JP4803748B2 - 金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの製造方法 - Google Patents

金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属化ポリプロピレンフィルムを用いた電子機器用乾式金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサで、特にうなり音の低減に関するものである。
金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの用途は多岐に渡っており、特に電子機器・自動車分野におけるインバータ回路では、高電圧・高周波での使用が主流であり、商用周波に比べてフィルムコンデンサのフィルムの振動によりうなり音が大きくなるという問題を有していた。
この問題を解決するために、コンデンサ素子から発生するうなり音を、吸音材を用いて外部に漏れることを防止することが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、ポリエステルフィルムにアルミニウムを蒸着したメタライズドフィルムを巻回したコンデンサ素子を、横断面の上下および左右方向から加熱・加圧成形して、うなり音を低減させる方法も提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2005−93515号公報 特開2000−12371号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、コンデンサ素子から発生するうなり音を、吸音材を用いて外部に漏れることを防止するために、適正吸音材の材質、厚さ等の検討が必要であり、構造が複雑になるだけでなく、吸音材使用によりコストが高くなる欠点を有している。従って、より簡易な構造、および製造方法でうなり音を低減することが求められていた。
また、上記特許文献2による方法で、ポリエステルフィルムにアルミニウムを蒸着したメタライズドフィルムを巻回したコンデンサ素子を、横断面の上下および左右方向から加熱・加圧成形した場合でも、うなり音を十分に低減させることはできなかった。従って、これに代わり、うなり音を十分に低減させる方策が求められていた。
本発明は上記課題を解決するもので、片面に金属蒸着膜が設けられたポリプロピレンフィルムを重ね合わせて巻回するか、または両面に金属蒸着膜が設けられたポリプロピレンフィルムと表面に金属蒸着膜が設けられていないポリプロピレンフィルムとを重ね合わせて巻回したコンデンサ素子を有する金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの製造方法に関し、前記巻回した素子を、温度80〜120℃、プレス圧力500×10〜800×10Paで熱プレスした後、両巻回端面にメタリコン部を形成し、その後80〜120℃で熱エージングを施すことを特徴とする。
本発明の方法によって製造された金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサは、巻回素子を温度80〜120℃、プレス圧力500×10〜800×10Paで熱プレスした後にメタリコン部を形成し、その後80〜120℃で熱エージングすることにより、高電圧・高周波使用時にうなり音を低減することができ、ポリエステルフィルムにアルミニウムを蒸着した金属化フィルムを用いた場合と比較して、うなり音を17〜32%程度まで、抑えることができる。
また、定格電圧、電流通電後の破壊電圧の安定化を図ることができる。
本発明の製造方法において、熱プレスの時間は、熱プレス温度・プレス圧力・ポリプロピレンフィルムの厚さ等によって適宜調節すればよい。一般的には3〜20分であり、好ましくは5〜15分である。
本発明の製造方法において、熱エージングは、コンデンサ素子を気中で80〜120℃に保つことによって行う。例えば、恒温槽を用いて大気雰囲気中で行うことができる。熱エージングの時間は、10〜30時間が好ましく、15〜25時間がより好ましい。
本発明の製造方法において、ポリプロピレンフィルムの好適な厚さは3〜12μmである。
本発明において、コンデンサ素子を構成するポリプロピレンフィルムや蒸着金属、蒸着金属の膜厚等は、通常の乾式金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサと同様でよい。また、コンデンサ素子やコンデンサの他の製造工程は、通常の乾式金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの製造工程と同様でよい。
例えば、本発明にかかるコンデンサ素子を熱エージングした後は、通常の方法によりリード線を溶接し、樹脂ケースに入れてエポキシまたはウレタンなどの樹脂を充填することによって、またはディップコーティングすることによって、乾式金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサを製造することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。各実施例・比較例において使用したコンデンサは、以下の方法により製造した。
10μmのポリプロピレンフィルムの片面にアルミニウムを蒸着した金属化ポリプロピレンフィルム(蒸着金属の厚さ0.015μm、膜抵抗5Ω/□)を重ねて巻回してコンデンサ素子を形成し、後述する温度と圧力で10分間上下方向から加熱・加圧成形することにより扁平形となるよう熱プレスを施した後、両巻回端面に錫系合金をメタリコンし、その後、後述する温度にて熱エージングを16時間行った。
その後、両メタリコン電極にリード線を溶接し、当該コンデンサ素子をディップコーティングし、硬化して乾式金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサ(定格電圧:630V、静電容量:10μF)を作製した。
[実施例1-1〜1-7]
表1に示す試験条件のとおり、熱プレス温度を80、100、120℃とし、熱プレス圧力を500×10、650×10、800×10Paとして熱プレスを行った。また、熱エージング温度は80、100、120℃とした。
(比較例1-1〜1-7)
また、比較例として、熱プレス温度を70、130℃とし、熱プレス圧力を400×10、900×10Paとして熱プレスを行った。また、熱エージング温度は70、130℃とした。そして、熱エージングによる効果確認のため、熱エージング無しのものも加えた。
(比較例2-1〜2-14)
そして、他の比較例として、上記ポリプロピレンフィルムに代えて、ポリエステルフィルムについて、上記実施例1-1〜1-7、比較例1-1〜1-7と同様の条件にて金属化フィルムコンデンサを作製し、比較を行った。
Figure 0004803748
[性能試験]
上記した実施例・比較例の金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサ、金属化ポリエステルフィルムコンデンサについて、10,20kHzの周波数で70Vrmsを通電した時の音の振動を測定した。
なお、うなり音の測定については、上記の金属化フィルムコンデンサからマイクを2cm離して測定した。測定には積分騒音計:LA4350(小野計測器製)およびFFT分析器:DS−2004(小野計器製)を使用した。
うなり音および、定格電圧・電流通電試験1000時間後の破壊試験結果を表1に示す。測定は、各実施例または比較例のコンデンサ10個について1つずつ行い、平均値を算出した。評価は、10kHzでのうなり音が15dB未満、20kHzでのうなり音が20dB未満、破壊電圧3.0kV以上の全てを満たすかどうかを基準にして行った。
上記の表1の結果から、実施例1-1〜1-7では、うなり音、破壊電圧レベルが良好であることがわかる。また、比較例1-1、1-3、1-6では、熱プレス温度80〜120℃、熱プレス圧力500×10〜800×10Pa、熱エージング温度80〜120℃の3条件のうち、いずれか1つが下限を外れる場合は、コンデンサ素子の巻回が緩くなり、うなり音が高くなり、振動の影響で通電試験後の破壊電圧が低下するために特性が良好でないことが分かる。
また、比較例1-2、1-4、1-7から、上記3条件(熱プレス温度・熱プレス圧力・熱エージング温度)の1つが上限を外れる場合にも、うなり音が高くなり、破壊電圧が低下するので好ましくないことが分かる。特に比較例1-2、1-4から、熱プレス温度または熱プレス圧力が上限を外れる場合、下限を外れる場合と比較して、うなり音は改善されるものの、破壊電圧レベルはかえって悪化することが分かる。
また、比較例1-5の熱エージング無しの条件では、コンデンサ素子の巻回が緩くなり、空隙が生じることから、うなり音が高くなり、破壊電圧が低下するため、好ましくない。
そして、本発明による、金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの製造方法を用いた場合、ポリエステルフィルムにアルミニウムを蒸着した金属化フィルムを用いた比較例2-1〜2-14と比較して、うなり音を17〜32%程度まで、抑えることができた。
本発明の金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサは電子機器、自動車分野におけるインバータ回路等の高電圧・高周波において低うなり音で使用が可能であり、民生、産業用電気機器に幅広く利用できる。

Claims (1)

  1. 片面に金属蒸着膜が設けられたポリプロピレンフィルムを重ね合わせて巻回するか、または両面に金属蒸着膜が設けられたポリプロピレンフィルムと表面に金属蒸着膜が設けられていないポリプロピレンフィルムとを重ね合わせて巻回したコンデンサ素子を有する金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの製造方法であって、
    前記の巻回した素子を、温度80〜120℃、プレス圧力500×10〜800×10Paで熱プレスした後、両巻回端面にメタリコン部を形成し、その後80〜120℃で熱エージングを施すことを特徴とする金属化ポリプロピレンフィルムコンデンサの製造方法。
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