撮像する撮像装置によって撮像する際に、当該撮像装置のレンズから近い位置にある被写体と、遠い位置にある被写体の両方にピントを合わせるためには、撮像装置の絞りを絞って、近い位置から遠い位置までピントの合う状態、つまり、パンフォーカスの状態にして被写体を撮像していた。
撮像装置でピントの合う奥行き方向の距離の範囲を被写界深度といい、被写界深度Lは、以下の式(1)で表される。ここで、Sはレンズから被写体までの距離、fはレンズの焦点距離、FNOはレンズ口径の焦点距離に対する割合の逆数であるレンズのF値、δは光学像の広がりが許される許容錯乱円の直径を表す。
Figure 2006030619
また、従来、フィルムを用いたカメラには、レンズとフィルムカメラ本体を蛇腹でつなぎ、この蛇腹によって遮光するとともに、レンズを傾斜させることで、レンズの光軸とフィルムの受光面との角度を変えられるものがあった。このような光学系では、遠景と近景とを同時に撮像する場合に、レンズの光軸をカメラ本体に対して傾けることにより、フィルム上に遠景と近景の光学像を結像させていた(特許文献1参照)。
特開平11−119334号公報(段落番号0002〜0027、図1)
しかし、レンズの解像度は絞りの影響を受け、絞り値を大きくする(絞りを絞る)と、回折の影響により解像度特性が低下する。そのため、絞り値を大きくして、被写界深度を深くし、手前から遠くまでピントが合う状態にすると、光学系の解像度が低下してしまうという問題があった。特に、画素サイズを小さくして画素数を増やした超高精細カメラや小型カメラでは、被写界深度と光学系解像度維持が相反する条件となるため、両立が難しくなる。
また、ビデオカメラでは、レンズがビデオカメラ本体に固定されるため、レンズとカメラ本体を蛇腹でつなぎ、レンズの光軸をフィルムの受光面に対して傾斜させる機構をビデオカメラに適用することは困難であった。
本発明は、前記従来技術の課題を解決するために成されたもので、レンズが本体に固定されるビデオカメラにおいても、同一の画面内で遠景の被写体にも近景の被写体にもピントを合わせることができる撮像装置と色ずれ補正プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の撮像装置は、被写体を撮像して、映像信号を生成する撮像装置であって、レンズと、撮像手段と、傾斜手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、撮像装置は、レンズによって被写体の像を結像し、撮像手段によって、この像を映像信号に変換する。ここで、撮像装置は、傾斜手段によって、この撮像手段の受光面を、レンズの光軸に垂直な面に対して傾斜させているため、同一の受光面内において、レンズ(後玉)からの距離に差が生じ、光路長に差が生じる。そのため、レンズ(後玉)からの距離が近い位置では遠景の被写体の像が結像し、レンズ(後玉)からの距離が遠い位置では近景の被写体の像が結像する。
また、請求項2に記載の撮像装置は、請求項1に記載の撮像装置において、前記撮像手段の受光面の、前記レンズの光軸に垂直な面に対する傾きに基づいて、前記撮像手段によって変換された映像信号を補正して、前記被写体の像のひずみを除去するひずみ補正手段を備える構成とした。
かかる構成によれば、撮像装置は、傾斜手段によって撮像手段の受光面を傾斜させたことによって生じるひずみを、ひずみ補正手段によって補正する。ここで、撮像手段の受光面が光軸に垂直な場合には、受光面上の任意の位置からレンズの焦点までの光軸方向の距離は一定となるが、受光面が光軸に垂直な面に対して傾斜している場合には、受光面上の任意の位置から焦点までの光軸方向の距離は異なるものとなる。そして、受光面上において、焦点までの光軸方向の距離が短い部分については像が小さく、長い部分については像が大きく結像する。そのため、傾斜させた場合に結像する像は、受光面を傾斜させない場合と比べて台形ひずみを伴う。そして、受光面上の任意の点から焦点までの光軸方向の距離は、光軸に垂直な面に対する、撮像手段の受光面の傾きに依存する。そのため、受光面の傾きに基づいて、撮像手段によって生成された映像信号を補正することで、このひずみを除去することができる。
更に、請求項3に記載の撮像装置は、被写体を撮像して、映像信号を生成する撮像装置であって、レンズと、色分解手段と、撮像手段と、傾斜手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、撮像装置は、レンズによって被写体の像を結像し、色分解手段によって、このレンズから出射した光を赤色光、緑色光及び青色光に分ける。そして、撮像装置は、撮像手段によって、赤色光、緑色光及び青色光のそれぞれの像を映像信号に変換する。ここで、撮像装置は、傾斜手段によって、色分解手段の入射面を、レンズの光軸に垂直な面に対して傾斜させているため、同一の受光面内における位置によって、光路長に差が生じる。そのため、撮像手段の受光面において、光路長の短い光路を通過した光は遠景の被写体の像を結像し、光路長の長い光路を通過した光は近景の被写体の像を結像する。
なお、色分解手段とは、入射した光を赤色光、緑色光及び青色光に分光するものであり、例えば、色分解プリズム等である。また、色分解手段は、入射した光を赤色光、緑色光及び青色光に分光する3板式のものであってもよいし、緑色光を更に2つに分解する4板式のものであってもよい。
また、請求項4に記載の撮像装置は、請求項3に記載の撮像装置において、前記色分解手段が、色分解プリズムであり、この色分解プリズムの入射面の、前記レンズの光軸に垂直な面に対する傾きに基づいて、当該赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像のずれの量を算出する色ずれ量算出手段と、この色ずれ量算出手段によって算出されたずれの量に基づいて、前記赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像の映像信号を補正し、前記ずれを除去するずれ補正手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、撮像装置は、色ずれ量算出手段によって、色分解プリズムの入射面の、レンズの光軸に垂直な面に対する傾きに基づいて、赤色光と緑色光と青色光の各々の被写体の像のずれの量を算出する。ここで、レンズから出射した光は色分解プリズムに入射するが、この傾斜手段によって色分解プリズムの入射面を傾斜させることで、光は入射面において屈折する。そして、この色分解プリズムから出射した光は、撮像手段の受光面に結像するが、色分解プリズムを傾斜させた場合には光路が屈折するため、傾斜させない場合に比べて受光面の入射位置にずれが生じる。また、屈折率は光の周波数に依存するため、赤色光、緑色光及び青色光は互いに屈折率が異なり、光の色によって結像する位置のずれの量に差が生じる。そのため、ずれの量は色分解プリズムの傾きと、その光の周波数とに依存し、色ずれ量算出手段は、色分解プリズムの傾きに基づいて、この各々の色の光によって結像される像のずれの量を算出することができる。
また、ずれ補正手段によって、色ずれ量算出手段で算出されたずれの量に基づいて、赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像の映像信号を補正し、ずれを除去する。これによって、撮像装置において色分解プリズムの入射面を傾斜させたことによる、赤色光、緑色光及び青色光の被写体の像のずれを補正することができる。
更に、請求項5に記載の色ずれ補正プログラムは、色分解手段として色分解プリズムを備える請求項3に記載の撮像装置から映像信号を入力し、この撮像装置の色分解プリズムによって赤色光と緑色光と青色光とに分解された被写体の像に生じるずれを補正するために、コンピュータを、色ずれ量算出手段と、ずれ補正手段として機能させることとした。
かかる構成によれば、色ずれ補正プログラムは、色ずれ量算出手段によって、色分解プリズムの入射面の、撮像装置のレンズの光軸に垂直な面に対する傾きと、赤色光、緑色光及び青色光の各々の屈折率とに基づいて、赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像のずれの量を算出する。また、ずれ補正手段によって、色ずれ量算出手段で算出されたずれの量に基づいて、赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像の映像信号を補正し、ずれを除去する。これによって、撮像装置において色分解プリズムの入射面を傾斜させたことによる、赤色光、緑色光及び青色光の被写体の像のずれを補正することができる。
本発明に係る撮像装置及び色ずれ補正プログラムでは、以下のような優れた効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、絞りを絞ることなく、撮像手段の受光面において、遠景の被写体と近景の被写体の両方の像を結像することができる。そのため、解像度を低下させずに、遠景と近景とにピントを合わせた映像を撮像することができる。
請求項2に記載の発明によれば、解像度を低下させずに、遠景と近景とにピントを合わることができるとともに、撮像手段の受光面を、光軸に垂直な面に対して傾斜させたことによるひずみが除去された映像を生成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、被写体からの光を赤色光、緑色光及び青色光に分解し、絞りを絞ることなく各々の光について、撮像手段の受光面に、遠景の被写体と近景の被写体の両方の像を結像することができる。そのため、解像度を低下させずに、遠景と近景とにピントを合わせた三原色の映像信号を生成することができる。
請求項4に記載の発明によれば、解像度を低下させずに、遠景と近景とにピントを合わせた三原色の映像信号を生成することができるとともに、この映像から、色分解プリズムを傾斜させたことによる色ずれを除去することができる。
請求項5に記載の発明によれば、撮像装置によって撮像された映像から、色分解プリズムを傾斜させたことによる色ずれを除去することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[撮像装置の構成(第一の実施の形態)]
まず、図1を参照して、本発明における第一の実施の形態である撮像装置1の構成について説明する。図1は、本発明における第一の実施の形態である撮像装置の構成を模式的に示した模式図である。
撮像装置1は、被写体の像を撮像し、映像信号を生成するものである。ここでは、撮像装置1は、レンズ2と、固体撮像素子3と、撮像素子固定ユニット4と、ひずみ補正手段5とを備えている。
レンズ2は、被写体からの光を入射して、被写体の像を結像するものである。ここでは、レンズ2は、凸レンズであり、後記する固体撮像素子3から所定の距離だけ離隔して固定されている。なお、レンズ2は、単レンズであってもよいし、凸レンズと凹レンズの組み合わせのようなレンズ群であってもよい。
固体撮像素子(撮像手段)3は、レンズ2によって結像された像を撮像し、映像信号を生成するものである。この固体撮像素子3は、例えば、CCD(Charged Coupled Device)等の光学素子によって構成することができる。ここで生成された映像信号は、ひずみ補正手段5に出力される。なお、撮像装置1は、図示しない遮光手段を備え、この遮光手段によって周囲からの光が遮光され、レンズ2を透過した光のみが、この固体撮像素子3に入射される。この固体撮像素子3は、後記する撮像素子固定ユニット4によって支持されている。
撮像素子固定ユニット(傾斜手段)4は、固体撮像素子3の受光面3aをレンズ2の光軸に垂直な面に対して傾斜させて、当該固体撮像素子3を保持するものである。ここでは、撮像素子固定ユニット4は撮像素子保持部4aと、回動支持部4bと、傾斜角度測定部4cとを備える。
撮像素子保持部4aは、固体撮像素子3を保持するものである。ここでは、この撮像素子保持部4aは、固体撮像素子3の受光面3aのみを露出させて保持する。また、回動支持部4bは、撮像素子保持部4aを、回動可能に保持するものである。ここでは、回動支持部4bは、固体撮像素子3の受光面3aを通り、レンズ2の光軸と直交する回転軸を中心に回動可能に撮像素子保持部4aを保持する。これによって、撮像素子固定ユニット4は、固体撮像素子3の受光面3aをレンズ2の光軸に垂直な面に対して傾斜させて、当該固体撮像素子3を保持することができる。なお、図1では、撮像装置1は、撮像素子固定ユニット4によって、固体撮像素子3の受光面3aを、レンズ2の光軸に垂直な面に対して、回転軸を中心に角度θ(傾斜角度)だけ傾斜させた例を示している。
傾斜角度測定部4cは、固体撮像素子3の傾斜角度を測定するものである。ここで測定された傾斜角度の情報は、ひずみ補正手段5に出力される。なお、ここでは、傾斜角度測定部4cは、回動支持部4bの内部に設けられることとした。
ここで、図2から図4を参照して撮像装置1の動作について説明する。まず、図2及び図3を参照して、撮像装置1の固体撮像素子3の受光面3aを光軸に垂直な面に対して傾斜させて、ピントの合う奥行き方向の位置をずらす方法について説明する。図2は、図1の撮像装置において、レンズを通過し、固体撮像素子の受光面に結像する光の光路を模式的に示す説明図である。図3は、レンズの焦点深度と許容錯乱円の直径とを模式的に示す説明図である。
図2に示すように、固体撮像素子3の受光面3aの上辺からレンズ2までの距離と、レンズ2の光軸と固体撮像素子3の受光面3aの交点からレンズ2までの距離との差は、固体撮像素子3の受光面3aの縦の辺の長さをaとすると、(a/2)sinθとなる。同様にして、光軸と受光面3aの交点からレンズ2までの距離と、受光面3aの下辺からレンズ2までの距離との差は(a/2)sinθとなる。
また、図3に示すように、レンズ2を通った光が、固体撮像素子3の受光面3aに結像する場合、受光面3aの前後に像のぼけのない範囲が存在する。この範囲の光軸方向の距離を焦点深度という。この焦点深度は、許容錯乱円の直径δとF値FNOのみによって決まり、δFNOと表すことができる。
そこで、図2に示すように固体撮像素子3の受光面3aを傾斜させた場合に、受光面3aの上辺又は下辺に結像する被写体Ob、Ocの奥行き方向の位置をずらし、固体撮像素子3によって撮像する映像内でピントの位置をずらすためには、受光面3aを傾斜させた時の上辺又は下辺の焦点深度の範囲と、受光面3をレンズ2に正対(光軸に直交)させた時の焦点深度の範囲とが重ならなければよいので、以下の式(2)が成り立つように、傾斜角度θを決めればよい。
(a/2)sinθ≧2δFNO ・・・式(2)
また、光軸上の被写体Oaから被写体側焦点FOまでの距離をxO、像側焦点FIから当該被写体Oaの像までの距離をxIとすると、以下の式(3)(ニュートンの公式)が成り立つ。なお、fはレンズ2の焦点距離である。
O・xI=f2 ・・・式(3)
そして、固体撮像素子3の受光面3aの上辺及び下辺にピントの合う被写体Ob、Ocから、被写体側焦点FOまでの距離をそれぞれ(xO−Δx1)及び(xO+Δx2)とすると、像側焦点FIから受光面3aの上辺及び下辺までの距離はそれぞれ[xI+(a/2)sinθ]及び[xI−(a/2)sinθ]であるため、ニュートンの公式より、以下の式(4)、(5)が成り立つ。
(xO−Δx1)[xI+(a/2)sinθ]=f2 ・・・式(4)
(xO+Δx2)[xI−(a/2)sinθ]=f2 ・・・式(5)
そして、式(3)に基づいて、式(4)、(5)を、Δx1及びΔx2についてまとめると、以下の式(6)、(7)が導かれる。
Figure 2006030619
ここで、例えば、レンズ2のF値FNOが2、焦点距離fが18mmで、固体撮像素子3の画素サイズが5μm、光学サイズが2/3インチ(16.9mm)、アスペクト比が16:9であるとすると、受光面3aを傾ける最小の傾斜角度θは、式(2)から以下の式(8)のように求められる。なお、ここでは、許容錯乱円の直径δを、画素サイズの5μmとした。また、受光面3aの縦の辺の長さaは、光学サイズとアスペクト比とに基づいて8.3mmとした。
θ=sin-1(4δFNO/a)=0.0048[°] ・・・式(8)
そのため、固体撮像素子3の受光面3aの傾斜角度θを0.0048°以上とすれば、ピントの合う位置を奥行き方向にずらすことができる。なお、この固体撮像素子3は、ステッピングモータ(図示せず)とギア(図示せず)等によって、任意の角度に傾斜させ、固体撮像素子3をその姿勢で支持することができる。また、本発明の撮像装置1は、手動によって傾斜角度を調節することとしてもよい。そして、微小角度を傾斜させる際には、例えば、手動による回転を微小角度の回転に変換するギアを介して、傾斜角度を調節することとしてもよい。
そして、例えば、レンズ2からの距離が5mから10mの範囲にある被写体(図示せず)を撮像する場合に、従来の撮像装置のように、受光面3aをレンズ2の光軸に垂直にして、レンズ2から5m先にピントを合わせたとすると、この後方方向の被写界深度(後方被写界深度)は、前記の式(1)によって、約0.9mと求められる。そのため、5m先にピントを合わせると、同時に10m先にはピントが合わない。また、レンズ2から10m先にピントを合わせたとすると、この前方方向の被写界深度(前方被写界深度)は、前記の式(1)によって、約2.4mと求められる。そのため、10m先にピントを合わせると、同時に5m先にはピントが合わない。
そこで、レンズ2から7.5m先にピントを合わせ、固体撮像素子3の受光面3aを傾斜させると、5m先にも、10m先にもピントを合わせることができる。なお、この時の傾斜角度θは、前記の式(6)から0.0052°と求められる。そして、7.5m先にピントを合わせた際に、光軸方向から見て下方向に7.5mの地点より前方の被写体があり、かつ、光軸方向から見て上方向に7.5mの地点より後方の被写体がある場合には、図2のように、固体撮像素子3の上辺がレンズ2から遠ざかるように傾斜させることで、7.5m先の被写体より前方の被写体の像を、固体撮像素子3の上半分の領域に、7.5m先の被写体より後方の被写体の像を下半分の領域に結像させることができる。
また、光軸方向から見て上方向に前方の被写体があり、かつ、下方向に後方の被写体がある場合には、固体撮像素子3の下辺がレンズ2から遠ざかるように傾斜させさせることで、固体撮像素子3の受光面3aに被写体の像を結像させることができる。このようにして、撮像装置1は、絞りを絞ることなく、広い範囲にある被写体全体にピントを合わせて撮像することができる。
なお、ここでは、固体撮像素子3の受光面3aを、レンズ2の光軸に直交する水平方向の回転軸を中心にレンズ2の光軸に垂直な面に対して傾斜させた場合について説明したが、撮像素子固定ユニット4は、固体撮像素子3を傾斜させて支持できるものであればよい。
例えば、撮像素子固定ユニット4は、レンズ2の光軸に直交する鉛直方向の回転軸を中心に傾斜させることとしてもよい。そして、光軸方向から見て右あるいは左方向に前方の被写体が、左あるいは右方向に後方の被写体がある場合に、それぞれ、固体撮像素子3の左辺あるいは右辺がレンズ2から遠ざかるように傾斜させることで、固体撮像素子3の受光面3aに被写体の像を結像させることができる。また、撮像素子固定ユニット4は、レンズ2の光軸に直交する斜め方向の回転軸を中心に固体撮像素子3を傾斜させることとしてもよい。そして、鉛直方向の回転軸を中心に傾斜させた場合には、aは受光面3aの横の辺の長さ、斜め方向の回転軸を中心に傾斜させた場合には、aは受光面3aの対角線の長さとなる。
また、ここでは、遠景の被写体と近景の被写体とにピントが合うように固体撮像素子3の受光面3aを傾斜させる例について説明したが、例えば、固体撮像素子3の受光面3aを傾斜させて、ピントの合う位置をずらし、受光面3aをレンズ2の光軸に垂直にした際には被写界深度の範囲内にある被写体に、ピントが合わないようにするようにしても良い。これによって、撮像装置1は、映像の一部を意図的にぼかした映像を撮像することができる。
また、前記の式(7)の右辺の分母の値がゼロに近づくように傾斜角度θを設定することで、撮像装置1は、無限遠方までピントが合うようにして、つまり、パンフォーカスにして撮像できる。ここでは、図4を参照して、撮像装置1によって、パンフォーカスにして被写体を撮像する方法について説明する。図4は、パンフォーカスとなる傾斜角度θと、光軸上の被写体から被写体側焦点までの距離xOとの関係を示したグラフである。
例えば、焦点距離fが18mmのレンズ2と、光学サイズが2/3インチの固体撮像素子3を用いる場合、パンフォーカスとなる、つまり、前記の式(7)の右辺の分母がゼロとなる傾斜角度θと、光軸上の被写体から被写体側焦点FOまでの距離xOとの関係は図4のようになる。そして、例えば、光軸上の距離xOを1m先とした場合には、固体撮像素子3を0.1°傾斜させればパンフォーカスにして撮像できる。
図1に戻って説明を続ける。ひずみ補正手段5は、固体撮像素子3から入力される映像信号を補正して、固体撮像素子3の傾斜によるひずみを除去した映像信号を生成するものである。ここで、ひずみ補正手段5は、固体撮像素子3の受光面3aの傾斜角度に基づいて、レンズ2の焦点から受光面3aの各画素までの距離を算出し、その距離に基づいてひずみを補正することができる。ここでは、ひずみ補正手段5は、傾斜角度測定部4cから固体撮像素子3の傾斜角度の情報を入力されることとした。
ここで、図5を参照して、ひずみ補正手段5によってひずみを除去する補正を行う方法について説明する。図5(a)は、固体撮像素子を傾斜させた際の近景の被写体と遠景の被写体の結像モデルを示した模式図、(b)は、(a)の固体撮像素子によって撮像された映像のひずみを除去する例を示した説明図である。
図5(a)に示すように、近景の被写体(近景被写体)Onと遠景の被写体(遠景被写体)Ofを撮像する固体撮像素子3(図1参照)の受光面3aが、光軸に垂直な面に対して傾斜角度θだけ傾斜している。そして、遠景被写体Ofの矢印の先端が、受光面3a上における、像側焦点FIから光軸方向にdxfだけ離れた位置に結像し、近景被写体Onの矢印の先端が、受光面3a上における、像側焦点FIから光軸方向にdxnだけ離れた位置に結像しているとする。すると、これら被写体Of、Onの像の倍率は、それぞれdxf/f及びdxn/fとなる。受光面3aを傾けない場合の倍率はdxm/fであるので、受光面3aを傾けない場合に対する、これらの被写体の像の倍率は、それぞれdxf/dxm及びdxn/dxmとなる。なお、dxmは、受光面3aを傾けない場合の像側焦点FIまでの光軸方向の距離であり、受光面3aを傾けた場合の回転軸の中心、つまり像側焦点FIまでの光軸方向の距離が変化しない部分までの距離である。
そして、dxf<dxm<dxnであるため、受光面3aにおける、遠景被写体Ofの像の倍率が近景被写体Onの像の倍率より小さくなり、レンズ2から近い位置に結像した遠景被写体Ofの像は、受光面3aを傾けない場合の像より小さくなる。そして、固体撮像素子3によって撮像される映像は、遠景の像が縮小されて、矩形が図5(b)において破線で示すような台形に変形される台形ひずみをもつものとなる。なお、ひずみ補正手段5は、受光面3aの傾きにより、受光面3aを傾けない場合に比べての倍率の逆数をもとに、台形ひずみを除去することとする。
そこで、ひずみ補正手段5は、受光面3a上の各々の画素について、近景被写体Onについては、受光面3aと光軸との交点mからの距離をdxm/dxn倍した位置に補正し、遠景被写体Ofについては、交点mからの距離をdxm/dxf倍した位置に補正することで、図5(b)において破線で示した台形を画面全体に拡張及び縮小するように映像が変形され、台形ひずみを除去することができる。
以上のように撮像装置1を構成することで、撮像装置1は、固体撮像素子3の受光面3aの傾斜角度に応じて、同一の受光面3a上においてピントの合う奥行き方向の距離を変えた映像を撮像することができる。また、撮像装置1は、固体撮像素子3によって撮像した映像信号を補正し、固体撮像素子3の受光面3aを傾斜させたことによるひずみを除去することができる。
(撮像装置の動作)
次に、図1を参照して、本発明における第一の実施の形態である撮像装置1の動作について説明する。なお、ここでは、レンズ2の光軸方向から見て、下方向に近景の被写体があり、上方向に遠景の被写体がある場合について説明する。
撮像装置1は、レンズ2の光軸上の被写体にピントを合わせる。そして、回動支持部4bの回転軸を中心に、光軸に直交する面に対して固体撮像素子3の受光面3aを、撮像装置1によって撮像する被写体の奥行き方向の距離に応じた傾斜角度だけ傾斜させる。なお、ここでは、図示しないステッピングモータによって、図示しないギア等を介して固体撮像素子3を傾斜させるこことした。そして、撮像素子固定ユニット4は、遠景の被写体を固体撮像素子3の受光面3aの下部に、近景の被写体を受光面3aの上部に結像させるため、受光面3aを斜め上に向けて傾斜させて支持する。そして、撮像素子固定ユニット4の傾斜角度測定部4cは、固体撮像素子3の傾斜角度を測定し、傾斜角度の情報をひずみ補正手段5に出力する。
これによって、レンズ2から受光面3aまでの距離が受光面3aの下辺から上辺にかけて徐々に大きくなるため、レンズ2の光軸上の被写体は、固体撮像素子3の受光面3aにおいて、受光面3aと光軸の交点付近に結像し、更に、受光面3aの下部には遠景の被写体が、上部には近景の被写体が結像する。
そして、受光面3aに結像した被写体の像は、固体撮像素子3によって撮像され、映像信号に変換される。ここで、この被写体の像には、受光面3aを傾斜させたことによるひずみが生じる。つまり、受光面3aは、斜め上方向に傾斜しているため、相対的に下部がレンズ2に近づき、上部がレンズ2から遠くなる。そのため、受光面3aの下部に結像する像は上部に結像する像より縮小される。この各々の画素において結像する像の、実物に対する倍率は、レンズ2の像側焦点FI(図5参照)から画素までの距離に比例する。
そこで、ひずみ補正手段5は、傾斜角度測定部4cから受信した固体撮像素子3の受光面3aの傾斜角度の情報に基づいて、固体撮像素子3の各画素からレンズ2の焦点までの距離を算出する。そして、ひずみ補正手段5は、この距離に基づいて、固体撮像素子3から受信した映像信号を、この映像信号によって示される映像の被写体の、実物に対する倍率がすべての画素について一定になるように補正する。
[撮像装置の構成(第二の実施の形態)]
次に、図6を参照して、本発明における第二の実施の形態である撮像装置1Aの構成について説明する。図6は、本発明における第二の実施の形態である撮像装置の構成を模式的に示した模式図である。図6に示すように、撮像装置1Aは、被写体の像を撮像して三原色の映像信号を生成し、この映像信号を補正して、三原色の映像信号によって示される映像のずれと台形ひずみとを除去した映像信号を生成するものである。
撮像装置1Aは、レンズ2と、ひずみ補正手段5Aと、色分解プリズム6Aと、赤色光用撮像素子7Aと、青色光用撮像素子8Aと、緑色光用撮像素子9Aと、色ずれ補正手段10Aと、図示しない色分解プリズム固定ユニット(傾斜手段)を備えている。この色分解プリズム固定ユニットは、後記する色分解プリズム6Aを保持する色分解プリズム保持部(図示せず)とこの色分解プリズム保持部を回動自在に支持する回動支持部(図示せず)とを備え、色分解プリズム6Aの入射面を通り、レンズ2の光軸と直交する回転軸を中心に回動可能に、後記する色分解プリズム6Aを支持している。なお、ここでは、撮像装置1Aは、色分解プリズム6Aを、ステッピングモータ(図示せず)とギア(図示せず)等によって、任意の傾斜角度に傾斜させることとする。そして、撮像装置1Aは、色分解プリズム6Aの傾斜角度を測定する傾斜角度測定部(図示せず)を備え、傾斜角度の情報が色ずれ補正手段10A及びひずみ補正手段5Aに出力されていることとする。また、撮像装置1A内のレンズ2は、図1に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
色分解プリズム(色分解手段)6Aは、レンズ2の光軸上に配置され、レンズ2から入射した光を赤色光、緑色光、青色光の三原色の光に分解するものである。この色分解プリズム6Aは、赤色光分離プリズム6Aaと、青色光分離プリズム6Abと、緑色光透過プリズム6Acとを備える。なお、この色分解プリズム6Aは、色分解プリズム固定ユニット(図示せず)によって回動自在に支持されている。
赤色光分離プリズム6Aaは、レンズ2から入射した光から赤色光を分離し、この赤色光を後記する赤色光用撮像素子7Aに導くものである。この赤色光分離プリズム6Aaは、レンズ2から入射した光から赤色光を反射するダイクロイックミラーMaを、青色光分離プリズム6Abと当接する面に備えている。そして、赤色光分離プリズム6Aaは、このダイクロイックミラーMaによって反射した赤色光を、当該赤色光分離プリズム6Aa内で再度反射させた後に、端面に接合あるいは所定の間隔だけ離隔して固定された赤色光用撮像素子7Aに導く。また、ダイクロイックミラーMaを透過した光は、青色光分離プリズム6Abに入射する。
青色光分離プリズム6Abは、赤色光分離プリズム6Aaから入射した光から青色光を分離し、この青色光を後記する青色光用撮像素子8Aに導くものである。この青色光分離プリズム6Abは、赤色光分離プリズム6Aaから入射した光から青色光を反射するダイクロイックミラーMbを、緑色光分離プリズム6Acと当接する面に備えている。そして、青色光分離プリズム6Abは、このダイクロイックミラーMbによって反射した青色光を、当該青色光分離プリズム6Ab内で再度反射させた後に、端面に接合あるいは所定の間隔だけ離隔して固定された青色光用撮像素子8Aに導く。また、ここでダイクロイックミラーMbを透過した緑色光は、緑色光透過プリズム6Acに入射する。
緑色光透過プリズム6Acは、青色光分離プリズム6Abから入射した光を後記する緑色光用撮像素子9Aに導くものである。この緑色光透過プリズム6Acの端面には、緑色光用撮像素子9Aが接合あるいは所定の間隔だけ離隔して固定されている。
赤色光用撮像素子(撮像手段)7Aは、レンズ2によって結像された赤色光の像を撮像し、赤色光の映像信号を生成するものである。ここで生成された赤色光の映像信号は、色ずれ補正手段10Aに出力される。
青色光用撮像素子(撮像手段)8Aは、レンズ2によって結像された青色光の像を撮像し、青色光の映像信号を生成するものである。ここで生成された青色光の映像信号は、色ずれ補正手段10Aに出力される。
緑色光用撮像素子(撮像手段)9Aは、レンズ2によって結像された緑色光の像を撮像し、緑色光の映像信号を生成するものである。ここで生成された緑色光の映像信号は、色ずれ補正手段10Aに出力される。
なお、赤色光用撮像素子7A、青色光用撮像素子8A及び緑色光用撮像素子9Aは、色分解プリズム6Aに固定され、色分解プリズム6Aは、色分解プリズム固定ユニット(図示せず)によって回動自在に支持されている。そのため、色分解プリズム6Aの入射面が、ある傾斜角度θだけ傾斜すると、赤色光用撮像素子7A、青色光用撮像素子8A及び緑色光用撮像素子9Aのそれぞれの受光面も、傾斜させない状態のそれぞれの受光面に対して傾斜角度θだけ傾斜する。
色ずれ補正手段10Aは、赤色光用撮像素子7A、青色光用撮像素子8A及び緑色光用撮像素子9Aから入力された三原色の映像信号を補正し、色分解プリズム6Aの入射面の傾斜と、赤色光、緑色光及び青色光の屈折率の違いによって生じる、各々の映像信号によって示される被写体の像のずれを除去するものである。色ずれ補正手段10Aは、色ずれ量算出部10Aaと、ずれ補正部10Abとを備える。
色ずれ量算出部(色ずれ量算出手段)10Aaは、色分解プリズム6Aの入射面の、レンズ光軸に対する傾きと、各々の色の光の屈折率とに基づいて、各々の色の光の像に生じるずれの量を算出するものである。ここで算出されたずれの量の情報は、ずれ補正部10Abに出力される。
ここで、図7を参照して、色ずれ量算出部10Aaが、ずれの量を算出する方法について説明する。図7(a)は、光の入射角と屈折角との関係を模式的に示した説明図、(b)は、プリズムに入射する光の光路を模式的に示した説明図である。
図7(a)に示すように、光が、屈折率nの媒体から、屈折率n’の媒体に入射する場合に、光の入射角θと屈折角θ’との関係は、以下の式(9)(スネルの法則)で表される。
n・sinθ=n’・sinθ’ ・・・式(9)
そのため、色分解プリズム6Aの入射面を、レンズ2に垂直な面に対して傾斜角度θだけ傾斜させた場合には、例えば、光軸上の光は入射角度θで色分解プリズム6Aに入射する。この時、空気の屈折率nが1であるため、屈折角θ’は、θ’≒sinθ’=sinθ/n’となり、更に、色分解プリズム6Aから出射する出射角はθとなる。
ここで、図7(b)に示すように、光がプリズムP内において反射しない場合を例に説明する。プリズムPの幅をb、プリズムPから撮像素子Dまでの距離をcとすると、プリズムPを傾斜させない場合に対する、傾斜させた場合の撮像素子Dに対する入射位置のずれはa・tanθ’+b・tanθで計算される。また、屈折率n’は、以下の式(10)によって表される。なお、A、Bは定数、λは光の波長である。
n’=A+B/λ2 ・・・式(10)
式(10)に示されるように、屈折率n’は、光の波長λに依存するため、赤色光、緑色光及び青色光とで、プリズムPを傾斜させた場合の入射位置のずれの量が異なる。そこで、色ずれ量算出部10Aaは、図示しない傾斜角度測定部から入力された傾斜角度の情報に基づいて、各々の色の光について、前記の式(10)からずれの量を算出することができる。
図6に戻って説明を続ける。ずれ補正部(ずれ補正手段)10Abは、赤色光用撮像素子7A、青色光用撮像素子8A及び緑色光用撮像素子9Aから入力された、赤色光、緑色光及び青色光の映像信号を、色ずれ量算出部10Aaから入力されたずれの量に基づいて補正するものである。ここで補正された三原色の映像信号は、ひずみ補正手段5Aに出力される。
ひずみ補正手段5Aは、ずれ補正部10Abから入力される映像信号を補正して、色分解プリズム6Aの入射面の傾斜によるひずみを除去した映像信号を生成するものである。ここで、ひずみ補正手段5Aは、色分解プリズム6Aの入射面の傾斜角度に基づいて、赤色光用撮像素子7A、青色光用撮像素子8A及び緑色光用撮像素子9Aの各画素の光路長の差を算出し、その距離に基づいてひずみを補正することができる。なお、このひずみ補正手段5Aは、ひずみ補正手段5に比べて入力される信号を映像信号から三原色の映像信号とし、各々の色の映像信号についてひずみを除去する構成としただけで、機能は同じものである。ここで補正された三原色の映像信号は、外部に出力される。
以上のように撮像装置1Aを構成することで、撮像装置1Aは、色分解プリズム6Aの入射面の傾斜角度に応じて、赤色光用撮像素子7A、青色光用撮像素子8A及び緑色光用撮像素子9Aの受光面において、ピントの合う奥行き方向の距離を変えた映像を撮像することができる。また、色ずれ補正手段10Aは、赤色光用撮像素子7A、青色光用撮像素子8A及び緑色光用撮像素子9Aによって撮像した各々の映像信号を補正し、色分解プリズム6Aの入射面を傾斜させたことによって生じるずれを除去することができる。
なお、色ずれ補正手段10Aは、コンピュータにおいて各手段を各機能プログラムとして実現することも可能であり、各機能プログラムを結合して、色ずれ補正プログラムとして動作させることも可能である。
更に、本発明の撮像装置1は、少なくともレンズ2と、固体撮像素子3と、撮像素子固定ユニット4とを備えていればよい。この撮像装置1から出力される映像は、固体撮像素子3を傾斜させたことによるひずみを含むものとなるが、傾斜角度がわずかであれば、ひずみもわずかとなる。そして、撮像装置1が、ひずみ補正手段5を備えることで、ひずみ補正手段5によってひずみが除去され、更に質の良い映像の映像信号を出力する撮像装置1とすることができる。
同様に、本発明の撮像装置1Aは、少なくともレンズ2と、色分解プリズム6Aと、赤色光用撮像素子7Aと、青色光用撮像素子8Aと、緑色光用撮像素子9Aと、色分解プリズム固定ユニット(図示せず)とを備えていればよい。この撮像装置1Aから出力される映像は、色分解プリズム6A、赤色光用撮像素子7A、青色光用撮像素子8A及び緑色光用撮像素子9Aを傾斜させたことによる色ずれとひずみとを含むものとなるが、傾斜角度がわずかであれば、色ずれとひずみもわずかとなる。そして、撮像装置1Aが、ひずみ補正手段5と色ずれ補正手段10Aとを備えることで、色ずれ補正手段10Aによって色ずれが除去され、また、ひずみ補正手段5によってひずみが除去されて、更に質の良い映像の三原色の映像信号を生成する撮像装置1Aとすることができる。
本発明における第一の実施の形態である撮像装置の構成を模式的に示した模式図である。 図1の撮像装置において、レンズを通過し、固体撮像素子の受光面に結像する光の光路を模式的に示す説明図である。 レンズの焦点深度と許容錯乱円の直径とを模式的に示す説明図である。 パンフォーカスとなる傾斜角度と、光軸上の被写体から被写体側焦点までの距離との関係を示したグラフである。 (a)は、固体撮像素子を傾斜させた際の近景の被写体と遠景の被写体の結像モデルを示した模式図、(b)は、(a)の固体撮像素子によって撮像された映像のひずみを除去する例を示した説明図である。 本発明における第二の実施の形態である撮像装置の構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、光の入射角と屈折角との関係を模式的に示した説明図、(b)は、プリズムに入射する光の光路を模式的に示した説明図である。
符号の説明
1、1A 撮像装置
2 レンズ
3 固体撮像素子(撮像手段)
3a 受光面
4 撮像素子固定ユニット(傾斜手段)
5 ひずみ補正手段
6A 色分解プリズム(色分解手段)
7A 赤色光用撮像素子(撮像手段)
8A 青色光用撮像素子(撮像手段)
9A 緑色光用撮像素子(撮像手段)
10A 色ずれ補正手段
10Aa 色ずれ量算出部(色ずれ量算出手段)
10Ab ずれ補正部(ずれ補正手段)

Claims (5)

  1. 被写体を撮像して、映像信号を生成する撮像装置であって、
    前記被写体からの光を入射して、当該被写体の像を結像するレンズと、
    このレンズの光軸上に設置され、当該レンズによって結像された前記被写体の像を前記映像信号に変換する撮像手段と、
    この撮像手段の受光面を、前記レンズの光軸に垂直な面に対して傾斜させる傾斜手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像手段の受光面の、前記レンズの光軸に垂直な面に対する傾きに基づいて、前記撮像手段によって変換された映像信号を補正して、前記被写体の像のひずみを除去するひずみ補正手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 被写体を撮像して、映像信号を生成する撮像装置であって、
    前記被写体からの光を入射して、当該被写体の像を結像するレンズと、
    このレンズの光軸上に設置され、当該レンズから出射した光を入射し、赤色光と緑色光と青色光とに分ける色分解手段と、
    この色分解手段から出射した各々の光が前記レンズによって結像した前記被写体の像を前記映像信号に変換する撮像手段と、
    前記色分解手段の入射面を、前記レンズの光軸に垂直な面に対して傾斜させる傾斜手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
  4. 前記色分解手段が、色分解プリズムであり、
    この色分解プリズムの入射面の、前記レンズの光軸に垂直な面に対する傾きに基づいて、当該赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像のずれの量を算出する色ずれ量算出手段と、
    この色ずれ量算出手段によって算出されたずれの量に基づいて、前記赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像の映像信号を補正し、前記ずれを除去するずれ補正手段とを備えることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 色分解手段として色分解プリズムを備える請求項3に記載の撮像装置から映像信号を入力し、この撮像装置の色分解プリズムによって赤色光と緑色光と青色光とに分解された被写体の像に生じるずれを補正するために、コンピュータを、
    前記色分解プリズムの入射面の、前記撮像装置のレンズの光軸に垂直な面に対する傾きと、赤色光、緑色光及び青色光との各々の屈折率とに基づいて、前記赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像の前記ずれの量を算出する色ずれ量算出手段、
    この色ずれ量算出手段によって算出されたずれの量に基づいて、前記撮像装置から入力された、前記赤色光と緑色光と青色光との各々の被写体の像の映像信号を補正し、前記ずれを除去するずれ補正手段として機能させることを特徴とする色ずれ補正プログラム。
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