JP2006012281A - 磁気記録媒体 - Google Patents

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【課題】磁性層におけるピンホール現象を効果的に抑制し、優れた電磁変換特性を有する高記録密度型の磁気記録媒体を得る。
【解決手段】非磁性支持体1の少なくとも一の主面上に、下層非記録層2と、磁性層3とが積層形成されてなり、磁性層3の乾燥状態における膜厚をT(nm)とし、配向処理後における磁性層3中の磁性粒子の磁性層面内方向の長さをL(nm)とし、膜厚方向における長さをD(nm)としたとき、下記式(1)に示す関係を満たすものとした磁気記録媒体10を提供する。
(20×T)/(L×D)≧1・・・(1)
【選択図】図1

Description

本発明は、塗布型の磁気記録媒体に関するものであり、特に、極めて薄層の磁性層を有する高記録密度型の磁気記録媒体に関するものである。
近年、デジタル記録等により情報量の増大化が進んでおり、今後更なる高密度化、短波長記録化に向かうことが予想される。
これに伴い磁気記録装置に供される磁気記録媒体においては、短波長出力、及び電磁変換特性を向上させるために、磁性層の薄層化、及び表面の平滑化が図られてきた。
また、高記録密度化に対応すべく、従来用いられてきたインダクティブ型磁気ヘッドよりも高感度な磁気抵抗効果型ヘッド(MRヘッド、GMRヘッド等)を適用する磁気記録システムが考案、実用化され始めているが、これに従来の磁性層の設計を有する磁気記録媒体を適用すると、帯電により磁気ヘッドの静電破壊が発生することが分った。
このような高感度型磁気ヘッドの静電破壊の問題に対応して、磁性層の表面の平滑化を向上させつつ、同時に帯電量を低減化させた設計の磁気記録媒体が提案されてきた(例えば、特許文献1、2参照。)。
ところが、磁性層の膜厚が0.1μm以下もの極めて薄層になると、実験的に電磁変換特性に低下する現象が見られていた。
これに関し、薄層の磁性層の表層を拡大観察した結果、磁性層を構成する磁性粒子がミクロレベルで抜ける箇所が生じて下層が露出した状態となる、いわゆるピンホール現象が発生し、これにより記録抜けが生じることに起因することが判明した。
このような問題に対応するべく、磁性層中の磁性粒子の体積を制御することによって、改善を図った技術についての提案もなされたが(例えば、特許文献3、4参照。)、今後更に高記録密度型の磁気記録媒体を得るために磁性層の薄層化は進むものと考えられ、かかる従来における技術では、充分に対応しきれなくなるであろうことが予想される。
特開2000−163739号公報 特開2002−260214号公報 特開2002−8220号公報 特開2001−250219号公報
上述したことに鑑み、本発明は、極めて薄層の磁性層において、ピンホール現象を抑制し、優れた電磁変換特性を実現可能な、高記録密度型の磁気記録媒体を提供することを目的とする。
非磁性支持体の少なくとも一の主面上に、無機粒子を結合剤中に分散した下層非記録層と、磁性粉末を結合剤中に分散した磁性層とが積層形成され、磁性層の、乾燥状態における膜厚をT(nm)とし、配向処理後における磁性粒子の、磁性層面内方向における長さをL(nm)とし、膜厚方向における長さをD(nm)としたとき、下記式(1)に示す関係を満たす磁気記録媒体を提供する。
(20×T)/(L×D)≧1・・・(1)
本発明によれば、磁性層の膜厚Tと、磁性粒子の面内方向における長さLと、膜厚方向における長さDについて、所定の関係を有するように特定したことにより、膜厚が100nm以下もの極めて薄層の磁性層においても、ピンホール現象の発生が効果的に抑制され、電磁変換特性に優れた高記録密度型の磁気記録媒体が得られた。
以下、本発明の磁気記録媒体について図を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
本発明の一例の磁気記録媒体は、図1の概略構成図に示すように非磁性支持体1の一主面上に、下層非記録層2と磁性層3とが積層形成されており、他の主面にバックコート層4が形成された構成を有しているものとする。以下、これら各層について説明する。
非磁性支持体1は、従来公知の磁気記録媒体の基体として使用されるものをいずれも適用できる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロースダイアセテート、セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等のプラスチック、紙、アルミニウム、銅等の金属、アルミニウム合金、チタン合金等の軽合金、セラミックス、単結晶シリコン等が挙げられる。
非磁性支持体の形態は、最終的に目的とする磁気記録媒体に応じて適宜選定することとし、フィルム、テープ、シート、ディスク、カード、ドラム等のいずれでも良い。
次に、下層非記録層2について説明する。
下層非記録層2は、少なくとも結合剤樹脂、無機粒子、及び各種添加剤を、有機溶剤を用いて混合、調製した塗料を塗布することによって形成されたものである。
下層非磁性層2を構成する無機粒子としては、従来、磁性層の下層として形成する非磁性層用の無機微粒子粉末をいずれも使用可能である。
例えば、アルミナ、酸化鉄、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、ゲータイト、窒化珪素、チタンカ−バイト、酸化チタン、二酸化珪素、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二硫化モリブデン等が挙げられ、これらを単独、または組合せで使用することができる。
無機粒子の形状は、針状、球状、板状、サイコロ状のいずれでもよい。
また、下層非記録層2には、適用する高感度型磁気ヘッド(例えばMRヘッド)の静電破壊を抑制するため、導電剤を添加することが好ましい。導電剤は公知のものいずれも使用可能であり、たとえば、カーボンブラックや導電性酸化チタン等が挙げられる。
下層非記録層2を構成する結合剤樹脂としては、従来公知のバインダー樹脂がいずれも適用可能である。
例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−スチレン共重合体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、尿素−ホルムアルデヒト樹脂またはこれらの混合物等が挙げられる。
特に、柔軟性を付与するとされているポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等と剛性を付与するとされているセルロース誘導体、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が好ましい。これらは、イソシアネート化合物を架橋剤としてより耐久性を向上させたりしても良い。
下層非記録層2を形成する塗料用の有機溶剤としては、従来、塗料調整用溶剤として用いられているものをいずれも適用可能であり、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエステル等のエステル系溶剤、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロロヒドリン、ジクロロベンゼン等の有機塩素化合物系溶剤が挙げられる。
次に、磁性層3について説明する。
磁性層3は、少なくとも磁性粉末と結合剤樹脂とを、有機溶剤を用いて混合、調製した塗料を塗布することによって形成されたものとする。
磁性粉末としては、従来塗布型の磁気記録媒体用に適用されている強磁性粒子をいずれも適用可能である。
例えば、強磁性酸化鉄粒子、強磁性二酸化クロム、今日磁性バリウムフェライト、強磁性合金粉末、強磁性白金鉄、窒化鉄等が挙げられる。
本発明においては、図2に示すように、磁性層3の、乾燥状態における膜厚をT(nm)とし、配向処理後における磁性粉末11の、磁性層面内方向における長さをL(nm)とし、膜厚方向における長さをD(nm)としたとき、下記式(1)に示す関係を満たすものと特定する。
(20×T)/(L×D)≧1・・・(1)
このように特定することにより、電磁変換特性に関して実用上著しい劣化を来たすようなサイズのピンホール(例えば、2.1μm×1.7μm=3.57μm2以上程度の磁性粉末のミクロ的な抜けの箇所の面積合計)を効果的に低減化できることが確かめられた。
なお、磁性層3中における磁性粉末11は、図2に示すような状態に限定されるものではなく、例えば図3に示すように略球状のものであってもよく、図4に示すように、図2の場合とは長軸と短軸の位置が、上記LとDとで逆になった場合でも同様に適用できる。
また、磁性粉末11の長軸長は60nm以下であることが好ましい。長軸長が60nmを超える磁性粉末を用いた場合において磁性層を薄層化させると、ピンホール現象が発生しやすくなり、電磁変換特性が劣化するためである。
磁性層3形成用の結合剤は、塗布型の磁気記録媒体に適用されるバインダーであれば、いずれも適用することができる。具体的には、上述した下層非記録層形成用の結合剤樹脂をいずれも適用できる。
また、磁性塗料調製用の有機溶剤としては、従来、塗料調製用の溶剤として用いられているものをいずれも適用可能であり、上述した下層非記録層形成用の有機溶剤をいずれも適用できる。
磁性層3の膜厚は、0.1μm(100nm)以下であることが好ましい。
磁性層の膜厚が0.1μmを超えると、PW50(孤立再生波のピークの50%でのパルス幅)が大きくなり、高密度記録特性が低下するためである。また、MRヘッドを使用したシステムで信号再生をする場合、磁性層の膜厚が0.1μmを超えると、磁性層の飽和磁化Brが0.25T以上となり、MRヘッドの諸元(MR素子の飽和磁束密度、膜厚及びSAL膜の飽和磁束密度、膜厚)によって、MRヘッドが飽和してしまい、電磁変換特性が劣化する。
バックコート層4は、必要に応じて形成するものとし、結合剤、無機粒子、潤滑剤、及び帯電防止剤等の各種添加剤により形成されている。
なお、バックコート層4に代えて、上述した下層非記録層2及び磁性層3を積層形成することにより、両主面に記録層を有する大容量型の磁気記録媒体を作製することもできる。
次に、磁気記録媒体10の作製方法について説明する。
先ず、所定の非磁性支持体1を用意する。次に、下層非記録層2用の塗料、及び磁性層3用の塗料を調製する。
これらの塗料は、上述した各材料を所定の溶剤とともに混練分散して作製する。混練分散方法は、公知の方法をいずれも適用でき、特に制限されるものではないが、例えば連続二軸混練機(エクストルーダー)、コニーダー、加圧ニーダー等を用いる方法が挙げられる。
下層非記録層2及び磁性層3は、それぞれの塗料を、例えばグラビアコート、押出コート、エアードクターコート、リバースロールコート等の従来の塗布方法により塗布することによって積層形成される。
また、下層非記録層2上に磁性層3を形成する際には、塗料を順次塗布して乾燥を行う、いわゆるウエット・オン・ドライ方式を用いてもよく、湿潤状態にある下層非記録層2を形成するための塗料の上に磁性層3を形成するための塗料を重ねて塗布する、いわゆるウエット・オン・ウエット方式を用いてもよい。
その後、必要に応じてバックコート層4を形成することにより、本発明の磁気記録媒体が得られる。
なお、磁性粉末、結合剤樹脂、無機粒子、分散剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤等の添加剤、塗料調製用の有機溶剤は、従来公知のものがいずれも適用可能であり、何ら限定されるものではない。
下記においては、本発明の磁気記録媒体について、長尺形状の非磁性支持体であるプラスチックフィルム上に磁性層を有する構成の、テープ状磁気記録媒体のサンプルを作製した。なお、本発明は、下記の例に限定されるものではない。
〔実施例1〜22〕、〔比較例1〜3〕
先ず、下記に示す組成の、磁性塗料を調製した。
磁性塗料は、下記表1に示す磁性粒子から所定のものを選定し、磁性層用の分散液を調製した。
Figure 2006012281
〔磁性層用塗料組成〕
磁性粉末(上記表1に示す。):100重量部
第1の結合剤:9重量部
(塩化ビニル系共重合体(平均重合度300))
第2の結合剤:9重量部
(ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量41200、Tg40℃))
潤滑剤:ステアリン酸:1重量部
ステアリン酸ブチル:2重量部
溶剤:メチルエチルケトン:20重量部
トルエン:20重量部
シクロヘキサノン:10重量部
上記材料をニーダーで混練処理し、さらにメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンで希釈した後、サンドミル分散し磁性層用分散液とした。
その後、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を、磁性粉末100重量部に対して4重量部添加し、攪拌して磁性層形成用の塗料を調製した。
次に、下層非記録層用の塗料を調製した。
〔下層非記録層用の分散液組成〕
第1の無機粒子:α−酸化鉄(長軸長50nm、BET値87m2/g):100重量部
第2の無機粒子:カーボンブラック:24重量部
(粒径20nm、DBP吸油量120ml/100g)
第1の結合剤:塩化ビニル系共重合体(平均重合度300):9重量部
第2の結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂:9重量部
(量平均分子量41200、Tg40℃)
潤滑剤:ブチルステアレート:2重量部
ステアリン酸:1重量部
有機溶剤:メチルエチルケトン:20重量部
トルエン:20重量部
シクロヘキサノン:10重量部
上記材料を混練処理し、さらに有機溶剤で希釈した後、サンドミル分散し、下層非記録層用の分散液とした。
その後、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を、上記第1の無機粒子100重量部に対して3重量部添加し、下層非記録層用の塗料を調製した。
非磁性支持体1として、膜厚5.0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、この上に、上記下層非記録層用の塗料を膜厚1.0μmで塗布し、続いて上記磁性塗料を所定の膜厚に塗布した。
磁場配向処理、及び乾燥処理を行い、巻取りを行った。続いて、カレンダー処理、硬化処理を行った。
その後、下記組成のバックコート層用分散液へポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)10重量部を添加して作製したバックコート層用塗料を、磁性層形成面の反対側の主面に塗布して膜厚0.6μmのバックコート層4を形成した。
〔バックコート層用分散液組成〕
無機粉末(カーボンブラック):100重量部
(粒径40nm、DBP吸油量112.0ml/100g)
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂:13重量部
(量平均分子量71200)
結合剤:フェノキシ樹脂(平均重合度100):43重量部
結合剤:ニトロセルロース樹脂(平均重合度90):10重量部
溶剤:メチルエチルケトン:500重量部
トルエン:500重量部
上述のようにして作製した広幅の磁気テープを、1/2インチ幅にスリットし、及び1/2インチワンリールカセットに500m組み込んだものをサンプルとした。
サンプル磁気記録テープについて、それぞれ磁性層形成面側の電子顕微鏡(SEM)による表面観察、及び電磁変換特性の測定を行い、評価を行った。
各測定方法を下記に示す。
〔電磁変換特性〕
各サンプル磁気テープに対し、記録用磁気ヘッド(MIG、ギャップ0.15μm)を取り付けた固定電特機を用いて、波長0.3μmの信号を記録後、再生用ヘッドに磁気抵抗効果型磁気ヘッド(ギャップ0.2μm)を用いて信号再生を行った。
なお、各単一周波数の出力及び再生された信号から、±2MHzのところをノイズレベルとした際のC/N特性を測定した。
〔表面観察〕
磁性層表面を、電子顕微鏡(SEM)により5万倍で観察し、(2.1μm×1.7μm=3.57μm2)以上のサイズのピンホール、すなわち磁性粉末がミクロ的に抜けており、下層がむき出しになっている箇所の面積の合計値を計算し、磁性層表面において占める面積の割合をパーセント表示した。なお、ピンホールは、20%以下程度であれば実用上良好なものとして評価した。
下記表2に、上記電磁変換特性、及び表面観察の評価結果を示す。
なお、電磁変換特性については、比較例3の値を基準値とし、これとの相対値で表した。
Figure 2006012281
表1、表2に示すように、微細な球形状の磁性粒子1を適用した実施例1〜5のサンプルにおいては、(20×T)/(L×D)≧1となるように特定したことによって、磁性層の膜厚Tを極めて薄層にした場合であっても、ピンホールの発生が効果的に低減化され、良好な電磁変換特性を有する磁気記録媒体が得られた。
板状の磁性粒子2を適用した実施例6〜10のサンプルにおいても同様に、(20×T)/(L×D)≧1となるように特定したことによって、磁性層の膜厚Tを極めて薄層にした場合であっても、ピンホールの発生が効果的に低減化され、良好な電磁変換特性を有する磁気記録媒体が得られた。
上記実施例1〜5のサンプルよりも大きい球形状の磁性粒子3を適用した実施例11〜15においても同様に、(20×T)/(L×D)≧1となるように特定したことによって、磁性層の膜厚Tを極めて薄層にした場合であっても、ピンホールの発生が効果的に低減化され、良好な電磁変換特性を有する磁気記録媒体が得られた。
針状の磁性微粒子4を適用した比較例1、実施例16〜19においては、磁性層の膜厚Tが極めて薄層であり、(20×T)/(L×D)の値が1未満である比較例1において、ピンホール面積を充分に低減化できず、電磁変換特性が劣化した。
一方、磁性層の膜厚を制御して(20×T)/(L×D)≧1となるように特定した実施例16〜19においては、ピンホールの発生が効果的に低減化され、良好な電磁変換特性が得られた。
上記実施例16〜19のサンプルよりも大きい針状の磁性微粒子5を適用した比較例2、3、実施例20〜22においては、磁性層の膜厚Tを極めて薄層であり、(20×T)/(L×D)の値が1未満である比較例2、3において、ピンホール面積を充分に低減化できず、電磁変換特性が劣化した。
一方、磁性層の膜厚を制御して(20×T)/(L×D)≧1となるように特定した実施例20〜22においては、ピンホールの発生が効果的に低減化され、良好な電磁変換特性が得られた。
本発明の磁気記録媒体の概略断面図を示す。 磁性層中における磁性粉末の状態の一例を示す。 磁性層中における磁性粉末の状態の他の一例を示す。 磁性層中における磁性粉末の状態の他の一例を示す。
符号の説明
1……非磁性支持体、2……下層非記録層、3……磁性層、4……バックコート層、10……磁気記録媒体、11……磁性粉末



Claims (3)

  1. 非磁性支持体の少なくとも一の主面上に、無機粒子を結合剤中に分散した下層非記録層と、
    磁性粉末を結合剤中に分散した磁性層とが積層形成された磁気記録媒体であって、
    前記磁性層の、乾燥状態における膜厚をT(nm)とし、
    配向処理後における、前記磁性粒子の、磁性層面内方向における長さをL(nm)とし、膜厚方向における長さをD(nm)としたとき、
    下記式(1)に示す関係を満たすことを特徴とする磁気記録媒体。
    (20×T)/(L×D)≧1・・・(1)
  2. 前記磁性層の、乾燥状態における膜厚Tが、100nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記磁性粒子の長軸長が、60nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。






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