JP4634315B2 - 地下構造物用蓋体の錠装置 - Google Patents

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Description

本発明は、地下構造物の開口部を開閉可能に閉塞する円形の蓋体を有し、開口部の所定位置においてヒンジ部により蓋体を受枠に結合し、ヒンジ部からほぼ180度離れた位置においてロック部により蓋体を受枠に施錠可能とした構成を有する錠装置に関するものである。
地下構造物用蓋体の錠装置については、例えば、実開平3−36035号、特開平10−176340号、特開2005−133302号等の発明、考案に見られるように、雨水や土砂のマンホール内への流入を防止したり、マンホール内部からの臭気の漏出を防止したりする目的で、マンホールカバーすなわち蓋体に貫通孔を一切設けない、いわゆるオール袋状のこじり穴構造を有するものが、一般的となっている。これらのものは、蓋体を受枠に結合しているヒンジ部を有し、かつ、蓋体を受枠に施錠可能になっているので、マンホールカバーが開けられて、不法侵入や、不法投棄が行われることを防止したり、マンホール内に乱流揚圧が発生したりした場合に、マンホールカバーが開放されるのを防止することができる。
さらに、実開平3−69047号や、実開平4−84447号のもののように、マンホール内に乱流揚圧が発生した場合、より確実にロック位置を保持する機能や、マンホールカバーの開閉操作をよりスムーズに行えるようにしたものもある。しかし、これらを含めて、従来の装置には、マンホールカバーを閉じたときに、ロックが完全になされたかどうかが不確実である、という問題が残っており、そのため、マンホールカバーがロックされたかどうかの確認作業を行わなければならない。
また、前記の特開平10−176340号の発明のように、ロック部材である錠本体に対して、1個の弾性体を回転方向と圧縮方向の両方の弾圧に利用し、定位置への位置決めを行っている場合には、1個の弾性体が劣化したり、破損したりしただけで、全ての機能が影響を受け、ロック不能の事態に陥ることも考えられる。また、特開2005−133302号の発明のようにロック部材である掛け止め部材を受枠側に設けた構造では、マンホール内に乱流揚圧が発生した場合にロック部材を外す方向に圧力が加わり、ロックが解除される恐れがある。
また、上記の発明、考案のように、開蓋のために蓋体を回転させる方式を取る場合、蓋体を閉じたときの蓋体と受枠の位置関係はロック部材とその係合相手との位置関係であるので、ロックの成否に大きく影響する。前記のロックが完全になされたかどうかという問題は、位置が正しいかどうかに係っている訳であるが、問題の解決には例えば蓋体と受枠に目印を付けるという対策がある程度である。しかし、目印は確かな作業のためには有効であるが、無造作に作業をした場合には役に立たない。
実開平3−36035号 特開平10−176340号 特開2005−133302号 実開平3−69047号 実開平4−84447号
本発明は上記の点に着目して成されたもので、その課題は、いわゆる袋状のこじり穴構造を有する地下構造物用蓋体の錠装置において、マンホール内に乱流揚圧が発生した場合に、蓋体が開放されるのを確実に防止し得るようにすることである。また、本発明の他の課題は、蓋体を閉じたときに、ロックが完全になされたかどうかを確認する必要のない地下構造物用蓋体の錠装置を提供することである。
前記の課題を解決するため本発明は、地下構造物の開口部を開閉可能に閉塞する円形の蓋体を有し、開口部を構成する受枠の所定位置においてヒンジ部により蓋体を受枠に結合し、ヒンジ部からほぼ180度離れた位置においてロック部により蓋体を受枠に施錠可能とした構成を有し、ロック部として、蓋体の縁部近くの下面に軸支したロック部材と、ロック部材を半径方向外方のロック位置へ付勢する付勢手段と、ロック部材の下部に半径方向外方へ向けて設けられている爪部の係合相手として、開口部下部の内周壁に爪部の上方を覆うように設けた掛け止め部とを有しており、蓋体により開口部を閉塞した状態において、蓋体を円周方向へ一定範囲だけ回動可能であり、その回動によりロック部材を半径方向内方へ回転させ、ロック部材の爪部を上記の掛け止め部に係合する半径方向外方のロック位置から半径方向内方のアンロック位置へ強制的に移動させるための解除用案内部を、受枠の開口部の内周壁に設けた掛け止め部の下部に有し、また、蓋体を閉じるときに、ロック部材が受枠の掛け止め部との係合位置から円周方向へずれている場合、ロック部材と接触して蓋体を円周方向へ回動させることにより、自動的に掛け止め部との係合位置へ誘導する傾斜面を有するガイド部材を、解除用案内部の近傍の受枠側に設置するという手段を講じたものである。
本発明が対象とする地下構造物用蓋体は、地下構造物の開口部を開閉可能に閉塞する円形の蓋体を有し、かつ、開口部を構成する受枠の所定位置においてヒンジ部により蓋体を受枠に結合し、ヒンジ部からほぼ180度離れた位置においてロック部により蓋体を受枠に施錠可能とした構成を有している点では、前記従来のものと共通している。なお、ヒンジ部は、蝶番金具とそれを受けて抜け出さないように保持する蝶番受けとから成り、蝶番金具は蓋体の縁部近くの下面に、上端部にて軸支され、半径方向へ移動可能に設けられており、蝶番受けは、受枠の開口部に突出して設けられている。
従って、円形の蓋体は、円形の開口部を有する受枠にヒンジ部により結合されており、開蓋操作として、蓋体を円周方向へ回動させる方式を取るものである。蓋体の円周方向への回動範囲は、ヒンジ部を構成している蝶番金具と蝶番受けとの結合部分の隙間の度合いによって変化する。その関係は図2に示されているように、ヒンジ部とロック部とで、円の中心を挟んで動く方向が左右逆になり、動く量はほぼ同じか、或いは、回転半径の大きいロック部先端の動きの方がやや大きくなる程度である。
ロック部は、蓋体の縁部近くの下面に軸支したロック部材と、ロック部材を半径方向外方のロック位置へ付勢する付勢手段と、ロック部材の下部に半径方向外方へ向けて設けられている爪部の係合相手として、開口部下部の内周壁に爪部の上方を覆うように設けた掛け止め部とから構成されている。ロック部材は蓋体側に設けられており、付勢手段により付勢することによって、マンホール内に乱流揚圧が発生した場合に受けることが予想される影響を最小限度に抑制する。
本発明において、ロック部材は、それ自体がある程度重錘の機能を果たす重さを有し、蓋体の縁部近くの下面に軸支するために上端部に設けた軸支部と、ロック部材の下端部に半径方向外方へ向けて突出するように設けた爪部と、軸支部と爪部を結ぶ線よりも半径方向内方に位置して、爪部を半径方向外方へ付勢するために蓋体の下面に接触するように設けられた付勢手段を有しているものであることが望ましい。爪部は、フック(部)或いは係合部などとも呼ばれ、受枠側の掛け止め部に直接掛け止められる部分である。この爪部は、ロック部材の下端部に1個、或いは、円周方向に離れて2個設けることができ、2個の場合、後述するガイド部材は、2個の爪の間に配置される。掛け止め部は、受枠の開口部の内周壁に設けられ、ロック位置ではロック部材の爪部がその下部に配置された状態になり、爪部が上方へ移動したときに掛け止め部に掛け止められ、蓋体が開放されるのを防止する機能を果たす。
付勢手段は、ロック部材の上下方向に設けられた取り付け部と、取り付け部に上下動可能に取り付けられ、上端部にて蓋体の下面に接触する付勢軸と、付勢軸を蓋体の下面に対して加圧するための弾性部材とを有して構成される。軸支部にて蓋体に取り付けられているロック部材を、軸支部と爪部を結ぶ線よりも半径方向内方の位置にて、半径方向外方へ付勢する構成により、爪部は、掛け止め部に確実に掛け止められるロック位置に配置される。
蓋体により開口部を閉塞した状態において、蓋体を開口部の円周方向へ一定範囲だけ回動可能であり、その回動によりロック部材を半径方向内方へ回転させ、ロック部材の爪部を上記の掛け止め部に係合する半径方向外方のロック位置から半径方向内方のアンロック位置へ強制的に移動させるための解除用案内部を、受枠開口部の内周壁に設けた掛け止め部の下部の回動方向側面に有している。本発明では、この構成に基づいて蓋体を円周方向へ回動させ、開蓋操作とするものである。
さらに、本発明では、開蓋している状態から蓋体を閉じるときに、ロック部材が受枠の掛け止め部との係合位置から円周方向へずれている場合、ロック部材と接触して蓋体を円周方向へ回動させることにより、自動的に受枠の掛け止め部との係合位置へ誘導する傾斜面を有するガイド部材を、解除用案内部の近傍の内周壁に設置している。ガイド部材は、ロック部材が受枠の掛け止め部との係合位置から円周方向へずれている場合に、ロック部材と接触可能な範囲の長さを有する傾斜面を持っている。この傾斜面の長さは、図2に示されている関係に基いて、ロック部の動く量を計算し、決定することができる。
ガイド部材は、蓋体を閉じるときに、ロック部材と接触して蓋体を円周方向へ回動させるために、回動方向へ下がる傾斜を取るものとし、かつ、上記傾斜を保つ方向に弾性部材により受枠に回転可能に取り付けることができる。爪部が、前述のようにロック部材の下端部に円周方向に離れて2個設けられている場合には、ガイド部材を、2個の爪の間に配置する。
本発明は上記のように構成されかつ作用するものであるから、いわゆる袋状のこじり穴構造を有する地下構造物用蓋体の錠装置において、ロック部材を蓋体側に設け、かつ、付勢手段により付勢することによって、受枠側の掛け止め部に掛け止められる位置に規定する構成を有するので、マンホール内に乱流揚圧が発生した場合に、蓋体が開放されるのを確実に防止することができる。また、本発明によれば、蓋体を閉じたときに、ロック部材が受枠の掛け止め部との係合位置から円周方向へずれている場合でも、ロック部材と接触したときに、蓋体を円周方向へ回動させ、確実に掛け止め部との係合位置に誘導するので、ロックが完全になされたかどうかを確認する必要がない。
以下図示の実施形態を参照して、本発明の地下構造物用蓋体の錠装置10をより詳細に説明する。図1ないし図12は、本発明の地下構造物用蓋体の錠装置10の例1を示しており、地下構造物は、受枠11の円形の開口部12を開閉可能に閉塞する円形の蓋体13を有している。開口部12の所定位置には、蓋体13を受枠11に結合するために、ヒンジ部14が設置されており、また、ヒンジ部14からほぼ180度離れた位置には、蓋体13を受枠11に施錠可能としたロック部15が設置されている。
上記のヒンジ部14は、蝶番金具16とそれを抜け出さないように差し込んで保持する環状の蝶番受け17とから成る。蝶番金具16は、蓋体13の縁部近くの下面に、上端部にて軸支され、回転により半径方向へ移動可能に設けられている。18は支軸であり、蝶番金具16に設けられ、蓋体13に設けられた軸受け部19に組み付けられている。環状の蝶番受け17は、受枠11の開口部12に突出するように設けられており、蝶番受け17の環状の枠内は、半径方向に長い縦孔部21と、縦孔部21の円周方向片側に広がった横孔部22から成り、蝶番金具16は、横孔部22によって許容される長さBだけ、円周方向へ移動可能である(図2)。
ロック部15は、蓋体13の縁部近くの下面に軸支したロック部材23と、ロック部材23を半径方向外方のロック位置へ付勢する付勢手段24と、ロック部材23の下部に半径方向外方へ向けて設けられている爪部25の係合相手として、開口部下部の内周壁に爪部25の上方を覆うように設けた掛け止め部26とを有している(図3〜図12参照)。故に、円形の蓋体13を、中心Cの周りに回動し蝶番金具16が前記横孔部22の長さBだけ円周方向へ動かされると、ロック部材23も円周方向へ移動するが、その移動長さは、図2に示すように、爪部25の半径方向位置が蝶番金具16のそれよりも大である分だけ大きくなる。
上記のロック部材23は、それ自体がある程度重錘の機能を果たす重さを有しており、蓋体13の縁部近くの下面に軸支するために、上端部に設けた軸支部27と、ロック部材23の下端部に半径方向外方へ向けて突出するように設けた上記の爪部25とを具備し、さらに、軸支部27と爪部25を結ぶ線よりも半径方向内方に位置して、爪部25を半径方向外方へ付勢するために蓋体13の下面29に接触するように設けられた、上記の付勢手段24を一体的に有している。軸支部27は、蓋体13に形成されている軸受け部28にて軸受けされ、ロック部材23を吊り下げ状態とし、回転により半径方向へ移動可能に設けている。図示の例1における爪部25は、ロック部材23の下端部に円周方向に離れて2個設けてある。
付勢手段24は、軸支部27と爪部25を結ぶ線よりも半径方向内方の位置にて、ロック部材23の上下方向に形成した貫通孔より成る取り付け部30に組み込まれており、取り付け部30に上下動可能に取り付けられ、上端部にて蓋体13の下面29に接触する付勢軸31と、付勢軸31を蓋体13の下面29に対して加圧するように、取り付け部30の底部と付勢軸31の頭部との間に縮設された、コイルばねより成る弾性部材32を有している。付勢軸31の頭部は、蓋体13の下面29に対する接触部33になっており、また、下端には抜け止め34としてナットが取り付けられている。
掛け止め部26は、爪部25の係合相手として、開口部12の内周壁に、爪部25の上方を覆うように設けられ、ロック位置L1ではロック部材23の爪部25がその下部に配置された状態になり、爪部25が上方へ移動したときに掛け止め部26に掛け止められ、蓋体13が開放されるのを防止する。図示の掛け止め部26は、ロック部材23に設けられた爪部25、2個分よりも十分に広い範囲にわたって、内周壁の中間位置に設けられている(図3、図4参照)。なお、ロック部材23は、半径方向最外方のロック位置L1から、半径方向最内方のアンロック位置L2の間を可動範囲として回転可能に構成されている(図11参照)。
開口部12を閉塞した状態において、開蓋のために、蓋体13を開口部12の円周方向へ一定範囲だけ回動させ、その回動によりロック部材23を半径方向内方へ回転させ、ロック部材23の爪部25を、上記の掛け止め部26に係合する半径方向外方のロック位置L1から半径方向内方のアンロック位置L2へ強制的に移動させるために、解除用案内部36が、開口部12の内周壁に設けた掛け止め部26の下部に設けられている。解除用案内部36は、受枠11の内周壁から半径方向内方へ滑らかに突出する曲面より成り、端部37は、掛け止め部26の内方端よりもさらに内方に出ているものとする(図9、図10参照)。例1の場合、解除用案内部36の端部37は2個の爪部25、25の間に位置し、両図において右側の爪部25と接してロック解除の案内をする構成を有するものであ
る。
さらに、開蓋している状態から蓋体13を閉じるときに、ロック部材23が受枠11の掛け止め部26との係合位置から円周方向へずれている場合、ロック部材23と接触して蓋体13を円周方向へ回動させることにより、自動的に掛け止め部26との係合位置へ誘導するように形成した傾斜面40を有するガイド部材39を、解除用案内部36の近傍の内周壁に取り付けている。例1のガイド部材39は、2個の爪部25、25の間に位置しており、上から見たときに右側の爪部25と接して自動的に掛け止め部26との係合位置へ誘導する構成である。
ガイド部材39は、閉蓋操作の際に、ロック部材23が、掛け止め部26との係合位置から円周方向へずれている場合に、ロック部材23と接触可能な範囲の長さを有する傾斜面40を持っている。この傾斜面40は、図2に示されている関係に基づいて、ロック部材23の動く量を計算し、決定するものである。例1のガイド部材39は、ほぼ逆三角形状を有し、その底辺に当たる上部に傾斜面40を設けているもので、逆三角形の頂点に当たる下部にて、受枠11の掛け止め部26と共通のフランジ状の部分に回転可能に軸支されている。
ガイド部材39を回転可能に取り付ける構造の具体例は図4に示してあり、図4において、41は下向きチャネル型のブラケットであり、ブラケット41に形成されている軸孔41a、41bにガイド軸42を回転可能に取り付け、ガイド軸42の一端に上記のガイド部材39を取り付けている。ガイド軸42の他端には、ストッパーレバー43が取り付けられている。ストッパーレバー43は、その回転範囲においてブラケット41に形成されている係止部44に係止する方向に、トーションばねを使用した弾性部材45により付勢され、ロック部材23ひいては蓋体13が掛け止め部26との係合位置へ誘導されるように、傾斜面40を傾斜させている。また、ガイド部材39は、ロック位置L1から、アンロック位置L2へロック部材23が回転すると、弾性部材45により回転可能な構成を有する(図7、図8)。45a、45bはばね掛け部、46はストッパーレバー取り付け軸を示す。
上記のガイド部材39は、解除用案内部36の近傍の掛け止め部26と共通のフランジ状部分に取り付けられている。47はガイド部材取り付け軸であり、掛け止め部26を貫通する取り付け孔48に挿通し、ガイド部材取り付け軸47は、さらに、ブラケット41に形成した軸孔41cにて固定されている。また、49は面取り部であり、ロック部材23の下端部との抵触を避けるために受枠11に成形した部分である。
蓋体13の、ロック部材23を取り付けた箇所の上面には、地下構造物内に対して非貫通構造を有している、いわゆるオール袋状の構造のこじり穴50が設けられている(図5等参照)。このこじり穴50には、開閉工具51の先端鉤52を係止する係止部53が設けられている。付勢軸31の頭部の接触部33が接触する、蓋体13の下面29は、上記こじり穴50の底の下面に当たる部分である。
このように構成された本発明の例1の装置の場合、閉蓋状態において、蓋体13は受枠11の内周面にテーパー嵌合しており、ヒンジ部14により蓋体13と受枠11の所定位置にて結合し、また、ヒンジ部14からほぼ180度離れた位置にあるロック部15にて蓋体13を受枠11に施錠した状態にある。この状態において、開閉工具51をこじり穴50に差し込み、蓋体13を図2において反時計方向へ回動させると、ロック部材23の爪部25が、図5、図7、図9に示されたロック位置L1から解除用案内部36を摺動し、半径方向内方へ回転して、アンロック位置L2に強制的に移動させられる。図6、図8及び図10に示す状態である。アンロック位置L2にロック部材23が移動すると、爪部25は解除用案内部36の端部37よりもさらに内方に位置するので、開閉工具51を梃子操作することにより、テーパー嵌合を外し(図6)、開蓋することができる。
開蓋状態において、蓋体13により開口部12を閉じるときには、受枠11に結合しているヒンジ部14を中心に蓋体13を回転させて降ろす操作を行う。その途中、ロック部材23は掛け止め部26を通過する際に爪部25が接触して一時内方に後退するが、その後、弾性部材32により再度半径方向外方へ押され、爪部25が掛け止め部26の下のロック位置L1に移動し、ロック状態になる。図11に示すように、蓋体13を回転させて降ろしたときに、仮に、ロック部材23の位置が受枠11の掛け止め部26との係合位置から円周方向へずれている場合でも、問題なく閉蓋することができる。すなわち、ガイド部材39は、弾性部材45の付勢力により回転し、傾斜面40が図7に示すように傾斜しているので、ロック部材23は、その傾斜に沿って図中右方へ移動し、掛け止め部26の下の係合位置に誘導される(図12)。従って、ロックが不完全なまま閉蓋されるということがない。
ロック部材に備えるべき爪部は2個とは限らないので、1個の爪部を有するものを例2として次に説明する。図13ないし図17は、本発明の地下構造物用蓋体の錠装置10の例2を示しており、主な相違点である、爪部55を1個有することと、ガイド部材59の形態と取り付け箇所が異なることを中心に説明し、その他の共通する構成については例1と同じ符号を使用して詳細な説明にかえる。
図14により明確に把握されるように、例2においても、ロック部材63は、それ自体がある程度重錘の機能を果たす重さを有しており、蓋体13の縁部近くの下面に軸支するために上端部に設けた軸支部27と、ロック部材63の下端部に半径方向外方へ向けて突出するように設けた上記の爪部55とを具備し、さらに、軸支部27と爪部55を結ぶ線よりも半径方向内方に位置して、爪部55を半径方向外方へ付勢するために蓋体13の下面29に接触するように設けられた上記の付勢手段24を一体的に有している。軸支部27は蓋体13に形成されている軸受け部28にて軸受けされ、ロック部材63を吊り下げ状態とし、回転により半径方向へ移動可能に設けている。
付勢手段24は、軸支部27と爪部55を結ぶ線よりも半径方向内方の位置にて、ロック部材63の上下方向に形成した貫通孔より成る取り付け部30に組み込まれており、取り付け部30に上下動可能に取り付けられ、上端部にて蓋体13の下面29に接触する付勢軸31と、付勢軸31を蓋体13の下面29に対して加圧するように、取り付け部30の底部と付勢軸31の頭部との間に縮設された、コイルばねより成る弾性部材32を有している。付勢軸31の頭部は、蓋体13の下面29に対する接触部33になっており、また、下端には抜け止め34が取り付けられている。このため、ロック部材63は、半径方向最外方のロック位置L1から、半径方向最内方のアンロック位置L2の間を可動範囲として回転可能に構成されている。
例2のガイド部材59は、例1のものよりも幅広の傾斜面60を持っている。この傾斜面60は、例1と同様、図2に示されている関係に基づいて、ロック部材63の円周方向への移動量を計算し、決定するものである。例2のガイド部材59も、ほぼ逆三角形状を有し、その底辺に当たる上部に傾斜面60を設けており、逆三角形の頂点に当たる下部にて、受枠11の掛け止め部26の下方の部分に回転可能に軸支されている。
図13以下において、61は閉断面ブラケットであり、ブラケット61に形成されている軸孔61a、61bにガイド軸62を取り付け、ガイド軸62の一端に上記のガイド部材59を取り付けている。ガイド部材59は、ブラケット61との間に取り付けたトーションばねを使用した弾性部材65により付勢され、ロック部材63ひいては蓋体13が掛け止め部26との係合位置へ誘導されるように、傾斜面60を傾斜させている。また、ガイド部材59は、ロック位置L1から、アンロック位置L2へロック部材63が回転すると、弾性部材65により回転する構成を有する。66はガイド部材取り付け軸であり、受枠側の軸穴67、ブラケット側の軸穴68に通してブラケット61をねじ止めする。また、69はガイド軸止めナットを示す。
このように構成された例2の装置でも、蓋体13の閉蓋操作に伴うロック作用、及び、蓋体13の開蓋操作に伴うアンロック作用は、例1の場合と全く同じである。すなわち、蓋体13により開口部12を閉じるときには、受枠11に結合しているヒンジ部14を中心に、蓋体13を回転させて降ろすと、ロック部材63は掛け止め部26を通過する際に爪部55が接触して一時内方に後退し、その後、弾性部材32により再度半径方向外方へ押され、掛け止め部26の下のロック位置L1に移動し、ロック状態になる。仮に、ロック部材23が受枠11の掛け止め部26との係合位置から円周方向においてずれている場合には、弾性部材65の付勢力により、ガイド部材59は、傾斜面60が図13又は図17に示すように傾斜した状態にあるので、ロック部材63は、その傾斜に沿って図中右方へ移動し、掛け止め部26の下のロック位置L1に誘導される(図17鎖線の状態)。
このように本発明によれば、ガイド部材39、59を有しているので、閉蓋時に、ロック部材23、63が掛け止め部26との係合位置からずれてしまった場合でも、傾斜面40、60によってロック部材23、63が掛け止め部26との係合位置に誘導されるので、ロックは常に完全になされる。また、装置を構成する弾性部材は、コンプレッション用、トーション用に分けられているので無理が掛からず、万一破損した場合でもロック部材23、63がロック位置L1から外れてしまう事態には至らない。
本発明に係る錠装置を適用した地下構造物用蓋体の一例を示すもので、ヒンジ部とロック部を通る中央部の断面図。 同じくヒンジ部とロック部を通る受枠中央部の部分平面図。 本発明に係る地下構造物用蓋体の錠装置の例1を示す斜視図。 図3のものを分解して示す斜視図。 本発明の例1の装置のロック状態を示す断面図。 図5の状態に続いて開蓋操作を行っている状態を示す断面図。 ロック部材がロック位置に収まっている状態を示す正面図。 ロック部材がアンロック位置へ誘導されている状態を示す正面図。 ロック部材がロック位置へ収まっている状態を示す平面図。 ロック部材がアンロック位置へ誘導されている状態を示す平面図。 閉蓋操作を行なっている状態を示す断面図。 ロック部材がロック位置へ誘導されている状態を示す正面図。 本発明に係る地下構造物用蓋体の錠装置の例2を示す斜視図。 図13のものを分解して示す斜視図。 本発明の例2の装置のロック状態を示す断面図。 ロック部材がロック位置へ収まっている状態を示す平面図。 ロック部材がロック位置へ収まっている状態を示す正面図。
符号の説明
10 地下構造物用蓋体の錠装置
11 受枠
12 開口部
13 蓋体
14 ヒンジ部
15 ロック部
21 縦孔部
22 横孔部
23、63 ロック部材
24 付勢手段
25、55 爪部
26 掛け止め部
27 軸支部
28 軸受け部
30 取り付け部
31 付勢軸
32 弾性部材
33 接触部
36 解除用案内部
37 端部
39、59 ガイド部材
40、60 傾斜面
41、61 ブラケット
42、62 ガイド軸
43 ストッパーレバー
44 係止部
45、65 弾性部材
47、66 ガイド部材取り付け軸
48、67 取り付け孔
49 面取り部
50 こじり穴
51 開閉工具
52 先端鉤
53 係止部
B 長さ
L1 ロック位置
L2 アンロック位置

Claims (5)

  1. 地下構造物の開口部を開閉可能に閉塞する円形の蓋体を有し、開口部を構成する受枠の所定位置においてヒンジ部により蓋体を受枠に結合し、ヒンジ部からほぼ180度離れた位置においてロック部により蓋体を受枠に施錠可能とした構成を有し、ロック部として、蓋体の縁部近くの下面に軸支したロック部材と、ロック部材を半径方向外方のロック位置へ付勢する付勢手段と、ロック部材の下部に半径方向外方へ向けて設けられている爪部の係合相手として、開口部下部の内周壁に爪部の上方を覆うように設けた掛け止め部とを有しており、蓋体により開口部を閉塞した状態において、蓋体を円周方向へ一定範囲だけ回動可能であり、その回動によりロック部材を半径方向内方へ回転させ、ロック部材の爪部を上記の掛け止め部に係合する半径方向外方のロック位置から半径方向内方のアンロック位置へ強制的に移動させるための解除用案内部を、受枠の開口部の内周壁に設けた掛け止め部の下部に有し、また、蓋体を閉じるときに、ロック部材が受枠の掛け止め部との係合位置から円周方向へずれている場合、ロック部材と接触して蓋体を円周方向へスライドさせることにより、自動的に掛け止め部との係合位置へ誘導する傾斜面を有するガイド部材を、解除用案内部の近傍の内周壁に設置したことを特徴とする地下構造物用蓋体の錠装置。
  2. ロック部材は、蓋体の縁部近くの下面に軸支するために上端部に設けた軸支部と、ロック部材の下端部に半径方向外方へ向けて設けた爪部と、軸支部と爪部を結ぶ線よりも半径方向内方において、爪部を半径方向外方へ付勢するために蓋体の下面に接触するように設けられた付勢手段を有している請求項1記載の地下構造物用蓋体の錠装置。
  3. 付勢手段は、ロック部材の上下方向に設けられた取り付け部と、取り付け部に上下動可能に取り付けられ、上端部にて蓋体の下面に接触する付勢軸と、付勢軸を蓋体の下面に対して加圧するための弾性部材とを有している請求項2記載の地下構造物用蓋体の錠装置。
  4. 蓋体を閉じるときに、ロック部材と接触して蓋体を円周方向へスライドさせるために、ガイド部材は、スライド方向へ下がる傾斜を取り、かつ、上記傾斜を保つ方向に弾性部材により受枠に回転可能に取り付けられている請求項1記載の地下構造物用蓋体の錠装置。
  5. 爪部は、ロック部材の下端部に円周方向に離れて2個設けられ、かつ、ガイド部材が、2個の爪の間に配置されている請求項1記載の地下構造物用蓋体の錠装置。

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