JP6010772B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解コンデンサの製造方法に関する。
従来より、コンデンサの小型化と大容量化を図るべく、様々なコンデンサが開発されている。なかでも、小型化に適したコンデンサとして、固体電解コンデンサが広く知られている。固体電解コンデンサは、陽極体と、陽極体上に設けられた誘電体被膜と、誘電体被膜上に設けられた固体電解質層を備えており、小型でありながら大容量であるという優れた性能を有している。
固体電解質層を構成する電解質としては、マンガン酸化物や導電性高分子などが広く用いられており、陽極体の材料としては、タンタル、ニオブ、アルミニウムまたはチタンなどの弁作用金属が広く用いられている。陽極体の材料を弁作用金属とすることにより、化成処理によって陽極体の表面に均一な誘電体被膜を形成することができる。
上述の固体電解コンデンサにおいては、さらなる性能の向上が進められており、たとえば、焼結体からなる陽極体において、用いる金属の粒子の粒径を小さくする技術が開発されている。金属の粒子の粒径を小さくすることにより、陽極体の表面積をさらに大きくすることができるため、さらに誘電体被膜の表面積を大きくすることができ、もって、大容量化が可能になると考えられている。
また、たとえば、特許文献1および2には、小型で大容量の固体電解コンデンサとして、チタンの焼結体からなる陽極体と、チタン酸バリウム(BaTiO3)からなる誘電体被膜とを備える固体電解コンデンサが開示されている。チタン酸バリウムのようなペロブスカイト構造の複合金属酸化物は、上述の化成処理によって形成される酸化物の10倍以上の誘電率を有しているため、これを誘電体被膜とすることによって固体電解コンデンサのさらなる大容量化が可能であると考えられている。
特開平3−254108号公報 特開平9−17686号公報
しかしながら、たとえば、焼結体からなる陽極体において、用いる金属の粒子の粒径を小さくした場合、金属の粒子同士の結合部が細くなるため、化成処理における印加電圧の調節が困難になるという問題がある。また、当該結合部が細くなると、リーク電流の増加につながるという問題があり、さらには、化成処理によって結合部が消失し、これにより、容量の引き出しが困難なるという問題がある。
また、引用文献1および2に記載される技術において、チタンからなる焼結体の表面にチタン酸バリウムからなる誘電体被膜が形成されているが、チタンを用いた焼結体の形成は実際には難しいという問題がある。また、本発明者らは、チタン酸バリウムからなる誘電体被膜を備えた固体電解コンデンサの漏れ電流が非常に大きく、このために、固体電解コンデンサの耐電圧が低いことを知見した。したがって、引用文献1および2に記載される技術では、高性能の固体電解コンデンサを実際に提供することは困難である。
そこで、上記事情に鑑み、本発明の目的は、高性能の固体電解コンデンサの製造方法を提供することである。
本発明の第1の態様は、タンタルまたはニオブからなる陽極体と、陽極体の上に設けられた誘電体被膜と、誘電体被膜の表面に設けられた固体電解質層とを備え、誘電体被膜は、陽極体の表面に形成されたタンタルまたはニオブの酸化物からなる第1誘電体被膜と、該第1誘電体被膜の上に形成されたペロブスカイト構造の複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜とを含む、固体電解コンデンサである。
上記固体電解コンデンサにおいて、ペロブスカイト構造の複合金属酸化物は、チタン酸バリウムであることが好ましい。
上記固体電解コンデンサにおいて、第2誘電体被膜は、第1誘電体被膜の上に部分的に形成されており、固体電解質層は、第2誘電体被膜に覆われていない第1誘電体被膜、および第2誘電体被膜のそれぞれに接するように形成されていることが好ましい。
本発明の第2の態様は、第1金属からなる陽極体を形成する工程と、陽極体の表面に、第1金属と異なる第2金属からなる金属被膜、および第2金属の酸化物からなる金属酸化物被膜の少なくとも一方を形成する工程と、陽極体を化成処理することによって、陽極体の表面部分を構成する第1金属を酸化物に変化させて、第1金属の酸化物からなる第1誘電体被膜を形成する工程と、陽極体を水熱処理することによって、金属被膜または金属酸化物被膜を複合金属酸化物に変化させて、第2金属を含む複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜を形成する工程と、第1誘電体被膜および第2誘電体被膜からなる誘電体被膜の上に、固体電解質層を形成する工程と、を含む固体電解コンデンサの製造方法である。
本発明の第3の態様は、第1金属の粉末の表面に、第1金属とは異なる第2金属からなる金属被膜、および第2金属の酸化物からなる金属酸化物被膜の少なくとも一方を形成する工程と、金属被膜または金属酸化物被膜が形成された第1金属の粉末を焼結して、金属被膜または金属酸化物被膜を表面に有する陽極体を形成する工程と、陽極体を化成処理することによって、陽極体の表面部分を構成する第1金属を酸化物に変化させて、第1金属の酸化物からなる第1誘電体被膜を形成する工程と、陽極体を水熱処理することによって、金属被膜または金属酸化物被膜を複合金属酸化物に変化させて、第2金属を含む複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜を形成する工程と、第1誘電体被膜および第2誘電体被膜からなる誘電体被膜の上に、固体電解質層を形成する工程と、を含む固体電解コンデンサの製造方法である。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、第1金属はタンタルまたはニオブであり、第2金属はチタンであることが好ましい。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、複合金属酸化物は、ペロブスカイト型構造を有することが好ましい。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、複合金属酸化物は、チタン酸バリウムであることが好ましい。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、金属被膜および金属酸化物被膜は、陽極体の表面を部分的に覆うように形成されることが好ましい。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、陽極体を水熱処理した後に、陽極体を化成処理することが好ましい。
本発明によれば、高性能な固体電解コンデンサの製造方法を提供することができる。
実施の形態1の固体電解コンデンサの一例の模式的な断面図である。 図1に示す領域Aの模式的な拡大図である。 実施の形態2の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。 (A)〜(E)は、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の一例について図解する模式的な断面図である。 実施の形態3の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。 実施の形態4の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。 実施の形態5の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。 実施の形態6の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る固体電解コンデンサの実施の形態を説明する。以下の実施の形態は一例であり、本発明の範囲内で種々の実施の形態での実施が可能である。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
<実施の形態1:固体電解コンデンサ>
以下、図1および図2を用いて、本発明の固体電解コンデンサの実施の形態について説明する。図1は、実施の形態1の固体電解コンデンサの一例の模式的な断面図を、図2は、図1に示す領域Aの模式的な拡大図を示している。
図1において、固体電解コンデンサは、陽極リード12が立設された陽極体11と、陽極体11の表面に設けられた誘電体被膜13と、誘電体被膜13の上に設けられた固体電解質層14とを備える。また、固体電解質層14の上には、カーボン層15および銀ペイント層16の順に積層された陰極層が設けられており、陽極体11、陽極リード12、誘電体被膜13、固体電解質層14、カーボン層15および銀ペイント層16によって、コンデンサ素子10が構成されている。
また、陽極リード12には陽極端子17が接続されており、銀ペイント層16には導電性の接着剤からなる接着層18を介して陰極端子19が接続されている。さらに、陽極端子17の一部および陰極端子19の一部が露出するように、コンデンサ素子10が外装樹脂20によって封止される。なお、図1において、露出する陽極端子17および陰極端子19は、外装樹脂20の表面に沿うように折り曲げられている。
陽極体11は、タンタルまたはニオブからなる焼結体であり、漏れ電流が低い点で、タンタルからなる焼結体であることがより好ましい。図1では、便宜的にブロック上の陽極体11を示しているが、より具体的には、図2に示すように、陽極体11を構成する金属の粒子が不規則に結合した多孔質構造を有している。また、陽極体11にその一端が埋設される陽極リード12の材料は、金属であれば特に限定されないが、陽極体11の金属と同一の金属を用いることが好ましい。
誘電体被膜13は、図2に示すように、陽極体11の表面に形成された第1誘電体被膜13aと、該第1誘電体被膜13a上に形成された第2誘電体被膜13bとを含み、陽極体11を構成する金属の粒子を被覆している。
第1誘電体被膜13aは、陽極体11を構成する金属の酸化物からなる酸化物膜であり、該酸化物膜の組成は、金属がタンタルの場合にはTa25の化学式で表され、金属がニオブの場合にはNb25の化学式で表される。第1誘電体被膜13aは、化成処理によって、陽極体11の表面を構成する金属が酸化されて生成される酸化物膜である。なお、化成処理によって陽極リード12の表面にも誘電体被膜が形成され、陽極リード12が陽極体11と同一の金属からなる場合には、図2に示すように、陽極リード12の表面にも第1誘電体被膜13aが存在することになる。
第2誘電体被膜13bは、ペロブスカイト構造の複合金属酸化物からなる複合金属酸化物膜である。ペロブスカイト構造の複合金属酸化物としては、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸カルシウム(CaTiO3)およびチタン酸ストロンチウム(BaTiO3)などがある。なかでも、チタン酸バリウムは、チタンからの生成が容易であり、また、他のペロブスカイト構造の複合金属酸化物と比較して誘電率がより高いために、第2誘電体被膜13bとして好適に用いることができる。
ペロブスカイト構造の複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜13bは、タンタルおよびニオブの酸化物膜である第1誘電体被膜13aよりも10倍以上高い誘電率を有する。したがって、本実施の形態において、誘電体被膜13は、酸化物膜のみからなる従来の誘電体被膜よりも高い誘電率を有することができる。また、本実施の形態によれば、チタン酸バリウムからなる誘電体被膜を備えることに起因する、固体電解コンデンサの漏れ電流の増大を抑制することができる。この理由は明らかではないが、その理由の1つとして、次の理由が考えられる。
一般的に、ペロブスカイト構造の複合金属酸化物の結晶性は、弁作用金属の酸化物よりもその結晶性が高い傾向にある。このため、ペロブスカイト構造の複合金属酸化物からなる誘電体被膜にはクラックが発生し易く、該クラックが陽極体と誘電体被膜との界面にまで到達することによって、漏れ電流が増大していることが考えられる。また、結晶粒界から漏れ電流が発生することも考えられる。これに対し、本実施の形態によれば、第2誘電体被膜13bと陽極体11との間には、非晶質であって第2誘電体被膜13bよりも緻密な構造を有し得る第1誘電体被膜13aが存在している。この構成により、第2誘電体被膜13bで発生したクラックの成長は、第1誘電体被膜13aとの界面付近で抑制されるため、該クラックが陽極体11の表面にまで到達するのを抑制することができる。したがって、本実施の形態によれば、固体電解コンデンサの漏れ電流の増大を抑制することができる。
また、第2誘電体被膜13bは、図2に示すように、第1誘電体被膜13a上に部分的に形成されていてもよい。この場合、固体電解質層14は、第2誘電体被膜13bに覆われていない第1誘電体被膜13a、および第2誘電体被膜13bのそれぞれに接するように形成されることになる。第2誘電体被膜13bが第1誘電体被膜13a上に部分的に形成されることにより、固体電解コンデンサの漏れ電流の増大をさらに効果的に抑制することができる。この理由は明らかではないが、上記理由が考えられ、また、ペロブスカイト構造の複合金属酸化物を構成する材料の特性が、固体電解コンデンサの漏れ電流の増大を引き起こしていることも考えられる。
図1に戻り、固体電解質層14は、誘電体被膜13上に設けられており、図2を参照すれば、陽極体11の空隙部分にも設けられている。固体電解質層14の材料は特に制限されず、二酸化マンガン、TCNQ錯塩(7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン)、または導電性高分子などを用いることができる。導電性高分子としては、脂肪族系化合物、芳香族系化合物、複素環式系化合物およびヘテロ原子含有化合物のうちの少なくとも1つを含む高分子、たとえば、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ならびにポリフランおよびその誘導体などを用いることができる。
カーボン層15は、導電性を有していればよく、たとえば、グラファイトを用いることができる。また、銀ペイント層16は、銀粒子で構成することができる。陽極端子17および陰極端子19は、導電性を有していればよく、たとえば、銅などの金属を用いることができる。接着層18は、導電性と接着性を有していればよく、たとえば銀をフィラーとして含む銀接着剤を用いることができる。外装樹脂20の材料は特に限定されず、たとえばエポキシ樹脂などの公知の樹脂を用いることができる。
上述の本実施の形態の固体電解コンデンサにおいて、第1誘電体被膜13aおよび第2誘電体被膜13bとを含む誘電体被膜13は、従来の誘電体被膜よりも高い誘電率を有することができる。このため、本実施の形態の固体電解コンデンサは、従来よりも大きい静電容量を有することができる。また、上述のように、本実施の形態の固体電解コンデンサによれば、誘電体被膜がペロブスカイト構造の複合金属酸化物のみからなる場合と比較して、漏れ電流の増大も抑制される。したがって、本実施の形態によれば、高性能の固体電解コンデンサを提供することができる。
また、チタンの焼結体の均質性が低いことから、陽極体11としてチタンを用いず、タンタルまたはニオブを用いることによって、陽極体の均質性を向上することができる。特に、タンタルからなる焼結体は、第2誘電体被膜13bを形成するために行なわれる水熱処理に対して耐性を有している。このため、タンタルからなる陽極体を備える固体電解コンデンサであれば、腐食などによる陽極体の劣化が抑制された陽極体を有することができ、たとえば、耐圧性能を高めることができる。また、タンタルを用いることによって、固体電解コンデンサの漏れ電流をより効果的に抑制することができる。
なお、本実施の形態において、誘電体被膜13中に酸化チタン(たとえば、TiO、TiO2)が含まれていてもよい。本実施の形態の固体電解コンデンサでは、誘電体被膜13の製造工程上、第2誘電体被膜13b中に水熱処理や化成処理に起因する酸化チタンが残存する場合があるが、この場合であっても、固体電解コンデンサは上述の効果を奏することができる。
また、本発明に係る固体電解コンデンサは上述のような焼結体からなる陽極体を有する固体電解コンデンサに限られない。たとえば、タンタルまたはニオブからなる金属箔を陽極体として備える、巻回型の固体電解コンデンサであってもよく、タンタル若しくはニオブからなる短冊形状の金属箔、または金属板を陽極体として備える、単層または積層型の固体電解コンデンサであってもよい。
<実施の形態2:固体電解コンデンサの製造方法>
以下、図2〜図4を用いて、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示す実施の形態2について説明する。図3は、実施の形態2の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートであり、図4(A)〜(E)は、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の一例について図解する模式的な断面図である。なお、本実施の形態において製造される固体電解コンデンサの構成は、実施の形態1の固体電解コンデンサと同様である。
(陽極体を形成する工程)
まず、図3のステップS11において、図3(A)に示すように、陽極体11を形成する。たとえば、第1金属の粉末を準備し、棒状体の陽極リード12の長手方向の一端側を第1金属の粉末に埋め込んだ状態で、当該粉末を所望の形状に成形した成形体を形成する。次に、この成形体を焼結して、多孔質構造の陽極体11を形成する。
第1金属は、タンタル、ニオブおよびアルミニウムのいずれかの金属からなる。なかでも、後述する水熱処理への耐性が高く、アルミニウムに比べて水熱処理による腐食、溶解などを抑制できる点で、タンタルまたはニオブを用いることが好ましく、さらに製造される固体電解コンデンサの漏れ電流が小さい点で、タンタルを用いることがより好ましい。また、陽極リード12の材料は特に限定されないが、陽極体11と同一の金属を用いることが製造工程上好ましい。
(金属被膜および/または金属酸化物被膜を形成する工程)
次に、図3のステップS12において、陽極体11の表面に第1金属と異なる第2金属からなる金属被膜、および第2金属の酸化物からなる金属酸化物被膜の少なくとも一方を形成する。金属被膜は、蒸着法、スパッタ法などの気相法を用いて陽極体11の表面に第2金属の粒子を付着させることによって形成することができる。また、金属酸化物被膜は、上記気相法を用いて、または電着法、ゾル−ゲル法などの液相法を用いて陽極体11の表面に第2金属の酸化物の粒子を付着させることによって形成することができる。このような方法を用いて金属被膜または金属酸化物被膜を形成することによって、該被膜を陽極体11の表面により均一に、また高い密着性で形成することができる。
金属被膜および金属酸化物被膜は、後述する水熱処理によって、第2誘電体被膜13bへと変化するが、第2誘電体被膜13bがペロブスカイト構造の複合金属酸化物であることが好ましく、チタンを含むペロブスカイト構造の複合金属酸化物の誘電率がより高いことから、第2金属はチタンであることが好ましい。なお、金属皮膜および金属酸化物皮膜は、陽極体11を構成する第1金属の粒子の表面を全て被覆していてもよく、部分的に被覆するように、形成されていてもよい。
(第1誘電体被膜を形成する工程)
次に、図3のステップS13において、陽極体11の表面に第1誘電体被膜13aを形成する(図2参照。)。第1誘電体被膜13aは、金属被膜または金属酸化物被膜がその表面に形成された陽極体11を化成処理することによって形成することができる。
具体的には、0.01重量%以上2重量%以下のアジピン酸アンモニウム水溶液、リン酸水溶液などの化成処理液に陽極体11を浸漬し、常圧環境下で該陽極体11に電圧を所定時間印加する。これにより、陽極体11の表面部分を構成する第1金属が酸化物へと変化して、第1金属の酸化物からなる第1誘電体被膜13aが形成される。たとえば、陽極体11を構成する金属がTa、NbまたはAlからなる場合、第1誘電体被膜は、Ta25、Nb25またはAl23からなる。
(第2誘電体被膜を形成する工程)
次に、図3のステップS14において、陽極体11の上に、第2金属を含む複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜13bを形成する(図2参照。)。第2誘電体被膜13bは、金属被膜または金属酸化物被膜がその表面に形成された陽極体11を水熱処理することによって形成することができる。
具体的には、金属被膜または金属酸化物被膜がその表面に形成された陽極体11を水熱処理液に浸漬し、高圧環境下で所定時間加熱する。これにより、金属被膜または金属酸化物被膜が複合金属酸化物へと変化して、該複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜13bが形成される。なお、金属被膜および金属酸化物被膜は上記の化成処理によって酸化され得るが、酸化された状態であっても、水熱処理によって複合金属酸化物へと変化することができる。
複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜13bは、第1誘電体被膜13aよりも高い誘電率を有する。したがって、第1誘電体被膜13aだけでなく、第2誘電体被膜13bをさらに有する固体電解コンデンサを製造することにより、従来の固体電解コンデンサよりも大きい静電容量を有する固体電解コンデンサを製造することができる。
特に、第2誘電体被膜13bがペロブスカイト構造の複合金属酸化物であることが好ましい。なかでも、チタンを含むペロブスカイト構造の複合金属酸化物は、通常の化成処理によって形成される酸化物の10倍以上の誘電率を有しているため、特に大きい静電容量を有する固体電解コンデンサを製造することができる。
チタンを含むペロブスカイト構造の複合金属酸化物としては、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸カルシウム(CaTiO3)およびチタン酸ストロンチウム(BaTiO3)がある。なかでも、チタン酸バリウムは、チタンからの生成が容易であり、また、他のペロブスカイト構造の複合金属酸化物と比較して誘電率がより高いために、第2誘電体被膜13bとして好適に用いることができる。チタン酸バリウムは、たとえば、表面にチタンからなる金属被膜またはチタンの酸化物からなる金属酸化物被膜が形成されている陽極体11をBa(OH)2、Ba(NO32などを含有する水溶液に浸漬し、2気圧以上15気圧以下の環境下で水溶液を120℃以上200℃以下で加熱することにより形成することができる。以上の工程により、図4(B)に示すように、表面に誘電体被膜13が設けられた陽極体11が作製される。
(固体電解質層を形成する工程)
次に、図3のステップS15において、図4(C)に示すように、誘電体被膜13の上に固体電解質層14を形成する。固体電解質層14は、特に限定されず、公知のいずれの固体電解質を用いることができる。特に、導電性の高さから、導電性高分子層を用いることが好ましい。以下に、ポリチオフェンからなる固体電解質層14の化学重合による形成方法の一例について説明する。
たとえば、まず、誘電体被膜13が形成された陽極体11を酸化剤、ドーパントおよびポリチオフェンの前駆体である3,4−エチレンジオキシチオフェンを含む重合液に浸漬し、陽極体11の空隙部分に浸透させる。次に、重合液から陽極体11を引上げて、誘電体被膜13上で3,4−エチレンジオキシチオフェンを化学重合させる。これにより、誘電体被膜13上に、ポリチオフェンからなる固体電解質層14が形成される。なお、固体電解質層14の形成方法が上記に限定されないことはいうまでもなく、たとえば公知のいずれの方法を用いてもよい。
(陰極層を形成する工程)
次に、図3のステップS16において、図4(D)に示すように、固体電解質層14上に、カーボン層15および銀ペイント層16を含む陰極層を形成する。カーボン層15および銀ペイント層16のそれぞれの形成方法は特に限定されない。
たとえば、カーボン層15は、固体電解質層14が形成された陽極体11をカーボン粒子を分散させた溶液に浸漬し、その後乾燥処理することによって形成することができる。また、銀ペイント層16は、たとえば、カーボン層15を形成後、該陽極体11を銀粒子を含む溶液へ浸漬して乾燥処理することによって形成することができる。以上の工程により、コンデンサ素子10が作製される。
(コンデンサ素子を封止する工程)
次に、図3のステップS17において、図4(E)に示すように、コンデンサ素子10を封止して、固体電解コンデンサを製造する。封止の方法としては、特に限定されないが、たとえば、以下の方法がある。
すなわち、まず、陽極端子17を陽極リード12の露出している一端に接続し、銀ペイント層16上に接着層18を形成して陰極端子19の一端を接続する。次に、陽極端子17および陰極端子19の各他端が露出するように、コンデンサ素子10を外装樹脂20によって封止する。最後に、露出している陽極端子17および陰極端子19を外装樹脂20に沿うように折り曲げてエージング処理することにより、図4(E)に示す固体電解コンデンサが製造される。
上述の本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、第1誘電体被膜13aと第2誘電体被膜13bとを含む誘電体被膜13を備える固体電解コンデンサを製造することができる。第2誘電体被膜13bは、陽極体11を構成する第1金属と異なる第2金属を含む複合金属酸化物からなり、第1誘電体被膜13aよりも大きい高い誘電率を有する。このため、本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、従来の固体電解コンデンサよりも大きい静電容量を有する固体電解コンデンサを製造することができる。
また、第2誘電体被膜13bは、第1誘電体被膜13aを部分的に覆うように形成されていても良い(図2参照。)。このような第2誘電体被膜13bの形成は容易である点で好ましい。また、第2誘電体被膜が第1誘電体被膜13aの上に部分的に形成されている構成の場合、漏れ電流をさらに効果的に低減できる。
なお、本実施の形態において、BaTiO3を形成する場合の水熱処理の方法を示したが、たとえば、CaTiO3を形成する場合には、Ca(OH)2、Ca(NO32などを含有する水溶液を、SrTiO3を形成する場合には、Sr(OH)2、Sr(NO32などを含有する水溶液を用いることができる。
<実施の形態3:固体電解コンデンサの製造方法>
図5は、実施の形態3の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法は、第2誘電体被膜13bを形成する工程の後に第1誘電体被膜13aを形成する工程を含む点で、実施の形態2と異なっており、その他の工程は実施の形態2と同様である。また、各工程の詳細についても、実施の形態2と同様であるため、その説明は繰り返さない。
本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、第1誘電体被膜13aと第2誘電体被膜13bとを含む誘電体被膜13を備える固体電解コンデンサを製造することができる。このため、本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、従来の固体電解コンデンサよりも大きい静電容量を有する固体電解コンデンサを製造することができる。
また、本実施の形態によれば、陽極体11の表面に形成された第2金属を含む金属被膜または金属酸化物被膜を、水熱処理によって第2金属を含む複合金属酸化物へと変化させて第2誘電体被膜13bを形成した後(ステップS14)に、陽極体11の表面部分を構成する第1金属を、化成処理によって第1金属の酸化物へと変化させて第1誘電体被膜13aを形成する(ステップS13)。第2誘電体被膜13bが形成された陽極体11を化成処理することによって、実施の形態2と同様に、陽極体11の表面部分を構成する第1金属を酸化させることによって第1誘電体被膜13aを形成することができ、さらに、漏れ電流が発生し易い部分に位置する第1金属をより選択的に酸化させることができる。このため、本実施の形態によれば、漏れ電流をより効果的に抑制することができる。また、複合金属酸化物へと変化しなかった金属被膜を化成処理によって酸化することができる。このため、誘電体被膜13の誘電率をさらに高めることができ、もって、静電容量のより高い固体電解コンデンサを製造することができる。
<実施の形態4:固体電解コンデンサの製造方法>
図6は、実施の形態4の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法は、第1誘電体被膜13aを形成する工程の後に、金属被膜および/または金属酸化物被膜を形成する工程を含む点で、実施の形態2と異なっており、その他の工程は実施の形態2と同様である。また、各工程の詳細についても、実施の形態2と同様であるため、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1誘電体被膜13aと第2誘電体被膜13bとを含む誘電体被膜13を備える固体電解コンデンサを製造することができる。このため、本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、従来の固体電解コンデンサよりも大きい静電容量を有する固体電解コンデンサを製造することができる。
また、本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、焼結体である陽極体11の表面部分を構成する第1金属が酸化物へと変化して、第1金属の酸化物からなる第1誘電体被膜13aが形成された後(ステップS13)、第1誘電体被膜13aの表面に金属被膜および/または金属酸化物被膜が形成される(ステップS12)。すなわち、第1誘電体被膜13aの形成時には、陽極体11を構成する粒子の表面は被膜に覆われることなく露出しているため、第1誘電体被膜13aをより均一に形成することができる。
<実施の形態5:固体電解コンデンサの製造方法>
図7は、実施の形態5の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法は、金属皮膜および/または金属酸化物被膜を形成する工程(ステップS21)の後に、陽極体を形成する工程(ステップS22)を含む点で、実施の形態2と異なっており、その他の工程は実施の形態1と同様である。以下、実施の形態2と異なる工程について説明する。
(金属被膜および/または金属酸化物被膜を形成する工程)
まず、図7のステップS21において、第1金属の粒子の表面に、第1金属とは異なる第2金属からなる金属被膜および第2金属の酸化物からなる金属酸化物被膜の少なくとも一方を形成する。金属被膜は、たとえば、第1金属の粒子の表面に第2金属の粒子を付着させることによって形成することができる。また、金属酸化物被膜は、たとえば、第1金属の粒子の表面に第2金属の酸化物の粒子を付着させることによって形成することができる。その具体的な方法は、上述の気相法および液相法と同様であるため、その説明は繰り返さない。
次に、図7のステップS22において、第2金属からなる金属被膜および/または金属酸化物被膜が形成された第1金属からなる粒子を焼結して、陽極体11を形成する。具体的には、ステップS21で準備された第1金属の粉末を棒状体の陽極リード12の長手方向の一端側を第1金属の粉末に埋め込んだ状態で、当該粉末を所望の形状に成形した成形体を形成する。次に、この成形体を焼結して、多孔質構造の陽極体11を形成する。
本実施の形態によれば、第1誘電体被膜13aと第2誘電体被膜13bとを含む誘電体被膜13を備える固体電解コンデンサを製造することができる。このため、本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、従来の固体電解コンデンサよりも大きい静電容量を有する固体電解コンデンサを製造することができる。
また、焼結後の陽極体11は多孔質構造であるため、実施の形態2〜4の製造方法では、陽極体11の表面のうちの外表面(外部に露出している部分を構成する粒子の表面部分)への被膜の形成が容易であるが、陽極体11の表面のうちの内表面(陽極体の内側に位置する粒子の表面部分)への均一な被膜の形成は難しい場合がある。これに対し、本実施の形態では、ステップS21によって第1金属の粒子の表面に、金属被膜および/または金属酸化物被膜を形成した後に焼結によって陽極体11を形成するため、内表面にまで被膜を有する陽極体11を容易に形成することができる。
このように、本実施の形態によれば、ステップS21によって第1金属の粒子の表面に、金属被膜および/または金属酸化物被膜を形成した後に、この粒子を焼結して陽極体11を形成するため、多孔質構造の内部にまで金属被膜または金属酸化物被膜をより均一に形成することができる。これにより、第2誘電体被膜13bを第1誘電体被膜13a上により均一に、より大きい表面積で形成することができるため、もって、より静電容量の高い固体電解コンデンサを製造することができる。
<実施の形態6:固体電解コンデンサの製造方法>
図8は、実施の形態6の固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法は、第2誘電体被膜13bを形成する工程の後に第1誘電体被膜13aを形成する工程を含む点で、実施の形態5と異なっており、その他の工程は、実施の形態5と同様である。また、各工程の詳細についても、実施の形態2および実施の形態5と同様であるため、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1誘電体被膜13aと第2誘電体被膜13bとを含む誘電体被膜13を備える固体電解コンデンサを製造することができる。このため、本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、従来の固体電解コンデンサよりも大きい静電容量を有する固体電解コンデンサを製造することができる。
また、本実施の形態の固体電解コンデンサの製造方法によれば、第2誘電体被膜13bが形成された陽極体11を化成処理することによって、陽極体11の表面部分を構成する第1金属を酸化させることによって第1誘電体被膜13aを形成することができ、さらに、漏れ電流が発生し易い部分に位置する第1金属をより選択的に酸化させることができる。このため、本実施の形態によれば、漏れ電流をより効果的に抑制することができる。また、複合金属酸化物へと変化しなかった金属被膜を化成処理によって酸化することができる。このため、誘電体被膜13の誘電率をさらに高めることができる。
また、本実施の形態によれば、ステップS21によって第1金属の粒子の表面に、金属被膜および/または金属酸化物被膜を形成した後に、この粒子を焼結して陽極体11を形成するため、多孔質構造の内部にまで金属被膜または金属酸化物被膜をより均一に形成することができる。これにより、第2誘電体被膜13bを第1誘電体被膜13a上により均一に、より大きい表面積で形成することができるため、もって、より静電容量の高い固体電解コンデンサを製造することができる。
以上、実施の形態2〜6において、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法について説明したが、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法は上述のような焼結体からなる陽極体を有する固体電解コンデンサの製造に限られない。たとえば、タンタルまたはニオブからなる金属箔を陽極体として備える、巻回型の固体電解コンデンサを製造してもよく、タンタル若しくはニオブからなる短冊形状の金属箔、または金属板を陽極体として備える、単層または積層型の固体電解コンデンサを製造してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
実施例1では、図1に示すような焼結体からなる陽極体を備える固体電解コンデンサであって、Ta25からなる第1誘電体被膜と、BaTiO3からなる第2誘電体被膜とを含む誘電体被膜を備える固体電解コンデンサを製造した。
具体的には、まず、一次粒子の平均粒径が1.5μm、二次粒子の平均粒径が50μmであるタンタル粉末を準備した。次に、蒸着法によって、準備したタンタル粒子の表面にチタンを付着させて、タンタル粒子の表面にチタンからなる金属被膜を形成した。このときの金属被膜の平均膜厚は50nmであった。なお、平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて測定し、平均膜厚は、電子顕微鏡を用いて測定した。
次に、チタンからなる金属被膜が形成されたタンタル粉末を、棒状体のタンタルからなる陽極リードの長手方向の一端側をタンタル粉末に埋め込んだ状態で、直方体に成形して成形体を作製した。そして、作製した成形体を焼結して、陽極リードの一端が埋設された多孔質構造の陽極体を作製した。このときの陽極体の寸法は、縦×横×高さが4.4mm×3.2mm×1.0mmであった。
次に、15気圧環境下において、焼結体である陽極体を0.2NのBa(OH)2水溶液に浸漬し、該水溶液を30分間200℃で加熱することによって、陽極体を水熱処理した。この水熱処理によってTiがBaTiO3に変化し、これにより、第2誘電体被膜としてのBaTiO3膜が形成された。
次に、常圧環境下において、水熱処理後の陽極体を2質量%のリン酸水溶液に浸漬し、陽極体に10時間64Vの電圧を印加することによって、陽極体を化成処理した。この化成処理によって、タンタル粉末の表面部分を構成するタンタルがタンタル酸化物(Ta25)に変化し、これにより、第1誘電体被膜としてのTa25膜が形成された。以上の処理により、陽極体上にBaTiO3膜と、Ta25膜とを含む誘電体被膜が形成された。
次に、化学重合法によって誘電体被膜上に固体電解質層を形成した。具体的には、まず、3mol/Lの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、30mol/Lのパラトルエンスルホン酸第二鉄を含有するブタノール水溶液を準備した。そして、25℃に調整した上記ブタノール溶液中に、誘電体被膜が形成された陽極体を5分間浸漬後、陽極体をブタノール溶液から引き上げて、10分間以上室温で放置することにより乾燥させた。この操作により、誘電体被膜上に固体電解質層としてのポリチオフェン層が形成された。
次に、ポリチオフェン層上に、グラファイト粒子懸濁液を塗布して大気中で乾燥させることによりカーボン層を形成し、さらに、銀粒子を含む溶液を用いて銀ペースト層を形成した。以上の操作により、コンデンサ素子が作製された。
そして、コンデンサ素子において、陽極リードに銅からなる陽極端子を溶接し、銀ペースト層に銀接着剤を塗布して接着層を形成し、接着層に銅からなる陰極端子の一端を接着させた。さらに、陽極端子および陰極端子の一部が露出するように、コンデンサ素子を外装樹脂で封止した。露出する陽極端子および陰極端子を外装樹脂に沿うように折り曲げた後、エージング処理を行った。
製造された固体電解コンデンサの定格電圧は16Vであり、縦×横×高さが7.3mm×4.3mm×2.0mmであった。なお、本実施例においては、30個の固体電解コンデンサを製造した。
<実施例2>
実施例2では、蒸着法によって、タンタル粒子の表面に、平均厚みが120nmのチタンからなる金属被膜を形成した以外は、実施例1と同様の方法によって固体電解コンデンサを製造した。製造された固体電解コンデンサの定格電圧は16Vであり、縦×横×高さが7.3mm×4.3mm×2.0mmであった。なお、本実施例においては、30個の固体電解コンデンサを製造した。
<比較例1>
比較例1では、タンタル粒子の表面にチタンからなる金属被膜を形成せず、また、水熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。製造された固体電解コンデンサの定格電圧は16Vであり、縦×横×高さが7.3mm×4.3mm×2.0mmであった。なお、本比較例においては、30個の固体電解コンデンサを製造した。
<比較例2>
比較例2では、陽極体を構成する金属粉末として、平均粒径が30μmのチタン粒子を用いたこと、また、水熱処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。製造された固体電解コンデンサの定格電圧は16Vであり、縦×横×高さが7.3mm×4.3mm×2.0mmであった。なお、本比較例においては、30個の固体電解コンデンサを製造した。なお、平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて測定した。
<性能評価>
(静電容量)
実施例1、2および比較例1、2の固体電解コンデンサからそれぞれ10個ずつ抽出し、4端子測定用のLCRメータを用いて、それぞれの固体電解コンデンサの周波数120Hzにおける容量(μF)を測定し、それぞれの平均値を算出した。この結果を表1の「容量(μF)」に示した。
(漏れ電流)
実施例1、2および比較例1、2の固体電解コンデンサからそれぞれ10個ずつ抽出し、定格電圧を2分間印加し、その後の各固体電解コンデンサの漏れ電流量を測定し、実施例1、2および各比較例1、2における漏れ電流の平均値を算出した。この結果を表1の「漏れ電流(μA)」に示した。
表1を参照して、実施例1および2の固体電解コンデンサは、比較例1の固体電解コンデンサよりも大きな静電容量を有することがわかった。これは、誘電体被膜にBaTiO3膜が含まれることによって、誘電体被膜の誘電率が向上したためと考えられる。
また、実施例1および実施例2を比較し、実施例1の固体電解コンデンサは、実施例2の固体電解コンデンサよりも静電容量が小さかった。これは、実施例2のBaTiO3膜の膜厚が厚いために、誘電体被膜の誘電率がさらに向上したためと考えられる。また、実施例1の固体電解コンデンサは、実施例2の固体電解コンデンサよりも漏れ電流量が小さかった。この理由は明確ではないが、BaTiO3膜の結晶性が高いために、その膜厚が厚くなることによってクラックが発生したことが考えられる。また、BaTiO3膜の材料が漏れ電流の増大に起因していることが考えられる。
また、実施例1および2と比較例2とを比較し、比較例2の固体電解コンデンサは、高い静電容量を有するものの、その漏れ電流量が極めて大きかった。これにより、誘電体被膜を2層構造とすることが固体電解コンデンサの性能向上に必要であることが理解される。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、固体電解コンデンサおよびその製造方法に広く用いることができる。
10 コンデンサ素子、11 陽極体、12 陽極リード、13 誘電体被膜、14 固体電解質層、15 カーボン層、16 銀ペイント層、17 陽極端子、18 接着層、19 陰極端子、20 外層樹脂。

Claims (6)

  1. 第1金属からなる陽極体を形成する工程と、
    前記陽極体の表面に、前記第1金属と異なる第2金属からなる金属被膜、および前記第2金属の酸化物からなる金属酸化物被膜の少なくとも一方を形成する工程と、
    前記陽極体を水熱処理することによって、前記金属被膜または前記金属酸化物被膜を複合金属酸化物に変化させて、前記第2金属を含む複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜を形成する工程と、
    前記陽極体を水熱処理した後、前記陽極体を化成処理することによって、前記陽極体の表面部分を構成する前記第1金属を酸化物に変化させて、前記第1金属の酸化物からなる第1誘電体被膜を形成する工程と、
    前記第1誘電体被膜および前記第2誘電体被膜からなる誘電体被膜の上に、固体電解質層を形成する工程と、を含む固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 第1金属の粉末の表面に、前記第1金属とは異なる第2金属からなる金属被膜、および前記第2金属の酸化物からなる金属酸化物被膜の少なくとも一方を形成する工程と、
    前記金属被膜または前記金属酸化物被膜が形成された第1金属の粉末を焼結して、前記金属被膜または前記金属酸化物被膜を表面に有する陽極体を形成する工程と、
    前記陽極体を水熱処理することによって、前記金属被膜または前記金属酸化物被膜を複合金属酸化物に変化させて、前記第2金属を含む複合金属酸化物からなる第2誘電体被膜を形成する工程と、
    前記陽極体を水熱処理した後、前記陽極体を化成処理することによって、前記陽極体の表面部分を構成する前記第1金属を酸化物に変化させて、前記第1金属の酸化物からなる第1誘電体被膜を形成する工程と、
    前記第1誘電体被膜および前記第2誘電体被膜からなる誘電体被膜の上に、固体電解質層を形成する工程と、を含む固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記第1金属はタンタルまたはニオブであり、前記第2金属はチタンである、請求項またはに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記複合金属酸化物は、ペロブスカイト型構造を有する、請求項からのいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記複合金属酸化物は、チタン酸バリウムである、請求項からのいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 前記金属被膜および前記金属酸化物被膜は、前記陽極体の表面を部分的に覆うように形成される、請求項からのいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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