JP2001510179A - 細胞救援剤としての脂肪族プロパルギルアミン類 - Google Patents
細胞救援剤としての脂肪族プロパルギルアミン類Info
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Abstract
Description
学的組成物に関するものである。これらの化合物には細胞救済特性があり、アポ
トーシスによって細胞死が発生するような疾患の治療と予防に有用である。
神経の挫傷)、および慢性の神経変性障害(たとえば、アルツハイマー病、パー
キンソン病、ピック病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、緑内障、ならび
に特発性神経障害)は、激しい苦痛の原因となり、このため保健管理制度にとっ
て重荷となり、またかなりの経済的損失を招く。これらの病状の一つまたはそれ
以上を予防し、遅延させ、または緩和できる薬物または治療法があれば、きわめ
て価値の高いものとなるであろう。 塩酸R-デプレニル(セレギリン、L-デプレニル)は、パーキンソン病の治療
において、L-ドーパに対する有効な補助薬であることが立証され、初期の、他 の治療を行っていない症例では、単独で投与すると症状の発生を遅延できること
が最近報告された。また、デプレニルの使用によって、一部のアルツハイマー病
患者の臨床状態や、トゥーレット症候群の患者での注意欠陥障害の症状を改善す
ることが報告(主張)されている。さらに、この物質は、囓歯類やヒトで寿命や
性活動を長びかせることが観察されている。 当初は、パーキンソン病やその他の患者における改善は、デプレニルのMAO
-B阻害特性によるニューロンの保護によるものと考えられていた。しかし、N-
メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン(MPTP)によ ってパーキンソン病を誘発したラットの、軸索切断した未成熟な顔面ニューロン
でのニューロン生存に対するデプレニルの効果、また虚血またはエクシトトキシ
ン発作のあとの海馬ニューロンの死滅に対するデプレニルの効果についての研究
によって、モノアミン・オキシダーゼB型(MAO-B)による阻害とは無関係 なメカニズムによって生存期間が延びることが立証された。PC12細胞につい
ての研究によって、デプレニルが、これらの細胞のアポトーシスを招くミトコン
ドリア機能の喪失を阻止する遺伝子発現の選択的変化に関与するメカニズムによ
ってアポトーシスを防止することが示された。またデプレニルは、N-(2-クロ
ロエチル)-N-エチル-2-ブロモベンジルアミン(DSP-4)で誘発されたラ ット脳のノルアドレナリン作動性軸索および終末の変性を防止することが立証さ
れた。アポトーシスを防止するのに必要なデプレニルの濃度は、これらのモデル
の一部でのMAO-B阻害に必要な最少量よりも一まわり低い。さらに、すべて のMAO-B阻害物質が、損傷したニューロンを救済するのに有効なわけではな い。 デプレニルは、代謝によってアンフェタミンとメタアンフェタミンとなり、これ
らはごく低濃度でも神経毒性があることが観察されており、これはニューロン救
済物質としてのデプレニルに問題があることを示している。同様に、デプレニル
はカテコールアミン作動性神経芽細胞腫のSH-SY5Y細胞に対するドパミン の細胞毒性を高めることが示されている。デプレニルは、観察された代謝産物(
メタアンフェタミンとデスメチルデプレニル)への脱アルキル化プロセスを仲介
するシトクロム[チトクローム]P450酵素の基質であることが立証された。
デスメチルデプレニルは抗アポトーシス薬として有効であり、P450酵素の阻
害に関する研究によって、デプレニルが投与されるとデスメチルデプレニルが活
性成分となることが判明した。これはプロアジフェンなどのP450阻害物質で
前処理すると、デプレニルのニューロン救済特性がなくなるからである。また、
デスメチルデプレニル様の化合物であるN-プロバルギル-1-アミノインダンが 、グルタミン酸塩毒性に続く、in vitroでのニューロンの生存率を高め
る上で有効であることが報告されている。
有効なMAO-B阻害物質であることが立証されることを見出した(米国特許5 ,169,868および5,508,311)、デプレニルと同様に、活性なの
はR-鏡像異性体である。また、これらはデプレニルについて上に述べた同じ神 経変性モデルで、損傷したニューロンを保護し救済することが立証された。 本願に述べられた脂肪族デスメチルプロパルギルアミンは、抗アポトーシス化
合物として活性があることが見出された。
、R2は(CH2)nCH3であり、nは0〜16の整数であり、好ましくは1
〜10であり、さらに好ましくは1〜5である。また上記の化合物の塩類、とく
に薬学的に受容可能な塩類を提供する。 本発明はまた、脳卒中、頭部外傷、ベル麻痺、脊髄その他の神経の挫傷、アル
ツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、筋萎縮側索硬化症、ハンチントン病
、多発性硬化症、心筋障害、神経障害、網膜障害、糖尿病合併症、緑内障、なら
びに特発性神経障害を含めて、アポトーシスによって細胞死が発生するような疾
患の治療と予防のために、上記の 一般式Iの化合物、および薬学的に受容可能なその塩類の使用を提案する。 本発明はさらに、式Iの化合物、または薬学的に受容可能なその塩類の有効量
を、それを必要とする動物に投与することによって、アポトーシスによる細胞死
が発生するような病状を治療する方法を提供する。 本発明は、また式Iの化合物、または薬学的に受容可能なその塩類を、適当な
希釈液またはキャリアとの混合物の状態で含む薬学的組成物を提供する。 また本発明は、式Iの化合物、または薬学的に受容可能なその塩類を活性成分
として含み、アポトーシスによる細胞死が発生するような疾患の治療に用いるた
めの指示を記した市販用パッケージを提供する。
、R2は(CH2)nCH3であり、nは0〜16の整数である。また上記化合
物の塩類を提供する。 一般式Iの化合物で、R1がR2と異なるものはキラルである(2つの鏡像異
性体を識別するのに必要な分子構造を有する)。R-鏡像異性体は、アポトーシ スによって細胞死が発生するような疾患の治療と予防のための細胞救済物質とし
て有用である。この効果は、MAO-Bに必要な用量よりもはるかに低い用量で 観察される。S-鏡像異性体はアポトーシスを防止しないが、R-鏡像異性体の抗
アポトーシス作用に拮抗し、研究用手段として役立つ。アキラル(キラルでない
)化合物は細胞救済性を有する。 ラセミ化合物は、R-およびS-鏡像異性体を調製する際の中間体として有用であ
る。ラセミ化合物を分離する方法は既知である。適切な方法では、適当な塩を分
別結晶化し、クロマトグラフィと、たとえばN-アセチル誘導体の調製を行い、 そのあと立体特異性酵素で鏡像異性体を脱アセチル化する。しかし、立体化学(
的構造)を破壊しないような反応を用いて、キラル反応物質から式Iのキラル化
合物を調製することが好ましい。鏡像異性体については、鏡像異性体は反対配置
の鏡像異性体を約3%を越えて含まないことが好ましい。特に、鏡像異性体は反
対配置の鏡像異性体を約1%未満含むことが好ましい。
る。S配置の好ましい化合物は次の通りである。 (S)−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ノニル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-デシル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ウンデシル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ドデシル)プロパルギルアミン 式Iの化合物で、R1が水素であり、nが0また1〜4であるもの、またR1 がCH3であり、nが0であるものは既知である。式Iの化合物のラセミ化合物
で、R1がCH3であり、nが1か4であるものも既知である。式Iのその他の
化合物で、R1がCH3であり、nが1か4であるものは新規であると考えられ
ている。式Iの化合物のどれかが細胞救済特性を有することは、これまで知られ
ていなかった。 細胞救済特性としてとくに好ましいのはR配置の化合物である。 S-鏡像異性体は、R-鏡像異性体の抗アポトーシス作用に拮抗し、研究用手段
として有用である。 本発明は、式Iの化合物の塩類に拡張される。投与のためには、塩類は薬学的に
許容し得るものであるべきであるが、その他の塩類はたとえば合成または精製の
ために用いることができる。
は、 (a) 式IIの一次アミン
ができ、あとで鏡像異性体を分離することができるが、実質的に鏡像異性体とし
て純粋な形でアミンを用いることが好ましい。1つの好ましい実施例では、2当
量のアミンを式IIIの化合物、できれば臭化プロバルギル1当量と反応させて、 必要なプロパギルアミンとアミンの臭化水素酸塩を形成し、これは下記の反応ス
キームに従って分離し再使用することができる。 アミン2当量と臭化プロパルギル1当量をエーテル中に入れる。
オクチル、ノニル、デシル R1=水素、メチル キラル一次アミン(R-形およびS-形)は、ブチル類似体を除いて、メタノール
から酒石酸塩を再結晶して調製する。(R)−および(S)-2-ブチルアミンは
、Aldrich Chemical社から購入した。
することによって得られる。この場合にも、アミンはラセミ化合物または鏡像異
性体として純粋な形で用いることができる。アミンは、不活性有機溶媒、たとえ
ば二塩化メチレン、クロロホルムまたは四塩化炭素、および塩基、たとえばトリ
エチルアミンなどの有機性塩基内で、無水トリフルオロ酢酸またはハロゲン化ト
リフルオロアセチルと反応させる。次にN-トリフルオロアセチルアミンを、極 性有機溶媒、たとえばアセトニトリル内でt-ブトキシカリウムなどの塩基の存 在下で、またクラウンエーテル、たとえば、18-クラウン-6の存在下で、式II
Iのプロパルギル化合物といっしょに還流させる。この反応の生成物を、アルコ ール性溶液の水酸化アルカリ金属などの塩基と反応させることにより加水分解す
る。
定義した通りであり、Rは低級アルキル、好ましくは(C1-C2)アルキルで ある。 式Vの化合物は、アミンをリン酸化し、そのあとプロパルギル化することによ
って得られる。この場合にも、アミンはラセミ化合物であってもよいが、できれ
ば実質上、純粋な鏡像異性体であることが好ましい。NaOHなどの水性水酸化
物の存在下で、また塩化ベンジルトリエチルアンモニウムまたは硫酸水素テトラ
ブチルアンモニウムなどの相間移動触媒の存在下で、式IIのアミンを亜リン酸ジ
アルキル、たとえば亜リン酸ジエチルまたは亜リン酸ジメチルと、できれば四塩
化炭素などの有機溶媒内で反応させる。 リン酸化したアミンを、できればNaOHなどの水性塩基の存在下で、また硫
酸水素テトラブチルアンモニウムまたは塩化ベンジルトリエチルアンモニウムな
ど相間移動触媒の存在下で、式IIIのプロパルギル化合物と反応させる。 そのあと、酸性化して亜リン酸成分を取除く。このプロセスの好ましい実施例
は下記の通りである。
ような疾患の予防と治療に役立つ。 したがって、本発明は、アポトーシスにより細胞死が発生するような病状を治
療し、または予防するための、アキラルな式Iの化合物、または実質的に純粋な
鏡像異性体、または薬学的に許容し得るその塩類の使用を提案する。 アポトーシスにより細胞死が発生するような病状を治療し、または予防するた
めに用いることのできる式Iの好ましい化合物は次のものを含む N-(エチル)プロパルギルアミン N-(1-プロピル)プロパルギルアミン N-(2-プロピル)プロパルギルアミン N-(1-ブチル)プロパルギルアミン N-(1-ペンチル)プロパルギルアミン N-(1-ヘキシル)プロパルギルアミン N-(1-ヘプチル)プロパルギルアミン N-(1-オクチル)プロパルギルアミン N-(1-ノニル)プロパルギルアミン N-(1-デシル)プロパルギルアミン N-(1-ウンデシル)プロパルギルアミン N-(1-ドデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ノニル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-デシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ウンデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ドデシル)プロパルギルアミン できれば、式Iの化合物はキラルであり、また実質的に純粋なR-鏡像異性体 であることが好ましい。「実質的に純粋なR-鏡像異性体」という用語は、化合 物がS-鏡像異性体を3%を越えて含まないこと、またできればS-鏡像異性体の
量が1%未満であることを意味する。化合物はできればR-2HPAであること が好ましい。 アポトーシスにより細胞死が発生するような病状は、脳卒中、頭部外傷、ベル
麻痺、脊髄その他の神経の挫傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病
、筋萎縮側索硬化症、ハンチントン病、多発性硬化症、心筋障害、神経障害、網
膜障害、糖尿病合併症、緑内障、ならびに特発性神経障害ならびに細胞の変性が
あるような任意の病状を含むが、これらに限定されない。本発明の化合物は、ま
た細胞の早期変性を防止するために予防的に用いることができる。 また本発明はアキラルであり、実質的に純粋なR-鏡像異性体である式Iの化 合物、または薬学的に許容し得るその塩類の有効量を、これを必要とする動物に
投与することによって、アポトーシスにより細胞死が発生するような病状を治療
する方法を含む。 ここで用いられる「有効量」という用語は、所望の結果を得るために必要な用
量と投与期間での有効な量を意味する。 ここで用いられる「動物」という用語は、動物界に属するすべての動物、でき
ればヒトを含む。 さらに本発明は、アキラルであり、実質的に純粋なR-鏡像異性体である式Iの 化合物、または薬学的に受容可能なその塩類を活性成分として含み、アポトーシ
スにより細胞死が発生するような病状の治療または予防に用いるための指示を記
した市販のパッケージを含む。
またはキャリアとの混合物中に含み、アポトーシスにより細胞死が発生するよう
な病状の予防または治療に用いられる薬学的組成物を含む。 一般式Iの化合物は、in vivoでの投与に適した生物学的に適応性のあ
る形で患者に投与するための薬学的組成物に調合することができる。本発明の化
合物を含む組成物は、有効量の活性物質を、薬学的に許容し得るビヒクルとの混
合物中に入れて患者に投与することのできる薬学的に許容し得る組成物を調製す
るための、本質的に既知の方法によって調製することができる。適切なビヒクル
はたとえば、レミントンのファーマシューティカル・サイエンシズ(Remin
gton’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pa., US
A 1985)に記載されている。これに基いて、組成物は、排他的にではない
が、1つまたはそれ以上の薬学的に許容し得るビヒクルまたは希釈液と該物質の
溶液を含み、適当なpH値を有し、また生理的体液と等浸透性の緩衝液中に含ま
れる物質の溶液を含む。 この活性物質は、注射(皮下、静脈内など)、経口投与、吸入、経皮適用、また
は経直腸投与などの適切な方法で投与できる。 経口投与では、化合物は、錠剤、剤皮錠(コーティング錠剤)、ゼラチンカプ
セル、カプセル、カシェ剤、および経口溶液または懸濁剤として投与できる。ま
た化合物は非経口投与でき、また、静脈内、皮下または蓄積注射、筋肉内、硬膜
下腔内、関節内、直腸内(坐剤、浣腸)、舌下錠、バッカル剤、眼内、硝子体内
、経皮(皮膚パッチ)、点鼻剤(ネブライザー、ガス注入)、リポソーム投与法
など、その他の適当な投与経路を通じて投与することができる。1日の用量は1
〜100mgとすることができる。
特性を有することを示している。実施例1 救済のin vitroモデル: 小脳顆粒細胞 小脳顆粒細胞のアポトーシスを防止するための本発明の化合物の効果。 高濃度のシトシンアラビノシド(Ara C)(Dessi et al., 1995)を加えることによって、小脳顆粒細胞(CGC)の培養液を、アポ
トーシス中に導入することができ、これがp53依存性アポトーシスであること
が立証された(Enokido et al., 1996)。この方式によっ
てN-(2-ヘプチル)プロパルギルアミン(2HPA)の抗アポトーシス作用を
測定し、この結果を、既知の脂肪族メチルプロパルギルアミンおよびデプレニル
で得た結果と比較した。 CGCの培養物は6〜8日齢のウィスターラットの仔から得た。培養物を35
mmのペトリ皿内のガラス上で3日間増殖させて、実験に用いた。薬物溶液(A
raC、抗アポトーシス性薬品、薬品ビヒクル)の20μlアリコットを培養物
の培地に加えた。24時間後、培養物をFAMで固定し、ビスーベンズアミドで
染色した。正常な核とアポトーシス核を、培養物あたり合計90〜120個まで
カウントした。AraCの最適濃度は100μMであることがわかった。濃度が
150μMを越えると培養物が分離した。 R-2HPAは、EC50(50%有効濃度)が約10−11Mであった(図 1A)。これに対して、(R)-N-(2-ヘプチル)-N-メチル-プロパルギルア
ミン(R-2HMP)のEC50は10−9〜10−7Mであった(図1B)。 さらに、脂肪族メチルプロパルギルアミン(R-2HMPおよびS-2HMP)と
デプレニル(R-デプレニルおよびS-デプレニル)を用いてR-異性体の立体特 異性作用を立証した(図1C)。R-2HMPとR-デプレニル(10−7M)は
、AraCによって誘発したアポトーシスを完全に阻止したが、S-2HMPと S-デプレニル(10−7M)は阻止しなかった(図1C)。表1から、S-2H
PAに抗アポトーシス作用がないことを確認することができる。これらの化合物
はいずれも、培地中のカリウム濃度を下げて誘発したp53非依存性アポトーシ
スを防止しなかった(D’Mello et al., 1993)(図1D) 。 表1に示した結果は、CGCの培養物中でAraCにより誘発したアポトーシス
が、本発明の脂肪族二次プロパルギルアミンによって阻止できることを示してい
る。新しい化合物2HPAの作用と、以前に報告された2HMPの作用の比較か
ら、p53依存性アポトーシスの防止における脂肪族二次プロパルギルアミンの
効力は、関連する既知の脂肪族メチルプロパルギルアミンの効力よりもはるかに
大きいことがわかる。救済は立体特異性であり、S-異性体には抗アポトーシス 作用はない。さらに検査を行った結果、S-鏡像異性体は事実上、R-鏡像異性体
の抗アポトーシス作用の拮抗物質であることがわかった(表1のAraC + R
-2HMP + S-2HMPおよびAraC + R-2HMP + S-2HPA)。
いてin vivoで誘発することができる(Paterson et al.
, 1997)。このモデルでは、海馬内の錐体路ニューロンの選択的、一側性
の病巣を作り出し、これがニューロンアポトーシスとなる。 これは本発明の化合物N-(2-ヘプチル)プロパルギルアミン(2-HPA) を用いて得た結果により示される。以前に報告された(R)-N-(2-ヘプチル )-N-メチル-プロパルギルアミンのEC50(50%有効濃度)は、経皮投与 後で1〜10nmol/kgである。これらの2つの化合物と、化合物(R)- N-(2-ヘプチル)-メチルアミンとR-(2-ヘプチル)アミンを試験した。表 2の結果は、R-2HPAが最も活性の高い化合物であり、他の化合物のうちで は、かなりの活性を示すのはR-2HMPだけであることがわかる。二次アミン (R)-N-(2-ヘプチル)メチルアミン(R-2HMA)と一次アミン(R)- (2-ヘプチル)アミン(R-2HA)は、CA1ニューロンの死減を増加させる
ことも、減少させることもない。 表3に示すように、薬品の経口投与のあと、脂肪族プロパルギルアミン(R- 2HPA)はその脂肪族メチルプロパルギルアミン類似体(R-2HMP)より も効力が高い。 各種の側鎖および直鎖脂肪族二次プロパルギルアミンおよびこれらに対応するN
-メチル類似体を、低酸素症/虚血モデルで試験した。表4の結果は、二次プロパ
ルギルアミンが脂肪族N-メチルプロパルギルアミンと同等の効力を有すること 、また側鎖化合物の場合には、プロセスは立体特異性であり、R-鏡像異性体が 活性でありS-鏡像異性体が不活性であることを示している。直鎖化合物および アキラルの2-プロピルアミン(N-(2-プロピル)-N-メチル-プロパルギルア
ミン(2PrMP)およびN-(2-プロピル)-プロパルギルアミン(2PrP A))の活性は、側鎖化合物のキラル中心が、後者の化合物の活性にとっては必
要ではなく、活性は最適側鎖化合物の活性よりもやや低いことを示している。興
味深いことに、1PrMPは不活性であるが、類似体1PrPAは活性である。
、カイニン酸により誘発された発作のあとのニューロン損傷のためのマーカーで
あることが判明した(Zhang et al., 1996)。カイニン酸塩
(10mg/kg, i.p.)を1回注射し、24時間後に両タンパク質のレ
ベルを測定した。(定量免疫組織化学画像法によって調べた)値を表5に示す。
R-2HPAはラットの海馬CA1領域で両遺伝子の発現を阻止することができ た。これは、この化合物がこれらのニューロンを救済できることを示している。モノアミンオキシダーゼ活性のin vitro阻害 本発明の化合物、および以前に報告した脂肪族N-メチルプロパルギルアミン (すなわち、対応するN-メチル類似体)のR-およびS-鏡像異性体によるラッ ト肝臓ミトコンドリア・モノアミンAおよびB活性の阻害を表6に示す。脂肪族
プロパルギルアミン(すなわち、N-(2-ブチル)-プロパルギルアミン(2B uPA)、N-(2-ヘキシル)-プロパルギルアミン(2HxPA)およびN-(
2-ヘプチル)-プロパルギルアミン(2HPA))のMAO-B阻害活性は、N-
メチル化合物(すなわち、N−(2-ブチル)-N-メチル-プロパルギルアミン(
2BuMP)、N-(2-ヘキシル)-N-メチル-プロパルギルアミン(2HxM P)およびN-(2-ヘプチル)-N-メチル-プロパルギルアミン(2HMP)の 活性に比べて実質的に低い。脂肪族プロパルギルアミンのR-鏡像異性体はS-鏡
像異性体よりも活性が高い。モノアミンオキシダーゼ活性のin vivo阻害 腹腔内注射後のR-2HPAとR-2HMPの脳MAO活性に対する急性効果を
表7に示す。R-2HPAはマウス脳MAO-Bに対して弱い阻害作用があり、E
D50の値はその親化合物R-2HMPよりも20倍高く、後者はR-デプレニル
よりも効力が2.5倍高い。これらの化合物はいずれもin vivoまたはi
n vitroでMAO-Aを阻害しない。R-2HPAによる選択的遺伝子発現調節 スーパーオキシドジスムターゼ1の調節 R-デプレニルが神経保護作用を有することが提唱され、提唱されたメカニズ ムのうちの1つは、R-デプレニルがスーパーオキシドジスムターゼ(SOD) 活性を誘発し、その結果、一重項酸素の不活性となる。脂質過酸化の連続カスケ
ード反応により遊離基が誘発され、ニューロン損傷を起こすことが知られている
。SOD活性の調節は、いくつかの異なる病理状態(たとえば脳虚血、老化、神
経変性疾患)に関連がある。 PC12細胞を用いて、(R)-2-ヘプチルプロパルギルアミン(R-2HP A)によるSOD(銅、亜鉛依存型、すなわちSOD1)の遺伝子調節を調べた
。これまでの所見は、NGF、R-デプレニルおよび一部の脂肪族メチルプロパ ルギルアミンは、用量依存的にSOD1 mRNAを誘発できるというものであ
った(Li et al., 1995)。表8のデータは、R-2HPAがSO
D1遺伝子発現を刺激することができ、したがって抗酸化作用を有することを示
している。R-2HPAはPC12細胞内のLNGFRをダウンレギュレートする LNGFR、つまりp75NGFレセプタは、不完全に特徴付けられた機能を
有する75kDaの膜貫通タンパク質である。p75は配列が腫瘍壊死因子レセ
プタ、Fas抗原、CD40およびApo-1に類似していて、これらはすべて 細胞死を媒介する。p75発現は、LNGFRが結合していないときは構造的に
神経細胞死を引き起こす。突然変異PC12細胞(LNGFR欠失クローン)は
野生型PC12細胞に比べて、NGFにより誘発されたアポトーシスや血清除去
に耐えて生存する。しかし、NGFまたはモノクローナル抗体による結合が起こ
ると、LNGFRによって誘発される細胞死が阻害される。したがって、LNG
FRの発現によって、生存のために一部の神経細胞がNGFに依存していること
を説明できる(Rabizadeh et al., 1993)。 アンチセンス技術を用いた最近の報告もまた、LNGFRが感覚ニューロンの
発達の段階に応じて、生存または死滅を媒介することを示している。この研究で
は、in vitroでアンチセンスオリゴヌクレオチドで感覚ニューロンでの
LNGFR発現のレベルを下げると、胎芽(胚)12日および15日のマウスか
らの感覚ニューロンのNGF媒介性生存を強く防止するが、NGFが不在のとき
は胎芽19日および生後2日における感覚ニューロンの生存率を増大させること
がわかった。したがって、LNGFRは標的神経支配の段階でのニューロンのN
GF媒介性生存にとって必要であるが、細胞発達の後半ではアポトーシスシグナ
ルを媒介することができる(Barrett et al., 1994)。 中枢神経系での高レベルのLNGFR発現が、マイネルト基底核のコリン作動
性ニューロン内で起こり、細胞はアルツハイマー病で最も大きい影響を受ける。
これらの細胞は、アルツハイマー病に関連したニューロン変性の間、通常量また
は通常以上の量のLNGFR mRNAおよびタンパク質を引続き発現する。こ
れに対して、形態学的に基底核のものに似ている脳幹のコリン作動性細胞はLN
GFRを発現せず、またアルツハイマー病でも変性を起こさない。 表9のデータは、R-2HPAがLNGFR mRNAをダウンレギュレートす ることを示しており、このことはR−2HPAの保護作用のためのメカニズムが
あることを示唆している。
6%R)(11.1g、96.6mmol)に、臭化プロパルギル(Lanca
ster Synthesis Inc., Windham、NH、USA)
(5.38ml、48.3mmol)の80%トルエン溶液を加えた。この溶液
を3日間、しずかに還流させながら攪拌した。低温反応溶液に4N HCl(7
5ml)を加え、混合物を減圧下70℃で蒸発乾燥させた。赤橙色の粘性残渣を
20%NaOHを加えて塩基化し、NaClで飽和し、エーテル(3×30ml
)で抽出した。抽出物をMgSO4上で乾燥させ、減圧下30℃で濃縮した。生
成物を減圧下で蒸留した(水吸引器: 30mm)。2つの画分を回収した。沸
点55〜74℃、4.3g=78%(過剰量)[(R)-2-ヘプチルアミン]と
、沸点98〜110℃、4.3g=58%[(R)-2-ヘプチルプロパルギルア
ミン](48.3mmol臭化プロパルギルをベースとするとき。96.6mm
ol(R)-2-ヘプチルアミン − 37.4mmol(回収)をベースとすると
きは48%)。遊離塩基のエーテル溶液に25%エタノール性HClを加え、数
時間フリーザー内で冷却して、塩酸塩を沈殿させた。融点=78.5〜80℃。
光学純度を、2-アルキルプロパルギルアミン(%R=99.2)に対しDur den et al.の方法(1997)により測定した。質量スペクトル: m /e: 153(M+)、138(M-CH3)、82(基準ピーク)。 1H-NMR(D2O、300 MHz): 0.73(t,3H)、1.17( d,3H)、1.1〜1.3(m、6H)、1.43(m、1H)、1.59( m、1H)、2.82(t,1H)、3.32(m,1H)、3.79(t,2
H)。 元素分析: 計算値: %C=63.30、 %H=10.63、%N=7.38 。 測定値: %C=63.56、 %H=10.49、%N=7.15。 開始物質((R)-2-ヘプチルアミン)は次のようにして調製した。 Mazurの方法(1970)によってメタノールからL-酒石酸塩をくり返し 再結晶させることによって、ラセミ2-ヘプチルアミンを分離した。酒石酸塩の 重量に対するメタノールの体積の比2.4〜2.6で7回再結晶して(光学純度
が増すにつれて比率を増加)、純度98.6%RのR-鏡像異性体を得た。別の 実験では、9回再結晶したあと、光学純度は99.7%Rであった。キラル試薬
、塩化(S)-N-トリフルオロアセチルプロリルで誘導体合成して光学純度を測
定し、キラルカラム上でガスクロマトグラフィを行ってジアステレオマー(ジア
ステレオ異性体)を分離した(Durden et al., 1997)。
ヘプタンアミン] (R)-2HPA.HCl
拌した。反応混合物を氷水浴上で冷却し、20%メタノール性HCl(75ml
)で酸性化した。沈殿したKClを濾過し、少量のメタノールで洗浄し、濾過物
を蒸発乾燥させた。残渣を10%NaOH(50ml)で塩基化し、NaClで
飽和し、エーテル(2×25ml)で抽出した。MgSO4上で乾燥したあと、
溶媒のほとんどを30℃で回転蒸発することにより除去した。残渣(3.0g)
を30mm(水吸引器)で蒸留し、無色透明の液体(沸騰範囲88〜95℃)1
.90gを得た。実施例4で述べた通りに塩酸塩を調製した。融点、質量スペク
トル、1H-NMRは上記(実施例4)と同様であった。 開始物質((R)-2-ヘプチルアミン)を実施例に従って調製した。 (R)-N-トリフルオロアセチル-2-ヘプチルアミン
ルアミン(3.5g、30mmol)の氷冷溶液に、無水トリフルオロ酢酸(6
ml、38mmol)を1滴ずつ加えた。追加の完了後に、溶液を室温で一晩攪
拌した。溶液を10%クエン酸(3×15ml)と飽和水性重炭酸ソーダ溶液(
2×20ml)で連続洗浄した。有機溶液をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し
、減圧下40℃で溶媒を除去した。残渣を定量的に黄色液体として得た。 質量スペクトル: m/e: 211(M+)、196(M-CH3)、140( 基準ピーク)。 (R)-N-トリフルオロアセチル-N-2-ヘプチルプロパルギルアミン
セチル-N-2-ヘプチルアミン(6.33g、30mmol)の溶液に、18-ク
ラウン-6(300mg)と粉末カリウム・t-ブトキシド(3.36g、30m
mol)を加えた。15分間攪拌したあと、固形物のほとんどを溶解させ、次に
臭化プロパルギル(トルエン中に80%)(3.5ml、31.5mmol)を
1滴ずつ加えた。溶液を24時間、80〜85℃(油浴温度)で攪拌し、この時間
中に溶液は褐色となり、白色固形物が沈殿した。反応混合物を室温まで冷却した
あと、ジクロロメタン(75ml)を加え、固形物を吸引濾過し、ジクロロメタ
ンで洗浄した。固形物(KBr)重量は3.6gであった(理論値: 3.57 g)。濾過物を回転蒸発して暗褐色液体7.3gを得た(理論値: 7.47g )。生成物は精製せず、次の段階で直接用いた。 質量スペクトル: m/e: 249(M+)、234(M-CH3)、178( 基準ピーク)、140;39。
] 2PrPA HClを加えると、ただちに塩酸塩が沈殿した。融点=188.5〜189℃。
質量スペクトル: m/e: 97(M+)、82(M-CH3)(基準ピーク) 。 1H-NMR(D2O、300 MHz): 3.77(d,2H)、3.41( m,1H)、2.81(t,1H)、1.19(d,6H)。
タンアミン] (R)-2BuPA 開始物質((R)-2-ブチルアミン(93.1%R))はAldrich Ch emical社(Milwaukee,WI,USA)から購入した。HClを
加えると、2BuPAの塩酸塩がただちに沈殿した。融点=136〜137℃。
光学純度=98.4%R。 質量スペクトル: m/e: 111(M+)、96(M-CH3)、82(基準 ピーク)。 1H-NMR(D2O、300 MHz): 3.79(d,2H)、3.24( m,1H)、2.81(t,1H)、1.65(m,1H)、1.45(m,1
H)、1.17(d,3H)、0.82(t,3H)。
ペンタンアミン] (R)-2PePA HClを加えると、ただちに塩酸塩が沈殿した。融点=107〜108℃。 光学純度=99.5%R。 質量スペクトル: m/e: 125(M+)、110(M-CH3)、82(基 準ピーク) 1H-NMR(D2O、300 MHz): 3.78(d,2H)、3.32( m,1H)、2.80(t,1H)、1.56(m,1H)、1.40(m,1
H)、1.23(m,2H)、1.15(d,3H)、0.78(t,3H)。
元素分析: 計算値: %C=59.43、%H=9.98、%N=8.66 測定値: %C=59.97、%H=9.26、%N=8.37
ヘキサンアミン] (R)-2HxPA HClを加えて、フリーザー内で数時間冷却したあとはじめて塩酸塩が沈殿した
。融点=96〜97℃。光学純度=97.1%R。 質量スペクトル: m/e: 139(M+)、125(M-CH3)、82(基 準ピーク)。
オクタンアミン] (R)-2OPA HClを加えて、フリーザー内で数時間冷却したあとはじめて塩酸塩が沈殿した
。融点=78.5〜79.5℃。光学純度=99.4%R。 質量スペクトル: m/e: 167(M+)、152(M-CH3)、82(基 準ピーク)。 1H-NMR(D2O、300 MHz): 3.80(d,2H)、3.30( m,1H)、2.81(t,1H)、1.60(m,1H)、1.43(m,1
H)、1.23(m,2H)、1.15(d+m,11H)、0.71(t,3
H)。
] 1PrPA HClを加えると、ただちに塩酸塩が沈殿した。融点=146〜147℃。 質量スペクトル: m/e: 97(M+)、68(基準ピーク)。 1H-NMR(D2O,300 MHz): 3.79(d,2H)、2.98( t,3H)、2.85(t,1H)、1.57(m,2H)、0.85(t,3
H)。
H)、0.78(t,3H)。
] 1PePA HClを加えると、ただちに塩酸塩が沈殿した。融点=170〜171℃。 質量スペクトル: m/e: 125(M+)、110(M-CH3)、68(基 準ピーク)。 1H-NMR(D2O,300 MHz): 3.79(d,2H)、3.02( t,3H)、2.83(t,1H)、1.57(m,2H)、1.22(m,4
H)、0.78(t,3H)。
] 1HxPA HClを加えると、ただちに塩酸塩が沈殿した。融点=170〜171℃。 質量スペクトル: m/e: 139(M+)、125(M-CH3)、68(基 準ピーク)。
or mediates survival or death depending on the stage of sensory neuron d
evelopment. Proc. Natl. Acad. USA 91,6501-6505. D'Mello, S.R., Galli, C.,Ciottie T.,& Calissano, P. (1993). Induction of apoptosis in cerebellar granule neurons by low potassium: inhibition of death by insulin-link growth factor I and cAMP. Proc. Natl. Acad. Sci.
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otein-70 and limbic seizure-induced neuronal death in the rat brain. Eur
. J. Neurosci, 8, 1432-1440.
R-N-(2-ヘプチル)プロパルギルアミン(R-2HPA)による阻害の用量依
存関係を示すグラフである。
(R)-N-(2-ペプチル)-N-メチル-プロパルギルアミン(R-2HMP)に よる阻害の用量依存関係を示すグラフである。
対するR-2HMP、S-2HMP、R-デプレニルおよびS-デプレニル(すべて
10−7M)の効果を示すグラフである。
された小脳顆粒細胞内のアポトーシスを防止しないことを示すグラフである。
得るその塩類。
なR-鏡像異性体であり、または薬学的に許容し得るその塩類を、アポトーシス により細胞死が発生するような病状を治療し、または予防するための使用。
粋なR-鏡像異性体であり、または薬学的に許容し得るその塩類であることを特 徴とする方法。
なR-鏡像異性体であり、または薬学的に許容し得るその塩類であり、薬学的に 許容し得る希釈液またはキャリアと混合されていることを特徴とする組成物。
Claims (24)
- 【請求項1】 式Iにより表わされる化合物であり、 【化1】 上記の式で、 R1はH(水素)またはCH3であり、 R2はCH3(CH2)nであり、 nは0から16までの整数であり、 (i) R1がHのときは、nは4以下ではなく、 (ii) R1がCH3のときは、nは0ではなく、 (iii) R1がCH3であり、nが1または4のときは、式Iの化合物が実 質的に純粋な鏡像異性体の形をとる化合物、または薬学的に許容し得るその塩類
。 - 【請求項2】 R1が、R配置の実質的に純粋な鏡像異性体としてR2とは異な るものである、請求項1記載の化合物。
- 【請求項3】 R1が、S配置の実質的に純粋な鏡像異性体としてR2とは異な るものである、請求項1記載の化合物。
- 【請求項4】 式Iの前記化合物が下記グループまたは薬学的に許容し得るその 塩類から選ばれるものである、請求項1記載の化合物。 (R)−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ノニル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-デシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ウンデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ドデシル)プロパルギルアミン
- 【請求項5】 式Iの前記化合物が下記グループまたは薬学的に許容し得るその 塩類から選ばれるものである、請求項1記載の化合物。 (S)−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ノニル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-デシル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ウンデシル)プロパルギルアミン (S)−N−(2-ドデシル)プロパルギルアミン
- 【請求項6】 式Iの前記化合物が下記グループまたは薬学的に許容し得るその 塩類から選ばれるものである、請求項1記載の化合物。 N-(1-ヘプチル)プロパルギルアミン N-(1-オクチル)プロパルギルアミン N-(1-ノニル)プロパルギルアミン N-(1-デシル)プロパルギルアミン N-(1-ウンデシル)プロパルギルアミン N-(1-ドデシル)プロパルギルアミン
- 【請求項7】 塩酸塩の形態である、請求項1から6のいずれかに記載の化合物 。
- 【請求項8】 nが1から12までの整数である、請求項1から3のいずれかに 記載の化合物。
- 【請求項9】 nが1から9までの整数である、請求項1から3のいずれかに記 載の化合物。
- 【請求項10】 (R)-N-(2-ヘプチル)-プロパルギルアミンである、請求 項1記載の化合物。
- 【請求項11】 式Iの化合物 【化2】 上記の式で R1はHまたはCH3であり、 R2はCH3(CH2)nであり、 nは0から16までの範囲の整数であり、アキラルであり、または実質的に純粋
なR-鏡像異性体であり、または薬学的に許容し得るその塩類の、アポトーシス により細胞死が発生するような病状を治療し、または予防するための使用。 - 【請求項12】 前記病状が、脳卒中、頭部外傷、ベル麻痺、脊髄その他の神経 の挫傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、筋萎縮側索硬化症、ハ
ンチントン病、多発性硬化症、心筋障害、神経障害、網膜障害、糖尿病合併症、
緑内障、ならびに特発性神経障害である、請求項11記載の使用。 - 【請求項13】 式Iの化合物が、下記のグループまたは薬学的に許容し得るそ の塩類から選ばれるものである、請求項11または12記載の使用。 N-(エチル)プロパルギルアミン N-(1-プロピル)プロパルギルアミン N-(2-プロピル)プロパルギルアミン N-(1-ブチル)プロパルギルアミン N-(1-ペンチル)プロパルギルアミン N-(1-ヘキシル)プロパルギルアミン N-(1-ヘプチル)プロパルギルアミン N-(1-オクチル)プロパルギルアミン N-(1-ノニル)プロパルギルアミン N-(1-デシル)プロパルギルアミン N-(1-ウンデシル)プロパルギルアミン N-(1-ドデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ノニル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-デシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ウンデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ドデシル)プロパルギルアミン
- 【請求項14】 式Iの化合物が、下記のグループまたは薬学的に許容し得るそ の塩類から選ばれるものである、請求項11または12記載の使用。 N-(1-プロピル)プロパルギルアミン N-(2-プロピル)プロパルギルアミン N-(1-ブチル)プロパルギルアミン N-(1-ペンチル)プロパルギルアミン N-(1-ヘキシル)プロパルギルアミン N-(1-ヘプチル)プロパルギルアミン N-(1-オクチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン R−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン R−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン
- 【請求項15】 アポトーシスにより細胞死が発生するような病状を治療し、ま たは予防するための方法であって、この方法が、式Iにより表される化合物の有
効量を、それを必要とする動物に投与する段階を含み 【化3】 上記の式で、 R1はHまたはCH3であり、 R2はCH3(CH2)nであり、 nは0から16までの範囲の整数であり、アキラル性であり、または実質的に純
粋なR-鏡像異性体であり、または薬学的に許容し得るその塩類であることを特 徴とする方法。 - 【請求項16】 前記病状が、脳卒中、頭部外傷、ベル麻痺、脊髄その他の神経 の挫傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、筋萎縮側索硬化症、ハ
ンチントン病、多発性硬化症、心筋障害、神経障害、網膜障害、糖尿病合併症、
緑内障、ならびに特発性神経障害である、請求項15記載の方法。 - 【請求項17】 式Iの前記化合物が、下記のグループまたは薬学的に許容し得 るその塩類から選ばれるものである、請求項15または16記載の方法。 N-(エチル)プロパルギルアミン N-(1-プロピル)プロパルギルアミン N-(2-プロピル)プロパルギルアミン N-(1-ブチル)プロパルギルアミン N-(1-ペンチル)プロパルギルアミン N-(1-ヘキシル)プロパルギルアミン N-(1-ヘプチル)プロパルギルアミン N-(1-オクチル)プロパルギルアミン N-(1-ノニル)プロパルギルアミン N-(1-デシル)プロパルギルアミン N-(1-ウンデシル)プロパルギルアミン N-(1-ドデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ノニル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-デシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ウンデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ドデシル)プロパルギルアミン
- 【請求項18】 式Iの前記化合物が、下記のグループまたは薬学的に許容し得 るその塩類から選ばれるものである、請求項15または16記載の方法。 N-(1-プロピル)プロパルギルアミン N-(2-プロピル)プロパルギルアミン N-(1-ブチル)プロパルギルアミン N-(1-ペンチル)プロパルギルアミン N-(1-ヘキシル)プロパルギルアミン N-(1-ヘプチル)プロパルギルアミン N-(1-オクチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン R−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン R−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン
- 【請求項19】 式Iの前記化合物が、塩酸塩の形態である、請求項15記載の 方法。
- 【請求項20】 アポトーシスにより細胞死が発生するような病状を治療し、ま たは予防するための組成物であって、組成物が、式Iで表される化合物の有効量
を含み、 【化4】 上記の式で、 R1はHまたはCH3であり、 R2はCH3(CH2)nであり、 nは0から16までの範囲の整数であり、アキラルであり、または実質的に純粋
なR-鏡像異性体であり、または薬学的に許容し得るその塩類であり、薬学的に 許容し得る希釈液またはキャリアと混合されていることを特徴とする組成物。 - 【請求項21】 式Iの前記化合物が、下記のグループまたは薬学的に許容し得 るその塩類から選ばれるものである、請求項20に記載の組成物。 N-(エチル)プロパルギルアミン N-(1-プロピル)プロパルギルアミン N-(2-プロピル)プロパルギルアミン N-(1-ブチル)プロパルギルアミン N-(1-ペンチル)プロパルギルアミン N-(1-ヘキシル)プロパルギルアミン N-(1-ヘプチル)プロパルギルアミン N-(1-オクチル)プロパルギルアミン N-(1-ノニル)プロパルギルアミン N-(1-デシル)プロパルギルアミン N-(1-ウンデシル)プロパルギルアミン N-(1-ドデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ノニル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-デシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ウンデシル)プロパルギルアミン (R)−N−(2-ドデシル)プロパルギルアミン
- 【請求項22】 式Iの前記化合物が、下記グループまたは薬学的に許容し得る その塩類から選ばれるものである、請求項20記載の組成物。 N-(1-プロピル)プロパルギルアミン N-(2-プロピル)プロパルギルアミン N-(1-ブチル)プロパルギルアミン N-(1-ペンチル)プロパルギルアミン N-(1-ヘキシル)プロパルギルアミン N-(1-ヘプチル)プロパルギルアミン N-(1-オクチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ブチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ペンチル)プロパルギルアミン R−N−(2-ヘキシル)プロパルギルアミン R−N−(2-ヘプチル)プロパルギルアミン R−N−(2-オクチル)プロパルギルアミン
- 【請求項23】 式Iの前記化合物が、塩酸塩の形態のものである、請求項20 記載の組成物。
- 【請求項24】 アポトーシスにより細胞死が発生するような病状を治療し、ま たは予防するための市販用パッケージであって、前記パッケージが、アポトーシ
スにより細胞死が発生するような病状を治療し、または予防するために用いられ
る説明書と共に、請求項1に記載の式Iの薬学的物質を含有することを特徴とす
る市販用パッケージ。
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