JP2005506354A - 癌治療のためのオリゴアミン化合物およびその誘導体 - Google Patents

癌治療のためのオリゴアミン化合物およびその誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005506354A
JP2005506354A JP2003536196A JP2003536196A JP2005506354A JP 2005506354 A JP2005506354 A JP 2005506354A JP 2003536196 A JP2003536196 A JP 2003536196A JP 2003536196 A JP2003536196 A JP 2003536196A JP 2005506354 A JP2005506354 A JP 2005506354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
chohch
group
another embodiment
butyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003536196A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005506354A5 (ja
Inventor
ベンジャミン フライドマン,
アルドニア エル. バラシナス,
アンドレイ ブイ. ブロックヒン,
ヒラク エス. バス,
ロウレンス ジェイ. マートン,
ベノドハー ケイ. レディー,
Original Assignee
スリル バイオメディカル コーポレイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スリル バイオメディカル コーポレイション filed Critical スリル バイオメディカル コーポレイション
Publication of JP2005506354A publication Critical patent/JP2005506354A/ja
Publication of JP2005506354A5 publication Critical patent/JP2005506354A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C215/00Compounds containing amino and hydroxy groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C215/02Compounds containing amino and hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having hydroxy groups and amino groups bound to acyclic carbon atoms of the same carbon skeleton
    • C07C215/04Compounds containing amino and hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having hydroxy groups and amino groups bound to acyclic carbon atoms of the same carbon skeleton the carbon skeleton being saturated
    • C07C215/06Compounds containing amino and hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having hydroxy groups and amino groups bound to acyclic carbon atoms of the same carbon skeleton the carbon skeleton being saturated and acyclic
    • C07C215/18Compounds containing amino and hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having hydroxy groups and amino groups bound to acyclic carbon atoms of the same carbon skeleton the carbon skeleton being saturated and acyclic with hydroxy groups and at least two amino groups bound to the carbon skeleton
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C211/00Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C211/01Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton having amino groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C211/02Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton having amino groups bound to acyclic carbon atoms of an acyclic saturated carbon skeleton
    • C07C211/14Amines containing amino groups bound to at least two aminoalkyl groups, e.g. diethylenetriamines

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

抗癌活性および抗増殖活性を有するオリゴアミン化合物、ならびにこの化合物を作製および使用するための方法が提供される。この化合物は、前立腺癌細胞株およびマウス中の前立腺癌腫瘍に対して活性であることが示されている。この化合物はまた、乳癌および他の癌の処置において有用である。本発明はまた、個体における癌を処置する方法を提供し、この方法は、治療量のこの化合物を投与する工程を包含する。このオリゴアミン化合物の全ての塩もまた提供される。

Description

【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国仮特許出願第60/329,982号(2001年10月16日出願)の優先権を主張する。この出願の内容は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(連邦政府支援研究の下で行われた発明に対する権利の表明)
該当なし。
【0003】
(技術分野)
本発明は、癌および未制御の細胞増殖によって引き起こされる他の疾患を処置するため、ならびに微胞子虫症および他の感染性疾患を処置するために有用な、化合物および方法に関する。より詳細には、本発明は、インビトロおよびインビボで抗腫瘍活性を提示するオリゴアミン化合物、ならびに抗微胞子虫活性を示すオリゴアミン化合物、ならびにこれらの化合物を作製および使用する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
癌は、世界中の主な死因の1つである。世界保健機関によれば、癌は、世界中で、心臓病および感染性疾患に次いで3番目に最も一般的な死因である。癌は、先進国において(心臓病に次いで)2番目に最も一般的な死因である。従って、癌についての新たでかつ有効な処置の発見は、ヘルスケア研究者にとって高い優先性がある。
【0005】
癌はしばしば、正常細胞に対するより少ない有害な効果を有しながら、癌細胞の増殖を選択的に殺傷または妨害するために化学療法を用いることによって処置される。化学療法剤はしばしば、迅速に分裂する細胞(例えば、癌細胞)を殺傷する;それほど迅速には分裂しない細胞は、より低い程度に影響を受ける。他の薬剤(例えば、毒性因子に結合した抗体)は、癌に対して使用することについて評価されている。これらの薬剤は、この癌に特異的な特徴(例えば、正常よりも高い細胞分裂速度または癌細胞表面に発現される独特の抗原)を利用することによって、これらの癌細胞を標的とする。
【0006】
天然に存在するおよび合成の、種々のアミン含有化合物が、抗癌活性および抗増殖活性について評価されている。以下の特許および特許出願(これらの全ては、その全体が本明細書中に参考として援用される)は、これらの化合物のうちの特定のものを考察する:米国特許第5,541,230号、同第5,880,161号、および同第5,889,061号;ならびに国際特許協力条約出願WO 00/66587、WO 98/17624、およびWO 95/18091。広範な種々の適用についての種々のアミン含有化合物を考察する他の刊行物としては、以下が挙げられる:US 3,956,502(殺菌剤としてのポリアミンアルコールに対して);US 4,013,507およびUS 5,866,016(これらは、通常とイオネン(ionene)呼ばれる化合物に関する;CA 2,231,200(これは、遺伝子輸送キャリアとしてのポリアルキルアミンを考察する);EP 889 112(オートマチックトランスミッションのための潤滑油組成物に関する);US 4,971,598(燃料界面活性剤としてのエチレンジアミンカルボキシ酸(ethylenediamine carboxy acid)とのアルケニルスクシンイミドの反応産物に関する);US 5,091,576(これは、抗腫瘍性、抗ウイルス性、または抗レトロウイルス性のスペルミン誘導体を考察する)およびUS 5,393,757(これは、ポリアミンならびに抗下痢性および胃腸抗痙攣性の薬学的組成物ならびに処置方法を考察する);WO 93/04036およびUS 5,185,369(興奮性アミノ酸神経伝達物質アンタゴニストとしての合成アリールポリアミンおよびヘテロアリールポリアミンに関する);US 5,530,092およびUS 5,698,662(樹状高分子およびその調製に関する);US 5,750,788(これは、少なくとも3つのシアノ基を有する化合物からのアミンの調製を考察する);US 5,847,190(樹状窒素含有有機化合物に対する);US 6,046,282(ポリアミドアミンエポキシ硬化剤の反応性希釈剤に対する);WO 95/20580(大環状オクタアザ化合物に対する);WO 96/38528(アルコールの送達のためのベタインエステルに対する);WO 97/07674、WO 98/51660、およびWO 99/17802(核酸の選択的改変のためのエチレンイミンオリゴマーに対する);WO 00/09634(ヒドロカルビルアミンを含むディーゼル燃料に対する);WO 01/64779(アスファルト乳化剤として用いられるポリアミンポリオキシドに対する);WO 01/79329(オリゴポリスクシンイミドに対する);Bruice TCら,「A microgonotropen branched decaaza decabutylamine and its DNA and DNA/transcription factor interactions」,Bioorg Med Chem.5(4):685−92(1997);Satz ALおよびBruice TC,「Recognition in the minor groove of double−stranded DNA by microgonotropens」,Acc.Chem.Res.35(2):86−95(2002);Kroger Nら,「Species−specific polyamines from diatoms control silica morphology」,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97(26):14133−8(2000);Bacchi CJら,「Novel synthetic polyamines are effective in the treatment of experimental microsporidiosis ,an opportunistic AIDS−associated infection」,Antimicrob.Agents Chemother.46(1):55−61(2002);ならびにBacchi CJら,「SL−11158,a synthetic oligoamine,inhibits polyamine metabolism of Encephalitozoon cuniculi」,J.Eukaryot.Microbiol.Suppl:92S−94S(2001)。
【0007】
癌についての有効な処置を見出すことを目的とした徹底的な研究にもかかわらず、いくつかの癌が比較的首尾よく処置され得る一方で、他の癌については有効な処置が存在しないことが周知である。従って、癌および未制御の細胞増殖によって特徴付けられる疾患の処置に現在利用可能な医学的治療を補充するさらなる薬学的因子についての必要性が存在する。
【0008】
癌の処置に加えて、本発明のオリゴアミン化合物はまた、微生物(例えば、細菌、ウイルス、および寄生生物)によって引き起こされる疾患の処置に有用である。Bacchi CJら,「Novel synthetic polyamines are effective in the treatment of experimental microsporidiosis,an opportunistic AIDS−associated infection」,Antimicrob.Agents Chemother.46(1):55−61(2002);およびBacchi CJら,「SL−11158,a synthetic oligoamine,inhibits polyamine metabolism of Encephalitozoon cuniculi」,J.Eukaryot.Microbiol.Suppl:92S−94S(2001)を参照のこと。微胞子虫症とは、phylum Microspora門の寄生性原生動物のいずれかによって引き起こされる感染をいう;140属および1200種を超える微胞子虫が公知であり、これらの種のうちの以下の少なくとも14がヒトにおいて病理を引き起こし得る:Enterocytozoon bieneusi、Encephalitozoon intestinalis(以前は、Septata intestinalisとして公知)、Encephalitozoon hellem、Encephalitozoon cuniculi、Pleistophora sp.、Trachipleistophora hominis、T.anthropophthera、Nosema ocularum、N.algerae、Vittaforma corneae、Microsporidium ceylonensis、M.africanum、Brachiola vesicularum、およびB.connori(World Wide Web URL www.dpd.cdc.gov/dpdx/HTML/Microsporidiosis.htmのCenters for Disease Control informationを参照のこと)。微胞子虫症は、免疫無防備状態の宿主(例えば、AIDSおよびHIV関連疾患を有する患者または免疫抑制治療の移植レシピエント)において最も優勢である。健常宿主は、無症候性微胞子虫症または自己制御性微胞子虫症を保有するであるようである。微胞子虫症の症状としては、下痢および他の胃腸胃腸合併症、筋肉感染症、尿生殖器感染症、呼吸器感染症、および眼の感染症が挙げられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
微胞子虫症について現在薬学的処置(例えば、アルベンダゾールおよびメトロニダゾール(Flagyl))が存在するとはいえ、全ての処置があらゆる病原体に対して有効なわけではなく、そして特定の医薬に対する望ましくない副作用が特定の個体において生じ得る。従って、さらなる医学的薬剤が、微胞子虫症および微生物によって引き起こされる他の疾患についての現在利用可能な処置を補完するために必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の開示)
本発明は、オリゴアミン化合物およびその誘導体、これらを作製する方法、ならびにこれらを用いる方法に関する。
【0011】
特に、本発明は、以下の式:
【0012】
【化6】
Figure 2005506354
の化合物およびその全ての塩を包含し、ここで、Rは、HおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;Rは、HおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;各Rは、C〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;各Rは、HおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;Rは、HおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;mは、7以上15以下の整数である。
【0013】
1つの実施形態では、Rは、Hである。別の実施形態では、Rは、Hである。別の実施形態では、RおよびRは両方ともHである。
【0014】
別の実施形態では、R、およびRもまた結合している窒素に結合しているR部分のうちの少なくとも1つは、Hである。別の実施形態では、R、およびRもまた結合している窒素に結合しているR部分は両方ともHである。別の実施形態では、各RはHである。別の実施形態では、Rはエチルである。
【0015】
別の実施形態では、Rはエチルであり、そしてRはHである。別の実施形態では、Rはエチルである。別の実施形態では、Rはエチルであり、そしてRもまた結合している窒素に結合しているR部分はHである。
【0016】
別の実施形態では、Rはエチルであり、RはHであり、Rはエチルであり、そしてRもまた結合している窒素に結合しているR部分はHである。
【0017】
なお別の実施形態では、各Rは、C〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択される。なお別の実施形態では、各Rは、C直鎖状アルキルである。なお別の実施形態では、各RはC直鎖状アルキルである。
【0018】
他の実施形態では、mは7である。他の実施形態では、mは9である。他の実施形態では、mは11である。他の実施形態では、mは13である。他の実施形態では、mは15である。
【0019】
本発明はまた、以下の式:
【0020】
【化7】
Figure 2005506354
の化合物およびその全ての塩を包含し、ここで、Rは、HおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;Rは、HおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;各Rは、C〜C直鎖状ヒドロキシアルキルおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択されるが、ただし、少なくとも1つのRが、C〜C直鎖状ヒドロキシアルキルであり;各Rは、HおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;Rは、HおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択され;mは、7以上15以下の整数である。
【0021】
1つの実施形態では、RおよびRの少なくとも1つはHである。別の実施形態では、RおよびRは両方ともHである。別の実施形態では、R、およびRもまた結合している窒素に結合しているR部分の少なくとも1つはHである。別の実施形態では、各RはHである。
【0022】
別の実施形態では、Rはエチルである。別の実施形態では、Rはエチルであり、そしてRはHである。別の実施形態では、Rはエチルである。別の実施形態では、Rはエチルであり、そしてRもまた結合している窒素に結合しているR部分はHである。
【0023】
別の実施形態では、Rはエチルであり、RはHであり、Rはエチルであり、そしてRもまた結合している窒素に結合しているR部分はHである。
【0024】
なお別の実施形態では、各Rは、C〜C直鎖状ヒドロキシアルキルおよびC〜C直鎖状アルキルからなる群より独立して選択されるが、ただし、Rの少なくとも1つは、C〜C直鎖状ヒドロキシアルキルである。なお別の実施形態では、各Rは、C直鎖状ヒドロキシアルキルおよびC直鎖状アルキルから独立して選択されるが、ただし、少なくとも1つのRはC直鎖状ヒドロキシアルキルである。なお別の実施形態では、各Rは、C直鎖状ヒドロキシアルキルおよびC直鎖状アルキルから独立して選択されるが、ただし、少なくとも1つのRはC直鎖状ヒドロキシアルキルである。
【0025】
他の実施形態では、mは7である。他の実施形態では、mは9である。他の実施形態では、mは11である。他の実施形態では、mは13である。他の実施形態では、mは15である。
【0026】
さらなる実施形態では、この化合物の最も左側の2つの窒素に隣接したアルキルセグメントは、ヒドロキシアルキル基を含む。さらなる実施形態では、この化合物の最も左側の2つの窒素に隣接したアルキルセグメントは、この分子中に唯一のヒドロキシアルキル基を含む。すなわち、この構造をその全体において記載する場合、左から右に読む場合に遭遇する第1R基は、ヒドロキシアルキル基であるか、または唯一のヒドロキシアルキル基である。さらなる実施形態では、この化合物の最も右側の2つの窒素に隣接したアルキルセグメントは、ヒドロキシアルキル基を含む。さらなる実施形態では、この化合物の最も右側の2つの窒素に隣接したアルキルセグメントは、この分子中の唯一のヒドロキシアルキル基を含む。すなわち、この構造をその全体において記載する場合、左から右に読む場合に遭遇する最後のR基は、ヒドロキシアルキル基であるか、または唯一のヒドロキシアルキル基である。
【0027】
別の実施形態では、本発明は、以下の式:
【0028】
【化8】
Figure 2005506354
の化合物およびその全ての塩を包含し、ここで、R10、R20、R60、およびR70は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから独立して選択され;ここで、各R80およびR90は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから独立して選択され;ここで、R30、各R40、およびR50は、以下:
−CHCHCHCH−、
−CHOHCHCHCH−、
−CHCHOHCHCH−、
−CHCHCHOHCH−、
−CHCHCHCHOH−、
−CHCHCH−、
−CHOHCHCH−、
−CHCHOHCH−、
−CHCHCHOH−
から独立して選択され;そしてここでyは、5、6、7、8、9、10、11、12、および13から選択される整数である。
【0029】
1つの実施形態では、R30、R40、またはR50の少なくとも1つは、以下:
−CHOHCHCHCH−、
−CHCHOHCHCH−、
−CHCHCHOHCH−、
−CHCHCHCHOH−、
−CHOHCHCH−、
−CHCHOHCH−および
−CHCHCHOH−から独立して選択される。
【0030】
別の実施形態では、R30、R40、またはR50のうちの少なくとも1つは、以下:
−CHOHCHCHCH−、
−CHCHOHCHCH−、
−CHCHCHOHCH−;および
−CHCHCHCHOH−
から独立して選択される。
【0031】
別の実施形態では、R30およびR50のうちの少なくとも1つは、以下:
−CHOHCHCHCH−、
−CHCHOHCHCH−、
−CHCHCHOHCH−;および
−CHCHCHCHOH−
から独立して選択される。
【0032】
別の実施形態では、各R40は、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−からなる群より独立して選択される。別の実施形態では、R30は、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−からなる群より独立して選択される。別の実施形態では、R50は、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−からなる群より独立して選択される。別の実施形態では、R30およびR50は、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−からなる群より独立して選択される。別の実施形態では、R40およびR50は、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−からなる群より独立して選択される。別の実施形態では、R30およびR40は、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−からなる群より独立して選択される。別の実施形態では、R30、各R40、およびR50は、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−からなる群より独立して選択される。上記の実施形態のうちの1つの実施形態では、y=5、7、9、11、または13である。なお別の実施形態では、y=6、8、10、または12である。なお別の実施形態では、y=5、7、9、または11である。なお別の実施形態では、y=5である。なお別の実施形態では、y=7である。なお別の実施形態では、y=9である。なお別の実施形態では、y=11である。
【0033】
別の実施形態では、各R40は、−CHCHCHCH−である。別の実施形態では、R30は、−CHCHCHCH−である。別の実施形態では、R50は、−CHCHCHCH−である。別の実施形態では、R30およびR50は、−CHCHCHCH−である。別の実施形態では、各R40およびR50は、−CHCHCHCH−である。別の実施形態では、R30および各R40は、−CHCHCHCH−である。別の実施形態では、R30、各R40、およびR50は、−CHCHCHCH−である。上記の実施形態のうちの1つの実施形態では、y=5、7、9、11、または13である。なお別の実施形態では、y=6、8、10、または12である。なお別の実施形態では、y=5、7、9、または11である。なお別の実施形態では、y=5である。なお別の実施形態では、y=7である。なお別の実施形態では、y=9である。なお別の実施形態では、y=11である。
【0034】
別の実施形態では、各R40は、−CHCHCH−である。別の実施形態では、R30は、−CHCHCH−である。別の実施形態では、R50は、−CHCHCH−である。別の実施形態では、R30およびR50は、−CHCHCH−である。別の実施形態では、各R40およびR50は、−CHCHCH−である。別の実施形態では、R30および各R40は、−CHCHCH−である。別の実施形態では、R30、各R40、およびR50は、−CHCHCH−である。上記の実施形態のうちの1つの実施形態では、y=5、7、9、11、または13である。なお別の実施形態では、y=6、8、10、または12である。なお別の実施形態では、y=5、7、9、または11である。なお別の実施形態では、y=5である。なお別の実施形態では、y=7である。なお別の実施形態では、y=9である。なお別の実施形態では、y=11である。
【0035】
1つの実施形態では、R10、R20、R60、およびR70は、H、メチル、エチル、n−プロピル、およびn−ブチルから独立して選択される。別の実施形態では、各R80およびR90は、H、メチル、エチル、n−プロピル、およびn−ブチルから独立して選択される。別の実施形態では、R10、R20、R60、およびR70は、H、メチル、エチル、n−プロピル、およびn−ブチルから独立して選択され、そして各R80およびR90は、H、メチル、エチル、n−プロピル、およびn−ブチルから独立して選択される。
【0036】
別の実施形態では、R90および各R80は、Hである。別の実施形態では、R10はHであり、R20はエチルであり、R60はHであり、そしてR70はエチルである。上記の実施形態のうちの1つの実施形態では、y=5、7、9、11、または13である。なお別の実施形態では、y=6、8、10、または12である。なお別の実施形態では、y=5、7、9、または11である。なお別の実施形態では、y=5である。なお別の実施形態では、y=7である。なお別の実施形態では、y=9である。なお別の実施形態では、y=11である。
【0037】
別の実施形態では、R30、各R40、およびR50は、−CHCHCHCH−であり、そしてR90および各R80はHである。別の実施形態では、R30、各R40、およびR50は、−CHCHCHCH−であり、そしてR10はHである。R20はエチルであり、R60はHであり、そしてR70はエチルである。別の実施形態では、R30、各R40、およびR50は、−CHCHCHCH−であり、R90および各R80はHであり、そしてR10はHであり、R20はエチルであり、R60はHであり、そしてR70はエチルである。上記の実施形態のうちの1つの実施形態では、y=5、7、9、11、または13である。なお別の実施形態では、y=6、8、10、または12である。なお別の実施形態では、y=5、7、9、または11である。なお別の実施形態では、y=5である。なお別の実施形態では、y=7である。なお別の実施形態では、y=9である。なお別の実施形態では、y=11である。
【0038】
別の実施形態では、本発明は、式:CHCHNHCHCHCHCH(NHCHCHCHCHNHCHCHCHCHNHCHCHの化合物であって、ここでy=5、6、7、8、9、10、11、12、または13である化合物を包含する。なお別の実施形態では、y=5、7、9、11、または13である。なお別の実施形態では、y=6、8、10、または12である。なお別の実施形態では、y=5、7、9、または11である。なお別の実施形態では、y=5である。なお別の実施形態では、y=7である。なお別の実施形態では、y=9である。なお別の実施形態では、y=11である。
【0039】
別の実施形態では、本発明は、式:CHCHNHCHCHCH(NHCHCHCHNHCHCHCHNHCHCHの化合物であって、ここでy=5、6、7、8、9、10、11、12、または13である化合物を包含する。なお別の実施形態では、y=5、7、9、11、または13である。なお別の実施形態では、y=6、8、10、または12である。なお別の実施形態では、y=5、7、9、または11である。なお別の実施形態では、y=5である。なお別の実施形態では、y=7である。なお別の実施形態では、y=9である。なお別の実施形態では、y=11である。
【0040】
別の実施形態では、本発明は、化合物CHCH−NH−(CHCHCHCH−NH−)−CHCH、CHCH−NH−(CHCHCHCH−NH−)−CHCH、CHCH−NH−(CHCHCHCH−NH−)13−CHCH、およびCHCH−NH−(CHCHCHCH−NH−)11−CHCH、ならびにその全ての塩を包含する。
【0041】
本発明はまた、1回の、そして1回のみのアルキル化反応をアミノ基で受け得るような様式でアルキルアミンのアミノ基を保護し(例えば、メシチレンスルホニルクロリドを用いた保護)、この保護されたアルキルアミンをハロアルキルニトリル化合物と反応させ、このニトリル基を還元してアミノ基とし、所望の鎖長が作製されるまで必要に応じてこの保護工程、反応工程、および還元工程を繰り返し、そして付加されるべき最後の窒素とアルキルハライドとを必要に応じて反応させて、合成を終結させることによって上記の化合物を作製する方法を包含する。
【0042】
本発明はまた、直鎖状アミド鎖を調製し(ここで、この直鎖状アミド鎖はω−アミノ酸の窒素を保護することによって形成される)、この保護されたω−アミノ酸のカルボキシル基をアルキルアミンと反応させてアミノ保護ω−アミノアミドを形成させ;このω−アミノアミドのアミノ基を脱保護し;そしてω−アミノアミドのアミノ基を第2のω−アミノ酸のカルボキシル基と反応させてペプチド結合を形成させることによって化合物を作製する方法を包含する。この後者の反応は、所望の鎖長に達するまで、所望により繰り返され得る。ポリアミド化合物に付加される最後の窒素は、アルカン酸と必要に応じて反応され得る。最後に、このポリアミド化合物は還元して、ポリアミン化合物とされ得る。
【0043】
別の実施形態では、本発明はまた、以下の化合物
【0044】
【化9】
Figure 2005506354
を作製する方法を包含し、ここで、R10、R20、R30、R40、R50、R60、R70、R80、およびR90は、上記の種々の実施形態に規定されたとおりであり、この方法は、以下の工程を包含する:
a)式H−N(R90)−R51−C(=O)N(R60)(R70)の第1化合物を提供する工程であって、ここで、R51は、以下:
−CHCHCH−、
−CHO(PGHy)CHCH−、
−CHCHO(PGHy)CH−、
−CHCHCHO(PGHy)−、
−CHCH−、
−CHO(PGHy)CH−、および
−CHCHO(PGHy)−
からなる群より選択され、
ここで、PGHyは、ヒドロキシ保護基である、工程;
b)式BGN(R80)−R41−COOHの第2化合物を提供する工程であって、
ここで
保護基BGが、アミノ保護基ならびにメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルからなる群より選択され;
80は、上記の種々の実施形態において定義した通りであり;
41が、以下:
−CHCHCH−、
−CHO(PGHy)CHCH−、
−CHCHO(PGHy)CH−、
−CHCHCHO(PGHy)−、
−CHCH−、
−CHO(PGHy)CH−、および
−CHCHO(PGHy)−
からなる群より選択される、工程;
c)この第2化合物のカルボキシル基を活性化する工程;
d)この第2化合物をこの第1化合物にカップリングして、式BG[N(R80)−R41−CO]−N(R90)−R51−CON(R60)(R70)の化合物を形成する工程であって、ここでgが1である、工程;
e)工程c)および工程d)のカップリング工程をさらに(g−1)サイクル繰り返して、式BG[N(R80)−R41−CO]−N(R90)−R51−CON(R60)(R70)の化合物を形成する工程であって、ここでgが7〜15の整数である、工程;
f)アミド基を還元してアミン基とする工程;ならびに
g)この化合物中に存在し得るあらゆる保護基BGおよびPGHyを除去する工程。
得られる化合物は、当該分野で公知の任意の方法(例えば、カラムクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、HPLC、または薄層クロマトグラフィー)によって必要に応じて精製され得る。
【0045】
本発明はまた、上記の化合物のうちの1以上の投与によって、未制御の細胞増殖によって特徴付けられる疾患(例えば、前立腺癌および乳癌を含むがこれらに限定されない癌)を処置する方法を提供する。本発明はまた、薬学的に受容可能なキャリアおよび/または別の治療薬剤と組み合わせた、上記の化合物のうちの1以上の組成物を包含する。未制御の細胞増殖によって特徴付けられる疾患(例えば、癌(例えば、前立腺癌および乳癌))の処置のために用いられ得る本発明の化合物の例は、CHCH−NH−(CHCHCHCH−NH−)−CHCH、CHCH−NH−(CHCHCHCH−NH−)−CHCH、CHCH−NH−(CHCHCHCH−NH−)13−CHCH、もしくはCHCH−NH−(CHCHCHCH−NH−)11−CHCH、またはこれらの任意の塩である。
【0046】
本発明はまた、上記の化合物のうちの1以上の投与によって微胞子虫症およびAIDS関連感染症を処置する方法を包含する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
本発明は、本明細書中に記載されるような種々の新規オリゴアミン化合物およびそれらの誘導体に関する。本発明は、本明細書中に記載される化合物の全ての塩を含む。薬学的に受容可能な塩が特に好ましい。薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の生物学的活性を保持し、そして生物学的もしくはそれ以外で望ましくないことはない塩である。所望の塩は、ポリアミンを酸で処理することによって、当業者に公知の方法によって調製され得る。無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸が挙げられるが、これらに限定されない。有機酸の例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、スルホン酸、およびサリチル酸が挙げられるが、これらに限定されない。アミノ酸とポリアミンの塩(例えば、アスパラギン酸塩およびグルタミン酸塩)もまた調製され得る。
【0048】
本発明はまた、化合物の全ての立体異性体(ジアステレオマーおよびエナンチオマーを含む)ならびに立体異性体の混合物(ラセミ混合物を含むが、これに限定されない)を含む。立体化学が、構造において明確に示されていない場合、構造は、示された化合物の全ての可能な立体異性体を包含するように意図される。
【0049】
用語「アルキル」とは、直鎖基、分枝鎖基、環式基およびそれらの組合せを含み、特定された数の炭素原子を有するか、または数が特定されない場合、12個までの炭素原子を有する、飽和脂肪族基をいう。「直鎖アルキル」基または「直鎖状(linear)アルキル」基とは、環式でも分枝でもない、通常、「n−アルキル」基として命名されるアルキル基をいう。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびアダマンチルのような基が挙げられるが、これらに限定されない。環式基は、1つの環(シクロヘプチルのような基を含むが、これに限定されない)、または複数の縮合環(アダマンチルまたはノルボルニルのような基を含むが、これらに限定されない)からなり得る。
【0050】
「置換アルキル」とは、1つ以上の置換基(例えば、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨード)、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシ、ベンジルオキシ、フェニル、ベンジル、シアノ、ニトロ、チオアルコキシ、カルボキシアルデヒド、カルボアルコキシ、およびカルボキサミドを含むが、これらに限定されない)、または本発明の目的のために必要な場合、保護基で適切にブロックされ得る官能基で置換されたアルキル基をいう。置換アルキル基の例としては、−CF、−CF−CF、および他のペルフルオロ基およびペルハロ基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
「ヒドロキシアルキル」とは、具体的に、1つの−OH基で置換された、特定の炭素数を有するアルキル基をいう。従って、「C直鎖ヒドロキシアルキル」とは、−CHCHCHOH−、−CHCHOHCH−、および−CHOHCHCH−をいう。「C直鎖ヒドロキシアルキル」とは、−CHCHCHCHOH−、−CHCHCHOHCH−、−CHCHOHCHCH−、および−CHOHCHCHCH−をいう。例えば、−CHCHOHCHCH−は、
【0052】
【化10】
Figure 2005506354
の両方を含むことが理解され、ここで、波線は、分子の残り部分へのフラグメントの結合を示し;そして他のヒドロキシアルキルジラジカルについても同様である。
【0053】
用語「アルケニル」とは、直鎖(直鎖状)基、分枝鎖基、環式基、およびこれらの組合せを含み、特定の炭素原子数を有するか、または数が特定されない場合、12個までの炭素原子を有し、少なくとも1つの二重結合(−C=C−)を含む不飽和脂肪族基をいう。アルケニル基の例としては、−CH−CH=CH−CH;および−CH−CH−シクロヘキセニル(ここで、エチル基は、任意の利用可能な炭素価においてシクロヘキセニル部分に結合し得る)が挙げられるが、これらに限定されない。用語「アルキニル」とは、直鎖(直鎖状)基、分枝鎖基、環式基、およびこれらの組合せを含み、特定の炭素原子数を有するか、または数が特定されない場合、12個までの炭素原子を有し、少なくとも1つの三重結合(−C≡C−)を含む不飽和脂肪族基をいう。「炭化水素鎖」または「ヒドロカルビル」とは、直鎖基、分枝鎖基、または環式基の任意の組合せ、アルケニル基、またはアルキニル基、およびこれらの任意の組合せをいう。「置換アルケニル」、「置換アルキニル」、および「置換炭化水素鎖」または「置換ヒドロカルビル」とは、1つ以上の置換基(例えば、ハロゲン、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシ、ベンジルオキシ、フェニル、ベンジル、シアノ、ニトロ、チオアルコキシ、カルボキシアルデヒド、カルボアルコキシ、およびカルボキサミドを含むが、これらに限定されない)、または本発明の目的のために必要な場合、保護基で適切にブロックされ得る官能基で置換されたそれぞれの基をいう。
【0054】
「アリール」または「Ar」とは、単環(フェニルのような基を含むが、これに限定されない)、または複数の縮合環(ナフチルまたはアントリルのような基を含むが、これらに限定されない)を有する芳香族炭素環式基をいい、これは、非置換アリール基および置換アリール基の両方を含む。「置換アリール」とは、1つ以上の置換基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、炭化水素鎖、ハロゲン、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシ、ベンジルオキシ、フェニル、ベンジル、シアノ、ニトロ、チオアルコキシ、カルボキシアルデヒド、カルボアルコキシ、およびカルボキサミドを含むが、これらに限定されない)、または本発明の目的のために必要な場合、保護基で適切にブロックされ得る官能基で置換されたアリールをいう。
【0055】
「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」、および「ヘテロアルキニル」とは、それぞれ、特定された数の炭素原子を含み(または、数が特定されない場合、12個までの炭素原子を有し)、この基の主鎖、分枝鎖、または環式鎖の一部として1つ以上のヘテロ原子を含む、アルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基をいう。ヘテロ原子とは、N、S、O、およびPが挙げられるが、NおよびOが好ましい。ヘテロアルキル基、ヘテロアルケニル基、およびヘテロアルキニル基は、ヘテロ原子(価数が利用可能な場合)または炭素原子のいずれかにおいて、分子の残りに結合し得る。ヘテロアルキル基の例としては、−O−CH、−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH、−S−CH−CH−CH、−CH−CH(CH)−S−CH、−CH−CH−NH−CH−CH−、1−エチル−6−プロピルピペリジノ、2−エチルチオフェニル、およびモルホリノのような基が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアルケニル基の例としては、−CH=CH−NH−CH(CH)−CH)−のような基が挙げられるが、これらに限定されない。「ヘテロアリール」または「HetAr」とは、単環(例えば、ピリジル、チオフェン、またはフリルを含むが、これに限定されない)、または複数の縮合環(例えば、イミダゾリル、インドリジニル、またはベンゾチエニルを含むが、これらに限定されない)を有し、そして環内に少なくとも1つのヘテロ原子(N、O、P、またはSのようなヘテロ原子を含むがこれらに限定されない)を有する、芳香族炭素環式基をいう。他に特定されない限り、ヘテロアルキル基、ヘテロアルケニル基、ヘテロアルキニル基、およびヘテロアリール基は、1個と5個の間のヘテロ原子、および1個と20個の間の炭素原子を有する。「置換ヘテロアルキル」、「置換ヘテロアルケニル基」、「置換ヘテロアルキニル基」、および「置換ヘテロアリール基」とは、1つ以上の置換基(アルキル、アルケニル、アルキニル、ベンジル、炭化水素鎖、ハロゲン、アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、カルボキシ、ベンジルオキシ、フェニル、ベンジル、シアノ、ニトロ、チオアルコキシ、カルボキシアルデヒド、カルボアルコキシ、およびカルボキサミドを含むが、これらに限定されない)、または本発明の目的のために必要な場合、保護基で適切にブロックされ得る官能基で置換された、ヘテロアルキル基、ヘテロアルケニル基、ヘテロアルキニル基、およびヘテロアリール基をいう。このような置換ヘテロアルキル基の例としては、フェニル基またはベンジル基によって窒素または炭素において置換されたピペラジン、および炭素または窒素において任意の利用可能な価数によって分子の残り部分に結合したピペラジン、−NH−SO−フェニル、−NH−(C=O)O−アルキル、−NH−(C=O)−アルキル−アリール、および−NH−(C=O)−アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。化学的に可能な場合、この基のヘテロ原子ならびに炭素原子は、置換され得る。ヘテロ原子はまた、化学的に可能な場合、酸化形態であり得る。
【0056】
用語「アルキルアリール」とは、1つ、2つ、または3つのアリール基に付属した、指定された数の炭素原子を有するアルキル基をいう。
【0057】
用語「アルコキシ」とは、本明細書中で使用される場合、酸素原子に連結したアルキル、アルケニル、アルキニル、または炭化水素鎖をいい、特定の炭素原子数を有するか、または数が特定されない場合、12個までの炭素原子を有する。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、およびt−ブトキシのような基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
用語「アルカノエート」とは、本明細書中で使用される場合、イオン化カルボン酸基(例えば、アセテート(CHC(=O)−O(−1))、プロピオネート(CHCHC(=O)−O(−1))、など)をいう。「アルキルアルカノエート(アルカン酸アルキル)」とは、アルコキシ基でエステル化されたカルボン酸(例えば、酢酸エチル(CHC(=O)−O−CHCH))をいう。「ω−ハロアルキルアルカノエート(アルカン酸ω−ハロアルキル)」とは、カルボキシル基から最も遠いアルカノエート炭素原子上にハロゲン原子を有するアルキルアルカノエートをいう;従って、ω−ブロモプロピオン酸エチルとは、3−ブロモプロピオン酸エチルをいい、ω−クロロn−ブタン酸メチルとは、4−クロロn−ブタン酸メチルをいうなど。
【0059】
用語「ハロ」および「ハロゲン」とは、本明細書中で使用される場合、Cl置換基、Br置換基、F置換基、またはI置換をいう。
【0060】
「保護基」とは、以下の特徴を示す化学基をいう:1)良好な収率で所望の官能基と選択的に反応して、保護が望ましい計画された反応に対して安定な保護された基質を与える;2)所望の官能基を生じるために、保護された基質から選択的に除去可能である;および3)このような計画された反応において存在するかまたは生成する他の官能基と適合性の試薬によって良好な収率で除去可能である。適切な保護基の例は、Greeneら(1991)Protective Groups in Organic Synthesis,2nd Ed.(John Wiley & Sons,Inc.,New York)に見出され得る。アミノ保護基としては、メシチレンスルホニル(Mes)、ベンジルオキシカルボニル(CBzまたはZ)、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、t−ブチルジメチルシリル(TBDIMSまたはTBDMS)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、トシル、ベンゼンスルホニル、2−ピリジルスルホニル、または適切な光不安定性(photolabile)保護基(例えば、6−ニトロベラトリルオキシカルボニル(Nvoc)、ニトロピペロニル、ピレニルメトキシカルボニル、ニトロベンジル、ジメチルジメトキシベンジル、5−ブロモ−7−ニトロインドリニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヒドロキシ保護基としては、t−ブトキシ、ベンジル、トリチル、Fmoc、TBDIMS、光不安定性保護基(例えば、ニトロベラトリルオキシメチルエーテル(Nvom))、Mom(メトキシメチルエーテル)、およびMem(メトキシエトキシメチルエーテル)、NPEOC(4−ニトロフェネチルオキシカルボニル)およびNPEOM(4−ニトロフェネチルオキシメトキシカルボニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
(オリゴアミン化合物の作製のための合成方法)
3つの一般的な方法は、本発明のオリゴアミン化合物を合成するために本明細書中で提示される。
【0062】
1.第1の方法は、以下のように、ブロモシアノアルキル化合物のメシチルスルホニル化アルキルアミンへの繰り返しの付加を含む:アルキルアミン化合物IA(例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、および他のアルキルアミン化合物(Aldrich Chemical Company,Milwaukee,Wisconsin、および他の供給業者から市販される)のアミノ基が、例えば、塩化メシチルスルホニル(Aldrich Chemical Companyおよび他の供給業者から市販される)と反応して、保護されたアルキルアミンIIAを形成することによって、保護される。保護されたアルキルアミンIIAを、塩基(例えば、無水ジメチルホルムアミド中の水素化ナトリウム)で処理し、次いで、ハロアルキルニトリル化合物(例えば、4−ブロモブチロニトリルまたは3−ブロモプロピオニトリル(Aldrich))と反応させる。得られた生成物IIIAのニトリル部分を、当該分野で公知の種々の方法(例えば、水素ガスおよびパラジウム金属または白金金属での処理)によって還元されて、遊離アミンIVAを生じる。以下の工程(−NH基の保護(例えば、メシチレンスルホニル基を用いる)、および−NH(Mes)部分とハロアルキルニトリルとの反応、続くHまたは当該分野で公知の他の方法による還元)が、所望の数の窒素基が付加されるまで繰り返される。末端アルキル基(例えば、エチル基)が望ましい場合、ハロアルキルニトリルの代わりに、ハロゲン化アルキル(例えば、ブロモエタン、塩化n−ブチル)と最後の−NH(Mes)部分を単純に反応させることによって、最後に窒素に付加される。
【0063】
【化11】
Figure 2005506354
2.本発明の飽和オリゴアミン化合物を調製する第2の一般的な方法は、ポリアミド鎖を作製するためのペプチド合成に使用される化学と類似の化学を使用し、続いて、アミド連結をアミンに還元することを包含する。非天然アミノ酸(例えば、HNCHCHCHCOOH)または別の化合物(ここで、アミノ基およびカルボキシル基が、1個〜12個、1個〜11個、1個〜8個、または1個〜7個のCH基の直鎖アルキル鎖によって分離されている)は、化合物IBの化合物IIBへの変換によって以下に示される(PGは、保護基を示す)ように、Boc、Fmoc、Cbz、または当該分野で周知の他のアミノ保護基を使用することによってそのN保護誘導体に変換され得る
本発明の化合物を合成するための特定の方法において、次いで、N保護アミノ酸のカルボキシル基は、アミド基に変換され得、これは、カルボキシル基における所望でない反応を妨げるように機能し、そして最終的に、最終化合物の最も外側のアルキル基を有するアミノ基に変換される。すなわち、本発明の化合物を合成するための特定の方法において、例えば、CHCH(NHCHCHCHCHNHCHCH(Boc−NHCHCHCHCOOHのカルボキシル基をBoc−NHCHCHCHCONHCHCHに変換する)は、最終的に、分子の繰り返しコアに隣接するエチル基を提供する。これは、以下の化合物IIIBについて一般的な場合について示される。以下のスキームにおける指定「アルキル」は、同一または異なる基を示し得、すなわち、アルキルは、Boc−NHCHCHCHCONHCHCHにおけるように、−CHCHCH−基および−CHCH基の両方を指定するために使用され得ることに留意するべきである。
【0064】
一旦、N保護アミノ酸のカルボキシル基が、アミド基に変化されると、N末端は、脱保護され得る(以下の化合物IVB)。次いで、別のN保護アミノ酸(先の工程で使用したアミノ酸と同一であり得るが、必ずしも同じでなくても良い)が、付加され得る。この工程は、以下の化合物VBにおけるように、所望の長さに達するまで、繰り返される。
【0065】
【化12】
Figure 2005506354
一旦、化合物VBが作製されると、本発明の化合物を合成するための種々のさらなる方法で使用され得る。1つのこのような方法は、以下のように、試薬(例えば、ボラン(例えば、ボラン−テトラヒドロフラン錯体)または水素化アルミニウムリチウム)を使用して、当該分野で公知の種々の方法によって、化合物VBのアミド基を化合物VIB1に還元することである。
【0066】
【化13】
Figure 2005506354
次いで、還元された適切な保護された化合物VIIB1(「PG」と指定された保護基が先の合成で使用された保護基と同じであっても異なっていてもよいことに注意のこと)の2つの単位は、中心アルキル基VIIIB1と縮合する(ここで、「LG」は、脱離基を示し、これは、VIIV1の第2級窒素によって置換される)。
【0067】
【化14】
Figure 2005506354
アルキルが、合成の中間体における基を示すために使用されるものの、不飽和セグメント(アルケニル、アルキニル)基もまた使用され得る。但し、これらは、アルキル基の合成の終了のときに還元される。
【0068】
あるいは、所望の数のアルキルが連結し、そして窒素が中間体VB中に存在する場合、化合物は、VIB2に示されるように、アシル化され得:
【0069】
【化15】
Figure 2005506354
続いて、アミド基のアミノ基への還元が行われ得る。アミドは、当該分野で公知の種々の方法を使用して(ボラン(例えば、ボラン−テトラヒドロフラン錯体)または水素化アルミニウムリチウムのような試薬を使用して)、アミノ基に還元され得る(アミン化合物VIB1はまた、第2級アミンのアシル化を妨げるための適切な保護基を用いて、アシル化され得、そして還元されて、最終化合物を形成し得る)。
【0070】
上記合成スキームは液相において実施されるが、固相有機合成もまた使用され得る。上記の多くの反応が固相ペプチド合成の間に実施される反応と類似するので、上記反応スキームは、例えば、Atherton and Sheppard,Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach,New York:IRL Press,1989; Stewart and Young:Solid−Phase Peptide Synthesis 2nd Ed.,Rockford,Illinois:Pierce Chemical Co.,1984;and Jones,The Chemical Synthesis of Peptides,Oxford:Clarendon Press,1994に記載されるように、当該分野で周知のペプチド合成のための技術を使用して、固相合成に容易に適用される。ポリアミドの自動化合成は、Perkin Elmer−Applied Biosystems,Foster City,Californiaによって販売されるような、固相方法を使用する自動化ポリペプチド合成器を使用して実施され得る。ポリアミド前駆体全体の完了後、ポリアミドは、固体支持体から切断され、そしてアミド基が、上記のようにアミン基に還元される。
【0071】
3.本発明の飽和オリゴアミン化合物を調製する第3の一般的な方法は、不飽和ポリアミン化合物の還元を包含する。1つ以上の二重結合または三重結合の存在に起因して、コンフォメーションが制限されたポリアミン化合物(例えば、米国特許第5,889,061号、WO 00/66587、およびWO 98/17624に記載される化合物)は、微細に分割された白金、パラジウムまたはニッケル、あるいは当該分野において周知の他の水素化触媒(例えば、二酸化白金または「Adam’s触媒」;白金ブラック;チャコール担持パラジウム、Pd/C;ラネーニッケル)の存在下で、水素雰囲気下で還元される。
【0072】
(ヒドロキシオリゴアミン化合物の作製のための合成方法)
ヒドロキシ基は、オリゴアミン化合物の1つ以上の位置に容易に組み込まれ得る。以下の実施例11は、オリゴアミンの2つのアルキルセグメントに、ヒドロキシル基を有するオリゴアミンを調製するための合成スキームを示す。この方法は、単純に、適切な保護ヒドロキシルアミノ酸を使用することによって、分子の任意のセグメントにおける任意の位置に、ヒドロキシル基を有するオリゴアミンを調製するために容易に適合され得る。例えば、ZHN(CH)(CHOR)(CH)COOHは、先の一般的スキームまたは実施例におけるスキームのいずれかにおけるオリゴアミンのセグメントの1つのためのZHN(CH)(CH)(CH)COOHの代わりに、使用され得る。この化合物は、アミノ基をZ基で保護し、次いで、ヒドロキシル基を保護することによって、市販の4−アミノ−3−ヒドロキシ酪酸から容易に合成される。ヒドロキシ基上の保護基Rは、引き続く反応条件に対して安定なTBDMSまたは任意の他のヒドロキシ保護基であり得る。さらなる例として、ZHN(CH)(CH)(CHOR)COOH(市販の4−アミノ−2−ヒドロキシ酪酸から容易に合成される)は、交互の位置においてヒドロキシ基を配置するために使用され得る。ヒドロキシ含有アミノ酪酸は、立体特異的な合成が所望される場合、鏡像異性体的に純粋なR形態およびS形態で入手可能である。
【0073】
(オリゴアミン化合物の治療使用)
本発明のオリゴアミン化合物は、未制御の細胞増殖によって引き起こされる種々の疾患(癌(特に、前立腺癌、乳癌、および他の癌)が挙げられる)の処置のために有用である。本発明のオリゴアミン化合物はまた、微生物(細菌、ウイルス、および寄生生物のような微生物が挙げられるがこれらに限定されない)によって引き起こされ得る感染症および微生物疾患の処置のために有用である。特に、本発明のオリゴアミン化合物は、免疫無防備状態の患者における疾患を処置する際に有用である。本発明のオリゴアミン化合物は、微胞子虫症を処置するために特に有用である(Bacchi CJら、「Novel synthetic polyamines are effective in the treatment of experimental microsporidiosis,an opportunistic AIDS−associated infection」、Antimicrob.Agents Chemother.46(1):55−61(2002);およびBacchi CJら、「SL−11158,a synthetic oligoamine,inhibits polyamine metabolism of Encephalitozoon cuniculi」、J.Eukaryot.Microbiol.補遺:92S−94S(2001)を参照のこと)。これらの化合物は、哺乳動物(好ましくは、ヒト)を処置するために使用される。本発明のオリゴアミン化合物を使用して疾患を「処置すること」とは、疾患またはその疾患の症状のいずれかを予防、減少または排除する目的で、あるいは疾患またはその疾患の症状の進行を遅延させる目的で、さらなる治療剤ありまたはなしで、本発明の1種以上のオリゴアミン化合物を投与することと定義される。本発明のオリゴアミン化合物の「治療的使用」とは、上に規定されるような疾患を処置するために、本発明の1種以上のオリゴアミン化合物を使用することと定義される。本発明のオリゴアミン化合物の「治療的量」とは、上に規定されるような疾患を処置するために十分な量である。
【0074】
特定の医療用途についての特定のオリゴアミン化合物の効力を評価する目的で、これらの化合物は、最初に、インビトロで、適切に選択された試験細胞に対して試験され得る。非限定的な例において、オリゴアミン化合物は、腫瘍細胞(例えば、前立腺腫瘍細胞)に対して試験され得る。例示的な実験は、培養中に増殖し得かつ無胸腺ヌードマウスにおいてインビボで増殖し得る細胞株(例えば、LNCaP)を利用し得る。Horoszewiczら(1983)Cancer Res.43:1809−1818。癌腫細胞株の培養および処理、フローサイトメトリーに基づく細胞周期および細胞死の決定;ODC活性、SAMDC活性およびSSAT活性を含む酵素アッセイ;ならびに天然ポリアミンおよびポリアミンアナログの高圧液体クロマトグラフィーでの検出および定量は、当該分野において記載されている(例えば、Miら(1998)Prostate 34:51−60;Kramerら(1997)Cancer Res.57:5521−27;およびKramerら(1995)J.Biol.Chem.270:2124−2132)。細胞の増殖および代謝に対するオリゴアミン化合物の影響の評価もまた、なされ得る。
【0075】
分析は、72時間目に実施される、0.1〜1000μMの範囲の用量応答曲線に基づく、IC50の決定に始まる。これらの研究から、約50%の増殖阻害を生じる条件が規定され得、そして以下のために使用され得る:(a)細胞数の減少(これは、薬物誘導細胞死を示し得る)に特に注意して、6日間まで、増殖阻害の時間依存性を追跡する;(b)フローサイトメトリーを使用して、細胞周期の進行および細胞死に対するオリゴアミン化合物の影響を特徴付ける(付着した細胞および脱離した細胞に対して実施される分析);(c)細胞代謝パラメータに対するオリゴアミン化合物の影響を試験する。オリゴアミン化合物の影響は、(HPLC分析によって)細胞内濃度に対して標準化され得、これはまた、細胞に浸透するそれらの相対的な能力の指標を提供する。オリゴアミン化合物の取り込みにおける顕著な差異は、Miら(1998)において以前に記載されたように、放射性同位元素標識されたスペルミジンを使用する競合研究によって評価されるような、その化合物がポリアミン輸送体を利用および調節する能力を研究することによって、さらに特徴付けられ得る。オリゴアミン化合物はまた、拡散機構によって、細胞に侵入し得る。
【0076】
(オリゴアミン化合物のインビボ試験)
培養された癌腫細胞に対してインビトロでの強力な抗増殖活性を有することが見出されたオリゴアミン化合物は、インビボモデル系において評価され得る。非限定的なプロトコルにおいて、最初の目的は、非腫瘍保有動物(例えば、DBA/2マウス)におけるこの化合物の相対的な毒性を決定することである。3匹ずつの動物の群に、例えば10mg/kgから開始して、次第に増加する濃度のオリゴアミン化合物を、腹腔内注射し得る。病的状態によって示される場合の毒性は、最初の24時間にわたって綿密にモニタリングされる。十分に特徴付けられたポリアミンアナログ化合物(例えば、BE−333)が、これらの研究における内部標準として使用され得る。なぜなら、1日1回×5日間のスケジュールによる慢性毒性に対する、単回用量処置による急性毒性に関するデータベースが、既に確立されているからである。従って、オリゴアミン化合物の場合、BE−333に対する単回用量毒性が、1日1回×5日間のスケジュールに対して使用されるべき用量の範囲を予測するために使用される。
【0077】
1日1回×5日間のスケジュールについての最も高い許容用量が推定された後に、抗腫瘍活性が決定される。代表的に、腫瘍は、トロカールによって、ヌード無胸腺マウスに皮下移植され得、そして100〜200mmに達せられ得、その後、1日1回×5日間の腹腔内注射によって処置を開始され得る。大部分のオリゴアミン化合物は、10mg/kgと200mg/kgの間の範囲で与えられ得る。オリゴアミン化合物は、1群あたり10〜15匹の動物を用いる3回の処置投薬において評価され得る(それぞれからの3つのうち最小のものを、以下に記載される薬力学的研究のために使用し得る)。マウスをモニタリングし、そして1週間に2回秤量して、腫瘍の大きさおよび毒性を決定し得る。腫瘍の大きさは、多方向測定(この測定から、mmでの体積が計算される)によって決定される。腫瘍は、各群のメジアン腫瘍体積が1500mm(すなわち、体重の20%)に達するまで、追跡され得、この時点で、動物を屠殺し得る。初期の抗腫瘍研究は、1日1回×5日間のスケジュールに焦点を当てるが、一定の注入が、Alzetポンプ送達を介して、5日間実施され得る。なぜなら、このスケジュールは、A549ヒト大細胞肺(hung)癌に対するBE−333の抗腫瘍活性を劇的に向上させるからである。Sharmaら(1997)Clin.Cancer Res.3:1239−1244。抗腫瘍活性を評価することに加えて、腫瘍組織中および正常組織中の遊離オリゴアミン化合物のレベルが、試験動物において決定され得る。
【0078】
(オリゴアミン化合物の投与方法)
本発明のオリゴアミン化合物は、哺乳動物(好ましくは、ヒト)被験体に、当該分野において公知の任意の経路(本明細書中に開示されるものが挙げられるが、これらに限定されない)を介して投与され得る。投与方法としては、静脈内、経口、動脈内、腫瘍内、筋肉内、局所、吸入、皮下、腹腔内、胃腸、および特定の器官または罹患した器官へ直接が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に記載されるオリゴアミン化合物は、錠剤、丸剤、粉末混合物、カプセル剤、顆粒剤、注射可能物、クリーム剤、液剤、坐剤、乳剤、分散剤、食品プレミックス(premix)の形態、および他の適切な形態で投与され得る。これらの化合物はまた、リポソーム処方物で投与され得る。これらの化合物はまた、プロドラッグとして投与され得、ここで、このプロドラッグは、処置される被験体において、治療的に有効な形態に変換を起こす。さらなる投与方法は、当該分野において公知である。
【0079】
本明細書中に記載される化合物を含有する薬学的投薬形態は、好都合には、非毒性の薬学的有機キャリアまたは非毒性の薬学的無機キャリアと混合される。代表的な薬学的に受容可能なキャリアとしては、例えば、マンニトール、尿素、デキストラン、ラクトース、ジャガイモデンプンおよびトウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコール、エチルセルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、炭酸カルシウム、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、安息香酸ベンジル、炭酸ナトリウム、ゼラチン、炭酸カリウム、ケイ酸、および他の通常使用される受容可能なキャリアが挙げられる。薬学的投薬形態はまた、非毒性の補助物質(例えば、乳化剤、防腐剤、または湿潤剤など)を含有し得る。適切なキャリアは、許容不可能な副作用を起こさないが、新規オリゴアミン化合物にその薬理学的活性を身体内で維持させる、キャリアである。非経口薬物送達および経口薬物送達のための処方物は、当該分野において公知であり、そしてRemington’s Pharmaceutical Sciences,第18版、Mack Publishing(1990)およびRemington,The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott Williams & Wilkins(2000)に記載されている。固体形態(例えば、錠剤、カプセル剤、および散剤)は、従来の打錠機およびカプセル充填機(これは、当該分野において周知である)を使用して、作製され得る。固体投薬形態(単位用量提供形態で経口投与用の錠剤およびカプセル剤が挙げられる)は、当該分野において公知の多数のさらなる不活性成分(賦形剤;乾燥剤;着色剤;結合剤(例えば、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、またはポリビニルピロリドン);充填剤(例えば、ラクトース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシン);錠剤形成滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン);あるいは受容可能な湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)のような従来の添加剤が挙げられる)を含有し得る。錠剤は、標準的な薬学的実施において周知の方法に従って、コーティングされ得る。摂取のための液体の形態は、公知の液体キャリア(水性および非水性のキャリア、懸濁液、水中油型および/または油中水型エマルジョンなどが挙げられる)を使用して処方され得る。液体処方物はまた、多数のさらなる不活性成分(着色剤、芳香剤、矯味矯臭剤、粘度改変剤、防腐剤、安定剤などが挙げられる)を含有し得る。非経口投与について、オリゴアミン化合物は、さらなる界面活性剤またはアジュバントありまたはなしで、薬学的に受容可能な希釈剤または滅菌液体キャリア(例えば、水または油)の中の化合物の溶液または懸濁液の注射可能な投薬として、投与され得る。キャリア油の例示的な列挙としては、動物油および植物油(例えば、ピーナッツ油、ダイズ油)、石油由来の油(例えば、鉱油)、および合成油が挙げられる。一般に、注射可能な単位用量については、水、生理食塩水、水性デキストロースおよび関連する糖溶液、ならびにエタノールおよびグリコール(例えば、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール)の溶液が、好ましい液体キャリアである。選択される薬学的単位投薬量は、好ましくは、癌細胞との接触の地点において、1μM〜10mMの最終薬物濃度を提供するように作製および投与される。より好ましいのは、1〜100μMの濃度である。オリゴアミン化合物の最適な有効濃度は、実験的に決定され得、そして疾患の型および重篤度、投与経路、疾患の進行ならびに患者の健康および質量または身体領域に依存する。このような決定は、当業者の技術の範囲内である。オリゴアミン化合物は、単独の活性成分として投与され得るか、または別の活性成分(細胞傷害性因子、抗生物質、代謝拮抗物質、ニトロソウレア、ビンカアルカロイド、ポリペプチド、抗体、サイトカインなどが挙げられるが、これらに限定されない)と組み合わせて投与され得る。
【実施例】
【0080】
(化学合成実施例)
以下の実施例は、本発明によるいくつかの化合物の製造の例示であり、そしていずれの様式でも、本発明を、本明細書中に開示および特許請求されるものに限定することを意図しない。これらの実施例は、本明細書中で、本発明のより完全な理解を補助することのみを意図される。
【0081】
全ての市販の試薬を、さらに精製することなく使用した。全ての反応の後に、TLC(予めコーティングしたシリカゲルF264、Merck)を行った;カラムクロマトグラフィーを、シリカゲル(Merck 60、0.040〜0.063メッシュ)を用いて行った。検出を、UV光または以下の試薬のいずれかを用いて実施した:KMnO溶液(1%水性KMnO溶液および5%水性NaCO溶液の1:1混合物);アミドおよびアミンについてはSchlitter試薬(ヨウ化白金)(6ml HO中1g HPtCl、225ml HO中20ml 1N HClおよび25.5g KI、1Lに希釈)。IR測定を、[cm−1]の単位で与え、そしてPerkin−Elmer 781機器で記録した。NMRスペクトルを、Bruker−300またはBruker AMX−600機器で、ppmでのδを用いて、そして適切な溶媒を内部標準として使用して、記録した。MSスペクトルを、Finnigan MAT SSO 700またはFinnigan MAT 90機器で、NHを用いる化学イオン化(CI)および電子衝撃(EI;70eV)を使用して、ならびにFinnigan TSQ 700機器で電子スプレーイオン化(ESI)を使用して、作成した。
【0082】
(実施例1)
【0083】
【化16】
Figure 2005506354
(N−Boc−γ−アミノ酪酸(1):)(この化合物はまた、Sigma−Aldrich Chemical Company,Saint Louis,Missouri,USA、製品B 1892から購入可能である。)600mlのジオキサン中のBocO(95g、435mmol)の溶液を、0℃で、HO(500ml)中のNaHCO(73g、870mmol)およびγ−アミノ酪酸(30g、291mmol)の撹拌混合物に添加し、0℃で1時間および20℃で10時間撹拌した。この反応混合物を、HO(500ml)で希釈し、CHClで3回抽出し、水層を3%HClでpH7に、次いで、KHSO(20%水溶液)でpH2に酸性化した。この生成物を、CHClで5回抽出し、乾燥し(NaSO)、減圧下で濃縮し、そしてEtO−石油エーテルから結晶化させた。収量54.05g(97%)。mp:58〜59℃ NMR(CDCl):1.44(s、9H)、1.83(m、2H)、2.40(t、J=7.15、2H)、3.10〜3.30(m、2H)、4.7(bs、1H)。
【0084】
(実施例2)
【0085】
【化17】
Figure 2005506354
(N−Boc−γ−アミノ酪酸の1−ヒドロキシベンゾトリアゾール誘導体(2):)1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(70.3g、520mmol;個々の試薬として「HOBt」と略され、そしてエステルを示す場合に「Bt」と略される)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、107.41g、520mmol)を、DMF(700ml)中の酸1(105.5g、519mmol)の氷冷溶液に添加し、冷却浴を取り外し、そしてこの反応混合物を、20℃で一晩撹拌した。DMFを減圧下40℃でエバポレートし、そしてその残渣をCHCl/HO(2:1)の混合物(1.5リットル)中に懸濁させ、濾過し、そしてその沈澱物を、CHClで洗浄した。この洗浄液および濾液を合わせ、HOで4回洗浄し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして減圧下で濃縮した。その生成物を、熱CHClからEtOで再沈澱させた。母液を濃縮し、そしてその残渣を再度、熱CHClからEtOで再沈澱させた。両方の生成物を合わせ、減圧下で乾燥させて、151g(87%の2)を、N−異性体およびO−異性体の混合物として得、これを、さらに精製せずに、以下の工程で使用した。
【0086】
【化18】
Figure 2005506354
(実施例3)
【0087】
【化19】
Figure 2005506354
((3−エチルカルバモイル−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3):)エチルアミンの水溶液(70%、41ml)を、CHCl(500ml)中のベンゾトリアゾール誘導体2(50g、156mmol)の氷冷溶液に添加し、室温で1時間攪拌し、CHClで2倍に希釈し、HOで洗浄し、次いでブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で濃縮および乾燥した。
【0088】
【化20】
Figure 2005506354
(実施例4)
【0089】
【化21】
Figure 2005506354
([3−(3−エチルカルバモイル−プロピルカルバモイル)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル4。)塩酸(12%、64mol)を、MeOH(190ml)中のBoc誘導体3(21.1g、91.7mmol)の冷溶液に添加し、そして室温で一晩撹拌した。翌日、さらなる酸(30ml)を添加し、そして撹拌をさらに10時間続けた。この反応混合物を濾過し、CHClで洗浄し、減圧下で一晩濃縮および乾燥した。この生成物を、DIEA(42ml)を含むDMF(300ml)中に懸濁させ、0℃に冷却し、そしてDMF(100ml)中のBt誘導体2(29g、90.5mmol)の溶液を、この反応混合物に添加した。冷却浴を取り外し、そして撹拌を一晩続けた。溶媒およびDIEAを減圧下45℃で除去し、その残渣をCHCl/HO混合物中に懸濁させ、HO、水性KHSO(20%)、HO、水性NaHCOで(それぞれで2回ずつ)洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で濃縮し、そして石油エーテルで粉砕した。
【0090】
【化22】
Figure 2005506354
(実施例5)
【0091】
【化23】
Figure 2005506354
({3−[3−(3−エチルカルバモイル−プロピルカルバモイル)−プロピルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル5。)Boc保護誘導体4(22.3g、70.7mmol)を、MeOH(200ml)およびHCl(12%、81ml)の混合物中で48時間攪拌し、減圧下で乾燥するまで濃縮し、HOに溶解し、そしてCHClで3回洗浄した。水をロータリーエバポレーターで45℃で除去した。得られた塩酸塩を、CHCl(600ml)および水性NaCO(20%、100ml)の混合物に溶解し、氷浴で冷却し、そしてBt誘導体2(22.47g、70.15mmol)を添加した。冷却浴を取り外し、そしてこの混合物を、機械的撹拌子で18時間攪拌した。CHClの大部分を、ロータリーエバポレーターで除去し、その反応混合物を水に懸濁させ、そして濾過した。その生成物をEtOAc中で粉砕し、濾過し、石油エーテルで洗浄し、そして減圧下で乾燥した。
【0092】
【化24】
Figure 2005506354
(実施例6)
【0093】
【化25】
Figure 2005506354
{3−{3−[3−(3−エチルカルバモイル−プロピルカルバモイル)−プロピルカルバモイル]−プロピルカルバモイル}−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル6を、Boc誘導体5(25.175g)から、5についてと同じ手順を使用して、収量24.79g(81%)で調製した。
【0094】
【化26】
Figure 2005506354
(実施例7)
【0095】
【化27】
Figure 2005506354
N,N,11N,16N,21N−ペンタキス(メシチレンスルホニル)−1,6,11,16,21−ペンタアザトリコサン7。)Boc誘導体6(24.80g、51.06mmol)を、冷MeOH(370ml)/水性HCl(12%、150ml)溶液に溶解し、室温で48時間攪拌し、ロータリーエバポレーターで45℃で濃縮し、最少量のHOに溶解し、CHClで2回洗浄し、2Lの丸底フラスコに移し、そして減圧下で乾燥した。その生成物を、BH−THF(1M、1L)と共に65℃で24時間攪拌し、さらに200mlのBH−THF溶液を添加し、そしてこの反応を、さらに72時間続けた。この反応混合物を、0℃に冷却し、HBr(AcOH中30%)でHの発生が止まるまで(約300ml)クエンチし、溶媒の半分をロータリーエバポレーター(5mm、55℃)で除去し、さらなるHBr/AcOH(500ml)を添加し、そして一晩放置した。この反応混合物を、非常に粘性になるまでロータリーエバポレーター(5mm、55℃)で再度濃縮し、そしてHCl(6%、1L)およびCHCl(200ml)の混合物で粉砕し、そして濾過した。CHCl層をHOで3回抽出し、水相を合わせ、CHClで再度洗浄し、そしてロータリーエバポレーターで55℃で濃縮乾固した。
【0096】
その残渣を、CHCl(400ml)およびNaOH(2N、560ml)の混合物中に懸濁させ、氷浴で冷却し、そしてCHCl(400ml)中の塩化スルホニル(61.2g、280mmol)を数回に分けて、この撹拌反応混合物に添加した。冷却浴を取り外し、そして撹拌を10時間続けた。この反応混合物を、CHClで2倍に希釈し、200mlのHOと混合し、濾過し、そして沈澱物をCHClおよびHOで洗浄した。その濾液および洗浄液を合わせ、HO、ブラインで4回洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮し、そしてカラム(SiO、EtOAc:ヘキサン=1:1)で精製した。
【0097】
【化28】
Figure 2005506354
(実施例8)
【0098】
【化29】
Figure 2005506354
N,N,13N,18N,23N,28N,33N,38N,43N,48N−デカキス(メシチレンスルホニル)−3,8,13,18,23,28,33,38,43,48−デカアザペンタコンテン−25(8)。)水素化ナトリウム(油中60%懸濁物、712mg、17.8mmol)を、DMF(185ml)中の生成物6(18.4g、14.83mmol)の氷冷攪拌溶液に添加し、10分間攪拌し、そして2−ブタン−1,4−ジイルビス[メシチレンスルホネート](3.356g、7.42mmol)を、この反応混合物に添加した。撹拌を、0℃で3時間続け、そして一晩放置した。この混合物を0℃に冷却した後、この混合物を氷水でクエンチし、減圧下50℃で濃縮し、CHClに溶解し、水性NHClで4回洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、そしてロータリーエバポレーターで濃縮した。収量:16.9g(90%)。この生成物を、さらに精製せずに以下の工程において利用した。
【0099】
【化30】
Figure 2005506354
(実施例9)
【0100】
【化31】
Figure 2005506354
(3,8,13,18,23,28,33,38,43,48−デカアザペンタコンタン十塩酸塩9。)生成物8(32.2g、12.7mmol)を、500mlのCHClに溶解し、0℃に冷却し、そしてこの溶液に、PhOH(119.7g、1.27mol)を添加し、続いて510mlのHBr(AcOH中30%)を添加した。この混合物を20℃で15時間攪拌し、1000mlの氷水でクエンチし、そして有機層を分離し、そして150mlのHOで1回抽出した。水相を合わせ、CHCl(8×150ml)で洗浄し、ロータリーエバポレーターで50℃で濃縮して600mlの体積にし、そして1gの活性炭と共に一晩撹拌(stiff)した。CELITEケーキ(CELITEとは、Celite Corporationの珪藻土の登録商標である)を通しての濾過およびこのケーキのHOでのリンスに続いて、濾液をParr装置に移し、そして3gのC担持Pd(10%)での50psiでの48時間の水素添加に供した。この触媒を、CELITEケーキを通しての濾過によって除去し、そしてHOでリンスした;このHOを、ロータリーエバポレーターで50℃で除去した。その残渣をEtOHに溶解し、0℃に冷却し、そしてその生成物を、35% HClで沈澱させた。最後に、この沈澱物を濾過し、EtOHで粉砕し、そして減圧下で乾燥した。
【0101】
【化32】
Figure 2005506354
(実施例10)
(1,4−ビス(メシチレンスルホニルオキシ)ブタン(11))1,4−ブタンジオール(4.5g、50mmol)を、ジオキサン(30ml)に溶解し、そしてKOH(45ml)の50%溶液(45ml)およびベンジルトリエチルアンモニウムブロミド(675mg、2.5mmol)を添加した。この混合物を撹拌し、そして5℃に冷却し、そしてメシチレンスルホニルクロリド(26g、120mmol)を少量ずつ添加した。この混合物を5℃で5時間維持し、過剰の水を添加し、そしてこの混合物を、25℃で18時間攪拌した。その固体を濾過し、乾燥し、そして酢酸エチル/ヘキサンから結晶化させた;14.6g(64%)の11が得られた。
【0102】
【化33】
Figure 2005506354
【0103】
【化34】
Figure 2005506354
(化合物16。)アミド16を、ペンタミド12(国際特許出願WO00/66587に記載されている)から出発して、WO00/66587に記載される一連の反応に従って調製した。すなわち、4−ブロモブチロニトリルでのアルキル化、続いてニトリル13との反応、および塩化メシチレンでの保護によって、14を得た。一連の反応を繰り返すことにより、化合物15、次いで化合物16を得た。
【0104】
【化35】
Figure 2005506354
(化合物17)アミド16(350mg、0.2mmol)を、DMF(10ml)に溶解し、この溶液を、N下5℃で撹拌し、そして60% NaH(10mg)を添加した。化合物11を添加し、この混合物を25℃にし、そして18時間維持した。溶媒をエバポレートし、そしてその残渣をクロロホルムで抽出し、その抽出物を、飽和塩化アンモニウムで2回洗浄し、乾燥し(NaSO)、そしてエバポレートした。その残渣を、溶出液としてヘキサン/酢酸エチル(6:5)を使用する、シリカゲルカラムを通しての濾過によって精製した;140mgの17(39%)が得られた。
【0105】
【化36】
Figure 2005506354
化合物17を、国際特許出願WO00/66587の化合物43についてこの文献の42〜43頁に記載されるように、HBr/AcOHを使用して脱保護して、テトラデカミン18を得た。
【0106】
(実施例11)
【0107】
【化37】
Figure 2005506354
(5,46−ジヒドロキシ−3,8,13,18,23,28,33,38,43,48−デカアザペンタコンタン十塩酸塩28の調製。)2−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン20を、出発物質として使用した(この化合物は、R異性体とS異性体との両方として市販されている)。t−ブチルジメチルシリルクロリド(TBDMSCl)でのヒドロキシ基の保護に続いて、得られたラクトン21を、EtNHのTHF溶液で処理した。得られたヒドロキシアミド22を、フタルイミド(PhTh)、ジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)、およびトリフェニルホスフィンを用いるMitsunobu反応に供し、次いでヒドラジンで脱保護して、アミン23を得た。アミン23を、クロロギ酸エチルの存在下でγ−カルボベンジルオキシ−アミノ酪酸で繰り返しアシル化し、そしてカルボベンジルオキシ(Z)基を、Pd/C触媒での水素添加によって除去して、生成物24〜26を得た。ボラン−THF錯体でテトラミド26を還元し、次いで得られたテトラミンをBoc無水物で処理して、27を得た。水素添加によるZ基の除去後、この生成物を、コハク酸でアシル化し、次いで、水性HClでBoc脱保護し、そしてアミド基を再度、BH−THF試薬で還元して、所望の生成物28を十塩酸塩として得た。5R,46Rアナログおよび5S,46Sアナログを、それぞれ2−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンのR異性体またはS異性体を出発物質として使用して調製した。
【0108】
(実施例12)
スペルミンおよびオリゴアミンによる仔ウシ胸腺DNA凝集。本発明のオリゴアミンは、DNA凝集物を産生する際に非常に効率的である。DNA凝集の開始時にポリアミンについて必要とされる濃度は、DNA凝集を達成するためにスペルミンについて必要とされる濃度とともに、表1に見られ得る。これらのオリゴアミンは、同じ条件下でスペルミンよりも20〜40倍効率的にDNAを凝集させた。
【0109】
DNA凝集についての試験:DNA凝集を、以前に公開された手順(Basu,HSおよびMarton,LJ,「The interaction of spermine and pentamines with DNA」,Biochemical Journal 244:243−246(1987)を参照のこと)を用い、PTP 6加熱ユニットに接続したPerkin−Elmer Lambda 25 UV/可視分光光度計を用いて研究した。凝集を、50mM NaCl、1mM カコジル酸Na(pH7.0)緩衝液中で、320nmにてDNA吸光度(約0.5のA260単位)における増大を観察することによって決定した。
【0110】
【表1】
Figure 2005506354
(実施例13)
MTTアッセイによる、ヒト前立腺腫瘍細胞増殖に対する飽和オリゴアミンの効果。飽和オリゴアミンは、前立腺癌細胞増殖をインビトロで阻害した。DU−145細胞は、オリゴアミンの効果に対して最も敏感であり、そしてPC−3細胞は、より感受性が低かった。一般に、0.5μM未満のID50値が得られた(表2)。PC−3細胞はオリゴアミンに対して比較的より耐性であったとはいえ、5μM濃度では、このオリゴアミンは、インキュベーション6日目に、細胞数をコントロールの1%未満まで低下させた。組織培養およびMTTアッセイを以下の通りに実施した。
【0111】
組織培養。細胞を、10%ウシ胎仔血清および非必須アミノ酸を補充したイーグル最小必須培地を15ml含む75cm培養フラスコ中に播種した。このフラスコを、加湿した95%空気/5%CO雰囲気中でインキュベートした。この細胞を、少なくとも24時間増殖させて、これらが対数増殖期にあることを確実にし、次いで、これらをオリゴアミンで処理した。細胞を、STV(生理食塩水A、0.05%トリプシン、0.02% EDTA)を用いる、37℃で5分間にわたる処理によって収集した。このフラスコを実験ベンチで軽く叩き、数回ピペッティングし、そして細胞懸濁物のアリコートを取り出し、そして血球計算盤を用いて各細胞株を計数するために標準化したCoulter粒子計数器を用いて計数した。
【0112】
MTTアッセイ:トリプシン処理した細胞懸濁物を希釈して、96ウェルのCorningマイクロタイタープレートの各ウェルに500細胞を含む80μl懸濁物を播種し、そして5% COの加湿インキュベーター中で37℃にて一晩インキュベートした。各薬物の適切に希釈したストック溶液20μlを、このマイクロタイタープレート中の真ん中の8個のカラムの細胞懸濁物に添加した。各薬物濃度を、4連で行った。このプレートの外側のカラムを、緩衝液のコントロールのために用いた。細胞を、5% CO/HO雰囲気中で37℃にて6日間、この薬物とともにインキュベートした。3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)の5mg/ml溶液25μlを各ウェルに添加し、そして5%CO/HOインキュベーター中で37℃にて4時間にわたってインキュベートした。細胞を、100μl溶解緩衝液(500mlの溶解緩衝液は以下を含む:100gラウリル硫酸(SDS)、250mlのN,N−ジメチルホルムアミド、および2mlの氷酢酸、水を用いて容量にする;pH4.8)とともに一晩インキュベートすることによって溶解させた。
【0113】
色を、室温にて、570nmにてE−max Precision Microplate Reader(Molecular Devices Corporation,Sunnyvale,CA)中でモニタリングし、そしてデータを、Molecular Devices Corporationによって供給される細胞生存ソフトウェアを用いて分析した。
【0114】
【表2】
Figure 2005506354
(実施例14)
オリゴアミンの細胞取り込み。癌細胞株によるオリゴアミンの相当の取り込みが存在した;表3A(DuPro細胞)および表3B(PC−3細胞)を参照のこと。大部分の場合、オリゴアミンが相当の増殖阻害および細胞傷害性を示す条件でさえ、細胞内ポリアミンレベルのほんのわずかな低下のみが、両方の細胞株において観察された。それゆえ、これらのデータは、オリゴアミンの細胞傷害性機構が、細胞内ポリアミンプールの枯渇を含まなかったことを示唆する。任意の特定の操作理論によって制限されることを望まないが、この細胞傷害性は、DNAに対するそれらの強力な凝集効果に関連するようである。
【0115】
ポリアミン分析。適切な数の細胞を、収集したサンプルから採取し、そして1000rpmにて4℃で5分間遠心分離した。これらの細胞を、1000rpmにて4℃で遠心分離し、そして同じ緩衝液中に再懸濁することによって、冷却したダルベッコ等張リン酸緩衝液(pH7.4)で2回洗浄した。最後の遠心分離後、この上清をデカントし、そして250mlの8%スルホサリチル酸を細胞ペレットに添加した。この細胞を超音波処理し、そして混合物を4℃で少なくとも1時間保った。8000gにて5分間の遠心分離後、上清を分析のために取り出した。適切な容量(50〜100μl)を、ダンシルクロリドを用いて誘導体化することによって蛍光標識した。標識したポリアミンを、C−18高速液体クロマトグラフィーカラムにローディングし、そして50℃のアセトニトリル/水を用いて勾配溶出によって分離した。ピークを検出し、そしてSpectra−Physicsピークインテグレータに連結したShimadzu HPLC蛍光モニターを用いて定量した。ポリアミンレベルは、環境条件に伴って変動するので、コントロール培養物を、各実験についてサンプリングした。
【0116】
【表3A】
Figure 2005506354
【0117】
【表3B】
Figure 2005506354
(実施例15)
コロニー形成アッセイによるオリゴアミン細胞傷害性の評価。オリゴアミンの細胞傷害性を、コロニー形成アッセイ(CFE)によってさらにアッセイした。4つの飽和オリゴアミンを、5日間のインキュベーション後、DuPro細胞を殺傷する能力によって選択した。オリゴアミンSL−11159、SL−11175およびSL−11226は、1〜2μM濃度での処理5日目に4logを超える細胞殺傷を有した;図1を参照のこと。前立腺腫瘍PC−3株はオリゴアミン処理に対していくらか感受性が低かった(表2のID50値を参照のこと)が、コロニー生存アッセイは、非常に低い濃度(約1.5〜2μM)で、SL−11159がほぼ4logのPC−3細胞を殺傷することを示した;図2を参照のこと。このコロニー形成アッセイを、以下の通りに実施した。
【0118】
コロニー形成効率アッセイ。このアッセイにおいて用いた全ての細胞株は、観察可能なコロニー形成のためのフィーダー細胞数およびインキュベーション時間の長さに関して既に最適化されていた。細胞を洗浄し、収集し、そして4連で適切な希釈で60mmプラスチックペトリ皿に再度プレーティングした。このペトリ皿を、全ての細胞株について5〜10%のウシ胎児血清(各細胞株について標準化される)を含有する4mlの補充イーグル最小必須培地を用いて、24時間以内に調製した。細胞を、95%空気/5% CO雰囲気中で予め標準化された日数にわたってインキュベートした。このプレートを、メタノール中の0.125%クリスタルバイオレットを用いて染色し、そして計数した。結果を、適切なコントロールの生存割合として表現する。
【0119】
(実施例16)
SL−11159およびSL−11226を用いた処置に対する、移植したscDU−145前立腺腫瘍の応答。この実験は、雄性NCr−nu(系統3A10F17T1)マウス中の、皮下に移植されたDU−145ヒト前立腺腫瘍異種移植片に対するSLIL Biomedical Corporationの化合物(SL−11159、SL−11226)の抗腫瘍効力を評価する。全ての化合物を、単回用量レベル(静脈内(iv)投与した場合、6.25mg/kgで)で試験した。SL−11159およびSL−11226を両方とも、注射用水中で調製した(可溶性);注射用量は体重10gあたり0.1mLであった。
【0120】
全ての化合物を、各ラウンドの間に9日間の休止期間を設けた2ラウンドの1日1回5日間の処置のために投与した。コントロール群を、Q1D×5スケジュールで2ラウンドにわたってビヒクル(注射用水)で処置した。コントロール群には16匹のマウスが存在し、そして各処置群には8匹のマウスが存在した。全てのマウスが75〜198mgの範囲のサイズの確立された腫瘍を有する場合、全ての処置を移植後14日目に開始した。この実験を、腫瘍移植後53日目に終了した。この動物個体が評価サイズに達するまでの時間(4回の倍加に達するまでの時間)を、メジアン腫瘍増殖遅延[(T−C)/C×100(%)]の算出において、そして群間の増殖データを統計学的に比較するために、生命表分析(Mantel−Haenszel log−ランク検定に従う層別Kaplan−Meier評価)において終点として用いた(表5を参照のこと;群1は、コントロール群である。群2をSL−11159で処置し、群3をSL−11226で処置した)。
【0121】
腫瘍の質量が2倍になるまでに必要な時間を、処置期間の開始時に最初の腫瘍重量に基づいて算出した。最初の腫瘍重量が選択された場合、最後に記録された値に始まって、倍加が算出されるまで、腫瘍重量が調べられる。最後に記録された値からの検査は、腫瘍増殖の最終相の間であって、腫瘍後退の前ではない、倍加時間が算出されることを確実にするためである。測定間の値を、指数関数外挿によって算出し、値は、最後に測定された重量が提供された後に評価され得る(外挿値は、動物の死亡前に生じる)。
【0122】
コントロールの腫瘍は、16匹のマウスのうちの14匹において充分に増殖した。1つの異種移植の失敗が存在した(参入せず)であった。1匹の動物は、第2ラウンドのビヒクル処置の間(29日目)に死亡し、腫瘍重量は770mgであった。腫瘍は、17.1日目に、4回質量倍加の評価サイズに達した。この日数は、第1ラウンドの処置期間および第2ラウンドの処置3日間を包含する。各ラウンドの処置の効果を、21日目または35日目(それぞれ、第1ラウンドの処置または第2ラウンドの処置の終了の3日後)の処置群のメジアン腫瘍重量の、同日のコントロール群のメジアン腫瘍重量に対する比較によって評価した(T/C×100%、表4Aを参照のこと)。
【0123】
第1ラウンドのSL−11159処置は、死亡を伴うことなく充分に許容され、そして平均最大体重減少は、4%(1g)であった。第2ラウンドの処置は、1匹の動物の死および11%(3g)の体重減少をもたらした。この処置は、40%を超える、統計学的に有意な増殖遅延をもたらした。SL−11226処置は、死亡を伴うことなく充分に許容され、そして体重減少は、0〜10%(0〜3g)の範囲であった。この処置は、37%を超える、統計学的に有意な増殖遅延を生じた。さらなる詳細を、表4Bに提供する。
【0124】
まとめると、これらの試験した化合物SL−11159およびSL−11226は、充分に許容される投薬量にて、測定可能な抗腫瘍活性を示した。
【0125】
【表4A】
Figure 2005506354
【0126】
【表4B】
Figure 2005506354
表4Aおよび表4Bに対する注:
非特異的死亡:処置された腫瘍形成動物は、その死亡日が、処置されたコントロール群における対応する死亡日よりも有意に(p<0.05)小さく、その腫瘍が400mg未満である場合、または最後の処置日の45日後よりも前に400mg以下の腫瘍を伴って死亡した場合、または最後の処置日の15日後よりも前に後退した腫瘍を伴って死亡した場合、または処置動物がデータ入力で非特異的死亡と独自に特定された場合、非特異的死亡であると推定された。
【0127】
腫瘍後退を、最初の処置におけるサイズと比較して、処置開始後に得られた最小の腫瘍サイズに従って(非特異的死亡を除いて)スコア付けした:
部分的:1回目のrxでのそのサイズの50パーセント未満だが完全ではない、
完全:腫瘍が触知できなくなる。
【0128】
後退の持続期間:部分的または完全なリグレッサー(regressor)と分類された腫瘍が最初の処置におけるそのサイズの50パーセント未満であった間。
【0129】
評価サイズ:この値は、処置開始時に最初の腫瘍サイズにて始まって、4回質量倍加にて選択された腫瘍質量である。
【0130】
T−C(日):コントロール群のメジアンと比較して、評価されたサイズを得るために処置群の腫瘍についての移植後時間のメジアンの差。このT−C値は、非特異的死亡および腫瘍が評価サイズとなることができずに死んだ任意の他の動物を除いて測定される。
【0131】
【表5】
Figure 2005506354
本明細書中に言及した全ての参考文献、刊行物、特許および特許出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【0132】
上記の発明を、明確さおよび理解の目的で、例示および例によっていくらか詳細に記載してきたが、特定の変更および改変が実用的であり得ることが当業者に明らかである。それゆえ、これらの説明および例は、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって詳述される。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】図1は、DuPro癌細胞の生存に対するSL−11159、SL−11160、SL−11175、およびSL−11226の効果を示す。
【図2】図2は、5日間のインキュベーションPC−3癌細胞に対するSL−11159細胞傷害性の効果を示す。

Claims (26)

  1. 以下の式
    Figure 2005506354
    を有する化合物およびその全ての塩であって、
    ここで、R10、R20、R60、およびR70は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから独立して選択され;
    各R80およびR90は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから独立して選択され;
    30、各R40、およびR50は、以下:
    −CHCHCHCH−、
    −CHOHCHCHCH−、
    −CHCHOHCHCH−、
    −CHCHCHOHCH−、
    −CHCHCHCHOH−、
    −CHCHCH−、
    −CHOHCHCH−、
    −CHCHOHCH−および
    −CHCHCHOH−
    から独立して選択され;
    そしてyは、5、6、7、8、9、10、11、12、および13から選択される整数である、化合物およびその全ての塩。
  2. 各R40が、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−からなる群より独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 各R40が−CHCHCHCH−である、請求項2に記載の化合物。
  4. 30およびR50が−CHCHCHCH−である、請求項3に記載の化合物。
  5. 90および各R80がHである、請求項4に記載の化合物。
  6. 10がHであり、R20がエチルであり、R60がHであり、そしてR70がエチルである、請求項5に記載の化合物。
  7. yが、5、7、9、11、および13から選択される整数である、請求項6に記載の化合物。
  8. yが、5、9、および11から選択される整数である、請求項7に記載の化合物。
  9. 以下の式
    Figure 2005506354
    の請求項1に記載の化合物およびその全ての塩。
  10. 以下の式
    Figure 2005506354
    の請求項1に記載の化合物およびその全ての塩。
  11. 以下の式
    Figure 2005506354
    の請求項1に記載の化合物およびその全ての塩。
  12. 以下の式
    Figure 2005506354
    の請求項1に記載の化合物およびその全ての塩。
  13. 90および各R80が、H、メチル、およびエチルからなる群より独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
  14. 90および各R80がHである、請求項1に記載の化合物。
  15. 30、各R40、およびR50が、以下:
    −CHCHCHCH−、
    −CHOHCHCHCH−、
    −CHCHOHCHCH−、
    −CHCHCHOHCH−、および
    −CHCHCHCHOH−
    から独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
  16. 各R40が−CHCHCHCH−であり、そしてR30およびR50が、以下:
    −CHCHCHCH−、
    −CHOHCHCHCH−、
    −CHCHOHCHCH−、
    −CHCHCHOHCH−、および
    −CHCHCHCHOH−
    から独立して選択される、請求項11に記載の化合物。
  17. 30およびR50が、以下:
    −CHOHCHCHCH−、
    −CHCHOHCHCH−、
    −CHCHCHOHCH−、および
    −CHCHCHCHOH−
    から独立して選択される、請求項16に記載の化合物。
  18. 10、R20、R60、およびR70が、H、メチル、またはエチルから独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
  19. 10がHであり、そしてR60がHである、請求項18に記載の化合物。
  20. 20およびR70がエチルである、請求項19に記載の化合物。
  21. 30、R40、またはR50のうちの少なくとも1つが以下:
    −CHOHCHCHCH−、
    −CHCHOHCHCH−、
    −CHCHCHOHCH−、
    −CHCHCHCHOH−、
    −CHOHCHCH−、
    −CHCHOHCH−、および
    −CHCHCHOH−
    から独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
  22. 30、R40、またはR50のうちの少なくとも1つが以下:
    −CHOHCHCHCH−、
    −CHCHOHCHCH−、
    −CHCHCHOHCH−、および
    −CHCHCHCHOH−
    から独立して選択される、請求項21に記載の化合物。
  23. 30およびR50のうちの少なくとも1つが、以下:
    −CHOHCHCHCH−、
    −CHCHOHCHCH−、
    −CHCHCHOHCH−、および
    −CHCHCHCHOH−
    から独立して選択される、請求項22に記載の化合物。
  24. 個体における癌を処置する方法であって、治療量の請求項1に記載の化合物を投与する工程を包含する、方法。
  25. 個体における癌を処置する方法であって、治療量の請求項7に記載の化合物を投与する工程を包含する、方法。
  26. 請求項1に記載の化合物を作製する方法であって、該方法は、以下の工程:
    a)式H−N(R90)−R51−CON(R60)(R70)の第1化合物を提供する工程であって、
    ここで、R90が、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから独立して選択され;
    60およびR70が、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから独立して選択され;
    51が、以下:
    −CHCHCH−、
    −CHO(PGHy)CHCH−、
    −CHCHO(PGHy)CH−、
    −CHCHCHO(PGHy)−、
    −CHCH−、
    −CHO(PGHy)CH−、および
    −CHCHO(PGHy)−
    からなる群より選択され、
    ここでPGHyは、ヒドロキシ保護基である、工程;
    b)式BGN(R80)−R41−COOHの第2化合物を提供する工程であって、ここで
    保護基BGが、アミノ保護基ならびにメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルからなる群より選択され;
    41が、以下:
    −CHCHCH−、
    −CHO(PGHy)CHCH−、
    −CHCHO(PGHy)CH−、
    −CHCHCHO(PGHy)−、
    −CHCH−、
    −CHO(PGHy)CH−、および
    −CHCHO(PGHy)−
    からなる群より選択される、工程;
    c)該第2化合物のカルボキシル基を活性化する工程;
    d)該第2化合物を該第1化合物にカップリングして、式BG[N(R80)−R −CO]−N(R90)−R51−CON(R60)(R70)の化合物を形成する工程であって、ここでgが1である、工程;
    e)工程c)および工程d)のカップリング工程をさらに(g−1)サイクル繰り返して、式BG[N(R80)−R41−CO]−N(R90)−R51−CON(R60)(R70)の化合物を形成する工程であって、ここでgが7〜15の整数である、工程;
    f)アミド基を還元してアミン基とする工程;ならびに
    g)該化合物中に存在し得るあらゆる保護基BGおよびPGHyを除去する工程
    を包含する、方法。
JP2003536196A 2001-10-16 2002-10-16 癌治療のためのオリゴアミン化合物およびその誘導体 Pending JP2005506354A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US32998201P 2001-10-16 2001-10-16
PCT/US2002/032932 WO2003033455A1 (en) 2001-10-16 2002-10-16 Oligoamine compounds and derivatives thereof for cancer therapy

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005506354A true JP2005506354A (ja) 2005-03-03
JP2005506354A5 JP2005506354A5 (ja) 2009-01-15

Family

ID=23287844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003536196A Pending JP2005506354A (ja) 2001-10-16 2002-10-16 癌治療のためのオリゴアミン化合物およびその誘導体

Country Status (7)

Country Link
US (3) US20030130356A1 (ja)
EP (1) EP1436246A1 (ja)
JP (1) JP2005506354A (ja)
AU (2) AU2002340224B2 (ja)
CA (1) CA2463771A1 (ja)
IL (1) IL161428A0 (ja)
WO (1) WO2003033455A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011503050A (ja) * 2007-11-08 2011-01-27 イッサム リサーチ ディべロップメント カンパニー オブ ザ ヘブライ ユニバーシティー オブ エルサレム,リミテッド スフィンゴリピドの新規合成アナログ

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1177197B1 (en) * 1999-04-30 2006-08-09 Cellgate, Inc. Polyamines and their use in therapy
JP2002543163A (ja) * 1999-04-30 2002-12-17 スリル バイオメディカル コーポレイション 癌および前立腺疾患のための治療としての結合体
CA2463771A1 (en) * 2001-10-16 2003-04-24 Slil Biomedical Corporation Oligoamine compounds and derivatives thereof for cancer therapy
EP1453787A1 (en) 2001-12-07 2004-09-08 SLIL Biomedical Corporation Cycloalkyl substituted polyamines for cancer therapy and methods of synthesis therefor
AU2003279756A1 (en) * 2002-06-26 2004-01-19 Cellgate, Inc. Porphyrin-polyamine conjugates for cancer therapy
US7095075B2 (en) * 2003-07-01 2006-08-22 Micron Technology, Inc. Apparatus and method for split transistor memory having improved endurance
US7241654B2 (en) * 2003-12-17 2007-07-10 Micron Technology, Inc. Vertical NROM NAND flash memory array
US7075146B2 (en) * 2004-02-24 2006-07-11 Micron Technology, Inc. 4F2 EEPROM NROM memory arrays with vertical devices
CA2583110A1 (en) * 2004-10-04 2006-04-20 Cellgate, Inc. Polyamine analogs as therapeutic agents for ocular diseases
US20090143456A1 (en) * 2005-02-11 2009-06-04 Marton Laurence J Polyamine Analogs as Modulators of Cell Migration and Cell Motility
WO2007106554A2 (en) * 2006-03-14 2007-09-20 Progen Pharmaceuticals, Inc. Treatment and prevention of vascular hyperplasia using polyamine and polyamine analog compounds
FR2932088B1 (fr) * 2008-06-06 2013-04-05 Lvmh Rech Utilisation d'un extrait de lepechinia caulescens comme agent cosmetique, et composition cosmetique le contenant
US10815276B2 (en) 2014-05-21 2020-10-27 Entrada Therapeutics, Inc. Cell penetrating peptides and methods of making and using thereof
JP6807831B2 (ja) 2014-05-21 2021-01-06 エントラーダ セラピューティクス,インコーポレイテッド 細胞膜透過性ペプチド、並びにこの作製方法及び使用方法
US10456443B2 (en) 2014-08-27 2019-10-29 Ohio State Innovation Foundation Peptidyl calcineurin inhibitors
US11576946B2 (en) 2018-01-29 2023-02-14 Ohio State Innovation Foundation Peptidyl inhibitors of calcineurin-NFAT interaction
EP3755351A4 (en) 2018-02-22 2021-11-24 Entrada Therapeutics, Inc. COMPOSITIONS AND TREATMENT METHODS FOR MITOCHONDRIAL NEUROGASTROINTESTINAL ENCEPHALOPATHY

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0186473A2 (en) * 1984-12-27 1986-07-02 Mobil Oil Corporation Compounds containing amide linkages from mono- and polycarboxylic acids in the same molecule and lubricants and fuels containing same
WO1999043752A1 (fr) * 1998-02-27 1999-09-02 Dnavec Research Inc. Compositions pour transporter des substances chargees negativement
WO2000066175A2 (en) * 1999-04-30 2000-11-09 Slil Biomedical Corporation Conjugates as therapies for cancer and prostate diseases

Family Cites Families (82)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2440724A (en) * 1944-10-27 1948-05-04 Commercial Solvents Corp Nu-substituted, 2-butene-1, 4-diamines, and process for preparing
US4013507A (en) * 1973-09-18 1977-03-22 California Institute Of Technology Ionene polymers for selectively inhibiting the vitro growth of malignant cells
US3956502A (en) * 1974-09-04 1976-05-11 Nalco Chemical Company Polyamine alcohols as microbiocides
PL109855B1 (en) 1977-12-12 1980-06-30 Bath for electro-galvanizing and polishing
US4661509A (en) * 1982-09-28 1987-04-28 Gordon Arnold Z Methods for treating leukopenia
US4551550A (en) * 1983-12-06 1985-11-05 Merrell Dow Pharmaceuticals Inc. N-2,3-Butadienyl-1,4-butanediamine derivatives
CS252771B1 (cs) * 1986-01-20 1987-10-15 Josef Urbanek Reakční produkty vyšších nasycených a/nebo nenasycených karboxylových kyselin s polytopickými aminy
US4889851A (en) * 1986-11-21 1989-12-26 Fujisawa Pharmaceutical Co, Ltd. Benzothiadiazine compounds, and pharmaceutical composition comprising the same
US5091576A (en) * 1986-12-02 1992-02-25 University Of Florida Anti-neoplastic, anti-viral or anti-retroviral spermine derivatives
US5677351A (en) * 1986-12-02 1997-10-14 University Of Florida Research Foundation, Inc. Sterically hindered tetraamines and method for their production
US5342945A (en) * 1986-12-02 1994-08-30 University Of Florida Research Foundation, Inc. Anti-neoplastic, anti-viral or anti-retroviral spermine derivatives
US6184232B1 (en) * 1986-12-02 2001-02-06 University Of Florida Analogs of biologically active, naturally occurring polyamines, pharmaceutical compositions and methods of treatment
US5393757A (en) * 1986-12-02 1995-02-28 University Of Florida Polyamines and anti-diarrheal and gastrointestinal anti-spasmodic pharmaceutical compositions and methods of treatment
USRE38417E1 (en) * 1986-12-02 2004-02-03 University Of Florida Research Foundation, Inc. Anti-neoplastic, anti-viral or anti-retroviral spermine derivatives
US5654484A (en) * 1987-10-08 1997-08-05 Merrell Pharmaceuticals Inc. Polyamine derivatives as antineoplastic agents
US4868219A (en) * 1988-04-07 1989-09-19 Thornfeldt Carl R Treatment of skin diseases with aliphatic amines
CA2011367C (en) * 1988-08-30 1997-07-08 Henry Ashjian Reaction products of alkenyl succinimides with ethylenediamine carboxy acids as fuel detergents
US5719193A (en) * 1989-05-23 1998-02-17 Merrell Pharmaceuticals, Inc. Method of potentiating cell-mediated immunity utilizing polyamine derivatives
US5283367A (en) * 1989-08-30 1994-02-01 Ciba-Geigy Corporation Substituted 1,4-diamino-2-butene stabilizers
JP3007391B2 (ja) * 1990-08-13 2000-02-07 花王株式会社 新規第4級アンモニウム化合物
GB9111794D0 (en) * 1991-05-31 1991-07-24 Robins David J Antifungal compounds
BR9206403A (pt) 1991-08-23 1994-12-27 Pfizer Aril-poliaminas sintéticas como antagonistas de neurotransmissores aminoácidos excitadores
US5185369A (en) * 1991-08-23 1993-02-09 Pfizer Inc. Synthetic heteroaryl polyamines as excitatory amino acid neurotransmitter antagonists
US5242684A (en) * 1991-10-25 1993-09-07 Isp Investments Inc. Antimicrobial, low toxicity, non-irritating composition comprising a blend of bis-quaternary ammonium compounds coprecipitated with a copolymer of vinylpyrrolidone and an acrylamido or vinyl quaternary ammonium monomer
US5512597A (en) * 1991-11-08 1996-04-30 Alcon Laboratories, Inc. Polymeric quaternary ammonium compounds and their use as ophthalmic antimicrobials
US6051611A (en) * 1991-11-08 2000-04-18 Alcon Laboratories, Inc. Polymeric quaternary ammonium compounds and their use as ophthalmic antimicrobias
US5530092A (en) * 1992-01-13 1996-06-25 Dsm N.V. Dendritic macromolecule and the preparation thereof
GB9220921D0 (en) 1992-10-05 1992-11-18 Merrell Dow Pharma Polyamine derivatives as anticytomegaloviral agents
DE4306152A1 (de) * 1993-02-27 1994-09-01 Hoechst Ag Positiv arbeitendes strahlungsempfindliches Gemisch und damit hergestelltes Aufzeichnungsmaterial
US5451347A (en) * 1993-06-24 1995-09-19 Lumigen, Inc. Methods and compositions providing enhanced chemiluminescence from chemiluminescent compounds using dicationic surfactants
US5541230A (en) * 1993-11-05 1996-07-30 Us Health Therapeutic polyamines
DK0686143T3 (da) 1993-12-27 1999-05-17 Novartis Ag Umættede aminoforbindelser som middel mod cancer og mod protozoer
DE4403039A1 (de) 1994-01-28 1995-08-03 Schering Ag Oktaazamakrocyclen, deren Metallkomplexe, Verfahren zu deren Herstellung, diese Komplexe enthaltende Mittel sowie deren Verwendung in Diagnostik und Therapie
WO1995020619A1 (en) * 1994-01-28 1995-08-03 Dsm N.V. Dendritic macromolecule and a process for the preparation thereof
JPH07228589A (ja) 1994-02-16 1995-08-29 Fuji Photo Film Co Ltd リン酸エステル誘導体およびそれを含有するハロゲン化銀写真感光材料
JPH07277964A (ja) 1994-04-08 1995-10-24 Nippon Kayaku Co Ltd 抗腫瘍剤
DE59505727D1 (de) * 1994-11-12 1999-05-27 Basf Ag Verfahren zur herstellung von aminen aus verbindungen mit mindestens 3 cyanogruppen
FR2729852A1 (fr) * 1995-01-30 1996-08-02 Oreal Composition reductrice comprenant un acide amine basique et un polymere cationique
EP0752465A1 (en) 1995-06-01 1997-01-08 The Procter & Gamble Company Betaine esters for delivery of alcohols
EP0761680A3 (en) * 1995-09-12 1999-05-06 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. Tetrazole compounds having Interleukin-1beta converting enzyme inhibitory activity
US5869715A (en) * 1995-09-27 1999-02-09 The Reagents Of The University Of California Polyfunctional cationic cytofectins
US5886051A (en) * 1995-11-08 1999-03-23 University Of Florida Research Foundation, Inc. Methods and compositions for the treatment of neurodegeneration
US6126964A (en) * 1996-01-04 2000-10-03 Mirus Corporation Process of making a compound by forming a polymer from a template drug
US5962533A (en) * 1996-02-06 1999-10-05 University Of Florida Research Foundation, Inc. Hydroxy polyamines
JP3939355B2 (ja) * 1996-02-07 2007-07-04 バックマン・ラボラトリーズ・インターナショナル・インコーポレーテッド イオネンポリマーおよびドデシルアミン塩を含有する相乗的殺菌剤組成物ならびにその使用方法
DE19621510A1 (de) * 1996-05-29 1997-12-04 Basf Ag Dendritische stickstoffhaltige organische Verbindungen mit planar-chiralen oder axial-chiralen Endgruppen, ihre Herstellung und Verwendung
US6034129A (en) * 1996-06-24 2000-03-07 Geltex Pharmaceuticals, Inc. Ionic polymers as anti-infective agents
DE19625982A1 (de) * 1996-06-28 1998-01-02 Wella Ag Kosmetisches Mittel zur Haarbehandlung mit Dendrimeren
US5866016A (en) * 1997-07-01 1999-02-02 Buckman Laboratories International, Inc. Methods and compositions for controlling biofouling using combinations of an ionene polymer and a salt of dodecylamine
US5958397A (en) * 1996-07-22 1999-09-28 Schering-Plough Healthcare Products, Inc. Method and composition for protecting against jellyfish stings
US5906996A (en) * 1996-08-21 1999-05-25 Murphy; Michael A. Tetramine treatment of neurological disorders
AU733866B2 (en) * 1996-09-13 2001-05-31 University Of Florida Research Foundation, Inc. Method of inhibiting biosynthesis of EIf5A
EP0889112A1 (en) 1996-10-22 1999-01-07 Tonen Corporation Lubricating oil composition for automatic transmissions
US6235794B1 (en) * 1997-04-03 2001-05-22 University Of Florida Biologically active spermidine analogues, pharmaceutical compositions and methods of treatment
US6307102B1 (en) * 1997-10-15 2001-10-23 Tosoh Corporation Amine catalyst for producing polyurethane and polyisocyanurate
US6046282A (en) * 1998-01-06 2000-04-04 Air Products And Chemicals, Inc. Reactive diluents for polyamidoamine epoxy curatives
JP3996274B2 (ja) 1998-07-07 2007-10-24 電気化学工業株式会社 モノビニルアセチレンの製造方法
US6531512B1 (en) * 1998-07-31 2003-03-11 Health Research Inc. Method of treating cancer in patients having a deficiency in p53 tumor suppressor gene
EP1050304A1 (en) * 1998-11-16 2000-11-08 Rohto Pharmaceutical Co., Ltd. Liquid ophthalmic preparations
JP3747355B2 (ja) * 1998-12-21 2006-02-22 独立行政法人理化学研究所 鎖状ポリアミン系化合物及びポリアミン系抗ガン剤
US6649587B1 (en) * 1999-04-30 2003-11-18 Slil Biomedical Corporation Polyamine analog conjugates and quinone conjugates as therapies for cancers and prostate diseases
US6673890B1 (en) * 1999-07-16 2004-01-06 Basf Aktiengesellschaft Zwitterionic polyamines and process for their production
GB9920107D0 (en) * 1999-08-26 1999-10-27 Avecia Ltd Fluidising agents
JP2001131449A (ja) 1999-11-01 2001-05-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェット記録用インク
FR2802817B1 (fr) * 1999-12-23 2002-10-11 Centre Nat Rech Scient Nouveaux inhibiteurs de glycosidases et leurs applications pharmacologiques, notamment pour traiter le diabete
DE60128407T2 (de) * 2000-01-10 2008-01-10 Zetetic Research, Inc., Coconut Creek Verwendung einer pharmazeutischen zusammensetzung enthaltend zwei quaternäre ammoniumverbindungen und eine organometal-verbindung zur behandlung von viralen und fungalen infekten und krankheiten
US6444707B1 (en) * 2000-08-22 2002-09-03 West Agro Topically applied hoof treatment composition and concentrate
EP1318801B1 (en) * 2000-09-19 2009-03-11 Dermal Therapy (Barbados) Inc. Topical analgesic compositions containing aliphatic polyamines and methods of using same
US6545181B1 (en) * 2000-10-24 2003-04-08 Pilot Chemical Holdings, Inc. Demulsifying compound and a method of breaking or inhibiting emulsions
AU2002235126A1 (en) * 2000-11-08 2002-05-21 Slil Biomedical Corporation Novel polyamine analog-amino acid conjugates useful as anticancer agents
US7754765B2 (en) * 2000-12-01 2010-07-13 Radical Vision Therapeutics Inc Copper chelators for treating ocular inflammation
DE60132494T2 (de) * 2000-12-01 2008-12-24 Radical Vision Therapeutics Inc. Kupferchelatbildner zur behandlung von augenentzündungen
US6399662B1 (en) * 2000-12-13 2002-06-04 University Of Florida Method and composition for the treatment of diarrhea and gastrointestinal spasms
US6635679B2 (en) * 2001-05-14 2003-10-21 Akzo Nobel N.V. Methods and compositions for inactivating viruses
US6713653B2 (en) * 2001-08-24 2004-03-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyamines and polymers made therewith
CA2463771A1 (en) * 2001-10-16 2003-04-24 Slil Biomedical Corporation Oligoamine compounds and derivatives thereof for cancer therapy
US6458795B1 (en) * 2001-11-15 2002-10-01 University Of Florida Method and composition for treatment of irritable bowel disease
JP2005510524A (ja) * 2001-11-16 2005-04-21 アルス・セラピー・デベロツプメント・フアンデーシヨン・インコーポレーテツド ポリアミン経路の調節による神経変性障害の治療
US20050027016A1 (en) * 2002-02-07 2005-02-03 Fahl Kathleen L Polyamine compounds and compositions for use in conjection with cancer therapy
US6881732B2 (en) * 2002-06-13 2005-04-19 Chelator Llc Neuroprotection and cardioprotection afforded by chelators with high affinity and specificity for cations of first transition series elements
US7189865B2 (en) * 2002-07-23 2007-03-13 Attenuon, Llc Thiomolybdate analogues and uses thereof
US20040019043A1 (en) * 2002-07-23 2004-01-29 Dimitri Coucouvanis Thiomolybdate analogues and uses thereof

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0186473A2 (en) * 1984-12-27 1986-07-02 Mobil Oil Corporation Compounds containing amide linkages from mono- and polycarboxylic acids in the same molecule and lubricants and fuels containing same
WO1999043752A1 (fr) * 1998-02-27 1999-09-02 Dnavec Research Inc. Compositions pour transporter des substances chargees negativement
WO2000066175A2 (en) * 1999-04-30 2000-11-09 Slil Biomedical Corporation Conjugates as therapies for cancer and prostate diseases

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011503050A (ja) * 2007-11-08 2011-01-27 イッサム リサーチ ディべロップメント カンパニー オブ ザ ヘブライ ユニバーシティー オブ エルサレム,リミテッド スフィンゴリピドの新規合成アナログ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2003033455A1 (en) 2003-04-24
US20050080144A1 (en) 2005-04-14
AU2002340224B2 (en) 2008-11-27
CA2463771A1 (en) 2003-04-24
AU2009200639A1 (en) 2009-03-12
EP1436246A1 (en) 2004-07-14
IL161428A0 (en) 2004-09-27
US20090124832A1 (en) 2009-05-14
US20030130356A1 (en) 2003-07-10
US7491849B2 (en) 2009-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090124832A1 (en) Oligoamine compounds and derivatives thereof for cancer therapy
US7453011B2 (en) Cycloalkyl substituted polyamines for cancer therapy and methods of synthesis therefor
US9018258B2 (en) Substituted 1-benzylcycloalkylcarboxylic acids and the use thereof
RU2386614C2 (ru) Производные n-[фенил(пирролидин-2-ил)метил]бензамида и n-[(азепан-2-ил)фенилметил]бензамида, способ их получения и их применение в терапии
AU2002340224A1 (en) Oligoamine compounds and derivatives thereof for cancer therapy
TW442456B (en) Diaryl antimicrobial agents
WO2006013209A2 (en) Compounds for inhibiting copper-containing amine oxidases and uses thereof
TW200540169A (en) Mtp inhibiting aryl piperidines or piperazines substituted with 5-membered heterocycles
CN100582084C (zh) 疏水性多胺类似物及其使用方法
NZ515140A (en) Conformationally restricted polyamine analogs as disease therapies for cancer, epilepsy, alzheimers, infections, grafts and others
JP2000501390A (ja) アミノ酸誘導体、これらの化合物を含む医薬組成物及びそれらの調製方法
CN1438991A (zh) 作为中性内肽酶的抑制剂的环戊基-取代的戊二酰胺衍生物
CN1184475A (zh) 具有mdr活性的四氢化萘化合物
JPH07500577A (ja) レトロウイルス性プロテアーゼ・インヒビター
JPH11503422A (ja) プロテアーゼを阻害するコハク酸誘導体
JP2001525399A (ja) 選択的β3アドレナリン作動性作動薬
JP2005533820A (ja) 癌治療のためのポルフィリン−ポリアミン結合体
JP2002540098A (ja) 三環性インドール−2−カルボン酸化合物
JP2002508739A (ja) 立体配座的に制限のあるポリアミン類
JP2001510179A (ja) 細胞救援剤としての脂肪族プロパルギルアミン類
JP2921760B2 (ja) フタルイミド誘導体及びそれら誘導体を含んでなる医薬
WO1994007480A1 (en) Polyamine derivatives as anti-cytomegaloviral agents
US20060047171A1 (en) Catalytic hydrogenation of nitriles to produce capsaicinoid derivatives and amine compounds, and methods for purifying and obtaining the polymorphs thereof
US3382260A (en) Novel sulfonamide compounds and processes
WO2020046941A1 (en) Crystalline forms of substituted dihydroindene-4-carboxamide compounds and methods of preparing and using same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051004

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080526

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080819

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080826

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20081120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100531