JP3659745B2 - 超音波流量計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波流量計の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11において、静止流体中の音速をC、流体の流れの速さをVとすると、音波の伝搬方向が流れに沿った方向(以下順方向と言う)と一致すればその伝搬速度はC+Vとなり、流れに逆らった方向(以下逆方向と言う)の場合にはC−Vとなる。
【0003】
距離Lを隔てて1対の送受波器1,2を流管3の上流と下流に離して配設し、一方の送受波器1から順方向に超音波を発信(送信)したとき、他方の送受波器2に超音波が到達するに要する到達時間をt、送受波器2から逆方向に超音波を発信(送信)したときに、送受波器1に超音波が到達するに要する到達時間をt′とすれば、
t=L/(C+V) ・・・(1)
t′=L/(C−V) ・・・(2)
となる。
【0004】
順方向と逆方向の超音波の各到達時間t,t′を測定し、これから流速Vを演算し、さらに流速、流量や積算流量(体積)を演算していた。
流速Vは上記(1)(2)式から、
V=L{(1/t)−(1/t′)}/2 ・・・(3)
として演算していた。
【0005】
到達時間t,t′等を測定するには、例えば図12に示すように、送信側の送受波器を励振(駆動)する発信駆動信号P1 から受信側の送受波器に受信波が到達するまでの時間tを直接測定するとよいが、現実にはこれができない。
【0006】
というのは、受信波は、次第に振幅が増大した後減衰する。図12では振幅が増大している間の一部の受信波形しか描いてないが、受信波の到達時点である先頭「イ」を検知することは不可能であるからである。
【0007】
そこで、受信波到達時点を検知するには、先ず受信の基準レベルとしてのVTHを定め、このレベルに最初に達した波がゼロレベルを通るゼロクロス点を検知し、受信波を検知するようにしている。
【0008】
基準レベルVTHは、受信波の何番目かの特定の波を捕らえるように決めてある。図12では、受信波の第3波を捕らえる。即ち、点「ロ」で基準レベルVTHに第3波が達して捕らえられる。そしてこの第3波がゼロレベルを通るゼロクロス点「ハ」を検知して受信ポイントとする。
【0009】
但し、実際の到達時点は受信波の先頭「イ」であるから、点「イ」から「ハ」までの時間τを予め実験的に求めて記憶しておき、発信駆動信号P1 で送信側の送受波器を駆動した時点から受信波の第3波のゼロクロス点「ハ」までの実測時間からτを差し引いて到達時間tを求めている。
【0010】
時間τは図12から明らかなように、超音波の周期のほぼ1.5倍に相当する値である。
上述の(1)(2)式で示す1回だけの順方向到達時間tとか逆方向到達時間t′から、流速Vを(3)式で求め、さらに流量や積算流量を求めると、流量計の精度は、時間t+τやt′+τを測定するカウンタの基準クロックの分解能で決まってしまう。
【0011】
そこで、同じ分解能の基準クロックを用いても、より精度の高い流量計を実現するために、順方向の測定時には、受信側の超音波送受波器が受信波(の特定の波のゼロクロス点)を検知すると同時に送信側の超音波送受波器を駆動して次の送信を行うことを繰り返して複数(n)回の送受を行い、逆方向の測定時にも受信側の超音波送受波器が受信波(の特定の波のゼロクロス点)を検知すると同時に送信側の超音波送受波器を駆動して次の送信を行うことを繰り返して複数(n)回の送受を行うシングアラウンド式の超音波流量計が周知である。
【0012】
この流量計では、順方向測定時と、逆方向測定時において、基準クロックを用いて、それぞれ最初の送信から複数(n)回目の受信までの時間、つまり到達時間t,t′の複数倍の時間nt,nt′を測定することにより、複数(n)回の到達時間の平均値に相当する値を求めるようにしている。
【0013】
図12で、符号P2 は、受信波の第3波のゼロクロス点「ハ」を検知すると同時に再び送信側の超音波送受波器を発信(駆動)させる発信駆動信号を示す。
こうすることで、1回だけの到達時間t,t′から流量を求める場合に比べて、複数(n)倍の精度に流量計の精度が向上する。例えばnが100であれば流量計の計測精度が100倍になる。
【0014】
ところが、受信波の波形は、必ずしも図12で実線で示すような奇麗な波形が毎回安定した振幅で得られるとは限らなくて、常に一定レベルのノイズが乗っているし、流体の流れの乱れや、特に流体が気体の場合には、温度のむらで受信波の振幅が大きく変動することがある。
【0015】
例えば、図12に波線で示すように受信波の振幅が小さくなると、第3波が基準レベルVTHに到達しないため、目標の第3波を捕らえることができず、第5波のゼロクロス点「ニ」を受信波の到達時点として間違って検知することになり、超音波の1周期分の時間teの誤差が生じるというエラーが発生する。
【0016】
こうなると、図12で符号P′2 で示すように、第5波のゼロクロス点「ニ」のタイミングで次の発信駆動信号が出ることになるという不都合が生じる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、受信波の特定の波…狙った波…を外したことを検知する、即ちエラーを検知する方法が提案されている、
例えば、受信波のピーク値を監視して、この値がある一定範囲外となった時はエラーとする等の方法である。
【0018】
これらは、エラーがあったら…狙った波を外したら…それを検知しようというものである。従って、エラーは殆ど起きないということが前提となる。
そのため、受信波が常に大きく変動すると、シングアラウンド式の超音波流量計では、順方向測定時や逆方向測定時の複数(n)回の測定のうち1回はエラーとなることが起こり、測定不可能となるという問題点があった。
【0019】
また、エラーを少なくする方法として、直前の受信波のピーク値を記憶して、その値に1より小さい一定値を掛けた値、つまり直前の受信波のピーク値に比例する値を基準レベルVTHとして使用する方法が提案されているが、ピーク値ホールド回路が必要となる為、消費電流が大きくなり、電池駆動の超音波流量計には向かないという問題点があった。
【0020】
そこで、本発明は、エラーの検知ではなく、受信波が少々乱れても到達時間を安定してかつ正確に求めることができるシングアラウンド式超音波流量計を提供することを目的とする。
【0021】
そして、本発明のさらなる他の目的は、消費電流を低減して、電池駆動可能なシングアラウンド式超音波流量計を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、
送信側にも受信側にも働く1対の超音波送受波器(1)(2)を流管(3)の上流と下流に離して設け、流体の流れの中を上流から下流及び下流から上流に超音波の送受を行い、その各向きの到達時間より流速・流量を求める超音波流量計であって、
先ず送信側の送受波器(1又は2)を発信させ、受信側の送受波器(2又は1)の信号を入力する受信波検知部(4)が受信波を検知すると同時に再び送信側の送受波器(1又は2)を発信させることを一定の複数(n)回繰り返すように構成し、
基準クロックを用いて最初の送信から一定の複数(n)回目の受信までの時間を測定することにより、1回分の到達時間を求めるようにしたものにおいて、
第1回目の受信波の検知は、一定の基準レベル(VTH)に最初に達した波がゼロレベルを横切るゼロクロス点とし、
第2回目以降の受信波の検知点は、その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点を受信波検知点としたことを特徴とする超音波流量計である。
【0023】
この超音波流量計で1対の超音波送受波器(1)と(2)の距離Lを例えば0.2m、静止流体中の音速Cを440m/Sとすると、流体が静止しているとき、つまり流量が零のときの1回の到達時間tは、
t=L/C=0.2/440≒454μS
となり、極めて短い時間である。
【0024】
従って、順方向測定と逆方向測定の各複数(n)回の送受で、隣接する送受の到達時間同士の差は454μSの時間に比べれば殆ど零に近いと考えて良い。
また、超音波の周波数が例えば250kHzであるとすると、その周期は4μSで、前記隣接する送受の到達時間同士の差は、この周期4μSと比べても極めて小さな値で、実際の流速変動の数値から考えても、周期4μSの数%という小さな値に過ぎない。
【0025】
よって、図1に示すように、連続した複数回の送受のうち、第1の発信駆動信号(送信)P1 から、その受信即ち第1の受信までの時間がt11であった場合、第2の受信波が到達するのは前記第1の受信と同時に行われる第2の送信P2 後およそ時間t11経った時点である。従ってその時点に最も近いゼロクロス点が第2の受信波検知点として良い点となる。
【0026】
第3の送受についても同様で、今度は、上述のようにして求めた第2の送受の時間t12を用いて第3の受信波検知点を予想して、ゼロクロス点を検知すれば良く、以降同様にして、順に次の受信波検知点であるゼロクロス点を求める。
【0027】
そのために、本発明では、前回の送受による到達時間を一般的にt1 i と表現したとき、その回の送信時点からt1 i −α経った後の最初のゼロクロス点を受信波検知点とするようにした(図1(b)参照)。
【0028】
但し、αは超音波の1周期の半分より小さい値で、超音波の周期の20〜40%に定めるのが望ましい。
なお、最初の第1回の送信から、最後の第n回の受信までの時間ntの測定精度が流量計としての精度に直接関係し、各1回毎の送受の時間t11,t12,…,t1 i ,…tnは流量計の測定精度には関係ないため、それ程高精度で測定する必要はない。
【0029】
この発明では、第1の受信波のゼロクロス点を検知するときさえ、確実に狙った波を捕らえることができれば、以降の受信波は振幅の大きさに関係なく狙った波を捕らえてそのゼロクロス点を検知できる。
【0030】
図1では、第1回の送信P1 から受信(第3波のゼロクロス点の検知)までの時間t11に対し、第1の受信時点である第2の送信P2 からt11−αの時間経った点以降にくる最初のゼロクロス点を第2の受信波検知点としている(特に同図(b)参照)。
【0031】
図1(b)に示すように、第2の受信波の狙った波である第3波が仮に基準レベルVTHに達してなくても、狙った第3波のゼロクロス点を確実に検知できる。図1(b)に示すとは逆に、第2の受信波の狙った波である第3波の前の波が基準レベルVTHを越えたとしても、間違いなく第3波のゼロクロス点を検知できることは明らかである。
【0032】
従来の技術では、順方向測定時と逆方向測定時に各複数(n)回の送受を行う場合、n回の全ての受信で、狙った波を捕らえるように、基準レベルVTHに対する狙った波の振幅が適切な範囲に入る必要があるのに比べ、本発明では、第1の受信波だけが、基準レベルVTHとの関係で捕らえられれば良く、受信波の振幅の変化によるエラーの確率が極めて小さくなる。つまり、測定の信頼性が向上する。
【0033】
ところで、上記請求項1の発明では、第1の受信波だけは、基準レベルVTHに狙った波例えば第3波が達することで、狙った波を捕らえるようにしているため、第1の受信波の振幅が所定の範囲を外れて大きく変化したときには、第1の受信波のゼロクロス点で検知する受信波検知時点が真値に対して超音波の1周期分だけずれて、その分だけ誤差の原因となる虞れがある。
【0034】
そこで、かかる誤差をなくすようにしたのが請求項2の発明である。
請求項2の発明は、
送信側にも受信側にも働く1対の超音波送受波器(1)(2)を流管(3)の上流と下流に離して設け、流体の流れの中を上流から下流及び下流から上流に超音波の送受を行い、その各向きの到達時間より流速・流量を求める超音波流量計であって、
先ず送信側の送受波器(1又は2)を発信させ、受信側の送受波器(2又は1)の信号を入力する受信波検知部(4)が受信波を検知すると同時に再び送信側の送受波器(1又は2)を発信させることを一定の複数(n)回繰り返すように構成し、
基準クロックを用いて最初の送信から一定の複数(n)回目の受信までの時間を測定することにより、1回分の到達時間を求めるようにしたものにおいて、
受信波の検知は、一定の基準レベル(VTH)に最初に達した波がゼロレベルを横切るゼロクロス点とし、
各回の送信から受信波検知までの時間を毎回監視し、これらの時間の隣接する時間同士の差が、一定回数連続して一定時間以下となったとき、受信波を正確に捕らえたと判定して、それ以降の受信波の検知点は、その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点を受信波検知点とし、前記正確にとらえたと判定した送受あるいはその後の任意の送受の送信を第1の送信としたことを特徴とする超音波流量計である。
【0035】
前記基準レベルVTHは、当然、狙った特定の波、例えば第3波を捕らえるのに最も適した電圧に定めてある。従って、従来技術のように基準レベルVTHを使って狙った波を捕らえるようにしても、狙った波を正しく捕らえる確率は最も高いが、間違った波を捕らえる可能性もあり、その場合には、超音波の1周期分の誤差が生じる可能性が高く、請求項1の発明では、第1回目の受信でそのような間違いが生じる可能性が残されている。
【0036】
請求項2の発明では、このような間違いを避けるべく、狙った波、例えば第3波を確実に捕らえたと判断したときに、そのときの送信から捕らえた波のゼロクロス点(受信波検知点)までの時間に基づいて以降の測定を行う。
【0037】
前述のように、狙った波を捕らえている限り、隣接する送受の時間の差はほとんど無い。これに対して、狙った波を捕らえられなかった場合、超音波の1周期分の差がでることになる。二つの測定時間同士を比べて1周期に近い時間差があった場合、どちらが狙った波を正しく捕らえたかの判断は出来ないが、測定を連続して何回か行うと判ってくる。
【0038】
つまり、前述のように、基準レベルVTHは狙った波を最大の確率で捕らえるように設計調整されていて、ほとんどの場合、狙った波を捕らえられる。従って、何回かの測定で、正しい場合が最も多い。狙った波を捕らえた正しい測定である限り、求めた各測定時間は殆ど同じ値となり、逆に、殆ど同じ値の測定時間が続く場合、それらは狙った波が正しく捕らえられていると大きな確率で言える。
【0039】
この請求項2の発明は、一定の複数回連続して、近い値の測定時間が得られたときに狙った波を正しく捕らえられたと判定して、それ以降の手順は請求項1の発明と同様にする。
【0040】
なお、狙った波を正しく捕らえられたと判断できた時は、そのときの受信波検知と同時に行う送信が終了しているので、その波の送受をn回のうちの第1の(最初の)送受とすることができる。
【0041】
そして、順に一つ前の測定時間を基準にして、その測定時間から一定の時間αだけ引いた時間だけ経った後の最初のゼロクロス点を次の受信波検知点とする。以下、図2に従って、請求項2の発明の作用、特に最初の送信と見做すまでの作用をより詳しく説明する。
【0042】
▲1▼で送信。
▲2▼で測定時間t′11が求まる。
▲3▼で測定時間t′12が求まる
超音波の1周期未満の一定の時間βに対して、
|t′11−t′12|>β となる。
【0043】
▲4▼で測定時間t′13が求まる。
|t′12−t′13|>β となる。
▲5▼で測定時間t′14が求まる。
【0044】
|t′13−t′14|<β となる。
ここで、測定時間t′13,t′14と差の少ない送受が連続したので、その時点で、この測定の送信、つまり▲5▼の直前の送信をシングアラウンド方式のn回の最初の送信と見做し、次の受信は、この最初の送信よりt′14−αの時間だけ経った時点以降最初のゼロクロス点を受信波検知点とする。以降は同様の作用を繰り返す。
【0045】
この請求項2の発明では、先ず狙った波を正しく捕らえることができたということを確認して、それから到達時間の大きな変化が急に生じる事は無いことを前提にして、前回の測定時間に近いゼロクロス点を受信検知点とするようにしているため、以後受信波の振幅が変わっても確実に正確な測定が可能である。
【0046】
上記請求項2の発明のように、必ずしも連続して何回かのほぼ同じ測定時間(t′13),(t′14)が発生することを条件にする必要はなく、例えば何回かの測定時間t′11,t′12,…の計測を行い、そのうち、一番多数回現れた測定時間が正しい値であると判断し、こうして正しいと判断したときの受信波検知と同時に行う送信をn回のうちの最初の送信と見做しても、本発明の目的を達成でき、これが次の請求項3の発明である。
【0047】
請求項3の発明は、
送信側にも受信側にも働く1対の超音波送受波器(1)(2)を流管(3)の上流と下流に離して設け、流体の流れの中を上流から下流及び下流から上流に超音波の送受を行い、その各向きの到達時間より流速・流量を求める超音波流量計であって、
先ず送信側の送受波器(1又は2)を発信させ、受信側の送受波器(2又は1)の信号を入力する受信波検知部(4)が受信波を検知すると同時に再び送信側の送受波器(1又は2)を発信させることを一定の複数(n)回繰り返すように構成し、
基準クロックを用いて最初の送信から一定の複数(n)回目の受信までの時間を測定することにより、1回分の到達時間を求めるようにしたものにおいて、
受信波の検知は、一定の基準レベル(VTH)に最初に達した波がゼロレベルを横切るゼロクロス点とし、
各回の送信から受信波検知までの到達時間を連続して複数回監視し、それら複数回の到達時間のうち一番多くの回数現れた測定値が正しい値と判定し、それ以降、到達時間が前記正しいと判定された値と一致したとき受信波を正確にとらえたと判定し、それ以降の受信波の検知点は、その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点を受信波検知点とし、前記正確にとらえたと判定した送受あるいはその後の任意の送受の送信を第1の送信としたことを特徴とする超音波流量計である。
【0048】
請求項4の発明は、送信側にも受信側にも働く1対の超音波送受波器(1)(2)を流管(3)の上流と下流に離して設け、流体の流れの中を上流から下流及び下流から上流に超音波の送受を行い、その各向きの到達時間より流速・流量を求める超音波流量計であって、
先ず送信側の送受波器(1又は2)を発信させ、受信側の送受波器(2又は1)の信号を入力する受信波検知部(4)が受信波を検知すると再び送信側の送受波器(1又は2)を発信させることを一定の複数(n)回繰り返すように構成し、
基準クロックを用いて最初の送信から一定の複数(n)回目の受信までの時間を測定することにより、1回分の到達時間を求めるようにしたものにおいて、
受信波の検知は、一定の基準レベル(V TH )に最初に達した波がゼロレベルを横切るゼロクロス点とし、
各回の送信から受信波検知までの時間を毎回監視し、これらの時間の隣接する時間同士の差が、一定時間以下となったとき、受信波を正確に捕らえたと判定して、それ以降の受信波の検知点は、その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点を受信波検知点とし、前記正確にとらえたと判定した送受あるいはその後の任意の送受の送信を第1の送信としたことを特徴とする超音波流量計である。
請求項5の発明は、請求項2又は4の超音波流量計において、前記一定時間が超音波の1周期未満の時間(β)であることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項2又は4の超音波流量計において、前記一定時間が超音波の半周期程度の値(β)であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1,2,3,4,5又は6の超音波流量計において、「一定の基準レベル(VTH)に最初に達した波」とあるのを「特定の波」に代えたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1,2,3,4,5,6又は7の超音波流量計において、「その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点」とあるのを、「その前回の送信から受信検知までの時間だけその回の送信から経過した時点に最も近いゼロクロス点」に代えたことを特徴とするものである。
そして、請求項9の発明は、請求項1,2,3,4,5,6,7又は8の超音波流量計において、前記一定の時間(α)が超音波の周期の半分より短い値であることを特徴とするものである。
【0049】
【発明の実施の形態】
次に本発明の好ましい実施の形態をいくつかの実施例に従って説明する。
〔実施例1〕
図3〜5に示す実施例1は請求項1の発明に対応する。
【0050】
図3,4において、1,2は1対の超音波送受波器で、図11の従来技術と同様に流管3の上流と下流に離して配設され、一方の送受波器1を送信側として使用し他方の送受波器2を受信側として使用することで、流体中を上流から下流へ順方向に超音波の送受を行う。
【0051】
また、送受波器2を送信側として使用し、送受波器1を受信側として使用することで、流体中を下流から上流へ逆方向に超音波の送受を行う。
なお、両超音波送受波器1,2は超音波振動子で構成されている。
【0052】
4は受信波検知部で、信号切替器5によって選択された受信側の送受波器2又は1がその入力に接続され、受信波の特定の波即ち第3波のゼロクロス点を検知すると受信波検知信号を出力する。
【0053】
6は送波器駆動部で、コントロール部7から第1送信指令信号を受けると、送信側の送受波器1又は2を駆動し、その後は受信波検知部4からの受信波検知信号を受ける毎に送信側の送受波器1又は2を駆動する。
【0054】
そして、第1のカウンタ8から第n受信波検知信号を受けると、その後は新たにコントロール部7からの第1送信指令信号を受けるまでは、送受波器の駆動を停止する。
【0055】
なお、この実施例では無意味なn+1回目の駆動も行う設計となっているが、受信側で無視されるので問題はない。n+1回目の駆動を無くするには、回路構成が少し煩雑になるのでこのような設計にした。
【0056】
8は第1のカウンタで、受信波検知部4からの受信波検知信号が入力されていて、コントロール部7からの第1送信指令信号でリセットされて零から受信波検知信号の数を計数し、順方向測定時と逆方向測定時のそれぞれのときにおいて、n番目の受信波検知信号を検知して第n受信波検知信号を出力する。
【0057】
9は第2のカウンタで、内蔵されている基準クロック発振器の基準クロックを計数することで、順方向測定時と逆方向測定時のそれぞれのときにおいて、前記第1送信指令信号から第n受信波検知信号までの時間をカウントし測定する。この時間(カウント値)はコントロール部7が読み取る。
【0058】
この実施例では、前記第1送信指令信号で第2のカウンタ9のカウント値(測定時間)がゼロクリアされて、基準クロックのカウントを開始するように構成されている。
【0059】
コントロール部7は、一定時間間隔で送受切替信号を反転させることにより、信号切替器5と切替スイッチ10を同期して切り替え、各送受波器の送受の役割を切り替える。
【0060】
即ち、順方向測定時には、信号切替器5と切替スイッチ10を図示の状態にして、送受波器1を送信側として使用し、送受波器2を受信側として使用する。そして、逆方向測定時には、信号切替器5と切替スイッチ10を図示の状態から切り替えて、送受波器2を送信側として使用し、送受波器1を受信側として使用する。
【0061】
コントロール部7は、信号切替器5と切替スイッチ10を切り替えた後、毎回切替によるノイズ等が収まる時間を待って、前記第1送信指令信号を出力する。そして、第n受信波検知信号が入力されると、第2のカウンタ9のカウント値(測定時間)を読み取り、その直前に行って反対方向での第2のカウンタ9のカウント値(測定時間)とから、流体の流速・流量を演算する。
【0062】
図4は、図3の受信波検知部4の具体的な回路構成を示すもので図示のように接続されている。以下、図4の回路の構成と作用を図5のタイミング図も参照して説明する。
【0063】
12は受信側の送受波器2又は1からの信号を増幅する増幅器、13は第1のアナログ比較部で、−入力としての基準レベルVTHより+入力としての増幅器12の出力が大きくなった瞬間に短いパルスを出力するように構成されている。
【0064】
RS−FF14のS入力には、第2のアナログ比較部15の出力が入力されている。この出力は、受信波のプラスからマイナスへのゼロクロス点を検知したもので、弛まなく出力されているので、RS−FF14の出力Qはいつも“H”となっている。
【0065】
RS−FF14の後段の立上りエッジ検知部16は、RS−FF14のQ出力が“L”から“H”になる時を検知して短いパルスを出力するものである。
17はカウンタで、発振器18のクロックをカウントすることにより時間を計測するもので、ORゲート19を介して入力される第1送信指令信号でリセットされて零から計数を開始するものである。
【0066】
第1送信指令信号が入力されると、D−FF20がリセットされてそのQ出力が“L”となり切替スイッチSWは図示の状態となって第1のアナログ比較部13を選択する。
【0067】
受信波が到達して、その増幅された信号が基準レベルVTHを越えたところで第1のアナログ比較部13から信号が出力される。この信号は切替スイッチSWを介してRS−FF14のR入力に入力されているので、RS−FF14の出力Qが“L”となる。
【0068】
さらに受信波がゼロレベルを通過するゼロクロス点で第2のアナログ比較部15から出力される信号がRS−FF14のS入力に入力されて出力Qが“H”となり、立上りエッジ検知部16より受信波検知信号として出力される。
【0069】
この受信波検知信号はD−FF20のCK入力となっているので、D−FF20の出力Qは“H”となって、切替スイッチSWを図示の状態から切り替えられ、RS−FF14のR入力にはデジタル比較部21のA=B出力が入力されるようになる。
【0070】
また前記受信波検知信号は記憶器22のラッチ入力にもなっていて、受信波検知信号が該ラッチ入力に入力された瞬間のカウンタ17の値即ち第1送信指令信号から第1受信波検知信号までの前記時間t11(=A)を記憶器22が記憶する(図5参照)。
【0071】
なお図4では、カウンタ17の時間測定値は一般的にAで示している。
受信波検知信号は前述のように記憶器22をラッチして、送信から受信波検知(第3波のゼロクロス点)までの時間t11(=A)を記憶してから、カウンタ17の計数値をリセットし、次の受信波検知(第3波のゼロクロス点)までの時間の測定に移るようになっている。
【0072】
23は減算器で、記憶器22に記憶した時間A(=t11)から前記一定の時間αを減算した値A−α(=t11−α)を出力し、この出力をデジタル比較部21のB入力に入力する。
【0073】
カウンタ17の時間測定値Aもデジタル比較部21のA入力に入力されていて、両入力が等しい時にA=B出力から信号が出力される。
カウンタ17のカウントが進んでt11−αと等しくなると、A=B出力が“H”となり、RS−FF14の出力Qが“L”となって、次のゼロクロスを待つ状態となる。
【0074】
そして、実際にゼロクロスする時、第2のアナログ比較部15の出力によってRS−FF14がセットされて、その出力Qが“H”となり、再び受信波検知信号が出力される。
【0075】
ここで、カウンタ17の時間測定値t12が記憶器22に記憶される。
以後、同様の動作が繰り返される。
なお、発振器18は、図3の第2のカウンタ9に内蔵した前記基準クロック発振器の基準クロックを直接あるいは分周して利用することが可能である。
【0076】
そして、第n受信波検知信号が入力されると、図3のコントロール部7は第2のカウンタ9のカウント値、即ち第1の送信から第n回目の第3波ゼロクロス点までの時間を読み取って流速・流量の演算を行う。
【0077】
〔実施例2〕
図6〜10に示す実施例2は請求項2の発明に対応する。
この実施例2は、実施例1と同様の構成の部分が多いので、以下の説明は実施例1と異なるところを主に詳述する。
【0078】
第1のカウンタ8はコントロール部7からの再スタート信号でリセットされるようになっていて、その後のn+1番目の受信波検知信号を検知して、第n受信波検知信号を出力する。
【0079】
第2のカウンタ9は再スタート信号入力後の最初の受信波検知信号から第n受信波検知信号までの時間を測定し、そのカウント値(時間測定値)をコントロール部7に出力するようになっている。
【0080】
受信波検知部4の記憶器22の出力であるカウント記憶値がコントロール部7に入力されている。
受信波検知部4は、D−FF20のリセット入力Rに第1送信指令信号と再スタート信号の論理和信号が入力されうようにORゲート24が設けてある。
【0081】
本実施例ではコントロール部7としてマイクロコンピュータを使用している。
1).先ず送受の向きを所定の順方向又は逆方向にセットした後、切り替え時のノイズ等が小さくなってから第1指令信号を出力する。この時少し遅れて再スタート信号も出力する。この時受信検知割り込みの許可を行う。前回値は零を入力。
【0082】
2).受信波検知信号は割込信号としてコントロール部7へ入力される。その時の動きを図8にフローチャートで示す。
3).最初の本割り込みではt′11が読み取られる。前回値としては零がセットされているため、差は当然超音波の半周期程度に相当するカウント値βより大きくなり、連続数はクリアされて零となる。そしてコントロール部7は再スタート信号を出力する。
【0083】
4).このため、受信波検知部4の切替スイッチSWは一旦デジタル比較器21のA=B出力を選択する“H”側に切り替わるが、また第1のアナログ比較部13の出力側“L”に戻される。
【0084】
5).また受信波検知信号を受けてカウントを開始した第1のカウンタ8はまたもとの待機状態…カウントスタートの信号となる受信波検知信号を持つ状態…となる。
【0085】
6).また前回値としてt′11が記憶される。
7).また再スタート信号を出力する時には、その回の受信波は十分小さくなっていて、基準レベルVTHを越えることはない。
【0086】
8).次の割り込み時t′12を読み取る。ここでは基準レベルVTHが狙った第3波を捕らえていない。よって|t′11−t′12|は前記βより大きくなる。
|t′11−t′12|>β
よって、前回同様、連続数は零にクリアされ、再スタート信号が出力される。t′12が記憶される。
【0087】
9).次の割り込みでも同様。t′13が記憶される。
10).その次の割り込みにおいて、t′14が読み取られ、|t′13−t′14|がβより小さくなる。
【0088】
|t′13−t′14|<β
本実施例ではm=1としたため、連続数が+1され1になり、狙った第3波が捕らえられたと判定される。mがもっと大きな値にセットされた時は連続数がmとならないうちは再スタート信号が出力される。
【0089】
狙った第3波が捕らえられたと判定されると、本割り込みつまり受信波検知信号割り込みはマスクされて不許可となり、以後許可されるまでは受信波検知信号が入力されてもこの動きはしない。
【0090】
11).実際の測定はt′14の受信時スタートしたことになる。
12).以後は実施例1と同じである。
なお、最初のt11はt′14を測定した受信時よりt′14−α経ってから最初のゼロクロス点となる。
【0091】
また、第1のカウンタ8は、スタート時点の受信検知信号を1と数えるため、n+1回目が実施例1のn番目に相当することになる。
また、基準レベルVTHは図10に示すようにマイナス側(負側)に設定することも可能である。この場合受信波検知点としてのゼロクロス点はマイナス側かプラス側への最初のゼロクロス点となる。
【0092】
なお、図9のタイミングチャートで、符号Τで示す時間は受信波検知信号から再スタート信号を出力するまでの処理に要する時間で、この時間Tの間に受信波は減衰して小さくなっている。
【0093】
上記実施例2では、mを1としたが、仮にmを2以上に限るなら連続数がm−1となったとき、再スタート信号を出力しないようにすることで、正しく波を捕らえたと判断できた送受を最初の第1の送受とすることが可能となる。
【0094】
【発明の効果】
本発明の超音波流量計は上述のように構成されているので、ノイズや、流れの乱れ、温度むら等で受信波の振幅が乱れても、所定の波のゼロクロス点を正確に検知でき、いわゆるエラーがなくなる。
【0095】
その結果、測定のやり直しが必要なく、消費電流も低減できるため電池駆動の超音波流量計の実用化に役立つ。
また、或る程度のノイズを許容できるため、増幅器の増幅度を上げなくても良く、低コストで、しかも低消費電流化が可能となり、この面からも電池駆動の超音波流量計の実現性を高めることが出来る。
【0096】
そして、測定値の信頼性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の動作を説明する線図で、(a)はタイムチャート、(b)は同図(a)の一部を拡大した詳細図である。
【図2】請求項2の発明の動作を説明するタイムチャートである。
【図3】本発明の実施例1のブロック図である。
【図4】図3の要部の具体的な電気回路を示す図である。
【図5】図3と図4の動作を説明するタイムチャートである。
【図6】本発明の実施例2のブロック図である。
【図7】図6の要部の具体的な電気回路を示す図である。
【図8】図6と図7の動作を説明するフローチャートである。
【図9】図6と図7の動作を説明するタイムチャートである。
【図10】受信波と基準レベルVTHとの関係を説明する図である。
【図11】従来技術の原理を説明する略図である。
【図12】従来技術の受信波検知部の動作を説明するための電気信号波形を示す線図である。
【符号の説明】
1,2 超音波送受波器
3 流管
4 受信波検知部
VTH 基準レベル
α 一定の時間
ハ ゼロクロス点
Claims (9)
- 送信側にも受信側にも働く1対の超音波送受波器(1)(2)を流管(3)の上流と下流に離して設け、流体の流れの中を上流から下流及び下流から上流に超音波の送受を行い、その各向きの到達時間より流速・流量を求める超音波流量計であって、先ず送信側の送受波器(1又は2)を発信させ、受信側の送受波器(2又は1)の信号を入力する受信波検知部(4)が受信波を検知すると再び送信側の送受波器(1又は2)を発信させることを一定の複数(n)回繰り返すように構成し、
基準クロックを用いて最初の送信から一定の複数(n)回目の受信までの時間を測定することにより、1回分の到達時間を求めるようにしたものにおいて、
第1回目の受信波の検知は、一定の基準レベル(VTH)に最初に達した波がゼロレベルを横切るゼロクロス点とし、
第2回目以降の受信波の検知点は、その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点を受信波検知点としたことを特徴とする超音波流量計。 - 送信側にも受信側にも働く1対の超音波送受波器(1)(2)を流管(3)の上流と下流に離して設け、流体の流れの中を上流から下流及び下流から上流に超音波の送受を行い、その各向きの到達時間より流速・流量を求める超音波流量計であって、先ず送信側の送受波器(1又は2)を発信させ、受信側の送受波器(2又は1)の信号を入力する受信波検知部(4)が受信波を検知すると再び送信側の送受波器(1又は2)を発信させることを一定の複数(n)回繰り返すように構成し、
基準クロックを用いて最初の送信から一定の複数(n)回目の受信までの時間を測定することにより、1回分の到達時間を求めるようにしたものにおいて、
受信波の検知は、一定の基準レベル(VTH)に最初に達した波がゼロレベルを横切るゼロクロス点とし、
各回の送信から受信波検知までの時間を毎回監視し、これらの時間の隣接する時間同士の差が、一定回数連続して一定時間以下となったとき、受信波を正確に捕らえたと判定して、それ以降の受信波の検知点は、その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点を受信波検知点とし、前記正確にとらえたと判定した送受あるいはその後の任意の送受の送信を第1の送信としたことを特徴とする超音波流量計。 - 送信側にも受信側にも働く1対の超音波送受波器(1)(2)を流管(3)の上流と下流に離して設け、流体の流れの中を上流から下流及び下流から上流に超音波の送受を行い、その各向きの到達時間より流速・流量を求める超音波流量計であって、先ず送信側の送受波器(1又は2)を発信させ、受信側の送受波器(2又は1)の信号を入力する受信波検知部(4)が受信波を検知すると再び送信側の送受波器(1又は2)を発信させることを一定の複数(n)回繰り返すように構成し、
基準クロックを用いて最初の送信から一定の複数(n)回目の受信までの時間を測定することにより、1回分の到達時間を求めるようにしたものにおいて、
受信波の検知は、一定の基準レベル(VTH)に最初に達した波がゼロレベルを横切るゼロクロス点とし、
各回の送信から受信波検知までの到達時間を連続して複数回監視し、それら複数回の到達時間のうち一番多くの回数現れた測定値が正しい値と判定し、それ以降、到達時間が前記正しいと判定された値と一致したとき受信波を正確にとらえたと判定し、それ以降の受信波の検知点は、その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点を受信波検知点とし、前記正確にとらえたと判定した送受あるいはその後の任意の送受の送信を第1の送信としたことを特徴とする超音波流量計。 - 送信側にも受信側にも働く1対の超音波送受波器(1)(2)を流管(3)の上流と下流に離して設け、流体の流れの中を上流から下流及び下流から上流に超音波の送受を行い、その各向きの到達時間より流速・流量を求める超音波流量計であって、 先ず送信側の送受波器(1又は2)を発信させ、受信側の送受波器(2又は1)の信号を入力する受信波検知部(4)が受信波を検知すると再び送信側の送受波器(1又は2)を発信させることを一定の複数(n)回繰り返すように構成し、
基準クロックを用いて最初の送信から一定の複数(n)回目の受信までの時間を測定することにより、1回分の到達時間を求めるようにしたものにおいて、
受信波の検知は、一定の基準レベル(V TH )に最初に達した波がゼロレベルを横切るゼロクロス点とし、
各回の送信から受信波検知までの時間を毎回監視し、これらの時間の隣接する時間同士の差が、一定時間以下となったとき、受信波を正確に捕らえたと判定して、それ以降の受信波の検知点は、その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点を受信波検知点とし、前記正確にとらえたと判定した送受あるいはその後の任意の送受の送信を第1の送信としたことを特徴とする超音波流量計。 - 前記一定時間が超音波の1周期未満の時間(β)であることを特徴とする請求項2又は4記載の超音波流量計。
- 前記一定時間が超音波の半周期程度の値(β)であることを特徴とする請求項2又は4記載の超音波流量計。
- 「一定の基準レベル(V TH ) に最初に達した波」とあるのを「特定の波」に代えたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5、又は6記載の超音波流量計。
- 「その前回の送信から受信波検知までの時間から一定の時間(α)を減じた時間だけその回の送信から経過した後の最初のゼロクロス点」とあるのを、「その前回の送信から受信検知までの時間だけその回の送信から経過した時点に最も近いゼロクロス点」に代えたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の超音波流量計。
- 前記一定の時間(α)が超音波の周期の半分より短い値であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の超音波流量計。
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