JP2005501561A - アミノ酸の鏡像体分割のための酵素的方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、ラセミ混合物の形態のアミノ酸の鏡像体分割をする新規な酵素的方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
アミノ酸は、あらゆる種類の産業、例えば生理学的に活性な化合物としてまたは合成中間体として、特に医薬品、化学品あるいは農業用目的において頻繁に使用される。従って、これらのアミノ酸の一方もしくは他方の光学的に活性な鏡像体を入手できることが多くの場合必要であることが急速に明らかになった。プロ−キラルアミノ酸の鏡像体を分離するための多数のルートが開発された。特に、それらの鏡像体分割する酵素的方法は、不斉合成手段に代わる有利な一方法であることが分かった。
【0003】
そこで、Soloshonok等(Tetrahedron: Assymetry、Vol. 6(7)巻、1995, pp.1601-1610)は、次の反応スキームに従ってβ−アミノ酸の鏡像体分割のために酵素的方法を使用した。
【化1】
【0004】
同様に、Topgi等(Bioorg. & Med. Chem. 1999, vol. 7、pp.2221-2229)は、エチル3−アミノ−4−ペンチノエートの(R)および(S)鏡像体を次の反応スキームのうちの1つに従って鏡像体的に純粋な形に分割する工程を開発した。
【化2】
【0005】
出発のフェニル酢酸アミドは、対応するアミンをフェニル酢酸との反応によってアシル化すること等によって得られる。
【化3】
【0006】
特許出願WO 98/50575は、キラル型β−アミノ酸を製造する方法をもっと一般的に記述しており、それはそのβ−アミノ酸のラセミ混合物の鏡像体の一方を立体選択的にアシル化し対応するN−アシル化された誘導体とするに適切な条件において、そのアミノ酸のラセミ混合物をアシル供与体および酵素ペニシリンGアシラーゼ(またはアミドヒドロラーゼ)と接触させ、β−アミノ酸の他方の鏡像体を鏡像体的に濃縮された形態で得ることからなり、次の反応スキームで表わされる。
【化4】
【0007】
その“アシル供与体”は次の一般式を有する。
【化5】
式中、R3は、フェニル、フェノキシ、アミノ、フェニルの種々の誘導体、およびピリジルから選ばれ、R4は置換基ヒドロキシル、アルコキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、糖またはステロイドから選ばれる。
【0008】
特許出願WO 98/50575は、さらに、キラル型β−アミノ酸を製造するもう一つの別法を記述しており、それは、ラセミ型のアミドの鏡像体の一方を選択的に脱アシル化し対応するβ−アミノ酸にするのに適切な条件の下でラセミ型のアミドを酵素ペニシリンGアシラーゼと接触させアミドの他方の鏡像体を鏡像体的に濃縮された形態で得ることからなり、次のスキームで表わされる。
【化6】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記において議論された方法は、その酵素的段階に先立ってあるいは同時に、その式が以下のように要約される中間体アミドを経由して、進行するという大きな欠点がある。
【化7】
【0010】
そのようなアミドは、芳香核の存在により、水性媒体に不溶性であるという欠点を持っている。例えば、ある酵素は水性媒体において可溶であるが、多くの場合有機溶媒の存在に敏感であることが知られている。しかしながら、酵素反応の収率を最適化することができるためには、酵素に対して基質が充分な溶解度を持つことが、それらを充分に接触させるために重要である。本発明が解決しようとするのは主としてこの欠点である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は第一にアミノ酸の鏡像体を分離する新規な方法に関し、そのアミノ酸のラセミ混合物をグルタル酸無水物で、そして次に酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼで処理して、そのアミノ酸の一方の鏡像体を回収し、他方の鏡像体は対応するグルタリルアミド誘導体の形で残存するものとして回収することからなる。
【0012】
グルタル酸無水物の使用によって、出発のアミノ酸に対応するグルタリルアミド誘導体を経由して中間的に進行することを可能にし、そしてグルタリル基がその分子に水性媒体中での溶解度を付与するのでこの方法は特に有利である。従って、本発明の方法は、温和な反応条件下でまた水性媒体中で、つまり特には有機性の共溶媒を用いないで行うことができる。
【0013】
本発明の方法は、さらに、全ての型のアミノ酸(α、β、γなど)に広範囲に応用できるという利点を有する。本発明において、一般的用語「アミノ酸」はアミノ酸(すなわちアミノ基および酸基−COOHを有する化合物)のみならず対応するエステル誘導体(すなわち酸基がエステル基COORで置換された化合物)をも包含する。好ましくは、本発明の方法はさらに特定的には一般式(I)のアミノ酸に適用される:
【0014】
【化8】
式中、nは0、1、2、3、4、5または6から選ばれた整数であり、
Rは水素原子またはアルキル、アルケン、アルキン、シクロアルキル、アリール基、縮合多環式炭化水素もしくは複素環を表し、これらの基の全ては場合により置換されており、そして、
R’はアルキル、アルケン、アルキン、シクロアルキル、アリール基、縮合多環式炭化水素、複素環、またはアルキル、アリール、シクロアルキル基もしくは複素環で置換されたオキシ、チオ、スルホキシドまたはスルホニル基であり、これらの基の全ては場合によりさらに置換されている。
【0015】
したがって、アミノ酸が一般式(I)である場合には、本発明の方法は図1の反応スキームによって表わすことができる。 このスキームは、グルタル酸無水物によって処理する第1の工程および酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼによって処理する第2の工程を示す。得られた生成物のそれぞれ、つまり一方ではアミノ酸他方ではグルタリルアミド誘導体の立体配置は、基R’の性質に依存する。
【0016】
本発明における、アルキル、アルケンおよびアルキン基は、一般に直鎖状または分枝鎖状の1〜30の炭素原子を含むが、これは如何なる意味でも制限的なものではない。このことは、これらの基が他の基の置換基である場合にも当てはまる。好ましくは、これらの基は直鎖状あるいは分枝鎖状の1〜20の炭素原子を含んでおり、より好ましくは、直鎖状または分枝鎖状の1〜10の炭素原子を含む。アルキル基は、例えば メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、ネオペンチル、ネオヘキシル、2、3、5−トリメチルヘキシル、sec−ブチル、tert−ブチル、tert−ペンチルから選択することができる。好ましいアルキル基は、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシルおよびイソヘキシルである。アルケン基は、例えばビニル、1−プロペニル、アリル、ブテニル、2−メチル−l−プロペニル、2−メチル−2−プロペニルまたは3−メチル−2−ブテニルから選ぶことができる。 アルキン基は、例えばエチニル、1−プロピニルまたはプロパルギルから選ぶことができる。
【0017】
本発明においては、シクロアルキル基は一般に3〜12の炭素原子を含んでいる。それらは、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シコロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシルおよびシクリドデシルから選ぶことができる。 本発明の別の態様では、シクロアルキル基は多環であってもよい。 好ましくは、これらの基はビシクロアルキルまたはトリシクロアルキルから選ばれる。
【0018】
本発明によれば、用語“アリール”基は一価の芳香族炭化水素基のことである。アリール基の中でも場合により置換されたフェニル基が好ましい。
【0019】
本発明においては、縮合多環式炭化水素なる用語は好ましくはペンタレン、インデン、ナフタリン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、as-インダセン、s-インダセン、アセナフチレン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオラセン、アセフェナンスリレン、アセアンスリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、プレイアデン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフタレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピラントレンまたはオバレンから選ばれる基を意味する。
【0020】
本発明においては、用語“複素環”は、1つ以上のヘテロ原子を含んでいる単環式または縮合多環式化合物を意味し、それぞれの環は3〜10員で構成されている。本発明の複素環は、好ましくは3〜10員で構成された環の中に酸素、硫黄および窒素から選ばれた1〜3つのヘテロ原子を含んでいる。 本発明の複素環式は、好ましくはチオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、ナフト[2,3-b]チオフェン、チアントレン、フラン、2H−ピラン、イソベンゾフラン、2H−クロメン、キサンテン、フェノキサチイイン、2H−ピロール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インダゾリン、イソインドール、3H−インドール、インドール、1H−インドール、プリン、4H−キナゾリン、 イソキノリン、キノリン、フタラジン、1,8−ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、4aH−カルバゾール、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、ペリミジン、1,7−フェナントロリン、フェナジン、フェナルサジン、イソチアゾール、フェノチアジン、イソオキサゾール、フラゾン、フェノキサジン、イソクロマン、ピロリジン、△2−ピロリン、イミダゾリジン、△2−イミダゾリン、ピラゾリジン、△3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、イソインドリン、キヌクリジンおよびモルホリンから選択される。
【0021】
本発明においては、上に定義されるような様々な基が置換される場合、その基の性質に応じて、その置換基は一般にハロゲン原子、アリール、複素環、ヒドロキシル、アルコキシル、アリールオキシ、チオール、アルキチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、シアノ、ニトロ、スルホンアミド、アルキルスルホンアミドおよびアリールスルホンアミド基から選択される。好ましくは、上に定義される各種の基は、1、2または3置換される。好ましい態様によれば、ハロゲン原子は、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素から選ばれる。アルキル基がハロゲン原子によって置換される場合、その原子は好ましくはフッ素原子である。フッ素置換基の数は好ましくは1、2、3、4、5、6または7である。例えば、その基はトリフルオロメチルであることができる。
【0022】
本発明のアミノ酸は、好ましくは一般式(I)においてnが0、1、2または3から選ばれた整数であり、Rが水素原子またはアルキルまたはアリールであり、R’が上記に定義したものである化合物から選ばれる。
【0023】
さらに好適には、本発明のアミノ酸は、nが0、1または2に等しい整数であり、Rは水素原子またはアルキル基であり、R’は場合により置換された複素環またはアリールから選ばる一般式(I)の化合物から選ばれる。後者において、アリールおよび/または複素環基は好ましくは1、2または3置換される。
【0024】
酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼは、既に多数の工業的方法の中で触媒として、特にN−グルタリル−7−アミノアセトキシセファロスポリン酸のようなβ−ラクタム類の加水分解に使用されてきた。それは、例えばアシネトバクター(Acinetobacter)、アースロバクター(Arthrobacter)、バチルス(Bacillus)、シュードモナス(Pseudomonas)、ステノトロホモナス(Stenotrophomonas)またはキサントモナス(Xanthomonas)属の多数の微生物から、当業者である酵素専門家によく知られた方法によって得られる。酵素グルタリル-7-ACAアシラーゼは、例えばロッシュ ダイアグノスチック社(Roche Diagnostic GmbH: Roche Molecular Biochemicals, Standhofer Strasse 116、D-68305 Mannheim)またはレコルダチ エス ピー エー(Recordati S.p.A, Stabilimento di opera, Via Lambro 38, I-20090 (MI))から市販されている。
【0025】
酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼは、その立体特異性とその立体選択性を変更しないで、様々な形で使用することができる。例えば、グルタリル-7-ACAアシラーゼは可溶性の状態または固定化された状態で使用すすることが出来る。この第2の場合には、酵素は当業者によく知られた方法によって一般的に固定化される。例えば、酵素は高分子状ゲルに含有されまたは固体支持体に共有結合、架橋、吸着またはカプセル化によって結合される。一般に使用される適切な支持体は、例えば一般に用いられているもの、例えば多孔性ガラス、多孔質セラミックス、合成高分子(例えばポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアミドまたはポリアクリルアミド)または天然起源の高分子(例えばセルロース)である。
【0026】
酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼの使用によって、各鏡像体を高いエナンチオマー余剰(“ee”)、特には90%相当かそれ以上、または95%相当かそれ以上、好ましくは99%相当かそれ以上で得ることができる。本発明において、「エナンチオマー過剰」はラセミ型混合物に関する鏡像体の一方の余剰%を意味する。詳しくは、エナンチオマー余剰は次のようにして計算される。
【0027】
【数1】
ここで[R]と[S]は、それぞれ(R)および(S)鏡像体の濃度を意味する。
【0028】
一般に、出発のアミノ酸(基質)の合計量に対して、使用される酵素の量は、基質1mmole当たり1〜100単位(U)、好ましくは基質1mmole当たり10〜40単位である。酵素の1単位は、当業者に知られている標準的なpHおよび温度条件の下で毎分1μmolのN−グルタリル−7−アミノアセトキシセファロスポリン酸を加水分解するに要する酵素量に相当する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明によれば、反応は場合により緩衝された水性溶媒中で行われる。この場合、水性緩衝液は、10mM〜200mMの濃度で、pH5〜6.5で用いられる酢酸緩衝液、またはpH6.5〜8で用いられるリン酸緩衝液、またはpH8〜9で用いられるピロリン酸緩衝液から選ぶことができる。
【0030】
したがって、発明の方法はpHをモニターして6〜9に調節した媒体中で実施される。好ましくは、反応媒体のpHをモニターして特に7.5〜8.5、さらに好ましくは8〜8.5に調節する。pHは、例えば塩酸、硫酸あるいはリン酸のような酸、および例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムあるいはアンモニア水のような塩基の添加によってpH−スタット(pH-stat)を用いてモニターすることができる。
【0031】
本発明によるグルタル酸無水物によるアミノ酸の処理は、20℃〜40℃、好ましくは25℃〜35℃の温度で行う。さらに、酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼを使用する第2の工程は10℃〜50℃、好ましくは25℃〜35℃の温度で行う。
【0032】
最後に、反応時間は1時間と100時間の間で広範に変化し、主として用いられるアミノ酸および酵素濃度に依存する。一般に、満足なエナンチオマー余剰の鏡像体を得るために必要なだけ長く反応を進行させる。得られたキラル型のアミノ酸量およびエナンチオマー余剰は、当業者に知られている従来の技術を用いてモニターされる。好ましくは、モニタリングはHPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって実施する。
【0033】
本発明によれば、上に記述された方法によって得られた(R)と(S)の鏡像体は、その一方が水性媒体に可溶性のアミンの形で存在し、他方は固体のアミドの形で存在するという事実に基づき容易に分離される。従って、本発明の更なる主題は、引き続く工程として(R)と(S)の鏡像体を分離する上述の工程に関する。
【0034】
前述の(R)および(S)鏡像体の分離は、当業者に知られている従来の技術によって容易に実行し得る。これは、例えば濾過、抽出、クロマトグラフィーまたは結晶化によって行われる。
【0035】
他方の鏡像体をグルタリルアミド誘導体の形ではなくアミノ酸の形で分離することが望まれる場合には、上述の方法で分離されたグルタリルアミド誘導体の当該鏡像体を加水分解し、対応するアミノ酸を鏡像体の形で回収する。加水分解は用いた化合物の立体化学を保持し、キラル型のグルタリルアミド誘導体のラセミ化を起こさない点でこの方法は優れており注目される。アミノ酸が一般式(I)のものである場合、この追加工程は、図2による反応スキームによって表わされる。
【0036】
加水分解は、当業者に知られている従来の技術に従って実行される。その加水分解は特に酸性あるいは塩基性での加水分解であり得る。後者の場合では、例えば水酸化ナトリウムのような塩基の存在において50℃と90℃の間の温度で、および大気圧下で実施される。しかしながら、当業者に知られている適当な他のいかなる操業条件を使ってもよい。
【0037】
本発明は、ラセミ型のアミノ酸を分割し、そのことによってそのアミノ酸の一方または他方の鏡像体を入手することを可能にし、それらの鏡像体はとくに合成中間体となる。
【0038】
例示すれば、本発明によって(S)−3−アミノ−3−フェニルプロパン酸が製造され、それは特に喘息に関与するVLA4受容器アンタゴニストである一般式
【化9】
の合成中間体となる。
【0039】
先の記述と同様に、本発明は、その範囲を制限することなく例示として考慮されるべき次に記載する実施例から明らかとなる特徴および利点をも包含する。
【0040】
〔図面〕
図1は、本発明の一般式(I)のアミノ酸をグルタル酸無水物で処理する第1工程、および酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼで処理する第2工程の概要を表す。得られた生成物の各々、すなわち一方のアミノ酸および他方のグルタリルアミド誘導体の配置は、基R’の性質に依存する。
【0041】
図2は、キラル型グルタリルアミド誘導体を対応するアミノ酸へ加水分解によって変換する概要を表す。
【0042】
[実施例1]
ラセミ型 3- アミノ -3-(4'- ニトロフェニル )- プロパン酸の分割
a)ラセミ型3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)-プロパン酸のアシル化
ラセミ型の3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)-プロパン酸40.6gを蒸留水200mlおよびトリエチルアミン55mlに溶解した。グルタル酸無水物29.4gを少量ずつ添加し、反応混合物を1時間攪拌した。その後、反応混合物を95%(重量/容量)の硫酸8.2mlで酸性化した。このようにして得られた沈殿を濾取し、蒸留水15mlで3回洗浄し、55℃で真空下において恒量となるまで乾燥した。こうしてラセミ型の3-(グルタリルアミド)-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸52.84gを得た。得られた生成物の性質はHPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって決定した。
【0043】
b)懸濁液中における結晶性グルタリル-7-ACAアシラーゼによる酵素的脱アシル化(100mlの反応器)
先の工程で得られた酸20gを蒸留水75mlに溶解した。30%(重量/容量)の水酸化ナトリウムを11.2ml加えることにより、懸濁液のpHを8.2に調節した。結晶性グルタリル-7-ACAアシラーゼの懸濁液826mg(626単位)をこの溶液に添加した。反応混合物を35℃で51時間攪拌し、この間pHをモニターして7.9〜8.1に調節した。反応終了後、反応混合物を20℃に冷却し、5N塩酸を加えることによりpHを7.0に調節した。ついで、エタノール20mlを添加した。生成する(R)-3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸の沈殿を濾取し、エタノール30mlで3回洗浄し、45℃で真空下において恒量となるまで乾燥した。これにより、エナンチオマー余剰が99%以上の(R)-3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸5.65gを得た。
【0044】
母液を5N塩酸の17.5mlで酸性化した。生成する沈殿を濾取し、蒸留水10mlで2度洗浄した。得られた濾過ケーキを45℃で真空下において恒量となるまで乾燥した。こうして、(S)-3-(グルタリルアミド)-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸および(R)-3-(グルタリルアミド)-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸の8.25gをその比率91:9として得た。得られた生成物の性質はHPLCによって決定した。
【0045】
c)ロッシュ イアグノスチック社(Roche Diagnostic GmbH)から入手した固定化グルタリル-7-ACAアシラーゼを使用する酵素的脱アシル化(100mlの反応器)
工程a)で得られた酸20.5gを蒸留水75mlに溶解した。30%(重量/容量)の水酸化ナトリウムを11.9ml加えることにより、懸濁液のpHを、8.2に調節した。湿った固定化グルタリル-7-ACAアシラーゼ(ロッシュ イアグノスチック社)6.2g(632.4単位)をこの溶液に加えた。反応混合物を35℃で18時間攪拌し、この間pHをモニターし7.9〜8.1に調節した。反応終了後、30%(重量/容量)の水酸化ナトリウムの添加によって反応混合物のpHを9.5に
調節し、反応混合物の容量を200mlに調節し、生成した(R)-3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸を溶解した。固定化酵素を濾過によって除去し、5N塩酸の添加によって母液のpHを7.0に調節した。ついで、エタノール50mlを反応混合物に添加した。沈殿した(R)-3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸を濾取し、エタノール10mlで洗浄し、45℃で真空下において恒量となるまで乾燥した。こうして、98%に相当するエナンチオマー余剰の(R)-3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)-プロパン酸5.375gを得た。
【0046】
母液を5N塩酸の20mlで酸性化した。生成する沈殿を濾取し、蒸留水15mlで2度洗浄した。濾過ケーキは45℃で真空下において恒量となるまで乾燥した。こうして、比率94:6の(S)-3-(グルタリルアミド)-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸6gを得た。得られた生成物の性質はHPLCによって決定した。
【0047】
d)懸濁液中における結晶性グルタリル-7-ACAアシラーゼを用いる酵素的脱アシル化(500mlの反応器)
工程a)で得られたラセミ型3-(グルタリルアミド)-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸100gを蒸留水400mlに溶解した。30%(重量/容量)の水酸化ナトリウムを60ml加えることにより、懸濁液のpHを8.2に調節した。結晶性グルタリル-7-ACAアシラーゼの懸濁液6.4mg(4653単位)をこの溶液に添加した。反応混合物を35℃で30時間攪拌し、この間pHをモニターし7.9〜8.1に調節した。反応終了後、反応混合物を20℃に冷却し、30%(重量/容量)の水酸化ナトリウムの25mlの添加によってpHを13に調節し、生成した(R)-3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸を溶解した。不溶性の粒子を濾過し、36%の塩酸の27mlの添加によって母液のpHを7.0に調節した。その後エタノール100mlを反応混合物に添加した。得られた(R)-3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸の沈殿を濾取し、エタノール100mlで2度洗浄し、45℃で真空下において恒量となるまで乾燥した。こうして、97%に等しいエナンチオマー余剰の(R)-3-アミノ-3-(4'-ニトロフェニル)プロパン酸28.87gを得た。得られた生成物の性質はHPLCによって決定した。
【0048】
[実施例2]
ラセミ混合物の形の 3- アミノ -3- フェニルプロパン酸の分割
a)ラセミ型の3-アミノ-3-フェニルプロパン酸のアシル化
ラセミ型の3-アミノ-3-フェニルプロパン酸488gを、水酸化ナトリウム236gをペレットの形で含む蒸留水2リットルに溶解した。グルタル酸無水物437.5gを20℃で攪拌下に1時間かけて反応混合物に少量ずつ添加した。1時間後に反応混合物を95%(重量/容量)の硫酸の236mlで酸性化し、10℃に冷却する。成形された沈殿を濾過し蒸留水600mlで3回洗浄した。ラセミ型の3-グルタリルアミド-3-フェニルプロパン酸602gを含む、重さ1610gの湿った濾過ケーキを得た。得られた生成物の性質はHPLCによって決定した。
【0049】
b)懸濁液中における結晶性グルタリル-7-ACAアシラーゼを用いる酵素的脱アシル化(5リットルの反応器)
ラセミ型の3-グルタリルアミド-3-フェニルプロパン酸589gを含む、先に得られた湿った濾過ケーキ1575gを蒸留水1610mlに溶解した。30%(重量/容量)の水酸化ナトリウム440mlを加えることにより、懸濁液のpHを8.0に調節した。結晶性グルタリル-7-ACAアシラーゼの懸濁液52.6g(32,000単位)をこの溶液に添加した。反応混合物を35℃で41時間攪拌し、この間pHをモニターしながら7.9〜8.1に調節した。反応終了後、反応混合物を20℃に冷却し、30%(重量/容量)の水酸化ナトリウムの25mlを添加してpHを13に調節すると、生産された(R)―3-アミノ-3-フェニルプロパン酸は溶解した。不溶性の粒状物を濾過し、36%の塩酸27mlを添加して母液のpHを7.0に調節した。
生じる(R)―3-アミノ-3-フェニルプロパン酸の沈殿を濾取し、蒸留水150mlで洗浄し、45℃で真空下で恒量となるまで乾燥した。これにより、98%に相当するエナンチオマー余剰の(R)―3-アミノ-3-フェニルプロパン酸96.9gが得られた。
【0050】
95%(重量/容量)硫酸の180mlで母液を酸性化した。このようにして形成された沈殿を濾取し、冷却された蒸留水400mlで2度洗浄した。濾過ケーキを45℃で真空下で恒量となるまで乾燥した。こうして(S)-3-(グルタリルアミド)―3-フェニルプロパン酸および(R)-3-(グルタリルアミド)―3-フェニルプロパン酸314.6gをその比率90:10で得た。得られた生成物の性質はHPLCによって決定した。
【0051】
c)塩基性加水分解による(S)―3-グルタリルアミド-3-フェニルプロパン酸の脱アシル化
先の工程b)で得られた(S)-3-グルタリルアミド―3-フェニルプロパン酸および(R)-3-グルタリルアミド―3-フェニルプロパン酸の比率が90:10である混合物557.2gを、蒸留水3.91リットルおよび30%(重量/容量)の水酸化ナトリウムの1.65リットル中に溶解した。反応混合物は4日間70℃で攪拌した。
【0052】
その後、反応混合物は15℃に冷却した。得られた生成物は、37%(重量/容量)の塩酸3.21リットルを添加してpH6.9に調節することにより沈殿させ濾取し、45℃真空下において恒量となるまで乾燥された。こうして、98%以上のエナンチオマー余剰の(S)―3-アミノ-3-フェニルプロパン酸および(R)−3-アミノ-3-フェニルプロパン酸が得られた。得られた生成物の性質はHPLCによって決定された。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】グルタル酸無水物によってアミノ酸を処理する第1工程、および酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼによる第2工程の概要を表す。
【図2】キラル型グルタリルアミド誘導体を対応するアミノ酸へ加水分解して変換する概要を表す。
Claims (17)
- アミノ酸のラセミ混合物をグルタル酸無水物で、そして次に酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼで処理して、そのアミノ酸の一方の鏡像体を回収し、他方の鏡像体は対応するグルタリルアミド誘導体の形で残存するものとして回収することよりなるアミノ酸の鏡像体の分離方法。
- 酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼが可溶性または不溶性の形で使用されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 用いられる酵素の量が、出発のアミノ酸(基質)の総量に対して基質1mmole当たり1〜100単位であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 反応を、緩衝化された水溶液中で行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 水溶性緩衝液が10mMと200mMの間の濃度であり、pH5〜6.5で使用し得る酢酸緩衝液、pH6.5〜8で使用し得るリン酸緩衝液およびpH8〜9で使用し得るピロリン酸緩衝液から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- pHがモニターされ、6〜9に調節されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- アミノ酸とグルタル酸無水物との処理が20℃と40℃の間の温度で行われることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼによる処理が10℃と50℃の間の温度で行われることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 反応時間が1時間と100時間の間で変化することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
- (R)と(S)の鏡像体が追加的に分離されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
- (R)と(S)の鏡像体の分離が、濾過、抽出、クロマトグラフィーまたは結晶化によって行われることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
- 分離されたグルタリルアミドから得られた鏡像体をさらに加水分解し対応するアミノ酸を鏡像体の形で回収することを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。
- 次の工程:
a)アミノ酸のラセミ混合物をグルタル酸無水物で、そして次に酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼで処理して、そのアミノ酸の一方の鏡像体を回収し、他方の鏡像体は対応するグルタリルアミド誘導体の形で残存するものとして回収し、
b)ついでこのようにして得られた2つの鏡像体を分離する、
よりなるアミノ酸の鏡像体を分離する方法。 - 次の工程:
a)アミノ酸のラセミ混合物をグルタル酸無水物で、そして次に酵素グルタリル−7−ACAアシラーゼで処理し、そのアミノ酸の一方の鏡像体を回収し、他方の鏡像体は対応するグルタリルアミド誘導体の形で残存するものとして回収し、
b)ついでこのようにして得られた2つの鏡像体を分離し、そして
c)グルタリルアミドから得られる鏡像体を加水分解して対応するアミノ酸を鏡像体の形で回収する、
よりなるアミノ酸の鏡像体を分離する方法。
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