JPWO2011078172A1 - 光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法 - Google Patents

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Abstract

光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法は、下記式(2):(式中、*は不斉炭素原子を示す。式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数4〜20のアリール基、または炭素数5〜20のアラルキル基を示し、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはアラルキル基は、置換基を有していてもよい。)で表さる光学活性3−置換グルタル酸モノアミド、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と、酸とを混合することにより、前記光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを析出させることを特徴とする。

Description

本発明は、医薬品中間体として有用である高光学純度の光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法に関する。
光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法として、例えば、以下の方法が知られている。
光学分割法:3−置換グルタル酸モノアミドのラセミ体を光学活性メチルベンジルアミンや光学活性フェニルエチルアミンなどで処理してジアステレオ性の塩を形成し、分別結晶することで前記ラセミ体を光学分割する方法(特許文献1、非特許文献1など)。
ニトリルヒドラターゼ法:3−置換グルタロジニトリルの一方のニトリル基をニトリルヒドラターゼで不斉水解し、1)得られたモノニトリルモノカルボン酸をCurtius転位してから酸加水分解するか、2)モノニトリルカルボン酸のニトリル基を加水分解してからHoffmann転位する方法(非特許文献2)。
国際公開第97/22578号
Journal of the Chemical Society, Perkin Transactions 2, 1997(4), 763-768 Tetrahedron Asymmetry 2001, 12, 3367-3373
しかし、光学分割法では、ラセミ体を光学分割するため、理論上、50%以上の収率が望めない。また光学活性アミンを光学分割剤として利用する為、光学純度向上手段としても煩雑である。
一方、ニトリルヒドラーゼ法では片方の光学異性体を捨てる必要はないものの、不斉水解の収率は67%程度であり、Curtius転位・酸加水分解の収率がそれぞれ43%、78%であるから、3工程でのトータル収率は22%と低い。また不斉水解後に、ニトリル基の酸加水分解・Hoffmann転位をする場合も、それぞれの収率は79%、71%であるから、3工程でのトータル収率は38%程度と低い。また不斉水解の立体選択性にも改善の余地があった。加えて、医薬中間体の原料として用いるには、更に精製を行う必要があった。
以上のように、現在知られている光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造方法は、収率面および品質面で、工業的生産に有利な方法とは言い難い。
また光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの簡便な光学純度向上法も知られていない。例えば、光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを塩基性水溶液に溶解し、酸を加えて3−置換グルタル酸モノアミドを析出させても、その光学純度は全く向上しなかった。光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの簡便な光学純度向上法が強く望まれる。
本発明の一の目的は、光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの光学純度を簡便に高めるのに有用な光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、医薬品中間体として有用である高光学純度の光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを高収率にて製造する方法を提供することにある。
即ち、本発明は、以下の通りである。
[1] 下記式(2):
Figure 2011078172
(式中、*は不斉炭素原子を示す。式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数4〜20のアリール基、または炭素数5〜20のアラルキル基を示し、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはアラルキル基は、置換基を有していてもよい。)
で表される光学活性3−置換グルタル酸モノアミド、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と、酸とを混合することにより、前記光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを析出させることを特徴とする、光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法。
[2] R1がn−プロピル基、又は4−クロロフェニル基である、[1]に記載の製造法。
[3] 前記有機溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、およびアセトンからなる群より選択される少なくとも1つである、[1]または[2]に記載の製造法。
[4] 有機溶媒の量が、光学活性3−置換グルタル酸モノアミド1質量部に対して、0.5〜50質量部である[1]〜[3]のいずれかに記載の製造法。
[5] 前記塩基性化合物が、アルカリ金属の塩、アンモニア、及びトリエチルアミンから選択される少なくとも1つである[1]〜[4]のいずれかに記載の製造法。
[6] 前記混合液のpHが6以上である[1]〜[5]のいずれかに記載の製造法。
[7] 不斉有機触媒存在下、下記式(3):
Figure 2011078172
(式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数4〜20のアリール基、または炭素数5〜20のアラルキル基を示し、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはアラルキル基は、置換基を有していてもよい。)
で表される3−置換グルタル酸無水物とアルコールを作用させることにより、下記式(4):
Figure 2011078172
(式中、*は不斉炭素原子を示す。R1は前記に同じである。R2は前記アルコールからOH基を除いた残基であって、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜8のアルケニル基、または置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)
で表される光学活性3−置換グルタル酸モノエステルを製造し、続いてアミノリシスすることを特徴とする、下記式(2):
Figure 2011078172
(式中、R1、*は前記に同じである。)
で表される光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法。
[8] 前記不斉有機触媒が、光学活性3級アミン化合物である[7]に記載の製造法。
[9] 前記不斉有機触媒が、下記式(5)又は下記式(6)
Figure 2011078172
で表される化合物である、[7]に記載の製造法。
[10] 前記アルコールがメタノール、エタノール、またはベンジルアルコールである、[7]〜[9]のいずれかに記載の製造法。
[11] 下記式(7):
Figure 2011078172
(式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数4〜20のアリール基、または炭素数5〜20のアラルキル基を示し、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはアラルキル基は、置換基を有していてもよい。R2は置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜8のアルケニル基、または置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)
で表される3−置換グルタル酸ジエステルに、不斉加水分解活性を有する酵素を作用させることにより、下記式(4):
Figure 2011078172
(式中、*は不斉炭素原子を表す。R1、R2は前記に同じである。)
で表される光学活性3−置換グルタル酸モノエステルを製造し、更にアミノリシスすることを特徴とする、下記式(2):
Figure 2011078172
(式中、R1、*は前記に同じである。)
で表される光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法。
[12] 前記不斉加水分解活性を有する酵素が固定化リパーゼである、[11]に記載の製造法。
[13] 前記不斉加水分解活性を有する酵素がNovozyme435である、[11]に記載の製造法。
[14] R2がメチル基またはエチル基である、[11]〜[13]のいずれかに記載の製造法。
[15] [7]〜[14]のいずれかの製造法で得られた光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを、塩基性化合物、水及び有機溶媒と混合して溶液とし、次いで酸を混合することで、前記光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを析出させることを特徴とする光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法。
本発明によれば、光学活性3−置換グルタル酸モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と、酸とを混合するだけで、簡便に析出する前記モノアミド(2)の光学純度を高めることができる。
また本発明によれば、3−置換グルタル酸無水物(3)を不斉触媒存在下でアルコールと作用させるか、3−置換グルタル酸ジエステル(7)に所定の酵素を作用させることで3−置換グルタル酸モノエステル(4)を製造し、これをアミノリシスしているため、高い光学純度を有する3−置換グルタル酸モノアミド(2)を高収率で製造することができる。
光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造方法として、例えば、以下の3つのルートが挙げられる。
1.第1のルート
1−1.不斉加水分解
第1のルートでは、下記式(1):
Figure 2011078172
で表される3−置換グルタル酸ジアミド(1)の不斉加水分解活性を有する酵素(以下、アミダーゼ系酵素という)を作用させることにより、下記式(2):
Figure 2011078172
で表される光学活性3−置換グルタル酸モノアミド(2)を製造する。
前記式(1)、(2)において、R1は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数4〜20のアリール基、または炭素数は5〜20のアラルキル基を示す。前記アルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であっても良く、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンタニル基、ヘキサニル基、ヘプタニル基、オクタニル基等が挙げられる。前記アルケニル基としては、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基等が例示できる。前記アルキニル基には、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基等が含まれる。前記アリール基は、芳香族環を有していればよく、炭化水素系芳香族環の他、芳香族性複素環も含まれる。このアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ピリジル基、ピリミジル基、インダニル基、インデニル基等が挙げられ、好ましくは芳香族環である。前記アラルキル基は、アルキル基に芳香族環が結合した基であればよく、炭化水素系芳香族環が結合したアルキル基の他、芳香族性複素環が結合したアルキル基も含まれる。このアラルキル基としては、ベンジル基、ナフチルメチル基、アントラニルメチル基、ピリジルメチル基、ピリミジルメチル基、インダニルメチル基、インデニルメチル基等が挙げられ、好ましくは炭化水素系芳香族環が結合したアルキル基である。
前記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及びアラルキル基は一または二以上の置換基(特に炭化水素基以外の置換基)を有していても良く、置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子など。好ましくは塩素原子)、水酸基、アミノ基、ニトロ基等が挙げられる。
1として好ましくは、n−プロピル基、イソブチル基、フェニル基、又は4−クロロフェニル基であり、更に好ましくはn−プロピル基、又は4−クロロフェニル基であり、特に好ましくは4−クロロフェニル基である。
前記式(1)の化合物(ジアミド(1))は、一般に、光学純度が低く、通常はラセミ体である。前記式(2)の化合物(モノアミド(2))は、光学純度が高められており、式(2)の*は、不斉炭素原子を示し、絶対配置はRであってもSであってもよい。
前記式(1)化合物(ジアミド(1))には、上述した様に、アミダーゼ系酵素を作用させる。なお、本願明細書において、用語「酵素」には、微生物から単離されたものだけでなく、酵素タンパクを発現する微生物、酵素タンパクをコードする遺伝子を導入してなる形質転換微生物が含まれるものとする。さらには、目的の酵素活性を有する限り、これら微生物や形質転換微生物に対して、固定、破砕、乾燥等の処理を行なった処理物も含むものとする。
なお、用語「微生物」は、菌体そのものの他、菌体を含む培養液あるいは菌体懸濁液を含む意味である。
また、用語「処理物」には、例えば、抽出液、凍結乾燥菌体、アセトン乾燥菌体、やそれら菌体の破砕物等が含まれるものとする。さらには、目的とする不斉加水分解活性を有する酵素自体、或いは部分精製酵素であってもよい。さらにそれらは、酵素自体あるいは菌体のまま公知の手段で固定化されて用いることができる。固定化は、当業者に周知の方法(例えば架橋法、物理的吸着法、包括法等)で行うことができる。
本明細書で後述する各微生物は、特許微生物寄託機関やその他研究機関から入手可能であり、更には、自然界から分離することもできる。例えば、NBRC番号で特定される微生物は、独立行政法人製品評価技術基盤機構生物遺伝資源部門、FERM番号で特定される微生物は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター、IAM番号で特定される微生物は、東京大学分子細胞生物学研究所細胞機能情報研究センター、JCM番号で特定される微生物は、独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンター微生物材料開発室より入手可能である。
また、酵素反応の原料化合物(第1のルートでは、3−置換グルタル酸ジアミド(1))や酵素生産を誘導するための誘導剤を用いて集積培養することにより、目的とする微生物を自然界から分離することもできる。
アミダーゼ系酵素を有する微生物としては、特に限定されないが、例えば、アクロモバクター(Achromobacter)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アースロバクター(Arthrobacter)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、セルロモナス(Cellulomonas)属、デルフチア(Delftia)属、ノカルディア(Nocardia)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属、又はステノトロホモナス(Stenotrophomonas)属からなる群から選ばれた微生物が挙げられる。
前記微生物のうち、絶対配置がSである3−置換グルタル酸モノアミド(2)を製造する能力を有するものとしては、例えば、アクロモバクター(Achromobacter)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アースロバクター(Arthrobacter)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、セルロモナス(Cellulomonas)属、デルフチア(Delftia)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、又はステノトロホモナス(Stenotrophomonas)属からなる群から選ばれた微生物が挙げられ、好ましくは、アクロモバクター スピーシーズ(Achromobacter sp.)、アクロモバクター キシロソキシダンス サブスピーシーズ デニトリフィカンス(Achromobacter xylosoxidans subsp. denitrificans)、アルカリゲネス キシロソキシダンス サブスピーシーズ デニトリフィカンス(Alcaligenes xylosoxidans subsp. denitrificans)、アースロバクター スピーシーズ(Arthrobacter sp.)、アシネトバクター スピーシーズ(Acinetobacter sp.)、セルロモナス フィミ(Cellulomonas fimi)、デルフチア アシドボランス(Delftia acidovorans)、シュードモナス スピーシーズ(Pseudomonas sp.)、又はステノトロホモナス スピーシーズ(Stenotrophomonas sp.)等が挙げられる。より好ましくはアクロモバクター キシロソキシダンス サブスピーシーズ デニトリフィカンス(Achromobacter xylosoxidans subsp. denitrificans)IFO15125、アクロモバクター キシロソキシダンス サブスピーシーズ デニトリフィカンス(Achromobacter xylosoxidans subsp. denitrificans)IFO12669、セルロモナス フィミ(Cellulomonas fimi)IFO15513、デルフチア(Delftia)NBRC13582、デルフチア(Delftia)NBRC14950である。
また、前記微生物のうち、絶対配置がRである3−置換グルタル酸モノアミド(2)を製造する能力を有するものとしては、例えば、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、ノカルディア(Nocardia)属、又はロドコッカス(Rhodococcus)属からなる群から選ばれた微生物が挙げられ、好ましくは、アルカリゲネス スピーシーズ(Alcaligenes sp.)、アシネトバクター スピーシーズ(Acinetobacter sp.)、ノカルディア グロベルラ(Nocardia globerula)、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)、ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous)等が挙げられる。より好ましくはアルカリゲネス スピーシーズ(Alcaligenes sp.)IFO14130、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)IFO12538、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)IFO12539、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)IAM1440、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)IAM1452、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)IAM1474、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)IAM12122、ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous)NBRC15564である。
また、前記微生物は、野生株又は変異株のいずれでもよい。あるいは細胞融合又は遺伝子操作等の遺伝学的手法により誘導される微生物も用いることができる。遺伝子操作された本酵素を生産する微生物は、例えば、WO98/35025に記載の、これらの酵素を単離及び/又は精製して酵素のアミノ酸配列の一部又は全部を決定する工程、このアミノ酸配列に基づいて酵素をコードするDNA配列を得る工程、このDNAを他の微生物に導入して組換え微生物を得る工程、及びこの組換え微生物を培養して、本酵素を得る工程を含有する方法等により得ることができる。
上記のような組換え微生物としては、前記加水分解酵素をコードするDNAを有するプラスミドで形質転換された形質転換微生物が挙げられる。また、宿主微生物としてはエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)が好ましい。
微生物の培養培地は、その微生物が増殖し得るものである限り特に限定されない。例えば、炭素源として、グルコース、シュークロース等の糖質、エタノール、グリセロール等のアルコール類、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸及びそのエステル類、菜種油、大豆油等の油類、窒素源として、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、ペプトン、カザミノ酸、コーンスティープリカー、ふすま、酵母エキスなど、無機塩類として、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、燐酸1水素カリウム、燐酸2水素カリウムなど、他の栄養源として、麦芽エキス、肉エキス等を含有する通常の液体培地を使用することができる。
また、微生物の酵素生産を誘導するために3−置換グルタル酸ジアミド(1)や誘導剤を培地に添加してもよい。誘導剤としては、ニトリル、ラクタム化合物、アミド等が挙げられる。例えば、ニトリルとしては、アセトニトリル、イソバレロニトリル、プロピオニトリル、ピバロニトリル、n−ブチロニトリル、イソブチロニトリル、n−カプロニトリル、3−ペンテンニトリルなどが挙げられ、ラクタム化合物としては、γ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタムなどが挙げられ、アミドとしては、クロトンアミド、ベンズアミド、プロピオンアミド、アセトアミド、n−ブチルアミド、イソブチルアミド、n−バレルアミド、n−カプロンアミド、メタクリルアミド、フェニルアセトアミド、シクロヘキサンカルボキサミドなどが挙げられる。
これら誘導剤の培地への添加量は0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上であり、2.0質量%以下、さらに好ましくは1.0質量%以下である。培養は好気的に行い、通常、培養時間は1〜5日間程度、培地のpHが3〜9、培養温度は10〜50℃で行うことができる。
本発明において、3−置換グルタル酸ジアミド(化合物(1))の立体選択的な加水分解反応は、例えば、適当な溶媒中に原料である3−置換グルタル酸ジアミド(1)、及び前記微生物の菌体又はその処理物等を添加し、pH調整下攪拌することにより行うことができる。
反応条件は、用いる酵素、微生物又はその処理物、基質濃度等によって異なるが、通常、基質濃度は約0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上であり、99質量%以下、好ましくは60質量%以下である。反応温度は、例えば、10℃以上、好ましくは20℃以上、さらに好ましくは30℃以上であり、70℃以下、好ましくは60℃以下、さらに好ましくは50℃以下である。反応のpHは、例えば、4以上、好ましくは6以上であり、11以下、好ましくは9以下である。反応時間は1〜120時間、好ましくは1〜72時間で行うことができる。基質は一括、又は連続的に添加して行うことができる。反応はバッチ方式又は連続方式で行うことができる。
反応で生じた光学活性3−置換グルタル酸モノアミド(2)は、定法に従って単離することができる。具体的には例えば、加水分解反応で生じた光学活性3−置換グルタル酸モノアミド(2)を含む反応液を、酢酸エチル、トルエン等の有機溶媒で抽出し、有機溶媒を減圧下に留去すると目的物が得られる。また、反応液から微生物菌体を除去したろ液に、塩酸や硫酸等を加えて中和することにより目的物を固体として析出させ、これをろ別することによっても単離することができる。
このようにして得られた前記式(2)で表される光学活性3−置換グルタル酸モノアミド(モノアミド(2))は、後続工程に使用できる十分な化学純度を有している。しかしながら、上記単離方法では光学純度を向上させることができないため、加水分解反応の立体選択性が十分でない場合は、得られた目的物を医薬中間体の原料として使用するには、更に光学純度を向上させる必要がある。例えば、上記アミダーゼ系酵素を利用した場合、モノアミド(2)の光学純度は、例えば、60%ee以上、好ましくは65%ee以上にすることができ、場合によっては95%ee以上になることもあるが、90%ee未満、特に85%ee以下となることもある。
1−2.光学純度向上手段
本発明者らは、光学活性モノアミド(2)の光学純度を簡便に向上し得る方法を開発した。この方法は、種々の方法で得られる光学活性モノアミド(2)に対して、その光学純度を向上するのに使用できるが、上記第1のルートで得られる光学活性モノアミド(2)の光学純度改善に適用することができる。本発明者らが開発した方法で光学純度を向上させる場合、光学活性モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と、酸とを混合して、前記光学活性モノアミド(2)を固体として析出させればよい。
なお、ここで言う固体とは、結晶、非晶質(アモルファス)、又はこれらの混合物を意味する。
塩基性化合物としては、カルボン酸と塩を形成するものであれば用いることができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属の塩、アンモニア、又はトリエチルアミン等が挙げられる。好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアである。これら塩基性化合物は、単独で使用してもよく、複数を組み合わせてもよい。
また、塩基性化合物の量は、混合液の水相が中性〜塩基性となるようにする。具体的には、pH=6以上、好ましくはpH=8以上、さらに好ましくはpH=11以上、特にpH=13以上になるように加える。
水は、前記モノアミド(2)と塩基性化合物の塩が溶解する程度用いればよい。
例えば、水は、モノアミド(2)1質量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上であって、50質量部以下、好ましくは30質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下程度であってもよい。
前記有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、ヘキサメチルホスホルアミド等のアミド系溶媒;ジメチルプロピレンウレア等のウレア系溶媒;ヘキサメチルホスホン酸トリアミド等のホスホン酸トリアミド系溶媒を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、その混合比は特に制限されない。
有機溶媒として好ましくは、水と相溶性のある有機溶媒である。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒が好ましい。更に好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、又はアセトンである。
前記有機溶媒の使用量は、前記モノアミド(2)1質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上である。ただし有機溶媒が多すぎるとコストや収率低下の点で好ましくないため、その量は、前記モノアミド(2)1質量部に対して、例えば、50質量部以下であり、好ましくは30質量部以下であり、更に好ましくは20質量部以下である。
また有機溶媒の量は、水100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは20質量部以上、さらに好ましくは30質量部以上であり、500質量部以下、好ましくは300質量部以下、さらに好ましくは200質量部以下である。
前記モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒を混合する順番は特に問うものではない。
固体を析出させる際は、前記モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒を混合後、これと酸を混合する。通常、これだけで、固体を析出させることができる。
ただし、塩基性化合物の種類や量、有機溶媒の種類等によって単に酸を混合するだけでは、固体が析出しない場合がある。このような場合は、上記基本手段を採用したうえで、さらに種々の工夫をして、固体を析出させればよい。この変更例はいずれも上記基本手段の具体例であり、例えば、以下の方法が例示できる。
(a)前記モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と酸とを混合した後、更に貧溶媒を添加することにより固体を析出させる方法。
(b)前記モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と酸とを混合した後、濃縮する事により固体を析出させる方法。
(c)前記モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と酸とを混合した後、冷却する事により固体を析出させる方法。
(d)前記モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と酸とを混合した後、貧溶媒に濃縮置換する事により固体を析出させる方法。
(e)上記(a)〜(d)で例示の貧溶媒添加、濃縮、冷却、貧溶媒置換を適宜組み合わせる方法。
これらのうち、高光学純度の化合物を得る点で、(a)〜(e)で例示の工夫をせず、前記モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒を混合後、これと酸を混合するだけの方法が好ましい。
更に、固体を析出させる際には種となる固体を添加しても良い。(a)、(d)の方法で用いる貧溶媒としては、例えば、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、及び水等が挙げられる。
固体を析出させる際の温度については特に制限はなく、適宜設定すればよいが、不純物の副生を少なくするため、好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下、特に好ましくは50℃以下である。また前記温度は、例えば、−20℃以上、好ましくは−10℃以上、更に好ましくは0℃以上である。
前記酸として具体的には、例えば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸;蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ピバル酸、クロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、シュウ酸等のカルボン酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸等が挙げられる。好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、メタンスルホン酸、又はp−トルエンスルホン酸であり、更に好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、シュウ酸、又はメタンスルホン酸であり、特に好ましくは塩酸である。
前記酸は、そのままで又は水溶液としたものを、モノアミド(2)、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液に添加するのが望ましい。酸の水溶液を添加する場合、酸の濃度は、例えば、10質量%以上、好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上である。酸濃度の上限は特に限定されないが、例えば、60質量%以下、好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。
上記のようにして析出した前記モノアミド(2)は、減圧濾過、加圧濾過、又は遠心分離等の方法により分離、取得することができる。また、取得固体中に母液が残存して固体の光学純度を下げる原因となる場合は必要に応じて、更に水、又は有機溶媒と水の混合溶媒で洗浄することにより、品質を高めることもできる。
固体の乾燥方法としては、特に制限は無いが、熱分解や溶融を避けて約60℃以下で、減圧乾燥(真空乾燥)するのが望ましい。
また、モノアミド(2)の光学純度をさらに向上させたい場合には、必要に応じて、上記と同様にして再びモノアミド(2)を固体として析出させるか、又は以下に挙げる方法で再度、固体を析出させれば良い。
(f)前記モノアミド(2)と有機溶媒を混合後、更に水を添加することにより固体を析出させる方法。
(g)前記モノアミド(2)と有機溶媒と水を混合後、更に貧溶媒を添加することにより固体を析出させる方法。
(h)前記モノアミド(2)と有機溶媒と水を混合後、濃縮する事により固体を析出させる方法。
(i)前記モノアミド(2)と有機溶媒と水を混合後、冷却する事により固体を析出させる方法。
(j)前記モノアミド(2)と有機溶媒と水を混合後、貧溶媒に濃縮置換する事により固体を析出させる方法。
また、これら(f)〜(j)の方法を適宜組み合わせて固体を析出させても良い。更に、固体を析出させる際には種となる固体を添加しても良い。(f)〜(j)で用いる有機溶媒としては、前述の有機溶媒と同じものが挙げられ、(g)、(j)の方法で用いる貧溶媒としては例えば、トルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒が挙げられる。
このようにして得られる前記モノアミド(2)の光学純度は、通常95%ee以上であり、更には98%ee以上のものを得ることも可能であり、特に医薬品に通常求められる99%ee以上の光学純度を達成することが可能となった。
なお上記ジアミド(1)は、例えば、後述する式(7)化合物(ジエステル(7))をジアミド化することで製造できる。またジエステル(7)は、例えば、下記式(9)
Figure 2011078172
(式中、R1は、前記と同じ)
で表される3−置換グルタル酸をジエステル化することで製造できる。
また上記の様にして得られたモノアミド(2)は、例えば、ホフマン転位させることによって、下記式(10)
Figure 2011078172
(式中、R1及び*は前記と同じ)
で表されるアミノカルボン酸化合物を製造できる。前記モノアミド(2)が、3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの場合、得られるアミノカルボン酸は4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸(即ちバクロフェン)であって、中枢性筋弛緩作用,鎮痛作用などを有する医薬として有用である。
2.第2のルート
第2のルートでは、不斉有機触媒存在下、下記式(3):
Figure 2011078172
で表される3−置換グルタル酸無水物(3)にアルコールを作用(特に付加)させることにより、下記式(4):
Figure 2011078172
で表される光学活性3−置換グルタン酸モノエステル(4)を製造し、これを更にアミノリシスすることで、前記モノアミド(2)を製造する。
前記式(3)および(4)中、R1は前記に同じである。式(3)化合物(酸無水物(3))は、一般に、光学純度が低く、通常はラセミ体である。式(4)化合物(モノエステル(4))は、光学純度が高められており、式(4)の*は不斉炭素原子を表し、絶対配置がRであってもSであっても良い。
2は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、または炭素数7〜15のアラルキル基を示す。前記アルキル基としては、直鎖状であっても分岐鎖状であっても良く、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられる。前記アルケニル基には、プロペニル基、ブテニル基等が含まれる。前記アラルキル基としては、ベンジル基、1−フェネチル基等が例示できる。前記アルキル基、アルケニル基、及びアラルキル基は一または二以上の置換基(特に炭化水素基以外の置換基)を有していても良く、置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、ニトロ基等が挙げられる。
2として好ましくはメチル基、エチル基、又はベンジル基であり、更に好ましくはメチル基、又はエチル基であり、特にメチル基である。
なお酸無水物(3)とアルコールとを作用させてモノエステル(4)を製造する場合、R2は、このアルコールからOHを除いた残基に相当する。
前記不斉有機触媒としては、特に限定されないが、具体的には例えば、特開2007−119452号公報に記載の光学活性N,N−ジメチル−N’−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニル−1,2−ジフェニル−1,2−エタンジアミン、光学活性N,N−ジメチル−N’−p−トルエンスルホニル−1,2−ジフェニル−1,2−エタンジアミン等の1,2−ジフェニル−1,2−エタンジアミン誘導体;Organic Letters,2006,8(7),1351−1354.に記載の光学活性テトラミゾール誘導体;J.Am.Chem.Soc.,2000,122,9542−9543.、特表2007−531704等に記載のキニン、キニジン、(DHQ)2PHAL、(DHQD)2PHAL、(DHQ)2PYR、(DHQD)2PYR、(DHQ)2AQN、(DHQD)2AQN、DHQ−CLB、DHQD−CLB、DHQ−MEQ、DHQD−MEQ、DHQ−AQN、DHQD−AQN、DHQ−PHN、DHQD−PHN等のシンコナアルカロイド誘導体;J.Org.Chem.,2008,73,2454−2457.に記載のチオウレア誘導体;Angew.Chem.Int.Ed.,2008,47,7822−7875.に記載のキニジン、又はキニンから誘導される下記式(5)または(6):
Figure 2011078172
で表される化合物などが挙げられる。
これらのうち、好ましくは光学活性3級アミンであり、より好ましくは下記式(8)で示されるアミン単位を有している。式(8)のアミン単位を有する化合物として好ましくは、(DHQ)2AQN、(DHQD)2AQN、化合物(5)又は化合物(6)であり、更に好ましくは化合物(5)又は化合物(6)である。
Figure 2011078172
(式中、*は不斉炭素原子を示す)
前記不斉有機触媒の使用量は、特に制限されないが、コスト面を考慮すると少ないほど好ましい。前記使用量は、前記酸無水物(3)1モルに対して、好ましくは5モル以下、更に好ましくは1モル以下、特に好ましくは0.2モル以下である。また不斉有機触媒の使用量は、酸無水物(3)1モルに対して、例えば、0.0001モル以上、好ましくは0.001モル以上、更に好ましくは0.01モル以上、特に好ましくは0.1モル以上である。
前記アルコールとしては例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、アリルアルコール、ブテノール、ベンジルアルコール、1−フェネチルアルコール等が挙げられる。好ましくはメタノール、エタノール、ベンジルアルコールであり、更に好ましくはメタノール、エタノールなど、特にメタノールである。
前記アルコールは、多すぎると立体選択性の低下に繋がる。アルコールの量は、酸無水物(3)1モルに対し、例えば、30モル以下、好ましくは20モル以下であり、更に好ましくは10モル以下である。なおアルコールの量は、酸無水物(3)1モルに対して、例えば、1モル以上であり、好ましくは3モル以上であり、さらに好ましくは5モル以上である。
酸無水物(3)とアルコールとは、溶媒中で反応させるのが推奨される。この溶媒としては、反応に影響を与えない限りにおいては特に制限はなく、具体的に例えば、上記第1のルートの「1−2.光学純度向上手段」で例示の有機溶媒のうちアルコール系溶媒を除いたものが挙げられる。
好ましくは、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒であり、更に好ましくはテトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、又はヘキサンである。特に好ましくはテトラヒドロフラン、又はメチルtert−ブチルエーテルである。
これらは単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、その混合比は特に制限されない。
溶媒の使用量は、多すぎるとコストや後処理の点で好ましくないため、前記酸無水物(3)1質量部に対して好ましくは100質量部以下であり、更に好ましくは50質量部以下である。
本工程の反応温度は、立体選択性と反応速度を両立できる範囲で選択するのが望ましい。反応温度は、好ましくは−80℃以上、更に好ましくは−50℃以上、特に好ましくは−20℃以上である。またこの反応温度は、好ましくは50℃以下、更に好ましくは30℃以下、特に好ましくは10℃以下である。
反応時間には特に制限はなく、適宜設定すればよいが、好ましくは100時間以内であり、更に好ましくは1〜50時間である。
本反応の試剤の添加順序は特に制限されないが、好ましくは前記酸無水物(3)、不斉有機触媒、溶媒からなる溶液にアルコールを添加するとよい。
反応後は、反応液から生成物を取得するための一般的な処理を行えばよい。例えば、反応液から減圧加熱等の操作により反応溶媒を留去すると目的物が得られる。また反応液に塩酸、硝酸等の酸を添加してから有機溶媒で抽出することでも目的物が得られる。このようにして得られた前記モノエステル(4)は、後続工程に使用できる十分な純度を有しているが、純度をさらに高める目的で、晶析、分別蒸留、転溶洗浄、カラムクロマトグラフィー等の一般的な精製手法により、さらに純度を高めてもよい。
この様にして得られるモノエステル(4)をアミノリシスすることで、モノアミド(2)を製造できる。このアミノリシスは、例えば、モノエステル(4)をアンモニア水で処理することで容易に行うことができる。前記アンモニア水は、市販されている25〜30質量%のものを用いてもよく、アンモニアガスを水に吹き込むことにより任意の濃度、例えば30質量%以上の濃度に調整したものを用いてもよい。
前記アンモニアの使用量としては、前記モノエステル(4)1モルに対し、好ましくは1モル以上であり、より好ましくは5モル以上、特に好ましくは10モル以上である。またアンモニアは、モノエステル(4)1モルに対して、100モル以下、さらに好ましくは50モル以下、特に好ましくは30モル以下である。
本アミノリシス反応の溶媒としては、反応に影響を与えない限りにおいては特に制限はなく、具体的に例えば、上記第1のルートの「1−2.光学純度向上手段」で例示の有機溶媒や水が挙げられる。
好ましくは、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒であり、更に好ましくは水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、トルエン、アセトン、又はアセトニトリルである。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、その混合比は特に制限されない。
溶媒の使用量は、多すぎるとコストや後処理の点で好ましくないため、前記モノエステル(4)1質量部に対して、好ましくは50質量部以下であり、より好ましくは20質量部以下である。
本アミノリシス工程の反応温度は、反応速度の観点から、例えば、−30℃以上、好ましくは−10℃以上である。またこの反応温度は、例えば、100℃以下、好ましくは50℃以下である。
反応時間には特に制限はなく、適宜設定すればよいが、好ましくは100時間以内であり、更に好ましくは1〜50時間である。
本アミノリシス工程で、前記モノエステル(4)、アンモニア水、溶媒の添加順序は特に制限されない。
反応後は、反応液から生成物を取得するための一般的な処理を行えばよい。例えば、反応液から減圧加熱等の操作によりアンモニアと反応溶媒を留去してもよい。または反応液を有機層と水層とに分離して、有機層を除去してもよい。反応溶媒の留去、または有機層の除去の後は、塩酸、硫酸等の酸を添加して中和することにより目的物を固体として析出させ、これをろ別することによりモノアミド(2)を単離することができる。
このようにして得られたモノアミド(2)は後続工程に使用できる十分な化学純度を有している。また酸無水物(3)からの収率も高く、例えば、55%以上、好ましくは60%以上である。加えて光学純度も十分に高く、例えば、90%ee以上とすることもできる。モノアミド(2)の光学純度をさらに向上させる場合、第1のルートで説明した光学純度向上手段を適用してもよい。
なお上記酸無水物(3)は、例えば、上記式(9)化合物(ジカルボン酸(9))を無水化することで製造できる。また上記の様にして得られたモノアミド(2)からは、第1のルートの場合と同様に、式(10)化合物(アミノカルボン酸(10)を製造できる。
3.第3のルート
第3のルートでは、下記式(7):
Figure 2011078172
(式中、R1及びR2は、前記に同じ)
で表される3−置換グルタル酸ジエステルに不斉加水分解活性を有する酵素(以下、エステラーゼ系酵素という)を作用させることにより、前記モノエステル(4)を製造し、更にアミノリシスすることよって、前記モノアミド(2)を製造する。なお式(7)の化合物(ジエステル(7))は、一般に、光学純度が低く、通常はラセミ体である。
前記エステラーゼ系酵素は、当該活性がある限りにおいては特に限定されず、リパーゼも含む。前記リパーゼとしては、α−chymotrypsin、リパーゼSP526、リパーゼSP524、Subtilisin A、プロテアーゼSP539、リパーゼSP525、リパーゼDアマノ、CAL−B、Novozyme435等が挙げられる。リパーゼ以外のエステラーゼとしては、ブタ肝臓由来のエステラーゼ(PLE)が挙げられる。特に好ましいエステラーゼ系酵素は、リパーゼ、特にCAL−B、Novozyme435である。
前記エステラーゼ(好ましくはリパーゼ)は、固定化されているのが好ましい。
前記エステラーゼ系酵素の使用量は、前記ジエステル(7)1質量部に対して、例えば、10質量部以下であり、更に好ましくは1質量部以下である。
本反応の溶媒としては水を用いる。
水の使用量としては特に制限はなく、前記ジエステル(7)1質量部に対して、好ましくは100質量部以下、より好ましくは1〜10質量部である。
また、本エステル加水分解反応には原料である前記ジエステル(7)の溶解度を高めて反応を加速する目的で更に有機溶媒を添加してもよい。
前記有機溶媒としては、反応に影響を与えない限りにおいては特に制限はなく、上記第1のルートの「1−2.光学純度向上手段」で例示の有機溶媒と同様の溶媒が例示できる。
好ましくは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒であり、より好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、トルエン、アセトン、又はアセトニトリルである。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、その混合比は特に制限されない。
有機溶媒の使用量は、多すぎるとコストや後処理の点で好ましくないため、前記ジエステル(7)1質量部に対して好ましくは50質量部以下であり、より好ましくは20質量部以下である。
本エステル加水分解工程の反応温度としては、立体選択性と反応速度を両立できる範囲で選択するのが望ましい。反応温度は、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上、更に好ましくは40℃以上である。またこの反応温度は、好ましくは70℃以下、より好ましくは60℃以下、更に好ましくは55℃以下である。
反応pHも、立体選択性と反応速度を両立できる範囲で選択するのが望ましい。pHは、好ましくは4以上、更に好ましくは5以上、特に好ましくは6以上である。また前記pHは、好ましくは11以下、更に好ましくは10以下、特に好ましくは9以下である。
反応時間には特に制限はなく、適宜設定すればよいが、好ましくは100時間以内であり、更に好ましくは1〜50時間である。
本エステル加水分解反応では、前記ジエステル(7)、エステラーゼ系酵素、溶媒(水及び有機溶媒)の添加順序は特に制限されない。
反応後は、反応液から生成物を取得するための一般的な処理を行えばよい。例えば、反応液に塩酸、硫酸等の酸を添加して中和することにより目的物を固体として析出させ、これをろ別することにより単離することができる。エステラーゼ系酵素として微生物処理物や固定化酵素等を用いた場合には、好ましくは、反応終了後の反応液からエステラーゼ活性を有する微生物処理物や固定化酵素等をろ別し、次工程の原料として使用するのがよい。
このようにして得られた前記モノエステル(4)は、第2のルートと同様にして更にアミノリシスすることにより、前記モノアミド(2)を製造できる。このモノアミド(2)、ジエステル(7)からの収率も高く、例えば、55%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上である。加えて光学純度も十分に高く、例えば、90%ee以上、好ましくは93%ee以上、さらに好ましくは95%ee以上とすることもできる。モノアミド(2)の光学純度をさらに向上させる場合、第1のルートで説明した光学純度向上手段を適用してもよい。
なお前記ジエステル(7)は、例えば、上記ジカルボン酸(9)をジエステル化することで製造できる。また上記の様にして得られたモノアミド(2)からは、第1のルートの場合と同様に、アミノカルボン酸(10)を製造できる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
参考例1:3−(4−クロロフェニル)グルタル酸ジアミドの合成
3−(4−クロロフェニル)グルタル酸(ラセミ体、10.0g、41.2mmol)をメタノール(60ml)に溶解させ、塩化チオニル(12.3g、103mmol)を滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後、減圧下にて溶媒を留去することにより、3−(4−クロロフェニル)グルタル酸ジメチルの白色固体(11.1g、41.2mmol)を得た。
上記の3−(4−クロロフェニル)グルタル酸ジメチルの固体(8.0g、30.0mmol)を容量200mLの耐圧容器に入れ、アンモニア/メタノール溶液(80g、800mmol)を加えた後、密閉して80℃に加熱した。
3日間攪拌した後、内容物を途中まで濃縮し、析出した固体を濾別した。濾別した固体を減圧下にて乾燥することにより、3−(4−クロロフェニル)グルタル酸ジアミドの白色固体(6.5g、27.0mmol)を得た。
参考例2:3−n−プロピルグルタル酸ジアミドの合成
3−n−プロピルグルタル酸(ラセミ体、8.0g、45.9mmol)をメタノール(50ml)に溶解させ、塩化チオニル(13.7g、115mmol)を滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した後、減圧下にて溶媒を留去することにより、3−n−プロピルグルタル酸ジメチルの油状物(9.3g、45.9mmol)を得た。
上記の3−n−プロピルグルタル酸ジメチルの油状物(9.0g、44.5mmol)を容量200mLの耐圧容器に入れ、アンモニア/メタノール溶液(90g、900mmol)を加えた後、密閉して80℃に加熱した。
5日間攪拌した後、内容物を途中まで濃縮し、析出した固体を濾別した。濾別した固体を減圧下にて乾燥することにより、3−n−プロピルグルタル酸ジアミドの固体(2.3g、13.4mmol)を得た。
参考例3:3−プロピルグルタル酸ジアミドの立体選択的加水分解
表1に示した各微生物を、滅菌した8mlの培地(グリセロール1.0%、ペプトン0.5%、モルトエキス0.3%、イーストエキス0.3%、ε−カプロラクタム0.1%、pH7.0)に植菌して、試験管内で30℃で72時間、振とう培養した。培養終了後、遠心分離により菌体を集め、2mlの100mMリン酸緩衝液(pH7.0)に懸濁した。
この菌体懸濁液1mlと、参考例2で得られた基質:3−n−プロピルグルタル酸ジアミド2mgを混合し、30℃にて24時間振とうして、3−n−プロピルグルタル酸モノアミドを生成した。反応終了後、遠心分離にて固形物を除去し、反応液中の原料基質及び生成物を高速液体クロマトグラフィーにて分析することにより、変換率(%)を求めた。
さらに、反応生成物を、フェナシルブロマイドで処理することによって得られる誘導体を高速液体クロマトグラフィーにて分析することにより、光学純度(%ee)を求めた。
その結果を表1に示す。
Figure 2011078172
なお表1及び表2の変換率及び光学純度は、以下の測定方法で取得した量を用いて以下の式に従って算出した値である。
変換率(%)=生成物量/(原料基質量+生成物量)×100
光学純度(%ee)=(A−B)/(A+B)×100 (A及びBは対応する鏡像異性体量を表し、A>Bである)
<高速液体クロマトグラフィー分析条件>
[変換率の分析]
カラム:5C18−ARII(4.6mmφ×250mm、ナカライテスク社製)
溶離液(表1の場合):20mMリン酸水溶液(pH2.5)/アセトニトリル=8/2(質量比)
溶離液(表2の場合):20mMリン酸水溶液(pH2.5)/アセトニトリル=7/3(質量比)
流速:1.0ml/分
カラム温度:30℃
測定波長:210nm
[光学純度の分析]
カラム(表1の場合):CHIRALPAK AD−RH(4.6mmφ×150mm、ダイセル化学社製)
カラム(表2の場合):SUMICHIRAL OA−7000(4.6mmφ×250mm、住化分析センター社製)
溶離液(表1の場合):20mMリン酸水溶液(pH2.5)/アセトニトリル=1/1(質量比)
溶離液(表2の場合):20mMリン酸水溶液(pH2.5)/アセトニトリル=8/2(質量比)
流速:0.5ml/分
カラム温度:室温
測定波長:210nm
参考例4:3−(4−クロロフェニル)グルタル酸ジアミドの立体選択的加水分解
表2に示した各微生物を、滅菌した8mlの培地(グリセロール1.0%、ペプトン0.5%、モルトエキス0.3%、イーストエキス0.3%、ε−カプロラクタム0.1%、pH7.0)に植菌して、試験管内で30℃で72時間、振とう培養した。培養終了後、遠心分離により菌体を集め、2mlの100mMリン酸緩衝液(pH7.0)に懸濁した。
この菌体懸濁液1mlと、参考例1に記載した方法で合成した基質3−(4−クロロフェニル)グルタル酸ジアミド2mgを混合し、30℃にて24時間振とうして、3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドを生成した。反応終了後、遠心分離にて固形物を除去し、反応液中の原料基質及び生成物を高速液体クロマトグラフィーにて分析することにより、変換率(%)及び光学純度(%ee)を求めた。
その結果を表2に示す。
Figure 2011078172
実施例1:メタノールと水による3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの晶析
30%水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド0.49g(光学純度:90.5%ee。参考例4で得られたモノアミドと、ラセミ体のモノアミドとを混合して調製。)を含むpH13.4の水溶液5.0gとし、これにメタノール5.0gを添加した。その後、これに濃塩酸をpH2.3になるまでゆっくり添加した。添加するにつれて3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体0.25gを得た(収率:51%、光学純度:99.6%ee)。
実施例2−1:イソプロパノールと水による3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの晶析
30%水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド0.49g(光学純度:90.5%ee)を含むpH13.4の水溶液5.0gとし、これにイソプロパノール2.0gを添加した。その後、これに濃塩酸をpH1.8となるまでゆっくり添加した。添加するにつれて(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体0.35gを得た(収率:71%、光学純度:99.5%ee)。
実施例2−2:イソプロパノールと水による3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの晶析
30%水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド0.49g(光学純度:90.5%ee)を含むpH13.4の水溶液5.0gとし、これにイソプロパノール5.0gを添加した。その後、これに濃塩酸をpH2.5となるまでゆっくり添加した。その後、水20.0gをゆっくり添加した。水の添加と共に(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体0.35gを得た(収率:71%、光学純度:99.8%ee)。
実施例3:テトラヒドロフランと水による3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの晶析
30%水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド0.46g(光学純度:90.4%ee)を含むpH14.2の水溶液5.0gとし、これにテトラヒドロフラン1.5gを添加した。その後、これに濃塩酸をpH1.6となるまでゆっくり添加した。添加するにつれて(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体0.26gを得た(収率:57%、光学純度:99.5%ee)。
実施例4:アセトニトリルと水による3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの晶析
30%水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド0.46g(光学純度:90.4%ee)を含むpH14.2の水溶液5.0gとし、これにアセトニトリル1.5gを添加した。その後、これに濃塩酸をpH1.5となるまでゆっくり添加した。添加するにつれて(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体0.38gを得た(収率:83%、光学純度:98.2%ee)。
実施例5:アセトンと水による3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの晶析
30%水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド0.46g(光学純度:90.4%ee)を含むpH14.2の水溶液5.0gとし、これにアセトン1.5gを添加した。その後、これに濃塩酸をpH1.3となるまでゆっくり添加した。添加するにつれて(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体0.38gを得た(収率:83%、光学純度:97.6%ee)。
比較例1:水による3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの晶析
30%水酸化ナトリウム水溶液を加えることにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド0.46g(光学純度:90.4%ee)を含むpH14.2の水溶液5.0gとし、これに濃塩酸をpH1.4となるまでゆっくり添加した。添加するにつれて(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体0.41gを得た(収率:89%、光学純度:91.0%ee)。
実施例6:3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの合成(第2のルート)
3−(4−クロロフェニル)グルタル酸無水物(151mg、0.668mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶解させ、前記式(5)で表される触媒(40.0mg、0.067mmol)を加えた後、−20℃に冷却した。更に、メタノール(214mg、6.68mmol)を添加して、22時間攪拌した。室温まで昇温し、濃塩酸、水(5ml)及びトルエン(10ml)を加えた後、水層を除去した。得られた有機層に28%アンモニア水(1.13g、18.6mmol)を加え、48時間攪拌した。有機層を除去した後、濃塩酸を添加することで、固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体112.5mgを得た(収率:70%、光学純度:92.0%ee)。
その後、当該(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド固体80.0mgを30%水酸化ナトリウム水溶液0.80gに溶解させ、イソプロパノール0.24gを添加した後、濃塩酸をpH1.8となるまでゆっくり添加した。添加するにつれて、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体65.0mgを得た(収率:81%、光学純度:99.5%ee)。
実施例7:3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの合成(第3のルート)
3−(4−クロロフェニル)グルタル酸ジメチルエステル(15.0g、0.0554mol)に、水(150ml)と固定化酵素であるNovozym435(1.5g)を加えて50℃に昇温した。30%水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pH=7とした後、pH=7に維持しながら24時間攪拌した。濾過により固定化酵素を除去した後、濃塩酸にてpH=2としてトルエンにて抽出した。得られた有機層に28%アンモニア水(67.3g、1.11mol)を加え、48時間攪拌した。有機層を除去した後、濃塩酸を添加することで、固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体9.73gを得た(収率:73%、光学純度:96.3%ee)。
更に、上記(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミド固体8.00gを水酸化ナトリウム水溶液80.0gに溶解させ、イソプロパノール16.0gを添加した後、これに濃塩酸をpH2.0となるまでゆっくり添加した。添加するにつれて、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの固体が析出した。1時間熟成後、析出した固体を濾別して、減圧下にて乾燥することにより、(R)−3−(4−クロロフェニル)グルタル酸モノアミドの白色固体7.03gを得た(収率:88%、光学純度:99.6%ee)。
本発明によれば、高光学純度の高い光学活性3−置換グルタル酸モノアミドが得られる。この光学活性3−置換グルタル酸モノアミドは、医薬品中間体として有用である。

Claims (15)

  1. 下記式(2):
    Figure 2011078172
    (式中、*は不斉炭素原子を示す。式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数4〜20のアリール基、または炭素数5〜20のアラルキル基を示し、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはアラルキル基は、置換基を有していてもよい。)
    で表される光学活性3−置換グルタル酸モノアミド、塩基性化合物、水、および有機溶媒の混合液と、酸とを混合することにより、前記光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを析出させることを特徴とする、光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法。
  2. 1がn−プロピル基、又は4−クロロフェニル基である、請求項1に記載の製造法。
  3. 前記有機溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、およびアセトンからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1または2に記載の製造法。
  4. 有機溶媒の量が、光学活性3−置換グルタル酸モノアミド1質量部に対して、0.5〜50質量部である請求項1〜3のいずれかに記載の製造法。
  5. 前記塩基性化合物が、アルカリ金属の塩、アンモニア、及びトリエチルアミンから選択される少なくとも1つである請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
  6. 前記混合液のpHが6以上である請求項1〜5のいずれかに記載の製造法。
  7. 不斉有機触媒存在下、下記式(3):
    Figure 2011078172
    (式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数4〜20のアリール基、または炭素数5〜20のアラルキル基を示し、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはアラルキル基は、置換基を有していてもよい。)
    で表される3−置換グルタル酸無水物とアルコールを作用させることにより、下記式(4):
    Figure 2011078172
    (式中、*は不斉炭素原子を示す。R1は前記に同じである。R2は前記アルコールからOH基を除いた残基であって、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜8のアルケニル基、または置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)
    で表される光学活性3−置換グルタル酸モノエステルを製造し、続いてアミノリシスすることを特徴とする、下記式(2):
    Figure 2011078172
    (式中、R1、*は前記に同じである。)
    で表される光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法。
  8. 前記不斉有機触媒が、光学活性3級アミン化合物である請求項7に記載の製造法。
  9. 前記不斉有機触媒が、下記式(5)又は下記式(6)
    Figure 2011078172
    で表される化合物である、請求項7に記載の製造法。
  10. 前記アルコールがメタノール、エタノール、またはベンジルアルコールである、請求項7〜9のいずれかに記載の製造法。
  11. 下記式(7):
    Figure 2011078172
    (式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数4〜20のアリール基、または炭素数5〜20のアラルキル基を示し、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはアラルキル基は、置換基を有していてもよい。R2は置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜8のアルケニル基、または置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)
    で表される3−置換グルタル酸ジエステルに、不斉加水分解活性を有する酵素を作用させることにより、下記式(4):
    Figure 2011078172
    (式中、*は不斉炭素原子を表す。R1、R2は前記に同じである。)
    で表される光学活性3−置換グルタル酸モノエステルを製造し、更にアミノリシスすることを特徴とする、下記式(2):
    Figure 2011078172
    (式中、R1、*は前記に同じである。)
    で表される光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法。
  12. 前記不斉加水分解活性を有する酵素が固定化リパーゼである、請求項11に記載の製造法。
  13. 前記不斉加水分解活性を有する酵素がNovozyme435である、請求項11に記載の製造法。
  14. 2がメチル基またはエチル基である、請求項11〜13のいずれかに記載の製造法。
  15. 請求項7〜14のいずれかに記載の製造法で得られた光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを、塩基性化合物、水及び有機溶媒と混合して溶液とし、次いで酸を混合することで、前記光学活性3−置換グルタル酸モノアミドを析出させることを特徴とする光学活性3−置換グルタル酸モノアミドの製造法。
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