JP2006029674A - 精錬装置及び精錬方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スカルS上の溶融金属6は、ノズル23から溶解炉3に直接吹き込まれる水素ガスによって、高濃度の水素環境に晒され、低酸素濃度になるまで効率的に脱酸反応が進行し、効率的に短時間で高純度な精錬を行うことができる。水素ガスをノズル23から溶解炉3に向けて直接吹き込むことによって、溶解炉3付近だけ偏在的に水素濃度を短時間で上げることができ、気密容器2内全体の水素濃度を上げなくても、効率的に低酸素濃度まで溶融金属の脱酸反応を行うことが可能になる。
【選択図】 図1
Description
所的かつ直接的に水素を供給することが可能となり、精錬反応による生成水を溶解ルツボから迅速に排除することが可能となり、精錬反応によって低下したPH2/PH2O(PH2:水素分圧、:PH2O水の分圧)を急速に回復させ、高く保つことができるので、迅速に脱酸反応が進行し、効率的に短時間で高純度に精錬を行うことができる。また、水冷された銅製ルツボまたは溶融金属と反応しない耐火物から形成されたルツボを用いることにより、ルツボから汚染されることがないので、従来のように溶融金属とルツボが反応する場合よりも高純度に精錬することができる。
精錬にあたっては、まず、原料金属を溶解炉3に投入するとともに、真空排気装置(真空ポンプ)28によって気密容器2内を排気し、気密容器2内を高清浄な溶解雰囲気にする。気密容器2内の圧力をどこまで下げる必要があるかは、溶解する金属の種類や目標とする純度によって異なるが、残留ガスや放出ガスによる汚染や精錬に必要なPH2/PH2O(PH2:水素分圧、:PH2O水の分圧)が得られるかを考慮して決定される。多くの場合、圧力が0.1Pa以下であれば、残留ガスによる汚染はわずかであるので、気密容器2内の圧力は、少なくとも0.1Pa以下が好ましい。
次に、伸縮装置26を動作させてノズル23の先端を溶解炉3まで伸長させる。そして、水素ガス供給装置24からノズル23を介して溶解炉3に水素ガスを吹き込む。こうした水素ガスを吹き込む際の水素ガスの導入圧力は、気密容器2内の圧力が13.3kPa以上になるまで行う。13.3kPa以下であると放電が起こる領域に近づくからである。なお、導入するガスは不活性ガスでもよい。
冷却パイプ(冷却手段)14に冷却水を流して炉本体(溶融ルツボ)11を冷却するとともに、誘導加熱コイル12に高周波電力を印加して、炉本体(溶融ルツボ)11の原料金属の加熱、溶解を開始する。溶解炉3に投入された原料金属は、誘導加熱されて溶解を始めると共に、炉本体11は、冷却パイプ(冷却手段)14を通る冷却水によって冷却されているため、溶融金属6は炉本体11の壁面に沿って直ちに凝固して膜状のスカルSを生成する。このスカルS上に滞留されていく溶融金属6は、電磁誘導作用により中央部が盛り上がり、炉本体11の壁面と接触しない状態で十分に撹拌される。
溶融金属6の精錬が完了したら、バルブ27等の切り替えによって、今度は不活性ガス供給装置(不活性ガス導入手段)25からノズル23を介して溶解炉3にアルゴンガス等の不活性ガスの導入を行うことにより、溶解炉3付近だけ換気を行う。この換気操作により、溶解終了前(精錬終了後)少量の不活性ガスで溶解炉3付近の水素分圧が短時間に下がり、溶融金属6中の溶存水素をすみやかに放出させることができる。その結果、凝固時に水素の気泡の発生が抑制され、インゴットの上部に気泡が残存したり、上部形状に乱れが生じることを防止する。
2 気密容器
3 溶解炉
11 炉本体(溶融ルツボ)
14 冷却パイプ(冷却手段)
23 ノズル
24 水素ガス供給装置(水素ガス導入手段)
25 不活性ガス供給装置(不活性ガス導入手段)
26 伸縮装置
28 真空排気装置(真空ポンプ)
Claims (12)
- 金属を加熱融解して溶融金属を形成する溶解ルツボと、前記溶解ルツボを収容する気密容器と、前記気密容器を真空にする真空排気装置と、前記気密容器内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段とを備えた精錬装置であって、
前記溶解ルツボが水冷された銅または溶融金属と反応しない耐火物から形成されており、前記溶解ルツボに少なくとも水素を含むガスを導入する水素ガス導入手段を備えたことを特徴とする精錬装置。 - 前記不活性ガス導入手段は、不活性ガスを前記溶解ルツボに導入することを特徴とする請求項1に記載の精錬装置。
- 前記水素ガス導入手段または前記不活性ガス導入手段は、前記溶解ルツボの上部から水素ガスまたは不活性ガスあるいはこれらの混合ガスを前記溶解ルツボに吹き込むノズルを備え、前記溶融金属に直接吹き付けることを特徴とする請求項1または2に記載の精錬装置。
- 前記ノズルは非金属耐火物で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の精錬装置。
- 前記ノズルが前記溶解ルツボの上方に退避可能な構造であることを特徴とする請求項3または4に記載の精錬装置。
- 前記水素ガス導入手段または前記不活性ガス導入手段は、前記溶解ルツボの底部から水素ガスまたは不活性ガスあるいはこれらの混合ガスを前記溶融金属内に直接吹き込むことを特徴とする請求項1または2に記載の精錬装置。
- 水冷された銅または溶融金属と反応しない耐火物から形成された溶解ルツボを備えた気密容器内を真空排気する工程と、真空排気終了後に水素ガスあるいは不活性ガスを導入する工程と、前記溶解ルツボに少なくとも水素を含むガスを導入しながら原料金属を溶解精錬する工程と、精錬終了後に不活性ガスを導入し、前記水素ガスと置換する工程とを備えたことを特徴とする精錬方法。
- 前記真空排気は、前記気密容器内の圧力が少なくとも0.1Paとなるまで行うことを特徴とする請求項7に記載の精錬方法。
- 前記水素ガスあるいは不活性ガスの導入時の導入圧力は13.3Pa以上に設定されることを特徴とする請求項7または8に記載の精錬方法。
- 前記不活性ガスによる前記水素ガスの置換時の導入圧力は13.3Pa以上に設定されることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の精錬方法。
- 前記不活性ガスによる前記水素ガスの置換を間歌的に複数回に分けて行うことを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の精錬方法。
- 前記不活性ガスによる前記水素ガスの置換を、前記溶解ルツボに不活性ガスを導入して前記溶解ルツボ内を局所的に換気することにより行うことを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の精錬方法。
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