JP2005538711A - 酵母表面提示ベクターを利用して改良型酵素活性を有するリパーゼをスクリーニングする方法及びそのリパーゼ - Google Patents

酵母表面提示ベクターを利用して改良型酵素活性を有するリパーゼをスクリーニングする方法及びそのリパーゼ Download PDF

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Abstract

本発明は、酵素表面提示ベクターを使用して改良型酵素活性を有するリパーゼをスクリーニングする方法及びこの方法によって作成された変異リパーゼ、より詳細には、1)表面提示ベクターに遺伝子をクローニングする工程、2)変異誘発PCRにより工程1の変異リパーゼ遺伝子ライブラリーを作成する工程、3)工程2の変異遺伝子ライブラリー及び表面提示ベクターで宿主細胞を形質転換させる工程、及び4)形質転換された宿主細胞の表面に提示された変異リパーゼの活性を測定し、改善されたリパーゼ活性を有する変異リパーゼを選択する工程を含む方法、及びそのような方法により作成された変異リパーゼに関するものである。本発明の方法は、改良型酵素活性を有するリパーゼをスクリーニングすることができるため、食品及び洗剤産業のような多様な分野に有効に使用することができる。

Description

発明の分野
本発明は、酵母表面提示ベクターを利用して、改良型酵素活性を有するリパーゼをスクリーニングする方法、及びその産物に関するものである。より詳細には、1)表面提示ベクターに遺伝子をクローニングする工程、2)変異誘発PCRにより工程1の変異リパーゼ遺伝子ライブラリーを作成する工程、3)工程2の変異遺伝子ライブラリー及び表面提示ベクターで宿主細胞を形質転換させる工程、及び4)形質転換された宿主細胞の表面に提示された変異リパーゼの活性を測定し、改善されたリパーゼ活性を有する変異リパーゼを選択する工程を含む、変異リパーゼのスクリーニング方法、及びそのような方法により作成された変異リパーゼに関する。
発明の背景
リパーゼ(lipase)は、カルボキシリックエステル水酸化酵素(carboxylic ester hydrolase)として食品産業、微細化合物合成、界面活性剤事業等に多く利用されている酵素である。多くの微生物由来のリパーゼ中でカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼB(以下「CALB」と略称する)は、317個のアミノ酸で構成されていてα/β水酸化酵素の形態をしている。
CALBは、光学異性体の選別及びポリエステル合成(Andersonら、Biocatal.Biotransform.,1998年、第16巻、181頁)において産業的に非常に重要で、CALBは2価アルコール(sec-alcohol)及び2価アミンを特異的に光学転換でき(Rotticciら、Chembiochem.,2001年、第2巻、766頁)医薬品及び農薬等の製造に多様に利用されている。
最近何年間、新しいワクチンの生産、各種抗原や抗体のスクリーニング、有用な酵素の細胞表面への固定化等の目的でバクテリオファージを含む細菌と酵母等の単細胞生物の細胞表面に外来タンパク質を発現させる研究が活発に進められ、広く利用されている。酵母のサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)を利用したタンパク質の細胞表面発現に関する研究が持続的に進められているが、酵母は高等真核細胞と細胞内分泌システムを利用して外来タンパク質を活性がある形態で培地に分泌させることができ、遺伝子組換え技術を利用して有用な外来タンパク質を生産するための宿主としての利用性が増大してきている。酵母の表面発現のために代表的細胞壁タンパク質のα-アグルチニン(α-agglutinin)に関する研究(Schreuderら、Yeast.,1993年、第9巻、399頁)が進められていて、α-アグルチニンまたはその他の細胞壁タンパク質を利用して、α-ガラクトシダーゼ(α-galactosidase)、グルコアミラーゼ(glucoamylase)、リパーゼ(lipase)、クチナーゼ(cutinase)等の多様な酵素が細胞の表面に安定的に発現された。
また、いくつかの酵素を一つの細胞内に同時に発現することにより産業的に有用な生触媒(biocatalyst)の開発が可能であると報告されたことがある(Muraiら、Appl.Microbiol.Biotechnol.,1999年、第51巻、65頁)。食品や医薬品素材の生物転換のための微生物由来の生物触媒は、現在まで細胞内で発現した酵素を細胞破砕し分離して担体に固定化した後、使用したりトルエン等の浸透性溶媒を処理して使用したりしてきた。前記の方法は、工程上の費用が多くかかり使用中に酵素が不活性化する問題があり、工程全体の生産性が低下する問題があった。
最近、サッカロミセス・セレビシエを利用した表面発現を利用して所望するタンパク質を発現する細胞を選別する方法に関して多くの研究がなされているが、酵母は真核細胞として高等動物と類似なタンパク質の工程過程を有していて、サイズが大きく流細胞分析装置(FACS)等により細胞の選別が可能で、微細な差異を示す細胞をお互いに区別することが可能な長所がある(VanAntwerp及びWittrup.,Biotechnol.Prog.,2000年、第16巻、31頁)。また、表面発現酵母を利用してライブラリー構築して細胞を選別する場合、遺伝子操作が容易で簡単にライブラリーを構築することができ、発現量の差異が出る点を克服できる長所を有している。また、表面発現を通じて活性が増加した酵素を選別する場合、表面発現に最も適合な酵素を選別することにより、表面発現酵素の利用可能性をさらに増大させられる。現在まで酵母の表面に抗体及び抗原、T細胞受容体等を発現して親和度が増進された菌株を流細胞分析装置を利用して選別した場合は、多くあるが(Schreuderら、Vaccine.,1996年、第14巻、383頁、Kiekeら、Protein.Eng.,1997年、第10巻、1303頁、Kiekeら、Proc.Natl.Acad.Sci.U S A.,1999年、第96巻、5651頁)、今まで酵素の活性を選別した例は報告されたことがなく、ただ大腸菌からシュードモナス(Pseudomonas sp.)由来の氷核活性タンパク質を媒介体に利用した表面発現により活性が増進されたカルボキシメチルセルラーゼ(carboxymethyl cellulase)を選別した例だけが報告されたことがある(Kimら、Appl.Environ.Microbiol.,2000年、第66巻、788頁)。
本発明者らは、以前に産業的に有用に使用されてきたメタノール資化酵母の一種であるハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)菌株を対象に新規な細胞壁付着媒介タンパク質を分離してそれを利用して目標タンパク質を細胞表面に発現させる新規な表面発現システムを開発した(PCT/KR00/00819)。前記ハンゼヌラ・ポリモルファは、強力なプロモーターを持った産業用菌株で、外来タンパク質生産が非常に優れ、菌株の生育が速く高温及び有機溶媒での安定性を有していてリパーゼ等の酵素生産及び生物反応系に非常に適合した菌株である。
そこで、本発明者らは、産業的に有用に使用される生物触媒であるリパーゼを大量に生産するために、目標タンパク質を細胞表面に発現させる表面発現システム(PCT/KR00/00819)を利用して、カンジダ・アンタークティカ リパーゼBの変異ライブラリーを作成し、前記変異株中からリパーゼ活性が非常に優秀な変異株を選別した。前記変異株から変異リパーゼタンパク質を大量生産する方法を開発することにより本発明を完成した。
発明の詳細な説明
本発明は、1)リパーゼ遺伝子を表面提示ベクターにクローニングする工程;2)前記工程1の表面提示ベクターのリパーゼ遺伝子を鋳型に変異誘発PCRを行い、変異リパーゼ遺伝子ライブラリーを作成する工程;3)前記工程2により増幅された変異遺伝子を表面提示ベクターと共に宿主細胞に形質転換させる工程;及び4)前記工程3の形質転換体表面に発現した変異リパーゼの活性を測定して活性が優れた変異リパーゼをスクリーニングする工程を含む、変異リパーゼスクリーニング方法を提供する。
また、本発明は、前記スクリーニング方法により獲得した配列番号:14に記載されるカンジダ・アンタークティカ リパーゼBの219番目のロイシン及び/または278番目のロイシンが他のアミノ酸に置換されたことを特徴とする変異リパーゼタンパク質を提供する。
また、本発明は、前記変異タンパク質をコードする遺伝子を提供する。
また、本発明は、前記の遺伝子を含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、前記発現ベクターを宿主細胞に導入した形質転換体を提供する。
また、本発明は、前記形質転換体を培養して変異リパーゼタンパク質を生産する方法を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、
1)リパーゼ遺伝子を表面提示ベクターにクローニングする工程;
2)前記工程1の表面提示ベクターのリパーゼ遺伝子を鋳型に変異誘発PCRを行い、変異遺伝子ライブラリーを作成する工程;
3)前記工程2により増幅された変異遺伝子を表面提示ベクターと共に宿主細胞に形質転換させる工程;及び
4)前記工程3の形質転換体表面に発現した変異リパーゼの活性を測定して活性が優れた変異リパーゼをスクリーニングする工程を含む、変異リパーゼスクリーニング方法に関するものである。
本発明で前記「表面提示ベクター」というのは、細胞の表面に外来タンパク質を安定的に発現させるベクターを意味する。
本発明で表面提示ベクターにクローニングするために使用したリパーゼは、カンジダ・アンタークティカから由来した配列番号:14に記載されるカンジダ・アンタークティカ リパーゼBを使用することが好ましい。
本発明のスクリーニング方法で前記表面提示ベクターは、形質転換体の表面に外来タンパク質を発現させられるベクターで、プロモーター遺伝子、分泌シグナル配列をコードする遺伝子、リパーゼ遺伝子または変異リパーゼ遺伝子、表面提示媒介遺伝子及びターミネーター遺伝子を含むことを特徴とする。
前記表面提示ベクターのプロモーター遺伝子は、GAPDH、PGK、ADH、PHO5、GAL1、GAL10、SED1、MOX、TEF及びTPIからなる群より選択される遺伝子であることが好ましく、前記分泌シグナル配列をコードする遺伝子は、MFα、PHO5、SUC2、AMY、SED及びキラートキシンからなる群より選択される遺伝子であることが好ましく、前記表面提示媒介遺伝子は、リパーゼを細胞表面に発現するようにする因子で、細胞壁を構成する遺伝子のSED1、PIR2、TIP1、CWP1、GAS1及びWSC1からなる群より選択される遺伝子であることが好ましく、必ずしもこれに限定されるものではない。
本発明のスクリーニング方法において、前記工程3で形質転換させるために使用した宿主細胞は、カンジダ(Candida)、デバリオミセス(Debaryomyces)、ハンゼヌラ(Hansenula)、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、分裂酵母(Schizosaccharomyces)、ヤロウィア(Yarrowia)及びサッカロミセス(Saccharomyces)属等の酵母類、アスペルギルス(Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)及びリゾープス(Rhizopus)属等の糸状菌類またはエシェリキア(Escherichia)及びバシルス(Bacillus)属等の細菌類を使用することが可能であり、必ずこれらに限定されるものではない。
本発明の詳細な説明では、具体的に韓国生命工学研究院遺伝子バンク(Gene Bank of Korea Research Institute of Bioscience and Biotechnology)に寄託されたアクセッション番号KCTC 0824BP、KCTC 0825BP、KCTC 0826BP、KCTC 0827BP及びKCTC 0828BP形質転換体に導入された表面提示ベクターを使用した(韓国特許出願第2000-42939号)。
本発明のスクリーニング方法によりリパーゼ遺伝子を表面提示ベクターにクローニングして変異誘発PCRを行い、リパーゼ遺伝子変異を誘導した後、宿主細胞に形質転換させ発現させると、前記変異リパーゼが形質転換体の表面に位置する。同様に形質転換体表面に発現した変異リパーゼの活性を測定すると高活性の変異リパーゼを迅速かつ簡便にスクリーニングできる。
また、本発明は、前記スクリーニング方法により獲得した配列番号:14に記載されるカンジダ・アンタークティカ リパーゼBの219番目のロイシン及び/または278番目のロイシンが他のアミノ酸に置換されたことを特徴とする変異リパーゼタンパク質を提供する。
本発明は、配列番号:14に記載されるカンジダ・アンタークティカ リパーゼB(以下、「CALB」と略称する)の219番目のアミノ酸及び/または278番目のアミノ酸が置換された変異タンパク質を提供する。
本発明の変異タンパク質は、配列番号:14に記載されるCALBの219番目のアミノ酸である疎水性アミノ酸ロイシンをグルタミン、ヒスチジン、アルギニン、リジン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸からなる群より選択される親水性アミノ酸に置換させることが好ましく、ロイシンをグルタミンに置換させた配列番号:11に記載されるものがさらに好ましい。
また、本発明の変異タンパク質は、配列番号:14に記載されるCALBの278番目のアミノ酸であるロイシンをプロリン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン及びバリンからなる群より選択されるアミノ酸に置換させることが好ましく、ロイシンをグルタミンに置換させた配列番号:9に記載されるものがさらに好ましい。
また、本発明の変異タンパク質は、配列番号:14に記載されるCALBの219番目のアミノ酸であるロイシンをグルタミン、ヒスチジン、アルギニン、リジン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸からなる群より選択される親水性アミノ酸に置換させ、278番目のアミノ酸であるロイシンをプロリン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン及びバリンからなる群より選択されるアミノ酸に置換させることが好ましく、ロイシンをグルタミンに置換させ、278番目のロイシンをプロリンに置換させた配列番号:10に記載されるものがさらに好ましい。
CALBの219番目のロイシンは、表面に露出しているアミノ酸で疎水性を帯びているが、前記ロイシンが親水性アミノ酸に置換されると、水での安定性が高くなるので、変異タンパク質の酵素活性が増加される。また、CALBの278番目のアミノ酸のロイシンは、CALBの10番目αヘリックスに存在して、この部位は、リパーゼ活性部位の蓋の役割をするものとして報告されたことがある(Uppenbergら、Structure.,1994年、第2巻、293頁)。10番目αヘリックスには多数の疎水性アミノ酸が含まれていて、ここのロイシンがプロリンに置換されるとアミノ酸のヘリックス構造をより安定化して異なる方向への折れ曲がる構造を生成し得るため、それにより活性部位の露出程度を変化させ活性が増加されるのである。また、278番目のロイシンは、活性部位の表面に存在する電荷を帯びた223番目のアスパラギン酸と188番目のグルタミン酸と隣接した位置に存在する。前記のロイシンがプロリンに置換された場合、疎水性末端が占める空間が減り、活性部位の空間が拡がりその空間に水分子が入り込める構造が形成され、この水分子により基質が安定的に活性部位に存在できるようになり活性が増加されるのである。
リパーゼ変異タンパク質を生産する形質転換体の細胞培養上清で酵素の活性を測定して比較した結果、配列番号:9、配列番号:10及び配列番号:11に記載されるアミノ酸配列を有する変異タンパク質は、基質に対する親和度は同じであるが、野生型CALBに比べて各々5倍、10倍及び3倍の酵素活性を示した(表3参照)。
また、本発明のリパーゼ変異タンパク質を表面に発現する形質転換体の全細胞分画で酵素の活性を測定して比較した結果、配列番号:9及び配列番号:10に記載されるアミノ酸配列を有する変異タンパク質は、野生型CALBに比べて活性が5倍に増加した(表1参照)。
したがって、本発明のリパーゼ変異タンパク質は、通常のリパーゼに比べて高い酵素活性を有する。
また、本発明は、前記リパーゼ変異タンパク質をコードする遺伝子を提供する。
本発明の遺伝子は、CALBの219番目のアミノ酸をグルタミン、ヒスチジン、アルギニン、リジン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸からなる群より選択される親水性アミノ酸で置換した変異タンパク質をコードする遺伝子であることが好ましく、配列番号:8に記載されるものがさらに好ましい。
また、本発明の遺伝子は、CALBの278番目のアミノ酸をプロリン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン及びバリンからなる群より選択されるアミノ酸で置換した変異タンパク質をコードする遺伝子であることが好ましく、配列番号:6に記載されるものがさらに好ましい。
また、本発明の遺伝子は、CALBの219番目のアミノ酸をグルタミン、ヒスチジン、アルギニン、リジン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸からなる群より選択される親水性アミノ酸で置換し、278番目のアミノ酸をプロリン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン及びバリンからなる群より選択されるアミノ酸で置換した変異タンパク質をコードする遺伝子であることが好ましく、配列番号:7に記載されるものがさらに好ましい。
また、本発明は、前記遺伝子を含む発現ベクターを提供する。
本発明の発現ベクターは、本発明のリパーゼ変異タンパク質をコードする遺伝子を含み、リパーゼ変異タンパク質を細胞表面に発現させるベクターを作成できる。
本発明のリパーゼ変異タンパク質を細胞表面に発現させるベクターは、プロモーター遺伝子、分泌シグナル配列をコードする遺伝子、変異リパーゼ遺伝子、表面提示媒介遺伝子及びターミネーター遺伝子を含むことを特徴とする。
前記表面提示ベクターのプロモーター遺伝子は、GAPDH、PGK、ADH、PHO5、GAL1、GAL10、SED1、MOX、TEF及びTPIからなる群より選択される遺伝子であることが好ましく、前記分泌シグナル配列をコードする遺伝子は、MFα、PHO5、SUC2、AMY、SED及びキラートキシンからなる群より選択される遺伝子であることが好ましく、前記表面提示媒介遺伝子はリパーゼを細胞表面に発現するようにする因子で、細胞壁を構成する遺伝子であるSED1、PIR2、TIP1、CWP1、GAS1及びWSC1からなる群より選択される遺伝子であることが好ましいが必ずしもこれに限定されるものではない。
本発明の好ましい実施態様では、本発明の変異タンパク質をコードする遺伝子の配列番号:6、配列番号:7または配列番号:8の塩基配列を含む発現ベクターを作成した。
また、本発明は、前記表面提示ベクターを宿主細胞に導入させた形質転換体を提供する。
本発明の形質転換体は、前記リパーゼ変異遺伝子を含む前記発現ベクターを宿主細胞に導入したもので、本発明で使用する宿主細胞としては、カンジダ(Candida)、デバリオミセス(Debaryomyces)、ハンゼヌラ(Hansenula)、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、分裂酵母(Schizosaccharomyces)、ヤロウィア(Yarrowia)及びサッカロミセス(Saccharomyces)属等の酵母類、アスペルギルス(Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)及びリゾープス(Rhizopus)属等の糸状菌類またはエシェリキア(Escherichia)及びバシルス(Bacillus)属等の細菌類を使用することが可能であるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
本発明の好ましい実施態様では、宿主細胞として酵母を使用したが、詳細には、ハンゼヌラ・ポリモルファDL1-L、ハンゼヌラ・ポリモルファA16またはサッカロミセス・セレビシエY2805を宿主細胞に使用して形質転換体を作成した。本発明では、配列番号:6及び配列番号:7に記載されるリパーゼ遺伝子を各々含む発現ベクターでハンゼヌラ・ポリモルファDL-1を形質転換させた形質転換体を作成し、前記形質転換体をハンゼヌラ・ポリモルファ/pLGK Lip10及びハンゼヌラ・ポリモルファ/pLGK Lip14と命名し、これを2002年7月31日付けで韓国生命工学研究院遺伝子バンクに寄託した(アクセッション番号:KCTC10320BP及びKCTC10321BP)。
また、本発明は、前記形質転換体を培養して変異リパーゼタンパク質を生産する方法を提供する。
本発明の形質転換体は、宿主細胞の培養適温に比べて2℃〜20℃低い温度で培養してタンパク質を生産することが好ましい。
前記形質転換体が、ハンゼヌラの場合25℃〜35℃であることが好ましく、サッカロミセスの場合は、20℃〜28℃であることが好ましい。本発明の好ましい実施例では、ハンゼヌラ・ポリモルファDL1-Lの場合、25℃で培養した時、酵素活性が高いリパーゼを生産し、ハンゼヌラ・ポリモルファA16の場合、25℃で、サッカロミセス・セレビシエY2805の場合、20℃で培養した場合が最も高い酵素活性を示し、高い生産量を示すリパーゼを生産した(図6参照)。
また、本発明の形質転換体を流加式で大量培養した結果、細胞の成長と細胞培養液のリパーゼ活性が優秀で(図7a参照)、生産されたCALBタンパク質の量も800mg/lで、非常に優秀であることが分かった(図7b参照)。
実施例
実際の、及び現状での本発明の好ましい態様を以下の実施例に示すように例示する。
但し、当業者はこの開示を考慮し、本発明の精神及び範囲内において改変や改良を加えてもよい。
実施例1:CALBを発現するベクター及び形質転換体の作成
本発明者らは、CALBをハンゼヌラ・ポリモルファ(H.polymorpha)の表面に発現させるかまたはタンパク質を細胞外に分泌させるベクターを構築した。
詳細には、CALBを細胞外に分泌させるベクターを構築するためにカンジダ・アンタークティカのゲノムから配列番号:1及び配列番号:2に記載のプライマーを利用したポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によってCALB遺伝子を獲得した。CALB合成のためのPCRは、pfuポリメラーゼ(ストラタジーン社(stratagene)、米国)を利用し、94℃で3分間反応させ、変性のために94℃で1分間、アニーリングのために55℃で1分間、伸長反応のために72℃で1分間の反応を15サイクル行った後、最終的な伸長反応のために72℃で10分間反応する条件で行った。塩基配列分析によって遺伝子を確認した。ハンゼヌラ・ポリモルファ発現ベクターのAMIpL1(Agaphonovら、Yeast,1999年、第15巻、541頁)にGAPDHプロモーター(Sohnら、Appl.Microbiol.Biotechnol.,1999年、第51巻、800頁)、及びキラートキシン分泌シグナル配列(killer toxin signal sequence)(Sor及びFukuhara.,Curr.Genet.,1985年、第9巻、147頁)が挿入されたベクターの平滑化したKpnI及びBamHI部位内に、CALB遺伝子をSapIで消化して平滑化した後、BamHIを利用してさらに消化した遺伝子を挿入して図1に見られるようなベクターを作成し、「pGK-Lip」と命名した(図1)。
また、本発明者らは、CALBを細胞表面に発現するベクターを作成するために、まずCALB遺伝子をカンジダ・アンタークティカのゲノムから配列番号:1及び配列番号:3に記載のプライマーを利用したPCRにより獲得し、そして獲得した遺伝子を前記と同じ方法で消化してAMIpL1ベクターに挿入した後、ベクターpGK LipFを構築した。本発明の表面提示ベクターは、pGK LipFのBamHI及びHindIII部位にCWP1遺伝子由来の表面提示媒介体のCwpF(PCT/KR00/00819)を挿入して構築し、「pGK-Lip-CwpF」と命名した(図2)。
CALBを細胞外に分泌するベクター(pGK-Lip)及びCALBを細胞表面に発現するその他のベクター(pGK-Lip-CwpF)をハンゼヌラ・ポリモルファDL 1-L菌株に以下のLi/TE法を利用して形質転換し(Hillら、Nucl.Acids.Res.,1991年、第19巻、5971頁)、そして最少合成培地(0.67%アミノ酸が欠乏した酵母基質及び2%ブドウ糖)で形質転換株を選別した。獲得した形質転換体は、1%トリブチリンを含んだYPD平板培地(1%酵母抽出液、2%ペプトン及び2%ブドウ糖)に移して菌株周辺の環の大きさを測定して形質転換体の活性を確認した。
その結果、形質転換体の周辺に活性環が現われることによりCALBが発現したことを確認した。
実施例2:インビボ組換え(in-vivo recombination)方法を利用したライブラリー(library)構築
本発明者らは、CALBの変異株ライブラリーを構築するためにサッカロミセス・セレビシエ(S.cerevisiae)で報告されたことがあるインビボ組換え方法(Abecassisら、Nucleic.Acids.Res.,2000年、第28巻、E88頁)をハンゼヌラ・ポリモルファに応用してCALBライブラリーを構築した。
インビボ組換えというのは、ベクターのDNA断片の両末端部位と相同性を持つように合成された挿入断片部分をベクター断片と共に形質転換して細胞内で組換えにより完全なベクターが作られるようにする方法である。インビボ組換え方法を利用する場合、大腸菌で前もってライブラリーを確立する必要がなく、簡単で効率的な方法であり、大腸菌に致死的な遺伝子によって構成されるライブラリーを確立しようとする場合には特に有効に使用できる。
CALBを細胞表面に発現するベクターであるpGK-Lip-CwpFをEcoRI/PstIで消化して得られる約5kb断片をゲルを通じて回収した後、形質転換のためのベクター断片として使用した。ベクター断片とHARS36部位100bpが交差するように製作した配列番号:4及び配列番号:5のプライマーを利用してpGK-Lip-CwpFを鋳型に使用してPCRプレミックスキット(バイオニア社(Bioneer)、韓国)を利用したPCRで、94℃で3分間反応させ、変性のために94℃で30秒間、アニーリングのために55℃で30秒間、伸長反応のために72℃で1分間の反応を25サイクル行い、最終的な伸長反応のために72℃で7分間反応させる条件で行った。最終的に獲得した挿入断片100ngをベクター断片100ngと共にハンゼヌラ・ポリモルファ菌株にLi/TE方法を利用して形質転換した。
その結果、形質転換菌株を無作為に選別して1%トリブチリンを含んだYPD平板培地上でリパーゼ活性を測定することにより、均一な活性を持ったライブラリーが構築されることを確認できた。
実施例3:CALBの変異株ライブラリー構築
本発明者らは、CALBの変異株ライブラリーを構築するために、変異誘発PCR(error-prone PCR)方法とインビボ組換え方法を利用した。
CALBを表面に発現するベクターのpGK-Lip-CwpFを鋳型にして、配列番号:4及び配列番号:5のプライマーを使用して変異誘発PCRを行った。変異誘導は、PCRランダム変異誘導キット(クローンテック社、米国)を利用して、1kb当り2〜5個の変異を誘導するようにし、得られたDNA断片はゲルから該当サイズの断片を消化して回収した後、PCRプレミックスキット(バイオニア社、韓国)を利用して配列番号:4及び配列番号:5のプライマーで94℃で3分間反応させ、変性のために94℃で30秒間、アニーリングのために55℃で30秒間、伸長反応のために72℃で1分間の反応を25サイクル行い、最終的な伸長反応のために72℃で7分間反応させる条件で行った。
前記の方法で得られた挿入断片とpGK-Lip-CwpFをEcoRI/PstIで消化して得られる約5kb断片のベクターを各々100ngずつ混合してハンゼヌラ・ポリモルファ菌株にLi/TE方法を利用して形質転換した。
その結果、約1×104個の形質転換菌株を獲得した。
実施例4:CALBの変異株選別
本発明者らは、前記実施例3の過程で作成されたCALB変異株ライブラリーから高いリパーゼ活性を有するCALB変異株を選別しようとした。
前記実施例3で獲得した変異株ライブラリー中、約7,000個の菌株を各々1%トリブチリンを含んだYPD平板培地に接種して24時間培養後、大きな活性環が見られる菌株23株を1次選別した。平板培地で1次選別された菌株は、YPD液体培地に接種して37℃で16時間培養した後、5,000rpmで5分間遠心分離して細胞分画と培養上清を分離した。前記細胞分画は、50mM pH7.5のトリス緩衝液に懸濁して洗浄した後、同量の同一緩衝液で懸濁した。
リパーゼの活性を測定するために、ρ-ニトロフェニルパルミタート(ρ-nitrophenyl palmitate)(以下「pNPP」と略称する)を基質に使用する。10μl 10mM pNPP、40μlエチルアルコール、950μl 50mM pH7.5のトリス緩衝液が組み合わされた反応液に100μlの細胞懸濁液を添加した後、25℃で2時間反応させた後、405nmでの吸光度を測定した。前記pNPPを基質に使用したリパーゼ活性測定方法は、pNP基とパルミテートとが連結されたpNPPにおいてリパーゼによりパルミテートからpNP基が切断され遊離したpNP基が405nmで吸光する程度を測定する方法である。本発明でリパーゼの活性1ユニットは、1分当り1uMのpNP基を遊離させる酵素の活性と定義した。
その結果、全細胞分画で高い活性を示す菌株、Lip14、Lip10及びLip23を最終選別した。
実施例5:CALB変異株の分析
本発明者らは、前記実施例4で最終的に獲得した3種の変異株から変異遺伝子を分析した。
CALB変異遺伝子を回収するために変異株のゲノムを分離した後、それを鋳型にして配列番号:4及び配列番号:5のプライマーでPCRプレミックスキット(バイオニア社、韓国)を利用して94℃で3分間反応させ、変性のために94℃で30秒間、アニーリングのために55℃で30秒間、伸長反応のために72℃で1分間の反応を25サイクル行い、最終的な伸長反応のために72℃で7分間反応させる条件でPCRを行った。前記獲得したDNA断片は、ゲルから回収して塩基配列分析を実施した。
その結果、Lip10及びLip14の塩基配列は、各々配列番号:6及び配列番号:7で、それから類推されたアミノ酸の配列は各々配列番号:9及び配列番号:10だった。アミノ酸配列でLip10及びLip14の場合、278番目のロイシンがプロリンに置換された変異が確認され、Lip14の場合には追加的に219番目のロイシンがグルタミンに置換された変異も保有していた(図2)。
278番目のロイシンの場合、CALBの10番目αヘリックスに存在し、この部位はリパーゼ活性部位の蓋の役割をするものと報告されたことがある(Uppenbergら、structure.,1994年、第2巻、293頁)。10番目αヘリックスには、多数の疎水性アミノ酸が含まれていて、ロイシンもその中の一つで、このアミノ酸がプロリンに置換された場合、アミノ酸のヘリックス構造をより安定化して異なる方向への折れ曲がる構造を生成でき、それにより活性部位の露出程度を変化させ活性が増加するものと推定される。また、278番目のロイシンは、活性部位の表面に存在する電荷を帯びたアミノ酸である223番目のアスパラギン酸と188番目のグルタミン酸と隣接した位置に存在し、このアミノ酸がプロリンに変化した場合、疎水性末端が占める空間が減ることにより電荷を帯びたアミノ酸の223番目のアスパラギン酸と188番目のグルタミン酸が位置する空間がさらに広がり得るので活性部位の変化をもたらし得る。また、広がった空間に水分子が入り込める構造が形成される。この水分子により基質がより安定的に活性部位に存在でき、活性の増加をもたらすことができる(図3)。219番目のロイシンの場合、表面に露出しているアミノ酸で疎水性を持っているが、このアミノ酸が親水性のグルタミンに変化した。CALBは表面がほとんど疎水性アミノ酸からなる酵素で、タンパク質の表面にこのような親水性アミノ酸が位置することにより形態の変化をもたらすこともでき、水での安定性をより増加させることもできるのである。Lip23の場合、CALB遺伝子末端部位に終止コドンを保有していて分泌型リパーゼを生産することによりリパーゼ活性が増大されたものと確認された。
実施例6:CALB変異株の活性測定
本発明者らは、前記実施例4で選別したCALB変異株を利用してリパーゼの酵素活性を測定した。
遺伝子を細胞表面に発現するようにするためのベクターを作成するために変異株及び野生型CALB発現菌株のゲノムを分離した後、それを鋳型にして配列番号:4及び配列番号:5のプライマーでPCRプレミックスキット(バイオニア社、韓国)を利用して94℃で3分間反応させ、変性のために94℃で30秒間、アニーリングのために55℃で30秒間、伸長反応のために72℃で1分間の反応を25サイクル行い、最終的な伸長反応のために72℃で7分間反応させる条件でPCRを遂行した。前記獲得したDNA断片は、EcoRI/ClaIで消化した後、単一コピー挿入ベクター(single copy integration vector)のAMIpLD1ベクター(Agaphonovら、Yeast.,1999年、第15巻、541頁)にGAPDHプロモーターと共に挿入して遺伝子を表面に発現するベクターを作成し、これを「pLGK-Lip10-CwpF」及び「pLGK-Lip14-CwpF」と命名した。
また、遺伝子を細胞外に分泌するように発現するベクターを作成するために変異株及び野生型菌株のゲノムを配列番号:1及び配列番号:2のプライマーでPCRプレミックスキット(バイオニア社、韓国)を利用して94℃で3分間反応させ、変性のために94℃で30秒間、アニーリングのために55℃で30秒間、伸長反応のために72℃で1分間の反応を25サイクル行い、最終的な伸長反応のために72℃で7分間反応させる条件でPCRを行いDNA断片を獲得した。前記のDNA断片をAMIpLD1ベクターのEcoRI/BamHI位置にGAPDHプロモーターと共に挿入してpLGK-Lip10及びpLGK-Lip14ベクターを作成した。
前記の各々のベクターは、塩基配列分析を通じて野生型及び変異型CALBが挿入されたことを確認した後、ハンゼヌラ・ポリモルファDL1-L菌株にLi/TE方法を利用して形質転換してサザンブロット(Southern blot)分析を通じてゲノムのLEU2の位置に単一コピーで挿入されたことを確認した。獲得した形質転換菌株を各々1%トリブチリンを含む平板培地に接種した後、37℃で24時間培養して活性環を観察して活性の増加を確認した(図4)。形質転換菌株は、再びYPD液体培地で16時間培養した後、遠心分離を通じて培養上清分画と全細胞分画を分離してpNPPを基質に使用して活性を測定した。
その結果、リパーゼ活性と表面提示菌株の全細胞活性は、二種類の変異株すべて約5倍増加し、分泌型で発現した場合、培養上清の活性は、Lip10の場合野生型に比べて約5倍、Lip14の場合野生型に比べて約10倍増加したことを確認した(表1)。
(表1)野生型CALBと変異CALBのハンゼヌラ・ポリモルファでの活性比較
Figure 2005538711
また、CALBを分泌する菌株の培養上清を12%のSDS-PAGEで分析して銀染色(silver-staining)で確認した(図5)。Lip10を発現する菌株は、野生型CALBを発現する菌株と同一量のCALBバンドを示すのに反してLip14を保有した菌株は、他の菌株に比べて多くの量のCALBタンパク質バンドを見せることを確認できた。したがって、分泌型Lip14がLip10に比べて2倍以上高いリパーゼ活性を示すことは、タンパク質の分泌量が多いためであった。また、表面提示型でこれらの菌株が活性の差異を示さないことから、外来タンパク質を表面発現する場合、常に一定量のタンパク質だけが表面に移動して分泌量及び生産量の差異を克服したものと見られる。
実施例7:変異株からのCALBの精製及び特性分析
本発明者らは、変異CALBの特性をより正確に分析するために野生型CALB及び変異CALBを分離精製した。
分泌型CALBを含んだ各々の菌株をYPD培地で18時間培養した後、5,000 rpmで5分間遠心分離して培養上清を回収し、限外濾過(Ultrafiltration)を通じて10倍濃縮した後、タンパク質溶液に硫酸アンモニウムを1Mの濃度になるように添加した。前記方法で回収した溶液を1M硫酸アンモニウムが含まれた50mM、pH6.5のリン酸緩衝液で飽和されているブチルセファロースCL-4Bカラム(ファルマシア社(Pharmacia)、米国)に通過させた後、100%水を利用して濃度を下げながらタンパク質を溶出した。前記溶出されたタンパク質分画中リパーゼ活性を示す分画を回収した後、再び限外濾過を利用して濃縮してスーパーデックス-G200ゲルろ過カラムクロマトグラフィー(ファルマシア社、米国)を利用して精製し、Lip10、LIP14及び野生型リパーゼ(Lip wt)の精製された各々のタンパク質を獲得した。
精製されたタンパク質を利用してpNPPを基質に使用する場合のKmとKcatを測定することにより、変異タンパク質と野生型タンパク質を比較分析した。pNPPを濃度別で添加したリパーゼ反応液を作成した後、各々10μlのタンパク質溶液を添加して時間当りpNP基の遊離による405nmでの吸光度の増加値を利用して最初速度値(Vi)を測定した。
最初速度値を利用してミカエリス-メンテン方程式を適用して得られる各タンパク質のKm値を計算した結果、Lip10とLip14の場合すべてほとんど増加しなかった。各タンパク質のKcat値は、各々6.5倍以上増加しており、このことはLip10とLip14の活性が、基質への親和度を大きく変化させずに増加することを示唆する(表2)。また、各タンパク質を50℃で10分間放置した後、残存活性を測定してタンパク質の熱安定性を実験した結果、変異タンパク質と野生型タンパク質間の熱安定性に大差が無かった。また、(R,S)-アセチルエステル(acetyl ester)を基質にして立体選択性(stereoselectivity)を測定した結果、野生型と変異タンパク質間の差異が見られず立体選択性にも大差がないことが確認された。
したがって、各変異タンパク質は、安定性は変化せず酵素の活性が6倍以上増加した。
(表2)各変異株のCALB活性
Figure 2005538711
実施例8:部位特異的変異誘発(site-directed mutagenesis)を利用した変異特性分析
本発明者らは、変異タンパク質の特性変化が直接的にアミノ酸の変化によるものであるかどうか確認するために部位特異的変異誘発を利用した変異特性を分析した。
Lip10とLip14に共通に存在するL278P(278番目のロイシンがプロリンに置換)変異と、Lip14に単独に存在するL219Q(219番目のロイシンがグルタミンに置換)変異を野生遺伝子に部位特異的変異誘発のための酵素連鎖重合反応を通じて作成した後、その影響を分析した。部位特異的変異誘発のために配列番号:15、配列番号:16、配列番号:17及び配列番号:18に記載されるプライマーを利用してPCRを行った。PCRは、CALB野生型遺伝子を鋳型にしてpfuポリメラーゼを利用し、94℃で3分間反応させ、変性のために94℃で1分間、アニーリングのために55℃で1分間、伸長反応のために72℃で1分間の反応を15サイクル行い、最終的な伸長反応のために72℃で10分間反応させる条件で行った。
L278P変異遺伝子を合成するために野生型遺伝子を鋳型に配列番号:2及び配列番号:17に記載されるプライマーを利用してPCRを行い、遺伝子を合成して配列番号:4及び配列番号:18に記載されるプライマーを利用して遺伝子を合成した後、前記二個の遺伝子断片を混合した後、この混合液を鋳型にして配列番号:2及び配列番号:4に記載されるプライマーでPCRを行い前記二断片を連結した。前記のPCRの条件は、各遺伝子断片各5μl、プライマー各3μlを添加してExTaqポリメラーゼ(タカラ社、日本)を利用して94℃で3分間反応させて、変性のために94℃で30秒間、アニーリングのために55℃で30秒間、伸長反応のために72℃で90秒間反応を20サイクル行い、最終的な伸長反応のために72℃で7分間反応させる条件にした。前記方法で合成された遺伝子は、EcoRI/ClaIで消化してpLGK-Lip-CwpFベクターの同一部位に挿入して「pLGK-LP」と命名した。
L219Q変異を導入した配列番号:8に記載される遺伝子を合成するためには、野生型遺伝子を鋳型に配列番号:2及び配列番号:15に記載されるプライマーを利用してPCRで遺伝子を合成し、配列番号:4及び配列番号:16に記載されるプライマーを利用して遺伝子を合成した後、前記各遺伝子断片を混合した後、この混合液を鋳型にして配列番号:2及び配列番号:4に記載されるプライマーで前記と同じ条件のPCRを行い二断片を連結した。前記の方法で合成された遺伝子は、EcoRI/ClaIで消化してpLGK-Lip-CwpFベクターの同一部位に挿入して「pLGK-LQ」と命名した。
L278PとL219Q変異をすべて導入した遺伝子を獲得するためには、pLGK-LP遺伝子を鋳型にして配列番号:2及び配列番号:15そして配列番号:4及び配列番号:16に記載されるプライマーを利用して前記と同じ方法で遺伝子を合成した後、前記と同じ方法で「pLGK-LPQ」を作成した。各々のベクターは、ハンゼヌラ・ポリモルファ菌株にLi/TE方法を利用して形質転換した。前記獲得した形質転換菌株は、YPD培地で18時間培養した後、培養上清を回収して前記と同じ方法でリパーゼ活性を測定した。
その結果、LP及びLPQの場合、Lip10及びLip14と同じ活性の増加を示した(表3)。また、配列番号:11で記載されたアミノ酸で構成されたLQの場合にも、野生型遺伝子に比べて約3倍高いリパーゼ活性を示した。LQの活性増加を分析するために各々の菌株の培養上清をSDS-PAGEを通じて比較して見た結果、LQの場合、LPQと同じタンパク質生産量を示した(図5)。
(表3)部位特異的変異誘発CALBの活性比較
Figure 2005538711
したがって、L219Q変異が主にタンパク質の生産量を増加させ、L278P変異はタンパク質の活性を増加させることを確認できた。また、Kcatの値から推測すると、Lip14はLip10に比べてタンパク質の量的増加以外の活性増加効果を示し、L219Q変異が複合的な役割をするものであるとみられる。
実施例9:培養温度によるCALBの発現変化
本発明者らは、CALBの最適培養条件を確立するために培養温度を変化させてCALBの活性を測定した。
pLGK-Lip14を含んだハンゼヌラ・ポリモルファDL1-L菌株を多様な温度で培養して活性を測定した。菌株は、YPD培地に初期吸光度(600nm)が1になるように接種した後、20℃、25℃、30℃または37℃で培養しながら培養上清を回収して活性を測定した。活性測定は、pNPPを基質に使用して、50mM pNPP25μl、エチルアルコール450μl、50mMトリス緩衝液(pH7.5)9500μlが組み合わされた反応液200μlに適切に稀釈された10μlの細胞培養上清を添加した後、25℃で反応させながら405nmでのViを測定した。リパーゼの活性1AU(任意の単位、arbitrary unit)は上の条件でのVi値で定義した。
その結果、各温度でのリパーゼ活性及び生育は25℃で最も高い活性を示し、37℃で生育する場合、かえって時間が経過するにつれて急速な活性の低下を示すことが確認できた(図6a)。
これは、細胞が死滅期に入りながら細胞から分泌され出てきたタンパク質分解酵素(protease)による影響で、このような現象が相対的に少ないと知られているハンゼヌラ・ポリモルファA16(CBS4732の誘導体)菌株を利用して同じ実験を反復した。ハンゼヌラ・ポリモルファA16菌株にpLGK-Lip14プラスミドを前記と同じ方法で形質転換した後、得られた形質転換菌株をYPD培地に初期吸光度(600nm)が1になるように接種した後、25℃、30℃及び37℃で培養しながら培養上清を回収して活性を測定した。
その結果、ハンゼヌラ・ポリモルファDL1-L菌株に比べてハンゼヌラ・ポリモルファA16菌株では、リパーゼの活性減少がほとんどみられず低温で培養するほどさらに多くのリパーゼを発現することを確認できた(図6b)。したがって、25℃で30時間培養する場合、480AUの酵素を生産でき最も高い活性のリパーゼを回収できた。
実施例10:サッカロミセス・セレビシエでのCALBの発現
酵素の最適な生産のためにサッカロミセス・セレビシエに変異CALBを発現した。
Lip14番遺伝子は、配列番号:2及び配列番号:12のプライマーを利用して酵素連鎖重合反応で合成した後、YEGα HIR525ベクター(Choiら、Appl.Microbial.biotechnol.,1994年、第42巻、587頁)のEcoRI/BamHI部位に配列番号:13に記載されるα-アミラーゼ分泌シグナル配列とNdeIで融合して連結した。前記の方法により作成されたベクターをサッカロミセス・セレビシエY2805(MATα pep4::HIS3 prb-Δ1.6R can1 his3-20 ura3-52)菌株にLi/TE方法を利用して形質転換した。形質転換菌株は、SC-URA(0.67%アミノ酸が欠乏した酵母基質、2%ブドウ糖及びウラシルを除外した各種アミノ酸)培地を利用して選別した。前記選別した菌株は、1%トリブチリンが含まれたYPDG(1%酵母抽出液、2%ペプトン、0.5%ブドウ糖及び1.5%ガラクトース)培地で培養しながらリパーゼ活性を測定した。
その結果、培地上で活性環を確認でき、確認した菌株はYPDG液体培地に接種して30℃で24時間発現した後、活性を測定した。
また、ハンゼヌラ・ポリモルファと同じ温度効果があるかどうかの確認のために、各々20℃と30℃で培養しながら培養上清を回収した後、活性を比較分析した。
その結果、20℃で発現する場合は720AUで、30℃で発現する場合に比べて10 倍以上高い活性を示した。
実施例11:発酵槽を利用した改良CALBの大量生産最適化
酵母を利用して改良CALBを大量生産するために5L発酵槽を利用して流加式培養することによりCALBの生産を最適化した。
流加式培養をするために初期培養培地には、YPD培地(1%酵母抽出液、4%ペプトン及び2%ブドウ糖)を使用した。CALBタンパク質の発現を誘導するための追加培地にはYG培地(20%酵母抽出液及び40%ガラクトース)を使用して6〜18ml/時間で供給した。前述したように、組換えCALB生産菌株(KCTC 10321BP)が培養適温より低温培養する場合最適の生産率を示したため、それを考慮して細胞の培養初期には生育温度を30℃にして細胞を充分に培養した。その後、タンパク質生産を最適化するために培養温度を20〜23℃に維持して培養した。ここで、インデューサ(inducer)のガラクトースを培地に添加して培養した。培養後細胞培養培地を利用して吸光度600nmで測定して細胞の成長を分析して、リパーゼ活性を測定した。また、培養培地を利用してSDS-PAGEを行うことにより流加式培養を通して生成されたCALBタンパク質の量を測定した。
その結果、図7aにみられるように、細胞の生育はOD600の値が300まで増加した。改良CALBは、18,000AUまで生産できた。各時間別に培養上清を回収してSDS-PAGEで分析した結果を図7bに示す。この場合改良生産されるCALBの量はリッター当り約800mg程度と確認された。
産業上の利用可能性
前記で詳しく見たように、本発明の変異リパーゼをスクリーニングする方法を利用すると、高い活性の変異リパーゼを生産する形質転換体を容易に作成でき、前記形質転換体から作成した変異リパーゼは、形質転換された細胞の表面に固定化され、再生産が可能なだけではなく大量生産が可能であるため、食品産業、微細化合物合成及び界面活性剤事業等に有用に使用できる。
上述に開示した概念及び特定の態様が、本発明の目的と同じ目的を実施するための改変されたまたは設計された他の態様の根拠として容易に利用されうることは当業者に理解されるものと思われる。当業者はまた、そのような等価の態様が、添付の特許請求の範囲に示されるような本発明の精神及び範囲から逸脱しないことも理解するものと思われる。
Figure 2005538711
Figure 2005538711
CALB分泌ベクター(pGK-Lip)とCALB表面提示ベクター(pGK-Lip-CwpF)を示した図である。 pGPD:GAPDHプロモーター KT:キラートキシン分泌シグナル配列 tUK:報告されていないターミネーター c:HARS36のゲノム末端部位 BD:ベント(bent)DNAドメイン ARS:HARS36の自己複製配列 Rep:HARS36のテロマー反復配列 CALB変異株Lip10及びLip14のアミノ酸を野生型(Lip wt)と比較した図である。 CALB変異株の活性部位構造を野生型と比較して示した図である。 A:野生型リパーゼの活性部位構造、 B:変異リパーゼの活性部位構造。 変異CALBの活性を平板培地上で確認した図である。 レーン1:Wt;野生型ハンゼヌラ・ポリモルファDL1菌株 レーン2:Lip-CwpF;リパーゼを表面に発現するベクター(pLGK-Lip-CwpF)を含む菌株 レーン3及び4:Lip10-CwpF及びLip14-CwpF;Lip10及びLip14の表面提示ベクター(pLGK-Lip-CwpF)を含んだ菌株 レーン5:Lip;リパーゼの分泌型ベクター(pLGK-Lip)を含んだ菌株 レーン6及び7:Lip10及びLip14;変異リパーゼLip10及びLip14の分泌型ベクター(pLGK-Lip)を含んだ菌株 CALB発現変異株の培養上清を電気泳動した写真である。 レーン1:Lipwt菌株 レーン2:Lip10菌株 レーン3:Lip14菌株 レーン4及び5:LP変異株 レーン6及び7:LQ変異株 レーン8及び9:LPQ変異株 ハンゼヌラ・ポリモルファDL1菌株の培養温度変化によるCALBのリパーゼ活性を比較したグラフである。 ハンゼヌラ・ポリモルファA16菌株の培養温度変化によるCALBのリパーゼ活性を比較したグラフである。 サッカロミセス・セレビシエ形質転換体を流加式培養した後、細胞培養液を吸光度600nmで測定した細胞成長をグラフ(◇)及び培養液のリパーゼ活性を測定して発酵生産過程中のCALBの生産効率を示したグラフ(□)である。 サッカロミセス・セレビシエ形質転換体を流加式培養する時、発酵中に生産されるCALBタンパク質の量をSDS-PAGEを利用して分析した写真である。

Claims (33)

  1. 以下を含む、改良型酵素活性を有する変異リパーゼのスクリーニング方法:
    1)リパーゼ遺伝子を表面提示ベクターにクローニングする工程;
    2)前記工程1の表面提示ベクターのリパーゼ遺伝子を用いて変異誘発PCRを行い、変異リパーゼ遺伝子ライブラリーを作成する工程;
    3)前記工程2の変異リパーゼ遺伝子及び表面提示ベクター断片を宿主細胞に形質転換させる工程;及び
    4)形質転換体された宿主細胞表面に提示された変異リパーゼの活性を測定して活性が優れたリパーゼを選択する工程。
  2. 工程1のリパーゼ遺伝子が、配列番号:14に記載のカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)リパーゼBである、請求項1記載の方法。
  3. 表面提示ベクターが、プロモーター遺伝子、分泌シグナル配列をコードする遺伝子、リパーゼ遺伝子または変異リパーゼ遺伝子、表面提示媒介遺伝子及びターミネーター遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  4. プロモーター遺伝子が、GAPDH、PGK、ADH、PHO5、GAL1、GAL10、SED1、MOX、TEF及びTPIからなる群より選択される、請求項3記載の方法。
  5. 分泌シグナル配列をコードする遺伝子が、MFα、PHO5、SUC2、AMY、SED及びキラートキシンからなる群より選択される、請求項3記載の方法。
  6. 表面提示媒介遺伝子が、SED1、PIR2、TIP1、CWP1、GAS1及びWSC1からなる群より選択される、請求項3記載の方法。
  7. 工程2の変異リパーゼ遺伝子が、カンジダ・アンタークティカ リパーゼBの219番目のロイシン及び/または278番目のロイシンが他のアミノ酸に置換された変異タンパク質をコードする遺伝子である、請求項1記載の方法。
  8. 工程3の宿主細胞が、カンジダ(Candida)、デバリオミセス(Debaryomyces)、ハンゼヌラ(Hansenula)、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、分裂酵母(Schizosaccharomyces)、ヤロウィア(Yarrowia)及びサッカロミセス(Saccharomyces)属等の酵母類、アスペルギルス(Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)及びリゾープス(Rhizopus)属等の糸状菌類及びエシェリキア(Escherichia)及びバシルス(Bacillus)属等の細菌類からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  9. 前記宿主細胞が、カンジダ、デバリオミセス、ハンゼヌラ、クルイベロミセス、ピチア、分裂酵母、ヤロウィア及びサッカロミセス属からなる群より選択される酵母細胞である、請求項8記載の方法。
  10. 配列番号:14に記載のカンジダ・アンタークティカ リパーゼBの219番目のロイシン及び/または278番目のロイシンが他のアミノ酸に置換されている、請求項1記載の方法により選択された変異リパーゼタンパク質。
  11. 219番目のロイシンがグルタミン、ヒスチジン、アルギニン、リジン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸からなる群より選択される親水性アミノ酸に置換されている、請求項10記載の変異リパーゼタンパク質。
  12. 219番目のロイシンがグルタミンに置換された配列番号:11に記載のアミノ酸配列を有する、請求項11記載の変異リパーゼタンパク質。
  13. 278番目のロイシンがプロリン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン及びバリンからなる群より選択されるアミノ酸に置換されている、請求項10記載の変異リパーゼタンパク質。
  14. 278番目のロイシンがプロリンに置換された配列番号:9に記載のアミノ酸配列を有する、請求項13記載の変異リパーゼタンパク質。
  15. 219番目のロイシンがグルタミンに置換され、278番目のロイシンアミノ酸がプロリンに置換された配列番号:10に記載のアミノ酸配列を有する、請求項10記載の変異リパーゼタンパク質。
  16. 請求項10記載の変異リパーゼタンパク質をコードする遺伝子。
  17. 請求項11記載の変異リパーゼタンパク質をコードする配列番号:8に記載される基本配列を有する、請求項16記載の遺伝子。
  18. 請求項13記載の変異リパーゼタンパク質をコードする配列番号:6に記載される基本配列を有する、請求項16記載の遺伝子。
  19. 請求項15記載の変異リパーゼタンパク質をコードする配列番号:7に記載される基本配列を有する、請求項16記載の遺伝子。
  20. 請求項16記載の遺伝子を含む発現ベクター。
  21. プロモーター遺伝子、分泌シグナル配列遺伝子、請求項17記載の遺伝子、ターミネーター遺伝子及び/または表面提示媒介遺伝子を含む、請求項20記載の発現ベクター。
  22. プロモーター遺伝子、分泌シグナル配列遺伝子、請求項18記載の遺伝子、ターミネーター遺伝子及び/または表面提示媒介遺伝子を含む、請求項20記載の発現ベクター。
  23. プロモーター遺伝子、分泌シグナル配列遺伝子、請求項19記載の遺伝子、ターミネーター遺伝子及び/または表面提示媒介遺伝子を含む、請求項20記載の発現ベクター。
  24. プロモーター遺伝子が、GAPDH、PGK、ADH、PHO5、GAL1、GAL10、SED1、MOX、TEF及びTPIからなる群より選択される、請求項21〜23のいずれか一項記載の発現ベクター。
  25. 分泌シグナル配列をコードする遺伝子が、MFα、PHO5、SUC2、AMY、SED及びキラートキシンからなる群より選択される、請求項21〜23のいずれか一項記載の発現ベクター。
  26. 表面提示媒介遺伝子が、SED1、PIR2、TIP1、CWP1、GAS1及びWSC1からなる群より選択される、請求項21〜23のいずれか一項記載の発現ベクター。
  27. 請求項20記載の発現ベクターが導入されている形質転換体。
  28. 請求項22記載の発現ベクターが導入されている、請求項27記載の形質転換体(アクセッション番号:KCTC 10320BP)。
  29. 請求項23記載の発現ベクターが導入されている、請求項27記載の形質転換体(アクセッション番号:KCTC 10321BP)。
  30. 請求項27記載の形質転換体を培養して請求項10記載の変異リパーゼタンパク質を生産する方法。
  31. 培養温度が、宿主細胞の適切な培養温度に比べて2℃〜20℃低い、請求項30記載の方法。
  32. 形質転換体がハンゼヌラの場合、培養温度が25℃〜35℃である、請求項31記載の方法。
  33. 形質転換体がサッカロミセスの場合、培養温度が20℃〜28℃である、請求項31記載の方法。
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