JPH09328469A - 新規置換アセトアミド化合物 - Google Patents

新規置換アセトアミド化合物

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JPH09328469A
JPH09328469A JP9055064A JP5506497A JPH09328469A JP H09328469 A JPH09328469 A JP H09328469A JP 9055064 A JP9055064 A JP 9055064A JP 5506497 A JP5506497 A JP 5506497A JP H09328469 A JPH09328469 A JP H09328469A
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JP
Japan
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compound
acid
salt
formula
methyl
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Pending
Application number
JP9055064A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Taniguchi
清 谷口
Kazunori Tsubaki
一典 椿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗コリン活性を有し、頻尿症、尿失禁などの
排尿障害等の治療に優れた医薬品を提供する。 【解決手段】 一般式: 【化1】 [式中、R1およびR2はそれぞれアリール基、R3はヒ
ドロキシ基またはハロゲン、R4は以下の一群の式で表
される基から選ばれた一つの基、 【化2】 10は水素または低級アルキル基、Aは低級アルキレン
基、nは0または1、をそれぞれ意味する。]で表され
る置換アセトアミド化合物および医薬として許容される
その塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、新規置換アセト
アミド化合物および医薬として許容されるその塩に関す
る。より詳しくは、この発明は、抗コリン活性を有し、
神経性頻尿症、神経因性膀胱機能障害、夜間頻尿症、不
安定膀胱症、膀胱痙攣、慢性膀胱炎、慢性前立腺炎など
の場合における排尿障害、たとえば頻尿症、尿失禁など
の治療;および胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃酸過多症、食
道痙攣、胃炎、腸炎、過敏性大腸症候群、腸痛、胆嚢
炎、胆管炎、幽門痙攣、膵臓炎、膵臓炎の場合の痛み、
胆道ジスキネジー、胆嚢摘出後の後効果、尿路結石、膀
胱炎、月経困難症、多汗症、尿路痙攣などにおける痙攣
および/または運動機能低下症の治療に有用で;喘息、
パーキンソン病、狭心症などの治療に有用であると期待
される新規置換アセトアミド化合物および医薬として許
容されるその塩;それらの製造方法;それらを含有する
医薬組成物;ならびにヒトまたは動物における前記疾患
の治療方法に関する。この発明の一つの目的は、前記疾
患の治療に有用な新規置換アセトアミド化合物および医
薬として許容されるその塩を提供することである。この
発明の他の目的は、前記の置換アセトアミド化合物また
はその塩の製造法を提供することである。この発明のさ
らに他の目的は、前記疾患の治療薬として有用な前記の
置換アセトアミド化合物または医薬として許容されるそ
の塩を有効成分として含有する医薬組成物を提供するこ
とである。この発明のいま一つの目的は、前記疾患の治
療方法を提供することである。この発明の目的化合物で
ある置換アセトアミド化合物は新規であり、下記の一般
式(I)
【化11】 [式中、R1およびR2はそれぞれアリール基、R3はヒ
ドロキシ基またはハロゲン、R4は式
【化12】 で表される基、式
【化13】 (式中、R5は低級アルキル基またはイミノ保護基、X1
-はアニオン、をそれぞれ示す。)で表される基、式
【化14】 (式中、R6は水素、低級アルキル基またはイミノ保護
基、
【化15】 は単結合または二重結合、をそれぞれ示す。)で表され
る基、式
【化16】 (式中、R7およびR8はそれぞれ低級アルキル基、X2 -
はアニオン、
【化17】 は単結合または二重結合、をそれぞれ示す。)で表され
る基、または式
【化18】 (式中、R9は低級アルキル基、X3 -はアニオン、をそ
れぞれ示す。)で表される基、R10は水素または低級ア
ルキル基、Aは低級アルキレン基、nは0または1、
(ただし、R10が水素である場合、R4
【化19】 は、それぞれ
【化20】 で表される。)をそれぞれ意味する。]で表される化合
物および医薬として許容されるその塩である。目的化合
物(I)には、不斉炭素原子および二重結合に基づく立
体異性体が1個以上含むことがあるが、これらの異性体
およびそれらの混合物もまたこの発明の範囲に含まれ
る。目的化合物(I)の異性化または転移が、光、酸、
塩基などの影響により生じることがあるが、この異性化
または転移の結果として得られる化合物もまたこの発明
の範囲に含まれる。さらに、目的化合物(I)の溶媒和
物(たとえば水和物など)および化合物(I)の結晶の
いかなる形態もまたこの発明の範囲に含まれる。目的化
合物(I)またはその塩は、下記の反応式で示される製
造法によって製造することができる。 製造法1
【化21】 製造法2
【化22】 製造法3
【化23】 製造法4
【化24】 製造法5
【化25】 製造法6
【化26】 製造法7
【化27】 製造法8
【化28】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R
9、R10、X1 -、X2 -、X3 -、Aおよびnはそれぞれ前
記定義の通りであり、R3 aはハロゲン、R3 bはヒドロキ
シ基、R6 aは低級アルキル基またはイミノ保護基、
1、X2およびX3はそれぞれ酸残基、をそれぞれ示
す。] 前記製造法の反応は、この明細書の以下に示された方法
または同様の方法により実施できる。出発化合物(II
I)および(VI)は、この明細書の以下に示された製
造例に記載された方法または同様の方法により製造でき
る。目的化合物(I)の好適な医薬として許容される塩
は、慣用の無毒の塩であって、塩基との塩または酸付加
塩、すなわち無機塩基との塩、たとえばアルカリ金属塩
(たとえばナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ
土類金属塩(たとえばカルシウム塩、マグネシウム塩な
ど)、アンモニウム塩;有機塩基との塩、たとえば有機
アミン塩(たとえばトリエチルアミン塩、ピリジン塩、
ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミ
ン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジ
ルエチレンジアミン塩など);無機酸付加塩(たとえば
塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、燐酸塩など);有機カ
ルボン酸またはスルホン酸付加塩(たとえば蟻酸塩、酢
酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、
フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸
塩、トルエンスルホン酸塩など);塩基性または酸性ア
ミノ酸(たとえばアルギニン、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸など)との塩などを挙げることができる。この明
細書の以上および以下の記述において、種々の定義の好
適な例および実例を次に詳細に説明する。「低級」と
は、特記ない限り、炭素原子数1ないし6を意味する。
好適な「低級アルキル基」としては、炭素原子1ないし
6個を有する直鎖または分岐状のもの、たとえばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、ペンチル、ヘキシルなどを挙げることができ、よ
り好ましいものとしては、(C1−C4)アルキルを挙
げることができる。好適な「低級アルキレン基」として
は、直鎖または分岐状のもの、たとえばメチレン、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、1,1−ジメチ
ルエチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなどを挙
げることができ、より好ましいものとしては、(C1−
C4)アルキレンを、さらに好ましいものとしては、メ
チレンを挙げることができる。好適な「ハロゲン」とし
ては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を挙げることが
でき、より好ましいものとしては、塩素を挙げることが
できる。好適な「アリール基」としては、フェニル、ナ
フチル、ペンタレニル、アントラセニルなどを挙げるこ
とができ、より好ましいものとしては、フェニルを挙げ
ることができる。好適な「イミノ保護基」としては、低
級アルコキシ(たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、第三級ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
など)などの適当な置換基を1個以上(好ましくは1な
いし3個)有していてもよいモノ(またはジまたはト
リ)フェニル(低級)アルキル(たとえばベンジル、フ
ェネチル、ベンズヒドリル、トリチルなど)などのアル
(低級)アルキルを挙げることができる。好適な「酸残
基」としては、ハロゲン(たとえばフッ素、塩素、臭素
およびヨウ素)などを挙げることができる。好適な「ア
ニオン」としては、ハロゲンアニオン(たとえばF-
Cl-、Br -、I-)などを挙げることができる。目的
化合物(I)の好ましい例としては、以下のものを挙げ
ることができる。R1およびR2はそれぞれフェニル基、
3はヒドロキシ基またはハロゲン(より好ましくは塩
素)、R4は式
【化29】 で表される基、式
【化30】 (式中、R5は低級アルキル基(より好ましくは(C1
4)アルキル、最も好ましくはメチル)またはイミノ
保護基(より好ましくは低級アルコキシを1ないし3個
有していてもよいフェニル(低級)アルキル、最も好ま
しくは低級アルコキシフェニル(低級)アルキル)、X
1 -はアニオン(より好ましくはハロゲンアニオン、最も
好ましくはCl-またはI-)、をそれぞれ示す。)で表
される基、式
【化31】 (式中、R6は水素、低級アルキル基(より好ましくは
(C1−C4)アルキル、最も好ましくはメチル)または
イミノ保護基(より好ましくは低級アルコキシを1ない
し3個有していてもよいフェニル(低級)アルキル、最
も好ましくは低級アルコキシフェニル(低級)アルキ
ル)、
【化32】 は単結合または二重結合、をそれぞれ示す。)で表され
る基、式
【化33】 (式中、R7およびR8はそれぞれ低級アルキル基(より
好ましくは(C1−C4)アルキル、最も好ましくはメチ
ル)、X2 -はアニオン(より好ましくはハロゲンアニオ
ン、最も好ましくはI-)、
【化34】 は単結合または二重結合、をそれぞれ示す。)で表され
る基、または式
【化35】 (式中、R9は低級アルキル基(より好ましくは(C1
4)アルキル、最も好ましくはメチル)、X3 -はアニ
オン(より好ましくはハロゲンアニオン、最も好ましく
はI-またはBr-)、をそれぞれ示す。)で表される
基、R10は水素または低級アルキル基(より好ましくは
(C1−C4)アルキル、最も好ましくはメチル)、A
は低級アルキレン基(より好ましくは(C1−C4)ア
ルキレン、最も好ましくはメチレン)、nは0または
1、(ただし、R10が水素である場合、R4
【化36】 は、それぞれ
【化37】 で表される。)をそれぞれ意味する。この発明の目的化
合物の製造法を次に詳細に説明する。 製造法1 目的化合物(I)またはその塩は、化合物(II)また
はカルボキシ基におけるその反応性誘導体またはその塩
を、化合物(III)またはその反応性誘導体またはそ
の塩と反応させることによって製造することができる。
化合物(II)の好適な塩としては、金属塩、たとえば
アルカリ金属塩[たとえばナトリウム塩、カリウム塩な
ど]、アルカリ土類金属塩[たとえばカルシウム塩、マ
グネシウム塩など];アンモニウム塩;有機塩基塩[た
とえばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリ
ジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,
N’−ジベンジルエチレンジアミン塩など]などを挙げ
ることができる。化合物(III)の好適な塩として
は、化合物(I)で示したのと同じものを挙げることが
できる。化合物(II)のカルボキシ基における好適な
反応性誘導体としては、酸ハロゲン化物、酸無水物、活
性アミド、活性エステルなどを挙げることができる。反
応性誘導体の好適な例としては、酸塩化物;酸アジ化
物;置換された燐酸[たとえばジアルキル燐酸、フェニ
ル燐酸、ジフェニル燐酸、ジベンジル燐酸、ハロゲン化
燐酸など]、ジアルキル亜燐酸、亜硫酸、チオ硫酸、硫
酸、スルホン酸[たとえばメタンスルホン酸など]、脂
肪族カルボン酸[たとえば酢酸、プロピオン酸、酪酸、
イソ酪酸、ピバル酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、2
−エチル酪酸、トリクロロ酢酸など]または芳香族カル
ボン酸[たとえば安息香酸など]などの酸との混合酸無
水物;対称酸無水物;イミダゾール、4−置換イミダゾ
ール、ジメチルピラゾール、トリアゾール、テトラゾー
ルまたは1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾールと
の活性アミド;または活性エステル[たとえばシアノメ
チルエステル、メトキシメチルエステル、ジメチルイミ
ノメチル[(CH3)2N+=CH−]エステル、ビニ
ルエステル、プロパルギルエステル、p−ニトロフェニ
ルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、トリ
クロロフェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステ
ル、メシルフェニルエステル、フェニルアゾフェニルエ
ステル、フェニルチオエステル、p−ニトロフェニルチ
オエステル、p−クレジルチオエステル、カルボキシメ
チルチオエステル、ピラニルエステル、ピリジルエステ
ル、ピペリジルエステル、8−キノリルチオエステルな
ど];またはN−ヒドロキシ化合物[たとえばN,N−
ジメチルヒドロキシルアミン、1−ヒドロキシ−2−
(1H)−ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミド、
N−ヒドロキシフタルイミド、1−ヒドロキシ−1H−
ベンゾトリアゾールなど]とのエステルなどを挙げるこ
とができる。これらの反応性誘導体は、使用する化合物
(II)の種類に応じて任意に選択できる。化合物(I
II)の好適な反応性誘導体としては、化合物(II
I)をアルデヒド、ケトンなどのカルボニル化合物と反
応させて生成されるシッフ塩基型イミノまたはその互変
異性エンアミン型異性体;化合物(III)をビス(ト
リメチルシリル)アセトアミド、モノ(トリメチルシリ
ル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)ウレアな
どのシリル化合物と反応させて生成されるシリル誘導
体;化合物(III)を三塩化燐またはホスゲンと反応
させて生成される誘導体などを挙げることができる。こ
の反応は、通常、慣用の溶媒、たとえば水、アルコール
[たとえばメタノール、エタノールなど]、n−ヘキサ
ン、アセトン、ジオキサン、アセトニトリル、クロロホ
ルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒドロフラ
ン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリ
ジン、ベンゼン、それらの混合物または反応に悪影響を
及ぼさない他の任意の有機溶媒中で行われる。この反応
において、化合物(II)が遊離酸またはその塩の形態
で使用される場合、この反応は慣用の縮合剤の存在下で
行われることが好ましく、縮合剤の例としては、N,
N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド;N−シクロヘ
キシル−N’−モルホリノエチルカルボジイミド;N−
シクロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシクロヘ
キシル)カルボジイミド;N,N’−ジエチルカルボジ
イミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド;N
−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド;N,N’−カルボニルビス−(2−メチルイミダ
ゾール);ペンタメチレンケテン−N−シクロヘキシル
イミン;ジフェニルケテン−N−シクロヘキシルイミ
ン;エトキシアセチレン;1−アルコキシ−1−クロロ
エチレン;トリアルキルホスファイト;ポリ燐酸エチ
ル;ポリ燐酸イソプロピル;オキシ塩化燐(塩化ホスホ
リル);三塩化燐;五塩化燐;塩化チオニル;塩化オキ
サリル;低級アルキルハロ蟻酸塩[たとえばクロロ蟻酸
エチル、クロロ蟻酸イソプロピルなど];トリフェニル
ホスフィン;2−エチル−7−ヒドロキシベンズイソオ
キサゾリウム塩;2−エチル−5−(m−スルホフェニ
ル)イソオキサゾリウム水酸化物分子内塩;1−(p−
クロロベンゼンスルホニルオキシ)−6−クロロ−1H
−ベンゾトリアゾール;N,N−ジメチルホルムアミド
を塩化チオニル、ホスゲン、クロロ蟻酸トリクロロメチ
ル、オキシ塩化燐、塩化メタンスルホニルなどと反応さ
せて調製されるいわゆるビルスマイヤー試薬などを挙げ
ることができる。この反応は、無機または有機の塩基、
たとえばアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、
トリ(低級)アルキルアミン、ピリジン、N−(低級)
アルキルモルホリン、N,N−ジ(低級)アルキルベン
ジルアミンなどの存在下で行われてもよい。反応温度は
特に限定されず、通常、冷却ないし加温下で行われる。 製造法2 目的化合物(Im)またはその塩は、化合物(Ik)ま
たはその塩を、ハロゲンのヒドロキシ基への変換反応に
付すことによって製造することができる。化合物(I
k)および(Im)の好適な塩としては、化合物(I)
で示したのと同じものを挙げることができる。この変換
反応は、慣用の加水分解条件で実施できる。加水分解反
応は、塩基、またはルイス酸などの酸の存在下で行うこ
とが好ましい。好適な塩基としては、無機塩基および有
機塩基、たとえばアルカリ金属[たとえばナトリウム、
カリウムなど]、アルカリ土類金属[たとえばマグネシ
ウム、カルシウムなど]、それらの水酸化物、炭酸塩ま
たは重炭酸塩、トリアルキルアミン[たとえばトリメチ
ルアミン、トリエチルアミンなど]、ピコリン、1,5
−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン、1,
4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−
ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンなど
を挙げることができる。好適な酸としては、有機酸[た
とえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、ト
リフルオロ酢酸など]および無機酸[たとえば塩酸、臭
化水素酸、硫酸など]を挙げることができる。トリハロ
酢酸[たとえばトリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸な
ど]などのルイス酸を用いる脱離反応は、カチオン捕捉
剤[たとえばアニソール、フェノールなど]の存在下で
実施するのが好ましい。この反応は、通常、水、アルコ
ール[たとえばメタノール、エタノールなど]、塩化メ
チレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、それらの混
合物または他の反応に悪影響を及ぼさない任意の溶媒中
で行われる。液体の塩基または酸もまた溶媒として使用
できる。反応温度は特に限定されず、通常、冷却ないし
加熱下で行われる。 製造法3 目的化合物(Ib)またはその塩は、化合物(Ia)ま
たはその塩を、化合物(IV)またはその塩と反応させ
ることによって製造することができる。化合物(Ia)
および(Ib)の好適な塩としては、化合物(I)で示
したのと同じものを挙げることができる。この反応は、
通常、水、アセトン、テトラヒドロフラン、エタノー
ル、エーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、それら
の混合物または他の反応に悪影響を及ぼさない任意の溶
媒中で行われる。反応温度は特に限定されず、通常、冷
却ないし加熱下で行われる。 製造法4 目的化合物(Id)またはその塩は、化合物(Ic)ま
たはその塩を、化合物(V)またはその塩と反応させる
ことによって製造することができる。この反応は、製造
法3と実質的に同様に実施できるので、この反応の反応
形式ならびに反応条件[たとえば溶媒、反応温度など]
は、製造法3の記載を参照すればよい。 製造法5 目的化合物(Ie)またはその塩は、化合物(VI)ま
たはその塩を、化合物(VII)またはその塩と反応さ
せることによって製造することができる。この反応は、
製造法3と実質的に同様に実施できるので、この反応の
反応形式ならびに反応条件[たとえば溶媒、反応温度な
ど]は、製造法3の記載を参照すればよい。 製造法6 目的化合物(If)またはその塩は、化合物(Ib)ま
たはその塩を還元することによって製造することができ
る。還元は慣用の方法で行われ、還元方法としては、化
学還元および触媒還元を挙げることができる。化学還元
に用いられる好適な還元剤としては、水素化物(たとえ
ばヨウ化水素、硫化水素、水素化アルミニウムリチウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナト
リウムなど)、または金属(たとえば錫、亜鉛、鉄な
ど)または金属化合物(たとえば塩化クロム、酢酸クロ
ムなど)と有機酸または無機酸(たとえば蟻酸、酢酸、
プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホ
ン酸、塩酸、臭化水素酸など)との組合せを挙げること
ができる。触媒還元に用いられる好適な触媒としては、
白金触媒(たとえば白金板、白金海綿、白金黒、コロイ
ド白金、酸化白金、白金線など)、パラジウム触媒(た
とえばパラジウム海綿、パラジウム黒、酸化パラジウ
ム、パラジウム炭、コロイドパラジウム、パラジウム−
硫酸バリウム、パラジウム−炭酸バリウムなど)、ニッ
ケル触媒(たとえば還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネ
ーニッケルなど)、コバルト触媒(たとえば還元コバル
ト、ラネーコバルトなど)、鉄触媒(たとえば還元鉄、
ラネー鉄、ウルマン鉄など)などの慣用のものを挙げる
ことができる。還元は、通常、慣用の溶媒、たとえば
水、アルコール(たとえばメタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコールなど)、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、トルエン、塩化メチレン、二塩化エチレン、
クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミドまたは反応に悪影響を及ぼさな
い他の任意の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行わ
れる。さらに、化学還元で用いられる前記の酸が液体で
ある場合、それらもまた溶媒として使用できる。この還
元の反応温度は特に限定されず、通常、冷却ないし加温
下で行われる。 製造法7 目的化合物(Ih)またはその塩は、化合物(Ig)ま
たはその塩を還元することによって製造することができ
る。この反応は、製造法6と実質的に同様に実施できる
ので、この反応の反応形式ならびに反応条件[たとえば
溶媒、反応温度など]は、製造法6の記載を参照すれば
よい。 製造法8 目的化合物(Ij)またはその塩は、化合物(Ii)ま
たはその塩を、低級アルキル基またはイミノ保護基の脱
離反応に付すことによって製造することができる。化合
物(Ii)および(Ij)の好適な塩としては、化合物
(I)で示したのと同じものを挙げることができる。反
応は、加水分解、還元、ハロ蟻酸エステルとの反応など
の慣用の方法によって行われる。加水分解は、塩基、ま
たはルイス酸などの酸の存在下で行われることが好まし
い。好適な塩基としては、無機塩基および有機塩基、た
とえばアルカリ金属[たとえばナトリウム、カリウムな
ど]、アルカリ土類金属[たとえばマグネシウム、カル
シウムなど]、それらの水酸化物、炭酸塩または重炭酸
塩、トリアルキルアミン[たとえばトリメチルアミン、
トリエチルアミンなど]、ピコリン、1,5−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノン−5−エン、1,4−ジアザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデク−7−エンなどを挙げるこ
とができる。好適な酸としては、有機酸[たとえば蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオ
ロ酢酸など]および無機酸[たとえば塩酸、臭化水素
酸、硫酸、塩化水素、臭化水素など]を挙げることがで
きる。トリハロ酢酸[たとえばトリクロロ酢酸、トリフ
ルオロ酢酸など]などのルイス酸を用いる脱離反応は、
カチオン捕捉剤[たとえばアニソール、フェノールな
ど]の存在下で実施されるのが好ましい。この反応は、
通常、水、アルコール[たとえばメタノール、エタノー
ルなど]、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、それら
の混合物、または反応に悪影響を及ぼさない他の任意の
溶媒中で行われる。液体の塩基または酸もまた溶媒とし
て使用できる。反応温度は特に限定されず、通常、冷却
ないし加熱下で行われる。脱離反応に適用できる還元方
法としては、化学還元および触媒還元を挙げることがで
きる。化学還元に用いられる好適な還元剤としては、金
属[たとえば錫、亜鉛、鉄など]または金属化合物[た
とえば塩化クロム、酢酸クロムなど]と有機酸または無
機酸[たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオ
ロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸な
ど]との組合せを挙げることができる。触媒還元に用い
られる好適な触媒としては、白金触媒[たとえば白金
板、白金海綿、白金黒、コロイド白金、酸化白金、白金
線など]、パラジウム触媒[たとえばパラジウム海綿、
パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム炭、コロイ
ドパラジウム、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウム
−炭酸バリウムなど]、ニッケル触媒[たとえば還元ニ
ッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど]、コバル
ト触媒[たとえば還元コバルト、ラネーコバルトな
ど]、鉄触媒[たとえば還元鉄、ラネー鉄など]、銅触
媒[たとえば還元銅、ラネー銅、ウルマン銅など]など
の慣用のものを挙げることができる。還元は、通常、反
応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、たとえば水、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、N,N−ジメチル
ホルムアミド、またはそれらの混合物中で行われる。さ
らに、化学還元で用いられる前記の酸が液体である場
合、それらもまた溶媒として使用できる。また、触媒還
元に用いられる好適な溶媒としては、前記の溶媒;およ
び慣用の溶媒、たとえばジエチルエーテル、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなど;またはそれらの混合物中
で行われる。この還元の反応温度は特に限定されず、通
常、冷却ないし加温下で行われる。ハロ蟻酸エステルと
の反応に用いられる好適な「ハロ蟻酸エステル」として
は、クロロ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、1−クロロ
エチルクロロホルメート、p−ニトロフェニルクロロホ
ルメートなどを挙げることができる。この反応は、通
常、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼンまたは反応
に悪影響を及ぼさない他の任意の溶媒中で行われる。反
応温度は特に限定されず、通常、加温ないし加熱下で行
われる。この発明の目的化合物(I)および医薬として
許容されるその塩は、抗コリン活性を有し、ヒトまたは
動物における前記の排尿障害または他の疾患の治療に有
用である。目的化合物(I)および医薬として許容され
るその塩の有用性を示すために、この発明の代表的化合
物の薬理学試験データを以下に示す。 ラットの水充填により誘発される膀胱収縮の阻害試験 [I]試験方法 体重240ないし450gの雄性S.D.ラットをウレ
タン1.0g/kg皮下注射で麻酔した。下記のように
膀胱内の圧力を記録するため、腹部の正中線切開により
膀胱を露出した。ステンレス鋼チューブ(外径1.2m
m、長さ5cm)の一端に取り付けられたバルーンを、
膀胱穹窿部の小切開により膀胱内に挿入した。チューブ
の他端を圧力トランスジューサーに接続した。尿管を結
紮し、切断後、膀胱側の切断端にポリエチレンチューブ
カニューレを挿入し、尿を外部に導いた。機能亢進性膀
胱(排尿筋の機能亢進性収縮)を膀胱の水充填により誘
発した。このため、膀胱内のバルーンに、約10mmH
gの静圧を生じる体積の水を充填した。体血圧および心
拍数を総頸動脈からモニターした。水充填への収縮反応
が一定になったとき、試験化合物を静脈内に投与した。 [II]試験化合物 化合物(A): 2−ヒドロキシ−N−メチル−2,2
−ジフェニル−N−[(1,2,3,6−テトラヒドロ
−4−ピリジル)メチル]アセトアミド塩酸塩 [III]試験結果 ED30値(mg/kg)は以下の通りであった。 ED30 = 0.0056(mg/kg) この発明の医薬組成物は、目的化合物(I)または医薬
として許容されるその塩を、有効成分として、直腸投
与、肺投与(鼻または口腔内吸入)、鼻腔内投与、経眼
投与、外用(局所投与)、経口投与または非経口(皮
下、静脈内および筋肉内を含む)投与または吸入または
膀胱内投与に適した有機または無機の担体または賦形剤
と共に含有する固体、半固体または液体などの医薬製剤
の形で使用できる。この有効成分は、たとえば錠剤、ペ
レット剤、トローチ剤、カプセル剤、坐薬、クリーム、
軟膏、エアロゾール、吸入用粉末、液剤、乳剤、懸濁剤
および使用に適した他の形態とするため、たとえば汎用
の非毒性かつ医薬として許容される担体と配合して製剤
化される。必要ならば、さらに、助剤、安定剤、増量
剤、着色剤および香料を用いてもよい。目的化合物
(I)または医薬として許容されるその塩は、疾患の経
過または症状に対して所望の作用効果を生じるに十分な
量が医薬組成物に含有さる。本発明の医薬組成物のヒト
または動物への投与には、静脈内、筋肉内、肺内または
経口投与または吸入により投与するのが好ましい。目的
化合物(I)の治療有効用量は、治療を受ける個々の患
者の年令および症状によって変動し、左右されるが、一
般的には、前記の疾患の治療または予防のためには、静
脈内投与の場合、1日当たり0.01ないし20mgの
目的化合物(I)をヒトまたは動物の体重1kg当たり
に、筋肉内投与の場合、1日当たり0.1ないし20m
gの目的化合物(I)をヒトまたは動物の体重1kg当
たりに、経口投与の場合、1日当たり0.5ないし50
mgの目的化合物(I)をヒトまたは動物の体重1kg
当たりに用いる。以下の製造例および実施例は、この発
明をさらに詳しく説明するために示したものである。 製造例1 N−(4−ピリジルメチル)アセトアミド(6.01
g)と60%水素化ナトリウム(1.76g)のN,N
−ジメチルホルムアミド(60ml)中の混合物を氷冷
下に45分間攪拌し、これにヨウ化メチル(6.254
g)を滴下した。生じた混合物を同温で25分間攪拌
し、氷水に注いだ。水性混合物をクロロホルムで5回抽
出した。抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥後、
真空中で溶媒を留去した。残留物をシリカゲルクロマト
グラフィー(クロロホルム−メタノール)に付して油状
物を得て、n−ヘキサンから粉末化して、N−メチル−
N−(4−ピリジルメチル)アセトアミド(5.46
g)を無色粉末として得た。 mp : 34-42℃ IR (ヌシ゛ョール) : 1630 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 2.12 and 2.20 (3H, s), 2.98 (3H,
s),4.54 および 4.60 (2H, s), 7.10-7.17 (2H, m),
8.54-8.64 (2H, m) 質量分析 (m/e) : 165 (M+ + 1) 元素分析 : C9H12N2O 0.5H2O 計算値 C 62.41, H 7.56, N 16.17 実測値 C 62.44, H 7.73, N 16.10 製造例2 N−メチル−N−(4−ピリジルメチル)アセトアミド
(5.34g)と4−メトキシベンジルクロライド
(6.11g)のアセトン(30ml)中の溶液を環流
下に3時間攪拌し、氷水で冷却後、ジエチルエーテル
(100ml)で希釈した。デカンテーションにより、
4−(N−アセチル−N−メチルアミノメチル)−1−
(4−メトキシベンジル)ピリジニウムクロライドを粗
製物として得た。水素化ホウ素ナトリウム(4.92
g)を、その粗製物のメタノール(100ml)中の攪
拌溶液に氷冷下に少しずつ加えた。生じた混合物を同温
で1.5時間攪拌し、室温で一夜静置させ、真空中で溶
媒を留去した。残留物を酢酸エチルと水との間に分配し
た。有機層を分離し、食塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、真空中で溶媒を留去した。油性残留物を
シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノ
ール)に付して、N−メチル−N−[[1,2,3,6
−テトラヒドロ−1−(4−メトキシベンジル)−4−
ピリジル]メチル]アセトアミド(5.88g)を褐色
油状物として得た。 IR (ヌシ゛ョール) : 1635, 1240 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.98-2.02 (2H, m), 2.06 および
2.10 (3H,s), 2.51-2.60 (2H, m), 2.87 および 2.90
(3H, s), 2.98 (2H, m), 3.52 および 3.53 (2H, s),
3.77 および 3.92 (1H, br s), 3.80 (3H, s), 5.46 (1
H,m), 6.85 (2H, d, J=8.5Hz), 7.24 (2H, d, J=8.5Hz) 質量分析 (m/e) : 289 (M+ + 1) 製造例3 N−メチル−N−[[1,2,3,6−テトラヒドロ−
1−(4−メトキシベンジル)−4−ピリジル]メチ
ル]アセトアミド(5.51g)と水酸化ナトリウム
(3.82g)の水(12ml)とメタノール(25m
l)中の溶液を2日間環流し、室温まで冷却後、真空中
で溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルと水との間に分
配した。水層を酢酸エチルで再度抽出した。有機抽出物
を合わせ、食塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
後、真空中で溶媒を留去した。残留物を塩基性アルミナ
クロマトグラフィー(酢酸エチル−メタノール)に付し
て、N−メチル−N−[[1,2,3,6−テトラヒド
ロ−1−(4−メトキシベンジル)−4−ピリジル]メ
チル]アミン(3.00g)を褐色油状物として得た。 IR (ヌシ゛ョール) : 3320, 1640, 1615, 1240 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.63 (1H, br s), 2.06-2.16 (2H,
m),2.39 (3H, s), 2.56 (2H, t, J=5.7Hz), 2.96 (2H,
m), 3.20 (1H, br s), 3.52 (2H, s), 3.80 (3H, s),
5.55 (1H, m), 6.85 (2H, d, J=8.7Hz), 7.26 (2H,d, J
=8.7Hz) 質量分析 (m/e) : 247 (M+ + 1) 製造例4 2−クロロ−2,2−ジフェニルアセチルクロライド
(1.33g)のベンゼン(6ml)中の溶液を、(3
S)−3−アミノキヌクリジン二塩酸塩(996mg)
とトリエチルアミン(1.52g)のN,N−ジメチル
ホルムアミド(10ml)中の攪拌懸濁液に室温で滴下
し、2−クロロ−2,2−ジフェニル−N−((3S)
−3−キヌクリジニル)アセトアミドを含む混合物を得
た。生じた混合物を同温で21時間攪拌した。反応混合
物を重炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を食塩水で2回洗浄し、真空中で溶媒を
留去した。残留物をトルエン(20ml)に溶解し、そ
の溶液を1N塩酸(22.5、15ml)で2回抽出し
た。水性抽出液を合わせ、75℃で2.5時間攪拌し、
室温まで冷却し、ジエチルエーテルで洗浄後、5%水酸
化ナトリウム水溶液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥後、真空中で溶媒を
留去した。残留物をジイソプロピルエーテルから結晶化
して、2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニル−N−
((3S)−3−キヌクリジニル)アセトアミド(80
6mg)を無色粉末として得た。 mp : 160-162℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3410, 2720, 1680 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.41 (2H, m), 1.57-1.66 (2H,
m),1.88-1.93 (1H, m), 2.32 (2H, dd, J=14.2, 4.8H
z), 2.66-2.74 (5H, m), 3.15-3.28 (1H, m), 3.95 (1
H, m), 6.76 (1H, d, J=7.2Hz), 7.31-7.46 (10H, m) 質量分析 (m/e) : 337 (M+ + 1) [a]D24.5 = -26.2 (c=1.01, メタノール) 元素分析 : C21H24N2O2 計算値 C 74.97, H 7.19, N 8.33 実測値 C 74.26, H 7.17, N 8.17 製造例5 製造例4と同様にして、2−ヒドロキシ−2,2−ジフ
ェニル−N−((3R)−3−キヌクリジニル)アセト
アミドを、2−クロロ−2,2−ジフェニルアセチルク
ロライドと(3R)−3−アミノキヌクリジン二塩酸塩
から無色粉末として製造した。 mp : 161-164.5 C IR (ヌシ゛ョール) : 3420, 2720, 1680 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.36-1.44 (2H, m), 1.57-1.66
(2H,m), 1.85 (1H, br), 1.87-1.92 (1H, m), 2.31 (2
H, dd, J=14.2, 4.7Hz), 2.57-2.74 (4H, m), 3.22 (1
H, ddd, J=14.2, 9.5, 2.0Hz), 3.92-3.96 (1H, m),6.7
2 (1H, d, J=7.4Hz), 7.31-7.45 (10H, m) 質量分析 (m/e) : 337 (M+ + 1) [a]D26 = +26.2 (c=1.01, メタノール) 元素分析 : C21H24N2O2 計算値 C 74.97, H 7.19, N 8.33 実測値 C 74.73, H 7.31, N 7.97 実施例1 N−メチル−N−[[1,2,3,6−テトラヒドロ−
1−(4−メトキシベンジル)−4−ピリジル]メチ
ル]アミン(1.23g)のベンゼン(0.6ml)と
n−ヘキサン(1.4ml)中の溶液を、2−クロロ−
2,2−ジフェニルアセチルクロライド(1.33g)
のベンゼン(3.6ml)とn−ヘキサン(2.4m
l)中の攪拌溶液に室温で滴下して、2−クロロ−N−
メチル−2,2−ジフェニル−N−[[1,2,3,6
−テトラヒドロ−1−(4−メトキシベンジル)−4−
ピリジル]メチル]アセトアミドを含む混合物を得た。
生じた混合物を同温で1時間、環流下に1.5時間攪拌
した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、
クロロホルムで抽出した。抽出液を乾燥後、真空中で溶
媒を留去した。残留物を1,4−ジオキサン(20m
l)と1N塩酸(10ml)に溶解し、溶液を70℃で
1時間攪拌し、真空中で溶媒を留去した。残留物を酢酸
エチルと重炭酸ナトリウム水溶液との間に分配した。有
機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、真空
中で溶媒を留去した。残留物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(酢酸エチル−メタノール)に付して、2−ヒド
ロキシ−N−メチル−2,2−ジフェニル−N−
[[1,2,3,6−テトラヒドロ−1−(4−メトキ
シベンジル)−4−ピリジル]メチル]アセトアミド
(1.64g)を淡褐色油状物として得た。 IR (ヌシ゛ョール) : 3320, 1620, 1230 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.47 および 1.92 (2H, m), 2.30
および2.42 (2H, m), 2.69 (3H, s), 2.83 (2H, m),
3.40 および 3.44 (2H, s), 3.73 (3H, s), 3.87 (1H,
br s), 5.28 および 5.43 (1H, m), 6.78 (1H, s), 6.8
7 (2H, d, J=8.5Hz), 7.17-7.28 (12H, m) 質量分析 (m/e) : 457 (M+ + 1) 実施例2 実施例1と同様にして、2−ヒドロキシ-2,2−ジフ
ェニル−N−[(3−ピリジル)メチル]アセトアミド
を、(3−ピリジル)メチルアミンと2−クロロ−2,
2−ジフェニルアセチルクロライドから製造した。 mp : 141-144 C IR (ヌシ゛ョール) : 3350, 2700, 1670 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 3.69 (1H, br), 4.46 (2H, d, J=6.
1Hz),7.16-7.59 (13H, m), 8.33 (2H, br s) 質量分析 (m/e) : 319 (M+ + 1) 元素分析 : C20H18N2O2 計算値 C 75.45, H 5.70, N 8.80 実測値 C 75.53, H 5.75, N 8.80 実施例3 反応溶媒としてアセトンの代わりにN,N−ジメチルホ
ルムアミドを用いる以外は、製造例2と同様にして、3
−[(2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニルアセチル)
アミノメチル]−1−メチルピリジニウムヨージドを、
2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニル−N−(3−ピリ
ジルメチル)アセトアミドとヨウ化メチルから製造し
た。 mp : 184-187.5℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3290, 1670 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 4.29 (3H, s), 4.49 (2H, d,J=6.
1Hz), 6.91 (1H, s), 7.27-7.41 (10H, m), 8.07 (1H,
dd, J=8.0, 6.0Hz), 8.34 (1H, d, J=8.0Hz), 8.80 (1
H, br s), 8.86 (1H, br d, J=6.0Hz), 9.06 (1H, t, J
=6.1Hz) 質量分析 (m/e) : 333 (M+ - I) 元素分析 : C21H21IN2O2 計算値 C 54.80, H 4.60, N 6.09 実測値 C 54.53, H 4.51, N 5.87 実施例4 反応溶媒としてアセトンの代わりにN,N−ジメチルホ
ルムアミドを用いる以外は、製造例2と同様にして、3
−[(2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニルアセチル)
アミノメチル]−1−(4−メトキシベンジル)ピリジ
ニウムクロライドを、2−ヒドロキシ−2,2−ジフェ
ニル−N−(3−ピリジルメチル)アセトアミドと4−
メトキシベンジルクロライドから製造した。 mp : 68-75 C IR (フィルム) : 3450, 3280, 3150, 1660, 1255, 1215 cm
-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.76 (3H, s), 4.50 (2H, d,J=6.
0Hz), 5.77 (2H, s), 6.93-7.00 (3H, m), 7.26-7.40
(10H, m), 7.50 (2H, d, J=8.7Hz), 8.05-8.13 (1H,
m), 8.39 (1H, d, J=8.0Hz), 9.05 (1H, t, J=6.0Hz),
9.12 (1H, d, J=6.0Hz), 9.18 (1H, br s) 質量分析 (m/e) : 439 (M+ - Cl), 319 実施例5 2−ヒドロキシ−N−[(1,2,3,6−テトラヒド
ロ−1−メチル−4−ピリジル)メチル]−2,2−ジ
フェニルアセトアミド(336mg)とヨウ化メチル
(149mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.
7ml)中の溶液を室温で一夜攪拌し、ジエチルエーテ
ルで希釈した。沈殿粉末を濾過により集めて、1,2,
3,6−テトラヒドロ−4−[(2−ヒドロキシ−2,
2−ジフェニルアセチル)アミノメチル]−1,1−ジ
メチルピリジニウムヨージド(501mg)を無色粉末
として得た。 mp : 169-174℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3380, 3230, 1665 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.26 (2H, br m), 3.01 (6H, s),
3.40 (2H, t, J=6.1Hz), 3.77 (2H, br d, J=5.7Hz),
3.83 (2H, br s), 5.40(1H, br s), 6.79 (1H, s), 7.2
8-7.40 (10H, m), 7.42 (1H, br t, J=5.7Hz) 質量分析 (m/e) : 351 (M+ - I) 元素分析 : C22H27IN2O2 DMF 計算値 C 54.45, H 6.21, N 7.62 実測値 C 54.47, H 6.26, N 7.52 実施例6 実施例5と同様にして、4−[(2−ヒドロキシ−2,
2−ジフェニルアセチル)アミノメチル]−1,1−ジ
メチルピペリジニウムヨージドを、2−ヒドロキシ−N
−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−2,2
−ジフェニルアセトアミドから製造した。 mp : 189-191℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3460, 3380, 1665, 1650 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.45-1.8 (5H, m), 2.98 (3H,
s),3.07 (3H, s), 3.09-3.44 (6H, m), 6.71 (1H, s),
7.22-7.42 (10H, m), 8.27 (1H, br t, J=6.1Hz) 質量分析 (m/e) : 339 (M+ - I - CH3 + 1) 元素分析 : C22H29IN2O2 DMF 計算値 C 54.25, H 6.56, N 7.59 実測値 C 54.29, H 6.61, N 7.36 実施例7 2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニル−N−(3−キヌ
クリジニル)アセトアミド(178mg)とヨウ化メチ
ル(78.9mg)のN,N−ジメチルホルムアミド
(0.7ml)中の溶液を室温で一夜攪拌し、ジエチル
エーテルで希釈した。沈殿粉末を濾過により集めて、3
−[(2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニルアセチル)
アミノ]−1−メチルキヌクリジニウムヨージド(21
6mg)を無色粉末として得た。 mp : 223-229℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3500, 3330, 1655 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.7-2.2 (5H, m), 2.91 (3H, s),
3.3-3.55 (5H, m), 3.74 (1H, br t, J=11.2Hz), 4.19
(1H, m), 6.89 (1H, s), 7.29-7.44 (10H, m), 8.51 (1
H, d, J=6.5Hz) 質量分析 (m/e) : 351 (M+ - I) 元素分析 : C22H27IN2O2 計算値 C 55.24, H 5.69, N 5.86 実測値 C 55.03, H 5.56, N 5.97 実施例8 2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニル−N−((3S)
−3−キヌクリジニル)アセトアミド(336mg)、
N,N−ジメチルホルムアミド(1.3ml)と臭化メ
チルのトルエン(1.5ml)中の1M溶液の混合物を
氷冷下に1時間攪拌し、室温で一夜静置させた。反応混
合物をトルエン(4ml)で希釈し、沈殿粉末を濾過に
より集めて、無色粉末を得て、これをエタノール−メタ
ノールから再結晶化して、(3S)−3−[(2−ヒド
ロキシ−2,2−ジフェニルアセチル)アミノ]−1−
メチルキヌクリジニウムブロミド(288mg)を無色
結晶として得た。 mp : 253-257℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3300, 3220, 1650 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.7-2.2 (5H, m), 2.92 (3H, s),
3.3-3.55 (5H, m), 3.75 (1H, br t, J=11.5Hz), 4.18
(1H, m), 6.90 (1H, s), 7.29-7.44 (10H, m), 8.53 (1
H, d, J=6.5Hz) 質量分析 (m/e) : 351 (M+ - Br) [a]D21 = -14.9 (c=1.01, メタノール) 元素分析 : C22H27BrN2O2 計算値 C 61.26, H 6.31, N 6.49 実測値 C 61.20, H 6.36, N 6.41 実施例9 実施例8と同様にして、(3R)−3−[(2−ヒドロ
キシ−2,2−ジフェニルアセチル)アミノ]−1−メ
チルキヌクリジニウムブロミドを、製造例5の目的化合
物から無色結晶として製造した。 mp : 254-257.5℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3300, 3220, 1650 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.7-2.2 (5H, m), 2.91 (3H, s),
3.3-3.55 (5H, m), 3.75 (1H, br t, J=11.5Hz), 4.20
(1H, m), 6.89 (1H, s), 7.29-7.44 (10H, m), 8.52 (1
H, d, J=6.4Hz) 質量分析 (m/e) : 351 (M+ - Br) [a]D21 = +15.2 (c=1.00, メタノール) 元素分析 : C22H27BrN2O2 計算値 C 61.26, H 6.31, N 6.49 実測値 C 61.07, H 6.20, N 6.40 実施例10 製造例2と同様にして、2−ヒドロキシ−N−[(1,
2,5,6−テトラヒドロ−1−メチル−3−ピリジ
ル)メチル]−2,2−ジフェニルアセトアミド塩酸塩
を、実施例3の目的化合物から製造した。 mp : 183-188℃ (酢酸エチル−イソプロピル−エタノ
ールから) IR (ヌシ゛ョール) : 3420, 3230, 2680, 2600, 1675 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.28 (2H, m), 2.71 (3H, s), 3.
05 (2H, m), 3.4-3.55 (2H, m), 3.70 (2H, br d, J=5.6H
z), 5.65 (1H, m), 6.81 (1H, s), 7.22-7.42 (10H,
m), 8.38 (1H, t, J=5.6Hz) 質量分析 (m/e) : 337 (M+ + 1) 実施例11 製造例2と同様にして、2−ヒドロキシ−N−[[1,
2,5,6−テトラヒドロ−1−(4−メトキシベンジ
ル)−3−ピリジル]メチル]−2,2−ジフェニルア
セトアミドを、実施例4の目的化合物から製造した。 IR (ヌシ゛ョール) : 3380, 1650, 1240 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.66 (1H, br s), 2.10 (2H, m),
2.46 (2H, t, J=5.7Hz), 2.80 (2H, br s), 3.46 (2H, s),
3.79 (3H, s), 3.77-3.85 (2H, m), 5.52 (1H, m), 6.4
4 (1H, br t), 6.84 (2H, d, J=8.7Hz), 7.14-7.44 (12
H, m) 質量分析 (m/e) : 443 (M+ + 1) 実施例12 2−ヒドロキシ−N−メチル−2,2−ジフェニル−N
−[(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)
メチル]アセトアミド塩酸塩(200mg)と10%パ
ラジウム炭(80mg)のメタノール(3ml)中の混
合物を水素雰囲気下に室温で15時間攪拌し、濾過し
た。濾液から真空中で溶媒を留去した。粉末状残留物を
酢酸エチルで洗浄して、2−ヒドロキシ−N−メチル−
2,2−ジフェニル−N−[(4−ピペリジル)メチ
ル]アセトアミド塩酸塩(102mg)を無色粉末とし
て得た。 mp : 132℃ (分解) IR (ヌシ゛ョール) : 3350, 3120, 2700, 2530, 2480, 1620
cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.32-1.39 (2H, m), 1.68-1.75
(2H,m), 1.95 (1H, m), 2.7-2.9 (2H, m), 2.79 (3H,
s), 3.21-3.33 (4H, m), 6.82 (1H, s), 7.25-7.36 (10
H, m), 8.86 (1H, m) 質量分析 (m/e) : 339 (M+ + 1) 元素分析 : C21H26N2O2 HCl 1/2H2O 計算値 C 65.70, H 7.35, N 7.30 実測値 C 65.62, H 7.65, N 7.06 実施例13 実施例12と同様にして、2−ヒドロキシ−2,2−ジ
フェニル−N−[(1−メチル−3−ピペリジル)メチ
ル]アセトアミド塩酸塩を、2−ヒドロキシ−N−
[(1,2,5,6−テトラヒドロ−1−メチル−3−
ピリジル)メチル]−2,2−ジフェニルアセトアミド
から製造した。 mp : 152-156℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3400, 3200, 2650, 2550, 1680 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 0.99-1.06 (1H, m), 1.64-1.72
(3H,m), 2.09 (1H, m), 2.49-2.73 (2H, m), 2.62 (3H,
s), 3.03-3.33 (4H, m),6.78 (1H, s), 7.23-7.43 (10
H, m), 8.36 (1H, br t), 10.48 (2H, br) 質量分析 (m/e) : 339 (M+ + 1) 元素分析 : C21H26N2O2 HCl 計算値 C 67.28, H 7.26, N 7.47 実測値 C 66.80, H 7.53, N 7.41 実施例14 2−ヒドロキシ−N−メチル−2,2−ジフェニル−N
−[[1,2,3,6−テトラヒドロ−1−(4−メト
キシベンジル)−4−ピリジル]メチル]アセトアミド
(1.60g)と1−クロロエチルクロロホルメート
(0.50g)の1,2−ジクロロエタン(16ml)
中の溶液を、環流下に30分間攪拌し、これにメタノー
ル(16ml)を加え、生じた混合物を環流下に50分
間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、真空中で溶
媒を留去した。残留物を1N塩酸(25ml)とジエチ
ルエーテルとの間に分配した。水層を分離し、1N水酸
化ナトリウム水溶液(35ml)で塩基性にし、酢酸エ
チルで抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、酢酸エチル中の4N塩化水素で処理し、
真空中で溶媒を留去した。残留物をイソプロパノールか
ら再結晶して、2−ヒドロキシ−N−メチル−2,2−
ジフェニル−N−[(1,2,3,6−テトラヒドロ−
4−ピリジル)メチル]アセトアミド塩酸塩(695m
g)を無色結晶として得た。 mp : 157-161℃ IR (ヌシ゛ョール) : 3350, 3120, 2790-2480, 1620 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.87 and 2.15 (2H, m), 2.73 (3
H,s), 3.02 and 3.14 (2H, m), 3.35-3.54 (2H, m),3.9
5 (2H, m), 5.44 and 5.53 (1H, m), 6.91 (1H, s), 7.
21-7.37 (10H, m),9.17 (2H, br s) 質量分析 (m/e) : 337 (M+ + 1), 319 (M+ - OH) 実施例15 実施例14と同様にして、2−ヒドロキシ−N−[(3
−ピペリジル)メチル]−2,2−ジフェニルアセトア
ミド塩酸塩を、2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニル−
N−[(1−メチル−3−ピペリジル)メチル]アセト
アミドから製造した。 mp : 57-67℃ (酢酸エチルから) IR (ヌシ゛ョール) : 3290, 2700-2300, 1650 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.10 (1H, m), 1.62-1.71 (3H,
m),1.99 (1H, m), 2.62 (2H, m), 2.96-3.11 (4H, m),
6.78 (1H, s), 7.25-7.41 (10H, m), 8.37 (1H, br t),
8.77 (1H, br), 9.00(1H, br) 質量分析 (m/e) : 325 (M+ + 1) 実施例16 実施例14と同様にして、2−ヒドロキシ−2,2−ジ
フェニル−N−[[1,2,5,6−テトラヒドロ−3
−ピリジル]メチル]アセトアミド塩酸塩を、実施例1
1の目的化合物から製造した。 mp : 86℃ (分解) IR (ヌシ゛ョール) : 3300, 2700-2550, 1645 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.22 (2H, m), 2.73-3.24 (2H,
m),3.32-3.44 (2H, m), 3.69-3.76 (2H, m), 5.65 and
5.75 (1H, br s), 6.83 (1H, s), 7.22-7.47 (10H, m),
8.37 and 8.48 (1H, each t, J=6.0Hz), 9.34 (2H, br
s) 質量分析 (m/e) : 323 (M+ + 1)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/445 AAB A61K 31/445 AAB ABN ABN ACD ACD ACJ ACJ ACL ACL ACV ACV

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中、R1およびR2はそれぞれアリール基、 R3はヒドロキシ基またはハロゲン、 R4は式 【化2】 で表される基、 式 【化3】 (式中、R5は低級アルキル基またはイミノ保護基、 X1 -はアニオン、 をそれぞれ示す。)で表される基、 式 【化4】 (式中、R6は水素、低級アルキル基またはイミノ保護
    基、 【化5】 は単結合または二重結合、 をそれぞれ示す。)で表される基、 式 【化6】 (式中、R7およびR8はそれぞれ低級アルキル基、 X2 -はアニオン、 【化7】 は単結合または二重結合、 をそれぞれ示す。)で表される基、または式 【化8】 (式中、R9は低級アルキル基、 X3 -はアニオン、 をそれぞれ示す。)で表される基、 R10は水素または低級アルキル基、 Aは低級アルキレン基、 nは0または1、 (ただし、R10が水素である場合、 R4の 【化9】 は、それぞれ 【化10】 で表される。)をそれぞれ意味する。]で表される置換
    アセトアミド化合物および医薬として許容されるその
    塩。
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