JP2008308345A - 半導体材料の再生装置、太陽電池の製造方法および製造装置 - Google Patents

半導体材料の再生装置、太陽電池の製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストな半導体材料の再生装置を提供する。
【解決手段】本発明の半導体材料の再生装置30Aは、リン除去装置34とサーマルドナー装置40とが含まれる。更に、再生装置30Aは、シリコン屑回収装置32にて回収されたシリコン屑を再生する。また、再生装置30Aにより不純物が除去された半導体材料は、太陽電池製造装置42により製造される太陽電池の材料として使用される。本発明の半導体装置の再生装置30Aにより、従来よりも低コストで半導体材料を再生させることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は半導体材料の再生装置に関し、特に、半導体材料からボロンやリンの軽元素を除去または不活性化して、再利用を可能とするものに関する。更に本発明は、これらの軽金属を半導体材料から除去して太陽電池を製造する太陽電池の製造方法および製造装置に関する。
シリコン等の半導体材料から成る太陽電池は、現在では、LSI(Large Scale Integration)等を製造する半導体産業から発生する規格外のシリコンウェハ等を原材料として製造されている(特許文献1)。しかしながら、太陽電池を用いた発電方法は、火力発電等の他の発電方法と比較して環境保護の観点から優れているので、太陽電池の需要量は年間数十%以上の割合で増加している。従って、半導体産業から発生した規格外品を用いる上記した方法では、発生する規格外品の量に制限があるので、増加する太陽電池の需要に対応することは困難である。
この問題を解決する方法として、LSI等の材料である半導体用シリコンを用いて、太陽電池を製造する方法がある。しかしながら、太陽電池の材料となるシリコンに要求される純度は、半導体用シリコンと比較すると大幅に低い。具体的には、太陽電池用シリコンに要求される純度は、7N(99.99999%)であり、半導体用シリコンに要求される純度は、11N(99.999999999%)(通称、イレブンナイン)である。そして、11Nのシリコンを精製するために消費されるエネルギーは、7Nのシリコンを精製するために消費されるエネルギーよりも大きい。このことから、必要以上に純度が高い半導体用シリコンから太陽電池を製造することは、エネルギーのロスが大きいので、環境保護の観点から問題がある。
また、太陽電池用シリコンを精製する方法として、半導体製造工程のダイシング工程等から発生したシリコン屑を用いる方法がある。この方法では、シリコン屑に含まれる不純物を除去する必要がある。シリコン屑に含まれる不純物を除去する方法として、含有されるリンをビームによるシリコン溶融過程にて除去し、ボロンをプラズマ溶融過程にて除去する方法がある。この方法によると、シリコン屑に含まれるリン及びボロンを除去して、太陽電池に利用可能な純度の太陽電池用シリコン材料を得ることができる。
特開平10−324514号公報
しかしながら、上述した太陽電池用シリコンの精製方法では、リン等の除去に必要とされるコストが高い問題があった。具体的には、ビーム照射およびプラズマ溶融を行う上記方法では、太陽電池として再生可能な純度の太陽電池用シリコンを得るのに、約2300円/kgのコストが必要とされる。一方、2005年度時点では、市販のシリコン材料(バージン材)の価格は4000−6000円/kgである。従って、2005年時点では、上記した方法で再生された太陽電池用シリコンは、コスト的にバージン材よりも優れている。しかしながら、バージン材の価格は、需要と供給とのバランスにより変動するので、バージン材の価格が、上記した半導体用シリコンを生成する費用(2300円/kg)よりも安くなる場合がある。例えば、2000年時点では、バージン材の価格は約2000円/kgであったので、この場合は、上記した太陽電池用シリコンの生成方法は、コスト的に不利となる。
更に、LSI等の半導体装置を製造する工程からは粒子状の半導体屑が排出されるが、この半導体屑を再生するために粒子状のまま搬送することは容易ではなかった。更には、粒子状の半導体屑が、半導体再生工程の途中段階にて飛散してしまう恐れもあった。
従って、本発明の目的には、更に低コストで実現可能な半導体材料の再生装置、太陽電池の製造方法および太陽電池の製造装置を提供することにある。
本発明の半導体材料の再生方法は、回収された半導体材料に含まれるボロンを不活性化させる半導体材料の再生方法に於いて、前記半導体材料を加熱して、サーマルドナーにより前記ボロンを不活性化させる不活性化工程を具備することを特徴とする。
本発明の太陽電池の製造方法は、回収された半導体材料を太陽電池として再利用する太陽電池の製造方法であり、加熱処理により前記半導体材料の表面に移動した前記リンを前記半導体材料から分離する除去工程または、前記半導体材料に含まれるボロンを不活性化させる不活性化工程を具備することを特徴とする。
本発明の半導体材料の再生装置は、回収された半導体材料からリンを取り除く半導体材料の再生装置に於いて、前記半導体材料を加熱することにより、前記リンを前記半導体材料の表面に移動させる加熱装置と、前記半導体材料の表面に位置する前記リンを前記半導体材料から分離する分離装置と、を具備することを特徴とする。
本発明の半導体材料の再生装置は、半導体材料に含まれるボロンを不活性化させる半導体材料の再生装置に於いて、前記半導体材料を加熱して、サーマルドナーにより前記ボロンを不活性化させる不活性化装置を具備することを特徴とする。
本発明の太陽電池の製造装置は、回収された半導体材料を太陽電池として再利用する太陽電池の製造装置であり、加熱処理により前記半導体材料の表面に移動した前記リンを前記半導体材料から分離する除去装置、または、前記半導体材料に含まれるボロンを不活性化させる不活性化装置を具備することを特徴とする。
本発明の半導体材料の再生方法は、回収された半導体材料から不純物を除去して再利用する半導体材料の再生方法であり、前記半導体材料を集合させて集合体を形成する集合工程と、前記集合体の状態の前記材料に含まれる前記不純物を除去する不純物除去工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の半導体材料の再生装置は、回収された半導体材料から不純物を除去して再利用する半導体材料の再生装置であり、前記半導体材料を集合させて集合体を形成する集合装置と、前記集合体の状態の前記半導体材料に含まれる前記不純物を除去する不純物除去装置と、を具備することを特徴とする。
本発明の太陽電池の製造方法は、回収された半導体材料を太陽電池として再利用する太陽電池の製造方法であり、前記半導体材料を集合させて集合体を形成する集合工程と、前記集合体の状態の前記材料に含まれる前記不純物を除去する不純物除去工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の太陽電池の製造装置は、回収された半導体材料を太陽電池として再利用する太陽電池の製造装置であり、前記半導体材料を集合させて集合体を形成する集合装置と、前記集合体の状態の前記半導体材料に含まれる前記不純物を除去する不純物除去装置と、を具備することを特徴とする。
本発明によると、シリコンの再生に必要とされる費用を低減させることができる。具体的には、太陽電池用シリコンの再生に必要とされる費用を、1000円/kg以下にすることができ、その費用を背景技術の半分以下にすることができる。
詳述すると、本発明では、回収された半導体材料を加熱することにより、含有されるリンを半導体材料の表面に移動させた後に除去している。即ち、半導体屑を半導体材料として再生するために、半導体屑を溶融していない。従って、半導体屑を溶融させてビーム照射を行う背景技術と比較すると、リンの除去に係るコストを低減させることができる。
更に、本発明では、サーマルドナーを積極的に利用することで、半導体材料に含有されるボロンを不活性化させ、擬似的にボロンが除去された状況を作り出している。従って、溶融された半導体にプラズマを印加してボロンを除去していた背景技術と比較すると、コストを低減させることができる。
更にまた、本発明の太陽電池の製造方法および製造装置によれば、上記したリンおよびボロンを除去する方法を用いて、太陽電池を低コストで製造することができる。従って、太陽電池の価格を大幅に安くすることが可能となり、太陽電池の利用を促進させることができる。
更に、本発明の半導体材料の再生方法によれば、半導体材料を集合させて集合体とした後に、半導体材料に含まれる不純物を除去している。従って、半導体材料の輸送に係るコストを低減できると共に、粒子状または粉末状で回収される半導体材料の飛散を抑止できる。
更にまた、本発明によれば、リンを半導体材料の表面まで移動させるゲッタリング工程にて、半導体材料が加熱される温度を、900℃以上、1200℃以下としている。この様な温度範囲にて半導体材料を加熱することで、半導体材料を固体の状態のままで、溶融させずにリンを除去することができる。従って、半導体材料を溶融してリンを除去していた従来の技術を比較すると、投入される熱エネルギーが少ない。このことから、リンの除去に係るコストが低減される。
<第1の実施の形態:本発明の再生装置を使用した半導体材料の再生方法>
図1を参照して、本形態では、本発明の再生装置を利用した半導体材料(一実施例として半導体シリコン材料)の再生方法の概要を説明する。図1の各図は、半導体シリコン材料を再生する第1の方法、第2の方法および第3の方法を示すフローチャートである。各方法では、半導体屑に含まれるリンおよびボロンを処理する方法の組合せが異なる。
図1(A)を参照して、半導体シリコン材料を再生する第1の方法は、シリコン屑(使用された半導体シリコン材料)を回収するステップS11と、回収されたシリコン屑からリンを除去するためにゲッタリングを行うステップS12と、シリコン屑に含有されるボロンを不活性化させるステップS13と、不純物が除去または不活性化されたシリコン屑を太陽電池等として再利用するステップS14とを具備する。これら各ステップの詳細を以下に詳述する。
ステップS11では、半導体製造工程から発生するシリコン屑を回収する。シリコン屑は、例えば、シリコンインゴットの両端を切り落とす工程、シリコンインゴットが所定の径と成るように周囲を研削する工程、シリコンインゴットをスライスしてシリコンウェハを得る工程、シリコンウェハを薄くするためにその裏面をバックグラインドする工程等にて発生する。
更に、上記したシリコンインゴットを機械加工する工程等では、冷却水等の水をシリコンインゴット等に吹き付けながら機械加工を行う。従って、シリコン屑は、これらの工程から発生する排水に含まれる。シリコン屑を回収するためには、濾過装置等を用いてシリコン屑を排水から固液分離した後に、フィルタプレスを用いてシリコン屑を脱水し、更に、乾燥炉等を用いてシリコン屑を乾燥させている。
上記した各工程では、基本的にシリコンのみが機械加工されるので、例えば、純度が90%程度以上の純度が比較的高いシリコン屑が得られる。しかしながら、この純度は、99.99999%(7N)の純度が要求される太陽電池用シリコンとしては充分ではない。更に、シリコンウェハは、ボロン(B)が導入されたP型の基板と、リン(P)が導入されたN型の基板とがあり、上記したシリコン屑は、P型のシリコン屑と、N型のシリコン屑の両方が混在した状態と成っている。これらのことから、シリコン屑を再利用するためには、シリコン屑に混入された不純物を除去する必要がある。
本形態では、下記するステップS12およびステップS13にて、シリコン屑に含まれるリンを除去し、更に、ボロンを不活性化させている。また、シリコン屑にはリンやボロン等の軽元素以外にも、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)等の重金属も含まれている。本形態では、これらの重金属を、重金属の固液分配係数が小さいことを利用した、一方向凝固精製により除去している。この一方向凝固精製は、比較的安価且つ簡単なプロセスである。
ステップS12では、ゲッタリングにより、シリコン屑に含まれるリンを除去している。具体的には、シリコン屑を1000℃程度以上に加熱することにより、リンをシリコン屑の表面まで移動させ、その後にこのリンをシリコン屑から除去している。このステップの詳細は、図2(A)を参照して後述する。
ステップS13では、一定の温度にてシリコン屑を加熱することにより、サーマルドナーを発生させて、シリコン屑に含有されるボロンを不活性化させている。サーマルドナーは、シリコンに含まれる酸素原子が複数個集まって電子を放出してドナー化する現象であり、酸素ドナー等と称される場合もある。一般的な半導体プロセスでは、サーマルドナーが発生すると半導体の抵抗率が所望の値から変化してしまうので、サーマルドナーは好ましくない現象であると解されている。本発明では、このサーマルドナーを、シリコン屑に含有されたボロンを不活性化して、擬似的に除去するために、積極的に利用している。サーマルドナーの詳細については、図2(B)を参照して後述する。
また、本工程のサーマルドナーは、リンを除去するゲッタリングを行うステップS12よりも後に行う必要がある。その理由は、サーマルドナーを行った後に、シリコン屑を1000℃程度に加熱するゲッタリングを行うと、サーマルドナーにより不活性化されたシリコン屑中のボロンが、ゲッタリング時の加熱により再び活性化してしまうからである。
ステップS14では、上記ステップによりリンが除去されてボロンが不活性化されたシリコン屑を再利用する。本ステップに於いて、シリコン屑は太陽電池として用いることができる。更には、シリコン屑の純度を更に高めたら、LSI等の材料である半導体用シリコンとしてことも可能である。また、鉄鋼を精錬する際に、鉄鉱石等と共に炉に投入される脱酸剤として、シリコン屑を用いることもできる。
また、上記したステップS12とステップS13の何れか一方を、半導体シリコン材料の再生する上記方法から削除しても良い。即ち、リンを除去するゲッタリングを行うステップS12を行わずに、サーマルドナーを行うステップS13のみでボロンを不活性化させて、リンを含むN型のシリコン屑を得ても良い。また、ゲッタリングによりリンを除去するステップS12を行い、ボロンを不活性化させるステップS13を行わずに、ボロンを含むP型のシリコン屑を得ても良い。
図1(B)を参照して、半導体シリコン材料を再生する第2の方法を説明する。この第2の方法に於いて、上述した第1の方法と同じ部分は同一の符号を付してその説明を省略する。この図に示す第2の方法は、シリコン屑を回収するステップS11と、ゲッタリングによりシリコン屑に含まれるリンを除去するステップS12と、酸化工程によりシリコン屑に含まれるボロンを除去するステップS15と、シリコン屑を再利用するステップS14とを具備している。即ち、上述した第1の方法では、サーマルドナーを行うステップS13によりボロンを不活性化していたが、この第2の方法ではステップS13に替えて酸化工程を行うステップS15を具備しており、ボロンは実質的に除去されている。第2の方法の他のステップは、上述した第1の方法と同一である。
ステップS15では、ステップS12によりリンが除去されたシリコン屑が、溶融されて溶融シリコンとなる。そして、この溶融シリコンの表面に水蒸気を吹き付けて、ボロンと酸素とを化合させて酸化ボロンを生成した後に、この酸化ボロンを除去する。また、本工程では、シリコン屑に含有される炭素も、2酸化炭素の形で除去される。
この第2の方法では、シリコン屑に含有されるボロンを不活性化させるのではなく除去するので、ステップS12とステップS15の順番を入れ替えても良い。また、この方法によると、リンおよびボロンの両方が除去された、真性半導体から成る半導体用シリコン材料が得られる。
図1(C)を参照して、半導体用シリコン材料を再生する第3の方法を説明する。この第3の方法に於いても、上述した第1の方法と同じ部分は同一の符号を付して、その説明を省略する。この図に示す第3の方法は、シリコン屑を回収するステップS11と、蒸発工程によりシリコン屑に含まれるリンを除去するステップS16と、サーマルドナーによりシリコン屑に含まれるボロンを不活性化するステップS13と、シリコン屑を再利用するステップS14とを具備している。即ち、上述した第1の方法では、ゲッタリングを行うステップS12によりリンを除去していたが、この第3の方法ではステップS12に替えて蒸発工程を行うステップS16を具備している。第3の方法の他のステップは、上述した第1の方法と同一である。
ステップS16では、先ず、ステップS11にて回収されたシリコン屑を乾燥する。その後に、シリコン屑を、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で、10Pa〜0.01Pa程度の減圧雰囲気または真空雰囲気内に保持する。そして、シリコン屑に含有されるリンを蒸発除去する。リンは、他の不純物と比較すると、蒸発しやすい易蒸発性成分であるので、本工程により蒸発除去される。シリコン屑からリンが除去された後は、シリコン屑に含まれるボロンを不活性化させるサーマルドナーを行うステップS13を行った後に、ステップS14にてシリコン屑は太陽電池等として再利用される。
この第3の方法によると、リンが除去されてボロンが不活性化された擬似的な真性半導体が得られる。即ち、処理の結果として得られる半導体用シリコン材料は、上記した第1の方法と同様である。
上記した実施の形態では、半導体材料の一例としてシリコン屑が採用されたが、本実施の形態は、他の半導体材料(例えば、ゲルマニウム(Ge))の再生にも適用させることができる。この事項は、後述する他の実施の形態に関しても同様である。
<第2の実施の形態:ゲッタリングおよびサーマルドナーの詳細>
図2を参照して、本形態では、上記したステップS12およびステップS13にて行われる、ゲッタリングおよびサーマルドナーの詳細を説明する。図2(A)はリンを除去するゲッタリングの詳細を説明する概念図であり、図2(B)はボロンを不活性化させるサーマルドナーの詳細を説明する概念図である。
図2(A)を参照して、シリコン屑10からリン12を除去するゲッタリング(gettering)の工程を説明する。ここで、ゲッタリングとは、加熱処理によりシリコン屑10に含有されるリン12をその表面まで移動させ酸化膜層にトラップさせる処理である。更に、シリコン屑10の表面に移動したリン12は、化学的あるいは物理的処理により、酸化膜とともにシリコン屑10から除去される。なお、この図ではリン12を黒丸にて示している。
本工程では、先ず、シリコン屑10の粒径が大きい場合は、粉砕処理を行ってシリコン屑10の粒径を小さくする。ここでは、シリコン屑10に含まれるリン12を、加熱処理によりその表面まで移動させるので、シリコン屑10の粒径は小さい方が、処理が容易になる。例えば、シリコン屑10の粒径が数mm程度に大きい場合は、粉砕処理等によりその粒径を小さくする。また、シリコン屑10の粒径が数百μm程度以下であり小さい場合は、粉砕処理は不要になる。
シリコン屑10の粒径の一例として、例えば、シリコン屑10の直径の平均値(平均粒径:算術平均径)が1.2μm程度であれば、上記したゲッタリングを好適に行うことができる。更に、この平均粒径であれば、後述するコールドプレスによる集合体の形成を好適に行うこともできる。
次に、シリコン屑10を1000℃程度以上の高温で数十分程度加熱することにより、シリコン屑10に含有されるリン12を、シリコン屑10の表面に移動させる。リン12はボロンと比較すると移動度の高い物質である。従って、シリコン屑10が高温に加熱されると、含有されるリンは、シリコン屑10の表面(粒界)まで移動する。また、加熱処理により、シリコン屑10の表面は、雰囲気中酸素により酸化されるため、酸化膜(SiO)11により覆われている。従って、シリコン屑10に含まれるリン12は、酸化膜11の内部に移動する。または、リン12は、シリコン屑10と酸化膜11との界面(あるいはシリコン屑10の表面付近)に位置する。一方、シリコン屑10に含有されるボロンは、拡散係数が低いので、本工程の加熱では殆ど移動しない。なお、この加熱工程は、シリコン屑10が溶融されるまでは加熱されないので、シリコン屑10を溶融してリン等の不純物を除去する周知の不純物除去方法と比較すると、リンの除去に必要とされる熱エネルギーを低減させることができる。このことは、シリコン屑10からのボロンの除去に関しても同様である。
次に、酸化膜11およびリン12を、シリコン屑10から除去する。上記した加熱処理により、リン12は、酸化膜11内部または酸化膜11とシリコン屑10との界面に位置しているので、酸化膜11をシリコン屑10から除去することで、リン12も共に除去される。酸化膜11およびリン12を除去する方法としては、エッチングを用いた化学的手法と、グラインディングによる機械加工とがある。
エッチングによる場合は、上記した加熱工程を経たシリコン屑10を、フッ酸(HF)の水溶液に浸漬させて、周囲の酸化膜11をリン12と共に除去する。酸化膜11はフッ酸により溶融されるが、シリコン屑10は基本的にはフッ酸に反応しない。従って、エッチング処理により、リン12が除去されたシリコン屑10が得られる。なお、エッチングによりシリコン屑10を処理した後は、シリコン屑10の洗浄、固液分離処理、脱水処理、乾燥処理等が必要とされる場合もある。
グラインディングによる場合は、シリコン屑10を被覆する酸化膜11を全面的に研削することにより、酸化膜11と共にリン12を除去する。
上記したゲッタリングによるリンの除去処理に係る費用は約350円/kgであり、レーザーを用いた背景技術にかかる費用(550円/kg)よりも安い。従って、本形態のゲッタリングに依るリンの除去方法は、コスト的に有利である。
図2(B)を参照して、次に、シリコン屑10に含まれるボロン13を不活性化させるサーマルドナーの工程を説明する。サーマルドナーは、上記したゲッタリングにてリンが除去されたシリコン屑10に対して行われる。
ここでは、シリコン屑10を、例えば300℃〜500℃の温度範囲(特に450℃)にて、1時間程度連続して加熱することにより、サーマルドナーを発生させて、シリコン屑10に含有されるボロン13を不活性化させている。
サーマルドナーの詳細は次の通りである。シリコン屑10中には、1018/cmの酸素原子が不純物として存在している。この酸素原子は、通常単独では電子や正孔等のキャリアを供給しないが、上記した温度範囲内で熱処理を受けると、複数個の酸素原子が集まって、電子を放出してドナー化する。具体的には、上記熱処理により、1016/cm程度の酸素ドナーが発生する。この酸素ドナーにより、シリコン屑10の内部に存在するボロン13が不活性化され、シリコン屑10の抵抗率が上昇して、ボロン13が除去された状態が擬似的に作り出されている。
上記したように、通常の半導体製造プロセスでは、サーマルドナーは好ましくない現象であると解されている。その理由は、サーマルドナーが発生すると、P型またはN型に変換された半導体の抵抗値が変化してしまうからである。本形態では、このサーマルドナーを積極的に利用して、物理的手法または化学的手法により除去することが困難なボロンを不活性化させ、シリコン屑10から擬似的に除去している。
また、上記サーマルドナーを行った後に、シリコン屑10が600℃程度以上の高温に晒されると、酸素ドナーが消去されて、不活性化したボロンが再び活性化されてしまう。従って、上記サーマルドナーを行った後は、酸素ドナーが消去されることを防止するために、シリコン屑10が600℃以上の高温に晒されることを避ける必要がある。そのためには、1000℃程度にシリコン屑10を加熱するゲッタリング工程は、サーマルドナーの工程の前に行う必要がある。また、再利用のためにシリコン屑10を溶融する工程も、サーマルドナーの工程の前に行う必要がある。更には、酸素ドナーが消去されることを防止するために、シリコン屑10の急激な温度変化も避けた方がよい。
<第3の実施の形態:太陽電池の製造方法>
本形態では、上述したシリコン屑の再生方法の一適用例として、太陽電池の製造方法を説明する。即ち、本形態では、半導体製造工程から発生したシリコン屑から、リンの除去またはボロンの不活性化、あるいは両方の処理を行った後に、太陽電池を製造している。
本形態の太陽電池の製造方法としては、P型の半導体基板を製造した後に太陽電池を製造する第1の製造方法と、N型の半導体基板を製造した後に太陽電池を製造する第2の製造方法が有る。この第1の製造方法を図3に基づいて説明し、第2の製造方法を図4に基づいて説明する。
図3を参照して、この第1の製造方法を説明する。ここでは、上記したゲッタリングによりリンを除去することで、ボロンが残存するP型の半導体基板が製造され、このP型の半導体基板から太陽電池が製造される。なお、本形態では、多結晶太陽電池の製造工程を下記するが、単結晶太陽電池、非晶質(アモルファスシリコン)太陽電池を、シリコン屑から製造することも可能である。
図3に示すフローチャートは、大別すると、回収されたシリコン屑に含まれるリン等の不純物を除去する工程(ステップS31およびステップS32)と、シリコン材料を溶融する工程(ステップS33)と、太陽電池を製造する工程(ステップS34〜ステップS42)とから成る。これらの各ステップを以下に詳述する。
ステップS30では、LSI等の半導体を製造する工程から発生するシリコン屑を回収する。この詳細は、図1を参照して説明したステップS11と同様である。回収されたシリコン屑には、ボロンが導入されたシリコン屑と、リンが導入されたシリコン屑とが混在している。
ステップS31では、一方向性凝固を行うことにより、シリコン屑に含まれる銅等の重金属を除去する。
ステップS32では、シリコン屑に含まれるリンを除去する。リンを除去する方法としては、図2(A)を参照して詳述したゲッタリングや、図1(C)を参照して説明した蒸発工程を採用することができる。特にゲッタリングは、低コストにてシリコン屑に含まれるリンを除去することができる。また、ゲッタリングによりリンを除去する場合は、ステップS32を行う前に、シリコン屑を細分化する工程が行われても良い。このことにより、ゲッタリングによりリンが除去される効果を向上させることができる。
ここで、後述する集合体を使用した半導体材料の再生方法が太陽電池の製造方法に適用される場合は、方向性凝固のステップS31を行わずに、プレス加工により多数のシリコン屑が集合した集合体が形成されても良い。即ち、シリコン屑は溶融されずに、集合体の状態で、リンを除去するステップS32の処理を経ることになる。
本工程を経たシリコン屑では、リンは除去されているがボロンは除去されていない。従って、本工程を経たシリコン屑は、ボロンを含むP型の半導体シリコン材料である。
ステップS33では、シリコン屑が溶融されて、所定の大きさのシリコンインゴットが鋳造される。多結晶太陽電池を製造する本方法では、1000℃の温度にてシリコン屑を溶融し、鋳型で鋳造する。また、単結晶太陽電池が製造される場合は、1500℃程度の温度にて、シリコン屑を溶融炉中で溶融された後に、単結晶引き上げを行う。更に、非晶質(アモルファス)太陽電池を製造する場合は、300℃程度の温度にて、シランガスを用いた化学的な手法で、厚みが500nm程度の太陽電池膜が、ガラス等から成る基板の主面に形成される。
ステップS34では、シリコンインゴットをスライスして、半導体ウェハ20を得る。シリコンインゴットをスライスする方法としては、マルチワイヤソーを用いた切断方法がある。本工程で得られるウェハ20は、ボロンが含まれるP型の半導体ウェハであり、その厚さは、例えば200μm程度である。
ステップS35では、ウェハ20の表面を化学エッチングすることにより、凹凸(テクスチャ)を形成する。このテクスチャは、シリコンの結晶方位によるエッチング速度の差を利用して形成される。このようにテクスチャをウェハ20の表面に形成することで、ウェハの表面に光を閉じこめる効果を得ることができる。
ステップS36では、ウェハ20にPN接合を形成する。上記したように、ウェハ20は、ボロンを含有するP型の半導体であるので、PN接合を形成するためにリンをウェハ20に導入する。この工程では、ウェハ20は850℃程度の温度で約30分間加熱される。また、ウェハ20の周囲は、リンが導入されたN型またはN型に変換される。
ステップS37では、ウェハ20の表面に保護膜21を形成する。この保護膜21は、TiOから成り、常圧CVDにより形成される。また、保護膜21は、反射防止膜としても機能している。
ステップS38では、ウェハ20の裏面をエッチングする。具体的には、KOH水溶液を用いた化学エッチングにより、受光面以外のN層を除去する。
ステップS39では、ウェハ20の裏面に裏面電極22を形成する。具体的には、AgペーストおよびAlペーストをウェハ20の裏面にスクリーン印刷して焼成することで、裏面電極22を形成する。スクリーン印刷を行うときは、ウェハ20は200℃程度で約1分加熱される。また、焼成を行うときは、ウェハ20は750℃程度で約1分加熱される。
ステップS40では、ウェハ20の表面である受光面に、受光面電極23を形成する。受光面電極23の形成方法は、上述した裏面電極22と同様である。また、本工程では、保護膜21を部分的に除去して開口部を形成した後に、この開口部に受光面電極23を形成している。
ステップS41では、ソーラーシミュレータ等を用いて、上記工程により形成された太陽電池の特性を計測して検査する。検査に合格した物のみが、モジュール組み立て工程に搬送され、組み立ての工程を経て、太陽電池が完成する(ステップS42)。
また、本形態では、ウェハ20に含まれるボロンを部分的に不活性にして、擬似的にボロンの濃度を低下させるために、サーマルドナーを行うステップS46を追加しても良い。回収されたシリコン屑には、必要以上に高濃度のボロンが含有される時もある。従って、サーマルドナーにより部分的にボロンを不活性化させることにより、製造される太陽電池の特性を向上させることができる。部分的なサーマルドナーは、加熱温度、加熱時間、または加熱時間と加熱温度の両方を調整することにより達成される。この調整とは、例えば、図2(B)を参照して説明したサーマルドナーよりも、加熱温度を低くしたり、加熱時間を短くしたりすることが考えられる。
部分的なサーマルドナーを行うステップS46は、ステップS34からステップS40の各ステップ同士の間に挿入することができる。即ち、ステップS46では部分的にボロンを不活性化させるのみであるので、このことはステップS36にて形成されるPN接合に悪影響を与えない。このことから、部分的なサーマルドナーを行うステップS46は、PN接合を形成するステップS36の前に行っても良いし、ステップS36の後に行っても良い。
図4を参照して、次に、シリコン屑に含有されるボロンを不活性化させて、擬似的にボロンが除去されたN型のウェハを用いる太陽電池の製造方法を説明する。また、図4に於いて、図3の製造工程と同様の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
ステップS30およびステップS31では、シリコン屑を回収した後に、一方向性凝固により銅等の重金属をシリコン屑から除去する。また、上述したように、ここでも方向性凝固S31を行わずに、多数のシリコン屑がプレス加工により集合化された集合体が形成されても良い。そして、この集合体に対してステップS43のリン除去が行われても良い。
ステップS43では、シリコン屑からリンを部分的に除去する。図3に示した製造方法では、ステップS32にてシリコン屑に含有されるリンの全てまたは殆どをゲッタリング等により除去していたが、このステップでは全てのリンは除去せずに、部分的にのみ除去している。このことにより、シリコン屑に含有されるリンの濃度が高すぎる場合、その濃度を所定の値に下げることができる。本ステップは、ゲッタリング時の時間、温度、または、時間と温度の両方を調整することにより行われる。この調整とは、例えば、図2(A)を参照して説明したゲッタリングよりも、ゲッタリング時の加熱温度を低くしたり、加熱時間を短くすることである。
ステップS33、ステップS34およびステップS35では、インゴットを鋳造した後に、インゴットをスライスしてウェハ20を製造し、ウェハ20の表面に凹凸(テクスチャ)を形成する。ステップS34にて得られるウェハ20には、リンおよびボロンの両方が存在している。
本製造方法では、ウェハを加工するステップS34から、NP接合を形成するステップS45までの間に、サーマルドナーを行うステップS44が行われる。即ち、ここでは、ボロンをウェハ20に拡散させてNP接合を形成するステップS45よりも前に、サーマルドナーを行う必要がある。この理由は、ボロンを注入してNP接合を形成した後に、含有されるボロンの殆どを不活性化させるサーマルドナーを行うと、ウェハ20全体がN型になってしまい、ウェハ20が太陽電池で無くなってしまうからである。サーマルドナーの詳細は、図2(B)の説明と同様である。
更に、サーマルドナーを行うステップS44は、インゴットを鋳造するステップS33よりも後に行う必要がある。この理由は、ステップS33では、例えば1000℃以上の高温にてシリコン屑が加熱されて溶融されるからである。即ち、ステップS33よりも前に、ステップS44のサーマルドナーを行うと、サーマルドナーにより不活性化されたボロンが、ステップS33の加熱により再び活性化されてしまう。
サーマルドナーを行うステップS44を経たウェハ20は、含有されるボロンが不活性化されて擬似的に除去され、リンを含むN型となっている。
ステップS45では、ウェハ20にボロンを拡散することにより、ウェハにNP接合を形成する。図3に示したステップS36では、リンを導入していたが、ここではボロンを導入している。従って、本製造方法により製造される太陽電池には、不活性化されたボロンと、不活性化されていない活性なボロンの両方が混在している。
続いて、ステップS37にて保護膜21を形成し、ステップS38にてウェハ20の裏面をエッチングすることにより、受光面を除いてP型の部位を除去する。更に、ステップS39にて裏面電極22を形成し、ステップS40にて受光面電極23を形成し、更に、ステップS41の特性検査を行って、ステップS42にて太陽電池が完成する。
上記した製造方法では、サーマルドナーを行うステップS44が行われた後は、不活性化されたボロンが再び活性化されないように、留意する必要がある。例えば、ウェハ20が、600℃以上の高温に30分〜1時間程度以上晒されてしまうと、不活性化されたボロンが再び活性化されてしまう恐れがある。上記したステップS45以降の各工程は、このような条件は伴わないので、ボロンが再び活性化してしまう恐れは排除されている。
更に、上述した太陽電池の製造方法では、リン又はボロンの何れかをシリコン屑から除去し、P型またはN型のウェハを製造したが、例えば、図1(B)に示した方法を用いると、リン及びボロンの両方が除去された真性半導体から成るウェハが製造される。この真性半導体から成るウェハを用いて太陽電池を製造することも可能である。更には、このウェハを、LSI等の他の半導体装置の材料として使用することも可能である。
<第4の実施の形態:半導体材料の再生装置の構成>
本実施の形態では、図5乃至図9を参照して、上記した半導体材料の再生方法に適用される半導体材料の再生装置の構成を説明する。図5の各図は各再生装置の概要を示す図であり、図6乃至図9は再生装置に含まれる各装置の詳細を示す図である。また、以下の説明では、半導体材料の再生装置に加えて、太陽電池製造装置に関しても言及する。
図5(A)を参照して、この図では、シリコン屑回収装置32と、再生装置30Aと、太陽電池製造装置42とが示されている。更に、再生装置30Aは、リン除去装置34とサーマルドナー装置40(不活性化装置)とが含まれる。そして、紙面上にて上側に位置する装置から順番に使用してシリコン屑を処理することにより、シリコン屑が再生されて太陽電池が製造される。
シリコン屑回収装置32は、図3のシリコン回収ステップS30を参照して説明した方法を実現させるための装置である。例えば、シリコン屑を含む排水を濃縮させる濾過装置や、この排水を脱水するフィルタプレス等をシリコン屑回収装置32として採用することができる。上記したように、この装置にて回収されたシリコン屑には、リンが導入されたN型のシリコン屑と、ボロンが導入されたP型のシリコン屑とが混在している。
再生装置30Aは、回収されたシリコン屑に含まれる不純物の除去または不活性化を行うための装置であり、リン除去装置34およびサーマルドナー装置40から成る。
リン除去装置34は、シリコン屑に含まれるリンを除去する装置であり、ゲッタリング装置36および分離装置38から成る。ゲッタリング装置36は、シリコン屑を加熱することにより、略均一にシリコン屑に含有されるリンを、シリコン屑の表面に移動させるゲッタリング処理を行う装置である。また、分離装置38は、グラインディング装置またはエッチング装置であり、移動したリンをシリコン屑から分離させる装置である。
サーマルドナー装置40は、所定の温度および時間にてシリコン屑を加熱することで、シリコン屑に含まれるボロンを不活性化して、擬似的にボロンを除去する装置である。
再生装置30Aにて再生処理されたシリコン屑は、リンが除去されたと共に、ボロンが不活性化された状態であり、擬似的に真性半導体の如き物性を示す。ここで、例えば、回収されるシリコン屑がN型またはP型のいずれかのシリコン屑であれば、再生装置30Aとしては、ゲッタリング装置36またはサーマルドナー装置40のみで構成することも可能である。
太陽電池製造装置42は、再生装置30Aにて再生処理された半導体材料を利用して太陽電池を製造する装置である。例えば、太陽電池製造装置42は、図3を参照して、ステップS34以降のステップを具現化させるための装置により構成される。即ち、インゴットからウェハ20を切り出す装置(ステップS34)、ウェハ20の主面にテクスチャを形成する装置(ステップS35)、PN接合を形成するべくウェハ20にリンを導入する装置(ステップS36)ウェハ20の上面に保護膜21を形成する装置(ステップS37)、ウェハの裏面をエッチングする装置(ステップS38)、ウェハ20の裏面に裏面電極22を形成する装置(ステップS39)、ウェハ20の受光面に電極を形成する装置(ステップS40)、これらの装置を使用することにより形成された太陽電池の特性を検査する装置(ステップS41)等から太陽電池製造装置42は形成される。
図5(A)を参照して、更にここで、シリコン屑回収装置32、再生装置30Aおよび太陽電池製造装置42の2つ以上を組みあわせて太陽電池製造装置と見なしても良い。
図5(B)を参照して、他の形態の再生装置30Bの構成を説明する。この図に示す再生装置30Bの構成は、基本的には上述した再生装置30Aと同様である。そして、再生装置30Bと再生装置30Aとの相違点は、再生装置30Aではサーマルドナー装置40にてシリコン屑に含まれるボロンを除去していたのに対し、再生装置30Bではプラズマ除去装置44によりボロンを除去している点にある。再生装置30Bの他の構成は、再生装置30Aと同様である。
具体的には、図5(B)には、シリコン屑回収装置32、再生装置30B、太陽電池製造装置42が示されている。そして、再生装置30Bはリン除去装置34およびプラズマ除去装置44が含まれる。また、リン除去装置34は、ゲッタリング装置36および分離装置38から成る。
上記したプラズマ除去装置44は、溶融されたシリコンにプラズマを照射させることで、シリコンに含まれるボロンを除去する装置である。再生装置30Aではサーマルドナー装置40にてボロンを擬似的に除去していたが、再生装置30Bでは実質的にボロンをシリコン屑から除去している。従って、上記した構成の再生装置30Bにより再生された半導体シリコン材料は、リンおよびボロンの両方が除去されているので、再生装置30Aにより再生された半導体シリコン材料よりも純度が高い。
図5(C)を参照して、他の形態の再生装置30Cの構成を説明する。再生装置30Cの基本的構成は、上述した再生装置30Aと同様である。再生装置30Aと再生装置30Cとの相違点は、再生装置30Aがリン除去装置34を備えていたのに対して、再生装置30Cが加熱リン除去装置46を備えている点にある。即ち、再生装置30Cでは、溶融されたシリコン屑に電子銃でビームを照射させることで、シリコン屑に含まれるリンを除去している。
具体的には、この図に示す再生装置30Cは、加熱リン除去装置46と、サーマルドナー装置40とを具備している。加熱リン除去装置46は、高真空下にて溶融されたシリコンに、電子銃を用いてビームを照射することで、シリコンからリンを除去している。また、サーマルドナー装置40では、上述したように、シリコン屑に含まれるボロンを不活性化(サーマルドナー)させることで、ボロンを擬似的に除去している。
再生装置30Cにより再生された半導体材料は、リンが除去されており、ボロンが不活性化されて擬似的に除去された状態である。
上述した3つの再生装置30A、30B、30Cを比較してみると、再生装置30Aが最も低コストで半導体屑を再生することができる。その理由は、再生装置30B、30Cではシリコン屑を溶融するのと比較して、再生装置30Aではシリコン屑を加熱する工程は有するものの溶融しないからである。再生装置30Aでは、シリコンが溶融するほど装置の温度を上昇させる必要がないので、その分必要とされる熱エネルギーが少なくなり、低コストにシリコンを再生させることができる。
次に、図6乃至図9を参照して、上記した再生装置30A等に含まれる各装置の構成を具体的に説明する。
図6を参照して、図5(A)に示された再生装置30Aまたは図5(B)に示された再生装置30Bに含まれるリン除去装置34の構成を説明する。図6(A)はリン除去装置34の概略図であり、図6(B)はゲッタリング装置36の構成を示す断面図であり、図6(C)は分離装置38の構成を示す概念図である。
図6(A)を参照して、シリコン屑からリンを除去するリン除去装置34は、シリコン屑の内部に含有されるリンをその表面に向かって移動させるゲッタリング装置36と、シリコン屑の表面まで移動したリンをシリコン屑から分離させる分離装置38とを具備している。より具体的には、ゲッタリング装置36にてシリコン屑の表面はシリコン酸化物(シリコン化合物)により被覆され、分離装置38ではリンと共にこのシリコン酸化物がシリコン屑から除去される。このシリコン酸化物は、加熱工程で生成される場合もあるし、加熱前に空気中の酸素とシリコン屑とが反応して形成される場合もある。
図6(B)を参照して、ゲッタリング装置36の構造を説明する。ゲッタリング装置36は、石英管48と、導入部52と、排出部54と、加熱ヒーター50とを主要に備えている。石英管48は耐熱性に優れた石英から成る収納部であり、シリコン屑62を加熱するための空間が内部に確保されている。導入部52は、石英管48の右側側壁に設けられており、石英管48の内部と外部とを連通させている。また、導入部52は、石英管48の左側側壁に取り付けられており、石英管48の内部と外部とを連通させている。導入部52からはゲッタリングに必要とされるガス56が導入され、排出部54からは石英管48を経由したガス58が外部に排出される。
加熱ヒーター50は、石英管48に設けられており、石英管48の内部の雰囲気を所定の温度まで加熱させる。加熱ヒーター50としては、抵抗加熱ヒーターを使用することができる。
石英ボート60は、石英から成りシリコン屑62を収納させるための容器である。石英管48の内部には、例えば熱電対から成る温度モニター92が設置されている。ここで、石英ボート60に替えて、アルミナから成る収納容器が採用されても良い。
上記構成のゲッタリング装置36を使用したシリコン屑62のゲッタリング方法を以下に説明する。
先ず、シリコン屑62を石英ボート60に載置して収納させた後に、この石英ボート60を石英管48の内部に搬送する。ここでは、プレス加工を施すことで多数の粒子状のシリコン屑62を集合させた集合体が石英ボート60に載置されて収納されている。
次に、ガス56を導入部52から石英管48の内部に導入しつつ、加熱ヒーター50に通電して石英管48の内部雰囲気を加熱する。ガス56としては、アルゴンまたは窒素ガスが採用され、圧力が0.01Torr以上760Torr以下で導入される。ここでは、温度モニター92にてシリコン屑62付近の雰囲気の温度をモニタリングしつつ、石英管48の内部の温度を900℃以上且つ1200℃以下に保つ。この温度が900℃未満であるとゲッタリングの効果が小さくなり、この温度が1200℃以上であると石英管48の耐熱温度の上限を内部の温度が超えてしまい石英管48が破壊されてしまう恐れがある。そして、この温度による加熱を、0.5時間以上2時間以下、連続して行う。この時間が0.5時間未満であると、ゲッタリングが不十分であり、シリコン屑62の内部にリンが残留してしまう恐れがある。一方、この時間が2時間より長くなると、必要以上にゲッタリングに係る時間が長くなり、再生作業の効率が低下してしまう恐れがある。
次に、加熱ヒーター50による加熱を停止させた後に、石英管48の内部雰囲気が室温と同程度に成るまで放置して、石英ボート60と共にシリコン屑62を外部に取り出す。
上記工程を経たシリコン屑62の各々は、含有されるリンがシリコン屑62の表面まで移動された状態になっている。
図6(C)を参照して、次に、シリコン屑62の表面に移動したリンをシリコン屑から分離させる分離装置38の構造を説明する。
分離装置38は、ゲッタリング処理を経たシリコン屑62を収納させる収納容器であるメッシュカゴ66と、フッ化水素酸70が貯留されたタンク68と、純水である水74が貯留されたタンク72とを主要に備えている。そして、メッシュカゴ66は、コンベヤー64に吊り下げられることで、上下方向および水平方向への移動が可能とされている。
タンク68は、例えば、テフロン(登録商標)等を材料とするものであり、その内部にはフッ化水素酸70(フッ酸)が貯留されている。フッ化水素酸70は、非常に腐食性が強い薬品であるので、タンク68は耐食性に優れたテフロン(登録商標)等の材料から成る必要がある。ここで、フッ酸の濃度は、例えば5%である。
タンク72は、例えば、テフロン(登録商標)から成るものであり、その内部には純水である水74が貯留されている。また、タンク72は、コンベヤー64がメッシュカゴ66を輸送する経路に於いて、タンク68よりも後段に配置されている。タンク72に貯留された水74は、シリコン屑62に含浸されたフッ化水素酸70を除去するリンス処理を行うために使用される。また、複数のタンク72がコンベヤー64の輸送経路中に配置されても良い。
上記構成の分離装置38を使用してシリコン屑62の表面からリンを分離させる方法は次の通りである。
先ず、上記したゲッタリング処理を経たシリコン屑62をメッシュカゴ66の内部に収容させる。ここで、シリコン屑62は、プレス加工が施されており、例えばその形状は直径が数cmであり厚みが数cmのタブレット状である。従って、シリコン屑62の搬送は容易であり、メッシュカゴ66の編み目も粗いもので良い。図では、メッシュカゴ66には1つのみの集合体の状態のシリコン屑62が例示されているが、数百個程度の多数のシリコン屑62がメッシュカゴ66に収容されても良い。メッシュカゴ66は、金属製のケーブル等を経由して、コンベヤー64に吊り下げられる。
次に、シリコン屑62が収容されたメッシュカゴ66をコンベヤー64により移動させて、タンク68に貯留されたフッ化水素酸70に一定時間浸漬させる。このことにより、ウェットエッチングを行い、シリコン屑62の表面に存在するリンを、シリコン屑62から分離させる。また、シリコン屑62の表面にシリコン化合物が存在する場合は、リンと共にこの化合物も分離して除去させる。フッ化水素酸70にシリコン屑62が浸漬される時間は、例えば、0.5分以上10分以下である。この時間が0.5分未満であると、シリコン屑62のエッチング処理が不十分であり、シリコン屑62にリンや酸化物が残留してしまう恐れがある。また、上記時間が10分より長いと、この工程の効率が悪く成ってしまう恐れがある。本工程が終了したら、コンベヤー64を駆動させて、メッシュカゴ66をタンク68からタンク72に移動させる。
次に、タンク72に貯留された水74に、メッシュカゴ66に収容されたシリコン屑62を浸漬させる。この工程により、固形状態のシリコン屑62に含浸されたフッ化水素酸70が除去され、更に、シリコン屑62の表面に残存するリンや化合物も分離される。本処理は一般的にリンス処理と称されている。このリンス処理の回数は、3回以上10回以下であり、この回数に応じた数のタンク72が水74が貯留された状態で用意されても良い。更に、本工程の分離を好適に行うために、タンク72の内部に於いて水74を流動させても良い。
図7を参照して、次に、サーマルドナー装置40の構造およびこの装置を使用した不活性化を説明する。この図に例示されているサーマルドナー装置40の概略的構成は、図6(B)に示したゲッタリング装置36と同様である。
具体的には、サーマルドナー装置40は、石英管76と、石英管76を加熱する加熱ヒーター90と、石英管76の内部と外部とを連通させて外部からガス78が導入される導入部80と、石英管76の内部と外部とを連通させてガス84が排出される排出部82とから構成される。また、先工程を経てリンが除去されたシリコン屑86は、石英ボート88に載置された状態で、石英管76の内部に収納される。
サーマルドナー装置40を使用して、シリコン屑86をサーマルドナー処理させる方法は次の通りである。先ず、集合体の状態のシリコン屑86を石英ボート88の上部に載置させて、石英管76の内部空間に収納させる。次に、導入部80から、アルゴンまたは窒素ガスを含むガス78を、導入部80から石英管76に導入する。導入されるガス78の圧力は、例えば0.01Torr以上760Torr以下である。このとにより、石英管76の内部はガス78により満たされる。導入されたガス78は、最終的には排出部82から外部に排出される。
ガス78の導入に同期して、加熱ヒーター90により石英管76が加熱される。そして、石英管76の内部の温度は温度モニター94によりモニタリングされており、温度モニター94からの出力に基づいて加熱ヒーター90が制御されている。本工程では、石英管76の内部雰囲気の温度(即ち、シリコン屑86が加熱される温度)は、300℃以上500℃以下が好適であり、例えば設定値としては450℃である。本工程に於ける石英管76の内部温度をこの範囲内とすることで、シリコン屑86に含まれるボロンを不活性化させて、擬似的にボロンをシリコン屑86から除去することができる。一方、石英管76の内部温度が300℃未満であると、サーマルドナーが生成されずにボロンが擬似的に除去されない。また、この温度が500℃よりも上であると、生成されたサーマルドナーが消失してしまい、ボロンが擬似的に除去されない。
図8を参照して、シリコン屑106から実質的にボロンを除去するプラズマ除去装置44の構成およびこの装置によるボロンの除去方法を説明する。
この図に示されるプラズマ除去装置44は、内部に空間が形成された石英管96と、石英管96の内部空間と外部とを連通させる導入部100と、石英管96の内部空間と外部とを連通させる排出部102と、シリコン屑106が収納される石英ボート108と、石英管96の内部の温度を計測する温度モニター110と、プラズマを発生させるプラズマトーチ112と、水蒸気を発生させるノズル114とを具備している。
石英管96、導入部100および排出部102の構成は、図6(B)を参照して説明した石英管48、導入部52および排出部54と同様でよい。
石英ボート108は、石英等の耐熱性が高い材料から成る容器であり、集合体の状態または粒子状態のままのシリコン屑106が収納されている。また、シリコン屑106は溶融されるので、石英ボート108の形状は、溶融された液状のシリコン屑106が外部に流出しないタンク状のものが好適である。
温度モニター110は、石英ボート108またはその近傍に設置され、この箇所の温度を計測するためのものである。
この様な構成のプラズマ除去装置44を使用して、シリコン屑106に含まれるボロンを実質的に除去する方法は次の通りである。先ず、シリコン屑106が収納された石英ボート108を、石英管96の内部に格納する。
次に、不図示の加熱ヒーターにより石英管96を加熱して、シリコン屑106を溶融させる。シリコン屑106を溶融させるためには、石英管96の内部の温度を1500℃以上に加熱する必要がある。換言すると、シリコン屑106を溶融させてボロンを除去するプラズマ除去装置44は、ボロンを不活性化させるサーマルドナー装置40よりも多量の熱エネルギーを消費する。更に、この加熱処理に同期して、アルゴンガスまたは窒素ガス(ガス98)が導入部100から石英管96の内部に導入される。そして、石英管96に充填されたガスは、最終的にはガス104として排出部102から外部に放出される。
シリコン屑106が溶融したら、プラズマトーチ112およびノズル114を使用して、液状のシリコン屑106からボロンを除去する。具体的には、プラズマトーチ112からプラズマを含むガスであるプラズマガスをシリコン屑106に吹き付ける。これと同時に、ノズル114を経由して、シリコン屑106に水蒸気を吹き付ける。プラズマトーチ112から噴出されるプラズマガスと、ノズル114から噴出される水蒸気とは、溶融したシリコン屑106の液面の同じ箇所に到達する。ここで、水蒸気と同時に水素ガスをシリコン屑106に吹き付けても良い。このことにより、シリコン屑106に含まれるボロンは酸化ボロンの状態で除去される。
上記手法によりボロンがシリコン屑106から除去されたら、石英管96の内部を冷却した後に、シリコン屑106を石英管96から取り出す。この処理を経たシリコン屑106は、ボロンが除去された状態となっている。
図9を参照して、シリコン屑120からリンを実質的に除去する加熱リン除去装置46の構造とこれを使用したリンの除去方法を説明する。加熱リン除去装置46は、チャンバー118と、チャンバー118から引き出された排出部124と、排出部124を経由してチャンバー118の内部空間と連絡されたポンプ126と、シリコン屑120にビームを印加させる電子銃116とを具備している。収納容器である石英ボート122に収納されたシリコン屑120は、チャンバー118の内部に収納される。
チャンバー118は、SUS(Stainless Used Steel:ステンレス鋼)等の金属から成る収納容器であり、内部が高真空状態となっても変形しない程度の機械的強度を有する様に成形されている。また、ポンプ126は、例えばロータリーポンプであり、排出部124を経由してチャンバー118に連絡されており、チャンバー118の内部空間を低圧化させるために使用される。更にまた、電子銃116は、チャンバー118の外部に位置する電源から供給される電気エネルギーを変換して、チャンバー118の内部にて電子ビームを発生させる機能を有する。
この様な構成の加熱リン除去装置46を使用したリンの除去方法は次の通りである。先ず、石英ボート122に収納されたシリコン屑120を、チャンバー118の内部空間に収容させる。
次に、ポンプ126を稼働させてチャンバー118の内部空間に位置する空気を吸引し、チャンバー118の内部を低圧状態にする。例えば、チャンバー118の内部空間の気圧を、10Pa以下0.01Pa以上にする。
次に、または先工程と同時に、シリコン屑120を加熱して溶融させる。例えば、シリコン屑120は、1500℃程度に加熱されて溶融される。
更に、電子銃116を稼働させて、溶融されたシリコン屑120に電子ビームを照射させる。この作業を行うことで、シリコン屑120に含まれるリンは蒸発除去される。
<第5の実施の形態:再生方法および再生装置>
本実施の形態では、図10乃至図12を参照して、粒子状のシリコン屑から成る半導体材料の再生方法および再生装置を説明する。本実施の形態に於いて、先に述べた実施の形態と共通する名称または符号の部位は、その説明を省略する。本実施の形態の特徴的な事項は、粒子状態のシリコン屑にプレス加工を施して集合体の状態にした後に、シリコン屑に含まれるリンやボロン等の不純物を除去している点にある。
先ず、図10を参照して、本実施の形態の再生方法および再生装置を説明する。図10(A)は再生方法を示すフローチャートであり、図10(B)は再生装置を示すブロック図である。
図10(A)を参照して、本実施の形態の半導体材料の再生方法を説明する。本実施の形態の再生方法は、シリコン屑を回収するステップS51と、集合体を形成するステップS52と、不純物を除去するステップS53と、シリコン屑を再利用するステップS54とを具備している。ここで、これらのステップの全てを再生工程と見なすこともできるし、集合体を形成するステップS52と不純物を除去するステップS53のみを再生工程を見なすこともできる。
ステップS51では、半導体製造工程から発生する粒子状のシリコン屑を回収する。この工程の詳細は、上述した回収ステップ(例えば、図4に示されたステップS30)と同様であり、シリコン屑が含まれる排水の濃縮処理または脱水処理等を行ってシリコン屑を回収している。
ステップS52では、ステップS51にて回収されたシリコン屑を集合させて集合体を形成する。具体的には、シリコン屑を所定量に小分けして、分けられたシリコン屑に対してプレス加工を行って集合体を形成している。この加工により、例えば円柱形状の集合体が形成される。本ステップでは、基本的には粒子状のシリコン屑に対して圧力を加えることのみによって、シリコン屑が集合して固形状と成った集合体を形成している。即ち、樹脂材料等から成る結着剤(バインダー)等を使用していない。従って、集合体を構成するシリコン屑同士の間には微細な空間が形成されている。
更に、本ステップでは、シリコン屑に対して熱エネルギーを加えることなく常温でプレス加工を行っており、この加工方法はコールドプレスと称されている。更にまた、上記したシリコン屑から成る集合体は、加圧成型体、固形体と称することもできる。更には、集合体の形成は、シリコン屑を小分けして集合体の形状を仮成型する工程と、仮成型された集合体に対してプレス加工を行うプレス加工とに分けて行われても良い。そして、本ステップより後段のステップは、集合体の状態のシリコン屑に対して行われる。
ステップS53では、集合体の状態のシリコン屑に対して、シリコン屑に含まれる不純物(リン、ボロン)を除去するための処理を行う。この処理としては、図1の各図を参照して、ゲッタリング、サーマルドナー、酸化工程、蒸発工程のいずれかあるいはこれらの組合せが考えられる。ゲッタリングは、正確には、加熱処理によりシリコン屑に含まれるリンを表面に移動させるゲッタリング処理と、表面に移動したリンをシリコン屑から分離させる分離処理とを含む。サーマルドナーは、シリコン屑を所定の温度で所定時間に渡り加熱することで、シリコン屑に含まれるボロンを不活性化させて、ボロンを擬似的に除去する処理である。酸化工程は、溶融されたシリコン屑にプラズマガスと水蒸気を吹き付けて、シリコン屑に含まれるボロンを実質的に除去する工程である。また、蒸発工程とは、溶融されたシリコン屑に電子ビームを照射して、シリコン屑に含まれるリンを実質的に除去する工程である。
シリコン屑から不純物を除去する各工程の詳細は、上記した他の実施の形態にて説明されている。
本実施の形態では、微細な粒状のシリコン屑を集合体とした後に、この集合体の状態のシリコン屑に対して上記した不純物の除去を行っている。従って、シリコン屑のハンドリング性を向上させると共に、シリコン屑の飛散が防止される。
ステップS54としては、上述した太陽電池の製造方法を採用することも可能である。集合体を形成するステップS52を、太陽電池の製造方法に適用させることで、シリコン屑の輸送が容易になり、結果的に太陽電池の製造に必要とされるコストを低減させることができる。
図10(B)を参照して、この図では、シリコン屑回収装置128と、再生装置132と、太陽電池製造装置142が示されている。ここで、これら装置全てを再生装置と見なしても良い。更には、再生装置132を、太陽電池を製造するための装置の一部と見なしても良い。
また、再生装置132は、シリコン屑集合装置130と、リン除去装置134と、サーマルドナー装置140とを含んでいる。更に、リン除去装置134には、ゲッタリング装置136と、分離装置138が含まれている。ここで、シリコン屑に含まれる不純物は主にリンまたはボロンである。従って、リンを除去するリン除去装置134およびボロンを不活性化して擬似的に除去するサーマルドナー装置140が、不純物除去装置144の一例である。
ここで、再生装置132の構成を変更しても良い。即ち、図10(B)に示されるリン除去装置134に替えて、図5(C)に示された加熱リン除去装置46を採用しても良い。更に、図10(B)に示されるサーマルドナー装置140に替えて、図5(B)に示されたプラズマ除去装置44を採用しても良い。このことにより、シリコン屑からリンおよびボロンを除去してシリコン屑を再生して真性半導体を得ることができる。
図11を参照して、シリコン屑集合装置130の詳細を説明する。シリコン屑集合装置130は、パンチ146と、ダイス150と、パンチ148と、加圧部154と、圧力ゲージ156と、加圧棒159とを主要に備えている。
ダイス150は、鉄等の金属材料からなり、円筒形状の空間を内部に有し、この空間の大きさは、形成される集合体の形状に対応している。
パンチ146は、ダイス150の内部空間に隙間無く挿入できる大きさの鋼棒であり、上方からダイス150の内部空間に挿入されている。
パンチ146は、パンチ146と同様の形状を有し、ダイス150の内部空間に下方から挿入されている。
加圧部154は、パンチ148が載置されたテーブルを下方から上方に向かって加圧する部位であり、油圧またはモータ等の駆動手段が採用される。
圧力ゲージ156は、加圧部が発生させている圧力を示している部位であり、アナログ表示方式またはデジタル表示方式が採用される。
加圧棒159は加圧部154に駆動力を与える部位である。
シリコン屑集合装置130を使用して、シリコン屑152を集合体とする方法は次の通りである。先ず、パンチ148の上方にダイス150を載置した後に、ダイス150の内部空間にシリコン屑152を収納させる。シリコン屑152は、粒状のままでも良いし、予め固形状態に仮成形されたものでも良い。次に、ダイス150の内部空間に上方からパンチ146を挿入する。更に、加圧棒159を操作して加圧部154から所定の圧力を、パンチ148を経由して、シリコン屑152に与える。
このときに、加圧部154からシリコン屑152に与えられる圧力は、例えば、20MPa以上300MPa以下である。圧力をこの範囲内とすることで、多数のシリコン屑152が一体化されて且つ内部に微細な空間を有する集合体が形成される。圧力が20MPa未満であると、シリコン屑152を集合体として一体化させることが困難になる。一方、圧力が300MPaより大きいと、シリコン屑152の内部に、必要とされる微細な空間が形成されない恐れがある。
図12を参照して、シリコン屑(集合体158)の表面に位置するリンを分離させる分離装置138および分離方法を説明する。図12(A)は分離装置138を示す図であり、図12(B)は集合体158にフッ化水素酸70が滲入した状態を示す図である。
図12(A)を参照して、分離装置138は、集合体158を収容させるメッシュカゴ66と、ワイヤー等の係止手段を経由して、メッシュカゴ66を縦方向および横方向に移動させるコンベヤー64と、フッ化水素酸70(エッチャント)が貯留されるタンク68と、水74(純水)が貯留されるタンク72とを具備する構成となっている。
図11に示したシリコン屑集合装置130により成型された集合体158は、メッシュカゴ66に収納された後に、フッ化水素酸70に一定時間浸漬される。例えば、シリコン屑から成る集合体158は、0.5分以上10分以下の間、フッ化水素酸70に浸漬される。このことにより、集合体158を構成する粒子状のシリコン屑の表面に位置するリンが、フッ化水素酸70によりウェットエッチングされてシリコン屑(集合体158)から酸化膜とともに除去される。この分離が終了した後は、メッシュカゴ66に収納された集合体158は、コンベヤー64によりタンク72に搬送される。
次に、集合体158は、タンク72に収納された水74に浸漬されてリンス処理される。即ち、集合体158を構成する各シリコン屑の表面に残存しているリンやフッ化水素酸70をシリコン屑の表面から除去する。このリンス処理は、例えば、0.5分以上2.0分以下である。更に、このリンス処理が行われる回数は、3回以上10回以下である。このリンス処理に於いても、集合体158を構成する各シリコン屑同士の間には、微細な間隙が形成されているので、この間隙を経由して水74が集合体158の内部に進入する。従って、集合体158の内部に位置するシリコン屑に対しても、十分にリンス処理が行われる。
図12(B)を参照して、集合体158を構成するシリコン屑62がエッチング処理される状況を説明する。この図は、集合体158の一部を切開した断面の拡大図であり、多数のシリコン屑62が集合して一体化することで、集合体158が構成されている。シリコン屑62の粒径は例えば1μm程度であり、シリコン屑62同士の間にも同程度の間隙が形成されている。更に、本実施の形態では、シリコン屑62を加熱せずに常温で加圧成型する所謂コールドプレスにより集合体158を形成している。従って、隣接するシリコン屑62同士は面でなく点で接合された状態であり、シリコン屑62同士の間に形成される間隙は、集合体158の内部まで連続している。このことから、ウェットエッチングの為に使用されるエッチャントであるフッ化水素酸70は、シリコン屑62同士の間の間隙を経由して、集合体158の内部に位置するシリコン屑62まで到達する。そして、到達したフッ化水素酸70により、集合体158の内部に存在するシリコン屑62の表面に付着された不純物等が除去される。
本発明の半導体シリコン材料の再生方法を示す図であり、(A)−(C)はフローチャートである。 本発明の半導体シリコン材料の再生方法を示す図であり、(A)はゲッタリングを示す概念図であり、(B)はサーマルドナーを示す概念図である。 本発明の半導体シリコン材料の再生方法が適用された太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の半導体シリコン材料の再生方法が適用された太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の半導体材料の再生装置を示す図であり、(A)−(C)はブロック図である。 本発明の半導体材料の再生装置を示す図であり、(A)はブロック図であり、(B)は断面図であり、(C)は概要図である。 本発明の半導体材料の再生装置に含まれるサーマルドナー装置を示す断面図である。 本発明の半導体材料の再生装置に含まれるプラズマ除去装置を示す断面図である。 本発明の半導体材料の再生装置に含まれる加熱リン除去装置を示す断面図である。 (A)は本発明の半導体材料の再生方法を示すフローチャートであり、(B)は本発明の半導体材料の再生装置を示すブロック図である。 本発明の半導体材料の再生装置に含まれるシリコン屑集合装置の構成を示す断面図である。 (A)は本発明の半導体材料の再生装置に含まれる分離装置の構成を示す図であり、(B)は集合体の部分的な断面図である。
符号の説明
10 シリコン屑
11 酸化膜
12 リン
13 ボロン
20 ウェハ
21 保護膜
22 裏面電極
23 受光面電極
30A、30B、30C 再生装置
32 シリコン屑回収装置
34 リン除去装置
36 ゲッタリング装置
38 分離装置
40 サーマルドナー装置
42 太陽電池製造装置
44 プラズマ除去装置
46 加熱リン除去装置
48 石英管
50 加熱ヒーター
52 導入部
54 排出部
56 ガス
58 ガス
60 石英ボート
62 シリコン屑
64 コンベヤー
66 メッシュカゴ
68 タンク
70 フッ化水素酸
72 タンク
74 水
76 石英管
78 ガス
80 導入部
82 排出部
84 ガス
86 シリコン屑
88 石英ボート
90 加熱ヒーター
92 温度モニター
94 温度モニター
96 石英管
100 導入部
102 排出部
104 ガス
106 シリコン屑
108 石英ボート
110 温度モニター
112 プラズマトーチ
114 ノズル
116 電子銃
118 チャンバー
120 シリコン屑
122 石英ボート
124 排出部
126 ポンプ
128 シリコン屑回収装置
130 シリコン屑集合装置
132 再生装置
134 リン除去装置
136 ゲッタリング装置
138 分離装置
140 サーマルドナー装置
142 太陽電池製造装置
144 不純物除去装置
146 パンチ
148 パンチ
150 ダイス
152 シリコン屑
154 加圧部
156 圧力ゲージ
158 集合体
159 加圧棒

Claims (24)

  1. 回収された半導体材料からリンを取り除く半導体材料の再生装置に於いて、
    前記半導体材料を加熱することにより、前記リンを前記半導体材料の表面に移動させる加熱装置と、
    前記半導体材料の表面に位置する前記リンを前記半導体材料から分離する分離装置と、を具備することを特徴とする半導体材料の再生装置。
  2. 前記分離装置では、前記半導体材料の表面を被覆する酸化物と共に前記リンが前記半導体材料から分離されることを特徴とする請求項1記載の半導体材料の再生装置。
  3. 前記分離装置では、エッチングまたはグラインディングにより前記リンを前記半導体材料から分離することを特徴とする請求項1記載の半導体材料の再生装置。
  4. 更に、酸化処理により前記半導体材料に含まれるボロンを除去する酸化装置、または、サーマルドナーにより前記ボロンを不活性化させる不活性化装置を具備することを特徴とする請求項1記載の半導体材料の再生装置。
  5. 前記加熱装置が前記半導体材料を加熱する温度は、900℃以上、1200℃以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体材料の再生装置。
  6. 半導体材料に含まれるボロンを不活性化させる半導体材料の再生装置に於いて、
    前記半導体材料を加熱して、サーマルドナーにより前記ボロンを不活性化させる不活性化装置を具備することを特徴とする半導体材料の再生装置。
  7. 前記不活性化装置では、前記半導体材料が加熱される温度は、300℃以上、500℃以下であることを特徴とする請求項6記載の半導体材料の再生装置。
  8. 更に、前記半導体材料に含まれるリンを蒸発除去する蒸発装置または、
    加熱処理により前記半導体材料の表面に移動した前記リンを前記半導体材料から分離する分離装置を具備することを特徴とする請求項6記載の半導体材料の再生装置。
  9. 回収された半導体材料を太陽電池として再利用する太陽電池の製造装置であり、
    加熱処理により前記半導体材料の表面に移動した前記リンを前記半導体材料から分離する除去装置、または、前記半導体材料に含まれるボロンを不活性化させる不活性化装置を具備することを特徴とする太陽電池の製造装置。
  10. 前記半導体材料は、粒子状のシリコンであることを特徴とする請求項9記載の太陽電池の製造装置。
  11. 前記除去装置および前記不活性化装置の両方を具備することを特徴とする請求項9記載の太陽電池の製造装置。
  12. 回収された半導体材料から不純物を除去して再利用する半導体材料の再生方法であり、
    前記半導体材料を集合させて集合体を形成する集合工程と、
    前記集合体の状態の前記材料に含まれる前記不純物を除去する不純物除去工程と、を具備することを特徴とする半導体材料の再生方法。
  13. 前記集合工程では、加圧成形により多数の前記半導体材料を前記集合体とすることを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  14. 前記集合工程では、結着剤を使用せずに、多数の前記半導体材料を前記集合体とすることを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  15. 前記集合工程では、内部に空隙を含む前記集合体を形成することを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  16. 前記不純物除去工程は、液体を用いて前記半導体材料をエッチングする工程を含み、
    前記半導体材料は、前記集合体の状態で前記液体に浸漬されることを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  17. 前記不純物除去工程は、
    前記半導体材料を加熱することで、前記半導体材料に含まれる前記不純物を、前記半導体材料の表面に移動させる加熱工程と、
    集合体の状態の前記半導体材料を液体に浸漬して、前記半導体材料の表面に存在する前記不純物を除去する分離工程と、を含み、
    前記分離工程では、前記集合体に形成された間隙を経由して前記集合体の内部に前記液体が滲入し、前記集合体を構成する粒子状の前記半導体材料の表面に存在する前記不純物が除去されることを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  18. 前記不純物除去工程は、
    前記半導体材料を加熱することにより、前記リンを前記半導体材料の表面に移動させる加熱工程と、
    前記半導体材料の表面に位置する前記リンを前記半導体材料から分離する分離工程と、を含むことを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  19. 前記不純物除去工程は、
    前記半導体材料を加熱して、サーマルドナーにより前記ボロンを不活性化させる不活性化工程を含むことを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  20. 前記不純物除去工程は、
    前記半導体材料からリンを除去する除去工程、および、前記半導体材料に含まれるボロンを不活性化させる不活性化工程を具備することを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  21. 前記半導体材料は粒子状のシリコンであることを特徴とする請求項12記載の半導体材料の再生方法。
  22. 回収された半導体材料から不純物を除去して再利用する半導体材料の再生装置であり、
    前記半導体材料を集合させて集合体を形成する集合装置と、
    前記集合体の状態の前記半導体材料に含まれる前記不純物を除去する不純物除去装置と、を具備することを特徴とする半導体材料の再生装置。
  23. 回収された半導体材料を太陽電池として再利用する太陽電池の製造方法であり、
    前記半導体材料を集合させて集合体を形成する集合工程と、
    前記集合体の状態の前記材料に含まれる前記不純物を除去する不純物除去工程と、を具備することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  24. 回収された半導体材料を太陽電池として再利用する太陽電池の製造装置であり、
    前記半導体材料を集合させて集合体を形成する集合装置と、
    前記集合体の状態の前記半導体材料に含まれる前記不純物を除去する不純物除去装置と、を具備することを特徴とする太陽電池の製造装置。
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