JPH08190113A - あおり機能付きカメラ - Google Patents

あおり機能付きカメラ

Info

Publication number
JPH08190113A
JPH08190113A JP1964495A JP1964495A JPH08190113A JP H08190113 A JPH08190113 A JP H08190113A JP 1964495 A JP1964495 A JP 1964495A JP 1964495 A JP1964495 A JP 1964495A JP H08190113 A JPH08190113 A JP H08190113A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
plane
camera
subject
tilting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1964495A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Ogura
栄夫 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP1964495A priority Critical patent/JPH08190113A/ja
Publication of JPH08190113A publication Critical patent/JPH08190113A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な操作により被写体の全面にピントを合
わせた状態で得られる映像の歪みを有歪状態から無歪状
態まで広範囲に制御して、所望の状態で被写体の撮影が
可能なあおり機構付きカメラを提供する。 【構成】 設定手段37により、静止被写体の延長面上
に撮影交点が設定されると、光学系傾斜手段35と結像
面傾斜手段36とが作動して、設定された撮影交点に、
撮像レンズ系30の主平面の延長面と結像面3の延長面
が集中交叉するように、撮像レンズ系30と結像面3と
が傾斜駆動されて合焦条件が設定され、表示手段39に
よって、該合焦条件下での静止被写体の映像が表示され
る。そして、撮影者が表示手段39により表示された映
像の歪みに基づいて、最終的に設定した最終撮影交点に
基づく合焦条件下で、静止被写体の撮影が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、あおり機構付きカメラ
に関する。
【0002】
【従来の技術】レンズの光軸がフィルム面の中心に位置
しない状態や、レンズの光軸がフイルム面に斜交する状
態に変化することをカメラムーブメントと称し、カメラ
ムーブメントが可能なカメラを、あおり機構付きカメラ
と呼んでいる。このあおり機構付きカメラを使用する
と、各種の特殊撮影テクニックが駆使でき、多様な撮影
映像を構成することが可能になる。
【0003】この種のあおり機構付きカメラとしては、
従来、ビューカメラ或いはフィールドカメラと呼ばれる
蛇腹式のカメラが使用されていた。
【0004】また、あおり機構の自動制御手段を一眼レ
フレックスカメラに組み込んだものが提案されている
(特開昭63−197926号公報)。
【0005】また一方で、台座上に写真や書類などの静
止被写体を置いてその真上に固定したビデオカメラで撮
影してモニタに映像を表示する所謂書画カメラが普及し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
あおり機構付きカメラでは、例えば被写体の何れの面に
もピントを合わせたあおり撮影を行なおうとすると、カ
メラ操作が煩雑であると共に撮影に時間がかかってい
た。
【0007】また、撮影者がカメラを保持して書画カメ
ラとして被写体を斜めから撮影するとき、結像面の上下
で被写体の倍率が異なるので、撮影画にはいわゆる台形
歪みが生じ、例えば画面の上下で字の大きさが異なる等
の不都合があった。この台形歪みを取り除くためには被
写体に対して平行移動するシフト撮影を行う必要がある
が、撮影者がカメラを保持した姿勢で行うことは非常に
困難であった。
【0008】そこで、本発明は前述したようなあおり機
構付きカメラと書画カメラの現状に鑑みてなされたもの
であり、簡単な操作により被写体の全面にピントを合わ
せた状態で、得られる映像の歪みを有歪状態から無歪状
態まで広範囲に制御して、所望の状態で被写体の撮影が
可能なあおり機構付きカメラを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係るあおり機能付きカメラは、静止被写
体を撮像する光学系と、該光学系により撮像された前記
被写体が結像する結像面とを備え、前記静止被写体を斜
め方向から撮影するあおり機構付きカメラにおいて、前
記静止被写体の延長面上に撮影交点を設定する交点設定
手段と、該交点設定手段で設定された撮影交点に、前記
光学系の主平面の延長面及び前記結像面の延長面が交叉
するように、前記光学系および前記結像面を傾斜させる
傾斜駆動手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】同様に前記目的を達成するために、請求項
2に係るあおり機能付きカメラは、静止被写体を撮像す
る光学系と、該光学系により撮像された前記被写体が結
像する結像面とを備え、前記静止被写体を斜め方向から
撮影するあおり機構付きカメラにおいて、前記静止被写
体の映像信号の高周波成分を検出する高周波成分検出手
段と、該高周波成分検出手段での検出値が最大となるよ
うに、前記結像面および前記光学系の一方を傾斜させる
傾斜駆動手段と、該傾斜駆動手段により合焦した前記静
止被写体の映像を表示する表示手段とを備えたことを特
徴とするものである。
【0011】さらに、請求項3に係るあおり機能付きカ
メラは、静止被写体を撮像する光学系と、該光学系によ
り撮像された前記被写体が結像する結像面とを備え、前
記静止被写体を斜め方向から撮影するあおり機構付きカ
メラにおいて、前記静止被写体の延長面に略平行に前記
光学系の主平面および前記結像面を傾斜させる傾斜駆動
手段を備えたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項4に係るあおり機能付きカメ
ラは、請求項1または請求項3に係るあおり機能付きカ
メラにおいて、前記傾斜駆動手段により合焦した前記静
止被写体の映像を表示する表示手段を備えたことを特徴
とする。
【0013】
【作用】本発明の請求項1に係るあおり機能付きカメラ
では、前記静止被写体を斜め方向から撮影するあおり機
構付きカメラにおいて、交点設定手段により前記静止被
写体の延長面上に撮影交点を設定し、傾斜駆動手段によ
り該交点設定手段で設定された撮影交点に、前記光学系
の主平面の延長面及び前記結像面の延長面が交叉するよ
うに、前記光学系および前記結像面を傾斜させる。
【0014】請求項2に係るあおり機能付きカメラで
は、前記静止被写体を斜め方向から撮影する際に、高周
波成分検出手段により前記静止被写体の映像信号の高周
波成分を検出し、傾斜駆動手段により該高周波成分検出
手段での検出値が最大となるように、前記結像面および
前記光学系の一方を傾斜させ、表示手段により該傾斜駆
動手段により合焦した前記静止被写体の映像を表示す
る。
【0015】請求項3に係るあおり機能付きカメラで
は、前記静止被写体を斜め方向から撮影する際に、傾斜
駆動手段により前記静止被写体の延長面に略平行に前記
光学系の主平面および前記結像面を傾斜させる。
【0016】請求項4に係るあおり機能付きカメラで
は、傾斜駆動手段により合焦した前記静止被写体の映像
を表示手段により表示する。
【0017】
【実施例】本発明のあおり機能付きカメラの実施例を図
面を参照して説明する。
【0018】[第1実施例]図1は第1実施例のあおり
機能付きカメラの構成を示すブロック図である。カメラ
1には撮像レンズ系30と被写体の光像が結像される結
像面3を有するCCDとが設けられ、また、カメラ1に
は、撮像レンズ系30の主平面と被写体との距離を測定
する測距手段32、被写体と光軸のなす角を測定する傾
角検出手段33、測距手段32と傾角検出手段33での
測定値に基づいて、後述する手段によって傾斜可能な撮
像レンズ系30と結像面3との傾斜角度を演算する演算
手段34が設けられている。演算手段34には、撮影者
が後述する撮影交点パラメータを設定する設定手段37
が接続されている。
【0019】さらに、カメラ1には、演算手段34の演
算値に基づいて、撮像レンズ系30の主平面を光軸に対
して傾斜させる光学系傾斜手段35、演算手段34の演
算値に基づいて、結像面3を光軸に対して傾斜させる結
像面傾斜手段36が設けられている。そして、カメラ1
には、撮像レンズ系30により撮像された映像信号を信
号処理する映像信号処理手段38が設けられ、映像信号
処理手段38には、被写体の映像を表示する表示手段3
9が接続されている。
【0020】このような構成を有する本実施例のあおり
機能付きカメラの動作を図面を参照して説明する。
【0021】図5は本実施例のあおり機能付きカメラの
撮影動作を示す説明図である。図5に示すように、撮影
者43は保持したカメラ1によりテーブル42上に載置
された写真や書類などの静止被写体45を斜めの方向か
ら撮影し、モニタ画面に静止被写体45の映像を表示さ
せる。この場合、静止被写体45の全域にわたってピン
トを合わせるためには、シャイムプルーク(Schei
mpflug)の法則に基づいた条件で撮影を行なうこ
とが必要である。
【0022】図4はシャイムプルークの法則を示す説明
図である。シャイムプルークの法則によると、被写体像
面50の延長面上に設定した撮影交点oで、撮像レンズ
系30の主平面51の延長面と、結像面3の延長面とが
交わるように、撮像レンズ系30と結像面3とを光軸k
に対して傾斜させると、被写体像面50の全面にピント
を合わせることができる。
【0023】そこで、本実施例では、光軸kと被写体像
面50との交点bから撮影交点oまでの距離yを、撮影
者が設定手段37から設定パラメータとして入力する
と、距離yに基づいて、演算手段34によって、撮像レ
ンズ系30の原位置からの傾斜角と、結像面3の原位置
からの傾斜角とが演算される。そして、光学系傾斜手段
35によって撮像レンズ系30が、結像面傾斜手段36
によつて結像面3が、それぞれ演算された傾斜角だけ傾
斜する。
【0024】つぎに、あおり機能付きカメラの合焦動作
を、図2を参照して詳細に説明する。
【0025】図2は撮影条件の設定を示す説明図であ
る。
【0026】同図において、光軸kと撮像レンズ系3
0、被写体像面50、結像面3との交点をそれぞれa、
b、cとし、カメラ1の光軸kは、被写体像面50に対
して角度θ傾斜しており、撮像レンズ系30と被写体像
面50、結像面3との距離は、それぞれm、n、撮像レ
ンズ系30の主平面51上の延長線を直線s、被写体像
面50の延長線を直線r、結像面3の延長線を直線zと
する。
【0027】図2に実線で示した撮像レンズ系30、結
像面3の状態では、直線s、r、zは一点で交わってい
ないので、シャイムプルークの法則によって、結像面3
には被写体の全面が合焦状態で結像しているわけではな
い。
【0028】そこで、本実施例では、演算手段34によ
って、設定手段37に入力された設定パラメータyに基
づいて、被写体像面50上の直線r上に撮影交点oが設
定され、撮像レンズ系30の主平面51の延長面と結像
面3の延長面とが撮影交点oで交わるように、撮像レン
ズ系30と結像面3とが傾けられ、図2で点線で示すよ
うにそれぞれ30a、3aの位置に移動する。
【0029】そして、映像信号処理手段38によって、
表示手段39に撮像レンズ系30の主平面51の延長面
と結像面3の延長面とが撮影交点oで交わるように、撮
像レンズ系30と結像面3とが傾けられた状態での被写
体の映像が表示手段39に表示される。
【0030】図6は被写体映像を示す説明図である。静
止被写体45が同図(a)に示すように幅Lの長方形で
あるとすると、被写体の映像は同図(b)に示すよう
に、底辺がL・b1/a1、上辺がL・b2/a2の台
形となる。ここで、図4に示すように、被写体像最上端
から結像面3までの線上において、被写体像最上端から
撮像レンズ系30の中心までの距離がa1であり、撮像
レンズ系30の中心から結像面3までの距離がb1であ
る。また、被写体像最下端から結像面3までの線上にお
いて、被写体像最下端から撮像レンズ系30の中心まで
の距離がa2であり、撮像レンズ系30の中心から結像
面3までの距離がb2である。
【0031】設定パラメータyを変数とし、直線r上で
撮影交点oの位置を変化させ、各位置で撮像レンズ系3
0の主平面51の延長面と結像面3の延長面とが撮影交
点oで交わるように、撮像レンズ系30の主平面51と
結像面3との傾斜角を変化させれば、被写体の全面でピ
ントがあった状態で、台形歪量を制御することができ
る。このために本実施例では、撮影目的に応じて、静止
被写体45の映像を所定の方向に所望の歪量だけ歪ませ
て、あおり効果を有した撮影を行なうことができる。ま
た、後述するように、静止被写体45として書類などを
使用し、文字や図形を歪みなく明確に表示したい場合に
は、台形歪量がゼロの状態で撮影を行なえばよい。
【0032】図2に戻って、撮像レンズ系30の中心を
aとし、点aから直線rに下ろした垂線と線分ao、光
軸kとのなす角をそれぞれβ、γとすると、撮影交点o
が直線sの左側にある場合は、撮像レンズ系30の主平
面51を傾ける角度αは数式1で求められる。また、結
像面3を傾ける角度δは、数式1の(1)式でmをm+
nに置き換えることにより数式2で求められる。
【0033】
【数1】
【0034】
【数2】 一方、撮影交点oが直線sの右側にある場合は、撮像レ
ンズ系30の主平面51を傾ける角度αは数式3で求め
られる。また、結像面3を傾ける角度δは、数式3の
(3)式でmをm+nに置き換えることにより数式4で
求められる。
【0035】
【数3】
【0036】
【数4】 このようにして、本実施例では、撮像レンズ系30の主
平面51と被写体像面50間の距離mが測距手段32で
測定され、被写体像面50と光軸kのなす角θが傾角検
出手段33で検出され、測距手段32での測定値と傾角
検出手段33での検出値とが演算手段34に入力され
る。そして、演算手段34では、測距手段32からの測
定値、傾角検出手段33からの検出値、及び設定手段3
7から入力される設定パラメータyに基づいて、(1)
式ないし(4)式によって、撮像レンズ系30の主平面
51を傾ける角度α、結像面3を傾ける角度δを演算
し、得られた演算値に基づく傾斜指令信号が、演算手段
34から光学手段傾斜手段35及び結像面傾斜手段36
に入力される。
【0037】そして、光学手段傾斜手段35によつて、
撮像レンズ系30の主平面51が角度α傾斜され、結像
面傾斜手段36によって、結像面3が角度δ傾斜され、
静止被写体45の全面が合焦状態に設定され、この状態
で静止被写体45の映像信号が、映像信号処理手段38
に入力され、該映像信号による映像が表示手段39に表
示される。
【0038】そこで、撮影者は表示手段39に表示され
た静止被写体45の映像から、歪量の適否を判断し、歪
量を減少させたい場合には、より大きな設定パラメータ
yを、歪量を増大させたい場合には、より小さな設定パ
ラメータyを設定手段37から演算手段34に入力す
る。このようにすると、その設定パラメータyに基づい
て、すでに説明した手順にしたがって、撮像レンズ系3
0の主平面51が異なる角度に傾斜され、結像面3が異
なる角度に傾斜され、静止被写体45の全面が合焦状態
に設定される。そして、撮影者は、表示手段39に表示
された静止被写体45の映像から、歪量の適否を判断す
る。
【0039】このようにして、最終的に撮影者が適切と
判断した歪量が採用され、静止被写体45の映像が最終
的にその歪量で撮影される。
【0040】図3は特定の撮影条件の設定を示す説明図
である。この場合、撮影者は設定パラメータyを無限大
と設定しており、撮像レンズ系30の主平面51を傾け
る角度αは数式5で求められる。また、結像面3を傾け
る角度δは、数式5の(5)式でmをm+nに置き換え
ることにより数式6で求められる。
【0041】
【数5】
【0042】
【数6】 この場合、(5)、(6)式により撮像レンズ系30の
主平面51と結像面3とは、図3に示すように、被写体
像面50に平行に傾斜され、この状態は所謂シフト撮影
時の配置と同様になり、図6(b)でL・b2/a2=
L・b1/a1となって、台形歪みはゼロとなる。
【0043】例えば、静止被写体45が文書などで、文
字や図形を歪みなく正確に撮影する必要がある場合に
は、(5)、(6)式に基づいた制御が行なわれる。
【0044】このように、本実施例のあおり機能付きカ
メラによると、撮影者は撮影交点を設定するだけの簡単
な操作で静止被写体に対し常に被写体の全面を合焦状態
にでき、所望の台形歪みを選択して高品質の映像を撮影
を行なうことができる。例えば、写真を被写体として所
定の台形歪みを持たせることにより特殊撮影効果を高め
た被写体映像を撮影することが可能になる。また、書類
を被写体とした場合には文字や図形を鮮明に再現した被
写体映像を、撮影者が保持したカメラにより簡単に撮影
することが可能になる。
【0045】[第2実施例]本発明のあおり機能付きカ
メラの第2実施例を、図7を参照して説明する。
【0046】図7は第2実施例のあおり機能付きカメラ
の構成を示すブロック図である。すでに、説明した図1
と同一部分には同一符号が付されている。
【0047】カメラ1には撮像レンズ系30と被写体が
結像される結像面3を有するCCDとが設けられ、撮像
レンズ系30を光軸に対して傾斜させる光学系傾斜手段
35が設けられ、CCDには映像信号の処理を行なう映
像信号処理手段38が接続され、映像信号処理手段38
には被写体の映像を表示する表示手段39が接続されて
いる。
【0048】また、カメラ1には、映像信号処理手段3
8からの映像信号の高周波成分を検出する高周波成分検
出手段40が設けられており、高周波成分検出手段40
には、結像面3を光軸に対して傾斜させる結像面傾斜手
段36が接続されている。
【0049】このような構成を有する本実施例のあおり
機能付きカメラの撮影動作を説明する。
【0050】先ず、撮影者はカメラ1を保持して、静止
被写体に対して、カメラ1の姿勢をセットする。この状
態では、静止被写体に対してカメラ1が傾いているの
で、静止被写体の全面にピントが合っていない。この状
態で、高周波成分検出手段40は、映像信号処理手段3
8からの映像信号の高周波成分を検出し、映像信号の高
周波成分が最大になるように、結像面傾斜手段36を駆
動して結像面3を傾斜させ、静止被写体の全面に対して
ピントを合致させる。映像信号の高周波成分が最大とな
るようにあおる技術については既に周知である(特開平
4−196878号公報)ので、ここではその詳細な説
明を省略する。かかる方法により、シャイムプルークの
法則が満足し、被写体像面の延長面、撮像レンズ系30
の主平面の延長面、結像面3の延長面が一点(撮影交
点)で交わった状態となる。本実施例では、静止被写体
を対象としているために、撮影交点は被写体像面の延長
面上に存在する。
【0051】この状態で、静止被写体の全面にピントが
あった映像が表示手段39に表示されるので、撮影者
は、この時の静止被写体の映像を確認し、台形歪みの調
整が必要な場合には、光学系傾斜手段35を操作して、
撮像レンズ系30の主平面を傾斜させる。また、傾斜さ
せる方向を、表示手段39に表示された映像の動きを確
認して決定する。
【0052】この撮像レンズ系30の主平面の傾斜によ
りピントが一旦外れるが、再度、高周波成分検出手段4
0は映像信号処理手段38からの映像信号の高周波成分
を検出し、映像信号の高周波成分が最大になるように、
結像面傾斜手段36を駆動して結像面3を傾斜させ、静
止被写体の全面に対してピントを合致させる。
【0053】このようにして、撮像レンズ系30の主平
面と結像面3の傾斜を交互に繰り返して、撮影者は、所
望の台形歪みで最終的に静止被写体の撮影を行なう。
【0054】この場合も、撮像レンズ系30の主平面を
被写体像面に平行になるように傾斜させると、映像信号
の高周波成分が最大となる結像面3の位置も被写体像面
に平行になり、静止被写体の台形歪みがゼロの状態とな
る。
【0055】このように、本実施例のあおり機能付きカ
メラによると、撮影者は撮像レンズ系30の主平面を傾
斜するだけの簡単な操作で静止被写体に対し、常に被写
体の全面を合焦状態にし所望の台形歪みを選択して高品
質の映像の撮影の行なうことができる。例えば、写真を
被写体として所定の台形歪みを持たせることにより特殊
撮影効果を高めた被写体映像を撮影することが可能にな
る。また、書類を被写体として、文字や図形を鮮明に再
現した被写体映像を、撮影者が保持したカメラにより簡
単に撮影することが可能になる。
【0056】なお、本実施例においては、高周波成分検
出手段が検出する映像信号の高周波成分が最大になるよ
うに結像面が傾斜され、撮影者が撮像レンズ系を傾斜さ
せることにより映像の歪量を制御する場合を説明した
が、本発明は該実施例に限定されるものでなく、高周波
成分検出手段が検出する映像信号の高周波成分が最大に
なるように撮像レンズ系が傾斜され、撮影者が、結像面
を傾斜させることにより映像の歪量を制御することも可
能である。
【0057】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るあおり機能付き
カメラによれば、前記静止被写体を斜め方向から撮影す
るあおり機構付きカメラにおいて、交点設定手段により
前記静止被写体の延長面上に撮影交点を設定し、傾斜駆
動手段により該交点設定手段で設定された撮影交点に、
前記光学系の主平面の延長面及び前記結像面の延長面が
交叉するように、前記光学系および前記結像面を傾斜さ
せるので、撮影者は、撮影交点の設定と撮影交点の修正
設定を行なうだけの簡単な操作で、カメラに対して傾斜
配置された静止被写体の合焦映像を所望の歪み状態で撮
影することが可能になる。
【0058】請求項2に係るあおり機能付きカメラによ
れば、前記静止被写体を斜め方向から撮影する際に、高
周波成分検出手段により前記静止被写体の映像信号の高
周波成分を検出し、傾斜駆動手段により該高周波成分検
出手段での検出値が最大となるように、前記結像面およ
び前記光学系の一方を傾斜させ、表示手段により該傾斜
駆動手段により合焦した前記静止被写体の映像を表示す
るので、撮影者は、光学系の傾斜と、静止被写体の表示
映像の歪みに基づいて、光学系の傾斜の修正を行なうだ
けの簡単な操作で、カメラに対して傾斜配置された静止
被写体の合焦映像を所望の歪み状態で撮影することが可
能になる。
【0059】請求項3に係るあおり機能付きカメラによ
れば、前記静止被写体を斜め方向から撮影する際に、傾
斜駆動手段により前記静止被写体の延長面に略平行に前
記光学系の主平面および前記結像面を傾斜させるので、
撮影者がカメラを保持した姿勢で書画カメラとして書面
などを撮影しても歪みのない映像を得ることができる。
【0060】請求項4に係るあおり機能付きカメラによ
れば、傾斜駆動手段により合焦した前記静止被写体の映
像を表示手段により表示するので、表示映像の歪みに基
づいて操作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のあおり機能付きカメラの
構成を示すブロック図である。
【図2】同実施例の撮影条件の設定を示す説明図であ
る。
【図3】同実施例の特定の撮影条件の設定を示す説明図
である。
【図4】シャイムプルークの法則を示す説明図である。
【図5】撮影動作を示す説明図である。
【図6】同実施例の被写体映像を示す説明図である。
【図7】本発明の第2実施例のあおり機能付きカメラの
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カメラ 3 結像面 30 撮像レンズ系 34 演算手段 35 光学系傾斜手段 36 結像面傾斜手段 37 設定手段 38 映像信号処理手段 39 表示手段 40 高周波成分検出手段 50 被写体像面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止被写体を撮像する光学系と、該光学
    系により撮像された前記被写体が結像する結像面とを備
    え、前記静止被写体を斜め方向から撮影するあおり機構
    付きカメラにおいて、 前記静止被写体の延長面上に撮影交点を設定する交点設
    定手段と、 該交点設定手段で設定された撮影交点に、前記光学系の
    主平面の延長面及び前記結像面の延長面が交叉するよう
    に、前記光学系および前記結像面を傾斜させる傾斜駆動
    手段とを備えたことを特徴とするあおり機能付きカメ
    ラ。
  2. 【請求項2】 静止被写体を撮像する光学系と、該光学
    系により撮像された前記被写体が結像する結像面とを備
    え、前記静止被写体を斜め方向から撮影するあおり機構
    付きカメラにおいて、 前記静止被写体の映像信号の高周波成分を検出する高周
    波成分検出手段と、 該高周波成分検出手段での検出値が最大となるように、
    前記結像面および前記光学系の一方を傾斜させる傾斜駆
    動手段と、 該傾斜駆動手段により合焦した前記静止被写体の映像を
    表示する表示手段とを備えたことを特徴とするあおり機
    能付きカメラ。
  3. 【請求項3】 静止被写体を撮像する光学系と、該光学
    系により撮像された前記被写体が結像する結像面とを備
    え、前記静止被写体を斜め方向から撮影するあおり機構
    付きカメラにおいて、 前記静止被写体の延長面に略平行に前記光学系の主平面
    および前記結像面を傾斜させる傾斜駆動手段を備えたこ
    とを特徴とするあおり機能付きカメラ。
  4. 【請求項4】 前記傾斜駆動手段により合焦した前記静
    止被写体の映像を表示する表示手段を備えたことを特徴
    とする請求項1または請求項3記載のあおり機能付きカ
    メラ。
JP1964495A 1995-01-12 1995-01-12 あおり機能付きカメラ Pending JPH08190113A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1964495A JPH08190113A (ja) 1995-01-12 1995-01-12 あおり機能付きカメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1964495A JPH08190113A (ja) 1995-01-12 1995-01-12 あおり機能付きカメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08190113A true JPH08190113A (ja) 1996-07-23

Family

ID=12004952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1964495A Pending JPH08190113A (ja) 1995-01-12 1995-01-12 あおり機能付きカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08190113A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002010115A (ja) * 2000-06-16 2002-01-11 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 車載撮像装置
JP2003186075A (ja) * 2001-12-20 2003-07-03 Omron Corp 車載用画像読み取り装置
US6985177B2 (en) 2000-07-04 2006-01-10 Canon Kabushiki Kaisha Image sensing system and its control method
JP2006030619A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 撮像装置及び色ずれ補正プログラム
JP2006078756A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Pentax Corp 撮影装置
WO2010119941A1 (ja) * 2009-04-16 2010-10-21 株式会社ニコンビジョン レンズユニット及び電子拡大鏡

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002010115A (ja) * 2000-06-16 2002-01-11 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 車載撮像装置
US6985177B2 (en) 2000-07-04 2006-01-10 Canon Kabushiki Kaisha Image sensing system and its control method
US7679645B2 (en) 2000-07-04 2010-03-16 Canon Kabushiki Kaisha Image sensing system and its control method
JP2003186075A (ja) * 2001-12-20 2003-07-03 Omron Corp 車載用画像読み取り装置
JP2006030619A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 撮像装置及び色ずれ補正プログラム
JP4546781B2 (ja) * 2004-07-16 2010-09-15 日本放送協会 撮像装置及び色ずれ補正プログラム
JP2006078756A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Pentax Corp 撮影装置
WO2010119941A1 (ja) * 2009-04-16 2010-10-21 株式会社ニコンビジョン レンズユニット及び電子拡大鏡
JP2010266862A (ja) * 2009-04-16 2010-11-25 Nikon Vision Co Ltd レンズユニット及び電子拡大鏡

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI386040B (zh) 具備影像振動檢測機能的攝影裝置
JP5397751B2 (ja) カメラおよび画像補正方法
WO2016119301A1 (zh) 一种终端、图像拍摄方法及装置
JPH08186757A (ja) 電子カメラ
JP2002209136A (ja) 撮影装置
JPH11341522A (ja) 立体画像撮影装置
JP6027308B2 (ja) 撮影装置およびその制御方法
JP2018116239A (ja) 像ブレ補正装置及びその制御方法、撮像装置、プログラム、記憶媒体
US7791643B2 (en) Sequenced response image stabilization
JP2001223932A (ja) 撮像装置及びデジタルカメラ
US20020191973A1 (en) Method and apparatus for focus error reduction in a camera
JP2021076777A (ja) 制御装置、撮像装置、制御方法、および、プログラム
JP4334784B2 (ja) オートフォーカス装置及びそれを用いた撮像装置
JP4609183B2 (ja) 撮像装置
JPH11196311A (ja) 分割撮影機能付きカメラ
JPH08190113A (ja) あおり機能付きカメラ
JP3465271B2 (ja) ビデオカメラ
JP4867136B2 (ja) 撮影装置及びそのプログラム
JP2004038114A (ja) オートフォーカスカメラ
JP5157116B2 (ja) 撮影装置、合成画像作成方法及びプログラム
JP2003075716A (ja) 撮像装置
JPH11266391A (ja) 撮像装置
JPH06113183A (ja) 撮像装置
JP2007081471A (ja) デジタルカメラ
JP4164313B2 (ja) カメラ