JP4824311B2 - 低温特性および耐溶剤性を有するフルオロエラストマー - Google Patents

低温特性および耐溶剤性を有するフルオロエラストマー Download PDF

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Description

本発明は、フルオロポリマー、そのフルオロポリマーの製造方法、および卓越した低温特性と改良された耐溶剤性を有するそのフルオロエラストマー組成物に関する。
低いガラス転移温度を有するフルオロエラストマーは、低温用途用のシーリング材料として一般に使用される。市販の低温エラストマーの大部分は、VDFおよび/またはTFEとペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)とを基材とするコポリマーまたはターポリマーである。多くの場合、PMVEがその良好な共重合特性のゆえにコモノマーとして選ばれる。いくつかの従来のエラストマーは約−30℃のガラス転移温度(Tg)を有するが、望ましい低Tgを得るためにその耐溶剤性(例えば、MeOH膨潤度)はしばしば犠牲にされる。
耐溶剤性を改良するために共重合されるテトラフルオロエチレンまたはペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)の比率を増すべきであるということが、一般に当業界内で認められている。さらにペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)自体が高価なモノマーであり、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)の使用量を増すことによりそのフルオロポリマーおよびフルオロエラストマー製品のコストの上昇は避けられない。
フルオロポリマーおよびフルオロエラストマーの他の特性を維持または改良しながら、そのTgを下げるために様々な取り組みがなされてきた。これらの取り組みの多くは、コモノマーの受け入れがたい混和、極端に長い重合工程時間(例えば17時間まで)、望ましくない耐溶剤性、および高いコモノマーコストで終わる。
(特許文献1)は、VDFを65〜85モル%と、ペルフルオロメトキシプロピルビニルエーテル(MV31)を0.5〜30モル%と、任意にTFEを0〜10モル%およびペルフルオロビニルエーテル(好ましくはPMVE)を0〜25モル%含むコポリマーおよび4元ポリマーについて記載している。この特許は、約−42℃のTgの得られたエラストマーについて記載している。しかしながらこの得られるエラストマーは、長期の試験時間にわたって望ましい耐溶剤性を示さない。
米国特許第6,380,337号明細書 国際公開第02/44265号パンフレット 米国特許第4,745,165号明細書 米国特許第4,831,085号明細書 米国特許第4,214,060号明細書 米国特許第4,501,869号明細書 米国特許第4,000,356号明細書 EP407 937号明細書 米国特許第2,567,011号明細書 米国特許第2,732,398号明細書 米国特許第2,809,990号明細書 EP219 065号明細書 国際公開第01/49752号パンフレット 国際公開第96/24622号パンフレット 国際公開第97/17381号パンフレット EP56681/2号明細書 欧州特許出願公開第0661304A1号明細書 欧州特許出願公開第0784064A1号明細書 欧州特許出願公開第0769521A1号明細書 EP761 735号明細書 エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、第二版、V15、「シリコーン類(Silicones)」ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)出版、p.204〜308、1989年 Am.Chem.Soc.,116(1994)、p.4521〜4522
本発明は、Tg、十分な溶剤膨潤度(<60%)、および経済的重合プロセスの間の望ましい調和を有するフルオロポリマーおよびフルオロエラストマーに関する。
本発明は、フルオロエラストマーの調製に適した4元フルオロポリマーに基づいている。このフルオロポリマーは、
(a)テトラフルオロエチレン10〜40モル%、
(b)フッ化ビニリデン40〜65モル%、
(c)式CF2=CFOCF2CF2CF2OCF3完全フッ化(過フッ化)(perfluorinated)ビニルエーテル
1〜30モル%、および
(d)ペルフルオロメチルビニルエーテル1〜20モル%、
から誘導される反復単位を含む。
このフルオロポリマーは、一般には4種類の主成分による4元ポリマーを指す。しかしながら他のコモノマー、例えば加硫サイトコモノマー、充填剤、共架橋剤、および従来から認められている補助剤類をこのフルオロポリマー組成物に加えることができる。本発明の目的では下記の用語を同義に使用する。
テトラフルオロエチレンはTFEと呼ぶことがある。
フッ化ビニリデンはVDFと呼ぶことがある。
式CF2=CFOCF2CF2CF2OCF3の過フッ化ビニルエーテルはMV31と呼ぶことがある。
ペルフルオロメチルビニルエーテルはPMVEと呼ぶことがある。
本発明の好ましい態様ではこの4元ポリマーは、7モル%を超えるMV31(7〜30モル%)、10〜40モル%のTFE、40〜65モル%のVDF、および1〜15モル%のPMVEを含む。多量のMV31のために液状ビニルエーテルMV31は、いわゆる「予備乳化」技術の使用によってのみポリマー中に効率よく取り込むことができる。このビニルエーテルは、非テロゲン系のフッ素系乳化剤(APFO=ペルフルオロオクタン酸アンモニウム塩など)を含有する水ベースの系に予備乳化される。
本発明の別の好ましい態様ではこの4元ポリマーは、7モル%未満のMV31(1〜7モル%)、10〜40モル%のTFE、40〜65モル%のVDF、および10〜20モル%のPMVEを含む。このMV31量は、高温エーロゾルとしてケトル/重合系中に導入され、MV31の予備乳化を避けることができる。これらの系は、フッ素系乳化剤を使わずに重合することができる。
さらに別の好ましい態様では上記4元系は、分子量に関して単峰性フルオロポリマーとしてまたは二峰性/多峰性フルオロポリマーとして重合することができる。二峰性または多峰性分子量は、その後の加工用途におけるフルオロポリマーの加工性能を改良するのに望ましい場合がある。
更なる態様では上記ポリマーは、全重量の少なくとも50%が上記4元組成を有するコア−シェル材料として重合することもできる。従来のコア−シェル材料を利用する重合は、その重合プロセスの効率を高めてある種のモノマー、例えば比較的高価なものを完全に使い果たすために一般に使用される。
このフルオロポリマーは、Tgおよび耐溶剤性に関係する望ましい物理的性質を有する。このTgは約−25℃以下、好ましくは−27℃以下である。この耐溶剤性は、標準試験比較対照を含む168時間、23℃、フュールK(FUEL K)(CM85)溶剤についての膨潤度試験によれば約60%以下、好ましくは50%以下である。
得られたフルオロポリマーは、通常の方法を用いて加硫してフルオロエラストマー化合物を形成することができる。
フルオロエラストマーの調製に適したフルオロポリマーは、
10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%のTFEと、
40〜65モル%、好ましくは50〜63モル%のVDFと、
次のいずれか、すなわち
7〜30モル%、好ましくは8〜25モル%のMV31と、
1〜15モル%、好ましくは2〜12モル%、最も好ましくは2〜7モル%のPMVE、
または
1〜7モル%、好ましくは1〜6モル%、最も好ましくは1〜4モル%のMV31と、
10〜20モル%、好ましくは11〜18モル%のPMVE、
との反復単位を含む。
このフルオロポリマーはさらに、過酸化物加硫を確実にするために臭素化された単位、ヨウ素化された単位、またはその両方を含むことができる。典型的な過酸化物加硫系ではこのフルオロポリマーは過酸化物加硫反応に関与可能なハロゲンを含む1または複数個の加硫サイトを備え、かつこのフルオロポリマーを可能にする組成物は有機過酸化物を含有する。この過酸化物加硫反応に関与可能なハロゲンは一般には臭素またはヨウ素であり、フルオロポリマー鎖に沿って分布するか、フルオロポリマーの末端基中に含まれるか、またはその両方であることができる。一般にはフルオロポリマー中に含有される臭素またはヨウ素の量は、そのフルオロポリマーの全重量に対して0.001から5重量%の間、好ましくは0.01から2.5%の間である。有機化合物がM−H官能基(ただしM=Si、Ge、Sn、Pb)を有する場合は、塩素もまたそのフルオロポリマーの過酸化物加硫反応に関与可能である。この方法は(特許文献2)に記載されており、その全体を参照により本明細書に組み込む。したがって、例えばCTFE由来の単位が原因で塩素原子を含有する本発明のフルオロポリマーは、過酸化物加硫反応で加硫用に用いることができる。もちろんこのフルオロポリマーは、これに加えて臭素、ヨウ素、またはその両方で変性することもできる。
その鎖に沿った過酸化物加硫反応に関与可能なハロゲン原子は、CTFE単位の取込みによる塩素の導入に加えて、フルオロポリマーの基本モノマーと適切なフッ素化加硫サイトモノマーとの共重合によって導入することもできる(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる(特許文献3)、(特許文献4)、および(特許文献5)を参照されたい)。このようなコモノマーは、例えば、
(a)式Z−Rf−O−CX=CY2を有するブロモ−またはヨード−(ペル)フルオロアルキル−ペルフルオロビニルエーテル(式中、XはFまたはH、YはFまたはH、ZはBrまたはI、Rfは任意に塩素および/またはエーテル酸素原子を含有する(ペル)フルオロアルキレンC1〜C12である)、例えばBrCF2−O−CF=CF2、BrCF2CF2−O−CF=CF2、BrCF2CF2CF2−O−CF=CF2、CF3CFBrCF2−O−CF=CF2など、
(b)式Z’−R’f−CX=CY2を有するものなどブロモ−またはヨード−(ペル)フルオロオレフィン(式中、XはFまたはH、YはFまたはH、Z’はBrまたはI、R’fは任意に塩素原子を含有する(ペル)フルオロアルキレンC1〜C12(ただし不在でもよく、その代わりRfはH、XはF、Cl、H)である)、例えばブロモトリフルオロエチレン、4−ブロモ−ペルフルオロブテン−1など、または1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレンや4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1などのブロモフルオロオレフィン類、
(c)臭化ビニルや4−ブロモ−1−ブテンなどの非フッ素化ブロモ−オレフィン類、
から選択することができる。
このフルオロポリマーは、加硫サイトコモノマーの代わりに、またはこれに加えて(特許文献6)に記載のようにポリマー調製の間に反応媒体中に導入される適切な連鎖移動剤から得られる加硫サイト成分を末端位に含有することができる。この特許はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。末端加硫サイトはまた、適切な機能性開始剤から得ることもできる。有用な開始剤の例には、X(CF2nSO2Na(n=1〜10、XはBrまたはI)または過硫酸アンモニウムと臭化カリウムを含む開始剤組成物が挙げられる。塩化物塩がラジカル重合の開始時に存在する場合に導入されるCF2Cl末端基の塩素もまた、過酸化物加硫反応に関与することができる。
連鎖移動剤の例には、式、RfBrx、Rfx(式中、Rfは任意に塩素原子を含有するX価のフルオロアルキルラジカルC1〜C12、またXは1または2である)を有するものが挙げられる。さらに一般式、RBrnm(式中、Rはフッ化炭化水素、クロロフッ化炭化水素、または炭化水素を表し、nおよびmは各々0.1または2である)の連鎖移動剤(CTA)を用いることができる。このようなCTAは、例えば(特許文献7)または(特許文献1)中に例示されており、これら特許はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
この重合は、末端のBrまたはI末端基を導入するためにI-/Br-塩((特許文献8)に記載のように)の存在下で行うことができる。
本発明のフルオロポリマーではそのフルオロポリマーの所望の低ガラス転移温度特性、耐溶剤性、および総合的な経済性を達成するために、TFE、MV31、およびPMVEの間のバランスが選択される。例えば、より高いTFE含量は耐溶剤性を向上させるが、しばしば低温特性が悪くなる恐れがある。TFE含量は好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上であり、さもないと耐溶剤膨潤度が許容できないレベルまで高くなる恐れがある。MV31の含量がTgを事実上決めるが、これは高価なコモノマーである。したがって経済的局面もまたMV31の比率を決める。MV31とPMVEの合計量は、好ましくは少なくとも13モル%になる。さもないとそのエラストマーは剛性またはわずかに結晶性になる可能性があり、その材料、特にその架橋した材料をフルオロエラストマーシーリング材として魅力のないものにする。高度に可撓性のエラストマーを得るには最も好ましくはMV31とPMVEの合計含有量を、少なくとも15モル%になるように組み合わせる。
加硫してフルオロエラストマーにするのに適したフルオロポリマーは、一般にラジカル重合によって調製される。このラジカル重合は一般にラジカル開始剤を使用することにより開始される。開始剤としてはテトラフルオロエチレンなどのフッ化オレフィンの重合に通常用いられる周知の開始剤のいずれかを使用することができる。例えば過酸化物をラジカル開始剤として使用することができる。過酸化物開始剤の具体例には、過酸化水素と、tert−ブチルヒドロペルオキシドと、ジアセチルペルオキシド、ジプロピオニルペルオキシド、ジブチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルアセタールペルオキシド、ジグルタル酸ペルオキシド、およびジラウリルペルオキシドなどのジアシルペルオキシドと、さらに水溶性の過酸およびそれらの例えばアンモニウム、ナトリウム、またはカリウム塩などの水溶性の塩とが挙げられる。過酸の例には過酢酸がある。過酸のエステルもまた用いることができ、それらの例には過酢酸tert−ブチルおよび過ピバル酸tert−ブチルが挙げられる。
使用することができる別の種類の開始剤には、例えば水溶性アゾ化合物がある。開始剤として用いられる好適なレドックス系には、例えばペルオキソ二硫酸塩と亜硫酸水素または二亜硫酸水素との組合せ、チオ硫酸塩とペルオキソ二硫酸塩の組合せ、ペルオキソ二硫酸塩とヒドラジンまたはアゾジカルボキサミド(その塩、好ましくはアルカリまたはアンモニウム塩を含めた)との組合せ、tert−ブチルヒドロペルオキシドとホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムの組合せが挙げられる。使用することができる更なる開始剤には、過マンガン酸またはマンガン酸のアンモニウム塩、アルカリ塩、またはアルカリ土類塩、あるいはマンガン酸がある。用いられる開始剤の量は一般に、重合混合物の合計量を基準にして0.03から2重量%の間、好ましくは0.05から1重量%の間である。モノマーの転化が進んで70〜80%がフルオロポリマーになるまで十分な量の開始剤を重合の間ずっと連続して重合物に加えることができる。始めに開始剤の一部を加え、残りを重合の間に1回分または別々の追加の割り当て分として加えることもできる。好ましい開始剤系には、ペルオキソ二硫酸塩、過マンガン酸塩、およびtert−ブチルヒドロペルオキシドが挙げられる。またFe2+、Ag+などの金属イオンをレドックス系に使用することができる。
このラジカル重合は有機溶媒中で行ってもよい。このラジカル重合はまた、水性懸濁重合または水性乳化重合であってもよい。水性乳化重合が本発明では好ましい。
上記開始剤の存在下でのこの水性乳化重合は、温度10〜100℃、好ましくは20〜80℃で、圧力2〜25バール、一般には3〜20バールで行うことができる。
MV31含量が7モル%より高い重合ではこの水性乳化重合は、フッ素化界面活性剤、好ましくは非テロゲン系乳化剤、最も好ましくはAPFOの存在下で行われる。乳化剤は、水性相の重量を基準にして2重量%未満の量、例えば0.01〜2重量%が一般に用いられるはずである。フッ素化乳化剤の例には、アルキル鎖中に炭素原子を4〜11個有する線状または分枝ペルフルオロアルキル含有カルボン酸およびスルホン酸の塩、特にアンモニウム塩が挙げられる。具体例には、ペルフルオロオクタン酸塩(APFO、(特許文献9)に記載)、C817SO3Li(バイエルAG(Bayer AG)から市販されている)、C49SO3LiおよびC49SO3K((特許文献10)に記載)がある。ペルフルオロアルキル含有カルボン酸塩の別の例は、C817SO2N(C25)CH2COOK((特許文献11)に記載)である。使用することができるさらに別の乳化剤には、(特許文献12)に開示されているものなどのペルフルオロポリエーテルカルボン酸塩乳化剤がある。
さらに本発明者らは、このような多量のMV31の場合、この液状ビニルエーテルは最も好ましくは水/フッ素系乳化剤中で予備乳化され((特許文献13)に記載のように)、これはMV31の取込み率が低いかまたは重合時間が著しく長くなるはずの(特許文献1)とは異なることを見出した。この予備乳化したMV31をケトルまたは槽中に予備充填し、重合の間ずっと連続的に供給することができる。別法ではMV31を予備乳化し、重合開始に先立ってケトル中に入れる。MV31対水の重量比は1:3未満、好ましくは1:4未満である。このエマルションの平均粒径は100nm〜3000nmである。この手順の利点は、MV31プレエマルションを連続的に供給する手順と比べて重合工程時間が短いことである。
このMV31の量が7モル%未満の場合、驚くべきことは重合をフッ素化乳化剤の添加なしに行うことができることである。このような重合は、(特許文献14)、(特許文献15)、および(特許文献16)に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。このMV31は、一般に高温エーロゾルとして重合ケトル中に供給される。これは、高温MV31が吹付ノズルを介してTFE、VDFガス流中に供給されることを意味する。別法ではMV31を過熱ガス流としてケトル中に供給することもできる。
この重合系は、緩衝剤、錯生成剤、および別の連鎖移動剤など他の補助剤を含むことができるが、特に乳化剤なしの重合用の好ましい非ハロゲン化CTAは、エタン、ペンタン、ジメチルエーテルなどのジアルキルエーテル、およびメチル−tert−ブチルエーテルである。
このフルオロポリマーの分子量は特に制限がない。一般にはこの分子量は、10,000〜1,000,000の範囲にあることが好ましい。程度の差はあれ同一のコモノマー組成の低および高分子量部分を有する双/多峰性ポリマーは、(特許文献16)に記載の手順により調製される。好ましいCTAは、この場合ジアルキルエーテル類である。
本発明のフルオロポリマーはまた、コア−シェル材料として調製することができる。これは、少なくとも50重量%、好ましくは70重量%が上記4元組成を有するという制限がある場合、重合の過程の間にそのポリマー組成が様々になることを意味する。例えば典型的なVDF/HFPフルオロポリマー組成により重合を開始し、次いで所望の4元組成に、またはこの逆に切り替えことができる。この手順は、高価なMV31およびPMVEのほぼ100%利用を確実にするために重合の終りでは特に役立つ。
このフルオロポリマーは、好ましくは有機過酸化物および任意にさらに共架橋剤を用いる過酸化物加硫法によって加硫される。当業者に知られているように他の加硫法もまた適用することができる。
好適な有機過酸化物は、加硫温度でラジカルを発生させるものである。50℃を超える温度で分解する過酸化ジアルキルまたはビス(ジアルキルペルオキシド)が特に好ましい。多くの場合、ペルオキシ酸素と結合した第三炭素原子を有する過酸化ジ−t−ブチルを用いるのが好ましい。このタイプの最も有用な過酸化物のなかには2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンがある。他の過酸化物は、過酸化ジクミル、過酸化ジベンゾイル、過安息香酸t−ブチル、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン)、および炭酸ジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)−ブチル]のような化合物から選択することができる。一般にはフルオロポリマー100部当たり過酸化物約1〜3部が用いられる。
有機過酸化物ベースの加硫組成物中に通常加えられる別の成分は、過酸化物と連係して有効な加硫を実現することができる多不飽和化合物からなる共架橋剤である。これらの共架橋剤は、フルオロポリマー100部当たり約0.1〜10部の間、好ましくはフルオロポリマー100部当たり2〜5部の間の量を加えることができる。有用な共架橋剤の例には、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、トリメリト酸トリアリル、イソシアヌル酸トリ(メチルアリル)、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、イソシアヌル酸トリビニル、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、フタル酸ジアリル、およびシアヌル酸トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)が挙げられる。イソシアヌル酸トリアリルが特に有用である。他の有用な共架橋剤には、(特許文献17)、(特許文献18)、および(特許文献19)中に開示されたビス−オレフィン類がある。
前述のようにこのフルオロポリマーは、特に水素化物官能基MHを有する有機化合物の存在下で他の基体に対する改良された接着特性を有する。これに加えてこの化合物を含むことによりそのフルオロポリマー組成物、すなわち過酸化物で加硫可能なフルオロポリマー組成物を得ることができる。この有機化合物の例には、1または複数個のMH官能基を含むシロキサン類またはシラゼン類が挙げられる。一般にはこの有機化合物がシロキサンまたはシラゼンである場合、そのMH官能基は−SiH官能基であることになる。好ましくはこのSiH官能基は−OSiHであり、それによってこの水素がケイ素原子と結合し、さらにこれが酸素または窒素原子と結合する。このシロキサンまたはシラゼンは簡単な低分子量有機化合物であってもよく、あるいは例えば線状、分枝、または環状であることができるポリシロキサンを含めた高分子化合物であってもよい。具体例には、HSi(OCH2CH33と、(CH32(CH3CH2O)SiHと、1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサンと、ユナイテッド・ケム(United Chem)から入手できるジフェニル−1,1,3,3−テトラキス(ジメチルシロキシ)ジシロキサンと、水素化シリル末端を有するポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(メチルヒドロシロキサン)、ならびにジメチルシロキサンおよびメチルヒドロシロキサンのコポリマーと、1,3,5−トリメチルシクロシロキサンと、1−フェニル−3,3,5,5−テトラメチルシクロシロキサンが挙げられる。当業界で知られているSiH基を有するポリシロキサンおよびシロキサンは、例えば(非特許文献1)中に開示されているような公知の手順に従って製造することができる。SiH基を有するシロキサンはまた一般に市販されている。好ましくはこのシロキサンおよびポリシロキサンは、150g/モル〜10,000g/モルの間の分子量を有する。
この有機化合物はまた、以下の式に該当する化合物であってもよい。
Figure 0004824311
式中、Rは任意に1または複数個の置換基を含む炭化水素基を表し、これらのR基は同一でも異なってもよく、またそれによって2個のR基が環を形成するように互いに連結してもよい。MはSi、Ge、Sn、およびPbから選択され、qは1〜3の値であり、xは1〜3の値であり、xおよびzは0〜3の値を表し、またy+zの和=4−xである。この炭化水素基R上に存在することができる置換基の例には、アルコキシ、アリールオキシ、塩素および臭素などのハロゲン、ニトリル基、ヒドロキシ基、およびアミノ基が挙げられる。この炭化水素基の骨格は、さらに例えば酸素および窒素原子などの1または複数個のヘテロ原子によって分断されてもよい。炭化水素基の典型的な例には、飽和または不飽和の線状、分枝、または環状脂肪族基、および芳香族基がある。具体例は、C1〜C5アルキル基、炭素原子6〜12個のアリール基、炭素原子7〜14個のアリールアルキルおよびアルキルアリール基が挙げられる。上記式(I)の化合物は公知であり、例えば(非特許文献2)中に記載されている。例には、水素化トリ(n−ブチル)スズ、水素化トリ(エチル)シリル、水素化ジ(トリメチルシリル)シリルメチル、水素化トリ(トリメチルシリル)シリル、水素化トリ(フェニル)シリルが挙げられる。式(I)の化合物は、さらに(特許文献20)に開示されている。
この加硫可能なフルオロエラストマー組成物は、もし意図する使用条件に対して十分な安定性があるならばカーボンブラック、安定剤、可塑剤、潤滑剤、充填剤、およびフルオロポリマーの配合に一般に用いられる加工助剤などの更なる添加剤を含有することができる。
この加硫組成物はさらに受酸剤を含むことができる。受酸剤は、無機アクセプターまたは無機および有機アクセプターのブレンドであることができる。無機アクセプターの例には、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、二塩基性亜リン酸鉛、酸化亜鉛、炭酸バリウム、水酸化ストロンチウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。有機アクセプターには、エポキシ類、ステアリン酸ナトリウム、およびシュウ酸マグネシウムがある。好ましい酸受容体は、酸化マグネシウムおよび水酸化カルシウムである。これらの受酸剤は単独でまたは組み合わせて使用することができ、好ましくはフルオロポリマーの100重量部当たり約2〜25部の範囲の量で使用する。
この加硫可能なフルオロエラストマー組成物は、フルオロポリマーと、加硫組成物と、任意に水素化物官能基を有する有機化合物および他の添加剤を通常のゴム加工装置中で混合することによって調製することができる。このような装置には、ゴム用ミル、バンバリーミキサなどの密閉式混合機、および混合用押出機がある。
このフルオロポリマーは、Tgおよび耐溶剤性に関係する望ましい物理的性質を有する。そのTgは約−25℃以下、好ましくは−27℃以下である。168時間、23℃、およびフュールK(FUEL K)(CM85)溶剤に関して測定されるその耐溶剤性は、約60%以下、好ましくは50%以下である。
本発明を下記の実施例に関してさらに例示するが、本発明をそれらに限定することを意図するものではない。すべての部数は、別段の指定がない限り重量単位である。
Figure 0004824311
試験方法
メルトフローインデックス(MFI)は、DIN 53735、ISO 12086、またはASTM D1238−01に従って行った。特に言及しない限り支持重り5.0kgおよび温度265℃を適用した。ここで引用するMFIは、直径2.1mm、長さ8.0mmの規格押出ダイを用いて得た。
ムーニー粘度は、ASTM D1646−00に従って求めた。特に言及しない限りこのムーニー粘度は、1分間の予備加熱および121℃で10分間の試験(ML1+10@121℃)を用いて求めた。
加硫粘弾性試験は、未加硫の配合混合物についてアルファ・テクノロジー・ムービング・ダイ・レオメーター(Alpha Technology Moving Die Rheometer)(MDR)モデル2000を使用し、ASTM D5289−95に従って177℃、予備加熱なし、経過時間12分(別段の指定がない限り)、および円弧角0.5度で実施した。最小トルク(ML)と、最大トルク(MH)、すなわちプラトーまたは最高点が得られない場合は指定時間中に達成される最高トルクと、トルクの差△T、すなわち(MH−ML)を記録した。ts2(トルクがMLを超えて2単位増加する時間)、t’50(トルクがML+0.5[MH−ML]に達する時間)、およびt’90(トルクがML+0.9[MH−ML]に達する時間)もまた記録した。
プレス加硫後の試料を循環式エアオーブン中に置くことにより二次加硫試料を調製した。このオーブンを232℃に保ち、試料を16時間処理した。
破断時引張強さ、破断時伸び、および100%引張応力は、ASTM ダイD(Die D)により2.0mmシートから切り取った試料についてASTM D412−98を用いて求めた。単位はメガパスカル(MPa)で記録する。
低温柔軟性(TR−10)は、冷却媒体としてエタノールを使用するASTM D1329−88(1998年再承認)を用いて求めた。単位は℃で記録する。
圧縮永久ひずみは、0.139インチ(3.5mm)のOリングを200℃で70時間圧縮するASTM D395−01方法B(Method B)により求めた。結果は%として記録する。
ガラス転移温度は、ASTM E1356−98(1995年再承認)により求めた。
特に言及しない限り物理的性質の試験用には150×75×2mmのプレス加硫シートを180℃、5〜7MPaで7分間のプレス加工により調製した。これらのプレス加硫シートから破断時引張強さおよび破断時伸びをASTM D412−98に従って測定した。かたさは、ASTM D2240−02方法A(Method A)に従って求めた。ショアAデュロメーターを使用した。
フルオロポリマーの融解ピークは、パーキン−エルマー(Perkin−Elmer)DSC7.0により窒素流中において加熱速度20℃/分でASTM 4591に従って求めた。
ラテックス粒径の決定は、ISO/DIS 13321に従ってマルベルン・ゼタザイザ1000HSA(Malvern Zetazizer 1000HSA)を用いて動的光散乱によって行った。測定に先立って重合から得られるポリマーラテックスを0.001モル/LのKCl溶液で希釈した。その測定温度はすべてのケースで20℃である。
耐溶剤性すなわち体積膨潤度は、CM85(フュール(Fuel)K燃料、すなわちメタノール85体積%、イソ−オクタン7.5体積%、トルエン7.5体積%)およびメタノール中に23±2℃で70時間または168時間浸漬した後、ASTM D471−98に従って求めた。燃料透過定数を次の方法により求めた。二次加硫シート(プレス加硫を177℃で10分、二次加硫を230℃で16時間)を直径7.72cmの円板に裁断し、透過試験に用いた。透過定数は、次の変更および具体的内容の許でASTM D814−95(2000年再承認)に記載の手順を用いて得た。すなわちASTM D814のガラス製広口瓶をASTM E96−00に記載のようなヅウィング−アルバート(Thwing−Albert)水分蒸散計透過カップと取り替えたこと、使用するガスケットをネオプレンゴムの代わりにダイネオン(Dyneon)FE−5840Qエラストマー(ショアAかたさ約60)で作製し、試験片の上面と底面の両側に配置したこと、試験片が試験中に変形しないように網目状スクリーンの平円盤をガスケットの上面で使用したこと、試液がCE10燃料(エタノール10%、イソ−オクタン45%、トルエン45%)100mLであること、および試験温度が40℃であること。透過定数(g−mm/m2−日)は、精度0.1mgでメッツラー(Mettler)AT400を用いて30日間の減量を測定することにより計算した。時間(日)に対する減量(g)に最小二乗法を当てはめることにより得られた直線の勾配を試験片の面積で除し、その厚さを乗じた。
希釈ポリマー溶液の溶液粘度は、メチルエチルケトン(MEK)に溶かした0.2%ポリマー溶液についてDIN 53726に従って35℃で求めた。測定にはISO/D/S 3105およびASTM D2515を満たすキャノン−フェンスケ、ルーチン−ビスコシメーター(Cannon−Fenske,Routine−Viskosimeter)(ドイツ国マインツのショット製(Fa.Schott,Maintz,Germany))を用いた。
下記の実施例では配合組成物はゴム100部を基準とする。加硫剤および他の添加剤は、ゴム100部当たりの部数(phr)として記載される。ゴムの量がわずかで、少ないバッチ量を作る場合は使用するゴム量に特に言及するが、配合は100部を用いた場合と同様に記載して比較を容易にする。割合は別段の指示がない限り重量%である。
実施例1
インペラ攪拌システムを備えた全容量47.5Lを有する重合ケトルに脱イオン水29.0Lを充填し、70℃まで加熱した。攪拌システムを240rpmに設定し、さらにこの酸素を含まないケトルにジメチルエーテルを11g、MV31モノマーを40g、3.7絶対バールまでペルフルオロメチルエーテル(PMVE)を428g、8.9絶対バールまで二フッ化ビニリデン(VDF)を256g、11.0絶対バール反応圧までテトラフルオロエチレン(TFE)を161g充填した。重合を30%APS溶液(ペルオキソ二硫酸アンモニウム)130gにより開始した。反応が始まるにつれて11.0絶対バールの反応圧を供給用TFE、PMVE、およびVDFにより維持して、PMVE(kg)/TFE(kg)の供給比1.07、VDF(kg)/TFE(kg)の供給比1.68の気相になるようにした。70℃の反応温度もまた維持した。さらにTFEの供給が3040gに達するまで1985gのMV31および209gのブロモテトラフルオロブテン(BTFB)からなる混合物を高温エーロゾルとして供給した。MV31/BTFB混合物の供給が終わったら攪拌速度を145rpmに下げた。335分後にTFEの供給3380gが終わったらモノマー弁を閉じ、10分以内にケトルのヘッドスペースのモノマー組成物を5.5バールまで反応低下させた。得られたポリマー分散物の固形物含量は34.9%であり、動的光散乱によるラテックス粒径は400nmであった。
このポリマー分散物1000mLをMgCl2水溶液に1滴ずつ攪拌しながら加えることにより凝固させ、その後脱水し、脱イオン水で3回洗浄した(60〜70℃)。このポリマーを空気循環式オーブン中で130℃で一晩乾燥した。このポリマーは識別できる融解転移を示さず、ガラス転移温度は−30.6℃(中心点)であった。このポリマーのMFI(265/5)は17.3’であり、また溶液粘度は63mL/gであった。このポリマーの組成は、TFEが21モル%、VDFが59モル%、PMVEが15モル%、MV31が4.3モル%、BTFEが0.7モル%であった。
このポリマーおよび各組成で用いる成分を標準的方法を用いて2本ロールミル上で混ぜ合わせた。イソシアヌル酸トリアリル(TAIC)共架橋剤(50%DLC、オランダ国アーネルンのアクゾ・ノーベル・ケミカルズ(Akzo Nobel Chemicals of Arnhern, The Netherlands)からパーカリンク(Perkalink)(商標)301−50として入手できる)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサン(45%DLC、オランダ国アルンヘルンのアクゾ・ノーベル・ケミカルズからトリゴノックス(Trigonox)(商標)104−45Bとして入手できる)、酸化亜鉛(ドイツ国レバークーゼンのバイエル・エー・ジー(Bayer AG.,Leverkusen,Germany)からジンクオキシド・アクチブ(Zinc Oxide Aktiv)として入手できる)、およびMT N−990(カーボンブラック、テキサス州ボーゲンのジェイ・ピー・ヒューバー・コーポレーション(J.P.Huber Corp.of Borgen,Texas)から入手できる)をその他の成分と混ぜた。これらの配合ゴムの組成を表1にまとめる。
これら試料の加硫粘弾性は、未加硫の配合混合物をアルファ・テクノロジー・ムービング・ディスク・レオメーター(MDR)モデルおよびASTM D5289−95に記載の手順を用いて試験することにより調べた。この配合物は、すぐれた加硫特性を示した。引張強さ、伸び、および永久圧縮ひずみなどのその他の特性は表1にまとめる。CM85中での23℃、168時間の耐溶剤性すなわち体積膨潤度もまた表1にまとめる。
実施例2
重合に先立ってMV31モノマー4550gをペルフルオロオクタン酸アンモニウム塩(APFO)23gとともに脱イオン水5350mL中で乳化した。乳化にはまずウルトラツラックス(Ultraturrax)攪拌機を24,000rpmの速さで1分間使用し、次いでミクロフルイダイザー(Microfluidizer)高せん断ホモジナイザーを1回通した。この予備乳濁液は混濁した外観を有し、少なくとも12時間安定であった。
実施例1で使用したものと同じ重合ケトルに再び脱イオン水29.0Lを充填し、70℃まで加熱した。攪拌システムを240rpmに設定し、さらにこの酸素を含まないケトルにジメチルエーテルを5g、MV31モノマーを60g、5.1絶対バールまでペルフルオロメチルエーテル(PMVE)を680g、12.5絶対バールまで二フッ化ビニリデン(VDF)を450g、また15.5絶対バール反応圧までテトラフルオロエチレン(TFE)を310g充填した。重合の開始に先立って2510gのPMVEをステンレススチールのシリンダー中で210gのBTFBと混合した。次いで重合を30%APS溶液(ペルオキソ二硫酸アンモニウム)120gにより開始した。反応が始まるにつれて15.5絶対バールの反応圧を供給用のTFE、VDF、およびPMVEとBTFEの混合物により維持して、TFE(kg)/VDF(kg)の供給比0.53、PMVEとBTFB(kg)/VDF(kg)の供給比0.52の気相になるようにした。70℃の反応温度もまた維持した。MV31予備乳濁液(kg)/VDF(kg)の供給比0.66でVDFの供給が4950g(目標モノマー供給の95%)に達するまで予備乳化したMV31をケトル中に充填した。145分後にVDFの供給5208gが終わり、モノマー弁を閉じた。こうして得られたポリマー分散物の固形物含量は34.7%であり、動的光散乱によるラテックス粒径は237nmであった。
このポリマー分散物をさきの実施例と同じ方法で試験した。このポリマーは識別できる融解転移を示さず、ガラス転移は−32.0℃(中心点)であった。このポリマーのMFI(265/5)は2.4’であり、また溶液粘度は81mL/gであった。この組成は、TFEが20モル%、VDFが59モル%、PMVEが11モル%、MV31が9.4モル%、BTFBが0.6モル%であった。このポリマーを表1のように各成分と混ぜ合わせ、その配合物を実施例1と同様に試験した。
実施例3および4
実施例3および4についてはTFEが27モル%、VDFが56モル%、PMVEが15モル%、MV31が1.5モル%、BTFBが0.5モル%の組成のフルオロポリマーを実施例1で述べたプロセスに従って調製した。このポリマーは、Tg=−26℃であり、またMFI(265/5)は11.4であった。TFEが19モル%、VDFが62モル%、PMVEが10モル%、MV31が8.3モル%、BTFBが0.7モル%の組成を有する実施例4のフルオロポリマーは、実施例2で述べた手順に従って調製した。このポリマーは、Tg=−33℃、ムーニー粘度ML1+10/121℃は34、またMFI(265/5kg)は26であった。これらのポリマーを表1のように各成分と混ぜ合わせ、それらの配合物を実施例1と同様に試験した。
実施例5
4Lケトルに、H2Oを1600g、シュウ酸アンモニウムを9g、シュウ酸(C224・2H2O)を1.6g、およびウルトラツラックス(Ultraturrax)(24,000rpm)を用いて500gのMV31と、800gのH2Oと、30%ペルフルオロオクタン酸アンモニウム溶液(FX1006、ミネソタ州セントポールのスリー・エム・カンパニー(3M Company,St.Paul,MN))とから調製した予備乳濁液を充填した。さらにこのケトルにTFEを90g、VDFを110g、PMVEを20g、ブロモテトラフルオロエチレン(「BTFE」)を3.0g充填した。0.05%KMnO4溶液20mLを加えることにより40℃、圧力12バールで重合を開始した。KMnO4溶液を連続的に2時間にわたって供給(KMnO4の合計消費量0.041g)し、さらにTFEを200g、VDFを260g、PMVEを50g、およびBTFEを5g加えた。得られたラテックスの固形物含量は28%、そのポリマーの組成はTFEが28モル%、VDFが54モル%、PMVEが3.6モル%、MV31が14モル%、BTFEが0.4モル%であり、ムーニー粘度ML1+10/121℃=130、MF/21.6kg/265℃=0.1、Tg=−38℃であった。このポリマーを表1のように各成分と混ぜ合わせ、その配合物を実施例1と同様に試験した。
比較例1
TFEが6.5モル%、VDFが75モル%、PMVEが18モル%、BTFBが0.5モル%の組成を有するフルオロポリマーを実施例1で述べたものと類似の方法で調製した。このポリマーを表1のように各成分と混ぜ合わせ、その配合物を実施例1と同様に試験した。
比較例2
実施例5を繰り返したがPMVEは供給しない。このポリマーの組成は、TFEが32モル%、VDFが53モル%、MV31が14.6モル%、BTFEが0.4モル%であり、またTgは−37℃であった。これに加えて示差走査熱量測定(DSC)分析で若干の結晶ピークが50℃〜80℃に観察され、これがこのポリマーをシーリング用途にはほとんど役立たなくした。
Figure 0004824311
実施例6
2Oを800g、1800gのH2Oと30gのFX1006とに分散させた600gのMV31の予備乳濁液、TFEを50g、VDFを95g、PMVEを10g、およびBTFEを1.5g充填した4Lケトルを40℃まで加熱した。0.05%KMnO4溶液20mLを加えることにより重合を開始した。40℃、圧力12バールで60分の間、TFEを80g、VDFを160g、PMVEを20g、およびBTFEを2.5g加え、KMnO4の合計消費量は0.043gであった。得られたラテックスの固形物含量は20%、粒径は170mmであった。そのポリマーの組成はTFEが18モル%、VDFが55モル%、MV31が24モル%、PMVEが2.5モル%、BTFEが0.3モル%であり、ムーニー粘度は110、MFI(21.6g/265℃)=10、Tg=−42℃であった。このポリマーを表1のように各成分と混ぜ合わせ、その配合物を実施例1と同様に試験した。
実施例7
4LケトルにH2Oを1400g、400gのH2Oと15gのFX1006とに分散させた170gのMV31の予備乳濁液、TFEを40g、VDFを80g、PMVEを6g、およびBTFEを1.5g充填した。0.05%KMnO4溶液20mLにより重合を開始した。40℃、圧力12バールで連続的にTFEを95g、VDFを175g、PMVEを25g、800gのH2Oと15gのFX1006とに分散させた430gのMV31の予備乳濁液、およびBTFEを3g加えた。140分後に重合を停止させた。得られたラテックスの固形物含量は20%、粒径は200mmであった。そのポリマーは基本的に実施例6と同じ組成であり、ムーニー粘度は110、MFI(21.6kg/265℃)=7g/10分、Tg=−42℃であった。
実施例8
実施例8ではTFEが20モル%、VDFが59モル%、PMVEが11モル%、MV31が9.3モル%、BTFBが0.7モル%の組成を有するフルオロポリマーを実施例2で述べたプロセスに従って調製した。このポリマーは、Tg=−32℃、ムーニー粘度ML1+10/121℃が70、MFI(265/5)が2.6であった。このフルオロポリマーおよび各組成で使用する成分を2本ロールミル上で標準的な方法を用いて混ぜ合わせた。イソシアヌル酸トリアリル(TAIC)共架橋剤(72%DLC、オハイオ州アクロンのハーウィック・カンパニー(Harwick Company,Akron,OH)からTAIC DLC−Aとして入手できる)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサン(コネチカット州ノーウォークのアール・ティー・バンダービルト(R.T.Vanderbilt,Norwalk,CT)からバロックス(Varox)DBPH−50として入手できる)、酸化亜鉛(ペンシルバニア州モナカのジンク・コーポレーション・オブ・アメリカ(Zinc Corporation of America,Monaca,PA)からUPS−1として入手できる)、およびカーボンブラック(カナダ国アルバータ州メディシンハットのキャンカーブ・リミッテッド(Cancarb Limited,Medicine Hat,Alberta,Canada)からサーマックスMT(Thermax MT)、ASTM N990として入手できる)をその他の成分と混ぜた。これらの配合ゴムの組成を表2にまとめる。
これら試料の加硫粘弾性は、未加硫の配合混合物をアルファ・テクノロジー・ムービング・ディスク・レオメーター(MDR)モデルおよびASTM D5289−95に記載の手順を用いて試験することにより調べた。この配合物は、すぐれた加硫特性を示した。引張強さ、伸び、および永久圧縮ひずみなどのその他の特性は表2にまとめる。CM85中およびメタノール中における23℃で70時間および168時間の耐溶剤性すなわち体積膨潤度と、40℃におけるCE10(エタノール10%、イソ−オクタン45%、トルエン45%)の透過定数もまた表2にまとめる。
比較例3
比較例3では過酸化物加硫可能なターポリマーのフルオロポリマー(デラウェア州ウィルミントンのデュポン・ダウ・エラストマーズ・LLC(DuPont Dow Elastomers LLC)からビトン(Viton)(登録商標)GLT301として入手できる)を使用した。このポリマーは、TFEが5モル%、VDFが77モル%、PMVEが18モル%のNMR分析による組成を有し、Tgが−30.4℃である。ムーニー粘度ML1+10/121℃は32であった。このフルオロポリマーの配合物を実施例8と同様に調製し、試験した。この配合ゴムの組成および特性を表2にまとめる。
Figure 0004824311

Claims (3)

  1. フルオロエラストマーの調製に適したフルオロポリマーであって、
    (a)テトラフルオロエチレン1535モル%、
    (b)フッ化ビニリデン5063モル%、
    (c)式CF2=CFOCF2CF2CF2OCF3の完全フッ化ビニルエーテル25モル%、および
    (d)ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル12モル%、
    から誘導される反復単位を含むフルオロポリマー。
  2. 前記フルオロポリマーが二峰性または多峰性の分子量を有する、請求項1に記載のフルオロポリマー。
  3. 1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレン(CF2=CHBr、BDFE)、4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1(CH2=CHCF2CF2Br、BTFB)、ブロモトリフルオロエチレン(CF2=CFBr、BTFE)、4−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1(CH2=CHCF2CF2I、ITFB)、ペルフルオロ(2−ブロモエチルビニルエーテル)(CF2=CFOCF2CF2Br、BEVE)、ペルフルオロ(3−ヨードプロピルビニルエーテル)(CF2=CFO(CF23I)、またはこれらの組合せから誘導される加硫サイトをさらに含む、請求項1に記載のフルオロポリマー。
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