JP3848816B2 - 高純度金属精製方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高純度金属精製方法及びその装置に関し、特に99.9%以上の純度まで精製する高純度金属精製方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般金属、例えば鉄鋼の精製過程で用いられる取鍋精製装置が図10に示されている。これを概説すると、精製装置40の真空容器41の中に取鍋43が設けられていて、その雰囲気を真空に保持するために真空ポンプ45が設けられている。真空ポンプ45としては吸引ポンプが使用され、真空容器41の圧力は数百Paとなる。そして、加熱用コイル47に囲まれた取鍋43の中に金属49が入れられ、加熱されて溶融し、金属49中のガス成分や低沸点金属が除去される。この精製装置40による精製方法では、1回当たりの処理量が10トン以上となり大容量の処理が可能であるが、真空容器41内の圧力が高真空の領域まで低くはできないため、精製後の金属の中にはまだ数十ppm程度のガス成分が残留した状態にある。又、本精製方法は、介在物の少ない高清浄度金属を製造するためのものであるが、圧力が相対的に高いことに加え、取鍋43には一般に耐火レンガが用いられており、前述のガス成分の残留に加え耐火レンガとの反応等もあるため、99.9%以上の高純度金属を製造することは困難である。
【0003】
又、高純度金属を製造するために一般に行われる従来の浮遊溶融精製方法を、その方法に使用される装置を示す図11を参照して説明する。図11に示されるように、精製装置50の真空容器51の中に、水冷坩堝53が設置されている。真空容器51には真空ポンプ55が連通して設けられ、この真空ポンプ55は圧力が10-5Pa以下の高真空まで減圧でき、一方坩堝53の周囲には高周波コイル57が配置されている。この高周波コイル57は、坩堝51内の金属59を高周波により加熱溶融すると共に、電磁場の作用により金属59を坩堝53内で浮遊させる。このため、金属59は坩堝53と接触することなく溶解され、坩堝53からの不純物の混入を防止しながら、金属59内のガス成分が除去される。
【0004】
更に又、従来の高純度金属を製造する方法として、帯溶融精製がある。この方法を、図12を参照して概説すると、帯溶融装置60の高純度カーボン製の坩堝61は横長になっていて、ヒータ63が矢印の方向に移動自在に配置されている。精製すべき金属65は坩堝61の中に入れられ、ヒータ63は溶融帯67を金属65中に形成しながら、1時間当たり数cmのゆっくりした速度で一端から矢印方向の他端に向けて移動する。そして、この操作を繰り返して、アルミニウム、鉛などの低融点金属を99.999%を越える高純度に精製する。
【0005】
一方、電子ビームを利用した高純度金属精製方法も従来から知られており、これを図13に示される装置を参照して説明する。この方法は、主として高融点金属や活性金属を対象として、坩堝等からの介在物の混入を防止して高品位のインゴットを作るのに適している図13に示されるように、真空容器71内の水冷ハース(炉床)73a,73bに原料供給装置75から粒子状の原料金属が供給される。そして上方の電子銃77から水冷ハース内の原料に電子ビームを連続的に照射し、金属79を溶融する。原料金属79は連続的に供給されており、適切な流路設定により水冷銅坩堝81に導かれ、インゴット83が形成される。水冷銅坩堝81は一般的に円筒形状をしており、底部に水冷引き下げ軸85が設けられている。水冷引き下げ軸85は、インゴット83の精製量に応じて移動する。この従来技術によれば、高融点金属に適用可能であり、真空雰囲気で溶融するから活性金属でも酸化などが防止される。又、水冷ハースや水冷坩堝を使用しているので、セラミック等の材質の坩堝では避けられなかった坩堝材料、所謂介在物の混入を防止して、原料金属の純度を落とさないようにすることができる
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の種々の精製方法においては次のような問題があった。即ち、浮遊溶融精製方法においては、一回に取り扱える量が一般に2kg程度であり、大量の金属を精製するには操作を何度も繰り返さなければならないから、大量精製には時間がかかって不向きである。
又、帯溶融精製においては、1回の処理量が数kg程度と少ないうえ、1回の精製に時間がかかるという問題がある。又、温度を高くすると坩堝の材料が不純物として混入するため、概ね1,000℃以上の高融点金属の精製には不向きである。
更に又、電子ビームを利用した精製方法においては、気体成分や低蒸気圧の不純物蒸発除去さる、所謂真空精製の効果も期待できるが、原料を連続的に供給する連続処理であるため、この効果は大きくなく、従って、形成されるインゴットの純度は原料の純度に大きく依存することになり、この精製方法のみで99.9%以上の純度まで精製するのは極めて困難である。
このように、融点が1,000℃を越える高融点金属を短時間に大量且つ高純度に精製する方法へのニーズが高まっていた。
本発明は、このようなニーズに答えるべく為されたものであり、その課題は、融点が1,000℃を越える高融点金属を短時間に大量に、例えば一回に数10kg以上、そして、高純度に精製できる方法とその装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、本発明によ高純度金属精製方法は、高真空雰囲気中に置かれた水冷坩堝中に原料金属を投入装荷し、投入装荷された原料金属をその上部露出部の全面に電子ビームを照射して全体を溶融し、しかる後、電子ビームの照射範囲を水冷坩堝の一端に向けて狭めて行くように電子ビームを偏向コイルにより制御し、溶融した原料金属に対して指向性凝固操作を行うものである。なお、指向性凝固操作によって得られたインゴットに帯溶融精製操作を施すことが好ましく、また、水冷坩堝の内面には、高純度金 属の層が形成されているのが好ましく、さらに、原料金属をその上部露出部の全面に電子ビームを照射して溶融する際に、その溶融面に水素ガス又は水素ガスとアルゴンガスの混合ガスを吹き付けることが好ましい。この高純度金属精製方法を実施するための装置としては、真空容器と、この真空容器に連通してこの真空容器内が高真空度に達するように排気する真空ポンプと、投入装荷された原料金属を受け入れるために真空容器内に設けられた浅い水冷坩堝と、この水冷坩堝内の原料金属を溶融するために電子ビームを照射するように真空容器の上部に設けられた電子銃と、この電子銃から出る電子ビームの照射範囲を前記水冷坩堝の一端に向けて狭めて行くように電子ビームを制御するための偏向コイルとを有する装置が適している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面を参照して本発明の方法を、それを実施するための装置とともに説明する。尚、全図に亙り同一の部分には同一の符号を付している。
先ず図1及び図2を参照するに、精製装置10の真空容器1の中に浅い平底の水冷坩堝3が設けられていて、原料金属Mを受け入れるようになっている。本発明の実施形態において、水冷坩堝3の深さは10cm以下であり、又その幅及び長さは数10cm以上である。幅及び長さを小さくすると所要量の金属を精製できない。又、真空容器1内には、水冷坩堝3の上部開口を被カバー5が設けられいるが、これは後述する電子銃の電子ビームが通る開口を天井部に有している。水冷坩堝3に対応して、真空容器1の上部には電子銃7が設けられ、更にその出射する電子ビームを制御する偏向コイル9が電子銃7と真空容器1との間に設けられている。電子銃7の出力は100kw以上とする。更に真空容器1には、真空ポンプ11が連通して設けられ、これは真空容器1の内部を10-3Pa程度の圧力にする排気能力を有している。
【0009】
次に、上述の構成の精製装置による本発明の精製方法を説明する。原料金属Mとして、炭素を不純物として含む鉄10kg以上水冷坩堝3の中に投入装架する。そして、電子銃7を起動し、電子ビーム13を出射し、原料金属Mの全面に照射して全体を溶融する。この溶融により、原料金属Mに含まれていた水素、窒素などのガス成分や鉄に対し蒸気圧の高い不純物など(以下不純物という。)mが蒸発して真空雰囲気中に出てくる。これらは、真空ポンプ11の運転により排気されて内部の真空度は維持される。又、カバー5は金属スプラッシュの飛散を防止する。このような電子ビーム13による全面照射は、偏向コイル9によって制御されるが、この状態は図3の(a)に概念的に示されている。溶融域が斜線で示されている。原料金属Mとして電解精錬した金属を使用する場合は、含有不純物が実質的にガス成分のみであるので、本操作だけで不純物が除かれて精製が完了する。尚、水冷坩堝3の深さが10cm以下と浅くしてあるので、原料金属Mの全体が溶融され、内部にある不純物が対流により高温の電子ビーム照射表面部に出てくることに留意すべきである。原料金属Mの上面から加熱される電子ビーム加熱では、温度の高い部分は上表面の照射部近傍に限られるため、水冷坩堝3乃至供給される原料金属Mの深さについては、注意して設定されるべきである。
【0010】
次に、偏向コイル9を制御して、図3に示すように原料金属Mの全面に電子ビーム13を照射した状態(a)から、10数cm/hの移動速度で、照射範囲を狭めて行く状態(b)および(c)とする。このようにすると、電子ビーム13照射されない部分が順次凝固して行き(斜線の無い部分)、溶融部分(斜線部分)は徐々に狭くなって行く、すなわち、指向性凝固が行われる。この際、原料金属M内での不純物濃度は、分配係数に依存して凝固部と溶融部で異なり、溶融部での不純物濃度が高くなる。単純に言えば、不純物はその境界域において凝固部から溶解部に移行し、凝固部の不純物が少なくなる。
尚、上述の原料金属M中の不純物濃度分布は、以下の式で求められる。
Cs=ke・C0・(1−f)ke-1
ke=k0/(k0+(1−k0)exp(−Rδ/D))
ここで、Cs:凝固後の固相中の不純物濃度(wt%)
C0:初期の不純物濃度(wt%)
ke:実効分配係数(−)
k0:平衡分配係数(−)
f :固相率(−)
R :凝固速度(cm/s)
δ :拡散層厚さ(0.03mmと仮定)
D :拡散係数(炭素の場合、1e−4cm2/s)
このようにして、最後の溶融部を除いた原料金属Mの凝固部分を取り出せば、目的とした精製金属が得られる。
【0011】
図4に凝固速度を1mm/min、5mm/min及び10mm/minとし、指向性凝固を行った場合の炭素の偏析状況を示している。凝固速度が10mm/minでは、不純物である炭素の移行が認められないが、凝固速度を1mm/minとすることによって、インゴットの半分以上の範囲で凝固部の炭素濃度を初期炭素濃度の50%以下の濃度にすることができる。
【0012】
上述の実施形態において、水冷坩堝を使用しているので、耐火物の混入を防止でき、又電子銃としては、スポットビームを偏向コイルで操作できる市販のものが使用でき、通常のパソコンにより電子ビームが照射位置やビーム形状の制御が簡単に行える。そして、従来の高周波加熱では、坩堝内の金属全体を加熱する場合、通常融点を数十度上回る程度しか温度を上げられないのに対し、電子ビーム加熱では、照射面の温度を融点から数百度程度高い温度まで加熱でき、又電子ビームの出力と走査方式等の選択により任意に調節できるから、原料金属Mの種類、不純物に応じて適宜選択でき、全体の精製時間の短縮、到達純度の向上が可能である。
【0013】
前述したように、精製装置10において原料金属Mは所定の純度に精製されるのであるが、原料金属Mの当初の不純物濃度等によっては目的の高純度に達しない場合がある。このような場合には以下に述べるように水冷坩堝3中の原料金属Mのインゴットに溶融操作を加えることにより純度を上げる。即ち、前記精製装置10の電子銃7を作動させて電子ビームを出射するが、偏向コイル9によりインゴットに帯状の照射面を形成する。これを図5を参照して説明すると、先ずインゴットの1端即ち右端に電子ビーム13を帯状に照射する(図(a)参照)。そうすると斜線に示すように帯状の溶融部FBが生じる。そして、この溶融部FBが徐々に他端即ち左端に移動するように、偏向コイル9を制御して電子ビーム13を移動させる(図(b)(c)参照)。このような帯溶融精製により、固相部から溶融部FBへの不純物の分配移動が生じ、純度の上昇が生ずる。
ここで、帯溶融精製による原料金属M中の不純物濃度分布は以下の式で求められる。
(L/ke)(dCn/dx)+Cn(x)=Cn-1(x+L)
ここで、C:不純物濃度(相対値)
n:帯溶融精製の繰り返し数(−)
x:端部からの距離(帯溶融幅を1とした相対値)
L:帯溶融幅(1とする)
ke:分配係数(−)
【0014】
図6に帯溶融精製を行った場合のインゴット中の不純物濃度の分布を示す。(a)図のグラフは、前述のように指向性凝固を行って得たインゴットに所要回数の帯溶融精製を行った場合の分布を示しているが、これによれば溶融終了端に近くなって不純物濃度(相対値)が急激に増大していることがわかる。このことから、高純度域を広く取れることが分かる。更に、指向性凝固を行わないで、帯溶融精製のみを行った場合の濃度分布を(b)図に示す。濃度は、全体的に一様な感じで変化しており、不純物濃度が低い高純度域を広く取るの難しいことが理解できよう。図中、符号nは精製操作の順番を示す。
【0015】
前述の実施形態においては、原料金属Mを水冷坩堝3に直接投入し、指向性凝固乃至帯溶融精製を行った。この場合、原料金属Mは坩堝境界部において、水冷坩堝3との接触及び放射により冷却されるため、電子ビームの入熱量や坩堝寸法等によって定まる厚さの凝固層が形成されて残る。そしてこれに起因する純度の低下が生じやすい。この凝固層の厚さは、種々の精製条件設定により小さくはできるが、完全に無くすことは困難である。この純度低下が得られたインゴットの表面に止まる限り、後工程においての対処も考えられるが、次のようにすると更に効果的である。
即ち、図7に示すように水冷坩堝3の内面に、高純度金属板乃至金属層21を形成し、その中に原料金属Mを投入して、溶融精製を行う。高純度金属板21の厚さは、電子ビームによる入熱量や水冷坩堝3の形状寸法等から想定される凝固層(高純度金属板を設けない場合)の厚さよりも大きくする。そして、高純度金属板21に入り込む大きさの溶融範囲23において、前述の指向性凝固や帯溶融精製を行う。これらは前述の実施形態の場合と同じであり、説明は割愛する。
【0016】
更に、前述の実施形態においては、原料金属Mに含まれるガス成分や高蒸気圧成分等の不純物は、真空雰囲気下の溶融により真空雰囲気中へ移行させ、これを真空ポンプ11の排気により除去する。しかしながら、炭素のように低蒸気圧で蒸発し易い不純物や酸素のように金属との親和性の強い不純物を除去するには、10-9Pa程度の高真空を実現する必要があるから、高価な高性能の真空ポンプが必要になり、実用的ではない。このため、図8及び図9に示すように原料金属Mの溶融面近傍に水素ガスを吹き付けるのが更に高純度の金属を精製するのに効果的である。これを図8及び図9を参照して説明する。なお、前述の実施形態の精製装置10と同じ部分については、説明を省略する。両図を参照するに、金属精製装置30は、真空容器1の外側に設けられた水素ガスボンベ31を備え、それから延びた水素導入配管33が真空容器1の殻を貫いて水冷坩堝3近傍の吹き付けノズル35に連絡している。そして、電子銃7からの電子ビーム13を用いて原料金属Mを溶融するに際し、溶融面に水素ガスを吹き付けて蒸発した不純物m中の炭素や酸素成分等を強制的に除去する。又、水素ガスに電子ビーム13が当たることにより水素ガスは活性化(イオン化)され、除去が効果的である。尚、水素ガスの代わりに水素ガスとアルゴンガスの混合ガスを用いても良い。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の方法によれば、電子ビームの照射により、原料金属の全体を溶融した後、電子ビームの照射範囲を水冷坩堝の一端に向けて狭めてゆくように電子ビームを偏向コイルにより制御し、溶融した原料金属に対して指向性凝固操作を行うので高純度金属を短時間に大量に精製することができ、又所望により帯溶融精製を加えることにより、簡単に高純度の精製金属を得ることができる。
更に、本発明によれば、原料金属の溶融面に水素ガスを吹き付けることにより、除去しにくい不純物である炭素や酸素を除去でき、高純度の精製金属を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施するための装置を示す概念的横断面図である。
【図2】 本発明の方法を実施するための装置を示す概念的部分縦断面図である。
【図3】 本発明の方法の実施による金属の状態に関し、その変化を説明する説明図である。
【図4】 本発明の指向性凝固による、凝固速度と炭素の偏析状況の関係を示すグラフである。
【図5】 本発明の方法に帯溶融精製を加える場合の変化を説明する説明図である。
【図6】 本発明の方法に帯溶融精製を加えた場合および帯溶融精製のみの場合の不純物濃度の分布を示すグラフである。
【図7】 本発明の方法において、高純度金属板乃至金属層を内面に形成した水冷坩堝を使用する場合の説明図である。
【図8】 本発明の方法において、溶融金属表面の近傍に水素ガスを吹き付ける場合の説明図である。
【図9】 図8の場合の部分拡大図である。
【図10】 従来の取鍋精製装置の概念図である。
【図11】 従来の浮遊溶融精製装置の概念図である。
【図12】 更に従来の帯溶融装置の概念図である。
【図13】 更に従来の電子ビームを利用した高純度金属精製装置の概念図である。
【符号の説明】
1 真空容器
3 水冷坩堝
5 カバー
7 電子銃
9 偏向コイル
10 精製装置
11 真空ポンプ
13 電子ビーム
21 高純度金属板
31 水素ガスボンベ
33 水素ガス導入配管
35 吹きつけノズル
M 原料金属
m 不純物

Claims (5)

  1. 高真空雰囲気中に置かれた水冷坩堝中に原料金属を投入装荷し、投入装荷された原料金属をその上部露出部の全面に電子ビームを照射して全体を溶融し、しかる後、前記電子ビームの照射範囲を水冷坩堝の一端に向けて狭めて行くように電子ビームを偏向コイルにより制御し、溶融した原料金属に対して指向性凝固操作を行うことを特徴とする高純度金属精製方法。
  2. 前記指向性凝固操作によって得られたインゴットに帯溶融精製を施すことを特徴とする請求項1に記載の高純度金属精製方法。
  3. 前記水冷坩堝の内面には、高純度金属の層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高純度金属精製方法。
  4. 前記原料金属をその上部露出部の全面に電子ビームを照射して溶融する際に、その溶融面に水素ガス又は水素ガスとアルゴンガスの混合ガスを吹き付けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高純度金属精製方法。
  5. 真空容器と、この真空容器に連通してこの真空容器内が高真空度に達するように排気する真空ポンプと、投入装荷された原料金属を受け入れるために真空容器内に設けられた浅い水冷坩堝と、この水冷坩堝内の原料金属を溶融するために電子ビームを照射するように真空容器の上部に設けられた電子銃と、この電子銃から出る電子ビームの照射範囲が前記水冷坩堝の一端に向うにつれて狭まるように電子ビームの照射幅を制御する偏向コイルとを有し、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高純度金属精製方法を行うところの高純度金属精製装置
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