JP5572296B2 - 水冷坩堝および電子ビーム溶解炉 - Google Patents

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本発明は、水冷坩堝に装填した金属シリコンからなる母材に電子ビームを照射して溶解精製する電子ビーム溶解炉に関し、特に上記水冷坩堝の構成に関する。
従来のシリコン(Si)精製方法としては、金属シリコン材料(金属シリコンからなる母材)を用意し、上記金属シリコン材料を真空精錬することによって、上記金属シリコン材料に含有されている不純物であるリン(P)を揮発除去する減圧精製と、上記金属シリコン材料に含まれているホウ素(B)や炭素(C)を除去する酸化精製と、上記金属シリコンに含まれている鉄(Fe)やアルミニウム(Al)やカルシウム(Ca)等の金属不純物を除去する凝固精製とを実施するものがある(例えば特許文献1参照)。
例えば、太陽電池の製造に使用するシリコンには、99.9999%(6N)以上の高純度が要求され、Pの不純物濃度は0.1ppm未満であることが要求される。Pは蒸気圧が高いため、減圧精製により揮発除去されるが、この減圧精製には、銅製の水冷坩堝に装填した金属シリコンに電子ビームを照射して溶解精製する電子ビーム溶解法が使用される。
しかし、水冷坩堝は凝固精製に適した抜熱効率の高い坩堝であるため、Pの除去のための減圧精製に水冷坩堝を使用して電子ビーム溶解する場合には、加熱効率が悪く、未溶解部やスカル(溶解したあと凝固したもの)に起因して、精製純度を高くできないという問題があった。そこで、水冷機構を有しない黒鉛坩堝を使用して金属シリコン材料を電子ビーム溶解するものが提案された(例えば特許文献2参照)。
また、上記黒鉛坩堝を使用する場合には、黒鉛坩堝にシリコンが付着して分離できなくなるため、再利用ができないという問題があった。そこで、黒鉛坩堝の内面に、単炭化シリコン(SiC)やCを剥離剤として塗布するものが提案された(例えば特許文献3参照)。
特開平10−182134号公報 特開平09−309716号公報 特開平10−182133号公報
しかしながら、上記従来技術では、1回の精製ごとに、減圧精製のための水冷機構を有しない黒鉛坩堝を交換するか、あるいはこの黒鉛坩堝の内面に剥離剤を塗布する作業が必要になり、精製作業に手間がかかり、これによって精製時間が長くなるという問題があった。
このため、凝固精製に使用するものと同様の水冷坩堝を使用しても、減圧精製において金属シリコン材料がスカル化することを防止してP濃度の低いシリコンを得ることができれば、精製作業を簡略化し、精製時間を短縮することができる。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、金属シリコン材料のスカル化を防止して精製効率および精製純度の向上を図ることができる水冷坩堝および電子ビーム溶解炉を提供することを目的とするものである。
本発明の水冷坩堝は、電子ビームを照射して溶解する金属シリコンからなる母材を装填する水冷坩堝において、水冷機構を設けた容器の内面に配置された炭素からなる成形体を備え、この成形体は、前記母材よりも高純度のシリコンを含む部位を、溶解した前記母材と触れる側に少なくとも有することを特徴とするものである。
本発明によれば、水冷機構を設けた容器の内面に、高純度シリコンを含浸させた炭素からなる成形体を配置することにより、この成形体による断熱効果によって金属シリコン材料のスカル化を防止できるので、精製効率の向上を図ることができるとともに、容器からの汚染を防止でき、溶解した金属シリコン材料の上記含浸させた高純度シリコンとの混合・拡散を防止できるので、精製純度の向上を図ることができるという効果がある。
以下、本発明を、図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
図1は本発明の水冷坩堝およびこの水冷坩堝を備えた電子ビーム溶解精製装置の構成を説明する模式断面図であり、(a)は主に水冷坩堝の構成を説明する図、(b)は電子ビーム照射により金属シリコン材料を溶解させたときの様子を説明する図である。図1において、電子ビーム溶解炉は、本発明の水冷坩堝10と、電子ビーム照射装置11とを備えている。
本発明の水冷坩堝10は、水冷機構を設けた容器1の内面に、精製しようとする金属シリコン材料よりも高純度なシリコンを含浸させた炭素からなる成形体2を配置したものである(図1(a)参照)。この水冷坩堝10は、底浅の坩堝であることが望ましい。水冷銅坩堝10に装填された金属シリコン材料の表面全域に電子ビームEBを照射したときに、底部に未溶解部を残さず、全て溶解させるためである(図1(b)参照)。
成形体2は、上記高純度シリコンを含浸させた部位を、溶解した金属シリコン材料と触れる側に少なくとも有している。上記高純度シリコンを含浸させるために、成形体2は、炭素繊維またはポーラスカーボンからなる部材であることが望ましい。
ここで、本願において、炭素繊維またはポーラスカーボンとは、空孔率が4%以上、20%以下であり、熱伝導率が0.2W/m・K以上、3.0W/m・K以下の炭素素材で出来た
ものを言う。
容器1の底部および4つの側部には、水路1aが配置されている。これらの水路1aは、容器1の水冷却機構を構成している。この容器1として、ここでは、銅製の容器を使用する。
電子ビーム照射装置11は、例えば電子銃と偏向コイルとを備えて構成されており、水冷坩堝10内に装填された金属シリコン材料に、高真空雰囲気12中において、電子銃から出射した電子ビームEBを照射し、上記金属シリコン材料を溶解させる。しかし容器1の上記水冷却機構により、抜熱が大きいため坩堝に接している部分の溶解した金属シリコンは凝固する。ここで、高真空雰囲気12は、10−2Pa以下であることが望ましい。
水冷坩堝10の水冷銅製容器1内面に、成形体2を設ける手順について以下に説明する。まず、炭素繊維あるいはポーラスカーボンからなる成形体(部材)を、銅製容器の内面(4つの内側面および内底面)に配設する。そして、この成形体(部材)を配設した銅製容器1内に、溶融シリコン密度で、成形体の体積と同程度になるような重量の高純度シリコン(望ましくは、純度99.9999%以上)を満遍なく敷き詰め、高真空雰囲気12中において、上記高純度シリコンに電子ビームを照射して上記高純度シリコンを溶解し、この高純度溶湯シリコンを、上記成形体(部材)に含浸(ライニング)する。その後、銅製容器を傾倒し、電子ビームを照射しながら、余分な高純度シリコンを排除する。高純度シリコンを成形体に十分に含浸させたあと、電子ビーム照射を止めて凝固させる。
成形体2としては、そのかさ密度(bとする)が、0.1g/cm≦b≦0.5g/cmの範囲内にあるものを使用することが望ましい。金属シリコン材料の精製中に、成形体に含浸凝固させた高純度シリコンが溶解して、成形体に含浸したシリコンの純度が低下するのを防止するとともに、高純度シリコンを含浸させた成形体2による断熱効果を確保して、金属シリコン材料に未溶解部(スカル)が発生するのを防止するためである。
また、成形体2としては、その厚さ寸法が、5mm<≦30mmの範囲内のものを使用することが望ましい。金属シリコン材料の精製において、未溶解部の厚さが成形体の厚さを上回って精製が不十分になることを防止するとともに、精製回数が多くなったときに、成形体2に含浸したシリコンの純度が低下するのを防止するためである。
図1の電子ビーム溶解炉により金属シリコン材料を精製して、真空精錬法により不純物であるリン(P)を除去する手順について以下に説明する。まず、水冷坩堝10内に、精製しようとする金属シリコン材料を装填する。
次に、高真空雰囲気12中において、上記金属シリコン材料を装填した水冷坩堝10の表面全域に、電子ビーム照射装置11によって電子ビームEBを照射して、上記金属シリコン材料を完全に溶解させる。これにより、水冷坩堝10内に装填した金属シリコン材料は、全て溶湯シリコン20となる(図1(b)参照)。
そして、溶湯シリコン20に、さらに電子ビームを一定時間電子ビーム照射を全面照射し続ける。このように、高真空雰囲気中において溶湯シリコン20に電子ビーム照射を続けることにより、溶湯シリコン20に含有されている不純物であるPを真空精錬法によって揮発除去する。
このあと、電子ビームEBを照射しながら、水冷坩堝10を傾倒し、溶湯シリコン20を鋳造し、凝固させる。これにより、Pが除去された精製シリコンを得ることができる。
なお、例えば、溶湯深さが50mm以下のプールでは、電子ビーム照射密度を1500kW/m〜3000kW/mの範囲内に設定して、全面に照射し、金属シリコン材料を溶解させることが望ましい。さらに望ましくは、電子ビーム照射密度を2000kW/mに設定する。電子ビーム照射密度を1500kw/m以下とすると、十分にシリコン材料を溶解させることができず、逆に電子ビーム照射密度を3000kW/m以上とすると、冷却機構による冷却能力を超えるという不都合を生じるためである。
以上のように本発明によれば、水冷機構を設けた容器1の内面に、高純度シリコンを含浸させた炭素からなる成形体2を配置したことにより、この成形体2による断熱効果によって金属シリコン材料のスカル化を防止できるので、精製効率の向上を図ることができるとともに、容器からの汚染を防止でき、溶解した金属シリコン材料の上記含浸させた高純度シリコンとの混合・拡散を防止できるので、精製純度の向上を図ることができる。
本発明では、水冷銅製容器1内面に、高純度シリコンを含浸した成形体2を配置したことにより、原料シリコン(金属シリコン材料)のスカル化を防止できるので、精製効率および精製純度の向上を図ることができる。
また、高純度シリコンを含浸した成形体2を配置したことにより、スカル化した高純度シリコンが水冷銅製容器1からの冷却を断熱し、原料シリコンが全て溶解され、未精製シリコンの発生を抑えることができるので、精製効率および精製純度の向上を図ることができる。
精製効率(精製量)については、かさ密度が0.1g/cm〜0.5g/cmの炭素繊維またはポーラスカーボンからなる部材と、この部材に含浸した高純度シリコンのスカルによる断熱効果によって、例えば成形体2を設けない場合の2倍にすることが可能である。
また、高純度シリコンを含浸した成形体2を配置したことにより、成形体2内においては溶解したシリコンの拡散を抑えることができ、成形体2内に染み込んだ未精製溶解シリコンが溶湯シリコンに逆拡散するのを抑えることができるので、つまり溶解した高純度シリコンと同じく溶解した原料シリコンの混合・拡散を抑制できるので、精製純度の向上を図ることができる。さらに、水冷坩堝10を傾倒し、電子ビームを照射しながら鋳造する際、未精製シリコンと高純度シリコンの混合物(低純度シリコン)が溶湯に溶けたとしても、これが鋳型に流れるのを防止することができる。
また、高純度シリコンを含浸した成形体2を配置することにより、銅製容器1からのCu汚染を防止できるので、精製純度の向上を図ることができる。
実験例1
まず、かさ密度0.18g/cm,厚さ10mmの炭素繊維からなる成形体A(日本カーボン社製FGL−207SII)を用意した(ステップS1)。
次に、水冷坩堝の銅製容器の内面に、成形体Aを配設する(ステップS2)。
次に、上記成形体Aを配設した水冷坩堝内に、純度99.9999%以上の高純度シリコンを装填し、電子ビーム照射によって溶解し、上記形成体に含浸させる(ステップS3)。
次に、高純度シリコンを成形体Aに含浸させた上記水冷坩堝内に、金属シリコン材料(純度:99.9%、P濃度:25ppm)を20kg装填し、この金属シリコン材料の表面全面を、照射密度2000kW/mで30分間、電子ビーム照射した(ステップS4)。
そして、上記30分間の電子ビーム照射後、水冷坩堝を傾倒して精製シリコンを鋳造し、凝固後のP濃度を測定した(ステップS5)。
上記ステップS4およびS5の作業を10回繰り返し、その都度、P濃度を測定した(ステップS5)。この実験例1の結果を以下の表1に示す。なお、この実験例1では、P濃度の測定時に併せて銅(Cu)濃度も測定した。
Figure 0005572296
この実験例1では、10回それぞれの精製後のP濃度およびCu濃度は、全て0.1ppm以下であった。
実験例2
まず、
かさ密度0.2g/cm,厚さ3mmの炭素繊維からなる成形体B1、
かさ密度0.2g/cm,厚さ5mmの炭素繊維からなる成形体B2、
かさ密度0.2g/cm,厚さ20mmの炭素繊維からなる成形体B3、
かさ密度0.2g/cm,厚さ30mmの炭素繊維からなる成形体B4、
かさ密度0.2g/cm,厚さ50mmの炭素繊維からなる成形体B5、
をそれぞれ用意した。
そして、上記成形体B1〜B5のそれぞれについて、上記実験例1のステップS3〜S5を実施した。この実験例2の結果を以下の表2に示す。
Figure 0005572296
この実験例2では、成形体の厚さが5mm未満では、上記ステップS4においての未溶解部分(スカル)の厚さが成形体の厚さ以上となり、精製が不十分であった。このため、成形体の厚さは、5mmを上回ることが必要であり、20mm以上とすることが望ましい。
実験例3
まず、
かさ密度0.2g/cm,厚さ30mmの炭素繊維からなる成形体C1、
かさ密度0.2g/cm,厚さ50mmの炭素繊維からなる成形体C2
をそれぞれ用意した。
そして、上記成形体C1,C2のそれぞれについて、上記実験例1のステップS3〜S6を実施した。この実験例3の結果を以下の表3に示す。
Figure 0005572296
成形体の厚さを50mmにすると、精製中に含浸凝固した高純度シリコンが溶解し、原料シリコン(金属シリコン材料)との混合割合が多くなり、精製回数が多くなると、成形体に含浸したシリコンの純度が下がり、この純度の低下したシリコンが溶湯中に拡散する。このため、成形体の厚さは、50mm未満であることが必要であり、30mm以下とすることが望ましい。
実験例4
まず、
かさ密度0.08g/cm,厚さ10mmの炭素繊維からなる成形体D1、
かさ密度0.1g/cm,厚さ10mmの炭素繊維からなる成形体D2、
かさ密度0.2g/cm,厚さ10mmの炭素繊維からなる成形体D3、
かさ密度0.5g/cm,厚さ10mmの炭素繊維からなる成形体D4、
かさ密度0.8g/cm,厚さ10mmの炭素繊維からなる成形体D5、
をそれぞれ用意した。
そして、上記成形体D1〜D5のそれぞれについて、上記実験例1のステップS3〜S6を実施した。精製回数が、1回目,5回目,10回目後のP濃度を、以下の表4に示す。
Figure 0005572296
かさ密度0.08g/cmでは、成形体に含浸凝固した高純度シリコンが精製中に溶解し、同じく溶解した原料シリコン(金属シリコン材料)との混合割合が多くなり、精製回数が多くなると、成形体に含浸したシリコンの純度が下がり、この純度の低下したシリコンが溶湯中に拡散する。一方、かさ密度0.8g/cmでは、成形体に含浸した高純度シリコンによる断熱効果が小さくなり、原料シリコン(金属シリコン材料)に未溶解スカルが発生し、精製が不十分となる。このため、成形体のかさ密度bは、0.08g/cm<b<0.8g/cmであることが必要であり、0.1g/cm≦b≦0.5g/cmであることが望ましい。
実験例5
銅製容器からなる水冷坩堝内に、金属シリコン材料(純度:99.99%、P濃度:25ppm)を20kg装填し、この金属シリコン材料の表面全面を、照射密度2000kW/mで30分間、電子ビーム照射した。
そして、上記30分間の電子ビーム照射後、水冷坩堝を傾倒して精製シリコンを鋳造し、凝固後のP濃度を測定した。
P濃度は2.60ppmであり、Cu濃度は0.1ppm未満であった。これより、銅製容器からなる水冷坩堝では、未溶解部分(スカル)が、凝固と溶解を繰り返し、精製が不十分となることが判る。
実験例6
銅製容器からなる水冷坩堝内に、金属シリコン材料(純度:99.9%、P濃度:25ppm)を10kg装填し、この金属シリコン材料の表面全面を、照射密度2000kW/mで30分間、電子ビーム照射した。
そして、上記30分間の電子ビーム照射後、水冷坩堝を傾倒して精製シリコンを鋳造し、凝固後のP濃度を測定した。
P濃度は0.1ppm未満であり、Cu濃度は5.25ppmであった。これより、溶解量を上記実験例5の半分にしたため、スカルの影響によるP濃度の上昇はなくなったが、銅製容器からのCu汚染が認められる。
実験例7
銅製容器からなる水冷坩堝内に、純度99.9999%以上の高純度シリコンを装填し、電子ビーム照射によって溶解後、水冷坩堝を傾倒し、厚さ10mmほど残した(ステップS71)。
次に、その上に、金属シリコン材料(純度99.9%、P濃度25ppm)を装填し、この金属シリコン材料の表面全面を、照射密度2000kW/mで30分間、電子ビーム照射した(ステップS72)。
そして、上記30分間の電子ビーム照射後、水冷坩堝を傾倒して精製シリコンを鋳造し、凝固後のP濃度を測定した(ステップS73)。
上記ステップS72およびS73の作業を10回繰り返し、その都度、P濃度を測定した(ステップS74)。この実験例7の結果を以下の表7に示す。
Figure 0005572296
水冷坩堝の銅製容器の内面に、高純度シリコンを直接配置しても、精製中に高純度シリコンが溶解し、精製回数が多くなると、配置した高純度シリコンが減少して、精製が不十分となる。
本発明の水冷坩堝およびこの水冷坩堝を備えた電子ビーム溶解精製装置の構成を説明する模式断面図である。
符号の説明
1 容器、 1a 水路、 2 成形体、 10 水冷坩堝、 11 電子ビーム照射装置、 12 高真空雰囲気、 20 溶湯シリコン、 EB 電子ビーム。

Claims (5)

  1. 電子ビームを照射して溶解する金属シリコンからなる母材を装填する水冷坩堝において、
    水冷機構を設けた容器の内面に配置された炭素からなる成形体を備え、
    この成形体は、前記母材よりも高純度のシリコンを含む部位を、溶解した前記母材と触れる側に少なくとも有することを特徴とする水冷坩堝。
  2. 前記成形体のかさ密度bが、0.1g/cm≦b≦0.5g/cmであることを特徴とする請求項1に記載の水冷坩堝。
  3. 前記成形体の厚さtが、5mm<t≦30mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の水冷坩堝。
  4. 前記成形体は、炭素繊維またはポーラスカーボンからなる部材であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の水冷坩堝。
  5. 水冷坩堝に装填した金属シリコンからなる母材に電子ビームを照射して溶解精製する電子ビーム溶解炉において、
    前記水冷坩堝として、請求項1から4までのいずれかに記載の水冷坩堝を備えたことを特徴とする電子ビーム溶解炉。
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