JP2005530889A - 極性末端基の量が減少したフルオロポリマーを製造する方法 - Google Patents

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Abstract

極性末端基の量が減少したフルオロポリマー。本フルオロポリマーは、フッ化モノマーのラジカル重合によって製造され、重合の開始は塩化物塩の存在下で行われる。極性末端基には、ヒドロキシ基およびイオン化末端基またはイオン化性末端基が挙げられる。イオン化末端基またはイオン化性末端基の例には、スルホン酸およびスルホン酸の塩、−CH2−OSO3H基、硫酸塩などの酸基および酸基の塩ならびにカルボン酸基およびカルボキシレート基などのカルボニル含有末端基が挙げられる。ラジカル重合の開始における塩化物塩の存在のゆえに、CF2Cl末端基が極性末端基の代わりに形成される。結果として、改善された加工性および耐熱性を有するフルオロポリマーが得られる。

Description

本発明は極性末端基、特にスルホン酸基などのイオン化末端基またはイオン化性末端基あるいはカルボン酸基およびカルボキシレート基などのカルボニル含有末端基の量が減少したフルオロポリマーを製造する方法に関する。詳しくは、本発明は、改善された加工性および/または耐熱性を有するフルオロポリマーを製造するための、フッ化モノマーのラジカル重合の開始における塩化物塩の使用に関する。本発明は本方法により得ることができるフルオロポリマーに関する。
ラジカル重合中に用いられるモノマーおよび適用された開始剤系に応じて、フルオロポリマーは異なる極性の末端基を有する。例えば、フルオロポリマー中に存在することが非常に多い極性末端基は、−CH2OH、−COO-、−CH2−O−SO3 -、−SO3 -である。これらの極性基は、加工または熱処理中に更なる反応(例えば脱カルボキシル化)を受けうるとともに、加工問題に関する原因および最終的には変色にも関する原因であるので好ましくない。
例えば、(特許文献1)には、カルボニル含有末端基を有するパーフルオロエラストマーが記載されている。これらのカルボニル末端基の存在が望ましい硬化特性を提供する一方で、これらのポリマーの加工における問題を提起しうることがこの特許において開示されている。特に、これらの基の存在は、ポリマーをあまりにも粘性にならせる場合がある。従って、(特許文献1)では、熱処理を伴う脱カルボキシル化によってカルボニル含有末端基の数を減少させることが提案されている。しかし、このプロセスには、エネルギーの供給を追加的に伴う追加のプロセス工程を必要とするという欠点がある。従って、こうしたプロセスは製造のコストを増やし、製造における不便さを引き起こす。
さらに、カルボン酸含有末端基またはカルボキシレート含有末端基の存在は、一般に、耐熱性などの熱特性を含むフルオロポリマーの有益な特性を低下させる。従って、これらの基を減少させる方法が先行技術において開発されてきた。こうした方法は、例えば、後フッ素化および(特許文献2)で開示されたようなスルフィネートなどの特殊な開始剤の使用を含む。しかし、これらの方法には、コストの増加および製造の便利さを落とすなどの欠点がある。
従って、極性末端基の含有率を減少させる更なる方法を見出すとともに改善された加工性および/または改善された耐熱性を含む改善された熱特性を有するフルオロポリマーを製造することが必要とされている。好ましくは、これらのポリマーを製造する方法は、費用効果に優れ便利な製造を考慮に入れている。
米国特許第6,211,319号明細書 米国特許第5,285,002号明細書 欧州特許第320940号明細書 米国特許第2,567,011号明細書 米国特許第2,732,398号明細書 米国特許第2,809,990号明細書 欧州特許第219065号明細書 国際公開第96/24622号パンフレット 国際公開第97/17381号パンフレット 米国特許第4,745,165号明細書 米国特許第4,831,085号明細書 米国特許第4,214,060号明細書 米国特許第4,501,869号明細書 米国特許第4,000,356号明細書 米国特許第5,677,389号明細書 米国特許第5,565,512号明細書 米国特許第5,668,221号明細書 PCT第00/09603号明細書 欧州特許出願公開第0661304A1号明細書 欧州特許出願公開第0784064A1号明細書 欧州特許出願公開第0769521A1号明細書 米国特許第4,233,421号明細書 米国特許第4,912,171号明細書 米国特許第5,086,123号明細書 米国特許第5,262,490号明細書 米国特許第5,929,169号明細書 米国特許第5,591,804号明細書 米国特許第3,876,654号明細書 EP第761735号明細書 J.Am.Chem.SOC.、116(1994)、4521〜4522頁
本発明によると、フルオロポリマーがフッ化モノマーのラジカル重合によって製造され、重合の開始が塩化物塩の存在下で行われる時、極性末端基の量が減少したフルオロポリマーが生じることが見出された。極性末端基には、ヒドロキシ基およびイオン化末端基またはイオン化性末端基が挙げられる。イオン化末端基またはイオン化性末端基の例には、スルホン酸およびスルホン酸の塩、−CH2−OSO3H基、硫酸塩などの酸基および酸基の塩ならびにカルボン酸基およびカルボキシレート基などのカルボニル含有末端基が挙げられる。ラジカル重合の開始における塩化物塩の存在のゆえに、CF2Cl末端基が極性末端基の代わりに形成される。結果として、改善された加工性および耐熱性を有するフルオロポリマーが得られる。本発明に関連した「フルオロポリマー」という用語は、フッ化主鎖、すなわち、部分フッ化主鎖または完全フッ化主鎖を有するポリマーを意味する。
本発明の一つの態様によると、塩化物塩対開始剤の量の比は、得られたフルオロポリマー中の極性末端基の量が塩化物塩の存在なしで製造された類似フルオロポリマーと比べて少なくとも10%未満、好ましくは少なくとも15%未満、最も好ましくは少なくとも20未満%であるように選択される。これに関連した「類似フルオロポリマー」という用語は、フルオロポリマーがおよそ、すなわち実験誤差内で、同じ化学構造およびおよそ同じ分子量を有することを意味する。極性末端基の量および極性末端基の減少は、例えば、フーリエ変換赤外分光法、NMRおよび滴定法を含む一般分析法で測定することが可能である。
得られたフルオロポリマーの追加の有利な特性は、CF2Cl末端基の存在のゆえに、1個以上の水素化官能基MH(式中、MはSi、Ge、SnおよびPbからなる群から選択される)を有する有機化合物の存在下でこれらの基材に接着される時、フルオロポリマーがシリコーンゴムなどのゴム弾性層を含む他の基材への改善された接着特性を有することである。この化合物はフルオロポリマー組成物中に存在することが可能であるか、または基材の層中に存在することが可能である。本発明の方法で得ることができるフルオロポリマー中に有機化合物を含めることにより、フルオロポリマーは過酸化物硬化系を用いて硬化させることも可能である。
ラジカル重合における塩化ナトリウムまたは塩化アンモニウムの使用は(特許文献3)で開示されている。しかし、(特許文献3)は、塩化物塩の存在下で重合を開始させることにより極性末端基の量を減少させることができることを認めていないし、生じるフルオロポリマーの改善された加工性および/または耐熱性も認めていない。そうでなく、この(特許文献3)は、特定の液体ビニルエーテルモノマーの乳化共重合を改善するための、塩化物塩から誘導しうるが、もう1種の塩からも誘導できる特定量のカチオンの使用を教示している。
本発明の更なる態様によると、酸基および酸基の塩を含まないか、またはフルオロポリマーグラム当たり0.1ミリ当量以下のNaOHの量で前記酸基および酸基の塩を含むCF2Cl末端基を含むフルオロポリマーも提供される。但し、前記フルオロポリマーがテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびC37[(CF23O]2CF=CF2のターポリマーである時、フルオロポリマーが沃化物含有末端基を含まないことを条件とする。
なおさらに、本発明は、フルオロエラストマーを製造するためのフルオロポリマー組成物であって、上述したフルオロポリマーおよび硬化組成物を含む組成物も提供する。
本発明は、ラジカル重合から生じるフルオロポリマーの加工性および/または耐熱性を改善するための、1種以上のフッ化モノマーの前記ラジカル重合の開始における塩化物塩の使用も提供する。
本発明の方法によると、塩化物塩は、極性末端基の量が減少したフルオロポリマーを得るためにフッ化モノマーのラジカル重合の開始において用いられる。本発明において用いるために適する塩化物塩には、式
MCln(I)
の塩化物塩が挙げられる。
式中、Mは1価または多価のカチオンを表し、nはカチオンの原子価に対応する。適するカチオンMには、有機カチオンおよび無機カチオンが挙げられる。特に有用なカチオンは、アンモニウムならびにナトリウムおよびカリウムなどの1価カチオンならびにカルシウムおよびマグネシウムなどの二価カチオンを含む金属カチオンである。塩化アンモニウム塩の例には、テトラブチル塩化アンモニウムなどのテトラアルキル塩化アンモニウムが挙げられる。
塩化物塩の量は、極性末端基の量が少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%、最も好ましくは少なくとも20%だけ減少するように重合開始剤の量を基準として選択される。本発明の特に好ましい実施形態において、フルオロポリマー中の酸基および酸基の塩の全量は、フルオロポリマーグラム当たり0.1ミリ当量以下、好ましくは0.09ミリ当量の以下のNaOHである。極性末端基の量は塩化物塩の量対重合開始剤の量の比が増加するにつれて減少する。塩化物イオン対開始剤のモル比は、典型的には1:0.1〜0.1:10の間、好ましくは1:0.5〜0.1:5の間である。
ラジカル重合は、一般に、ラジカル発生開始剤の使用を通して開始される。開始剤として、テトラフルオロエチレンなどのフッ化オレフィンの重合において一般に用いられる既知の開始剤のいずれも使用することができる。例えば、過酸化物はラジカル開始剤として用いることが可能である。過酸化物開始剤の特定の例には、過酸化水素、過酸化ナトリウムまたは過酸化バリウム、過酸化ジアセチルなどの過酸化ジアシル、過酸化ジプロピオニル、過酸化ジブチル、過酸化ジベンゾイル、過酸化ベンゾイルアセチル、過酸化ジグルタル酸および過酸化ジラウリルならびに更なる水溶性過酸および例えばそのアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩などの水溶性塩が挙げられる。過酸の例には過酢酸が挙げられる。過酸のエステルも用いることができ、その例には、t−ブチルペルオキシアセテートおよびt−ブチルペルオキシピバレートが挙げられる。使用できる開始剤の更なるクラスは水溶性アゾ化合物である。開始剤として用いるために適するレドックス系には、例えば、ペルオキソジスルフェートと亜硫酸水素または二亜硫酸水素の組み合わせ、チオスルフェートとペルオキソジスルフェートの組み合わせ、ペルオキソジスルフェートとヒドラジンまたはアゾジカルボキサミドの組み合わせ(それらの塩、好ましくはアルカリ塩またはアンモニウム塩を含む)が挙げられる。使用できる更なる開始剤は、過マンガン酸またはマンガン酸あるいは2種以上のマンガン酸のアンモニウム塩、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である。用いられる開始剤の量は、重合混合物の全重量を基準にして典型的には0.03〜2重量%の間、好ましくは0.05〜1重量%の間である。開始剤の全量は重合の開始時に添加してもよいか、または開始剤は、70〜80%の転化率が達成されるまで重合中に連続方式で重合に添加することが可能である。開始剤の一部を開始時に添加することもでき、残りを重合中に一度にまたは別々の追加部分で添加することができる。好ましい開始剤系はペルオキソジスルフェートおよび過マンガン酸塩を含む。
ラジカル重合は有機溶媒中で行ってもよく、水性懸濁重合または水性乳化重合であることが可能である。水性乳化重合は本発明において好ましい。
水性乳化重合において、フッ化モノマーおよび任意に更なる非フッ化モノマーは、一般にラジカル開始剤およびフッ化界面活性剤または乳化剤、好ましくは非テロゲン(non−telogenic)乳化剤の存在下で水相中で重合される。乳化剤は、水相の重量を基準にして一般に1重量%未満、例えば0.1〜1重量%の量で用いられる。フッ化乳化剤の例には、アルキル鎖中に4〜11個の炭素原子を有するカルボン酸およびスルホン酸を含む直鎖または分岐のパーフルオロアルキルの塩、特にアンモニウム塩が挙げられる。特定の例には、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩(AFPO、(特許文献4))、バイエル(Bayer AG)から市販されているC817SO3Li、C49SO3LiおよびC49SO3K((特許文献5)に記載されたもの)が挙げられる。カルボン酸塩を含むパーフルオロアルキルの更なる例は、C817SO2N(C25)CH2COOK((特許文献6)に記載されたもの)である。
使用できるなお更なる乳化剤には、(特許文献7)で開示されたようなパーフルオロポリエーテルカルボキシレート乳化剤が挙げられる。しかし、APFOは、重合の終わりに重合製品からより容易に除去できるので好ましい乳化剤である。
水性乳化重合はフッ化乳化剤を添加せずに行ってもよい。こうした重合は、例えば(特許文献8)および(特許文献9)に記載されている。
水性乳化重合は連続で行うことが可能であり、水性乳化重合において、得られたエマルジョンまたは懸濁液を連続的に除去しつつ、例えば、モノマー、水、任意に更なる乳化剤、緩衝剤および触媒は攪拌された反応器に最適な圧力および温度下で連続的にフィードされる。別の技術は、原料を攪拌された反応器にフィードし、規定された時間にわたり設定温度で原料を放置して反応させることによるか、または原料を反応器に投入し、所望量のポリマーが形成されるまでモノマーを反応器にフィードして、一定圧力を維持することによるバッチ重合または半バッチ(半連続)重合である。重合は、気体状フッ化モノマーの乳化重合のために用いられる標準容器または従来型容器内で行うことが可能である。
重合系は、緩衝剤、および必要ならば錯体形成剤または例えばエタンおよびn−ペンタンなどのアルカン、ジメチルエーテル、メチル第三ブチルエーテルなどのジアルキルエーテルおよび塩素含有連鎖移動剤または臭素含有連鎖移動剤を含む連鎖移動剤などの補助剤を含んでもよい。重合温度は10〜180℃、典型的には30℃〜100℃であってもよい。重合圧力は1〜40バール、典型的には3〜30バールであってもよい。
フルオロポリマーは、部分フッ化主鎖または完全フッ化主鎖を有してもよい。特に好ましいフルオロポリマーは、少なくとも30重量%フッ化、好ましくは少なくとも50重量%フッ化、より好ましくは少なくとも65重量%フッ化されている主鎖を有するフルオロポリマーである。特定の実施形態において、フルオロポリマーは沃化物含有末端基を含まない。
本発明において用いるためのフルオロポリマーの例には、任意に1種以上の非フッ化モノマーと組み合わせた1種以上のフッ化モノマーのポリマーが挙げられる。フッ化モノマーの例には、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、2−クロロペンタフルオロプロペン、ジクロロジフルオロエチレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン(VDF)などの水素原子および/または塩素原子を有してもよいフッ化C2〜C8オレフィン、ならびにヘキサフルオロプロピレン(HFP)などのフッ化アルキルビニルモノマー、過フッ化ビニルエーテル(PVE)を含むフッ化ビニルエーテルおよび過フッ化アリルエーテルを含むフッ化アリルエーテルが挙げられる。適する非フッ化コモノマーには、塩化ビニル、塩化ビニリデンならびにエチレン(E)およびプロピレン(P)などのC2〜C8オレフィンが挙げられる。
使用できるパーフルオロビニルエーテルの例には、式
CF2=CF−O−Rf
に対応するパーフルオロビニルエーテルが挙げられる。
式中、Rfは、1個以上の酸素原子を含んでもよい過フッ化脂肪族基を表す。
特に好ましい過フッ化ビニルエーテルは、式
CF2=CFO(Ra fO)n(Rb fO)mc f
に対応する。
式中、Ra fおよびRb fは、1〜6個の炭素原子、特に2〜6個の炭素原子の異なる直鎖または分岐パーフルオロアルキレン基であり、mおよびnは独立して0〜10であり、Rc fは炭素原子数1〜6のパーフルオロアルキル基である。過フッ化ビニルエーテルの特定の例には、パーフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニル)エーテル(PEVE)、パーフルオロ(n−プロピルビニル)エーテル(PPVE−1)、パーフルオロ−2−プロポキシプロピルビニルエーテル(PPVE−2)、パーフルオロ−3−メトキシ−n−プロピルビニルエーテル、パーフルオロ−2−メトキシ−エチルビニルエーテルおよびCF3−(CF22−O−CF(CF3)−CF2−O−CF(CF3)−CF2−O−CF=CF2が挙げられる。
適するパーフルオロアルキルビニルモノマーは、一般式
CF2=CF−Rd fまたはCH2=CH−Rd f
に対応する。
式中、Rd fは、1〜10個、好ましくは1〜5個の炭素原子のパーフルオロアルキル基を表わす。パーフルオロアルキルビニルモノマーの典型的な例はヘキサフルオロプロピレンである。
特定の実施形態によると、フルオロポリマーはフルオロエラストマーを製造するために適するポリマーである。フルオロエラストマーを製造するための、部分フッ化ポリマーおよび過フッ化ポリマーを含む一般に適するフルオロポリマーは、あったとしても殆ど融点を示さない実質的に非晶質のポリマーである。こうしたフルオロポリマーは、非晶質フルオロポリマーが硬化すると典型的に得られるフルオロエラストマーを提供するために特に適する。非晶質フルオロポリマーには、例えば、フッ化ビニリデンと少なくとも1種の末端エチレン系不飽和フルオロモノマーのコポリマーが挙げられる。末端エチレン系不飽和フルオロモノマーは、各二重結合炭素原子上に少なくとも1個の炭素原子の置換基を含み、末端エチレン系不飽和フルオロモノマーの各炭素原子は弗素のみで置換され、そして任意に塩素、水素、より低級のフルオロアルキル基またはより低級のフルオロアルコキシ基で置換されている。コポリマーの特定の例には、例えば、VDF−HFP、TFE−P、VDF−TFE−HFP、VDF−TFE−PVE、TFE−PVE、E−TFE−PVEのようなモノマーの組み合わせを有するコポリマーおよびCTFEなどの塩素含有モノマーから誘導された単位を更に含む前述したコポリマーのいずれもが挙げられる。適する非晶質コポリマーのなお更なる例には、CTFE−Pのようなモノマーの組み合わせを有するコポリマーが挙げられる。
好ましい非晶質フルオロポリマーは、1種以上の他のフッ化エチレン系不飽和モノマーおよび/またはエチレンおよびプロピレンなどの1種以上の非フッ化C2〜C8オレフィンと共重合させたVDF、TFEおよび/またはCTFEから誘導された一般に20〜85モル%、好ましくは50〜80モル%の反復単位を含む。フッ化エチレン系不飽和コモノマーから誘導された単位が存在する時、それらの単位は、一般に5〜45モル%の間、好ましくは10〜35モル%の間である。非フッ化コモノマーが存在する時、そのコモノマーの量は、一般に0〜50モル%の間、好ましくは1〜30モル%の間である。
フルオロエラストマーが必要とされる実施形態において、フルオロポリマーは典型的には硬化される。フルオロポリマーは、当業者に知られている方法のいずれによっても硬化させてよく、フルオロポリマー組成物をフルオロエラストマーに硬化させることが可能であるように典型的に硬化組成物を含む。硬化組成物は、フルオロポリマー鎖を互いに連結させ、よって三次元網目を形成させる1種以上の成分を典型的に含む。こうした成分は、触媒、硬化剤および/または共薬剤を含んでもよい。
フルオロポリマーを硬化させる一実施形態において、いわゆる過酸化物硬化系を用いてもよい。典型的な過酸化物硬化系において、フルオロポリマーは、過酸化物硬化反応に参加できるハロゲンを含む1つ以上のキュアサイトを提供され、フルオロポリマーを提供するための組成物は有機過酸化物を含む。過酸化物硬化反応に参加できるハロゲンは、典型的には臭素または沃素であり、ポリマー鎖に沿って分配されてもよく、および/またはフルオロポリマーの末端基に含まれてもよい。臭素または沃素の量は、フルオロポリマーの全重量を基準にして典型的には0.001〜5%の間、好ましくは0.01〜2.5重量%の間である。上述したMH官能基を有する有機化合物が存在する場合、塩素もフルオロポリマーの過酸化物硬化反応に参加できることが更に見出された。従って、塩素原子および/または臭素または沃素を含むフルオロポリマーも過酸化物硬化反応において硬化させるために用いることが可能である。フルオロポリマー中の塩素の量は、フルオロポリマーの重量を基準にして0.001重量%から10重量%まで異なってもよいが、典型的には0.01重量%〜5重量%の間である。過酸化物硬化系と合わせて用いるために特に適するポリマーは、CTFEまたはもう1種の塩素含有モノマーから誘導される単位を含むポリマーである。特定の例には、モノマーとしてCTFE−VDF−TFE−HFPの組み合わせを有するコポリマーが挙げられる。もちろん、過酸化物硬化系において用いるための塩素含有フルオロポリマーは、臭素および/または沃素で更に変性してもよい。過酸化物硬化系において用いるためのフルオロポリマーは典型的には104〜5×105g/モルの分子量を有し、分子量分布は単峰分布および双峰分布または多峰分布であることが可能である。
過酸化物硬化反応に参加できるハロゲンを鎖に沿って導入するために、フルオロポリマーの基モノマーの共重合は適するフッ化硬化部位と合わせて行われる(例えば(特許文献10)、(特許文献11)および(特許文献12)を参照すること)。こうしたコモノマーは、例えば、
(a)式 Z−Rf−O−CF=CF2
を有するブロモ−またはヨード−(パー)フルオロアルキル−パーフルオロビニルエーテル
(式中、ZはBrまたはIであり、Rfは、任意に塩素原子および/またはエーテル酸素原子を含む(パー)フルオロアルキレンC1〜C12である)(例えば、BrCF2−O−CF=CF2、BrCF2CF2−O−CF=CF2、BrCF2CF2CF2−O−CF=CF2およびCF3CFBrCF2−O−CF=CF2など)
(b)式 Z’−R’f−CF=CF2
を有するブロモ−またはヨード−(パー)フルオロオレフィン
(式中、Z’はBrまたはIであり、R’fは、任意に塩素原子を含む(パー)フルオロアルキレンC1〜C12である)(例えば、ブロモトリフルオロエチレンおよび4−ブロモ−パーフルオロブテン−1など、または1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレンおよび4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1などのブロモフルオロオレフィン)
(c)臭化ビニルおよび4−ブロモ−1−ブテンなどの非フッ化ブロモ−オレフィン
(d)例えばCTFEなどの塩素含有フッ化C2〜C8オレフィンおよび塩化ビニルおよび塩化ビニリデンなどの塩素化C2〜C8オレフィンなどの非フッ化塩素含有モノマーなどの塩素含有フッ化モノマーを含む塩素含有モノマー
から選択することが可能である。
硬化部位の代わりに、または硬化部位に加えて、フルオロポリマーは、(特許文献13)に記載されたようにポリマーの調製中に反応媒体に導入された適する連鎖移動剤から誘導するか、または適する開始剤から誘導される、末端位置においてキュアサイト成分を含むことが可能である。有用な開始剤の例には、X(CF2nSO2Na(式中、nは1〜10であり、XはBrまたはIである)、または過硫酸アンモニウムおよび臭化カリウムを含む開始剤組成物が挙げられる。ラジカル重合の開始における塩化物塩の存在により導入されるCF2Cl末端基の塩素も過酸化物硬化反応に参加することが可能である。
連鎖移動剤の例には、式RfBrx(式中、Rfは、任意に塩素原子を含むx価(パー)フルオロアルキル基C1〜C12であり、xは1または2である)を有する連鎖移動剤が挙げられる。例には、CF2Br2、Br(CF22Br、Br(CF24Br、CF2ClBrおよびCF3CFBrCF2BRなどが挙げられる。適する連鎖移動剤の更なる例には、CH2Br2および(特許文献14)で開示された連鎖移動剤が挙げられる。
適する有機過酸化物は、硬化温度でラジカルを発生させるものである。50℃より高い温度で分解する過酸化ジアルキルまたはビス(過酸化ジアルキル)は特に好ましい。多くの場合、ペルオキシ酸素に結合した第三炭素原子を有するジ−tert−ブチルペルオキシド(tertiaryBbutylperoxy)を用いることが好ましい。この種の最も有用な過酸化物の中には、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3および2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサンがある。他の過酸化物は、過酸化ジクミル、過酸化ジベンゾイル、tert−ブチルパーベンゾエート、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン)およびジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)−ブチル]カルボネートのような化合物から選択することが可能である。一般に、フルオロポリマー100部当たり約1〜3部の過酸化物が用いられる。
キュアサイト成分は、ニトリル基含有硬化部位モノマーも含んでよい。好ましい有用なニトリル基含有硬化部位には、ニトリル含有フッ化オレフィンおよび
CF2=CF−CF2−O−Rf−CN
CF2=CFO(CF2lCN
CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]g(CF2O)vCF(CF3)CN
CF2=CF[OCF2CF(CF3)]kO(CF2uCN
などのニトリル含有フッ化ビニルエーテルが挙げられる。
ここで、上の式に関連して、l=2〜12、g=0〜4、k=1〜2、v=0〜6およびu=1〜4であり、Rfはパーフルオロアルキレンまたは二価パーフルオロエーテル基である。こうしたモノマーの代表的な例には、パーフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オクテン)、CF2=CFO(CF25CNおよびCF2=CFO(CF23OCF(CF3)CNが挙げられる。
フルオロポリマーがニトリル含有キュアサイト成分を含む時、1種以上のアンモニア発生化合物を含む触媒は硬化を引き起こすために用いてもよい。「アンモア発生化合物」は、周囲条件で固体または液体であるが、硬化の条件下でアンモアを発生する化合物を含む。こうした化合物には、例えば、ヘキサメチレンテトラアミン(ウロトロピン)、ジシアンジアミド、および式
w+(NH3vw-
の金属含有化合物が挙げられる。
式中、Aw+は、Cu2+、Co2+、Co3+、Cu+およびNi2+などの金属カチオンであり、wは金属カチオンの原子価に等しく、Yw-は対イオン、典型的にはハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩または酢酸塩などであり、vは1〜約7の整数である。

Figure 2005530889

(式中、Rは、水素あるいは炭素原子数1〜約20の置換または非置換のアルキル、アリールまたはアラルキル基である)
のトリアジン誘導体などの置換トリアジン誘導体および非置換トリアジン誘導体もアンモニア発生化合物として有用である。特に有用なトリアジン誘導体には、ヘキサヒドロ−1,3,5−s−トリアジンおよびアセトアルデヒドアンモニアトリマーが挙げられる。
ニトリル含有キュアサイト成分を含むフルオロポリマーは、アンモニア発生触媒に加えて1種以上の過酸化物硬化剤を用いて硬化させることも可能である。この目的のために適する過酸化物硬化剤には、上で記載した硬化剤が挙げられる。硬化性フルオロエラストマーがニトリル含有キュアサイトと過酸化物硬化反応に参加できるハロゲンを含むキュアサイトの混合物などのキュアサイト成分の混合物を含んでもよいことは当業者によって更に理解されるであろう。後者の場合、アンモニア発生化合物と過酸化物の混合物が一般に用いられる。
ニトリル含有フルオロポリマーを硬化させるために、アミノフェノール((特許文献15))、アンモニア塩((特許文献16))、アミドキシン((特許文献17))および他のアンモニア発生化合物((特許文献18))またはイミデートのような他の周知されたすべての化合物を用いることが可能である。
有機過酸化物および/またはニトリル含有キュアサイト成分に基づくキュアサイト組成物中に通常含まれる別の成分は、有用な硬化を提供するために過酸化物と協働できるポリ不飽和化合物からなる共薬剤である。これらの共薬剤は、フルオロポリマー100部当たり0.1〜10部に等しい量、好ましくはフルオロポリマー100部当たり2〜5部の間の量で添加することが可能である。有用な共薬剤の例には、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、トリ(メチルアリル)イソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、トリアリルホスフィット、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジアリル−フタレートおよびトリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートが挙げられる。トリアリルイソシアヌレートは特に有用である。有用な他の共薬剤には、(特許文献19)、(特許文献20)および(特許文献21)で開示されたビス−オレフィンが挙げられる。
更なる実施形態によると、フルオロポリマーの硬化はポリヒドロキシ化合物を用いて行ってもよく、従って、硬化組成物はポリヒドロキシ化合物を含む。フルオロポリマーを硬化させるためにポリヒドロキシ化合物を用いる利点は、フルオロポリマー中に特殊なキュアサイト成分を含める必要がないことである。ポリヒドロキシ化合物に加えて、ポリヒドロキシ硬化系は、一般に、ポリヒドロキシ化合物に加えて1種以上の有機オニウム促進剤も含む。本発明において有用な有機オニウム化合物は、有機部分または無機部分に結合された典型的には少なくとも1個のヘテロ原子、すなわち、N、P、S、Oなどの非炭素原子を含み、有用な有機オニウム化合物には、例えば、アンモニウム塩、ホスホニウム塩およびイミニウム塩が挙げられる。本発明において有用な第四有機オニウム化合物の一つのクラスは、広くは比較的正のイオンおよび比較的負のイオンを含み、ここで、燐、砒素、アンチモンまたは窒素は一般に正イオンの中心原子を構成し、負イオンは有機アニオンまたは無機アニオン(例えば、ハロゲン化物、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩、ホスホン酸塩、水酸化物、アルコキシド、フェノキシド、ビスフェノキシドなど)であってもよい。
本発明において有用な有機オニウム化合物の多くは記載され、技術上知られている。例えば、(特許文献22)(ワーム(Worm))、(特許文献23)(グルータート(Grootaert)ら)、(特許文献24)(グエントナー(Guenthner)ら)、(特許文献25)(コルブ(Kolb)ら)および(特許文献26)を参照すること。それらの記載のすべては本明細書に引用して援用する。代表的な例には、以下の個々に記載された化合物およびそれらの混合物が挙げられる。
トリフェニルベンジル塩化ホスホニウム
トリブチルアリル塩化ホスホニウム
トリブチルベンジル塩化アンモニウム
テトラブチル臭化アンモニウム
トリアリール塩化スルホニウム
8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−塩化ウンデセニウム
ベンジルトリス(ジメチルアミノ)塩化ホスホニウム
ベンジル(ジエチルアミノ)ジフェニル塩化ホスホニウム
有用な有機オニウム化合物のもう一つのクラスは、1個以上のフッ化アルキル側基を有する化合物が挙げられる。一般に、最も有用なフッ化オニウム化合物は、(特許文献27)においてコギオ(Coggio)ら)によって開示されている。
ポリヒドロキシ化合物は、その遊離形態または非塩形態で、あるいは選択された有機オニウム促進剤のアニオン部分として用いてもよい。架橋剤は、(特許文献28)(パティソン(Pattison))および(特許文献22)(ワーム(Worm))で開示されたポリヒドロキシ化合物などの、フルオロポリマーのための架橋剤または共硬化剤として機能することが技術上知られているポリヒドロキシ化合物のいずれであってもよい。最も有用で一般に用いられる芳香族ポリフェノールの一種は、ビスフェノールAFとしてより一般に知られている4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデニルビスフェノールである。化合物4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールSとしても知られている)および4,4’−イソプロピリデニルビスフェノール(ビスフェノールAとしても知られている)も実際に広く用いられている。
ポリヒドロキシ化合物に基づく硬化組成物は酸受容体を更に含んでもよい。酸受容体は、無機または無機と有機のブレンドであることが可能である。無機受容体の例には、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、亜燐酸二塩基性鉛、酸化亜鉛、炭酸バリウム、水酸化ストロンチウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。有機受容体には、エポキシド、ステアリン酸ナトリウムおよびシュウ酸マグネシウムが挙げられる。好ましい酸受容体は酸化マグネシウムおよび水酸化カルシウムである。酸受容体は、単独で、または組み合わせで用いることが可能であり、好ましくは、フルオロポリマー100重量部当たり約2〜25部の範囲の量で用いられる。
本発明の更なる実施形態において、硬化組成物は有機過酸化物および上述したようなポリヒドロキシによる硬化系を含んでもよい。こうした硬化組成物は、過酸化物硬化反応に参加できるハロゲンを有するフルオロポリマーおよびこうしたハロゲンを含まないフルオロポリマーと合わせて用いることが可能である。フルオロポリマーが過酸化物硬化反応に参加できるハロゲンを有する場合、ポリヒドロキシ化合物および過酸化物を有する硬化組成物は、いわゆる二元硬化に対する対応がなされていることが可能である。硬化組成物中の有機過酸化物の使用は、フルオロポリマーが、例えば、これもシリコーン系エラストマーの場合のように過酸化物硬化系の使用により形成されるもう1種のエラストマーに結合されたフルオロエラストマー層を形成するべき場合に特に有益である。
フルオロポリマー組成物は、フルオロポリマーの配合において典型的に用いられるカーボンブラック、安定剤、可塑剤、潤滑剤、充填剤および加工助剤などの更なる添加剤を含有してもよく、それらは、意図した使用条件のために適切な安定性を有する限り本発明の組成物に導入することが可能である。
フルオロポリマー組成物は、従来のゴム加工装置内でフルオロポリマー、硬化組成物および水素化物官能基を有する有機化合物および他の添加剤を混合することにより調製してもよい。こうした装置には、ゴム用ロール機、バンバリーミキサーなどの密閉式ミキサーおよび混合押出機が挙げられる。
本発明の更なる実施形態において、フルオロポリマーは、熱可塑性フルオロポリマー、特に溶融加工性熱可塑性フルオロポリマーを含む。「熱可塑性フルオロポリマー」という用語は、明確な融点、典型的には100℃以上の融点を例えばポリマーのDSCスキャンを通して特定できるような少なくとも部分的に結晶性であるフルオロポリマーを意味する。「溶融加工性」という用語は、フルオロポリマーが、入手できる典型的な溶融押出装置を通して溶融物から加工できるような溶融粘度を有することを意味する。本発明と合わせて用いてもよい熱可塑性フルオロポリマーの特定の例は、CTFE−VDF、CTFE−TFE、CTFE−TFE−HFP、CTFE−TFE−HFP−VDF、CTFE−TFE−HFP−VDF−PPVE、CTFE−TFE−E、TFE−HFP、TFE−VDF−HFP、TFE−P、TFE−PVEのようなモノマーの組み合わせを有するコポリマー、臭素含有E−TFEコポリマーまたは塩素含有E−TFEコポリマーおよび臭素含有TFE−HFP−VDFコポリマーまたは塩素含有TFE−HFP−VDFコポリマーである。
上述したように、フルオロポリマーは、特に水素化物官能基MHを有する有機化合物の存在下で他の基材への改善された接着特性を有する。さらに、フルオロポリマー組成物中にこの化合物を含めることにより、過酸化物硬化性フルオロポリマー組成物を得ることが可能である。有機化合物の例には、1個以上のMH官能基を含むシロキサンまたはシラゼンが挙げられる。典型的には、有機化合物がシロキサンまたはシラゼンである時、MH官能基は−SiH官能基である。好ましくは、SiH官能基は、水素が珪素原子に結合し、珪素原子が酸素原子または窒素原子に更に結合する−OSiHまたは−NSiHである。シラゼンのシロキサンは、単純低分子量有機化合物であってもよいか、または例えば直鎖、分岐または環式であってもよいポリシロキサンを含む高分子化合物であってもよい。特定の例には、HSi(OCH2CH33、(CH32(CH3CH2O)SiH、1,1,3,3テトライソプロピルジシロキサン、ユナイテッド・ケム(United Chem)から入手できるジフェニル−1,1,3,3−テトラキス(ジメチルシロキシ)ジシロキサン、シリル水素化物末端ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(メチルヒドロシロキサン)およびジメチルシロキサンとメチルヒドロシロキサンのコポリマー、1,3,5−トリメチルシクロシロキサンと1−フェニル−3,3,5,5−テトラメチルシクロシロキサンのコポリマーが挙げられる。SiH基を有するポリシロキサンおよびシロキサンは技術上知られており、例えば、「ポリマー科学および工学辞典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)」、第二版、V15、「シリコーンズ(Silicones)」、204−308ページ、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、1989で開示されたような周知された手順により製造することが可能である。SiH基を有するシロキサンは一般に商業的に入手することもできる。好ましくは、シロキサンまたはポリシロキサンは、150g/モル〜10000g/モルの間の分子量を有する。
有機化合物は、式
Figure 2005530889


(式中、Rは任意に1個以上の置換基を任意に含む炭化水素基を表し、R基は同じかまたは異なってもよく、2個のR基は互いに連結して環を形成してもよく、Mは、Si、Ge、SnおよびPbから選択され、qは1〜3の値であり、xは1〜3の値であり、yおよびzは0〜3の値を表し、y+zの合計は4−xである)
の式に対応する化合物であってもよい。炭化水素基R上に存在してもよい置換基の例には、アルコキシ、アリールオキシ、塩素および臭素などのハロゲン、ニトリル基、ヒドロキシ基およびアミノ基が挙げられる。炭化水素基の主鎖は、例えば酸素原子および窒素原子などの1個以上のヘテロ原子によって更に割り込まれてもよい。炭化水素基の典型的な例には、飽和または不飽和の直鎖、分岐または環式脂肪族基および芳香族基が挙げられる。特定の例は、C1〜C5アルキル基、炭素原子数6〜12のアリール基、炭素原子数7〜14のアリールアルキル基およびアルキルアリール基である。上の式(II)の化合物は知られており、例えば、(非特許文献1)に記載されている。例には、トリ(n−ブチル)錫水素化物、トリ(エチル)シリル水素化物、ジ(トリメチルシリル)シリルメチル水素化物、トリ(トリメチルシリル)シリル水素化物、トリ(フェニル)シリル水素化物が挙げられる。式(II)の化合物は(特許文献29)で更に開示されている。
以下の実施例を用いて本発明を更に例示する。しかし、本発明を実施例に限定する意図はない。特に指示がない限り、すべての部は重量による。
テスト方法
吸光度比の決定
カルボニル末端基の量を定量化するために、フルオロポリマーのフーリエ変換赤外スペクトルを作り、ピーク面積(2470cm-1〜2220cm-1)に対するピーク面積(1840cm-1〜1620cm-1)の吸光度比をこのスペクトルから計算した。
酸基および酸基の塩の量の決定
酸末端基および酸基の塩(滴定可能な末端基)の決定をラテックスpH滴定によって決定した。滴定の前に、乾燥固形物を基準にして5重量%の量で非イオン界面活性剤「トリトン(TRITON)」(登録商標)X−100をラテックスに添加し、その後、ラテックスを「ドウェックス(DOWEX)」(登録商標)MR−3混合床イオン交換樹脂(アルドリッチ(Aldrich Chem)から市販されている)で3回処理して、残留無機塩不純物を除去した。こうして精製されたラテックスは酸(pH値はほぼ2.5である)形態で存在する。メトロン(Metron)製の自動化「ティトリノ(Titrino)」(登録商標)716−DMS装置内で、このラテックス分散液15gを中和点まで0.01モル/lNaOH溶液で2回滴定した。pH滴定曲線の第一導関数の最大から計器ソフトウェアによって自動的に中和点を決定した。最後に、滴定可能な末端基の数をポリマーグラム当たりのモルNaOH消費(ミリ当量で示す、meq)(meq/g)の平均値に関連付ける。
ムーニー粘度
ムーニー粘度値をASTM D1646に準拠して測定した。
実施例1
4リットルのケトルに2.8lの無酸素水、15gのC715COONH4および2gのKClを投入した。73℃で、8gの過硫酸アンモニウム(APS)を添加し、12バールで、620gのTFE、680gのパーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)および55gのCF2=CF−O−(CF25CN(C715COONH4水溶液で前もって乳化されたもの)を360分にわたって添加した。得られたラテックスをMgCl2で凝集させ、ポリマーを真空下120℃で乾燥させた。
得られたポリマー(TFE65.1モル%、PMVE33.5モル%、ニトリルビニルエーテル含有率1.4モル%)は、40のムーニー値ML1+10 121℃、0.2の吸光度比および0.09meq/gの滴定可能な末端基の量を示した。
実施例2および3
実施例2および3を実施例1の一般手順により行った。実施例2(比較)において、塩化物塩を用いなかった。実施例3において、3.0gのKClを塩化物塩として用いた。結果を表1において以下で記載している。
Figure 2005530889
実施例4
4リットルのケトルに3.1lの無酸素水、15gのC715COONH4および0.7gのKClを投入した。さらに、150gのTFE、110gのPMVE、4gのブロモトリフルオロエチレン(BTFE)およびH2O/APFO中で前もって乳化された200gのMV31(CF2=CF−O−(CF23−O−CF3)をケトルに添加した。
50℃および圧力9バールで、合計で600gのTFE、590gのMV31(前もって乳化したもの)、180gのPMVEおよび9gのBTFEを300分にわたりフィードした。重合をKMnO4(2.4g)で開始させた。
単離したポリマー(TFE70モル%、MV31:19モル%、PMVE10.6モル%、BTFE0.6モル%)は、120のムーニー粘度MC1+10 121℃、0.03の吸光度比および0.014meq/gの滴定可能な末端基の量を有していた。
実施例5
1gのKClを用いたことを除き実施例4を繰り返した。KMnO4の消費は2.9gであり、重合実験時間は240分であった。
単離したポリマー(同じ組成を有する)は、40のムーニー粘度、0.07の吸光度比および0.03meq/gの滴定可能な末端基の量を有していた。
実施例6
KClを全く用いなかったことを除き実施例4を繰り返した。KMnO4の消費は0.9gであり、重合実験時間は300分であった。単離したポリマーは、60のムーニー粘度、0.1の吸光度比および0.04meq/gの滴定可能な末端基の量を有していた。

Claims (11)

  1. 1種以上のフッ化モノマーのラジカル重合を含むフルオロポリマーを調製する方法であって、前記ラジカル重合が塩化物塩の存在下で開始剤により開始され、これにより、前記得られたフルオロポリマーが塩化物塩の存在しない状態で製造された類似フルオロポリマーに対して少なくとも10%未満の極性末端基を有するように前記塩化物塩対前記開始剤の比が選択され、前記1種以上のフッ化モノマーがテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびC37[(CF23O]2CF=CF2の混合物からなる時、前記ラジカル重合がI(CF24Iの存在しない状態で行われることを条件とする方法。
  2. 前記塩化物塩対前記開始剤の比は、前記得られたフルオロポリマーが前記酸基および前記酸基の塩を含まないか、または前記酸基および酸基の塩の量がフルオロポリマーグラム当たり0.1ミリ当量以下のNaOHであるように選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フルオロポリマーは、フルオロエラストマーの調製のために適するフルオロポリマーである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記フルオロポリマーは、少なくとも100℃の融点を有する溶融加工性熱可塑性フルオロポリマーである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記フルオロポリマーはパーフルオロポリマーである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記フッ化モノマーの少なくとも1種は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニルエーテル、フッ化アリルエーテルおよびその混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記1種以上のフッ化モノマーは少なくとも1種の硬化部位を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記塩化物塩は金属塩化物または塩化アンモニウムである、請求項1に記載の方法。
  9. CF2Cl末端基を含むとともに酸基および酸基の塩を含まないか、またはフルオロポリマーグラム当たり0.1ミリ当量以下のNaOHの量で前記酸基および酸基の塩を有するフルオロポリマーであって、前記フルオロポリマーがテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびC37[(CF23O]2CF=CF2のターポリマーである時、前記フルオロポリマーが沃化物含有末端基を含まないことを条件とするフルオロポリマー。
  10. ラジカル重合から生じるフルオロポリマーの加工性および/または耐熱性を改善するための、1種以上のフッ化モノマーの前記ラジカル重合の開始における塩化物塩の使用。
  11. フルオロエラストマーを調製するためのフルオロポリマー組成物であって、請求項9に記載のフルオロポリマーおよび硬化組成物を含むフルオロポリマー組成物。
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