JP2005342745A - 鋳物部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 摩擦攪拌接合により鋳物と被接合部材が接合された鋳物部材であり、前記鋳物部材は鋳造装置の押出しピンにより押出しされるための押出し部を備え、前記押出し部が前記鋳物と被接合部材との接合部に隣接して備えられていると共に、回転工具による摩擦攪拌接合の接合開始位置および/または接合終了位置が前記押出し部になるように被接合部材と摩擦攪拌接合されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
現在、この摩擦攪拌接合は板材や管材などの接合に適用されており、複数の板材同士、または複数の管材同士を接合部で突き合わせ、この突き合わせた部分をそのまま摩擦攪拌接合するか、一旦部分的に溶接により仮止めした後に全体を摩擦攪拌接合するなどの手段が取られている。
押出しピンも公知のものが適用でき、PVD法、CVD法、PCVD法によりTiN、TiCNに代表される種々の硬質皮膜を設けたものなど使用することができる。形状も特に限定されず、鋳物側の押出し部を平坦にしておくだけで本発明を適用することが好適となる。
一般的な1000トンのダイカスト装置を使用し、質量基準で9.3%のSi、0.5%のMg、0.9%のFe、0.1%のMn、0.05%のCu、0.07%のNi及び0.2%のZnを含有するアルミニウム合金(ASTM B85のA360)をダイカスト鋳造して、図1に示す自動車用チェーンケース素材1を作製した。ダイカスト鋳造した溶湯の鋳込み温度は670℃であり、溶湯のゲート速度は高速時に20〜40 m/秒であった。
このチェーンケース素材は2箇所のオイル通路4a,4bが形成され、略板状の基板に高さが18mmの通路壁面3a、3bが設けられている。この通路壁面は環状に一体的に形成され、上部は被接合部材と摩擦攪拌接合される部分である。通路壁面の内側には垂直方向に孔が2箇所設けられ、この孔を介してオイルが流入・流出する。また、この通路壁面に隣接するように、チェーンケース素材が型離れするに際し、押出しピンが当接する押出し部2が形成されている。この押出し部2は上端が平坦に形成されている。また、この上端面は通路壁面の上端部と同じ高さである。通路壁面の平均厚さは8mmであった。
チェーンケース素材は押出しピンにより押出し部で押して可動型から離型し、T6処理を行い、その後周囲のバリなどを加工除去した。
また、M/Cにより通路壁面4aの頂部内側に図2で示すような被接合部材との当接面の溝5aを形成し、被接合部材と勘合するようにした。この当接面は図5に示すように頂部の全体が若干ながら凸になるように形成し、被接合部材の蓋部材が常に摩擦攪拌接合中にこの当接面と接触されるようにした。
その後、蓋部材をこの当接面5aに嵌めて固定し、蓋部材の周囲に沿って摩擦攪拌接合を行った。回転工具は図7に示す形状のものを使用し、回転数1500rpmで回転させ、進行速度を約600mm/minとした。
また、摩擦攪拌接合を始める場所を図4(a)に示すように押出し部2の頂部とし、そこから一旦蓋部材の周囲にまで回転工具を移動させ、蓋部材の周囲に沿って一周移動させた。その後、回転工具を実質的な摩擦攪拌接合部からずらして再度同じ押出し部2の頂部に移動させ、回転工具を上方に引き抜いた。これにより多少の振動においても接合部が破断しないオイル通路が備えられたチェーンケースを製造することができた。このチェーンケースは図6に示すような従来の蓋部材をネジ止めするものと比較し、150〜250gの軽量化を行えることが確認できた。
実施例1と一部形状を変更した以外は同様に、図1に示す自動車用チェーンケース素材1を作製した。このチェーンケース素材は2箇所のオイル通路4a,4bが形成され、略板状の基板に高さが18mmの通路壁面3a、3bが設けられている。この通路壁面は環状に一体的に形成され、上部は被接合部材と摩擦攪拌接合される部分である。通路壁面の内側には垂直方向に孔が2箇所設けられ、この孔を介してオイルが流入・流出する。また、この通路壁面に隣接するように、チェーンケース素材が型離れするに際し、押出しピンが当接する押出し部2が形成されている。
またこの押出し部2は上端が平坦に形成されている。また、実施例1と異なり図3に示すように、この上端面は通路壁面の上端部に対して被接合部材の蓋部材の厚み分高くなっており、組み付けられた蓋部材の表面と押出し部の上端面が同じ高さになるように形成した。通路壁面3bの平均厚さは6mmであった。押出し部2はオイル通路4a,4bに対して4箇所ずつ設け、蓋部材をこの押出し部の側面であてがって、通路壁面3a,3b上に固定できるように形成した。
チェーンケース素材1は押出しピンにより押出し部で押して可動型から離型し、T6処理を行い、その後周囲のバリなどを加工除去した。
その後、蓋部材をこの通路壁面3a,3b上にのせて押出し部の側面でずれないように固定した。その後、蓋部材の3mm内側を周囲に沿って摩擦攪拌接合を行った。通路壁面3a,3bの実質的な接合部は蓋部材の内側と通路壁面の上端面5bである。回転工具は図7に示す形状のものを使用し、回転数1500rpmで回転させ、進行速度を600mm/minとした。
また、摩擦攪拌接合を行う場所を図4(a)に示すように押出し部2の頂部とし、そこから一旦蓋部材の周囲にまで回転工具を移動させ、蓋部材の周囲に沿って一周移動させ、その後、回転工具を実質的な摩擦攪拌接合部からずらして再度同じ押出し部2の頂部に移動させ、回転工具を上方に引き抜いた。これにより多少の振動においても接合部が破断しないオイル通路が備えられたチェーンケースを製造することができた。このチェーンケースは図6に示すような従来の蓋部材をネジ止めするものと比較し、200〜400gの軽量化を行えることが確認できた。
Claims (5)
- 摩擦攪拌接合により鋳物と被接合部材が接合された鋳物部材であり、前記鋳物部材は鋳造装置の押出しピンにより押出しされるための押出し部を備え、前記押出し部が前記鋳物と被接合部材との接合部に隣接して備えられていると共に、回転工具による摩擦攪拌接合の接合開始位置および/または接合終了位置が前記押出し部になるように被接合部材と摩擦攪拌接合されていることを特徴とする鋳物部材。
- 摩擦攪拌接合により鋳物と被接合部材が接合された鋳物部材であり、前記鋳物部材は鋳造装置の押出しピンにより押出しされるための押出し部を備え、前記押出し部が前記鋳物と被接合部材との接合部に隣接して備えられていると共に、前記押出し部が前記被接合部材の位置決め手段を兼ねていることを特徴とする鋳物部材。
- 前記押出し部は押出しピンとの接触面となる平坦な頂部を有し、この頂部の高さは、摩擦攪拌接合される被接合部材の表面と同じ高さになるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至2に記載の鋳物部材。
- 前記押出し部は押出しピンとの接触面となる平坦な頂部と、被接合部材との接触面となる側面部を有するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の鋳物部材。
- 前記鋳物は自動車部品のアルミ合金製チェーンケースであり、前記被接合部材は冷却用オイルの通路となる箇所の蓋部材であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の鋳物部材。
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