JP2005336994A - 地下構造物用蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、蓋本体の浮上しろを小さくすることにより地下構造物内に発生する揚圧により蓋本体が外れてしまうことを防止する地下構造物用蓋を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 本発明は、蝶番部材8のストッパー13と係止部12との間隔を15mm以下とすることで蓋本体2の浮上しろが15mm以下となり、車両の通過による蓋本体3の受枠2からの外れを防止し、かつ回動規制部材により蝶番部材8の蓋本体3中心方向への回動が規制されるとともに、蓋本体3の外周縁10の下面より下方へ突出される係合突起40が設けられる構成とするものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、地下構造物用蓋に関する。なお、本明細書でいう「地下構造物用蓋」とは、下水道における地下埋設物,地下構造施設等と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋,マンホール蓋,汚水枡蓋、電力・通信における地下施設機器や地下ケーブル等を保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄蓋,配電用鉄蓋、上水道やガス配管における路面下の埋設導管及びその付属機器と地上とを結ぶ開閉扉としての機能を有する消火栓蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁蓋,ガス配管用蓋,量水器蓋等を総称する。
各種の地下構造用蓋は、マンホール等の地下構造物の上端に設置される受枠と、これに支持される蓋本体とから構成され、この蓋本体の外周縁に、蓋本体を開閉する際に、バール(開閉治具)を挿し込むためのバール孔が設けられ、蓋本体の裏面には、受枠の内周面に設けた蝶番座に対して蓋本体を開閉可能に連結するための蝶番部材が設けられ、更に蓋本体のバール孔の下方には、蓋本体と受枠とを係合する施錠部材が設けられている。
従来より、この種の地下構造物用蓋においては、台風時期の大雨等により地下構造物内に大きな揚圧が発生した際に、蓋本体が受枠に蝶番部材と施錠部材とを介して連結された状態で、揚圧力により蓋本体が受枠に対して浮上して、蓋本体と受枠との間の全周にわたる隙間から排圧するようになっている。また、揚圧が減少したときには、蓋本体が受枠内に収まり元の嵌合状態に戻るようになっている。これにより地下構造物用蓋が地下構造物内に発生した揚圧を抑えるとともに、蓋本体が受枠から外れて地下構造物内に人が転落したり、車両のタイヤが落ち込んだりすることを防止している。
さらに、上記したような地下構造物用蓋においては、図28に示すようにバール孔を袋状としたものがある。蓋体101の外周縁に設けたバール孔103は、開閉工具(バール)を用いて蓋体101を開蓋するために必要なものであるが、このバール孔103を地下構造物内に貫通させずに袋状とすることにより、雨水が地下構造物内に流入し雨水の処理負荷が増大することを防止できる。
そして、このようにバール孔を袋状とした蓋本体においては、開蓋の際に直接施錠部材を操作して解錠することはできないため、通常、蓋本体自体を受枠に対して相対的に動作させることにより、施錠部材を解錠するようになっている。
例えば、蓋体103を開蓋する際には、蓋体103を枠体106に対して一旦垂直方向に持ち上げ、その後、蓋体103を水平方向(受枠外周側)に引き出すことにより、鉤部材105が解錠するようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
また、前記同様な地下構造物用蓋の施錠装置として図29に示すものがある。この地下構造物用蓋の施錠装置は、蓋体101における錠107が、係合部側に所定の曲率半径を有する半円曲面部108と、この半円曲面部108下端に設けられたフック部109との断面S字型形状を有し、枠体106面を越えて上記蓋体101を開蓋方向に引き上げると前記断面S字型形状に沿って上記フック部109が上記枠体106側に前進することにより係合部110に係合し、上記枠体106面を越えて引き上げた直後に上記蓋体101を水平方向に引き出すと該断面S字型形状に沿って上記フック部109が後退することにより上記係合部110より解錠するようになっている(例えば、特許文献2参照。)。
特許第3449608号特許公報(実施例、第9図)
特許第3093737号特許公報(要約書、第13図)
上記特許文献1または特許文献2における発明においては、施錠部材の構造上、開蓋の際には、バールを蓋本体のバール孔に係止して、蓋本体の外周縁下端が受枠の上面より上の位置になるまで蓋本体を垂直方向に引き上げ、続いて蓋本体を水平方向に引き出すことにより、施錠部材を解錠して蓋本体を開蓋するようになっている。このため蓋本体を垂直方向に引き上げた際に蓋本体の外周縁下端が受枠の上面より上の位置になるように、受枠に対する蓋本体の浮上しろを大きくしたものとなっている。
しかしながらこれらの先行技術においては、蓋本体の全周にわたり、受枠に対する蓋本体の浮上しろが大きいため、揚圧の発生により浮上した状態の蓋本体上面を車両が通過した場合に、当該車両の進行方向によっては解錠時の操作と同様の水平方向の力が蓋本体に加わり、蓋本体が受枠から外れるおそれがあるという問題がある。
また上記した先行技術のように、垂直方向への引き上げ、水平方向への引き出しという2段階の動作により蓋本体の開蓋作業を行なう場合、バールを袋状のバール孔に挿入した状態で蓋本体を動作させることとなるが、その際に蓋本体の安定性が悪く、開蓋作業がし難いという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みて創案されたものであって、地下構造物内に発生する揚圧により蓋本体が外れてしまうことを確実に防止するとともに、蓋本体の安定した開蓋作業を可能にする地下構造物用蓋を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明に係る地下構造物用蓋は、受枠に嵌合支持される蓋本体の外周縁に袋状のバール孔が設けられ、該バール孔の近傍には前記受枠に対して前記蓋本体を係合させる施錠構造が設けられるとともに、前記施錠構造は該施錠構造を設けた側の前記蓋本体の外周縁下端が前記受枠の上面より上の位置になるまで前記蓋本体を垂直方向に引き上げた状態では施錠状態であり、これより前記蓋本体を水平方向へ引き出すことにより解錠状態となる機構とされ、かつ前記蓋本体の裏面の蝶番取付部には、前記受枠の内周面に設けた蝶番座に対して前記蓋本体を開閉可能に連結するための蝶番部材を備えた構成とされる地下構造物用蓋において、前記蝶番取付部には前記蝶番部材の前記蓋本体の中心側への回動を規制する回動規制部材が設けられ、前記蝶番部材には、前記受枠の内周面に形成した係止部に係合するストッパーが設けられるとともに、該ストッパーの上面と該係止部の下面との間隔が15mm以下である如き構成としている。
以上の構成においては、蝶番部材のストッパーの上面と受枠内周面に形成される係止部の下面との間隔を15mm以下としたことにより、地下構造物内に揚圧が発生した場合でも蓋本体の浮上しろを15mm以下に抑えることができ、浮上した状態の蓋本体上面を車両が通過した場合に、解錠時の操作と同様の水平方向の力が蓋本体に加わることがなく、蓋本体が受枠から外れることを防止することが可能となる。
また蝶番取付部に設けた回転規制部材により蝶番部材の蓋本体中心側への回動を規制することにより、地下構造物内に揚圧が発生した場合でも蝶番部材が蝶番座から抜けることがなく蓋本体の飛散を確実に防止することが可能となる。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る地下構造物用蓋は、受枠に嵌合支持される蓋本体の外周縁に袋状のバール孔が設けられ、該バール孔の近傍には前記受枠に対して前記蓋本体を係合させる施錠構造が設けられるとともに、前記施錠構造は該施錠構造を設けた側の前記蓋本体の外周縁下端が前記受枠の上面より上の位置になるまで前記蓋本体を垂直方向に引き上げた状態では施錠状態であり、これより前記蓋本体を水平方向へ引き出すことにより解錠状態となる機構とされ、かつ前記蓋本体の裏面の蝶番取付部には、前記受枠の内周面に設けた蝶番座に対して前記蓋本体を開閉可能に連結するための蝶番部材を備えた構成とされる地下構造物用蓋において、前記蝶番座の下方には、前記蝶番部材の前記蓋本体の中心側への回動を規制する回動規制部材が設けられ、前記蝶番部材には、前記受枠の内周面に形成した係止部に係合するストッパーが設けられるとともに、該ストッパーの上面と該係止部の下面との間隔が15mm以下である如き構成としている。
以上の構成においては、蝶番部材のストッパーの上面と受枠内周面に形成される係止部の下面との間隔を15mm以下としたことにより、地下構造物内に揚圧が発生した場合でも蓋本体の浮上しろを15mm以下に抑えることができ、浮上した状態の蓋本体上面を車両が通過した場合に、解錠時の操作と同様の水平方向の力が蓋本体に加わることがなく、蓋本体が受枠から外れることを防止することが可能となる
また、蝶番座の下方に設けた回動規制部材により蝶番部材の蓋本体中心側への回動を規制することにより、地下構造物内に揚圧が発生した場合でも蝶番部材が蝶番座から抜けることがなく蓋本体の飛散を確実に防止することが可能となる。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る地下構造物用蓋は、受枠に嵌合支持される蓋本体の外周縁に袋状のバール孔が設けられ、該バール孔の近傍には前記受枠に対して前記蓋本体を係合させる施錠構造が設けられるとともに、前記施錠構造は該施錠構造を設けた側の前記蓋本体の外周縁下端が前記受枠の上面より上の位置になるまで前記蓋本体を垂直方向に引き上げた状態では施錠状態であり、これにより前記蓋本体を水平方向へ引き出すことにより解錠状態となる機構とされ、前記蓋本体の裏面の蝶番取付部には、前記受枠の内周面に設けた蝶番座に対して前記蓋本体を開閉可能に連結するための蝶番部材が設けられ、前記蓋本体の外周縁裏面には、該外周縁裏面から下方へ突出する係合突起が設けられている。
以上の構成においては、地下構造物内に発生した揚圧により蓋本体が受枠に対して浮上した状態で車両通過等により蓋本体を解錠する水平方向の力が作用した場合でも、蓋本体に設けた係合突起が受枠の内周面に当接するため蓋本体が不意に受枠から外れることを防止することが可能となる。
以上説明したように、地下構造物内に揚圧が発生し蓋本体が浮上した場合でも、その蓋本体の蝶番部材側の浮上しろを15mm以下とすることにより蓋本体上面を車両が通過しても開蓋時の操作と同様の力が蓋本体に加わるおそれがなく車両の通過による蓋本体の解錠を防止することができる。
また、蝶番取付部に前記蝶番部材の蓋本体中心側への回動を規制する回動規制部材を設けることにより地下構造物内に揚圧が発生した場合でも蝶番部材のストッパーと受枠内周面の係止部が確実に係合するため蓋本体の飛散を防止できるものである。
また、前記蝶番座の下方に蝶番部材の蓋本体中心側への回動を規制する回動規制部材を設けたことにより地下構造物内に揚圧が発生した場合にも、蝶番部材の蓋本体中心側への回動が規制され、蝶番部材のストッパーと受枠内周面に形成した係止部が確実に係合するため蓋本体の飛散を防止できるものである。
また、回動規制部材を弾性体により形成したことにより蝶番部材を受枠内周面に形成した係止部側へ常時付勢させることができる。
また、蓋本体の下面に設けられる蝶番部材のストッパーの上面および前記受枠内周面に形成される係止部の下面を受枠外周側に向けて上り傾斜させたことにより、地下構造物内に揚圧が発生し蓋本体が浮上したとしても蓋本体の水平方向への移動が規制されるため、蝶番部材が蝶番座から抜けて蓋本体が飛散することを防止するものである。
また、バール孔の外周側底面に支持部を設けた構造とすることにより、先端T字状のバールをバール孔に挿し込み蓋本体を開蓋する際に該バールの支点となり蓋本体の安定した開閉作業を行うことができる。
また、蓋本体の外周縁裏面から下方へ突出する係合突起を設けたことにより、地下構造物内に揚圧が発生し蓋本体が浮上した場合でも蓋本体が受枠から外れることを確実に防止することができる。
また、係合突起を平面視において、蝶番部材を設けた位置から左右対称となるように設けたことにより、地下構造物内に揚圧が発生し蓋本体が浮上した場合でも、蓋本体が受枠から外れることをより確実に防止することができるとともに、閉蓋時に蓋本体を蹴り込んで受枠内に収納させる際に、蓋本体が受枠内に収まらずに反対側から滑り出る現象(ローリング現象)の発生を防止することができる。
また、係合突起の下面に蓋本体の外周面に向けて上り傾斜する滑り面を形成したことにより、閉蓋時に蓋本体を受枠内に移動させる際に蓋本体をスムーズに収納させることができる。
また、係合突起の下面に凹部を設けたことにより開蓋時に当該凹部を受枠の上面に係合させることで蓋本体がずり落ちて受枠内に逆戻りすることを防止することができる。
また、前記回動規制部材は前記蝶番部材を受枠側に付勢する弾性体により形成した。
以上の構成においては、回動規制部材をゴム部材、またはバネ部材からなる弾性体により形成したことにより蝶番部材を受枠内周面に形成した係止部側へ常時付勢させることで蝶番部材の蓋本体中心側への回動を規制することにより蝶番部材のストッパーと前記受枠の内周面に形成される係止部との離脱が防止される。
また、本発明に係る地下構造物用蓋は、前記蝶番部材のストッパーの上面および前記受枠内周面に形成される係止部の下面を受枠外周側に向けて上り傾斜させている。
以上の構成においては、地下構造物内に揚圧が発生し蓋本体が浮上した際に前記ストッパーの上面および係止部の下面を上り傾斜させているために蓋本体の水平方向の移動が規制され車両の通過による解錠を防止することができる。
また、前記バール孔の外周側底面に、先端T字状のバールを挿し込み蓋本体を開蓋する際に該バールの支点となる支持部を設けた構成とした。
以上の構成においては、バール孔に先端T字状のバールを挿し込んで蓋本体の引き上げおよび引き出しの一連の作業を安定かつ容易に行うことができる。
また、前記蓋本体の外周縁裏面には、該外周縁裏面から下方へ突出する係合突起を設けた構成とした。
以上の構成においては、地下構造物内に揚圧が発生し蓋本体が浮上し、蓋本体に水平方向の力が加わった場合に、蓋本体の外周縁裏面から下方へ突出する係合突起が受枠に当接することで蓋本体が受枠から外れることを確実に防止することができる。
また、前記係合突起は、平面視において、前記蝶番部材を設けた位置から左右対称となるように設けられた構成とした。
以上の構成においては、地下構造物内に揚圧が発生し蓋本体が浮上した場合でも、蓋本地が受枠から外れることをより確実に防止することができるとともに、閉蓋時に蓋本体を蹴り込んで受枠内に収納させる際に、蓋本体が受枠内に収まらずに反対側から滑り出る現象(ローリング現象)の発生を防止することができる。
また、前記係合突起の下面には、前記蓋本体の外周側に向けて上り傾斜する滑り面が形成された構成とした。
以上の構成においては、閉蓋時に蓋本体を受枠内に移動させる際に、係合突起の下面に蓋本体の外周側に向けて上り傾斜する滑り面を形成したことによりスムーズに蓋本体を収めることが可能となる。
また、前記係合突起には、前記蓋本体を前記受枠から引き出した際に前記受枠の上面に係合する凹部が設けられた構成とした。
以上の構成において、バールによって蓋本体を受枠から引き出す際に、係合突起の下面に受枠の上面に係合する凹部を設けたことにより、地下構造物用蓋の設置場所が傾斜面であっても蓋本体がずり落ちて受枠内に逆戻りすることを防止することが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用した地下構造物用蓋の第1実施例を説明するための断面図である。地下構造用蓋1は、受枠2とこの受枠2にテーパ嵌合により装着される蓋本体3とにより構成された平面視円形状をなし、蓋本体3が地表面と面一をなすように設置される。
また、蓋本体3は、一方側に設けられた蝶番構造4により受枠2に連結されており、他方側外周縁にはバール孔5が設けられ、このバール孔5の近傍に設けられる施錠構造6により受枠2と係合されて開蓋が防止されている。このバール孔5に後述するバールの先端が挿入されて引き上げ・引き出しの一連の作業を行うことで施錠構造6が解錠されるとともに、蓋本体3は蝶番構造4を介して水平旋回、または垂直反転によって開蓋される。
さて、図2に示すように蝶番構造4は、蓋本体3の裏面の周縁部に設けられる蝶番取付部7に略「S」の字形状の蝶番部材8の上端が枢支ピン9によって回動自在な状態で連結枢支される。そして蝶番部材8の左側の蝶番取付部7には図3に示す硬質スポンジより形成される回動規制部材10が締結用ボルト11によって固定される。この回動規制部材10の右側斜面が蝶番部材8の上部左側斜面に圧接することにより蝶番部材8の蓋本体3中心側への回動を規制している。
また、蝶番部材8の右側面には受枠2の内周面に形成した係止部12に係合するストッパー13が形成され、これらの係止部12の下面およびストッパー13の上面には、受枠外周側に向けて上り傾斜する傾斜面14が形成される。さらに平面視において係止部12の左右両側に位置する受枠2内周面より水平状に輪状の蝶番座15が設けられる。
ここで蝶番座15内に蝶番部材8を挿し入れた状態で蓋本体3を閉蓋したときに蝶番部材8のストッパー13の上面と係止部12の下面との間隔Hが15mm以下となるようにすることで蓋本体3が受枠2に対して浮上した際の蝶番構造4側における浮上しろは15mm以下とされている。
また、回動規制部材10により蓋本体3の閉蓋時には蝶番部材8は枢支ピン9を中心として受枠2外周側へ強く押し付けられることで、地下構造物内に揚圧が発生した場合でも、蝶番部材8のストッパー13が係止部12に確実に係合されることで蝶番部材8が蝶番座15から抜けることがなく、蓋本体3が受枠2から外れて飛散することを確実に防止することができる。なお、開蓋時には後述する開蓋方法によりストッパー13が係止部12の下方から外れて蓋本体2の開蓋を行なうことができる。
次に図4および図5は回動規制部材の他の形態を示すものであり、蝶番部材8の左側の蝶番取付部7には硬質スポンジより形成される回動規制部材10が締結用ボルト11によって固定される。この回動規制部材10は、右側端にV字形状の溝39が設けられる。
そして回動規制部材10の右側斜面が蝶番部材8の上部左側斜面に溝39の隙間が閉じるように圧接することにより蝶番部材8を受枠2側へ付勢する弾性力が生じ、蝶番部材8の蓋本体3中心側への回動を規制している。
また、図6は回動規制部材をバネ部材による弾性体により形成した蝶番構造の一例を示すものであり、蝶番部材8の左側の蝶番取付部7には蝶番部材8を受枠2外周側へ付勢するバネ部材10が締結用ボルト11によって固定される。このバネ部材10における板バネ10Aの一定の付勢力によって蝶番部材8は枢支ピン9を中心として受枠2外周側へ付勢される。
ここで、バネ部材10の板バネ10Aの一定の付勢力によって蓋本体3の閉蓋時には蝶番部材8は枢支ピン9を中心として受枠2外周側へ付勢されることでストッパー13は係止部12側へ強く付勢されているため、地下構造物内に揚圧が発生した場合でも、蝶番部材8のストッパー13が係止部12に確実に係合されることで蝶番部材8が蝶番座15から抜けることがなく、蓋本体3が受枠2から外れて飛散することを確実に防止することができる。なお、開蓋時には後述する開蓋方法によりストッパー13が係止部12の下方から外れて蓋本体2の開蓋を行なうことができる。
次に図7は回動規制部材を蝶番座の下方に設けた蝶番構造の一例を示すものであり、蓋本体3の裏面の周縁部に設けられる蝶番取付部7に略「S」の字形状の蝶番部材8の上端が枢支ピン9によって回動自在な状態で連結枢支される。そして回動規制部材を弾性体としてのバネ部材10により形成し、このバネ部材10を蝶番座15の蓋本体3中心側部分から下方へ突設させ、蝶番部材8の蓋本体3中心方向への回動を規制している。
ここで蝶番座15内に蝶番部材8を挿し入れた状態で蓋本体3を閉蓋したときに蝶番部材8のストッパー13の上面と係止部12の下面との間隔が15mm以下となるようにするとともに回動規制部材としてのバネ部材10より蝶番部材8の下方を常時受枠外周側へ付勢することにより、蓋本体3が受枠2に対して浮上した際の蝶番構造4側における浮上しろは15mm以下とされ、蝶番部材8の蓋本体3中心方向への回動が規制される。
また、図8は回動規制部材を蝶番座の下方に設けた蝶番構造の他の例を示すものであり、蓋本体3の裏面の周縁部に設けられる蝶番取付部7に略「S」の字形状の蝶番部材8の上端が枢支ピン9によって回動自在な状態で連結枢支される。そして回動規制部材10を蝶番座15の蓋本体3中心側部分から下方へ突設させ、さらにその中途より受枠2外周側へ折曲形成させて蝶番部材8の蓋本体3中心方向への回動を規制している。
ここで蝶番座15内に蝶番部材8を挿し入れた状態で蓋本体3を閉蓋したときに蝶番部材8のストッパー13の上面と係止部12の下面との間隔が15mm以下となるようにするとともに回動規制部材10により蝶番部材8の蓋本体3中心側方向への回動を規制することにより、蓋本体3が受枠2に対して浮上した際の蝶番構造4側における浮上しろは15mm以下とされ、蝶番部材8の蓋本体3中心方向への回動が規制される。
次に施錠構造の機構について説明する。図9および図10に示すように、受枠2内周面に左右2個設けられるリンク連結枢支部16にリンク部材17および傾倒防止用リンク部材18が連結枢支用ピン19によって並列して連結枢支され、このリンク部材17および傾倒防止用リンク部材18の先端との間にロック部材20の基端が挟まれた状態で連結ピン21によって連結枢支された構成とされるものである。
ここで、ロック部材20は図11に示すように、下端に連結用孔22が設けられ、この連結用孔22から斜め上に立ち上げられた連結部23と、この連結部23より左右水平状に分岐された後に垂直状に立ち上げられる係留部24と、その先端に形成される係留用ピン25とから構成されるものである。
また、リンク部材17は図12に示すように、一定厚さを有し、その両側にピン挿入用孔26が貫設され、さらに中央端には巻きバネ係留用溝部27が形成されるものである。
また、傾倒防止用リンク部材18は図13に示すように、一定厚さを有し、その両側にピン挿入用孔26が貫設され、さらに内側面にはロック部材傾倒防止用凸部28が突設されるものである。
さて、これらの部品の組み立てについて説明する。図9および図10で前述したように、受枠2内周面に設けられるリンク連結枢支部16間に装着されるボルト・ナットより成る連結枢支用ピン19に傾倒防止用リンク部材18の一方のピン挿入用孔26、ロック部材20の連結部23の厚さと同一長さとしたカラー29、リンク部材17の一方のピン挿入用孔26およびネジリコイルバネ30をそれぞれ嵌め入れる。
次に、カラー29によってロック部材17の連結部23と同一の幅が確保された傾倒防止用リンク部材18およびリンク部材17間にロック部材20の連結部23を挿入し、傾倒防止用リンク部材18およびリンク部材17のピン挿入用孔26並びに連結部23に設けられる連結用孔22に連結ピン21を挿し入れて連結枢支するものである。
さらにネジリコイルバネ30の一端は一方のリンク連結枢支部16側(図9でいう下側)に固着され、他端はネジリコイルバネ30を、その付勢力に抗して巻いた状態でリンク部材17のバネ係留用溝部27内にて係着することで常にリンク部材17に対して図10中A矢印方向への付勢力が作用するような構成とするものである。
また、リンク部材17および傾倒防止用リンク部材18の先端側に連結枢支されるロック部材20は自重によって蓋本体3の中心側へ傾倒しようとするが、リンク部材17と傾倒防止用リンク部材18間に突出するロック部材傾倒防止用凸部28によってロック部材20の連結部23が係止し、ロック部材20の過度な傾倒を防止するものである。
次にロック部材20と蓋本体3との施錠構造を説明する。図14に示すようにロック部材20上端の係留用ピン25は蓋本体3の裏側に突設される係留用ツメ部31によって係止される。この係留用ツメ部31は図15に示すように、蓋本体3の裏面側の外周縁に袋状とされるバール孔5の底面が突出形成され、このバール孔5の両側位置にそれぞれ2個ずつ合計4個のV字状に形成した係留用ツメ部31が突設された構成とするものである。
従って蓋本体3を受枠2に嵌め入れた場合には、ロック部材20上端の係留用ピン25が係留用ツメ部31の傾斜面を摺動しながら係留用ツメ部31の上面側へ移動して係留用ツメ部31と係止する。そこでリンク部材17に係着されるネジリコイルバネ30の弾性力によって係留用ピン25には下方向への付勢が作用し、この付勢力によって係留用ツメ部31に常に下方への引張力が働いた状態となり強固な施錠が可能となる。
ここで、解除する場合には図14に想像線で示すように、蓋本体3を上方に持ち上げることにより、リンク機構とした施錠構造によりリンク部材17および傾倒防止用リンク部材18が立ち上がりロック部材20先端の係留用ピン25が係留用ツメ部31と共に上方へ移動する。そして蓋本体3の外周縁下端が受枠2の上面より上の位置になるまで蓋本体3を垂直方向に引き上げた状態から蓋本体3をB矢印方向へ引き出すことにより係留用ピン25と係留用ツメ部31との係留を容易に解除することが可能となる。なお、地下構造物内に揚圧が発生し蓋本体3が受枠2上面より浮上した場合にも同様にリンク機構とした施錠構造によりリンク部材17および傾倒防止用リンク部材18が立ち上がりロック部材20先端の係留用ピン25と係留用ツメ部31とが係留した状態で共に上方へ移動することになる。
次にバール孔の内部構造を説明する。図16および図17に示すようにバール孔5は、蓋本体3の外周縁上面に、縁部から蓋本体3中心方向へ略U字状の開口部32が開設され、この開口部32はバールの先端に設けられるT字状部(図18参照。)を受け入れるべき空間を有する袋状穴33と連通され、さらに袋状穴33の外周端の切欠口34とも連通されるものである。そして袋状穴33の切欠口34には蓋本体3の開閉操作の際に、バールの支点となる支持部35を形成するものである。従って袋状穴33は、開口部32と切欠口34以外では外部に通じていない袋状の穴であり、外部から土砂やゴミ、雨水などが浸入しても地下構造物内へ通過させない構造となる。
次に蓋本体3の外周側裏面に設けた係合突起について説明する。図19に示すように、蓋本体3の外周側裏面には、平面視において、蝶番取付部7を設けた位置から左右対称となるように、係合突起40が設けられている。本実施例においては、係合突起40は、蓋本体3のバール孔5と蝶番取付部7とを結ぶ軸線に対して直交する軸線上の蓋本体3外周縁の位置にそれぞれ1個ずつ、合計2個設けられている。
ここで、係合突起40は、図20(イ)、(ロ)に示すように、蓋本体3の外周側裏面に蓋本体3の外周縁に沿って円弧状に屈曲するように形成されており、係合突起40の下面は蓋本体3の外周縁の下面より下方へ突出している。また、係合突起40の下面には、凹部41が形成されるとともに、蓋本体3の外周側に向けて傾斜する滑り面43が形成されている。
これにより地下構造物内に発生した揚圧により蓋本体3が受枠2に対して浮上した状態で車両通過等により蓋本体3を解錠する水平方向の力が作用した場合でも、蓋本体3に設けた係合突起40が受枠2の内周面に当接するため蓋本体3が不意に受枠2から外れることを防止することが可能となる。
また、閉蓋時に蓋本体3を蹴り込んで受枠2内に収納する際に、蓋本体3が受枠2内に一端落ち込んだ後、その勢いで受枠2内に収まらずに反対側から滑り出る現象(ローリング現象)の発生を防止することができる。
また、係合突起40の外周側に滑り面43が形成されることにより、蓋本体3を受枠2内に収める際に蓋本体3をスムーズに収納することができる。
さらに、図20に示すように、係合突起40の下面に凹部41が形成されることにより、開蓋時に蓋本体3を受枠2から引き出した際に、係合突起40の凹部41を受枠2の上面に係合させることで地下構造用蓋の設置場所が傾斜面であっても蓋本体3がずり落ちて受枠2内に逆戻りすることを確実に防止することができる。
以上説明した本実施例における蓋本体の開蓋操作については、図21および図22並びに図23でそれぞれ示すように、蓋本体3の開口部32内にバール36の柄部37先端に形成されたT字状部38を挿し入れる。なおこの際に、T字状部38の横方向長さは開口部32の半径方向長さよりも長いため、図18に破線で示すようにバール36を傾けてから袋状穴33内に挿入し、挿入後バール36を垂直にたてる。そしてT字状部38を90度回転させることによりT字状部38が開口部32に対して直交状となり、袋状穴33内にてT字状部38が係留される。また、図22に示すようにバール36は柄部37に対して先端側がくの字状に所定角度傾斜させた構成とされており、これにより開蓋の際にテコの原理を応用することができる構成とするものである。
そこで図22に示すように先端側のT字状部38が柄部37に対して下方向へ折曲された状態下で、T字状部38の付根部分(C点)を受枠2の上面にあてがって柄部37を下方向へ押すことにより受枠2から蓋本体3の食い込みを解除することができる。続いてT字状部38を180度回転させて図23に示すようにT字状部38が柄部37に対して上方向へ折曲された状態下で、T字状部38の付根部分(D点)を支点として支持部35に当接させ、柄部37を下方向に押し下げることにより蝶番部材8側の蓋本体3を浮き上がらせ、続いて柄部37を手前に引き、蓋本体3を水平方向へ引き出すことにより、蓋本体3の施錠を解除することができると共に蝶番部材8のストッパー13と係止部12との解除が可能となり、蓋本体3の開蓋が可能となる。
上記のようにバール孔5の切欠口34に設けられる支持部35にバール36のT字状部38の付根部分を支点として当接させることによりT字状部38と支持部35との3点支持により安定した蓋本体3の持ち上げや移動を可能とするものである。
続いて、蓋本体3を受枠2から引き出し、蓋本体3の外周側裏面に設けた係合突起40の凹部41を受枠2の上面に係合させ載置する。この状態から蓋本体3を垂直反転により開蓋するときはバールを引き抜いて、作業者が蓋本体3を持ち上げて180度反転させる。なお、係合突起40を設けたことにより、蓋本体3の外周縁下面と路面との間に開蓋作業の際に有効なスペースを確保することができ、さらに地下構造物用蓋が傾斜した路面に設置されている場合であっても、蓋本体3に形成した係合突起40の凹部41が受枠2の上面に係合されるため、蓋本体3の自重によって蓋本体3が受枠2内に擦り落ちることを防止することができ、旋回・転回による開蓋作業を容易に行なうことができる。
以上、本実施例(第1実施例)の地下構造物用蓋によれば、地下構造物内に揚圧が発生した場合でも、蝶番部材8のストッパー13と係止部12との間隔を15mm以下とすることで蓋本体3の浮上しろが15mm以下とされ、かつ回動規制部材10によって蓋本体3の施錠状態下では蝶番部材8は枢支ピン9を中心として蓋本体3中心方向への回動が規制され、さらに蓋本体3の外周縁裏面より下方へ突出される係合突起40を設けたことにより、地下構造物内に揚圧が発生し、蓋本体3が受枠2から浮上した状態において、車両の通過により解錠方向の力が作用した場合でも蓋本体3の受枠2からの外れをより確実に防止することが可能となり、地下構造物内の揚圧により蓋本体3が受枠2から外れることを確実に防止する。
次に図24は、本発明を適用した地下構造物用蓋の他の実施例(第2実施例)を説明するための断面図である。以下、第1実施例と同じ構成については同一の符号を使用する。
地下構造用蓋1は、受枠2とこの受枠2にテーパ嵌合により装着される蓋本体3とにより構成された平面視円形状をなし、蓋本体3が地表面と面一をなすように設置される。
また、蓋本体3は、一方側に設けられた蝶番構造4aにより受枠2に連結されており、他方側外周縁にはバール孔5が設けられ、このバール孔5の近傍に設けられる施錠構造6により受枠2と係合されて開蓋が防止されている。このバール孔5に第1実施例と同様にバールの先端が挿入されて蓋本体3の引き上げ・引き出しの一連の作業を行うことで施錠構造6が解錠されるとともに、蓋本体3は蝶番構造4aを介して水平旋回、または垂直反転によって開蓋される。
ここで、蝶番構造4aは、蓋本体3の裏面の周縁部に設けられる蝶番取付部7aに略「S」の字形状の蝶番部材8aの上端が枢支ピン9aによって回動自在な状態で連結枢支され、受枠2内周面より水平状に受枠2の中心方向へ突設される輪状の蝶番座15a内に蝶番部材8aが挿入され、蓋本体3が受枠2に対して開閉可能な状態で連結されている。
なお、第2実施例における蓋本体3は図19と同一の構成を有するものであり、蓋本体3の外周側裏面には、平面視において、蝶番取付部7aを設けた位置から左右対称となるように、係合突起40が設けられている。この係合突起40は、蓋本体3のバール孔5と蝶番部材8aとを結ぶ軸線に対して直交する軸線上の蓋本体3外周縁の位置にそれぞれ1個ずつ、合計2個設けられている。
ここで、係合突起40は、図20(イ)、(ロ)に示すように、蓋本体3の外周側裏面に蓋本体3の外周縁に沿って円弧状に屈曲するように形成されており、係合突起40の下面は蓋本体3の外周縁の下面より下方へ突出している。また、係合突起40の下面には、凹部41が形成されており、さらに蓋本体3の外周側に向けて傾斜する滑り面43が形成されている。
以上、本実施例(第2実施例)の地下構造物用蓋によれば、蓋本体3を開蓋する際には、図25に示すように、バール孔5にバール(図示せず)の先端を挿し込み、蓋本体3と受枠2との喰い込みを解除し、蓋本体3を受枠2の外周側(作業者の手前側)に引き出し、蓋本体3と受枠2とを連結している蝶番部材8aが伸びた状態で、蓋本体3に形成した係合突起40の凹部41を受枠2の上面に係合させ載置する。この状態から蓋本体3を垂直反転により開蓋するときは、バール(図示せず)を引き抜いて、作業者が蓋本体3を持ち上げて180°反転させる(反転した状態を図25の点線図として示す)。
このとき図25に示すように、蓋本体3の外周縁の下面と路面Aとの間には、作業者が手を充分に挿し入れることができるスペース(隙間)hを確保できるため、作業者が蓋本体3と路面Aとの間に手を挟んで怪我等をすることなく、蓋本体3の反転作業を行うことができる。
また、図26に示すように、傾斜した路面Aに蓋本体3のバール孔5側が高い側になるように地下構造用蓋が設置されている場合には、蓋本体3を受枠2から引き出した際に、蓋本体3の自重により図中のB矢印方向へ戻ろうとする力が作用することになるが、蓋本体3に形成した係合突起40の凹部41が受枠2の上面に係合されるため、蓋本体3がずり落ちて受枠2内に逆戻りすることがない。このため開蓋作業を安全かつ容易に行うことができる。
次に、垂直反転により開蓋した蓋本体3を閉蓋する際には、作業者が図25の点線図の状態の蓋本体3を持ち上げて180°反転させ、蓋本体3に形成した係合突起40の凹部41を受枠2の上面に係合させた状態で一端載置する。そして、バール孔5にバールの先端を挿し込み、バールで蓋本体3を持ち上げながら足で蹴り込んで蓋本体3を受枠2内に収める。
なお、図20(ロ)に示すように、係合突起40の下面には、その長手方向に凹部41に連続して係合突起40の短手方向に蓋本体3の外周側に向けて傾斜する滑り面43が形成されているため、蓋本体3を受枠2内に収める際に蓋本体3をスムーズに収納することができる。
また、本発明に係る地下構造物用蓋においては、閉蓋時に蓋本体3を蹴り込んで受枠2内に収納する際に、蓋本体3が受枠2内に一端落ち込んだ後、その勢いで受枠2内に収まらずに反対側から滑り出る現象(ローリング現象)の発生を防止することができる。すなわち、図27(イ)、(ロ)に示すように、蓋本体3を受枠2内に蹴り込んだ場合には、係合突起40の外周面が受枠2の内周面にぶつかって停止するため、ローリング現象の発生を防止することができる。
本発明を適用した地下構造物用蓋の一実施例を説明するための断面説明図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋の蝶番構造において回動規制部材を蝶番取付部に設けた一例を示す説明図である。 図2における回動規制部材の斜視図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋の蝶番構造において回動規制部材を蝶番取付部に設けた他の例を示す説明図である。 図4における回動規制部材の斜視図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋の蝶番構造においてバネ体より構成される回動規制部材を蝶番取付部に設けた一例を示す説明図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋の蝶番構造において回動規制部材を蝶番座に設けた一例を示す説明図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋の蝶番構造において回動規制部材を蝶番座の下方に設けた一例を示す説明図である。 図1における施錠構造の拡大底面図である。 図1における施錠構造の拡大側面図である。 図10におけるロック部材の斜視図である。 図10におけるリンク部材の斜視図である。 図10における傾倒防止用リンク部材の斜視図である。 蓋本体に設けられる係留用ツメ部の側面図である。 蓋本体に設けられる係留用ツメ部の底面斜視図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋の蓋本体のバール孔の平面図である。 図16におけるバール孔の断面側面図である。 図17におけるバール孔にバールを挿し込む状態を示す説明図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋において係合突起を設けた蓋本体の一例を示す説明図である。 図19における係合突起の拡大説明図である。 蓋本体の開蓋時における係合突起と受枠との係合状態を示す説明図である。 バールによる蓋本体の食い込み解除を示す説明図である。 バールによる蓋本体の引き上げを示す説明図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋の他の実施例(第2実施例)を説明するための断面説明図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋における開蓋状態を示す説明図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋を坂道に設置した場合における開蓋状態を示す説明図である。 本発明を適用した地下構造物用蓋におけるローリング現象を抑制する作用状態を示す説明図である。 従来の地下構造物用蓋の施錠装置の一例を示す説明図である。 従来の地下構造物用蓋の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 地下構造用蓋
2 受枠
3 蓋本体
4、4a 蝶番構造
5 バール孔
6 施錠構造
7、7a 蝶番取付部
8、8a 蝶番部材
9、9a 枢支ピン
10 回動規制部材
10A 板バネ
11 締結用ボルト
12 係止部
13 ストッパー
14 傾斜面
15、15a 蝶番座
16 リンク連結枢支部
17 リンク部材
18 傾倒防止用リンク部材
19 連結枢支用ピン
20 ロック部材
21 連結ピン
22 連結用孔
23 連結部
24 係留部
25 係留用ピン
26 ピン挿入用孔
27 巻きバネ係留用溝部
28 ロック部材傾倒防止用凸部
29 カラー
30 ネジリコイルバネ
31 係留用ツメ部
32 開口部
33 袋状穴
34 切欠口
35 支持部
36 バール
37 柄部
38 T字状部
39 溝
40 係合突起
41 凹部
43 滑り面

Claims (13)

  1. 受枠に嵌合支持される蓋本体の外周縁に袋状のバール孔が設けられ、該バール孔の近傍には前記受枠に対して前記蓋本体を係合させる施錠構造が設けられるとともに、前記施錠構造は該施錠構造を設けた側の前記蓋本体の外周縁下端が前記受枠の上面より上の位置になるまで前記蓋本体を垂直方向に引き上げた状態では施錠状態であり、これより前記蓋本体を水平方向へ引き出すことにより解錠状態となる機構とされ、かつ前記蓋本体の裏面の蝶番取付部には、前記受枠の内周面に設けた蝶番座に対して前記蓋本体を開閉可能に連結するための蝶番部材を備えた構成とされる地下構造物用蓋において、
    前記蝶番取付部には前記蝶番部材の前記蓋本体の中心側への回動を規制する回動規制部材が設けられ、
    前記蝶番部材には、前記受枠の内周面に形成した係止部に係合するストッパーが設けられるとともに、該ストッパーの上面と該係止部の下面との間隔が15mm以下である如き構成とされた
    ことを特徴とする地下構造物用蓋。
  2. 受枠に嵌合支持される蓋本体の外周縁に袋状のバール孔が設けられ、該バール孔の近傍には前記受枠に対して前記蓋本体を係合させる施錠構造が設けられるとともに、前記施錠構造は該施錠構造を設けた側の前記蓋本体の外周縁下端が前記受枠の上面より上の位置になるまで前記蓋本体を垂直方向に引き上げた状態では施錠状態であり、これより前記蓋本体を水平方向へ引き出すことにより解錠状態となる機構とされ、かつ前記蓋本体の裏面の蝶番取付部には、前記受枠の内周面に設けた蝶番座に対して前記蓋本体を開閉可能に連結するための蝶番部材を備えた構成とされる地下構造物用蓋において、
    前記蝶番座の下方には、前記蝶番部材の前記蓋本体の中心側への回動を規制する回動規制部材が設けられ、
    前記蝶番部材には、前記受枠の内周面に形成した係止部に係合するストッパーが設けられるとともに、該ストッパーの上面と該係止部の下面との間隔が15mm以下である如き構成とされた
    ことを特徴とする地下構造物用蓋。
  3. 前記回動規制部材が前記蝶番部材を前記受枠の外周側に付勢する弾性体により形成された
    請求項1または請求項2に記載の地下構造物用蓋。
  4. 前記蝶番部材のストッパーの上面および前記受枠の内周面に形成される係止部の下面を前記受枠の外周側に向けて上り傾斜させた
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の地下構造物用蓋。
  5. 前記バール孔の外周側底面に、先端にT字状部を有するバールを挿し込み前記蓋本体を開蓋する際に該バールの支点となる支持部を設けた
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の地下構造物用蓋。
  6. 前記蓋本体の外周縁裏面には、該外周縁裏面から下方へ突出する係合突起が設けられている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の地下構造物用蓋。
  7. 前記係合突起は、平面視において、前記蝶番部材を設けた位置から左右対称となるように設けられている請求項6に記載の地下構造物用蓋。
  8. 前記係合突起の下面には、前記蓋本体の外周側に向けて上り傾斜する滑り面が形成されている請求項6または請求項7に記載の地下構造物用蓋。
  9. 前記係合突起には、前記蓋本体を前記受枠から引き出した際に前記受枠の上面に係合する凹部が設けられている請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の地下構造物用蓋。
  10. 受枠に嵌合支持される蓋本体の外周縁に袋状のバール孔が設けられ、
    該バール孔の近傍には前記受枠に対して前記蓋本体を係合させる施錠構造が設けられるとともに、
    前記施錠構造は該施錠構造を設けた側の前記蓋本体の外周縁下端が前記受枠の上面より上の位置になるまで前記蓋本体を垂直方向に引き上げた状態では施錠状態であり、
    これにより前記蓋本体を水平方向へ引き出すことにより解錠状態となる機構とされ、
    前記蓋本体の裏面の蝶番取付部には、前記受枠の内周面に設けた蝶番座に対して前記蓋本体を開閉可能に連結するための蝶番部材が設けられ、
    前記蓋本体の外周縁裏面には、該外周縁裏面から下方へ突出する係合突起が設けられている
    ことを特徴とする地下構造物用蓋。
  11. 前記係合突起は、平面視において、前記蝶番部材を設けた位置から左右対称となるように設けられている
    請求項10に記載の地下構造物用蓋。
  12. 前記係合突起の下面には、前記蓋本体の外周側に向けて上り傾斜する滑り面が形成されている
    請求項10または請求項11に記載の地下構造物用蓋。
  13. 前記係合突起には、前記蓋本体を前記受枠から引き出した際に前記受枠の上面に係合する凹部が設けられている
    請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の地下構造物用蓋。
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