JP2006003296A - 超音波流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信波の第3波を確実に検知する。アナログ回路の比較器の数を減らして、コストを下げる。消費電流を減らす。
【解決手段】基準レベル発生部で用意した基準電圧レベルの中から小さい方の3個のVth1〜Vth3を選択して比較部12に接続して受信波を待ち受ける。受信波の第1の波がVth1を越えたところで、ゼロクロス点c1の時点に合わせて、Vth1をVth4に切り替える。第3波が3つの基準レベルを一気に越えると、これを第3波と判定し、そのゼロクロス点c3を受信波検知点とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、受信波のうちの狙った波のゼロクロス点を確実に検知できるようにした超音波流量計に関する。
超音波流量計では、流れの上流と下流に間隔(距離)を置いて1対の超音波送受波器を配置し、一方の送受波器から発信した超音波が他方の送受波器へ到達するまでの到達時間に基づいて流速、流量を演算して求めている。
図1に発信のタイミングを示す発振駆動信号と受信波とを示す。受信波は送受波器で受信した信号を増幅した後の波形を示している。a点が到達点で、徐々に振幅が大きくなる。そして最大振幅を過ぎると徐々に小さくなる。実際には到達点aはノイズに隠れて検知できない。そこで、ノイズより十分大きな基準電圧レベルとしてのしきい値VTHを決め、このレベルに最初に到達した波、例えば同図の第3波がb点でしきい値VTHに達した後ゼロレベルを通るゼロクロス点cを検知して受信検知とする方法がある。
しきい値VTHは常に何番目かの特定の波、例えば第3波のゼロクロス点を検知するように定めてあり、実際の到達時間は、a点からc点までの時間τを予め求めて記憶しておき、直接測定した時間t+τに相当する値からτを減算するなどして求めている。特定の波を間違いなく確実に検知するためには、自動的に最適なしきい値VTHを得るため、ピーク値ホールド回路やオートゲインコントロール回路を用いて受信波のピーク値が常に一定の大きさになるように増幅器の増幅率を調整して、狙った波をしきい値VTHで捉えるようにするとか、直前の受信波のピーク値をホールドし、そのピーク値に一定値を掛けた電圧をしきい値VTHとするなどの方法が行なわれている。
ところが、これらの方法では、消費電流のアナログ回路の規模が大きくなってコスト高になる。また、ある特定電圧を一定時間ホールドする必要があるとか、しきい値VTHを決めるために、本来の測定とは別に超音波の送受信を行なう必要があるため、低消費電流化が困難で、電池駆動の超音波の実用化の険路となっていた。
そこで、本願の発明者は、電流消費の大きな回路をなくし、しきい値VTHを個々に調整する必要をなくして、測定の信頼性を上げられる超音波流量計を提案した(特許文献1参照)。
この従来技術は、一方が他方の一定倍の関係を持つ基準レベルのペア(組合せ)を異なる電圧で何組か用意し、何番目かのある波が初めてあるペアのうちの小さい方の基準レベルを越えて、なおかつ、さらに、その電圧とペアとなる大きいほうの基準レベルをも一気に越えたとき(換言すれば、そのような基準レベルのペアが少なくとも1ペア存在したとき)、その波を狙った波として、そのゼロクロス点を超音波の受信点(検知点)とする超音波流量計である。
特開平10−332452号公報
前記特許文献1の従来技術では、基準レベル毎に比較器を設ける必要があるため、比較器の数が基準レベルの数だけ必要で多くなり、比較器以降の回路規模も大きくなるため流量計がコスト高になるという問題点があった。
そこで、本発明はかかる問題点を解消できる超音波流量計を提供することを目的とする。
本発明は、受信波を検知するための異なる電圧の基準レベルを複数用意して、1つの送信による受信波の内のある波が、その波の直前の波が越えていない基準レベルのうち小さい方からの所定数を一気に越えたとき、その波のゼロクロス点を受信点(検知点)とすることを最も主要な特徴とする。
そこで、前記目的を達成するために、請求項1の発明は、流れの上流と下流に超音波送受波器を配置し、それ等の間の超音波の到達時間から流量を求める超音波流量計であって、
受信波を検知するための異なる電圧の基準レベルを一定の関係で複数用意して、
一つの送信による受信波の内のある波が、その波の直前の波が越えていない基準レベルのうち小さい方から一定の数を一気に越えたとき、その波のゼロクロス点を受信点とするようにしたことを特徴とする超音波流量計である。
請求項2の発明は、請求項1の超音波流量計において、最初は、複数の基準レベルのうち小さい方からの所定数で受信波を待ち受け、波毎にその波が越えた基準レベルを次に大きな基準レベルに交換するようにしたことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の超音波流量計において、複数の基準レベルの電圧が指数関数的に用意されていることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、流れの上流と下流に超音波送受波器を配置し、両送受波器間の超音波の到達時間から流量を求める超音波流量計であって、
指数関数的に並ぶように電圧が定められた複数の基準レベルを出力する基準レベル発生部と、
複数の基準レベルのうちから、小さい方の所定数の基準レベルを選択して比較部へ接続し、一つの受信波のうちのある波が前記所定数の基準レベルのうちのいくつかを越え残りのものを越えなかったときは、その波のゼロクロス検知信号の時期に合わせて、越えなかった基準レベルのうちから小さい方の所定数の基準レベルを選択して比較部へ接続するレベル選択部と、
増幅後の受信波を構成する各波と前記選択された基準レベルとの比較を行ない、ある波が選択された所定数の基準レベルをすべて一気に越えたときは第3波検知信号をゼロクロス検知部へ出力すると共に、レベル選択部へは波が越えた基準レベルを出力する比較部と、
レベル選択部へは基準レベルの選択切替えのタイミングとしてゼロクロス点を出力し、比較部からの第3波検知信号後の最初のゼロクロス点を受信波検知信号として出力するゼロクロス検知部とを具備し、
受信波検知信号の出力時点を超音波の到達時点とすることを特徴とする超音波流量計である。
請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の超音波流量計において、最も小さい基準レベルを含む所定数の基準レベルをある波が一気越えしたときは、狙った波を捉えたと判断しないことを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかの超音波流量計において、前記所定数の基準レベルを一気に越える波がなかった場合あるいは一気越えした基準レベルの中に最小の基準レベルを含むときは、送受波器で受信した信号を増幅する増幅器の増幅度を調整するようにしたことを特徴とするものである。
受信波はその先頭から第1波、第2波、第3波、第4波、第5波、第6波、第7波と次第にピークが大きくなる、このピークの電圧の大きくなる度合いは最初ほど大きくだんだん小さくなる。
つまり、ピークの大きさを比較すると、第1波側なら、第3波/第1波が最大で第5波/第3波、第7波/第5波と段々小さくなる。第2波側なら第4波/第2波が最大で第6波/第4波、第8波/第6波と小さくなる。
なお、比率で示す第3波/第1波は、(第3波のピーク)/(第1波のピーク)を簡略化して示したもので、他の比率についても同様である。
上記の比率は圧力等で全体の振幅が変化してもほとんど変化しないことが実験等で確認されている。当然、増幅度を変化さえても比率は変化しない。
特に第3波/第1波および第4波/第2波は他の比率に比べ十分大きいため、第3波、第4波は区別が容易である。
流路と超音波送受波器の組み合わせにより、第3波は第1波の3倍、第5波は第3波の1.5倍程度の大きさとなる。
仮に、基準電圧レベルを指数関数的に、下から100mV、140mV、196mV、274mV、384mVのように約1.4倍ずつ大きくなるようにVth1からVth5まで決めると、第3波は第1波の3倍あるため、大きさ的に連続する3つのレベルの一気越えが可能で、それに対し第5波は第3波の1.5倍しかないため、3レベルの一気越えはできない。従って第5波を第3波と間違えることはない。
本発明の超音波流量計は上述のように構成されているので、受信波の波と基準レベルとを比較する比較器の数が、複数の基準レベルの数より少ない所定数(具体的には後述するようにせいぜい3個)だけで良いため比較回路の規模が小さくてすみ、コスト低減に役立つ。また、アナログ部は増幅部のほかにわずかの比較器だけで構成でき、しかも受信時に一瞬機能させるだけで良いため、低消費電力化が容易である。また、受信波の大きさが変化しても狙った波を確実に捉えられる。
請求項5の発明はでは、増幅度が大きくなり過ぎていて、仮に第1波が一気に所定数の基準レベルを越えるようなことがあっても、間違って第1波を狙った波としてしまう虞がない。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面の実施例に基づいて説明する。
図2は実施例1の全体構成を示すブロック図、図3は図2の受信波検知部の詳細を説明する図で、同図(a)はブロック図、同図(b)は作用を説明する図である。図4は、受信波の振幅が大きい場合の作用を説明する図である。
図2において、送受波器1、2は超音波振動子で送信にも受信にも使用できる。
両送受波器は流体中を上流から下流及び下流から上流への超音波の送受を行う。
受信波検知部3は受信側の送受波器、例えば2が接続され受信波を検知すると受信波検知信号を出力する。
コントロール部4は、一定時間間隔で送受の切り替えを行った後、スタート信号を出力する。送受の切り替えはコントロール部4からの送受切替信号で切替スイッチ5、6を切り替えることで行なう。
送受波駆動部7はスタート信号を受け取ると送信側の送受波器1を駆動する。
カウンタ8はスタート信号から受信波検知信号までの時間を測定する。その測定値(カウント値)はコントロール部4が読み取る。この例ではスタート信号でカウント値がゼロクリアされ、カウントを開始するように構成されている。カウンタ8は基準クロック発生部9からのクロックをカウントすることで到達時間を計測する。
コントロール部4は一定間隔で送受切替え信号を反転させることにより2つの送受波器1、2の役割の切替えを行う。
各切替え後、切替えによるノイズ等がおさまる時間をおいて、スタート信号を出力する。そして、受信波検知信号が入力されると、カウンタ8の測定値(カウント値)を読取り、直前に行った反対向きでの測定値とを用いて、その間の流速・流量を演算する。
図3(a)は、図2における受信波検知部3の詳細を説明するブロック図である。基準レベル発生部10は、指数関数的に並ぶように電圧が定められた複数の基準レベル、例えば5個の基準レベルVth1〜Vth5を出力してレベル選択部11へ入力する。基準レベルVth1〜Vth5と増幅後の受信波形との関係を図3(b)に示す。レベル選択部11は、基準レベル発生部で用意した複数の基準レベルの内、小さい方の所定数、この実施例では3個の基準レベルVth1〜Vth3を選択して比較部12へ接続する。レベル選択部11は前記図2における送信側送受波器の送信毎(発信毎)に小さい方から所定数例えば3個の基準レベルを選択して比較部12へ接続する。従って、受信波が受信側の送受波器例えば2で受信され、増幅部14で増幅された後、比較部12とゼロクロス検知部に入力されると、先ず第1波が比較部12で基準レベルVth1〜Vth3と比較される。増幅後の受信波の大きさ(振幅)が図3(b)のようであると、第1波は点a1で最小の基準レベルVth1を越えるが、選択されていた他の2つの基準レベルVth2とVth3は越えない。そこで、比較部12は点a1で第1波を検知したことをゼロクロス検知部13に伝え、ゼロクロス検知部13は第1波のゼロクロス点c1を検知すると、ゼロクロス点c1の検知信号c1を図3(a)で示すようにレベル選択部11へ伝える。比較部12からは、点a1で第1波がVth1だけを越えたとの信号a1が図3(a)で示すようにレベル選択部11へ伝えられる。そこで、第1波が越えた基準レベルVth1に代えて、今まで選択されていなかった基準レベルVth4〜Vth5のうち最小の基準レベルがレベル選択部11によって選択され比較部12へ接続される。この動作(即ち、基準レベルの切り替え)は、第1波のゼロクロス検知信号c1に合わせて行われる。図3(b)では、この切り替えを2点鎖線15で示している。
こうして、比較部12には、続く第3波が入力される前に、Vth1を除いた残りの基準レベルVth2〜Vth5の中から小さい方の所定数(この場合3個)の基準レベルVth2〜Vth4が接続されて、第3波を待ち受ける。そして第3波が点b2、b3、b4で一気に3個の基準レベルを越えると、比較部12はその波を第3波と認識(判断)して第3波検知信号をゼロクロス検知部13へ入力する。従って、ゼロクロス検知部はその波のゼロクロス点c3を検知し、これを狙っていた特定の波、即ち第3波のゼロクロス点であるとして、受信波検知信号を出力する。
このように、比較部12には増幅器14で増幅した後の受信波の各波(第1波、第3波)とレベル選択部11で選択された基準レベルとの比較を行ない、選択された全ての基準レベル(例えばVth2〜Vth4)を一気に越えた波を第3波と判定して、第3波検知信号をゼロクロス検知部へ出力すると共に、レベル選択部へは、波が越えたレベルを出力するように働く。
ゼロクロス検知部13は、比較部12からの第3波検知信号後の最初のゼロクロス点を受信検知信号として出力し、レベル選択部11へは、基準レベル選択の切り替えタイミングとして、ゼロクロス点a1を出力する。
なお、上記実施例1では、基準レベルVth1〜Vth5は、隣り合う基準レベルの電圧の比率で全てが同じになるように定められている。即ち、
(Vth2/Vth1)=(Vth3/Vth2)=(Vth4/Vth3)=(Vth5/Vth4
の関係に定めてある。また、選択する基準レベルの切り替えをゼロクロス点(例えばc1)に合わせて、そのゼロクロス点以降に行なうことで、不要な誤動作を防ぐようにしている。
図4は実施例1において、受信波の振幅が図3(b)の場合よりも大きい場合の動作を説明する図である。この場合、第1波はVth1とVth2の2つの基準レベルを点a1とa2でそれぞれ越えている。その2つの基準レベルは、第1波のゼロクロス点c1直後に基準レベルVth4とVth5とにそれぞれ切替えられ、続く次の波(第3波)は、Vth3〜Vth5の3つの基準レベルで待ち受けられる。そして、その波は選択されている3つの基準レベルVth3〜Vth5を一気に越えるので、狙った特定の波(第3波)と判定され、図3(a)で説明したと同様に、比較部12から第3波検知信号がゼロクロス検知部13へ出力され、そのゼロクロス点c3が受信検知点とされ、受信検知信号が出力される。
なお、図4では、第1波は意識的にわざと大きく描かれているが、実際は、Vth3を越える程は大きくならないように、図3(a)の増幅器14の増幅度が定められていて、第1波が一気にVth1〜Vth3を越えて狙った特定の波(つまり第3波)を捉えたと間違って判定されることがないようにしている。
図5は本発明の実施例2の全体構成を説明するブロック図である。本実施例は、測定精度を向上するため、流れと同じ方向の順方向測定時と逆の逆方向測定時とにおいて超音波の送受を所定の複数(n)回連続して繰り返し、超音波の到達時間の所定回数分をまとめて測定する方式の超音波流量計に本発明を適用した例である。なお、前記実施例1の図2と同じ作用をする要素については同一符号を付してその説明を省略する。
送波器駆動部7Aはコントロール部4Aからのスタート信号を受けると送信側の送受波器1をまず駆動し、その後は受信波検知部3より受信波検知信号を受ける度に送受波器1を駆動する。ただし、第1のカウンタ8Aから第n受信波検知信号を受けると、それ以後新たにスタート信号を受けるまでは駆動を停止する。
第1のカウンタ8Aを受信波検知部3からの受信波検知信号をカウントし、n番目の受信検知信号を第n受信検知信号として出力する。この第1のカウンタ8Aはコントロール部4Aからのスタート信号でリセットされるようになっている。第2のカウンタ8Bはスタート信号から第n受信波検知信号までの時間を測定し、その側定値(カウント値)はコントロール部4Aが読み取る。この実施例ではスタート信号で第2のカウンタ8Bのカウント値がゼロクリアされ、カウントを開始するように構成されている。
コントロール部4Aは、第n受信波信号が入力されると、第2のカウンタ8Bの測定値(カウント値)を読取り、直前に行った反対向きでの測定値(カウント値)とを用いて、その間の流速・流量を演算する。
なお、この実施例2においても、受信波検知部3の詳細構成は、実施例1の場合の図3(a)と同じで、その受信波検知部3の動作は、図3(b)と図4で説明した内容と同じである。
この実施例2では、実施例1と比較してより高分解能が得られ測定精度が向上する。ところで、上述の説明では、受信波検知部3で受信波を検知するとすぐに次の発信(送信)を行なうとしたが、受信波検知信号を遅延回路を介して送波器駆動部7Aへ伝えることも可能で、こうすることで、残響ノイズの悪影響を受けにくくして、より計測精度の良い超音波流量計が実現できる。
また、図3(a)のレベル選択部11は、実施例1の説明で述べたように、発信(送信)毎に小さい方の電圧の所定数(例えば3個)の基準レベルを選ぶようになっていて、発信(送信)毎に小さい方の電圧の所定数の基準レベルに戻されるので、実施例2のように連続して繰り返し送受をして測定するときも新たな受信波に対応することが可能である。
さらに、本発明の手段によって、狙った特定の波(例えば第3波)を捉えたと判断した以降は、直前の到達時間に基づいて次の受信波の受信時点を予測して、基準レベルとの比較を行なうことなく、ゼロレベルとの比較のみで受信点を検知し続けることも可能で、このことは、前記特許文献1にも記載されている。
1回の送受における到達時間tは極めて短い。従って、連続した送受の到達時間の差は殆ど無いと考えて良い。よって、第1の送受からの受信までの時間がt1であった場合、第1の受信時に行なわれる第2の送信時から第2の受信波が到達する迄の時間は、およそt1経過した時点である。したがって、その時点に最も近いゼロクロス点を受信波検知点として良いことになる。第3の送受についても同様で、第2の送受の到達時間t2を用いて第3の受信点を予測すればよく、以下同様にできる。
従って、狙った波を検知した以降の受信は、前回の送受から到達時点までの時間から一定の時間を減じた時間がその送信時点から経過した時以降の最初のゼロクロス点を到達時点とすることが可能である。この方法によれば、狙った波を捉えたと判定した受信以降はゼロレベルとの比較のみで、基準レベルと受信波の波との比較は行なう必要がない。従って、基準レベルとの比較部を機能させる必要がなくなり、さらなる低消費電流化が可能である。
この実施例3は請求項5に対応するものである。ハードウエアの構成は実施例1や実施例2と同じで良い。以下図6に従って、この実施例3の動作を説明する。図6は第1波のピークが基準レベルVth3より大きい場合を示す。先に図4に関連して前述したように、増幅器14の増幅度は、第1波が基準レベルVth3を越えることがないように設定されているため、このようなことは起きない。請求項5の発明によれば、仮に被測定ガスの圧力が想定以上に大きい場合などに、予定以上に受信波の振幅が大きくなり、第1波が基準レベルVth3を越えるほど大きくなった場合でも、第1波が一気越えした3つの基準レベルのうちに最小の値の基準レベルVth1が含まれるため、この波(第1波)は狙った波として採用されずに、次の波が狙った波とされる。基準レベルVth1が含まれる場合、比較部が一気越えとしないように比較部を構成しておくものである。本実施例では、基準レベルVth6が追加され、合計6つの基準レベルVth1〜Vth6が用意されている。このように基準レベルの数が増えても、比較部に必要とする比較器(特に、基準レベルと波とを比較する比較器)は3個のままで良い。
また、ある波が最小の基準レベル(Vth1)を含む所定数の基準レベルの一気越えをし、採用されなかった場合に、次の波が所定数の基準レベルの一気越えをしないで狙った波と判定されないということが起きたとき、最小の基準レベル(Vth1)を含むと狙った波としないという条件を外すことで、受信波が小さくなった場合にも対応可能となる。
ある波が最小の基準レベル(Vth1)を含む所定数の基準レベルを一気越えをし採用されず、かつ次の波も所定数の基準レベルの一気越えをせず狙った波と判定されないということが所定数連続して起きたとき、最小のレベル(Vth1)を含むと狙った波としないという条件を外すということも可能である。この方法により、第1波を間違って第3波とする誤検知の可能性が低くなる。
狙った波としては、第3波ではなく、負側の第4波を捉えることも可能で、その場合は、第2波が第1波、第4波を第3波と考えればよく、当然基準レベルは第2波側の極性の方に必要になる。また、第2波を狙った波とすることも可能で、その場合は、一気越えの基準レベルに最小の基準レベルのVth1が含まれていても良いという条件とする必要がある。
また、基準レベルは、全てについて必ずしも指数関数的に電圧を設定する必要はない。超音波を伝搬させる流路によっては、受信波は流速によって変化し、それにしたがって若干ではあるが、第1波のピークと第3波のピークとの比率が変化するものもある。基準レベルはこれらの特性に合わせて設定することが可能である。つまり、受信波の大きさが小さくなると、第1波のピークと第3波のピークとの比率が小さくなるから、基準レベルの小さい方は隣り合う基準レベルとの比率を電圧の大きな方の比率より小さくしている。
例えば、nが大きいところでは
thn=1.4×Vthn−1
で、基準電圧の小さいところでは、
th2=1.2×Vth1
としている。
また、流量が小さいとき、即ち流速が遅いとき、受信波が大きいことに合わせ、流速あるいは流量により、最初の待ち受け時の基準レベルを変更することも可能である。つまり、一定流量以下では、下の方の基準レベルVth1〜Vth3ではなく、Vth2〜Vth4で待ち受けるところから始めることもできる。この場合前回の測定結果(直前の流量又は流速)に基づいて、Vth1〜Vth3から開始するか、Vth2〜Vth4からとするか決めることが可能である。
また、狙った波をどの基準レベル(群)で捉えたかを記憶するようにし、測定終了後にその値をチェックすることにより、超音波送受波器の経年劣化を検出することが可能である。超音波送受波器の劣化は受信波の大きさ(振幅)が小さくなる現象として検知される。受信波の大きさが正常なら、Vth3〜Vth5の基準レベルで捉えられることが殆どであるのに、Vth1〜Vth3で捉えることが多くなれば、受信波の大きさが小さくなってきたことが分かる。また流量が零あるいは零付近のみで受信波の大きさのチェックを行なうことも可能である。この場合、流速により受信波の大きさが変化し誤検知することを防ぐことが可能である。
この場合、レベル選択部11は一気越えと判定したときの基準レベルの最小のレベルである検知レベルを記憶して外部へ出力するように構成されている(図7)。
また、基準レベルVth1〜Vth3で捉えることが多くなったことは、基準レベルVth1〜Vth3で捉えることが連続して一定回数起きたことを検知することにより判定することも可能である。
受信波の到達時点の計測動作で説明する波形図。 本発明の実施例1の全体構成のブロック図。 (a)は本発明の実施例1の受信波検知のブロック図、(b)は動作を説明する図 本発明の実施例1の受信波検知部の動作を説明する図。 本発明の実施例2の全体構成のブロック図。 本発明の実施例3の動作を説明する図。 本発明の実施例7の要部ブロック図。
符号の説明
1、2 超音波送受波器
3 受信波検知部
4 コントロール部
5、6 切替スイッチ
7、7A 送波器駆動部
8 カウンタ
8A 第1のカウンタ
8B 第2のカウンタ
9 基準クロック発生部
10 基準レベル発生部
11 レベル選択部
12 比較部
13 ゼロクロス検知部
14 増幅部
c1、c3 ゼロクロス点
th1〜Vth6 基準レベル

Claims (6)

  1. 流れの上流と下流に超音波送受波器を配置し、それ等の間の超音波の到達時間から流量を求める超音波流量計であって、
    受信波を検知するための異なる電圧の基準レベルを一定の関係で複数用意して、
    一つの送信による受信波の内のある波が、その波の直前の波が越えていない基準レベルのうち小さい方から一定の数を一気に越えたとき、その波のゼロクロス点を受信点とするようにしたことを特徴とする超音波流量計。
  2. 最初は、複数の基準レベルのうち小さい方からの所定数で受信波を待ち受け、波毎にその波が越えた基準レベルを次に大きな基準レベルに交換するようにしたことを特徴とする請求項1記載の超音波流量計。
  3. 複数の基準レベルの電圧が指数関数的に用意されていることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波流量計。
  4. 流れの上流と下流に超音波送受波器を配置し、両送受波器間の超音波の到達時間から流量を求める超音波流量計であって、
    指数関数的に並ぶように電圧が定められた複数の基準レベルを出力する基準レベル発生部と、
    複数の基準レベルのうちから、小さい方の所定数の基準レベルを選択して比較部へ接続し、一つの受信波のうちのある波が前記所定数の基準レベルのうちのいくつかを越え残りのものを越えなかったときは、その波のゼロクロス検知信号の時期に合わせて、越えなかった基準レベルのうちから小さい方の所定数の基準レベルを選択して比較部へ接続するレベル選択部と、
    増幅後の受信波を構成する各波と前記選択された基準レベルとの比較を行ない、ある波が選択された所定数の基準レベルをすべて一気に越えたときは第3波検知信号をゼロクロス検知部へ出力すると共に、レベル選択部へは波が越えた基準レベルを出力する比較部と、
    レベル選択部へは基準レベルの選択切替えのタイミングとしてゼロクロス点を出力し、比較部からの第3波検知信号後の最初のゼロクロス点を受信波検知信号として出力するゼロクロス検知部とを具備し、
    受信波検知信号の出力時点を超音波の到達時点とすることを特徴とする超音波流量計。
  5. 最も小さい基準レベルを含む所定数の基準レベルをある波が一気越えしたときは、狙った波を捉えたと判断しないことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の超音波流量計。
  6. 前記所定数の基準レベルを一気に越える波がなかった場合あるいは一気越えした基準レベルの中に最小の基準レベルを含むときは、送受波器で受信した信号を増幅する増幅器の増幅度を調整するようにしたことを特徴とする1乃至5の何れかに記載の超音波流量計。
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