JP5631782B2 - シリコンの回収方法およびシリコンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンの回収方法およびシリコンの製造方法に関する。詳細には、シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する削屑からシリコンを回収する方法、並びに、該削屑およびシリカ原料からシリコンを製造する方法に関する。
太陽電池は、発電量当たりの二酸化炭素排出量が少なく、発電用の燃料が不要という利点を有しており、近年その需要は増大している。現在、実用化されている太陽電池の中では、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを用いた、一組のpn接合を有する単接合太陽電池が主流となっており、太陽電池の需要増大とともに、シリコンの需要も増大している。太陽電池に用いられるシリコンは、電池効率の向上のため高純度であることが求められる。
太陽電池用のシリコンウェーハの多くは、マルチワイヤーソーを使用し、シリコンインゴットをスライスすることにより製造される。太陽電池を低コストで製造するために、該シリコンウェーハはできるだけ薄くスライスすることが求められている。例えば、厚さ200μmのシリコンウェーハをスライスにより作製する場合、該ウェーハと同程度の径のマルチワイヤーソーが使用される。そのため、製造されるシリコンウェーハと同程度の量のシリコンが、砥粒である炭化珪素との混合物として廃棄されていた。
前記したシリコンインゴットをスライスする際に発生する、シリコンと炭化珪素との混合物(削屑)は、高純度のシリコンを含んでいるため、該シリコンを分離回収して、リサイクルすることが求められていた。しかし、切削時に発生するシリコンおよび炭化珪素は、共に10μm以下の粒子であるためフィルタリングによる分離が難しく、かつ、密度が近いため、密度差を利用した分離も難しい。
一方、シリコンインゴット中に炭化珪素が残っていると、該シリコンインゴットをスライスする際にワイヤーソーの切断を引き起こしたり、シリコンウェーハの性能に悪影響を与えたりするので、炭化珪素を厳密に分離することが求められていた。
特許文献1には、(1)水性分散媒に砥粒およびシリコン粒が混入したスラリを、1次遠心分離することにより、砥粒が主成分の固形分を回収し、(2)1次遠心分離により得られた液分を2次遠心分離することにより、分散媒が主成分の液分と、その残りのスラッジとに分離し、(3)スラッジを水性媒体で希釈後、3次遠心分離により固形分を回収し、(4)この固形分を前記砥粒が主成分の固形分と共に再生砥粒として利用する、スラリの再生方法が記載されている。
また、特許文献2には、炭化珪素粒とシリコン粒とを含む混合物を第1温度に加熱してシリコン粒を溶融させ、得られた溶融シリコンを含む融液を第2温度に保持し、次いで融液の上層部位に取り出し治具を浸漬して炭化珪素を回収する方法が記載されている。
日本国特開2005−313030号公報 日本国特開2007−302513号公報
しかし、特許文献1に記載の方法は、炭化珪素である砥粒を再生する方法であって、シリコンの再生については開示してなく、該方法により高純度のシリコンがリサイクルできるかどうかは不明である。また、特許文献1に記載の炭化珪素砥粒の再生方法は、作業が煩雑であり、効率的な方法とは言い難い。特許文献2に記載の方法では、炭化珪素の回収作業が煩雑であり、効率的なシリコンのリサイクル方法とは言い難い。
また、いずれの方法も、炭化珪素砥粒とシリコンとを分離して回収するという方法であるが、高純度のシリコンを最大限にリサイクル使用する観点からすると、炭化珪素砥粒およびシリコンの両方からシリコンをリサイクルする方法が望まれる。
さらに、炭化珪素とシリコンとは密度差が小さいため、これらを効率的に分離することができないという問題がある。
そこで、本発明では、炭化珪素砥粒を含む削屑を原料として、炭化珪素とシリコンとを分離せずとも、シリコンを回収することができるシリコンの回収方法、並びに該炭化珪素砥粒を含む削屑およびシリカ原料からシリコンを製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題について鋭意研究することにより以下の点を見出し、本発明を完成させた。
(1)シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱することにより、該削屑からシリコンを回収することができること。
(2)炭化珪素を含む削屑に、シリカ原料を混合させ原料混合粉とし、該原料混合粉を加熱してシリコンを回収することがより好ましいこと。
(3)上記原料混合粉をブリケット化した上で、該ブリケット化された原料混合粉を加熱してシリコンを回収することがより好ましいこと。
(4)原料である炭化珪素を含む削屑中の不純物濃度を低くすることにより、高純度のシリコンを回収することができること。また、不純物濃度の低い削屑に、不純物濃度の低いシリカ原料を組み合わせることにより、より高純度のシリコンを回収できること。
(5)削屑中の不純物を除く処理をすることにより、シリコン濃度が低下して、相対的に炭化珪素の濃度が高い高純度化した削屑が得られる。該高純度化した削屑中の炭化珪素についてもシリコン源として重要であり、該高純度化した削屑からもシリコンを回収できること。
(6)シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱してシリコンを製造することにより、シリカ原料を炭素材料で還元してシリコンを製造するより消費電力量を低くすることができること。
すなわち、本発明は以下である。
1.シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する、炭化珪素を含む削屑からシリコンを回収する方法であって、該炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱してシリコンを製造する工程を含み、前記炭化珪素を含む削屑中の、シリコンと炭化珪素との割合が、質量比で、5:95〜95:5である、シリコンの回収方法
2.前記炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して原料混合粉とする工程を含み、該原料混合粉を加熱してシリコンを製造する前項1に記載のシリコンの回収方法。
3.前記原料混合粉をブリケット化する工程をさらに含み、該ブリケット化された原料混合粉を加熱してシリコンを製造する、前項2に記載のシリコンの回収方法。
4.前記炭化珪素を含む削屑中の、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が、いずれも0.1質量%以下である、前項1〜3のいずれか一項に記載のシリコンの回収方法。
5.前記炭化珪素を含む削屑中の、ホウ素およびリンの含有量が、いずれも0.001質量%以下である、前項1〜4のいずれか一項に記載のシリコンの回収方法。
6.前記シリカ原料中の、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が、いずれも0.1質量%以下である、前項1〜5のいずれか一項に記載のシリコンの回収方法。
7.前記シリカ原料中の、ホウ素およびリンの含有量が、いずれも0.001質量%以下である、前項1〜6のいずれか一項に記載のシリコンの回収方法
.シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する、炭化珪素を含む削屑からシリコンを回収してシリコンを製造する方法であって、前記炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱してシリコンを製造する工程を含み、前記削屑中の、シリコンと炭化珪素との割合が、質量比で、5:95〜95:5である、シリコンの製造方法
.前記炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して原料混合粉とする工程を含み、該原料混合粉を加熱してシリコンを製造する前項に記載のシリコンの製造方法。
10.前記原料混合粉をブリケット化する工程をさらに含み、該ブリケット化された原料混合粉を加熱してシリコンを製造する、前項に記載のシリコンの製造方法。
11.前記炭化珪素を含む削屑中の、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が、いずれも0.1質量%以下である、前項10のいずれか一項に記載のシリコンの製造方法。
12.前記炭化珪素を含む削屑中の、ホウ素およびリンの含有量が、いずれも0.001質量%以下である、前項11のいずれか一項に記載のシリコンの製造方法。
13.前記シリカ原料中の、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が、いずれも0.1質量%以下である、前項12のいずれか一項に記載のシリコンの製造方法。
14.前記シリカ原料中の、ホウ素およびリンの含有量が、いずれも0.001質量%以下である、前項13のいずれか一項に記載のシリコンの製造方法。
本発明のシリコンの回収方法によれば、炭化珪素を含む削屑を原料として、該原料から炭化珪素とシリコンとを分離することなく、削屑原料全体からシリコンを回収することができ、簡易に、効率よくシリコンをリサイクルできる。
また、本発明のシリコンの製造方法によれば、シリカ原料を炭素材料で還元してシリコンを製造するより消費電力量を低くすることができ、効率的にシリコンを製造することができる。
図1(A)および(B)は、本発明のシリコンの回収方法の各工程を示したフロー図である。 図2は、アーク炉内における、二酸化珪素の還元反応を説明するための図である。 図3は、シリコンの製造装置を説明するための図である。 図4は、シリコンの製造方法の一実施形態を示すフロー図である。
<シリコンの回収方法>
本発明のシリコンの回収方法および製造方法は、図1(A)のフロー図に示すように、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱してシリコンを製造する工程(S2)を含む。また、該工程(S2)の前に、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して原料混合粉を得る工程(S1)を含むことが好ましい。
〔炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱してシリコンを製造する工程(S2)〕
工程(S2)では、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して加熱することにより、シリコンを製造する。「加熱することによりシリコンを製造する」とは、シリカ原料の炭化珪素による還元、および、シリコン粉の加熱によるシリコン製造を含む概念である。
「炭化珪素を含む削屑」とは、シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する削屑である。
「切削」とは、例えば、インゴットの上下端部や側面部を切断すること、インゴットからウェーハの縦横寸法の角柱を切り出すこと、および、該角柱や円柱状インゴットからウェーハを切り出すスライシングである。切削には、例えば、ワイヤーソーおよびブレードソー等が用いられる。
「研削」とは、例えば、インゴットの側面を削ること、およびウェーハの表面または裏面を研削することである。
シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する炭化珪素を含む削屑(以下、単に「削屑」ともいう)は、高純度のシリコン粉および炭化珪素粉を含んでいる場合があり、該削屑からシリコンをリサイクルすることが求められていた。
削屑には、鉄等のコンタミが含まれる場合があるので、精製処理を施す場合があるが、精製処理をする場合、削屑中のシリコンの炭化珪素に対する相対濃度が減少する。
本発明に用いる削屑中のシリコンと炭化珪素との割合は、質量比で、5:95〜95:5(シリコン:炭化珪素)とすることが好ましく、10:90〜95:5(シリコン:炭化珪素)とすることがさらに好ましく、20:80〜95:5(シリコン:炭化珪素)とすることが特に好ましい。削屑中のシリコンと炭化珪素との割合を質量比で、5:95〜95:5(シリコン:炭化珪素)において、シリコンの含有量が大きいほど効率的にシリコンを製造することができる。
削屑中のシリコンの含有量は、40質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、80質量%であることがさらに好ましい。
削屑中に5質量%以上のシリコンを含むことにより、削屑中のシリコン粉は、単に熱をかけて溶融させてシリカ原料と反応させるだけでよく、例えば、石英および炭素等の他の原料のように、還元反応を進行させるための熱を必要としない。よって、消費電力量が少なくなる。
削屑中の炭化珪素の含有量は、60質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。削屑中の炭化珪素の含有量を60質量%以下とするなど、少ないほど効率的にシリコンを製造することができる。また、炭化珪素の含有量は、通常50質量%以下であることが好ましい。
なお、削屑中のシリコンおよび炭化珪素の含有量は、従来公知の方法により測定することができ、例えば、燃焼赤外線吸収法により測定することができる。
削屑中に含まれる不純物としては、例えば、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタン等が挙げられる。
削屑中の鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタン(以下、主要金属不純物ともいう)の含有量は、何れも0.1質量%(1000質量ppm)以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましく、0.001質量%以下であることが更に好ましい。
また、削屑中の鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの合計の含有量は、0.1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましく、0.002質量%以下であることが更に好ましい。
削屑中の主要金属不純物の含有量を前記範囲とすることにより、還元により得られる粗シリコンの純度を高くすることができ、精製工程での不純物除去における負荷を抑えることができる。また、高純度のシリコンの収率を向上することができる。
削屑中の主要金属不純物の含有量は、少ないほど好ましく、特に限定されないが、下限は通常0.0001質量%以上であり、場合によっては0.0002質量%以上である。
削屑中のボロン及びリンの含有量は特に限定されるものではないが、通常各々10質量ppm(0.001質量%)以下であることが好ましく、5質量ppm以下であることがより好ましく、1質量ppm以下であることがさらに好ましく、0.5質量ppm以下であることが特に好ましく、0.1質量ppm以下であることが最も好ましい。
削屑中のボロン及びリンの含有量を前記範囲とすることにより、還元により得られる粗シリコンの純度を高くし、精製工程での不純物除去における負荷を抑えることができる。また、高純度のシリコンの収率を向上することができる。
削屑中のボロン及びリンの含有量は、少ないほど好ましく、下限は特に限定されるものではないが、通常0.001質量ppm以上であり、場合によっては0.01質量ppm以上である。
本発明に用いるシリカ原料としては、SiOを主成分とするものであればいずれでも使用可能である。シリカ原料として、例えば、石英粉(ケイ砂)および石英塊等の粉状体が挙げられる。シリカ原料は、不純物が少ない高純度のものであることが好ましい。
一般的にシリカ原料に含まれる不純物としては、シリカ原料の種類により異なるが、例えば、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタン等が挙げられる。
本発明において用いるシリカ原料は、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が何れも0.1質量%(1000質量ppm)以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましく、0.001質量%以下であることが更に好ましい。
また、シリカ原料における、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの合計の含有量が0.1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましく、0.002質量%以下であることが更に好ましい。
シリカ原料における主要金属不純物の含有量を前記範囲とすることにより、還元により得られる粗シリコンの純度を高くすることができ、精製工程での不純物除去における負荷を抑えることができる。また、高純度のシリコンの収率を向上することができる。
シリカ原料における主要金属不純物の含有量は、少ないほど好ましく特に限定されないが、入手の困難性、コストの点等から、下限は通常0.0001質量%以上であり、場合によっては0.0002質量%以上である。
本発明において用いられるシリカ原料中の、ボロン及びリンの含有量は特に限定されるものではないが、通常各々10質量ppm(0.001質量%)以下であることが好ましく、5質量ppm以下であることがより好ましく、1質量ppm以下であることがさらに好ましく、0.5質量ppm以下であることが特に好ましく、0.1質量ppm以下であることが最も好ましい。
シリカ原料におけるボロン及びリンの含有量を前記範囲とすることにより、還元により得られる粗シリコンの純度を高くし、精製工程での不純物除去における負荷を抑えることができる。また、高純度のシリコンの収率を向上することができる。
シリカ原料におけるボロン及びリンの含有量は、少ないほど好ましく、下限は特に限定されるものではないが、通常0.001質量ppm以上であり、場合によっては0.01質量ppm以上である。
削屑中の炭化珪素とシリカ原料との混合比としては、削屑中の炭化珪素/シリカ原料(質量比)を、0.67以上1.33以下とすることが好ましく、0.93以上1.27以下とすることがより好ましい。
加熱方法としては、例えば、アーク加熱、誘導加熱、抵抗加熱、プラズマ加熱および電子ビーム加熱等が挙げられる。中でも、工業的な設備コストとランニングコストの点で有利であることから、アーク加熱が好ましい。
加熱温度は、アーク加熱であれば、通常2000℃〜3000℃であることが好ましく、他の加熱方法では、通常、1800℃〜2500℃であることが好ましい。
最高温度での加熱時間は、バッチ処理の場合は、0.5時間〜10時間とすることが好ましい。
〔原料混合粉とする工程(S1)〕
本発明のシリコンの回収方法および製造方法は、図1(A)に示すように、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して原料混合粉を形成する工程(S1)を含み、該原料混合粉を加熱することが好ましい。予め炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して原料混合粉を形成することにより、炉内での偏析を抑制(粒度または密度の異なる材料の組成分布がばらつくことを防ぐ)することができる。
〔原料混合粉をブリケット化する工程(S1´)〕
本発明のシリコンの回収方法および製造方法において、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して原料混合粉を形成する工程(S1)を含む場合、図1(B)に示すように、工程(S1)で作製した原料混合粉を、工程(S1´)においてブリケット化(固形化)し、該ブリケット化した原料混合粉を工程(S2)において加熱することが好ましい。
シリコン製造の炉としてアーク炉を使用した場合、電極先端のアークが放出される箇所で発生したSiOガスおよびCOガス等が炉上部に向かって吹き上げている。そのため、粉状の原料を投入すると、それらのガスに乗って粉が炉外へ噴出してしまったり、煙突を閉塞させたりする虞がある。したがって、原料の取り扱い性の点から、特にアーク炉を使用する場合においては、原料混合粉をブリケット化する工程(S1´)を経てから、工程(S2)へと進むことが好ましい。
ブリケット化の方法は、特に限定されず、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料との原料混合粉に対して圧力をかけるだけでもよいし、該原料混合粉にさらにバインダーを加えてから圧力をかけてもよい。
前記バインダーとしては、加熱により炭化する熱間強度の高い樹脂が好ましく、例えば、フェノール樹脂およびポリビニルアルコール等が挙げられる。
<シリコンの回収方法および製造方法>
前記炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱してシリコンを製造する工程(S2)を含むシリコンの回収方法および製造方法によれば、高純度のシリコンを得ることができる。本発明で得られるシリコンの主要金属不純物の含有量は、何れも0.5質量%(5000質量ppm)以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以下であることがさらに好ましく、0.001質量%以下であることが特に好ましい。
また、本発明の回収方法および製造方法で得られるシリコンにおける鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの合計の含有量は、0.5質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以下であることがさらに好ましく、0.002質量%以下であることが特に好ましい。
また、主要金属不純物含有量は少ないほど好ましく、下限は特に限定されないが、不可避不純物が存在する点から、下限は通常0.00001質量%(0.1質量ppm)以上となり、場合によっては0.00002質量%以上(0.2質量ppm)となる。
なお、本発明の回収方法および製造方法で得られるシリコン中のボロン及びリンの含有量は特に限定されるものではないが、通常各々10質量ppm(0.001質量%)以下であることが好ましく、5質量ppm以下であることがより好ましく、1質量ppm以下であることがさらに好ましく、0.5質量ppm以下であることが特に好ましく、0.1質量ppm以下であることが最も好ましい。
本発明の回収方法および製造方法により得られるシリコンにおけるボロン及びリンの含有量は、少ないほど好ましく、下限は特に限定されるものではないが、通常0.001質量ppm以上であり、場合によっては0.01質量ppm以上である。
以下、本発明のシリコンの回収方法および製造方法を、図面を用いて詳細に説明するが、この説明は本発明の実施形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の内容に限定されるものではない。
まず、炭化珪素を含む削屑とシリカ原料、必要に応じて炭素材料とをシリコン製造用原料として還元反応を行った場合における、アーク炉内に生じる化学反応について説明する。
図2は、アーク炉内における、二酸化ケイ素の還元反応を説明するための図であり、一本の電極先端部分について注目した図である。図2において、内張および耐火層等のアーク炉の詳細については省略して示している。
図2に示すように、アーク炉の内部では、シリカ原料や炭化珪素を含む原料混合粉の内部に電極40の先端が挿入されている。すなわち、図示した本発明の一実施形態のシリコンの製造方法においては、いわゆるサブマージドアーク方式が採用されている。
また、アーク炉の運転中は、原料50の電極40先端付近に、SiOやCOが混在している層82が存在し、さらに、層82の下方には、炉内の炭素還元反応の結果として得られたSiが液層84を形成して溜まっている。
アーク炉内では、図2にAで示される付近に上部低温領域、図2にBで示される付近に下部高温領域が存在し、それぞれの領域において優先的に異なる反応が生じているものと考えられる。
すなわち、上部低温領域Aでは、下記反応式(1)または(2)で表される反応が優先的に生じているものと考えられる。但し、削屑とシリカ原料のみを用いて、炭素材料を用いない場合は、反応式(1)の反応は黒鉛電極や黒鉛内張からの炭素供給量に限定される。
SiO(g)+2C→SiC+CO(g)・・・(1)
2SiO(g)→Si+SiO・・・(2)
上記反応式(1)および(2)で表される反応のうち、特に反応式(1)にかかる反応が最も優先的に起こっているものと考えられ、上部低温領域Aにおいては、SiCが多く生じている。
一方で、下部高温領域Bにおいては、下記反応式(3)〜(5)で表される反応が優先的に生じているものと考えられる。但し、削屑とシリカ原料のみを用いて、炭素材料を用いない場合は、(3)の反応は黒鉛電極や黒鉛内張からの炭素供給量に限定される。
SiO+C→SiO(g)+CO(g)・・・(3)
SiO(g)+SiC→2Si+CO(g)・・・(4)
SiO+SiC→Si+SiO(g)+CO(g)・・・(5)
上記反応式(3)〜(5)で表される反応のうち、特に反応式(4)にかかる反応が最も優先的に起こっているものと考えられる。例えば、上部低温領域Aにて生成した炭化ケイ素と気体の酸化ケイ素との反応により、シリコンが生成する。
上記反応式をまとめると、シリカ原料の炭素還元反応において、下記反応式(6)にかかる反応によってシリコンが生成する。
SiO+2C→Si+2CO(g)・・・(6)
一方で、削屑とシリカ原料の混合粉のみを用いて、炭素材料を用いない場合は、混合粉中の炭化珪素からのシリコン生成は、反応式(4)と(5)で表される反応をまとめた、下記反応式(7)にかかる反応によって起こる。
SiO+2SiC→3Si+2CO(g)・・・(7)
炭化珪素を含む削屑とシリカ原料を用いた場合、炭化珪素は(4)または(5)の反応によって、シリコンが取出される。通常のシリカ原料と炭素材料の還元と比較すると、少なくとも(1)の反応が無く、かつシリコン粉は反応による吸熱が殆どなく、消費エネルギーと歩留の点で有利である。
以下、このシリコンの製造装置について説明し、当該製造装置を用いたシリコンの製造方法について説明する。
<シリコンの製造装置200>
図3は、シリコンの製造装置200を説明するための概略図である。図3に示すように、シリコン製造装置200は、内部に電極40を備えるアーク炉100、アーク炉100の電極に流れる電流を安定化させる電力調整装置88、及び、電極40と電力調整装置88の間に設けられた変圧器86を備えている。
アーク炉100の炉内には、炭化珪素を含む削屑及びシリカ原料がシリコン製造用原料50として充填されており、ここに電極40の先端が埋没されている。電極40、電力調整装置88及び変圧器86は電気的に接続されている。図3において、その他配線等については省略して示している。
(アーク炉100)
アーク炉100は、炉内径を700mm以上7000mm以下とすることが好ましい。
アーク炉100の内部には電極40が少なくとも一つ備えられており、当該電極40の先端は、原料50に埋没され、いわゆるサブマージドアーク方式とされている。
(変圧器86)
本発明にかかる製造装置200には、変圧器86が設けられている。変圧器86は、電力調整装置88とアーク炉100との間に接続されて炉用変圧器として機能する。変圧器86は従来の変圧器を特に限定されることなく用いることができるが、許容電流が大きいものを用いることが好ましい。
具体的には、許容電流が1100A(100kW操業炉)〜105,000A(20,000kW操業炉)のものを用いることが好ましい。特に、変圧器86の容量がアーク炉100の運転出力の1.5倍以上である変圧器86により変圧されることが好ましい。
すなわち、運転出力をP(kW)とすると、変圧器容量は1.5P(kVA)以上が好ましく、より好ましくは2P(kVA)以上であり、さらに好ましくは3P(kVA)以上である。これにより、変圧器86にある程度の大電流が流れた場合であっても変圧器86が停止することなく、また、製造装置200全体を停止させることなく連続的に運転することができる。
変圧器86と電力調整装置88及び電極40との接続方法については、製造装置200において、適切に変圧可能な形態であれば特に限定されるものではない。例えば、オープンアーク炉で用いられるものと同様の形態とすることができる。
製造装置200には、上記構成のほか、コンデンサ、バランサ、配電盤および電源変圧器等が備えられ、アーク炉100への通電が可能とされている。その他の形態については、特に限定されるものではなく、従来と同様の形態が適用できる。
<シリコンの製造方法の具体例>
以下、上記製造装置200を用いたシリコンの製造方法の具体例について説明する。図4に、該具体例の各工程を示すように、該具体的なシリコンの製造方法は、炉内セットアップ(工程S10)、通電(工程S20)、出湯(工程S30)にかかる各工程を有し、炉の運転停止後に炉内のはつり作業等を行う。
(工程S10)
工程S10は、アーク炉100の電極40を取り付け、炉内に原料を投入して原料50を充填し、シリコンを製造可能な状態へと炉内をセットアップする工程である。原料50としては、上記した原料混合粉またはブリケット化した原料混合粉が用いられる。また、電極40の電極先端は原料50に埋没されて、いわゆるサブマージドアーク方式とされることが好ましい。
(工程S20)
工程S20は、炉内セットアップが完了した後、アーク炉100を通電して、炉内をアーク放電により加熱する工程である。ここで、アーク放電により加熱された炉内温度は限定されず、アーク放電による成り行きでよい。このとき、アーク炉100に流れる電流量は、アーク炉100の外部に備えられた電力調整装置88により調整されて安定化される。これにより、原料50内部の反応が進行し、炉内に蓄積した炭化ケイ素と電極40とが接触して、短絡が生じ得るような状況となっても、電極40やその他装置に生じる電流の激しい振れ(以下、電流ハンチングという。)が抑制され、製造装置200を停止させることなく、連続して運転することができる。
一方、工程S20においては、アーク炉100の炉床電力密度PD(W/cm)が90W/cm以上でアーク炉が運転されることが好ましい。これにより、高純度なシリコンを効率的に製造でき、且つ、炉内の炭化ケイ素の生成を抑制して製造装置200を停止させることなく連続して運転できる。
(工程S30)
アーク炉100内で炭素還元により生成したシリコンは、液状にて徐々に炉底に溜まる。工程S30は、このような液状のシリコンを、炉底部側面に設けられた出湯口から流出させて取り出す工程である。シリコンが出湯口から取り出されることで、炉内の原料50は徐々に減少する。本発明においては、例えば、当該原料50の減少に合わせて、新たに炭化珪素を含む削屑及びシリカ原料または、それらをブリケット化した原料が炉上部より投入されることで、連続的に炭素還元反応が行われる。
このように、工程S10〜S30を経て、前記シリコン製造用原料から、還元反応によってシリコンが取り出される。シリコンは液状のまま取り出しても、冷却後に固体として取り出してもよいが、通常は固体として取り出す。シリコンの製造を停止する場合は、その後、炉内のはつり作業等が行われる。
上記したシリコンの製造方法は、高純度な原料を用いた還元反応による、高純度なシリコンの製造方法であり、高純度原料を用いることによる短絡等の問題が解消され、連続的にシリコンを製造することができる方法である。
(参考例1)
シリカ粉および炭化珪素砥粒の混合粉末を、誘導加熱炉にてアルゴン雰囲気下、2,000℃で2時間加熱した。仕込み組成と加熱後の組成を表1および2に示す。表1および2に示すように、シリカ粉および炭化珪素粉が減量し、シリコンが生成した。
(参考例2)
参考例1と同様にして、シリカ粉および炭化珪素粉の混合粉末の加熱を行った。仕込み組成と加熱後の組成を表1および2に示す。表1および2に示すように、シリカ粉と炭化珪素粉が減量し、シリコンが生成した。
(参考例3)
シリカ粉および炭化珪素砥粒を含むシリコンの切削粉に、シリカ粉を混合して混合粉末とし、該混合粉末の加熱を行った。加熱は、参考例1と同様に行った。混合粉末の組成と、加熱後の生成物の組成を表1および2に示す。
表1および2に示すように、シリカ粉と炭化珪素粉が減量し、シリコンも減量した。シリコンの減量は、シリカとシリコンの反応により生成したSiOが揮発したことによる。
なお、炭化珪素が減量したことから、SiC+SiO→2SiO+COが起こっており、上記式(5)で示したようにシリコン生成に重要なSiOの生成が起こっていることがわかった。
したがって、以下のようなSiOの揮発が抑えられる条件で実験を行ったのであれば、SiCからシリコンが生成してシリコン量は増えたと考えられる。
参考
炭化珪素砥粒とシリカ粉とを混合して混合粉末とし、該混合粉末をブリケット化してアーク炉に投入し、8時間加熱し、シリコンを製造した。混合粉末の組成と出湯シリコンの組成を表1および2に示す。
また、シリカ粉、精製シリコン切削粉(炭化珪素粉)、生成したシリコンの不純物量を表3に示す。
(実施例
炭化珪素砥粒を含むシリコン切削粉を精製したものとシリカ塊を約30時間かけてアーク炉に投入し、シリコンを製造した。炭化珪素砥粒を含むシリコン切削粉は、切削液を分離して得た削屑を酸で洗浄し、炭化珪素砥粒を含むシリコン切削粉とした。投入原料の組成と出湯シリコンの組成を表1および2に示す。また、投入原料および生成したシリコンの不純物量を表3に示す。
Figure 0005631782

Figure 0005631782

Figure 0005631782

表2に示すように、参考例4によれば、得られたシリコンにおける炭化珪素含有量は、0.2質量%程度であった。また、実施例1によれば、得られたシリコンにおける炭化珪素含有量は、0.07質量%であった。
参考例4のように、得られるシリコンにおける炭化珪素含有量を0.2質量%程度まで低減できれば、タッピングした受器中で沈降分離することで、得られるシリコンにおける炭化珪素含有量をさらに0.05質量%以下に低減することができる。
なお、参考例4および実施例1において、得られたシリコンに含まれる炭化珪素は、炉内高温度でシリコン中に溶解したカーボンが、シリコンの液温が低下して溶解度が低下し、SiCとして析出したものが主である。通常のシリカと炭素材料でシリコンを製造した場合も得られるシリコンにおいて同等のSiC量が検出される。したがって、参考例4および実施例1において、得られたシリコンに含まれる炭化珪素は、原料の炭化珪素粉が残ったものが主なのではない。
また、表3に示すように、主要金属不純物並びにボロンおよびリンの含有量の低い原料からシリコンを製造することにより、高純度のシリコンが得られることがわかった。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うシリコンの回収方法および製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明を特定の態様を参照して詳細に説明したが、本発明の精神と範囲を離れることなく様々な変更および修正が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお、本出願は、2010年3月11日付けで出願された日本特許出願(特願2010−054741)に基づいており、その全体が引用により援用される。また、ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。
本発明のシリコンの回収方法および製造方法によれば、シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する削屑から高純度シリコンを回収することができ、該高純度シリコンは太陽電池用として使用可能である。
S1 原料混合粉とする工程
S1´ ブリケット化する工程
S2 加熱してシリコンを製造する工程

Claims (14)

  1. シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する、炭化珪素を含む削屑からシリコンを回収する方法であって、該炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱してシリコンを製造する工程を含み、
    前記炭化珪素を含む削屑中の、シリコンと炭化珪素との割合が、質量比で、5:95〜95:5である、シリコンの回収方法
  2. 前記炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して原料混合粉とする工程を含み、該原料混合粉を加熱してシリコンを製造する、請求項1に記載のシリコンの回収方法。
  3. 前記原料混合粉をブリケット化する工程をさらに含み、該ブリケット化された原料混合粉を加熱してシリコンを製造する、請求項2に記載のシリコンの回収方法。
  4. 前記炭化珪素を含む削屑中の、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が、いずれも0.1質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリコンの回収方法。
  5. 前記炭化珪素を含む削屑中の、ホウ素およびリンの含有量が、いずれも0.001質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリコンの回収方法。
  6. 前記シリカ原料中の、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が、いずれも0.1質量%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシリコンの回収方法。
  7. 前記シリカ原料中の、ホウ素およびリンの含有量が、いずれも0.001質量%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシリコンの回収方法。
  8. シリコンインゴットまたはシリコンウェーハの切削または研削時に発生する、炭化珪素を含む削屑からシリコンを回収してシリコンを製造する方法であって、
    前記炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを加熱してシリコンを製造する工程を含み、
    前記削屑中の、シリコンと炭化珪素との割合が、質量比で、5:95〜95:5である、シリコンの製造方法
  9. 前記炭化珪素を含む削屑とシリカ原料とを混合して原料混合粉とする工程を含み、該原料混合粉を加熱してシリコンを製造する、請求項に記載のシリコンの製造方法。
  10. 前記原料混合粉をブリケット化する工程をさらに含み、該ブリケット化された原料混合粉を加熱してシリコンを製造する、請求項に記載のシリコンの製造方法。
  11. 前記炭化珪素を含む削屑中の、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が、いずれも0.1質量%以下である、請求項10のいずれか一項に記載のシリコンの製造方法。
  12. 前記炭化珪素を含む削屑中の、ホウ素およびリンの含有量が、いずれも0.001質量%以下である、請求項11のいずれか一項に記載のシリコンの製造方法。
  13. 前記シリカ原料中の、鉄、アルミニウム、カルシウムおよびチタンの含有量が、いずれも0.1質量%以下である、請求項12のいずれか一項に記載のシリコンの製造方法。
  14. 前記シリカ原料中の、ホウ素およびリンの含有量が、いずれも0.001質量%以下である、請求項13のいずれか一項に記載のシリコンの製造方法。
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