JP3958886B2 - 超音波流量計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は流体中の超音波の伝播方向を、上流から下流(順方向)と下流から上流(逆方向)の両方について測定して流速を算出し、さらに流量を求める超音波流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
測定原理の一例として、図5に示すように、流体中に距離Lを離して流管3の上流と下流に配置した1組の超音波送受波器の一方の送受波器1から他方の送受波器2への順方向伝播時間t1 は、静止流体中の超音波の音速をC、流体の流れの速さをVとすると、
t1 =L/(C+V) ・・・(1)
となる。
【0003】
また、送受波器2から送受波器1への逆方向伝播時間t2 は、
t2 =L/(C−V) ・・・(2)
となる。
【0004】
伝播時間t1 とt2 とから流速Vを、
V=(L/2){(1/t1 )−(1/t2 )}
として求めていた。
【0005】
上述の測定原理において、送信側の送受波器からの超音波が受信側の送受波器に到達する時期、つまり到達ポイントを特定する受信検知の方法として、特定波のゼロクロスポイントを検知するようにしたものがある。
【0006】
図6は発信のタイミングを示す発信駆動信号と受信波を示している。実際の受信波は非常に小さく、先ず増幅される。同図の受信波は増幅後の波形を示している。
【0007】
aが到達点で、徐々に振幅が大きくなる。その後最大振幅となり徐々に小さくなる。
ところが到達点aはノイズに隠れて検知できない。そこで、次のような方法が行われている。
【0008】
ノイズより十分大きな基準電圧レベルとしてのしきい値VTHを決め、このレベルに最初に達した波、例えば同図の第3波がb点でしきい値に達した後ゼロレベルを通るゼロクロスポイントcを検知して受信検知とする方法である。
【0009】
しきい値VTHは常に何番目かのある特定の波(例えば第3波)のゼロクロスポイントを検知するように定めてあり、実際の伝播時間tは、a点からc点までの時間τを予め求めて記憶しておき、測定した到達時間t+τから時間τを減算することにより求めている。
【0010】
送信から受信までの順方向伝播時間や逆方向伝播時間を求めるのに、単純に測定した到達時間t+τから時間τを減するのではなく、伝播時間計測の分解能を上げるために、受信と同時に次の送信を行うことを複数回(n−1回)繰り返すことにより、一方向例えば順方向の送受信をn回連続して繰り返して、最初(第1回目)の順方向送信から最後(第n回目)の受信までの時間nt1 (厳密には到達時間のn倍のnt1 +nτ)を測定し、次に他方向例えば逆方向への送受信を同様にしてn回連続して繰り返して、最初の逆方向送信から最後(第n回目)の受信までの時間nt2 (厳密には到達時間のn倍のnt2 +nτ)を測定し、これらの各方向の複数回の送受信で得た測定値から各方向の伝播時間を計算して流速さらに流量を求める超音波流量計も公知である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、受信波は必ずしも図6のようなきれいな波形とはならない。常にノイズが混入したり、また流体の流れによって波形が変動することもある。そのために、狙った特定波(例えば第3波)ではなく、その前或いはその後ろの波のゼロクロスポイントを間違って検出してしまうと、測定した到達時間は送受波器を構成している超音波振動子の共振周波数の1周期分の時間だけ違う値となり、この測定値をそのまま使用すると誤った流速さらに流量を導くことになる。
【0012】
そこで、狙った特定波を正確に捉えたかどうかを検知するエラー検知が求められている。
各方向につき、それぞれ1回の送受信で測定する従来技術の前者では、波を間違って検出すると、正確に検出した場合に比較して、大きな割合の誤差が生じるため、その前回の測定値と比較する等の方法でエラー検知を容易に実現できる可能性がある。
【0013】
ところが、前記従来技術の後者では、例えばn回のうち狙った波を1回外した場合の測定値は、n回のすべてを正確に検知した場合の測定値と比較してその差が比率的にみて少ないため、エラー検知が容易でなく、流量計の測定精度を損なう大きな要因となっていた。
【0014】
そこで、本発明は、前記従来技術の後者において、狙った特定波を正しく捉えられなかったことを検出し、そのときの測定値を不採用とすることで、流量計の測定精度の低下を防止できる超音波流量計を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、送信側にも受信側にもはたらく超音波送受波器を少なくとも一対設け、流体の流れの中を上流から下流の順方向及び下流から上流の逆方向に超音波の送受信を行い、その各方向の到達時間より流量を求める超音波流量計で、かつ、各方向毎に、先ず一方の送受波器を送信側として送信し、他方の受信側送受波器の信号を入力とする受信波検知部が受信波を検知すると再び送信側送受波器を発信させて送信し、これを複数回繰り返すように構成し、各方向毎に最初の送信から複数回目の受信までの時間をまとめて測定し、その測定結果から順方向と逆方向の伝播時間を求める超音波流量計において、
受信波検知部は、各方向毎に、第1回目の受信は1つの発信による一群の受信波のうち特定番目と判断した波のゼロクロスポイントを到達ポイントとして受信波を検知し、第2回目以後前記複数回目までは、前回の送信から到達ポイントまでの時間から一定時間を減じた時間だけその回の送信時から経過した時以後の最初のゼロクロスポイントを到達ポイントとして受信波を検知する機能を有し、
順方向と逆方向のそれぞれについて複数回分の到達時間をまとめて測定した測定値から、順方向について得た伝播時間と逆方向について得た伝播時間の和あるいは逆数和を演算する演算機能と、この演算結果を記憶する記憶機能と、最新の和あるいは逆数和の値をそれ以前の記憶していた和あるいは逆数和の値と比較する比較機能とを具備し、
前記両値の差が一定値より小さいときは、測定成功として到達時間の測定値を用いて流速さらに流量を求めることを特徴とする超音波流量計である。
請求項2記載の発明は、送信側にも受信側にもはたらく超音波送受波器を少なくとも一対設け、流体の流れの中を上流から下流の順方向及び下流から上流の逆方向に超音波の送受信を行い、その各方向の到達時間より流量を求める超音波流量計で、かつ、各方向毎に、先ず一方の送受波器を送信側として送信し、他方の受信側送受波器の信号を入力とする受信波検知部が受信波を検知すると再び送信側送受波器を発信させて送信し、これを複数回繰り返すように構成し、各方向毎に最初の送信から複数回目の受信までの時間をまとめて測定し、その測定結果から順方向と逆方向の伝播時間を求める超音波流量計において、
受信波検知部は、各方向毎に、第1回目の受信は1つの発信による一群の受信波のうち特定番目と判断した波のゼロクロスポイントを到達ポイントとして受信波を検知し、第2回目以後前記複数回目までは、前回の送信から到達ポイントまでの時間から一定時間を減じた時間だけその回の送信時から経過した時以後の最初のゼロクロスポイントを到達ポイントとして受信波を検知する機能を有し、
順方向と逆方向のそれぞれについて複数回分の到達時間をまとめて測定した測定値から、順方向について得た伝播時間と逆方向について得た伝播時間の逆数和を演算する演算機能と、この演算結果を記憶する記憶機能と、最新の逆数和の値をそれ以前の記憶していた逆数和の値と比較する比較機能とを具備し、
前記両値の差が一定値より小さいときは、測定成功として到達時間の測定値を用いて流速さらに流量を求めることを特徴とする超音波流量計である。
【0016】
第1回目の送信からその受信までの時間がt11であった場合、2回目の受信波が到達するのは2回目の送信(第1の受信とともに行われる)後、およそt11たったところである。したがって、その点に最も近いゼロクロスポイントを受信検知点として良い。3回目の送受信に関しても同様で、2回目の送受信の到達時間t12を用いて3回目の受信点を予想すればよい。以下同じである。
【0017】
本発明によれば第2回目以降の受信は前回の送信から到達ポイントまでの時間から一定時間を減じた時間がその回の送信から経過した時以降の最初のゼロクロスポイントを到達ポイントとしていて、以後の受信も直前の到達時間から一定時間を引いた時間が送信より経過後の最初のゼロクロスポイントを到達ポイントとするようにしている。
【0018】
こうすることで、1回目の受信で狙った波を捉えることができれば、その後のn−1回の受信でも正しく狙った波を捉えることができる。
本発明では、狙った波を正しく捉えた測定と正しく捉えられなかった測定で1到達時間に対し1周期の差が生じることから、簡単に間違った測定を判断して、間違った測定結果を不採用とすることにより誤差要因としないようにする。
【0019】
順方向と逆方向のそれぞれの場合について複数回分の到達時間をまとめて測定した測定値から順方向と逆方向の各伝播時間t1 ,t2 を算出する。これらの伝播時間t1 ,t2 は、距離L、音速C及び流速Vと前記(1)(2)式の関係があるので、両伝播時間t1 とt2 の和は、
t1 +t2 =2LC/(C2 −V2 )
となる。そして、C≫Vであるから、上式は、
t1 +t2 ≒2L/C ・・・(3)
となる。
【0020】
また、両伝播時間の逆数和は、
となる。
【0021】
(3)(4)式で示すように、両伝播時間の和と、逆数和は流速Vの影響を受けない。温度変化が小さくて静止流体中の音速Cが殆ど変化しない短時間の間では一定となる。
【0022】
したがって、流速が変わらない比較的短時間の間に行った順・逆方向の測定から得た順方向と逆方向の伝播時間t1 ,t2 の和あるいは逆数の和を監視することで受信波の特定波のエラー検知を行う。
請求項3の発明は、請求項1又は2の超音波流量計において、前記一定時間を超音波振動の約半周期弱の時間としたことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1,2又は3の超音波流量計において、前記両値の差が一定値以上の時は、測定は失敗として測定をやり直すようにしたことを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1,2又は3の超音波流量計において、前記両値の差が一定値以上の時は、測定は失敗として前回値を採用するようにしたことを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計において、前記一定値を、狙った波を正しく捉えられなかった時に1到達時間に対して生じる1周期の差程度に定めたことを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計において、前記一定値を、送受波器の固有周波数の1周期程度に定めたことを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計において、前記一定値を、前記伝播時間を送受波器の固有周波数の1周期分間違えて生じる差程度の大きさとしたことを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計において、前記一定値を、前記伝播時間を送受波器の1周期分間違えて生じる差の半分程度の大きさとしたことを特徴とするものである。
請求項10の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計において、前記一定値を、前記伝播時間を送受波器の1周期分間違えて生じる差を判別できる値としたことを特徴とするものである。
請求項11の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計において、前記一定値の値を、到達時間に対して1周期の差があった時生じる差程度に定めたことを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に本発明の好ましい実施の形態を図面の実施例に基いて説明する。
図1は実施例の全体構成である。受信波検知部について図2に詳しく示して説明する。
【0024】
送受波器1,2は超音波振動子で、送信にも受信にも使用できる。両送受波器は流体中を上流から下流及び下流から上流への超音波の送受を行う。
受信波検知部4は受信側の送受波器、例えば2が接続され受信波を検知すると受信波検知信号を出力する。送波器駆動部5はコントロール部6より第1送信指令信号を受けると送信側の送受波器、例えば1をまず駆動し、その後は受信波検知部4より受信波検知信号を受ける度に駆動する。但し、第1のカウンタ7より第n受信波検知信号を受けると、それ以後は新たに第1送信指令信号を受けるまでは駆動を停止する。
【0025】
第1のカウンタ7は受信波検知部4からの受信波検知信号をカウントし、n番目の受信波検知信号を出力する。このカウンタ7はコントロール部6よりの第1送信指令信号でリセットされるようになっている。第2のカウンタ8は第1送信指令信号から第n受信波検知信号までの時間を測定する。その時間(カウント値)はコントロール部6が読み取る。実施例では第1送信指令信号でカウント値がゼロクリアされ、カウントを開始するように構成されている。
【0026】
コントロール部6は一定間隔で送受切替え信号を反転させて切替スイッチ9,10を切り替えることにより2つの送受波器1,2の役割の切り替えを行う。
各切り替え後、毎回切り替えによるノイズ等がおさまる時間をおいて、第1送信指令信号を出力する。そして、第n受信波検知信号を入力すると、カウンタ8の測定値(カウント値)を読み取り、直前に行った反対向きでの測定値とを用いて、その間の流速さらに流量を演算する。
【0027】
図2は、前記受信波検知部4の、接続された送信側送受波器からの信号を増幅後の構成である。第1送信指令信号が受信波検知部に入力されている。実施例の場合、最初に基準電圧VTHを越えた波のゼロクロスポイントを到達ポイントとするよう構成されていて、なおかつ第3波が最初にVTHを越えるように設定されている。
【0028】
比較部11が第3波を捉え、その出力がHigh となると、この出力信号はスイッチ12を介してRSフリップフロップ(RSFF)13のRに入力され、その出力QはLowになる。
【0029】
更に受信波がゼロクロスしたところでゼロクロス検知用比較器14より出力される信号がS入力に入力され出力QはHigh となり、立ち上がりがエッジ検知部15で検知され、受信波検知信号として出力される。この信号はRSFF16のS入力となっていてRSFF16の出力QはHigh となり、スイッチ12はH側に切り替わり、RSFF13のR入力へはデジタル比較記17のA=B出力が入力されるようになる。
【0030】
また、前記受信波検知信号は記憶器18のラッチ入力となっていて、この瞬間のカウント値t11を記憶する(図3参照)。更に、受信波検知信号はORゲート19を介してカウンタ20をリセットするよう構成されていて(ラッチ後リセットする)、到達時間を記憶器18が記憶するとリセットされ、次の到達時間の測定に移るようになっている。
【0031】
減算器21は記憶器18で記憶された値(カウント値)がC入力として入力されていて、もう一方に一定値αが入力されている。そして、C−α、即ちt11−αがデジタル比較器17のB入力に出力されている。
【0032】
また、カウンタ20の出力がA入力としてデジタル比較器に入力されていて、そのABの入力が等しくなると、A=B出力がHigh となる。カウンタ20のカウントが進み、t11−αと等しくなると、A=B出力がHigh となり、RSFF13の出力QはLowとなり次のゼロクロスを待つ状態になる。
【0033】
そして、実際にゼロクロスするとき、ゼロクロス検知用比較器14の出力によりRSFF13の出力QがHigh となり再び受信波検知信号が出力される。ここで、再びカウンタ20のカウント値t12が記憶器18に記憶される。以下は同じである。
【0034】
一定値αは超音波振動の約半周期弱の時間とした。
クロック発振器22はこの約半周期分を検知できる周波数でよく、精度もそれほど要求されない。また、前記第2のカウンタ8用の基準クロック或いはその分周したものも使用可能である。
【0035】
実施例は順・逆方向の伝播時間の逆数和を監視するもので、コントロール部6の構成要素であるマイクロコンピュータがそれを行っている。その作用を図4のフロー図で説明する。
【0036】
コントロール部6は第1のカウンタ7より第n受信波検知信号が入力されるとカウンタ8のカウント値より順逆の到達時間を得て、それらに基づき伝播時間の逆数和Xを計算する(ステップ100)。
【0037】
この値は、正しい逆数和として記憶されているXpと比較され(ステップ102)、その差が一定値FTHより小さければ今回の順逆の測定は正しかったと判定され、Xは新たなXpとして記憶される(ステップ104)。こうすることにより温度変化による音速のゆっくりした変化に追従できる。
【0038】
測定が正しかったと判定された場合、この後、流速の演算が行われる。また、差が大きかった場合は測定は失敗とする。この場合、測定をやり直しても良いし、何回も測定するのが消費電流的に問題があれば再測定は行わず前回値を採用することもできる。
【0039】
本実施例(図4)では本ルーチンで測定が成功だったかエラー(失敗)だったかをセットし(ステップ106,108)、続くルーチンでその判定結果に基づき処理を実行するようにしている。
【0040】
実施例よりL=0.15m、C=400m/secを想定すると伝播時間はt=L/C=375μsecとなり、また送受波器1,2の固有周波数(共振周波数)を250kHzとしたので1周期間違えると4μsec到達時間に差が出ることになり、よって伝播時間の逆数和は1周期間違えることにより、1/(0.000375−0.000004)−1/0.000375=28.75Hzの差が生じることになる。
【0041】
これらより実施例では一定値Fthは10Hzに設定した。
順方向と逆方向の測定の各場合について、第2回目以後の送受信時の到達時間に間違いがあるかないかを、上述のようにしてコントロール部6のマイクロコンピュータで判断し、測定エラーのときは到達時間の測定値を捨て、測定成功のときは到達時間の測定値を用いて流速さらに流量を算出する。
【0042】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので、測定時の分解能向上の利点を生かしたまま、到達時点検知の間違い(エラー)を検出して、エラー検知のときは、到達時間の測定値を捨てて使わないようにしたため、到達時点の検知間違いによる誤差が、流速や流量の計測値に入り込むことがなく、流量計の精度が向上する。
【0043】
また、各方向について、n回の測定全てが狙った特定波を捉えるようにするために、S/Nの高い低ノイズの高価な増幅器を使う必要がなく、受信波を大きくするため送信電力を上げるなど消費電力の面からの不利な構成を使う必要もない。従って、低コスト化でき、電力消費の面から電池駆動の超音波流量計の実現が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例における受信波検知部の構成を示す電気回路図である。
【図3】実施例のタイミング図である。
【図4】実施例のフロー図である。
【図5】超音波流量計の原理を説明する略図である。
【図6】従来の超音波流量計の受信波検知部の動作を説明する電気信号波形を示す図である。
【符号の説明】
1,2 送受波器
4 受信波検知部
5 送波器駆動部
6 コントロール部
7,8,20 カウンタ
17 比較器
18 記憶器
13,16 RSフリップフロップ
Claims (11)
- 送信側にも受信側にもはたらく超音波送受波器を少なくとも一対設け、流体の流れの中を上流から下流の順方向及び下流から上流の逆方向に超音波の送受信を行い、その各方向の到達時間より流量を求める超音波流量計で、かつ、各方向毎に、先ず一方の送受波器を送信側として送信し、他方の受信側送受波器の信号を入力とする受信波検知部が受信波を検知すると再び送信側送受波器を発信させて送信し、これを複数回繰り返すように構成し、各方向毎に最初の送信から複数回目の受信までの時間をまとめて測定し、その測定結果から順方向と逆方向の伝播時間を求める超音波流量計において、
受信波検知部は、各方向毎に、第1回目の受信は1つの発信による一群の受信波のうち特定番目と判断した波のゼロクロスポイントを到達ポイントとして受信波を検知し、第2回目以後前記複数回目までは、前回の送信から到達ポイントまでの時間から一定時間を減じた時間だけその回の送信時から経過した時以後の最初のゼロクロスポイントを到達ポイントとして受信波を検知する機能を有し、
順方向と逆方向のそれぞれについて複数回分の到達時間をまとめて測定した測定値から、順方向について得た伝播時間と逆方向について得た伝播時間の和あるいは逆数和を演算する演算機能と、この演算結果を記憶する記憶機能と、最新の和あるいは逆数和の値をそれ以前の記憶していた和あるいは逆数和の値と比較する比較機能とを具備し、
前記両値の差が一定値より小さいときは、測定成功として到達時間の測定値を用いて流速さらに流量を求めることを特徴とする超音波流量計。 - 送信側にも受信側にもはたらく超音波送受波器を少なくとも一対設け、流体の流れの中を上流から下流の順方向及び下流から上流の逆方向に超音波の送受信を行い、その各方向の到達時間より流量を求める超音波流量計で、かつ、各方向毎に、先ず一方の送受波器を送信側として送信し、他方の受信側送受波器の信号を入力とする受信波検知部が受信波を検知すると再び送信側送受波器を発信させて送信し、これを複数回繰り返すように構成し、各方向毎に最初の送信から複数回目の受信までの時間をまとめて測定し、その測定結果から順方向と逆方向の伝播時間を求める超音波流量計において、
受信波検知部は、各方向毎に、第1回目の受信は1つの発信による一群の受信波のうち特定番目と判断した波のゼロクロスポイントを到達ポイントとして受信波を検知し、第2回目以後前記複数回目までは、前回の送信から到達ポイントまでの時間から一定時間を減じた時間だけその回の送信時から経過した時以後の最初のゼロクロスポイントを到達ポイントとして受信波を検知する機能を有し、
順方向と逆方向のそれぞれについて複数回分の到達時間をまとめて測定した測定値から、順方向について得た伝播時間と逆方向について得た伝播時間の逆数和を演算する演算機能と、この演算結果を記憶する記憶機能と、最新の逆数和の値をそれ以前の記憶していた逆数和の値と比較する比較機能とを具備し、
前記両値の差が一定値より小さいときは、測定成功として到達時間の測定値を用いて流速さらに流量を求めることを特徴とする超音波流量計。 - 前記一定時間を超音波振動の約半周期弱の時間としたことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波流量計。
- 前記両値の差が一定値以上の時は、測定は失敗として測定をやり直すようにしたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の超音波流量計。
- 前記両値の差が一定値以上の時は、測定は失敗として前回値を採用するようにしたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の超音波流量計。
- 前記一定値を、狙った波を正しく捉えられなかった時に1到達時間に対して生じる1周期の差程度に定めたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計。
- 前記一定値を、送受波器の固有周波数の1周期程度に定めたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計。
- 前記一定値を、前記伝播時間を送受波器の固有周波数の1周期分間違えて生じる差程度の大きさとしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量 計。
- 前記一定値を、前記伝播時間を送受波器の1周期分間違えて生じる差の半分程度の大きさとしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計。
- 前記一定値を、前記伝播時間を送受波器の1周期分間違えて生じる差を判別できる値としたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計。
- 前記一定値の値を、到達時間に対して1周期の差があった時生じる差程度に定めたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の超音波流量計。
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