(発明の詳細な説明)
上記のように、本発明は、N−ヒドロキシアミド誘導体に関し、これは、LpxCを阻害し、結果として、グラム陰性抗菌活性を有する。しかしながら、本発明をさらに詳細に説明する前に、まず、以下の用語を定義する。
(定義)
特に明記しない限り、本明細書および請求の範囲で使用する以下の用語は、以下で示した意味を有する:
「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。
「ニトロ」とは、−NO2基を意味する。
「ヒドロキシ」とは、−OH基を意味する。
「アルキル」とは、1個〜8個の炭素原子を有する直鎖飽和一価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝飽和一価炭化水素ラジカルを意味する。アルキル基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチルなどのような基が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキレン」とは、1個〜8個の炭素原子を有する直鎖二価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝二価炭化水素ラジカルを意味する。アルキレン基の例には、メチレン、エチレン、2−メチルプロピレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニル」とは、2個〜8個の炭素原子を有する直鎖不飽和一価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝不飽和一価炭化水素ラジカルであって、少なくとも1個の二重結合(−C=C−)を含有するものを意味する。アルケニル基の例には、アリル、ビニル、2−ブテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニル」とは、2個〜8個の炭素原子を有する直鎖一価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝一価炭化水素ラジカルであって、少なくとも1個の三重結合(−C≡C−)を含有するものを意味する。アルキニル基の例には、エチニル、プロピニル、2−ブチニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニレン」とは、2個〜8個の炭素原子を有する直鎖二価炭化水素ラジカルまたは3個〜8個の炭素原子を有する分枝一価炭化水素ラジカルであって、少なくとも1個の三重結合(−C≡C−)を含有するものを意味する。アルキニレン基の例には、エチニレン、プロピニレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキルシリルアルキニル」とは、(アルキル)3Si−アルキニレン−基を意味し、ここで、アルキルおよびアルキニレンは、上で定義したとおりである。
「ハロアルキル」とは、1個またはそれ以上(好ましくは、1個〜6個)の同一または異なるハロゲン原子で置換したアルキルを意味する。ハロアルキル基の例には、トリフルオロメチル、3−フルオロプロピル、2,2−ジクロロエチルが挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」とは、1個またはそれ以上の−OH基で置換したアルキルを意味するが、但し、もし、2個の水酸基が存在しているなら、それらは、両方とも同一炭素原子上にあることはない。ヒドロキシアルキル基の例には、例えば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピルなどが挙げられる。
「アルキルチオ」とは、「アルキル−S−」基を意味し、ここで、アルキルは、上で定義したとおりであり、これらには、一例として、メチルチオ、ブチルチオなどが挙げられる。
「アルキルスルフィニル」とは、「アルキル−S(O)−」基を意味し、ここで、アルキルは、上で定義したとおりであり、これらには、一例として、メチル−S(O)−、ブチル−S(O)−などが挙げられる。
「アルキルスルホニル」とは、「アルキル−S(O)2−」基を意味し、ここで、アルキルは、上で定義したとおりであり、これらには、一例として、メチル−S(O)2−、ブチル−S(O)2−などが挙げられる。
「アルコキシ」とは、「アルキル−O−」基を意味し、ここで、アルキルは、上で定義したとおりであり、これらには、一例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、第二級ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどが挙げられる。
「アルコキシアルキル」とは、「−アルキレン−O−アルキル」基を意味し、ここで、アルキレンおよびアルキルは、本明細書中で定義したとおりであり、これらには、一例として、2−プロポキシエチレン、3−メトキシブチレンなどが挙げられる。
「アルケノキシ」とは、「アルケニル−O−」基を意味し、ここで、アルケニルは、本明細書中で定義したとおりであり、これらには、一例として、アリルオキシ、ビニルオキシ、2−ブテニルオキシなどが挙げられる。
「アルケノキシアルキル」とは、「アルケニル−O−アルキレン」基を意味し、ここで、アルケニルおよびアルキレンは、本明細書中で定義したとおりであり、これらには、一例として、3−アリルオキシ−プロピレン、2−(2−プロペニルオキシ)エチレンなどが挙げられる。
「アルキニルオキシ」とは、「アルキニル−O−」基を意味し、ここで、アルキニルは、本明細書中で定義したとおりであり、これらには、一例として、プロパルギルオキシなどが挙げられる。
「アリールアルコキシアルキル」とは、「アリール−アルコキシ−アルキレン−」基を意味し、ここで、アリール、アルコキシおよびアルキレンは、本明細書中で定義したとおりである。
「ハロアルコキシ」とは、「ハロアルキル−O−」基を意味し、ここで、ハロアルキルは、本明細書中で定義したとおりであり、これらには、一例として、トリフルオロメトキシ、2,2−ジクロロエトキシなどが挙げられる。
「ハロアルキルチオ」とは、「ハロアルキル−S−」基を意味し、ここで、ハロアルキルは、本明細書中で定義したとおりであり、これらには、一例として、トリフルオロメチルチオ、2,2−ジフルオロプロピルチオ、3−クロロプロピルチオなどが挙げられる。
「ハロアルキル−スルフィニル」とは、「ハロアルキル−S(O)−」基を意味し、ここで、ハロアルキルは、本明細書中で定義したとおりであり、これらには、一例として、トリフルオロメタンスルフィニル、2,2−ジクロロエタンスルフィニルなどが挙げられる。
「ハロアルキル−スルホニル」とは、「ハロアルキル−S(O)2−」基を意味し、ここで、ハロアルキルは、本明細書中で定義したとおりであり、これらには、一例として、トリフルオロメタンスルホニル、2,2−ジクロロエタンスルホニルなどが挙げられる。
「アミノ」とは、−NRaRb基を意味し、ここで、RaおよびRbは、別個に、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり、ここで、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、本明細書中で定義したとおりである。
「カルボニル」とは、「−C(O)−」基を意味する。
「カルボキシル」とは、−COORを意味し、ここで、Rは、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリールおよび複素環またはそれらの塩である。
「カルボキシルアミド」とは、「−C(O)NRaRb」を意味し、ここで、RaおよびRbは、別個に、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり、ここで、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、本明細書中で定義したとおりである。
「アシルオキシ」とは、−C(O)R’を意味し、ここで、R’は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールは、本明細書中で定義したとおりである。
「シクロアルキル」とは、3個〜8個の環状炭化水素基を意味し、ここで、C原子の1個または2個は、必要に応じて、カルボニル基で置き換えられる。このシクロアルキル基は、必要に応じて、1個、2個または3個の置換基、好ましくは、アルキル、アルケニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニルおよびアルケノキシで置換され得、それらの用語は、本明細書中で定義されている。代表例には、シクロプロピル、シクロヘキシル、シクロペンチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「シクロアルキルアルキル」とは、−RcRd基を意味し、ここで、Rcは、アルキレン基であり、そしてRdは、シクロアルキル基であり、これらは、上で定義されている。例には、シクロプロピルメチレン、シクロヘキシルエチレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」とは、6個〜14個の環原子を有する一価の単環式または二環式芳香族炭素環基を意味する。例には、フェニル、ナフチルおよびアントリルが挙げられるが、これらに限定されない。このアリール環は、必要に応じて、5員、6員または7員の単環式非芳香環に縮合され得、この環は、必要に応じて、1個または2個のヘテロ原子を含有し、これらのヘテロ原子は、別個に、酸素、窒素またはイオウから選択され、残りの環原子は、Cであり、ここで、1個または2個のCは、必要に応じて、カルボニルで置き換えられている。このような縮合環系は、本明細書中では、「全体で4個、5個、6個または7個の環原子を含有する環状部分」と呼ばれている。縮合環を備えた代表的なアリール基には、2,5−ジヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキサン、クロマン、イソクロマン、2,3−ジヒドロベンゾフラン、1,3−ジヒドロイソベンゾフラン、ベンゾ[1,3]ジオキソール、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、2,3−ジヒドロ−1H−インドール、2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール、ベンゾイミダゾール−2−オン、2−H−ベンゾキサゾール−2−オンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「置換アリール」とは、1個またはそれ以上(好ましくは、1個〜3個)の置換基で置換したアリール環を意味し、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシ、シアノ、ニトロおよびアルキルチオからなる群から選択され、これらの用語は、本明細書中で定義されている。このアリール環は、必要に応じて、5員、6員または7員の単環式非芳香環に縮合され得、この環は、1個または2個のヘテロ原子を含有し、これらのヘテロ原子は、別個に、酸素、窒素またはイオウから選択され、残りの環原子は、Cであり、ここで、1個または2個のCは、必要に応じて、カルボニルで置き換えられている。
「ヘテロアリール」とは、5個〜10個の環原子を有する一価の単環式または二環式芳香族ラジカルを意味し、この環は、1個、2個または3個の環ヘテロ原子を含有し、残りの環原子は、Cである。代表例には、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キノリニル、キノキサリニル、イミダゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、チアゾリル、イソキサゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイミダゾリル、トリアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、インドリル、2−ピリドニル、4−ピリドニル、N−アルキル−2−ピリドニル、ピラジノニル、ピリダジノニル、オキサゾロニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「置換ヘテロアリール」とは、1個またはそれ以上(好ましくは、1個〜3個)の置換基で置換したヘテロアリール環を意味し、これらの置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシ、シアノ、ニトロおよびアルキルチオからなる群から選択され、これらの用語は、本明細書中で定義されている。
「アリールオキシ」とは、「−O−Ar」を意味し、ここで、Arは、アリール基または置換アリール基であり、これらの用語は、本明細書中で定義されている。例には、ベンジルオキシ、4−トリフルオロメチル−ベンジルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリールアルコキシ」とは、「−O−アルキレン−Ar」基を意味し、ここで、Arは、アリール基または置換アリール基であり、これらの用語もまた、本明細書中で定義されている。例には、2−(フェニル)エトキシ、3−(フェニル)プロポキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリールアルコキシアルキル」とは、「−アルキレン−O−アルキレン−Ar」基を意味し、ここで、Arは、アリール基または置換アリール基であり、これらの用語は、本明細書中で定義されており、そして各アルキレンは、別個に、他方から選択され、ここで、アルキレンもまた、本明細書中で定義されている。例には、ベンジルオキシ−プロピレン、ベンジルオキシ−エチレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アミノカルボキシアルキル」とは、「−RcC(O)NRaRb」基を意味し、ここで、Rcは、アルキレン基(これは、本明細書中で定義されている)であり、そしてRaおよびRbは、本明細書中で定義したとおりである。
「ハロアリールアルキル」とは、そのアリール基および/またはアルキレン基のいずれかに1個〜6個のハロ置換基を有する「アリール−アルキレン−」基を意味し、ここで、アリールおよびアルキレンは、本明細書中で定義したとおりである。
「ハロアリールアルケニル」とは、そのアリール基および/またはアルケニレン基のいずれかに1個〜6個のハロ置換基を有する「アリール−アルケニレン−」基を意味し、ここで、アリールおよびアルケニレンは、本明細書中で定義したとおりである。
「ハロアリールアルキニル」とは、そのアリール基および/またはアルキニレン基のいずれかに1個〜6個のハロ置換基を有する「アリール−アルキニレン−」基を意味し、ここで、アリールおよびアルキニレンは、本明細書中で定義したとおりである。
「ヘテロ環」または「複素環」とは、単一環または複数の縮合環を有する飽和または不飽和基を意味し、これは、その環内に、1個〜10個の炭素原子および1個〜4個のヘテロ原子を有し、これらのヘテロ原子は、窒素、イオウまたは酸素からなる群から選択され、ここで、縮合環系では、それらの環の1個またはそれ以上は、アリールまたはヘテロアリールであり得、これらは、本明細書中で定義されている。複素環およびヘテロアリールの例には、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリニル、チオモルホリニル(これはまた、チアモルホリニルとも呼ばれる)、ピペリジニル、ピロリジン、テトラヒドロフラニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「複素環」は、必要に応じて、以下からなる群から選択される1個〜3個の置換基で置換され得る:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシ、シアノ、ニトロおよびアルキルチオ(これらは、本明細書中で定義されている)。
「任意の」または「必要に応じて」とは、引き続いて記述された事象または状況が起こり得るが起こらなくてもよいこと、およびこの記述が、該事象が起こる場合および該事象が起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「アルキル基で必要に応じて一置換または二置換したアリール基」とは、そのアルキル基が存在し得るが存在しなくてもよいこと、その記述が、アリール基がアルキル基で一置換または二置換されている場合およびアリール基がアルキル基で置換されていない場合を含むことを意味する。
「薬学的に受容可能な担体」とは、一般に、安全かつ非毒性であり、生物学的またはそれ以外のいずれでも有害ではない医薬組成物を調製する際に有用な担体を意味し、これには、ヒトの医薬品用途だけでなく獣医学用途にも許容できる担体が挙げられる。本明細書および請求の範囲で使用される「薬学的に受容可能な担体」には、1種またはそれ以上のこのような担体が含まれる。
化合物の「薬学的に受容可能な塩」とは、薬学的に受容可能であって親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。このような塩には、以下が挙げられる:
(1)酸付加塩であって、これらは、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)で形成されるか、または有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプタン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸など)で形成される;または
(2)親化合物中に存在している酢酸プロトンが金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアルミニウムイオン)で置き換えられているか、または有機塩基(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなど)と配位しているときに形成される塩。
疾患を「治療する」または「治療」とは、以下が挙げられる:
(1)その疾患を予防すること、すなわち、疾患に晒され得るか感染し易いが疾患の症状を経験していないか示していない哺乳動物において、その疾患の臨床症状が発症させないようにすること;
(2)その疾患を阻止すること、すなわち、疾患またはその臨床症状の発症を抑えるか少なくすること;または
(3)その疾患を軽減すること、すなわち、疾患またはその臨床症状の退行を引き起こすこと。
「治療有効量」とは、疾患を治療するために哺乳動物に投与したときに、その疾患に対してこのような治療を達成するのに十分な化合物または化合物の混合物の量を意味する。この「治療有効量」は、その化合物、疾患およびその重症度、および治療する哺乳動物の年齢、体重などに依存して、変わる。
「プロドラッグ」とは、このようなプロドラッグを哺乳動物被験体に投与したとき、インビボで対象発明の化合物に従って活性親薬剤を放出する任意の化合物を意味する。対象発明の化合物のプロドラッグは、それらを変性することによって開裂して親化合物をインビボで放出し得るような様式で、対象発明の化合物で存在している官能基を変性することにより、調製される。プロドラッグには、対象発明の化合物が挙げられ、ここで、対象発明の化合物中の水酸基、アミノ基またはスルフヒドリル基は、インビボで開裂されてそれぞれ遊離の水酸基、アミノ基またはスルフヒドリル基を再生し得る任意の基に結合される。プロドラッグの例には、対象発明の化合物中のヒドロキシ官能基のC1〜C10エステル(例えば、酢酸エステル、ギ酸エステルおよび安息香酸エステル誘導体)、カーバメート(例えば、N,N−ジメチルアミノカルボニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「互変異性体」とは、本明細書中では、水素原子が移動して2種またはそれ以上の構造を生じる構造異性体を意味する。1つの可能な互変異性体の例としては、N−ヒドロキシアミドは、互変異性して、1,2−ジヒドロキシアミンを形成し得る。
「哺乳動物」との用語は、ヒト、家畜およびペットを含めた全ての哺乳動物を意味する。
本発明の化合物は、一般に、IUPACまたはCAS命名法体系に従って、命名される。当業者に周知の略語は、使用され得る(例えば、「Ph」は、フェニルであり、「Me」は、メチルであり、「Et」は、エチルであり、「h」は、時間であり、そして「rt」は、室温である)。
(一般的な合成スキーム)
本発明の化合物は、以下で示した反応スキームで描写された方法により、製造できる。
これらの化合物を調製する際に使用される出発物質および試薬は、業者(例えば、Toranto Research Chemicals(North York,ON Canada),Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,Wisconsin,USA),Bachem(Torrance,California,USA),Emka−Chemie,or Sigma(St.Louis,Missouri,USA))から入手できるか、以下のような参考文献で示された手順に従って、当業者に公知の方法により、調製されるか、いずれかである:Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1−15(John Wiley and Sons,1991),Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1−5 and Supplementals(Elsevier Science Publishers,1989),Organic Reactions,Volumes 1−40(John Wiley and Sons,1991),March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley and Sons,4th Edition)およびLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989)。
これらのスキームは、単に、本発明の化合物が合成できる一部の方法の例示にすぎず、これらのスキームに対して種々の改良を行うことができ、それらは、本開示を参照して、当業者に示唆される。
当業者に明らかなように、ある種の官能基が望ましくない反応を受けるのを防止するために、通常の保護基が必要であり得る。種々の官能基に適当な保護基だけでなく、特定の官能基を保護し脱保護するのに適当な条件は、当該技術分野で周知である。例えば、T.W.Greene and G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Second Edition,Wiley,New York,1991およびそこで引用された参考文献には、多数の保護基が記述されている。
その反応の出発物質および中間体は、もし望ましいなら、通常の技術(これには、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどが挙げられるが、これらに限定されない)を使用して、単離され精製され得る。このような物質は、通常の手段(これには、物理的定数およびスペクトルデータが含まれる)を使用して、特徴付けられ得る。
本発明の化合物は、典型的には、1個またはそれ以上のキラル中心を含む。従って、もし望ましいなら、このような化合物は、純粋な立体異性体として、調製または単離できる。全てのこのような立体異性体(およびそれに富んだ混合物)は、特に明記しない限り、本発明の範囲内である。純粋な立体異性体(またはそれに富んだ混合物)は、例えば、当該技術分野で周知の光学活性の出発物質または立体選択的試薬を使用して、調製され得る。あるいは、このような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを使用して、分離できる。
(式(I)の化合物の調製)
式(I)の化合物は、以下のスキーム1〜5で記述したようにして、調製できる。
一般に、式(I)、(II)または(III)の化合物(ここで、Zは、C(O)であり、R1は、Hであり、R2は、Hであり、そしてR3は、もし存在するなら、Hである)は、以下のスキーム1で図示し描写したようにして、調製できる。
(スキーム1)
ここで、(X)nArは、上記式I、IIおよびIIIで使用したように、(X1−)(X2−)(X3−)(X4−)−Ar−に対応している。
スキーム1で示すように、アゼチジン−カルボン酸(1)(またはピロリジン−カルボン酸)のメタノール攪拌懸濁液に、塩化チオニルまたは臭化チオニルを加える。これらのカルボン酸は、業者(例えば、Aldrich、Sigma、Toranto Research Chemicalsなど)から市販されている。あるいは、これらのカルボン酸は、当業者に周知の方法により、調製できる。この添加は、典型的には、低温(例えば、0℃)で行われ、この添加後、その反応物を室温(約25℃)まで温める。この添加により、塩として、カルボン酸メチルエステルが得られる。
次いで、カルボン酸メチルエステル(2)を、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、カップリング試薬および有機塩基の存在下にて、必要に応じて置換した安息香酸(Xn−ArCO2H)と縮合して、アミド(3)を得る。この反応は、任意数の公知のカップリング試薬(例えば、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)、カルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)など)を使って、実行できる。適当な有機塩基には、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、トリエチルアミン(TEA)、ピリジン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。使用できる適当な不活性有機溶媒には、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応物は、典型的には、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、安息香酸に対して過剰のカルボン酸メチルエステルを使用して、縮合される。この反応は、完結まで継続され、これは、典型的には、約2〜12時間起こる。
次いで、アミド(3)を、極性有機溶媒(例えば、ジオキサンなど)中にてヒドロキシルアミン水溶液(例えば、50%ヒドロキシルアミン水溶液)で処理することにより、本発明のN−ヒドロキシアミド誘導体に変換する。この反応は、室温で、約2〜6時間実行される。
あるいは、式(I)、(II)および(III)の化合物(ここで、Zは、C(O)であり、R1は、Hであり、R2は、Hであり、そしてR3は、もし存在するまら、Hである)は、以下のスキーム2で図示しているようにして、調製できる。
(スキーム2)
スキーム2で示すように、アゼチジン−カルボン酸(1)(またはピロリジン−カルボン酸)の攪拌懸濁液に、有機塩基の存在下にて、二炭酸ジ−t−ブチル(Boc2O)の溶液を加えて、Boc−保護アミノ化合物(4)を得る。これらのカルボン酸は、製造業者(例えば、Aldrich、Sigma、Toranto Research Chemicalsなど)から市販されている。あるいは、これらのカルボン酸は、当該技術分野で周知の方法により、調製できる。その添加は、典型的には、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)など)中にて、低温(例えば、0℃)で、実行される。適当な有機溶媒には、TEA、ピリジンなどが挙げられる。この添加後、その反応混合物を、低温で、攪拌し続け、次いで、飽和酸水溶液でクエンチして、Boc−保護化合物(4)を得る。
次いで、Boc−保護化合物(4)を、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、カップリング試薬および有機塩基の存在下にて、O−ベンジルヒドロキシルアミン−塩酸塩と縮合して、ベンジルオキシアミド(図示せず)を得る。この反応は、任意数の公知のカップリング剤(例えば、HATU、HOBT、カルボジイミド、DPPAなど)を使って、実行できる。適当な有機塩基には、DIEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。使用できる適当な不活性溶媒には、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応は、典型的には、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、Boc−保護化合物(4)に対して過剰のO−ベンジルヒドロキシルアミンを使用して、実行される。この反応を完結まで継続し、これは、典型的には、約2〜12時間起こる。
次いで、このベンジルオキシアミドを酸と接触させて、そのt−ブトキシカルボニル保護基(Boc)を除去する。この保護基の除去は、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジオキサン、THFなど)中にて、酸(例えば、トリフルオロ酢酸(TFA)、塩酸、p−トルエンスルホン酸など)を使って、実行され得る。この除去を、典型的には、低温(例えば、0℃)で行い、次いで、室温まで温めて、そのベンジルオキシアミド酸塩(図示せず)を得る。
次いで、このベンジルオキシアミド酸塩を、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、カップリング試薬および有機塩基の存在下にて、必要に応じて置換した安息香酸(Xn−ArCO2H)と縮合して、アミド(5)を得る。この反応は、任意数の公知のカップリング剤(例えば、HATU、HOBT、カルボジイミド、DPPAなど)を使って、実行できる。適当な有機塩基には、DIEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。使用できる適当な不活性溶媒には、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応は、典型的には、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、安息香酸に対して過剰のベンジルオキシアミドを使用して、実行される。この反応を完結まで継続し、これは、典型的には、約2〜12時間起こる。
次いで、化合物(5)を、水素化により、式(I)のN−ヒドロキシアミド誘導体に変換して、そのベンジルオキシ保護基(OBz)を除去する。保護は、極性溶媒(例えば、メタノール)中にて、実行される。この水素化は、水素雰囲気下で、パラジウム(II)触媒または炭素上パラジウムの存在下にて、実行される。この水素化は、好都合には、室温で、約30分間〜2時間実行され得る。
あるいは、式(I)の化合物(ここで、Zは、−CH2−であり、R1は、Hであり、そしてR2は、Hである)は、以下のスキーム3で図示したようにして、調製できる。
(スキーム3)
スキーム3で示すように、必要に応じて置換した安息香酸(6)の不活性有機溶媒攪拌懸濁液に、還元剤を加えて、必要に応じて置換したベンジルアルコール(7)を得る。これらの必要に応じて置換した安息香酸は、製造業者(例えば、Aldrich、Sigmaなど)から市販されている。あるいは、これらの安息香酸は、当該技術分野で周知の方法により、調製できる。このカルボン酸をアルコールに還元するのに適当な還元剤には、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)、LiAlH4およびB2H6が挙げられる。この還元は、典型的には、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、THF、ジグリム、エーテルなど)中にて、0℃未満の温度(例えば、−78℃)で、約30分間〜約2時間実行される。その反応混合物を、酸を加えることによりクエンチし、そして室温まで徐々に温めて、ベンジルアルコール(7)を得る。
次いで、ベンジルアルコール(7)を、不活性有機溶媒中で、有機塩基の存在下にて、塩化メタンスルホニルまたは塩化p−トルエンスルホニルと接触させて、メタンスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸ベンジルエステル(8)を得る。適当な有機塩基には、トリエチルアミン、ピリジンなどが挙げられる。適当な有機溶媒には、ジクロロメタン、THFなどが挙げられる。この反応は、好都合には、室温で、約30分間〜約2時間行い得る。
次いで、メタンスルホン酸ベンジルエステル(8)を、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、有機塩基の存在下にて、アゼチジンカルボキシレート塩酸塩(またはピロリジンカルボキシレート塩酸塩)と接触させて、化合物(9)を得る。使用できる適当な不活性有機溶媒には、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタン、N−メチルピリドンなどが挙げられる。適当な有機塩基には、DIEA、TEA、ピリジンなどが挙げられる。この反応は、好都合には、室温で、約24時間〜約48時間行われ得る。
次いで、化合物(9)を、極性有機溶媒(例えば、ジオキサンなど)中にてヒドロキシルアミン水溶液(例えば、50%ヒドロキシルアミン水溶液)で処理することにより、式(I)のN−ヒドロキシアミド誘導体に変換する。この反応は、室温で、約2〜6時間行われる。
あるいは、式(I)の化合物(ここで、Zは、C(O)であり、mは、1であり、そしてR1は、Hである)は、以下のスキーム4で図示しているように、調製できる。
(スキーム4)
スキーム4で示すように、ベンズヒドリルアミンまたはα−フェニルベンジルアミン(10)を、ヨウ化物塩および塩基の存在下にて、アルキル化剤でアルキル化して、アルキル化生成物(11)を得る。適当なアルキル化剤には、ハロ酢酸第三級ブチル(例えば、ブロモ酢酸t−ブチル(BrCH2CO2tBu)、クロロ酢酸t−ブチル(ClCH2CO2tBu)など)が挙げられる。このアルキル化は、不活性有機溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンおよびN−メチルピリドン)中にて、行われる。適当なヨウ化物塩には、ヨウ化カリウムまたはヨウ化ナトリウムが挙げられ、また、適当な塩基には、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどが挙げられる。この反応は、典型的には、室温で、約2〜約6時間行われる。
アルキル化生成物(11)を、さらに、有機塩基の存在下にて、ブロモ酢酸誘導体(R2COCH2Br)でアルキル化して、ケトン(12)を得る。適当な有機塩基には、例えば、DIEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。このアルキル化は、有機溶媒(例えば、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)中にて、行われる。この反応は、典型的には、約−78℃〜23℃の範囲の温度で、約16〜約24時間行われる。
ケトン(12)に還元剤を加えて、アルコール(13)を得る。このケトンをアルコールに還元するのに適当な還元剤には、ホウ水素化ナトリウム、LiAlH4、B2H6などが挙げられる。この還元は、典型的には、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、THF、ジグリム、エーテルなど)中にて、0℃未満(例えば、−23℃)で、約30分間〜2時間実行される。この反応混合物を、酸を加えることによりクエンチし、そして室温まで徐々に温めて、アルコール(13)を得る。
次いで、アルコール(13)を、不活性有機溶媒中にて、ハロゲン化チオニル(例えば、塩化チオニル)と接触させることにより、そのハロゲン化アルキルに変換して、クロロを例とすると、クロロ化合物(14)を得る。適当な有機溶媒には、トリクロロメタン、ジエチルエーテルなどが挙げられる。この反応は、典型的には、約0℃〜23℃の範囲の温度で、約1〜約3時間行われる。
ハロ化合物(14)を、 Qian,Xら、J.Org.Chem.59 6098−6100(1994)で教示されているように、塩基触媒環化にかけて、シス異性体およびトランス異性体の混合物として、アゼチジン(15)を得る。この塩基触媒環化は、不活性有機溶媒中にて、NaHMDSを使用して実行される。適当な不活性有機溶媒には、0℃よりずっと低い温度(例えば、−78℃)で、約30分間〜約2時間にわたって、THF、ジグリム、エーテルなどが挙げられる。これらのシス異性体およびトランス異性体は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し得る。
次いで、アゼチジン(15)を水素化して、そのベンズヒドリル保護基を除去し、遊離アミン(16)を得る。この水素化は、極性溶媒(例えば、メタノール)中にて、実行される。この水素化は、水素雰囲気下で、パラジウム(II)触媒または炭素上パラジウムの存在下にて、実行される。この水素化は、好都合には、室温で、約30分間〜2時間実行され得る。この還元は、1当量の適当な酸(例えば、無水HCl)の存在下にて行われ、アミン塩酸塩(16)が得られる。
次いで、アミン塩酸塩(16)を、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、カップリング試薬および有機塩基の存在下にて、必要に応じて置換した安息香酸(Xn−ArCO2H)と縮合して、アミド(17)を得る。この反応は、任意数の公知のカップリング試薬(例えば、HATU、HOBT、カルボジイミド、DPPAなど)を使って、実行できる。適当な有機塩基には、DIEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。使用できる適当な不活性有機溶媒には、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応は、典型的には、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、アミンに対して過剰の酸を使用して、縮合される。この反応は、完結まで継続され、これは、典型的には、約2〜12時間起こる。
次いで、アミド(17)を、不活性有機溶媒中にて、酸で処理して、そのt−ブチル保護基を除去し、次いで、O−保護ヒドロキシルアミンとカップリングする。適当な酸には、塩酸が挙げられ、また、適当な不活性有機溶媒には、ジオキサンが挙げられる。この酸を、不活性有機溶媒中にて、有機塩基中で、カップリング剤(例えば、HATU)を使用して、このO−保護ヒドロキシルアミンとカップリングする。適当な有機塩基には、DIEA、TEA、ピリジンおよびN−メチルモルホリンが挙げられ、また、適当な不活性有機溶媒には、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンなどが挙げられる。
次いで、このO−保護アミドを水素化して、そのO−保護基を除去し、式(I)の化合物を得る。この水素化は、極性溶媒(例えば、メタノール)中にて、実行される。この水素化は、水素雰囲気下で、パラジウム(II)触媒または炭素上パラジウムの存在下にて、実行される。この水素化は、好都合には、室温で、約30分間〜2時間実行され得る。この還元は、適当な酸(例えば、塩酸)でクエンチする。
あるいは、式(I)の化合物(ここで、Zは、C(O)であり、mは、1であり、そしてR2は、Hである)は、以下のスキーム5で図示しているように、調製できる。
(スキーム5)
スキーム5で示すように、γ−ラクトン(18)を、リンの存在下にて、Br2を使用して臭素化し、続いて、酸性条件下にてエステル化して、ジブロモエステル(19)を得る。このγ−ラクトンは、製造業者(例えば、Aldrich、Sigmaなど)から市販されているか、または当業者に公知の方法で合成され得る。この反応は、極性溶媒(例えば、メタノール、エタノールなど)中にて、行われる。
このジアステレオマーを、R.M.Rodebaughら、J.Heterocycl.Chem.8、19(1971)で記述されているように、ベンジルアミンまたは置換ベンジルアミンと縮合して、アゼチジン(20)を得る。この化合物は、そのN−ヒドロキシアミドに縮合でき、本発明の化合物(ここで、m=1であり、そしてZは、CH2である)が得られる。
あるいは、次いで、アゼチジン(20)を水素化して、そのN−ベンジル保護基を除去し、未保護アゼチジン塩酸塩(21)を得る。この水素化は、極性溶媒(例えば、メタノール)中にて、実行される。この還元は、水素雰囲気下で、パラジウム(II)触媒または炭素上パラジウムの存在下にて、実行される。この還元は、好都合には、室温で、約30分間〜2時間実行され得る。この還元は、1当量の適当な酸(例えば、塩酸)の存在下にて行われ、未保護アゼチジン塩酸塩(21)が得られる。
次いで、未保護アゼチジン塩酸塩(21)を、反応条件下にて、好ましくは、不活性有機溶媒中で、カップリング試薬および有機塩基の存在下にて、必要に応じて置換した安息香酸(Xn−ArCO2H)と縮合して、アミド(22)を得る。この反応は、任意数の公知のカップリング試薬(例えば、HATU、HOBT、カルボジイミド、DPPAなど)を使って、実行できる。適当な有機塩基には、DIEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。使用できる適当な不活性有機溶媒には、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジクロロメタンなどが挙げられる。この反応は、典型的には、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、安息香酸に対して過剰のアゼチジンを使用して、縮合される。この反応は、完結まで継続され、これは、典型的には、約2〜12時間起こる。
次いで、アミド(22)を、極性有機溶媒(例えば、ジオキサンなど)中にてヒドロキシルアミン水溶液(例えば、50%ヒドロキシルアミン水溶液)で処理することにより、式(I)のN−ヒドロキシアミド誘導体に変換する。この反応は、室温で、約2〜6時間実行される。
以下のスキーム6は、本発明で出発物質として有用な多様なプロリン誘導体を調製する多数の方法を図示している。
このような誘導体は、本発明の式IIおよびIIIの化合物を調製するのに有用である。
(スキーム6)
具体的には、市販の4−β−ヒドロキシ−プロリン化合物23のカルボキシル基およびアミノ基を、通常の手段により保護して、化合物24で図示されているように、そのカルボキシル基にメチルエステルを備え付け、また、窒素に保護基PGを備え付ける。このカルボキシル基上の他の通常の保護基(例えば、ブチル、t−ブチルなど)も同様に、使用できる。好ましくは、これらの窒素およびカルボキシル保護基は、差を付けて除去できるように、互いに直交している。例えば、この窒素保護基を除去すると、4−β−ヒドロキシプロリンのメチルエステルである化合物27が得られる。
化合物24の水酸基の通常のアルキル化/アリール化は、トリフェニルホスフィンジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)の存在下にて、適当な不活性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF))中で、光延条件を使用して、適当なアルコールROHで処理することにより達成され、アルコキシ/アリールオキシが形成される。引き続いて、その窒素保護基を普通に除去すると、4−α−アルコキシ/アリールオキシプロリンメチルエステルである化合物25が得られる。
化合物24は、適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルムなど)中にて、(ジエチルアミノ)イオウトリフルオライド(DAST)と反応させることにより、対応する4−α−フルオロプロリン誘導体に変換できる。引き続いて、その窒素保護基を普通に除去すると、4−α−フルオロプロリンメチルエステルである化合物26が得られる。
あるいは、化合物24の水酸基を普通に酸化すると(例えば、二クロム酸ピリジニウムまたはdess−Martin酸化条件)、N−保護4−オキソプロリンメチルエステルである化合物28が得られる。1実施態様では、化合物28をトリメチルシリルトリフルオロメタン(CF3Si(CH3)3)および塩化テトラブチルアンモニウム(TBAF)と反応させ、続いて、塩化アンモニウムおよびTBAFの飽和水溶液と接触させると、N−保護4−β−ヒドロキシ−4−α−トリフルオロメチルプロリンメチルエステルである化合物29(X.Qiuら、J.Org.Chem.(2000)67:7162−1764)が得られる。化合物29を、ピリジン中にて塩化チオニルと接触させることにより脱水すると、N−保護4−トリフルオロメチル−2,5−ジヒドロピロール誘導体である化合物30が得られる。1実施態様では、その窒素ブロッキング基を普通に除去すると、4−トリフルオロメチル−2,5−ジヒドロピロール誘導体である化合物31が得られる。他の実施態様では、適当な溶媒(例えば、メタノール)中にて、水素およびパラジウム/炭素により、そのビニル基を水素化すると、このトリフルオロプロリンメチルエステルである化合物32が主に得られる。この場合、この水素化の立体化学的な制御は、その2−位置でのβ−メチルエステル(これは、そのα方向からの水素化に好ましい)により、支配される。
他の実施態様では、適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルムなど)中にて、N−保護4−オキソプロリンメチルエステルである化合物28とDASTとを反応させ、続いて、その窒素を普通に脱保護すると、この4,4−ジフルオロプロリンメチルエステルである化合物39が得られる。
このN−保護4−オキソプロリンメチルエステルである化合物28は、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS)およびN,N,N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミドにより、そのトリフレートである化合物40に変換できる。引き続いて、化合物40をトリメチルシリルアセチレンと反応させ、続いて、その窒素保護基を普通に除去すると、4−エチニル−2,5−ジヒドロピロール誘導体である化合物41が得られる。あるいは、ギ酸およびトリブチルアミン中にて、Pd(PPh3)2(OAc)2と接触させることにより、そのトリフレート基を除去し、続いて、その窒素保護基を脱保護すると、2,5−ジヒドロピロール誘導体である化合物42が得られる。
化合物24は、種々の他のプロリン誘導体に変換できる。例えば、このN−保護4−β−ヒドロキシプロリンメチルエステルである化合物24中の4−β−ヒドロキシ置換基を4−α−ヒドロキシ置換基に反転することは、適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)中にて、p−ニトロ安息香酸、ホスフィンおよびDIADと反応させ、続いて、メタノール中で、適当なクラウンエーテル(例えば、市販の15−クラウン−5)の存在下にて、アジ化ナトリウムと反応させることにより、達成できる。このアミン基を脱保護すると、4−α−ヒドロキシプロリンメチルエステルである化合物34が得られる。
このN−保護4−α−ヒドロキシプロリンメチルエステルである化合物33は、種々のさらに別の誘導体を調製するのに使用できる。例えば、ジメトキシDASTと反応させることに続いて脱保護すると、4−β−フルオロプロリンメチルエステルである化合物38が得られる。あるいは、その水酸基をアルキル化またはアリール化するのに続いて、窒素脱保護して、4−アルコキシ/アリールオキシプロリンメチルエステルである化合物35が得られる。化合物33中の4−α−ヒドロキシ置換基を4−β−アルコキシプロリンメチルエステルに反転して化合物36を得ることは、化合物24を化合物35に変換することについて概説した手順に従う。
以下のスキーム7は、種々のプロリン誘導体のそれらの対応するN−ヒドロキシアミドへの変換を図示している。
(スキーム7)
このような変換は、好ましくは、2段階プロセスで行われ、ここで、そのプロリンメチルエステルは、まず、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下にて、アリール酸塩化物と反応されて、発生した酸を掃気する。この反応は、適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)中にて、行われる。引き続いて、ジオキサン中にてヒドロキシルアミンと反応させると、このヒドロキシアミド誘導体が得られる。
(医薬品処方)
医薬品として使用するとき、対象発明の化合物は、通常、医薬組成物の形態で投与される。これらの化合物は、種々の経路(経口、非経口、経皮、局所、直腸および鼻内を含めて)により、投与できる。これらの化合物は、注射可能送達組成物および経口組成物の両方として、有効である。このような組成物は、医薬品分野で周知の様式で調製され、そして少なくとも1種の活性化合物を含有する。
本発明はまた、医薬組成物を包含し、これは、その活性成分として、薬学的に受容可能な担体と会合した上記対象発明の化合物の1種またはそれ以上を含有する。本発明の組成物を製造する際には、この活性成分は、通常、賦形剤と混合されるか、賦形剤で希釈されるか、またはカプセル、におい袋、紙または他の容器の形状であり得るこのような担体内に封入される。使用される賦形剤は、典型的には、ヒト被験体または他の動物に投与するのに適当な賦形剤である。この賦形剤は、希釈剤として働くとき、固形物質、半固形物質または液状物質であり得、それは、ビヒクル、活性成分用の担体または媒体として作用する。それゆえ、これらの組成物は、錠剤、丸薬、粉剤、薬用ドロップ、香粉、カシュ剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ、エアロゾル(固形物として、または液状媒体中で)、軟膏(これは、例えば、10重量%までの活性化合物を含有する)、軟質および硬質ゼラチンカプセル、座剤、無菌注射可能溶液、および無菌包装粉剤の形状であり得る。
処方を調製する際に、他の成分と配合する前に、この活性化合物を粉砕して適当な粒径にする必要があり得る。もし、この活性化合物が実質的に不溶であるなら、それは、通常、200メッシュ未満の粒径まで粉砕される。もし、この活性化合物が実質的に水溶性であるなら、その粒径は、通常、その処方で実質的に均一な分布(例えば、約40メッシュ)が得られるように粉砕することにより、調節される。
適当な賦形剤の一部の例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップおよびメチルセルロースが挙げられる。これらの処方は、さらに、以下を含有する:潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁剤;防腐剤(例えば、ヒドロキシ安息香酸メチルおよびプロピル);甘味料;および香味料。本発明の組成物は、当該技術分野で公知の手段を使用することにより患者に投与した後、その活性成分の迅速放出、持続放出または遅延放出を生じるように、処方できる。
その医薬組成物および単位剤形中の活性成分(すなわち、対象発明の化合物)の量は、特定の用途、特定の化合物の有効性および所望の濃度に依存して、広く変更または調節され得る。
これらの組成物は、好ましくは、単位剤形で処方され、各投薬量は、約5〜約100mg、さらに普通には、約10〜約30mgの活性成分を含有する。「単位剤形」との用語は、ヒト被験体および他の哺乳動物に単一の投薬量として適当な物理的に別個の単位を意味し、各単位は、適当な医薬賦形剤と会合して、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性物質を含有する。好ましくは、上記対象発明の化合物は、その医薬組成物の約20重量%以下、さらに好ましくは、約15重量%以下で使用され、残りは、薬学的に不活性な担体である。
この活性化合物は、広い投薬量範囲にわたって有効であり、一般に、薬学的または治療的に有効な量で投与される。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、関連した状況(治療する病気、治療する細菌感染の重症度、選択した投与経路、実際に投与する化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、患者の症状の重症度などを含めて)に照らして、医師により決定されることが分かる。
温血動物における細菌感染を治療するかそれと戦う治療用途では、これらの化合物またはそれらの医薬組成物は、治療を受ける動物において抗菌的に有効な濃度(すなわち、量または血液レベル)の活性成分を得てそれを維持する剤形で、経口、局所、経皮および/または非経口投与される。一般に、活性成分の投薬のこのような抗菌有効量または治療有効量(すなわち、有効投薬量)は、約0.1〜約100mg/体重1kg/日、さらに好ましくは、約1.0〜約50mg/体重1kg/日の範囲である。
固形組成物(例えば、錠剤)を調製するために、主要な活性成分は、医薬賦形剤と混合されて、固形プレ処方組成物(これは、本発明の化合物の均一混合物を含有する)を形成する。これらのプレ処方組成物を均一であると呼ぶとき、それは、この組成物が同等に有効な単位剤形(例えば、錠剤、丸薬およびカプセル剤)に容易に細分され得るように、この活性成分が組成物全体にわたって一様に分散されていることを意味する。この固形プレ処方は、次いで、上記種類の単位剤形(これは、例えば、0.1〜約500mgの本発明の活性成分を含有する)に細分される。
本発明の錠剤または丸薬は、長期にわたる作用の利点を生じる剤形を提供するために、被覆され得るか、そうでなければ、配合され得る。例えば、この錠剤または丸薬は、内部投薬成および外部投薬成分を含有でき、後者は、前者の上を覆うエンベロープの形態である。これらの2種の成分は、腸溶層(これは、胃内での崩壊に抵抗するように働き、その内部成分が無傷で十二指腸の中に入れるか、放出を遅らせる)により、分離できる。このような腸溶層または被覆には、種々の物質が使用でき、これには、多数の高分子酸、および高分子酸と、セラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースのような物質との混合物が挙げられる。
本発明の新規組成物が経口投与または注射による投与のために取り込まれ得る液体形状には、水溶液、適当に風味を加えたシロップ、水性または油性懸濁液、および食用油(例えば、とうもろこし油、綿実油、ゴマ油、やし油または落花生油)で風味を加えた乳濁液だけでなく、エリキシル剤および類似の医薬ビヒクルが挙げられる。
吸入またはガス注入用の組成物には、薬学的に受容可能な水性溶媒または有機溶媒中の溶液および懸濁液、またはそれらの混合物、および粉末が挙げられる。これらの液状または固形組成物は、上記の適当な薬学的に受容可能な賦形剤を含有し得る。好ましくは、これらの組成物は、局所効果または全身効果のために、経口経路または鼻内呼吸経路により、投与される。好ましくは、薬学的に受容可能な溶媒中の組成物は、不活性ガスを使用することにより、霧状にされ得る。霧状にした溶液は、霧化装置から直接的に吸入され得るか、または霧化装置は、フェースマスクテントまたは断続正圧呼吸装置に装着され得る。溶液、懸濁液またはまたは粉末組成物は、好ましくは、この処方を適当な様式で送達する装置から、経口または鼻内で、投与され得る。
以下の処方実施例は、本発明の代表的な医薬組成物を例示する。
(処方実施例1)
以下の成分を含有する硬質ゼラチンカプセルを調製する:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 30.0
デンプン 305.0
ステアリン酸マグネシウム 5.0
上記成分を混合し、そして340mgの量で、硬質ゼラチンカプセルに充填する。
(処方実施例2)
以下の成分を使用して、錠剤処方を調製する:
成分 量
(mg/錠剤)
活性成分 25.0
微結晶セルロース 200.0
コロイド状二酸化ケイ素 10.0
ステアリン酸 5.0
これらの成分をブレンドし、そして圧縮して、錠剤(それぞれ、240mgの重量)を形成する。
(処方実施例3)
以下の成分を含有する乾燥粉末吸入処方を調製する:
成分 重量%
活性成分 5
ラクトース 95
この活性成分をラクトースと混合し、その混合物を乾燥粉末吸入器に加える。
(処方実施例4)
以下のようにして、錠剤(各々は、30mgの活性成分を含有する)を調製する:
成分 量
(mg/錠剤)
活性成分 30.0mg
デンプン 45.0mg
微結晶セルロース 35.0mg
ポリビニルピロリドン 4.0mg
(10%水溶液として)
カルボキシメチルデンプンナトリウム 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
タルク 1.0mg
全量 120mg
この活性成分、デンプンおよびセルロースをNo.20メッシュU.S.シーブに通し、そして十分に混合する。得られた粉末に、ポリビニルピロリドンの溶液を混合し、これを、次いで、16メッシュU.S.シーブに通す。そのように製造した顆粒を50〜60℃で乾燥し、そして16メッシュU.S.シーブに通す。次いで、この顆粒に、No.30メッシュU.S.シーブに予め通したカルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを加え、これらを、混合後、錠剤機で圧縮して、錠剤(各々は、120mgの重量である)を得る。
(処方実施例5)
以下のようにして、カプセル(各々は、40mgの医薬を含有する)を調製する:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 40.0mg
デンプン 109.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
全量 150mg
この活性成分、デンプンおよびステアリン酸マグネシウムをブレンドし、No.20メッシュU.S.シーブに通し、そして150mgの量で、硬質ゼラチンカプセルに充填する。
(処方実施例6)
以下のようにして、座剤(各々は、25mgの活性成分を含有する)を製造する:
成分 量
活性成分 25mg
飽和脂肪酸グリセリド 2,000mg
この活性成分をNo.60メッシュU.S.シーブに通し、そして飽和脂肪酸グリセリド(これは、必要な最低限の熱を使用して、予め融解した)に懸濁させる。次いで、その混合物を、名目容量2.0gの座剤金型に注ぎ、そして冷却させる。
(処方実施例7)
以下のようにして、懸濁液(各々は、5.0ml用量あたり、50mgの医薬を含有する)を製造する:
成分 量
活性成分 50.0mg
キサンタンガム 4.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム(11%)
微結晶セルロース(89%) 50.0mg
スクロース 1.75g
安息香酸ナトリウム 10.0mg
香料および着色料 q.v.
精製水 5.0mlまで
この活性成分、スクロースおよびキサンタンガムをブレンドし、No.10メッシュU.S.シーブに通し、次いで、微結晶セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムの予め製造した水溶液と混合する。この安息香酸ナトリウム、香料および着色料を一部の水で希釈し、そして攪拌しつつ加える。次いで、十分な水を加えて、必要な容量を製造する。
(処方実施例8)
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 15.0mg
デンプン 407.0mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
全量 425.0mg
この活性成分、デンプンおよびステアリン酸マグネシウムをブレンドし、No.20メッシュU.S.シーブに通し、そして425mgの量で、硬質ゼラチンに充填する。
(処方実施例9)
以下のようにして、皮下処方を調製し得る:
成分 量
活性成分 5.0mg
とうもろこし油 1.0ml
(処方実施例10)
以下のようにして、局所処方を調製し得る:
成分 量
活性成分 1〜10mg
乳化ワックス 30g
液状パラフィン 20g
白色軟質パラフィン 100gまで
この白色軟質パラフィンを、溶融するまで加熱する。この液状パラフィンおよび乳化ワックスを混入し、そして溶解するまで攪拌する。この活性成分を加え、そして分散するまで、攪拌を継続する。次いで、その混合物を、固化するまで、冷却する。
(処方実施例11)
以下のようにして、静脈内処方を調製し得る:
成分 量
活性成分 250.0mg
等張性生理食塩水 1000.0ml
本発明の方法で使用される他の好ましい処方は、経皮送達装置(「パッチ」)を使用する。このような経皮パッチは、本発明の化合物を制御した様式で連続または不連続に注入するために、使用され得る。薬剤を送達するための経皮パッチの構造および使用は、当該技術分野で周知である。例えば、米国特許第5,023,252号(これは、1991年6月11日に登録され、その内容は、本明細書中で参考として援用されている)を参照。このようなパッチは、薬剤を連続送達、脈動送達または要求即応送達するように構成され得る。
しばしば、この医薬組成物を直接的または間接的に脳に導入することが望ましいかまたは必要である。直接技術は、通常、血液脳関門を迂回するために、ホストの脳室系に薬剤送達カテーテルを配置することを包含する。身体の特定の解剖学的領域に生体因子を輸送するのに使用されるこのような移植可能送達系の1つは、米国特許第5,011,472号で記述され、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
間接技術は、一般に、好ましいが、通常、親水性薬剤を脂質溶解性薬剤に変換することにより薬剤潜在化を与えるように組成物を処方することを包含する。潜在化は、一般に、その薬剤に存在している水酸基、カルボニル基、サルフェート基および第一級アミン基をブロックして、その薬剤をさらに溶解性にするか血液脳関門を横切る輸送ができるようにすることにより、達成される。あるいは、親水性薬剤の輸送は、高張液(これは、血液脳関門を一時的に開くことができる)を動脈内注入することにより、高められ得る。
本発明で使用するのに適当な他の処方は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Company,Philadelphia,PA,17版(1985)で見られる。
上で述べたように、本明細書中で記述した化合物は、上記の種々の薬剤送達系で使用するのに適当である。さらに、投与した化合物のインビボでの血清半減期を高めるために、これらの化合物は、カプセル化され、リポソームの管腔に導入され、コロイドとして調製され得るか、または他の通常の技術を使用して、それらの化合物の長時間の血清半減期が得られる。例えば、Szoka,ら、米国特許第4,235,871号、第4,501,728号および第4,837,028号(各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている)で記述されているように、リポソームを調製するために、種々の方法が利用可能である。
上で述べたように、患者に投与する化合物は、上記医薬組成物の形態である。これらの組成物は、通常の滅菌技術により滅菌され得るか、または滅菌濾過され得る。得られた水溶液は、使用のためにそのまま包装され得るか、凍結乾燥され得、凍結乾燥した製剤は、投与前に、無菌水性担体と配合される。この化合物製剤のpHは、典型的には、3と11の間、さらに好ましくは、5〜9、最も好ましくは、7および8である。前述の賦形剤、担体または安定剤の一部を使用すると、医薬塩が形成されることが分かる。
一般に、対象発明の化合物は、類似の有用性を与える薬剤の許容できる投与様式のいずれかにより、投与される。このような化合物の毒性および治療有効性は、例えば、LD50(その集団の50%を致死させる用量)およびED50(その集団の50%で治療的に有効な用量)を決定することにより、細胞培養物または実験動物で標準的な薬学的処置により、決定できる。毒性効果と治療効果との間の用量比は、治療指数であり、それは、LD50/ED50の比で表わすことができる。大きい治療指数を示す化合物が好ましい。
これらの細胞培養アッセイおよび動物研究から得られたデータは、ヒトで使用するのに毒性がない投薬量範囲を処方する際に、使用できる。このような化合物の投薬量は、好ましくは、殆どまた全く毒性がないED50を含む循環血液濃度範囲内にある。この投薬量は、使用する剤形および利用する投与経路に依存して、変え得る。本発明の方法で使用する任意の化合物について、その治療有効用量は、最初は、細胞培養アッセイから推定できる。用量は、動物モデルにおいて、細胞培養物中で決定される循環血漿濃度範囲(これは、IC50(すなわち、症状の最大半減阻害を達成する試験化合物濃度)を含む)を達成するために、動物モデルにおいて、処方され得る。このような情報は、ヒトで有用な用量をさらに正確に決定するのに使用できる。血漿レベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーで測定され得る。
(用途)
対象発明の化合物は、グラム陰性菌に対して強力な活性を示す。従って、本発明の化合物は、有用な抗菌剤であり、そして多数のヒトおよび動物の病原体(グラム陰性菌を含めて)に対して有効であり得る。本発明の化合物が有用なグラム陰性菌には、以下が挙げられる:
対象発明の化合物は、1種またはそれ以上の追加抗菌剤と併用され得る。1種またはそれ以上の追加抗菌剤は、グラム陰性菌に対して活性であり得る。さらに、1種またはそれ以上の追加抗菌剤は、グラム陽性菌に対して活性であり得る。対象発明の化合物と1種またはそれ以上の追加抗菌剤との配合は、グラム陰性感染を治療するのに使用され得る。さらに、対象発明の化合物と1種またはそれ以上の追加抗菌剤との配合は、グラム陽性感染を治療するのに使用され得る。
対象発明の化合物のインビトロ活性は、標準的な試験手順(例えば、「Approved Standard.Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically」(3版、 by the National Committee for Clinical Laboratory standards,Villanova,Pennsylvania,USAから1993年に出版)で記述されている寒天希釈による最小阻止濃度(MIC)の決定)により、評価され得る。
哺乳動物に投与する量は、投与するもの、投与の目的(例えば、予防または治療)、患者の状態、投与様式などに依存して、変わる。治療用途では、組成物は、既に病気に罹っている患者に、この病気またはその合併症の症状を治癒するか少なくとも部分的に阻止するのに十分な量で、投与される。これを達成するのに十分な量は、「治療有効用量」として、定義される。この用途に有効な量は、治療する疾患だけでなく、担当医の判断に依存しており、この判断は、炎症の重症度、患者の年齢、体重および一般的な健康状態などに依存している。
患者に投与する組成物は、上記医薬組成物の形態である。これらの組成物は、通常の滅菌技術により滅菌され得るか、または滅菌濾過され得る。得られた水溶液は、使用のためにそのまま包装され得るか、凍結乾燥され得、凍結乾燥した製剤は、投与前に、無菌水性担体と配合される。この化合物製剤のpHは、典型的には、3と11の間、さらに好ましくは、5〜9、最も好ましくは、7〜8である。前述の賦形剤、担体または安定剤の一部を使用すると、医薬塩が形成されることが分かる。
本発明の化合物の治療投薬量は、例えば、その治療を行う特定の用途、この化合物の投与様式、患者の健康状態、および処方医の判断に従って、変わる。例えば、静脈内投与には、その用量は、典型的には、約20μg〜約500μg/体重1kg、好ましくは、約100μg〜約300μg/体重1kgの範囲である。鼻内投与に適当な投薬範囲は、一般に、約0.1pg〜1mg/体重1kgである。有効用量は、インビトロまたは動物モデル系から誘導した用量−応答曲線から外挿できる。
以下の合成および生物実施例は、本発明を例示するために提供されており、いずれの様式でも、本発明の範囲を限定するとは解釈されない。
(実施例)
上記論述および以下の実施例において、以下の略語は、以下の意味を有する。もし、略語が定義されていないなら、それは、一般に受け入れられた意味を有する。
aq=水性
AcOH=酢酸
AUC=曲線より下の面積
BH3・SMe2=ボラン−硫化ジメチル錯体
Bn=ベンジル
bm=ブロード多重項
Boc=第三級ブトキシカルボニル保護基
bd=ブロード二重項
bs=ブロード一重項
CDCl3=重水素化クロロホルム
CD3OD=重水素化メタノール
CDI=1,1−カルボジイミダゾール
cfu=コロニー形成単位
d=二重項
dd=二重項の二重項
dq=四重項の二重項
dt=三重項の二重項
DCC=1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM=ジクロロメタン
DIBAH=水素化ジイソブチルアルミニウム
DIEA=ジイソプロピルエチルアミン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMAP=ジメチルアミノピリジン
DMSO=ジメチルスルホキシド
DPPA=ジフェニルホスホリルアジド
dppf=ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
ED50=集団の50%で治療的に有効な用量
EDC=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
eq.=当量
ESMS=エレクトロスプレー質量分析法
Et=エチル
EtOAc=酢酸エチル
Et3N=トリメチルアミン
Et2O=ジエチルエーテル
g=グラム
h=時間
HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HOBT=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
HPLC=高圧液体クロマトグラフィー
Hz=ヘルツ
IC50=症状の最大半減阻害を達成する試験化合物濃度
i.p.=腹腔内
i.v.=静脈内
L=リットル
LD50=集団の50%を致死させる用量
LiHMDS=リチウムヘキサメチルジシラジド
LPS=リポ多糖類
LpxC=UPD−3−O−(R−3−ヒドロキシミリストリル)−N−アセチルグルコサミンデアセチラーゼ
m=多重項
M=モル
M%=モルパーセント
max=最大
m−CPBA=メタ−クロロ過安息香酸
Me=メチル
MeOH=メタノール
meq=ミリ当量
mg=ミリグラム
MgSO4=硫酸マグネシウム
MHz=メガヘルツ
mL=ミリリットル
mm=ミリメートル
mmol=ミリモル
m/z=質量/電荷比
N=ノルマル
NMR=核磁気共鳴
NaHMDS=ビス−(トリメチルシリル)アミド
OBz=ベンジルオキシ保護基
OtBu=第三級ブトキシ
Pd/C=パラジウム/炭素
pg=ピコグラム
Ph=フェニル
Pro=L−プロリン
q=四重項
q.s.=容量を運ぶ
rt=室温
s=一重項
sat=飽和
sec=秒
t=三重項
TBAF=フッ化テトラブチルアンモニウム
TEA=トリエチルアミン
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
TMSCHN2=トリメチルシリルジアゾメタン
μL=マイクロリットル
μM=マイクロモル
μg=マイクログラム
v/v=容量/容量
さらに、「Aldrich」との用語は、以下の手順で使用する化合物または試薬がAldrich Chemical Company,Inc.(1001 West Saint Paul Avenue,Milwaukee,WI 53233 USA)から市販されていることを意味する;「Fluka」との用語は、この化合物または試薬がFluka Chemical Corp.(980 South2nd Street,Ronkonkoma NY 11779 USA)から市販されていることを意味する;「Lancaster」との用語は、この化合物または試薬がLancaster Synthesis,Inc.(P.O.Box 100 Windham,NH 03087 USA)から市販されていることを意味する;「Sigma」との用語は、この化合物または試薬がSigma(P.O.Box 14508,St.Louis MO 63178 USA)から市販されていることを意味する;「Chemservice」との用語は、この化合物または試薬がChemservice Inc.(Westchester,PA,USA)から市販されていることを意味する;「Bachem」との用語は、この化合物または試薬がBachem Bioscience Inc.(3700 Horizon Drive,Renaissance at Gulph Mills,King of Prussia,PA 19406 USA)から市販されていることを意味する;「Maybridge」との用語は、この化合物または試薬がMaybridge Chemical Co.(Trevillett,Tintagel,Cornwall PL34 OHW United Kingdom)から市販されていることを意味する;「TCI」との用語は、この化合物または試薬がTCI America(9211 NorthHarborgate St.,Portland,Oregon,97203,OR,USA)から市販されていることを意味する;「Alfa」との用語は、この化合物または試薬がJohnson Matthey Catalog Company,Inc.(30 Bond Street,Ward Hill,MA01835−0747)から市販されていることを意味する;「NovaBiochem」との用語は、この化合物または試薬がNovaBiochem USA(10933 North Torrey Pines Road,P.O.Box 12087,La Jolla CA92039−2087)から市販されていることを意味する。
以下の実施例では、全ての温度は、(特に明記しない限り)摂氏であり、そして以下の一般手順を使用して、指示した化合物を調製する。
(一般手順)
方法A:アミン(1.91mmol)、酸(1.91mmol)およびHATU(720mg、1.91mmol)のジメチルホルムアミド(DMF)(10mL)攪拌溶液に、、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)(1.7mL、9.5mmol)を加えた。その反応物を、室温で、16時間攪拌し、次いで、ブライン(100mL)とジエチルエーテル(Et2O)(100mL)との間で分配した。層分離し、その有機層を水(2×100mL)、0.5N HCl(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム(MgSO4)で乾燥し、次いで、真空中で濃縮して、所望生成物を得た。
方法B:メチルエステル(100〜150mg)のジオキサン(3.0〜5.0mL)攪拌溶液に、室温で、ヒドロキシルアミン水溶液(50重量%水溶液、3.0mL)を加えた。その反応の進行を、分析用高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)でモニターした。この反応が完結した後、その反応混合物を水(5mL)で希釈し、凍結乾燥して粗生成物を得、これを、分取HPLCで精製して、所望のヒドロキサメートを得た。
方法C:炭酸カリウム(1000mmol)の無水DMF(700mL)攪拌懸濁液に、フェノール(91.03g、500mmol)に続いて、アルキル化剤(600mmol)を加えた。得られた反応混合物を、室温で攪拌し、その反応の進行を薄層クロマトグラフィー(TLC)でモニターした。この反応が完結した後、真空中で溶媒を除去し、得られた残留物をエーテル(1000mL)に懸濁した。そのエーテル層を水(5×300mL)およびブライン(3×200mL)で洗浄した。その有機層をMgSO4で乾燥し、次いで、真空中で溶媒を除去して、所望のアルキル化生成物を得た。
方法D:アリルオキシベンゼン(472.7mmol)のN,N−ジエチルアニリン(400mL)溶液を、窒素下にて、200℃で、攪拌し続けた。その反応の進行は、TLCでモニターした。その反応混合物を室温まで冷却し、そして3N塩酸水溶液(1.5L)に注いだ。沈殿した固形物を濾過し、水(1L)で洗浄し、次いで、高真空下にて乾燥して、2−アリルフェノール誘導体を得た。
方法E:エステル(87.46mmol)のメタノール(460mL)攪拌溶液に、水(231mL)中の水酸化リチウム溶液(459.16mmol)を加えた。室温で24時間攪拌した後、真空中で溶媒を除去し、その残留物を水(600mL)に溶解した。その水層を塩化メチレンまたはエーテルで抽出し、その有機層を捨てた。その水層を、0℃で、1N HCl水溶液で酸性化した。沈殿した固形物を濾過し、そして高真空下にて乾燥して、対応する酸を得た。もし、固形物の沈殿物が存在しなかったなら、その水層を有機溶媒で抽出した。
方法F:適当に保護したアミノ酸(2.32mmol)のDMF(10mL)攪拌溶液に、O−ベンジルヒドロキシアミン塩酸塩(2.32mmol)およびHATU(2.32mmol)を加え、次いで、DIEA(11.60mmol)を加えた。その反応混合物を、室温で、12時間攪拌し、次いで、ブライン(150mL)とEtOAc/ヘキサン(3:1、v/v、200mL)との間で分配した。層分離し、その有機層を0.5N HCl(150mL)、NaHCO3飽和水溶液(150mL)、H2O(150mL)に次いで、ブライン(150mL)で洗浄した。その有機層をMgSO4で乾燥し、次いで、真空中で溶媒を除去して、所望の保護ヒドロキサメートを得た。
方法G:Boc−保護ヒドロキサメートの4.0M塩酸(ジオキサン中)(1.87mmol)溶液を、0℃で、30分間攪拌した。その反応混合物を、さらに3時間攪拌しつつ、室温までゆっくりと温めた。真空中でジオキサンを除去して、そのアミン塩酸塩を得た。
方法H:ベンジルオキシアミド、O−ベンジル誘導体、アルケンまたはアルキン(0.05mmol)のメタノール(10.0mL)溶液に、室温で、10%パラジウム/炭素(Pd/C)(5mg)を加え、その反応物を、水素雰囲気下にて、1時間攪拌した。この反応物をセライトのパッドで濾過し、そしてメタノールで洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮して、所望生成物を得た。N−ヒドロキシアミドを分取HPLCで精製した。
方法I:ヒドロキシ酸(実施例10、工程1、600mg、2.50mmol)のTHF(10mL)攪拌溶液に、0℃で、NaHを少量(180mg、7.50mmol)加え、その反応物を、0℃で、30分間攪拌した。臭化アルキルまたは臭化アリールアルキル(7.50mmol)を加え、この反応物を、14時間攪拌しつつ、室温までゆっくりと温めた。その反応混合物をメタノール(MeOH)(5mL)でクエンチし、水(50mL)で希釈し、その水層を、1N HCl水溶液で、pH5まで酸性化した。この水層を酢酸エチル(EtOAc)(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、アルキル化生成物を得た。
方法J:ウィッティヒ塩(2.98mmol)のTHF(10mL)懸濁液に、0℃で、30秒間にわたって、リチウムヘキサメチルジシラジド(LiHMDS)(THF中で1.0M、2.98mL、2.98mmol、2.5当量)を加えた。0℃で20分間攪拌した後、イリドの溶液を−78℃まで冷却し、そして3,4−ジメトキシ−5−(3−オキソプロピル)安息香酸メチルエステル(300mg、1.19mmol)のTHF(5.0mL)溶液で処理した。−78℃で30分間後、この溶液を、室温で、30分間攪拌した。その反応混合物をEt2O(100mL)で希釈し、水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の20%EtOAcを使用する)で精製して、所望のアルケンを得た。
方法K:NaNO3(221mg、2.6mmol)のTFA(25mL)攪拌溶液に、0℃で、アルコキシベンゼン(2.6mmol)を一度に加えた。その反応混合物を、0℃で、1時間、次いで、室温で、3時間攪拌し続けた。この反応混合物をH2Oで希釈し、そしてEtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2CO3水溶液(2×100mL)およびブライン(200mL)で洗浄した。この有機層をNa2SO4で乾燥し、次いで、真空中で濃縮して、所望生成物を得た。
方法L:アニリン(2.11mmol)のジオキサン(5.0mL)攪拌溶液に、H2O(2.0mL)および濃H2SO4(0.3mL)を加えた。得られた溶液を、氷/塩浴を使用して、−5℃まで冷却し、次いで、20分間にわたって、NaNO2(0.15g)のH2O(2.0mL)溶液を滴下した。この間、その反応混合物の内部温度を−5℃で維持した。その添加が完了した後、この反応混合物を、−5℃で、1時間攪拌し、次いで、NaI(600mg)のH2O(8.0mL)氷冷溶液に注いだ。得られた混合物を室温まで温め、30分間攪拌し、次いで、EtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、次いで、真空中で濃縮して、所望のヨウ化物を得た。
方法M:ハロベンゼン(1.57mmol)のTHF(15.0mL)攪拌溶液に、−78℃で、n−BuLi(2.0mL、3.42mmol、1.6Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で攪拌し、次いで、30分間にわたって、CO2で処理した(5mL/secで泡立たせた)。CO2ガスを引き続いて泡立たせつつ、その温度を、(40分間にわたって)、室温までゆっくりと上げた。その反応混合物をNH4Cl飽和水溶液(100mL)でクエンチし、次いで、HCl水溶液(1.0M、100mL)に加えた。その水層をEtOAc(3×70mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、次いで、真空中で濃縮して、所望の酸を得た。
方法N:フェノール(2.25mmol、1当量)のCH2Cl2(10mL)溶液に、−20℃で、Et3N(1.57mL、11.3mmol、5当量)を加え、続いて、無水トリフリト酸(Tf2O)(0.42mL、2.48mmol、1.1当量)を加えた。その反応物を、−20℃で、45分間攪拌し、次いで、H2O:ブライン(3:1、200mL)とEt2O(150mL)との間で分配した。層分離し、その有機層を1.0N HCl(2×150mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、所望生成物を得た。
方法O:丸底フラスコ(これは、Pd(PPh3)4(9.5mg、0.008mmol、0.03当量)、LiCl(35mg、0.82mmol、3当量)および2,6−ジ−第三級ブチルフェノール(1.5mg、重合禁止剤)を含む)に、トリフレート(128mg、0.27mmol、1当量)のジオキサン(4.0mL)溶液を加え、続いて、トリブチルビニルスズ(88μL、0.30mmol、1.1当量)を加えた。得られた混合物を30秒間脱気し(針からポンプに)、N2(バルーン)でパージし、次いで、100℃まで温めた。3時間後、その反応物を23℃まで冷却し、次いで、KF(500mg)、H2O(5.0mL)およびMeOH(5.0mL)で処理した。23℃で2.5時間後、その混合物をセライトのパッドで濾過し、Et2O(100mL)で洗浄した。得られた有機溶液を、Et2O(100mL)とH2O(100mL)との間で分配した。層分離し、その有機層を1.0N HCl(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。
方法P:トリフレートまたはヨウ化物(0.20mmol、1当量)、フェニルボロン酸(0.23mmol、1.2当量)およびPd(PPh3)4(11mg、0.01mmol、0.05当量)のDME(2.0mL)攪拌溶液に、23℃で、Na2CO3水溶液(2.0M、0.50mL、1.00mmol、5当量)を加えた。得られた混合物を、30秒間にわたって、真空(針からポンプに)にかけ、次いで、この真空をN2(バルーン)で壊した。反応混合物を60℃まで温めた。2時間後、その反応物を23℃まで冷却し、次いで、H2O:1.0N HCl(1:1、150mL)とEt2O(150mL)との間で分配した。層分離し、その有機層を1.0N HCl(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。
方法Q:酸のMeOH(10mL)攪拌溶液を、0℃で、2.0M TMSCHN2(過剰)で処理した。30分後、TLC分析により、酸がメチルエステルに完全に変換されたことが明らかとなった。真空中で溶媒を除去して、所望のエステルを得た。
方法R:DMF(3.0mL)中のトリフレートまたはヨウ化物(0.32mmol、1当量)、アルキン(1.61mmol、5当量)、CuI(6.1mg、0.032mmol、0.1当量)およびPd(PPh3)2Cl2(11mg、0.016mmol、0.05当量)の攪拌混合物に、23℃で、Et3N(0.13mL、0.96mmol、3当量)を加えた。得られた混合物を、封管中で、N2雰囲気にて、60℃まで温めた(高沸騰性アルキン誘導体には、丸底フラスコを使用した)。2.5時間後、その反応物を23℃まで冷却し、次いで、H2O(100mL)とEt2O(150mL)との間で分配した。層分離し、その有機層を1.0N HCl(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、所望生成物を得た。
方法S:酸(0.99mmol)のTHF(5mL)攪拌溶液に、23℃で、4−メチルモルホリン(253μL、2.32mmol、2.3当量)を加え、その反応混合物を、−15℃まで冷却した。この反応混合物に、30分間にわたって、クロロギ酸イソブチル(297μL、2.32mmol、2.3当量)を滴下し、次いで、その反応混合物を、−15℃で、1時間攪拌した。この反応混合物を濾過し、そしてTHF(40mL)で洗浄し、次いで、濾過した固形物を捨てた。その濾液に、0℃で、NaBH4/H2Oの懸濁液を加え、この反応混合物を一晩攪拌した。その反応混合物を1.0N HCl(100mL)に注ぎ、そしてエチルエーテル(2×100mL)で抽出した。その有機層をブライン(2×80mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして濃縮して、所望生成物を得た。
方法T:アルコール(0.48mmol)のEtOAc(3mL)攪拌溶液に、0℃で、トリエチルアミン(0.2mL)を加え、次いで、15分間攪拌した。無水メタンスルホン酸(124mg、0.71mmol、1.5当量)を加え、その反応混合物を、さらに30分間攪拌した。この反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加えることによりクエンチし、そして15分間攪拌した。得られた混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、H2O(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄した。その有機層をMgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、所望生成物を得た。
方法U:アミン塩酸塩(0.34mM、0.7当量)、炭酸カリウム(145mg、1.06mmol、2.2当量)、ヨウ化カリウム(6.7mg、0.04mmol、0.1当量)のDMF(3mL)攪拌懸濁液に、メシレート(0.48mmol、1当量)を加え、その反応混合物を、23℃で、一晩攪拌した。この反応混合物を水で希釈し、そしてエーテルで抽出した。その有機層をMgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、所望生成物を得た。
方法V:酸(4.50mmol)のジクロロメタン(40mL)攪拌溶液に、室温で、塩化オキサリル(2.0M CH2Cl2溶液、2.9mL、5.80mmol、1.3当量)を加え、その反応混合物を、氷浴中にて、0℃まで冷却した。これに、1滴のDMFを加え、その反応混合物を、4時間にわたって、室温までゆっくりと到達させた。真空中で溶媒を除去し、その残留物を高真空下にて乾燥した。
方法W:アミン塩酸塩(1.58mmol)のTHF(2.5mL)攪拌溶液に、0℃で、トリエチルアミン(0.5mL)を加え、その反応混合物を30分間攪拌した。酸塩化物(1.58mmol、1当量)のTHF(12mL)溶液を滴下し、その反応物を、一晩にわたって、室温まで到達させた。これをCH2Cl2(200mL)で希釈し、H2O(150mL)、飽和炭酸ナトリウム(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄した。その有機層をMgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、所望生成物を得た。
(実施例1)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率96%で、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸メチルエステルから4−アリルオキシ−3−メトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。その反応は、室温で、4時間行った。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Dに従って、収率93%で、4−アリルオキシ−3−メトキシ安息香酸メチルエステルから3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。出発物質を完全に変換するために、その反応物を、200℃で、2日間加熱した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Hに従って、収率98%で、3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステルから4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステルを調製した。その反応物を、室温で、5時間攪拌した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Cに従って、収率99%で、アルキル化剤としてヨウ化メチルを使用して、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステルから3,4−ジメトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステルを調製した。出発物質を完全に変換するために、その反応物を、室温で、4時間攪拌した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:方法Eに従って、収率94%で、3,4−ジメトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステルから3,4−ジメトキシ−5−プロピル安息香酸を調製した。その反応は、室温で、24時間行った。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程6:方法Fに従って、収率84%で、Boc−D−プロリンから2R−ベンジルオキシカルバモイルピロリジン−1−カルボン酸第三級ブチルエステルを調製した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程7:方法Gに従って、収率99%で、2R−ベンジルオキシカルバモイルピロリジン−1−カルボン酸第三級ブチルエステルから2R−ベンジルオキシカルバモイルピロリジン塩酸塩を調製した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程8:方法Aに従って、2R−ベンジルオキシカルバモイルピロリジン塩酸塩を3,4−ジメトキシ−5−プロピル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドを調製した。その反応物を、室温で、12時間攪拌し、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の75%EtOAc)で精製して、収率36%で、所望生成物を得た。エレクトロスプレー質量分析法(ESMS):m/z 449.5[M+Na]。
工程9:方法Hに従って、1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドから1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例2)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:アゼチジン−2R−カルボン酸(504mg、4.99mmol)のMeOH(20mL)攪拌懸濁液に、0℃で、1分間にわたって、塩化チオニル(0.90mL)を加えた。50分後、その反応物を23℃まで温め、さらに17時間攪拌し、次いで、真空中で濃縮して、塩酸塩(吸湿性)として、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程2:方法Aに従って、収率81%で、3,4−ジメトキシ−5−プロピル安息香酸(実施例1、工程5)およびアゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩から1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 322.4[M+H]。
工程3:方法Bに従って、5時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例3)
(1−(9−メトキシ−2,5−ジヒドロベンゾ[b]オキセピン−7−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率95%で、3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステル(実施例1、工程2)から3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。出発物質を完全に変換するために、その反応は、80℃で、8時間行って、収率95%で、3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステルを得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Eを使用して、収率85%で、3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステルから3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシ安息香酸を調製した。その反応は、室温で、18時間行った。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:3−アリル−4−アリルオキシ−S−メトキシ安息香酸(200mg、0.81mmol)のCH2Cl2(20mL)攪拌溶液に、室温で、ベンジリデン−ビス−(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロロウロニウム(Grubb触媒、35mg、0.04mmol、0.05当量)を加えた。2時間攪拌した後、その反応物をEtOAc(150mL)で希釈し、次いで、2.0N NaOH(100mL)で抽出した。水層をブライン(100mL)で処理し、次いで、1.0N HClを使用して、pH5まで酸性化した。次いで、この水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。その有機層をMgSO4で乾燥し、次いで、真空中で濃縮して、9−メトキシ−2,5−ジヒドロベンゾ[b]オキセピン−7−カルボン酸(179mg、100%)を得、これを、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Aに従って、収率14%で、9−メトキシ−2,5−ジヒドロベンゾ[b]オキセピン−7−カルボン酸とアゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩とを反応させることにより、1−(9−メトキシ−2,5−ジヒドロベンゾ[b]オキセピン−7−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。
工程5:方法Bに従って、1−(9−メトキシ−2,5−ジヒドロベンゾ[b]オキセピン−7−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(9−メトキシ−2,5−ジヒドロベンゾ[b]オキセピン−7−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。その反応は、4.5時間で完結した。その粗生成物を分取HPLCで精製して、収率32%で、1−(9−メトキシ−2,5−ジヒドロベンゾ[b]オキセピン−7−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを得た。
(実施例4)
(1−(3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、溶媒としてジクロロメタン(DCM)を使用して、収率67%で、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩 and 3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシ安息香酸(実施例3、工程2)から1−(3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 346[M+H]。
工程2:方法Bを使用して、収率51%で、1−(3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−アリル−4−アリルオキシ−5−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。そのメチルエステルを、4時間で、対応するヒドロキサメートに変換した。
(実施例5)
(1−(3,4,5−トリエトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、溶媒としてDCMを使用して、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,4,5−トリエトキシ安息香酸とカップリングすることにより、収率60%で、1−(3,4,5−トリエトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。これを、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 351[M+H]。
工程2:方法Bに従って、収率70%で、1−(3,4,5−トリエトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4,5−トリエトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。このメチルエステルを、4時間で、対応するヒドロキサメートに変換した。
(実施例6)
)1−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、溶媒としてDCMを使用して、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,4,5−トリメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 332.4[M+Na]。
工程2:方法Bに従って、1−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例7)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3,4−ジメトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(実施例1、工程4、6.0g、25.2mmol)のDCM(400mL)攪拌溶液に、−78℃で、DIBAH(トルエン中で1.0M、76mL、76mmol)ほを加えた。その反応混合物を、−78℃で、30分間攪拌し、次いで、EtOAc(50mL)でクエンチした。クエンチした反応物を室温まで温め、次いで、1:1の酒石酸カリウム飽和水溶液/炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(400mL)で処理した。その二相混合物を30分間激しく攪拌し、次いで、層分離した。その水層をEtOAc(300mL)で抽出し、次いで、合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、そして濃縮して、3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンジルalcohol(5.42g、収率100%)を得た。、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンジルアルコール(171mg、0.82mmol)のCH2Cl2(5.0mL)攪拌溶液に、室温で、トリエチルアミン(0.23mL、1.63mmol)に続いて塩化メタンスルホニル(95μL、1.22mmol、1.5当量)を加えた。30分後、その反応混合物をヘキサン(20mL)で希釈し、そしてシリカゲルのパッドで濾過した。次いで、このパッドをヘキサン中の25%EtOAc(100mL)で洗浄した。次いで、合わせた有機濾液を濃縮して、オイルとして、メタンスルホン酸3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンジルエステル(122mg)を得、これを、さらに精製することなく、使用した。
工程3:メタンスルホン酸3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンジルエステル(122mg、0.52mmol)のDMF(3.0mL)溶液に、室温で、DIEA(0.28mL、1.56mmol)を加え、続いて、アゼチジン−2R−カルボキシレート塩酸塩(94mg、0.62mmol)を加えた。2日後、その反応混合物を濃縮して、1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Bに従って、5.5時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例8)
(1−(3,5−ジメチル−4−ニトロベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,5−ジメチル−4−ニトロ安息香酸と反応させることにより、1−(3,5−ジメチル−4−ニトロベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 293.4[M+H]。
工程2:方法Bに従って、1−(3,5−ジメチル−4−ニトロベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,5−ジメチル−4−ニトロベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。このメチルエステルを、5時間で、対応するヒドロキサメートに変換した。
(実施例9)
(1−(3,5−ジメトキシ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,5−ジメトキシ−4−メチル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,5−ジメトキシ−4−メチルベンゾイル)−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 294.4[M+H]。
工程2:方法Bに従って、5時間で、1−(3,5−ジメトキシ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,5−ジメトキシ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例10)
(1−[3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3−アリル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(実施例30、工程1、10.2g、43.2mmol)のTHF(100mL)溶液に、0℃で、BH3・SMe2(4.10mL、43.2mmol)を加えた。45分後、その反応混合物を23℃まで温めた。1.2時間攪拌した後、その反応物を0℃まで冷却し、そして3.0N NaOH(39mL)でゆっくりと処理し、続いて、10分後、H2O2(30重量%、60mL)を加えた。この添加後、その混合物を23℃にし、次いで、2時間加熱還流した。室温まで冷却し、この混合物をブライン(400mL)とEtOAc(500mL)との間で分配した。その水層を分離し、そしてEtOAc(400mL)で抽出した。その有機層を捨て、その水層を、1.0N HClを加えることにより、pH5に調節し、次いで、その生成物をEtOAc(2×500mL)で抽出した。その有機層をMgSO4で乾燥し、次いで、真空中で濃縮して、所望アルコールの3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸(9.24g、89%)を得、これを、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 239.3[M−H]。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−[3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 338.4[M+H]。
工程3:方法Bに従って、12時間で、1−[3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例11)
(1−(3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−トリフルオロメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 304.4[M+H]。
工程2:方法Bに従って、12時間で、1−(3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。ESMS:m/z 327.3[M+Na]・
(実施例12)
(1−(3,5−ジブロモ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,5−ジブロモ−4−メチル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,5−ジブロモ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 392.2[M+H]。
工程2:方法Bに従って、5時間で、1−(3,5−ジブロモ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,5−ジブロモ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例13)
(1−(3−メトキシ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−メトキシ−4−メチル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−メトキシ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 264.4[M+H]。
工程2:方法Bに従って、6.5時間で、1−(3−メトキシ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−メトキシ−4−メチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。その反応を分析用HPLCでモニターした。
(実施例14)
(1−(3,5−ジメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,5−ジメチル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,5−ジメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 270.4[M+Na]。
工程2:方法Bに従って、6.5時間で、1−(3,5−ジメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,5−ジメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例15)
(1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Eに従って、定量収率で、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(実施例1、工程3)から4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピル安息香酸を調製した。その反応は、室温で、16時間行った。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピル安息香酸とカップリングすることにより、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 330.4[M+Na]。
工程3:方法Bに従って、5時間で、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例16)
(1−[3−(3−アリルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Iに従って、定量収率で、3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸(実施例10、工程1)および臭化アリルから3−(3−アリルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製し、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−(3−アリルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−[3−(3−アリルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 378.5[M+H]。
工程3:方法Bに従って、6時間で、1−[3−(3−アリルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−(3−アリルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例17)
(1−[3−(3−ベンジルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Iに従って、収率68%で、3,4−ジメトキシ−5−ヒドロキシプロピル安息香酸(実施例10、工程1)および臭化ベンジルから3−(3−ベンジルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製し、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−(3−ベンジルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−[3−(3−ベンジルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:428.5[M+H]。
工程3:方法Bに従って、6時間で、1−[3−(3−ベンジルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−(3−ベンジルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例18)
(1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−プロポキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、収率94%で、3−(3−アリルオキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸(実施例16、工程1)から3,4−ジメトキシ−5−(3−プロポキシプロピル)安息香酸を調製した。その反応は、室温で、16時間行った。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,4−ジメトキシ−5−(3−プロポキシプロピル)安息香酸とカップリングすることにより、1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−プロポキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 380.5[M+H]。
工程3:方法Bに従って、6時間で、1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−プロポキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−プロポキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例19)
(1−(3−シクロプロピルメチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:0℃で攪拌したジクロロメタン(10mL)に、Et2Zn(ヘキサン中で1.0M、10.0mL、10mmol、2当量)を加えた。次いで、得られた溶液を、TFA(0.77mL、10mmol)のCH2Cl2(5.0mL)溶液(これは、3分間にわたって加えた)で処理した。0℃で20分間攪拌した後、CH2Cl2中のジヨードメタン(0.80mL、10.0mmol)を加えた。0℃で20分後、3−アリル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(実施例30、工程1、1.18g、5.0mmol)のCH2Cl2(5.0mL)溶液を加え、その反応物を23℃まで温めた。50分後、この反応を、0.1N HCl(25mL)を加えることによりクエンチし、次いで、ヘキサン(100mL)で希釈した。その有機層を分離しね飽和NaHCO3(100mL)、H2O(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の20%EtOAcを使用する)で精製して、3−シクロプロピルメチル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(0.96g、収率80%)を得た。
工程2:方法Eに従って、定量収率で、3−シクロプロピルメチル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルから3−シクロプロピルメチル−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製し、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−シクロプロピルメチル−4,5−ジメトキシ安息香酸と反応させることにより、1−(3−シクロプロピルメチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 334.4[M+H]。
工程4:方法Bに従って、5時間で、1−(3−シクロプロピルメチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−シクロプロピルメチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。ESMS:m/z 335.4[M+H]。
(実施例20)
(1−(3−ヘキシル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸(実施例10、工程1、3.53g、14.7mmol)のMeOH(37mL)攪拌溶液に、0℃で、5分間にわたって、トリメチルシリルアゾメタン(TMSCHN2)(2.0M、37mL、73.5mmol)をゆっくりと加えた。10分間攪拌した後、その反応混合物を濃縮した。その粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の67%EtOAcを使用する)で精製して、3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(2.76g)を得た。
工程2:塩化オキサリル(1.34mL、15.4mmol)のCH2Cl2(30mL)溶液に、−78℃で、カニューレを経由して、1分間にわたって、ジメチルスルホキシド(DMSO)(1.45mL、20.5mmol)のCH2Cl2(10mL)溶液を加えた。−78℃で20分間攪拌した後、注射器を経由して、3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(1.30g、5.12mmol)のCH2Cl2(10mL)溶液を加えた。その反応物を、−78℃で、45分間攪拌し、次いで、トリエチルアミン(Et3N)(5.7mL、10当量)で処理した。−78℃で20分後、その反応物を室温まで温めた。室温で30分間攪拌した後、その反応混合物を1:1のEtOAc:ヘキサン(250mL)で希釈し、H2O(2×200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、次いで、減圧下にて濃縮した。その粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の50%EtOAcを使用する)で精製して、3,4−ジメトキシ−5−(3−オキソプロピル)安息香酸メチルエステル(1.20g、93%)を得た。
工程3:方法Jに従って、3,4−ジメトキシ−5−(3−オキソプロピル)安息香酸メチルエステルおよび臭化プロピルトリフェニルホスホニウムから3−ヘキシ−3−エニル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。この粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の20%EtOAcを使用する)で精製して、収率63%で、3−ヘキシ−3−エニル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルを得た。
工程4:方法Hに従って、溶媒としてEtOAcを使用して、3−ヘキシ−3−エニル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルから3−ヘキシル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。その反応は、水素雰囲気下にて、2.5時間行った。定量収率で得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:方法Eに従って、定量収率で、3−ヘキシル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルから3−ヘキシル−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製した。得られた酸を、さらに精製することなく、使用した。
工程6:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−ヘキシル−4,5−ジメトキシ安息香酸と反応させることにより、1−(3−ヘキシル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 364.5[M+H]。
工程7:方法Bに従って、5時間で、1−(3−ヘキシル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−ヘキシル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例21)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−ペンチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Jに従って、3,4−ジメトキシ−5−(3−オキソプロピル)安息香酸メチルエステル(実施例2a、工程2)および臭化エチルトリフェニルホスホニウムから3,4−ジメトキシ−5−ペント−3−エニル安息香酸メチルエステルを調製した。この粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の50%EtOAcを使用する)で精製して、収率37%で、3,4−ジメトキシ−5−ペント−3−エニル安息香酸メチルエステルを得た。
工程2:方法Hに従って、溶媒としてEtOAcを使用して、3,4−ジメトキシ−5−ペント−3−エニル安息香酸メチルエステルから3,4−ジメトキシ−5−ペンチル安息香酸メチルエステルを調製した。その反応は、水素雰囲気下にて、2.5時間行った。定量収率で得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Eに従って、収率91%で、3,4−ジメトキシ−5−ペンチル安息香酸メチルエステルから3,4−ジメトキシ−5−ペンチル安息香酸を調製した。この酸を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,4−ジメトキシ−5−ペンチル安息香酸と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−ペンチルベンゾイルアゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 350.4[M+H]。
工程5:方法Bに従って、6時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−ペンチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−ペンチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例22)
(1−(3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Eを使用して、3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステル(実施例1、工程2)から3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸を調製した。この方法では、LiOHをNaOHで置き換え、その反応は、室温で、18時間行った。この生成物をエーテルで抽出した。この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸と反応させることにより、1−(3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Bに従って、6時間で、1−(3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(
(実施例23)
(1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率78%で、2−トリフルオロメトキシフェノールから2−トリフルオロメトキシアニソールを調製した。この反応では、アルキル化剤として、ヨウ化メチルを使用し、その反応は、室温で、17時間行った。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Kに従って、収率73%で、2−トリフルオロメトキシアニソールから4−ニトロ−2−トリフルオロメトキシアニソールを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:4−ニトロ−2−トリフルオロメトキシアニソール(500mg、2.11mmol)のMeOH(8.0mL)攪拌溶液に、室温で、HCl水溶液(1.0mL、3.0M)を加え、続いて、10%Pd/C(80mg)を加えた。その反応混合物を、H2雰囲気下にて、17時間攪拌し、セライトのパッドで濾過し、そして濃縮して、塩酸塩(500mg)として、4−アミノ−2−トリフルオロメトキシアニソールを得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Lに従って、4−アミノ−2−トリフルオロメトキシアニソールから4−ヨード−2−トリフルオロメトキシアニソールを調製した。この粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製して、収率75%で、4−ヨード−2−トリフルオロメトキシアニソールを得た。
工程5:方法Mに従って、4−ヨード−2−トリフルオロメトキシアニソールから4−メトキシ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸を調製した。得られた粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製して、収率59%で、4−メトキシ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸を得た。
工程6:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−メトキシ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 334.4[M+H]。
工程7:方法Bに従って、5時間で、1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例24)
(1−(3−アリルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、溶媒としてDCMを使用して、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−アリル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−アリルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Bに従って、5時間で、1−(3−アリルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−アリルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例25)
(1−(3−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、1−(3−アリルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例24、工程1)から1−(3−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、4時間行った。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Bに従って、5時間で、1−(3−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例26)
(1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、定量収率で、2−トリフルオロメトキシフェノールから1−アリルオキシ−2−トリフルオロメトキシベンゼンを調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Kに従って、1−アリルオキシ−2−トリフルオロメトキシベンゼンから1−アリルオキシ−4−ニトロ−2−トリフルオロメトキシベンゼンを調製した。その残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけて、収率42%で、1−アリルオキシ−4−ニトロ−2−トリフルオロメトキシベンゼンを得た。
工程3:NH4Cl(3.3g、61.7mmol)のEtOH(30.0mL)およびH2O(15.0mL)溶液に、90℃で、1−アリルオキシ−4−ニトロ−2−トリフルオロメトキシベンゼン(1.6g、6.08mmol)のTHF(5.0mL)溶液を加え、続いて、鉄(1.42g、17.9mmol、3.0当量)を、5分間隔を置いて、2つの部分に分けて加えた。得られた懸濁液を、90℃で、2時間攪拌し、次いで、セライトのパッドで濾過し、このセライトをEtOAcで洗浄した。その濾液をH2Oで希釈し、そしてEtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2CO3水溶液(2×100mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシアニリン(1.6g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、次の工程で使用した。
工程4:方法Lに従って、4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシアニリンから1−アリルオキシ−4−ヨード−2−トリフルオロメトキシベンゼンを調製した。その残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけて、収率78%で、1−アリルオキシ−4−ヨード−2−トリフルオロメトキシベンゼンを得た。
工程5:方法Mに従って、1−アリルオキシ−4−ヨード−2−トリフルオロメトキシベンゼンから4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸を調製した。その残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけて、収率67%で、4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸を得た。
工程6:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 360.3[M+H]。
工程7:方法Bに従って、5時間で、1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例27)
(1−(3−トリフルオロメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:アゼチジン−2R−カルボン酸(5g、49.5mmol)のDCM(100mL)攪拌懸濁液に、10分間にわたって、0℃で、Et3N(8.3mL)を加え、続いて、Boc2O(12.5mL)のDCM(10mL)溶液を加えた。得られた反応混合物を、0℃で、3時間攪拌し続け、次いで、クエン酸飽和水溶液(25mL)で処理した。その有機層を分離し、ブライン(50mL)、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして濃縮して、所望生成物(10.4g)を得た。
工程2:方法Fに従って、Boc−保護アゼチジン−2R−カルボン酸から2R−ベンジルオキシカルバモイルアゼチジン−1−カルボン酸第三級ブチルエステルを調製した。その残留物をクロマトグラフィー(勾配、100%ヘキサン、50%ヘキサン/EtOAcに次いで、75%EtOAc/ヘキサン)にかけて、定量収率で、2R−ベンジルオキシカルバモイルアゼチジン−1−カルボン酸第三級ブチルエステルを得た。
工程3:2R−ベンジルオキシカルバモイルアゼチジン−1−カルボン酸第三級ブチルエステル(1.37g、4.47mmol)に、0℃で、塩化メチレン(40mL)中の30%TFA溶液を加え、その反応物を、その温度で、30分間攪拌した。その反応混合物を、さらに3時間攪拌しつつ、室温までゆっくりと温めた。この反応混合物を濃縮して、所望生成物(1.76g)を得た。
工程4:方法Aに従って、2R−ベンジルオキシカルバモイルアゼチジン トリフルオロ酢酸塩をm−トリフルオロメチル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−トリフルオロメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドを調製した。その残留物をクロマトグラフィー(ヘキサン中の0〜75%EtOAcの勾配)にかけて、定量収率で、1−(3−トリフルオロメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドを得た。ESMS:m/z 379.3[M+H]。
工程5:方法Hに従って、1−(3−トリフルオロメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドから1−(3−トリフルオロメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。この粗生成物を分取HPLC(0.1%TFA中のH2O/アセトニトリル)で精製して、1−(3−トリフルオロメチルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを得た。
(実施例28)
(1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−メトキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Iに従って、収率69%で、3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸(実施例10、工程1)およびヨウ化メチルから3,4−ジメトキシ−5−(3−メトキシプロピル)安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、2R−ベンジルオキシカルバモイルアゼチジントリフルオロ酢酸塩(実施例27、工程3)を3,4−ジメトキシ−5−(3−メトキシプロピル)安息香酸とカップリングすることにより、1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−メトキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドを調製した。その残留物をクロマトグラフィー(ヘキサン中の0〜75%EtOAcの勾配)にかけて、収率45%で、1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−メトキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドを得た。ESMS:m/z 443.5[M+H]。
工程3:方法Hに従って、1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−メトキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドから1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−メトキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。この生成物を分取HPLC(0.1%TFA中のH2O/アセトニトリル)で精製して、1−[3,4−ジメトキシ−5−(3−メトキシプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを得た。
(実施例29)
(1−[3−(3−エトキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸−ヒドロキシルアミドの調製)
工程1:方法Iに従って、収率72%で、3−(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸(実施例10、工程1)および臭化エチルから3−(3−エトキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、2R−ベンジルオキシカルバモイルアゼチジントリフルオロ酢酸塩(実施例27、工程3)を3−(3−エトキシプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−[3−(3−エトキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイルlアゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドを調製した。その残留物をクロマトグラフィー(ヘキサン中の0〜75%EtOAcの勾配)にかけて、収率22%で、1−[3−(3−エトキシプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドを得た。ESMS:m/z 457.5[M+H]。
工程3:方法Hに従って、1−[3−(3−エトキシプロピル−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドから1−[3−(3−エトキシプロピル−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。この生成物を分取HPLC(0.1%TFA中のH2O/アセトニトリル)で精製して、1−[3−(3−エトキシプロピル−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを得た。
(実施例30)
(1−(3−アリル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、アルキル化剤としてヨウ化メチルを使用して、3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステル(実施例1、工程2)から3−アリル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、16時間行い、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(収率96%)で精製した。
工程2:方法Eに従って、定量収率で、3−アリル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルから3−アリル−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製し、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−アリル−4,5−ジメトキシ安息香酸と反応させることにより、1−(3−アリル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 320.4[M+H]。
工程4:方法Bに従って、3時間で、1−(3−アリル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−アリル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例31)
(1−(3−ブチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Jに従って、収率29%で、3,4−ジメトキシ−5−(3−オキソプロピル)安息香酸メチルエステル(実施例20、工程2)および臭化メチルトリフェニルホスホニウムから3−ブト−3−エニル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。
工程2:方法Hに従って、収率93%で、3−ブト−3−エニル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルから3−ブチル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。
工程3:方法Eに従って、収率85%で、3−ブチル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルから3−ブチル−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 237.1[M−H]。
工程4:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−ブチル−4,5−ジメトキシ安息香酸と反応させることにより、1−(3−ブチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 336.5[M+H]。
工程5:方法Bに従って、4時間で、1−(3−ブチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−ブチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例32)
(1−[3,4−ジメトキシ−5−(3、3、3−トリフルオロプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:2,3−ジメトキシベンズアルデヒド(20.0g、120mmol、1当量)のCHCl3(170mL)攪拌溶液に、0℃で、1時間にわたって、臭素(8.0mL、155mmol、1.29当量)のCHCl3(30mL)を加えた。0℃で2時間攪拌した後、その反応物を室温まで温め、さらに20時間攪拌し、次いで、Et2O(1L)で希釈した。その有機溶液を、H2O(2×500mL)、NaHCO3飽和水溶液(4×500mL)、ブライン(2×500mL)で連続的に洗浄し、MgSO4で乾燥し、次いで、減圧下にて濃縮した。この粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の15%EtOAcを使用する)で精製して、黄色固形物として、所望の臭化物(21g)を得た。この生成物を、熱ヘキサン(300mL)から再結晶することによりさらに精製して、5−ブロモ−2,3−ジメトキシベンズアルデヒド(18g、61%)を得た。
工程2:フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)のTHF(1.0M、100mL、100mmol)溶液に、活性化4Åモレキュラーシーブ(粉末、80g)を加え、そして16時間攪拌した。次いで、その懸濁液を0℃まで冷却し、カニューレを経由して、アルデヒド(2.45g、10mmol)および2,2,2−トリフルオロエチルジフェニルホスフィンオキシド(Kobayashi,T.ら、J.Org.Chem.2002,67,3156−3159;5.50g、19mmol)のTHF(50mL+50mLフラッシュ)溶液を加えた。0℃で90分後、その反応物を室温まで温め、さらに2時間攪拌し、次いで、セライトのパッドで濾過し、そしてEtOAc(500mL)で洗浄した。合わせた濾液をH2O(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、次いで、真空中で濃縮した。その粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の15%EtOAcを使用する)で精製して、E/Z異性体の混合物として、5−ブロム−1,2−ジメトキシ−3−(3,3,3−トリフルオロプロペニル)ベンゼン(865mg、28%)を得た。
工程3:方法Mに従って、収率70%で、5−ブロム−1,2−ジメトキシ−3−(3,3,3−トリフルオロプロペニル)ベンゼンから3,4−ジメトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロプロペニル)安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 275.3[M−H]。
工程4:方法Hに従って、収率88%で、3,4−ジメトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロプロペニル)安息香酸から3,4−ジメトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロプロピル)安息香酸を調製した。この反応は、室温で、1.5時間行った。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 277.4[M−H]。
工程5:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,4−ジメトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロプロピル)安息香酸と反応させることにより、1−[3,4−ジメトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 376.4[M+H]。
工程6:方法Bに従って、4.5時間で、1−[3,4−ジメトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3,4−ジメトキシ−5−(3,3,3−トリフルオロピル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例33)
(1−(3−ジメチルカルバモイルメチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3−アリル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(実施例30、工程1、1.0g、9.24mmol)のDMF(20mL)攪拌溶液に、OsO4(0.54mL、0.042mmol)を加え、そして窒素雰囲気下にて、5分間攪拌し続けた。これに、オキソン(104g、16.9mmol)を加え、その反応混合物を3時間攪拌した。Na2SO3溶液を加えた。その水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を1N HCl水溶液、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。得られた残留物を、EtOAc/ヘキサンs/MeOH(30:65:5)使用するクロマトグラフィー(シリカゲルカラム)にかけて、この酸(0.6g、収率60%)を得た。上で得た酸(2.54g、10mmol)の攪拌溶液に、塩化オキサリル(3.4mL、10mmo)を加え、続いて、1滴のDMFを加え、その反応混合物を14時間攪拌し続けた。真空中で溶媒を除去し、その残留物を高真空下にて乾燥した。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程2:工程1から得た塩化アシル(350mg、1.28mmol)の無水THF(5.0mL)溶液を、窒素下にて、0℃まで冷却し、次いで、N,N−ジメチルアミン(2.57mL、5.13mmol)で処理した。その反応物を室温まで温め、そして3時間攪拌した。真空中でTHFを除去し、その残留物をエーテルで溶解した。そのEt2O層をNaHCO3飽和水溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、3−ジメチルカルバモイルメチル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(0.31g、86%)を得た。
工程3:方法Eに従って、3−ジメチルカルバモイルメチル−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルから3−ジメチルカルバモイルメチル−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−ジメチルカルバモイルメチル−4,5−ジメトキシ安息香酸と反応させることにより、1−(3−ジメチルカルバモイルメチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。
工程5:方法Bに従って、1.5時間で、1−(3−ジメチルカルバモイルメチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−ジメチルカルバモイルメチル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例34)
(1−(3,5−ジブロモ−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、アルキル化剤としてヨウ化メチルを使用して、定量収率で、3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステルから3,5−ジブロモ−4−メトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Eに従って、収率99%で、3,5−ジブロモ−4−メトキシ安息香酸メチルエステルから3,5−ジブロモ−4−メトキシ安息香酸を調製し、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,5−ジブロモ−4−メトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,5−ジブロモ−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 408.1[M+H].
工程4:方法Bに従って、5時間で、1−(3,5−ジブロモ−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,5−ジブロモ−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例35)
(1−(3−ヨード−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3−ヨード−4,5−ジメトキシベンズアルデヒド(25.0g、85.6mmol)のCH3CN(800mL)攪拌溶液に、室温で、スルファミン山(10.65g、109mmol)のH2O(135mL)溶液を加えた。これに、20分間にわたって、NaClO2(12.65g、112mmol)のH2O(135mL)溶液を滴下した。室温で、さらに30分間攪拌した後、真空中で溶媒を除去した。その反応物を1.0M HCl(700mL)水溶液で希釈し、そしてEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(600mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3,4−ジメトキシ−5−ヨード安息香酸(26g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−ヨード−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−ヨード−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 406.4[M+H]。
工程3:方法Bに従って、5時間で、1−(3−ヨード−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−ヨード−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例36)
(1−[3−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3−(3−ヒドロキシプロピル−4,5−ジメトキシ)安息香酸メチルエステル(実施例20、工程1、1.30g、5.12mmol)のCH2Cl2(20mL)攪拌溶液に、0℃で、トリエチルアミン(2.14mL、15.4mmol)を加え、続いて、塩化メタンスルホニル(0.58mL、7.68mmol)を加えた。60分後、その反応混合物をシリカゲルカラムを直接装填し、そしてクロマトグラフィー(これは、溶離液として、1:1のEtOAc:ヘキサンを使用する)にかけて、所望メシレート(1.66g、98%)を得た。上で得たメシレート(435mg、1.31mmol)のTHF(5.0mL)攪拌溶液に、室温で、TBAF(THF中で1.0M、2.60mL、2.62mmol)を加えた。この添加に続いて、その反応物を、30分間にわたって、加熱還流し、次いで、室温に戻した。次いで、この反応混合物をEt2O(100mL)で希釈し、H2O(100mL)、NH4Cl飽和水溶液(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の15%EtOAcを使用する)で精製して、3−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(214mg)を得た。
工程2:方法Eに従って、3−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルから3−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製し、この生成物を、次の工程で、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−[3−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 340.5[M+H]。
工程4:方法Bに従って、3時間で、1−[3−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例37)
(1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−トリフルオロメチルチオ安息香酸と反応させることにより、1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 320.3[M+H]。
工程2:方法Bに従って、4時間で、1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例38)
(1−(4−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−トリフルオロメチルチオ安息香酸と反応させることにより、1−(4−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 320.3[M+H]。
工程2:方法Bに従って、3時間で、1−(4−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例39)
(1−(3−トリフルオロメタンスルフィニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミド(実施例37、工程2、65mg、0.20mmol、1当量)のCH2Cl2(3.0mL)攪拌溶液に、23℃で、メタ−クロロ過安息香酸(m−CPBA)(市販の77%max、70mg)を加えた。3時間後、さらに多くのm−CPBA(70mg)を加えた。45分間攪拌した後、その溶液を濃縮し、この粗生成物を分取HPLCで精製して、1−(3−トリフルオロメタンスルフィニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミド(19mg)を得た。
(実施例40)
(1−(3−トリフルオロメトキシ−4−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Dに従って、1−アリルオキシ−4−ニトロ−2−トリフルオロメトキシベンゼン(実施例26、工程2)から2−アリル−4−ニトロ−6−トリフルオロメトキシフェノールを調製した。この反応を17時間行った。その残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、EtOAc:ヘキサン(0〜20%)を使用する)で精製して、収率70%で、2−アリル−4−ニトロ−6−トリフルオロメトキシフェノールを得た。
工程2:方法Cに従って、2−アリル−4−ニトロ−6−トリフルオロメトキシフェノールおよびヨウ化メチルから1−アリル−2−メトキシ−5−ニトロ−3−トリフルオロメトキシベンゼンを調製した。この反応を17時間行った。その残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、EtOAc:ヘキサン(0〜5%)を使用する)で精製して、収率52%で、1−アリル−2−メトキシ−5−ニトロ−3−トリフルオロメトキシベンゼンを得た。
工程3:1−アリル−2−メトキシ−5−ニトロ−3−トリフルオロメトキシベンゼン(1.9g、6.86mmol、1当量)のMeOH(26mL)攪拌溶液に、室温で、HCl水溶液(3.4mL、3.0M)を加え、続いて、10%Pd/C(256mg)を加えた。その反応混合物を、H2雰囲気下にて、17時間攪拌し、セライトのパッドで濾過し、そして真空中で濃縮して、4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメトキシフェニルアミン塩酸塩(1.6g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Lに従って、4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメトキシアニリン塩酸塩から5−ヨード−2−メトキシ−1−プロピル−3−トリフルオロメトキシベンゼンを調製した。その残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけて、収率71%で、5−ヨード−2−メトキシ−1−プロピル−3−トリフルオロメトキシベンゼンを得た。
工程5:方法Mに従って、5−ヨード−2−メトキシ−1−プロピル−3−トリフルオロメトキシベンゼンから4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメトキシ安息香酸を調製した。その残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにかけて、定量収率で、4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメトキシ安息香酸を得た。
工程6:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 376.3[M+H]。
工程7:方法Bに従って、5時間で、1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例41)
(1−(3−ブロモ−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒド(5.0g、20.5mmol、1当量)のCH3CN(192mL)攪拌溶液に、室温で、スルファミン酸(2.55g、26.3mmol)のH2O(32mL)を加え、続いて、20分間にわたって、NaClO2(3.03g、26.8mmol、1.3当量)のH2O(32mL)溶液を滴下した。室温で30分間攪拌した後、真空中で溶媒を除去した。その残留物を1.0M HCl水溶液(300mL)に溶解し、そしてEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3−ブロモ−4,5−ジメトキシ安息香酸(5.0g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−ブロモ−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−ブロモ−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 359.2[M+H]。
工程3:方法Bに従って、5時間で、1−(3−ブロモ−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−ブロモ−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例42)
(1−(3−エチニル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:Et3N(40mL)およびベンゼン(40mL)の混合物中の3−ヨード−4,5−ジメトキシ安息香酸(6.16g、20.0mmol)の攪拌溶液に、室温で、Cul(380mg、2mmol)、Pd(PPh3)4(462mg、0.4mmol)および(トリメチルシリル)アセチレン(3.4mL、24mmol)を加えた。室温で3時間攪拌した後、真空中で溶媒を除去し、その残留物を1N HCl水溶液(300mL)で希釈し、次いで、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3,4−ジメトキシ−5−(トリメチルシラニルエチニル)安息香酸(5.6g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:3,4−ジメトキシ−5−(トリメチルシラニルエチニル)安息香酸(5.56g、20mmol)のTHF(115mL)攪拌溶液に、0℃で、TBAF(1.0M THF溶液、30mL、30mmol)を加えた。得られた溶液を、0℃で、30分間攪拌し、次いで、この反応混合物を1N HCl水溶液(200mL)で希釈し、EtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、3−エチニル−4,5−ジメトキシ安息香酸(4.0g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−エチニル−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−エチニル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Bに従って、5時間で、1−(3−エチニル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−エチニル−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例43)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−プロプ−1−イニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:Et3N(80mL)およびベンゼン(80mL)の混合物中の3−ヨード−4,5−ジメトキシ安息香酸(12.32g、40.0mmol)の攪拌溶液に、室温で、CuI(760mg、4mmol)を加え、続いて、Pd(PPh3)4(924mg、0.8mmol、0.02当量)を加えた。プロピレン雰囲気(バルーン)下にて、室温で、2日間攪拌した後、溶媒を除去し、その残留物を1N HCl水溶液(300mL)に懸濁し、次いで、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、次いで、真空中で濃縮して、3,4−ジメトキシ−5−プロプ−1−イニル安息香酸(9.7g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,4−ジメトキシ−5−プロプ−1−イニル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−プロプ−1−イニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Bに従って、5時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−プロプ−1−イニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−プロプ−1−イニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例44)
(1−(3−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(実施例1、工程3、1.5g、6.7mmol)のCH2Cl2(40mL)攪拌溶液に、0℃で、2,6−ルチジン(0.93mL、8.04mmol)を加え、続いて、無水トリフルオロメタンスルホン酸(1.35mL、8.02mmol)を加えた。この反応混合物を、室温で、2時間攪拌し続けた。これに、1N HCl水溶液(150mL)を加え、得られた懸濁液をCH2Cl2(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層ブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィーでら精製して、3−メトキシ−5−プロピル−4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ安息香酸メチルエステル(2.0g)を得た。
工程2:3−メトキシ−5−プロピル−4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ安息香酸メチルエステル(1.0g、2.8mmol)、Pd(OAc)2(31mg、0.138mmol)および1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(155mg、0.28mmol)の混合物に、室温で、DMF(20mL)を加え、次いで、Et3N(1.17mL、8.4mmol)を加え、続いて、ギ酸(0.21mL、5.6mmol)を加えた。得られた混合物を、60℃で、2時間攪拌し、そして室温まで冷却した。この反応混合物をNaHCO3水溶液(150mL)で希釈し、次いで、EtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、その残留物を、カラムクロマトグラフィーで精製して、3−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(0.56g)を得た。
工程3:方法Eに従って、3−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステルから3−メトキシ−5−プロピル安息香酸を調製した。この反応は、室温で、20時間行った。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−メトキシ−5−プロピル安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:方法Bに従って、5時間で、1−(3−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例45)
(1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香酸メチルエステル(10.0g、54.95mmol)のDMF(160mL)攪拌溶液に、NaH(2.32g、58mmol、鉱油中で60%)を少しずつ加えた。得られた混合物を、室温で、30分間攪拌し、次いで、氷浴を使用して、0℃まで冷却した。この溶液に、塩化ジメチルチオカルボニル(7.5g、60.7mmol、1.1当量)を一度に加えた。得られた混合物を、室温で、3時間、次いで、75℃で、1.5時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、室温で、17時間攪拌し、次いで、水(1500mL)で希釈し、そしてエチルエーテル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、その残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、3−ジメチルチオカルバモイルオキシ−4−メトキシ安息香酸メチルエステルを得た。
工程2:3−ジメチルチオカルバモイルオキシ−4−メトキシ安息香酸メチルエステル(5.6g、20.8mmol)のフェニルエーテル(150mL)攪拌溶液を、20時間加熱還流した。この反応混合物を室温まで冷却し、そしてシリカゲルカラムで精製して、3−ジメチルカルバモイルチオ−4−メトキシ安息香酸メチルエステル(4.13g)を得た。
工程3:3−ジメチルカルバモイルチオ−4−メトキシ安息香酸メチルエステル(530mg、1.97mmol)のTHF(10mL)攪拌溶液に、MeONa(10mL、0.5M MeOH溶液)を加えた。得られた混合物を3時間加熱還流し、次いで、室温まで冷却した。この反応混合物を1N HCl水溶液(100mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、、真空中で濃縮して、3−メルカプト−4−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.42g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:3−メルカプト−4−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.42g、2.12mmol)のDMF(5.0mL)攪拌溶液に、0℃で、NaH(102mg、2.55mmol、鉱油中で60%)を少しずつ加えた。得られた混合物を、室温で、30分間攪拌し、次いで、CF3Iガスを満したバルーンを充填した。その反応物を、室温で、30分間、次いで、70℃で、2時間攪拌した。室温まで冷却した後、この反応混合物を水(100mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層ブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステル(0.33g)を得た。
工程5:方法Eに従って、4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステルから4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオ安息香酸を調製した。この反応は、室温で、20時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程6:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオ安息香酸とカップリングすることにより、1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程7:方法Bに従って、5時間で、1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例46)
(1−[3−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルチオ)ベンゾイル]−アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3−メルカプト安息香酸メチルエステル(2.32g、13.8mmol)のDMF(15mL)攪拌溶液に、0℃で、NaH(60%鉱油分散体、608mg、15.2mmol)を少しずつ加えた。0℃で10分間、さらに、室温で30分間攪拌した後、この反応物に、ヨウ化パーフルオロイソプロピル(2.16mL、15.2mmol、1.1)を加えた。この添加後、その反応物を、室温で、10分間攪拌し、次いで、60℃まで加熱した。60℃で90分後、この反応物を室温まで冷却し、エチルエーテル(150mL)で希釈しブライン(2×200mL)、NaHCO3飽和水溶液(200mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、次いで、真空中で濃縮した。その残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の5%EtOAcを使用する)で精製して、3−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルチオ)安息香酸メチルエステル(3.13g)を得た。
工程2:方法Eに従って、3−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルチオ)安息香酸メチルエステルから3−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルチオ)安息香酸を調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 321.1[M−H]。
工程3:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルチオ)安息香酸と反応させることにより、1−[3−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1 −トリフルオロメチルエチルチオ)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 420.1[M+H]。
工程4:方法Bに従って、5時間で、1−[3−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルチオ)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルチオ)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例47)
(1−(3,5−ビス−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチルエステル(10.0g、59.5mmol)のDMF(200mL)攪拌溶液に、0℃で、NaH(60%鉱油分散体、5.00g、125mmol、2.1当量)を少しずつ加えた。その反応混合物を、0℃で、15分間攪拌し、次いで、室温まで温めた。1時間後、こり反応混合物を0℃まで冷却し、次いで、塩化ジメチルチオカルバモイル(14.7g、119mmol)を加えた。この添加後、その反応物を、室温で、0℃で、45分間、次いで、室温で、30分間攪拌し、次いで、80℃まで加熱した。80℃で2時間後、この反応混合物を室温まで冷却し、次いで、1% KOH水溶液(500mL)を加えた。得られた混合物をエチルエーテル(2×500mL)で抽出した。その有機層をH2O(500mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3,5−ビス−ジメチルチオカルバモイルオキシ安息香酸メチルエステル(13.0g)を得た。この物質をもさらに精製することなく、使用した。
工程2:3,5−ビス−ジメチルチオカルバモイルオキシ安息香酸メチルエステル(3.2g)を、真空下にて、200℃で、18時間加熱した。室温まで冷却した後、この生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の67%EtOAcを使用する)で精製して、3,5−ビス−ジメチルカルバモイルチオ安息香酸メチルエステル(1.46g)を得た。
工程3:3,5−ビス−ジメチルカルバモイルチオ安息香酸メチルエステル(445mg、1.30mmol)のTHF(10mL)攪拌溶液に、室温で、MeONa(MeOH中で0.5M、10.0mL、5.0mmol)を加えた。この反応物を3時間還流し、次いで、室温まで冷却し、そして1.0N HCl水溶液(100mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(100mL)で抽出した。その有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3,5−ジメルカプト安息香酸メチルエステル(220mg)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:3,5−ジメルカプト安息香酸メチルエステル(220mg、1.1mmol)のDMF(10mL)攪拌溶液に、室温で、NaH(60%鉱油分散体、132mg、3.3mmol、3当量)を少しずつ加えた。室温で40分間攪拌した後、反応容器を30秒間脱気し(針からポンプに)、次いで、この真空をヨウ化トリフルオロメチルガス(バルーン)で壊した。この反応物を、室温で、20分間攪拌し、次いで、60℃まで加熱した。60℃で60分後、この反応物を室温まで冷却し、エチルエーテル(100mL)で希釈し、1N HCl水溶液(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3,5−ビス−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステルを得た。この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:方法Eに従って、3,5−ビス−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステルから3,5−ビス−トリフルオロメチルチオ安息香酸を調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程6:方法Aに従って、アゼチジン−2Rカルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,5−ビス−トリフルオロメチルチオ安息香酸と反応させることにより、1−(3,5−ビス−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。
工程7:方法Bに従って、5時間で、1−(3,5−ビス−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,5−ビス−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例48)
(1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチルエステル(10.0g、59.5mmol)のDMF(200mL)攪拌溶液に、0℃で、NaH(60%鉱油分散体、2.62g、65.4mmol)を少しずつ加えた。その反応混合物を、0℃で、15分間攪拌し、次いで、室温まで温めた。室温で1時間後、この反応混合物を0℃まで冷却し、次いで、塩化ジメチルチオカルバモイル(7.35g、59.5mmol)を加えた。この添加に続いて、この反応物を、0℃で、15分間、次いで、室温で、30分間攪拌し、次いで、80℃まで加熱した。80℃で2時間後、その反応混合物を室温まで冷却し、次いで、1N HCl水溶液(500mL)に加えた。得られた混合物をエチルエーテル(500mL)で抽出した。その有機層を、H2O(300mL)、ブライン(150mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の50%EtOAcを使用する)により、望ましくない副生成物から3−ジメチルチオカルバミルオキシ−5−ヒドロキシ安息香酸メチルエステルを分離した。得られた物質(2.37g)に未反応3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチルエステルを混入し、さらに精製することなく、使用した。
工程2:3−ジメチルチオカルバミルオキシ−5−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル(2.37g、不純)のDMF(30mL)攪拌溶液に、室温で、K2CO3(3.85g、27.9mmol)を加え、続いて、ヨードメタン(1.16mL、18.6mmol)を加えた。室温で3.5時間攪拌した後、この反応混合物をエチルエーテル(200mL)とH2O(200mL)との間で分配した。その有機層をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の33%EtOAcを使用する)で精製して、3−ジメチルチオカルバミルオキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステル(1.30g、4.83mmol)を得た。
工程3:3−ジメチルカルバミルオキシ−5−メトキシ安息香酸メチルエステルを、窒素下にて、240℃で、4時間加熱した。室温まで冷却した後、その生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の50%EtOAcを使用する)で精製して、3−ジメチルカルバミルチオ−5−メトキシ安息香酸メチルエステル(収率77%)を得た。
工程4:3−ジメチルカルバミルチオ−5−メトキシ安息香酸メチルエステル(500mg、1.86mmol)のTHF(10mL)攪拌溶液に、室温で、MeONa(MeOHで0.5M、10.0mL、5.0mmol、2.69当量)を加えた。その反応物を2時間還流し、次いで、室温まで冷却して、1.0N HCl水溶液(150mL)に加えた。得られた混合物をEtOAc/ヘキサン(1:1、150mL)で抽出した。その有機層をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3−メルカプト−5−メトキシ安息香酸メチルエステル(0.365g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:3−メルカプト−5−メトキシ安息香酸メチルエステル(360mg、1.82mmol)のDMF(15mL)攪拌溶液に、0℃で、NaH(60%鉱油分散体、87mg、2.18mmol、1.2当量)を少しずつ加えた。0℃で10分間、次いで、室温でさらに40分間攪拌した後、反応容器を脱気し(針からポンプに)、次いで、この真空をヨウ化トリフルオロメチルガス(バルーン)で壊した。これを、室温で、5分間攪拌し、次いで、100℃まで加熱した。100℃で2時間後、この反応物を室温まで冷却し、エチルエーテル(100mL)で希釈し、1N HCl水溶液(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の20%EtOAcを使用する)で精製して、3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステル(160mg)を得た。
工程6:方法Eに従って、3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステルから3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸を調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 251.3[M−H]。
工程7:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸と反応させることにより、1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。
工程8:方法Bに従って、5時間で、1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例49)
(1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率91%で、4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステルを臭化アリルと反応させることにより、4−アリルオキシ安息香酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、16時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Dに従って、収率90%で、4−アリルオキシ安息香酸メチルエステルから3−アリル−4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステルを調製した。この反応は、200℃で、2日間行った。得られた生成物をセライトのパッドに通し、そしてEtOAc中の30%ヘキサンで溶出した。
工程3:方法Cに従って、アルキル化剤としてヨウ化メチルを使用して、定量収率で、3−アリル−4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステルから3−アリル−4−メトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Hに従って、3−アリル−4−メトキシ安息香酸メチルエステルから4−メトキシ−3−プロピル安息香酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:NaNO3(0.82g、9.62mmol)のTFA(15mL)攪拌溶液に、0℃で、4−メトキシ−3−プロピル安息香酸メチルエステル(2.0g、9.62mmol)を加えた。45分後、その反応物を室温まで温めた。さらに2日間攪拌した後、この反応混合物をエチルエーテル(200mL)で希釈し、H2O(3×100mL)、NaHCO3飽和水溶液(2×100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の20%EtOAcを使用する)で精製して、4−メトキシ−3−ニトロ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(2.20g)を得た。
工程6:4−メトキシ−3−ニトロ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(2.20g、8.70mmol)のMeOH(70mL)攪拌溶液に、室温で、3.0N HCl水溶液(4.5mL、13.5mmol)を加え、続いて、Pd/C(10重量%、500mg)を加えた。得られた混合物を60秒間脱気し(針からポンプに)、次いで、この真空をH2ガス(バルーン)で壊した。室温で4日間攪拌した後、この反応混合物をセライトのパッドで濾過し、そしてMeOH(150mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮して、その残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の25%EtOAcを使用する)で精製して、所望生成物を得た。熱EtOAcから再結晶すると、純粋な3−アミノ−4−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(1.47g)が得られた。
工程7:3−アミノ−4−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(1.47g、5.65mmol)のジオキサン(20mL)およびH2O攪拌溶液に、室温で、濃H2SO4(0.80mL)を加えた。得られた混合物を−10℃まで冷却し、そしてNaNO2(400mg)のH2O(5.6mL)溶液を5分間滴下することにより処理した。−10℃でさらに30分間攪拌した後、その反応物を0℃まで温めた。0℃でさらに30分間攪拌した後、この反応混合物をEtOCS2K(1.80g、2当量)のH2O(20mL)氷冷溶液に注いだ。この移動は、H2O洗浄(10mL)で定量化した。得られた混合物を室温まで温め、さらに30分間攪拌した後、EtOAc(2×100mL)で抽出した。その有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の20%EtOAcを使用する)で精製して、2−エトキシチオカルボニルチオ−4−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステルを得た。ESMS:m/z 351.1[M+Na]。
工程8:3−エトキシチオカルボニルチオ−4−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(720mg、2.20mmol)のTHF(13mL)攪拌溶液に、室温で、MeONa(MeOH中で0.5M、13mL、6.5mmol、3当量)を加えた。その反応混合物を75分間還流し、次いで、室温まで冷却し、そして1N HCl水溶液(100mL)を加えた。この反応混合物をEtOAc/ヘキサン(1:1、100mL)で抽出した。その有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3−メルカプト−4−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(0.55g)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程9:3−メルカプト−4−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(550mg、2.3mmol)のDMF(15mL)攪拌溶液に、0℃で、NaH(60%鉱油分散体、110mg、2.75mmol、1.2当量)を少しずつ加えた。0℃で10分間、次いで、室温でさらに35分間攪拌した後、反応容器を脱気し(60秒、針からポンプに)、次いで、この真空をヨウ化トリフルオロメチルガス(バルーン)で壊した。この反応混合物を、室温で、5分間攪拌し、次いで、70℃まで加熱した。70℃で65分間後、この反応物を室温まで冷却し、EtOAc/ヘキサン(100mL)で希釈し、1N HCl水溶液(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の20%EtOAcを使用する)で精製して、4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステル(60mg)を得た。
工程10:方法Eに従って、4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステルから4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸を調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:ESMS:m/z 293.2[M−H]。
工程11:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸と反応させることにより、1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 392.3[M+H]。
工程12:方法Bに従って、5時間で、1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例50)
(1−[3−(1−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:5−ブロモ−2,3−ジメトキシベンズアルデヒド(実施例32、工程1、1.50g、5.30mmol)のEt2O(20mL)攪拌溶液に、−78℃で、EtMgBr(9.10mL、7.30mmol、1.5当量)を加え、その反応物を室温まで温め、そして5時間攪拌した。この反応物をNH4Cl飽和水溶液でクエンチし、Et2Oで抽出し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、粗生成物(96%)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:1−(5−ブロモ−2,3−ジメトキシフェニル)プロパン−1−オール(400mg、1.45mmol)のDCM(10mL)攪拌溶液に、−78℃で、DAST(0.58mL、4.36mmol)を加え、その反応物を、−78℃で、10分間攪拌し、次いで、2時間にわたって、0℃まで温めた。みの反応物を水およびNH4Cl飽和水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAcで抽出し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の30%EtOAcを使用する)で精製して、5−ブロモ−1−(1−フルオロプロピル)−2,3−ジメトキシベンゼン(80%)を得た。
工程3:方法Mに従って、5−ブロモ−1−(1−フルオロプロピル)−2,3−ジメトキシベンゼンから3−(1−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Aに従って、一晩にわたって、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−(1−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−[3−(1−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:方法Bに従って、1時間で、1−[3−(I−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−(1−フルオロプロピル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例51)
(1−(4−メチルチオ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、4−ブロモ−2−トリフルオロメトキシベンゼンチオールおよびヨウ化メチルから4−ブロモ−1−メチルチオ−2−トリフルオロメトキシベンゼンを調製した。この反応は、室温で、一晩行った。その粗残留物を、20%EtOAc/ヘキサン中にて、クロマトグラフィーにかけて、4−ブロモ−1−メチルチオ−2−トリフルオロメトキシベンゼン(収率85%)を得た。
工程2:方法Mに従って、4時間で、4−ブロモ−1−メチルチオ−2−トリフルオロメトキシベンゼンから4−メチルチオ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、一晩にわたって、アゼチジン−2Rカルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−メチルチオ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−[4−メチルチオ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Bに従って、2時間で、1−[4−メチルチオ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[4−メチルチオ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例52)
(1−[3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、3−メルカプト安息香酸メチルエステルおよびヨウ化トリフルオロエチルから3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)安息香酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、一晩行った。その粗残留物を、10〜20%EtOAc/ヘキサン中にて、クロマトグラフィーにかけて、3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)安息香酸メチルエステル(収率82%)を得た。
工程2:方法Eに従って、3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)安息香酸メチルエステルから3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)安息香酸を調製した。この反応は、室温で、一晩行った。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)安息香酸とカップリングすることにより、1−[3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Bに従って、2時間で、1−[3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−(2,2,2−トリフルオロエチルチオ)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例53)
(1−(3−ペンタフルオロエチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Iに従って、室温で、5時間で、3−メルカプト安息香酸メチルエステルおよびヨウ化ペンタフルオロエチルから3−ペンタフルオロエチルチオ安息香酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Eに従って、2時間で、3−ペンタフルオロエチルチオ安息香酸メチルエステルから3−ペンタフルオロエチルチオ安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、一晩にわたって、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−ペンタフルオロエチルチオ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−ペンタフルオロエチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Bに従って、2時間で、1−(3−ペンタフルオロエチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−ペンタフルオロエチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例54)
(1−(3,5−ジアリル−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率93%で、3−アリル−4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル(実施例49、工程2)を臭化アリルと反応させることにより、4−アリルオキシ−3−アリル安息香酸メチルエステルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Dに従って、収率90%で、4−アリルオキシ−3−アリル安息香酸メチルエステルから3,5−ジアリル−4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステルを調製した。この反応は、200℃で、2日間にわたって、ニートで行った。得られた生成物をシリカゲルのパッドに通し、そしてEtOAc中の20%ヘキサンで溶出した。
工程3:方法Cに従って、3,5−ジアリル−4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステルおよびヨウ化メチルから3,5−ジアリル−4−メトキシ安息香酸メチルエステルを調製した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Eに従って、3,5−ジアリル−4−メトキシ安息香酸メチルエステルから3,5−ジアリル−4−メトキシ安息香酸を調製した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:方法Aに従って、6時間で、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,5−ジアリル−4−メトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,5−ジアリル−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程6:方法Bに従って、2時間で、1−(3,5−ジアリル−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,5−ジアリル−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例55)
(1−(4−メトキシ−3,5−ジプロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、5時間で、1−(3,5−ジアリル−4−メトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例54、工程5)から1−(4−メトキシ−3,5−ジプロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Bに従って、2時間で、1−(4−メトキシ−3,5−ジプロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−3,5−ジプロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例56)
(1−[3,4−ジメトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステルおよびヨウ化メチルから3,4−ジメトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、一晩行った。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Eに従って、室温で、一晩にわたって、3,4−ジメトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸メチルエステルから3,4−ジメトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Aに従って、4時間で、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,4−ジメトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸とカップリングすることにより、1−[3,4−ジメトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシベンゾイル)]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この粗生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Bに従って、2時間で、1−[3,4−ジメトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシベンゾイル)]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3,4−ジメトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシベンゾイル)]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例57)
(1−(4−メトキシ−3−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Eに従って、定量収率で、4−メトキシ−5−プロピル安息香酸メチルエステル(実施例49、工程4)から4−メトキシ−5−プロピル安息香酸を調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−メトキシ−5−プロピル安息香酸と反応させることにより、1−(4−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Bに従って、1−(4−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−5−プロピルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例58)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:鉱油(0.93mg、23.5mmol)中の60%水素化ナトリウムのDMF(27mL)攪拌懸濁液に、室温で、窒素雰囲気下にて、3,4−ジメトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル(5.0g、23.5mmol)のDMF(6mL)溶液を滴下し、続いて、塩化ジメチルチオカルバモイル(2.9g、23.5mmol)のDMF(4mL)溶液を滴下した。その反応混合物を、室温で、窒素下にて、44時間攪拌し、次いで、エーテル(600mL)で希釈し、セライトのパッドで濾過し、その濾液を水(3×200mL)で洗浄した。その有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、そして真空中で蒸発させて、3−ジメチルチオカルバミルオキシ−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(4.07g)を得た。
工程2:3−ジメチルチオカルバモイルオキシ−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(2.0g、6.69mmol)のフェニルエーテル(10mL)攪拌溶液を、48時間加熱還流した。この反応混合物を室温まで冷却し、シリカゲルと混合し、シリカゲルカラムに移し、そしてヘキサン中の0〜50%EtOAcで溶出して、3−ジメチルカルバモイルチオ−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(1.04g)を得た。
工程3:3−ジメチルカルバモイルチオ−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(800mg、2.67mmol)のTHF(21mL)攪拌溶液に、室温で、MeONa(MeOH中で0.5M、21mL)を加え、その反応物を加熱還流した。3時間還流した後、この反応混合物を室温まで冷却し、1N HCl水溶液(150mL)に注ぎ、そしてEtOAc:ヘキサンの混合物(1:1、150mL)で抽出した。その有機層をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして濃縮して、3−メルカプト−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(0.581g)を得た。
工程4:3−メルカプト−4,5−ジメトキシ安息香酸メチルエステル(500mg、2.19mmol)のDMF(15mL)溶液に、0℃で、NaH(鉱油中で60%、101mg、2.63mmol)を少しずつ加え、その反応混合物を、30分間攪拌しつつ、室温まで温めた。反応フラスコに、バルーン中のヨウ化トリフルオロメチルガスを充填し、この反応混合物を、室温で、4時間攪拌し続けた。この反応混合物を1N HCl水溶液(100mL)に注ぎ、そしてエーテル(100mL)で抽出した。その有機層をブライン(80mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ペンタン中で20〜40%EtOAcの勾配)で精製して、3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステル(0.295g)を得た。
工程5:方法Eに従って、収率53%で、3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステルから3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸を調製した。
工程6:方法Aに従って、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 380.2[M+H]。
工程7:方法Bに従って、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例59)
(1−(3−トリフルオロメトキシ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:文献手順(T.Klineら、J.Med.Chem.2002,45,3112−3129)に従って、2−トリフルオロメトキシフェノールから4−ブロモ−3−トリフルオロメトキシフェノールを調製した。
工程2:方法Cに従って、収率90%で、4−ブロモ−2−トリフルオロメトキシフェノールから4−ベンジルオキシ−1−ブロモ−2−トリフルオロメトキシベンゼンを調製した。この反応は、アルキル化剤として臭化ベンジルを使用して、室温で、4時間行った。得られた生成物を、ヘキサン中の0.5%EtOAcで溶出することにより、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。
工程3:方法Mに従って、4−ベンジルオキシ−1−ブロモ−3−トリフルオロメトキシベンゼンから4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸を調製した。この粗生成物を、溶媒としてEtOAcおよびヘキサンの混合物を使用する結晶化により、精製した(第一クロップからの所望生成物の収率19%)。
工程4:方法Aに従って、収率81%で、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−(4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、EtOAcおよびヘキサンの1:1混合物を使用する)で精製した。ESMS:m/z 410.2[M+H]。
工程5:方法Hに従って、収率94%で、1−(4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、水素のバルーンを使用して、室温で、8時間行った。ESMS:m/z 320.2[M+H]。
工程6:方法Nに従って、収率89%で、1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、−78℃で、30分間行い、この粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、60%EtOAc/ヘキサンを使用する)で精製して、所望生成物を得た。ESMS:m/z 452.1[M+H]。
工程7:この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、EtOAcおよびヘキサンの1:1混合物を使用する)で精製した後、方法Oに従って、収率75%で、1−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメトキシ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 352.2[M+Na]。
工程8:方法Bに従って、2時間で、1−(3−トリフルオロメトキシ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメトキシ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例60)
(1−(4−エチル−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、収率95%で、1−(3−トリフルオロメトキシ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例59、工程7から得た生成物)から1−(4−エチル−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 332.2[M+H]。
工程2:方法Bに従って、1−(4−エチル−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−エチル−3−トリフルオロメトキシベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例61)
(1−(4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:NaH(29g、0.73mol、2.0当量、鉱油中で60%)のDMF(600mL)攪拌懸濁液に、0℃で、2−メルカプトフェノール(46g、365mmol、1.0当量)を滴下した。得られた混合物を、室温で、30分間攪拌し、次いで、ヨウ化トリフルオロメチル(バルーン)を充填した。その反応混合物を、室温で、30分間、70℃で、2時間攪拌し、そして室温まで冷却した。この反応混合物を水(1000mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×350mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(800mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の0〜30%EtOAcを使用する)で精製して、16.3g(約50%の純度)を得た。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程2:1−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルチオベンゼン(16mmol、1.0当量)のCH2Cl2(40mL)攪拌溶液に、−78℃で、Br2(0.83mL、16mmol、1.0当量)のCH2Cl2(18mL)溶液をゆっくりと加えた。その反応混合物を水(300mL)で希釈し、そしてCH2Cl2(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(400mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の0〜10%EtOAcを使用する)で精製して、結晶性固形物として、収率93%で、4−ブロモ−1−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルチオベンゼンを得た。
工程3:方法Cに従って、4−ブロモ−1−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルチオベンゼンから1−ベンジルオキシ−4−ブロモ−2−トリフルオロメチルチオベンゼンを調製した。この反応は、アルキル化剤として臭化ベンジルを使用して、50℃で、1時間行い、得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーン(これは、溶離液として、ヘキサンを使用する)で精製して、収率63%で、1−ベンジルオキシ−4−ブロモ−2−トリフルオロメチルチオベンゼンを得た。
工程4:1−ベンジルオキシ−4−ブロモ−2−トリフルオロメチルチオベンゼン(5g、13.8mmol、1当量)、KOAc(5.4g、55mmol、4.0当量)、Pd(OAc)2(160mg、0.71mmol、0.05当量)およびdppf(1.53g、2.77mmol、0.2当量)の混合物に、無水DMSO(80mL)を加えた。得られた混合物を、60℃で、COバルーン下にて、20時間攪拌し、次いで、室温まで冷却し、1.0M HCl(400mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(400mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の0〜40%EtOAcを使用する)で精製して、4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメチルチオ安息香酸(2.1g、収率47%)を得た。
工程5:方法Aに従って、収率75%で、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメチルチオ安息香酸とカップリングすることにより、1−(4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、EtOAcおよびヘキサンの2:3混合物を使用する)で精製した。ESMS:m/z 426.1[M+H]。
工程6:方法Bに従って、1−(4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例62)
(1−(3−トリフルオロメチルチオ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、収率88%で、1−(4−ベンジルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例61の工程5から得た生成物)から1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、水素のバルーンを使用して、室温で、4時間行った。
工程2:方法Nに従って、収率66%で、1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、−20℃で、45分間行い、その粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の60%EtOAcを使用する)で精製して、所望生成物を得た。
工程3:この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、60%EtOAc/ヘキサンを使用する)で精製した後、方法Oに従って、収率61%で、1−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメチルチオ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 346.0[M+H]。
工程4:方法Bに従って、3.5時間で、1−(3−トリフルオロメチルthhio−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメチルチオ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例63)
(1−(4−エチル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、定量収率で、1−(3−トリフルオロメチルチオ−4−ビニルベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程3から得た生成物)から1−(4−エチル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応を、水素のバルーンを使用して、室温で、2時間行った。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 348.1[M+H]。
工程2:方法Bに従って、室温で、5時間にわたって、1−(4−エチル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−エチル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例64)
(1−(4−アリル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:1−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(150mg、0.32mmol、1当量、実施例62の工程2から得た生成物)およびアリルトリブチルスズ(0.15mL、0.48mmol、1.5当量)のDMF(3.0mL)溶液およびDMF(3.0mL)中のPd(PPh3)4(19mg、0.016mmol、0.05当量)に、23℃で、Et3N(0.16mL、1.17mmol、3当量)を加えた。得られた混合物を、N2雰囲気下にて、125℃まで温めた。2時間後、この反応物を23℃まで冷却し、次いで、Et2O(100mL)で希釈し、そして10% KF水溶液(100mL)で処理した。23℃で3時間攪拌した後、層分離し、その有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、50%EtOAc/ヘキサンを使用する)で精製して、黄色オイルとして、1−(4−アリル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(61mg、0.17mmol、53%)を得た。ESMS:m/z 360.0[M+H]。
工程2:方法Bに従って、室温で、4時間にわたって、1−(4−アリル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−アリル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例65)
(1−(4−プロピル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、定量収率で、1−(4−アリル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例64の工程1から得た生成物)から1−(4−プロピル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、水素のバルーンを使用して、室温で、2時間行った。その生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 362.0[M+H]。
工程2:方法Bに従って、室温で、3.5時間にわたって、1−(4−プロピル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−プロピル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例66)
(1−(5,6−ジメトキシビフェニル−3−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Pに従って、フェニルボロン酸を3−ヨード−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、5,6−ジメトキシビフェニル−3−カルボン酸を調製した。この粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、CH2Cl2中の5%MeOH)で精製して、収率88%で、所望生成物を得た。ESMS:m/z 257.3[M−H]。
工程2:方法Aに従って、収率75%で、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を5,6−ジメトキシビフェニル−3−カルボン酸とカップリングすることにより、1−(5,6−ジメトキシビフェニル−3−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、EtOAcおよびヘキサンの2:1混合物を使用する)で精製した。ESMS:m/z 356.3[M+H]。
工程3:方法Bに従って、16時間で、1−(5,6−ジメトキシビフェニル−3−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(5,6−ジメトキシビフェニル−3−カルボニル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例67)
(1−[3−トリフルオロメチルチオ−4−(トリメチルシラニルエチニル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Rに従って、トリメチルシリルアセチレンを1−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程2から得た生成物)とカップリングすることにより、1−[3−トリフルオロメチルチオ−4−(トリメチルシラニルエチニル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、50%EtOAc/ヘキサンを使用する)で精製して、収率72%で、所望生成物を得た。ESMS:m/z 416.0[M+H]。
工程2:方法Bに従って、4時間で、1−[3−トリフルオロメチルチオ−4−(トリメチルシラニルエチニル)ベンゾイル]−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−トリフルオロメチルチオ−4−(トリメチルシラニルエチニル)ベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例68)
(1−(4−エチニル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:1−[3−トリフルオロメチルチオ−4−(トリメチルシラニルエチニル)ベンゾイル]−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(50mg、0.12mmol、1当量)のMeOH(2.0mL)攪拌溶液に、23℃で、K2CO3(33mg、0.24mmol、2当量)を加えた。23℃で45分間攪拌した後、得られた溶液を1.0N HCl(100mL)とEt2O(100mL)との間で分配した。層分離し、その有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、赤色オイルとして、1−(4−エチニル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(45mg、0.12mmol、定量収率)を得た。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 344.1[M+H]。
工程2:方法Bに従って、3.5時間で、1−(4−エチニル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−エチニル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例69)
(1−(4−ペンチル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Rに従って、1−ペンチンを1−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程2から得た生成物)とカップリングすることにより、1−(4−ペント−1−イニル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、50%EtOAc/ヘキサンを使用する)で精製して、収率87%で、所望生成物を得た。
工程2:方法Hに従って、1−(4−ペント−1−イニル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−ペンチル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。ESMS:m/z 390.2[M+H]。
工程3:方法Bに従って、5時間で、1−(4−ペンチル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−ペンチル−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例70)
(1−{4−[2−(3−フルオロフェニル)エチル]−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル}アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Rに従って、1−エチニル−3−フルオロベンゼンを1−(4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程2から得た生成物)とカップリングすることにより、1−[4−(フルオロフェニルエチニル)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、50%EtOAc/ヘキサンを使用する)で精製して、収率96%で、所望生成物を得た。ESMS:m/z 438.1[M+H]。
工程2:方法Hに従って、1−[4−(3−フルオロフェニルエチニル)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−{4−[2−(3−フルオロフェニル)エチル]−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル}アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、バルーン圧の水素下にて、7時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 442.2[M+H]。
工程3:方法Bに従って、5時間で、1−{4−[2−(3−フルオロフェニル)エチル]−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル} アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−{4−[2−(3−フルオロフェニル)エチル]−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル}アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例71)
(1−[3−(3−フルオロフェニルエチニル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Rに従って、1−エチニル−3−フルオロベンゼンを3−ヨード−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、3−(3−フルオロフェニルエチニル)−4,5−ジメトキシ安息香酸を調製した。この粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液として、CH2Cl2中の5%MeOH)で精製して、収率95%で、3−(3−フルオロフェニルエチニル)−4,5−ジメトキシ安息香酸を得た。ESMS:m/z 299.3[M−H]。
工程2:方法Aに従って、収率78%で、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−(3−フルオロフェニルエチニル)−4,5−ジメトキシ安息香酸とカップリングすることにより、1−[3−(3−フルオロフェニルエチニル)4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、EtOAcおよびヘキサンの1:2混合物を使用する)で精製した。ESMS:m/z 398.3[M+H]。
工程3:方法Bに従って、16時間で、1−[3−(3−フルオロフェニルエチニル)4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[3−(3−フルオロフェニルエチニル)−4,5−ジメトキシベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例72)
(1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率89%で、1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程1から得た生成物)を臭化アリルでアルキル化することにより、1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、3.5時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 376.2[M+H]。
工程2:方法Bに従って、6時間で、1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例73)
(1−(4−プロポキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、収率96%で、1−(4−アリルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例72の工程1から得た生成物)から1−(4−プロポキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、水素のバルーンを使用して、4.5時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 378.1[M+H]。
工程2:方法Bに従って、7.5時間で、1−(4−プロポキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−プロポキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例74)
(1−(4−ブト−3−エニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率92%で、1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程1から得た生成物)を1−(4−ブト−3−エニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、21時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 390.1[M+H]。
工程2:方法Bに従って、6時間で、1−(4−ブト−3−エニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−ブト−3−エニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例75)
(1−(4−ブトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Hに従って、収率88%で、1−(4−ブト−3−エニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例74の工程1から得た生成物)から1−(4−ブトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、水素のバルーンを使用して、4.5時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 392.3[M+H]。
工程2:方法Bに従って、7.5時間で、1−(4−ブトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−ブトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例76)
(1−[(4−(3−メチルブト−3−エニルオキシ)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率92%で、1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程1から得た生成物)を1−ブロモ−3−メチルブト−2−エンでアルキル化することにより、1−[4−(3−メチルブト−3−エニルオキシ)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、5時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 404.2[M+H]。
工程2:方法Bに従って、6時間で、1−[4−(3−メチルプト−3−エニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[(4−(3−メチルプト−3−エニルオキシ)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例77)
(1−(4−プロプ−2−イニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率83%で、1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程1から得た生成物)を臭化プロパルギルでアルキル化することにより、1−(4−プロプ−2−イニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、5時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 374.1[M+H]。
工程2:方法Bに従って、6時間で、1−(4−プロプ−2−イニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−プロプ−2−イニルオキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例78)
(1−(4−エトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、定量収率で、1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程1から得た生成物)をヨウ化エチルでアルキル化することにより、1−(4−エトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、60時間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 364.2[M+H]。
工程2:方法Bに従って、5時間で、1−(4−エトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−エトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例79)
(1−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Cに従って、収率70%で、1−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル(実施例62の工程1から得た生成物)を1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタンでアルキル化することにより、1−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この反応は、室温で、12日間行い、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 418.2[M+H]。
工程2:方法Bに従って、5時間で、1−[4−(2,2,2−トリフルオロ)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル]アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例80)
((+)−トランス−1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:参考文献D.J.Blythinら、J.Org.Chem.1994,59,6098−6100で報告されているようにして、(ベンズヒドリルアミノ)酢酸第三級ブチルエステルを調製した。
工程2:(ベンズヒドリルアミノ)酢酸第三級ブチルエステル(6.1g、20.5mmol、1当量)の無水アセトン(75mL)溶液に、−50℃〜−60℃で、DIEA(3.58mL、20.5mmol、1当量)を加え、続いて、1−ブロモブタ−2−ノン(2.33mL、20.5mmol、1当量)のアセトン(75mL)溶液を加えた。その反応混合物を室温まで温め、次いで、2時間加熱還流した。この反応物を冷却し、次いで、DIEA(5重量%)および1−ブロモブタ−2−ノンを追加した。得られた混合物を、一晩、加熱還流し続けた。この反応混合物を室温まで冷却し、そしてEt2Oを加えた。沈殿した固形物を濾過により除き、そしてEt2Oで洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、収率98%(粗生成物)で、[ベンズヒドリル−(2−オキソブチル)アミノ]酢酸第三級ブチルエステルを得、これを、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 368.4[M+H]。
工程3:[ベンズヒドリル−(2−オキソブチル)アミノ]酢酸第三級ブチルエステル(7.4g、20.1mmol、1当量)の無水MeOH:THF(100mL、1:1)攪拌溶液に、−23℃で、CeCl3・7H2O(1.43g、3.83mmol、0.19当量)を加えた。その反応混合物を均質になるまで攪拌し、次いで、NaBH4(0.57g、15.1mmol、0.75当量)を(少しずつ)ゆっくりと加えた。この反応物をさらに20分間攪拌し、次いで、ブラインに注いだ。この混合物をDCMで抽出し、MgSO4で乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、定量収率で、[ベンズヒドリル−(2−ヒドロキシブチル)アミノ]酢酸第三級ブチルエステルを得た。これを、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 370.4[M+H]。
工程4:[ベンズヒドリル−(2−ヒドロキシブチル)アミノ]酢酸第三級ブチルエステル(7.4g、20mmol、1当量)の無水CHCl3(50mL)攪拌溶液に、0℃で、SOCl2(3.13mL、43mmol、2.15当量)を滴下した。30分後、真空中で溶媒を除去して、[ベンズヒドリル−(2−クロロブチル)アミノ]酢酸第三級ブチルエステル(99%の粗収率)を得、これを、さらに精製することなく、使用した。ESMS:388.3[M+H]。
工程5:[ベンズヒドリル−(2−クロロブチル)アミノ]酢酸 第三級ブチルエステル(7.7g、19.9mmol、1当量)の無水THF(120mL)攪拌溶液に、−78℃で、45分間にわたって、NaHMDS(49.7mL、49.6mmol、2.5当量)を滴下した。次いで、その反応物をAcOH(0.2mL)で中和した。形成された固形物を濾過により除き、そしてEtOAcで洗浄し、その濾液を真空中で濃縮した。その残留物をEtOAcに再溶解し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。得られた生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、溶離液として、50%DCM/ヘキサン/0.5%EtOAcの混合物を使用する)にかけて、収率86%で、(+)−トランス−1−ベンズヒドリル−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸第三級ブチルエステルを得た。ESMS:m/z 352.3[M+H]。
工程6:(+)−トランス−1−ベンズヒドリル−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸第三級ブチルエステル(2.85mmol、1当量)の無水MeOH(50mL)攪拌溶液に、MeOH中の1M塩化アセチル(3.1mL、3.13mmol、1.1当量)を加え、その混合物を超音波処理して、透明溶液を得た。これに、炭素上水酸化パラジウム(20%Pd(OH)/C、200mg)を加え、その混合物を、60psiで、5時間水素化した。濾過により触媒を除き、その濾液を真空中で濃縮して、定量収率で、(+)−トランス−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸第三級ブチルエステルを得た。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程6:方法Aに従って、収率84%で、(+)−トランス−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸第三級ブチルエステルを3,4−ジメトキシ−5−プロピル安息香酸(実施例1の工程3から得た生成物)とカップリングすることにより、(+)−トランス−1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸第三級ブチルエステルを調製した。この反応物を、0℃で、1時間、次いで、室温で、一晩攪拌した。この生成物をさらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 414.3[M+Na]。
工程7:(+)−トランス−1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸第三級ブチルエステル(160mg、0.41mmol、1当量)の無水DCM(3.5mL)溶液に、室温で、TFA(1.5mL)を加えた。得られた反応混合物を、室温で、2時間攪拌した。真空中で溶媒を除去し、そして高真空下にて乾燥した。その残留物をエーテルに溶解し、そして2%NaOH溶液で洗浄した。その水層を1M HClで酸性化し、そしてEtOAcで抽出した。その有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、収率80%で、(+)−トランス−1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸を得、これを、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 336.3[M+H]。
工程8:(+)−トランス−1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸(110mg、0.33mmol、1当量)の無水DMF(2.5mL)溶液に、HATU(150mg、0.39mmol、1.2当量)、DIEA(0.23mL、1.31mmol、4.0当量)、HOBt(50mg、0.39mmol、1当量)を加え、その混合物を0℃まで冷却し、次いで、O−ベンジルヒドロキシlアミン塩酸塩(63mg、0.39mmol、1.2当量)を加えた。得られた混合物を、0℃で、1時間、次いで、室温で、一晩攪拌した。その反応物をEtOAcで希釈し、1M HCl水溶液、NaHCO3飽和溶液およびブラインで洗浄した。その有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、収率68%で、(+)−トランス−1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸ベンジルオキシアミドを得、これを、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 441.3[M+H]。
工程9:方法Hに従って、収率90%で、(+)−トランス−1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸ベンジルオキシアミドから(+)−トランス−1−(3,4−ジメトキシ−5−プロピルベンゾイル)−3−エチルアゼチジン−2−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。その反応は、室温で、水素のバルーンを使用して、1時間行った。
(実施例81)
(1−(3−トリフルオロメトキシ−4−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2Rカルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4−ブロモ−2−トリフルオロメトキシベンゼンチオール(1.76g、6.44mmol)のDMF(10mL)攪拌溶液に、0℃で、NaH(鉱油中で60%、283mg、7.08mmol)を少しずつ加え、その反応混合物を、30分間にわたって、ゆっくりと23℃まで温めた。反応容器を脱気し、そしてヨウ化トリフルオロメチルガスでフラッシュし、最後に、ヨウ化トリフルオロメチルガスのバルーンを取り付け、その反応を、23℃で、このガスが消費されるまで、継続した。その反応混合物を、攪拌しながら、2時間にわたって、80℃まで加熱し、室温まで冷却し、そして一晩攪拌した。この反応混合物を1.0N HCl(100mL)に注ぎ、そしてエチルエーテルで抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、その粗生成物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ペンタンを使用する)で精製して、4−ブロモ−2−トリフルオロメトキシ−1−トリフルオロメチルチオベンゼン(1.12g、51%)を得た。
工程2:4−ブロモ−2−トリフルオロメトキシ−1−トリフルオロメチルチオベンゼン(500mg、1.47mmol)のDMSO(10mL)攪拌溶液に、酢酸カリウム(577mg、5.88mmol)を加え、続いて、酢酸パラジウム(16mg、0.07mmol)およびdppf(41mg、0.07mmol)を加えた。その反応混合物を一酸化炭素で5分間パージし、そして一酸化炭素のバルーン下にて、60℃で、8時間攪拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして一晩攪拌した。この反応混合物を0.5N HCl(100mL)で希釈し、そしてジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、3−トリフルオロメトキシ−4−トリフルオロメチルチオ安息香酸(449mg、定量収率)を得た。
工程3:方法Aに従って、収率53%で、アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を3−トリフルオロメトキシ−4−トリフルオロメチルチオ安息香酸とカップリングすることにより、1−(3−トリフルオロメトキシ−4−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。その粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、EtOAcおよびヘキサンの1:1混合物を使用する)で精製した。ESMS:m/z 404.1[M+H]。
工程4:方法Bに従って、3時間で、1−(3−トリフルオロメトキシ−4−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメトキシ−4−トリフルオロメチルチオベンゾイル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例82)
(1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Sに従って、収率94%で、4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオ安息香酸から(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオフェニル)メタノールを調製した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Tに従って、定量収率で、(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオフェニル)メタノールからメタンスルホン酸4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンジルエステルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Uに従って、メタンスルホン酸4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンジルエステルをアゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩と反応させることにより、1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 336.5[M+H]。
工程4:方法Bに従って、2時間で、1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。ESMS:m/z 335.2[M−H]。
(実施例83)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸メチルエステル(300mg、1.01mmol)のジクロロメタン(21mL)攪拌溶液に、−78℃で、水素化イソブチルアルミニウム(ヘキサン中で1.0M、3.0mL)をゆっくりと加え、その反応混合物を1時間攪拌した。−78℃でEtOAc(3.0mL)を加えることにより、過剰の水素化イソブチルアルミニウムを分解した。この反応混合物を−15℃まで温め、そして酒石酸NaK飽和水溶液/炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(25mL、1:1、v/v)で処理した。得られた混合物を、23℃で、2時間攪拌し、次いで、EtOAc(40mL)で抽出した。その有機層をブライン(2×80mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオフェニル)メタノール(355mg)を得た。
工程2:方法Tに従って、収率90%で、(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオフェニル)メタノールからメタンスルホン酸3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンジルエステルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Uに従って、メタンスルホン酸3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンジルエステルをアゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 366.5[M+H]。
工程4:方法Bに従って、2時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例84)
(1−(3−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Sに従って、収率78%で、3−トリフルオロメチルチオ安息香酸から(3−トリフルオロメチルチオフェニル)メタノールを調製した。
工程2:方法Tに従って、収率91%で、(3−トリフルオロメチルチオフェニル)メタノールからメタンスルホン酸3−トリフルオロメチルチオベンジルエステルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Uに従って、メタンスルホン酸3−トリフルオロメチルチオベンジルエステルをアゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩と反応させることにより、1−(3−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 306.5[M+H]。
工程4:方法Bに従って、2時間で、1−(3−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメチルチオベンジル)アゼチジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例85)
(1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Vに従って、3−トリフルオロメチルチオ安息香酸から塩化3−トリフルオロメチルチオベンゾイルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Wに従って、ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを塩化3−トリフルオロメチルチオベンゾイルと反応させることにより、1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 334.5[M+H]。
工程3:方法Bに従って、4日間で、1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例86)
(1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Vに従って、3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸(実施例48の工程6から得た生成物)から塩化3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Wに従って、ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを塩化3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイルと反応させることにより、1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 364.5[M+H]。
工程3:方法Bに従って、1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3−メトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。この反応は、室温で、4日間行った。
(実施例87)
(1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Vに従って、4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオ安息香酸(実施例45の工程5から得た生成物)から塩化4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Wに従って、ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを塩化4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイルと反応させることにより、1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 364.5[M+H]。
工程3:方法Bに従って、1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−3−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。この反応は、室温で、4日間行った。
(実施例88)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Vに従って、3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸(実施例58の工程5から得た生成物)から塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Wに従って、ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイルと反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 394.5[M+H].
工程3:方法Bに従って、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。この反応は、室温で、4日間行った。
(実施例89)
(1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:方法Vに従って、4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオ安息香酸(実施例49の工程10から得た生成物)から塩化4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイルを調製し、得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程2:方法Wに従って、ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを塩化4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイルと反応させることにより、1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 406.5[M+H]。
工程3:方法Bに従って、1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(4−メトキシ−3−プロピル−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。この反応は、室温で、4日間行った。
(実施例90)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4R−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸(10.0g、76.3mmol、1当量)のMeOH(300mL)攪拌溶液に、0℃で、1.5分間にわたって、SOCl2(10.0mL、過剰)を加えた。その反応物を23℃まで温めた。16時間後、この反応混合物を真空中で濃縮して、白色固形物(15.9g、収率100%)として、4R−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を得た。
工程2:4R−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩(15.9g、76.3mmol、1当量)のCH2Cl2(200mL)攪拌懸濁液に、23℃で、Et3N(21.3mL、153mmol、2当量)を加え、続いて、Boc2O(21.1mL、91.6mmol、1.2当量)を加えた。得られた混合物を5時間攪拌し、次いで、シリカゲル(20g)で処理した。真空中で揮発性物質を除去して、自由流動粉末を得、これを、予め充填したシリカゲルカラムに乾燥装填した。この生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液として、100%EtOAc)で精製して、4R−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(14.4g、58.9mmol、収率77%)を得た。
工程3:4R−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.62g、6.59mmol、1当量)のCH2Cl2(30mL)攪拌溶液に、−78℃で、DAST溶液(CH2Cl2中で1.0M、7.91mL、7.91mmol、1.2当量)を加えた。得られた溶液を、−78℃で、30分間、続いて、室温で、60分間攪拌し、次いで、NaHCO3飽和水溶液(15mL)でクエンチした。得られた混合物を、H2O(100mL)とEt2O(150mL)との間で分配した。層分離し、その有機層をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。この生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液として、40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4S−フルオロピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(248mg、1.00mmol、収率15%)を得た。ESMS:270.5[M+Na]。
工程4:4S−フルオロピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(240mg、0.97mmol、1当量)を、ジオキサン(20mL、過剰)中の無水4.0M HClで処理した。得られた混合物を、23℃で、4時間にわたって、激しく攪拌し、次いで、濃縮して、所望の4S−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を得た。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程5:方法Wに従って、14時間で、4S−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液として、80%EtOAc/ヘキサン)で精製して、収率58%で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。ESMS:m/z 412.5[M+H]。
工程6:方法Bに従って、24時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例91)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4R−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(2.23g、9.11mmol、1当量;実施例90の工程2から得た生成物)、4−ニトロ安息香酸(3.05g、18.2mmol、2当量)およびPPh3(4.78g、18.2mmol、2当量)のTHF(100mL)攪拌溶液に、0℃で、DIAD(3.59mL、18.2mmol、2当量)を加えた。反応浴を、23℃までゆっくりと温めた。24時間後、その反応混合物をH2O(100mL)とEtOAc(200mL)との間で分配した。層分離し、その有機層をNaHCO3(200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。この生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液として、33%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4S−(4−ニトロベンゾイルオキシ)ピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(6.46g)を得、これに、ヒドラジンビスカーバメートを混入させた。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程2:4S−(4−ニトロベンゾイルオキシ)ピロリジン−1,2Rジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステルをMeOH(200mL)に溶解し、そしてNaN3(2.17g、33mmol、3.7当量)で処理し、続いて、15−クラウン−5(4.0mL、20mmol、2.1当量)で処理した。得られた生成物を、2.5時間にわたって、40℃まで温め、次いで、濃縮した。その残留物をH2O(150mL)とEtOAc(200mL)との間で分配した。層分離し、その有機層をH2O(150mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液として、50〜100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4S−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.40g、5.71mmol、収率63%)を得た。
工程3:4S−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル 2−メチルエステル(716mg、2.92mmol、1当量)のCH2Cl2(15mL)攪拌溶液に、−78℃で、2分間にわたって、(MeO)2DAST水溶液(2.15mL、11.7mmol、4当量)を加えた。2時間後、その反応混合物を0℃まで温め、さらに2時間後、23℃まで温めた。23℃で1.5時間後、この反応物をNaHCO3でクエンチした。次いで、その混合物をセライトのパッドで濾過し、そして真空中で濃縮した。その生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液として、40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4R−フルオロピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(255mg、1.03mmol、収率35%)を得た。
工程4:4R−フルオロピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(255mg、1.03mmol、1当量)に、23℃で、ジオキサン(20mL)中の無水4.0M HClを加えた。2.5時間後、その反応混合物を濃縮して、4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を加えた。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程5:方法Wに従って、13時間で、4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液として、EtOAc)で精製して、収率91%で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。ESMS:m/z 412.5[M+H]。
工程6:HCl・H2N−OBn(38mg、0.24mmol、2当量)のトルエン(3.0mL)攪拌懸濁液に、0℃で、トリメチルアルミニウム(ヘキサン中で2.0M、0.12mL、0.24mmol、2当量)を加えた。0℃で15分、さらに、23℃で、30分後、その反応物を、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル(50mg、0.12mmol、1当量)のトルエン(1.0mL+1.0mLフラッシュ、カニューレを経由して加えた)溶液で処理した。得られた混合物を、45分間にわたって、50℃まで温め、次いで、23℃まで冷却した。これを、1.0N HCl(80mL)とEt2O(100mL)との間で分配した。層分離し、その有機層を1.0N HCl(80mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミド(58mg)を得た。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程7:1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸ベンジルオキシアミドをEtOH(6.0mL)に溶解し、次いで、Pd/BaSO4(5重量%、50mg)で処理した。脱気に続いて、反応容器をH2(バルーン)でパージした。その反応混合物を、23℃で、3時間撹拌し、次いで、セライトのパッドで濾過し、MeOH(50mL)で洗浄した。得られた溶液を濃縮し、その粗生成物を分取HPLCで精製して、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−フルオロピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミド(11mg)を得た。
(実施例92)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−メトキシピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4R−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸(5.02g、38.3mmol、1当量)およびNaHCO3(8.05g、95.8mmol、2.5当量)のH2O(85mL)攪拌溶液に、23℃で、15分間にわたって、Cbz−Cl(6.28mL、44.0mmol、1.15当量)のトルエン(20mL)溶液を加えた。24時間後、層分離し、その水層をEt2O(2×100mL)で抽出し、そして合わせた有機層を捨てた。次いで、その水層を、濃HClで、pH2まで酸性化し、その生成物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。その有機層を乾燥し、そして真空中で濃縮して、4R−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−ベンジルエステル2−メチルエステル(9.97g、100%)を得た。
工程2:4R−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−ベンジル エステル2−メチルエステル(4.64g、18.1mmol、1当量)のアセトン(35mL)溶液に、23℃で、Ag2O(14.0g、59.2mmol、3.27当量)を加え、続いて、ヨードメタン(3.90mL、62.7mmol、3.46当量)を加えた。得られた混合物を24時間攪拌し、次いで、セライトで濾過し、そして真空中で濃縮した。得られた残留物を、最終精製する前に、同じ反応条件に再び3回かけた。その生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液として、60〜70%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4R−メトキシoxyピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−ベンジルエステル2−メチルエステル(4.31g、15.2mmol、84%)を得た。ESMS:m/z 316.5[M+Na]。
工程3:4R−メトキシオキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−ベンジルエステル2−メチルエステル(1.14g、4.01mmol、1当量)のMeOH(20mL)攪拌溶液に、Pd/C(10重量%、167mg)を加えた。脱気に続いて、反応容器をH2(バルーン)でパージし、次いで、1.0N HCl(6.0mL、6.0mmol、1.5当量)を加えた。得られた混合物を、23℃で、2時間激しく攪拌し、次いで、セライトで濾過し、MeOH(150mL)で洗浄した。得られた溶液を濃縮して、所望の4R−メトキシオキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を得た。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Wに従って、15時間で、4R−メトキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−メトキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液として、EtOAc/ヘキサン)で精製して、収率83%で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−メトキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程5:方法Bに従って、24時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−メトキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−メトキシピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例93)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4R−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩(7.94g、38.2mmol、1当量;実施例90の工程1から得た生成物)のCHCl3(100mL)懸濁液に、23℃で、Et3N(16.0mL、115mmol、3当量)を加え、続いて、塩化トリチル(11.2g、40.1mmol、1.05当量)を加えた。15分後、THF(15mL)を加えた。得られた混合物を3時間攪拌し、次いで、H2O(300mL)とEt2O(400mL)との間で分配した。層分離し、その有機層を1.0N HCl(300mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶離液として、40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4R−ヒドロキシ−1−トリチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル(7.37g、19.0mmol、収率50%)を得た。
工程2:4R−ヒドロキシ−1−トリチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル(7.37g、19.0mmol、1当量)、PhCO2H(4.64g、38.0mmol、2当量)およびPPh3(9.96g、38.0mmol、2当量)のトルエン(200mL)溶液に、0℃で、DIAD(7.47mL、38.0mmol、2当量)を加えた。反応浴をゆっくりと23℃まで温めた。16時間後、その反応混合物をH2O(300mL)とEtOAc(300mL)との間で分配した。層分離し、その有機層をNaHCO3(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶離液として、18%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4S−ベンゾイルオキシ−1−トリチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル(8.06g、16.4mmol、86%)を得た。
工程3:4S−ベンゾイルオキシ−1−トリチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル(8.06g、16.4mmol、1当量)のTHF(100mL)溶液に、0℃で、MeOH中の0.5M MeONa(39.4mL、19.7mmol、1.2当量)を加えた。得られた溶液を、0℃で、20分間、次いで、23℃で、1時間攪拌した。その混合物を、ブライン:1.0N HCl(1:1、300mL)とEtOAc(300mL)との間で分配した。層分離し、その有機層をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液として、50%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4S−ヒドロキシオキシ−1−トリチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル(3.37g、8.71mmol、収率53%)を得た。
工程4:4S−ヒドロキシオキシ−1−トリチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル(510mg、1.32mmol、1当量)をジオキサン中の無水4.0M HCl(20mL、過剰)で処理した。得られた混合物を、23℃で、3時間激しく攪拌し、次いで、濃縮して、4S−ヒドロキシオキシ−1−ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を得た。
工程5:方法Wに従って、16時間で、4S−ヒドロキシオキシ−1−ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイルと反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。得られた生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(これは、溶離液として、EtOAcを使用する)で精製して、収率66%で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。ESMS:m/z 410.5[M+H]。
工程6:方法Bに従って、24時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−ヒドロキシピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例94)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4−エチニル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4R−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(30.4g、0.124mol、1.0当量;実施例90の工程2から得た生成物)のCH2Cl2(800mL)攪拌溶液に、23℃で、NaHCO3(103g、1.23mol、10.0当量)を加え、続いて、Dess−Martin過ヨージナン(periodinane)(61g、0.144mol、1.16当量)を加えた。23℃で1時間攪拌した後、他のバットのDess−Martin過ヨージナン(14g、0.033mol、0.27当量)を加えた。3時間後、その反応混合物を、Na2S2O3の水溶液を加えることによりクエンチし、そしてCH2Cl2(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮した。その残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0%〜40%)にかけて、4−オキソピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(14.3g、48%)を得た。
工程2:4−オキソピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(14.3g、58.8mmol、1.0当量)のTHF(120mL)攪拌溶液に、−78℃で、1分間にわたって、NaHMDS(65mL、65mmol、1.1当量、1.0M THF溶液)を滴下した。20分後、N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド(22.7g、63.5mmol、1.1当量)のTHF(120mL)冷(0℃)溶液を加え、その反応混合物を4℃まで温め、そして17時間攪拌した。この反応混合物を真空中で濃縮し、そしてシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0%〜10%)にかけて、ベンゼンスルホンアミド(1H NMRに従って、1:1の比)と共に、4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(11.5g、52%)を得た。これを、さらに精製することなく、使用した。
工程3:4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.5g、4.0mmol、1当量)のEt3N(10mL)およびベンゼン(10mL)攪拌溶液に、23℃で、CuI(76mg、0.4mmol、0.1当量)、Pd(PPh3)4(90mg、0.08mmol、0.02当量)および(トリメチルシリル)アセチレン(1.13mL、8mmol、2当量)を加えた。23℃で20時間攪拌した後、溶媒を除去し、その残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0%〜10%)にかけて、4−(トリメチルシラニルエチニル)−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.8g、100%)を得た。
工程4:4−(トリメチルシラニルエチニル)−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.8g、5.56mmol、1.0当量)のTHF(32mL)攪拌溶液に、0℃で、TBAF(1.0M THF溶液、8.5mL、8.5mmol、1.53当量)を加えた。得られた溶液を、0℃で、60分間攪拌し、次いで、その反応混合物を1.0M HCl溶液(200mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮し、その残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0%〜40%)にかけて、4−エチニル−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(0.15g、11%)を得た。
工程5:4−エチニル−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(0.151g、0.6mmol、1.0当量)を、23℃で、無水4.0M HCl/ジオキサン溶液(3.0mL)に溶解し、そして2時間攪拌した。真空中で溶媒を除去し、その生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程6:方法Wに従って、14時間で、4−エチニル−2,5−ジヒドロピロール−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4−エチニル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。その残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0%〜40%)で精製して、収率60%で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4−エチニル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程7:方法Bに従って、17時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4−エチニル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4−エチニル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例95)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.0g、2.7mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)2(OAc)2(100mg、0.133mmol、0.05当量)の混合物に、DMF(10mL)、Bu3N(1.9mL、7.97mmol、2.95当量)およびギ酸(0.2mL、5.3mmol、2.0当量)を加えた。得られた反応混合物を、60℃で、15時間攪拌し、そして室温まで冷却した。これを、HCl水溶液(1.0M)を加えることによりクエンチし、そしてEtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層ブライン(200mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮した。その残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0%〜20%)にかけて、2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(0.5g、83%)を得た。
工程2:2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(0.161g、0.71mmol、1.0当量)を、23℃で、ジオキサン中の無水4.0M HCl(4.0mL)に溶解し、そして3時間攪拌した。真空中でジオキサンを除去し、その生成物を、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Wに従って、19時間で、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−ジカルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。その残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0%〜40%)で精製して、収率69%で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−IH−ピロール−2R−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程4:方法Bに従って、17時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例96)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4−オキソピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.5g、6.18mmol;実施例94の工程1から得た生成物)のTHF(30mL)攪拌溶液に、0℃で、CF3Si(CH3)3(1.05mL、6.55mmol、1.06当量)およびTBAF(218μL)を加えた。その混合物を室温まで温め、そして一晩攪拌した。NH4Cl飽和水溶液(11mL)を加え、この混合物を15分間攪拌し、次いで、TBAF(10mL、THF中で1.0M)を加え、その混合物を1時間攪拌した。その有機層を分離し、その水層をEt2O(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液として、1:1のEtOAc:ヘキサン)で精製して、4R−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチルピロリジン−1,2R−ジカルボン酸第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.54g、80%)を得た。
工程2:4R−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチルピロリジン−1,2R−ジカルボン酸第三級ブチルエステル2−メチルエステル(385mg、1.23mmol、1当量)、ピリジン(15mL)およびSOCl2(1.15mL)の混合物を、窒素下にて、30分間にわたって、加熱還流した。室温まで冷却した後、H2O(4mL)を加えて、この反応をクエンチした。その反応混合物をセライトのパッドに通し、その濾液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。その有機層を、1.0N HCl(150mL)、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(150mL)、H2O(150mL)、ブライン(150mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮して、4−トリフルオロメチル−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸第三級ブチルエステル2−メチルエステル(249mg、69%)を得た。
工程3:4−トリフルオロメチル−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸第三級ブチルエステル2−メチルエステル(120mg、0.41mmol)に、0℃で、ジオキサン中の無水4.0M HCl(3.0mL)を加え、その反応混合物を、30分間攪拌し、次いで、室温で、3時間攪拌した。真空中で溶媒を除去し、その残留物を、さらに精製することなく、使用した。
工程4:方法Wに従って、4−トリフルオロメチル−2,5−ジヒドロピロール−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。その残留物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:460.5[M+H]。
工程5:方法Bに従って、4時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例97)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−トリフルオロメチルピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:4−トリフルオロメチル−2,5−ジヒドロピロール−1,2R−ジカルボン酸第三級ブチルエステル2−メチルエステル(100mg、0.34mmol;実施例96の工程2から得た生成物)のMeOH(10mL)溶液に、Pd/C(70mg、70重量%)を加えた。これを、室温で、一晩にわたって、バルーン圧の水素を使用する触媒水素化にかけた。この触媒をセライトのパッドで濾過し、その濾液を真空中で濃縮して、4R−トリフルオロメチルピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(55mg、54%)を得た。
工程2:4R−トリフルオロメチルピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(55mg、0.18mmol)の溶液に、0℃で、ジオキサン中の4.0M HCl(2.0mL)を加え、そして30分間攪拌した。その反応混合物を室温まで温め、さらに3時間攪拌した。真空中で溶媒を除去すると、この生成物が得られ、それを、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Wに従って、4R−トリフルオロメチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−トリフルオロメチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 462.5[M+H]。
工程4:1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−トリフルオロメチルピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル(80mg、0.17mmol、1当量)のメタノール(5mL)溶液に、23℃で、NaOMe(MeOH中で0.5M、1.04mL、0.52mmol、3当量)を加え、続いて、ヒドロキシルアミン塩酸塩(24mg、0.34mmol、2当量)を加え、その反応混合物を、室温で、24時間攪拌した。この反応混合物を濃縮し、その粗生成物を分取HPLC(0.1%TFA中のH2O/アセトニトリル)で精製して、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4R−トリフルオロメチルピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを得た。
(実施例98)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−(ナフタレン−2−イルオキシ)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:無水THF(50mL)中の4R−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.0g、4.07mmol、1当量;実施例90の工程2から得た生成物)、2−ナフトール(1.19g、8.15mmol、2当量)およびPh3P(2.38g、8.97mmol、2.20eq.)の混合物に、0℃で、DIAD(1.86mL、8.97mmol、2.20当量)を滴下した。その反応物を室温まで温め、そして8時間攪拌した。真空中で溶媒を除去し、その残留物をシリカゲルに予備吸着し、そしてクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の30%EtOAcを使用する)にかけて、収率79%で、4S−(ナフタレン−2−イルオキシ)ピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステルを得た。ESMS:m/z 394.5[M+Na]。
工程2:4S−(ナフタレン−2−イルオキシ)ピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(180mg、0.48mmol、1当量)に、0℃で、ジオキサン中の4M HCl(2.5mL)を加え、次いで、その反応物を、3時間にわたって、室温まで温めた。真空中でジオキサンを除去して、残留物を得、これを、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Wに従って、4S−(ナフタレン−2−イルオキシ)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−(ナフタレン−2−イルオキシ)−ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 536.7[M+H]。
工程4:方法Bに従って、8時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−(ナフタレン−2−イルオキシ)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4S−(ナフタレン−2−イルオキシ)ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例99)
(4S−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:無水THF(50mL)中の4R−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.0g、4.07mmol、1当量;実施例90の工程2から得た生成物)、ビフェニル−4−オール(1.43g、8.15mmol、2当量)およびPh3P(2.38g、8.97mmol、2.20当量)の攪拌混合物に、0℃で、DIAD(1.86mL、8.97mmol、2.20当量)を滴下した。その反応物を室温まで温め、そして8時間攪拌した。真空中で溶媒を除去し、その残留物をシリカゲルに予備吸着し、そしてクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の30%EtOAcを使用する)にかけて、収率47%で、4S−(ビフェニル−4−イルオキシ)ピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステルを得た。ESMS:m/z 420.6[M+Na]。
工程2:4S−(ビフェニル−4−イルオキシ)ピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(210mg、0.53mmol、1当量)に、0℃で、ジオキサン中の無水4M HCl(2.5mL)を加え、次いで、その反応物を、3時間にわたって、室温まで温めた。真空中でジオキサンを除去して、残留物を得、これを、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Wに従って、4S−(ビフェニル−4−イルオキシ)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、4S−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 562.7[M+H]。
工程4:方法Bに従って、8時間で、4S−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから4S−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例100)
(4R−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:無水THF(50mL)中の4S−ヒドロキシピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(1.0g、4.08mmol、1当量;実施例90の工程2から得た生成物)、ビフェニル−4−オール(860mg、4.89mmol、1.2当量)およびPh3P(1.64g、6.12mmol、1.5当量)の攪拌混合物に、0℃で、DIAD(1.27mL、6.12mmol、1.5当量)を滴下した。その反応物を室温まで温め、そして8時間攪拌した。真空中で溶媒を除去し、その残留物をシリカゲルに予備吸着し、そしてクロマトグラフィー(これは、溶離液として、ヘキサン中の30%EtOAcを使用する)にかけて、4R−(ビフェニル−4−イルオキシ)ピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル 2−メチルエステルを得た。
工程2:4R−(ビフェニル−4−イルオキシ)ピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(155mg、0.39mmol、1当量)に、0℃で、ジオキサン中の無水4M HCl(2.5mL)を加え、次いで、その反応物を、3時間にわたって、室温まで温めた。真空中でジオキサンを除去して、残留物を得、これを、さらに精製することなく、使用した。
工程3:方法Wに従って、4R−(ビフェニル−4−イルオキシ)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)と反応させることにより、4R−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。この生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:m/z 562.7[M+H]。
工程4:方法Bに従って、8時間で、4R−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)ピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから4R−(ビフェニル−4−イルオキシ)−1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−ピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
(実施例101)
(1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドの調製)
工程1:ジクロロメタン(12mL)中の4−オキソピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステルの一部(650mg、2.67mmol、1当量;実施例94の工程1から得た生成物)に、−78℃で、DAST(0.4mL)を加え、その反応混合物を、30分間攪拌した。第二当量のDAST(0.4mL)を加え、この反応混合物を、さらに1時間攪拌した。この反応混合物を−5℃まで温め、そして炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(30mL)を加えることにより、クエンチした。クエンチした反応混合物をCH2Cl2(100mL)で希釈し、その有機層を分離し、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(溶離液として、1:1のEtOAc:ヘキサン)により、透明オイル(391mg、55%)として、4,4−ジフルオロピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステルを得た。
工程2:4,4−ジフルオロピロリジン−1,2R−ジカルボン酸1−第三級ブチルエステル2−メチルエステル(391mg、1.47mmol)に、0℃で、ジオキサン中の無水4.0M HCl(7.0mL)を加え、その反応混合物を、30分間攪拌した。この反応混合物を室温まで温め、さらに3時間攪拌した。この反応混合物を真空中で濃縮して、白色固形物(242mg、100%)として、4,4−ジフルオロピロリジン−2R−ジカルボン酸メチルエステル塩酸塩を得た。
工程3:方法Wに従って、14時間で、4,4−ジフルオロピロリジン−2R−ジカルボン酸メチルエステル塩酸塩を塩化3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル(実施例88の工程1から得た生成物)とカップリングすることにより、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルを調製した。得られた生成物を、さらに精製することなく、使用した。ESMS:430.5[M+H]。
工程4:方法Bに従って、1時間で、1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2R−カルボン酸メチルエステルから1−(3,4−ジメトキシ−5−トリフルオロメチルチオベンゾイル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2R−カルボン酸ヒドロキシアミドを調製した。
以下の方法は、本発明の化合物を試験するのに使用され得る。
(実施例A)
(感受性試験)
NCCLS(米国臨床検査標準委員会(National Committee for Clinical Laboratory Standards))の微量液体希釈方法(NCCLS.「Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically」;認定規格第5版.NCCLS文書M7−A5,NCCLS,Wayne,PA.2000)に従って化合物を試験した。アッセイを、丸底ウェル(Greiner)を用いて滅菌プラスチック製96ウェルマイクロタイタートレイで実施した。
(化合物調製)
試験化合物およびコントロール抗生物質のストック溶液を、DMSO中で10mg/mlで調製した。各々の薬物を連続2倍希釈を、所望する最終濃度の100倍でDMSOを溶媒として使用して、各々の並び(行)に亘りマイクロタイタープレートで実施する。カラム番号1〜11のウェルは、薬物を含み、カラム番号12のウェルは、薬物を伴わないその生物についての増殖コントロールとして維持される。マザープレート中のウェルの各々を、滅菌脱イオン水およびDMSOで希釈し、混合し、そして、得られたアッセイプレート中のウェルの各々に10μlの体積で分配する。
(接種物の調製)
ストック培養物を、MicrobankTM法(Pro−Lab Diagnostics)を用いて調製して、−80℃で貯蔵した。各々の株を増殖させるために、1つのビーズを、凍結バイアルから取り除き、無菌的に、Trypticase Soy Agar(Difco)に画線し、このTrypticase Soy Agarを35℃でインキュベートした。標準化した接種物を、NCCLSガイドライン(米国臨床検査標準委員会、「Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically 」;認定規格第5版;NCCLS文書M7−A5,NCCLS,Wayne,PA,2000)に従った直接コロニー懸濁法を使用して調製した。単離したコロニーを、18〜24時間寒天プレートから選択し、そして、0.9%滅菌塩水中に懸濁して、マックファーランドNO.0.5標準比濁液に一致させた。この懸濁液を、15分間の調製の間で使用した。
(MICのためのアッセイプレートの調製)
Mueller−Hinton Broth MHB(Difco)を、NCLLSによって推奨されるように、1.1×濃度に調製して、Ca++およびMg++を添加した。各生物に対して、その標準懸濁液を、1:180で、滅菌レザバ中の適切な増殖培地へ希釈した。混合した後に、薬物含有アッセイプレート中のウェルに、体積にして90μlで播種した。したがって、各々のMIC決定のために、各々のウェルは、約5×105cfu/mlの播種サイズでありかつ5%に過ぎないDMSOを有する最終体積にして100μlを含む。
(MICの解釈)
完成したマイクロタイタープレートを、周囲大気のもと35℃にて16〜20時間でインキュベートした。各ウェルの光学密度を、VersaMax Microplateリーダ(Molecular Devices,Sunnyvale,CA)を使用して600nmで決定した。このMICを、目視し得る細菌増殖の完全な抑制を引き起こす最も低い薬物濃度として規定した。
(実施例B)
(マウスのE.coli敗血症における効力)
効力の研究を、以下のような別途刊行されたモデルに従って、E.coliによるマウス敗血症モデル実施した:Goldstein,B.P.,G.Candiani,T.M.Arain,G.Romano,I.Ciciliato,M.Berti,M.Abbondi,R.Scotti,M.Mainini,F.Ripamonti,and etal.1995.Antimicrobial activity of MDL 63,246,a new semisynthetic glycopeptide antibiotic Antimicrob Agents Chemother.39:1580−1588.;Misiek,M.,T.A.Pursiano,F.Leitner,and K.E.Price 1973.Microbiological properties of a new cephalosporin,BL−S 336:7−(phenylacetimidoyl−aminoacetamido)−3−(2−methyl−1,3,4−thiadiazol−5−ylthio methyl)ceph−3−em−4−carboxylic acid);Antimicrob Agents Chemother.3:40−48。
(化合物調製)
この化合物を、10% DMSO,0.1% Tween 80,0.9%NaCl溶液に溶解して、細菌接種の1時間後に10ml/kgで静脈内に投与した。この化合物を、80mg/kg、40mg/kg、20mg/kg、5mg/kg、2.5mg/kgおよび1.25 mg/kgで投与した。アンピシリンを用いたコントロールを、評価に含めた。
(効力モデル)
MDS Pharma Services製の22±2gの体重である雄性または雌性のICRマウスを、その評価に使用した。食物および飲料水は、制約なしに与えた。22±gの6匹のマウスの群を、実験に使用した。マウスに、5%ムチン(Sigma)を含む0.5mlのBrain Heart Infusion Broth(Difco)中の4×104cfuでEscherichia coli ATCC 25922を用いて腹腔内に接種した。死亡率を、細菌接種の7日間後に1日に1回記録した。そのED50を、非線形回帰法によって決定し、そして、このED50は、この化合物について28.3であり、アンピシリンについて14.1であった。
本発明は、種々の具体的な物質、手順、および実施例を参照することによって説明および例示され、本発明は、その目的のために選択された特定の物質、手順の組合せに限定されてないことが理解される。このような詳細の多くのバリエーションが、当業者によって理解されるように含意され得る。
(実施例C)
(マウスのProteus vularis敗血症における効力)
効力研究を、以下のように別途公開されたモデルに従った、P.vularisマウス敗血症モデルにおいて実施した:Goldstein,B.P.,G.Candiani,T.M.Arain,G.Romano,1.Ciciliato,M.Berti,M.Abbondi,R.Scotti,M.Mainini,F.Ripamonti,and et al.1995,Antimicrobial activity of MDL 63,246,a new semisynthetic glycopeptide antibiotic Antimicrob Agents Chemother.39:1580−1588.;Misiek,M.,T.A.Pursiano,F.Leitner,and K.E.Price 1973.Microbiological properties of a new cephalosporin,BL−S 339:7−(phenylacetimidoyl−aminoacetamido)−3−(2−methyl−1,3,4−thiadiazol−5−ylthio methyl)ceph−3−em−4−carboxylic acid Antimicrob Agents Chemother.3:40−48。
(化合物調製)
この化合物を、10% DMSO,0.1% Tween80,0.9%NaCl溶液に溶解し、細菌接種の1時間後に10ml/kgで静脈内に投与した。この化合物を、20mg/kg、10mg/kg、5mg/kg、2.5mg/kgおよび1.25mg/kgで投与した。アンピシリンを用いたコントロールを、この評価において含めた。
(効力モデル)
MDS Pharma Services製の24±2gの体重である雄性または雌性のICRマウスを、その評価に使用した。食物および飲料水は、制約なしに与えた。24±gの体重である6匹のマウスの群を、実験に使用した。マウスに、5%ムチン(Sigma)を含む0.5mlのBrain Heart Infusion Broth(Difco)を1×108CFUでProteus vulgaris ATCC 13315を用いて腹腔内に接種した。死亡率を、細菌接種の7日間後に1日に1回記録した。そのED50を、非線形回帰法によって決定した。このED50は、この化合物について11.1であり、アンピシリンについて29,7であった。
本発明は、種々の具体的な物質、手順、および実施例を参照することによって説明および例示されるが、本発明は、その目的のために選択された、特定の物質、物質の組合せ、手順に限定されてないことが理解される。このような詳細の多くのバリエーションが、当業者によって理解されるように含意され得る。
(実施例D)
(マウスのKlebsiella pneumoniae敗血症における効力)
効力の研究を、以下のような別途刊行されたモデルに従って、K pneumoniaeのマウス敗血症モデル実施した:Goldstein,B.P.,G.Candiani,T.M.Arain,G.Romano,I.Ciciliato,M.Berti,M.Abbondi,R.Scotti,M.Mainini,F.Ripamonti,and et al.1995.Antimicrobial activity of MDL 63,246,a new semisynthetic glycopeptide antibiotic Antimicrob Agents Chemother.39:1580−1588.;Misiek,M.,T.A.Pursiano,F.Leitner,and K.E.Price 1973.Microbiological properties of a new cephalosporin,BL−S 339:7−(phenylacetimidoyl−aminoacetamido)−3−(2−methyl−1,3,4−thiadiazol−5−ylthio methyl)ceph−3−em−4−carboxylic acid Antimicrob Agents Chemother.3:40−48。
(化合物調製)
この化合物を、10% DMSO,0.1% Tween 80,0.9%NaCl溶液に溶解して、細菌接種の1時間後に10ml/kgで静脈内に投与した。この化合物を、20mg/kg、10mg/kg、5mg/kg、2.5mg/kgおよび1.25 mg/kgで投与した。アンピシリンを用いたコントロールを、評価に含めた。
(効力モデル)
MDS Pharma Services製の24±2gの体重である雄性または雌性のICRマウスを、その評価に使用した。食物および飲料水は、制約なしに与えた。24±gの体重である6匹のマウスの群を、実験に使用した。マウスに、5%ムチン(Sigma)を含む0.5mlのBrain Heart Infusion Broth(Difco)を3×107cfuでKlebsietla pneumoniae ATCC 1003を用いて腹腔内に接種した。死亡率を、細菌接種の7日間後に1日に1回記録した。そのED50を、非線形回帰法によって決定した。そして、このED50は、この化合物について10.1であり、アンピシリンについて6.8であった。
本発明は、種々の特定の物質、手順および実施例を参照して記述され説明されているものの、本発明は、特定の物質の組合せ、およびその目的のために選択した手順には限定されないことが分かる。このような詳細の多数の変更は、当業者に理解されるように、暗示できる。