JP2005503015A - 高温使用のためのフィルムコンデンサ - Google Patents

高温使用のためのフィルムコンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2005503015A
JP2005503015A JP2003527771A JP2003527771A JP2005503015A JP 2005503015 A JP2005503015 A JP 2005503015A JP 2003527771 A JP2003527771 A JP 2003527771A JP 2003527771 A JP2003527771 A JP 2003527771A JP 2005503015 A JP2005503015 A JP 2005503015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
monolithic polymer
temperature
less
polymer capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003527771A
Other languages
English (en)
Inventor
カーター・マーク・エー.
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Deareborn Electronics Inc
Original Assignee
Deareborn Electronics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Deareborn Electronics Inc filed Critical Deareborn Electronics Inc
Publication of JP2005503015A publication Critical patent/JP2005503015A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B3/00Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
    • H01B3/18Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances
    • H01B3/30Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes
    • H01B3/44Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes vinyl resins; acrylic resins
    • H01B3/441Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes vinyl resins; acrylic resins from alkenes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/32Wound capacitors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/43Electric condenser making
    • Y10T29/435Solid dielectric type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

【課題】高温使用のためのフィルムコンデンサ
【解決手段】ポリプロピレンフィルムコンデンサの動作温度の範囲を105oCよりも高い温度にまで広げるためのプロセスである。このプロセスは、10トール以下の、好ましくは1トール以下の低圧環境の中にコンデンサを置き、該コンデンサを、所望の動作温度よりも約10〜20度高いピーク温度に達するまで5oC/時間の平均上昇率で加熱する、ポストアセンブリのキュアプロセスの使用によって実施される。このとき、ピーク温度は180oC以下であることが好ましい。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムコンデンサに関するものであり、具体的には、高温使用のためのポリプロピレンフィルムコンデンサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリプロピレンは非常に用途の広いポリマであり、プラスチックおよびファイバの両方で用いられる。その融点は1600C(433.5Kすなわち3200F)である。構造的にはビニルポリマの一種であり、ポリエチレンに類似しているが、基本骨格の炭素原子に一つ置きにメチル基が付いている点が異なる。ポリプロピレンは、プロピレンモノマをもとにしてチーグラー・ナッタ重合やメタロセン触媒重合を経て形成される。
【0003】
【化1】
Figure 2005503015
【0004】
従来の方法によって、ポリプロピレンからなる誘電体膜を使用して製造されたコンデンサは、およそ+85Oから+105oまでの範囲の最大動作温度を有する。温度がこの範囲を超えた場合は、高温ポリマフィルム、セラミック、マイカ、および湿式・乾式タンタルを使用したコンデンサ、ならびにアルミニウム電解コンデンサ等の、他のタイプのコンデンサを使用する必要がある。これらのコンデンサは、製造コストがかさむ。
【0005】
本発明を理解するのに役立つ技術内容を説明した特許文献は、例えば、Uedaによる米国特許第6,094,337号「ポリプロピレンフィルムおよびそれを誘電体として使用したコンデンサ(Polypropylene Film and Capacitor Made by Using it as a Dielectric)」、Tamicによる米国特許第6,127,042号「ポリプロピレン誘電体を有するコンデンサおよびそのようなコンデンサを作るためのメタライズドフィルム(Capacitor Having a Polypropylene Dielectric, and a Metallized Film for Making Such a Capacitor)」、およびSatoによる米国特許第4,185,148号「電気器具用のポリプロピレンフィルムを製造するためのプロセス(Process for Producing the Polypropylene Film for Electrical Appliances)」である。
【0006】
Uedaの記述によると、「…電極を巻回させたポリプロピレンフィルムは、一般に、一定温度でアニールされ、ゆっくりと熱収縮される。これは、巻きを堅くすることによって形状を保持し、フィルム層間から空気を押し出すために行われる。このとき、もし熱収縮が大きすぎると、コンデンサが変形して容量が下がったり、あるいはコンデンサが破壊されたりする恐れがある。反対に、もし熱収縮が小さすぎると、巻きの堅さが不十分になったり、あるいは誘電体の損失が増し、高温下で長期間使用された場合にコンデンサが破壊されたりする恐れがある」。したがって、ポリプロピレンのアニールは、その温度が高すぎたり、あるいはコンデンサを高温にさらす時間が長すぎたりすると、コンデンサ自体を損なう恐れがある。そこで、Uedaは、誘電特性の増した二軸配向のフィルムを使用する案を開示した。しかしながら、このような試みにもかかわらず、従来の動作温度は依然として摂氏105度が限界である。
【0007】
ポリプロピレンフィルムコンデンサは、様々な電子部品メーカから市販されているが、いずれも摂氏105度を温度の上限としている。より高い温度に対応できるセラミックやタンタル等のコンデンサは、ポリプロピレンフィルムコンデンサよりも著しく高価である。したがって、比較的安価であるポリプロピレンフィルムコンデンサの動作温度の範囲を、その物理特性や電気特性を維持しつつ広げることが必要である。
【発明の開示】
【0008】
本発明の目的は、105oCを上回る温度で、ひいては125oCを上回る温度で耐用動作寿命を有するメタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサを提供することにある。
【0009】
本発明の更なる目的は、今現在よりも動作温度上限の高いポリプロピレンフィルムコンデンサを、従来の材料および機器を使用して製造する方法を提供することにある。本発明の更なる目的は、上記のようなコンデンサを、高安定性、高絶縁抵抗、および低損失の特性を維持しつつ提供することにある。本発明の更なる目的は、低誘電吸収および優れたAC特性を有するコンデンサを提供することにある。
【0010】
本発明のもう一つの目的は、従来よりも動作温度の高いモノリシックポリプロピレンフィルムコンデンサを、下記の各工程を含む方法によって提供することにある。すなわち、ポリプロピレン誘電体膜の上に複数の金属電極を蒸着させる工程と、フィルムを巻回する工程と、メタライズ装置を使用して各電極の端部にハンダ付け可能または溶接可能なスプレイ材料を塗布することによって、コンデンサを形成する工程と、そのコンデンサを、温度が所望の動作温度よりも約10〜20度高いピーク温度に達するまで真空オーブンの中でゆっくりと加熱し、その温度を一定期間のあいだ維持する工程とを備える。このとき、ピーク温度は約115oC(388.15K)と約200oC(473.15K)の上限との間である。
【0011】
本発明の更にもう一つの目的は、上記のモノリシックポリマコンデンサであって、ポリプロピレン誘電体膜が市販であるようなコンデンサを提供することにある。本発明の更にもう一つの目的は、上記のモノリシックポリマコンデンサであって、容量が0.001〜800マイクロファラッド(μF)であるようなコンデンサを提供することにある。
【0012】
本発明の更にもう一つの目的は、上記のモノリシックポリマコンデンサであって、約5OoC/時間以下の平均温度上昇率の処理プロセス(キュアプロセス)を通して、200oC以下の、好ましくは18OoC以下のピーク温度に達するまで加熱されるコンデンサを提供することにある。本発明の更にもう一つの目的は、上記のモノリシックポリマコンデンサであって、最終のピーク温度に達するまでのキュア時間が約1時間以上であるようなコンデンサを提供することにある。本発明の更にもう一つの目的は、上記のモノリシックポリマコンデンサであって、動作温度の上限が約105oC(378.15K)を上回り、好ましくは少なくとも125oCであり、キュア時のピーク温度よりも少なくとも約10度、好ましくは約20度以上低いようなコンデンサを提供することにある。
【0013】
本発明の更にもう一つの目的は、上記のモノリシックポリマコンデンサであって、上記巻回の工程が標準的なコンデンサ巻回装置を使用することを更に含むようなコンデンサを提供することにある。本発明の更にもう一つの目的は、上記のモノリシックポリマコンデンサであって、上記のコンデンサ巻回装置が連続的な張力調整を有するようなコンデンサを提供することにある。
【0014】
当業者ならば、本発明の上記以外の目的および利点をも以下の詳細な説明から容易に理解することができる。以下の詳細な説明では、本発明の実施に最適であると考えられる好ましい一実施形態を例として説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の好ましい一実施形態は、巻回式のポリプロピレンフィルムコンデンサに関する。このコンデンサは、ポスト製造工程で施される熱処理によって、予期されるよりも高い上限の耐用動作温度を得る。好ましい本実施形態によると、このようなコンデンサは、複数のメーカから市販されている、本発明の目的に適したグレードの一層または複数層のポリプロピレン誘電体膜を使用して構成される。誘電体膜の上には、金属電極が蒸着される。これら複数の層は、回旋ロールを使用した連続的な張力調整によって巻回される。このとき、電極は誘電体膜からはみ出し、当該業界で周知の形態をとる。コンデンサの巻回は、標準的なコンデンサ巻回装置を使用した連続的な張力調整のもとで行われる。膜の厚さが2分の1インチの場合は、張力は23グラムが一般的である。膜の厚さが2インチの場合は、張力は約400グラムに設定可能である。当該分野で普通に行われているように、各電極の端部には、電動アーム、電子ビーム、スパッタリング、またはフレームエンドスプレイ等のメタライズ装置によって、ハンダ付け可能または溶接可能なスプレイ材料が塗布される。基本的な製造プロセスに関する本発明は、当該分野で普通に行われている他の変形例も同様にその範囲に含む。
【0016】
次に、上記の方法の最終工程が実施される。すなわち、コンデンサを、その温度が完成時の所望の最大動作温度によって決定されるピーク温度に達するまで、真空環境の中で徐々に加熱する。この工程は、様々な実施形態を採ることが可能である。
【0017】
一実施形態では、コンデンサは真空オーブンの中に置かれる。真空オーブンとしては、内部に真空を形成された任意の保温室を使用することが可能である。一実施形態では、オーブンの中の圧力は約500μmHg(マイクロメータ水銀柱)であり、これは約0.000658atm(気圧)に等しい。当業者ならばわかるように、本発明は、例えば1〜10mmHg以上すなわち1〜10トール以上など、更に高いものの大気圧よりは大幅に低いような圧力で実施することも可能である。ただし、圧力は低いほうがより良い結果を得られる。オーブン環境の温度制御は、次に、オーブンの中の温度を約70oC(343.15K)である第1の中間温度まで上昇させる。オーブンの重量、体積、および熱容量等の要素のため、オーブンの中の温度は、約2時間以上の時間をかけて、または約20〜30oC/時間の最大第1段階速度で、大気温度から設定値70度まで上昇する。コンデンサの温度を完全に安定させ、オーブンの圧力をコンデンサの巻回に完全に浸透させるため、オーブンの中の温度は、しばらくのあいだ約70oCに維持される。一実施形態では、オーブンの中の温度および圧力は、この設定値の状態で約16時間のあいだ維持される。
【0018】
オーブンの温度設定は、次に、圧力を元の500μmHgの設定に保ちつつ、約105oC(378.15K)まで上昇される。オーブン内部でのこの温度上昇は、約1時間の時間をかけて、またはやはり約20〜30oC/時間の最大速度で実施して良い。そして、やはりこれらの温度および圧力におけるコンデンサの浸透性および安定性を確実にするため、オーブンの中の温度および圧力は、しばらくのあいだこれらの設定値の状態で維持される。一実施形態では、オーブンの温度は16時間のあいだ約105oCに保たれる。低圧下でのこの加熱プロセスでは、揮発性の汚染物質および蒸気が取り除かれる。次に、オーブンの低圧設定が解除されると、この環境の温度は上昇し、到達したピーク温度の状態でしばらくのあいだ維持される。これは、キュアプロセスの最終段階である。
【0019】
上記の実施形態に替わる別の一実施形態では、コンデンサは、約500μmHgに設定されたコンピュータ制御のオーブンの中で、選択されたピーク温度に達するまで徐々に加熱される。オーブンの中の温度上昇率は、自動制御によって、キュアプロセス全体を通して約5oC/時間以下の平均上昇率に維持される。このように温度が漸増すると、オーブンの中の温度が最大のピーク温度に到達するまでに、36〜40時間の時間をかけることができる。温度上昇時間の合計は、ポリマテープの製造過程で生じる有機残留物等の揮発性汚染物質や蒸気が全て確実に取り除かれ、オーブンの温度がポリプロピレンやその台座を損傷することなしに確実に上昇するように、十分な長さを有する必要がある。
【0020】
ピーク温度は、少なくとも1時間、好ましくは4時間のあいだそのままに保たれる。ピーク温度は、115oC〜200oCの範囲で選択された、所望の動作温度よりも10度、好ましくは20度以上高い温度である。一実施形態では、ピーク温度は、所望の最高動作温度よりも約10oC以上高く設定される。コンデンサの所望の動作温度が高いほど、ピーク温度も高くなる。ピーク温度が115oCよりも低いと、コンデンサの動作温度は、既知の方法によって得られるコンデンサの動作温度を超えられない。ピーク温度が200oCを超えると、ポリプロピレンフィルムは劣化したり変質したりする可能性がある。したがって、ピーク温度を約180oC以下に制限すれば、製造バッチにおいて妥当な歩留まりを得ることができる。上記の最終段階は、均一な温度分布を提供できる空気循環オーブンの中で、大気圧のもとで実施して良い。そして、熱を除去し、コンデンサを大気温度に徐々に戻して良い。
【0021】
この熱処理プロセスでの温度変化は、プラスチック層を融合させ、実質モノリシックな材料を形成する。したがって、温度の上限が105oCである従来技術のポリプロピレンコンデンサと比べて動作温度の上限が高いメタライズドポリプロピレンコンデンサを得ることができる。この本発明の好ましい実施形態の方法によって得られる動作温度の上限は、およそ150oCから160oCまでの間である。これは、従来の技術からは予期できない非常に重要な性能面の相違である。
【0022】
本発明にしたがって作成されるコンデンサ素子は、容量が約0.01μfから約800μfまでの間で、容量の許容差が±20%、±10%、±5%、または±2%で、定格電圧が約400VDCから約1200VDCまでの間である。また、約501/ACから約5001/ACまでの間の定格A/C電圧も達成される。ケースは、絶縁スリーブをともなう密閉されたメタルエンクロージャであって良い。ただし、非密閉式の設計であって同様に機能する。作成されたコンデンサは、リードを含んでいても含んでいなくても良い。リードは、銅または銅被覆鋼で構成して良い。なお、当業者ならば明らかなように、リードは、ハンダコーティングされたソリッドワイヤ等の他の導体材料で構成しても良い。ハンダコーティングされたソリッドワイヤは、展性であるとともに十分な引張り強さを有し、物理的な損傷を生じることなく5ボンド(2.3キログラム)の荷重に1分以上耐えることができる。
【0023】
空気循環オーブンの中にコンデンサを並列に配置した状態で、直流電源を使用し、密閉式および非密閉式の両方からなる100個のサンプルに対し、2000時間の寿命試験を実施した。試験を行う際は、温度を125oCに設定し、電圧を定格電圧の140%に設定して試験を加速させた。試験の結果、不合格になったサンプルはゼロであった。温度を−55oCから+125oCまでの間で500回サイクルさせたが、その間に劣化したサンプルはゼロであった。
【0024】
本発明のもう一つの実施形態は、以下の各工程を含むプロセスによって製造されるモノリシックポリマコンデンサに関する。すなわち、ポリプロピレン誘電体膜の上に金属電極を蒸着させる工程と、従来の方法で誘電体膜を巻回する工程と、例えばメタライズ装置を使用し、各電極の露出端にハンダ付け可能もしくは溶接可能なスプレイ材料を塗布するかまたは他の端子接続を取り付けることによって、コンデンサを形成する工程と、形成されたコンデンサを、約115oC(388.15K)から約200oC(473.15K)までの間のピーク温度に達するまで真空オーブンの中で徐々に加熱する段階と、ピーク温度を一定期間のあいだ維持する工程とを含む。ポリプロピレン誘電体膜は市販されている。この方法によって製造されたコンデンサは、0.001〜800マイクロファラッド(μF)の容量を有する。コンデンサは、約5oC/時間以下の平均温度上昇率および30oC/時間以下の最大温度上昇率で加熱される。コンデンサは、ピーク温度の状態で約1時間以上のあいだ、好ましくは4時間のあいだ維持される。この実施形態では、巻回の工程は、連続的な張力制御を有する標準的なコンデンサ巻回装置を使用する。
【0025】
本発明の範囲に含まれる他の実施形態は、以下の各工程を含むプロセスによって製造されるモノリシックポリマコンデンサに関する。すなわち、ポリプロピレン誘電体膜の上に金属電極を蒸着させる工程と、誘電体膜を巻回する工程と、各電極の露出端に端子を接続することによってコンデンサを形成する工程と、コンデンサをキュアする工程とを含むプロセスである。このとき、コンデンサをキュアする工程は、コンデンサを低圧環境の中に置く工程と、コンデンサを約115oC(388.15K)から約200oC(473.15K)までの間のピーク温度まで徐々に加熱する工程と、ピーク温度を一般に1〜4時間程度のあいだ維持する工程とによって実施される。
【0026】
コンデンサは、約5oC/時間以下の平均温度上昇率および30oC/時間以下の最大温度上昇率で加熱される。ピーク温度は、約125oC(298.15K)から約180oC(453.15K)までの間であることが好ましい。ピーク温度は、所望の動作温度よりも少なくとも約10oC高い。低圧環境は、約10トール以下の圧力で、より好ましくは約2トール以下の圧力で、最も好ましくは約1トール以下の圧力で維持される。
【0027】
コンデンサをキュアする工程は、あるいは、コンデンサをオーブンの中に置くサブ工程と、オーブンの中に低圧環境を形成するサブ工程と、コンデンサを第1の中間温度まで加熱するサブ工程と、第1の中間温度を約16時間のあいだ維持するサブ工程と、コンデンサを第2の中間温度まで加熱するサブ工程と、第2の中間温度を約16時間のあいだ維持するサブ工程と、低圧を解除し、コンデンサを約125oCから約180oCまでの間のピーク温度まで加熱するサブ工程と、ピーク温度を1〜4時間程度のあいだ維持するサブ工程とからなっても良い。
【0028】
別の一例は、耐高温性のメタライズドポリプロピレンコンデンサを製造するための方法であって、ポリプロピレン誘電体膜の上に金属電極を蒸着させる工程と、誘電体膜を巻回する工程と、各電極の露出端に端子を接続することによってコンデンサを形成する工程と、コンデンサをキュアする工程とを含む方法に関する。このとき、コンデンサをキュアする工程は、コンデンサを低圧環境の中に置く工程と、コンデンサを少なくとも約115oCのピーク温度まで徐々に加熱する工程とによって実施される。
【0029】
さらに別の一例は、従来から製造されてきたメタライズドポリプロピレンコンデンサの温度範囲を広げるための方法であって、コンデンサを10トール以下の、好ましくは1トール以下の低圧環境に入れる工程と、コンデンサを、所望の動作温度よりも少なくとも約10oC高く且つ約115oC(388.15K)よりも高いピーク温度に達するまで徐々に加熱する工程とを含む方法に関する。低圧設定は、温度変化の大部分が達成された時点で解除することができ、温度変化は、大気圧に達した時点で終了する。
【0030】
当業者ならば、上記の実施形態に変更を加え、特定の動作温度および環境または設計に対応させることが容易に可能である。したがって、本発明は、例示を目的として選択された上記の実施形態に限定されることはなく、本発明の真の趣旨から逸脱しない範囲内で実現可能なあらゆる変更形態をその範囲内に含んでいる。
【0031】
特許証による保護を求めようとしている発明の内容は、後続の添付の特許請求の範囲に示される。

Claims (30)

  1. モノリシックポリマコンデンサであって、
    ポリプロピレン誘電体膜の上に複数の金属電極を蒸着させる工程と、
    前記誘電体膜を巻回する工程と、
    前記各金属電極の露出端に端子を接続することによって、コンデンサを形成する工程と、
    前記コンデンサを低圧環境の中に置き、
    前記コンデンサを約115oC(388.15K)から約200oC(473.15K)までの間のピーク温度まで加熱し、前記ピーク温度を一定期間のあいだ維持する、
    ことによって前記コンデンサを処理する工程と、
    を備えるプロセスによって製造されたモノリシックポリマコンデンサ。
  2. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記ポリプロピレン誘電体膜は市販されている、モノリシックポリマコンデンサ。
  3. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記コンデンサは0.001〜800マイクロファラッド(μF)の容量を有する、モノリシックポリマコンデンサ。
  4. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記コンデンサは、約5oC/時間以下の温度上昇率および30oC/時間以下の最大温度上昇率で加熱される、モノリシックポリマコンデンサ。
  5. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記一定期間は約1時間以上である、モノリシックポリマコンデンサ。
  6. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記巻回の工程は、さらに、標準的なコンデンサ巻回装置を使用することを含む、モノリシックポリマコンデンサ。
  7. 請求項6に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記コンデンサ巻回装置は連続的な張力制御を有する、モノリシックポリマコンデンサ。
  8. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記モノリシックポリマコンデンサは、約105oC(378.15K)よりも高い動作温度上限を有する、モノリシックポリマコンデンサ。
  9. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記加熱によってコンデンサを処理する工程は、約4時間のあいだ持続する、モノリシックポリマコンデンサ。
  10. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記ピーク温度は、約125oC(398.15K)と約180oC(453.15K)との間である、モノリシックポリマコンデンサ。
  11. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記ピーク温度は、前記所望の動作温度よりも少なくとも約10oC高い、モノリシックポリマコンデンサ。
  12. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記低圧環境は約10トール以下で維持される、モノリシックポリマコンデンサ。
  13. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記低圧環境は約2トール以下で維持される、モノリシックポリマコンデンサ。
  14. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記低圧環境は約1トール以下で維持される、モノリシックポリマコンデンサ。
  15. 請求項1に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記コンデンサを処理する工程は、
    前記コンデンサをオーブンの中に置くサブ工程と、
    前記オーブンの中に前記低圧環境を形成するサブ工程と、
    前記コンデンサを第1の中間温度まで加熱するサブ工程と、
    前記第1の中間温度を約16時間のあいだ維持するサブ工程と、
    前記コンデンサを第2の中間温度まで加熱するサブ工程と、
    前記第2の中間温度を約16時間のあいだ維持するサブ工程と、
    前記コンデンサを約125oCから約180oCまでの間の前記ピーク温度まで加熱するサブ工程と、
    前記ピーク温度を約1時間以上のあいだ維持するサブ工程と
    を含む、モノリシックポリマコンデンサ。
  16. 請求項15に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記コンデンサを処理する工程は、前記第2の中間温度を維持するサブ工程の後に、さらに、前記低圧環境を解除するサブ工程を含む、モノリシックポリマコンデンサ。
  17. 請求項15に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記低圧環境は約10トール以下の圧力を有する、モノリシックポリマコンデンサ。
  18. 請求項15に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記低圧環境は約2トール以下の圧力を有する、モノリシックポリマコンデンサ。
  19. 請求項15に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記低圧環境は約1トール以下の圧力を有する、モノリシックポリマコンデンサ。
  20. 請求項15に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記第1の中間温度は約70oCである、モノリシックポリマコンデンサ。
  21. 請求項15に記載のモノリシックポリマコンデンサであって、
    前記第2の中間温度は約105oCである、モノリシックポリマコンデンサ。
  22. 耐高温性のメタライズドポリプロピレンコンデンサを製造するための方法であって、
    ポリプロピレン誘電体膜の上に複数の金属電極を蒸着させる工程と、
    前記誘電体膜を巻回する工程と、
    前記各金属電極の露出端に端子を接続することによってコンデンサを形成する工程と、
    前記コンデンサを低圧環境の中に置き、
    前記コンデンサを少なくとも約115oC(388.15K)のピーク温度まで徐々に加熱する
    ことによって前記コンデンサを処理する工程と
    を備える方法。
  23. 請求項22に記載の耐高温性のメタライズドポリプロピレンコンデンサを製造するための方法であって、
    前記コンデンサの温度は、約5oC/時間以下の平均上昇率および30oC/時間以下の最大上昇率で上昇する、方法。
  24. 請求項22に記載の方法であって、
    前記低圧環境は約10トール以下の圧力を有する、方法。
  25. 請求項22に記載の方法であって、
    前記低圧環境は約2トール以下の圧力を有する、方法。
  26. 請求項22に記載の方法であって、
    前記低圧環境は約1トール以下の圧力を有する、方法。
  27. 請求項22に記載の耐高温性のメタライズドポリプロピレンコンデンサを製造するための方法であって、
    前記ピーク温度は、約125oC(398.15K)から約180oC(453.15K)までの間であって、かつ前記所望の動作温度よりも少なくとも約10oC高い、方法。
  28. 従来の方法によって製造されたメタライズドポリプロピレンコンデンサの温度範囲を広げるための方法であって、
    前記コンデンサを10トール以下の低圧環境の中に置く工程と、
    前記コンデンサを前記所望の動作温度よりも少なくとも約10oC高くかつ約115oC(388.15K)を上回るピーク温度まで徐々に加熱する工程と、
    を備える方法。
  29. 請求項28に記載された従来の方法によって製造されたメタライズドポリプロピレンコンデンサの温度範囲を広げるための方法であって、
    前記ピーク温度は、約125oC(398.15K)から約180oC(453.15K)までの間である、方法。
  30. 請求項32に記載の従来の方法によって製造されたメタライズドポリプロピレンコンデンサの温度範囲を広げるための方法であって、
    前記コンデンサは、約5oC/時間以下の平均温度上昇率および30oC/時間以下の最大温度上昇率で加熱される、方法。
JP2003527771A 2001-09-07 2002-09-09 高温使用のためのフィルムコンデンサ Pending JP2005503015A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US31791701P 2001-09-07 2001-09-07
PCT/US2002/028553 WO2003023822A2 (en) 2001-09-07 2002-09-09 Film capacitor for high temperature applications

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005503015A true JP2005503015A (ja) 2005-01-27

Family

ID=23235812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003527771A Pending JP2005503015A (ja) 2001-09-07 2002-09-09 高温使用のためのフィルムコンデンサ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6687115B2 (ja)
EP (1) EP1436143A4 (ja)
JP (1) JP2005503015A (ja)
AU (1) AU2002326844A1 (ja)
WO (1) WO2003023822A2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7405920B2 (en) * 2003-03-19 2008-07-29 Toray Industries, Inc. Flat type capacitor-use polypropylene film and flat type capacitor using it
US7027285B2 (en) * 2004-01-16 2006-04-11 Field Metrics, Inc. Vented Capacitor
US7930814B2 (en) * 2006-07-26 2011-04-26 Raytheon Company Manufacturing method for a septum polarizer
US9123471B2 (en) * 2011-03-10 2015-09-01 Toray Industries, Inc. Biaxially stretched polypropylene film, metallized film and film capacitor
CN113314344B (zh) * 2021-06-04 2023-02-10 无锡市电力滤波有限公司 一种直流支撑电容器元件热聚合工艺

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4185148A (en) * 1976-05-17 1980-01-22 Mitsubishi Rayon Company Limited Process for producing the polypropylene film for electrical appliances
FR2430657A1 (fr) 1978-07-07 1980-02-01 Fiable Procede de fabrication de condensateurs bobines
US4226011A (en) 1979-01-02 1980-10-07 Trw Inc. Manufacturing method for metalized plastic dielectric capacitors for improved current capabilities
US4554612A (en) 1984-08-06 1985-11-19 Sprague Electric Company AC Metallized film capacitor
DD233443A1 (de) * 1984-12-28 1986-02-26 Akad Wissenschaften Ddr Verfahren zur herstellung von polymerkondensatoren mit hoher ladungsstabilitaet
US5072329A (en) 1991-04-01 1991-12-10 Avx Corporation Delamination resistant ceramic capacitor and method of making same
US5334411A (en) 1993-01-11 1994-08-02 E. I. Du Pont De Nemours And Company Multilayer ceramic capacitor manufacturing process
US5870275A (en) * 1993-12-03 1999-02-09 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Electrolyte and electronic component using same
JP3654541B2 (ja) * 1995-11-29 2005-06-02 東レ株式会社 耐熱性コンデンサ用ポリプロピレンフィルム
FR2737339B1 (fr) 1995-07-28 1997-10-17 Bollore Technologies Condensateur a dielectrique en polypropylene et film metallise pour la realisation d'un tel condensateur
CA2229778A1 (en) * 1996-08-09 1998-02-19 Takashi Ueda A polypropylene film and a capacitor using it as a dielectric

Also Published As

Publication number Publication date
AU2002326844A1 (en) 2003-03-24
EP1436143A2 (en) 2004-07-14
EP1436143A4 (en) 2004-11-24
US20030053285A1 (en) 2003-03-20
US6687115B2 (en) 2004-02-03
WO2003023822A3 (en) 2003-05-22
WO2003023822A2 (en) 2003-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1030325B1 (en) Solid electrolytic capacitor and method of manufacturing the same
US6594141B2 (en) Solid electrolytic capacitor and method for preparing the same
JP2005503015A (ja) 高温使用のためのフィルムコンデンサ
JP2003217980A (ja) Nb固体電解コンデンサおよびその製造方法
US3260904A (en) Electrical capacitor having an oxide dielectric and a cooperating dielectric material
JP3416637B2 (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP4803748B2 (ja) 金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの製造方法
JP2006108626A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP4198796B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサの製造方法
JP2005294505A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2006108192A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2001102259A (ja) 固体電解コンデンサとその製造方法
JPH07263275A (ja) フィルムコンデンサの製造方法およびフィルムコンデンサ
JPH0130286B2 (ja)
JP3459151B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2002110465A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP3363533B2 (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP3307135B2 (ja) 電解コンデンサの製造方法
JPH04155810A (ja) コンデンサの製造方法
JPS607712A (ja) 磁器コンデンサの製造方法
JP3851015B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP4934788B2 (ja) コンデンサ、コンデンサ素子及びその製造方法
JPH0217623A (ja) 電解コンデンサ用陰極箔の製造方法
JPH06163323A (ja) 有機半導体固体電解コンデンサの製造方法
JPH11274009A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法